JP2024068302A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 坪量が混在したジョブにおける生産性の低下を抑制することを目的とする。【解決手段】 加熱回転体と、加圧回転体と、によってトナー像を記録材に定着し定着を行い、記録材の坪量情報を取得する取得部と、前記取得部は定着を行う記録材から所定枚数の記録材の坪量に関する情報を取得し、取得部の情報に基づいて、定着速度を制御する速度制御部と、速度制御部は、第一定着速度と、第一定着速度よりも速い第二定着速度と、を含む複数の定着速度から一つの定着速度を設定し、印刷ジョブの1枚目の記録材の定着速度は、1枚目の記録材から所定枚数の記録材の情報に基づいて設定され、2枚目以降の記録材の定着速度は、2枚目の記録材の坪量情報を優先して決定されることを特徴とする画像形成装置。【選択図】 図4

Description

本発明は記録材にトナー像を形成する画像形成装置に関するものである。
画像形成装置は、記録材上の未定着トナー像を記録材に定着させる定着装置を有している。
定着装置は、未定着トナー像を加熱するための加熱源を有した加熱回転体と、加熱回転体を加圧する加圧ローラとを有する構成が知られている(特許文献1)。また定着装置は、当接離間機構を有し、当接離間機構は加圧回転体を加熱回転体に対して当接する位置と離間する位置とに移動可能とする。加圧回転体が加熱回転体に対して当接する位置にいる場合、加熱回転体と加圧回転体とによってニップ部が形成される。このニップ部に未定着トナー像を担持した記録材が搬送されると、ニップ部で定着に必要な熱と圧力が加えられ、記録材上のトナーが定着される。
記録材上にトナー像を形成する場合、記録材の種類によってトナー像の定着に必要な熱量は異なる。そこで、記録材の種類に応じて加熱回転体の温度は変更される。これによって、記録材上のトナー像に対して与える熱量は適切に制御される。
記録材の種類によって最適な熱量に変更すると、記録材上に形成されるトナー像の画質は向上する。一方、記録材毎に温度を変更した場合、生産性が低下してしまう。そこで、画質優先モードと、と生産性優先モードと、を有する定着装置によって、ユーザが使用目的に合わせて定着に使用するモードを選択することができる(特許文献1)。
さらに、2以上の定着速度で定着を行う生産性優先モードにおいて、印刷処理を開始する前に所定枚数の記録材の情報を取得し、最適な定着速度を選択することで、生産性をより向上させる提案がされている。具体的には、記録材の坪量に応じて定着速度が決められ、所定枚数の中に厚紙があった場合、遅い定着速度が選択され、薄紙のみの場合は早い定着速度が選択される。
特開2005-321478
上述した画像形成装置において、1枚目の定着速度は、印刷処理を開始する前に取得した所定枚数の記録材の情報に基づいて決定されている。
ここで2枚目以降の定着速度の決定方法も1枚目と同様に、所定枚数の中に厚紙があった場合、遅い定着速度が選択されると、生産性が低くなってしまう場合があった。
そこで本発明の目的は、予め所定枚数の記録材の情報を取得し、定着速度を決定する画像形成装置において、ジョブ中の2枚目以降の定着速度を最適に行い、生産性を向上させることを目的とする。
上記課題を鑑みて、本発明に係る画像形成装置は、記録材に熱を与える加熱回転体と、前記加熱回転体を加圧する加圧回転体と、前記加熱回転体と前記加圧回転体とは記録材に熱と圧力とを与え、トナー像を記録材に定着し定着を行う記録材の坪量に関する情報を取得する取得部と、前記取得部は定着を行う記録材から所定枚数の記録材の坪量に関する情報を取得し、前記取得部の情報に基づいて、定着速度を制御する速度制御部と、前記速度制御部は、第一定着速度と、前記第一定着速度よりも速い第二定着速度と、を含む複数の定着速度から一つの定着速度を設定し、第一の坪量の記録材と前記第一の坪量の記録材よりも大きい第二の坪量の記録材を定着可能であって、印刷ジョブの1枚目の記録材の定着速度は、前記1枚目の記録材から前記所定枚数の記録材の前記情報に基づいて設定され、前記1枚目の記録材の定着速度が前記第二定着速度で、前記2枚目の記録材から前記所定枚数の記録材が前記第一の坪量の場合、前記速度制御部は定着速度を切り替えず、前記1枚目の記録材の定着速度が前記第二定着速度で、前記2枚目の記録材が前記第一の坪量で、且つ前記2枚目の記録材から前記所定枚数の記録材の中に前記第二の坪量の記録材が含まれていた場合、前記速度制御部は前記第二の坪量の記録材の定着時に定着速度を前記第一定着速度に切り替える、ことを特徴とする。
本発明の画像形成装置によれば、生産性を向上させることができる。
本実施形態における画像処理システムの構成図である。 本実施形態におけるシステム構成図である。 本実施形態における画像形成装置の概略図である。 本実施形態における定着装置の概略図である。 モードを設定する場合の画面の図である。 温調モード毎の坪量と搬送速度と定着温度との関係表である。 本実施形態におけるフローチャートである。 混載生産性優先モード選択時のフローチャートである。 1枚目の速度及び温調モードを設定するフローチャートである。 ページ情報を取得するフローチャートである。 速度・温調モードを決定するフローチャートである。 2枚目の速度及び温調モードを設定するフローチャートである。 本実施形態非対応時の混在ジョブの温調モード選択例である。 本実施形態対応時の混在ジョブの温調モード選択例である。 本実施形態非対応、対応時の混在ジョブの温調モード選択例2である。 本実施形態非対応、対応時の混在ジョブの温調モード選択例3である。 取得するページ数を設定する画面の図である。
<実施例1>
<画像処理システム>
図1は、本実施形態の画像形成装置101を含む画像処理システムの構成図である。画像処理システムは、画像形成装置101と外部コントローラ102とを備える。画像形成装置101は、例えば複合機、マルチファンクションペリフェラル(MFP)等である。外部コントローラ102は、例えば画像処理コントローラ、デジタルフロントエンド(DFE)、プリントサーバ等である。
画像形成装置101と外部コントローラ102とは、内部LAN(Local Area Network)105とビデオケーブル106とを介して、通信可能に接続される。外部コントローラ102は、外部LAN104を介して、クライアントPC(Personal Computer)103に接続される。外部コントローラ102は、クライアントPC103から印刷指示(印刷ジョブ)を取得する。
クライアントPC103には、画像データを外部コントローラ102で処理可能な印刷記述言語に変換する機能を有するプリンタドライバがインストールされている。ユーザは、各種アプリケーションによりプリンタドライバを介して印刷を指示することができる。プリンタドライバは、ユーザからの印刷ジョブに基づいて外部コントローラ102に対して画像データを送信する。外部コントローラ102は、クライアントPC103から画像データを含む印刷ジョブを受け付けて、データ解析やラスタライズ処理を行い、画像形成装置101に対して画像データに基づく印刷(画像形成)を指示する。
画像形成装置101は、印刷装置107を含む複数の異なる機能を有する装置が接続されて構成され、製本等の複雑な印刷処理が可能である。本実施形態の画像形成装置101は、印刷装置107とフィニッシャ109とを備える。印刷装置107は、本体の下部に設けられる給紙部から給送される記録材に対して現像剤(例えばトナー)を用いて画像を形成する。印刷装置107は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像を形成する。記録材には、各色の画像が重畳されたフルカラーの画像が形成される。画像が形成された記録材は、印刷装置107からフィニッシャ109へ搬送される。フィニッシャ109は、画像が形成された記録材を積載する。
この画像処理システムは、画像形成装置101に外部コントローラ102が接続された構成であるが、外部コントローラ102は必ずしも必要ではない。例えば、画像形成装置101が外部LAN104を介してクライアントPC103から直接画像データを含む印刷ジョブを取得する構成であってもよい。この場合、画像形成装置101は、外部コントローラ102で行われているデータ解析やラスタライズ処理を行うことになる。つまり画像形成装置101と外部コントローラ102とが一体に構成されてもよい。
<システム構成>
図2は、画像処理システムの動作を制御するシステム構成図である。ここでは、画像形成装置101、外部コントローラ102、及びクライアントPC103のそれぞれについて、動作を制御するコントローラについて説明する。
<印刷装置>
印刷装置107は、他の装置と通信するために、通信インタフェース(I/F)217、LAN I/F218、及びビデオI/F220を備える。印刷装置107は、印刷装置107の動作を制御するためにCPU(Central Processing Unit)222、メモリ223、ストレージ221、及び画像処理部232を備える。印刷装置107は、画像を形成するために露光部227、作像部228、定着装置311、及び給紙部230を備える。印刷装置107は、ユーザインタフェースとして操作部224及びディスプレイ225を備える。印刷装置107は、表裏面の画像の幾何特性を最適に補正するための補正値を調整するために、タイマ251及び温度センサ252を備える。ここで、画像の幾何特性とは、例えば、直角度、記録材に対する画像の印字位置などである。これらの構成部品は、システムバス233を介して相互に通信可能に接続される。
通信I/F217は、通信ケーブル249を介してフィニッシャ109に接続され、フィニッシャ109との間の通信を制御する。印刷装置107とフィニッシャ109とにより協働で動作する場合には、通信I/F217を介して情報やデータが送受信される。LAN I/F218は、内部LAN105を介して外部コントローラ102に接続され、外部コントローラ102との間の通信を制御する。印刷装置107は、LAN I/F218を介して外部コントローラ102から印刷設定を受信する。ビデオI/F220は、ビデオケーブル106を介して外部コントローラ102に接続され、外部コントローラ102との間の通信を制御する。印刷装置107は、ビデオI/F220を介して外部コントローラ102から形成する画像を表す画像データを受信する。
CPU222は、ストレージ221に格納されるコンピュータプログラムを実行することで、画像処理や印刷の制御を包括的に行う。メモリ223は、CPU222が各種処理を実行する際のワークエリアを提供する。画像形成処理を行う場合、CPU222は、露光部227、作像部228、定着装置311、及び給紙部230を制御する。また、CPU222は、記録材の定着時の搬送速度である定着速度を制御する速度制御部としても機能する。
露光部227は、感光体、感光体を帯電する帯電ワイヤ、感光体に静電潜像を形成するために帯電ワイヤによって帯電された感光体を露光する光源を備える。なお、感光体は、例えば、ベルト状の弾性部材の表面に感光層が形成された感光ベルト、又はシリンダの表面に感光層が形成された感光ドラムである。また、帯電ワイヤの代わりに、帯電ローラでもよい。露光部227は、帯電ワイヤによって感光体の表面を均一な負電位に帯電させる。露光部227は、画像データに基づくレーザ光を光源から出力する。レーザ光は一様に帯電された感光体の表面を走査する。これによって、感光体は、レーザ光が照射された位置の電位が変動し、表面に静電潜像が形成される。感光体は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色に対応して4つ設けられる。4つの感光体にそれぞれ異なる色の画像に対応した静電潜像が形成される。
作像部228は、感光体に形成したトナー像を記録材に転写する。作像部228は、現像器、転写ユニット、トナー補給部を備える。現像器は、現像シリンダから負極性に帯電したトナーを感光体の表面に形成されている静電潜像に付着させてトナー像を形成する。現像器は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色に対応して4つ設けられる。現像器は、対応する色のトナーにより感光体上の静電潜像を可視像化する。
転写ユニットは、中間転写ベルト308を有しており、感光体から中間転写ベルト308にトナー像を転写する。中間転写ベルト308を挟んで感光体に対向する位置には一次転写ローラが設けられる。一次転写ローラに正電位が印加されることで、4つの感光体のそれぞれからトナー像が中間転写ベルトに重畳して転写される。これにより中間転写ベルトにフルカラーのトナー像が形成される。中間転写ベルトに形成されたトナー像は、後述の二次転写ローラにより記録材に転写される。二次転写ローラは、正電位が印加されることで、中間転写ベルト308から記録材にフルカラーのトナー像を転写する。
定着装置311は、記録材に、転写されたトナー像を定着させる。定着装置311は、ヒータ及びローラ対を有する。定着装置311は、ヒータ及びローラ対により記録材上のトナー像を加熱及び加圧することで記録材にトナー像を溶融固着させる。これにより記録材に画像が形成された成果物が生成される。給紙部230は、搬送経路に搬送ローラと各種センサを備え、記録材の給送動作を制御する。
操作部224は、ユーザからの各種設定の入力や操作の指示を受け付ける入力装置である。操作部224は、例えば各種入力キーやタッチパネルである。ディスプレイ225は、画像形成装置101の設定情報や印刷ジョブの処理状況(ステータス情報)を表示する出力装置である。
タイマ251は、時刻をカウントする。CPU222は、タイマ251のカウント値により現在の日付と時刻を取得する。温度センサ252は、印刷装置107の機内温度を測定する。CPU222は、温度センサ252の測定結果により、環境条件の一つである機内温度を取得する。なお、環境条件として、温度の他に湿度が取得されてもよい。
<フィニッシャ>
フィニッシャ109は、例えば印刷装置107から出力された成果物にステープル処理を実行する。フィニッシャ109は、通信I/F241、CPU242、メモリ243、及び排紙制御部244を備える。これらの構成部品は、システムバス245を介して相互に通信可能に接続される。通信I/F241は、通信ケーブル249を介して印刷装置107に接続され、印刷装置107との間の通信を制御する。フィニッシャ109と印刷装置107とにより協働で動作する場合には、通信I/F241を介して情報やデータが送受信される。CPU242は、メモリ243に格納された制御プログラムを実行し、排紙に必要な各種制御を行う。メモリ243は、制御プログラムを格納する。また、メモリ243は、CPU242が各種処理を実行する際のワークエリアを提供する。排紙制御部244は、CPU242からの指示に基づいて、搬送された記録材を排出する。
<外部コントローラ>
外部コントローラ102は、他の装置と通信するために、LAN I/F213、LAN I/F214、及びビデオI/F215を備える。外部コントローラ102は、外部コントローラ102の動作を制御するためにCPU208、メモリ209、及びストレージ210を備える。外部コントローラ102は、ユーザインタフェースとしてキーボード211及びディスプレイ212を備える。これらの構成部品は、システムバス216を介して相互に通信可能に接続される。
LAN I/F213は、外部LAN104を介してクライアントPC103に接続され、クライアントPC103との間の通信を制御する。外部コントローラ102は、クライアントPC103からLAN I/F213により印刷ジョブを取得する。LAN I/F214は、内部LAN105を介して印刷装置107に接続され、印刷装置107との間の通信を制御する。外部コントローラ102は、LAN I/F214を介して印刷装置107へ印刷設定を送信する。ビデオI/F215は、ビデオケーブル106を介して印刷装置107に接続され、印刷装置107との間の通信を制御する。外部コントローラ102は、ビデオI/F215を介して印刷装置107へ画像データを送信する。
CPU208は、ストレージ210に格納されるコンピュータプログラムを実行することで、クライアントPC103から送信される画像データの受信、RIP処理、画像形成装置101への画像データの送信等の処理を包括的に行う。メモリ209は、CPU208が各種処理を実行する際のワークエリアを提供する。キーボード211は、ユーザからの各種設定の入力や操作の指示を受け付ける入力装置である。ディスプレイ212は、外部コントローラ102の実行アプリケーションの情報を静止画や動画により表示する出力装置である。
<クライアントPC>
クライアントPC103は、CPU201、メモリ202、ストレージ203、キーボード204、ディスプレイ205、及びLAN I/F206を備える。これらの構成部品は、システムバス207を介して相互に通信可能に接続される。
CPU201は、ストレージ203に格納されたコンピュータプログラムを実行することで、クライアントPC103の動作を制御する。本実施形態では、CPU201は、画像データの作成や印刷ジョブの送信処理を行う。メモリ202は、CPU201が各種処理を実行する際のワークエリアを提供する。キーボード204及びディスプレイ205は、ユーザインタフェースである。キーボード204は、ユーザによる指示を受け付ける入力装置である。ディスプレイ205には、クライアントPC103の実行アプリケーションの情報を静止画や動画により表示する出力装置である。LAN I/F206は、外部LAN104を介して外部コントローラ102に接続され、外部コントローラ102との間の通信を制御する。クライアントPC103は、外部コントローラ102へLAN I/F206により画像データを含む印刷ジョブを送信する。
なお、外部コントローラ102と画像形成装置101とは、内部LAN105とビデオケーブル106とにより接続されているが、印刷に必要なデータの送受信が行える構成であればよく、例えば、ビデオケーブル106のみで接続されていてもよい。メモリ202、メモリ209、メモリ223、及びメモリ243はそれぞれ、データやプログラムを保持するための記憶装置であればよい。これらのメモリには、例えば、揮発性のRAM(Random Access Memory)、不揮発性のROM(Read Only Memory)、ストレージ、USB(Universal Serial Bus)メモリ等を用いることができる。
<画像形成装置の構成>
図3は、画像形成装置101の構成図である。印刷装置107の上部には、ディスプレイ225が設けられる。ディスプレイ225は、画像形成装置101の印刷状況や設定のための情報を表示する。印刷装置107で画像が形成された記録材(成果物)は、後段に設けられるフィニッシャ109へ搬送される。
印刷装置107は、給紙部230として、複数の給紙デッキ301、302及び搬送経路303を備える。各給紙デッキ301、302には、異なる種類の記録材を収容することが可能である。収容された記録材の情報(坪量、記録材種類など)は、装置側で検出可能になっており、本実施形態では、ディスプレイ225からユーザによって設定可能な構成になっている。
各給紙デッキ301、302に収容される記録材は、最上位の一枚が分離して搬送経路303へ給送される。印刷装置107は、露光部227として、画像を形成するための画像形成部304、305、306、307を備える。印刷装置107は、カラー画像を形成する。そのために、画像形成部304は、ブラック(K)の画像(トナー像)を形成する。画像形成部305は、シアン(C)の画像(トナー像)を形成する。画像形成部306は、マゼンタ(M)の画像(トナー像)を形成する。画像形成部307は、イエロー(Y)の画像(トナー像)を形成する。
印刷装置107は、作像部228として、各画像形成部304、305、306、307からトナー像が転写される中間転写ベルト308及び二次転写ローラ309を備える。中間転写ベルト308は、図中時計回りに回転しており、画像形成部307、画像形成部306、画像形成部305、画像形成部304の順にトナー像が重畳して転写される。これにより中間転写ベルト308にフルカラーのトナー像が形成される。中間転写ベルト308は、回転することでトナー像を二次転写ローラ309へ搬送する。トナー像が二次転写ローラ309に搬送されるタイミングに合わせて、記録材が二次転写ローラ309へ搬送される。二次転写ローラ309は、搬送されてきた記録材に中間転写ベルト308上のトナー像を転写する。
印刷装置107は、定着装置311を備える。定着装置311はトナー像を記録材に定着させる。そのために定着装置311は、それぞれ、加熱回転体と加圧回転体とを備える。記録材は、加熱回転体と加圧回転体とによって形成されるニップ部Nを通過することで、熱と圧力とが加えられる。すると、トナー像が記録材の第1面に溶融、圧着される。
定着装置311を通過した記録材は、搬送経路315に案内される。両面印刷が指示された場合、裏面(第2面)にも画像形成される。そのため、記録材は反転経路316へ案内される。反転経路316に搬送された記録材は、反転経路316で搬送方向が反転して両面搬送経路317へ搬送される。反転経路316及び両面搬送経路317により、記録材は、スイッチバック搬送によって表裏反転される。記録材は両面搬送経路317により搬送経路303へ搬送され、二次転写ローラ309及び定着装置311を通過することで、第1面とは異なる第2面へ画像が形成される。
片面印刷の場合、或いは両面印刷で両面に画像が形成された場合、記録材は、搬送経路315へ搬送され、フィニッシャ109に受け渡される。
フィニッシャ109は、印刷装置107から受け渡された記録材を積載することができる。フィニッシャ109は、搬送経路331及び記録材を積載するスタックトレイ332を備える。搬送経路331には、搬送センサ333、334、335、336が設けられる。印刷装置107から搬送された記録材は、搬送経路331を経由して、スタックトレイ332に積載される。搬送センサ333、334、335、336は、搬送経路331を搬送される記録材の通過を検知する。CPU242は、記録材の搬送を開始してから所定時間経過しても記録材の搬送方向の先端あるいは後端が搬送センサ333、334、335、336に検知されない場合、フィニッシャ109内で搬送ジャム(搬送異常)が発生したと判断する。この場合、CPU242は、印刷装置107へ搬送ジャムが発生したことを通知する。
<定着装置>
次に、図4を用いて、本実施形態における定着装置構成の詳細について説明する。図4は、本実施形態における定着装置の断面図である。図4において、記録材は紙面上右から左方向に搬送される。定着装置311は、熱源を有する加熱ユニット410と、加熱ユニット410とともにニップ部Nを形成する加圧回転体(以下、加圧ローラ)402を有する。加熱ユニット410は、無端状で回転可能な加熱回転体としての定着ベルト(以下、ベルト)401と、定着部材としてのパッド部材(以下、パッド)403と、加熱ローラ404と、ステアリングローラ405とを有する。
ベルト401は、熱伝導性や耐熱性等を有しており、薄肉の円筒形状である。本実施形態においては、基層、基層の外周に弾性層、その外周に離型性層を形成した3層構造である。そして、基層は厚さ60μmで材質はポリイミド樹脂(PI)を、弾性層は厚さ300μmでシリコーンゴムを、離型性層は厚さ30μmでフッ素樹脂としてのPFA(四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂)を用いている。そして、ベルト401は、パッド403、加熱ローラ404、ステアリングローラ405によって張架される。
パッド403はベルト401を介して加圧ローラ402と圧接して記録材搬送方向において所定幅のニップ部Nを形成する部材である。横断面はほぼ長方形状で、ベルト401の幅方向に沿って長い部材である。パッド403の材質は耐熱性が必要であり、LCP(液晶ポリマー)樹脂を用いている。
パッド403とベルト401の間には、表面がPTFEによりコーティングされた摺動シート407、及び潤滑剤としてシリコーンオイルS(以下、オイルS)を介在させてあり、ベルト401はパッド403に対して滑らかに摺動するようになっている。
摺動シート407は、厚さ70μmのポリイミド基材の表面にPTFEをコーティングすることで形成される。なお、摺動シート407は、パッド403とベルト401の摺動性を向上させるために配置され、摺動シート407の代わりにパッド403の表層に摺動性がよくなるコーティング等を施すことで代用が可能である。
ベルト401の内側に、ステイ406が配置されている。ステイ406は摺動シート407の側とは反対側の、パッド403の内側、に配設される。ステイ406はパッド403をバックアップする、ベルト401の幅方向に長い剛性を有する補強部材である。その材質には肉厚3mmのSUS304の引き抜き材を用い、横断面は“ロの字”の中空に成形されることで強度を確保している。ステイ406はパッド403が加圧ローラ402から押し当てられた際に、パッド403に強度を持たせてニップ部Nでの加圧力を確保する。なお、ステイ406の材質は強度が担保できればステンレスに限らない。
加熱ローラ404は厚み1mmのステンレス製パイプで、その内部に不図示のハロゲンヒータが配設されており、所定の温度まで発熱可能である。ベルト401は、加熱ローラ404よって加熱され、サーミスタによる温度検知に基づき、紙種に応じた定着温度に制御される。サーミスタは加熱ローラ404の表面温度を検知する形態に限らず、ベルト401の表面温度を検知しても良い。また、加熱ローラ404は回転駆動する構成であっても構わない。加熱ローラ404が回転駆動することによって、ベルト回転方向において、ニップ部Nから加熱ローラ404までのベルト401の張力を上げることが可能となる。そうすることによって、ベルト回転方向において、ニップ部N出口の曲率を上げることができ、記録材Pの分離性能を上げることができる。本実施形態の定着温度は、加熱ローラ404の表面温度を指す。しかしながらこれに限らない。サーミスタが検知する加熱ローラ404の温度であっても良いし、ベルト401の温度であってもよい。
ステアリングローラ405は、ベルト401を懸架するとともに、ステアフレーム413により支持される。ステアフレーム413が回動することで、ステアリングローラ405は他の懸架部材に対してアライメントを変化させる。それにより、ベルト401の前後にテンション差を発生させ、ベルト401幅方向において、ベルト401の位置をコントロールする。なお、このステアリングローラ405はステアフレーム413に支持されたばねによって付勢されており、ベルト401に所定の張力を与えるテンションローラの役割も持っている。
加圧ローラ402は、軸の外周に弾性層を、その外周に離型性層を形成したローラである。軸にステンレスを、弾性層は厚さ5mmで導電シリコーンゴムを、離型性層は厚さ50μmでフッ素樹脂としてのPFAを用いている。加圧ローラ402は、定着装置311のフレームによって軸支持されており、片端部にはギアが固定され、ギアを介して駆動源Mに接続されて回転駆動される。ベルト401は、回転する加圧ローラ402とパッド403に挟持されることでR方向に従動回転する。
このように、ベルト401内周面には、パッド403と、加熱ローラ404と、ステアリングローラ405とが配置され、ベルト401を懸架している。ベルト401は加圧ローラ402とパッド403とによって挟持され、加圧ローラ402が回転駆動することによって従動回転する。ベルト401は加熱ローラ404からの熱を蓄熱する。未定着トナー像を担持した記録材は、ニップ部Nで加圧ローラ402とベルト401とによって挟持搬送されると、定着に必要な熱と圧力とが与えられる。すると、記録材P上にトナー像が定着される。
<坪量と搬送速度の関係>
本実施形態における画像形成装置101は、記録材が二次転写ローラ309や定着装置311を通過する際の搬送速度(定着速度)として、第一定着速度と第二定着速度とを含む複数の速度で記録材を搬送可能である。本実施形態では第一定着速度は、低速の400mm/sであり、第二定着速度は、高速の600mm/sである。ここでは2つの速度を例として挙げているが、3つの速度以上で記録材を搬送しても構わない。
また、本実施形態における画像形成装置101は、大きい坪量と小さい坪量との記録材に対して画像形成可能である。ここでは小さい坪量の記録材を第一の坪量の記録材とし、大きい坪量の記録材を第二の坪量の記録材とする。
本実施形態で、記録材を複数の速度で搬送する理由を説明する。記録材の坪量が大きくなるほど、記録材の熱容量が大きくなる。記録材の坪量が大きいほど、トナー像の定着に必要な熱量が大きくなる。記録材の搬送速度が大きいほど、記録材がニップ部Nで、熱を与えられる時間が小さくなる。そのため、坪量の大きい記録材を高速で搬送した場合、定着性が保障されない場合がある。よって、坪量が大きい記録材の定着性を保障するために、高速な搬送速度に加えて、低速な搬送速度を備える。また、高い画質を保障するために、ニップ部Nで熱を与える時間を多くする必要がある。
高速の600mm/s(第二定着速度)では、例えば坪量が小さい第一の坪量の記録材のような、一部の記録材でのみ、一定の画質を満たせない。そのため、低速の400mm/s(第一定着速度)の搬送速度を有することで、大きい坪量である第二の坪量の記録材に対して一定の画質を満たすことが可能である。また、記録材ごとに、搬送速度と定着温度(設定温度)を変化させることで一定の定着性と画質を実現している。画像形成装置101は、給紙前に外部コントローラ102からページ情報を受け取ることができる。情報とは、給紙すべき記録材が格納された給紙デッキ、記録材のサイズ、記録材種類(コート紙やエンボス紙など)、記録材の坪量、ジョブの最終ページか否かといったものが含まれる。さらに坪量によって搬送速度、定着温度を決定する。より具体的な坪量、搬送速度、定着温度はユーザが動作モードを選択することにより決定される。なお、本実施形態では坪量が決まると搬送速度、定着温度が決まるものとしているが異なる方法で搬送速度、定着温度を決定してもよい。例えば記録材サイズ、記録材種類によって搬送速度、定着速度を決定してもよい。ここでは、高速の搬送速度を600mm/sとし、低速の搬送速度を400mm/sとしているが別の速度であってもよい。また3速以上の搬送速度を持ってもよい。
坪量の小さい記録材に対しては高速で搬送し、定着を行い、坪量の大きい記録材に対しては低速で搬送し、定着を行う。そのため、小さい坪量の記録材と大きい坪量の記録材とが混在したジョブである混在ジョブを実行する場合、記録材の坪量が異なるたびに、搬送速度を変更しなければならない。よって搬送速度を切り替える切り替え時間により、単位時間あたりにおける印刷枚数(生産性)が低下してしまう虞があった。具体的には、記録材の坪量が小さいものから大きいものに変更する場合、定着性を保障するために、記録材の搬送速度を高速から低速に変更しなければならない。搬送速度を切り替えるための時間はおよそ30秒必要とされている。そのため、搬送速度の切り替え時間中は、ダウンタイムとなってしまう。
そこで、印刷処理を開始する前に所定枚数の印刷する記録材の種類の情報を取得し、混在する記録材の坪量すべてで搬送可能な速度を選択することで、速度切り替えを減らし、ダウンタイムの発生を防いでいる。
<定着温調モードについて>
本実施形態における定着装置311は、複数種類の温調モードを有している。複数の温調モードを有する理由として、同一の温度で様々な坪量の記録材を定着すれば、複数種類の温調モードを有する必要はない。しかしながら、同一の温度で様々な坪量の記録材を定着した場合、熱が不足することや、過剰に熱を与えてしまう虞があるためである。
図6は、本実施形態が有する温調モードである、上述した2種類の搬送速度に対して、高速用バランス温調モード(a)、低速用バランス温調モード(b)、厚紙温調モード(c)、薄紙温調モード(d)、画質優先温調モード(e)の各温度テーブルを示している。それぞれの温調モードにおいて、記録材の坪量と種類によって温度が設定されている。CPU222は、選択している温調モードの温度テーブルを参照して、定着を行う記録材の坪量と種類に応じて、定着装置311の加熱回転体の温度を変更させている。各、温調テーブルの特性については後述する。
さらに、本実施形態における定着装置311は、生産性を優先する生産性優先モードと、画質を優先する画質優先モードを有しており、これらのモードによって前述した温調モードの切り替えを実行可能である。
生産性優先モードは、複数種類の温調モードに切り替え可能であり、厚紙の生産性を優先する厚紙温調モードと、薄紙の生産性を優先する薄紙温調モードと、薄紙と厚紙との間の坪量の紙の生産性を優先するバランス温調モードと、の温調モードを有している。
さらに、生産性優先モードの1つとして、前述した温調モードを紙種に応じて選択する、用紙種類別生産性優先モードを有している。印刷を行う記録材の坪量に応じて、複数種類の温調モードを設けることで生産性を高めることが可能である。よって、薄紙として定義される、64gmsと106gmsとの記録材が混在するジョブにおいて、薄紙温調モードで定着を行った場合、同一温度で定着を行う。しかし厚紙温調モードの場合、160℃から170℃にベルト310の温度を変更しなければならない。そのため、64gmsと106gmsとの記録材が混在するジョブにおいては、薄紙温調モードで定着を行ったほうが、厚紙温調モードよりも生産性が高い。つまり所定の坪量以下の記録材が混在するジョブの場合、薄紙温調モードで定着を行ったほうが、厚紙温調モードよりも生産性が高い。同様に、厚紙と定義される221gmsと257gmsとの記録材が混在ジョブにおいて、厚紙モードで定着を行った場合、同一温度で定着を行う。しかし温調薄紙モードの場合、151℃から166℃にベルト310の温度を変更しなければならない。このようにベルト310温度を変更しなければならないために、画像形成を中断させなければならない場合がある。そのため、221gmsと257gmsとの記録材が混在ジョブにおいては、厚紙温調モードで定着を行ったほうが、薄紙モードよりも生産性が高い傾向にある。つまり、所定の坪量以上の記録材が混在する場合、厚紙温調モードで定着を行ったほうが、薄紙温調モードよりも生産性が高い傾向にある。
具体的に一例として、52~105gmsを薄紙、106~220gmsを普通紙、221~350gmsを厚紙と定義しており、本実施形態では、薄紙温調モードでは薄紙の範囲は同一温度としている。同様に厚紙温調モードでは厚紙の範囲は同一温度とし、バランスモードでは普通紙の範囲は同一温度としている。温調モードに応じて、同一温度で定着を行うことができる範囲を変更する。これによって坪量に応じて生産性を向上させることができる。
一方で、坪量が異なる記録材が混在した混在ジョブにおいて、記録材の坪量が異なるたびに、ベルト310の温度を変更しなければならない。この課題に対して、生産性優先モードの1つとして、混載生産性優先モードを備えている。予め、所定枚数の記録材の坪量に関する情報を取得し、取得した情報から、厚紙温調モード、薄紙モード、厚紙温調モード、バランス温調モードの内、温度変更の量が最も小さいモードを選択することで、温度変更時間によるダウンタイムの発生を防いでいる。
さらに、定着装置311は、画質優先モードも有している。画質優先モードは、形成される画像の画質を優先して設けられるモードである。そのため、生産性優先モードが有するモードよりも細かく坪量によって温度を変更している。記録材上に形成されるトナー像の画質は、トナー像に与えられる熱量に依存する。記録材の坪量によって最適な温度があり、その最適な温度を与えられることによって画質を向上させることができる。画質優先モードで選択される画質優先温調モードは、記録材の坪量と種類(コート紙か非コート紙か)とによって、温度を細かく設定している。そのため、異なる坪量が混在した混在ジョブを画質優先モードで印刷する場合、ベルト310温度を変更することが、生産性優先モードよりも多くなる。ベルト310の温度を変更する場合は、温度を変更するための時間を設けなければならないため、生産性が低くなる傾向にある。よって混在ジョブを画質優先モードで印刷を行った場合と、生産性優先モードで印刷を行ったときとで、画質優先モードで印刷を行った場合のほうが、生産性優先モードよりも、画質は高くなる傾向にある。また、画質優先モードで印刷を行った場合は、生産性優先モードで印刷を行った場合に比べて、生産性は低くなる傾向にある。
上述した通り、坪量が異なる記録材が混在した混在ジョブにおいて、混載生産性モードで、予め取得した所定枚数の記録材の情報から、温度変更量が最も小さいモードを選択している。しかし、2枚目以降も同様に所定枚数の情報で温調モードを選択すると、温調切り替えが適切にならないケースがある。
例えば、図13は、予め取得する記録材の所定枚数を3枚にしたときに、1枚目から8枚目までの混在ジョブで、記録材毎に後続する3枚の坪量に関する情報から決定された温調モードを示している。1枚目では、1~3枚目までの記録材の坪量で温調モードを決定するため、上質紙128gmsの温度変化量が最小になる高速用バランス温調モードが選択され、温調温度は171℃となる。2~3枚目までは1枚目と同一の選択となり、4枚目も、4~6枚目の記録材の坪量上質紙128gmsで、温度変化量が最小になる高速用バランス温調モードを選択する。このように1枚目の記録材の定着速度は定着を行う記録材から所定枚数の記録材の坪量の情報に基づいて定着速度が設定される。
5枚目では、7枚目はコート紙64gmsの記録材が印刷予定であるため、温度変更量が最も小さいモードを選択すると、薄紙温調モードとなり、温調温度は151℃となる。
しかし、4枚目と5、6枚目は同じ坪量の記録材であるにもかかわらず、温調温度と搬送速度が異なるため、前後の記録材で画質が異なる懸念がある。また、5~8枚目は、高速600m/sで搬送可能な記録材であるが、400mm/sに切り替えているため、生産性がダウンしてしまう。定着を行う記録材から所定枚数の記録材の坪量情報に基づいて定着速度が設定されている。そのために、定着を行う記録材の坪量の情報が優先されず、トータルの生産性が落ちてしまう虞がある。印刷ジョブの1枚目と、2枚目以降の定着速度を設定する設定方法が同様のために生じてしまう。
本実施形態の定着装置は、坪量が異なる記録材が混在した混在ジョブにおける、1枚目と2枚目以降で温調モード及び搬送速度切り替える判断を変えることで、記録材の定着温度変更回数と、搬送速度の切り替え回数を減らし、生産性の低下を抑制することができる。以下にその詳細を記載する。
まず本実施形態の定着装置311が備える、印刷モードを説明する。定着装置311は、生産性優先モードと、画質優先モードを含む複数のモードを有しており、さらに、生産性優先モードは、混載生産性優先モードと、用紙種類別生産性優先モードの2つのモードを有している。
CPU222によりディスプレイ225に表示される設定画面により、ユーザは、前述した動作モードを設定することができる。図5(a)は、初期画面である。ユーザが初期画面からソフトキーである「応用モード」を選択すると、CPU222は、ディスプレイ225に図5(b)の応用モードの選択画面を表示する。ユーザが応用モードの選択画面からソフトキーである「速度/画質」を選択すると、CPU222は、ディスプレイ225に図5(c)の速度/画質優先調整の設定画面を表示する。
ユーザが図5(c-1)の生産性優先1を設定し「OK」を押下した場合、混載生産性優先モードで動作する。本モード設定時にどの温調モード、どちらの速度で印刷するかは、後述する「印刷時の温調及び速度切り替え制御」にて説明する。
ユーザが図5(c-2)の生産性優先2を設定し「OK」を押下した場合、用紙種類別生産性優先モードで動作する。ユーザが図5(c-3)の画質優先のモードを設定し「OK」を押下した場合、画質優先モードで動作する。尚、初期値は、生産性優先1が選択されている。
<印刷時の温調モード及び速度切り替え制御>
図7は、本実施形態における画像形成処理ジョブを表すフローチャートである。複数枚分の印刷予定情報を印刷ジョブに先行して取得し、それに基づいて定着装置311の温度変更時間と搬送時間を含めた印刷完了までの時間が早くなるように、記録材の温調モード及び搬送速度を設定する処理を示したフローチャートである。
この処理は、印刷装置107が、操作部224やクライアントPC103から印刷ジョブの開始指示を受け付けることで開始される。
S010
CPU222は、印刷ジョブの開始指示を受け付けると、前述した印刷モードの設定から、どの印刷モードで実行するかを判断する。図5(c)の設定画面においてユーザが生産性優先1を選択した場合は、混載生産性優先モードが実行される。混載生産性優先モードは、複数ページ分の記録材の情報を、印刷ジョブが実行される前に、取得するモードである。
S020
図5(c)の設定画面においてユーザが生産性優先2した場合は、用紙種類別生産性優先モードが実行される。用紙種類別生産性優先モードは複数ページ分の記録材の情報を、印刷ジョブが実行される前に、取得しないモードである。
S030
図5(c)の設定画面においてユーザが生産性優先2した場合は、画質優先を選択した場合は画質優先モードが実行される。画質優先モードは、複数ページ分の記録材の情報を、印刷ジョブが実行される前に、取得しないモードである。
続いて、混載生産性優先モード時の動作を、図8を用いて説明する。
S100
CPU222は、印刷ジョブの開始指示を受け付けると、1枚目の速度・温調設定処理により、所定枚数分の記録材の情報を取得し、1枚目の温調モードと搬送速度を制御する。「1枚目の速度・温調モード設定処理」については図9を用いて後述する。
混載生産性優先モードが実行されると判断された場合は、印刷ジョブが開始される前に、取得部261が取得する記録材の情報の取得枚数を100に設定する。本実施形態において、取得部261が取得する記録材の情報とは、記録材の坪量の情報である。
S101
1枚目の速度・温調モード設定処理で、搬送速度と温調モードを設定後、CPU222は、1枚目の搬送速度と温調モードの設定に基づいて1枚目の給紙及び印刷を開始する。
S102
給紙部203から給紙された枚数をカウントする給紙枚数カウントCNTを1にセットする。
S103
次にCPU222は、最終紙か否かを判断する
最終紙である場合には、CPU222は、最終紙の印刷完了を待って印刷ジョブを終了する。
S104
S103において最終紙ではない場合、給紙部203から給紙された枚数をカウントする給紙枚数カウントCNTを1加算する。
S105
次に給紙される記録材に対して、2枚目以降の速度・温調モード設定処理を実行する。「2枚目以降の速度・温調モード設定処理」については、図12を用いて後述する。
S106
S105の、2枚目以降の速度・温調モード設定処理で、給紙される記録材に対して、現在の搬送速度、温調モードから切り替えが必要と判断された場合、既に給紙されている記録材が印刷完了した後に、ジョブを中断する。S100の処理に戻り、「1枚目の速度・温調モード設定処理」で、中断後の記録材から所定枚数分の記録材の情報を取得し、速度と温調モードを決定する。中断前の速度と温調モードから必要に応じて、速度切り替え処理、および温調モード切り替え処理を実行し、ベルト310が決定した温調モードの温調温度に到達した後に、中断していたジョブを再開する。
S107
S105の、2枚目以降の速度・温調モード設定処理で、給紙される記録材に対して、現在の搬送速度、温調モードから切り替えが必要ないと判断された場合、給紙を開始する。
<1枚目の速度・温調モード設定処理>
本実施形態における1枚目の速度・温調モードの設定処理について図9を用いて説明する。
S2001
CPU222は、1枚目から後続する所定枚数分の用紙情報を取得するために、後続紙の印刷情報取得処理を実行し、100枚分の用紙情報を取得する。尚、100枚未満のジョブの場合、最終紙までの全ての用紙情報を取得する。「後続紙の印刷情報取得処理」については、後述する。
S2002
S2001で、取得した100枚分の印刷情報を用いて、CPU222は、速度・温調モード決定処理で、温調モードと搬送速度を決定する。
「速度・温調モード決定処理」については、後述する。
S2003
S2002で決定した温調モード、搬送速度に設定する。
<後続紙の印刷情報取得処理>
図10は、CPU222が外部コントローラ102から、取得部261が、所定枚数分(本実施例では100ページ分)の印刷予定情報(印刷記録材の坪量など)を取得するフローチャートである。
S1001
CPU222は、取得した用紙情報の枚数をカウントする取得用紙情報枚数カウンタNを0にクリアする。
S1002
次に、外部コントローラ102から、取得部261は、1枚分の用紙情報を取得する。この用紙情報には、印刷記録材の種類、坪量、サイズが含まれている。
取得部261が取得した用紙情報を、CPU222はメモリ223に保存する。
S1003
取得用紙情報枚数カウンタに1を加算する。
S1004
CPU222は、S1002で保存した用紙情報がジョブの最終紙かどうか判定する。
S1005
S1004で最終紙では無かった場合には、所定枚数分の情報の取得が完了していない場合には1002に戻り、取得した次の用紙の情報を取得する。最終紙であった場合、サブルーチンの処理を終了する。
以上のフローによりCPU222は100枚もしくはジョブ全体が100枚に満たない場合はジョブの最大印刷枚数分の印刷予定情報を取得できる。
<速度・温調モード決定処理>
図11は、CPU222が、所定枚数分取得した用紙情報から、搬送速度と定着の温調モードを決定するフローチャートである。混載生産性モードでは、図6に示す、高速用バランス温調モード、低速用バランス温調モード、厚紙温調モード、薄紙温調モードのいずれかから優先度の高い順に、取得した用紙情報の坪量に対応した温調温度がすべて同一であるかを判定する。すべて同一温調温度であれば、判定した温調モードに決定され、同時に温調モードに対応している搬送速度に決定する。
S3001
初期の温調モードを図6に示すように、優先順位が最も高い高速用バランス温調モード(a)に設定する。
S3002
前述した「後続紙の印刷情報取得処理」で、所定枚数(本実施例では100枚)取得した用紙情報の坪量に対応する温調温度がすべて同一温調温度であるかを判定する。尚、図6(a)にある、高速用バランス温調モードの上質紙の坪量257gsm以上とコート紙221gsm以上の記録材は、グレーアウトされている。これは、上質紙の坪量257gsm以上とコート紙221gsm以上の記録材は高速では搬送できないことを示している。坪量の大きい記録材を高速で搬送した場合、定着性が保障されないためである。このときの、温調温度の判定は、異なる温調温度として判定される。
S3003
温調温度がすべて同一温度であれば、S3002で判定した温調モードに決定する。
S3004
温調温度が異なると判定された場合、すべての温調モードで判定を実行したかを確認する。
S3005
すべての温調モードを判定済みであれば、すべて同一温調温度になる温調モードはないため、坪量ごとの温調差が最も少なく、すべての記録材が搬送可能な速度である400mm/sになる、低速用バランス温調モードに決定する。
S3006
まだ、判定していない温調モードがあれば、次に優先度の高い温調モードで、S3002に戻り判定する。優先度順は、図6に示すように、高速用バランス温調モード、低速用バランス温調モード、厚紙温調モード、薄紙温調モードとなっている。
「速度・温調モード決定処理」では、100枚中に高速で搬送できない記録材があった場合、低速で搬送可能な、低速用の温調モード(低速用バランス温調モード、厚紙温調モード、薄紙温調モード)を選択する。これは、高速でも低速でも搬送可能な記録材と、高速で搬送できない記録材が混在した場合、坪量が異なるたびに搬送速度を切り替えると切り替え頻度が高くなってしまい、単位時間当たりの印刷枚数が小さくなってしまう虞がある。そのため、搬送速度を低速にして、搬送速度の切り替え頻度を減らす。
また、100枚すべて同一温調温度で定着可能な温調モードを選択する。これは、温調温度が異なる記録材が混在した場合、温調温度が異なるたびに温調切り替えが入り、単位時間当たりの印刷枚数が小さくなってしまう虞がある。そのため、100枚全て同一温調温度で定着可能な温調モードを選択することで、温調切り替えの頻度を減らす。
以上より、判定した用紙情報の用紙間では、温調切り替えおよび速度切り替えが発生しないような、温調モードおよび速度を決定する。
以上、取得部261が取得した記録材の情報から制御部262が搬送速度と温調モードを設定することで、CPU222は1枚目の温調モードと搬送速度を判定できる。
<2枚目以降の速度・温調モード設定処理>
図12は、2枚目以降の速度・温調モード設定処理を表すフローチャートである。
S4001
CPU222は、現在の搬送速度が低速の400mm/sで動作中かの判断を行う。
CPU222は、低速の400mm/sで搬送中ではない(高速600mm/sで搬送中)場合、S3002の処理を実行する。
S4002
次に給紙する記録材が、現在の温調モードの温調温度で定着可能かを判断する。温調温度は、図6に示すとおり、温調モードと坪量から決定する。
S4003
S4002で、定着可能ではないと判断された場合、温調モードの切り替えが必要と判断する。
S4004
S4001で低速の400mm/sで搬送中と判断された場合、次に給紙される記録材が高速の600mm/sで搬送可能か否かをCPU222が確認する。
S4005
次に給紙される記録材が高速の600mm/sで搬送可能であった場合、後続紙の印刷情報取得処理により、後続紙の情報を取得する。
S4006
CPU222は、後続紙の情報が100枚分取得できたか判定する。後続紙の情報が100枚分取得できなかった場合、ジョブ終了までの印刷枚数が100枚未満と判断し、速度切り替えをしないと判断する。S3002の処理を実行し、次に給紙する記録材が、現在の温調モードの温調温度で定着可能かを判断する。
S4007
後続紙の情報が100枚分取得できた場合、後続の所得枚数分の用紙がすべて600mm/sで搬送できる紙かを判断する。後続の所得枚数分の用紙がすべて600mm/sで搬送できなかった場合、S3002の処理を実行し、次に給紙する記録材が、現在の温調モードの温調温度で定着可能かを判断する。
S4008
後続紙が全てすべて600mm/sで搬送可能であった場合、後続の所得枚数分の用紙が高速用の温調モード(本実施形態では、高速用バランス温調モード)の、同一温調温度で定着可能であるかを判断する。定着不可であった場合、S3002の処理を実行し、次に給紙する記録材が、現在の温調モードの温調温度で定着可能かを判断する。
S4009
S4008において、後続の所得枚数分の用紙が高速用の温調モード(本実施形態では、高速用バランス温調モード)の、同一温調温度で定着可能であるかを判断する。定着可能であった場合、高速の搬送速度への切り替え可能と判断する。
以上のフローによりCPU222は、2枚目以降において、次に給紙する記録材の温調モードと速度を判定できる。
図14は、本実施形態で、取得部261が予め取得する記録材の所定枚数を3枚にしたときに、1枚目から8枚目までの混在ジョブで、用紙毎に後続する3枚の坪量に関する情報から決定された温調モード(温調温度、搬送速度)を示している。
1枚目では、「1枚目の速度・温調モード設定処理」が実行される。1~3枚目までの記録材の坪量で温調モードを選択するため、上質紙128gmsの温度変化量が最小になる高速用バランス温調モードが選択され、温調温度は171℃、速度は600mm/sとなる。
一方、2枚目以降では、「2枚目の速度・温調モード設定処理」が実行される。まず、次に給紙される記録材に対して、現在の温調モードの温調温度及び速度で印刷可能かを判断する(図12のフローS4002)。2~6枚目までは、上質紙128gmsは、高速用バランス温調モードでの温調温度は171℃であり、現在の温調温度171℃印刷可能であるため、温調モード及び速度切り替えは入らない。7枚目は、コート紙64gmsであり、現在の高速用バランス温調モードでは、温調温度が166℃であるため、現在の温調温度171℃と同一ではない。よって、温調切り替えが発生する。既に給紙されている記録材が印刷完了した後に、ジョブを中断する。
中断後の7枚目は、「1枚目の速度・温調モード設定処理」が実行され、7,8枚目の記録材の情報から、温調モードを選択する。温調モードは、高速用バランス温調モードで温調温度が166℃、速度は600mm/sとなる。
図14と同じ混在ジョブで本実施形態非対応の動作を示す図13と比較すると、本実施形態非対応の場合、4枚目と5枚目は同じ坪量の記録材であるにも関わらず、温調温度と速度が切り替わってしまっているため、坪量の同じ前後の記録材で画質が異なる懸念がある。本実施形態に対応した、図14では、4枚目と5枚目で温調温度と搬送速度が切り替わっていないため、坪量の同じ前後の記録材で、温調温度と搬送速度の違いによる画質に差は出ない。
また、図13は、5枚目で温調切り替えが入り、5~8枚目で、600mm/sから400mm/sへ速度切り替えが発生している。図14では、7枚目で温調切り替えが発生しているが、7枚目以降は、速度切替せず600mm/sで搬送しているため、5~8枚目において、生産性がダウンしない。
さらに、図15は、本実施形態に非対応したケース(a)対応したケース(b)で、1枚目から8枚目までの混在ジョブで、用紙毎に後続する3枚の坪量に関する情報から決定される温調モード(温調温度、搬送速度)を示している。
はじめに、図15(a)を用いて、本実施形態非対応時の用紙毎の温調モード選択を説明する。まず、1枚目で、1~3枚目までの記録材の坪量で温調モードを選択する。上質紙400gmsの温度変化量が最小になる低速用バランス温調モードが選択され、温調温度は166℃、速度は400mm/sとなる。2枚目以降でも、同様の判断で選択され、6枚目の判断時は、7,8枚目はコート紙128gmsであるが、低速用バランス温調モードにおいて同一温調なのそのまま継続可能である。7枚目の判断時に、7,8枚目がコート紙128gmsであるため、2枚で温度変化量が最小のモードである高速用バランス温調モードが選択され、600mm/sへの速度切り替えが発生する。
次に、図15(b)を用いて、本実施形態対応のケースを説明する。
1枚目では、「1枚目の速度・温調モード設定処理」が実行される。1~3枚目までの記録材の坪量で温調モードを選択するため、上質紙400gmsの温度変化量が最小になる低速用バランス温調モードが選択され、温調温度は166℃、速度は400mm/sとなる。
一方、2枚目以降では、「2枚目の速度・温調モード設定処理」が実行される。まず、次に給紙される記録材に対して、現在の温調モードの温調温度及び速度で印刷可能かを判断する。2~6枚目までは、上質紙400gmsが連続するため、低速用バランス温調モードでの温調温度166℃印刷可能であるため、温調モード及び速度切り替えは入らない。7枚目は、異なる坪量コート紙128gmsに切り替わるが、現在の低速用バランス温調モードでの温調温度が166℃と同一である。よって、温調切り替えが発生しない。
本実施形態非対応のケースでは、7枚目で坪量が切り替わり、7枚目以降は同じ坪量の記録材が連続するため、高速の600mm/sへ速度を切り替えている。一方、本実施形態対応のケースででは、速度切り替えをして高速で搬送するよりも、低速のまま搬送した方が速いか否かを判断している。高速で搬送可能かつ同一温調で定着可能な記録材が所定枚数以上連続するかを判断して(図12のフローS4005,S4006)、連続していれば高速に速度切り替えをすうようになっている。そのため、7枚目で、速度、温調モード切り替えが入らない。その分生産性ダウンを抑制できる。
図16は、本実施形態に非対応したケース(a)対応したケース(b)で、1枚目から8枚目までの混在ジョブで、用紙毎に後続する3枚の坪量に関する情報から決定される温調モード(温調温度、搬送速度)を示している。
はじめに、図16(a)を用いて、本実施形態非対応時の用紙毎の温調モード選択を説明する。まず、1枚目で、1~3枚目までの記録材の坪量で温調モードを選択する。上質紙400gmsの温度変化量が最小になる低速用バランス温調モードが選択され、温調温度は166℃、速度は400mm/sとなる。2枚目以降でも、同様の判断で選択され、6枚目の判断時に、7枚目がコート紙400gms、8枚目がコート紙300gmsであるため、3枚で温度変化量が最小のモードである厚紙温調モードが選択され、温調切り替えが発生する。続いて、8枚目の判断時に、8枚目の坪量300gmsは高速で搬送できないため記録材であるため、低速で最も優先順位の高い低速用バランス温調モードへの温調切り替えが発生する。
次に、図16(b)を用いて、本実施形態対応のケースを説明する。
1枚目では、「1枚目の速度・温調モード設定処理」が実行される。1~3枚目までの記録材の坪量で温調モードを選択するため、上質紙400gmsの温度変化量が最小にな低速用バランス温調モードが選択され、温調温度は166℃、速度は400mm/sとなる。
一方、2枚目以降では、「2枚目の速度・温調モード設定処理」が実行される。まず、次に給紙される記録材に対して、現在の温調モードの温調温度及び速度で印刷可能かを判断する。2~6枚目までは、上質紙400gmsが連続するため、低速用バランス温調モードでの温調温度166℃印刷可能であるため、温調モード及び速度切り替えは入らない。7枚目で、異なる坪量のコート紙400gmsに切り替わるが、現在の高速用バランス温調モードでの温調温度が166℃ではない。よって、温調切り替えが発生するため、ジョブを中断する。
中断後は、7枚目に対して「1枚目の速度・温調モード設定処理」が実行される。7枚目、8枚目に対して、温度変化量が最小になる厚紙温調モードが選択される。
本実施形態非対応と対応のケースを比較すると、本実施非形態では、常に後続の用紙を含めて温調切り替え判断をしているため、図16のジョブでは、温調切り替えが入る回数が多くなってしまう。本実施形態では、動作している温調モードでの温調温度が変化した記録材の時点で、温調切り替えが入るので、切り替えが入る回数を抑制できる。
以上説明したように、本実施形態では、坪量が異なる記録材が混在した混在ジョブにおいて1枚目と2枚目以降で温調モード及び搬送速度の設定方法を変えている。これにより記録材の定着温度変更回数と、搬送速度の切り替え回数を減らし、生産性の低下を抑制することが可能となる。
尚、画像形成装置101が何らかの理由で画像形成を中断し(例えば、JAM発生時)、中断してから画像形成に復帰する場合、取得部261は「1枚目の速度・温調モード設定処理」を行う。これによって、中断前の記録材の情報に依存せずに中断後の画像形成を行うことができる。例えば、中断前の搬送速度が低速であり、中断後から行われる記録材の坪量が第一の坪量のみであった場合、中断後は搬送速度を第二定着速度にできる。これによって中断後の生産性を向上させることができる。
また、本実施形態では所定の記録材に対して400mm/s(第一定着速度)と600mm/s(第二定着速度)との2速を印刷情報により切り替えている。しかしながら、必要に応じて速度を変更しても良く、3速以上の速度を有していてもよい。
また、本実施形態では混載生産性優先モードにおいて、定着温度は1つに決まるものとしているが、所定範囲の温度内で選択可能であってもよい。そして、印刷予定情報取得により情報を取得し、最適な温度設定を選択するように構成してもよい。
本実施形態では印刷予定情報を100枚分取得し判定を行っているが、これに限定されるものではない。120枚分など異なる値としてもよいし、任意に変更可能に構成してもよい。例えばユーザが実施したい印刷ジョブに合わせて設定できるよう、図17のような設定画面によりユーザにより設定可能としてもよい。ほかにも、現在取得できている用紙情報を使って判定を行うなど、条件により異なる枚数分のデータを用いて判定を行う制御であってもよい。
また、本実施形態では印刷予定情報のうち坪量を使って温調モードと搬送速度を決定しているが、記録材サイズ、記録材種類の情報を使って温調モード、搬送速度を決定してもよい。
速度・温調モード決定処理については、演算によって印刷が早く終わる方を求めて速度判定を行ってもよい。例えば、100枚を400mm/sで印刷する方が、600mm/sと400mm/sで速度を切り替えながら印刷するよりも早いという前提処理を実施している。しかし、演算によって求める場合は判定時に切り替え時間を算出して速度の判定を行うという方法が考えられる。これによって、速度を切り替えるほうが印刷を早く終えられると、判断された場合は、速度を切り替えながら印刷を行う。
101 画像形成装置
102 外部コントローラ
222 CPU
261 取得部
262 制御部
311 定着装置
401 定着ベルト
402 加圧ローラ
403 パッド
404 加熱ローラ

Claims (5)

  1. 記録材に熱を与える加熱回転体と、
    前記加熱回転体を加圧する加圧回転体と、
    前記加熱回転体と前記加圧回転体とは記録材に熱と圧力とを与え、トナー像を記録材に定着し
    定着を行う記録材の坪量に関する情報を取得する取得部と、
    前記取得部は定着を行う記録材から所定枚数の記録材の坪量に関する情報を取得し、
    前記取得部の情報に基づいて、定着速度を制御する速度制御部と、
    前記速度制御部は、第一定着速度と、前記第一定着速度よりも速い第二定着速度と、を含む複数の定着速度から一つの定着速度を設定し、
    第一の坪量の記録材と前記第一の坪量の記録材よりも大きい第二の坪量の記録材を定着可能であって、
    印刷ジョブの1枚目の記録材の定着速度は、前記1枚目の記録材から前記所定枚数の記録材の前記情報に基づいて設定され、
    前記1枚目の記録材の定着速度が前記第二定着速度で、前記印刷ジョブの2枚目の記録材から前記所定枚数の記録材が前記第一の坪量の場合、前記速度制御部は定着速度を切り替えず、
    前記1枚目の記録材の定着速度が前記第二定着速度で、前記2枚目の記録材が前記第一の坪量で、且つ前記2枚目の記録材から前記所定枚数の記録材の中に前記第二の坪量の記録材が含まれていた場合、前記速度制御部は前記第二の坪量の記録材の定着時に定着速度を前記第一定着速度に切り替える、ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記1枚目の記録材が前記第一の坪量であって、前記1枚目の記録材から前記所定枚数の記録材のなかに前記第二の坪量の記録材が含まれていた場合、前記速度制御部は前記1枚目の記録材の定着時に定着速度を前記第一定着速度に設定し、
    前記1枚目の記録材から前記所定枚数の記録材が前記第一の坪量の場合、前記速度制御部は前記1枚目の記録材の定着時に定着速度を前記第二定着速度に設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第一の坪量の記録材を前記第一定着速度で定着を行う場合の定着温度は、前記第一の坪量の記録材を前記第二定着速度で定着を行う場合の定着温度よりも低い、ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第二定着速度で定着を行っている場合、定着温度は同一である、ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記所定枚数は、任意に変更可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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