JP2024067859A - スクリュープロペラ - Google Patents

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卓慶 山田
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Abstract

【課題】スクリュープロペラの後流に発生するハブ渦の影響を効果的に低減できるスクリュープロペラを提供する。【解決手段】プロペラハブと、プロペラハブから径方向における外側に突出する少なくとも1つのプロペラ翼と、を備えるスクリュープロペラであって、少なくとも1つのプロペラ翼よりもプロペラハブの後端側においてプロペラハブの外周面に形成された少なくとも1つの溝部を有し、少なくとも1つの溝部は、前端から後端に向かうにつれてプロペラハブの回転方向における上流側に向かって延在し、溝部の前端に、プロペラハブの周方向に沿って所定の周方向角度だけ延在して、溝部と該溝部に対してプロペラハブの前端側に隣接する溝部が形成されていない外周面とを仕切る前端側境界縁が形成された、を備える。【選択図】図2

Description

本開示は、スクリュープロペラに関する。
舶用プロペラ(スクリュープロペラ)は、プロペラハブと、プロペラハブから径方向における外側に突出する複数のプロペラ翼を備える。スクリュープロペラの後流には、ハブ渦と呼ばれる渦が発生する。ハブ渦は、それ自体の圧力低下によりプロペラの推力を低下させる。また、ハブ渦は、キャビテーションを発生させることで、騒音やキャビテーションエロ―ジョンの要因となる。
特開平4-212695号公報 特開平5-131980号公報
ハブ渦の発生を抑制するために、プロペラハブの複数のプロペラ翼よりも後端側の外周面に複数の溝を形成することが広く行われている(例えば、特許文献1、2)。プロペラハブに形成された複数の溝による、ハブ渦の影響を低減する効果を高める必要がある。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、スクリュープロペラの後流に発生するハブ渦の影響を効果的に低減できるスクリュープロペラを提供することを目的とする。
本発明の少なくとも一実施形態に係るスクリュープロペラは、
プロペラハブと、前記プロペラハブから径方向における外側に突出する少なくとも1つのプロペラ翼と、を備えるスクリュープロペラであって、
前記少なくとも1つのプロペラ翼よりも前記プロペラハブの後端側において前記プロペラハブの外周面に形成された少なくとも1つの溝部を有し、
前記少なくとも1つの溝部は、
前端から後端に向かうにつれて前記プロペラハブの回転方向における上流側に向かって延在し、
前記溝部の前記前端に、前記プロペラハブの周方向に沿って所定の周方向角度だけ延在して、前記溝部と前記溝部に対して前記プロペラハブの前端側に隣接する前記溝部が形成されていない前記外周面とを仕切る前端側境界縁が形成された。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、スクリュープロペラの後流に発生するハブ渦の影響を効果的に低減できるスクリュープロペラが提供される。
本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラの概略図である。 本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラの溝部を説明するための説明図である。 本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラの軸方向に直交する断面を示す概略断面図である。 比較例に係るスクリュープロペラの溝部を説明するための説明図である。 本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラの軸方向に直交する断面を示す概略断面図である。 本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラの軸方向に直交する断面を示す概略断面図である。 本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラの溝部を説明するための説明図である。 本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラの概略子午面図である。 本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラの概略子午面図である。 本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラの概略平面図である。 本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラのプロペラ翼を説明するための説明図である。 本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラのプロペラ翼を説明するための説明図である。 本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラの溝部によるハブ渦の渦強さの低減効果を説明するための説明図である。 本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラの溝部によるハブ渦の渦核径の増大効果を説明するための説明図である。 本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラの溝部による、ハブ渦の影響による圧力低下の抑制効果を説明するための説明図である。 本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラのプロペラ翼と溝部を説明するための説明図である。 本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラのプロペラ翼と溝部を説明するための説明図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
(スクリュープロペラ)
図1は、本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラ1の概略図である。幾つかの実施形態に係るスクリュープロペラ1は、プロペラハブ2と、プロペラハブ2から径方向における外側に突出する少なくとも1つのプロペラ翼3と、を備える。スクリュープロペラ1は、舶用プロペラである。
図示される実施形態では、プロペラハブ2は、図1に示されるように、プロペラハブ2の軸線LAに沿って長手方向を有する円柱状に形成され、上記長手方向の一方側に他方側よりも小径に形成されたボス部2Bを有するハブ本体2Aと、円筒状に形成され、ボス部2Bが嵌入されるボスキャップ2Cと、を含む。ボスキャップ2Cの外径は、プロペラハブ2の上記他方側の外径と等しくなっている。プロペラハブ2は、ハブ本体2Aにボスキャップ2Cに取り付けられることで構成され、プロペラハブ2の軸線LAに沿って長手方向を有する円柱状に形成されている。なお、プロペラハブ2は、図示される実施形態に限定されない。例えば、プロペラハブ2は、ハブ本体2Aとボスキャップ2Cとが一体的に形成されていてもよい。また、プロペラハブ2は、プロペラ翼3よりもプロペラハブ2の長手方向における後端側において、プロペラハブ2の後端側に向かうにつれて軸線LAからの距離が小さくなる外周面23(例えば、半球面)を有していてもよい。
以下、プロペラハブ2の軸線LAが延在する方向をプロペラハブ2(スクリュープロペラ1)の軸方向と定義し、軸線LAに直交する方向をプロペラハブ2(スクリュープロペラ1)の径方向と定義し、軸線LA回りの周方向をプロペラハブ2(スクリュープロペラ1)の周方向と定義する。プロペラハブ2は、上記軸方向の一方側(図1中右側)に設けられる前端21と、上記軸方向の他方側(図1中左側)に設けられる後端22と、前端21から後端22までに亘り上記軸方向に沿って延在する外周面23と、を含む。上記軸方向において後端22に対して前端21が位置する側を前端側と定義し、前端21に対して後端22が位置する側(上記前端側とは反対側)を後端側と定義する。
プロペラハブ2は、前端21にプロペラシャフト11の一端部が接続されている。プロペラシャフト11は、ディーゼルエンジン、蒸気タービン、ガスタービン、電動機等のプロペラハブ2を回転させるための動力(回転力)を発生させる動力発生装置(駆動源)10から上記動力が伝達されるようになっている。プロペラハブ2は、プロペラシャフト11を介して動力発生装置10から伝達される動力により、プロペラシャフト11とともに軸線LA回りに回転するようになっている。図1には、プロペラハブ2の回転方向Rが示されている。
(プロペラ翼)
図示される実施形態では、上述した少なくとも1つのプロペラ翼3は、プロペラハブ2の周方向に間隔をあけて配置された複数のプロペラ翼3を含む。複数のプロペラ翼3の各々は、プロペラハブ2の軸方向に対して傾斜しており、上記前端21側に設けられた前端31から上記後端22側に設けられた後端32に向かうにつれてプロペラハブ2の回転方向Rにおける上流側に向かって延在している。複数のプロペラ翼3の各々は、前端31が後端32よりもプロペラハブ2の回転方向Rにおける下流側に位置している。複数のプロペラ翼3の各々は、少なくとも1つのプロペラ翼3は、高さ方向の一端である翼根部33が、ハブ本体2A(プロペラハブ2)に接続されている。
(溝部)
図2は、本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラ1の溝部4を説明するための説明図である。図2では、スクリュープロペラ1を径方向における外側から視た状態が概略的に示されている。プロペラハブ2は、上述した少なくとも1つ(図示例では、複数)のプロペラ翼3よりもプロペラハブ2の後端22側において、ボスキャップ2C(プロペラハブ2)の外周面23に形成された少なくとも1つの溝部4を有する。図示される実施形態では、上述した少なくとも1つの溝部4は、プロペラハブ2の周方向に配置された複数の溝部4を含む。
複数の溝部4の各々は、プロペラハブ2の軸方向に対して傾斜しており、溝部4の上記前端21側に設けられた前端41から上記後端22側に設けられた後端42に向かうにつれてプロペラハブ2の回転方向Rにおける上流側に向かって延在している。複数の溝部4の各々は、前端41が後端42よりもプロペラハブ2の回転方向Rにおける下流側に位置している。
図3は、本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラ1の軸方向に直交する断面を示す概略断面図である。幾つかの実施形態では、上述した複数の溝部4の各々は、図3に示されるような、プロペラハブ2の軸線LAに直交する断面において、溝部4に対してプロペラハブ2の回転方向Rにおける上流側に位置する外周面23Bに接続される溝部4の上流側縁43から回転方向Rにおける下流側に向かうにつれてプロペラハブ2の軸線LAからの距離が徐々に小さくなるように傾斜する案内面5と、案内面5の回転方向Rにおける下流端51から、溝部4に対してプロペラハブ2の回転方向Rにおける下流側に位置する外周面23Cに接続される溝部4の下流側縁44までに亘りプロペラハブ2の径方向における外側に向かって延在する壁面6と、を含む。複数の溝部4の各々は、プロペラハブ2の軸線LAに直交する断面において、案内面5の下流端51が溝部4の径方向における最深部になっており、案内面5は上記最深部からの傾斜が壁面6よりも緩やかになっている。
溝部4の上流側縁43、下流側縁44及び最深縁(案内面5の下流端51)の各々は、各々の前端から後端に向かうにつれてプロペラハブ2の回転方向Rにおける上流側に向かって延在しており、各々の前端が後端よりもプロペラハブ2の回転方向Rにおける下流側に位置している。
(前端側境界縁)
図2に示されるように、複数の溝部4の各々は、溝部4の前端41に、プロペラハブ2の周方向に沿って所定の周方向角度だけ延在して、溝部4と溝部4に対してプロペラハブ2の前端側に隣接する溝部4が形成されていない外周面23Aとを仕切る前端側境界縁41Aが形成されている。前端側境界縁41Aは、上流側縁43の前端に一端(回転方向Rの上流端)が接続され、案内面5の下流端51の前端に他端(回転方向Rの下流端)が接続されている。上流側縁43の前端は、案内面5の下流端51の前端よりも回転方向Rの上流側に位置している。なお、溝部4の1つ当たりの上記所定の周方向角度は、少なくとも5°以上であることが好ましく、10°以上であることがさらに好ましい。
(比較例に係るスクリュープロペラ)
図4は、比較例に係るスクリュープロペラ01の溝部04を説明するための説明図である。比較例に係るスクリュープロペラ01の溝部04には、上述した前端側境界縁41Aが形成されていない。溝部04は、上流側縁43の前端が案内面5の下流端51の前端に接続されている。図2及び図4では、プロペラ翼3を通過して外周面23(23A)に沿って流れる流体(主流)の流れ方向を矢印で示している。上記主流は、プロペラハブ2の軸方向に対して回転方向Rの上流側に向かって傾斜する方向に流れる。
スクリュープロペラ1の後流に発生するハブ渦の影響を低減するためには、ハブ渦の渦核径を大きくするか、ハブ渦の渦強さを小さくする必要がある。図2に示されるように、溝部4の前端41に前端側境界縁41Aが形成されることで、比較例のような前端側境界縁41Aが形成されていない場合(図4参照)に比べて、溝部4の前端41におけるプロペラハブ2の全周に対して溝部4の占める割合を増加させることができる。これにより、プロペラハブ2の外周面23Aに沿って流れる流体が溝部4の内部に入り込み易くなるため、溝部4の内部に流入する流体の流量を増加させることができる。溝部4の内部に流入する流体の流量を増加させることで、ハブ渦に供給される流体の流量が増大し、ハブ渦の渦核径を大きくする効果が高まる。
溝部4の前端41に前端側境界縁41Aが形成されることで、比較例のような前端側境界縁41Aが形成されない場合に比べて、上記主流が案内面5に沿って流れて壁面6に到達するまでの距離を大きなものとすることができる。つまり、溝部4の内部に流入する流体に対する溝部4の傾斜を緩やかなものとすることができる。これにより、溝部4の内部に流入した流体の剥離を抑制できる。溝部4の内部に流入した流体の剥離を抑制することで、溝部4の内部に流入した流体を溝部4の壁面6に衝突させて上記流体の流れの回転力を弱める効果を効果的に発揮させることができる。上記流体の流れの回転力を弱めることで、ハブ渦の発生を抑制できる。上述したスクリュープロペラ1は、前端41に前端側境界縁41Aが形成された溝部4により、スクリュープロペラ1の後流に発生するハブ渦の影響を効果的に低減できる。
(溝部の断面形状)
図5及び図6の各々は、本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラ1の軸方向に直交する断面を示す概略断面図である。幾つかの実施形態では、図3、図5及び図6に示されるように、上述した少なくとも1つの溝部4は、上述した案内面5と、上述した壁面6と、を含む。
上記の構成によれば、プロペラハブ2の外周面23Aに沿って流れて溝部4の内部に流入した流体を、該流体の剥離を抑制しつつ、案内面5に沿って導き、壁面6に衝突させることができる。よって、上記の構成によれば、溝部4の内部に流入した流体の流れの回転力を効果的に弱めることができる。
幾つかの実施形態では、上述した案内面5は、図3に示されるように、プロペラハブ2の軸線LAに直交する断面において、上流側縁43から案内面5の下流端51までの少なくとも一部が、プロペラハブ2の径方向における外側に突出するような円弧状に形成されている。
図示される実施形態では、プロペラハブ2の軸線LAに直交する断面において、プロペラハブ2の径方向における外側に突出するような円弧状に形成された凸円弧状部5Aが、上流側縁43から案内面5の下流端51までに亘り形成されている。
上記の構成によれば、プロペラハブ2の径方向における外側に突出するような円弧状に形成された案内面5により、溝部4の内部に流入した流体の旋回流れを案内できるため、溝部4の内部に流入した流体の流れの剥離を効果的に抑制できる。
幾つかの実施形態では、上述した案内面5は、図5に示されるように、プロペラハブ2の軸線LAに直交する断面において、上流側縁43から案内面5の下流端51までの少なくとも一部が、直線状に形成されている。図示される実施形態では、プロペラハブ2の軸線LAに直交する断面において、上流側縁43から案内面5の下流端51までに亘り直線状部5Bが形成されている。
上記の構成によれば、直線状に形成された案内面5は、円弧状に形成された案内面5に比べて切削加工による形状形成が容易であり、溝部4を有するスクリュープロペラ1の加工コストを低減できる。
上述した案内面5は、図6に示されるように、プロペラハブ2の軸線LAに直交する断面において、上流側縁43から案内面5の下流端51までの少なくとも一部が、プロペラハブ2の径方向における内側に突出するような円弧状に形成されていてもよい。また、上述した案内面5は、プロペラハブ2の軸線LAに直交する断面において、二つ以上の円弧を有する曲面状に形成されていてもよい。
図示される実施形態では、プロペラハブ2の軸線LAに直交する断面において、プロペラハブ2の径方向における内側に突出するような円弧状に形成された凹円弧状部5Cが、上流側縁43から案内面5の下流端51までに亘り形成されている。
幾つかの実施形態では、上述した少なくとも1つの溝部4は、プロペラハブ2の周方向に配置された複数の溝部4を含む。図示される実施形態では、複数の溝部4は、プロペラハブ2の周方向に互いに間隔をあけて配置されている。なお、他の幾つかの実施形態では、プロペラハブ2の周方向に互いに隣接する二つの溝部4が連続していてもよい。すなわち、互いに隣接する二つの溝部4のうち、一方の溝部4の上流側縁43が他方の溝部4の下流側縁44になっていてもよい。
図2に示される実施形態では、複数の溝部4の夫々の後端42が、プロペラハブ2の軸方向において揃った位置に形成されているが、少なくとも1つの溝部4の後端42が他の溝部4の後端42に対してプロペラハブ2の軸方向においてずれた位置に配置されていてもよい。幾つかの実施形態では、図2に示されるように、プロペラハブ2の軸方向において、複数の溝部4の夫々の後端42のうち、最もプロペラハブ2の前端21側の位置を第1基準位置RP1と定義した場合において、第1基準位置RP1において、プロペラハブ2の全周に対して複数の溝部4が周方向において占める割合が25%以上になるように構成されている。複数の溝部4の夫々の後端42は、プロペラハブ2の軸方向における第1基準位置RP1と同じ位置、又は、第1基準位置RP1よりもプロペラハブ2の後端側に形成されている。図示される実施形態では、複数の溝部4の夫々の後端42が、プロペラハブ2の軸方向における第1基準位置RP1と同じ位置に形成されている。
上記の構成によれば、少なくとも第1基準位置RP1において、プロペラハブ2の全周に対して複数の溝部4が周方向において占める割合を大きなものとすることで、プロペラハブ2の外周面23に沿って流れる流体を、複数の溝部4の内部に効率良く導入することができる。
図2に示される実施形態では、複数の溝部4の夫々の前端41が、プロペラハブ2の軸方向において揃った位置に形成されているが、少なくとも1つの溝部4の前端41が他の溝部4の前端41に対してプロペラハブ2の軸方向においてずれた位置に配置されていてもよい。幾つかの実施形態では、図2に示されるように、プロペラハブ2の軸方向において、複数の溝部4の夫々の前端41のうち、最もプロペラハブ2の後端22側の位置を第2基準位置RP2と定義した場合において、第1基準位置RP1から第2基準位置RP2までに亘り、プロペラハブ2の全周に対して複数の溝部4が周方向において占める割合が25%以上になるように構成されている。複数の溝部4の夫々の前端41は、プロペラハブ2の軸方向における第2基準位置RP2と同じ位置、又は、第2基準位置RP2よりもプロペラハブ2の前端側に形成されている。図示される実施形態では、複数の溝部4の夫々の前端41が、プロペラハブ2の軸方向における第2基準位置RP2と同じ位置に形成されている。
上記の構成によれば、第1基準位置RP1から第2基準位置RP2までに亘る範囲において、プロペラハブ2の全周に対して複数の溝部4が周方向において占める割合を大きなものとすることで、プロペラハブ2の外周面23に沿って流れる流体を、複数の溝部4の内部により効率良く導入することができる。
(後端側境界縁)
幾つかの実施形態では、図2に示されるように、上述したプロペラハブ2は、プロペラハブ2の後端22側の端部にプロペラハブ2の軸線LAに対して交差する方向に沿って延在する後端側端面22Aを有する。上述した溝部4の後端42は、後端側端面22Aに形成され、且つプロペラハブ2の周方向に沿って所定の周方向角度だけ延在する後端側境界縁42Aを含む。後端側境界縁42Aは、上流側縁43の後端に一端(回転方向Rの上流端)が接続され、案内面5の下流端51の後端に他端(回転方向Rの下流端)が接続されている。上流側縁43の後端は、案内面5の下流端51の後端よりも回転方向Rの上流側に位置している。なお、溝部4の1つ当たりの上記所定の周方向角度は、少なくとも5°以上であることが好ましく、10°以上であることがさらに好ましい。
上記の構成によれば、溝部4の壁面6に衝突した流体を、後端側境界縁42Aを含む溝部4の後端42から溝部4の外部に流出させることができる。この場合には、溝部4の内部に流入した流体の流れの剥離を効果的に抑制できる。
(後端側端面のR形状部)
幾つかの実施形態では、図8に示されるように、上述したプロペラハブ2は、後端側端面22Aと外周面23との接続部221がR形状を有する。この場合には、接続部221をR形状とすることで、後端側端面22A(後端22)におけるキャビテーション発生リスクの低減が図れる。なお、他の幾つかの実施形態では、上述したプロペラハブ2は、後端側端面22Aを有しない形状になっていてもよい。
幾つかの実施形態では、図1に示されるように、上述したプロペラハブ2は、プロペラハブ2の前端21側の端部にプロペラハブ2の軸線LAに対して交差する方向に沿って延在する前端側端面21Aを有する。
(溝部の周方向幅の分布)
図7は、本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラ1の溝部4を説明するための説明図である。図7では、スクリュープロペラ1を径方向における外側から視た状態が概略的に示されている。幾つかの実施形態では、図7に示されるように、溝部4の案内面5の下流端51のプロペラハブ2の軸方向に対する傾斜角度(例えば、下流端51の上端における傾斜角度)をα1と定義し、溝部4の上流側縁43のプロペラハブ2の軸方向に対する傾斜角度(例えば、上流側縁43の上端における傾斜角度)をα2と定義した場合において、複数の溝部4の各々は、傾斜角度α2が傾斜角度α1よりも大きくなっている。そして、複数の溝部4の各々は、プロペラハブ2の後端22側に向かうにつれて案内面5の周方向幅(上流側縁43から案内面5の下流端51までの距離)が大きくなるように構成されている。
前端側境界縁41Aの周方向角度が一定以上大きくなると、溝部4の効果が変化しなくなる。具体的には、案内面5の下流端51の後端に向かう主流の流れの溝部4の前端41との交点PIにおける主流のプロペラハブ2の軸方向に対する傾斜角度を平面角とした場合に、上記傾斜角度α2が上記平面角よりも大きく、上流側縁43の前端が交点PIよりも回転方向における上流側に位置している場合には、前端側境界縁41Aの周方向角度をさらに大きくしても、溝部4の効果が変化しなくなる。
上記の構成によれば、プロペラハブ2の後端22側に向かうにつれて案内面5の周方向幅が大きくなるように構成することで、溝部4を切削加工等により形成する際の加工量を低減でき、溝部4を有するスクリュープロペラ1の加工コストを低減できる。また、比較例のような溝部04から溝部4への加工も容易になる。
なお、他の幾つかの実施形態では、傾斜角度α2が傾斜角度α1以下になっていてもいい。また、他の幾つかの実施形態では、案内面5の周方向幅が溝部4の前端41から後端42までに亘り一定になっていてもよいし、プロペラハブ2の後端22側に向かうにつれて案内面5の周方向幅が小さくなるように構成されていてもよい。
図8及び図9は、本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラ1の概略子午面図である。幾つかの実施形態では、図8及び図9に示されるように、上述した複数の溝部4の各々は、プロペラハブ2の子午面視において、案内面5(径方向における最深部である下流端51)がプロペラハブ2の後端22側に向かうにつれて径方向における内側に位置するように傾斜している。すなわち、複数の溝部4の各々は、案内面5がプロペラハブ2の後端22側に向かうにつれて深くなっている。
図8に示されるように、案内面5の子午面視におけるプロペラハブ2の軸方向に対する傾斜角度(例えば、案内面5の前端41における傾斜角度)をθと定義した場合において、傾斜角度θが、10°≦θ≦40°の条件を満たすように構成されている。
上記の構成によれば、傾斜角度θが10°よりも小さい場合には、溝部4の内部の容積が小さく、溝部4の内部に流入できる流体の流量が少なくなるので、溝部4の効果が薄まる虞がある。また、傾斜角度θが40°よりも大きい場合には、溝部4の内部の傾斜に流体が付いていけず、溝部4から流体が剥離する虞がある。溝部4の傾斜角度θを、10°≦θ≦40°の条件を満たすように構成することで、溝部4の内部に流入できる流体の流量を確保できるため、ハブ渦の渦核径を大きくする効果が高まる。
幾つかの実施形態では、図9に示されるように、複数の溝部4の各々は、案内面5と、案内面5よりもプロペラハブ2の前端21側の外周面23Aとの接続部52がR形状を有する。この場合には、接続部52をR形状とすることで、プロペラハブ2の外周面23に沿って流れる流体の接続部52における剥離を抑制でき、傾斜角度θを大きなものとすることができる。傾斜角度θを大きなものとすることで、ハブ渦の渦核径を大きくする効果が高まる。
図10は、本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラ1の概略平面図である。図11及び図12は、本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラ1のプロペラ翼3を説明するための説明図である。図10に示されるように、案内面5の下流端51のプロペラハブ2の周方向に対する傾斜角度(例えば、下流端51の上端における傾斜角度)を溝角度βと定義し、プロペラ翼3の翼根部33の翼弦線PL(コード線、翼根部33におけるプロペラ翼3の前端31と後端32を通過する直線)のプロペラハブ2の周方向に対する傾斜角度を翼ピッチ角度pと定義する。幾つかの実施形態では、複数の溝部4の各々は、溝角度βが、β≦p+5°の条件を満たすように構成されている(第1条件)。
上記の構成によれば、溝角度βがβ≦p+5°の条件(第1条件)を満たす場合には、プロペラ翼3の翼根部33により曲げられた流体の流れを、溝部4の壁面6がせき止め、プロペラ翼3への流入角に近い角度に戻すことができ、上記流体の旋回流れを効果的に回収できる。上記流体の旋回流れを効果的に回収することで、ハブ渦の渦強さの弱くすることができる。
図11に示されるように、プロペラ翼3の翼根部33の前端31において翼弦線PLとキャンバ線CL(翼中心線、プロペラ翼3の翼幅の中心を通る線)とがなす角度を入口角度p1と定義する。入口角度p1がp1>10°の場合には、ハブ渦の渦強さの弱くするためには、p-p1+15°≧β≧p-p1-15°の条件を満たすことが好ましい(第2条件)。また、入口角度p1がp1≦10°の場合には、ハブ渦の渦強さの弱くするためには、p+5°≧β≧p-25°の条件を満たすことが好ましい(第3条件)。なお、一般的には、入口角度p1がp1>10°の場合が多い。入口角度p1及び溝角度βが上記条件(第2条件又は第3条件)を満たす場合には、プロペラ翼3の翼根部33により曲げられた流体の旋回流れを効果的に回収でき、ハブ渦の渦強さの弱くすることができる。
なお、キャンバ線CLを定義することが困難な場合には、図12に示されるような、プロペラ翼3の翼根部33の前端31近傍(例えば、前端31から5%後方位置)における正圧面34の角度と負圧面35の角度の平均値を上記「p-p1」と定義してもよい。正圧面34の前端31近傍(例えば、前端31から5%後方位置)における接線T1と、負圧面35の前端31近傍(例えば、前端31から5%後方位置)における接線T2、の中心を通る直線T3と翼弦線PLとがなす角度が上記「p-p1」となる。
幾つかの実施形態では、図3に示されるように、上述した複数の溝部4の各々は、プロペラハブ2の軸線LAに直交する断面において、案内面5の下流端51が、プロペラハブ2の軸線LAから径方向に沿って延びて溝部4の下流側縁44を通過する仮想直線VLよりも回転方向における下流側に位置する。
上記の構成によれば、プロペラ翼3の翼根部33により曲げられた流体の流れを、溝部4の壁面6がせき止め、プロペラ翼3への流入角に近い角度に戻すことができ、上記流体の旋回流れを効果的に回収できる。上記流体の旋回流れを効果的に回収することで、ハブ渦の渦強さの弱くすることができる。
幾つかの実施形態では、図3に示されるように、上述した複数の溝部4の各々は、プロペラハブ2の軸線LAに直交する断面において、仮想直線VLと溝部4の壁面6とがなす角度を傾斜角Sと定義した場合において、傾斜角Sが、10°<S<25°の条件を満たす。
上記の構成によれば、傾斜角Sが10°よりも小さいと、プロペラ翼3の翼根部33により曲げられた流体の流れを、溝部4の壁面6がせき止める効果が弱まる虞がある。また、傾斜角Sが25°よりも大きいと、溝部4の製作難易度が高くなる虞がある。傾斜角Sが、10°<S<25°の条件を満たす場合には、溝部4の製作難易度が高くなることを抑制しつつ、溝部4の壁面6が流体の流れをせき止める効果を効果的に発揮できる。
図13は、本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラ1の溝部4によるハブ渦の渦強さの低減効果を説明するための説明図である。図14は、本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラ1の溝部4によるハブ渦の渦核径の増大効果を説明するための説明図である。図15は、本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラ1の溝部4による、ハブ渦の影響による圧力低下の抑制効果を説明するための説明図である。図13~図15における符号1は、上述した溝部4を有するスクリュープロペラ1を示している。図13~図15における符号01は、上述した溝部04を有するスクリュープロペラ01を示している。図13~図15における符号01Aは、プロペラハブ2に溝部が形成されていないスクリュープロペラ01Aを示している。図13~図15では、各スクリュープロペラ1、01、01Aを用いた場合の解析結果が示されている。
図13に示されるように、スクリュープロペラ1は、スクリュープロペラ01、01Aに比べて、ハブ渦の渦強さVSを弱めることができる。図14に示されるように、スクリュープロペラ1は、スクリュープロペラ01、01Aに比べて、ハブ渦の渦核径VCRを増大させることができる。図15に示されるように、スクリュープロペラ1は、ハブ渦の渦強さVSを弱め、ハブ渦の渦核径VCRを増大させることで、スクリュープロペラ01、01Aに比べて、スクリュープロペラの後方における圧力低下量PDを低減できる。
図16は、本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラ1のプロペラ翼3と溝部4を説明するための説明図である。図17は、本開示の一実施形態に係るスクリュープロペラ1のプロペラ翼3と溝部4を説明するための説明図である。幾つかの実施形態では、図16に示されるように、上述した少なくとも1つのプロペラ翼3は、プロペラハブ2の周方向に間隔をあけて配置された複数のプロペラ翼3を含み、上述した少なくとも1つの溝部4は、プロペラハブ2の周方向に間隔をあけて配置された、複数のプロペラ翼3と同数の溝部4を含む。
複数のプロペラ翼3は、プロペラハブ2の周方向において均等に配置されている。複数の溝部4は、プロペラハブ2の周方向において均等(隣接する溝部4間が等ピッチ)に配置されていてもよいし、不均等(隣接する溝部4間が不等ピッチ)に配置されていてもよい。溝部4の数とプロペラ翼3の枚数とが同数であり、溝部4の取り付け位相角を指定できない場合には、溝部4の取り付け位相角により、溝部4の効果が変化する可能性があるため、図16に示されるように、複数の溝部4は、不均等に配置されることが好ましい。
図16に示される実施形態では、複数の溝部4のうち、少なくとも1つの溝部4Aは、プロペラハブ2の周方向の一方側に隣接する溝部4Bとの間の周方向長さL1が、プロペラハブ2の周方向の他方側に隣接する溝部4Cとの間の周方向長さL2よりも大きくなるように構成されている。図示される実施形態では、プロペラハブ2に形成された全ての溝部4において、周方向長さL1と周方向長さL2の長さが異なるように構成されている。隣接する溝部4間の周方向長さに大小を設けて、複数の溝部4が周方向において不均等に配置されることで、溝部4の取り付け位相角により、溝部4の効果が変化し難くなるため、溝部4の取り付け位相角を考慮する必要がなくなる。また、複数の溝部4を不均等に配置することで、複数の溝部4から流出する流体の流れが不均一になるため、ハブ渦の発達を抑制できる。一般的に、周期的な流れよりも非周期的な流れの方が渦として発達しづらい。
幾つかの実施形態では、図17に示されるように、上述した少なくとも1つのプロペラ翼3は、プロペラハブ2の周方向に間隔をあけて配置された複数のプロペラ翼3を含み、上述した少なくとも1つの溝部4は、プロペラハブ2の周方向に間隔をあけて配置された、複数のプロペラ翼3よりも多数の溝部4を含む。複数のプロペラ翼3は、プロペラハブ2の周方向において均等に配置されている。複数の溝部4は、プロペラハブ2の周方向において均等に配置されていてもよいし、不均等に配置されていてもよい。
上記の構成によれば、仮に溝部4の数とプロペラ翼3の枚数とが同数である場合には、溝部4の取り付け位相角により、溝部4の効果が変化する可能性がある。これに対して溝部4の数をプロペラ翼3の枚数よりも多くすることで、溝部4の取り付け位相角により、溝部4の効果が変化し難くなるため、溝部4の取り付け位相角を考慮する必要がなくなる。また、複数の溝部4から流出する流体の流れが不均一になるため、ハブ渦の発達を抑制できる。
本明細書において、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
また、本明細書において、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
また、本明細書において、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
本開示は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
上述した幾つかの実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握されるものである。
1)本開示の少なくとも一実施形態に係るスクリュープロペラ(1)は、
プロペラハブ(2)と、前記プロペラハブ(2)から径方向における外側に突出する少なくとも1つのプロペラ翼(3)と、を備えるスクリュープロペラ(1)であって、
前記少なくとも1つのプロペラ翼(3)よりも前記プロペラハブ(2)の後端(22)側において前記プロペラハブ(2)の外周面(23)に形成された少なくとも1つの溝部(4)を有し、
前記少なくとも1つの溝部(4)は、
前端(41)から後端(42)に向かうにつれて前記プロペラハブ(2)の回転方向における上流側に向かって延在し、
前記溝部(4)の前記前端(41)に、前記プロペラハブ(2)の周方向に沿って所定の周方向角度だけ延在して、前記溝部(4)と前記溝部(4)に対して前記プロペラハブ(2)の前端側に隣接する前記溝部(4)が形成されていない前記外周面(23A)とを仕切る前端側境界縁(41A)が形成された。
上記1)の構成によれば、溝部(4)の前端(41)に前端側境界縁(41A)が形成されることで、溝部(4)の前端(41)におけるプロペラハブ(2)の全周に対して溝部(4)の占める割合を増加させることができる。これにより、プロペラハブ(2)の外周面(23A)に沿って流れる流体が溝部(4)の内部に入り込み易くなるため、溝部(4)の内部に流入する流体の流量を増加させることができる。溝部(4)の内部に流入する流体の流量を増加させることで、ハブ渦に供給される流体の流量が増大し、ハブ渦の渦核径を大きくする効果が高まる。
また、上記1)の構成によれば、溝部(4)の前端(41)に前端側境界縁(41A)が形成されることで、比較例のような前端側境界縁(41A)が形成されない場合に比べて、溝部(4)の内部に流入する流体に対する溝部(4)の傾斜を緩やかなものとすることができるため、溝部(4)の内部に流入した流体の剥離を抑制できる。溝部(4)の内部に流入した流体の剥離を抑制することで、溝部(4)の内部に流入した流体を溝部(4)の壁面(6)に衝突させて上記流体の流れの回転力を弱める効果を効果的に発揮させることができる。上記流体の流れの回転力を弱めることで、ハブ渦の発生を抑制できる。よって、上記1)の構成によれば、溝部(4)により、スクリュープロペラ(1)の後流に発生するハブ渦の影響を効果的に低減できる。
2)幾つかの実施形態では、上記1)に記載のスクリュープロペラ(1)であって、
前記少なくとも1つの溝部(4)は、前記プロペラハブ(2)の軸線(LA)に直交する断面において、
前記溝部(4)に対して前記プロペラハブ(2)の前記回転方向における上流側に位置する前記外周面(23B)に接続される前記溝部(4)の上流側縁(43)から前記回転方向における下流側に向かうにつれて前記プロペラハブの前記軸線(LA)からの距離が徐々に小さくなるように傾斜する案内面(5)と、
前記案内面(5)の前記回転方向における下流端(51)から、前記溝部(4)に対して前記プロペラハブ(2)の前記回転方向における下流側に位置する前記外周面(23C)に接続される前記溝部(4)の下流側縁(44)までに亘り前記径方向における外側に向かって延在する壁面(6)と、を含む。
上記2)の構成によれば、プロペラハブ(2)の外周面(23A)に沿って流れて溝部(4)の内部に流入した流体を、該流体の剥離を抑制しつつ、案内面(5)に沿って導き、壁面(6)に衝突させることができる。よって、上記2)の構成によれば、溝部(4)の内部に流入した流体の流れの回転力を効果的に弱めることができる。
3)幾つかの実施形態では、上記2)に記載のスクリュープロペラ(1)であって、
であって、
前記プロペラハブ(2)は、前記後端(22)側の端部に前記プロペラハブ(2)の前記軸線(LA)に対して交差する方向に沿って延在する後端側端面(22A)を有し、
前記溝部(4)の前記後端(42)は、前記後端側端面(22A)に形成され、且つ前記プロペラハブ(2)の前記周方向に沿って所定の周方向角度だけ延在する後端側境界縁(42A)を含む。
上記3)の構成によれば、溝部(4)の壁面(6)に衝突した流体を、後端側境界縁(42A)を含む溝部(4)の後端(42)から溝部(4)の外部に流出させることができる。この場合には、溝部(4)の内部に流入した流体の流れの剥離を効果的に抑制できる。
4)幾つかの実施形態では、上記2)に記載のスクリュープロペラ(1)であって、
であって、
前記案内面(5)は、前記プロペラハブ(2)の前記軸線(LA)に直交する断面において、前記上流側縁(43)から前記案内面(5)の前記回転方向における前記下流端(51)までの少なくとも一部が、前記プロペラハブ(2)の前記径方向における外側に突出するような円弧状に形成された。
上記4)の構成によれば、プロペラハブ(2)の径方向における外側に突出するような円弧状に形成された案内面(5)により、溝部(4)の内部に流入した流体の旋回流れを案内できるため、溝部(4)の内部に流入した流体の流れの剥離を効果的に抑制できる。
5)幾つかの実施形態では、上記2)に記載のスクリュープロペラ(1)であって、
であって、
前記案内面(5)は、前記プロペラハブ(2)の前記軸線(LA)に直交する断面において、前記上流側縁(43)から前記案内面(5)の前記回転方向における前記下流端(51)までの少なくとも一部が、直線状に形成された。
上記5)の構成によれば、直線状に形成された案内面(5)は、円弧状に形成された案内面(5)に比べて切削加工による形状形成が容易であり、溝部(4)を有するスクリュープロペラ(1)の加工コストを低減できる。
6)幾つかの実施形態では、上記2)から5)までの何れかに記載のスクリュープロペラ(1)であって、
前記少なくとも1つの溝部(4)は、前記周方向に配置された複数の溝部(4)を含み、
前記プロペラハブ(2)の軸方向において、前記複数の溝部(4)の夫々の前記後端(42)のうち、最も前記プロペラハブ(2)の前端(21)側の位置を第1基準位置(RP1)と定義した場合において、
前記第1基準位置(RP1)において、前記プロペラハブ(2)の全周に対して前記複数の溝部(4)が前記周方向において占める割合が25%以上になるように構成された。
上記6)の構成によれば、少なくとも第1基準位置(RP1)において、プロペラハブ(2)の全周に対して複数の溝部(4)が周方向において占める割合を大きなものとすることで、プロペラハブ(2)の外周面(23)に沿って流れる流体を、複数の溝部(4)の内部に効率良く導入することができる。
7)幾つかの実施形態では、上記6)に記載のスクリュープロペラ(1)であって、
前記プロペラハブ(2)の前記軸方向において、前記複数の溝部(4)の夫々の前記前端(41)のうち、最も前記プロペラハブ(2)の前記後端(22)側の位置を第2基準位置(RP2)と定義した場合において、
前記第1基準位置(RP1)から前記第2基準位置(RP2)までに亘り、前記プロペラハブ(2)の全周に対して前記複数の溝部(4)が前記周方向において占める割合が25%以上になるように構成された。
上記7)の構成によれば、第1基準位置(RP1)から第2基準位置(RP2)までに亘る範囲において、プロペラハブ(2)の全周に対して複数の溝部(4)が周方向において占める割合を大きなものとすることで、プロペラハブ(2)の外周面(23)に沿って流れる流体を、複数の溝部(4)の内部により効率良く導入することができる。
8)幾つかの実施形態では、上記2)から7)までの何れかに記載のスクリュープロペラ(1)であって、
前記少なくとも1つの溝部(4)は、
前記上流側縁(43)の前記プロペラハブ(2)の軸方向に対する傾斜角度が、前記案内面(5)の前記下流端(51)の前記軸方向に対する傾斜角度よりも大きく、
前記プロペラハブ(2)の前記後端(22)側に向かうにつれて前記案内面(5)の周方向幅が大きくなるように構成された。
上記8)の構成によれば、前端側境界縁(41A)の周方向角度が一定以上大きくなると、溝部(4)の効果が変化しなくなる。プロペラハブ(2)の後端(22)側に向かうにつれて案内面(5)の周方向幅が大きくなるように構成することで、溝部(4)を切削加工等により形成する際の加工量を低減でき、溝部(4)を有するスクリュープロペラ(1)の加工コストを低減できる。また、比較例のような溝部(04)から溝部(4)への加工も容易になる。
9)幾つかの実施形態では、上記2)から8)までの何れかに記載のスクリュープロペラ(1)であって、
前記少なくとも1つの溝部(4)は、
前記プロペラハブ(2)の子午面視において、前記案内面(5)が前記プロペラハブ(2)の前記後端(22)側に向かうにつれて前記径方向における内側に位置するように傾斜しており、
前記案内面(5)の前記子午面視における前記プロペラハブ(2)の軸方向に対する傾斜角度をθと定義した場合において、前記傾斜角度θが、10°≦θ≦40°の条件を満たすように構成された。
上記9)の構成によれば、傾斜角度θが10°よりも小さい場合には、溝部(4)の内部の容積が小さく、溝部(4)の内部に流入できる流体の流量が少なくなるので、
溝部(4)の効果が薄まる虞がある。また、傾斜角度θが40°よりも大きい場合には、溝部(4)の内部の傾斜に流体が付いていけず、溝部(4)から流体が剥離する虞がある。溝部(4)の傾斜角度θを、10°≦θ≦40°の条件を満たすように構成することで、溝部(4)の内部に流入できる流体の流量を確保できるため、ハブ渦の渦核径を大きくする効果が高まる。
10)幾つかの実施形態では、上記9)に記載のスクリュープロペラ(1)であって、
前記少なくとも1つの溝部(4)は、
前記案内面(5)と、前記案内面(5)よりも前記プロペラハブ(2)の前端(21)側の前記外周面(23A)との接続部(52)がR形状を有する。
上記10)の構成によれば、接続部(52)をR形状とすることで、プロペラハブ(2)の外周面(23)に沿って流れる流体の接続部(52)における剥離を抑制でき、傾斜角度θを大きなものとすることができる。傾斜角度θを大きなものとすることで、ハブ渦の渦核径を大きくする効果が高まる。
11)幾つかの実施形態では、上記2)から10)までの何れかに記載のスクリュープロペラ(1)であって、
前記少なくとも1つの溝部(4)は、
前記案内面(5)の前記下流端(51)の前記周方向に対する傾斜角度を溝角度βと定義し、前記少なくとも1つのプロペラ翼(3)の翼根部(33)の翼弦線(PL)の前記周方向に対する傾斜角度を翼ピッチ角度pと定義した場合において、前記溝角度βが、β≦p+5°の条件を満たすように構成された。
上記11)の構成によれば、溝角度βがβ≦p+5°の条件を満たす場合には、プロペラ翼(3)の翼根部(33)により曲げられた流体の流れを、溝部(4)の壁面(6)がせき止め、プロペラ翼(3)への流入角に近い角度に戻すことができ、上記流体の旋回流れを効果的に回収できる。上記流体の旋回流れを効果的に回収することで、ハブ渦の渦強さの弱くすることができる。
12)幾つかの実施形態では、上記11)に記載のスクリュープロペラ(1)であって、
前記少なくとも1つの溝部(4)は、
前記少なくとも1つのプロペラ翼(3)の前記翼根部(33)の前端(31)において前記翼弦線(PL)と前記翼根部(33)のキャンバ線(CL)とがなす角度を入口角度p1と定義した場合において、
前記入口角度p1が、p1>10°の条件を満たし、且つ前記溝角度βが、p-p1+15°≧β≧p-p1-15°の条件を満たすように構成された、又は、
前記入口角度p1が、p1≦10°の条件を満たし、且つ前記溝角度βが、p+5°≧β≧p-25°の条件を満たすように構成された。
上記12)の構成によれば、入口角度p1及び溝角度βが上記条件を満たす場合には、プロペラ翼(3)の翼根部(33)により曲げられた流体の旋回流れを効果的に回収でき、ハブ渦の渦強さの弱くすることができる。
13)幾つかの実施形態では、上記2)から12)までの何れかに記載のスクリュープロペラ(1)であって、
前記少なくとも1つの溝部(4)は、前記プロペラハブ(2)の前記軸線(LA)に直交する断面において、
前記案内面(5)の前記下流端(51)は、前記プロペラハブ(2)の前記軸線(LA)から前記径方向に沿って延びて前記溝部(4)の前記下流側縁(44)を通過する仮想直線(VL)よりも前記回転方向における下流側に位置する。
上記13)の構成によれば、プロペラ翼(3)の翼根部(33)により曲げられた流体の流れを、溝部(4)の壁面(6)がせき止め、プロペラ翼(3)への流入角に近い角度に戻すことができ、上記流体の旋回流れを効果的に回収できる。上記流体の旋回流れを効果的に回収することで、ハブ渦の渦強さの弱くすることができる。
14)幾つかの実施形態では、上記13)に記載のスクリュープロペラ(1)であって、
前記少なくとも1つの溝部(4)は、前記プロペラハブ(2)の前記軸線(LA)に直交する断面において、前記仮想直線(VL)と前記溝部(4)の前記壁面(6)とがなす角度を傾斜角Sと定義した場合において、前記傾斜角Sが、10°<S<25°の条件を満たす。
上記14)の構成によれば、傾斜角Sが10°よりも小さいと、プロペラ翼(3)の翼根部(33)により曲げられた流体の流れを、溝部(4)の壁面(6)がせき止める効果が弱まる虞がある。また、傾斜角Sが25°よりも大きいと、溝部(4)の製作難易度が高くなる虞がある。傾斜角Sが、10°<S<25°の条件を満たす場合には、溝部(4)の製作難易度が高くなることを抑制しつつ、溝部(4)の壁面(6)が流体の流れをせき止める効果を効果的に発揮できる。
15)幾つかの実施形態では、上記2)から14)に記載のスクリュープロペラ(1)であって、
前記少なくとも1つのプロペラ翼(3)は、前記周方向に間隔をあけて配置された複数のプロペラ翼(3)を含み、
前記少なくとも1つの溝部(4)は、前記周方向に間隔をあけて配置された、前記複数のプロペラ翼(3)よりも多数の溝部(4)を含む。
上記15)の構成によれば、仮に溝部(4)の数とプロペラ翼(3)の枚数とが同数である場合には、溝部(4)の取り付け位相角により、溝部(4)の効果が変化する可能性がある。これに対して溝部(4)の数をプロペラ翼(3)の枚数よりも多くすることで、溝部(4)の取り付け位相角により、溝部(4)の効果が変化し難くなるため、溝部(4)の取り付け位相角を考慮する必要がなくなる。また、複数の溝部(4)から流出する流体の流れが不均一になるため、ハブ渦の発達を抑制できる。
16)幾つかの実施形態では、上記2)から14)に記載のスクリュープロペラ(1)であって、
前記少なくとも1つのプロペラ翼(3)は、前記周方向に間隔をあけて配置された複数のプロペラ翼(3)を含み、
前記少なくとも1つの溝部(4)は、前記周方向に間隔をあけて配置された、前記複数のプロペラ翼(3)と同数の溝部(4)を含み、
前記複数の溝部(4)のうち、少なくとも1つの溝部(4A)は、前記周方向の一方側に隣接する溝部(4B)との間の周方向長さ(L1)が、前記周方向の他方側に隣接する溝部(4C)との間の周方向長さ(L2)よりも大きくなるように構成された。
上記16)の構成によれば、仮に溝部(4)の数とプロペラ翼(3)の枚数とが同数であり、複数の溝部(4)が周方向において均等に配置されている場合には、溝部(4)の取り付け位相角により、溝部(4)の効果が変化する可能性がある。これに対して隣接する溝部(4)間の周方向長さに大小を設けて、複数の溝部(4)が周方向において不均等に配置されることで、溝部(4)の取り付け位相角により、溝部(4)の効果が変化し難くなるため、溝部(4)の取り付け位相角を考慮する必要がなくなる。また、複数の溝部(4)から流出する流体の流れが不均一になるため、ハブ渦の発達を抑制できる。
1 スクリュープロペラ
2 プロペラハブ
2A ハブ本体
2B ボス部
2C ボスキャップ
3 プロペラ翼
4 溝部
5 案内面
5A 凸円弧状部
5B 直線状部
5C 凹円弧状部
6 壁面
10 動力発生装置
11 プロペラシャフト
21 前端
21A 前端側端面
22 後端
22A 後端側端面
23,23A~23C 外周面
31 前端
32 後端
33 翼根部
34 正圧面
35 負圧面
41 前端
41A 前端側境界縁
42 後端
42A 後端側境界縁
43 上流側縁
44 下流側縁
51 下流端
52,221 接続部
CL キャンバ線
LA 軸線
PD 圧力低下量
PI 交点
PL 翼弦線
R 回転方向
RP1 第1基準位置
RP2 第2基準位置
S 傾斜角
T1,T2 接線
T3 直線
VCR 渦核径
VL 仮想直線
p 翼ピッチ角度
p1 入口角度

Claims (16)

  1. プロペラハブと、前記プロペラハブから径方向における外側に突出する少なくとも1つのプロペラ翼と、を備えるスクリュープロペラであって、
    前記少なくとも1つのプロペラ翼よりも前記プロペラハブの後端側において前記プロペラハブの外周面に形成された少なくとも1つの溝部を有し、
    前記少なくとも1つの溝部は、
    前端から後端に向かうにつれて前記プロペラハブの回転方向における上流側に向かって延在し、
    前記溝部の前記前端に、前記プロペラハブの周方向に沿って所定の周方向角度だけ延在して、前記溝部と前記溝部に対して前記プロペラハブの前端側に隣接する前記溝部が形成されていない前記外周面とを仕切る前端側境界縁が形成された、
    スクリュープロペラ。
  2. 前記少なくとも1つの溝部は、前記プロペラハブの軸線に直交する断面において、
    前記溝部に対して前記プロペラハブの前記回転方向における上流側に位置する前記外周面に接続される前記溝部の上流側縁から前記回転方向における下流側に向かうにつれて前記プロペラハブの前記軸線からの距離が徐々に小さくなるように傾斜する案内面と、
    前記案内面の前記回転方向における下流端から、前記溝部に対して前記プロペラハブの前記回転方向における下流側に位置する前記外周面に接続される前記溝部の下流側縁までに亘り前記径方向における外側に向かって延在する壁面と、を含む、
    請求項1に記載のスクリュープロペラ。
  3. 前記プロペラハブは、前記後端側の端部に前記プロペラハブの前記軸線に対して交差する方向に沿って延在する後端側端面を有し、
    前記溝部の前記後端は、前記後端側端面に形成され、且つ前記プロペラハブの前記周方向に沿って所定の周方向角度だけ延在する後端側境界縁を含む、
    請求項2に記載のスクリュープロペラ。
  4. 前記案内面は、前記プロペラハブの前記軸線に直交する断面において、前記上流側縁から前記案内面の前記回転方向における前記下流端までの少なくとも一部が、前記プロペラハブの前記径方向における外側に突出するような円弧状に形成された、
    請求項2に記載のスクリュープロペラ。
  5. 前記案内面は、前記プロペラハブの前記軸線に直交する断面において、前記上流側縁から前記案内面の前記回転方向における前記下流端までの少なくとも一部が、直線状に形成された、
    請求項2に記載のスクリュープロペラ。
  6. 前記少なくとも1つの溝部は、前記周方向に配置された複数の溝部を含み、
    前記プロペラハブの軸方向において、前記複数の溝部の夫々の前記後端のうち、最も前記プロペラハブの前端側の位置を第1基準位置と定義した場合において、
    前記第1基準位置において、前記プロペラハブの全周に対して前記複数の溝部が前記周方向において占める割合が25%以上になるように構成された、
    請求項2乃至5の何れか1項に記載のスクリュープロペラ。
  7. 前記プロペラハブの前記軸方向において、前記複数の溝部の夫々の前記前端のうち、最も前記プロペラハブの前記後端側の位置を第2基準位置と定義した場合において、
    前記第1基準位置から前記第2基準位置までに亘り、前記プロペラハブの全周に対して前記複数の溝部が前記周方向において占める割合が25%以上になるように構成された、
    請求項6に記載のスクリュープロペラ。
  8. 前記少なくとも1つの溝部は、
    前記上流側縁の前記プロペラハブの軸方向に対する傾斜角度が、前記案内面の前記下流端の前記軸方向に対する傾斜角度よりも大きく、
    前記プロペラハブの前記後端側に向かうにつれて前記案内面の周方向幅が大きくなるように構成された、
    請求項2乃至5の何れか1項に記載のスクリュープロペラ。
  9. 前記少なくとも1つの溝部は、
    前記プロペラハブの子午面視において、前記案内面が前記プロペラハブの前記後端側に向かうにつれて前記径方向における内側に位置するように傾斜しており、
    前記案内面の前記子午面視における前記プロペラハブの軸方向に対する傾斜角度をθと定義した場合において、前記傾斜角度θが、10°≦θ≦40°の条件を満たすように構成された、
    請求項2乃至5の何れか1項に記載のスクリュープロペラ。
  10. 前記少なくとも1つの溝部は、
    前記案内面と、前記案内面よりも前記プロペラハブの前端側の前記外周面との接続部がR形状を有する、
    請求項9に記載のスクリュープロペラ。
  11. 前記少なくとも1つの溝部は、
    前記案内面の前記下流端の前記周方向に対する傾斜角度を溝角度βと定義し、前記少なくとも1つのプロペラ翼の翼根部の翼弦線の前記周方向に対する傾斜角度を翼ピッチ角度pと定義した場合において、前記溝角度βが、β≦p+5°の条件を満たすように構成された、
    請求項2乃至5の何れか1項に記載のスクリュープロペラ。
  12. 前記少なくとも1つの溝部は、
    前記少なくとも1つのプロペラ翼の前記翼根部の前端において前記翼弦線と前記翼根部のキャンバ線とがなす角度を入口角度p1と定義した場合において、
    前記入口角度p1が、p1>10°の条件を満たし、且つ前記溝角度βが、p-p1+15°≧β≧p-p1-15°の条件を満たすように構成された、又は、
    前記入口角度p1が、p1≦10°の条件を満たし、且つ前記溝角度βが、p+5°≧β≧p-25°の条件を満たすように構成された、
    請求項11に記載のスクリュープロペラ。
  13. 前記少なくとも1つの溝部は、前記プロペラハブの前記軸線に直交する断面において、
    前記案内面の前記下流端は、前記プロペラハブの前記軸線から前記径方向に沿って延びて前記溝部の前記下流側縁を通過する仮想直線よりも前記回転方向における下流側に位置する、
    請求項2乃至5の何れか1項に記載のスクリュープロペラ。
  14. 前記少なくとも1つの溝部は、前記プロペラハブの前記軸線に直交する断面において、前記仮想直線と前記溝部の前記壁面とがなす角度を傾斜角Sと定義した場合において、前記傾斜角Sが、10°<S<25°の条件を満たす、
    請求項13に記載のスクリュープロペラ。
  15. 前記少なくとも1つのプロペラ翼は、前記周方向に間隔をあけて配置された複数のプロペラ翼を含み、
    前記少なくとも1つの溝部は、前記周方向に間隔をあけて配置された、前記複数のプロペラ翼よりも多数の溝部を含む、
    請求項2乃至5の何れか1項に記載のスクリュープロペラ。
  16. 前記少なくとも1つのプロペラ翼は、前記周方向に間隔をあけて配置された複数のプロペラ翼を含み、
    前記少なくとも1つの溝部は、前記周方向に間隔をあけて配置された、前記複数のプロペラ翼と同数の溝部を含み、
    前記複数の溝部のうち、少なくとも1つの溝部は、前記周方向の一方側に隣接する溝部との間の周方向長さが、前記周方向の他方側に隣接する溝部との間の周方向長さよりも大きくなるように構成された、
    請求項2乃至5の何れか1項に記載のスクリュープロペラ。
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