JP2024075945A - 繊維含有ボードおよび繊維含有ボードの製造方法 - Google Patents

繊維含有ボードおよび繊維含有ボードの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】比較的容易に製造可能で、意匠性の高い繊維含有ボードを提供する。【解決手段】繊維が熱可塑性樹脂によって結着されたものであり、長手方向に沿って山部20と谷部22とを交互に有する波形の短冊状に成形された複数の第1部材12と、直線状に成形された複数の第2部材14と、からなり、複数の第1部材12は、隣り合う第1部材12に対して山部20と谷部22とが並ぶ位置にずらされて長手方向に交差する方向である交差方向に並べられ、かつ、複数の第2部材14は、交差方向に延びる状態で、交差方向に並ぶ山部20と谷部22とに交互に挿入されていることで、板状に組まれた構成とする。【選択図】図1

Description

本発明は、繊維含有ボードに関し、また、その繊維含有ボードの製造方法に関する。
従来から、例えば、下記特許文献1に示すように、交絡させた植物繊維(ケナフなど)の天然繊維の繊維間を、熱可塑性樹脂によって結着させた構成の板状部材である繊維含有ボード(木質繊維板)が知られている。このボードは、軽量化を主な目的として、植物繊維を含有させたものであり、このボードを用いて成形されたものは、表面を表皮材や樹脂製の表面材で覆って、視認できない状態で用いられることが多い。なお、下記特許文献1に記載のボードは、低密度・高強度のものとすべく、表面に凸部と凹部を交互に有する2つの板状体を、凹部と凸部が形成された面同士が対向するとともに、凹部同士および同凸部同士が互いに直交して積層結着して形成された構成とされている。それに対して、本願発明者は、天然繊維が視認できる板面を意匠面に用いること、さらに言えば、繊維含有ボードを、例えば家具等の物品に採用する検討を行っている。
特開2000-015612号公報
例えば、木質材料を用いた物品には、竹細工、籐編み、組み木細工、寄木細工等が用いられる場合があるが、いずれも、職人によって手加工で製作される。つまり、そのような物品の製造には、多くの時間を要するとともに、職人の経験も必要となる。
本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、比較的容易に製造可能で、意匠性の高い繊維含有ボードを提供することを課題とし、また、そのような繊維含有ボードを製造するための繊維含有ボードの製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本願に開示される繊維含有ボードは、
繊維が熱可塑性樹脂によって結着されたものであり、長手方向に沿って山部と谷部とを交互に有する波形の短冊状に成形された複数の第1部材と、
直線状に成形された複数の第2部材と、
からなり、
複数の前記第1部材は、隣り合う前記第1部材に対して前記山部と前記谷部とが並ぶ位置にずらされて長手方向に交差する方向である交差方向に並べられ、かつ、複数の前記第2部材は、前記交差方向に延びる状態で、前記交差方向に並ぶ前記山部と前記谷部とに交互に挿入されていることで、板状に組まれてなることを特徴とする。
本願に開示の繊維含有ボードは、長手状の2種類の部材を縦横に交差させつつ組み付けて、織物のような構造としたものであり、第1部材が有する天然繊維を視認させることもでき、意匠性の高いボードが実現する。また、本願に開示の繊維含有ボードにおいて、波形に形成された第1部材を、隣り合う第1部材に対して山部と谷部とが並ぶ位置にずらした状態で整列させると、交差方向からの視点において、その交差方向に直線的に延びる隙間が形成されることになる。本願に開示の繊維含有ボードは、その隙間に第2部材を挿し込むだけで、織り構造が形成されるのであり、比較的容易に製造することができるものとなる。また、第1部材が天然繊維を含んで波形状に成形されたものであるため、その長手方向に湾曲させ易いものとなっており、本願に開示の繊維含有ボードは、その第1部材の延びる方向に湾曲させ易く、物品等への利用の幅が広いものとなる。
本願に開示の繊維含有樹脂ボードにおいて「第1部材」は、複数個所において湾曲した波形のものであってもよく、複数個所において折り曲げられたような(屈曲した)波形のもの、換言すれば断面四角形や三角形の溝が表面および裏面に交互に形成されて波形形状とされたものであってもよい。また、「第2部材」は、棒状の部材であってもよく、ある程度の幅を有する板状(短冊状)のものであってもよい。また、「第2部材」は、その材料が特に限定されず、例えば、第1部材と同様に天然繊維が熱可塑性樹脂によって結着されたものであってもよく、樹脂製のもの、金属製のもの、木製のもの等、種々のものを採用することができる。
また、上記課題を解決するために、本願に開示される繊維含有ボードの製造方法は、
繊維を熱可塑性樹脂によって結着させるとともに、長手方向に沿って山部と谷部とを交互に有する波形短冊状の複数の第1部材を成形する第1部材成形工程と、
隣り合う前記第1部材に対して前記山部と前記谷部とが並ぶ位置にずらしつつ、長手方向に交差する方向である交差方向に整列させる第1部材整列工程と、
直線状に成形された複数の第2部材を用意し、整列させた複数の前記第1部材に対して、前記交差方向に並ぶ前記山部と前記谷部とに交互に挿入する第2部材挿入工程と、
を含み、複数の前記第1部材と複数の前記第2部材とが板状に組まれてなる繊維含有ボードを製造することを特徴とする。
本願に開示の繊維含有ボードの製造方法によれば、前述した織り構造を有する繊維含有ボードを容易に製造できる。なお、本願に開示の製造方法においては、第1部材成形工程と第1部材整列工程とは、その順番で行われてもよく、後に詳しく説明するように、同時に行われてもよい。
上記構成において、前記第1部材成形工程は、繊維を熱可塑性樹脂によって結着するとともに、山部と谷部とを交互に有する断面波形の板状の波形プレボードに成形するプレス工程と、前記波形プレボードを切断して複数の前記第1部材とする切断工程と、を含む構成とすることができる。
この構成の製造方法において、プレス工程は、平面板状のプレボードをプレス成形する構成であってもよく、天然繊維と熱可塑性樹脂繊維との混合繊維をマット状にしたものをプレス成形する構成であってもよい。
上記構成において、繊維が熱可塑性樹脂によって結着されてなる平面板状の平面プレボードを用意する平面プレボード準備工程と、互いに平行に並んだ複数の切断刃を有し、前記複数の切断刃の間において前記切断刃が延びる方向に凸部と凹部とが交互に並ぶとともに、前記切断刃の並ぶ方向においても凸部と凹部とが交互に並ぶ形状の成形型を用いて行われ、前記平面プレボードをプレス成形することで、隣り合う前記第1部材に対して前記谷部と前記山部とが並ぶ位置にずらしつつ長手方向に交差する方向である交差方向に整列した状態で、複数の前記第1部材を成形する第1部材製造工程と、を含み、前記第1部材成形工程と前記第1部材整列工程とが同時に行われる構成とすることができる。
この構成の製造方法は、平面プレボードに対してプレス成形を行うのみで、交互にずれた位置に並んだ状態で複数の第1部材を成形することができる。つまり、この構成の製造方法によれば、繊維含有ボードの製造時間の短縮化を図ることができる。
上記構成において、前記成形型は、下型の前記凹部を前記凸部に対して上昇させることが可能な構成とされており、前記第2部材挿入工程は、前記第1部材製造工程によって成形された複数の前記第1部材を前記下型の前記凸部より上方に位置させた状態として、複数の前記第2部材を前記交差方向から挿入する構成とすることができる。
この構成の製造方法によれば、複数の第1部材を成形して成形型を開いた後に、それら複数の第1部材を上昇させて、交差方向からの視点において、その交差方向に直線的に延びる隙間が形成された状態とすることができ、第2部材の挿入を容易に行うことができる。この構成の製造方法において第2部材を挿入する作業は、手作業であってもよいが、装置によって自動化した構成とすれば、手作業を減らして、簡便に、織り構造を有する繊維含有ボードを製造することができる。
上記構成において、前記第1部材製造工程は、複数の前記第1部材を囲む環状で、複数の前記第1部材の長手方向における両端が連結される外周枠部を、複数の前記第1部材と一体的に成形するものとされ、前記第2部材挿入工程の後に行われ、前記外周枠部を切断する外周枠部切断工程を含む構成とすることができる。
この構成の製造方法は、複数の第1部材が外周枠部によって一体的に成形された状態とされているため、複数の第1部材の間で高さ方向のズレや、隣接する第1部材の間で長手方向のズレが生じることがなく、第2部材の挿入を、より容易に行うことが可能である。
本発明によれば、比較的容易に製造可能で、意匠性の高い繊維含有ボードを提供すること、そのような繊維含有ボードを製造するための繊維含有ボード部材の製造方法を提供することができる。
実施形態1の繊維含有ボードの斜視図 実施形態1の繊維含有ボードの側面図 第1の製造方法の製造過程において成形される波形プレボードの斜視図 図3に示す波形プレボードを切断した状態を示す斜視図 第1の製造方法に利用される治具の斜視図 図5に示す治具に複数の第1短冊片を載置した状態を示す平面図(第1の製造方法における第1短冊片整列工程を説明するための平面図) 図5に示す治具に複数の第1短冊片を載置した状態を示す側面断面図(図6におけるA-A断面) 第1の製造方法における第2短冊片挿入工程を説明するための平面図 第2の製造方法に利用されるプレス装置を概念的に示す正面断面図 図9のプレス装置を概念的に示す側面断面図(図9におけるB-B断面) 第2の製造方法において第1短冊片を成形した状態を示す正面断面図 第2の製造方法において第1短冊片を成形した状態を示す側面断面図(図11におけるC-C断面) 第2の製造方法において複数の第1短冊片を上昇させた状態を示す正面断面図 第2の製造方法において第2短冊片を挿入した状態を示す正面断面図 第2の製造方法において第2短冊片を挿入した状態を示す側面断面図(図14におけるD―D断面) 第3の製造方法を説明するための斜視図 実施形態2の繊維含有ボードの斜視図 実施形態2の繊維含有ボードの側面図
<実施形態1>
第1の実施形態の繊維含有ボード10は、図1および図2に示すように、複数の(本実施形態においては6本)の第1短冊片(第1部材)12と、複数の第2短冊片(第2部材)14と、からなり、それらが織り込まれたような構造で板状に組まれたものとなっている。第1短冊片12は、繊維が熱可塑性樹脂によって結着されたものであり、長手方向に沿って山部20と谷部22とを交互に有して、概して波形の短冊状に成形されたものである。より詳しく言えば、第1短冊片12は、表面と裏面との各々に断面長方形状の溝24が形成されていることで、折り曲げられた(屈曲した)波形形状のものとなっている。また、第2短冊片14は、第1短冊片12と同様の材料である繊維と熱可塑性樹脂からなり、溝24の幅より僅かに小さな幅で直線状に延びる短冊状に成形されたものとなっている。
本実施形態の繊維含有ボード10は、複数の第1短冊片12が、隣り合う第1短冊片12に対して、山部20と谷部22とが並ぶように配置されている。詳しく言えば、図1における左から奇数番目の第1短冊片12Aは、山部20が、偶数番目の第1短冊片12Bの谷部22の間に位置するとともに、谷部22が、偶数番目の第1短冊片12Bの山部20の間に位置するように、配置されている。なお、本実施形態においては、奇数番目の第1短冊片12Aと、偶数番目の第1短冊片12Bとは、いずれも、山部20を3つ、谷部22を3つ有して同一の形状のものとされており、奇数番目の第1短冊片12Aが、偶数番目の第1短冊片12Bに対して、長手方向に向ける向きが180°反転させられた状態で配置されている。それにより、複数の第1短冊片12は、隣り合う第1短冊片12に対して、山部20と谷部22とが並ぶように配置されている。
そして、本実施形態の繊維含有ボード10は、第2短冊片14が、長手方向に直交する向きである交差方向に延びており、複数の第1短冊片12に対して、交差方向に並ぶ山部20と谷部22とに交互に挿入されている。それにより、第2短冊片14が、交差方向に整列する第1短冊片12に対して上側と下側とを交互に通過する構造、つまり、本実施形態の繊維含有ボード10は、織り構造を有する板状のものとなっている。ちなみに、図2において、第2短冊片14と第1短冊片12との上下方向において隙間が形成されているが、実際には、隙間なく挿入されており、第2短冊片14は、上下方向から第1短冊片12によって挟持されているような状態となっている。
<繊維含有ボードの第1の製造方法>
次に、上記実施形態1の繊維含有ボード10の第1の製造方法について、図3から図8を参照しつつ説明する。なお、製造方法を説明する各図面の一部には、X軸、Y軸、およびZ軸を示しており、各軸方向が製造される繊維含有ボード10の図1に示した方向と共通した方向となるように描かれている。
(1-1)第1短冊片成形工程(第1部材成形工程)
本繊維含有ボード10を製造するにあたり、まず、繊維が熱可塑性樹脂によって結着されてなる平面板状の平面プレボードが用意される(平面プレボード準備工程)。詳しく言えば、この平面プレボードは、天然繊維である植物繊維と、熱可塑性樹脂繊維から製造され、それらを混合した混合繊維が開繊・積層されてなる繊維ウェブが加熱プレスされることで、板状に成形されたものである。
なお、その植物繊維には、ケナフ等の靭皮植物繊維や繊維木材等を解繊して得た木質繊維等を例示することができる。また、天然繊維として植物繊維を例示しているが、動物繊維や鉱物繊維であってもよい。本実施形態の繊維含有ボード10において、天然繊維である植物繊維はケナフ繊維であり、意匠面の繊維柄をなすものである。また、熱可塑性樹脂は、繊維同士を決着させるバインダーとしての機能を有するものであればよく、ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、ポリエステル系樹脂(ポリ乳酸、ポリカプロラクトン等の脂肪族ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル樹脂)等を例示することができる。本実施形態においては、ポリプロピレン(PP)からなる。また、繊維および熱可塑性樹脂は、1種のみである必要はなく、複数種類のものが混合するものであってもよい。
次いで、上記の平面プレボードを加熱プレスして、図3に示すように、山部30と谷部32とを交互に有する断面波形の板状の波形プレボード34とされる(プレス工程)。詳しく言えば、図3に示すように、両端が山部30とされており、中間に3つの谷部32が成形されている。次いで、図4に示すように、波形プレボード34は、山部30と谷部32とが延びる方向に直交する方向に切断され(切断工程)、複数の第1短冊片36が成形される。この第1短冊片36は、両端部が山部36aとされ、それら山部36aの間に、3つの谷部36bが形成されることで、4つの山部36aと3つの谷部36bとを有する形状となっている。
(1-2)第1短冊片整列工程(第1部材整列工程)
次に、上記の複数の第1短冊片36を、図5に示す治具40に対して並べる工程が行われる。この治具40は、上方に開口する概して箱型形状のものである。ただし、治具40は、前後方向(図5におけるY方向)において互いに対向する側壁部42,43には、第1短冊片36の幅より僅かに大きな幅の切欠42a,43aが、等間隔で複数(本実施形態においては3つずつ)形成されている。なお、前方側の側壁部42の切欠42aと、後方側の側壁部43の切欠43aとは、左右方向(図5におけるX方向)において、交互にずれた位置となるように形成されている。また、左右方向(図5におけるX方向)において互いに対向する側壁部44,45には、その厚み方向(左右方向)に貫通する複数の貫通孔44a,45aが、前後方向に複数並んで形成されている。
そして、上記の治具40に対して、図6に示すように、複数の第1短冊片36が並べられる。詳しく言えば、左から奇数番目の第1短冊片36Aは、その一端36A1が、後方側の側壁部43の切欠43aに挿入された状態で、底面46上に載置される。また、左から偶数番目の第1短冊片36Bは、その一端36B1が、前方側の側壁部42の切欠42aに挿入された状態で、底面46上に載置される。それにより、複数の第1短冊片36は、隣り合う第1短冊片36に対して山部36aと谷部36bとが並ぶように、前後方向に交互にずれた位置関係で整列させられることになる。
(1-3)第2短冊片挿入工程(第2部材挿入工程)
複数の第1短冊片36が載置された治具40を、左右方向から視ると、図7に示すように、奇数番目の第1短冊片36Aの山部36aと偶数番目の第1短冊片36Bの谷部36bとの間、奇数番目の第1短冊片36Aの谷部36bと偶数番目の第1短冊片36Bの山部36aとの間に、左右方向に貫通する穴部36cが形成される。そして、その穴部36cは、左右方向からの視点において、治具40の貫通孔44a,45aの位置と一致するようになっている。つまり、その貫通孔44aあるいは貫通孔45aから、第2短冊片14が挿入することが可能となっている。なお、第2短冊片14は、第1短冊片36に使用した同じ平面プレボードから成形され、直線状に切断したものとなっている。
例えば、複数の第2短冊片14は、図8に示すように、治具40に隣接する状態で配された載置台50の上に載置される。その載置台50には、第2短冊片14の幅より僅かに大きな幅の複数の溝50aが形成されており、複数の第2短冊片14は、その溝50aの中に載置させること可能とされている。そして、載置台50には、複数の突起52aを複数の溝50a挿し込んだスライダ52を、溝50aに沿ってスライドさせることで、複数の第2短冊片14の全てを同時に押すことができるようになっている。そして、スライダ52によって押された複数の第2短冊片14は、貫通孔45aから挿し込まれ、複数の第1短冊片36によって形成された穴部36cに挿入されるのである。
複数の第2短冊片14が複数の第1短冊片36によって形成された穴部36cに挿し込まれると、それら複数の第1短冊片36と複数の第2短冊片14が板状に組まれた状態となり、治具40から取り外すことができる。最後に、奇数番目の第1短冊片36Aの一端36A1と、偶数番目の第1短冊片36Bの一端36B1とを切断することによって、図1および図2示した実施形態1の繊維含有ボード10が完成する。
<第2の製造方法>
また、実施形態1の繊維含有ボード10は、次に説明する第2の製造方法によって製造することも可能である。その第2の製造方法について、図9から図15を参照しつつ説明する。
(2-1)第1短冊片製造工程(第1部材製造工程)
第2の製造方法では、まず、前述した第1の製造方法と同様に、繊維が熱可塑性樹脂によって結着されてなる平面板状の平面プレボード60が用意される(平面プレボード準備工程)。この平面プレボード60は、図9および図10に示したプレス装置62によってプレス成形が行われる。なお、平面プレボード60は、熱炉やヒータ等によって加熱することで熱可塑性樹脂を軟化させた状態で、プレス装置62によって冷間プレスされる。プレス装置62は、一対の成形型64A,64Bを主体とするものであり、それら成形型64A,64Bの各々には、前後方向(図におけるY方向)に延びるシャー刃66A,66Bが、左右方向に並んで複数対(本実施形態においては五対)配されている。
つまり、プレス装置62は、図11および図12に示すように、平面プレボード60を、シャー刃66A,66Bによってシャーリング切断しつつ、その切断した各部分を、成形型64A,64Bに倣った形状に成形するものとなっている。成形型64A,64Bの各々には、シャー刃66A,66Bの間において、凸部67と凹部68とが前後方向において交互に並んでいる。また、シャー刃66A,66Bを挟んで凸部67と凹部68とが並ぶような形状、換言すれば、凸部67と凹部68とが左右方向において交互に並ぶような形状となっている。つまり、成形型64A,64Bが、そのような形状とされていることで、プレス装置62は、長手方向(前後方向)に沿って山部70aと谷部70bとを交互に有する波形短冊状の複数の第1短冊片70を成形することができる。また、各第1短冊片70は、隣り合う第1短冊片70に対して、山部70aと谷部70bとが並ぶような位置関係で、成形されることになる。つまり、この第1短冊片製造工程は、第1短冊片成形工程と第1短冊片整列工程とが同時に行われると考えることができる。
(2-2)第2短冊片挿入工程
プレス装置62は、下型64Bに成形した第1短冊片70を取り外すためのイジェクタピン72を複数有している。具体的には、イジェクタピン72は、下型64Bの凹部68ごとに設けられている。つまり、プレス装置62は、複数の第1短冊片70を、下型64Bに対して上昇させることができるようになっている。このイジェクタピン72によって、図13に示すように、成形された複数の第1短冊片70は、下型64Bに配されたシャー刃66Bより上方に位置させられる。その状態においては、図14および図15に示すように、左右方向に並ぶ山部70aと谷部70bとによって、左右方向に貫通する穴部が形成されることになる。また、下型64Bには、その穴部と同じ方向に貫通する貫通孔74が形成されており、その貫通孔74を挿通して、上記の複数の第1短冊片70によって形成された穴部に第2短冊片14が挿入されるようになっている。そして、第1短冊片70の両側の端部70cを切断することによって、図1および図2に示した実施形態1の繊維含有ボード10が完成する。
<本実施形態による効果>
本実施形態の繊維含有ボード10は、長手状の2種類の短冊片12,14を縦横に組み合わせた構造、つまり、織物のような構造を有するものであり、それら2つの短冊片12,14が有するケナフ繊維を視認させることができ、意匠性の高いボードとなる。また、第1短冊片12がケナフ繊維を含んで波形状に成形されたものであるため、その長手方向に湾曲させ易いものとなっている。例えば、第2短冊片14の幅を小さなものを採用すれば、その繊維含有ボードは、その第1短冊片12の延びる方向(図1におけるY方向)に湾曲させ易く、物品等への利用の幅を広げることもできる。
また、本実施形態の繊維含有ボード10は、織り構造を有するものであるが、例えば、上述したような2つの製造方法によって、比較的容易に製造することができる。特に、第2の製造方法によれば、作業者による手作業が少なく、ほぼ機械作業であり、繊維含有ボード10の製造を、ほぼ自動化することができる。
さらに、本実施形態の繊維含有ボード10は、第1短冊片12の山部20の当該ボード10上における位置が定まるため、図1に示すように、特定の位置に模様78等を成形することもできる。特に、第2の製造方法によれば、プレス装置62の成形型64A,64Bを、模様78を施す形状とするのみでよく、より容易に模様78等の付与を行うことができる。
<第3の製造方法>
上記の第2の製造方法においては、プレス装置62によって、複数の第1短冊片70が、それぞれ切断された状態で成形されるように構成されていた。それに対して、第3の製造方法は、第2の製造方法と同様に、プレス装置によって第1短冊片を成形するものであるが、図16に示すように、平面プレボード60から、矩形の枠状の外周枠部80と、長手方向における両端において外周枠部80に連結する複数の第1短冊片部82と、を有する形状の成形体84が成形されるようになっている。
この製造方法によれば、複数の第1短冊片部82の間で高さ方向のズレや、長手方向のズレが生じることがなく、第2短冊片14の挿入を、より容易に行うことが可能である。そして、この製造方法においては、複数の第2短冊片14を挿入した後、外周枠部80を切断すること(外周枠部切断工程)によって、図1および図2に示した実施形態1の繊維含有ボード10が完成する。
<実施形態2>
次に、図17および図18によって、実施形態2の繊維含有ボード100を説明する。実施形態1の繊維含有ボード10は、第1短冊片12が屈曲した波形形状のものとされていたが、実施形態2の繊維含有ボード100は、第1部材である短冊片102が、湾曲した波形形状のものとされている。詳しく言えば、短冊片102は、板面に直交する方向において上面側と下面側とに交互に凸形状が形成されることで、山部102aと谷部102bとが形成された波形形状となっている。そして、実施形態1の繊維含有ボード10と同様に、隣接する短冊片102に対して、山部102aと谷部102bとが並ぶように、長手方向にずらされて整列させられている。
そして、実施形態1の繊維含有ボード10の第2短冊片14より、細い概して棒状の部材である第2部材としての芯材104が、整列させられた複数の第1短冊片102に対して、左右方向(図17におけるX方向)から、山部102aと谷部102bとに交互に挿入するようにして、組み付けられている。ちなみに、この心材104は、金属製のものである。
本実施形態の繊維含有ボード100は、第1部材である短冊片102が、湾曲した波形形状のものであるため、実施形態1の第1短冊片12に比較して、長手方向に湾曲させ易い。また、第2部材である心材104も、実施形態の第2短冊片14より剛性が高く、物品等への利用の幅をより広げることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。例えば、次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態1の繊維含有ボード10において、第1部材である第1短冊片12は、断面四角形状の溝が表面と裏面とに交互に形成された波形形状のものとされていたが、断面三角形の溝によって波形形状とされたものであってもよい。
(2)上記2つの実施形態において、第2部材は、平板状のものとされていたが、直線状のものであれば良く、その断面形状は特に限定されない。例えば、断面が円形状、菱形状のものを採用することもできる。
(3)上記実施形態1の繊維含有ボード10の製造方法を複数例示した。それらの製造方法においては、熱可塑性樹脂を溶融させて繊維を結着させた平面プレボードを用いて第1短冊片を成形するものとされいたが、それに限定されない。例えば、その平面プレボードを成形する前の、天然繊維と熱可塑性樹脂繊維との混合繊維をマット状にした繊維ウェブから、波形プレボードを成形する方法や、複数の第1短冊片を成形する方法とすることもできる。
(4)また、第3の製造方法において、複数の第1短冊片部82を連結する部分は、環状の外周枠部とされていたが、例えば、複数の第1短冊片部82の長手方向の一端側に延びてそれらの一端が連結される部分と、長手方向の他端側に延びてそれらの他端が連結される部分と、を有する形状に成形する方法であってもよい。
10…繊維含有ボード、12…第1短冊片〔第1部材〕、14…第2短冊片〔第2部材〕、20…山部、22…谷部、30…山部、32…谷部、34…波形プレボード、60…平面プレボード、62…プレス装置、64A,64B…一対の成形型、66A,66B…シャー刃〔切断刃〕、67…凸部、68…凹部、80…外周枠部、100…繊維含有ボード、102…短冊片〔第1部材〕、102a…山部、102b…谷部、104…心材〔第2部材〕

Claims (6)

  1. 繊維が熱可塑性樹脂によって結着されたものであり、長手方向に沿って山部と谷部とを交互に有する波形の短冊状に成形された複数の第1部材と、
    直線状に成形された複数の第2部材と、
    からなり、
    複数の前記第1部材は、隣り合う前記第1部材に対して前記谷部と前記山部とが並ぶ位置にずらされて長手方向に交差する方向である交差方向に並べられ、かつ、複数の前記第2部材は、前記交差方向に延びる状態で、前記交差方向に並ぶ前記山部と前記谷部とに交互に挿入されていることで、板状に組まれてなる繊維含有ボード。
  2. 繊維を熱可塑性樹脂によって結着させるとともに、長手方向に沿って山部と谷部とを交互に有する波形短冊状の複数の第1部材を成形する第1部材成形工程と、
    隣り合う前記第1部材に対して前記山部と前記谷部とが並ぶ位置にずらしつつ、長手方向に交差する方向である交差方向に整列させる第1部材整列工程と、
    直線状に成形された複数の第2部材を用意し、整列させた複数の前記第1部材に対して、前記交差方向に並ぶ前記山部と前記谷部とに交互に挿入する第2部材挿入工程と、
    を含み、複数の前記第1部材と複数の前記第2部材とが板状に組まれてなる繊維含有ボードを製造する繊維含有ボードの製造方法。
  3. 前記第1部材成形工程は、
    繊維を熱可塑性樹脂によって結着するとともに、山部と谷部とを交互に有する断面波形の板状の波形プレボードに成形するプレス工程と、
    前記波形プレボードを切断して複数の前記第1部材とする切断工程と、
    を含む請求項2に記載の繊維含有ボードの製造方法。
  4. 繊維が熱可塑性樹脂によって結着されてなる平面板状の平面プレボードを用意する平面プレボード準備工程と、
    互いに平行に並んだ複数の切断刃を有し、前記複数の切断刃の間において前記切断刃が延びる方向に凸部と凹部とが交互に並ぶとともに、前記切断刃の並ぶ方向においても凸部と凹部とが交互に並ぶ形状の成形型を用いて行われ、前記平面プレボードをプレス成形することで、隣り合う前記第1部材に対して前記谷部と前記山部とが並ぶ位置にずらしつつ長手方向に交差する方向である交差方向に整列した状態で、複数の前記第1部材を成形する第1部材製造工程と、
    を含み、前記第1部材成形工程と前記第1部材整列工程とが同時に行われる請求項2に記載の繊維含有ボードの製造方法。
  5. 前記成形型は、下型の前記凹部を前記凸部に対して上昇させることが可能な構成とされており、
    前記第2部材挿入工程は、前記第1部材製造工程によって成形された複数の前記第1部材を前記下型の前記凸部より上方に位置させた状態として、複数の前記第2部材を前記交差方向から挿入する請求項4に記載の繊維含有ボードの製造方法。
  6. 前記第1部材製造工程は、複数の前記第1部材を囲む環状で、複数の前記第1部材の長手方向における両端が連結される外周枠部を、複数の前記第1部材と一体的に成形するものとされ、
    前記第2部材挿入工程の後に行われ、前記外周枠部を切断する外周枠部切断工程を含む請求項4または請求項5に記載の繊維含有ボードの製造方法。
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