JP2024068066A - 包装袋用積層フィルム、およびそのフィルムからなるピロー包装袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】段ボール面との擦れによる裂けが発生しにくく、積み替え時や搬送時の揺れや変形によってもピンホールが発生しない包装袋を製造可能な積層フィルムを提供すること。【解決手段】二軸延伸ポリアミドフィルムを含んで形成された中心層2と、中心層の一方の面に設けられた外層部3と、中心層の他方の面に設けられた内層部4と、を備え、外層部3は、ポリアミドフィルムからなる中心部31と、中心部の厚さ方向両側の面に形成された中密度ポリエチレン層32,33と、を有し、内層部4は、密度が0.905g/cm3以上0.910g/cm3以下の直鎖状低密度ポリエチレンからなる第二層42と、密度が0.921g/cm3以上0.930g/cm3以下の直鎖状低密度ポリエチレンからなり、第二層の厚さ方向両側の面にそれぞれ形成された第一層41および第三層43と、を有し、第一層および第三層の厚みを前記第二層の厚みの1/2以下とする。【選択図】図1

Description

本発明は、飲料用液体、調理・加工用液体などを搬送する時に使用する包材であって、特に、液洩れや破袋を起こしにくい包装袋用積層フィルムおよびピロー包装袋に関する。
無菌充填包装システムなどを使用して、大容量、かつ流動性の高い液体を包装するには、殺菌工程を経ても変質しない耐性を有するだけでなく、段ボール面との擦れによる裂けや、搬送時の変形などによって起きやすいピンホールなど、それらが発生しにくい積層フィルムを使用する必要がある。
例えば、特許文献1では、
積層フィルムで形成された包装袋であって、
前記積層フィルムは、二軸延伸ナイロンフィルムを含んで形成された中心層と、前記中心層の一方の面に設けられた外層部と、前記中心層の他方の面に設けられた内層部と、を備え、
前記外層部は、無延伸ナイロンフィルムからなる中心部と、前記中心部の厚さ方向両側の面に形成されたポリオレフィン層と、を有し、
前記内層部は、JIS K7112で測定した密度が915kg/m未満の直鎖状超低密度ポリエチレンからなる第一層と、JIS K7112で測定した密度が915kg/m以上の直鎖状低密度ポリエチレンからなり、前記第一層の厚さ方向両側の面にそれぞれ形成された第二層および第三層と、を有し、
前記内層部は、無溶剤型の接着剤を用いて前記中心層に積層されている、包装袋を提案している。
しかしながら、この包装袋は、外層部のポリオレフィン層が一般的なオレフィン樹脂層を想定している。この為、段ボールに箱詰めする時の落下による衝撃や変形などや、搬送時の振動などによって段ボール面との擦れによりピンホールが発生し易い、といった問題があった。
また、特許文献2では、
積層フィルムで形成された包装袋であって、
前記積層フィルムは、単層での引張伸度が、フィルム流れ方向およびそれに直角な方向でそれぞれ95~100%である二軸延伸ナイロンフィルムを含んで形成された中心層と、前記中心層の一方の面に設けられ、包装袋の外側となる外層部と、前記中心層の他方の面に設けられ、包装袋の内側となる内層部とを備え、
前記外層部は無延伸ナイロンフィルムからなる中心部と、少なくとも前記中心部の厚さ方向外側の面に形成されたポリオレフィン層からなり、無溶剤型の接着剤を用いて前記中心層に積層されており、
前記内層部はポリオレフィン層を有し、無溶剤型の接着剤を用いて前記中心層に積層されている積層フィルムであることを特徴とする包装袋を提案している。
この包装袋は中心層のナイロン層がチューブラー押出し用の高粘度の分子量の高い樹脂を、延伸後、急冷し、柔軟性のある層ができている。しかしながら、段ボールに箱詰めする時の落下や変形などや、搬送時の振動などによって、折れた部分に発生する包装袋の角が、段ボールの面に当たって擦れ、ピンホールが発生し易い、といった問題をまだ抱えていた。
特許第6127711号公報 特開2016-222277号公報
そこで、本発明は、段ボール面との擦れによる裂けが発生しにくく、積み替え時や搬送時の揺れや変形によってもピンホールが発生しない包装袋を製造可能な積層フィルムを提供することを目的とする。
すなわち、請求項1に記載の発明は、包装袋に用いられる積層フィルムであって、
前記積層フィルムは、二軸延伸ポリアミドフィルムを含んで形成された中心層と、前記中心層の一方の面に設けられた外層部と、前記中心層の他方の面に設けられた内層部と、を備え、
前記外層部は、ポリアミドフィルムからなる中心部と、前記中心部の厚さ方向両側の面に形成された中密度ポリエチレン層と、を有し、
前記内層部は、密度が0.905g/cm以上0.910g/cm以下の直鎖状低密度ポリエチレンからなる第二層と、密度が0.921g/cm以上0.930g/cm以下の直鎖状低密度ポリエチレンからなり、前記第二層の厚さ方向両側の面にそれぞれ形成された第一層および第三層と、を有し、
前記第一層および第三層の厚みが、前記第二層の厚みの1/2以下であることを特徴とする包装袋用積層フィルムである。
この包装袋用積層フィルムは、内層部の第二層の直鎖状低密度ポリエチレンの密度が0.905g/cm以上0.910g/cm以下であって、その両側の第一層および第三層の直鎖状低密度ポリエチレンの密度より小さいため、この第二層が柔軟であり、しかも、この柔軟な第二層の厚みに比較して第一層および第三層の厚みがその1/2以下であるため、第一層および第三層の密度が0.921g/cm以上であっても、段ボール箱に箱詰めしても、その積み替え時や搬送時の揺れや変形によっても、段ボール面との擦れによる裂けが発生しにくく、このため、ピンホールの発生を防止することができる。
なお、内層部の前記第一層および第三層の厚みは前記第二層の厚みの1/5以下であることが望ましい。内層部の前記第一層と第三層とは同じ厚みであってよい。
また、内層部の前記第一層および第三層がアンチブロッキング剤を含んでいることが望ましい。アンチブロッキング剤を含んでいることにより、段ボール面と擦れてもその摩擦が減り、一層ピンホールの発生を防止することができる。これら第一層および第三層がアンチブロッキング剤を4000~5000ppm含んでいることが望ましい。
一方、外層部の前記中心部は2軸延伸ポリアミドフィルムから成ることができる。そして、前記外層部が40μm以上60μm以下の厚みを有し、その中心部が厚み10μm以上15μm以下の厚みを有し、その中密度ポリエチレン層が15μm以上22.5μm以下の厚みを有するものであってよい。
また、前記中心層は15μm以上25μm以下の厚みを有することができる。
この積層フィルムが、幅15mm、ループ長100mm、押し込み量15mmにおける反発力の腰強度を60N以下とすることができる。
そして、この積層フィルムは、これを使用して、例えばピロー包装袋を作成し、段ボール箱に箱詰めしても、積み替え時や搬送時の揺れや変形によっても、ピンホールが発生し難いのである。
本発明の積層フィルムを使用した包装袋は、段ボールなどに接触してもピンホールや破袋が生じず、漏れたり、殺菌不良を発生したりしないので、安心してアセプティック殺菌インライン充填機などにも使用できる。
本発明に係る包装袋用積層フィルムの構成を示す図である。 本発明に係る包装袋用積層フィルムに内容物を充填するピロー包装袋を製造する製造ラインの一例を示す構想図である。 本発明に係る積層フィルムによって製造するピロー包装袋の形態例を示す概観斜視図である。
本発明の包装袋用積層フィルムについて、図で説明する。
図1は、本発明に係る包装袋用積層フィルムの構成である。
本発明の包装袋用積層フィルム1は、二軸延伸ポリアミドフィルムを含んで形成された中心層2と、前記中心層2の一方の面に設けられた外層部3と、前記中心層2の他方の面に設けられた内層部4とから形成されている。
中心層2は、二軸延伸ポリアミドフィルムを用いているので、柔軟性とバリア性があって、伸びにも追随し、ピンホールや破袋が生じにくい。また、二軸延伸されている為、引張強度も高く、耐突き刺し性も高い。
上記中心層の二軸延伸ポリアミドフィルムは、15μm以上25μm以下の厚みとする。二軸延伸ポリアミドフィルムは、充分な柔軟性や耐突き裂き性を得るには、15μm以上が必要であり、15μm未満では、特に耐突き裂き性が低下してしまう。その為、厚くしやすい中心層に15μm以上の二軸延伸ポリアミドフィルムを用いる。ただ、25μm以上の厚みにすると、返って柔軟性が低下し、破断しやすくなる。この為、中心層の二軸延伸ポリアミドフィルムは、15μm以上25μm以下の厚みとする。
外層部3は、二軸延伸ポリアミドフィルムからなる中心部31と、前記中心部31の厚さ方向両側の面に形成された中密度ポリエチレン層32、33とから形成されている。中心部31も二軸延伸ポリアミドフィルムからなり、二重に二軸延伸ポリアミドフィルムによって形成されているので、ピンホールや破袋が生じにくい。
中心部31の外側の中密度ポリエチレン層32は、密度が0.925~0.940g/cmであり、低密度ポリエチレンよりも高い密度のポリエチレンを使用している。中密度ポリエチレンは、表面硬度が高い為、段ボールなどの硬いセルロース繊維で擦られても、削られたりしにくく、かつ、破れにくい。また耐熱性が低密度ポリエチレンよりも高いので、より、水をはじき易く、かつ、水素処理殺菌工程やその乾燥工程での収縮を抑えられる。
また、中心部31の内側の中密度ポリエチレン層33も、同じように密度が高く、破れ
にくく、外側の中密度ポリエチレン層32と対になっているので、熱や変形させる力などが掛かっても、伸びなどで変形することもなく、安定した形状を維持可能な構成としている。
ここで、外層部3は、中心部31の2軸延伸ポリアミドフィルムを10μm以上15μm以下の厚みとし、柔軟性を高く、かつ強度を持たせる。2軸延伸ポリアミドフィルムは、厚みが10μm未満の場合、著しく強度が低下する。一方、10μm以上15μm以下の厚みの2軸延伸ポリアミドフィルムは、柔軟性を高く、しかも高い強度を有している。
また、前記中心部31の厚さ方向両側の面に形成される中密度ポリエチレン層32,33は、15μm以上22.5μm以下の厚みとする。中密度ポリエチレン層は、擦れ強度を高くするには、15μm以上必要である。しかし、22.5μm以上にすると、全体の腰が強く上がり過ぎて、曲げたりした時に亀裂が生じ、破断しやすくなる。
そして、ポリアミドフィルムを中密度ポリエチレンで挟むことで、無理な力が生ぜさせないで、屈曲し易くなると共に、中密度ポリエチレンの強度を補完する。
この結果、外層部3の総厚は40μm以上となる。しかし、外層部3の総厚があまり厚くなると、伝導熱から、包装袋としてのシール強度にムラが発生する恐れが生じる。このような理由から、外層部3の総厚は60μm以下であることが望ましい。
内層部4は、密度の異なる多層の直鎖状低密度ポリエチレン層によって構成される。
中央の第二層42は、0.905g/cm以上0.910g/cm以下の超低密度の直鎖状低密度ポリエチレンから形成されている。
一方、第二層42より外側の第一層41は、密度が0.921g/cm以上0.930g/cm以下の高密度の直鎖状低密度ポリエチレンから形成されている。また、第二層42より内側の第三層43も、密度が0.921g/cm以上0.930g/cm以下の高密度の直鎖状低密度ポリエチレンから形成されている。これら第一層41および第三層43アンチブロッキング剤を含んでいることが望ましい。アンチブロッキング剤を含んでいることにより、段ボール面と擦れてもその摩擦が減り、一層ピンホールの発生を防止することができる。なお、これら第一層41および第三層43がアンチブロッキング剤を4000~5000ppm含んでいることが望ましい。
アンチブロッキング剤としては、高級脂肪酸、高級脂肪酸アマイド又は高級脂肪酸金属塩を使用することができる。例えば、ステアリン酸、エルカ酸アマイド、ステアリン酸アマイド、オレイン酸アマイド、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等であり、これらのなかでもエルカ酸アマイド、オレイン酸アマイド、ステアリン酸アマイドである。
そして、これら第一層41および第三層43の厚みは、第二層42の厚みの1/2以下であることが望ましい。従って、密度の低い第二層42の厚みが、内層部4総厚の半分以上を占め、内層部4全体が柔軟性に富んだ性質を得ることができるようになる。より望ましくは第一層41および第三層43の厚みは、第二層42の厚みの1/5以下である。なお、第一層41の厚みと第三層43の厚みとは同じであってよい。
なお、内層部4の総厚は60μm~100μmであることが望ましい。内容部の重量や、輸送時、積み替え時、倉庫への保管時の圧力や摩擦、振動に耐えるには、内層部4として、60μm以上の総厚が必要である。また、逆に100μmを越えると、融着精度が低下して、融着力の低い箇所が生じやすい問題があるから、内層部4の総厚は100μm以下でよい。
次に、前記中心層2と前記内層部4とは、ドライラミネート接着剤21により積層することができる。また、同様に、前記中心層2と前記外層部2とは、ドライラミネート接着剤21により積層することが可能である。
さらに、本発明の包装用積層フィルムは、通常、幅15mm、ループ長100mm、押し込み量15mmにおける腰強度を60N以下である。腰強度が高いと、段ボール等の置かれた周囲の梱包材と、強く摩擦しやすく、かつ、輸送時等の振動でも、屈曲に耐えにくい。そこで、腰強度を60N以下とすることによって、輸送時の屈曲、段ボールとの干渉における包装材料への衝撃を緩和し、ピンホール発生を抑制することができる。
本発明の包装袋用積層フィルムを使用して、ピロー包装袋を製造するラインを図2に示した。
巻き取りロールになった積層フィルム1は、過酸化水素水などによる殺菌層5に投入され、乾燥炉6を通って縦ピロー製袋機8に入る。縦ピロー製袋機8では、まず、左右の内層同士を向かい合わせ、シールして筒状とし、下端の下シール部をシール後、内容物充填部7で、規定量充填し、上端の下シール部と次の下シール部をシールして、断裁されて、製造されるシンプルな製造工程で充填できる。
本発明の包装袋用積層フィルムで想定される包装袋は、例えば、図3に示すようなピロー包装袋である。
ピロー包装袋は、フィルムの左右両端を向かい合わせた背シール11で融着し、筒状とし、その下方の下シール部をシール後、内容物を充填し、上シール部をシールして包装される包装袋である。1本のロール状フィルムからだけで生産可能であり、安価な充填機で、生産性も高く、効率よく梱包できる包装形態として、利用される。
<実施例>
外層部3として、中密度ポリエチレン(厚さ15μm)/6-ナイロン(厚さ10μm)/中密度ポリエチレン(厚さ15μm)の多層フィルム(タマポリ株式会社製 商品名:ZPB102C)を使用した。この外層部3の総厚は40μmである。
中心層2として、二軸延伸6-ナイロン(興人フィルム&ケミカルズ株式会社製 商品名:ボニールW 厚さ15μm)を使用した。
内層部4として、三層の直鎖状低密度ポリエチレンを積層した多層フィルムを使用した。三層のうち中央の第二層42としては、密度が0.906g/cmの直鎖状低密度ポリエチレン層(厚み56μm)を使用した。
また、第二層42の両側の第一層41と第三層43とは、いずれも、密度が0.922g/cmの直鎖状低密度ポリエチレン層(厚み11μm)を使用した。なお、これら第一層41及び第三層43には、アンチブロッキング剤が配合されている。内層部4の総厚は78μmである。
<比較例>
アンチブロッキング剤の配合による滑り性の改善効果を検証するため、アンチブロッキング剤を配合した実施例に対して、配合していない対照例を作成した。
内層部4として、密度が0.915g/cm以上0.920g/cm以下の単層構造の直鎖状低密度ポリエチレン層を使用した他は実施例と同様に包装袋用積層フィルム1を製造した。なお、内層部4の直鎖状低密度ポリエチレン層にはアンチブロッキング剤を配合していない。
そして、これら外層部3、中心層2及び内層部4を、それぞれ、ドライラミネート接着剤21で接着積層して、包装袋用積層フィルム1を製造した。
こうして、両者の摩擦係数を測定した。
すなわち、JIS K7125に準拠して第三層43同士を接触させた摩擦係数試験にて、静摩擦係数と動摩擦係数とを測定した。この結果を表1に示す。
Figure 2024068066000002
この結果から、アンチブロッキング剤を配合した内層部4は、配合していない内層部4に比べて滑り性が改善されていることが確認された。
<評価方法>
<角ピンホール評価方法>
積層フィルムを5℃環境下に10時間放置し、4つ折りに折り畳んで、その角を段ボールに当てて磨耗試検に掛けて、ピンホール発生の有無を目視で確認した。なお、磨耗試験は、荷重200g、磨耗速度100mm/sec、磨耗距離140mm(片道70mm)、磨耗往復回数は300回とした。
この角ピンホールの評価は、それぞれ10枚を評価試験した。ピンホールが発生した積層フィルムの枚数を表1に示す。
<腰強度評価方法>
TD方向(フィルムの流れ方向に直交する方向)を幅方向として、幅15mmの積層フィルムをループ状に両端を合わせてシールし、ループ長50mmのサンプルを作成した。このループサンプルのシール部を下端にして圧縮試験機に固定し、押し込み量15mmにおけるループの反発力を測定評価した。測定機は、(株)東洋精機製作所製ループティフネステスタ(形式DA)である。
この腰強度は、それぞれ3枚を評価試験した。その平均値を表2に示す。
<屈曲試験評価方法>
TD方向を幅方向として、幅方向200mm、長手方向290mmの積層フィルムに浸透液を塗付し、その15分後に、幅左右の内層部を内側に合わせて裏面中央に背シール部6を設けて円柱状にし、5℃環境下で440度ねじる。この時、長手方向は3.5インチ縮まる。その後、反対向きにねじって0度にして、長手方向は2.5インチ伸ばす。以上の工程を1往復として、3000往復行い、試検後、ピンホールの発生個数を検査確認する。
この屈曲試験は、それぞれ3枚を評価試験した。ピンホールの発生個数の平均値を表1に示す。
<実輸送の評価方法>
積層フィルムを使用してピロー包装袋を製造し、この包装袋に5リットルの水を充填し、密封して包装体とした。そして、この包装体を2袋ずつ段ボール箱に箱詰めした。こうして箱詰めした段ボール箱を計288ケース、3つのパレットに載せて、2500kmを輸送した。ピロー包装袋にピンホールが発生した場合を×、ピンホールの発生がなかった場合を〇と評価した。
Figure 2024068066000003
以上の結果から、内層部として三層の直鎖状低密度ポリエチレンを積層した多層フィルムを使用し、しかも、中央の第二層42として0.905g/cm以上0.910g/cm以下の直鎖状低密度ポリエチレン層を使用し、その両側の第一層41と第三層43として、密度が0.921g/cm以上0.930g/cm以下の直鎖状低密度ポリエチレン層を使用することにより、腰強度が低下し、柔軟性が増したことが確認できた。そして、角ピンホール試験においても優れた結果が得られることが確認できた。また、屈曲試験や実輸送試験では従来と同等の結果が得られ、積層フィルムの強靭性が低下することはなかった。
1・・・・・・・・積層フィルム
10・・・・・・・ピロー包装袋
11・・・・・・・背シール部
12・・・・・・・下シール部
13・・・・・・・上シール部層
2・・・・・・・・中心層
21・・・・・・・ドライラミネート接着剤
3・・・・・・・・外層部
31・・・・・・・中心部
32・・・・・・・中密度ポリエチレンフィルム層(外側)
33・・・・・・・中密度ポリエチレンフィルム層(内側)
4・・・・・・・・内層部
41・・・・・・・第一層
42・・・・・・・第二層
43・・・・・・・第三層
5・・・・・・・・殺菌槽
6・・・・・・・・乾燥炉
7・・・・・・・・内容物充填部
8・・・・・・・・縦ピロー製袋機

Claims (10)

  1. 包装袋に用いられる積層フィルムであって、
    前記積層フィルムは、二軸延伸ポリアミドフィルムを含んで形成された中心層と、前記中心層の一方の面に設けられた外層部と、前記中心層の他方の面に設けられた内層部と、を備え、
    前記外層部は、ポリアミドフィルムからなる中心部と、前記中心部の厚さ方向両側の面に形成された中密度ポリエチレン層と、を有し、
    前記内層部は、密度が0.905g/cm以上0.910g/cm以下の直鎖状低密度ポリエチレンからなる第二層と、密度が0.921g/cm以上0.930g/cm以下の直鎖状低密度ポリエチレンからなり、前記第二層の厚さ方向両側の面にそれぞれ形成された第一層および第三層と、を有し、
    前記第一層および第三層の厚みが、前記第二層の厚みの1/2以下であることを特徴とする包装袋用積層フィルム。
  2. 内層部の前記第一層および第三層の厚みが、前記第二層の厚みの1/5以下であることを特徴とする請求項1に記載の包装袋用積層フィルム。
  3. 内層部の前記第一層と第三層とが同じ厚みであることを特徴とする請求項1に記載の包装袋用積層フィルム。
  4. 内層部の前記第一層および第三層がアンチブロッキング剤を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の包装袋用積層フィルム。
  5. 内層部の前記第一層および第三層が含んでいることを特徴とする請求項4に記載の包装袋用積層フィルム。
  6. 外層部の前記中心部が2軸延伸ポリアミドフィルムから成ることを特徴とする請求項1に記載の包装袋用積層フィルム。
  7. 前記外層部が40μm以上60μm以下の厚みを有し、その中心部が厚み10μm以上15μm以下の厚みを有し、その中密度ポリエチレン層が15μm以上22.5μm以下の厚みを有することを特徴とする請求項1に記載の包装袋用積層フィルム。
  8. 前記中心層が15μm以上25μm以下の厚みを有することを特徴とする請求項1に記載の包装袋用積層フィルム。
  9. 前記積層フィルムが、幅15mm、ループ長100mm、押し込み量15mmにおける反発力の腰強度を60N以下としたことを特徴とする請求項1に記載の包装袋用積層フィルム。
  10. 請求項1~9のいずれかに記載の包装袋用積層フィルムからなることを特徴とするピロー包装袋。
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