JP2024068691A - 金属腐食センサ、異常検知方法、異常検知システムおよび導通検査機能付き電子部品 - Google Patents

金属腐食センサ、異常検知方法、異常検知システムおよび導通検査機能付き電子部品 Download PDF

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Abstract

【課題】金属の腐食と共に部材設置部の断線を検知する金属腐食センサ、異常検知方法、異常検知システムおよび導通検査機能付き電子部品を提供することである。【解決手段】実施形態の金属腐食センサは、基板上に設けられた金属部と、その端部にある第1の端子と、前記第1の端子とは反対側の前記金属部の端部にある第2の端子と、を備えた金属腐食センサである。前記金属腐食センサは、通電した際に抵抗値を有し耐食性を有する第1の抵抗部と、前記第1の抵抗部の端部にある第3の端子と、第3の端子とは反対側の第1の抵抗部の端部にある第4の端子と、を具備している。前記金属腐食センサには、前記金属部と、前記第1の抵抗部とが接しないように基板上に設けられ、第3の端子は第1の端子の近傍に設けられ、第4の端子は第2の端子の近傍に設けられている。【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、金属腐食センサ、異常検知方法、異常検知システムおよび導通検査機能付き電子部品に関する。
電気機器が腐食性ガスの存在する環境に設置された場合、電気機器内部の回路基板が時間経過とともに腐食が進行することがある。腐食が進行すると、腐食が起きている部分の電気的抵抗が増大する。この抵抗値の増大を検知する金属腐食センサおよび異常検知方法が知られている。
しかし、抵抗値は回路基板上に設けられた部材のはんだ付け部にクラックが生じ、断線した場合にも増大する。はんだ付け部の断線は、電気機器内部の機械的応力、熱疲労および振動により起こる虞がある。
つまり、回路基板に設けられた金属腐食センサの抵抗値の増大だけでは、金属腐食が生じているのか、あるいは、はんだ付け部に断線が生じているのか判定することができない。そこで、回路基板の損傷を防ぐため、回路基板内で腐食が起きているのか、あるいは、はんだ付け部に断線が生じているのか判定することにより、より高精度に腐食やはんだ付け部の断線を検知する技術が求められている。
特許第6999868号明細書
本発明が解決しようとする課題は、金属の腐食と部材設置部の断線を検知する金属腐食センサ、異常検知方法、異常検知システムおよび導通検査機能付き電子部品を提供することである。
実施形態の金属腐食センサは、基板上に設けられた金属部と、その端部にある第1の端子と、前記第1の端子とは反対側の前記金属部の端部にある第2の端子と、を備えた金属腐食センサである。前記金属腐食センサは、通電した際に抵抗値を有し耐食性を有する第1の抵抗部と、前記第1の抵抗部の端部にある第3の端子と、第3の端子とは反対側の第1の抵抗部の端部にある第4の端子と、を具備している。前記金属腐食センサには、前記金属部と、前記第1の抵抗部とが接しないように基板上に設けられ、第3の端子は第1の端子の近傍に設けられ、第4の端子は第2の端子の近傍に設けられている。
第1の実施形態に係る金属腐食センサを上方向から見た図。 第1の実施形態に係る金属腐食センサの図1のI-I線に沿った断面図。 第1の実施形態に係る異常検知システム。 第1の実施形態に係る異常検知方法の一例を示すフローチャート。 第1の実施形態に係る異常検知方法の異なる例を示すフローチャート。 第2の実施形態に係る金属腐食センサを上方向から見た図。 第2の実施形態に係る異常検知システム。 第2の実施形態に係る異常検知方法の一例を示すフローチャート。 第3の実施形態に係る金属腐食センサを上方向から見た図。 第3の実施形態に係る異常検知システム。 第3の実施形態に係る異常検知方法の一例を示すフローチャート。 第4の実施形態に係る金属腐食センサの断面図。 第4の実施形態に係る金属腐食センサを下方向から見た概略図。 第4の実施形態に係る異常検知システム。 第4の実施形態に係る異常検知方法の一例を示すフローチャート。 第5の実施形態に係る導通検査機能付き電子部品の概略図。 第5の実施形態に係る異常検知システム。
以下、実施形態の金属腐食センサ、異常検知方法、異常検知システムおよび導通検査機能付き電子部品を図面を参照して説明する。なお、本明細書においては基本的に、基板の厚み方向の鉛直上方を上方向、鉛直下方を下方向と定義する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態の金属腐食センサを図1から図5を参照して説明する。図1は、第1の実施形態に係る金属腐食センサを上方向から見た図である。金属腐食センサ10は、腐食性ガスが存在する環境に設けられた場合に、腐食の進行具合を検知することができる。また、基板上のはんだ付け部のクラックを検知することもできる。
図1に示すように、金属腐食センサ10は、腐食し得る金属部20と、金属部20の両端にある第1の端子21と、第2の端子22と、抵抗を有し耐食性が高い第1の抵抗部30と、第1の抵抗部30の両端にある第3の端子31と、第4の端子32と、を備えている。
金属部20は、腐食性ガスの環境において腐食する金属薄膜や金属線を用いることができる。金属部20は腐食すると抵抗値が増大する材料であり、例えば、銀、銅、アルミニウム、鉄などを用いることができる。例えば銀は、硫黄華に鋭敏に反応し銀表面が硫化し金属腐食生成物が生成され抵抗値が増大する。
第1の端子21は、金属部20の端部に設けられる。第2の端子22は金属部20の端部のうち第1の端子21の反対側の端部に設けられる。図2は、第1の実施形態に係る金属腐食センサの図1のI-I線に沿った断面図を示している。第1の端子21と、第2の端子22と、がそれぞれ第1のプリント配線板パッド50にはんだ40ではんだ付けされることで、金属部20が第1のプリント配線板60に実装される。
第1の抵抗部30は、耐食性が高い部材を用いることができる。例えば、銀、銅、アルミニウム、鉄、亜鉛等の金属部材の周囲を保護膜で被覆した部材や、銀、銅、アルミニウム、鉄、亜鉛等の金属部材の表面加工を行った部材を用いることができる。
第3の端子31は、第1の抵抗部30の端部に設けられる。第4の端子32は第1の抵抗部30の端部のうち第3の端子31の反対側の端部に設けられる。金属部20を第1のプリント配線板60に実装する場合と同様に、第3の端子31および第4の端子が、それぞれ第1のプリント配線板パッド50に、はんだ40ではんだ付けされることで、第1の抵抗部30が第1のプリント配線板60に実装される。
はんだ40は、第1のプリント配線板60に部材を実装する際に部材に設けられた端子を第1のプリント配線板パッド50へはんだ付けする。はんだ40は、金属腐食センサに含まれる部品に備えられた端子の数だけある。例えば、第1の実施形態では金属部20および第1の抵抗部30の各端部に備えられた端子をはんだ付けする、4つのはんだ40がある。
例えば、金属部20の周辺に発熱部品が設けられる場合、第1のプリント配線板60を搭載した機器の作動による第1のプリント配線板60の発熱、あるいは金属部20自体の発熱により、金属部20の端部にある第1の端子21あるいは第2の端子22を第1のプリント配線板パッド50にはんだ付けしているはんだ40にクラックが生じることがある。これは、金属部20と、第1のプリント配線板60の熱膨張係数が互いに異なるため、はんだ40内でひずみが生じるためである。つまり、基板の熱膨張係数と、この基板に実装される部品の熱膨張係数が異なる場合、その部品の端子を基板にはんだ付けする部分にひずみが生じ、クラックが発生する。あるいは、第1のプリント配線板60などが振動した場合にもはんだ40にクラックが発生することがある。
一般に、これら熱や振動は、基板の外側から内側へと伝播するため、はんだ付け部のクラックは、第1のプリント配線板60の外側に設けられた端子から内側に備えられた端子の順番に発生する。
このクラックは、はんだ40の一部に生じる場合と、はんだ40を分断するように生じることがあるが、本実施形態では、どちらの場合もはんだ40に断線が生じた状態であると定義する。
ここで、金属部20と第1の抵抗部30と、の位置関係について説明する。金属部20および第1の抵抗部30はそれぞれの抵抗値を測定することができるよう、金属部20と、第1の抵抗部30と、は互いに接しないように設けられる。
先述した通り、第1のプリント配線板60の外側に設けられた端子のはんだ40から内側に設けられたはんだ40へと断線していく。そこで、金属部20の端部の断線と、第1の抵抗部の端部の断線と、を同じ条件下で断線を検知するためには、第1の端子21の近傍に第3の端子31、第2の端子22の近傍に第4の端子が設けられることが望ましい。これは、第1の端子21と、第3の端子31と、の距離が近ければ近いほど第1のプリント配線板60の熱膨張具合や振動具合が同じ様子であると思われるため、第1の端子21と、第3の端子31と、が近くに設けられることが望ましい。同様の理由から、第2の端子22と、第4の端子32と、が近くに設けられることが望ましい。
第1の端子21と、第3の端子31と、を近傍に設けかつ、第2の端子22と、第4の端子32と、を近傍に設けるために、第1の端子21と第2の端子22との間の距離が、第3の端子31と第4の端子32との間の距離と概ね同じであることが望ましい。
つまり、第1の端子21と、第2の端子22と、第3の端子31および第4の端子32と、が長方形の頂点となるように配置することが好ましいが、平行四辺形、正方形、四角形の頂点にこれら端子が位置してもよい。言い換えれば、金属部20と第1の抵抗部30とは、概ね同じ長さを有し、互いに平行に配置され、かつ、互いに近くに設けられていることが望ましい。
図3に第1の実施形態に係る異常検知システムを示す。本実施形態の異常とは、腐食あるいは断線のことを言う。図1および図2に示した金属腐食センサ10に加えて、金属部20および第1の抵抗部30に通電した際の抵抗値を測定し、金属部20あるいは、金属部20および第1の抵抗部30の第1のプリント配線板パッド50へのはんだ付け部であるはんだ40の異常を判定する制御部200と、制御部200の判定結果を表示する表示部210と、を備えている。
制御部200は、金属腐食センサ10から金属部20や第1の抵抗部30のデータを収集し、異常を検知する。具体的には、金属部20の端部に設けられた第1の端子21と、第2の端子と、の間の抵抗値である第1の抵抗値R1および、第1の抵抗部30の端部に設けられた第3の端子31と第4の端子と、の間の抵抗値である第2の抵抗値R2を測定し、所定の値と比較する。所定の値とは、前回測定したそれぞれの抵抗値、あるいは、あらかじめ定めた閾値などである。制御部200は、測定した抵抗値を所定の値と比較し、金属部20の腐食、あるいは第1の抵抗部30の両端に設けられた端子のはんだ40の断線を判定する。その後、制御部200は、判定した内容を表示部210に表示するよう指示する。
表示部210は、液晶ディスプレイまたはLEDランプ、スピーカー、サイレンなどにより構成される。表示部210は、制御部200により判定された内容である、金属部20の腐食の有無、およびはんだ40の断線の有無などを表示し、ユーザに通知する。
図4に第1の実施形態に係る異常検知方法の一例を示すフローチャートを示す。本実施形態における「異常」とは、例えば、腐食、あるいは断線のことである。
まず第1の抵抗値R1を測定する(ステップS100)。その後、第2の抵抗値R2を測定する(ステップS110)。
つづいて、第1の抵抗値R1が、前回測定した第1の抵抗値R1に対して増大したか判定する(ステップS120)。このとき、前回測定した第1の抵抗値R1との比較ではなく、あらかじめ定めた閾値のような所定の値よりも大きいかどうかを判定してもよい。第1の抵抗値R1が、前回測定した第1の抵抗値R1に対して増大していない場合は、金属部20が腐食していないと考えられる。一方、第1の抵抗値R1が、前回測定した第1の抵抗値R1に対して増大している場合は、金属部20が腐食しているか、あるいは、金属部20の両端に設けられた端子のはんだ40に断線が生じていると考えられる。そこで、第1の抵抗値R1が、前回測定した第1の抵抗値R1に対して増大していない場合はステップS130に進み、第1の抵抗値R1が、前回測定した第1の抵抗値R1に対して増大した場合はステップS140に進む。
ステップS130では、第2の抵抗値R2が所定の値に対して大きいか判定する。このとき、所定の値は、前回測定した第2の抵抗値R2あるいはあらかじめ定めた閾値などである。第2の抵抗値R2が所定の値に対して大きくない場合は、第1の抵抗部30の両端のはんだ40に断線は生じていないと考えられるので、その近傍に配置されている金属部20の端部のはんだ40にも断線は生じていないと考えられる。そこで、この場合は、異常なしと判定し終了する。あるいは、ステップS100に戻りこのフローを繰り返し行っても良い。S130において、第2の抵抗値R2が所定の値に対して大きい場合は、第1の抵抗部30の両端のはんだ40に断線が生じていると考えられるため、その近傍に配置されている金属部20の端部のはんだ40も断線したと判定し報知した後、終了する。
ステップS140では、第2の抵抗値R2が所定の値に対して大きいか判定する。このとき、所定の値は、前回測定した第2の抵抗値R2あるいはあらかじめ定めた閾値などである。第2の抵抗値R2が所定の値に対して大きくない場合は、第1の抵抗部30の両端のはんだ40に断線は生じていないと考えられるので、その近傍に配置されている金属部20の端部のはんだ40にも断線は生じていないと考えられる。そこで、金属部20が腐食したと判定し報知した後、終了する。第2の抵抗値R2が所定の値に対して大きい場合は、第1の抵抗部30の両端のはんだ40に断線が生じていると考えられるため、その近傍に配置されている金属部20の端部のはんだ40も断線していることが考えられる。そこで、金属部20のはんだ40の断線の可能性が高く、金属部20の腐食の可能性もあると判定し報知した後、終了する。
図4に示したフローチャートにおいては、第1の抵抗値R1の比較を行った後に、所定の値に対する第2の抵抗値R2の比較を行っているが、所定の値に対する第2の抵抗値R2の比較を行った後に、第1の抵抗値R1の比較を行ってもよい。
図5に第1の実施形態に係る異常検知方法の異なる例を示すフローチャートを示す。図5に示した異常検知方法では、図4に示したステップS120以降の異常検知方法が異なる。
まず第1の抵抗値R1を測定する(ステップS150)。その後、第2の抵抗値R2を測定する(ステップS160)。
つづいて、第1の抵抗値R1が、前回測定した第1の抵抗値R1に対して増大したか判定する(ステップS170)。このとき、前回測定した第1の抵抗値R1との比較ではなく、あらかじめ定めた閾値のような所定の値よりも大きいかどうかを判定してもよい。第1の抵抗値R1が、前回測定した第1の抵抗値R1に対して増大していない場合は、金属部20が腐食しておらず、金属部20の両端に設けられた端子のはんだ40には断線が生じていないと考えられる。一方、第1の抵抗値R1が、前回測定した第1の抵抗値R1に対して増大している場合は、金属部20が腐食しているか、あるいは、金属部20の両端に設けられた端子のはんだ40に断線が生じていると考えられる。
そこで、ステップS170において、第1の抵抗値R1が、前回測定した第1の抵抗値R1に対して増大していない場合は、異常なしと判定し終了する。あるいは、異常なしと判断した後、ステップS150に戻り、このフローを繰り返し行ってもよい。第1の抵抗値R1が、前回測定した第1の抵抗値R1に対して増大した場合はステップS180に進む。
ステップS180では、第2の抵抗値R2が所定の値に対して大きいか判定する。このとき、所定の値は、前回測定した第2の抵抗値R2あるいはあらかじめ定めた閾値などである。第2の抵抗値R2が、所定の値に対して大きくない場合は、第1の抵抗部30の両端に設けられた端子のはんだ40に断線が生じていないと考えられる。そのため、その近傍に配置されている金属部20の両端に設けられた端子のはんだ40にも断線が生じておらず、金属部20の腐食により第1の抵抗値R1が増大した可能性が高いと考えられる。そこで、この場合は、金属部20が腐食した可能性が高いと判定し報知した後、終了する。一方、第2の抵抗値R2が、所定の値に対して大きい場合は、第1の抵抗部30の両端に設けられた端子のはんだ40に断線が生じている可能性が高いと考えられる。ステップS180において、第2の抵抗値R2が所定の値に対して大きい場合は、第1の抵抗部30の両端のはんだ40の断線に加えて、その近傍に配置されている金属部20の端部のはんだ40にも断線が生じたと考えられるため、金属部20のはんだ40が断線した可能性が高いと判定し報知した後、終了する。
図4、図5に示したフローチャートにおいては、第1の抵抗値R1の測定を行った後に第2の抵抗値R2の測定を行っているが、第2の抵抗値R2の測定を行った後に、第1の抵抗値R1の測定を行ってもよい。つまり、本実施形態では、第1の抵抗値R1、第2の抵抗値R2の測定を順不同で行い、第1の抵抗値R1、第2の抵抗値R2のそれぞれの値が所定の値に対して大きいか否かの判断を行えばよい。
第1の実施形態に係る金属腐食センサ10では、金属部20と第1の抵抗部30を設け、金属部20の第1の抵抗値R1と、第1の抵抗部30の第2の抵抗値R2を測定することで、金属部20に腐食が生じているか、あるいは、はんだ40に断線が生じているか、を判定することができる。特に、金属部20と第1の抵抗部30を近傍に配置する、すなわち、第1の端子と第3の端子、および第2の端子と第4の端子を近傍に配置することにより、金属部20と第1の抵抗部30それぞれのはんだ40の熱膨張具合や振動具合が同じ様子になると考えられるため、第1の抵抗部30のはんだ40に断線が生じた場合には金属部20のはんだ40にも同様に断線が生じているとみなせると考えられる。したがって、金属部20の第1の抵抗値R1が増大した場合に、第1の抵抗部30の第2の抵抗値R2を確認しはんだ40の断線の有無を調べることで、金属部20に腐食が生じているのか、それとも腐食ではなくはんだ40に断線が生じているのかを区別することが可能になる。これにより、より確実に腐食を検知できる金属腐食センサを提供することが可能である。また、腐食検知センサのみとして使用するのではなく、プリント配線板に実装された部品の断線検知センサとしても使用することができ、回路基板内の不良解析の確度を向上させることも可能である。
(第2の実施形態)
次に第2の実施形態にかかる、金属腐食センサを図6から図8を用いて説明する。本実施形態では、第1の実施形態に対して金属部20の両側に抵抗部を設けている部分が異なる。上記の異なる点について、具体的に説明する。
図6に、第2の実施形態に係る金属腐食センサを上方向から見た図を示す。図6に示すように、金属腐食センサ10は、第1の実施形態の金属腐食センサ10に加えて、第2の抵抗部70と、その端部に設けられた第5の端子71と、第6の端子72と、を備えている。
第2の抵抗部70は、金属部20から見て、第1の抵抗部30と反対側に設けられる。第2の抵抗部70は、第1の抵抗部30と同様に耐食性の高い部材を用いることができる。
第5の端子71は、第2の抵抗部70の端部に設けられる。第6の端子72は第2の抵抗部70の端部のうち第5の端子71の反対側の端部に設けられる。また、第1の端子21と、第5の端子71と、は近傍に設けられ、かつ、第2の端子22と、第6の端子72と、は近傍に設けられる。そのために、第1の端子21と第2の端子22との間の距離が、第3の端子31と第4の端子32との間の距離と概ね同じであることが望ましい。第1の端子21と、第5の端子71と、が近傍に設けられ、かつ、第2の端子22と、第6の端子72と、が近傍に設けられることにより、金属部20の端部の断線と、第2の抵抗部の端部の断線と、を同じ条件下で断線を検知することができる。第5の端子71および第6の端子72は、第1の端子21から第4の端子32と同様に、第1のプリント配線板パッド50上にはんだ40ではんだ付けされ、第1のプリント配線板60に設けられる。
図7に第2の実施形態に係る異常検知システムを示す。本実施形態の異常とは、腐食あるいは断線のことを言う。図6に示した金属腐食センサ10に加えて、各抵抗部と金属部20の抵抗値を測定し、金属部20あるいは、金属部20および各抵抗部に設けられた端子のはんだ付け部であるはんだ40の異常を判定する制御部200と、その判定結果を表示する表示部210と、を備えている。
制御部200は、金属腐食センサ10からデータを収集し、異常を検知する。具体的には、第1の抵抗値R1、第2の抵抗値R2、および第2の抵抗部70の端部に設けられた第5の端子71と、第6の端子72と、の間の抵抗値である第3の抵抗値R3を測定し、所定の値と比較をする。所定の値とは、前回測定した抵抗値あるいは、あらかじめ定めた閾値などである。測定した抵抗値を比較し、金属部20の腐食、あるいは第1の抵抗部30および第2の抵抗部70の両端に設けられた、はんだ40の断線を判定する。その後、制御部200は、判定した内容を表示部210に表示するよう指示する。
図8に、第2の実施形態に係る異常検知方法の一例を示すフローチャートを示す。まず、第1の抵抗値R1を測定する(ステップS200)。次に、第2の抵抗値R2を測定する(ステップS210)。その後、第3の抵抗値を測定する(ステップS220)。
つづいて、第1の抵抗値R1が、前回測定した第1の抵抗値R1に対して増大したか判定する(ステップS230)。ここで、第1の抵抗値R1が、前回測定した第1の抵抗値R1に対して増大していない場合は、金属部20が腐食しておらず、かつ金属部20の両端に設けられた端子のはんだ40に断線が生じていないと考えられる。一方、第1の抵抗値R1が、前回測定した第1の抵抗値R1に対して増大している場合は、金属部20が腐食しているか、あるいは、金属部20の両端に設けられた端子のはんだ40に断線が生じていると考えられる。そこで、第1の抵抗値R1が、前回測定した第1の抵抗値R1に対して増大していない場合は、異常なしと判定し終了する。あるいは、ステップS200に戻りこのフローを繰り返し行っても良い。第1の抵抗値R1が、前回測定した第1の抵抗値R1に対して増大した場合はステップS240に進む。
ステップS240では、第2の抵抗値R2あるいは第3の抵抗値R3が所定の値に対して大きいか判定する。第2の抵抗値R2と第3の抵抗値R3のいずれも所定の値よりも大きくない場合は、第1の抵抗部30および第2の抵抗部70の両端のはんだ40に断線が生じていないと考えられる。先述した通り、はんだ40の断線は第1のプリント配線板60の外部から内部に向かって生じると考えられるため、この場合、金属部20の端部のはんだ40にも断線は生じていないと考えられる。そこで、第2の抵抗値R2と第3の抵抗値R3のいずれも所定の値よりも大きくない場合は金属部20の腐食の可能性が高いと判定し報知した後、終了する。一方、第2の抵抗値R2と第3の抵抗値R3のうち少なくとも一方が、所定の値よりも大きい場合は、第1の抵抗部30あるいは第2の抵抗部70の両端のはんだ40のうち少なくとも一部に断線が生じていると考えられる。先述した通り、金属部20と、第1の抵抗部30と、第2の抵抗部70と、は近傍に配置されているため、同じ条件下で断線を検知することができると考えられる。従って、第2の抵抗値R2と第3の抵抗値R3のうち少なくとも一方が、所定の値よりも大きい場合は、金属部20の両端のはんだ40にも断線が生じていると考えられるため、はんだ40の断線の可能性が高いと判定し報知した後、終了する。
本実施形態にかかる異常検知方法では、第1の抵抗値R1、第2の抵抗値R2、第3の抵抗値R3を順不同で測定し、それぞれ所定の値に対して大きいか判定し、金属部20の腐食の有無およびはんだ40の断線の有無の判定を行うステップを含む。
ステップS230において、R1が前回測定した値よりも増大していない場合、異常なしと判定し、終了する前に、第2の抵抗値R2と第3の抵抗値R3のうち少なくとも一方が所定の値に対して大きいか判定するステップを加えてもよい。第2の抵抗値R2と第3の抵抗値R3のいずれも所定の値に対して大きくない場合は第1の抵抗部30、第2の抵抗部70の両端に設けられたはんだ40に断線が生じていない可能性が高いと判定することができる。一方、第2の抵抗値R2と第3の抵抗値R3のうち少なくとも一方が所定の値に対して大きい場合は、第1の抵抗部30、第2の抵抗部70の端部に設けられたはんだ40の一部に断線が生じている可能性が高いと判定することができる。
あるいは、第1の抵抗値R1が前回測定した値に対して増大したか判定するステップの前に、第2の抵抗値R2と第3の抵抗値R3のうち少なくとも一方が所定の値に対して大きいか判定してもよい。第2の抵抗値R2と第3の抵抗値R3のうち少なくとも一方が所定の値に対して大きい値を示した場合は、抵抗部の両端に設けられた端子のはんだ40に断線が生じている可能性が高いと判定することも可能である。言い換えると、本実施形態では第1の抵抗値R1、第2の抵抗値R2、第3の抵抗値R3を順不同に所定の値に対して大きいか判定すればよい。
第2の実施形態に係る金属腐食センサに10によれば、金属部20の両側にそれぞれ第1の抵抗部30と第2の抵抗部70があることで、精度高くはんだ40の断線および金属部20の腐食を検知することが可能である。先述した通り、はんだ40の断線は第1のプリント配線板60の外側に設けられた端子から内側に備えられた端子の順番に発生することが多い。そのため、金属部20の両側に第1の抵抗部30と、第2の抵抗部70と、を備えた場合、金属部20にある第1の端子21および第2の端子22のはんだ40は、第3、第4、第5、第6の端子のはんだ40よりも遅く断線すると思われる。つまり、第1の抵抗部30と第2の抵抗部70を用いてはんだ40の断線検査を行うことで、金属部20で腐食が生じているのか、それとも金属部20の両端のはんだ40に断線が生じているのかをより高精度に判定することができ、より高い精度で本当に腐食が生じている場合を検知することができる。
(第3の実施形態)
次に第3の実施形態に係る、金属腐食センサを図9から図11を用いて説明する。本実施形態では、第2の実施形態に対して第1のプリント配線板60(図示しない)に設ける抵抗部の数が異なる。上記の異なる点について、具体的に説明する。
図9に第3の実施形態に係る金属腐食センサを上方向から見た図を示す。図9に示すように、第2の実施形態に示した金属腐食センサ10に加えて、第3の抵抗部80と、その両端に設けられた第7の端子81と第8の端子82および、第4の抵抗部90と、その両端に設けられた第9の端子91と第10の端子92と、を備えている。
第3の抵抗部80は、金属部20から見て第1の抵抗部30と同じ側に設け、第4の抵抗部90は金属部20から見て第2の抵抗部70と同じ側に設けることができる。ただし、第3の抵抗部80、第4の抵抗部90ともに金属部20から見て第1の抵抗部30と同じ側に設ける、あるいは第3の抵抗部80、第4の抵抗部90ともに金属部20から見て第2の抵抗部70と同じ側に設けても良い。また、図9には、4つの抵抗部を図示しているが、これは一例であり、抵抗部の数はこの限りではない。
第3の抵抗部80および第4の抵抗部90は、第1の抵抗部30、第2の抵抗部70と同様に耐食性の高い部材を用いることができる。
第7の端子81は、第3の抵抗部80の端部に設けられる、第8の端子82は第3の抵抗部80の端部のうち第7の端子81の反対側の端部に設けられる。第9の端子91は、第4の抵抗部90の端部に設けられ、第10の端子92は第4の抵抗部90の端部のうち第9の端子91の反対側の端部に設けられる。
金属部20と第1の抵抗部30、第2の抵抗部70、第3の抵抗部80、第4の抵抗部90とは、概ね同じ長さを有し、互いに平行に配置されていることが望ましい。第7の端子81、第8の端子82、第9の端子91および第10の端子92は、第1のプリント配線板パッド50上にはんだ40ではんだ付けされ、第1のプリント配線板60に設けられる。
図10に第3の実施形態に係る異常検知システムを示す。本実施形態の異常とは、腐食あるいは断線のことを言う。図9に示した金属腐食センサ10に加えて、金属部20と各抵抗部に通電した際の抵抗値を測定し、その値を比較し、金属部20あるいは各端子の第1のプリント配線板パッド50へのはんだ付け部であるはんだ40の異常を判定する制御部200と、判定結果を表する表示部210と、を備えている。
制御部200は、金属腐食センサ10からデータを収集し、異常を検知する。具体的には、第1の抵抗値R1、第2の抵抗値R2、第3の抵抗値R3、第3の抵抗部80の端部に設けられた第7の端子81と、第8の端子82と、の間の抵抗値である第4の抵抗値R4および、第4の抵抗部90の端部に設けられた第9の端子91と、第10の端子92と、の間の抵抗値である第4の抵抗値R5を測定し、所定の値と比較をする。所定の値とは、前回測定した抵抗値あるいは、あらかじめ定めた閾値などである。測定した抵抗値と所定の値との比較により、金属部20の腐食および各抵抗部の両端にある、はんだ40の断線を判定する。その後、制御部200は、判定した内容を表示部210に表示するよう指示する。
図11に第3の実施形態に係る異常検知方法の一例を示すフローチャートを示す。まず、ステップS300として、第1の抵抗値R1を測定する。次に、第4の抵抗値R4を測定する(ステップS310)。次に、第2の抵抗値R2を測定する(ステップS320)。次に、第3の抵抗値R3を測定する(ステップS330)。次に、第5の抵抗値R5を測定する(ステップS340)。
次に、ステップS350として第1の抵抗値R1が前回測定した第1の抵抗値R1に対して増大したか判定する。ここで、第1の抵抗値R1が、前回測定した第1の抵抗値R1に対して増大していない場合は、金属部20が腐食しておらず、かつ金属部20の両端に設けられた端子のはんだ40に断線が生じていないと考えられる。そこで、この場合は、腐食なしと判定し終了する。あるいは、ステップS300に戻りこのフローを繰り返し行ってもよい。一方、ステップS350において、第1の抵抗値R1が前回測定した第1の抵抗値R1に対して増大した場合は、金属部20の腐食あるいは、金属部20の両端に設けられた端子のはんだ40に断線が生じたと考えられる。この場合は、ステップS360に進む。
ステップS360では、連続した抵抗部の抵抗値が所定の値に対して大きいか判定する。連続した抵抗部とは、隣接して配置されている複数の抵抗部のことであり、例えば、第4の抵抗部90と第2の抵抗部70と、などである。このとき、所定の値は、前回の測定した抵抗値、あるいはあらかじめ定めた閾値などである。
連続した抵抗部の抵抗値が所定の値に対して大きくない場合、第2の抵抗値R2および第3の抵抗値R3は所定の値に対して大きくないと考えられる。先述した通り、はんだ40の断線は第1のプリント配線板60の外部から内部に向かって生じると考えられる。そこで、第2の抵抗値R2および第3の抵抗値R3の抵抗値が所定の値に対して大きくない、つまり第1の抵抗部30および第2の抵抗部70の両端に設けられた端子のはんだ40に断線が生じていないと考えられる。そのため、その近傍に配置されている金属部20の両端に設けられた端子のはんだ40にも断線が生じていない可能性が高いと考えられる。よって、この場合は金属部20が腐食した可能性が高いと考えられる。そこで、連続した抵抗部の抵抗値が所定の値に対して大きくない場合は、腐食の可能性が高いと判定し報知した後、終了する。
一方、連続した抵抗部の抵抗値が所定の値に対して大きい場合、第2の抵抗値R2、第3の抵抗値R3のうち少なくとも一方は所定の値に対して大きいと考えられる。つまり、第1の抵抗部30あるいは第2の抵抗部70の両端に設けられた端子のはんだ40の一部に断線が生じたと考えられる。この場合、先述したように、第1のプリント配線板60の外部から内部に向かって生じるはんだ40の断線が伝播し、金属部20の両端に設けられた端子のはんだ40にも断線が生じた可能性が高いと考えられる。
そこで、連続した抵抗部の抵抗値が所定の値に対して大きい場合は、断線の可能性が高いと判定し報知した後、終了する。本実施形態においては、金属部20の抵抗値と、3つ以上の抵抗部の抵抗値と、を測定し、これらの抵抗値を所定の抵抗値に対して比較を行い腐食の有無、断線の有無および断線の位置の判定を行う。複数の抵抗部のうち抵抗値が所定の値に対して上昇した抵抗部を検知することができるため、腐食および断線の可能性の有無に加えて断線位置を示唆することができる。
ステップS350において、R1が前回測定した値よりも増大していない場合、異常なしと判定し、終了する前に第2の抵抗値R2、第3の抵抗値R3、第4の抵抗値R4、第5の抵抗値R5のうち任意の抵抗値が所定の値に対して大きいか判定するステップを加えてもよい。第2の抵抗値R2、第3の抵抗値R3、第4の抵抗値R4、第5の抵抗値R5のいずれか1つの抵抗値が所定の値に対して大きい値を示した場合は、抵抗部をはんだ付けするはんだ40に断線が生じている可能性が高いと判定することができる。
また、ステップS350においてR1が前回測定した値よりも増大したか判定する前に、つまりステップS340の後に第2の抵抗値R2、第3の抵抗値R3、第4の抵抗値R4、第5の抵抗値R5それぞれ所定の値に対して大きいか判定してもよい。本実施形態にかかる異常検知方法では、第1の抵抗値R1、第2の抵抗値R2、第3の抵抗値R3、第4の抵抗値R4、第5の抵抗値R5を順不同で測定し、それぞれ所定の値に対して大きいか判定し、金属部20の腐食の有無およびはんだ40の断線の有無の判定を行うステップを含む。
第3の実施形態に係る金属腐食センサ10によれば、第1のプリント配線板60に実装される抵抗部が複数個あるため、どの抵抗部周辺で断線が生じているか把握することができ、第1のプリント配線板60内で熱応力が働きやすい位置や、振動によりはんだ40にクラックが生じやすい位置を特定すること可能となり、はんだ40の断線検査の信頼性が向上する。
(第4の実施形態)
次に第4の実施形態にかかる、金属腐食センサを図12から図15を用いて説明する。本実施形態は、第2の実施形態に対して金属部20と、抵抗部の構造が異なる。上記の異なる点について、具体的に説明する。
図12は、第4の実施形態に係る金属腐食センサの断面図である。図12に示すように、金属腐食センサ10は、チップ120を備えている。チップ120は、基材55と、基材55の片側に設けられた金属部20と、基材55の金属部20が設けられた側の反対側に設けられた第5の抵抗部100と第6の抵抗部110とを有する。基材55として、プリント配線板を用いることもできる。
第5の抵抗部100は、端部に第1のチップ端子121と、第1のチップ端子の反対側の端部に第11の端子101と、が設けられている。第6の抵抗部110は、端部に第2のチップ端子122と、第2のチップ端子の反対側の端部に第12の端子111と、が設けられている。
チップ120の端部には、第1のチップ端子121と、第2のチップ端子122が設けられる。第1のチップ端子121は、金属部20の端部と電気的に接続している。第2のチップ端子122は、チップ120の端部のうち第1のチップ端子121の反対側の端部に設けられる。第2のチップ端子122は、金属部20の端部のうち第1のチップ端子の反対側の端部と電気的に接続している。また、第1のチップ端子121は、金属部20の一方の端部と、第5の抵抗部100の端部の一端と、が電気的に接続される。第2のチップ端子122は、金属部20のもう一方の端部と第6の抵抗部110の端部の一端と、が電気的に接続される。
図13に第4の実施形態に係る金属腐食センサを下方向から見た概略図を示す。第5の抵抗部100と、第6の抵抗部110と、は電気的に絶縁されるようにチップ120の下面に設けられる。例えば図13aに示すように、第5の抵抗部100と、第6の抵抗部110と、が向き合うように配置される。それに加えて、第11の端子101と、第12の端子111と、がチップ120を横断するように設けられる。また、図13bに示すように、第11の端子101と第12の端子111と、が概三角形でもよい。さらには、図13cに示すように、第5の抵抗部100と、第6の抵抗部110と、が向き合わず、第11の端子101の上部あるいは下部に第12の端子111が配置されてもよい。
また、図13には、第5の抵抗部100と、第6の抵抗部110の2つの抵抗部を示しているが、第1のプリント配線板60に3つ以上の抵抗部を設けても良い。例として、図13dに4つの抵抗部を設けた場合を示す。チップ120の下面に設けられた4つの抵抗部はそれぞれ電気的に絶縁されるように設けられる。
図14に、第4の実施形態に係る異常検知システムを示す。本実施形態の異常とは、腐食あるいは断線のことを言う。図12に示した金属腐食センサ10に加えて、各抵抗部と金属部20の抵抗値を測定し、金属部20あるいは、金属部20および各抵抗部に設けられた端子のはんだ付け部であるはんだ40の異常を判定する制御部200と、その判定結果を表示する表示部210と、を備えている。
制御部200は、金属腐食センサ10からデータを収集し、異常を検知する。具体的には、第1のチップ端子121と、第2のチップ端子122と、の間の抵抗値である第6の抵抗値R6を測定し、所定の値と比較する。所定の値とは、前回測定した抵抗値あるいは、あらかじめ定めた閾値などである。制御部200は、第5の抵抗部100に第1のパルスを入力し、波形を取得し観察する。同様に第6の抵抗部110に第2のパルスを入力し、波形を取得し観察する。測定した第6の抵抗値R6、第1のパルスの波形および第2のパルスの波形の比較により、金属部20の腐食、あるいは、チップ120の端部、第11の端子101および第12の端子111をはんだ付けしている、はんだ40の断線を判定する。その後、制御部200は、判定した内容を表示部210に表示するよう指示する。本実施形態では、第5の抵抗部100および第6の抵抗部110におけるパルスの波形変化を測定するが、パルスの波形変化ではなく第5の抵抗部100および第6の抵抗部110における抵抗値を測定しても良い。ただ、金属部20の抵抗との干渉を防ぐためには、本実施形態で説明するように第5の抵抗部100および第6の抵抗部110にはパルスを入力することが好ましい。
図15に第4の実施形態に係る異常検知方法の一例を示すフローチャートを示す。まず、ステップS410として、第6の抵抗値R6の抵抗値を測定する。
次に、ステップS420として、第6の抵抗値R6が、前回測定した第6の抵抗値R6に対して増大したか判定する。第6の抵抗値R6が、前回測定した第6の抵抗値R6に対して増大しない場合は、金属部20が腐食しておらず、チップ120の両端に設けられたはんだ40に断線が生じていないと考えられる。一方、第6の抵抗値R6が、前回測定した第6の抵抗値R6に対して増大した場合は、金属部20が腐食しているか、あるいは、金属部20の端部に設けられた端子のはんだ40、つまりチップ120の両端に設けられたチップ端子のはんだ40に断線が生じていると考えられる。そこで、第6の抵抗値R6が前回測定した値よりも増大しない場合は異常なしと判定し終了する。あるいは、ステップS410に戻り、このフローを繰り返し行ってもよい。第6の抵抗値R6が、前回測定した第6の抵抗値R6に対して増大した場合はステップS430に進む。
ステップS430では、第5の抵抗部100に第1のパルスを入力する。その後、ステップS440として第6の抵抗部110に第2のパルスを入力する。
次にステップS450として、ステップS430およびステップS440で入力した第1、第2のパルス波形が、それぞれ前回測定したパルス波形に対して減衰したか判定する。ここで、第1のパルス波形および第2のパルス波形がそれぞれ前回測定したパルス波形に対して減衰しない場合は、第5の抵抗部100および第6の抵抗部110の両端に設けられた端子のはんだ40に断線が生じていないと考えられる。第1のパルス波形あるいは第2のパルス波形のいずれか一方が、前回測定したパルス波形に対して減衰した場合は、第5の抵抗部100あるいは第6の抵抗部110の両端に設けられた端子のはんだ40の一部に断線が生じたと考えられる。第1のパルス波形および第2のパルス波形がそれぞれ前回測定したパルス波形に対して減衰した場合は、第5の抵抗部100の両端に設けられ端子の少なくとも一方のはんだ40、および第6の抵抗部110の両端に設けられ端子の少なくとも一方のはんだ40に断線が生じている、若しくは、金属部20、第5の抵抗部100あるいは第6の抵抗部110の部品に異常が生じていると考えられる。
そこで、第1のパルス波形および第2のパルス波形がそれぞれ前回測定したパルス波形に対して減衰しない場合は、金属部20が腐食したと判定し報知した後、終了する。第1のパルス波形あるいは第2のパルス波形のいずれか一方が、前回測定したパルス波形に対して減衰した場合は、チップ120、第5の抵抗部100あるいは、第6の抵抗部110の端部に設けられた、いずれかの端子のはんだ40に断線が生じたと判定し報知した後、終了する。第1のパルス波形および第2のパルス波形がそれぞれ前回測定したパルス波形に対して減衰した場合は、部品異常と判定し報知した後、終了する。
つまり、本実施形態では、腐食検査を行う金属部20と、断線検査を行う第5の抵抗部100および第6の抵抗部110と、で測定した値などを算出し、比較を行い金属部20の腐食およびはんだ40の断線の判定を行うことができればよい。
また、図15に示したフローチャートにおいては、第1のパルスおよび第2のパルスの波形はそれぞれ前回出力したパルス波形に比べて減衰しているか否かの判定を行った。しかし、前回に出力したパルス波形との比較ではなく、入力したパルス波形に対して出力したパルス波形が所定の値よりも大きく減衰しているか、あるいは所定の波形よりも減衰しているか否かなどで判定を行っても良い。
第4の実施形態に係る金属腐食センサ10では、金属部20の端部に設けられた端子が、断線検査を行うための抵抗部である、第5の抵抗部100あるいは第6の抵抗部110の端部に設けられた一方の端子と電気的に接続されている。金属部20が腐食した場合は、第1のチップ端子121と、第2のチップ端子122と、の間の抵抗値である第6の抵抗値R6のみが増大し、第5の抵抗部100と、第6の抵抗部110の抵抗値はほとんど変化しない。これにより、金属部20の両端に設けられた端子のはんだ40の断線を、腐食と判定する誤った判定を防ぐことができる。言い換えれば、金属部20に設けられた端子間で、腐食検査と、断線検査が行われるため金属部20の腐食をより確実に検知し、はんだ40の断線による抵抗値の増大を腐食として検知する誤検知を防ぐことができる。つまり、本実施形態に係る金属腐食センサによれば、確度が高い金属腐食センサを提供することができる。
(第5の実施形態)
次に第5の実施形態にかかる、導通検査機能付き電子部品を図16から図17を用いて説明する。本実施形態は、第1の実施形態から第4の実施形態に対して金属部20の構造が異なる。上記の異なる点について、具体的に説明する。
図16に第5の実施形態に係る導通検査機能付き電子部品の概略図を示す。第5の実施形態に係る導通検査機能付き電子部品300では、金属部20の替わりに素子150(図17参照)を設けることができる。金属部20の替わりに素子150を用いる場合は、設ける素子の種類に応じて基材55の替わりに第2のプリント配線板61を使用し、第2のプリント配線板61上を樹脂封止してもよい。例えば、素子150としてコンデンサやダイオードを設ける場合は、第2のプリント配線板61上を樹脂封止することが望ましい。例えば、図16aに示すように、素子150として2端子部品130を金属部20の替わりに設けることができる。2端子部品130としては、コンデンサ、インダクタ、ダイオードなどを用いることができる。2端子部品130には第1の2端子部品端子131と、第1の2端子部品端子131の反対側に第2の2端子部品端子132が設けられている。
また、図16bに示すように、素子150として3端子部品140を金属部20の替わりに設けることができる。3端子部品140としては、トランジスタ、サイリスタなどを用いることができる。第1の抵抗部30および第2の抵抗部70は素子150の両側に配置され、第1の抵抗部30、第2の抵抗部70、および素子150は互いに近傍に配置される。3端子部品140には第1の3端子部品端子141と、第2の3端子部品端子142と、第3の3端子部品端子143、とが設けられている。
図16cに、第5の実施形態に係る導通検査機能付き電子部品300の図16aの断面図を示す。例えば、第1の2端子部品端子131、第2の2端子部品端子132、は、それぞれ第2のプリント配線板パッド51にはんだ付けされ第2のプリント配線板61に設けられる。第2のプリント配線板61は、第1のプリント配線板60の上に設けられており、第2のプリント配線板61の上に第2のプリント配線板パッド51が設けられている。第1の3端子部品端子141、第2の3端子部品端子142および第3の3端子部品端子143は、第1の2端子部品端子131および第2の2端子部品端子132と同様に、それぞれ第2のプリント配線板パッド51にはんだ付けされ第2のプリント配線板61に設けることができる。第1のプリント配線板60には、導通検査機能付き電子部品300が、第1のプリント配線板60にはんだ付けされ設けられる。
図17に第5の実施形態に係る異常検知システムを示す。本実施形態の異常とは、断線のことを言う。図16に示した導通検査機能付き電子部品300に加えて、導通検査機能付き電子部品300をコントロールし、素子150の異常を判定する制御部200を備えている。
制御部200は、第1の実施形態から第4の実施形態では、第1の抵抗値R1を測定し、比較し、腐食の判定を行ったが、本実施形態では、素子150の端部に設けられた端子間の抵抗値を所定の値との比較は行わず、導通検査機能付き電子部品300に設けられた抵抗部の抵抗値を測定し、比較し、異常の判定を行う。つまり、素子150は通常の部品として使用し、異常の判定には用いられない。
素子150を、金属部20の替わりに設けることで、素子150の異常を検知することに加え、はんだ40の断線検査を行うことができる導通検査機能付き電子部品を提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これら新規な実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…金属腐食センサ
20…金属部
21…第1の端子
22…第2の端子
30…第1の抵抗部
31…第3の端子
32…第4の端子
40…はんだ
50…第1のプリント配線板パッド
51…第2のプリント配線板パッド
55…基材
60…第1のプリント配線板
61…第2のプリント配線板
70…第2の抵抗部
71…第5の端子
72…第6の端子
80…第3の抵抗部
81…第7の端子
82…第8の端子
90…第4の抵抗部
91…第9の端子
92…第10の端子
100…第5の抵抗部
101…第11の端子
110…第6の抵抗部
111…第12の端子
121…第1のチップ端子
122…第2のチップ端子
130…2端子部品
131…第1の2端子部品端子
132…第2の2端子部品端子
140…3端子部品
141…第1の3端子部品端子
142…第2の3端子部品端子
143…第3の3端子部品端子
150…素子
200…制御部
210…表示部
300…導通検査機能付き電子部品

Claims (10)

  1. 基板上に設けられた金属部と、
    前記金属部の端部にある第1の端子と、
    前記金属部の前記第1の端子とは反対側の端部にある第2の端子と、
    を備えた金属腐食センサであって、
    抵抗値を有し耐食性の第1の抵抗部と、
    前記第1の抵抗部の端部にある第3の端子と、
    前記第1の抵抗部の前記第3の端子とは反対側の端部にある第4の端子と、
    を具備し、
    前記金属部と、前記第1の抵抗部とが接しないように基板上に設けられ、
    前記第3の端子は前記第1の端子の近傍に設けられ、
    前記第4の端子は前記第2の端子の近傍に設けられた
    金属腐食センサ。
  2. 抵抗値を有し耐食性の第2の抵抗部と、
    前記第2の抵抗部の端部にある第5の端子と、
    前記第2の抵抗部の前記第5の端子とは反対側の端部にある第6の端子と、
    をさらに具備し、
    前記第2の抵抗部が、前記金属部から見て前記第1の抵抗部とは反対側に設けられ、
    前記第5の端子は前記第1の端子の近傍に設けられ、
    前記第6の端子は前記第2の端子の近傍に設けられた
    請求項1に記載の金属腐食センサ。
  3. 前記第1の抵抗部あるいは前記第2の抵抗部が、前記基板上に複数設けられた、
    請求項2に記載の金属腐食センサ。
  4. 基材の片面に金属部を有し、前記基材の反対側の面に第5の抵抗部と第6の抵抗部とを有するチップと、
    前記チップの端部にある第1のチップ端子と、
    前記チップの前記第1のチップ端子とは反対側の端部にある第2のチップ端子と、
    が基板上に設けられた金属腐食センサであって、
    前記第5の抵抗部は前記第1のチップ端子と第11の端子に電気的に接続され、
    前記第6の抵抗部は前記第2のチップ端子と第12の端子に電気的に接続されている
    金属腐食センサ。
  5. 請求項1乃至4に記載の金属腐食センサにおいて、
    前記金属部の代わりに素子を備えた導通検査機能付き電子部品。
  6. 請求項1~3のいずれか一項に記載の金属腐食センサにおいて
    前記金属部の前記第1の端子と前記第2の端子との間の第1の抵抗値を測定するステッ
    プと、
    前記第1あるいは第2の抵抗部における第2の抵抗値を測定するステップと、
    前記第1の抵抗値および前記第2の抵抗値に基づき、前記金属部、前記第1の抵抗部、
    または第2の抵抗部の少なくともいずれかの異常を検知するステップと
    を備えた異常検知方法。
  7. 前記異常を検知するステップは
    前記第1の抵抗値が前回測定した前記第1の抵抗値よりも大きく、前記第2の抵抗値が
    あらかじめ定めた閾値よりも小さい場合に、前記金属部が腐食したと検知し、
    前記第1の抵抗値が前回測定した前記第1の抵抗値よりも大きく、前記第2の抵抗値が
    あらかじめ定めた閾値よりも大きい場合に、前記第1の抵抗部あるいは前記第2の抵抗
    部に断線が生じたと検知する、
    請求項6に記載の異常検知方法。
  8. 検知した異常を知らせる通知を発するステップをさらに備えた請求項6に記載の異常検知方法。
  9. 請求項4に記載の金属腐食センサにおいて、
    前記チップの前記第1のチップ端子と前記第2のチップ端子と間の第6の抵抗値を測定
    するステップと、
    前記第1のチップ端子と前記第11の端子との間に第1のパルスを入力するステップと、
    前記第2のチップ端子と前記第12の端子との間に第2のパルスを入力するステップと、
    前記第6の抵抗値、前記第1のパルス波形および前記第2のパルス波形に基づき、前記
    金属部、前記第5の抵抗部、または前記第6の抵抗部の少なくともいずれかの異常を検
    知するステップと、
    を備えた異常検知方法。
  10. 請求項1~3のいずれか一項に記載の金属腐食センサと
    請求項6または7に記載の異常検知方法を実行する制御部と
    を具備した異常検知システム。
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