JP2024071904A - 回路基板および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子部品とプリント配線基板との接合部の接合信頼性を向上するとともに、電子部品の放熱性を向上することができる回路基板を得る。【解決手段】回路基板100は、半導体素子30が搭載されたダイパッド端子26とリード端子27を有するリードレスパッケージである電子部品20と、第1導電パッド11および第2導電パッド12を有するプリント配線基板10と、プリント配線基板10の厚さ方向である第1方向からの平面視において、第1導電パッド11と隣り合う位置に形成されたプリント配線基板10の貫通孔17に設けられた導電伝熱部材40と、ダイパッド端子26と導電伝熱部材40とを接合する第1接合部材18と、リード端子27と第2導電パッド12を接合する第2接合部材19とを備え、導電伝熱部材40の一部は第1方向において第1導電パッド11から突出している。【選択図】図2

Description

本開示は、リードレスパッケージである電子部品を実装した回路基板および電子機器に関するものである。
半導体などの電子部品に用いられるリードレスパッケージとして、QFN(Quad Flat Non―leaded package)構造またはSON(Small Outline Non―leaded package)構造などが知られている。QFN構造またはSON構造の半導体パッケージは、QFP(Quad Flat Package)構造などの折れ曲がった形状のベンド構造を有するアウターリードの代わりに、パッケージの外側に突出しないリードが設けられている。そのため、パッケージの厚みが薄いことから高密度実装に適しており、多くの電子機器において用いられている。
一方、リードレスパッケージを用いた場合、電子部品がプリント配線基板にはんだを介して実装されたとき、アウターリードが備える応力緩和効果を得られない。そのため、リードレスパッケージとプリント配線基板との線膨張係数差に起因する熱応力が、これらを接合するはんだに集中しやすく、はんだにクラックが生じるなど、接合信頼性が低下するという問題があった。このような問題を解決する半導体パッケージとして、特許文献1が知られている。
特開2021-002537号公報
特許文献1における半導体パッケージは、QFN構造であり、リードフレームのうちモールド樹脂から露出する部分に、モールド樹脂の外表面から突出する、はんだまたは高融点はんだからなる電極部を備える。モールド樹脂の外表面から突出する電極部を備えることで、配線基板にはんだを介して実装したとき、リードフレームと配線基板との間の隙間を所定以上の幅とすることができる。これにより、はんだへの熱応力を緩和でき、接合信頼性が向上することが記載されている。
しかし、モールド樹脂から露出するリードフレームの部分のうち、複数のリードのみでなく半導体チップが搭載されるダイパッドにおいても電極部を有することから、ダイパッドと配線基板との間に、厚いはんだ層が形成され、半導体チップで発生した熱の放熱性が悪化するという課題があった。
本開示は、上記した課題に着目してなされたものである。リードレスパッケージである電子部品のリード端子とプリント配線基板との間隔を大きくし、はんだなどの接合部材を厚くすることで接合部への熱応力の影響を抑制するとともに、電子部品から発生する熱を効率よく放熱することができる回路基板を得ることを目的とする。
本開示に係る回路基板は、半導体素子が搭載されたダイパッド端子および半導体素子と接続されたリード端子が、第1面において封止材から露出したリードレスパッケージである電子部品と、第1表面を有し、第1表面に設けられた第1導電パッドおよび第2導電パッドを有するプリント配線基板と、プリント配線基板の厚さ方向である第1方向からの平面視において第1導電パッドに隣り合う位置に形成され、第1方向においてプリント配線基板を貫通する貫通孔に、電子部品におけるダイパッド端子の少なくとも一部と対向するように設けられた導電伝熱部材と、ダイパッド端子と導電伝熱部材とを接合する第1接合部材と、リード端子と第2導電パッドとを接合する第2接合部材とを備え、導電伝熱部材の一部は、第1方向において、第1導電パッドから突出しているという特徴を有するものである。
本開示に係る回路基板は、リードレスパッケージである電子部品のリード端子とプリント配線基板との間の接合信頼性を向上するとともに、電子部品の熱を効率よく放熱することができる。
実施の形態1における、回路基板100の外観を示す平面図である。 図1の断面線A-Aにおける、回路基板100の断面構成を示す断面図である。 実施の形態1における、電子部品20の外観を示す平面図である。 実施の形態1における、プリント配線基板10の外観を示す平面図である。 実施の形態1における、回路基板100の製造方法を示すフローチャートS100である。 実施の形態1のおける、回路基板100の製造方法の第1ステップを示す断面図である。 実施の形態1のおける、回路基板100の製造方法の第2ステップを示す断面図である。 実施の形態1のおける、回路基板100の製造方法の第3ステップを示す断面図である。 実施の形態1のおける、回路基板100の製造方法の第4ステップを示す断面図である。 実施の形態1のおける、回路基板100の製造方法の第5ステップを示す断面図である。 実施の形態1における、電子機器110の断面構成を示す断面図である。 実施の形態1の変形例における、回路基板100の製造方法を示すフローチャートS100Aである。 実施の形態1の変形例における、回路基板100の製造方法の第1ステップを示す断面図である。 実施の形態1の変形例における、回路基板100の製造方法の第2ステップを示す断面図である。 実施の形態1の変形例における、回路基板100の製造方法の第3ステップを示す断面図である。 実施の形態1の変形例における、回路基板100の製造方法の第4ステップを示す断面図である。 実施の形態1の変形例における、回路基板100の製造方法の第5ステップを示す断面図である。 実施の形態1の変形例における、回路基板100の製造方法の第6ステップを示す断面図である。 実施の形態2における、回路基板200の外観を示す平面図である。 図17の断面線B-Bにおける、回路基板200の断面構成を示す断面図である。 実施の形態2における、プリント配線基板10Bの外観を示す平面図である。 実施の形態2における、電子機器210の断面構成を示す断面図である。
実施の形態1.
実施の形態1における回路基板100について、図1から図4を用いて説明する。図1は、実施の形態1における回路基板100の外観を示す平面図をある。図2は、図1の断面線A-Aにおける回路基板100の断面構成を示す断面図である。図3は、実施の形態1における回路基板100を構成する、電子部品20の外観を示す平面図である。また、図4は、実施の形態1における回路基板100を構成するプリント配線基板10の外観を示す平面図である。
図1および図2に示すように、回路基板100は、プリント配線基板10に表面実装された電子部品20を備える。また、図示を省略するが、回路基板100は、電子部品20のみでなく、さらに他の電子部品を備えていてもよい。電子部品20は、QFN(Quad Flat Non―leaded package)構造またはSON(Small Outline Non―leaded package)構造のリードレスパッケージである。ここでは、電子部品20として、QFN構造のリードレスパッケージを用いて説明する。
図2に示すように、電子部品20は、半導体素子30、リードフレーム21、接合部材31、ワイヤ32およびモールド樹脂22を有している。実施の形態1における回路基板100において、電子部品20は、プリント配線基板10と対向する第1面23と、第1面23と反対側の第2面24と、第1面23と第2面24を繋ぐ複数の第3面25とを有している。ここで、モールド樹脂22は、半導体素子30、リードフレーム21の一部、接合部材31およびワイヤ32を覆う封止材である。モールド樹脂22は、たとえば、エポキシ樹脂等の樹脂材料が用いられる。
半導体素子30は、たとえば、マイコン、パワーデバイス、メモリ、システムLSI(Large Scale Integration)またはASIC(Application Specific Circuit)などである。近年、半導体素子30は、高速化や大電力化が進み、発熱量が大幅に増加している。そのため、効率的な放熱対策が必要である。
リードフレーム21は、ダイパッド端子26と複数のリード端子27を有している。ダイパッド端子26は、半導体素子30が接合部材31により接合され、搭載されている。ここで、図2および図3に示すように、ダイパッド端子26は、半導体素子30が搭載された搭載面とは反対側の面が、電子部品20の第1面23においてモールド樹脂22から露出している。
また、複数のリード端子27の各々は、ワイヤ32が接合された面とは反対側の面が、電子部品20の第1面23においてモールド樹脂22から露出している。さらに、複数のリード端子27の各々は、電子部品20の第3面25においてもモールド樹脂22から露出されていてもよい。ここで、リードフレーム21は、たとえば、銅、銅を主成分とした銅合金または鉄を主成分とした鉄合金などから形成されている。また、接合部材31は、はんだなどのダイボンド材である。
図2に示すように、プリント配線基板10は、第1導電パッド11、複数の第2導電パッド12、絶縁基材13、絶縁基材13の内部に設けられた層間導電部材14を有する多層プリント配線基板である。また、プリント配線基板10は、電子部品20が実装される第1表面15と、第1表面15の反対側の表面である第2表面16を有している。プリント配線基板10の第1表面15には、導電層である第1導電パッド11および第2導電パッド12が設けられている。ここで、プリント配線基板10は、多層プリント配線基板に限らず、第1表面15のみに導電層を有する片面プリント配線基板でもよいし、第1表面15および第2表面16に導電層を有する両面プリント配線基板でもよい。
第1導電パッド11および第2導電パッド12は、たとえば、銅を含む材料からなる金属層から形成される。また、第1導電パッド11および第2導電パッド12は、たとえば、同じ金属層から形成されることから同様の厚さを有し、その厚さは11μm以上70μm以下である。絶縁基材13は、たとえば、CEM-3基材のようなガラスコンポジット基材またはFR-4基材のようなガラスエポキシ基材である。
絶縁基材13の内部に設けられた層間導電部材14は、銅を含む材料からなる金属層から形成される。さらには、プリント配線基板10には、第1表面15と第2表面16を熱的および電気的に接続するスルーホールが形成されていてもよい。また、ビアホールが形成され、たとえば、第1導電パッド11または第2導電パッド12と層間導電部材14とが、熱的および電気的に接続されていてもよい。ここでは、スルーホールおよびビアホールの図示を省略する。
プリント配線基板10は、プリント配線基板10の厚さ方向である第1方向(Z方向)において、第2表面16から第1表面15までプリント配線基板10を貫通する貫通孔17が形成されている。また、図4に示すように、貫通孔17は、たとえば、第1方向からの平面視において、第1導電パッド11に囲まれるように形成される。しかし、これに限らず、貫通孔17は、第1方向からの平面視において、第1導電パッド11の少なくとも一部と隣り合う位置に形成されていればよい。さらに、貫通孔17は、電子部品20を実装した際に、第1方向において、電子部品20のダイパッド端子26の少なくとも一部と重なる位置に形成されていてもよい。
さらに、図2に示すように、プリント配線基板10に形成された貫通孔17には、金属からなる導電伝熱部材40が設けられている。導電伝熱部材40は、円柱状または多角形柱状の形状を有しており、プリント配線基板10の第1表面15側に位置する第1端面41と、第2表面16側に位置する第2端面42を有する。ここで、導電伝熱部材40は、銅、アルミ、銅を含む合金またはアルミを含む合金などの熱伝導率が高い金属を材料とする金属インレイであり、たとえば、銅または銅を含む合金からなる金属インレイである。また、導電伝熱部材40は、金属インレイの表面に錫または金などの金属メッキが施されたものでもよい。
導電伝熱部材40は、たとえば、銅を材料とした場合、接合部材であるはんだに比べて高い熱伝導率を有する。ここで、銅の熱伝導率は386[W/m・K]であり、はんだの熱伝導率の20~50[W/m・K]に比べて、高い熱伝導率を有する。
導電伝熱部材40は、貫通孔17に設けられ、プリント配線基板10の厚さ方向である第1方向(Z方向)において、その一部が第1導電パッド11から突出している。言い換えると、導電伝熱部材40は、貫通孔17に設けられ、プリント配線基板10の第2表面16から第1表面15への方向である第1方向(Z方向)において、第2表面16側から第1表面15を通り、さらには、その一部が第1導電パッド11から突出している。
ここで、図2に示すように、導電伝熱部材40は、第1方向において、第1導電パッド11から突出量d1だけ突出している。言い換えると、導電伝熱部材40は、第1方向において、導電伝熱部材40の第1端面41から第1導電パッド11までの距離である突出量d1を有するように設けられる。ここで、突出量d1は、0μmより大きく120μm以下である。突出量d1は、第1方向における長さの異なる導電伝熱部材40に変えることで変更が可能である。
図1に示すように、導電伝熱部材40は、第1方向からの平面視において、第1導電パッド11に囲まれるように設けられる。しかし、これに限らず、導電伝熱部材40は、第1方向からの平面視において、第1導電パッド11の少なくとも一部と隣り合う位置に設けられていればよい。また、導電伝熱部材40は、第1導電パッドと、熱的および電気的に接続されている。さらに、導電伝熱部材40は、絶縁基材13の内部に設けられた層間導電部材14と熱的および電気的に接続されてもよい。
電子部品20は、プリント配線基板10の第1表面15に実装される。具体的には、図1および図2に示すように、電子部品20は、第1方向において、ダイパッド端子26の少なくとも一部と導電伝熱部材40の第1端面41が対向するように配置される。すなわち、導電伝熱部材40は、第1方向において、電子部品20におけるダイパッド端子26の少なくとも一部と対向するように設けられている。また、導電伝熱部材40は、第1方向において、ダイパッド端子26の少なくとも一部と重なるように設けられてもよい。
さらに、図2に示すように、ダイパッド端子26と導電伝熱部材40とが、第1接合部材18により接合されている。また、複数のリード端子27の各々とそれに対応する複数の第2導電パッド12の各々とが、第2接合部材19により接合されている。ここで、第1接合部材18および第2接合部材19は、はんだなどのダイボンド材である。
また、図2に示すように、第1方向において導電伝熱部材40の一部が第1導電パッド11から突出していることにより、電子部品20のダイパッド端子26と導電伝熱部材40との間の第1接合部材18の厚さt1は、電子部品20の第1面23における複数のリード端子27の各々と複数の第2導電パッド12の各々との間の第2接合部材19の厚さt2より薄い。
ここで、第1接合部材18の厚さt1は、電子部品20の第1面23においてモールド樹脂22から露出されているダイパッド端子26と、導電伝熱部材40の第1端面41との間の第1方向における第1接合部材18の厚さである。また、第2接合部材19の厚さt2は、電子部品20の第1面23においてモールド樹脂22から露出されている複数のリード端子27の各々と、それに対応する複数の第2導電パッド12の各々との間の第1方向における第2接合部材19の厚さである。ここで、第1接合部材18の厚さt1および第2接合部材19の厚さt2は、電子部品20をプリント配線基板10に接合した後の第1接合部材18および第2接合部材19の厚さである。
たとえば、第1接合部材18の厚さt1は、0.01mm以上1mm未満である。また、第2接合部材19の厚さt2は、第1接合部材18の厚さt1より厚い。ここで、ダイパッド端子26と導電伝熱部材40の第1端面41とが接合する接合面積は、複数のリード端子27の各々と複数の第2導電パッド12の各々とが接合する接合面積に比べて大きく、およそ10倍以上の接合面積を有する。そのため、熱応力によるダイパッド端子26と導電伝熱部材40の間の接合信頼性への影響は、複数のリード端子27の各々と複数の第2導電パッド12の各々との間よりも小さい。これにより、第1接合部材18の厚さt1は、第2接合部材19の厚さt2よりも薄くすることができる。
次に、図5から図10を用いて、実施の形態1における回路基板100の製造方法について説明する。図5は、実施の形態1における回路基板100の製造方法を示すフローチャートS100であり、第1ステップS101から第5ステップS105を含む。また、図6から図10は、図1の断面線A-Aにおける、各ステップの断面構成を示す断面図である。
図6は、実施の形態1における回路基板100の製造方法の第1ステップS101である貫通孔形成工程を示している。第1ステップS101では、準備したプリント配線基板10において、プリント配線基板10の厚さ方向である第1方向(Z方向)からの平面視において、第1導電パッド11の領域内に、プリント配線基板10を第1方向に貫通する貫通孔17を形成する。
ここで、貫通孔17は、第1導電パッド11の領域内に限らず、第1方向からの平面視において、第1導電パッド11の少なくとも一部と隣り合う位置であればよい。さらに、貫通孔17は、電子部品20を実装した際に、第1方向において、貫通孔17が電子部品20のダイパッド端子26の少なくとも一部と重なる位置に形成するとよい。ここで、貫通孔17は、たとえば、ドリルなどを用いて形成する。
図7は、実施の形態1における回路基板100の製造方法の第2ステップS102である導電伝熱部材配置工程を示している。第2ステップS102では、プリント配線基板10に形成された貫通孔17に導電伝熱部材40を設置する。すなわち、導電伝熱部材40をプリント配線基板10に形成された貫通孔17に挿入する。この際、導電伝熱部材40の一部が、第1方向において、第1導電パッド11から突出量d1だけ突出するように設置する。さらに、導電伝熱部材40は、電子部品20を実装した際に、第1方向において、導電伝熱部材40の第1端面41が、電子部品20のダイパッド端子26の少なくとも一部と対向するように設置する。また、導電伝熱部材40は、第1方向において、ダイパッド端子26の少なくとも一部と重なるように設置してもよい。
具体的には、導電伝熱部材40は、たとえば、貫通孔17よりも大きい直径を有する円柱状の導電伝熱部材40を、貫通孔17へ圧入することで設置する。または、貫通孔17の直径よりも小さい直径を有する円柱状の導電伝熱部材40を用いる。そして、導電伝熱部材40を貫通孔17に挿入した後に、導電伝熱部材40に対して第1方向から挟み込むように圧力を加え、導電伝熱部材40を第1方向に圧縮し、かつ、第1方向に垂直な第2方向に広げるように変形させることで、導電伝熱部材40を貫通孔17に設置する。また、導電伝熱部材40を、接着剤を用いて貫通孔17内に固定しても良い。ここで、突出量d1は、第1方向における長さの異なる導電伝熱部材40を用いることで変更が可能である。
図8は、実施の形態1における回路基板100の製造方法の第3ステップS103であるメタルマスク配置工程を示している。第3ステップS103では、はんだなどの接合部材を、はんだ印刷技術を用いてプリント配線基板10に配置するため、メタルマスク60をプリント配線基板10の第1表面15上に配置する。
メタルマスク60は、導電伝熱部材40および複数の第2導電パッド12の各々と重なる領域に、第1開口部61および第2開口部62が形成されている。さらには、第1導電パッド11から第1方向に突出する導電伝熱部材40の段差の影響を抑制するために、メタルマスク60は、導電伝熱部材40と重なる領域に凹み部63が形成されている。凹み部63は、メタルマスク60が導電伝熱部材40と対向する面側からエッチングされ、メタルマスク60の一部が厚さ方向において薄板化された領域である。
ここで、メタルマスク60の凹み部63におけるエッチング量を導電伝熱部材40の突出量d1に合わせることで、導電伝熱部材40の一部が、第1方向において、第1導電パッド11から突出していることによる段差の影響を抑制できる。すなわち、メタルマスク60と導電伝熱部材40および複数の第2導電パッド12の各々との隙間を減らし、メタルマスク60を導電伝熱部材40および複数の第2導電パッド12の各々に密着させることができる。これにより、はんだなどの接合部材を印刷する際、導電伝熱部材40および複数の第2導電パッド12の各々に、はんだなどの接合部材を、だれたり、滲んだりせず、品質良く印刷することが可能である。
図9は、実施の形態1における回路基板100の製造方法の第4ステップS104である接合部材配置工程を示している。第4ステップS104では、導電伝熱部材40の第1端面41およびプリント配線基板10の第1表面15に設けられた複数の第2導電パッド12の各々に、はんだ印刷技術を用いて、第1接合部材18および第2接合部材19を配置する。
具体的には、メタルマスク60の第1開口部61および複数の第2開口部62の各々に、スキージを用いてはんだなどの接合部材をパターンとして転写する。その後、メタルマスク60を取り外すことで、導電伝熱部材40および複数の第2導電パッド12の各々に、第1接合部材18および第2接合部材19を配置する。ここで、第1接合部材18の厚さおよび第2接合部材19の厚さは、メタルマスク60における薄板化された凹み部63の厚さおよび第2導電パッド12の各々と重なる領域のメタルマスク60の厚さにより決まる。そのため、第1接合部材18の厚さは、第2接合部材19の厚さよりも薄い。
図10では、実施の形態1における回路基板100の製造方法の第5ステップS105である電子部品接合工程を示している。第5ステップS105では、プリント配線基板10の導電伝熱部材40および複数の第2導電パッド12の各々に設けられた、第1接合部材18および第2接合部材19を用いて、電子部品20をプリント配線基板10の第1表面15に接合する。
具体的には、電子部品20を、第1方向において、導電伝熱部材40の第1端面41と電子部品20のダイパッド端子26とが対向するように第1接合部材18を介して配置し、かつ、複数の第2導電パッド12の各々と、それに対応する電子部品20の複数のリード端子27の各々が対向するように第2接合部材19を介して配置する。
次に、電子部品20を配置したプリント配線基板10を、リフロー炉に入れて150℃から300℃のリフロー温度で加熱して第1接合部材18および複数の第2接合部材を溶融させ、含まれていたフラックスおよび溶剤を除去する。これにより、電子部品20のダイパッド端子26および複数のリード端子27の各々と、プリント配線基板10に設けられた導電伝熱部材40および複数の第2導電パッド12の各々を接合する。
以上により、図10に示す、実施の形態1の回路基板100が形成される。ここで、第1接合部材18の厚さt1および第2接合部材19の厚さt2は、リフロー炉においてフラックスおよび溶剤を除去した後、すなわち、電子部品20をプリント配線基板10に接合した後の第1接合部材18および第2接合部材19の厚さである。
次に、実施の形態1における電子機器110について、図11を用いて説明する。図11は、図2の実施の形態1の回路基板100と同じ断面における、電子機器110の断面構成を示す断面図である。電子機器110は、回路基板100におけるプリント配線基板10の第2表面16に、冷却器50が設けられている。
冷却器50は、たとえば、プリント配線基板10の第2表面16に接着剤を用いて接着されている。しかし、これに限らず、冷却器50は、ねじを用いてプリント配線基板10に固定されても良い。ここでは、接着剤およびねじは図示を省略する。また、冷却器50は、アルミまたは銅を含む金属板、放熱フィンを有する金属板または水などの冷媒を通す配管を有する金属板などである。
さらに、冷却器50は、導電伝熱部材40と熱的および電気的に接続されている。具体的には、冷却器50と導電伝熱部材40の第2端面42と直接接触させて、熱的および電気的に接続されている。また、冷却器50と導電伝熱部材40の第2端面42とを、絶縁伝熱シートまたは絶縁伝熱グリスなどのシート状または液状の絶縁伝熱部材を介して接続させて熱的に接続し、電気的には絶縁してもよい。さらに、絶縁伝熱部材は、冷却器50と導電伝熱部材40の第2端面42との間に加えて、プリント配線基板10と冷却器50との間にも設けられてもよい。ここで、絶縁伝熱部材は、図示を省略する。
次に、実施の形態1における回路基板100の製造方法の効果について説明する。実施の形態1における回路基板100の製造方法は、導電伝熱部材40と重なる領域を薄板化した凹み部63を有するメタルマスク60を用いる。そのため、導電伝熱部材40の一部が第1導電パッド11から突出していることによる段差の影響を抑制することができる。
これにより、メタルマスク60を導電伝熱部材40および複数の第2導電パッド12の各々に密着させることができる。また、はんだなどの接合部材をはんだ印刷技術により印刷する際、導電伝熱部材40および複数の第2導電パッド12の各々に、はんだなどの接合部材を、だれたり、滲んだりせず、品質良く印刷することができる。さらに、メタルマスク60に凹み部63を設けて、導電伝熱部材40と重なる領域のメタルマスク60の厚さを薄くすることで、第1接合部材18の量を適切な量に調整することができる。
次に、実施の形態1における回路基板100の効果について説明する。実施の形態1における回路基板100は、プリント配線基板10に表面実装されたリードレスパッケージである電子部品20を備える。プリント配線基板10は、第1表面15に、第1導電パッド11および複数の第2導電パッド12を有している。さらに、プリント配線基板10は、第1方向(Z方向)からの平面視において、第1導電パッド11の少なくとも一部と隣り合う位置に貫通孔17が形成され、貫通孔17に設置された導電伝熱部材40を有する。また、導電伝熱部材40の一部は、プリント配線基板10の厚さ方向である第1方向において、第1導電パッド11から突出している。
導電伝熱部材40は、第1導電パッド11と熱的および電気的に接続されている。さらに、導電伝熱部材40は、絶縁基材13の内部に設けられた層間導電部材14と熱的および電気的に接続されてもよい。また、電子部品20は、第1方向において、ダイパッド端子26の少なくとも一部と導電伝熱部材40が対向するように配置され、ダイパッド端子26と導電伝熱部材40とが、第1接合部材18により接合されている。さらに、複数のリード端子27の各々とそれに対応する複数の第2導電パッド12の各々とが、第2接合部材19により接合されている。
このように、導電伝熱部材40の一部が、第1方向において、第1導電パッド11から突出していることから、電子部品20の第1面23における複数のリード端子27の各々と、複数の第2導電パッド12各々との間の第2接合部材19の厚さt2を、導電伝熱部材40を用いない場合に比べて厚くすることができる。これにより、実施の形態1における回路基板100において、複数のリード端子27各々と複数の第2導電パッド12各々の接合信頼性を向上することができる。
さらに、導電伝熱部材40の一部が第1導電パッド11から突出していることにより、電子部品20の第1面23におけるダイパッド端子26と、導電伝熱部材40の第1端面41の間の第1接合部材18の厚さt1を、第2接合部材19の厚さt2より薄くすることができる。
このように、電子部品20の主な発熱部である半導体素子30が搭載されたダイパッド端子26とプリント配線基板10の間に、はんだなどの接合部材である第1接合部材18のみでなく、プリント配線基板10の貫通孔17に設けられた高い熱伝導率を有する導電伝熱部材40を用いることで、電子部品20の熱を効率よくプリント配線基板10へ放熱することができる。さらには、導電伝熱部材40を、プリント配線基板10の第1導電パッド11、層間導電部材14または第1導電パッド11および層間導電部材14の両部材と熱的に接続することで、電子部品20の熱をさらに効率よく放熱することができる。
以上より、実施の形態1における回路基板100は、電子部品20のリード端子27とプリント配線基板10の第2導電パッド12との間の接合信頼性を向上するとともに、電子部品20の熱を効率よく放熱することができる。
次に、実施の形態1における電子機器110の効果について説明する。電子機器110は、実施の形態1の回路基板100におけるプリント配線基板10の第2表面16に、冷却器50が設けられている。また、冷却器50と導電伝熱部材40が熱的に接続されている。これにより、電子部品20で発生した熱を、導電伝熱部材40を介して冷却器50を用いて放熱することができる。また、電子部品20を含む回路基板100の温度上昇を抑制することができる。
さらには、回路基板100の温度上昇を抑制することにより、熱応力の発生を抑制でき、電子部品20とプリント配線基板10との間の接合信頼性を向上することができる。
実施の形態1の変形例.
次に、図12から図18を用いて、実施の形態1の変形例における回路基板100の製造方法について説明する。図12は、実施の形態1の変形例における回路基板100の製造方法を示すフローチャートS100Aであり、第1ステップS101Aから第6ステップS106Aを含む。また、図13から図18は、図1の断面線A-Aにおける、各ステップの断面構成を示す断面図である。なお、実施の形態1の変形例における回路基板100の製造方法においては、実施の形態1と異なる部分のみを説明する。また、実施の形態1と、同一または対応する構成については、同一の図番号を用い、その説明を省略する。
図13は、実施の形態1の変形例における回路基板100の製造方法の第1ステップS101Aである貫通孔形成工程を示している。第1ステップS101Aでは、準備したプリント配線基板10において、プリント配線基板10の厚さ方向である第1方向(Z方向)からの平面視における第1導電パッド11の領域内に、プリント配線基板10を第1方向に貫通する貫通孔17を形成する。ここで、実施の形態1の変形例における回路基板100の製造方法の第1ステップS101Aは、実施の形態1における回路基板100の製造方法の第1ステップS101と同様であるため、詳細な説明を省略する。
図14は、実施の形態1の変形例における回路基板100の製造方法の第2ステップS102Aである導電伝熱部材設置工程を示している。第2ステップS102Aでは、プリント配線基板10に形成された貫通孔17に導電伝熱部材40を設置する。すなわち、導電伝熱部材40をプリント配線基板10に形成された貫通孔17に挿入する。
実施の形態1の変形例における回路基板100の製造方法では、実施の形態1の回路基板100の製造方法とは異なり、第1方向において、導電伝熱部材40の第1端面41が、第1導電パッド11と同じ高さになるように設置する。さらに、導電伝熱部材40に外部から力を加えることで、第1方向において、導電伝熱部材40が貫通孔17内を移動可能に設置する。
図15は、実施の形態1の変形例における回路基板100の製造方法の第3ステップS103Aであるメタルマスク配置工程を示している。第3ステップS103Aでは、はんだなどの接合部材を、はんだ印刷技術を用いてプリント配線基板10に配置するため、メタルマスク60Aをプリント配線基板10の第1表面15上に配置する。
メタルマスク60Aには、導電伝熱部材40および複数の第2導電パッド12の各々と重なる領域に、複数の第1開口部61Aおよび第2開口部62が形成されている。ここで、実施の形態1の変形例における回路基板100の製造方法では、第1方向において、導電伝熱部材40の第1端面41と第1導電パッド11とが同じ高さである。そのため、メタルマスク60Aは、実施の形態1の回路基板100の製造方法のメタルマスク60に設けられている凹み部63は形成されていない。
メタルマスク60Aは、凹み部63を形成されていないため、導電伝熱部材40と重なる領域における厚さが、実施の形態1のメタルマスク60より厚い。また、図15に示すように、メタルマスク60Aでは、第1開口部61Aの開口サイズが実施の形態1のメタルマスク60の第1開口部61より小さい。さらに、メタルマスク60Aでは、導電伝熱部材40と重なる領域において、複数の第1開口部61Aが互いに間隔をあげて設けられている。
ここで、メタルマスク60Aの複数の第1開口部61A内の全容積は、たとえば、実施の形態1のメタルマスク60の第1開口部61内の容積と同程度とするとよい。また、複数の第1開口部61Aを互いに間隔をあけて設けることで、はんだなどの接合部材を印刷する際に、導電伝熱部材40の第1端面41と電子部品20のダイパッド端子26の間において、適切な量のはんだなどの接合部材を偏りなく配置することができる。
図16は、実施の形態1の変形例における回路基板100の製造方法の第4ステップS104Aである接合部材配置工程を示している。第4ステップS104Aでは、導電伝熱部材40およびプリント配線基板10の第1表面15に設けられた複数の第2導電パッド12の各々に、はんだ印刷技術を用いて第1接合部材18Aおよび第2接合部材19を配置する。
具体的には、メタルマスク60Aの複数の第1開口部61Aおよび複数の第2開口部62の各々に、スキージを用いてはんだなどの接合部材をパターンとして転写する。その後、メタルマスク60Aを取り外すことで、導電伝熱部材40および複数の第2導電パッド12の各々に、複数の第1接合部材18Aおよび第2接合部材19を配置する。ここで、複数の第1接合部材18Aの総量は、たとえば、実施の形態1の回路基板100の製造方法の第4ステップにおける、第1接合部材18の量と同程度とするとよい。
図17は、実施の形態1の変形例における回路基板100の製造方法の第5ステップS105Aである導電伝熱部材移動工程を示している。第5ステップS105Aでは、導電伝熱部材40を、第1方向において、貫通孔17内を移動させ、導電伝熱部材40の一部をプリント配線基板10の第1導電パッド11から突出量d1だけ突出させる。言い換えると、第1方向において導電伝熱部材40を移動させ、導電伝熱部材40の一部を第1端面41から第1導電パッド11までの距離である突出量d1だけ、第1導電パッド11から突出させる。導電伝熱部材40は、貫通孔17内を移動させた後、接着剤などを用いて導電伝熱部材40を貫通孔17に固定しても良い。ここでは、接着剤の図示を省略する。
図18では、実施の形態1の変形例における回路基板100の製造方法の第6ステップS106Aである電子部品接合工程を示している。第6ステップS106Aでは、導電伝熱部材40およびプリント配線基板10の複数の第2導電パッド12の各々に設けられた、複数の第1接合部材18Aおよび第2接合部材19を用いて、電子部品20をプリント配線基板10に接合する。具体的な方法については、実施の形態1における回路基板100の製造方法の第5ステップS105と同様であるため、詳細な説明を省略する。以上により、図18に示す回路基板100が形成される。
次に、実施の形態1の変形例における回路基板100の製造方法の効果について説明する。実施の形態1の変形例における回路基板100の製造方法は、外部から力を加えることで、導電伝熱部材40を第1方向において貫通孔17内を移動可能に設ける。さらには、導電伝熱部材40の第1端面41と第1導電パッド11が同じ高さの状態で、はんだ印刷技術によりはんだなどの接合部材を印刷する。その後、導電伝熱部材40を第1方向において貫通孔17内を移動させ、導電伝熱部材40の一部をプリント配線基板10の第1導電パッド11から突出させることが、実施の形態1の回路基板100の製造方法と異なる。これにより、メタルマスク60Aは、導電伝熱部材40と重なる領域に凹み部63を設ける必要がなく、メタルマスクの加工費用および加工時間の削減が可能である。
実施の形態2.
次に、実施の形態2における回路基板200について、図19から図21を用いて説明する。なお、実施の形態2においては、実施の形態1との構成の異なる部分のみを説明する。また、実施の形態1と同一または対応する構成については、同一の図番号を用い、その説明を省略する。さらに、実施の形態2における回路基板200の製造方法については、実施の形態1または実施の形態1の変形例に記載の回路基板100の製造方法と同様であるため、説明を省略する。
図19は、実施の形態2における回路基板200の外観を示す平面図をある。図20は、図19の断面線B-Bにおける回路基板200の断面構成を示す断面図である。図21は、実施の形態2における回路基板200を構成するプリント配線基板10Bの外観を示す平面図である。
図19および図20に示すように、実施の形態2における回路基板200は、プリント配線基板10Bに設けられた複数の貫通孔17Bの各々に設置された導電伝熱部材40Bを有することが、実施の形態1における回路基板100と異なる。
図20に示すように、プリント配線基板10Bは、第1導電パッド11B、複数の第2導電パッド12B、絶縁基材13B、絶縁基材13Bの内部に設けられた層間導電部材14Bを有する多層プリント配線基板である。また、プリント配線基板10Bは、電子部品20が実装される第1表面15Bと、第1表面15Bの反対側の表面である第2表面16Bを有している。プリント配線基板10Bの第1表面15Bには、第1導電パッド11Bおよび第2導電パッド12Bが設けられている。
また、プリント配線基板10Bは、第2表面16Bから第1表面15Bまで貫通する、複数の貫通孔17Bが形成されている。複数の貫通孔17Bの各々は、たとえば、図21に示すように、プリント配線基板10Bの厚さ方向である第1方向(Z方向)からの平面視において、第1導電パッド11Bに囲まれるように形成される。しかし、これに限らず、複数の貫通孔17Bの各々は、第1方向からの平面視において、第1導電パッド11Bの少なくとも一部と隣り合う位置に形成されていればよい。さらに、貫通孔17Bは、電子部品20を実装した際に、第1方向において、貫通孔17Bが電子部品20のダイパッド端子26の少なくとも一部と重なる位置に形成されていてもよい。
図20に示すように、プリント配線基板10Bに形成された貫通孔17Bの各々には、金属からなる導電伝熱部材40Bが設けられている。複数の導電伝熱部材40Bの各々は、円柱状または多角形柱状の形状を有する。さらに、複数の導電伝熱部材40Bの各々は、プリント配線基板10Bの第1表面15B側に位置する第1端面41Bと、第2表面16B側に位置する第2端面42Bを有する。ここで、複数の導電伝熱部材40Bの各々の第1端面41Bの面積は、実施の形態1の導電伝熱部材40の第1端面41の面積より小さい。また、複数の導電伝熱部材40Bの各々の第2端面42Bの面積は、実施の形態1の導電伝熱部材40の第2端面42の面積より小さい。
ここで、導電伝熱部材40Bは、銅、アルミ、銅を含む合金またはアルミを含む合金などの熱伝導率が高い金属を材料とする金属インレイであり、たとえば、銅または銅を含む合金からなる金属インレイである。また、導電伝熱部材40Bは、金属インレイの表面に錫または金などの金属メッキが施されたものでもよい。
複数の導電伝熱部材40Bの各々は、複数の貫通孔17Bの各々に設けられ、第1方向において、その一部が第1導電パッド11Bから突出している。ここで、図20に示すように、複数の導電伝熱部材40Bの各々は、第1方向において、第1導電パッド11Bから突出量d2だけ突出している。言い換えると、複数の導電伝熱部材40Bの各々は、第1方向において、第1端面41Bから第1導電パッド11Bまでの距離である突出量d2を有するように設けられる。ここで、突出量d2は、0μmより大きく120μm以下である。また、突出量d2は、第1方向における長さの異なる導電伝熱部材40Bを用いることで変更が可能である。
図19に示すように、複数の導電伝熱部材40Bの各々は、第1方向からの平面視において、第1導電パッド11Bに囲まれるように設けられる。しかし、これに限らず、複数の導電伝熱部材40Bの各々は、第1方向からの平面視において、第1導電パッド11Bの少なくとも一部と隣り合う位置に設けられていればよい。また、複数の導電伝熱部材40Bの各々は、第1導電パッド11Bと、熱的および電気的に接続されている。さらに、図20に示すように、複数の導電伝熱部材40Bの少なくとも一つは、絶縁基材13Bの内部に設けられた層間導電部材14Bと熱的および電気的に接続されてもよい。
また、図19および図20に示すように、電子部品20は、第1方向において、ダイパッド端子26の少なくとも一部と複数の導電伝熱部材40Bの各々の第1端面41Bとが対向するように配置される。すなわち、複数の導電伝熱部材40Bの各々は、第1方向において、電子部品20におけるダイパッド端子26の少なくとも一部と対向するように設けられている。また、複数の導電伝熱部材40Bの各々は、第1方向において、ダイパッド端子26の少なくとも一部と重なるように設けられてもよい。
さらに、図20に示すように、ダイパッド端子26と複数の導電伝熱部材40Bの各々とが、第1接合部材18Bにより接合されている。また、複数のリード端子27の各々とそれに対応する複数の第2導電パッド12Bの各々とが、第2接合部材19Bにより接合されている。ここで、第1接合部材18Bおよび第2接合部材19Bは、はんだなどのダイボンド材である。
ここで、複数の導電伝熱部材40Bの少なくとも一つを、第1方向において、電子部品20が有する半導体素子30における発熱部と重なるように設けることで、電子部品20で発生する熱をより効率よく放熱することができる。また、ここでは、例として、4個の導電伝熱部材40Bを用いた場合を示しているが、これに限定されない。ここで、半導体素子30の発熱部は、図示を省略する。
図20に示すように、実施の形態2の回路基板200における電子部品20のダイパッド端子26と複数の導電伝熱部材40Bの各々との間の第1接合部材18Bの厚さt3は、第1方向において複数の導電伝熱部材40Bの各々の一部が第1導電パッド11Bから突出していることにより、電子部品20の第1面23における複数のリード端子27の各々と、それに対応する複数の第2導電パッド12Bの各々との間の第2接合部材19Bの厚さt4より薄い。
第1接合部材18Bの厚さt3は、第1方向における、電子部品20の第1面23においてモールド樹脂22から露出されているダイパッド端子26と、複数の導電伝熱部材40Bの各々の第1端面41Bとの間の第1接合部材18Bの厚さである。また、第2接合部材19Bの厚さt4は、第1方向において、電子部品20の第1面23においてモールド樹脂22から露出されている複数のリード端子27の各々と、それに対応する複数の第2導電パッド12Bの各々との間の第2接合部材19Bの厚さである。ここで、第1接合部材18Bの厚さt3および第2接合部材19Bの厚さt4は、電子部品20をプリント配線基板10Bに接合した後の厚さである。
たとえば、第1接合部材18Bの厚さt3は、0.01mm以上1mm未満である。また、第2接合部材19Bの厚さt4は、第1接合部材18Bの厚さt3より厚い。ここで、ダイパッド端子26と複数の導電伝熱部材40Bのすべての第1端面41Bとが接合する接合面積は、複数のリード端子27の各々と複数の第2導電パッド12Bの各々とが接合する接合面積に比べて大きく、およそ10倍以上の接合面積を有する。そのため、熱応力によるダイパッド端子26と導電伝熱部材40の間の接合信頼性への影響は、複数のリード端子27の各々と複数の第2導電パッド12Bの各々との間よりも小さい。これにより、第1接合部材18Bの厚さt3を第2接合部材19Bの厚さt4よりも薄くすることができる。
次に、実施の形態2における電子機器210について、図22を用いて説明する。図22は、図20の実施の形態2の回路基板200と同じ断面における、電子機器210の断面構成を示す断面図である。電子機器210は、回路基板200におけるプリント配線基板10Bの第2表面16Bに、冷却器50が設けられている。冷却器50の詳細については、実施の形態1の電子機器110と同様であるため、説明を省略する。
ここで、冷却器50は、複数の導電伝熱部材40Bと熱的および電気的に接続されている。具体的には、冷却器50と複数の導電伝熱部材40Bの各々の第2端面42Bと直接接触させて、熱的および電気的に接続されている。また、冷却器50と複数の導電伝熱部材40Bの各々の第2端面42Bとを絶縁伝熱部材を介して接続させて熱的に接続し、電気的には絶縁してもよい。さらに、絶縁伝熱部材は、冷却器50と導電伝熱部材40Bの第2端面42Bとの間に加えて、プリント配線基板10Bと冷却器50の間にも設けられてもよい。ここで、絶縁伝熱部材は図示を省略する。
次に、実施の形態2における回路基板200の効果について説明する。実施の形態2における回路基板200は、プリント配線基板10Bに表面実装されたリードレスパッケージを有する電子部品20を備える。プリント配線基板10Bは、第1表面15Bに、第1導電パッド11Bおよび複数の第2導電パッド12Bを有している。さらに、プリント配線基板10Bは、第1方向(Z方向)からの平面視において、第1導電パッド11Bの少なくとも一部と隣り合う位置に複数の貫通孔17Bが形成され、複数の貫通孔17Bの各々に設置された導電伝熱部材40Bを有する。また、複数の導電伝熱部材40Bの各々の一部は、プリント配線基板10Bの厚さ方向である第1方向において、第1導電パッド11Bから突出している。
複数の導電伝熱部材40Bの各々は、第1導電パッド11Bと熱的および電気的に接続されている。さらに、複数の導電伝熱部材40Bの少なくとも一つは、絶縁基材13Bの内部に設けられた層間導電部材14Bと熱的および電気的に接続されていてもよい。また、電子部品20は、第1方向において、ダイパッド端子26の少なくとも一部と複数の導電伝熱部材40Bの各々が対向するように配置され、ダイパッド端子26と複数の導電伝熱部材40Bの各々とが、第1接合部材18Bにより接合されている。さらに、複数のリード端子27の各々とそれに対応する複数の第2導電パッド12Bの各々とが、第2接合部材19Bにより接合されている。
このように、複数の導電伝熱部材40Bの各々の一部が、第1方向において、第1導電パッド11Bから突出していることから、電子部品20の第1面23における複数のリード端子27各々と、複数の第2導電パッド12Bの各々とを接合する第2接合部材19Bの厚さt4を、複数の導電伝熱部材40Bを用いない場合に比べて厚くすることができる。これにより、複数のリード端子27の各々と、複数の第2導電パッド12Bの各々との間の接合信頼性を向上することができる。
さらに、複数の導電伝熱部材40Bの各々の一部が第1導電パッド11Bから突出していることにより、電子部品20の第1面23におけるダイパッド端子26と複数の導電伝熱部材40Bの各々の第1端面41Bの間の第1接合部材18Bの厚さt3を、第2接合部材19Bの厚さt4より薄くすることができる。
このように、電子部品20の主な発熱部である半導体素子30が搭載されたダイパッド端子26とプリント配線基板10Bの間に、はんだなどの接合部材である第1接合部材18Bのみでなく、高い熱伝導率を有する複数の導電伝熱部材40Bを用いることで、電子部品20の熱を効率よくプリント配線基板10Bへ放熱することができる。さらには、複数の導電伝熱部材40Bを、プリント配線基板10Bの第1導電パッド11B、層間導電部材14Bまたは第1導電パッド11Bおよび層間導電部材14Bの両部材と熱的に接続することで、電子部品20の熱をさらに効率よく放熱することができる。
また、実施の形態2の回路基板200は、複数の導電伝熱部材40Bの少なくとも一つを、第1方向において、電子部品20が有する半導体素子30の発熱部の位置と重ねて配置することができるため、実施の形態1の回路基板100よりも電子部品20の熱を効率よく放熱することができる。
以上より、実施の形態2における回路基板200は、電子部品20のリード端子27とプリント配線基板10Bの第2導電パッド12Bとの間の接合信頼性を向上するとともに、電子部品20の熱を効率よく放熱することができる。
次に、実施の形態2における電子機器210の効果について説明する。電子機器210は、実施の形態2の回路基板200におけるプリント配線基板10Bの第2表面16Bに、冷却器50が設けられている。また、冷却器50と複数の導電伝熱部材40Bが熱的に接続されている。これにより、電子部品20で発生した熱を、複数の導電伝熱部材40Bを介して冷却器50を用いて放熱することができる。また、電子部品20および電子部品20を含む回路基板200の温度上昇を抑制することができる。
さらには、回路基板200の温度上昇を抑制することにより、熱応力の発生を抑制でき、電子部品20とプリント配線基板10Bとの間の接合信頼性を向上することができる。
また、実施の形態2の電子機器210は、回路基板200において複数の導電伝熱部材40Bの各々を、電子部品20が有する半導体素子30の発熱部の位置に合わせて、重ねて配置することができるため、実施の形態1の電子機器110よりも電子部品20および電子部品20を含む回路基板200の温度上昇を抑制できる。そのため、電子機器210は、実施の形態1の電子機器110よりも熱応力の発生を抑制でき、電子部品20とプリント配線基板10Bとの間の接合信頼性をより向上することができる。
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1) 半導体素子が搭載されたダイパッド端子および前記半導体素子と接続されたリード端子が、第1面において封止材から露出したリードレスパッケージである電子部品と、
第1表面を有し、前記第1表面に設けられた第1導電パッドおよび第2導電パッドを有するプリント配線基板と、
前記プリント配線基板の厚さ方向である第1方向からの平面視において前記第1導電パッドに隣り合う位置に形成され、前記第1方向において前記プリント配線基板を貫通する貫通孔に、前記電子部品における前記ダイパッド端子の少なくとも一部と対向するように設けられた導電伝熱部材と、
前記ダイパッド端子と前記導電伝熱部材とを接合する第1接合部材と、
前記リード端子と前記第2導電パッドとを接合する第2接合部材とを備え、
前記導電伝熱部材の一部は、前記第1方向において、前記第1導電パッドから突出している、回路基板。
(付記2) 前記ダイパッド端子と前記導電伝熱部材との間の前記第1接合部材の厚さは、前記電子部品の前記第1面における前記リード端子と前記第2導電パッドとの間の前記第2接合部材の厚さより薄い、付記1に記載の回路基板。
(付記3) 前記導電伝熱部材は、前記第1導電パッドと熱的および電気的に接続している、付記1または付記2に記載の回路基板。
(付記4) 前記プリント配線基板は、前記第1表面と前記第1表面とは反対側の第2表面の間に設けられた絶縁基材と、前記絶縁基材の内部に設けられた層間導電部材とを備え、前記導電伝熱部材と前記層間導電部材は熱的および電気的に接続されている、付記1から付記3のいずれかに記載の回路基板。
(付記5) 前記導電伝熱部材は、銅または銅を含む合金からなる金属インレイである、付記1から付記4のいずれかに記載の回路基板。
(付記6) 前記導電伝熱部材は、円柱状または多角形柱状の形状を有する、付記1から付記5のいずれかに記載の回路基板。
(付記7) 前記貫通孔は複数の貫通孔からなり、前記複数の貫通孔の各々に前記導電伝熱部材が設けられた、付記1から付記6のいずれかに記載の回路基板。
(付記8) 付記1から付記7のいずれかに記載の回路基板と、
冷却器とを備え、
前記回路基板の前記導電伝熱部材は、前記冷却器と熱的に接続している、電子機器。
10,10B プリント配線基板、11,11B 第1導電パッド、12,12B 第2導電パッド、13,13B 絶縁基材、14,14B 層間導電部材、15,15B 第1表面、16,16B 第2表面、17,17B 貫通孔、18,18A,18B 第1接合部材、19,19B 第2接合部材、20 電子部品、21 リードフレーム、22 モールド樹脂、23 第1面、24 第2面、25 第3面、26 ダイパッド端子、27 リード端子、30 半導体素子、31 接合部材、32 ワイヤ、40,40B 導電伝熱部材、41,41B 第1端面、42,42B 第2端面、50 冷却器、60,60A メタルマスク、61,61A 第1開口部、62,62A 第2開口部、63 凹み部、100,200 回路基板、110,210 電子機器、S100,S100A フローチャート。

Claims (8)

  1. 半導体素子が搭載されたダイパッド端子および前記半導体素子と接続されたリード端子が、第1面において封止材から露出したリードレスパッケージである電子部品と、
    第1表面を有し、前記第1表面に設けられた第1導電パッドおよび第2導電パッドを有するプリント配線基板と、
    前記プリント配線基板の厚さ方向である第1方向からの平面視において前記第1導電パッドに隣り合う位置に形成され、前記第1方向において前記プリント配線基板を貫通する貫通孔に、前記電子部品における前記ダイパッド端子の少なくとも一部と対向するように設けられた導電伝熱部材と、
    前記ダイパッド端子と前記導電伝熱部材とを接合する第1接合部材と、
    前記リード端子と前記第2導電パッドとを接合する第2接合部材とを備え、
    前記導電伝熱部材の一部は、前記第1方向において、前記第1導電パッドから突出している、回路基板。
  2. 前記ダイパッド端子と前記導電伝熱部材との間の前記第1接合部材の厚さは、前記電子部品の前記第1面における前記リード端子と前記第2導電パッドとの間の前記第2接合部材の厚さより薄い、請求項1に記載の回路基板。
  3. 前記導電伝熱部材は、前記第1導電パッドと熱的および電気的に接続している、請求項2に記載の回路基板。
  4. 前記プリント配線基板は、前記第1表面と前記第1表面とは反対側の第2表面の間に設けられた絶縁基材と、前記絶縁基材の内部に設けられた層間導電部材とを備え、前記導電伝熱部材と前記層間導電部材は熱的および電気的に接続されている、請求項3に記載の回路基板。
  5. 前記導電伝熱部材は、銅または銅を含む合金からなる金属インレイである、請求項2に記載の回路基板。
  6. 前記導電伝熱部材は、円柱状または多角形柱状の形状を有する、請求項5に記載の回路基板。
  7. 前記貫通孔は複数の貫通孔からなり、前記複数の貫通孔の各々に前記導電伝熱部材が設けられた、請求項2に記載の回路基板。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の回路基板と、
    冷却器とを備え、
    前記回路基板の前記導電伝熱部材は、前記冷却器と熱的に接続されている、電子機器。
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