JP2024072921A - 端子放熱構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易化することができ、小型化することができる端子放熱構造を提供する。【解決手段】端子放熱構造1において、端子3と、端子3に接触され、端子3で発生した熱を放熱する放熱部材5と、を有する。放熱部材5は、複数の端子3の配列方向に沿って延出された板状に形成され、端子3に対して、複数用いられ、それぞれ配置部23と、放熱部25と、を備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、端子放熱構造に関する。
従来、端子放熱構造としては、端子と、端子に接触され端子で発生した熱が伝えられる伝熱機構とを備えている。また、伝熱機構に接触され伝熱機構から熱が伝えられるヒートパイプと、ヒートパイプに接触されヒートパイプから伝えられた熱を放熱する放熱機構とを備えたものが知られている(特許文献1参照)。この端子放熱構造では、端子で発生した熱が、伝熱機構に伝わり、ヒートパイプを介して放熱機構で放熱される。
特開2018-186272号公報
しかしながら、上記特許文献1の端子放熱構造では、端子で発生した熱を放熱するために、伝熱機構と、ヒートパイプと、放熱機構とが必要であり、構造が複雑化し、大型化していた。
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして本発明の目的は、簡易化することができ、小型化することができる端子放熱構造を提供することにある。
本実施形態に係る端子放熱構造は、端子と、前記端子に接触され、前記端子で発生した熱を放熱する放熱部材とを有する。
本発明によれば、簡易化することができ、小型化することができる端子放熱構造を提供することができる。
本実施形態に係る端子放熱構造の上面図である。 本実施形態に係る端子放熱構造の放熱部材を組付けるときの側面図である。 本実施形態に係る端子放熱構造の分解斜視図である。 本実施形態に係る端子放熱構造の他例を示す分解斜視図である。 本実施形態に係る端子放熱構造の他例を示す分解斜視図である。 本実施形態に係る端子放熱構造の他例を示す上面図である。 本実施形態に係る端子放熱構造の他例を示す上面図である。
以下、図面を用いて本実施形態に係る端子放熱構造について詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。
図1に示すように、本実施形態に係る端子放熱構造1は、例えば、電動車両などの大電流を発生する高圧システムに適用される。端子3は、例えば、バッテリや蓄電池などの電気部品としての電源(不図示)に電気的に接続される。電源に電気的に接続された端子3では、流れる大電流によって、発熱が増大する。端子3における発熱の増大は、端子3に電気的に接続された電線9の大径化や大型化を引き起こす。このため、端子3の発熱を抑制するために、端子放熱構造1を設ける必要がある。
図1~図3に示すように、端子放熱構造1は、端子3と、放熱部材5と、複数の周囲部材7とを備えている。なお、図1,図2では、端子3と放熱部材5とが簡略化して示されている。
端子3は、導電性材料からなり、板状に形成されている。端子3は、複数(ここでは2つ)用いられる。複数の端子3は、それぞれ電気接続部11と、電線接続部13とを備えている。
電気接続部11は、端子3の長さ方向一側に配置されている。電気接続部11には、例えば、ボルトとナットなどの接続部材(不図示)を介して電源に電気的に接続される接続孔15が板厚方向に貫通して形成されている。なお、電気接続部11は、接続孔15を設けずに、電源側の箱状の接続部に挿入されるタブ状の接続部であってもよく、電気部品に対する電気的な接続はどのような形態であってもよい。
電線接続部13は、端子3の長さ方向他側に配置され、電気接続部11と連続する一部材で形成されている。電線接続部13には、例えば、圧着などによって、電線9の導体17に電気的に接続される一対の圧着片19,19が形成されている。なお、電線接続部13には、電線9の絶縁被覆21に加締められる一対の加締め片が設けられていてもよい。加えて、電線接続部13は、電線9の導体17に対して、溶着などによって、電気的に接続されてもよく、電線9に対する電気的な接続はどのような形態であってもよい。
放熱部材5は、例えば、セラミックス材料などの高い耐熱性と高い伝熱性とを有する材料からなる。放熱部材5は、複数(ここでは2つ)の端子3の配列方向に沿って延出された板状に形成されている。放熱部材5は、端子3に対して、複数(ここでは2つ)用いられる。複数の放熱部材5は、それぞれ配置部23と、放熱部25とを備えている。
配置部23は、放熱部材5において、端子3と対向する面に設けられている。配置部23は、端子3に対して、図2の矢印で示すように、2つの放熱部材5,5で板厚方向から挟み込んだときに、端子3の外面と密着して端子3を収容可能な深さの溝状に形成されている。配置部23に端子3が収容された状態では、2つの放熱部材5,5の互いの対向面が密着する。配置部23には、端子3の幅方向両側に突出して形成された一対の凸部27,27が係合するように密着して収容される一対の凹部29,29が設けられている。一対の凸部27,27と一対の凹部29,29とを係合させることにより、2つの放熱部材5,5で端子3を挟み込んだ状態で、端子3が放熱部材5から抜け出ることを防止することができる。配置部23は、1つの放熱部材5に対して、複数(ここでは2つ)の端子3に対応して、複数(ここでは2つ)設けられている。このため、1つの放熱部材5に対して、複数の端子3を配置することができ、部品点数の増大を抑制することができる。
放熱部25は、放熱部材5において、配置部23と反対側の外気と接触する外面に設けられている。放熱部25は、放熱部材5の幅方向に延出された凹凸状に形成され、放熱部材5の長さ方向に複数列設けられている。放熱部25は、配置部23から伝達される端子3で発生された熱を外気に放出する。このため、簡易な構造の放熱部25で放熱することができ、端子3の発熱の増大を抑制することができる。なお、放熱部25は、例えば、複数の突起などで形成してもよく、外気との接触面積を増大できれば、放熱部25はどのような形態であってもよい。加えて、放熱部25を、例えば、ケースや車体フレームなどの接触部材(不図示)に接触させて、放熱するようにしてもよい。この場合には、接触部材との接触面積を増大させるために、放熱部25を、平面で形成する、或いは放熱部25と接触部材との互いの接触部分を、凹凸形状に形成するなどしてもよい。
ここで、端子3では、電源などの電気部品に電気的に接続される電気接続部11側の方が、電線接続部13側より発熱が大きい。このため、放熱部材5は、端子3の電気接続部11と電線接続部13との間において、電気接続部11側に近接して配置されている。放熱部材5を電気接続部11側に近接して配置することにより、電線接続部13側における発熱を抑制でき、発熱による電線9への影響を抑制することができる。このため、電線9の大径化や大型化を抑制することができる。
複数の周囲部材7は、組み合わされて端子3の周囲を覆うように配置される。複数の周囲部材7は、複数(ここでは2つ)の放熱部材5を含み、アッパカバー31と、ロアカバー33とを備えている。
アッパカバー31は、例えば、合成樹脂などの絶縁性材料からなる。アッパカバー31は、一方の放熱部材5を収容可能で、放熱部25と配置部23とを露出させるように、枠状に形成されている。アッパカバー31の長さ方向の両側には、それぞれ弾性変形可能な係止片35が設けられている。
ロアカバー33は、例えば、合成樹脂などの絶縁性材料からなる。ロアカバー33は、他方の放熱部材5を収容可能で、放熱部25と配置部23とを露出させるように、枠状に形成されている。ロアカバー33の長さ方向の両側には、それぞれアッパカバー31の係止片35に係合可能な係止突起37が設けられている。
複数の周囲部材7は、2つの放熱部材5,5が、端子3を板厚方向から挟み込むように、端子3の周囲に配置される。アッパカバー31とロアカバー33とは、それぞれ放熱部材5を収容し、係止片35と係止突起37とを係合することにより、放熱部材5を端子3の周囲に保持し、端子3の周囲に配置される。
ここで、図4に示すように、複数の周囲部材7において、放熱部材5を1つとしてもよい。ここでは、ロアカバー33に収容される放熱部材5を省略している。このため、ロアカバー33には、端子3を配置させるための配置部23が形成されている。この複数の周囲部材7は、放熱部材5とロアカバー33とが、端子3を板厚方向から挟み込むように、端子3の周囲に配置される。アッパカバー31は、放熱部材5を収容し、係止片35と係止突起37とを係合することにより、放熱部材5を端子3の周囲に保持し、端子3の周囲に配置される。なお、ロアカバー33には、係止突起37が設けられており、係止突起37は弾性変形する必要がない。このため、図4に示すロアカバー33を、セラミックス材料などから形成して、放熱部25を設け、放熱部材5としてもよい。
また、図5に示すように、複数の周囲部材7において、1つの放熱部材5を、ケースや車体フレームなどの接触部材39に接触させてもよい。ここでは、接触部材39に接触される放熱部材5の放熱部25は、平面で形成されている。アッパカバー31は、2つの放熱部材5を収容可能で、放熱部25と配置部23とを露出させるように、枠状に形成されている。アッパカバー31の長さ方向の両側には、接触部材39の孔41に対して、ボルトなどの固定部材を介して固定される固定孔43を有するフランジ状の固定部45がそれぞれ設けられている。この複数の周囲部材7は、2つの放熱部材5,5が、端子3を板厚方向から挟み込むように、端子3の周囲に配置され、接触部材39上に配置される。アッパカバー31は、2つの放熱部材5を収容し、固定部45を介して接触部材39に固定されることにより、放熱部材5を端子3の周囲に保持し、端子3の周囲に配置される。
このように複数の周囲部材7のうち少なくとも1つを放熱部材5とすることにより、端子3に対して、放熱部材5を安定して保持することができ、端子3の放熱性を安定化することができる。加えて、放熱部材5を、端子3から容易に取り外すことができ、放熱部材5の設計変更を容易に行うことができ、放熱部材5の設計の自由度を向上することができる。
なお、周囲部材7については図示省略するが、図6に示すように、回路が1つである場合には、1つの端子3に対して、1つ(或いは1組)の放熱部材5を設ければよい。加えて、図7に示すように、回路が3つ以上(ここでは3つ)である場合には、複数(ここでは3つ)の端子3に対して、1つ(或いは1組)の放熱部材5を設ければよい。
このような端子放熱構造1では、端子3と、端子3に接触され、端子3で発生した熱を放熱する放熱部材5とを有する。このため、構造が複雑化することなく、簡易な構造で、端子3の熱を放熱することができる。従って、このような端子放熱構造1では、簡易化することができ、小型化することができる。
また、端子放熱構造1は、組み合わされて端子3の周囲を覆うように配置される複数の周囲部材7を有する。そして、複数の周囲部材7のうち少なくとも1つは、放熱部材5である。このため、端子3に対して、放熱部材5を安定して保持することができ、端子3の放熱性を安定化することができる。加えて、放熱部材5を、端子3から容易に取り外すことができ、放熱部材5の設計変更を容易に行うことができ、放熱部材5の設計の自由度を向上することができる。
さらに、端子3は、複数設けられている。そして、1つの放熱部材5は、複数の端子3に接触されている。このため、1つの放熱部材5に対して、複数の端子3を配置することができ、部品点数の増大を抑制することができる。
また、端子3は、電気部品に電気的に接続される電気接続部11と、電気接続部11と連続する一部材で形成され電線9に電気的に接続される電線接続部13とを有する。そして、放熱部材5は、電気接続部11と電線接続部13との間において、電気接続部11側に近接して配置されている。放熱部材5を電気接続部11側に近接して配置することにより、電線接続部13側における発熱を抑制でき、発熱による電線9への影響を抑制することができる。このため、電線9の大径化や大型化を抑制することができる。
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、複数の周囲部材は、少なくとも1つの周囲部材が、放熱部材となっているが、これに限らず、全ての周囲部材を、放熱部材としてもよい。例えば、端子は、板厚方向から2つの放熱部材に挟み込まれる構造であるとする。この場合には、2つの放熱部材を、ボルトなどの固定部材で固定する、或いは2つの放熱部材にそれぞれ突部を設け、互いの突部をクリップなどの固定部材で固定すればよい。もしくは、2つの放熱部材に、互いに近接する方向にスライドさせることによって係合する溝と突条からなる係合部をそれぞれ設ければよい。
1 端子放熱構造
3 端子
5 放熱部材
7 周囲部材
9 電線
11 電気接続部
13 電線接続部

Claims (4)

  1. 端子と、
    前記端子に接触され、前記端子で発生した熱を放熱する放熱部材と、
    を有する端子放熱構造。
  2. 組み合わされて前記端子の周囲を覆うように配置される複数の周囲部材を有し、
    複数の前記周囲部材のうち少なくとも1つは、前記放熱部材である請求項1に記載の端子放熱構造。
  3. 前記端子は、複数設けられ、
    1つの前記放熱部材は、複数の前記端子に接触されている請求項1又は2に記載の端子放熱構造。
  4. 前記端子は、電気部品に電気的に接続される電気接続部と、前記電気接続部と連続する一部材で形成され電線に電気的に接続される電線接続部とを有し、
    前記放熱部材は、前記電気接続部と前記電線接続部との間において、前記電気接続部側に近接して配置されている請求項1又は2に記載の端子放熱構造。
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