JP2024068117A - 乗物 - Google Patents

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智行 栗本
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Abstract

【課題】簡単に内部空間を広く使うことができ、快適性や利便性が向上した乗物を提供する。【解決手段】乗物V1は、乗員Hが入る内部空間2を有する乗物V1であって、内部空間2を囲う床4、上壁6及び側壁5を有する壁部3と、床4に配置され、少なくとも乗員Hの下半身を支持するマットレス10と、乗員Hの上半身を支持するシートバック12と、を備える。シートバック12は、マットレス10、上壁6及び側壁5のうちいずれかに設けられた収納部20に収納可能に取り付けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、乗物に係り、特に、乗物用シートを有する乗物に関する。
従来、車両に搭載される車両用シートを移動可能に構成することにより、車体の内部空間において車両用シートの配置をアレンジ可能とした車両が知られている。
例えば、特許文献1に開示される車両では、搭載される複数の車両用シートそれぞれが回転機構、リクライニング機構、スライド機構を備えており、複数の車両用シートを動かすことにより、狭い空間であっても乗員が体を横たえることができるベッド面を形成可能にしている。
特開2021-142771号公報
従来の車両では、シートを変形や回転させて移動することによりベッド面等を形成していることから、内部空間をより広く使うためには複雑な手順で必要があった。そのため、より簡単な構成で、乗物の内部空間を広く使えるようにすることが求められていた。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単に内部空間を広く使うことができ、快適性や利便性が向上した乗物を提供することにある。
また、別の目的として、様々なアレンジやレイアウトに対応可能な装備を有する乗物を提供することにある。
前記課題は、本発明の乗物によれば、乗員が入る内部空間を有する乗物であって、前記内部空間を囲う床、上壁及び側壁を有する壁部と、前記床に配置され、少なくとも前記乗員の下半身を支持するマットレスと、前記乗員の上半身を支持するシートバックと、を備え、前記シートバックは、前記マットレス、前記上壁及び前記側壁のうちいずれかに設けられた収納部に収納可能に取り付けられていることにより解決される。
シートバックが、マットレス、上壁及び側壁のうちいずれかに設けられた収納部に収納可能に取り付けられているため、シートバックを収納部に収納することができ、簡単に内部空間を広く使うことができ、快適性や利便性が向上した乗物を提供することができる。
また、上記の乗物において、前記シートバックは、前記マットレスと連結しており、前記マットレスに設けられた前記収納部に収納されるとよい。
マットレスに、連結されたシートバックを収納する収納部があることで、容易にシートバックを収納することができ、内部空間を広く使うことが可能になる。
また、上記の乗物において、前記収納部は、前記シートバックが前記マットレスと連結する連結部の後方に設けられるとよい。
シートバックを後方に移動させることで収納部に収納することができ、容易に内部空間を広くすることが可能になる。
また、上記の乗物において、前記シートバックが前記マットレスの前記収納部に収納された場合、前記シートバックの支持面と前記マットレスの支持面とが面一になるとよい。
シートバックの支持面とマットレスの支持面とを面一にすることで、容易にベッド面を作成することができる。
また、上記の乗物において、単一の前記マットレスに、複数の前記シートバックと、複数の前記シートバックそれぞれに対応した前記収納部とが設けられているとよい。
単一のマットレスに、複数のシートバックとそれらに対応した収納部を有することで、マットレスを乗物に組み付ける工数や乗物用シートとしての部品点数が削減される。
また、上記の乗物において、前記シートバックは、前記マットレスから独立しており、前記上壁に設けられた前記収納部に収納されるとよい。
シートバックが上壁に設けられた収納部に収納されることで、容易にシートバックを収納することができ、内部空間を広く使うことが可能になる。
また、上記の乗物において、前記マットレスの支持面には、前記乗員の足を挿入するための足入用凹部が形成されているとよい。
マットレスの支持面に足入用凹部を形成することで、乗員は、足入用凹部に足を挿入して延ばすことにより、通常の着座姿勢に着座することができる。
また、上記の乗物において、前記足入用凹部に充填可能な充填部材を有するとよい。
足入用凹部に充填可能な充填部材を有することで、マットレスをベッド状態にすることができる。
また、上記の乗物において、前記シートバックは、前記マットレスから独立しており、前記側壁に設けられた前記収納部に収納されるとよい。
シートバックが側壁に設けられた収納部に収納されることで、容易にシートバックを収納することができ、内部空間を広く使うことが可能になる。
また、上記の乗物において、バッテリを収納するバッテリ収納部を備え、前記バッテリ収納部の少なくとも一部が、前記床の上に配置されており、前記床に配置される前記バッテリ収納部の上面は、前記マットレスの上面より高い位置にあるとよい。
床にバッテリ収納部の一部が配置され、バッテリ収納部の上面が、シートクッションとなるマットレスの上面より高い位置にあることで、従来、床下に設けられるバッテリを無くし低床とすることができる、乗降性を向上させることができる。
また、上記の乗物において、前記バッテリ収納部に、外部機器を装着する装着部を有するとよい。
バッテリ収納部に、外部機器を装着することで内部空間を有効に使用することができる。
また、上記の乗物において、乗物用の設備を収納する設備収納部と、該設備収納部に、伸縮可能なアーム部を介して取り付けられる表示装置と、を備えるよい。
アーム部により、表示装置を操作者の近くに移動させることができ、操作者は画面の手元で画像等を見ることができる。
また、上記の乗物において、前記乗員の生体情報を取得するセンサ部を備え、前記表示装置は、前記センサ部が取得した前記生体情報を基に自動的に移動可能に構成されているとよい。
生体情報例えば乗員が着座する席や乗員の体格等の情報を用いて、表示装置を適切な位置に配置することができる。
また、上記の乗物において、前記床に設けられたレールと、該レール上をスライド可能に取り付けられたテーブルと、を備えるよい。
レール上をスライド可能なテーブルを設けることで、例えば、乗員が着座するシート(マットレスやシートバック)のそれぞれにテーブルを設けなくてもよく、使用したい乗員が、テーブルを傍に移動させることで利用することができる。無駄なテーブルを省くことができ、乗物を軽量化することができる。
また、上記の乗物において、前記テーブルは前記レールに対して着脱自在に取り付けられているとよい。
テーブルをレールに対して着脱自在にすることで、テーブルを使用しない場合はテーブルをレールから取り外し、それにより、内部空間をより広く使用することができる。
また、上記の乗物において、前記テーブルの脚部に乗員保護装置が設けられているとよい。
テーブルの脚部に乗員保護装置を設けることで、テーブル周囲に着座する乗員を保護することができる。
また、上記の乗物において、前記シートバックと前記マットレスとを有し、前記床に対し回転及びスライド移動可能に取り付けられる複数のシートと、前記複数のシートに着座する前記乗員の生体情報を取得するセンサ部と、前記複数のシートの回転又はスライド移動を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記センサ部から取得した前記生体情報に基づいて、前記複数のシートに着座する前記乗員の体格を推定し、前記制御部は、前記複数のシートが回転するときに、推定された体格情報を基に、前記複数のシートの回転量及びスライドの移動量と、前記複数のシートの移動順序を算出するとよい。
シートを適切なタイミングで移動させることができる。
本発明によれば、シートバックが、マットレス、上壁及び側壁のうちいずれかに設けられた収納部に収納可能に取り付けられているため、シートバックを収納部に収納することで内部空間を広く使うことが可能になり、快適性や利便性が向上した乗物を提供することができる。
また、マットレスに、連結されたシートバックを収納する収納部があることで、容易にシートバックを収納することができ、内部空間を広く使うことが可能になる。
また、シートバックを後方に移動させることで収納部に収納することができ、容易に内部空間を広くすることが可能になる。
また、シートバックの支持面とマットレスの支持面とを面一にすることで、容易にベッド面を作成することができる。
また、単一のマットレスに、複数のシートバックとそれらに対応した収納部を有することで、マットレスを乗物に組み付ける工数や乗物用シートとしての部品点数が削減される。
また、シートバックが上壁に設けられた収納部に収納されることで、容易にシートバックを収納することができ、内部空間を広く使うことが可能になる。
また、マットレスの支持面に足入用凹部を形成することで、乗員は、足入用凹部に足を挿入して延ばすことにより、通常の着座姿勢に着座することができる。
また、足入用凹部に充填可能な充填部材を有することで、マットレスをベッド状態にすることができる。
また、シートバックが側壁に設けられた収納部に収納されることで、容易にシートバックを収納することができ、内部空間を広く使うことが可能になる。
また、床にバッテリ収納部の一部が配置され、バッテリ収納部の上面が、シートクッションとなるマットレスの上面より高い位置にあることで、従来、床下に設けられるバッテリを無くし低床とすることができる、乗降性を向上させることができる。
また、バッテリ収納部に、外部機器を装着することで内部空間を有効に使用することができる。
また、アーム部により、表示装置を操作者の近くに移動させることができ、操作者は画面の手元で画像等を見ることができる。
また、生体情報例えば乗員が着座する席や乗員の体格等の情報を用いて、表示装置を適切な位置に配置することができる。
また、レール上をスライド可能なテーブルを設けることで、例えば、乗員が着座するシート(マットレスやシートバック)のそれぞれにテーブルを設けなくてもよく、使用したい乗員が、テーブルを傍に移動させることで利用することができる。無駄なテーブルを省くことができ、乗物を軽量化することができる。
また、テーブルをレールに対して着脱自在にすることで、テーブルを使用しない場合はテーブルをレールから取り外し、それにより、内部空間をより広く使用することができる。
また、テーブルの脚部に乗員保護装置を設けることで、テーブル周囲に着座する乗員を保護することができる。
また、制御部が乗員の体格情報を基にシートの回転量及びスライドの移動量と、シートの移動順序を算出することで、シートを適切なタイミングで移動させることができる。
本実施形態の第1実施例に係る車両の構成を模式的に示す図で、側方から見た車内の構成を示す断面図である。 シートバックを収納してマット状態にした断面図である。 図1のA1-A1線に沿った断面図で、上方から見た車内の構成を示す図である。 図1のA2-A2線に沿った断面図で、前方から見た車内の構成を示す図である。 インストルメントパネルの別例を示す図である。 車両の別例を示す図で、天井に回転式のヘッドレストを備える車両を模式的に示す断面図である。 図6のA3-A3線に沿った断面図である。 車両の別例を示す図で、側方から見た車両の構成を示す断面図である。 図8のA4-A4線に沿った断面図である。 車両の別例を示す図で、側方から見た車両の構成を示す断面図である。 図10のA5-A5線に沿った断面図である。 図10のA6-A6線に沿った断面図である。 第2実施例の車両の構成を模式的に示す図で、側方から見た断面図である。 図13のB1-B1線に沿った断面図である。 図13のB2-B2線に沿った断面図である。 第2実施例に係る車両の別例を示す図で、側方から見た断面図である。 図16のB3-B3線に沿った断面図である。 第2実施例に係る車両の別例を示す図で、側方から見た断面図である。 第3実施例の車両の構成を模式的に示す図で、側方から見た断面図である。 図19のC1-C1線に沿った断面図である。 図19のC2-C2線に沿った断面図である。 第4実施例の車両の構成を模式的に示す図で、側方から見た断面図である。 シートが対面で着座可能にアレンジされた状態を示す図である。 シートアレンジの別例を示す図である。 シートアレンジの別例を示す図である。 第4実施例の車両の変形例を示す図で、3列のシートを備えた車両の構成を示す断面図である。 図26のD1-D1線に沿った断面図である。 シートバックを収納し、シートクッションをマット状態にした断面図である。 図28のD2-D2線に沿った断面図である。 第4実施例の車両の別例を示す図で、側方から見た車両の構成を示す断面図である。 シートアレンジの別例を示す図である。 シートアレンジの別例を示す図である。 第5実施例の車両に搭載される車両用シートを模式的に示す図で、荷物等の保持力が向上したシートの側面図である。 車両用シートの別例を示す図である。 車両用シートの別例を示す図である。 車両用シートの別例を示す図である。 車両用シートの別例を示す図である。 車両用シートの別例を示す図である。 車両用シートの別例を示す図である。 車両用シートの別例を示す図である。 車両用シートの別例を示す図である。 車両用シートの別例を示す図で、上方から見た図である。 インストルメントパネルに荷物用の網が設けられた車両を示す断面図である。 第6実施例の車両の構成を模式的に示す図で、車両を側方から見た図である。 図35のE1-E1線に沿った断面図である。 シートアレンジの例を示す図で、車両を側方から見た図である。 シートアレンジの例を示す図で、車両を上方から見た図である。 第7実施例の車両の構成を示す図で、車両を側方から見た図である。 第8実施例の車両の構成を示す図で、車両を上方から見た図である。 シートアレンジの例を示す図で、車両を上方からみた図である。 図41のF1-F1線に沿った断面図で、車両を前方から見た図である。
以下、本発明の実施形態に係る乗物の構成について図面を参照しながら説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
また、以下の説明中、乗物に搭載されるシートクッション、シートバック等の構成部品の材質、形状及び大きさに関する内容は、あくまでも具体例の一つに過ぎず、本発明を限定するものではない。
なお、以下では、乗物の一例として、自動運転可能な電気自動車の車両を挙げ、その構成について説明することとする。ただし、本発明は、手動運転によるエンジン自動車にも適用されてもよい。また、自動車・鉄道車両など車輪を有する地上走行用乗物に限定されるものではなく、例えば、地上以外を移動する航空機や船舶にも適用され得る。
また、以下の説明中、「前後方向」とは、車両の前後方向であり、車両走行時の進行方向と一致する方向である。また、「幅方向」、「左右方向」とは、車両の横幅方向、左右方向であり、「上下方向」とは、車両の上下方向であり、車両が水平面を走行しているときには鉛直方向と一致する方向である。
また、以下の説明において、「車両内側」、「車両外側」のように「車両」を付して記載する場合には、車両に対する方向を示すものとし、「シート幅方向」、「シート高さ方向」のように各種方向に「シート」を付して記載する場合には、車両に搭載される車両用シートに対する方向を示すものとする。
<<第1実施例>>
本実施形態の第1実施例に係る車両V1の構成について、図1乃至図4を用いて説明する。図1は、車両V1の構成を模式的に示す図で、車両V1を側方から見た断面図である。図2は、シートバック12を収納しマット状態にした断面図である。図3は、車両V1を上方から見た車内の構成を示す図であり、図4は、車両V1を前方から見た車内の構成を示す図である。
車両V1は、図1乃至図4に示すように、乗員Hが入る車室2を備えている。車室2はキャビンとも呼ばれ、本発明の内部空間に相当する。車室2は、壁部3により囲まれていて、壁部3は、床4と、側壁5と、ルーフ6(上壁)とから構成される。
側壁5は、具体的には車両V1の、前方に位置するフロント部5aと、後方に位置するテールゲート5bと、側方に位置するピラー5c及びドア5dとから構成されている。ドア5dはスライドドアであり、車両V1の前後方向にスライドして開閉することが可能になっている。壁部3を構成するルーフ6には、開閉式のサンルーフ6aが設けられている。側壁5を構成するテールゲート5bも開閉可能に設けられている。
また、フロント部5aには窓8としてフロントウインドウ8aが設けられており、テールゲート5bには窓8としてリアウインドウ8bが設けられている。
車両V1は、四輪の電気自動車であり、図1に示すように、床4の四隅にはタイヤ7が設けられており、床4の下方にはモータ等に電力を供給するバッテリBTを備える。
より詳しく述べると、床4は、上側フロア4aと下側フロア4bとにより構成されており、上側フロア4aと下側フロア4bとの間には空気層4cが設けられている。下側フロア4bの下方には、バッテリ支持壁32が設けられており、下側フロア4bとバッテリ支持壁32との間にバッテリBTが配置されている。また、床4に空気層4cを設けることで、バッテリBTからの熱伝達が抑制されている。
車両V1の床4には、図1に示すように、少なくとも乗員Hの下半身を支持するマットレス10と、乗員Hの上半身を支持するシートバック12とを備えている。マットレス10及びシートバック12は、パッドPと、パッドPを覆う表皮Tとにより形成されている。シートバック12及びマットレス10には骨格となるフレームが設けられてもよい。
マットレス10は、その一部が乗員Hの臀部等を支持するシートクッション11として利用可能となっている。シートクッション11と、起立したシートバック12とにより、乗員Hが着座可能な車両用シートSとして利用することができる。
マットレス10には、シートバック12が収納される収納部20が設けられている。収納部20には、シートバック12とほぼ同じ大きさに形成された収納用凹部21が形成されていて、シートバック12が収納用凹部21に収納されることでマット状態(乗員Hが横たわることができるベッド状態)にすることができる。
シートバック12は、マットレス10と連結部22で連結しており、収納用凹部21に収納することができる。上述したように、収納用凹部21は、シートバック12の外形とほぼ同じ形状の凹部に形成されており、シートバック12の全体が収納用凹部21に嵌るように構成されている。
より具体的に述べると、シートバック12の下端が、シートクッション11と連結部22により回動可能に連結されている。シートバック12を収納する収納用凹部21は、連結部22よりも後方に設けられていて、シートバック12は、後方(図1の矢印A方向)に回動されることにより、図2に示すように収納用凹部21に収納される。
車両V1のシートバック12は、前後方向に2列配置されており、前方のシートバック12と、マットレス10の前側に位置するシートクッション11とにより、フロントシートSFが構成される。また、後方のシートバック12と、マットレス10の中央付近に位置するシートクッション11とにより、リアシートSRが構成されている。シートバック12は1列であってもよく、3列以上配置されてもよい。
フロントシートSFは、図3に示すように、運転席側のシートバック12と、助手席側のシートバック12とに分かれて形成されており、それぞれが独立して収納用凹部21(収納部20)に収納される。リアシートSRは、幅方向が長い一つのシートバック12からなり後方に設けられた収納用凹部21に収納される。
シートバック12が収納用凹部21に収納された場合、マットレス10の支持面10a(上面)と、シートバック12の支持面12a(乗員側の面)とが面一、すなわち同一水平面になるように構成されている。
マットレス10(シートクッション11)の支持面10aと、シートバック12の支持面12aとが面一の状態、すなわち全体的に平らな状態になることで、ベッド面が作成され、乗員Hはマットレス10(シートクッション11)及びシートバック12をベッド用マットとして使用することができる。シートバック12を後方に倒して収納するだけで、簡単に車室2(内部空間)を広く使うことができる。また、ベッド用マットとして使用可能な表面積が拡大されるため、乗員が感じる違和感が抑制され、乗員Hは休憩や仮眠を容易にとることができる。
また、シートバック12の連結部22にリクライニング装置14が設けられている。リクライニング装置14によりシートバック12を、マットレス10に対して任意の角度で傾斜させた状態で固定することができる。そのため、横たわる乗員Hの頭部を持ち上げた状態とすることも可能である。また、リクライニング装置14により、回転角度が調整できるため、図1に示すように、シート幅方向に延びる回転軸を中心に回転させ、シートバック12を起立させた状態(使用状態)にすることができる。
なお、使用状態では、全てのシートバック12を起立させなくてもよい。一部のシートバック12、例えば運転手側のフロントシートSFのシートバック12を起立させて、車両V1を使用してもよい。
シートバック12を起立させたとき、収納用凹部21を、リアシートSRに着座する乗員Hの足を入れる空間(足入用凹部)として利用することができる。また、リアシートSRの後方にある収納用凹部21は、リアシートSRのシートバック12を起立させたとき、乗員Hの荷物を収容する空間として利用してよい。
また、図3に示す収納用凹部21は、シートバック12が嵌め込まれる大きさで形成されているが、リアシートに着座する乗員の乗降性の向上を考慮し、図3の一点鎖線で示す収納用凹部21’のように、収納用凹部21の外側の側方端部を、マットレス10の左右両端まで延ばしてもよい。また、収納用凹部21の端部がマットレス10の左右端部まで延びることで、マットレス10が、前側のシートクッション11と後側のシートクッション11とに分割されてもよい。
ベッド用マットとなるマットレス10は、上側フロア4aの上方に配置されており、図1乃至図3に示すように、車両の前方(フロントシートSFの前端)から床4の後方端部まで配置される。マットレス10が、上側フロア4aにおいて、バッテリBTの上方に配置されると共にバッテリBTと略並行に配置されていることから、乗員Hが過ごす車室2の空間を確保しやすい構成となっている。
また、図3に示すように、単一のマットレス10に対して、3つのシートバック12と、3つのシートバック12のそれぞれに対応した収納用凹部21とが設けられている。単一のマットレス10に複数のシートバック12を取り付けることで、マットレス10を複数に分けて複数のシートクッション11とし、各シートクッション11にシートバック12を設ける場合よりも、車両V1に組み付ける工数を減らすことができる。また、部品点数も減少する。
なお、本実施例のリアシートSRのシートバック12は一つの部材で形成されているが、フロントシートSFと同様に左右に分割され二つのシートバック12で構成されてもよく、また、3つ以上のシートバック12で構成されてもよい。
なお、マットレス10は前後だけでなく左右に分割して形成されてもよい。分割されたマットレス10のそれぞれは、線ファスナ又は面ファスナ等の連結手段よって連結することにより使用可能にしてよい。マットレス10を分割することにより、車内へのマットレス10が入れやすくなり組付け性が向上する。
<インストルメントパネル9>
車両V1の前方には、図1乃至図3に示すようにインストルメントパネル9が設けられている。インストルメントパネル9の右側には、車両V1を操作するためのハンドル31が取り付けられている。インストルメントパネル9の左側には、乗員Hの足を支持する乗員支持部材18が設けられている。
ハンドル31は、図3において点線で示すように、インストルメントパネル9内に収納可能に取り付けられている。
また、乗員支持部材18は、図2に示すように、折り畳み可能にインストルメントパネル9に取り付けられており、乗員支持部材18を室内側に展開することで、フロントシートSFに着座する乗員Hの足を支持しオットマンとして使用することが可能となっている。また、不要の場合、乗員支持部材18はインストルメントパネル9に折り畳んで収納することができる。
また、乗員支持部材18の表面に加温手段、例えばヒータ25を設けてもよい。ヒータ25により、乗員Hの足を暖めることが可能である。乗員支持部材18がインストルメントパネル9に収納されている場合、ヒータ25の作動を停止することで消費電力が低減されるようにしてもよい。
また、インストルメントパネル9の左側において、乗員支持部材18の上側に、折り畳んで収納可能なテーブル19が設けられている。乗員Hは、必要に応じて展開することで、テーブル19を利用することができる。
なお、乗員支持部材18は、インストルメントパネル9の助手席側だけでなく、運転席側にも設けられてよい。乗員支持部材18は、例えばハンドル31の下方に収納可能に設けられてよく、必要に応じて乗員支持部材18の出し入れが可能になってよい。また、運転手側の乗員支持部材18の表面にも加温手段としてヒータ25が設けられてよい。
インストルメントパネル9の別例を図5に示す。インストルメントパネル9に設けられる折り畳み式のテーブル19は中央付近に設けられてもよく、乗員保護装置28、例えば助手席用のエアバッグがインストルメントパネル9の左側に設けられてもよい。
<<車両V1A>>
第1実施例の車両V1の別例である車両V1Aについて、図6及び図7を用いて説明する。図6に示す車両V1Aは、ルーフ6に設けられたヘッドレスト13を備える点で、図1乃至4に示す車両V1と異なっている。図1乃至図4に示す車両V1の構成と同一又は均等のものについては同一番号を用い、その説明を省略する。
車両V1Aのヘッドレスト13は、回動可能にルーフ6の下面に取り付けられている。シートバック12が起立した状態では、図6の実線で示すように、回転して下方に垂れ下がる位置で固定され、乗員Hの頭部を支持することが可能となっている。ヘッドレスト13を設けることで、頭部にかかる負担を軽減することができる。
シートバック12が、マットレス10の収納用凹部21に収納されマット状態となっている場合、すなわちベッド面を形成している場合は、図6の一点鎖線で示すように、ヘッドレスト13を上方に回転させ、ルーフ6の下面に設けられた収納部に収納する。ヘッドレスト13の突出量が小さくなるため、車室2を広く使用することができる。
また、図7に示すように、ヘッドレスト13には、下方に展開したときに前後方向に貫通するように設けられた貫通孔13aが形成されるとよい。ヘッドレスト13に貫通孔13aを形成することにより、運転者が後方を確認するとき、車両V1Aの後方が見えやすくなる。また、貫通孔13aを形成することにより、ヘッドレスト13をより軽量にすることができる。
また、図7に示すように、シートバック12の肩部又はヘッドレスト13の左右に、通知装置26を設けてもよい。通知装置26は、スピーカ、振動体、発光装置(表示装置)又は、それらの組み合わせから構成される。着座する乗員の頭部に近い位置に通知装置26を設けることにより、確実に乗員に対して情報を伝達することができる。
<<車両V1B>>
第1実施例の車両V1の別例である車両V1Bについて、図8及び図9を用いて説明する。車両V1と比較して、別例である車両V1Bは、マットレス10のシートクッション11とシートバック12とに、支持面調整装置27が設けられていることが異なっている。他の構成要素については、図1乃至図4に示す車両V1の構成と同一又は均等のものについては同一番号を用い、その説明を省略する。
支持面調整装置27は、乗員Hを支持する支持面10a、12aの形状を調整する装置であり、本実施例では、縦横に並べられた複数のエアセルにより構成されている。各エアセルの大きさを変更することで、支持面10a、12aの形状を変更することができる。乗員Hが車両用シートSに着座したとき、又は、マット状態の車両用シートSに乗員Hが横たわったときに、支持面調整装置27により支持面10a、12aを乗員Hの姿勢に併せて変形することで、乗員Hを適切に支持することができる。また、支持面調整装置27を、乗員Hの体を揉捏するマッサージ装置として利用することもできる。
エアセルは、シートクッション11及びシートバック12の厚さ方向に重ねて配置されてよく、二段に配置されることにより、厚さ方向の変位をより大きくすることができ、乗員Hの体を揉捏する際、より強く押圧することが可能になる。
なお、本実施例では支持面調整装置27としてエアセルを用いているが、これは一例であり、支持面調整装置27はローラー等の機械的な装置により構成されてもよい。
また、図8に示すように、シートバック12の左右両側部には、乗員保護装置28としてサイドエアバッグ28aが設けられてよい。また、シートバック12の上端には、乗員保護装置28としてシートベルトを取り出す、ベルト取出部28b(ベルトガイド部)が設けられてよい。シートバック12が収納用凹部21に収納される場合、サイドエアバッグ28a及びベルト取出部28bも併せて収納用凹部21に収納される。
<<車両V1C>>
第1実施例の車両V1の別例である車両V1Cについて、図10乃至図12を用いて説明する。車両V1と比較して、別例である車両V1Cは、床下に搭載するバッテリBTの容量が大きくされていることが異なる。他の構成要素については、図1乃至図4に示す車両V1の構成と同一又は均等のものについては同一番号を用い、その説明を省略する。
図10に示すように、車両V1Cは、一つ目のバッテリBT1の上に更に二つ目のバッテリBT2が設けられている。そのため、床4Aの上側フロア4Aa及び下側フロア4Abには、二つ目のバッテリBT2を収納するためのバッテリ凹部4dが形成されている。言い換えれば、上側フロア4Aaには、車室側に突出する凸部が形成されている。本実施例では、マットレス10Aの底面に、車室側に突出した上側フロア4Aaの凸部を収納する凹状に形成されたフロア逃げ部10Abが形成されており、それにより、車両用シートSとして、マットレス10Aの高さ方向の大型化を抑制している。言い換えれば、乗員Hの下半身を支持するマットレス10A(シートクッション11A)の支持面10Aaの高さが高くなることが抑制されている。これにより、バッテリBT1、BT2の収納空間を拡大することが可能になっている。
バッテリBT1、BT2の収納空間を拡大した場合、図12に示すように、下側フロア4Abの側面に収納空間を換気するための換気孔34が形成されてもよい。
また、上側フロア4Aaの上面が高くなることから、図10に示すように、シートバック12の下端部を、バック用支持部材12bを用いて支持してもよい。バック用支持部材12bを用いることにより、シートバック12の支持剛性が向上する。この場合、バック用支持部材12bをシートバック12の左右両側に配置して支持してもよい。また、図11に示すように、シートバック12の外側の側部のみをバック用支持部材12bにより支持してもよい。この場合、マットレス10Aの左右方向の端部のみが支持されることとなり、マットレス10A内に配置される高硬度な部材がなくなり、乗員Hがマット状態の車両用シートSに横たわったときの違和感が抑制される。
また、図10に示すように、車両用シートSAの前方に、乗員Hの下半身(主に大腿部)を支持するシートクッション11Aを上方に持ち上げる機構を設けてもよい。本実施例では、シートバック12と同様、シートクッション11Aの後端部と、マットレス10Aとを連結する連結部を設け、連結部の回転軸を中心にシートクッション11Aが上方向に回転するように構成されている。マットレス10Aには、シートクッション11Aを収容する収納用凹部21Aが形成されている。
マットレス10Aからシートクッション11Aを持ち上げることで、乗員Hは、より自然な姿勢で着座することが可能になる。
図10に示す車両V1Cでは、フロントシートSF側に、マットレス10Aから上方にせり上がるシートクッション11Aが設けられているが、リアシートSR側に、マットレス10Aから上方に上がるシートクッション11Aを設けてもよい。
また、乗員Hの下半身を支持するシートクッション11Aだけでなく、乗員Hの腕を支持可能なアームレスト(不図示)を、マットレス10A又はシートバック12に収納可能に設け、必要に応じて上方に移動するように構成してもよい。収納状態と使用状態との切り替えが可能になることで、車両用シートとしての利便性が向上する。
シートクッション11Aやアームレストを収納用凹部21に収納した場合、シートバック12と同様、マットレス10Aの上面と、シートクッション11Aの上面(支持面)及びアームレストの上面(支持面)とが面一となるように、シートクッション11Aやアームレストが形成されているとよい。
また、シートバック12を収納する収納用凹部21は、図11において一点鎖線で示す収納用凹部21’のように、マットレス10Aの左右側部まで延びて形成されてもよい。マットレス10Aの側部に形成される開口により、収納用凹部21’に乗員Hの足が入りやすくなる。
<<第2実施例>>
本実施形態の第2実施例である車両V2について、図13乃至図15を用いて説明する。図13は、第2実施例の車両V2の構成を模式的に示す図で、側方から見た断面図である。また、図14は図13のB1-B1線に沿った断面図で、図15は、図13のB2-B2線に沿った断面図である。
第2実施例である車両V2は、第1実施例の車両V1と比較して、シートバック12Bが、ルーフ6に設けられた収納部20Bに収納可能に設けられていることが異なっている。第2実施例の車両V2に設けられた、第1実施例の車両V1の構成と同一又は均等の構成要素については同一番号を用い、その説明を省略する。
車両V2は、四輪の電気自動車であり、図13乃至図15に示すように、乗員Hが入る車室2(内部空間)を備えている。車室2は壁部3により囲まれている、壁部3は、床4と、側壁5と、ルーフ6とから構成されている。床4の下方にはモータ等に電力を供給するバッテリBTを備える。
車両V2の床4には、図13に示すように、少なくとも乗員Hの下半身を支持するマットレス10Bが配置されている。また、乗員Hの上半身を支持するシートバック12Bが、ルーフ6の収納部20Bに収納可能に取り付けられている。
より詳細に述べると、収納部20Bには、シートバック12Bと略同じ大きさの収納用凹部21Bが形成されており、シートバック12Bは、収納用凹部21Bに格納可能に取り付けられている。
シートバック12Bは、収納部20Bに対して回転可能に設けられており、図13の実線で示すように、ルーフ6から垂れ下がり、シートバック12Bの下端がマットレス10Bの上面(支持面10Ba)と当接することにより使用可能状態になる。
シートバック12Bには、ルーフ6に対する回転角度を調整するリクライニング装置14が設けられており、任意の回転角度で傾斜した状態で固定される。
使用可能状態のシートバック12Bの下端が、マットレス10Bの上面(支持面10Ba)と接触する位置に移動することにより、シートバック12Bとマットレス10Bのシートクッション11Bとの連続性が確保され、それにより着座感が向上する。
車両V2の停車中、又は、車両V2が自動運転モードである場合、シートバック12Bをルーフ6まで持ち上げて収納部20Bに収納することで、マットレス10Bをベッド状態にすることが可能となる。すなわち、シートバック12Bを収納部20Bに収納することで、フロントシートSF及びリアシートSRでシートクッションとして利用していた部分をベッド用マットとして使用することができる。全体としてフラットとなる面積が拡大されるため、休憩や仮眠を取ることが容易になる。また、シートバック12Bを、ルーフ6に設けたので、床4上のマットレス10Bに収納用凹部を設けなくてよい。そのため、マットレス10Bの切れ目や段差が低減されるため、乗員Hがマットレス10Bに横たわったときの違和感を抑制することが可能となる。
また、シートバック12Bの厚さT1を、収納用凹部21Bの深さT2以下にするとよい。シートバック12Bをルーフ6の収納用凹部21Bに収納したとき、シートバック12Bが収納用凹部21Bから突出せず、外観の向上を図ることができる。
また、ルーフ6に向けて持ち上げられたシートバック12Bは、その先端部が収納部20Bに設けられたロック装置22bにより固定されてもよい。
また、シートバック12Bには、図15に示すように、乗員Hの頭部が支持される場所に、前後方向に貫通する貫通孔12Bcが形成されてもよい。前後方向に貫通する貫通孔12Bcが形成されることで、運転手が後方を見たき、貫通孔12Bcを通して車両V2の後方を確認することができる。また、貫通孔12Bcを形成することにより、シートバック12Bを軽量化することができる。
貫通孔12Bcが形成される位置は、これに限らず、乗員Hの背中や腹部を支持可能な位置に形成してもよい。すなわち、シートバック12Bの中央部分や下側部分に貫通孔12Bcを形成してもよい。
使用状態にしたとき、乗員Hの頭部を支持する個所の左右に、通知装置26を設けてもよい。通知装置26は、スピーカ、振動体、発光装置又はそれらの組み合わせからなる装置である。通知装置26が、着座した乗員Hの頭部が位置する個所の近傍に配置されることで、より確実に情報を伝達することが可能になる。
なお、リアシートSRに着座する乗員Hの乗降性を向上させるために、乗員Hの足を挿入する足入用凹部23を形成してもよい。
足入用凹部23を形成した場合、シートバック12Bを持ち上げて収納部20Bに収納したときに、凹部による段差ができることから、足入用凹部23に充填する充填部材24をもうけてよい。充填部材24は、例えば足入用凹部23と同じ大きさのクッション部材であり、充填部材24を足入用凹部23に嵌め込むことにより、マットレス10Bを、マット状態、すなわち、全体的に平らな状態とすることができる。シートバック12Bをルーフ6から下して使用状態にした場合、足入用凹部23から充填部材24を取り出し、図13に示すようにリアシートSRの後方に充填部材24を配置してもよい。
足入用凹部23は、図14において点線で示す足入用凹部23’のように、リアシートSRの乗員の乗降性を向上させるために、マットレス10Bの左右側部まで延びてもよい。マットレス10Bの左右側部に、乗降時に足を入れるための開口が形成されるため、乗降性が向上する。
なお、図14では二つの足入用凹部23が形成されているが、それらを連続させた一つの足入用凹部23が形成されてもよい。この場合、マットレス10Bが、前側のシートクッションと後側のシートクッションとに分割された状態となる。また、この場合、足入用凹部23には一つの充填部材24が充填されてもよく、また複数に分割された充填部材24が充填されてもよい。
充填部材24の硬度はマットレス10Bの硬度は同じにしてもよい。同一の硬さにすることで、マット状態にしたとき、乗員Hに対して違和感の少ないベッド面を提供することができる。また、充填部材24の硬度をマットレス10Bの硬度と異なるものにしてもよい。例えば充填部材24の硬度を、マットレス10Bの硬度より低くすることにより、乗員Hがマットレス10Bに横たわったときに、乗員Hの腰部や臀部等が当接する部分を他の部分より柔らかくすることができ、接触したフィーリングを向上させることができる。また、充填部材24の硬度を逆に、マットレス10Bの硬度より高くすることで、乗員Hの腰部や臀部等を安定して支持できるようにしてもよい。
床4に配置されるマットレス10Bには、足を入れるための足入用凹部23が形成されていたが、マットレス10Bをベッドとして利用すること重視して、複数の凹部を形成し、それぞれに異なる硬度の充填部材24を収容可能にしてもよい。
例えば、図16及び図17に示すように、前後方向又は幅方向に並列して並べられた複数の硬度調整用の凹部(第1凹部23a~第8凹部23h)が形成されてもよい。異なる硬度、例えば硬度大、硬度中、硬度小の充填部材24を、硬度調整用の凹部に収納することで、乗員Hの好みに応じた硬度の分布を有するマットレス10B’にすることができる。
例えば、着座時には、姿勢が崩れないように硬度の高い充填部材24を収納してよい。この場合、運転席、助手席、後座席等に着座する乗員の好みに応じて、硬度を調整することも可能である。また、ベッドとして利用する場合は、硬度の低い充填部材24を収納することで、マットレス10B’の支持面10Baを睡眠に適した硬度となるように設定してもよい。
<<車両V2B>>
第2実施例の車両V2の別例である車両V2Bについて、図18を用いて説明する。別例である車両V2Bは、車両V2と比較して、シートバック12Bの長さや搭載される装備が異なっている。第1実施例の車両V1や車両V2の構成と同一又は均等の構成要素については同一番号を付し、その説明を省略する。
図18に示すように、車両V2Bは、床4に配置されるマットレス10Bと、ルーフ6に取り付けられたシートバック12B’とを備える。シートバック12B’は、ルーフ6に設けられた収納部20B’の収納用凹部21B’に収納可能に取り付けられている。
シートバック12B’の下端は、図18に示すように、使用時においてマットレス10Bの上面(支持面10Ba)より上方に位置するよう構成されている。そのため、シートバック12B’の下端とマットレス10Bの上面との間に隙間35が形成される。この隙間35の大きさは、シートバック12B’の厚さT1よりも大きくするのがよい。シートバック12B’の長さLを短くすることで、シートバック12B’の軽量化を図ることができる。そのため、シートバック12B’の上げ下げが容易になる。また、乗員Hの腰部や臀部を支持する支持面12Baが減少するため、乗員Hの違和感を抑制することができる。
シートバック12Bの軽量化を図るために、シートバック12Bに貫通孔や部分的に薄肉化した凹部を形成してもよい。貫通孔や薄肉化した凹部は、違和感のある位置のパッドを抜き取ることにより実現されてよい。
また、図18に示すように、シートバック12B’は、ルーフ6だけでなくテールゲート5bに設けられてもよい。テールゲート5bに収納部20Cを設け、シートバック12を収納部20Cに形成された収納用凹部21Cに収納可能に取り付ける。シートバック12B’の上端に回転軸を設け、車両用シートSして使用する際は、車両前方にシートバック12B’を回転させ、乗員の上半身を支持することができるように傾斜させる。
図18に示すように、シートバック12B’に、乗員保護装置28としてサイドエアバッグ28aやベルト取出部28b(シートベルト)を設けてもよい。マットレス10Bにエアバッグ装置28cが設けられてもよい。
フレーム29が、マットレス10B及びシートバック12B’の内部に設けられてよい。軽量化のためにフレーム29は樹脂製であるのがよい。フレーム29を設けることにより、乗員Hに対するマットレス10B及びシートバック12B’の支持剛性が向上する。
また、図示しないが、シートバック12B’及びマットレス10Bには、支持面12Ba、10Baを調整する支持面調整装置を設けてもよい。支持面調整装置は例えばエアセルにより構成される。支持面12Ba、10Baを変更することにより、例えば乗員Hの体を揉捏することができる。
2列目のミッドシートSMと、3列目のリアシートSRに着座する乗員の着座性を向上させるために乗員の足入用凹部を、マットレス10Bに形成してもよい。乗降性を向上させるため、足入用凹部は、マットレス10Bの左右側部まで延び、開口を形成しているのがよい。
<<第3実施例>>
本実施形態の第3実施例である車両V3について、図19乃至図21を用いて説明する。図19は、第3実施例の車両V3の構成を模式的に示す図で、側方から見た断面図である。図20は、図19のC1-C1線に沿った断面図であり、車両V3を前方から見た図であり、図21は、図19のC2-C2線に沿った断面図であり、車両V3を上方から見た図である。
第3実施例である車両V3は、第1実施例の車両V1と比較して、シートバック12Cが、車両V3のピラー5cに設けられた収納部20Cに収納可能に設けられていることが異なっている。第3実施例の車両V3に設けられた、第1実施例の車両V1の構成と同一又は均等の構成要素については同一番号を付し、その詳細な説明を省略する。
車両V3は、車両V1と同様、四輪の電気自動車であり、図19乃至図21に示すように、乗員Hが入る車室2(内部空間)を備えている。車室2は、壁部3により囲まれており、壁部3は、床4と、側壁5と、ルーフ6とから構成されている。床4の下方にはモータ等に電力を供給するバッテリBTを備える。
車両V3の床4には、図19に示すように、少なくとも乗員Hの下半身を支持するマットレス10Cを備える。また、乗員Hの上半身を支持するシートバック12Cが、側壁であるピラー5cに設けられた収納部20Cに収納可能に取り付けられている。シートバック12Cは、ピラー5cに設けられた収納部20Cに対して回転可能に設けられている。シートバック12Cを使用する場合は、シートバック12Cを収納部20Cから回転して引出し、図20において実線で示すように、車室内に向けて突出した状態とする。
ピラー5cに設けられた収納部20Cには、シートバック12Cを収納する収納用凹部21Cが形成されている。シートバック12Cを収納用凹部21Cに収納した状態では、シートバック12Cが収納用凹部21Cから突出しないように、シートバック12Cの厚さT3を、収納用凹部21Cの深さT4以下に設定するとよい。
また、シートバック12Cの他に、シートクッション、アームレスト、ヘッドレスト、オットマン等を側壁に収納し、使用する際に、室内側に引き出して使用してもよい。
シートバック12Cを、ピラー15a等の側壁5に設けた収納部20Cに収納することで、車内の空間が広がるため、乗員Hは、床4に配置されたマットレス10Cをベッドとして使用することができる。平らになる部分が拡大されることから、乗員Hは横たわることができ、休憩や仮眠がしやすくなる。
<<第4実施例>>
本実施形態の第4実施例である車両V4について、図22乃至図25を用いて説明する。図22は、第4実施例の車両V4の構成を模式的に示す図で、車両V4を側方から見た断面図である。図23は、シートが対面で着座可能にアレンジされた状態を示す図であり、図23及び図24はシートアレンジの別例を示す図である。
第4実施例である車両V4は、第2実施例の車両V2と比較して、床4に配置されたマットレス10Dが分割され、回転及びスライド可能に構成されている点が異なっている。なお、以下の説明において、第2実施例の車両V2の構成と同一又は均等の構成要素については同一番号を付し、その詳細な説明を省略する。
車両V4は、四輪の電気自動車であり、図22乃至図25に示すように、乗員Hが入る車室2(内部空間)を備えている。車室2は壁部3により囲まれている、壁部3は、床4と、側壁5と、ルーフ6とから構成されている。床4の下方にはモータ等に電力を供給するバッテリBTを備える。
ルーフ6は、上下、左右及び前後方向に移動可能に設けられている。ルーフ6の移動により、シートバック12Dを収納する収納部20Dも合わせて移動する。収納部20Dが移動することにより、シートバック12Dの位置を上下、左右及び前後方向に移動させることができる。また、ルーフ6には、開閉式のサンルーフ6a等が設けられてもよく、シートバック12Dを下げて使用状態にしたときに、着座した乗員Hから空が見えるようにしてもよい。
車両V4は、乗員Hの上半身を支持するシートバック12Dを複数備えている。シートバック12Dは、ルーフ6に設けられた収納部20Dに収納可能に取り付けられている。収納部20Dには、シートバック12Dの外形と略同じ大きさに形成された収納用凹部21Dが形成されている。収納された状態(収納状態)では、シートバック12Dは収納用凹部21Dに嵌め込まれた状態となっている。シートバック12Dは、収納部20Dに対して回転可能に設けられており、図22の実線で示すように、ルーフ6から垂れさがることで使用可能となる。
シートバック12Dは、収納状態において、前端部又は後端部において、収納部20Dに連結部22により連結されている。連結部22にはシート幅方向に延びる回転軸22aが設けられている。また、シートバック12Dは、ルーフ6に対する回転角度を調整するリクライニング装置14が設けられており、任意の回転角度で傾斜した状態で固定される。
床4には、少なくとも乗員Hの下半身を支持可能なマットレス10Dが配置されている。マットレス10Dは複数個設けられており、車室2において、前側に2つ、後側に2つのマットレス10Dが配置されている。マットレス10Dは、乗員Hの臀部を支持するシートクッション11Dとして機能する。
各マットレス10Dのそれぞれには、マットレス10Dを鉛直方向に延びる回転軸を中心として回転させるシート回転装置16と、マットレス10Dを車両V4の前後方向に移動させるレール装置17とが設けられている。レール装置17は、マットレス側に設けられるアッパーレール17aと、床上に配置されるロアレール17bとから構成されており、アッパーレール17aがロアレール17bに沿ってスライドすることによりマットレス10Dが前後方向に移動する。
マットレス10Dには更に、支持面10Daの高さを変更する高さ調整装置15が設けられてもよい。
乗員Hは、マットレス10Dを着座するために使用する場合、収納状態のシートバック12Dをルーフ6から引き出し、所定の角度で固定した上で、マットレス10Dを適切な位置に移動させる。このとき、マットレス10Dの位置に基づいて、シートバック12Dの回転角度を自動的に調整するか、又は手動で調整してもよい。
一方、休憩や仮眠をする場合、乗員Hは、シートバック12Dを持ち上げて、ルーフ6の収納部20Dに収納し、複数のマットレス10Dを近接させて、ベッド面を作成する。
また、図23に示すように、フロントシートFSのシートバック12Dの回転軸22aを、前方にある回転軸22aに切り替えて、乗員Hが後方に向いて着座できるようにしてもよい。
また、後方に位置するマットレス10Dの高さを、着座する乗員Hの大きさに合わせて、高さ調整装置15により変更して、乗員Hに適した着座姿勢となるようにしてもよい。
また、図24に示すように、シートバック12Dとマットレス10Dとの位置を調整した後、必要に応じて、インストルメントパネル9に設けた乗員支持部材18をせり出し、フロントシートFSに着座する乗員Hの足を支持するようにしてもよい。
また、図24に示すように、リアシートFRのシートバック12Dの回転軸(連結部22)を切り替え、マットレス10Dを車室2の最後端に位置するようにしてもよい。このときテールゲート5bを開状態としてもよい。
シートバック12Dの長さを調整可能な延長部12dを設け、より大きく傾斜させた角度で乗員Hの上半身を支持するようにしてもよい。
また、図25に示すように、表示装置36を、シートバック12Dの支持面12Daに着脱可能に取付けてもよい。取り付けられた表示装置36を見えるようにするため、インストルメントパネル9に設けられた乗員支持部材18及びテーブル19を引出して、乗員Hの上半身を支持するようにしてもよい。更に、リアシートSRのマットレス10Dを前方に移動させて乗員Hの足を支持するようにし、乗員Hがリラックスした姿勢で、表示装置36の映像を鑑賞できるようにしてもよい。
<<車両V4A>>
第4実施例の車両V4の変形例である車両V4Aについて、図26乃至図31を用いて説明する。図26は、変形例である車両V4Aを示す図で、3列シートを備える車両V4Aの構成を示す断面図、図27は、図26のD1-D1線に沿った断面図である。図28は、12Dを収納してマットレス10Dを近づけてマット状態にした断面図である。図29は、図28のD2-D2線に沿った断面図である。図29は、車両V4Aの別例を示す図で、側方から見た車両の構成を示す断面図、図30及び図31はシートアレンジの別例を示す図である。
車両V4に設けられる車両用シートSは、2列のマットレス10Dとシートバック12Dにより構成されていたが、車両用シートSは、図26乃至図29に示す車両V4Aのように、3列に並ぶマットレス10Dとシートバック12Dにより構成されてもよい。この場合、3列目のシートバック12Eは、テールゲート5bに設けられた収納部20Eに取り付けられる。シートバック12Eの下端が、テールゲート5bから前方にせり出すことにより、乗員Hの上半身を支持するように構成されている。他の構成については図22乃至図25に示す車両V4の構成と同一又は均等のものについては同一番号を付し、その説明を省略する。
各マットレス10Dには、車両V4と同様、シート回転装置16及びレール装置17が設けられている。また、前方にあるマットレス10Dは、シートクッション11Dとなり、ルーフ6の収納部20Dに設けられた前方のシートバック12Dが下がることで、フロントシートSFが形成される。また、ルーフ6の収納部20Dに設けられた後方のシートバック12Dが下がり、2列目のマットレス10Dがシートクッション11Dとなることで、ミッドシートSMが形成される。テールゲート5bのシートバック12Eがせり出し、3列目のマットレス10Dがシートクッション11Dとなることで、リアシートSRが形成される。
車両V4のシートバック12Dと同様に、各シートバック12Dに、その長さを延長する延長部12dを設けてよい。シートクッション11Dとなるマットレス10Dの位置に応じて、シートバック12Dの長さを変更することで、乗員Hの上半身を適切な傾斜角度で支持することができる。
図28及び図29に示すように、車両V4Aのシートバック12Dを、ルーフ6の収納部20Dに収納し、床4に配置された各マットレス10Dの前後方向の位置を調整し、マットレス10Dを互いに接触又は近接させて配置することで、連続したベッド面を形成することができる。3列シートとすることで、2列シートの場合と比較して、より広い面積のベッド面を形成することができる。連続したベッド面を形成したとき、インストルメントパネル9に設けられた乗員支持部材18を引出し、ベッド面に横たわる乗員Hの足が支持されるようにしてもよい。
図30乃至図32を用いて、車両V4Aの別例である車両V4A’について説明する。
図30に示すように、各マットレス10Dの左右の端部に、可動式の端部支持部材37を設けてもよい。マットレス10Dを乗員Hが着座する車両用シートSとして使用する場合、端部支持部材37を上方に位置するように回転させることで、端部支持部材37を乗員Hの下半身をシート幅方向から支持するサイドサポートとして利用することができる。
一方、車室2をより広く使用するために、マットレス10Dをマット状態とする場合は、図30に示すように、端部支持部材37が前後方向に位置するようにマットレス10Dを90度回転させ、更に、端部支持部材37の端部が下方に位置するように回転させる。この状態で、マットレス10Dの前後方向の位置を調整し、マットレス10Dを互いに接触又は近接させて配置することで、より広い面積を有するベッド面を形成することができる。
この場合、図31に示すように、ベッド面の端部に位置する端部支持部材37を回転させて、横たわる乗員Hの頭部を支持する枕としてよい。また、図32に示すように、マットレス10Dから取り外して乗員Hの頭部を支持する枕としてもよい。また、乗員支持部材18を引出し、足を支持させたりしてもよい。乗員Hの頭部を端部支持部材37で支持することにより、図31に示すように、シートバック12Dの表示装置36に表示される映像等を適切な角度で見ることができる。
<<第5実施例>>
本実施形態の第5実施例である車両V5に搭載される車両用シートS5について、図33A乃至図34を用いて説明する。
従来、乗物に搭載される乗物用シートは、乗員Hが着座するだけでなく、乗員Hの荷物を載置する場所として利用されてきた。しかしながら、乗物用シートの前方に荷物の移動を抑制するものがないため、荷物が乗物用シートから脱落する場合があった。そのため、国際公開第2022/092314号公報に開示される乗物用シートでは、オットマンが水平位置よりも上方に回動させた上側位置に配置されることにより荷物収容空間を形成し、荷物の脱落を抑制している。しかしながら、オットマンを水平位置よりも上側位置に移動させるだけでは、荷物等の保持力が不足する場合があった。
本実施形態の第5実施例の車両V5に搭載される車両用シートS5は、乗員Hの下半身を支持するシートクッション11Fと、上半身を支持するシートバック12Fとから構成されている。シートバック12Fの下端とシートクッション11Fの後端は回動可能に連結されている。また、シートバック12Fの左右の側部には、腕を支持するアームレスト38が設けられている。シートクッション11Fの前端には、乗員Hの足を支持するオットマン30が回動可能に設けられている。なお、シートクッション11Fは、マットレス10Fとして使用されてもよい。シートクッション11Fとシートバック12Fは、パッドPとパッドPを覆う表皮Tから構成されている。シートバック12Fの上端には、ヘッドレスト13Fが設けられている。シートクッション11Fの下方には、高さ調整装置15、シート回転装置16、レール装置17が設けられており、車両用シートS5の向きや車室内での位置及び高さを変更することができる。
車両用シートS5では、荷物を載置する際、オットマン30をシートクッション11Fの上面よりも上方に移動させ、更にオットマン30の上端30aが、使用状態のアームレスト38の下端38bよりも上方に位置するように構成されている。オットマン30をこのように位置づけることにより、荷物等の保持力が向上する。また、車両用シートS5において、オットマン30の上端30aの位置が、アームレスト38の上端38aよりも上方に位置するように構成されてもよい。
また、図33Bに示す車両用シートS5のように、オットマン30をシートクッション11Fの上面よりも上方に移動させた状態で、オットマン30が、使用状態のアームレスト38と直接、接触して繋がってもよい。
なお、オットマン30は、左右にあるアームレスト38のうちいずれか一方と接触して繋がってよい。また、左右両方のアームレスト38と接触して繋がってもよい。
図33Cに示す車両用シートS5aのように、上方に移動したオットマン30と、アームレスト38とが可動部材39を介して、繋がる又は接触するように構成されてもよい。
可動部材39は、アームレスト38の先端に設けられた、サポート部材又は補助用アームレストであるとよい。図33Cに示す例では、サポート部材又は補助用アームレストは、アームレスト38が延びる方向に沿って、図33Cに示す矢印F方向にスライド移動可能に取り付けられている。サポート部材又は補助用アームレストは、アームレスト38の先端において回転移動可能に設けられてもよい。
また、図33Dに示す車両用シートS5bのように、オットマン30とアームレスト38とを繋げる可動部材39は、オットマン30に設けられるサポート部材又は補助用オットマンであってもよい。
オットマン30に設けられるサポート部材又は補助用オットマンは、オットマン30の先端において回転移動可能に設けられるとよい。また、サポート部材又は補助用オットマンは、オットマン30にスライド移動可能に設けられてもよい。
図33Eに示す車両用シートS5cのように、使用状態にあるアームレスト38と上方に移動したオットマン30とは、連結部材40(接続部材)を介して、連結又は接触するように構成されてもよい。連結部材40は、例えばロープやゴム等からなる線状部材41であってよい。
また、連結部材40は、図33Fに示す車両用シートS5dのように、ネット状部材42で構成されもよい。
また、連結部材40は、図33Gに示す車両用シートS5fように、布や皮革等からなる面状部材43であってもよい。連結部材40は、クリップや面ファスナ等の取付部材44により、オットマン30の先端とアームレスト38の先端とに固定される。簡易な構成で、オットマン30とアームレスト38とを連結することができる。
連結部材40は、オットマン30とアームレスト38とを連結又は接続するだけでなく、アームレスト38を、シートクッション11F又はシートバック12Fに連結又は接続するように設けてもよい。また、連結部材40は、オットマン30を、シートクッション11F又はシートバック12Fに連結又は接続するように設けてもよい。
例えば、図33Hに示す車両用シートS5gように、連結部材40が、オットマン30、アームレスト38、シートクッション11F及びシートバック12Fを連結又は接続してもよい。この場合、連結部材40は、ネット状部材42又は布等の面状部材43により構成されるのが望ましい。連結部材40は、シートクッション11F及びシートバック12Fの側部にクリップ等の取付部材44により固定される。連結部材40をこのように設けることで、荷物等の保持力が一層向上する。
図33Iに示す車両用シートS5gのように、複数の連結部材40を用いて、車両用シートS5gの側部を覆ってもよい。オットマン30とアームレスト38の先端を、連結部材40である線状部材41を用いて連結すると共に、シートバック12F、アームレスト38、シートクッション11F、及びオットマン30により囲まれる側方の開口部を、面状部材43又はネット状部材42により覆ってもよい。
また、図33Jに示す車両用シートS5hのように、左右にあるアームレスト38を、連結部材40であるネット状部材42又を用いて連結してもよい。連結部材40は、面状部材43であってもよい。この場合、アームレスト38の先端とオットマン30とは、線状部材41により連結又は接続されているとよい。連結部材40としてネット状部材42又は面状部材43を用いるとより広い面積で、保持力を向上させることができる。また、線状部材41及び面状部材43を一体に形成してもよい。
また、図34に示す車両V5Aのように、インストルメントパネル9と、フロントシートSFのシートバック12D及びシートクッション11Dとを、ネット状部材42により連結又は接続するとよい。ネット状部材42の代わりに面状部材43を用いてもよい。
連結部材40が荷物45を保持する荷物保持部材46として機能するため、フロントシートSFの側部から荷物45が脱落することが抑制され、荷物45等の保持力が向上する。
ネット状部材42等の連結部材40はインストルメントパネル9に収納され、使用時にインストルメントパネル9から引き出すことにより使用されてもよい。
<<第6実施例>>
本実施形態の第6実施例である車両V6について、図35乃至図38を用いて説明する。図35は、第6実施例の車両V6の構成を模式的に示す図で、車両V6を側方からみた図である。図36は、図35のE1-E1線に沿った断面図で、車両V6を上方から見た図である。図37は、シートアレンジの別例を示す図で、車両V6を側方から見た図であり、図38は車両V6を上方から見た図である。
近年では、より積極的に自動車の車室を、個人が過ごす部屋として利用することが望まれている。また、車室に頻繁に出入りすることから、乗降のしやすさも求められている。
一方、電気自動車では、より多くのバッテリを搭載することも望まれているため、床下にバッテリを搭載すると、床が高くなり、乗降のし難さが課題となっていた。
第6実施例の車両V6は、バッテリBTを収納するバッテリ収納部50を有し、バッテリ収納部50の少なくとも一部は、車両V6の床上に配置されている。また、床上に配置されるバッテリ収納部50の上面52aは、車内に搭載される車両用シートSのシートクッション11Eの上面よりも高い位置となるように構成される。
床下にバッテリBTを配置しないため、床4の高さを低くすることができ、乗降が容易になる。
車両V6は電気自動車であり、図35に示すように、車両用シートS6が搭載される車室2と、車室2の前方に設けられモータM等が搭載されるモータルーム55と、車体の四隅に配置されるタイヤ7とを備えている。従来、モータMに電力を送るバッテリは車室の床の下方に配置される場合が多く、そのため、床が高い位置に設けられていた。
第6実施例の車両V6は、バッテリBTを収納するバッテリ収納部50を備えている。また、バッテリ収納部は図35に示すように、モータルーム55に配置される第1バッテリ収納部51と主に車室2内に配置される第2バッテリ収納部52とから構成されている。第1バッテリ収納部51は、その長軸方向が車両V6の左右方向(幅方向)に沿うように配置されている。また、第2バッテリ収納部52は、その長軸方向が車両V6の前後方向に沿うように配置されている。そのため、バッテリ収納部50は上面視で全体としてT字状に形成される。
第2バッテリ収納部は、図35に示すように、車室内において床4Gよりも上に配置されている。また、第2バッテリ収納部52の上面52aは、シートクッション11Eの上面よりも高い位置となるように形成されている。言い換えれば、車室2内の中央部に大型のセンタートンネルを設け、その内部にバッテリBTを配置している。
床下にバッテリを配置していないため、低床にすることができる。また、バッテリ収納部は高い剛性を有していることから、車室内の中央に配置することで、車体の剛性を高めることができる。
車両V6の車室2内には、複数の車両用シートS6(フロントシートSF6、リアシートSR6)が搭載されている。車両用シートS6は、図35に示すように、第2バッテリ収納部52の左右に配置されており、前後方向に移動可能になっている。前後方向の移動は、車両用シートS6に設けられたレール装置17により実現されている。レール装置17は、シート側に設けられるアッパーレール17aと、アッパーレール17aがスライドするロアレール17bとサイドレール17cとから構成されている。ロアレール17bはアウタースライドレールであり、床上において車両外側に配置される。また、サイドレール17cはインナースライドレールであり、第2バッテリ収納部52の側面に配置されている。サイドレール17cが第2バッテリ収納部52の側面に配置されることで、車両用シートS6のシート剛性を高めることができる。
第2バッテリ収納部52は、途中に人が通ることが可能な空間が形成されるように、分割されてもよい。乗員Hは、反対側のシートに容易に移動することできる。
また、第2バッテリ収納部52内に配置されたバッテリBTは、後方にスライドできるようにしてもよい。バッテリBTをスライド可能にすることで、バッテリBTの交換が容易になる。
また、本実施例のバッテリ収納部50はT字型に形成されているが、更に幅方向に延びる第3バッテリ収納部を車室内に設け、バッテリ収納部50を全体としてH字型となるようにしてもよい。
また、第2バッテリ収納部52の上面52aには、カップホルダ、収納ボックス、アームレスト等を設けてもよい。また、照明機器や、ディスプレイ等の表示装置、テーブル等の各種外部機器を取り付けるためのアタッチメント56(装着部)を設けてもよい。また、アタッチメント56に、外部機器を接続することで、外部機器に電流が流れるようにしてもよい。例えば、別途電源をコンセントに接続にしなくても、アタッチメント56に照明機器や表示機器を接続することで、照明機器等に電流が流れ点灯させることができる。
図37及び図38を用いて、車室2内の別アレンジについて説明する。図37に示すように、リアシートSR6を折り畳んで前方にスライドさせることにより、車室2の後方に空間を形成することができる。広くなった空間は、寝室又は荷物置き場として利用してよい。
また、第2バッテリ収納部52にテーブル19や表示装置36を接続し、第2バッテリ収納部52の周囲に、好みの椅子47を配置することにより作業場所的な空間として利用してもよい。また、ルーフ6からハンモック等をつるし、寝室として使用してもよい。
<<第7実施例>>
本実施形態の第7実施例である車両V7について、図39を用いて説明する。図39は、車両V7の構成を模式的に示す図で、車両V7を側方から見た図である。
従来、インストルメントパネルには、カーナビゲーションシステム等で地図情報を表示するディスプレイが設けられている。今後、より多くの情報を表示させるために、より大きな画面を有するディスプレイや、複数のディスプレイが配置されることが予想される。しかしながら、ディスプレイが大きくなったり複数になったりすると、運転席から遠くなる部分や、遠くに配置されるディスプレイが出てくるため、単にディスプレイを傾けるだけでは手や指が届かず、タッチ操作し難くなるという課題があった。
そこで、車両V7では、タッチ操作可能な表示装置36が、操作者から離れた位置、例えばインストルメントパネル9に配置されている場合であっても、操作者のシートに向けて移動し操作可能となるように構成されている。
より具体的に述べると、図39に示すように、乗物用の設備を収納可能なインストルメントパネル9が車室2の前側に設けられており、インストルメントパネル9から、伸縮可能なアーム部48を介して、タッチ操作可能な表示装置36が取り付けられている。
インストルメントパネル9は、本発明の設備収納部に相当し、表示装置36は画像表示装置に相当する。
アーム部48により操作者の近くまで表示装置36を移動させることができ、例えば、助手席であるフロントシートSF7やミッドシートSM7に着座する乗員も表示装置36をタッチ操作することが可能になる。
なお、アーム部48にアクチュエータ等の可動機構を設けて、操作者の近くまで自動的に移動するようにしてもよい。このとき、操作者が操作を希望したときに移動するのがよい。例えば、運転手がハンドルに設けられた操作スイッチを押下したときに、運転手の近くにまで表示装置36を移動させるとよい。また、車内カメラ57により、乗員Hの視線等を検知し、表示装置36を見たときに、その乗員Hの近くに表示装置36を移動させてもよい。また、車室内に設けられたマイクにより、乗員の音声を取得し、乗員の音声による指示により移動するようにしてもよい。
表示装置36を移動させる場合、車内カメラ57やシートベルトリマインダー等で用いられる圧力センサにより、乗員の体格や位置を検知し、操作するうえで適切な位置を求め、その位置に移動させるようにしてもよい。このような表示装置36の位置の算定には、車両V7に搭載されるECUによって行われる。
なお、表示装置36は、インストルメントパネル9から取り外し可能に設けられてもよく、取り外された表示装置36は、無線で車内のECUと接続して、操作可能にしてもよい。また、乗員Hが、表示装置36をタブレット端末のように使用しても構わない。
また、インストルメントパネル9の一部又は全体が表示装置36ごとチルトしたり、高さが変わったりしてもよく、また、操作者に向かって表示装置36がせり出すように構成されてもよい。
<<第8実施例>>
本実施形態の第8実施例である車両V8について図40乃至図42を用いて説明する。図40は、車両V8の構成を模式的に示す図であり、車両V8を上方から見た断面図である。図41は、車両V8のシートアレンジの例を示す図で、車両V8を上方から見た断面図である。図42は、図40のF1-F1線に沿った断面図で、車両V8を前方から見た図である。
自動運転可能な車両では、乗員は運転から解放され、車内の好きな場所で自由に過ごすことが可能である。車内で仕事や勉強等を行う際、室内で使用するような広いテーブルがあると便利であり快適性が増加すると思われる。
特開2022-105207号公報には、乗物用シートの背面にテーブルを設けた乗物用シートが開示されている。しかしながら、従来の乗物用シートに設けられるテーブルは、車内で作業(例えば、勉強や仕事)をすることを前提としていないため、テーブル面が小さく、作業しにくいという課題があった。また、テーブルの位置が固定されているため、決まった座席でしかテーブルを使えないという課題があった。
本実施形態の第8実施例である車両V8は、乗員Hが入り込む車室2(内部空間)と、車室2を囲う床4、ルーフ6及び側壁5を備える壁部3を有する。そして、車両V8は、床4に設けられるテーブル用レール53と、テーブル用レール53上をスライド可能に取り付けられたテーブル54と、を備えている。
車両V8には、乗員Hが着座する車両用シートS8(フロントシートSF8、ミッドシートSM8、リアシートSR8)が複数設けられており、床面に配置されたシートレール(ロアレール17b)によって前後方向にスライドすることが可能になっている。また、各車両用シートS8は、リクライニング装置14、高さ調整装置15、シート回転装置16を備えており、シートバックの後傾角度や、シートクッションの高さ及び向きを変更することが可能に構成されている。
テーブル用レール53は、図40に示すように、車両V8の幅方向中央において前後方向に延びるように配置されている。また、フロントシートSF8とミッドシートSM8との間、ミッドシートSM8とリアシートSR8との間において、左右方向(シート幅方向)に延びるように配置されている。テーブル54は、テーブル用レール53に沿って、前後方向又は幅方向に移動することが可能となっている。なお、テーブル54はセンターコンソール49であってもよい。
乗員HはフロントシートSF8でテーブル54を使用したいときは、テーブル54を前に移動させて使用することができる。また、リアシートSR8で使用したいときは、テーブル54を後方に移動させて使用する。
そのため、それぞれの席にテーブルを設けなくても、使用を希望する乗員の着座する席にテーブル54を移動させて、テーブル54を使用することができる。
従来、各シートに設けられたテーブルが不要となり、無駄な空間を省くことができると共に、軽量化を図ることも可能である。乗員Hがテーブル54を使用しない場合は、テーブル54を、邪魔にならない箇所、例えばリアシートSR8の後方に配置してもよい。
テーブル54は、テーブル用レール53に対して着脱自在に取り付けられてもよい。テーブル54が不要な場合は、テーブル用レール53から取り外し、リアシートSR8の後方に収納してもよい。
また、テーブル54は着脱式で、外されたテーブル54は、インストルメントパネル9やドア5dに取付てもよい。また、車両用シートS8を前後に移動させるためのシートレール(ロアレール17b)に、テーブル54を取り付けて、スライド移動させてもよい。また、車両用シートS8をシートレールから取り外し、そのレールを活用してテーブル54を取り付けてもよい。
また、テーブル54はインストルメントパネル9に収納可能に取り付けられ、使用時に乗員Hが引き出して、テーブル用レール53に取り付けて使用してもよい。また、テーブル54はルーフ6に収納可能に取り付けられ、必要に応じて引き出されて使用できるようにしてもよい。
レール上を移動するテーブル54はドア5dの開閉に合わせて移動してもよい。また、テーブル54は、車両用シートS8の移動に合わせて移動してもよい。
また、ドリンクホルダ等が設けられたセンターコンソール49を着脱式とし、取り外されたセンターコンソール49を、レール上を移動するテーブル54として使用してもよい。
レール上を移動可能なテーブル54は、安全性を考慮して、衝突時に倒れるように構成されるとよい。また、図42に示すように、テーブル54に乗員保護装置28であるエアバッグ装置28cを設け、衝突時にエアバッグ装置28cの袋体28dが展開するようにしてもよい。また、車両用シートS8が回転した場合、レール上のテーブル54は、シートの向きに応じて、乗員Hが使いやすい位置に移動するとよい。
また、図41に示すように、複数の車両用シートS8が車室内で回転する場合、以下のように制御されるとよい。以下の制御は、例えば、車両V8に搭載され、各車両用シートS8に接続された不図示のECU(制御部)により実行される。
先ず車両用シートS8に設けられた生体センサ(センサ部)により、生体情報を取得し、着座する乗員の体型、例えば乗員の背の高さ等の体格情報を推定する。生体センサは例えばシートクッションの表面に配置された圧力センサである。
次に、車室内の複数の車両用シートS8が回転するときに、乗員H同士の足がぶつからない、車両用シートS8の移動量及び回転量と、車両用シートS8の移動順序(操作順序)とを自動的に計算を行う。
乗員Hの体型を推定する場合、車両用シートS8に設けられた生体センサだけでなく、車室内を撮像する車内カメラ57を用いて推定してもよい。
また、車両用シートS8が回転するとき、着座する乗員Hに回転開始の情報を与える情報伝達手段を備えてもよい。情報伝達手段として、例えば、乗員Hが視認可能な位置にある光源を発光させてよい。又は、情報伝達手段として、車両用シートS8に設けられた振動装置を振動させてもよい。
また、情報伝達手段として、車内のスピーカを用いて、音声や警告音等により回転開始のアナウンスをしてもよい。例えば、回転するとき、乗員Hに対してシート操作中に乗員Hの姿勢の変更するように指示する姿勢指示手段を備え、姿勢指示手段が、乗員Hに対して「足を上げて待機してください」等のメッセージを音声で報知してもよい。更に、車内のディスプレイに同様のメッセージを表示するようにしてもよい。
また、車両用シートS8を回転移動させる場合、移動可能に設けられたテーブル54又はセンターコンソール49を、インストルメントパネル9の下やリアシートSR8の位置まで退避させてもよい。又は、車室2の中央に移動する等の操作を加えてもよい。
また、各車両用シートS8には、隣接する車両用シートS8との距離や乗員との距離を測定する距離センサ又は車内カメラを備えるとよい。距離センサ又は車内カメラ57により、シート操作、又は、車両用シートの移動中に、乗員Hの身体が隣り合う車両用シートS8の間に挟まれる等の危険を検知又は予知した場合、自動的に車両用シートS8の移動を停止してもよい。
また、上記シート操作及び車両用シートS8の回転は、車両V8のドア5d、例えパワースライドドアを開けた状態で実施するようにしてもよい。
<<テーブル用乗員保護装置>>
車室内の複数の車両用シートが、図41に示すように、車室中央に向いている場合、車室中央にセンターコンソール又はテーブルが配置されている場合がある。このような状態の場合、車両用シートにエアバッグ装置等の乗員保護装置を設けても、十分に保護できない場合がある。
そこで、本実施例の車両V8では、図42に示すように、車室中央に配置されたセンターコンソール49又はテーブル54に、外側に向かって展開可能なエアバッグ装置28cを設けている。エアバッグ装置28cは、袋体28d及びインフレータ等を含むエアバッグモジュールを有する。エアバッグ装置28cは、図42に示すように、センターコンソール49の上下方向に延びる側壁部に設けられているとよい。
また、センターコンソール49から水平方向外側に向かって水平に延びるテーブル54を備えている場合、エアバッグ装置28cは、テーブル54の外側端部に設けられているとよい。
テーブル54には、複数のエアバッグ装置28cを配置し、エアバッグの袋体28dが展開するとき、袋体28dがテーブル54の全周を囲むようにしてもよい。
また、車両V8のルーフ6に下方に展開するエアバッグ装置を設置し、袋体28dがテーブル54を上方から包むように展開してもよい。
以上、本実施形態に係る乗物について図を用いて説明した。なお、第1実施例乃至第3実施例で示した車両では、マットレス、ルーフ及び側壁部のうちいずれかに設けられた収納部にシートバックが取り付けられているが、シートバックが収納可能な位置は、マットレス、ルーフ及び壁部のいずれかを選択し組み合わせてもよい。例えば、フロントシートのシートバックはマットレスの収納部に収納され、リアシートのシートバックはルーフの収納部に収納されてもよい。また、第2実施例の車両V2に搭載された支持面調整装置や乗員保護装置は、実施例1の車両V1や他の実施例の車両にも適用することができる。
V1、V1A~V1C、V2、V2B、V3、V4、V4A,V4A’、V5、V5A,V6~V8 車両(乗物)
S、SA、S5 車両用シート
SF フロントシート
SM ミッドシート
SR リアシート
BT、BT1、BT2 バッテリ
M モータ
H 乗員
P パッド
T 表皮
2 車室(内部空間)
3 壁部
4、4A、4G 床
4a、4Aa 上側フロア
4b、4Ab 下側フロア
4c 空気層
4d バッテリ凹部
5 側壁
5a フロント部
5b テールゲート
5c ピラー
5d ドア
6 ルーフ(上壁)
6a サンルーフ
7 タイヤ
8 窓
8a フロントウインドウ
8b リアウインドウ
9 インストルメントパネル(設備収納部)
10、10A、10B、10B’、10C マットレス
10a、10Aa、10Ba 支持面
10Ab フロア逃げ部
11、11A、11D シートクッション
12、12B、12B’、12C、12D、12E シートバック
12a、12Ba 支持面
12b バック用支持部材
12Bc 貫通孔
12d 延長部
13 ヘッドレスト
13a 貫通孔
14 リクライニング装置
15 高さ調整装置
16 シート回転装置
17 レール装置
17a アッパーレール
17b ロアレール
17c サイドレール
18 乗員支持部材
19 テーブル
20、20B、20B’、20C、20D 収納部
21、21A、21B、21B’、21C、21D 収納用凹部
22 連結部
22a 回転軸
22b ロック装置
23、23’ 足入用凹部
23a~23h 第1凹部~第8凹部
24 充填部材
25 ヒータ
26 通知装置
27 支持面調整装置
28 乗員保護装置
28a サイドエアバッグ
28b ベルト取出部
28c エアバッグ装置
28d 袋体
29 フレーム
30 オットマン
31 ハンドル
32 バッテリ支持壁
34 換気孔
35 隙間
36 表示装置
37 端部支持部材
38 アームレスト
39 可動部材
40 連結部材
41 線状部材
42 ネット状部材
43 面状部材
44 取付部材
45 荷物
46 荷物保持部材
47 椅子
48 アーム部
49 センターコンソール
50 バッテリ収納部
51 第1バッテリ収納部
52 第2バッテリ収納部
53 テーブル用レール
54 テーブル
55 モータルーム
56 アタッチメント
57 車内カメラ

Claims (17)

  1. 乗員が入る内部空間を有する乗物であって、
    前記内部空間を囲う床、上壁及び側壁を有する壁部と、
    前記床に配置され、少なくとも前記乗員の下半身を支持するマットレスと、
    前記乗員の上半身を支持するシートバックと、を備え、
    前記シートバックは、前記マットレス、前記上壁及び前記側壁のうちいずれかに設けられた収納部に収納可能に取り付けられていることを特徴とする乗物。
  2. 前記シートバックは、前記マットレスと連結しており、前記マットレスに設けられた前記収納部に収納されることを特徴とする請求項1に記載の乗物。
  3. 前記収納部は、前記シートバックが前記マットレスと連結する連結部の後方に設けられることを特徴とする請求項2に記載の乗物。
  4. 前記シートバックが前記マットレスの前記収納部に収納された場合、前記シートバックの支持面と前記マットレスの支持面とが面一になることを特徴とする請求項2に記載の乗物。
  5. 単一の前記マットレスに、複数の前記シートバックと、複数の前記シートバックそれぞれに対応した前記収納部とが設けられていることを特徴とする請求項2に記載の乗物。
  6. 前記シートバックは、前記マットレスから独立しており、前記上壁に設けられた前記収納部に収納されることを特徴とする請求項1に記載の乗物。
  7. 前記マットレスの支持面には、前記乗員の足を挿入するための足入用凹部が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の乗物。
  8. 前記足入用凹部に充填可能な充填部材を有することを特徴とする請求項7に記載の乗物。
  9. 前記シートバックは、前記マットレスから独立しており、前記側壁に設けられた前記収納部に収納されることを特徴とする請求項1に記載の乗物。
  10. バッテリを収納するバッテリ収納部を備え、
    前記バッテリ収納部の少なくとも一部が、前記床の上に配置されており、
    前記床に配置される前記バッテリ収納部の上面は、前記マットレスの上面より高い位置にあることを特徴とする請求項1に記載の乗物。
  11. 前記バッテリ収納部に、外部機器を装着する装着部を有することを特徴とする請求項10に記載の乗物。
  12. 乗物用の設備を収納する設備収納部と、
    該設備収納部に、伸縮可能なアーム部を介して取り付けられる表示装置と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の乗物。
  13. 前記乗員の生体情報を取得するセンサ部を備え、
    前記表示装置は、前記センサ部が取得した前記生体情報を基に自動的に移動可能に構成されていることを特徴とする請求項12に記載の乗物。
  14. 前記床に設けられたレールと、
    該レール上をスライド可能に取り付けられたテーブルと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の乗物。
  15. 前記テーブルは前記レールに対して着脱自在に取り付けられていることを特徴とする請求項14に記載の乗物。
  16. 前記テーブルの脚部に乗員保護装置が設けられていることを特徴とする請求項14に記載の乗物。
  17. 前記シートバックと前記マットレスとを有し、前記床に対し回転及びスライド移動可能に取り付けられる複数のシートと、
    前記複数のシートに着座する前記乗員の生体情報を取得するセンサ部と、
    前記複数のシートの回転又はスライド移動を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記センサ部から取得した前記生体情報に基づいて、前記複数のシートに着座する前記乗員の体格を推定し、
    前記制御部は、前記複数のシートが回転するときに、推定された体格情報を基に、前記複数のシートの回転量及びスライドの移動量と、前記複数のシートの移動順序を算出することを特徴等する請求項1に記載の乗物。
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