以下、図面を参照して実施の形態について説明する。なお、各図において互いに同一又は相当する部材には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。
まず図1(A)、図1(B)、及び図2を参照して、第1の実施の形態に係る支持脚10を説明する。図1(A)は支持脚10の上面斜視図、図1(B)は支持脚10の底面斜視図である。図2は支持脚10まわりの側面図である。図2に示すように、支持脚10は、典型的には建物のコンクリートスラブ93(以下、単に「スラブ93」という。)に配置され、冷暖房室Rの床面を構成する床板91を支えると共に、床板91とスラブ93との間に配置される中仕切板92を支えるものである。冷暖房室Rは、冷房又は暖房(以下「冷暖房」という。)の対象となる空間(典型的には部屋)である。床板91は、典型的には木材が板状に形成されたものが用いられる。床板91は、単層構造であってもよく、多層構造であってもよい。多層構造の例示として、パーティクルボードとフローリング材とを積層したものが挙げられる。また、床板91は、木材以外の材料が用いられてもよく、例えばアルミニウム等の金属の表面にタイルカーペットを設けたものでもよい。中仕切板92は、典型的には、発泡樹脂板又は木材が板状に形成されたものが用いられる。スラブ93は、建物の構造床の例示であり、スラブ93以外の構造であってもよい。以下、支持脚10の構成を説明する。
支持脚10は、主として、支持ブロック11と、拡張板21とを有している。支持ブロック11は、基本形状が直方体で、直方体に対して種々の加工が施されて形成されている。以下、基本形状というときは、種々の加工が施される前の形状を意味し、支持ブロック11においては直方体(見方によって直方体の各面における正方形又は長方形)の状態を意味するものとする。拡張板21は、支持ブロック11よりも厚さが薄く、外周が支持ブロック11よりも大きい板状に形成されている。支持脚10は、本実施の形態では、支持ブロック11と拡張板21とが一体に形成されている。支持脚10は、典型的には樹脂成形品であるが、金属を切削加工して形成されたものであってもよく、金属と樹脂成形品とを組み合わせたものであってもよい。
支持ブロック11は、基本形状の直方体の1つの面が天面12であり、天面12の裏側の面が裏面13(図1(B)参照)になっている。支持ブロック11は、天面12が鉛直上方を向く状態で用いられる。天面12は、図2に示すように、床板91が載置される面である。基本形状の直方体における天面12は、本実施の形態では正方形に形成されている。天面12は、基本形状の正方形の図心付近に、床板91を固定するためのネジ穴19が形成されている。支持ブロック11は、基本形状の直方体の、天面12及び裏面13以外の面が側面14になっている。支持ブロック11は、基本形状の直方体においては、側面14は4つ形成されている。各側面14は、天面12及び裏面13に交差しており、支持ブロック11の基本形状が直方体である本実施の形態では天面12及び裏面13に直交している。基本形状の直方体における各側面14は、本実施の形態では、隣接する側面14との境界となる辺の長さ(高さ)よりも、天面12との境界となる辺の長さ(幅)の方が、概ね2~4倍長くなっており、約3倍の長さであってもよい。
支持ブロック11は、平面視(上面から見た状態)において、基本形状の正方形の四隅が面取りされている。支持ブロック11は、面取りされた四隅において、天面12から一段下がった窪み15が形成されている。窪み15は、天面12の基本形状の正方形の対角線上において、頂点から当該対角線の長さの0.2~0.3倍程度の長さにわたって形成されている。窪み15は、天面12の基本形状の正方形の図心の側(頂点から遠い側であり、以下「末端」という場合もある。)が丸みを帯びて(円弧状に形成されて)いてもよい。各窪み15の末端の部分には、裏面13に到達する連絡孔16が形成されている。
連絡孔16は、下空間94に存在する温度が調節された空気(以下「温調空気A」という。)を、上空間95に導くための孔である。ここで、下空間94は、中仕切板92とスラブ93との間に形成された空間であり、上空間95は、床板91と中仕切板92との間に形成された空間である。連絡孔16の大きさ(直径)は、上空間95に供給する温調空気Aの流量を勘案して決定するとよい。連絡孔16は、裏面13と窪み15とを連絡している。連絡孔16は、例えば、直径が10mm~20mmに形成されていてもよい。何れにしても、連絡孔16の直径は、天面12の基本形状の正方形における頂点から窪み15の末端までの長さよりも短くなっている。
本実施の形態では、窪み15において、連絡孔16から、支持ブロック11の面取りされた側面14に至るまでには、天面12に平行な段面17が形成されている。これにより、窪み15は、天面12と側面14とにまたがって形成されている。換言すれば、1つの窪み15は、天面12の一部及び側面14の一部の双方に表れるようになっている。窪み15の深さ(天面12から段面17までの距離)は、天面12に床板91が載置されたときに側面14に表れる窪み15の開口の面積を、当該開口から流出する温調空気Aが噴流となる面積とするのに与えられる距離である。ここでいう噴流とは、速度を持った流体が小さな孔から空間中にほぼ一方向の流れとなって噴出する現象であり、典型的には概ね3m/s~5m/sの流速で吐出する流れである。このことから、側面14に表れる窪み15の開口は、温調空気Aが概ね3m/s~5m/sの流速で吐出されるように面積が決定されているとよいといえる。
支持ブロック11は、本実施の形態では、天面12と側面14とにまたがって、溝18が形成されている。溝18は、平面視において、天面12の基本形状の正方形の各辺の中点の位置に形成されており、本実施の形態では、合計4つ形成されている。別の視点から見ると、各溝18は、隣接する窪み15の間に形成されている。溝18は、後述する、上空間95を仕切る縦仕切板29(図3(B)参照)を嵌めるために形成されている。この趣旨から、各溝18は、縦仕切板29の大きさや材質等を勘案して、縦仕切板29を適切に支持できる大きさ(幅、奥行、深さ)に形成されているとよい。本実施の形態では、溝18として切り欠かれた部分が直方体になっているが、この形状は、嵌め込まれる縦仕切板29に応じて適宜決定すればよい。
拡張板21は、中仕切板92を支持する部位であり、支持ブロック11の側面14の下部から外側に(側面14から離れる方向に)延びている。拡張板21は、典型的には、その裏面(鉛直下側の面)が、支持ブロック11の裏面13と面一になっている。拡張板21の表面(鉛直上側の面)は、典型的には天面12と平行になっており、この表面を「中間載置面22」ということとする。中間載置面22は、中仕切板92が載置される面である。拡張板21は、支持ブロック11の厚さ(天面12と裏面13との間の距離)に対して、1/7~1/4の厚さに形成されていてもよく、1/6~1/5の厚さに形成されていてもよい。このような厚さに拡張板21が形成されていることで、中間載置面22に中仕切板92を載置した後に、上空間95を確保することができる。拡張板21の側面14から突出する程度は、中仕切板92を安定的に支持することができる範囲で適宜決定することができる。拡張板21は、本実施の形態では側面14の全周にわたって設けられているが、中仕切板92を安定的に支持することができる範囲で間引かれて設けられていてもよい。
支持ブロック11は、裏面13に、支柱25が設けられている。支柱25は、基本形状が円柱状に形成されており、円柱状の側面におねじが切ってある。支柱25は、円柱状の一端面が、裏面13に固定されている。支柱25は、裏面13の図心の位置に取り付けられている。支持脚10は、さらに、支柱受26を有している。支柱受26は、支柱25にはまる部材である。支柱受26は、概ね円筒状に形成されており、円筒状の内面にめねじが切ってある。支柱受26は、円筒状の一方の端面が台座で塞がれており、他方の端面が開放されている。支柱受26は、台座の直径が円筒状の部分の直径よりも大きくなっている。支柱受26の台座は、スラブ93に載置される部分であるため、スラブ93に対して安定的に載置可能な大きさに形成されているとよい。支柱受26は、開放された端面から、支柱25を旋回させながら受け入れることができるようになっている。支柱25と支柱受26とがねじではまり合うことで、支柱25と支柱受26との距離、換言すれば支柱受26の台座と天面12及び中間載置面22との距離を、簡便に調節することができる。
次に図3(A)を参照して、第2の実施の形態に係る冷暖房システム100を説明する。図3(A)は、冷暖房システム100の模式的系統図である。冷暖房システム100は、冷暖房室Rを輻射によって冷暖房するのに適したシステムである。冷暖房システム100は、主要な構成として、上述した支持脚10と、温調機器61と、供給ダクト63と、前述した床板91及び中仕切板92と、を備えている。支持脚10並びに床板91及び中仕切板92の構成は既に説明したので、ここではその他の構成を説明する。
温調機器61は、冷暖房室Rの輻射冷暖房を行うのに適した温度に床板91を冷却又は加熱するために、温度を調節した温調空気Aを生成する機器であり、気体温度調節機に相当する。温調機器61は、典型的にはパッケージ型空調機が用いられるが、エアハンドリングユニットやルームエアコン等が用いられることとしてもよい。温調機器61は、本実施の形態では、冷暖房室Rの外に配置されている。冷暖房システム100は、本実施の形態では、温調機器61で生成された温調空気Aが、供給ダクト63を介して下空間94(図2参照)に導かれるようになっている。供給ダクト63は、温調空気Aを温調機器61から下空間94に導く部材である。供給ダクト63は、典型的にはスパイラルダクトが用いられるが、適宜、角ダクト、グラスウールダクト、塩化ビニル管等の、温調空気Aを搬送可能な部材を用いることができる。なお、温調機器61は、冷暖房室Rの内部に設置されることとしてもよく、このとき、温調機器61から流出した温調空気Aを下空間94に直接供給できる場合は、供給ダクト63を省略することができる。
図3(B)を併せて参照して、冷暖房システム100を構築する手順を説明する。図3(B)は、冷暖房室Rの床下の構成を示す概略構成図である。以下の説明において、支持脚10及びその周辺の構成に言及しているときは、適宜図1(A)及び図1(B)並びに図2を参照することとする。冷暖房システム100を構築する際は、まず、支持脚10をスラブ93の上に配列する。支持脚10は、冷暖房室Rの床面積に応じて、床板91を支持するのに適切な数を配列する。本実施の形態では、5×13(=65)個の支持脚10を、縦横等間隔で配列している。支持脚10は、支柱受26の台座がスラブ93に接触し、天面12が鉛直上方を向くようにして、配列する。支持脚10を配列する際、支柱25に対する支柱受26のねじ込みの程度を調節することで、スラブ93に配置した各支持脚10の天面12のレベルが同じになるようにする。
支持脚10をスラブ93の上に配列したら、中間載置面22に中仕切板92を載置する。中仕切板92は、本実施の形態では、基本形状が正方形になっており、正方形の四隅が切り欠かれている。中仕切板92の四隅の切り欠きのそれぞれは、天面12の基本形状の正方形に対して相似形で1/4の面積に縮小した形状に対応している。1つの中仕切板92は、四隅のそれぞれに1つずつの支持脚10が対応しており、合計4つの支持脚10で支持されている。中仕切板92は、複数配列された支持脚10を縦横に結ぶ仮想線によって形成される格子のほぼすべてを埋めるように載置される。ここで、格子のほぼすべてを埋めるとしたのは、供給ダクト63が開口する位置に相当する格子(図3(B)に示す例では左上の格子)には、中仕切板92を配置しないためである。
中仕切板92を各格子に配置したら、配置した複数の中仕切板92の全体で見て、外周に沿って縦仕切板29を設置する。図4(A)に縦仕切板29の外観を示す。縦仕切板29は、角材の長手方向両端が、溝18に適合するように切り欠かれた形状になっている。縦仕切板29の長さ(長手方向の距離)は、配列された複数の支持脚10のうちの隣接する支持脚10の溝18の間の距離に相当するようになっている。縦仕切板29の主要部分(切り欠かれた両端以外の部分)の高さは、中間載置面22と天面12との距離に相当するようになっている。縦仕切板29は、発泡樹脂で形成されていてもよく、木材で形成されていてもよい。
縦仕切板29を設置したら、天面12に床板91を載置する。床板91は、本実施の形態では、長方形に形成されていて、長方形の短辺は2つの支持脚10で両端が支持され、長方形の長辺は5つの支持脚10で支持されている。つまり、本実施の形態では、1つの床板91は、合計10個の支持脚10で支持される大きさの長方形に形成されている。縦仕切板29が取り付けられていない支持脚10は、1つ当たりで、2枚又は4枚の床板91を支持している。床板91が天面12に載置されることで、床板91と中仕切板92と縦仕切板29とで囲まれた空間が上空間95(図2参照)となる。なお、中仕切板92とスラブ93との間の空間は下空間94(図2参照)となっている。支持脚10まわりの取り合いの状況を、参考として図4(B)に示している。また、設置した複数枚の床板91の上に、仕上げ用の床材を設置してもよい(図3(A)に示す例では仕上げ用の床材を設置している)。
床板91は、中仕切板92が設置されていない格子(図3(B)に示す例では左上の格子)に対応する部分に、供給ダクト63を通す孔が形成されており、その孔に供給ダクト63が取り付けられている。供給ダクト63が開放された床板91の裏側の空間は、下空間94に通じている。複数枚が配置された床板91の全体で見て、供給ダクト63が貫通した位置の対角の位置に相当する床板91の部分に、還流口99が形成されている。還流口99は、上空間95に通じている。還流口99には、物の落下防止の観点から格子を設けてもよい。
次に、これまで構成を説明した支持脚10及び冷暖房システム100の作用を説明する。支持脚10の作用は、冷暖房システム100の作用の一環として説明する。以下の説明において、冷暖房システム100全体の構成に言及しているときは主に図3(A)及び図3(B)を参照し、支持脚10まわりの構成に言及しているときは主に図1(A)及び図1(B)並びに図2を参照することとする。冷暖房システム100の運転が開始されると、温調機器61では、冷暖房室Rを輻射冷暖房するのに適した温度(設定温度によるが、例えば、冷房時18~23℃、暖房時30~35℃)に調節された温調空気Aが生成される。輻射冷暖房は、一般に、対流のみによる冷暖房(温度調節された空気を冷暖房室内に供給して行う冷暖房)に比べて、温度調節された空気の温度と外気温との差が小さくなるように設計されるため、温調空気Aを生成するためのエネルギーが少なくて済む。温調機器61で生成された温調空気Aは、供給ダクト63を介して下空間94に流入する。
下空間94に流入した温調空気Aは、下空間94全体に拡散して行き、下空間94全体を加圧する。下空間94の全体に拡散して下空間94を加圧する温調空気Aは、各支持脚10において、裏面13に表れている連絡孔16に流入し、窪み15に到達する。窪み15に到達した温調空気Aは、天面12の側は床板91に塞がれているため、開口している側面14の側に向かって窪み15を流れる。窪み15を流れた温調空気Aは、側面14の側の開口から、上空間95に流出する。このとき、側面14の側の窪み15の開口が、前述の意図を持った大きさに形成されているので、窪み15から流出する温調空気Aは、噴流となって床板91の裏面(冷暖房室Rの側と反対側の面)に沿って流れる。温調空気Aが床板91の裏面に沿って流れるとき、温調空気Aは床板91に接触しながら流れて床板91に冷熱(冷房時)又は温熱(暖房時)を伝達する。このことにより、床板91は冷やされ又は温められる。また、温調空気Aが噴流として床板91の裏面に沿って流れることで、温調空気Aが流れる際に床板91の裏面との間に生じる境膜を破壊することができる。境膜は、流体が相対運動をしている場合に相境界に存在する、層流状態が保たれている極薄い領域である。一般に、床板91と温調空気Aの流れとの間に空気が滞留する境膜が存在すると表面熱伝達抵抗が大きくなって温調空気Aが保有する冷熱又は温熱が効率よく床板91に伝達されなくなるが、境膜を破壊することによって熱伝達率を向上させることができる。
上述の窪み15からの温調空気Aの流出は、標準的には、1つの支持脚10から90°の間隔をあけて4つの方向に向けて行われる。また、冷暖房システム100では、冷暖房室Rの床を構成する床板91全体を支える複数の支持脚10が、適宜の間隔で配列されている。したがって、冷暖房室Rの床を構成する床板91全体に、概ね満遍なく、温調空気Aが保有する冷熱又は温熱が伝達される。温調空気Aから床板91に冷熱又は温熱が伝達され、床板91が冷やされ又は温められると、冷やされ又は温められた床板91から冷暖房室Rに冷熱又は温熱が輻射され、冷暖房室Rの冷房又は暖房が行われる。
床板91に冷熱又は温熱を伝達した温調空気Aは、冷房時は温度が上昇して暖房時は温度が低下している。床板91と熱交換して上空間95に存在する温調空気Aは、還流口99を介して冷暖房室R内に流入し、冷暖房室R内を対流する。冷暖房室R内に流入した温調空気Aは、床板91の温度と同等あるいは冷房時は床板91よりも低温で暖房時は床板91よりも高温であるので、冷暖房室Rの冷暖房に寄与することとなる。冷暖房室Rに流入した温調空気Aは、ドアガラリ(不図示)等から外部に流出する。その後、外部に流出した温調空気Aの分の空気が新たに温調機器61に流入し、温調機器61で温度が調節された温調空気Aが生成される。温調機器61で生成された温調空気Aは、供給ダクト63を介して下空間94に流入し、以降、上述の作用を繰り返す。
以上で説明したように、本実施の形態に係る支持脚10によれば、簡便な構成で床板91及び中仕切板92を同時に支持することができるので、輻射冷暖房に適した冷暖房システム100を簡便に構築することができる。また、窪み15の側面14の側の開口から温調空気Aを噴流として床板91の裏面に沿って吐出することができるので、温調空気Aが保有する冷熱又は温熱を効率よく床板91に伝達させることができる。また、本実施の形態に係る冷暖房システム100によれば、支持脚10から流出した温調空気Aが保有する冷熱又は温熱が効率よく床板91に伝達されるので、床板91からの輻射による冷暖房を効果的に行うことができる。
なお、図5(A)及び図5(B)に示す噴流ノズル30を、図5(C)に示すように支持脚10の窪み15に装着して、窪み15から流出する温調空気Aの指向性を向上させることとしてもよい。図5(A)は噴流ノズル30の斜視図、図5(B)は噴流ノズル30の平面図、図5(C)は噴流ノズル30を装着した状態の支持脚10の斜視図である。噴流ノズル30は、典型的には樹脂成形品である。噴流ノズル30は、連絡孔16に嵌まる筒部31と、窪み15の段面17に載置される接続板32と、窪み15の開口から支持ブロック11の外側に向けて広がる底板33とを有している。
筒部31は、連絡孔16に適合する形状及び大きさを有する筒状の部材である。筒部31は、本実施の形態では、連絡孔16の内径に実質的に等しい外径を有する円筒状に形成されている。筒部31の外径が連絡孔16の内径に実質的に等しいとは、筒部31を連絡孔16に対して着脱することが可能で、過度な遊びがない状態、好ましくは筒部31が連絡孔16に密着している状態である。筒部31は、両端面が開口になっている。筒部31の長さ(筒状の軸線方向の長さ)は、支持ブロック11の高さよりも短くてよく、噴流ノズル30を支持ブロック11に安定的に装着できる長さがあれば足りる。筒部31は、一方の端部において、円周の半分にわたって、側面が切り取られている。この切り取られた側面の長さ(筒状の軸線方向の長さ)は、窪み15の深さ(天面12から段面17までの距離)と同じになっている。この切り取られた側面がある方の、筒部31の端部の、一段下がった端面の半円弧の部分に、接続板32が接続されている。接続板32は、平面視における段面17の形状と実質的に同じ平面形状を有する板状の部材である。接続板32は、筒部31から遠ざかる方の長さ(筒部31の端部の段差を形成する直径に直交する方向の長さ)が、段面17の長さよりも大きくてもよい。
底板33は、概ね扇形に形成された板状の部材である。底板33は、扇形の中心角に相当する部分が接続板32に接続されている。底板33は、接続板32の筒部31が接続された側の端部とは反対側の端部に接続されている。底板33は、扇形の中心角の部分が接続板32に包含されている点で明確な扇形とは異なることから、上述の説明では「概ね扇形」と表現している。底板33は、接続板32と同一平面上で広がるように、接続板32に接続されている。この構成により、底板33は、噴流ノズル30が支持ブロック11に装着されたときに、支持ブロック11の外側に向けて床板91の裏面に沿って延びるようになっている。底板33の扇形の半径に相当する長さは、温調空気Aの流量や、噴流ノズル30が取り付けられる支持ブロック11の隣の支持ブロック11までの距離等に応じて適宜決定することができる。底板33の扇形の半径に相当する長さは、支持ブロック11の高さと同程度としてもよく、あるいは天面12の正方形の一辺の半分の長さと同程度や、天面12の正方形の対角線の半分の長さと同程度としてもよい。底板33は、窪み15から流出する温調空気Aについて、到達距離を重視する場合は扇形の中心角を狭くするとよく、供給範囲の拡大を重視する場合は扇形の中心角を広くするとよい。これらのバランスを考慮して、底板33の扇形の中心角は、温調空気Aの到達距離の不足を抑制する観点からは、120°以下が好ましく、100°以下がより好ましく。90°以下がさらに好ましい。他方、温調空気Aの供給範囲の不足を抑制する観点からは、45°以上が好ましく、60°以上がより好ましく、75°以上がさらに好ましい。
接続板32の、筒部31と底板33とを結ぶ一対の辺、及び、底板33の扇形の半径に相当する一対の辺には、側壁34が設けられている。側壁34は、典型的には、接続板32の面及び底板33の面に対して、筒部31が延びる方向(連絡孔16に嵌められる筒部31が存在する方向)とは反対側に、垂直に延びている。側壁34の高さは、窪み15の深さと同じになっている。側壁34は、筒部31の側の端部において、半円部分が切り取られていない筒部31の側面に接続している。底板33は、側壁34が延びる方向の面に、整流壁35が設けられている。整流壁35は、側壁34と実質的に同じ高さを有する板状の部材であり、底板33の扇形の中心角を細分化する向きに配置されている。整流壁35は、底板33の扇形の中心角の大きさや、吐出される温調空気Aの到達距離等を勘案して、適宜の数を、適宜の間隔で、配置するとよい。整流壁35は、本実施の形態では、底板33の扇形の中心角を4等分する位置で3つが設けられている。しかしながら、例えば、底板33の扇形の両端の部分について、側壁34と側壁34に隣接する整流壁35とで協働して制限する扇形の中心角を、扇形の真ん中付近の整流壁35に挟まれた扇形の中心角よりも狭くしてもよい。扇形の中心角を狭くすると、そこを通過する温調空気Aの流速を上げることができ、温調空気Aの到達距離を延ばすことができる。各整流壁35は、隣接する整流壁35とも側壁34とも接しておらず、独立している。整流壁35は、底板33の扇形の中心角を細分化するように配置されているので、隣接する整流壁35又は側壁34との距離は、扇形の中心側から円弧の側に進むにつれて大きくなっている。
上述のように構成された噴流ノズル30は、図5(C)に示すように、筒部31を連絡孔16に差し込み、接続板32を段面17に載置するようにして、支持ブロック11に取り付けられる。噴流ノズル30を有する支持脚10の天面12に床板91(図2参照)が設置されると、噴流ノズル30の上面が床板91に塞がれる。このことで、底板33と床板91との間に側壁34及び整流壁35が挟まれた状態となり、底板33の扇形の円弧の部分と床板91との間が、温調空気Aが吐出される開口となる。なお、底板33を含む噴流ノズル30全体は、床板91と中仕切板92との間に配置されていることになる。また、このときの噴流ノズル30は、底板33が支持ブロック11の外側に向けて床板91の裏面に沿って広がっており、噴流ノズル30から流出した温調空気Aが床板91の裏面に沿って流れる程度の隙間が床板91と底板33との間に設けられている。噴流ノズル30を有する支持脚10では、下空間94(図2参照)から連絡孔16を介して上空間95に到達した温調空気Aが、噴流ノズル30に案内された後に、床板91の裏面に沿って流れることになる。このため、温調空気Aは、噴流ノズル30によって流路が制限されて方向付けされるので、流速の低下が抑制されると共に流れの方向のぶれが抑制される。このことにより、噴流ノズル30から流出した温調空気Aは、床板91の広範囲に供給されることとなり、床板91の広範囲を冷却又は加熱することができる。なお、ここでの説明では、底板33の平面形状が概ね扇形であるとしたが、三角形等の、扇形以外の平面形状としてもよい。
次に図6を参照して、第3の実施の形態に係る支持部材セット1を説明する。図6は、支持部材セット1の斜視図である。支持部材セット1は、支持脚40を複数と、2つの支持脚40にわたって配置された連結部材51とを備えている。図6に示す例は支持部材セット1の最小単位を示したものであり、実際には、支持脚40を3つ以上、連結部材51を複数備える場合が多い。支持部材セット1は、図2に示す支持脚10のように、冷暖房室Rの床板91及び中仕切板92を支持するように、典型的にはスラブ93に設置されて用いられる。支持部材セット1は、図2に示す例示の態様において支持脚10に代えて用いられる。このとき、支持部材セット1では、連結部材51の上端が床板91の裏面に接することとなる。支持部材セット1は、支持脚40が、前述の支持脚10(図1(A)参照)と類似しているが、異なる部分がある。以下、支持脚40、連結部材51の順に構成を説明する。
図7(A)は支持脚40の上面斜視図、図7(B)は支持脚40の平面図である。支持脚40は、拡張板21及び支柱受26の構成及び配置が、拡張板21の上面が中間載置面22となっていることも含めて、支持脚10(図1(A)参照)の該当するものと同じである。図には表れていないが、支柱25の構成及び配置も支持脚10のものと同様である。支持脚40は、支持ブロック41の構成が、基本的には支持ブロック11(図1(A)参照)と同じであるが、後述する相違点がある。支持脚40における支持ブロック41は、支持ブロック11(図1(A)参照)における天面12、裏面13、側面14、ネジ穴19が、それぞれ、天面42、裏面43、側面44、ネジ穴49に対応する。支持ブロック41は、窪み45及び連絡孔46が、天面42の正方形の対角線上ではなく、天面42の正方形の一対の辺の中点まわりに形成されている。支持ブロック41は、天面42の正方形の対角線及びこれを側面44に延長した側面44の面取りされた四隅に、窪みや切欠きが形成されていない。支持ブロック41は、支持ブロック11(図1(A)参照)における溝18と同様の凹みが4つ形成されており、このうち対向する1組(2つ)が溝48であり、残りの対向する1組(2つ)が窪み45になっている。換言すれば、支持ブロック41では、平面視において時計回りに見て、窪み45と溝48とが交互に形成されている。支持ブロック41の溝48は、溝18(図1(A)参照)と同じ構成である。支持ブロック41の窪み45は、外見上は溝48と同様に構成されているが、窪み45の内部の段面47に、裏面43に到達する連絡孔46が形成されている点で、溝48とは異なっている。連絡孔46は、連絡孔16(図1(A)参照)に対応するものである。なお、段面47は、窪み45の内部における天面42に平行な面である。支持ブロック41の上記以外の点は、材質を含めて、支持ブロック11(図1(A)参照)と同様の構成である。
図8(A)は、連結部材51の斜視図である。連結部材51は、基本形状が、断面が矩形で両端面が開口した中空の筒状の4つの側面のうちの1つの側面を切除した形状になっている(以下、この切除した側面を「開口面」という。)。換言すれば、連結部材51の基本形状は、C形鋼(いわゆるCチャン)状に形成されている。このため、連結部材51は、開渠となっているといえる。このような連結部材51の基本形状において、開口面に対向する側面に対応する部分を底部52といい、底部52に直交する両側面に対応する部分を側部53ということとする。連結部材51は、樹脂で形成されていてもよく、C形鋼と同様の又は他種の金属で形成されていてもよい。連結部材51は、長さが、典型的には、冷暖房システム100(図3(A)参照)を構築する際に配列した複数の支持脚10(図3(B)参照)のうちの隣接する支持脚10の向かい合う溝18同士に載置することができる長さになっている。連結部材51は、底部52の幅が支持ブロック41の窪み45の段面47の幅と同じになっており、側部53の高さが窪み45の深さと同じになっている。連結部材51は、底部52の長手方向の両端に、貫通孔54が形成されている。貫通孔54は、典型的には、支持ブロック41の連絡孔46と同じ形状及び大きさに形成されているが、連絡孔46を包含する形状及び大きさであってもよい。連結部材51は、側部53の辺のうちの開口面との境界となる辺(底部52と接続された辺に対向する辺)に、所定の間隔で切欠き55が形成されている。切欠き55は、図6に示すように、温調空気Aが流出する開口となる。つまり、切欠き55は、支持脚10(図1(A)参照)における側面14に表れる窪み15の開口に対応する。したがって、切欠き55は、連結部材51の開口面が床板91で塞がれたときに表れる切欠き55の開口の形状及び大きさが、切欠き55から流出する温調空気Aが噴流となる形状及び大きさになっている。切欠き55の形状は、本実施の形態では長方形になっているが、逆三角形状、半円状、その他の適切な形状であってもよい。切欠き55を形成する所定の間隔は、切欠き55から流出した温調空気Aが床板91の裏面に沿って流れて温調空気Aが保有する冷熱又は温熱が床板91に伝達されたときに、床板91の温度むらが許容範囲を超えて生じないように決定するとよい。切欠き55の所定の間隔は、例えば、50mm、100mm、150mm、200mm、又は250mmとしてもよい。切欠き55は、連結部材51の側面視において、一方の側部53の隣接する切欠き55の中点に、他方の側部53の切欠き55が位置するようにしてもよい。
支持部材セット1は、前述のように、冷暖房システムに用いることができる。以下、図3(A)に示す冷暖房システム100において、支持脚10に代えて支持部材セット1を適用する例を説明する。以下の説明においては、支持部材セット1を示す図6、図7(A)、図7(B)、及び図8(A)のほか、適宜図3(A)及び図3(B)も参照することとする。なお、図3(A)及び図3(B)を参照する際は、支持脚10を支持脚40に読み替えることとする。支持部材セット1を適用する冷暖房システムを構築する際は、まず、複数の支持脚40をスラブ93の上に配列する。複数の支持脚40の配列は、冷暖房システム100において複数の支持脚10を配列したのと同じ要領で配列すればよい。ただし、支持脚40を配列する際は、窪み45の向きを揃えるようにする。換言すれば、各支持脚40の窪み45を結ぶ仮想線が一直線になるように配列する。このとき、各支持脚40の窪み45を結ぶ仮想線が、冷暖房室Rの床の長辺と同じ方向に延びるようにするとよいが、冷暖房室Rの床の短辺と同じ方向に延びるようにしてもよい。支持脚40をスラブ93の上に配列したら、中間載置面22に中仕切板92を載置する。この工程は、冷暖房システム100を構築するときと同じである。
中仕切板92を設置したら、支持脚40の窪み45と、この支持脚40に隣接する支持脚40の窪み45とにわたって、連結部材51を配置する。このとき、連結部材51の開口面が上方を向くようにして、底部52を段面47に載置するように配置する。また、連結部材51の底部52に形成された貫通孔54が、支持脚40の窪み45に形成された連絡孔46に合うように、連結部材51を配置する。この連結部材51の配置を、それぞれの支持脚40について行う。各支持脚40に連結部材51を配置した状態を図8(B)に示す。各支持脚40に連結部材51を配置したら、配置した複数の中仕切板92の全体で見て、外周に沿って縦仕切板29を設置する。この工程は、冷暖房システム100を構築するときと同じである。なお、縦仕切板29の設置は、各支持脚40に連結部材51を配置する前又は同時に行ってもよい。連結部材51及び縦仕切板29を設置したら、天面42に床板91を載置する。この工程は、冷暖房システム100を構築するときと同じである。天面42に床板91が載置されると、連結部材51の開口面が床板91によって塞がることとなり、連結部材51の側部53に切欠き55の開口が現れることとなる。この、連結部材51の側部53に現れる切欠き55の開口は、噴流口となる。なお、床板91に設置する還流口99は、本実施の形態では、連結部材51の列に挟まれる区画ごとに設けるとよい。例えば、図3(A)及び図3(B)に示す冷暖房室Rの長方形の床の長手方向に沿って連結部材51を配置した場合、隣接する連結部材51間に挟まれた又は連結部材51と縦仕切板29とに挟まれた床板91の列は4列となるので、還流口99を4つ設けるとよい。本実施の形態では、上空間95が、連結部材51の列によって区画されるからである。各還流口99は、供給ダクト63から遠い位置に設けるとよい。床板91を設置したら、以降、温調機器61及び供給ダクト63を適宜設置することで、支持部材セット1を適用した冷暖房システムとなる。
支持部材セット1を適用した冷暖房システムの作用は、以下のようになる。なお、支持部材セット1の作用及び支持脚40の作用は、支持部材セット1を適用した冷暖房システムの作用の一環として説明する。本実施の形態に係る冷暖房システムにおいて、運転を開始してから、温調空気Aが下空間94全体に拡散して、下空間94全体を加圧するまでの作用は、冷暖房システム100と同様である。本実施の形態に係る支持部材セット1を適用した冷暖房システムでは、下空間94の全体に拡散して下空間94を加圧する温調空気Aが、各支持脚40において、裏面43に表れている連絡孔46に流入する。連絡孔46に流入した温調空気Aは、窪み45に配置された連結部材51に形成された貫通孔54を通り、連結部材51と床板91の裏面とに囲まれた空間(以下、便宜的に「連結部材51内部」という。)に到達する。連結部材51内部に到達した温調空気Aは、自身が通過してきた支持脚40から離れる方向に、連結部材51内部を流れる。連結部材51内部を流れる温調空気Aは、側部53に形成されている切欠き55の部分を通過する度に、切欠き55を介して連結部材51内部から連結部材51の外に流出する。このとき、切欠き55の開口が、前述の意図を持った大きさに形成されているので、切欠き55を介して流出する温調空気Aは、噴流となって床板91の裏面に沿って流れる。その後、温調空気Aが床板91の裏面に沿って流れるときに温調空気Aが保有する冷熱又は温熱が効率よく床板91に伝達され、床板91が冷やされ又は温められて、輻射による冷暖房室Rの冷房又は暖房が行われることは、冷暖房システム100と同様である。また、床板91に冷熱又は温熱を伝達した温調空気Aが、還流口99を介して冷暖房室R内に流入してから外部に流出し、その後、外部に流出した温調空気Aの分の空気が新たに温調機器61に流入することも、冷暖房システム100と同様である。温調機器61に流入した空気は、温度が調節されて温調空気Aとなり、供給ダクト63を介して下空間94に流入して、以降、上述の作用を繰り返す。
以上で説明したように、本実施の形態に係る支持脚40においても、簡便な構成で床板91及び中仕切板92を同時に支持することができる。また、本実施の形態に係る支持部材セット1によれば、切欠き55から温調空気Aを噴流として床板91の裏面に沿って吐出することができるので、温調空気Aが保有する冷熱又は温熱を効率よく床板91に伝達させることができる。また、本実施の形態に係る支持部材セット1を適用した冷暖房システムによれば、支持部材セット1から流出した温調空気Aが保有する冷熱又は温熱が効率よく床板91に伝達されるので、床板91からの輻射による冷暖房を効果的に行うことができる。
なお、図9に示すように、案内板58を、各切欠き55に取り付けることで、切欠き55から流出した温調空気Aから床板91への伝達熱量を大きくすることとしてもよい。案内板58は、基本形状が平棒状の部材である。案内板58は、概ね細長い長方形を有していて、切欠き55に接続される側の端部の短辺の長さが、他の部分よりも長くなっている。案内板58は、基本形状における細長い長方形の短辺の長さが、典型的には連結部材51の側部53の高さよりも短く、側部53の高さの1/3~2/3や1/2に形成されていてもよい。また、案内板58は、基本形状における細長い長方形の長辺の長さを、切欠き55から流出する温調空気Aが目指す到達距離に応じて適宜決定することができる。案内板58の基本形状における細長い長方形の長辺の長さは、例えば、一方の側部53における隣接する切欠き55間の距離の1/3~2/3や1/2に形成されていてもよい。案内板58は、典型的には、平棒状の面の法線が水平に延びるように切欠き55に取り付けられている。また、案内板58は、基本形状における細長い長方形の一対の長辺のうちの床板91に対向する長辺が、床板91との距離を所定の距離に維持しながら床板91の裏面に沿って延びるように、切欠き55に取り付けられている。ここで、所定の距離は、切欠き55から流出した温調空気Aにコアンダ効果が生じる距離である。所定の距離は、例えば、2mm~5mmとしてもよい。なお、床板91との距離を所定の距離に維持しながら床板91の裏面に沿って延びる案内板58の長辺は、典型的には床板91の裏面に対して平行に延びているが、コアンダ効果を生じさせることができれば、平行でなくてもよい。案内板58を設けることで、切欠き55から流出した温調空気Aが、コアンダ効果によって床板91に引き寄せられて床板91に接触する流量が増加して、温調空気Aが保有する冷熱又は温熱のより多くを床板91に伝達させることができる。
以上の説明では、床板91を冷却又は加熱する気体が空気(温調空気A)であるとしたが、床板91を冷却又は加熱する熱媒体として機能する気体であれば、空気以外の気体であってもよい。しかしながら、扱いやすさや入手容易性の観点から、床板91を冷却又は加熱する気体として空気(温調空気A)を用いるとよい。