JP2024068376A - 多剤式毛髪化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】洗い流し時の指通りがよく、乳化安定性および塗布性のよい多剤式毛髪化粧料を提供する。【解決手段】アルカリ剤を含有する染毛剤または脱色剤で染毛処理または脱色処理することにより毛髪内のpHが9以上となった毛髪に対して適用される多剤式毛髪化粧料であって、第1剤および第2剤を備え、第1剤および第2剤は共に(A)クエン酸、グリコール酸またはレブリン酸から選ばれる1種以上、(B)炭素数14~22のアルキル鎖を有する高級アルコール、(C)塩化ステアリルトリメチルアンモニウムまたは塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムから選ばれる1種以上を含有し、第1剤および第2剤は共に前記(A)成分の含有量が1~5質量%であり、第1剤の20℃おける粘度が20,000~60,000mPa・sであり、第2剤の20℃おける粘度が65,000~100,000mPa・sであることを特徴とする多剤式毛髪化粧料。【選択図】なし

Description

本発明は洗い流し時の指通り、乳化安定性および塗布性のよい多剤式毛髪化粧料に関する。
毛髪を染毛または脱色する方法として2種類以上の剤を用時混合して調合される染毛剤または脱色剤が広く用いられている。染毛剤または脱色剤は少なくともアルカリ剤および酸化染料を含む第1剤と、過酸化水素を含む第2剤を組み合わせた染毛剤や、少なくともアルカリ剤を含む第1剤と、過酸化水素を含む第2剤を用いる2剤式の脱色剤、2剤式の脱色剤に過硫酸塩を含有するパウダーを組み合わせた3剤式の脱色・脱染剤が広く使用されている。このような染毛剤または脱色剤に含有されているアルカリ剤は毛髪内のpHを上昇させることにより毛髪表面のキューティクルを開いて毛髪内部に浸透する。毛髪内部に浸透した染毛剤または脱色剤は、酸化剤により毛髪自身が持つメラニン色素を酸化分解し毛髪を明るくする。また、染毛剤の場合、酸化染料を毛髪中で酸化重合させ、色素を形成し毛髪内部に固定させることにより毛髪を染色する。
しかし、一方で染毛剤または脱色剤に含有されるアルカリ剤は毛髪のpHを上昇させ毛髪表面のキューティクルを開くことにより毛髪の表面や内面にダメージを与える。また、毛髪にアルカリ剤が残留しているとさらに毛髪の表面や内面にダメージが進み、毛髪の指通りが悪くなる。このような毛髪をケアする目的として、ヘアリンス、ヘアトリートメント、ヘアパック、ヘアマスク等の洗い流す毛髪化粧料や、ヘアオイル、ヘアミルク、ヘアクリーム、ヘアミスト等の洗い流さない毛髪化粧料が一般的に使用されている(特許文献1)。
特開2002-121121号公報
しかしながら、従来技術では、染毛剤または脱色剤による処理後の毛髪内のpHを低下させる機能が十分でなくダメージの軽減はいまだ不十分であるため、毛髪のキューティクルが開いた状態となり洗い流し時の指通りが悪く、これを改善する余地があった。また、染毛剤または脱色剤による処理で上昇した毛髪内のpH低下を目的として、毛髪化粧料に酸性物質を多く含有させる場合、毛髪化粧料の乳化安定性を維持できず、毛髪化粧料の分離や水吐きなどが起こる場合があった。更に、染毛剤または脱色剤のアルカリ剤によってキューティクルが開きダメージを受けた結果、毛髪の内部物質が流出し吸水性が高くなった状態となっているため、ダメージ軽減を目的とした毛髪化粧料を適用しても、この吸水性の高さから、均一にムラなく塗布することができず、結果的に毛髪化粧料の機能を十分発揮することが困難となり、染毛剤または脱色剤による処理後の毛髪内のpHを低下させる機能が不十分なため、ダメージの軽減はいまだ不十分となる場合があった。
すなわち本発明の目的は、アルカリ剤を含有する染毛剤または脱色剤による染毛処理または脱色処理でpHが9以上となった毛髪内のpHを低下させ、洗い流し時の指通りを良好にする多剤式毛髪化粧料およびその使用を提供することである。また、乳化安定性および塗布性が良好である多剤式毛髪化粧料を提供することである。
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、アルカリ剤を含有する染毛剤または脱色剤による染毛処理または脱色処理することにより毛髪内のpHが9以上となった毛髪に対して適用される多剤式毛髪化粧料であって、
前記多剤式毛髪化粧料は第1剤および第2剤を備え、
前記第1剤および前記第2剤共に
(A)クエン酸、グリコール酸またはレブリン酸から選ばれる1種以上、
(B)炭素数14~22のアルキル鎖を有する高級アルコール、
(C)塩化ステアリルトリメチルアンモニウムまたは塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムから選ばれる1種以上
を含有し、
前記第1剤および前記第2剤共に前記(A)成分の含有量が1~5質量%であり、
前記第1剤の20℃おける粘度が20,000~60,000mPa・sであり、
前記第2剤の20℃おける粘度が65,000~100,000mPa・sである
ことを特徴とする多剤式毛髪化粧料が上記の課題を解決することを見出し、本発明を完成させた。
本発明により、洗い流し時の指通り、乳化安定性および塗布性のよい多剤式毛髪化粧料を提供する。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、含有量を示す単位は、特に明記しない限り全て質量%である。
本発明は、アルカリ剤を含有する染毛剤または脱色剤による染毛処理または脱色処理することにより毛髪内のpHが9以上となった毛髪に対して適用される多剤式毛髪化粧料であって、
前記多剤式毛髪化粧料は第1剤および第2剤を備え、
前記第1剤および前記第2剤共に
(A)クエン酸、グリコール酸またはレブリン酸から選ばれる1種以上、
(B)炭素数14~22のアルキル鎖を有する高級アルコール、
(C)塩化ステアリルトリメチルアンモニウムまたは塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムから選ばれる1種以上
を含有し、
前記第1剤および前記第2剤共に前記(A)成分の含有量が1~5%であり、
前記第1剤の20℃おける粘度が20,000~60,000mPa・sであり、
前記第2剤の20℃おける粘度が65,000~100,000mPa・sである
ことを特徴とする多剤式毛髪化粧料である。
本発明における多剤式毛髪化粧料は、少なくとも第1剤および第2剤を備える2剤式以上の多剤式にすることにより、毛髪内のpHを1剤式毛髪化粧料と比べ効果的に下げることができる。
本発明における多剤式毛髪化粧料は、第1剤の20℃における粘度を20,000~60,000mPa・sとすることで、毛髪に対し、均一に塗布しやすく、毛髪から第1剤が垂れにくくなる。また、第2剤の20℃における粘度を65,000~100,000mPa・sとすることで第1剤を塗布した毛髪に対し、第2剤は毛髪上で第1剤と混ざりやすくなり、混合された第1剤と第2剤は毛髪上でしっかりと保持されるため毛髪内のpHをより下げることができる。
本発明における多剤式毛髪化粧料は、アルカリ剤を含有する染毛剤または脱色剤による染毛処理または脱色処理でpHが9以上となった毛髪内のpHを下げることで、毛髪表面の開いたキューティクルを整え、洗い流し時の指通りを良好にすることができる。
本発明における多剤式毛髪化粧料の第1剤について説明する。
本発明の第1剤には、洗い流し時の指通りの観点から、(A)クエン酸、グリコール酸またはレブリン酸から選ばれる1種以上を含有する。
本発明の第1剤で用いられる前記(A)成分は、洗い流し時の指通りを向上させる観点から、クエン酸が好ましい。
本発明の第1剤で用いられる前記(A)成分の含有量は、1~5%、好ましくは1.5~5%、より好ましくは2~4%がよい。前記(A)成分が1%未満の場合、洗い流し時の指通りが不十分となる。前記(A)成分が5%を超える場合、乳化安定性が悪くなる。
本発明の第1剤には、乳化安定性の観点から、(B)炭素数14~22のアルキル鎖を有する高級アルコールを含有する。
本発明の第1剤で用いられる前記(B)成分としては、特に限定されないが、例えば、ミリスチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2-デシルテトラデカノール等が挙げられ、これら1種以上を含有することができる。
本発明の第1剤で用いられる前記(B)成分のうち、乳化安定性を向上させる観点から、セタノール、ステアリルアルコールが好ましい。
本発明の第1剤で用いられる前記(B)成分の含有量は、特に限定されないが、好ましくは3.5~6%、より好ましくは5~6%がよい。前記(B)成分が3.5%未満の場合、乳化安定性が悪くなる恐れがある。前記(B)成分が6%を超える場合、第1剤の粘度が高くなり毛髪中のpHが下がりにくくなり、洗い流し時の指通りが悪くなる恐れがある。
本発明の第1剤には、乳化安定性の観点から、(C)塩化ステアリルトリメチルアンモニウムまたは塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムから選ばれる1種以上を含有する。
本発明の第1剤で用いられる前記(C)成分の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.8~4.8%、より好ましくは1.6~3.2%がよい。前記(C)成分の含有量が0.8%未満または4.8%を超える場合、乳化安定性が悪くなる恐れがある。
本発明の第1剤には、前記必須成分の他に、通常の化粧料、医薬部外品、医薬品等に用いられる各種成分、例えば、前記(B)成分以外の油性成分、前記(C)成分以外の界面活性剤、水溶性高分子、保湿剤、キレート剤、蛋白誘導体、加水分解蛋白、安定化剤、酸化防止剤、植物性抽出物、ビタミン類、防腐剤、色素、顔料、粉体、紫外線吸収剤、香料等から選ばれる少なくとも1種以上を効果を損なわない範囲で含有することができる。ただし、これら例示に限定されるものではない。
本発明の第1剤の20℃の条件下における粘度は、20,000~60,000mPa・sである。第1剤の粘度が20,000mPa・s未満の場合、乳化安定性が悪くなる。第1剤の粘度が60,000mPa・sを超える場合、第2剤と毛髪上で混合しにくくなる。
本発明の第1剤の20℃の条件下における粘度は、常法にて調製して得られた第1剤を140g容量のサンプル瓶(食品140:第一硝子株式会社製)に120g充填し、20℃で1日間静置し調温した後に、B型粘度計(モデル:デジタル粘度計TVB-10M、東機産業株式会社製)により、4号ローターにて2分間、回転速度3rpmの条件下で測定したものである。
本発明の第1剤の20℃の条件下におけるpHは、特に限定されないが、1.5~5であることが好ましい。
本発明の第1剤の20℃の条件下におけるpHは、常法にて調製して得られた毛髪化粧料を20℃で1日間静置し調温した後に、ガラス電極式水素イオン濃度指示計(F-71、株式会社堀場製作所製)にて測定したものである。
本発明における第1剤の剤型は、例えば、クリーム状、乳液状またはジェル状等の剤型にすることができる。
本発明における多剤式毛髪化粧料の第2剤について説明する。
本発明の第2剤には、洗い流し時の指通りの観点から、(A)クエン酸、グリコール酸またはレブリン酸から選ばれる1種以上を含有する。
本発明の第2剤で用いられる前記(A)成分は、洗い流し時の指通りを向上させる観点から、クエン酸が好ましい。
本発明の第2剤で用いられる前記(A)成分の含有量は、1~5%、好ましくは1.5~5%、より好ましくは2~4%がよい。前記(A)成分が1%未満の場合、洗い流し時の指通りが不十分となる。前記(A)成分が5%を超える場合、乳化安定性が悪くなる。
本発明の第2剤には、乳化安定性の観点から、(B)炭素数14~22のアルキル鎖を有する高級アルコールを含有する。
本発明の第2剤で用いられる前記(B)成分としては、特に限定されないが、例えば、ミリスチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2-デシルテトラデカノール等が挙げられ、これら1種以上を含有することができる。
本発明の第2剤で用いられる前記(B)成分のうち、乳化安定性を向上させる観点から、セタノール、ステアリルアルコールが好ましい。
本発明の第2剤で用いられる前記(B)成分の含有量は、特に限定されないが、好ましくは6.5~8.5%、より好ましくは6.5~7.5%がよい。前記(B)成分が6.5%未満の場合、第1剤を塗布後、第2剤を塗り重ねても、毛髪の密着性が十分発揮できない恐れがある。前記(B)成分が8.5%を超える場合、塗布性が悪くなる恐れがある。
本発明の第2剤には、乳化安定性の観点から、(C)塩化ステアリルトリメチルアンモニウムまたは塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムから選ばれる1種以上を含有する。
本発明の第2剤で用いられる前記(C)成分の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.8~4.8%、より好ましくは1.6~3.2%がよい。前記(C)成分の含有量が0.8%未満または4.8%を超える場合、乳化安定性が悪くなる恐れがある。
本発明の第2剤には、前記必須成分の他に、通常の化粧料、医薬部外品、医薬品等に用いられる各種成分、例えば、前記(B)成分以外の油性成分、前記(C)成分以外の界面活性剤、水溶性高分子、保湿剤、キレート剤、蛋白誘導体、加水分解蛋白、安定化剤、酸化防止剤、植物性抽出物、ビタミン類、防腐剤、色素、顔料、粉体、紫外線吸収剤、香料等から選ばれる少なくとも1種以上を効果を損なわない範囲で含有することができる。ただし、これら例示に限定されるものではない。
本発明の第2剤の20℃の条件下における粘度は、65,000~100,000mPa・sである。第2剤の粘度が65,000mPa・s未満の場合、第1剤を塗布後、第2剤を塗り重ねても、密着性が十分発揮できない。第2剤の粘度が100,000mPa・sを超える場合、塗布性が悪くなる。
本発明の第2剤の20℃の条件下における粘度は、常法にて調製して得られた第2剤を140g容量のサンプル瓶(食品140:第一硝子株式会社製)に120g充填し、20℃で1日間静置し調温した後に、B型粘度計(モデル:デジタル粘度計TVB-10M、東機産業株式会社製)により、4号ローターにて2分間、回転速度3rpmの条件下で測定したものである。
本発明の第2剤の20℃の条件下におけるpHは、特に限定されないが、1.5~5であることが好ましい。
本発明の第2剤の20℃の条件下におけるpHは、常法にて調製して得られた第2剤を20℃で1日間静置し調温した後に、ガラス電極式水素イオン濃度指示計(F-71、株式会社堀場製作所製)にて測定したものである。
本発明における第2剤の剤型は、例えば、クリーム状、乳液状またはジェル状等の剤型にすることができる。
本発明における毛髪内のpHは、乾燥した毛髪1gを液体窒素にて1mm以下まで凍結粉砕し、50℃の蒸留水100mlに10分間浸漬後、25℃に冷却し、その水溶液のpHを測定したものである。
本発明における多剤式毛髪化粧料の毛髪処理方法としては、アルカリ剤を含有する染毛剤または脱色剤で染毛処理または脱色処理することにより毛髪内のpHが9以上となった毛髪に対して適用される多剤式毛髪化粧料の毛髪処理方法であって、
前記多剤式毛髪化粧料は第1剤および第2剤を備え、
前記第1剤および前記第2剤共に
(A)クエン酸、グリコール酸またはレブリン酸から選ばれる1種以上、
(B)炭素数14~22のアルキル鎖を有する高級アルコール、
(C)塩化ステアリルトリメチルアンモニウムまたは塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムから選ばれる1種以上
を含有し、
前記第1剤および前記第2剤共に前記(A)成分の含有量が1~5質量%であり、
前記第1剤の20℃おける粘度が20,000~60,000mPa・sであり、
前記第2剤の20℃おける粘度が65,000~100,000mPa・sであって、
アルカリ剤を含有する染毛剤または脱色剤を毛髪に塗布し、放置後洗い流し、染毛処理または脱色処理直後の毛髪が濡れている状態で多剤式毛髪化粧料の第1剤を毛髪に塗布する工程、
次いで前記第1剤を洗い流さず重ねて多剤式毛髪化粧料の第2剤を毛髪に塗布する工程、
前記第1剤と前記第2剤を塗布した後、洗い流す工程、
毛髪を乾燥させる工程、
とからなる多剤式毛髪化粧料の毛髪処理方法である。
本発明における前記毛髪処理方法の染毛剤または脱色剤による染毛処理または脱色処理した毛髪とは、染毛剤または脱色剤を塗布した後、所定の時間放置し、放置後シャンプーで洗い流した毛髪を意味する。
本発明における前記毛髪処理方法の乾燥とは、ドライヤーや自然乾燥等で毛髪を乾燥させることを意味する。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、これらは本発明を何ら限定するものではない。
本明細書に示す評価試験において、多剤式毛髪化粧料に含まれる成分およびその含有量を種々変更しながら実施した。各成分の含有量を示す単位は全て質量%であり、これを常法にて調製した。
本明細書に示す評価試験方法において、「塗布性」および「洗い流し時の指通り」について下記の方法で評価した。
表1に記載の脱色剤組成物を1剤:2剤:3剤=2:3:1の割合で混合し、ウィッグ(人毛黒髪100%、クィーン・カットNo775N、株式会社ビューラックス製)に対し200g均一に塗布した。塗布後、30分間放置した後、水で十分洗い流し、シャンプー(GREEN BOTTLE ボタニカルリッチシャンプー ラグジュアリーベルガモットの香り、株式会社ダリヤ製)で洗浄した。洗浄後の濡れた状態の毛髪に実施例および比較例で得られた多剤式毛髪化粧料の第1剤15gを均一に塗布し、「第1剤の塗布性」について、下記の評価基準で官能にて評価した。続けて洗い流すことなく実施例および比較例で得られた多剤式毛髪化粧料の第2剤を毛髪に塗布し、「第2剤の塗布性」について、下記の評価基準で官能にて評価した。その後、前記第1剤および前記第2剤を洗い流し、「洗い流し時の指通り」について、下記の評価基準で官能にて評価した。なお、前記脱色剤組成物で処理したウィッグ(人毛黒髪100%、クィーン・カットNo775N、株式会社ビューラックス製)の毛髪内のpHは9.6であった。
Figure 2024068376000001
「塗布性」
<評価基準>
◎:15人中11人以上が、塗布性が良いと感じた。
〇:15人中5人以上10人以下が、塗布性が良いと感じた。
×:15人中4人以下が、塗布性が良いと感じた。
「洗い流し時の指通り」
<評価基準>
◎:15人中12人以上が、洗い流し時の指通りが良いと感じた。
〇:15人中8人以上11人以下が、洗い流し時の指通りが良いと感じた。
△:15人中4人以上7人以下が、洗い流し時の指通りが良いと感じた。
×:15人中3人以下が、洗い流し時の指通りが良いと感じた。
本明細書に示す評価試験方法において、「乳化安定性」は、実施例および比較例で得られた多剤式毛髪化粧料の第1剤および第2剤を140g容量のサンプル瓶(食品140:第一硝子株式会社製)に120g充填し、40℃の恒温槽で6ヶ月間静置した後の外観の状態を下記の評価基準で目視にて確認した。
「乳化安定性」
<評価基準>
◎:6ヶ月経過した毛髪化粧料に一切変化が確認されなかった。
〇:6ヶ月経過した毛髪化粧料にほんのわずかな水吐きが確認された。
×:6ヶ月未満で毛髪化粧料に明らかな分離または水吐きが確認された。
Figure 2024068376000002
Figure 2024068376000003
Figure 2024068376000004
表2~4に示す実施例1~25より、「洗い流し時の指通り」、「乳化安定性」、および「塗布性」に関して良好な結果が得られた。
以下に多剤式毛髪化粧料の実施例26を記載する。
実施例26により得られた多剤式毛髪化粧料を実施例1~25と同様の評価試験を行い、「洗い流し時の指通り」、「乳化安定性」および「塗布性」に関して良好な結果が得られた。
<実施例26>
成 分 含有量(質量%)
第1剤
(A)クエン酸 3.00
(B)セタノール 2.00
(B)ステアリルアルコール 3.00
(C)塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.70
(C)塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム 1.28
メチルポリシロキサン(10mm/s) 4.00
メチルポリシロキサン(350mm/s) 6.00
高重合メチルポリシロキサン(1)(10,000mm/s) 4.00
スクワラン 0.01
アルガニアスピノサ核油 0.01
1, 3-ブチレングリコール 7.00
パラオキシ安息香酸メチル 0.20
香料 0.20
精製水 71.60
合計 100.00
pH(20℃):2.00
粘度(20℃):47,400mPa・s
第2剤
(A)クエン酸 3.00
(B)セタノール 7.50
(C)塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 3.15
メチルポリシロキサン(10mm/s) 5.00
メチルポリシロキサン(350mm/s) 2.00
高重合メチルポリシロキサン(1)(10,000mm/s) 2.00
濃グリセリン 4.00
流動イソパラファイン 3.00
シア脂 0.01
1,3-ブチレングリコール 7.00
パラオキシ安息香酸メチル 0.20
香料 0.20
イソステアロイル加水分解コラーゲン・アミノメチルプロパンジオール塩 0.01
加水分解シルク液 0.01
精製水 62.92
合計 100.00
pH(20℃):2.08
粘度(20℃):73,500mPa・s
本発明により、洗い流し時の指通り、乳化安定性および塗布性のよい多剤式毛髪化粧料を得ることができる。

Claims (2)

  1. アルカリ剤を含有する染毛剤または脱色剤で染毛処理または脱色処理することにより毛髪内のpHが9以上となった毛髪に対して適用される多剤式毛髪化粧料であって、
    前記多剤式毛髪化粧料は第1剤および第2剤を備え、
    前記第1剤および前記第2剤共に
    (A)クエン酸、グリコール酸またはレブリン酸から選ばれる1種以上、
    (B)炭素数14~22のアルキル鎖を有する高級アルコール、
    (C)塩化ステアリルトリメチルアンモニウムまたは塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムから選ばれる1種以上
    を含有し、
    前記第1剤および前記第2剤共に前記(A)成分の含有量が1~5質量%であり、
    前記第1剤の20℃おける粘度が20,000~60,000mPa・sであり、
    前記第2剤の20℃おける粘度が65,000~100,000mPa・sである
    ことを特徴とする多剤式毛髪化粧料。
  2. アルカリ剤を含有する染毛剤または脱色剤で染毛処理または脱色処理することにより毛髪内のpHが9以上となった毛髪に対して適用される多剤式毛髪化粧料の毛髪処理方法であって、
    前記多剤式毛髪化粧料は第1剤および第2剤を備え、
    前記第1剤および前記第2剤共に
    (A)クエン酸、グリコール酸またはレブリン酸から選ばれる1種以上、
    (B)炭素数14~22のアルキル鎖を有する高級アルコール、
    (C)塩化ステアリルトリメチルアンモニウムまたは塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムから選ばれる1種以上
    を含有し、
    前記第1剤および前記第2剤共に前記(A)成分の含有量が1~5質量%であり、
    前記第1剤の20℃おける粘度が20,000~60,000mPa・sであり、
    前記第2剤の20℃おける粘度が65,000~100,000mPa・sであって、
    アルカリ剤を含有する染毛剤または脱色剤を毛髪に塗布し、放置後洗い流し、染毛処理または脱色処理後の毛髪が濡れている状態で多剤式毛髪化粧料の第1剤を毛髪に塗布する工程、
    次いで前記第1剤を洗い流さず重ねて多剤式毛髪化粧料の第2剤を毛髪に塗布する工程、
    前記第1剤と前記第2剤を塗布した後、洗い流す工程、
    毛髪を乾燥させる工程、
    とからなる多剤式毛髪化粧料の毛髪処理方法。
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