JP2024070690A - 封筒加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動封入装置を用いて簡易開封方式の封筒1に封入物を自動的に挿入する場合、盛り上がった開封綿糸7に封入物が入り際で引っ掛かって、封筒1内に適切に封入物を封入できないというトラブルをなくせる封筒加工装置51を提供する。【解決手段】本発明の封筒加工装置51は、有底袋状の封筒本体と、当該封筒本体における開口の縁部に連続して設けられたフラップ片とを備えている。前記フラップ片の付け根側には、封筒本体とフラップ片とを切断する紐状体が配置されている。前記フラップ片の付け根側に、前記開口の縁部に沿って延びる折り筋溝を表面方向に突出するように内向きに凹み形成する溝付けユニット62を備える。【選択図】図22

Description

本発明は、通常の封筒を、ハサミやカッターといった道具を用いることなく手で素早く開封可能な簡易開封方式の封筒に加工する封筒加工装置に関するものである。ここで、封筒とは、表裏のシートを備えていて内部に物品を収容できるものを広く含んでいる。従って、本発明では、例えば偏平に畳まれる包装袋も、封筒の概念に包含される。
従来、ハサミやカッターといった道具を用いることなく手で素早く開封可能な簡易開封方式の封筒はよく知られている。例えば特許文献1~3等に記載の封筒では、封筒本体のうち開口した一辺側に、折り返し後接着して開口を封止するフラップ片が折り曲げ可能に形成されている。フラップ片の折り目内側には、紐状体が折り目内側に沿って張り渡されて接着剤(例えば糊剤等)で貼り付けられている。フラップ片を折り曲げて封筒本体と重ね合わせた領域のうち少なくとも一方の隅部には、当該隅部を小片状に切り離すための切除用ミシン目が形成されている。隅部のうち切除用ミシン目を境界にした小片部分が切除片部に構成されている。切除片部を摘んで切除用ミシン目に沿って封筒から切り離した後、封筒本体とフラップ片とを紐状体で折り目に沿って切断することによって、封筒が開封される。簡易開封方式の封筒に加工するための封筒加工装置も種々のものがある(例えば特許文献4及び5等参照)。
また、封筒に対して書類や冊子等の封入物を自動的に挿入する自動封入装置も広く用いられている(例えば特許文献6及び7等参照)。この種の自動封入装置では、水平に配置された封筒の開口を吸着パット等で大きく開き、封筒が配置された箇所の上流側から搬送爪等を用いて封入物を押し、大きく開いた開口を介して封筒内部に封入物を挿し入れるというのが一般的である。
実開昭62-161642号公報 特開2002-19788号公報 国際公開2003/86885号 特許第4039573号公報 特許第6090702号公報 特開平6-155994号公報 特開平6-143894号公報
ところで、前述の通り、簡易開封方式の封筒では、フラップ片の折り目内側に、紐状体が張り渡されて盛り上がっている。言い換えると、開口のうちフラップ片側の内面部位には、紐状体張り渡しによる段部が形成されている。このため、自動封入装置を用いて簡易開封方式の封筒に封入物を自動的に挿入する場合、盛り上がった紐状体に封入物が入り際で引っ掛かって、封筒内に適切に封入物を封入できないというトラブルが懸念され、生産効率の観点から未だ改善の余地があった。
本発明は、上記のような現状を検討して改善を施した簡易開封方式の封筒に加工できる封筒加工装置を提供することを技術的課題としている。
本発明は、有底袋状の封筒本体と、当該封筒本体における開口の縁部に連続して設けられたフラップ片とを備えており、前記フラップ片の付け根側には、封筒本体とフラップ片とを切断する紐状体が配置されている封筒に加工するための封筒加工装置であって、前記フラップ片の付け根側に、前記開口の縁部に沿って延びる折り筋溝を表面方向に突出するように内向きに凹み形成する溝付けユニットを備えているというものである。
本発明の封筒加工装置において、前記フラップ片の付け根側に接着剤を塗布するユニットよりも搬送上流側に、前記溝付けユニットが配置されるようにしてもよい。
本発明の封筒加工装置において、前記フラップ片の付け根側に前記紐状体を張り渡すユニットよりも搬送上流側に、前記溝付けユニットが配置されるようにしてもよい。
本発明によると、前記封筒加工装置にて加工された封筒に封入物を自動的に挿入する際は、前記溝付けユニットで形成された前記折り筋溝内に、前記紐状体を張り渡して嵌め込みできるので、前記封筒からの前記紐状体の突出高さを極力低く抑えることができる。このため、自動封入装置を用いて前記封筒に前記封入物を自動的に挿入する場合、前記紐状体に前記封入物が入り際で引っ掛かるおそれを格段に少なくでき、前記封筒内に極めてスムーズに前記封入物を封入できる。前記自動封入装置において極めてスムーズに効率よく自動封入を行え、封筒加工効率の向上に寄与できる。
第1実施形態における封筒の開封態様を示す正面説明図である。 封筒の正面図である。 封筒の背面図である。 封筒の封止前状態を示す背面図である。 封筒の封止前状態を示す正面図である。 折り筋溝と開封綿糸との関係を示す側面断面図であり、(a)は従来の貼り付け状態の図、(b)は開封綿糸を折り筋溝に嵌め込んで貼り付けた状態の図、(c)は(b)よりも直径の小さい開封綿糸を折り筋溝に嵌め込んで貼り付けた状態の図、(d)は(b)よりも直径の大きい開封綿糸を折り筋溝に嵌め込んで貼り付けた状態の図である。 封筒の開封手順を示す説明図であり、(a)は開封開始時の正面図、(b)は開封途次の正面図、(c)は開封終了時の正面図である。 第2実施形態における封筒の封止前状態を示す背面図である。 第3実施形態における封筒の封止前状態を示す背面図である。 第4実施形態における封筒の封止前状態を示す背面図である。 第5実施形態における封筒隅部を示す正面図である。 第6実施形態における封筒隅部を示す正面図である。 第7実施形態における封筒の正面図である。 第8実施形態における封筒の開封態様を示す正面説明図である。 第9実施形態における封筒の開封態様を示す正面説明図である。 第10実施形態における封筒の開封態様を示す正面説明図である。 第11実施形態における封筒加工装置の配置関係を示す概略平面図である。 各種ユニットの並び順を示す概略正面図である。 (a)は封筒の搬送構造を示す概略正面図、(b)は押さえローラ群の配置関係を示す概略側面図である。 (a)は封筒の供給態様を示す概略平面図、(b)は折れ筋溝の説明図、(c)は開封用ミシン目の説明図、(d)は隣り合う封筒の間で開封綿糸がつながった状態を示す説明図である。 切除用ミシン目形成ユニットの概略正面図である。 (a)は溝付けユニットの概略正面図、(b)は搬送方向から見た凸ローラ及び凹ローラの説明図、(c)は凸ローラと凹ローラとの噛み合い部分の拡大図である。 開封用ミシン目形成ユニットの概略正面図である。 糸貼付ユニットの概略正面図である。 糸押圧ユニットの概略正面図である。 糸切断ユニットの概略正面図である。 癖付けユニットの概略正面図である。 (a)は第12実施形態における溝付けユニットの概略正面図、(b)は搬送方向から見た凸ローラ及び凹ローラの説明図である。 第13実施形態における封筒加工装置の配置関係を示す概略平面図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1~図7には封筒1の第1実施形態を示している。封筒1の第2~第10実施形態は図8~図16に示している。以下、第1実施形態から順に説明する。第1実施形態は長方形状の封筒1に適用している。
第1実施形態における封筒1の構成は、特許文献3のものと基本的に同様であり、縦長姿勢で使用される。封入物14は、封筒1の上から挿入して上から取り出す構成になっている。そこで便宜的に、封筒1の構造を説明するにおいて、縦長姿勢を基準にして、上下・左右や天地・幅の文言を使用するものとする。
図1~図5及び図7に示すように、第1実施形態の封筒1は、天辺側(上辺側)に開口4が形成され地辺側(下辺側)に底部5が形成された有底袋状の封筒本体2と、封筒本体2における開口4の縁部に連続して設けられたフラップ片3とを備えている。フラップ片3を開口4の縁部(後述する折り筋溝6とも言える)に沿って折り曲げると、封筒本体2の開口4が塞がれる。
なお、封筒1は、例えば紙製であるが、紙製に限定されない。封筒1を構成する材料として、段ボールやビニル等を単体又は複合した切断容易なものであれば採用できる。封筒1の型・形状も、特に限定されるものではなく、和封筒であってもよいし、洋封筒であっても差し支えない。封筒1が紙製である場合の斤量も特に問わない。
封筒本体2は、正面視で略矩形に形成された偏平な袋体である。なお、本発明において「矩形」には正方形も含まれている。封筒本体2は、天辺側(上辺側)にフラップ片3が接続された表面シート部2aと、開口4を除く3辺で表面シート部2aに接続された裏面シート部2bとを有している。第1実施形態では、表面シート部2aの天辺側にフラップ片3が連接されている。
フラップ片3は、平面視において略矩形又は略台形状等に形成されたものである。フラップ片3の付け根側、すなわち表面シート部2aとフラップ片3との境界部分には、開口4の縁部に沿って幅方向(左右方向)に延びる折り筋溝6が表面方向に突出するように内向きに凹み形成されている(図6(b)~(d)参照)。折り筋溝6は、封筒本体2に対するフラップ片3の折り位置を正確に決めて折り角をきれいに成形する役割を担っている。
図4及び図6(b)~(d)に示すように、折り筋溝6内には、紐状体としての開封綿糸7が張り渡されて嵌め込まれ、接着剤8(例えば糊剤等)で貼り付けられている。第1実施形態では、周囲に接着剤8を付着させた開封綿糸7を、折り筋溝6内に張り渡して嵌め込んでいる。第1実施形態では、折り筋溝6の全長にわたって、開封綿糸7の周囲に付着した接着剤8が開封綿糸7の嵌め込みによって塗布されている。なお、紐状体としては、綿や麻等の糸、釣り糸のようなプラスチック糸、金属製のワイヤー等、十分な引張強度を有し折り筋溝6を容易に切断可能なものが望ましい。
図5及び図6(b)~(d)に示すように、折り筋溝6の底部には、折り筋溝6に沿って延びる開封用ミシン目9が切り込み形成されている。言うまでもないが、開封用ミシン目9は、切り込みを飛び飛びに形成することによって構成されている。図4に示すように、フラップ片3の内面先端側には、粘着剤を塗布した帯状の粘着領域10と、当該粘着領域10を覆う剥離紙11とが設けられている。
なお、開封用ミシン目9は本発明に必須の構成要素ではない。開封用ミシン目9は、開封綿糸7による折り筋溝6の切断を補助する役割を担っている。開封綿糸7だけで折り筋溝6をスムーズに切断可能ならば、開封用ミシン目9をなくすことも可能である。
フラップ片3の付け根側に、幅方向に延びる折り筋溝6を表面方向に突出するように内向きに凹み形成し、折り筋溝6内に切断用の開封綿糸7を張り渡して嵌め込み、接着剤8で貼り付ける構成にすれば、例えば斤量110kgの封筒1や斤量135kgの封筒1というように、これまで採用していなかった厚みの厚い封筒1に対しても、簡易開封方式を適用できる。この場合は、開封用ミシン目9によって、開封綿糸7による折り筋溝6の切断を補助するのが好ましい。
フラップ片3を折り曲げて封筒本体2と重ね合わせた領域のうち少なくとも一方の隅部には、当該隅部を小片状に切り離すための切除用ミシン目12が湾曲状に形成されている。隅部のうち切除用ミシン目12を境界にした小片部分が切除片部13に構成されている。第1実施形態では、フラップ片3を折り曲げて封筒本体2と重ね合わせた領域のうち両隅部(天辺側の左右両隅部)に、切除用ミシン目12が形成されていて、天辺側の左右両方に切除片部13が設けられている。
上記の構成において、一方の切除片部13を指Fで摘み、切除用ミシン目12に沿って引っ張ると、一方の切除片部13が切除用ミシン目12に沿って封筒1から引き裂かれて切り離される(図7(a)参照)。次いで、切り離された一方の切除片部13をもう一方の隅部(右隅部、未破断の切除片部13)に向けて引っ張ることによって、一方の切除片部13につながった開封綿糸7の中途部が折り筋溝6(開封用ミシン目9)を切り裂かれていく(図7(b)参照)。そして、切り離された一方の切除片部13を引っ張り切って、開封綿糸7で折り筋溝6(開封用ミシン目9)をすべて切断することによって、封筒1の天辺側(上辺側)が開封され、封筒1内から封入物14が取り出し可能になる(図7(c)参照)。
さて、図6(a)に示す従来例の封筒では、フラップ片3′の付け根側、すなわち表面シート部2a′とフラップ片3′との境界部分に、開口の縁部に沿って幅方向(左右方向)に延びる開封用ミシン目9′が切り込み形成されている。表面シート部2a′及びフラップ片3′の内面のうち開封用ミシン目9′上の箇所に、幅方向(左右方向)に延びる開封綿糸7′が張り渡されて接着剤8′で貼り付けられている。
つまり、従来例の封筒では、表面シート部2a′とフラップ片3′との内面境界部分に、開封綿糸7′張り渡しに起因して盛り上がった段部15′が形成されている。このため、自動封入装置を用いて簡易開封方式の封筒に封入物を自動的に挿入する場合、盛り上がった開封綿糸7′に封入物が入り際で引っ掛かって、封筒内に適切に封入物を封入できないというトラブルが懸念され、生産効率の観点から未だ改善の余地があった。
図6(a)では、開封綿糸7′の直径(平均直径と言ってもよい)をDa′とし、表面シート部2a′及びフラップ片3′からの開封綿糸7′の突出高さをHa′としている。図6(a)に示す従来例では、開封綿糸7′の突出高さHa′が開封綿糸7′の直径Da′よりも若干大きくなっている(Ha′>Da′)。これは、製造工程上、開封綿糸7′の全周に接着剤8′を付着させるためである。なお、紐状体としての開封綿糸7,7′や麻糸等は通常、断面が円形ではない。そこで、本発明において、紐状体が開封綿糸7,7′や麻糸等である場合、その直径として平均直径を便宜的に用いている。直径の範囲に幅を持たせるようにしてもよい。
これに対して第1実施形態では、表面シート部2aとフラップ片3との境界部分に、開口4の縁部に沿って幅方向(左右方向)に延びる折り筋溝6を表面方向に突出するように内向きに凹み形成し、折り筋溝6内に、開封綿糸7を張り渡して嵌め込み、接着剤8で貼り付けるという構成が採用されている。裏面シート部2b側から見た場合、折り筋溝6に開封綿糸7が収まっている。換言すると、折り筋溝6の溝幅が開封綿糸7の直径(平均直径とも言える)と同じか、それよりも広くなっている。そして、折り筋溝6内に開封綿糸7を嵌め込んだ状態で、表面シート部2a及びフラップ片3からの開封綿糸7の突出高さは、折り筋溝6のない場合よりも低くなっている。
図6(b)には第1実施形態の場合を示している。図6(b)では、開封綿糸7の直径(平均直径と言ってもよい)が図6(a)の従来例と同じDa′であり、折り筋溝6のない場合の開封綿糸7の突出高さは、図6(a)の従来例と同じHa′である(二点鎖線参照)。図6(b)に示す第1実施形態では、折り筋溝6内に開封綿糸7を嵌め込んだ状態で、表面シート部2a及びフラップ片3からの開封綿糸7の突出高さHbが、折り筋溝6のない場合Ha′よりも低くなっている(Hb<Ha′)。折り筋溝6のない場合の突出高さHa′と、折り筋溝6がある場合の突出高さHbとの差は、ΔHbで表している(ΔHb=Ha′-Hb)。
つまり、第1実施形態を採用すると、表面シート部2aとフラップ片3との内面境界部分に形成される段部15の突出高さHbを極力低く抑えることができる。従って、自動封入装置を用いて簡易開封方式の封筒1に封入物14を自動的に挿入する場合、段部15(開封綿糸7と言ってもよい)に封入物14が入り際で引っ掛かるおそれを格段に少なくでき、封筒1内に極めてスムーズに封入物14を封入できる。自動封入装置において極めてスムーズに効率よく自動封入を行え、封筒加工効率の向上に寄与できる。
また、図6(b)では、折り筋溝6の溝幅Wbは開封綿糸7の直径Da′よりも広くなっている(Wb>Da′)。言い換えると、裏面シート部2b側から見た場合、折り筋溝6に開封綿糸7が収まっている。このため、開封綿糸7は、折り筋溝6内にスムーズに嵌まり込むことが可能になっている。従って、開封綿糸7を折り筋溝6に沿って直線状に配置しやすい。また、折り筋溝6を目標にして接着剤8を供給するのが容易になる。その上、折り筋溝6内に供給された接着剤8が表面シート部2a側やフラップ片3側にあふれるのを折り筋溝6によって抑制できる。
なお、折り筋溝6の溝幅Wbは、開封綿糸7を嵌め込む必要があるため、開封綿糸7の直径Da′と同じか、それよりも広くなっているのが好ましい(Wb≧Da′)。折り筋溝6の溝深さdbは、特に限定するものではないが、折り筋溝6の成形時において表面シート部2a及びフラップ片3が破れない程度に深くなっていれば足りる。
図6(c)には、開封綿糸7の直径が図6(a)(b)の例よりも小さいDcである場合を示している(Dc<Da′)。折り筋溝6のない場合の開封綿糸7の突出高さはHc′である(二点鎖線参照)。折り筋溝6の溝幅は、図6(b)の例と同じWbであり、折り筋溝の溝深さも、図6(b)の例と同じdbである。従って、折り筋溝6の溝幅Wbは開封綿糸7の直径Dcよりも当然に広くなっている(Wb>Dc)。
図6(c)の例においても、折り筋溝6内に開封綿糸7を嵌め込んだ状態で、表面シート部2a及びフラップ片3からの開封綿糸7の突出高さHcは、折り筋溝6のない場合Hc′よりも低くなっている(Hc<Hc′)。折り筋溝6のない場合の突出高さHc′と、折り筋溝6がある場合の突出高さHcとの差は、ΔHcで表している(ΔHc=Hc′-Hc)。従って、図6(c)の例でも、図6(b)と同様の作用効果が得られる。
図6(d)には、開封綿糸7の直径が図6(a)(b)の例よりも大きいDdである場合を示している(Dd<Da′)。折り筋溝6のない場合の開封綿糸7の突出高さはHd′である(二点鎖線参照)。折り筋溝6の溝幅は、図6(b)の例よりも広いWdであり(Wd>Wb)、折り筋溝の溝深さも、図6(b)の例よりも深いddである(dd>db)。折り筋溝6の溝幅Wdは開封綿糸7の直径Ddとほぼ同じ大きさになっている(Wd≒Dd)。
図6(d)の例においても、折り筋溝6内に開封綿糸7を嵌め込んだ状態で、表面シート部2a及びフラップ片3からの開封綿糸7の突出高さHdは、折り筋溝6のない場合Hd′よりも低くなっている(Hd<Hd′)。折り筋溝6のない場合の突出高さHd′と、折り筋溝6がある場合の突出高さHdとの差は、ΔHdで表している(ΔHd=Hd′-Hd)。従って、図6(d)の例でも、図6(b)と同様の作用効果が得られる。
図6(b)~(d)から明らかなように、折り筋溝6の溝幅は、紐状体の直径(平均直径とも言える)に応じて設定すればよいが、前述の通り、紐状体の直径と同じか、それよりも広くするのが好適である。折り筋溝6の溝幅は、例えば5μm~1000μmの範囲内に収まっていればよく、より好ましくは10μm~500μmの範囲内である。折り筋溝6の溝深さも前述の通り、特に限定するものではないが、折り筋溝6の成形時において表面シート部2a及びフラップ片3が破れない程度に深ければよい。
図8~図16には封筒の他の実施形態を示している。
図8に示す第2実施形態の封筒1では、折り筋溝6内に開封綿糸7を張り渡して嵌め込み、折り筋溝6の幅方向両端部に塗布された接着剤8(例えば糊剤等)で、開封綿糸7を貼り付けている。図9に示す第3実施形態の封筒1では、折り筋溝6内に開封綿糸7を張り渡して嵌め込み、折り筋溝6の幅方向に沿って飛び飛びに塗布された接着剤8で、開封綿糸7を貼り付けている。図10に示す第4実施形態の封筒1では、封筒1の幅寸法よりやや短い開封綿糸7を折り筋溝6内に張り渡して嵌め込み、折り筋溝6の全長にわたって塗布された接着剤8で、開封綿糸7を貼り付けている。図8~図10から分かるように、折り筋溝6に対する接着剤8(例えば糊剤等)の塗布態様は特に問わない。紐状体の幅方向端部は、少なくとも切除片部13の領域内にまで延びているのが好ましい。
図11に示す第5実施形態の封筒1では、フラップ片3を折り曲げて封筒本体2と重ね合わせた領域のうち少なくとも一方の隅部に、切除用ミシン目12が直線状に形成されていて、切除片部13が略三角形状に形成されている。図12に示す第6実施形態の封筒1では、切除用ミシン目12の一端部が封筒本体2の側辺に対して直角に延び、他端部が封筒本体2の天辺に対して鋭角をなすように延びている。このため、切除用ミシン目12の切り取り開始時は、指Fに力を入れやすくて、封筒本体2の側辺から切除用ミシン目12の直角部分を楽に切り取りできる。切除用ミシン目12の切り取り終了時は、切除用ミシン目12の鋭角部分から開封綿糸7による切断に速やかに移行できる。
図13に示す第7実施形態の封筒1では、フラップ片3を折り曲げて封筒本体2と重ね合わせた領域のうち一方の隅部(左隅部)にだけ、切除用ミシン目12が湾曲状に形成されている。もちろん、右隅部だけに切除用ミシン目12を形成するようにしてもよい。第7実施形態の切除用ミシン目12を第5又は第6実施形態のもののように構成することも可能である。
図14に示す第8実施形態の封筒1では、開封綿糸7が封筒本体2の右側辺に沿って配置され、右側辺に沿って開封可能になっている。図15に示す第9実施形態の封筒1では、開封綿糸7が封筒本体2の底辺に沿って配置され、底辺に沿って開封可能になっている。図16に示す第10実施形態の封筒1では、開封綿糸7が封筒本体2の天辺及び右側辺の2辺に沿って配置され、天辺及び右側辺の2辺に沿って開封可能になっている。なお、図14~図16から推察されるように、本発明では、封筒1における最大3辺を開封可能に構成することが可能である。
第2~第10実施形態のいずれにおいても、第1実施形態(図6(b)~(d))のような折り筋溝6と開封綿糸7との構成が採用され、第1実施形態と同様の作用効果を奏するものである。
次に、通常の封筒21を簡易開封方式の封筒1(第1実施形態のもの)に加工するための封筒加工装置51を、第11実施形態として説明する。
図17~図20に示すように、封筒加工装置51の前段には、加工前の封筒21を供給する汎用の封筒供給装置52が配置されている。封筒加工装置51の後段には、加工後に得られた簡易開封方式の封筒1を所定数(例えば50枚等)ずつ集積していく集積装置53が配置されている。
封筒加工装置51は、加工する封筒21を封筒加工ラインPLに沿って搬送するベルト式の搬送コンベヤ54を備えている。搬送コンベヤ54の搬送上流側には、封筒供給装置52から供給された封筒21を1枚ずつ吸着機構55aで取り上げて位置決めし、搬送コンベヤ54へ送り込む位置決めユニット55が配置されている。なお、以下の説明では、加工前及び加工中の封筒に符号21を付与し、加工後の封筒には、先の実施形態で示した符号1を付与するものとする。また、加工前後に拘らず、封筒1,21の各構成要素には、先の実施形態と同じ符号を付すものとする。
図17及び図18に示すように、搬送コンベヤ54外側にある封筒加工ラインPLには、搬送コンベヤ54に沿って延びるガイドレール54a上で封筒21に加工を施す各種のユニット56~62が移動可能に配置されている。各ユニット56~62は、封筒21の幅方向長さに応じてガイドレール54a上を移動させて加工位置が設定される。
封筒加工ラインPLには、搬送上流側から順に、切除用ミシン目形成ユニット56、溝付けユニット62、開封用ミシン目形成ユニット57、糸貼付ユニット58、糸押圧ユニット59、及び糸切断ユニット60が並べて設けられている。
切除用ミシン目形成ユニット56は、フラップ片3を折り曲げて封筒本体2と重ね合わせた領域のうち少なくとも一方の隅部に切除用ミシン目12を形成するものである。溝付けユニット62は、フラップ片3の付け根側に折り筋溝6を表面方向に突出するように内向きに凹み形成するものである。開封用ミシン目形成ユニット57は、折り筋溝6底部に開封用ミシン目9を切り込み形成するものである。糸貼付ユニット58は、接着剤8(例えば糊剤等)が周囲に付着した開封綿糸7を折り筋溝6内に嵌め込んで貼り付けるものである。糸押圧ユニット59は、貼り付けられた開封綿糸7を押さえるものである。糸切断ユニット60は、隣り合う封筒21同士の間に位置する開封綿糸7を切断するものである。
第11実施形態では、糸切断ユニット60の搬送下流側に、癖付けユニット61が配置されている。癖付けユニット61は、後工程で自動封入装置を用いる場合には必須のユニットではないが、説明の便宜上、図17~図20及び図28に開示している。癖付けユニット61は基本的に、開封綿糸7を折り筋溝6内に圧着させるものである。洋封筒の場合、癖付けユニット61は、折り筋溝6(開封用ミシン目9とも言える)に沿って折れ癖を付けることが可能である。
封筒供給装置52からは、裏面シート部2bを上にし且つフラップ片3を封筒加工ラインPL側に向けた姿勢で、封筒21が封筒加工装置51に少しずつずらして重なった所定間隔で供給される。
搬送コンベヤ54の搬送上流側に配置された位置決めユニット55は、前述の吸着機構55aと、ストッパー55bと、上下一対の位置決めローラ55cと、光センサ(図示省略)とを備えている。吸着機構55aは、封筒供給装置52から供給された封筒21を1枚ずつ取り上げて搬送下流側に送るものである。ストッパー55bは、吸着機構55aで送られてきた封筒21を停止させるものである。上下一対の位置決めローラ55cは、ストッパー55bで停止させた封筒21を挟んで搬送方向と直交する方向に移動させて、フラップ片3の付け根側(表面シート部2aとフラップ片3との境界部分)を位置決めするものである。光センサは、フラップ片3の付け根側(表面シート部2aとフラップ片3との境界部分)を検出するものである。
位置決めユニット55にて位置決めされた封筒21は、ストッパー55bが下降して停止状態が解除された後、搬送コンベヤ54の入口側に配置された昇降動可能な導入ローラ54b(図19(a)参照)によって搬送コンベヤ54に送り込まれる。
図20に示すように、搬送コンベヤ54に送り込まれた封筒21は、フラップ片3の付け根側(表面シート部2aとフラップ片3との境界部分)を封筒加工ラインPLに沿って一直線状に並ぶように位置決めされる。搬送コンベヤ54上において隣り合う封筒21同士の配置間隔は、各封筒21に貼り付けられてつながっている開封綿糸7を糸切断ユニット60のカッターナイフ60a(詳細は後述する)で切断するのに十分な寸法(例えば4~5mm程度)に設定されている。すなわち、搬送コンベヤ54上の封筒21群は、カッターナイフ60aが通過可能な適宜間隔を開けた状態で並べて搬送される。
図19(a)(b)に示すように、搬送コンベヤ54は、上フレーム54cに周回可能に設けられた無端状の上ベルト部63aと、下フレーム54dに周回可能に設けられた無端状の下ベルト部63bとを有している。上ベルト部63aと下ベルト部63bとは、封筒加工ラインPLと平行に延びる姿勢で相対向して配置されている。上ベルト部63aと下ベルト部63bとの間には、各封筒21の封筒本体2が挟まれて搬送される。
切除用ミシン目形成ユニット56、糸貼付ユニット58、糸切断ユニット60及び癖付けユニット61では、上方に位置する金型65,71,73又はカッターナイフ60aを下降させて加工するため、加工の際には封筒21の搬送を停止させておく必要がある。そこで、搬送コンベヤ54(上ベルト部63a及び下ベルト部63b)は、封筒21群の搬送と停止を交互に繰り返しながら、封筒21群を間欠的に搬送するように構成されている。
上下の各ベルト部63a,63bは、複数本の無端帯(ベルト)からなっている。第11実施形態では、それぞれのベルト部63a,63bが4本ずつの無端帯で構成されている。天地方向長手(縦長)の和封筒は、4本ずつの無端帯で挟持して搬送され、幅方向長手(横長)の洋封筒は、封筒加工ラインPL寄りの2本ずつの無端帯で挟持して搬送される。
図19(a)(b)に示すように、搬送コンベヤ54には、上ベルト部63aの挟持側を下方に押圧して下ベルト部63bの挟持側に押し付ける複数個の押圧ローラ64が配置されている。この場合、上フレーム54cに連結された横梁フレーム54eに、複数本のL形の支持アーム64aが横梁フレーム54eに沿って移動可能に支持されている。各支持アーム64aの先端側に、押圧ローラ64が回転可能に軸支されている。
各支持アーム64aは、隣り合う上ベルト部63a同士の間に差し込んだ状態で、下ベルト部63bに対する押圧ローラの押圧位置及び押圧力を調整可能になっている。各押圧ローラ64は、封筒21が加工中にずれないように、各種ユニット56~62に対応して配置されるほか、封筒21の搬送ずれ防止のために適宜箇所に配置される。
この場合、各押圧ローラ64によって上ベルト部63aの挟持側が下ベルト部63bの挟持側に押し付けられるため、上下ベルト部63a,63b間で封筒21が強く挟持され、搬送コンベヤ54上にある封筒21のずれを防止できる。従って、封筒21を正確に位置決めした状態で加工・搬送を行える。
図21に示すように、切除用ミシン目形成ユニット56は、上側に位置する穴開け金型65とこれに相対向する下側の受けパッド66とを有している。昇降動可能な穴開け金型65の下面には、切除用ミシン目12を形成する突出刃65aが切除用ミシン目12の形状(切除片部13の輪郭)に対応して設けられている。受けパッド66は、突出刃65aを受ける軟質の材料からなるものである。
穴開け金型65と受けパッド66の間に封筒21が送り込まれて、表面シート部2aとフラップ片3との境界部分の側端部が所定の加工位置に到達すると、封筒21の搬送が停止し、そのタイミングで穴開け金型65が下降する。穴開け金型65の下降によって、表面シート部2aとフラップ片3との境界部分の側端部に、切除用ミシン目12が形成される。切除用ミシン目12の形成後、封筒21は再び搬送下流側に向けて送り出される。
図22(a)(b)に示すように、溝付けユニット62は、上側に位置し且つ凸形状の環状突起76aを有する凸ローラ76と、これに相対向して下側に位置し且つ凹形状の環状溝77aを有する凹ローラ77とを有している。凸ローラ76と凹ローラ77とのうち少なくとも一方には、駆動機構(図示省略)から回転動力が伝達されるように構成されている。封筒21における表面シート部2aとフラップ片3との境界部分(フラップ片3の付け根側)が凸ローラ76と凹ローラ77との間に進入すると、封筒21における表面シート部2aとフラップ片3との境界部分(フラップ片3の付け根側)の移動に連動して、駆動機構の回転動力で凸ローラ76と凹ローラ77とが回転して、表面シート部2aとフラップ片3との境界部分(フラップ片3の付け根側)に、折り筋溝6が表面方向に突出するように連続的に凹み形成されていく。
凸ローラ76における環状突起76aの幅Wpは、図6(b)~(d)に示す折り筋溝6の溝幅Wb,Wdに相当するものである。このため、環状突起76aの幅Wpも、紐状体(例えば開封綿糸7)の直径Da′,Dc,Dd(平均直径とも言える)に応じて設定すればよいが、紐状体の直径Da′,Dc,Ddと同じか、それよりも広くするのが好適である。換言すると、環状突起76aの幅Wpは、開封綿糸7の直径Da′,Dc,Ddと同じか、それよりも広くなっている。逆の見方をすれば、開封綿糸7は環状溝77aの溝幅Wgに収まることになる。環状突起76aの幅Wpは、折り筋溝6の溝幅Wb,Wdと同様に、例えば5μm~1000μmの範囲内に収まっていればよく、より好ましくは10μm~500μmの範囲内である。
凸ローラ76における環状突起76aの高さHpは、図6(b)~(d)に示す折り筋溝6の溝深さdb,ddに相当するものである。このため、環状突起76aの高さHpは、特に限定されるものではないが、折り筋溝6の成形時において表面シート部2a及びフラップ片3が破れない程度の高さであればよい。
なお、溝付けユニット62の構成は、凸ローラ76と凹ローラ77との組合せに限定されるものではない。凸ローラ76と凹ローラ77との組合せに代えて、溝付きカッターと溝付きダイとの組合せによって折り筋溝6を形成するようにしてもよいし、ロータリーダイと受けローラとの組合せによって折り筋溝6を形成するようにしてもよい。また、上記のような回転式に限らず、プレス式のものを採用しても差し支えない。
図23に示すように、開封用ミシン目形成ユニット57は、上側に位置する回転刃体67とこれに相対向する下側の受けローラ68とを有している。回転刃体67の円周には、回転によって封筒21に開封用ミシン目9を形成する鋸刃67aが形成されている。回転刃体67の鋸刃67aを受ける受けローラ68は、合成樹脂製のものである。図示は省略するが、受けローラ68の外周部には、鋸刃67aを受ける溝が形成されている。封筒21における折り筋溝6の箇所が回転刃体67と受けローラ68との間に進入すると、折り筋溝6の箇所の移動に伴い回転刃体67と受けローラ68とが回転して、折り筋溝6の底部に開封用ミシン目9が連続的に形成されていく。なお、溝付けユニット62は、開封用ミシン目形成ユニット57の搬送上流側に配置することも可能である。
図24に示すように、糸貼付ユニット58は、開封綿糸7に接着剤8(例えば糊剤等)を付着させる接着剤付着部58aと、周囲に接着剤8を付着させた開封綿糸7を折り筋溝6内に嵌め込んで貼り付ける糸貼付部58bとを有している。接着剤付着部58aは、接着剤8が収容された接着剤タンク69を有している。糸巻き70から開封綿糸7を繰り出して接着剤タンク69をくぐらせることによって、開封綿糸7の周囲に接着剤8を付着させる。糸貼付部58bは、上下に並ぶ一対のヒーター金型71,72を有している。上ヒーター金型71は昇降動可能に構成されている。折り筋溝6に沿って張り渡された接着剤8付きの開封綿糸7を、上ヒーター金型71と高温(例えば120℃程度)になった下ヒーター金型72との間で圧着・加熱することによって、開封綿糸7が折り筋溝6内に嵌め込まれて貼り付けられる。上下ヒーター金型71,72の間で接着剤8付きの開封綿糸7を圧着させ加熱されるため、接着剤8を乾燥させる専用の乾燥装置が不要であり、短時間で確実に、封筒21に対して開封綿糸7を貼り付けて接着剤8を乾燥させられる。
図25に示すように、糸押圧ユニット59は、上下に並ぶ一対の挟持ローラ59a,59bを有している。先の糸貼付ユニット58において折り筋溝6内に貼り付けられた開封綿糸7を上下挟持ローラ59a,59b間で挟持することによって、封筒21の搬送途次に開封綿糸7が引っ張られて剥がれるのを防止する役割を担っている。貼り付けが不十分であると、開封綿糸7が封筒21の搬送と共に剥がれてしまい、糸巻き70からの開封綿糸7の繰り出しができなくなる場合がある。そこで、糸貼付ユニット58の搬送下流側に配置された糸押圧ユニット59で封筒21(折り筋溝6内)に開封綿糸7を押さえ付け、開封綿糸7が封筒21から剥がれない状態で、封筒21を搬送下流側に送り出すように構成されている。これに連動して糸巻き70から開封綿糸7がスムーズ且つ確実に繰り出される。
図26に示すように、糸切断ユニット60は、片刃状に傾斜したカッターナイフ60aを有している。カッターナイフ60aは昇降動可能に構成されている。搬送途次において隣り合う封筒21同士は、貼り付けられた開封綿糸7によってつながっている。そこで、糸切断ユニット60では、隣り合う封筒21同士の間にカッターナイフ60aを下降させて差し込み、両者21間に跨る開封綿糸7を切断して、隣り合う封筒21同士を分離させる。
図27に示す癖付けユニット61は基本的に、開封綿糸7を折り筋溝6内に圧着させるものである。癖付けユニット61は、比較的高温(例えば50℃程度)に加熱可能な上下一対のヒーター金型73,74を有している。上ヒーター金型73は昇降動可能に構成されている。癖付けユニット61では、上下ヒーター金型73,74の間で、封筒21における折り筋溝6(開封綿糸7)の箇所を再び圧着させ加熱されることによって、封筒21(折り筋溝6内)に開封綿糸7がより確実に固着される。
洋封筒を加工する場合、癖付けユニット61の搬送上流側(入口側)に、折り筋溝6に沿ってフラップ片3を封緘側に折り曲げる曲げガイド75(図27参照)が配置される。曲げガイド75は、搬送コンベヤ54で搬送途次である封筒21のフラップ片3が封緘側に折り曲げられて高さが低くなる(フラップ片が封筒本体2に偏平状に重なる)ような湾曲形状に形成されている。この場合、フラップ片3は曲げガイド75に沿って折り曲げられていき、最後に、フラップ片3が封筒本体2に偏平状に重なった2つ折りの状態で、封筒21は癖付けユニットに送り込まれ、上下ヒーター金型73,74の間で、封筒21における折り筋溝6(開封綿糸7)の箇所を再び圧着させ加熱される。折れ癖が付けられた封筒1は、少しずつずらして重なった状態で所定枚数ごとに集積装置53に集められる。
上記の構成において、封筒加工装置51による封筒21の加工は、例えば次のような手順で行われる。すなわち、封筒供給装置52から供給された封筒21は、搬送コンベヤ54の搬送上流側にある位置決めユニット55で、各封筒21における表面シート部2aとフラップ片3との境界部分(フラップ片3の付け根側)が一列になるように位置決めされた後、搬送コンベヤ54へ送り込まれる。
位置決めされ並べられた封筒21は、押圧ローラ64で上ベルト部63aと下ベルト部63bとの間に強く挟み付けられながら、所定の時間間隔で搬送と停止とを交互に繰り返して間欠的に搬送される。間欠搬送される封筒21が切除用ミシン目形成ユニット56に到達して封筒21の搬送が停止すると、上側の穴開け金型65が下降して、表面シート部2aとフラップ片3との境界部分の側端部に、切除用ミシン目12が形成される。
次いで、溝付けユニット62において、封筒21における表面シート部2aとフラップ片3との境界部分(フラップ片3の付け根側)が凸ローラ76と凹ローラ77との間を通過する際に、表面シート部2aとフラップ片3との境界部分(フラップ片3の付け根側)に折り筋溝6が連続的に凹み形成される。それから、開封用ミシン目形成ユニット57において、回転刃体67と受けローラ68との間を通過する封筒21の折り筋溝6底部に、開封用ミシン目9が連続的に切り込み形成される。
糸貼付ユニット58では、接着剤付着部58aによって周囲に接着剤8を付着させた開封綿糸7が、糸貼付部58bの上下ヒーター金型71,72の間に搬送方向に沿って延びるように張り渡されている。封筒21が上下ヒーター金型71,72の間に到達して封筒21の搬送が停止すると、上下ヒーター金型71,72によって封筒21が挟持され、折り筋溝6に沿って延びる接着剤8付きの開封綿糸7が高温(例えば120℃程度)で圧着・加熱される結果、開封綿糸7が折り筋溝6内に嵌め込まれて貼り付けられる。
糸貼付ユニット58で貼り付けられた開封綿糸7は、糸貼付ユニット58の搬送下流側にある糸押圧ユニット59の上下挟持ローラ59a,59bによってさらに圧着され、確実に折り筋溝6内に嵌め込まれて貼り付けられる。またこのとき、糸押圧ユニット59の上下挟持ローラ59a,59bは、貼り付けられた開封綿糸7が封筒21の搬送途次に引っ張られて剥がれるのを防止している。
次いで、隣り合う封筒21同士の間の隙間が糸切断ユニット60におけるカッターナイフ60aの直下に到達して封筒21の搬送が停止すると、カッターナイフ60aが下降して、隣り合う封筒21間に跨る開封綿糸7を切断し、隣り合う封筒21同士を分離させるのである。この後、集積装置53に集められた封筒1が自動封入装置に送られる。第11実施形態の封筒加工装置51にて加工された封筒1に封入物14を自動的に挿入する際は、折り筋溝6内に開封綿糸7が張り渡して嵌め込まれるので、表面シート部2aとフラップ片3との内面境界部分に形成される段部15の突出高さHbを極力低く抑えることができる。このため、段部15(開封綿糸7と言ってもよい)に封入物14が入り際で引っ掛かるおそれを格段に少なくでき、封筒1内に極めてスムーズに封入物14を封入できる。自動封入装置において極めてスムーズに効率よく自動封入を行え、封筒加工効率の向上に寄与できるのである。
第11実施形態では、フラップ片3の付け根側(後に形成される折り筋溝6の箇所)に接着剤8(例えば糊剤等)を塗布するユニットである糸貼付ユニット58(接着剤付着部58a)よりも搬送上流側に、溝付けユニット62が配置されている。このため、溝付けユニット62でフラップ片3の付け根側に形成される折り筋溝6を目標にして、接着剤8を供給(塗布)するのが容易になる。その上、折り筋溝6内に供給された接着剤8が表面シート部2a側やフラップ片3側にあふれるのを折り筋溝6によって抑制できる。
また、フラップ片3の付け根側(後に形成される折り筋溝6の箇所)に開封綿糸7を張り渡すユニットである糸貼付ユニット58(糸貼付部58b)よりも搬送上流側に、溝付けユニット62が配置されているから、溝付けユニット62でフラップ片3の付け根側に形成される折り筋溝6に開封綿糸7を嵌め込みでき、開封綿糸7を折り筋溝6に沿ってスムーズに直線状に配置しやすいのである。
なお、癖付けユニット61を用いる場合は、分離された封筒1が上下ヒーター金型73,74の間に到達したときに封筒21の搬送を停止させ、上下ヒーター金型73,74によって封筒1を挟持し、封筒21における折り筋溝6(開封綿糸7)の箇所を比較的高温(例えば50℃程度)で念のために再び圧着させ加熱する。また、洋封筒を加工する場合は、癖付けユニット61の搬送上流側(入口側)に曲げガイド75を取り付け、フラップ片3を封緘側に折り曲げて2つ折りにした状態で、癖付けユニット61の上下ヒーター金型73,74で加熱してプレスする。その結果、洋封筒に2つ折りの折れ癖を確実に付けられる。
第11実施形態では、溝付けユニット62と開封用ミシン目形成ユニット57とを別々の装置として封筒加工ラインPLに配置しているが、これに代えて、図28に示す第12実施形態のように、開封用ミシン目形成ユニット57を省略し、溝付けユニット62において、凸ローラ76の環状突起76aに、回転によって封筒21に開封用ミシン目9を形成する鋸刃76bを形成するようにしてもよい。第12実施形態の構成を採用すると、溝付けユニット62だけで、表面シート部2aとフラップ片3との境界部分(フラップ片3の付け根側)に折れ筋溝6を凹み形成することと、折れ筋溝6底部に開封用ミシン目9を切り込み形成することとを一遍に実行でき、封筒加工効率の向上に寄与できる。
図29は封筒加工装置51の別例である第13実施形態を示している。第13実施形態では、第11実施形態の糸押圧ユニット59を省略し、第11実施形態の糸貼付ユニット58を接着剤塗布機78aと糸貼付機78bとに分離構成し、糸貼付機78bと糸切断ユニット60との間に、接着剤8を乾燥させる乾燥機79を配置したものである。第13実施形態の封筒加工装置51は、搬送コンベヤ54、加工前又は加工中の封筒21を搬送コンベヤ54上の所定位置に配置するための定規80、切除用ミシン目形成ユニット56、溝付けユニット62、開封用ミシン目形成ユニット57、接着剤塗布機78a、糸貼付機78b、乾燥機79、及び糸切断ユニット60を備えている。
この場合も、フラップ片3の付け根側(後に形成される折り筋溝6の箇所)に接着剤8(例えば糊剤等)を塗布するユニットである接着剤塗布機78aよりも搬送上流側に、溝付けユニット62が配置されているから、第11実施形態と同様の作用効果を奏する。なお、溝付けユニット62は、開封用ミシン目形成ユニット57の搬送上流側に配置することも可能である。接着剤塗布機78aと糸貼付機78bとの配置順序を逆にしてもよい。
本発明における各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
db、dd 折り筋溝の溝深さ
Da′、Dc、Dd 開封綿糸の直径
F 指
Ha′、Hb、Hc、Hc′、Hd、Hd′ 開封綿糸の突出高さ
Hp 環状突起の高さ
Wb、Wd 折り筋溝の溝幅
Wp 環状突起の幅
PL 封筒加工ライン
1 封筒
2 封筒本体
2a、2a′ 表面シート部
2b 裏面シート部
3、3′ フラップ片
4 開口
6 折り筋溝
7、7′ 紐状体としての開封綿糸
8、8′ 接着剤(糊剤)
9、9′ 開封用ミシン目
12 切除用ミシン目
14 封入物
15、15′ 段部
21 封筒(加工前、加工中)
51 封筒加工装置
54 搬送コンベヤ
55 位置決めユニット
56 切除用ミシン目形成ユニット
57 開封用ミシン目形成ユニット
58 糸貼付ユニット
58a 接着剤付着部
58b 糸貼付部
59 糸押圧ユニット
60 糸切断ユニット
61 癖付けユニット
62 溝付けユニット
76 凸ローラ
76a 環状突起
76b 鋸刃
77 凹ローラ
77a 環状溝

Claims (3)

  1. 有底袋状の封筒本体と、当該封筒本体における開口の縁部に連続して設けられたフラップ片とを備えており、前記フラップ片の付け根側には、封筒本体とフラップ片とを切断する紐状体が配置されている封筒に加工するための封筒加工装置であって、
    前記フラップ片の付け根側に、前記開口の縁部に沿って延びる折り筋溝を表面方向に突出するように内向きに凹み形成する溝付けユニットを備えている、
    封筒加工装置。
  2. 前記フラップ片の付け根側に接着剤を塗布するユニットよりも搬送上流側に、前記溝付けユニットが配置されている、
    請求項1に記載した封筒加工装置。
  3. 前記フラップ片の付け根側に前記紐状体を張り渡すユニットよりも搬送上流側に、前記溝付けユニットが配置されている
    請求項1に記載した封筒加工装置。
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