JP2024067569A - 工作機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】加工精度の低下を抑制し、コンパクトに構成することができる工作機械を提供する。【解決手段】工作機械1は、第1及び第2主軸ユニット10,20と、ガイドブッシュ支持部と、Z軸方向に第1主軸ユニット10を移動させる第1主軸移動機構13Zと、X、Z軸方向にのみ第2主軸ユニット20を移動させる第2主軸移動機構25と、刃物台30と、工具主軸ユニット50と、X、Y及びZ軸方向に工具主軸ユニット50を移動させる工具主軸移動機構42と、工具主軸ユニット50を旋回させる工具旋回機構45と、を備える。工具主軸移動機構42は、第1主軸ユニット10よりもX軸方向の奥側に位置し、刃物台30は、第1主軸ユニット10よりもX軸方向の手前側に位置する。第2主軸移動機構25は、位置P2まで第2主軸ユニット20を移動させることにより、ワークWを工具主軸ユニット50の工具70により加工するためのスペースSpを空ける。【選択図】図2
Description
本発明は、工作機械に関する。
特許文献1に記載の工作機械は、第1主軸ユニットと、X、Y、Zの3軸方向に移動可能に構成される第2主軸ユニットと、X、Y、Zの3軸方向に移動可能に構成され、ワークを加工する工具主軸ユニットと、第2主軸ユニットにより把握されたワークを加工する工具ユニットと、を備える。
上記特許文献1に記載の構成においては、第2主軸ユニットをX軸方向(高さ方向)に移動可能に支持するコラムと工具主軸ユニットをX軸方向(高さ方向)に移動可能に支持するコラムで2つのコラムが必要である。各コラムは、X軸方向に延びる柱状に形成されるため、工作機械の大型化とコラムの熱変形による加工精度の低下を招くおそれがある。
本発明は、上記実状を鑑みてなされたものであり、加工精度の低下を抑制しつつ、よりコンパクトに構成することができる工作機械を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る工作機械は、棒材であるワークを加工する工作機械であって、ワークを保持可能な第1主軸ユニットと、前記第1主軸ユニットと向かい合った状態で前記第1主軸ユニットからワークを受け取り可能に構成され、ワークを保持可能な第2主軸ユニットと、前記第1主軸ユニットにより保持されるワークを支持するガイドブッシュ装置が取り付け可能に構成されるガイドブッシュ支持部と、前記第1主軸ユニットに保持されるワークの軸方向に沿う第1方向に前記第1主軸ユニットを移動させる第1主軸移動機構と、前記第1方向と前記第1方向に交わる第2方向にのみ前記第2主軸ユニットを移動させる第2主軸移動機構と、前記第2主軸ユニットにより保持されたワークを加工する複数の第2工具を保持可能であり、前記第2工具を旋回移動不能に保持する刃物台と、前記第1又は第2主軸ユニットにより保持されたワークを加工する第1工具を保持する工具主軸ユニットと、前記第1方向と前記第2方向と前記第1方向及び前記第2方向それぞれに交わる第3方向とに前記工具主軸ユニットを移動させる工具主軸移動機構と、回転中心軸を中心に前記工具主軸ユニットを前記第1工具とともに旋回させる工具旋回機構と、前記工具主軸ユニットとの間で前記第1工具を交換可能に複数の前記第1工具を収容する工具マガジンと、を備え、前記工具主軸移動機構は、前記第1主軸ユニットよりも前記第2方向の一方側に位置し、前記刃物台は、前記第1主軸ユニットよりも前記第2方向の他方側に位置し、前記第2主軸移動機構は、前記第2主軸ユニットにより保持されたワークが前記第2工具により加工可能な位置まで前記第2主軸ユニットを移動させることにより、前記第1主軸ユニットにより保持されたワークを前記工具主軸ユニットの前記第1工具により加工するためのスペースを空ける。
本発明によれば、工作機械において、加工精度の低下を抑制しつつ、よりコンパクトに構成することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係る工作機械について、図面を参照して説明する。
ターニングセンタである工作機械1は、図1に示すように、工作機械1全体の台であるベッドSと、第1主軸11を有する第1主軸ユニット10と、第2主軸21を有する第2主軸ユニット20と、第1主軸移動機構13Zと、第2主軸移動機構25と、工具主軸ユニット50と、工具主軸移動機構42と、マガジン支持部材16と、移動機構支持部材14と、ガイドブッシュ支持部15と、工具マガジン60と、制御部300と、図2に示すように、工具旋回機構45と、刃物台30と、刃物台移動機構33Yと、シュートボックス18と、を備える。
以下、本発明の第1実施形態に係る工作機械について、図面を参照して説明する。
ターニングセンタである工作機械1は、図1に示すように、工作機械1全体の台であるベッドSと、第1主軸11を有する第1主軸ユニット10と、第2主軸21を有する第2主軸ユニット20と、第1主軸移動機構13Zと、第2主軸移動機構25と、工具主軸ユニット50と、工具主軸移動機構42と、マガジン支持部材16と、移動機構支持部材14と、ガイドブッシュ支持部15と、工具マガジン60と、制御部300と、図2に示すように、工具旋回機構45と、刃物台30と、刃物台移動機構33Yと、シュートボックス18と、を備える。
工作機械1は、棒材であるワークWを加工する棒材加工用の機械である。この棒材は、一例として、直径40mm程度の円柱状の素材と定義される。
以下では、第1主軸11及び第2主軸21の回転軸に沿う軸線方向をZ軸方向と規定し、Z軸方向に直交する高さ方向をY軸方向と規定し、Y軸方向及びZ軸方向に直交する奥行き方向をX軸方向と規定する。X軸方向及びZ軸方向は、本例では、水平方向である。
以下では、第1主軸11及び第2主軸21の回転軸に沿う軸線方向をZ軸方向と規定し、Z軸方向に直交する高さ方向をY軸方向と規定し、Y軸方向及びZ軸方向に直交する奥行き方向をX軸方向と規定する。X軸方向及びZ軸方向は、本例では、水平方向である。
図1に示す第1主軸ユニット10は、ワークWを保持しつつワークWの中心軸を回転軸としたC1方向に回転させる。具体的には、第1主軸ユニット10は、第1主軸11と、第1主軸11をC1方向に回転可能に支持する第1主軸台12と、第1主軸11とともに回転し、ワークWの端部を保持する第1ワーク保持部11aと、を備える。第1主軸台12には、第1主軸11を回転させるワーク回転用モータ(図示略)が内蔵されている。第1ワーク保持部11aは、ワークWを外周から把握可能なコレットチャックである。
移動機構支持部材14は、ベッドSの上面に設置され、第1主軸移動機構13Zを支持する。第1主軸移動機構13Zは、第1主軸ユニット10をZ軸方向に沿うA1軸方向に移動させる。
ガイドブッシュ支持部15には、ガイドブッシュ装置90が取り外し可能に装着されている。ガイドブッシュ支持部15は、移動機構支持部材14の上面の第2主軸ユニット20に近い側に固定されている。
ガイドブッシュ装置90は、ガイドブッシュ支持部15にボルト等の締結部材により締結されている。ガイドブッシュ装置90は、第1主軸ユニット10の先端側(第2主軸ユニット20に近い側)に位置し、第1主軸ユニット10により保持されたワークWを外周から支持する。ワークWのうちガイドブッシュ装置90から第1主軸11の反対側へ突き出した部位が工具70により加工される。ガイドブッシュ装置90がワークWを支持することにより、長尺のワークWであっても、加工時のワークWの撓み又は振動が抑制される。
ガイドブッシュ支持部15には、ガイドブッシュ装置90が選択的に着脱可能である。例えば、短尺のワークWの加工にあたっては、ガイドブッシュ支持部15にはガイドブッシュ装置90が取り付けられていない状態が作業者Uにより選択される。一方、長尺のワークWの加工にあたっては、ガイドブッシュ支持部15にはガイドブッシュ装置90が取り付けられた状態が作業者Uにより選択される。
ガイドブッシュ装置90は、どのような種類のものであってもよく、例えば、ダイレクト駆動ガイドブッシュ装置、静止型ガイドブッシュ装置、ケレ式回転ガイドブッシュ装置、又はベルト駆動ガイドブッシュ装置等であってもよい。
ガイドブッシュ装置90は、ガイドブッシュ支持部15にボルト等の締結部材により締結されている。ガイドブッシュ装置90は、第1主軸ユニット10の先端側(第2主軸ユニット20に近い側)に位置し、第1主軸ユニット10により保持されたワークWを外周から支持する。ワークWのうちガイドブッシュ装置90から第1主軸11の反対側へ突き出した部位が工具70により加工される。ガイドブッシュ装置90がワークWを支持することにより、長尺のワークWであっても、加工時のワークWの撓み又は振動が抑制される。
ガイドブッシュ支持部15には、ガイドブッシュ装置90が選択的に着脱可能である。例えば、短尺のワークWの加工にあたっては、ガイドブッシュ支持部15にはガイドブッシュ装置90が取り付けられていない状態が作業者Uにより選択される。一方、長尺のワークWの加工にあたっては、ガイドブッシュ支持部15にはガイドブッシュ装置90が取り付けられた状態が作業者Uにより選択される。
ガイドブッシュ装置90は、どのような種類のものであってもよく、例えば、ダイレクト駆動ガイドブッシュ装置、静止型ガイドブッシュ装置、ケレ式回転ガイドブッシュ装置、又はベルト駆動ガイドブッシュ装置等であってもよい。
図1に示す第2主軸ユニット20は、Z軸方向に第1主軸ユニット10と向かい合う位置に設けられている。第2主軸ユニット20は、ワークWを保持しつつワークWの中心軸を回転軸としたC2方向に回転させる。第2主軸ユニット20は、第2主軸21と、第2主軸21をC2方向に回転可能に支持する第2主軸台22と、第2主軸21とともに回転し、ワークWの端部を保持する第2ワーク保持部21aと、を備える。第2主軸台22には、第2主軸21を回転させるワーク回転用モータ(図示略)が内蔵されている。第2ワーク保持部21aは、ワークWを外周から把握可能なコレットチャックである。
図2に示すように、第2主軸移動機構25は、第2主軸ユニット20を、X軸方向及びZ軸方向、本例では、水平方向に移動させる。第2主軸移動機構25は、第2主軸ユニット20をX軸方向(X2軸方向)に移動させるX移動機構25Xと、第2主軸ユニット20をZ軸方向(Z2軸方向)に移動させるZ移動機構25Zと、を備える。第2主軸ユニット20は、Y軸方向には移動不能である。よって、第2主軸移動機構25の高さは、工具主軸ユニット50をY軸方向に移動させることが可能な工具主軸移動機構42の高さよりも低く構成することができる。
図2に示すように、第2主軸移動機構25は、ベッドSの設置面(上面)のうち、X軸方向に並べられた第1主軸ユニット10と刃物台30とに対して、Z軸方向に対向する範囲に配置されている。
第2主軸移動機構25は、第2主軸ユニット20を、第1主軸ユニット10との間でワークWを授受可能な位置P1と、刃物台30の工具35にてワークWを加工可能な位置P2と、シュートボックス18にワークWを排出可能な位置P3との間でX軸方向及びZ軸方向に移動させることができる。
工作機械1の正面に立つ作業者Uから見て、位置P3は、位置P1,P2よりもX軸方向の手前側に位置し、位置P2は、位置P1よりもX軸方向の手前側に位置する。第2主軸ユニット20により保持されたワークWが位置P2又は位置P3に位置することにより、第1主軸ユニット10により保持されたワークWを工具主軸ユニット50にて加工するためのスペースSpが空く。スペースSpは、ワークWが位置P2又は位置P3に位置するとき以外に、第2主軸ユニット20が第1主軸ユニット10からZ軸方向に離れることにより空く。
第2主軸移動機構25は、第2主軸ユニット20を、第1主軸ユニット10との間でワークWを授受可能な位置P1と、刃物台30の工具35にてワークWを加工可能な位置P2と、シュートボックス18にワークWを排出可能な位置P3との間でX軸方向及びZ軸方向に移動させることができる。
工作機械1の正面に立つ作業者Uから見て、位置P3は、位置P1,P2よりもX軸方向の手前側に位置し、位置P2は、位置P1よりもX軸方向の手前側に位置する。第2主軸ユニット20により保持されたワークWが位置P2又は位置P3に位置することにより、第1主軸ユニット10により保持されたワークWを工具主軸ユニット50にて加工するためのスペースSpが空く。スペースSpは、ワークWが位置P2又は位置P3に位置するとき以外に、第2主軸ユニット20が第1主軸ユニット10からZ軸方向に離れることにより空く。
工具主軸移動機構42は、図1に示すように、工具主軸ユニット50をY軸方向(Y1軸方向)に移動させるY移動機構42Yと、図2に示すように、工具主軸ユニット50をX軸方向(X1軸方向)に移動させるX移動機構42Xと、工具主軸ユニット50をZ軸方向(Z1軸方向)に移動させるZ移動機構42Zと、を備える。
工具主軸移動機構42は、ベッドSの上面のうち、第1主軸ユニット10、第1主軸移動機構13Z、第2主軸ユニット20、第2主軸移動機構25及び刃物台30よりも作業者Uから見てX軸方向の奥側に位置する。
工具主軸移動機構42は、ベッドSの上面のうち、第1主軸ユニット10、第1主軸移動機構13Z、第2主軸ユニット20、第2主軸移動機構25及び刃物台30よりも作業者Uから見てX軸方向の奥側に位置する。
図2に示すX移動機構25XのX軸方向に移動するスライド台25Sは、X軸方向に延びる一対のレール25Rに沿って移動する。また、Z移動機構42ZのX軸方向に移動するスライド台42Sは、Z軸方向に延びる一対のレール42Rに沿って移動する。一対のレール25Rと一対のレール42Rは、それぞれ独立したレールであり、ベッドSの上面においてX軸方向に離れた位置にある。
図2に示すように、ベッドSは、Y軸方向から見て、4つの角部のうち1つの角部が凹んだ窪みSkを有する略矩形状をなす。ベッドSの窪みSkは、レール42Rの延長線上に位置する。ベッドSの上面のうち工具主軸移動機構42が位置する領域のZ軸方向の長さは、ベッドSの上面のうち第1主軸移動機構13Z及び第2主軸移動機構25が位置する領域のZ軸方向の長さよりも短く形成されている。
図2及び図5に示す刃物台移動機構33Yは、刃物台30をY軸方向(Y2軸方向)に移動させる。刃物台移動機構33Yは、ベッドSの上面のうち、X軸方向において、ガイドブッシュ装置90の側方であって、ガイドブッシュ装置90よりも作業者Uから見て手前側に位置する。
第1主軸移動機構13Z、X移動機構25X,42X、Y移動機構42Y、Z移動機構25Z,42Z及び刃物台移動機構33Yは、それぞれ、モータ、ボールねじ及びナットを有する。そして、モータの回転力をボールねじ及びナットにより直線運動に変換することにより、対応する第1主軸ユニット10、第2主軸ユニット20、工具主軸ユニット50又は刃物台30は直線的に移動する。
図1及び図3に示すように、工具旋回機構45は、工具主軸ユニット50に装着された工具70をB軸方向に旋回させる。B軸方向は、X軸方向に沿う回転中心軸Jを中心とした回転方向である。工具主軸ユニット50の旋回角度については後述する。
図1及び図4に示すように、工具マガジン60は、複数種類の工具70を収容し、工具主軸ユニット50との間で工具70を授受する。工具マガジン60は、第1主軸11がガイドブッシュ装置90に最も近づいたときの第1主軸11の上方に位置する。工具マガジン60は、マガジン支持部材16により支持されている。マガジン支持部材16は、Y軸方向に延びる支持フレームとして形成され、ベッドSの上面のうち第1主軸ユニット10の奥側に固定されている。
詳しくは、工具マガジン60は、工具支持部61と、駆動部62と、を備える。
工具支持部61は、略円環状をなし、Z軸方向に沿って延びる回転軸Azを中心に回転可能に支持される。
図4に示すように、工具支持部61は複数の工具把握部61aを備える。複数の工具把握部61aは、工具支持部61の外周側に位置し、工具支持部61の回転方向に並ぶように配置される。各工具把握部61aは、工具支持部61の径方向外側に向けて開口するU字状の溝を有し、この溝に工具70が嵌まることにより工具70を保持する。工具把握部61aは、工具70をZ軸方向に沿う向きに保持する。
図1に示す駆動部62は、モータを有し、回転軸Azを中心に工具支持部61を回転させる。駆動部62は、マガジン支持部材16に支持されている。
詳しくは、工具マガジン60は、工具支持部61と、駆動部62と、を備える。
工具支持部61は、略円環状をなし、Z軸方向に沿って延びる回転軸Azを中心に回転可能に支持される。
図4に示すように、工具支持部61は複数の工具把握部61aを備える。複数の工具把握部61aは、工具支持部61の外周側に位置し、工具支持部61の回転方向に並ぶように配置される。各工具把握部61aは、工具支持部61の径方向外側に向けて開口するU字状の溝を有し、この溝に工具70が嵌まることにより工具70を保持する。工具把握部61aは、工具70をZ軸方向に沿う向きに保持する。
図1に示す駆動部62は、モータを有し、回転軸Azを中心に工具支持部61を回転させる。駆動部62は、マガジン支持部材16に支持されている。
図1に示す工具主軸ユニット50には、工具70が着脱可能に構成される。工具70は、ターニング工具等の固定工具、又はミリング工具等の回転工具である。工具主軸ユニット50は、Z軸方向において、第1と第2主軸ユニット10,20の間に位置する。工具主軸ユニット50は、装着された工具70を用いて第1又は第2主軸ユニット10,20に保持されたワークWを加工する。
図3に示す刃物台30は、第2主軸ユニット20により保持されたワークWを加工する複数の工具35が装着可能に構成される。複数の工具35は、Y軸方向及びX軸方向それぞれに直線的に並べられるように刃物台30に取り付け可能である。本例では、Y軸方向に3本とX軸方向に2本(3×2)で合計6本の工具35が刃物台30に取り付け可能である。複数の工具35は、回転工具及び固定工具を含む。刃物台30に装着される工具35の刃先は、第2主軸移動機構25に向かうように設けられる。
図2に示すように、刃物台30及び工具35は、ベッドSの上面のうち、X軸方向において、第1主軸11又はガイドブッシュ装置90に対して工具主軸移動機構42が位置する領域とは反対側の領域に位置する。刃物台30及び工具35は、第1主軸11又はガイドブッシュ装置90の手前側の脇に位置する。刃物台30は、駆動部31と、駆動部31の駆動力を回転力として工具35(回転工具)に伝達する図示しないギヤトレーンと、を備える。
なお、駆動部31及びギヤトレーンは省略されてもよい。
なお、駆動部31及びギヤトレーンは省略されてもよい。
シュートボックス18は、刃物台30及び工具35の近傍に位置し、第2主軸21から排出されたワークWを収容する。シュートボックス18は、X軸方向において、刃物台30の工具35よりも手前側に位置する。
図1に示す制御部300は、第1主軸ユニット10、第2主軸ユニット20、第1主軸移動機構13Z、第2主軸移動機構25、刃物台30、刃物台移動機構33Y、工具主軸ユニット50、工具主軸移動機構42、工具旋回機構45及び工具マガジン60等を制御する。制御部300は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、CPUによる処理の手順を定義したプログラムを記憶するROM(Read Only Memory)等を備える。
制御部300は、図1及び図8(B)に示すように、回転中心軸Jを中心とした工具主軸ユニット50の旋回角度を制御する。この旋回角度は、回転中心軸Jを端点としてY軸方向の下向きに延びる基準線(ベクトル)Raに対して、工具70の軸線(正確には、この軸線のうち回転中心軸Jから工具70の刃先へ向かう線分(ベクトル))がなす角度である。この旋回角度は、工具70の刃先が第2主軸ユニット20へ向く側を正の角度とし、工具70の刃先が第1主軸ユニット10へ向く側を負の角度とする。第1実施形態では、この旋回角度は、例えば、-90°~+90°の180°の範囲内で変位する。図8(B)に示すように、この旋回角度が+90°であるときには、工具70がZ軸方向に沿い、工具70にて第2主軸ユニット20により保持されたワークWの端面が加工可能となる。一方、この旋回角度が-90°であるときには、工具70がZ軸方向に沿い、工具70にて第1主軸ユニット10により保持されたワークWの端面が加工可能となる。
制御部300は、後述する第1又は第2加工を行う際、工具主軸ユニット50の旋回角度を制御することにより、ワークWの軸方向に対して工具70の刃先が入る向きを調整することができる。
なお、旋回角度は、-90°~+90°の180°の範囲に限定されず、180°よりも広範囲であってもよく、例えば、-100°~+100°の200°の範囲で変位してもよい。
制御部300は、後述する第1又は第2加工を行う際、工具主軸ユニット50の旋回角度を制御することにより、ワークWの軸方向に対して工具70の刃先が入る向きを調整することができる。
なお、旋回角度は、-90°~+90°の180°の範囲に限定されず、180°よりも広範囲であってもよく、例えば、-100°~+100°の200°の範囲で変位してもよい。
次に、制御部300により実行される加工処理について説明する。制御部300は、事前に作成されたNC(Numerical Control)プログラムに従って、この加工処理を実行する。
まず、制御部300は、第1主軸ユニット10により保持されたワークWを工具主軸ユニット50に装着された工具70により第1加工を行う。制御部300は、この第1加工を行う際には、図2の矢印Ar1で示すように、第2主軸ユニット20をX軸方向において作業者Uの手前側、例えば位置P2に退避させて、第1主軸ユニット10により保持されたワークWを工具主軸ユニット50にて加工するためのスペースSpを空ける。スペースSpは、工具70を使用して、第1主軸ユニット10により保持されたワークWの端面が加工可能な広さである。
まず、制御部300は、第1主軸ユニット10により保持されたワークWを工具主軸ユニット50に装着された工具70により第1加工を行う。制御部300は、この第1加工を行う際には、図2の矢印Ar1で示すように、第2主軸ユニット20をX軸方向において作業者Uの手前側、例えば位置P2に退避させて、第1主軸ユニット10により保持されたワークWを工具主軸ユニット50にて加工するためのスペースSpを空ける。スペースSpは、工具70を使用して、第1主軸ユニット10により保持されたワークWの端面が加工可能な広さである。
次に、制御部300は、第2主軸移動機構25を介して第2主軸21を第1主軸11に対向する位置まで移動させ、第1主軸11から第2主軸21へワークWを受け渡す。
そして、制御部300は、第2主軸ユニット20により保持されたワークWを刃物台30に装着された工具35又は工具主軸ユニット50に装着された工具70により第2加工を行う。例えば、この第2加工では、制御部300は、第2主軸21とともにワークWを位置P1に移動させて、この位置P1にて工具主軸ユニット50の工具70によりワークWの加工を行った後、第2主軸21とともにワークWを位置P2に移動させて、この位置P2にて刃物台30の工具35によりワークWの加工を行う。
そして、制御部300は、第2主軸ユニット20により保持されたワークWを刃物台30に装着された工具35又は工具主軸ユニット50に装着された工具70により第2加工を行う。例えば、この第2加工では、制御部300は、第2主軸21とともにワークWを位置P1に移動させて、この位置P1にて工具主軸ユニット50の工具70によりワークWの加工を行った後、第2主軸21とともにワークWを位置P2に移動させて、この位置P2にて刃物台30の工具35によりワークWの加工を行う。
そして、上記第2加工が完了すると、制御部300は、第2主軸移動機構25を介して、第2主軸21とともにワークWを位置P3まで移動させて、第2主軸21によるワークWの保持を解除することにより、ワークWをシュートボックス18に落下させる。位置P3は、刃物台30の近傍、本例では、刃物台30の工具35のX軸方向の手前側に位置する。よって、刃物台30の工具35を使用した第2加工の後に、スムーズにシュートボックス18にワークWを落下させることができる。シュートボックス18に落下したワークWは、図示しないワークコンベアにより外部に排出される。
以上で、加工処理を終了する。この加工処理は、ワークWが供給される毎に繰り返し実行される。
以上で、加工処理を終了する。この加工処理は、ワークWが供給される毎に繰り返し実行される。
上述した第1加工としては、ターニング加工又はミリング加工が行われる。
ターニング加工を行う場合には、工具主軸ユニット50に工具70として切削バイトが装着される。この状態で、制御部300は、第1主軸11をワークWとともにC1方向に回転させつつ、工具70の刃先でワークWの外周面に切り込むようにし、工具主軸移動機構42又は第1主軸移動機構13Zを介してワークWに対して工具70をZ軸方向に送る。これにより、ワークWの外周面が切削加工される。長尺のワークWを切削加工する際には、ガイドブッシュ装置90によりワークWが支持されることで、長尺のワークWに対する加工精度を高めることができる。
ターニング加工を行う場合には、工具主軸ユニット50に工具70として切削バイトが装着される。この状態で、制御部300は、第1主軸11をワークWとともにC1方向に回転させつつ、工具70の刃先でワークWの外周面に切り込むようにし、工具主軸移動機構42又は第1主軸移動機構13Zを介してワークWに対して工具70をZ軸方向に送る。これにより、ワークWの外周面が切削加工される。長尺のワークWを切削加工する際には、ガイドブッシュ装置90によりワークWが支持されることで、長尺のワークWに対する加工精度を高めることができる。
ミリング加工を行う場合には、工具主軸ユニット50に工具70として回転工具が装着される。この状態で、制御部300は、工具主軸ユニット50を介して工具70を回転させつつ、工具主軸移動機構42を介して工具70を移動させることにより、工具70の刃先でワークWの外周面又は端面に切り込む。この際、制御部300は、工具主軸ユニット50の旋回角度を制御することにより、ワークWの軸方向に対して工具70の刃先が入る向きを調整することができる。
なお、第1加工では、工具70をワークWに対して、多方向(例えば、A1軸方向、X1軸方向、Y1軸方向、Z1軸方向、C1方向、B軸方向)に動かしながらの加工が可能であり、ワークWを複雑な形状に加工することができる。
なお、第1加工では、工具70をワークWに対して、多方向(例えば、A1軸方向、X1軸方向、Y1軸方向、Z1軸方向、C1方向、B軸方向)に動かしながらの加工が可能であり、ワークWを複雑な形状に加工することができる。
上述した第2加工としては、上記第1加工と同様に、工具主軸ユニット50の工具70にて、第2主軸ユニット20により保持されたワークWにターニング加工又はミリング加工が行われる。
この工具主軸ユニット50の工具70による第2加工とは別の第2加工として、刃物台30の工具35にてターニング加工又はミリング加工が行われる。制御部300は、ターニング加工又はミリング加工を行う際には、例えば、第2主軸21又は工具35を回転させた状態で、第2主軸ユニット20により保持されたワークWに刃物台30の工具35の刃先を接触させつつ、Z移動機構25Zを介して工具35をワークWに対して相対的に送る。
この工具主軸ユニット50の工具70による第2加工とは別の第2加工として、刃物台30の工具35にてターニング加工又はミリング加工が行われる。制御部300は、ターニング加工又はミリング加工を行う際には、例えば、第2主軸21又は工具35を回転させた状態で、第2主軸ユニット20により保持されたワークWに刃物台30の工具35の刃先を接触させつつ、Z移動機構25Zを介して工具35をワークWに対して相対的に送る。
さらに、上述した加工処理において、制御部300は、刃物台30の工具35を使用した第2主軸ユニット20により保持されたワークWへの第2加工と同時に、工具主軸ユニット50の工具70を使用した第1主軸ユニット10により保持されたワークWへの第1加工を行ってもよい。
以下、第1及び第2加工を同時に行う場合の工作機械1の動作について説明する。
例えば、制御部300は、第2主軸移動機構25を介して第2主軸ユニット20を移動させ、第2主軸ユニット20にて、第1主軸ユニット10から第1加工が完了したワークWを受け取る。そして、第2加工として、工具主軸ユニット50の工具70により第2主軸ユニット20が保持するワークWの加工を行う。その後、制御部300は、第2主軸移動機構25を介して第2主軸ユニット20により保持されたワークWを位置P2に移動させて、第2加工として、刃物台30の工具35により第2主軸ユニット20により保持されたワークWの端面の加工を行う。これと同時に、制御部300は、第2主軸ユニット20の移動により空いたスペースSpを利用して、第1主軸ユニット10により保持されたワークWを工具主軸ユニット50の工具70にて第1加工を行う。この第1加工と同時に、第2主軸ユニット20により保持されたワークWを位置P2から位置P3に移動させて、第2主軸ユニット20により保持されたワークWをシュートボックス18に落下させてもよい。
このように、第1加工の時間と第2加工の時間の少なくとも一部をオーバーラップさせることにより、1つのワークWの加工に要する時間であるサイクルタイムを短縮することができる。
以下、第1及び第2加工を同時に行う場合の工作機械1の動作について説明する。
例えば、制御部300は、第2主軸移動機構25を介して第2主軸ユニット20を移動させ、第2主軸ユニット20にて、第1主軸ユニット10から第1加工が完了したワークWを受け取る。そして、第2加工として、工具主軸ユニット50の工具70により第2主軸ユニット20が保持するワークWの加工を行う。その後、制御部300は、第2主軸移動機構25を介して第2主軸ユニット20により保持されたワークWを位置P2に移動させて、第2加工として、刃物台30の工具35により第2主軸ユニット20により保持されたワークWの端面の加工を行う。これと同時に、制御部300は、第2主軸ユニット20の移動により空いたスペースSpを利用して、第1主軸ユニット10により保持されたワークWを工具主軸ユニット50の工具70にて第1加工を行う。この第1加工と同時に、第2主軸ユニット20により保持されたワークWを位置P2から位置P3に移動させて、第2主軸ユニット20により保持されたワークWをシュートボックス18に落下させてもよい。
このように、第1加工の時間と第2加工の時間の少なくとも一部をオーバーラップさせることにより、1つのワークWの加工に要する時間であるサイクルタイムを短縮することができる。
次に、工具主軸ユニット50が装着する工具70の種類を交換する工具交換処理について説明する。この工具交換処理は、上記加工処理中に実行され、例えば、ターニング加工とミリング加工の間、又は上記第1加工と上記第2加工の間に実行される。
まず、図1に示すように、制御部300は、駆動部62を介して工具支持部61を回転させて、工具支持部61の工具70が装着されていない工具把握部61aを工具交換位置Pc(図4参照)まで回転させる。
次に、制御部300は、工具旋回機構45を介して工具主軸ユニット50に装着される工具70の旋回角度を-90°に回転させ、工具70の刃先を工具マガジン60に向ける。そして、制御部300は、工具主軸ユニット50を移動させることにより、工具支持部61の工具把握部61aにて工具70の工具ホルダを把握させる。そして、工具主軸ユニット50が工具70をクランプした状態を解除したうえで、工具主軸ユニット50を工具支持部61から離す。これにより、工具主軸ユニット50から工具70が取り外される。
次に、制御部300は、工具旋回機構45を介して工具主軸ユニット50に装着される工具70の旋回角度を-90°に回転させ、工具70の刃先を工具マガジン60に向ける。そして、制御部300は、工具主軸ユニット50を移動させることにより、工具支持部61の工具把握部61aにて工具70の工具ホルダを把握させる。そして、工具主軸ユニット50が工具70をクランプした状態を解除したうえで、工具主軸ユニット50を工具支持部61から離す。これにより、工具主軸ユニット50から工具70が取り外される。
次に、制御部300は、工具支持部61を回転させて、次の加工に使用する工具70を工具交換位置Pcまで回転させる。そして、制御部300は、工具主軸ユニット50を移動させて、工具交換位置Pcに位置する工具70を工具主軸ユニット50に装着し、工具主軸ユニット50にて工具70をクランプさせる。そして、制御部300は、工具主軸ユニット50を工具支持部61から離し、最後に、工具主軸ユニット50に装着された工具70がワークWを向くように旋回させる。以上で、工具交換処理が終了となる。
(効果)
以上、説明した第1実施形態によれば、例えば、以下の構成を有する。
(1)棒材であるワークWを加工する工作機械1は、ワークWを保持可能な第1主軸ユニット10と、第1主軸ユニット10と向かい合った状態で第1主軸ユニット10からワークWを受け取り可能に構成され、ワークWを保持可能な第2主軸ユニット20と、第1主軸ユニット10により保持されるワークWを支持するガイドブッシュ装置90が取り付け可能に構成されるガイドブッシュ支持部15と、第1主軸ユニット10に保持されるワークWの軸方向に沿う第1方向の一例であるZ軸方向に第1主軸ユニット10を移動させる第1主軸移動機構13Zと、Z軸方向とZ軸方向に直交する第2方向の一例であるX軸方向(奥行き方向)にのみ第2主軸ユニット20を移動させる第2主軸移動機構25と、第2主軸ユニット20により保持されたワークWを加工する複数の第2工具の一例である工具35を保持可能であり、工具35を旋回移動不能に保持する刃物台30と、第1又は第2主軸ユニット10,20により保持されたワークWを加工する第1工具の一例である工具70を保持する工具主軸ユニット50と、Z軸方向とX軸方向とZ軸方向及びX軸方向に直交する第3方向の一例であるY軸方向(高さ方向)とに工具主軸ユニット50を移動させる工具主軸移動機構42と、回転中心軸Jを中心に工具主軸ユニット50を工具70とともに旋回させる工具旋回機構45と、工具主軸ユニット50との間で工具70を交換可能に複数の工具70を収容する工具マガジン60と、を備える。
工具主軸移動機構42は、第1主軸ユニット10よりもX軸方向の一方側(奥側)に位置する。刃物台30は、第1主軸ユニット10よりもX軸方向の他方側(手前側)に位置する。第2主軸移動機構25は、第2主軸ユニット20により保持されたワークWが工具35により加工可能な位置P2まで第2主軸ユニット20を移動させることにより、第1主軸ユニット10により保持されたワークWを工具主軸ユニット50の工具70により加工するためのスペースSpを空ける。
以上、説明した第1実施形態によれば、例えば、以下の構成を有する。
(1)棒材であるワークWを加工する工作機械1は、ワークWを保持可能な第1主軸ユニット10と、第1主軸ユニット10と向かい合った状態で第1主軸ユニット10からワークWを受け取り可能に構成され、ワークWを保持可能な第2主軸ユニット20と、第1主軸ユニット10により保持されるワークWを支持するガイドブッシュ装置90が取り付け可能に構成されるガイドブッシュ支持部15と、第1主軸ユニット10に保持されるワークWの軸方向に沿う第1方向の一例であるZ軸方向に第1主軸ユニット10を移動させる第1主軸移動機構13Zと、Z軸方向とZ軸方向に直交する第2方向の一例であるX軸方向(奥行き方向)にのみ第2主軸ユニット20を移動させる第2主軸移動機構25と、第2主軸ユニット20により保持されたワークWを加工する複数の第2工具の一例である工具35を保持可能であり、工具35を旋回移動不能に保持する刃物台30と、第1又は第2主軸ユニット10,20により保持されたワークWを加工する第1工具の一例である工具70を保持する工具主軸ユニット50と、Z軸方向とX軸方向とZ軸方向及びX軸方向に直交する第3方向の一例であるY軸方向(高さ方向)とに工具主軸ユニット50を移動させる工具主軸移動機構42と、回転中心軸Jを中心に工具主軸ユニット50を工具70とともに旋回させる工具旋回機構45と、工具主軸ユニット50との間で工具70を交換可能に複数の工具70を収容する工具マガジン60と、を備える。
工具主軸移動機構42は、第1主軸ユニット10よりもX軸方向の一方側(奥側)に位置する。刃物台30は、第1主軸ユニット10よりもX軸方向の他方側(手前側)に位置する。第2主軸移動機構25は、第2主軸ユニット20により保持されたワークWが工具35により加工可能な位置P2まで第2主軸ユニット20を移動させることにより、第1主軸ユニット10により保持されたワークWを工具主軸ユニット50の工具70により加工するためのスペースSpを空ける。
第1実施形態では、例えば、以下のような効果を奏する。
(a)第2主軸移動機構25は、第2主軸ユニット20をX軸方向及びZ軸方向に移動させることが可能であるが、Y軸方向(例えば、高さ方向)に移動させることができない構成である。このため、工作機械1を、Y軸方向に、よりコンパクトに構成することができる。図9に示すように、従来技術(特許文献1)に係る工作機械1Aの第2主軸移動機構125は、第2主軸ユニット120をY軸方向(高さ方向)に移動可能とするために、Y軸方向に延びるコラム125Cを備える。コラム125Cは、スライド台125SがY軸方向に移動可能となるようにレール125Rを備える。このように、従来技術に係る工作機械1Aは、コラム125Cによって大型化していた。この点、第1実施形態では、コラム125Cがないため、第2主軸移動機構25、ひいては工作機械1をよりコンパクトに構成することができる。
また、第1実施形態では、従来技術に比べて、熱変形が小さく、かつ熱変形を単純化することができる。
まず、熱変形が小さいという点について説明する。
従来技術に係る工作機械1Aでは、コラム125CがY軸方向に大きいため、コラム125Cの熱変形が大きくなる。詳しくは、第1実施形態の構成においては、加工精度に影響する熱変形が生じる箇所の長さL2(図1参照)は第2主軸台22の高さであるが、図9に示す従来技術の構成においては、加工精度に影響する熱変形が生じる箇所の長さL3は、長さL2よりも長いコラム125CのY軸方向の長さである。このように、第1実施形態の構成においては、従来技術の構成に比べて、熱変形する箇所が少なく、熱変形を小さくすることができる。
次に、熱変形を単純化することができるという点について説明する。
従来技術の構成においては、図9の矢印Fで示すように、複数の箇所、即ちコラム125Cと第2主軸ユニット120が倒れることにより、熱変形が複雑となっていた。この点、第1実施形態の構成では、コラム125Cがないため、倒れる箇所が従来技術に比べて少なくなり、熱変形を単純化することができる。これに伴い、熱変形の制御が容易となる。よって、第1実施形態の構成では、熱変形に伴う加工点(工具35,70の刃先とワークWの接触点)のズレが少なく、加工点のズレの補正が容易となる。以上のように、熱変形を小さく、かつ単純化することにより、この補正の精度が高まり、ひいては、加工精度を高めることができる。
また、工作機械1が小径である棒材(ワークW)の加工の専用機であるので、工作機械1をよりコンパクトに構成することができる。
(b)第2主軸移動機構25は、第2主軸ユニット20により保持されるワークWを刃物台30の工具35にて加工するために、第2主軸ユニット20を他方側(手前側)の位置P2に移動させる。この移動により空いたスペースSpで、第1主軸ユニット10により保持されたワークWを、工具主軸ユニット50の工具70によって加工することが可能となる。よって、コンパクトな工作機械1にも関わらず、第1と第2主軸ユニット10,20の両方でワークWの加工が同時に可能となる。よって、加工時間を短縮することができる。
(c)ガイドブッシュ支持部15にガイドブッシュ装置90が取り付けられることにより、コンパクトな工作機械1にも関わらず、第1主軸ユニット10がZ軸方向に移動しつつ長尺のワークWを精度良く加工することができる。
(d)刃物台30は、複数の工具35を旋回移動不能に保持するため、複数の工具を旋回移動させることができるタレットと比べて、複数の工具35の位置が集約されていて、刃物台30、ひいては、工作機械1をコンパクトに構成することができる。また、刃物台30がコンパクトであるため、熱変形の影響による加工精度の低下を抑制することができる。さらに、刃物台30は、タレットのように旋回しないため、工具35の位置が正確であり、加工精度が良くなる。
(e)工具主軸ユニット50は、工具マガジン60を使用して複数種類の工具70の何れかを選択的に装着可能である。このため、工具主軸ユニット50は、複数種類の工具70を用いてワークWを複雑な形状に加工可能となる。
(a)第2主軸移動機構25は、第2主軸ユニット20をX軸方向及びZ軸方向に移動させることが可能であるが、Y軸方向(例えば、高さ方向)に移動させることができない構成である。このため、工作機械1を、Y軸方向に、よりコンパクトに構成することができる。図9に示すように、従来技術(特許文献1)に係る工作機械1Aの第2主軸移動機構125は、第2主軸ユニット120をY軸方向(高さ方向)に移動可能とするために、Y軸方向に延びるコラム125Cを備える。コラム125Cは、スライド台125SがY軸方向に移動可能となるようにレール125Rを備える。このように、従来技術に係る工作機械1Aは、コラム125Cによって大型化していた。この点、第1実施形態では、コラム125Cがないため、第2主軸移動機構25、ひいては工作機械1をよりコンパクトに構成することができる。
また、第1実施形態では、従来技術に比べて、熱変形が小さく、かつ熱変形を単純化することができる。
まず、熱変形が小さいという点について説明する。
従来技術に係る工作機械1Aでは、コラム125CがY軸方向に大きいため、コラム125Cの熱変形が大きくなる。詳しくは、第1実施形態の構成においては、加工精度に影響する熱変形が生じる箇所の長さL2(図1参照)は第2主軸台22の高さであるが、図9に示す従来技術の構成においては、加工精度に影響する熱変形が生じる箇所の長さL3は、長さL2よりも長いコラム125CのY軸方向の長さである。このように、第1実施形態の構成においては、従来技術の構成に比べて、熱変形する箇所が少なく、熱変形を小さくすることができる。
次に、熱変形を単純化することができるという点について説明する。
従来技術の構成においては、図9の矢印Fで示すように、複数の箇所、即ちコラム125Cと第2主軸ユニット120が倒れることにより、熱変形が複雑となっていた。この点、第1実施形態の構成では、コラム125Cがないため、倒れる箇所が従来技術に比べて少なくなり、熱変形を単純化することができる。これに伴い、熱変形の制御が容易となる。よって、第1実施形態の構成では、熱変形に伴う加工点(工具35,70の刃先とワークWの接触点)のズレが少なく、加工点のズレの補正が容易となる。以上のように、熱変形を小さく、かつ単純化することにより、この補正の精度が高まり、ひいては、加工精度を高めることができる。
また、工作機械1が小径である棒材(ワークW)の加工の専用機であるので、工作機械1をよりコンパクトに構成することができる。
(b)第2主軸移動機構25は、第2主軸ユニット20により保持されるワークWを刃物台30の工具35にて加工するために、第2主軸ユニット20を他方側(手前側)の位置P2に移動させる。この移動により空いたスペースSpで、第1主軸ユニット10により保持されたワークWを、工具主軸ユニット50の工具70によって加工することが可能となる。よって、コンパクトな工作機械1にも関わらず、第1と第2主軸ユニット10,20の両方でワークWの加工が同時に可能となる。よって、加工時間を短縮することができる。
(c)ガイドブッシュ支持部15にガイドブッシュ装置90が取り付けられることにより、コンパクトな工作機械1にも関わらず、第1主軸ユニット10がZ軸方向に移動しつつ長尺のワークWを精度良く加工することができる。
(d)刃物台30は、複数の工具35を旋回移動不能に保持するため、複数の工具を旋回移動させることができるタレットと比べて、複数の工具35の位置が集約されていて、刃物台30、ひいては、工作機械1をコンパクトに構成することができる。また、刃物台30がコンパクトであるため、熱変形の影響による加工精度の低下を抑制することができる。さらに、刃物台30は、タレットのように旋回しないため、工具35の位置が正確であり、加工精度が良くなる。
(e)工具主軸ユニット50は、工具マガジン60を使用して複数種類の工具70の何れかを選択的に装着可能である。このため、工具主軸ユニット50は、複数種類の工具70を用いてワークWを複雑な形状に加工可能となる。
(2)工作機械1は、刃物台30をY軸方向に移動させることにより、複数の工具35それぞれのY軸方向の位置を第2主軸ユニット20により保持されたワークWの位置に合わせることを可能とする刃物台移動機構33Yを備える。
この構成によれば、刃物台30がY軸方向に移動可能であるため、第2主軸ユニット20がY軸方向に移動不能であっても、複数の工具35の何れかにて、第2主軸ユニット20のワークWを加工可能となる。
また、X軸方向に並ぶ工具35の数を少なくすることができ、工作機械1をX軸方向にコンパクトにすることができる。
さらに、刃物台30の大きさは第2主軸ユニット20の大きさよりも小さくでき、刃物台30のY軸方向の移動量も少なくて済む。このため、刃物台30をY軸方向に移動可能に構成する方が、第2主軸ユニット20をY軸方向に移動可能に構成するよりも、熱変形による加工精度の低下に与える影響は少ない。
この構成によれば、刃物台30がY軸方向に移動可能であるため、第2主軸ユニット20がY軸方向に移動不能であっても、複数の工具35の何れかにて、第2主軸ユニット20のワークWを加工可能となる。
また、X軸方向に並ぶ工具35の数を少なくすることができ、工作機械1をX軸方向にコンパクトにすることができる。
さらに、刃物台30の大きさは第2主軸ユニット20の大きさよりも小さくでき、刃物台30のY軸方向の移動量も少なくて済む。このため、刃物台30をY軸方向に移動可能に構成する方が、第2主軸ユニット20をY軸方向に移動可能に構成するよりも、熱変形による加工精度の低下に与える影響は少ない。
(3)刃物台30は、ガイドブッシュ支持部15の脇に位置する。
上述した従来技術の構成では、刃物台が図2のスペースSpに対応する位置に設けられている。上記(3)の構成によれば、この従来技術の構成に比べて、工具主軸ユニット50の工具70によりワークWを加工した際に出る切粉が刃物台30の上面に堆積しづらい。切粉の堆積により、ワークWを傷つけるおそれがあり、また、切粉の熱を受けた刃物台の熱変形により加工精度の低下を招くおそれがあるが、上記構成によれば、このようなことが抑制される。
また、上記構成によれば、刃物台30への作業者Uによるアクセスが容易となる。
上述した従来技術の構成では、刃物台が図2のスペースSpに対応する位置に設けられている。上記(3)の構成によれば、この従来技術の構成に比べて、工具主軸ユニット50の工具70によりワークWを加工した際に出る切粉が刃物台30の上面に堆積しづらい。切粉の堆積により、ワークWを傷つけるおそれがあり、また、切粉の熱を受けた刃物台の熱変形により加工精度の低下を招くおそれがあるが、上記構成によれば、このようなことが抑制される。
また、上記構成によれば、刃物台30への作業者Uによるアクセスが容易となる。
(4)工作機械1は、刃物台30の周辺に位置し、第2主軸ユニット20から排出されたワークWを受けるワーク受け部の一例であるシュートボックス18を備える。第2主軸移動機構25は、シュートボックス18内にワークWを排出可能な位置P3まで第2主軸ユニット20を移動可能に構成されている。
この構成によれば、第2主軸ユニット20により保持されたワークWは、刃物台30の工具35にて加工された後、迅速にシュートボックス18に排出することができる。これにより、ワークWの外部排出にかかる時間を短縮することができる。
この構成によれば、第2主軸ユニット20により保持されたワークWは、刃物台30の工具35にて加工された後、迅速にシュートボックス18に排出することができる。これにより、ワークWの外部排出にかかる時間を短縮することができる。
(5)工具マガジン60は、第1主軸ユニット10がZ軸方向に第2主軸ユニット20に最も近づいたときの第1主軸ユニット10の上方に設けられている。
この構成によれば、工具マガジン60を第1主軸ユニット10から離れた位置に設けた場合に比べて、工作機械1をよりコンパクトに構成することができる。
また、工具マガジン60と工具マガジン60以外の各部を同一の空間(部屋)に収容することができ、工作機械1をよりコンパクトに構成することができる。
この構成によれば、工具マガジン60を第1主軸ユニット10から離れた位置に設けた場合に比べて、工作機械1をよりコンパクトに構成することができる。
また、工具マガジン60と工具マガジン60以外の各部を同一の空間(部屋)に収容することができ、工作機械1をよりコンパクトに構成することができる。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態に係る工作機械について、図面を参照して説明する。本実施形態では、工具主軸ユニットの旋回角度が制限されている点と第2主軸ユニットの移動可能距離が短く設定されている点が上記第1実施形態と相違する。以下、上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。
以下、本発明の第2実施形態に係る工作機械について、図面を参照して説明する。本実施形態では、工具主軸ユニットの旋回角度が制限されている点と第2主軸ユニットの移動可能距離が短く設定されている点が上記第1実施形態と相違する。以下、上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。
制御部300は、図7に示すように、工具主軸ユニット50の旋回角度を、工具主軸ユニット50に保持された工具70が第2主軸ユニット20に保持されたワークWに到達して加工を可能としつつ、工具主軸ユニット50の後部がガイドブッシュ装置90に干渉しないように制限する。具体的には、この旋回角度を制限角度α以下に制限する。制限角度αは、工具70の刃先が第2主軸ユニット20へ向く側の正の角度として設定される。制限角度αは、第2主軸ユニット20がZ軸方向において第1主軸ユニット10から最も離れた位置(ストロークエンド)において、工具70の刃先が第2主軸21により保持されたワークWに到達しつつ、工具主軸ユニット50の後部がガイドブッシュ装置90に接触しない角度に設定される。工具主軸ユニット50の旋回角度が制限角度αにあるときには、工具主軸ユニット50の先端部は第1と第2主軸11,21の間に位置し、工具主軸ユニット50の後部はガイドブッシュ装置90の上方に位置する。制限角度αは、例えば、+60°~+80°の範囲内、例えば、+70°程度に設定される。
また、第2主軸ユニット20とガイドブッシュ装置90の間のZ軸方向(第1方向)の最大離間距離Lmは、工具主軸ユニット50の工具70の刃先から工具主軸ユニット50の後端までの距離Ltよりも小さく構成されている。
図8(B)に示すように、上記第1実施形態では、工具主軸ユニット50の旋回角度が+90°であるときにも、工具主軸ユニット50及び工具70が第1と第2主軸11,21の間に入る。この状態で、工具70により、第2主軸ユニット20が保持したワークWの端面が加工可能である。
ここで、図8(A)には、上記第1実施形態との比較対象技術が示される。この比較対象技術は、上記第1実施形態に比べてベッドSのZ軸方向の長さと第2主軸ユニット20のZ軸方向の移動距離を長さL1だけ小さくしつつ、上記第1実施形態と同様に、工具主軸ユニット50の旋回角度を-90°~+90°の180°の範囲に設定した構成である。この比較対象技術では、工具主軸ユニット50の旋回角度が制限角度αを超える角度、例えば、+90°まで回転した状態では、工具70の刃先を第2主軸21により保持されたワークWの端面にZ軸方向に合わせると、工具主軸ユニット50の後部とガイドブッシュ装置90が干渉領域R1で干渉する。また、工具主軸ユニット50は、ガイドブッシュ装置90のみならず、第1主軸11がガイドブッシュ装置90の近くに位置している場合には、第1主軸11とも干渉するおそれがある。このように、図8(A)に示す比較対象技術では、工作機械をコンパクトに構成できる代わりに、工具主軸ユニット50がガイドブッシュ装置90等に干渉するおそれがあるという不具合があった。
ここで、図8(A)には、上記第1実施形態との比較対象技術が示される。この比較対象技術は、上記第1実施形態に比べてベッドSのZ軸方向の長さと第2主軸ユニット20のZ軸方向の移動距離を長さL1だけ小さくしつつ、上記第1実施形態と同様に、工具主軸ユニット50の旋回角度を-90°~+90°の180°の範囲に設定した構成である。この比較対象技術では、工具主軸ユニット50の旋回角度が制限角度αを超える角度、例えば、+90°まで回転した状態では、工具70の刃先を第2主軸21により保持されたワークWの端面にZ軸方向に合わせると、工具主軸ユニット50の後部とガイドブッシュ装置90が干渉領域R1で干渉する。また、工具主軸ユニット50は、ガイドブッシュ装置90のみならず、第1主軸11がガイドブッシュ装置90の近くに位置している場合には、第1主軸11とも干渉するおそれがある。このように、図8(A)に示す比較対象技術では、工作機械をコンパクトに構成できる代わりに、工具主軸ユニット50がガイドブッシュ装置90等に干渉するおそれがあるという不具合があった。
この点、図7に示す第2実施形態の工作機械1Bでは、長さL1だけ工作機械1Bのサイズをコンパクトにしつつ、上述のように旋回角度を90°よりも小さい角度に制限する。これにより、工具主軸ユニット50がガイドブッシュ装置90等に干渉することが抑制され、上述した比較対象技術の不具合を解消可能である。第2主軸ユニット20とガイドブッシュ装置90の間のZ軸方向の最大離間距離Lmを、工具70の刃先から工具主軸ユニット50の後端までの距離Ltよりも小さく設定しても工具主軸ユニット50がガイドブッシュ装置90等に干渉することが抑制される。第2実施形態では、図6に示すように、ベッドSの上面(設置面)を矩形、本例では正方形とすることができる。
また、第2実施形態では、旋回角度が+90°未満に制限されているため、工具主軸ユニット50の工具70により、第2主軸ユニット20により保持されたワークWの端面を加工できない。そこで、制御部300は、第2主軸ユニット20とともにワークWを位置P2に移動させて、第2主軸ユニット20により保持されたワークWの端面を刃物台30の工具35にて加工する。
また、第2実施形態では、旋回角度が+90°未満に制限されているため、工具主軸ユニット50の工具70により、第2主軸ユニット20により保持されたワークWの端面を加工できない。そこで、制御部300は、第2主軸ユニット20とともにワークWを位置P2に移動させて、第2主軸ユニット20により保持されたワークWの端面を刃物台30の工具35にて加工する。
(効果)
以上、説明した第2実施形態によれば、例えば、以下の構成を有する。
第2主軸ユニット20とガイドブッシュ装置90の間のZ軸方向(第1方向)の最大離間距離Lmは、工具主軸ユニット50の工具70の刃先から工具主軸ユニット50の後端までの距離Ltよりも小さく構成されている。工作機械1Bは、工具主軸ユニット50の旋回角度を、工具主軸ユニット50に保持された工具70が第2主軸ユニット20に保持されたワークWに到達しつつ、工具主軸ユニット50がガイドブッシュ装置90に干渉しないように制限する旋回角度制限部の一例である制御部300を備える。
この構成によれば、旋回角度を制限することにより、上述のように、工作機械1のサイズをコンパクトにすることができる。
以上、説明した第2実施形態によれば、例えば、以下の構成を有する。
第2主軸ユニット20とガイドブッシュ装置90の間のZ軸方向(第1方向)の最大離間距離Lmは、工具主軸ユニット50の工具70の刃先から工具主軸ユニット50の後端までの距離Ltよりも小さく構成されている。工作機械1Bは、工具主軸ユニット50の旋回角度を、工具主軸ユニット50に保持された工具70が第2主軸ユニット20に保持されたワークWに到達しつつ、工具主軸ユニット50がガイドブッシュ装置90に干渉しないように制限する旋回角度制限部の一例である制御部300を備える。
この構成によれば、旋回角度を制限することにより、上述のように、工作機械1のサイズをコンパクトにすることができる。
(第3実施形態)
以下、本発明の第3実施形態に係る工作機械について、図面を参照して説明する。本実施形態では、加工工具ユニットが新たに設けられている点が上記第1実施形態と相違する。以下、上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。
以下、本発明の第3実施形態に係る工作機械について、図面を参照して説明する。本実施形態では、加工工具ユニットが新たに設けられている点が上記第1実施形態と相違する。以下、上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図10及び図11に示すように、第3実施形態の工作機械1Cは、第1主軸ユニット10が保持するワークWを加工する加工工具ユニット80と、加工工具ユニット80をX軸方向及びY軸方向に移動させる加工工具ユニット移動機構85と、を備える。加工工具ユニット80は、X軸方向において、ガイドブッシュ装置90と刃物台30の間に位置する。
図11に示すように、加工工具ユニット移動機構85は、加工工具ユニット80をX軸方向に移動させるX移動機構85Xと、加工工具ユニット80をY軸方向に移動させるY移動機構85Yと、を備える。X移動機構85X及びY移動機構85Yは、上述したX移動機構42X及びY移動機構42Yと同様に、それぞれ、モータ、ボールねじ及びナットを有する。
図11に示すように、加工工具ユニット移動機構85は、加工工具ユニット80をX軸方向に移動させるX移動機構85Xと、加工工具ユニット80をY軸方向に移動させるY移動機構85Yと、を備える。X移動機構85X及びY移動機構85Yは、上述したX移動機構42X及びY移動機構42Yと同様に、それぞれ、モータ、ボールねじ及びナットを有する。
加工工具ユニット80は、刃物台81と、複数の工具82と、クロスドリル装置88と、を備える。
刃物台81には、Y軸方向にくし刃状に並べられた複数の工具82が配置されている。複数の工具82は、刃先がワークWを向くようにX軸方向に沿って刃物台81に保持されている。工具82は、例えば、ターニングバイトである。
制御部300は、第1主軸11をワークWとともに回転させた状態で、工具82の刃先がワークWの外周面に切り込むようにし、ワークWを工具82に対してZ軸方向に送る。これにより、工具82による第1加工として、荒加工及び仕上げ加工を含むターニング加工が可能となる。
刃物台81には、Y軸方向にくし刃状に並べられた複数の工具82が配置されている。複数の工具82は、刃先がワークWを向くようにX軸方向に沿って刃物台81に保持されている。工具82は、例えば、ターニングバイトである。
制御部300は、第1主軸11をワークWとともに回転させた状態で、工具82の刃先がワークWの外周面に切り込むようにし、ワークWを工具82に対してZ軸方向に送る。これにより、工具82による第1加工として、荒加工及び仕上げ加工を含むターニング加工が可能となる。
クロスドリル装置88は、各工具82の上方に位置する。クロスドリル装置88には、それぞれ回転工具である複数の工具87が装着可能である。複数の工具87は、刃先がワークWを向くようにX軸方向に沿い、Y軸方向にくし刃状に並べられている。クロスドリル装置88は、駆動部88Mと、駆動部88Mの駆動力を回転力として工具87に伝達する図示しないギヤトレーンと、を備える。
制御部300は、ワークWの回転を停止させた状態で、クロスドリル装置88を介して工具87を回転させつつ、工具87の刃先でワークWの外周面に切り込む。これにより、工具87による第1加工としてミリング加工、例えば、穴明け加工が可能となる。
制御部300は、ワークWの回転を停止させた状態で、クロスドリル装置88を介して工具87を回転させつつ、工具87の刃先でワークWの外周面に切り込む。これにより、工具87による第1加工としてミリング加工、例えば、穴明け加工が可能となる。
加工工具ユニット80と加工工具ユニット移動機構85は、上記第1実施形態で説明した加工処理において、例えば、以下の(ア)~(エ)のように動作してもよい。
(ア)制御部300は、上述した工具主軸ユニット50が装着する工具70を交換する工具交換処理の実行中に、工具82,87を使用してターニング加工又はミリング加工を行う。
これにより、工具主軸ユニット50の工具交換中も、ワークWを加工することが可能となり、サイクルタイムを短縮することができる。
(ア)制御部300は、上述した工具主軸ユニット50が装着する工具70を交換する工具交換処理の実行中に、工具82,87を使用してターニング加工又はミリング加工を行う。
これにより、工具主軸ユニット50の工具交換中も、ワークWを加工することが可能となり、サイクルタイムを短縮することができる。
(イ)制御部300は、加工工具ユニット80と工具主軸ユニット50の一方でワークWを加工している間に、加工工具ユニット80と工具主軸ユニット50の他方の工具をワークWに近づけて、この他方の工具を使用した次の加工まで待機する。例えば、工具主軸ユニット50の工具70にてワークWを加工している間に、加工工具ユニット80の工具82又は工具87の刃先を位置P4(図11参照)まで移動させて、位置P4にて、工具70によるワークWの加工完了まで待機する。この工具70によるワークWの加工が完了すると、刃先を位置P4からワークWまで移動させて加工工具ユニット80による加工を開始する。
これにより、加工工具ユニット80と工具主軸ユニット50の間で加工動作主体をスムーズに切り替え可能となり、サイクルタイムを短縮することができる。
これにより、加工工具ユニット80と工具主軸ユニット50の間で加工動作主体をスムーズに切り替え可能となり、サイクルタイムを短縮することができる。
(ウ)制御部300は、加工工具ユニット80と工具主軸ユニット50で1つのワークWを同時に加工する。
これにより、サイクルタイムを短縮することができる。
この同時加工の第1の例としては、加工工具ユニット80と工具主軸ユニット50の一方の工具にてワークWの荒加工を行うと同時に、他方の工具にてワークWの仕上げ加工を行う、いわゆる、バランスターニングを行う。
この同時加工の第2の例としては、工具主軸ユニット50の工具70を回転させつつワークWに横穴を明ける穴明け加工を行うと同時に、クロスドリル装置88の工具87を回転させつつワークWに横穴を明ける穴明け加工を行う。これにより、1つのワークWに2つの穴を同時に明けることが可能となる。また、工具主軸ユニット50はZ軸方向に移動可能であるため、2つの穴のZ軸方向の距離を大きくすることも可能である。さらに、工具主軸ユニット50が旋回可能であるため、工具70の角度を調整可能であり、ワークWの多彩な複合可能が可能となる。
(エ)制御部300は、加工工具ユニット80で第1主軸11のワークWを加工(第1加工)すると同時に、工具主軸ユニット50で第2主軸21のワークWを加工(第2加工)する。
これにより、サイクルタイムを短縮することができる。
これにより、サイクルタイムを短縮することができる。
この同時加工の第1の例としては、加工工具ユニット80と工具主軸ユニット50の一方の工具にてワークWの荒加工を行うと同時に、他方の工具にてワークWの仕上げ加工を行う、いわゆる、バランスターニングを行う。
この同時加工の第2の例としては、工具主軸ユニット50の工具70を回転させつつワークWに横穴を明ける穴明け加工を行うと同時に、クロスドリル装置88の工具87を回転させつつワークWに横穴を明ける穴明け加工を行う。これにより、1つのワークWに2つの穴を同時に明けることが可能となる。また、工具主軸ユニット50はZ軸方向に移動可能であるため、2つの穴のZ軸方向の距離を大きくすることも可能である。さらに、工具主軸ユニット50が旋回可能であるため、工具70の角度を調整可能であり、ワークWの多彩な複合可能が可能となる。
(エ)制御部300は、加工工具ユニット80で第1主軸11のワークWを加工(第1加工)すると同時に、工具主軸ユニット50で第2主軸21のワークWを加工(第2加工)する。
これにより、サイクルタイムを短縮することができる。
(効果)
以上、説明した第3実施形態によれば、例えば、以下の構成を有する。
工作機械1Cは、第1主軸ユニット10により保持されたワークWを加工する第3工具の一例である工具82,87を保持する加工工具ユニット80と、X軸方向とY軸方向に加工工具ユニット80を移動させる加工工具ユニット移動機構85と、を備える。
この構成によれば、工具主軸ユニット50以外に加工工具ユニット80により、第1主軸ユニット10が保持したワークWが加工可能となる。これにより、例えば、上述した(ア)~(エ)の動作を行うことにより、サイクルタイムを短縮することができる。
また、加工工具ユニット80では、タレットと異なり、工具82,87が旋回移動不能である。このため、旋回による工具82,87の位置決め誤差がなく、加工精度を高めることができる。
以上、説明した第3実施形態によれば、例えば、以下の構成を有する。
工作機械1Cは、第1主軸ユニット10により保持されたワークWを加工する第3工具の一例である工具82,87を保持する加工工具ユニット80と、X軸方向とY軸方向に加工工具ユニット80を移動させる加工工具ユニット移動機構85と、を備える。
この構成によれば、工具主軸ユニット50以外に加工工具ユニット80により、第1主軸ユニット10が保持したワークWが加工可能となる。これにより、例えば、上述した(ア)~(エ)の動作を行うことにより、サイクルタイムを短縮することができる。
また、加工工具ユニット80では、タレットと異なり、工具82,87が旋回移動不能である。このため、旋回による工具82,87の位置決め誤差がなく、加工精度を高めることができる。
なお、本開示は以上の実施形態及び図面によって限定されるものではない。本開示の要旨を変更しない範囲で、適宜、変更(構成要素の削除も含む)を加えることが可能である。以下に、変形の一例を説明する。
(変形例)
上記各実施形態においては、工具マガジン60は、第1主軸ユニット10の上方に設けられていたが、他の位置に設けられていてもよい。例えば、工具マガジン60は、第1主軸ユニット10に対してZ軸方向にずれた位置に設けられていてもよい。
上記各実施形態においては、工具マガジン60は、第1主軸ユニット10の上方に設けられていたが、他の位置に設けられていてもよい。例えば、工具マガジン60は、第1主軸ユニット10に対してZ軸方向にずれた位置に設けられていてもよい。
上記各実施形態においては、刃物台30は、第1主軸11又はガイドブッシュ装置90のX軸方向の手前側の脇に位置していたが、刃物台30の設置位置はこれに限らない。例えば、刃物台30は、第1主軸11又はガイドブッシュ装置90のX軸方向の奥側に位置していてもよい。
刃物台移動機構33Yは省略されてもよい。この場合、刃物台30は、Y軸方向に移動不能に設けられる。
刃物台移動機構33Yは省略されてもよい。この場合、刃物台30は、Y軸方向に移動不能に設けられる。
上記各実施形態においては、複数の工具35は、X軸方向及びY軸方向それぞれに並べられるように刃物台30に取り付け可能であったが、X軸方向及びY軸方向の何れか一方向のみに並べられるように刃物台30に取り付け可能に構成されてもよい。また、複数の工具35は、直線的に並べられていなくてもよく、例えば、千鳥状に配置されていてもよい。
上記各実施形態においては、複数の工具35は、固定工具を有していたが、固定工具を有さず、回転工具のみを有していてもよい。
上記各実施形態においては、複数の工具35は、固定工具を有していたが、固定工具を有さず、回転工具のみを有していてもよい。
上記各実施形態においては、工具主軸ユニット50が工具マガジン60との間で直接工具70を授受していたが、これに限らず、工具交換装置(ATC:Automatic Tool Changer)が介在して工具主軸ユニット50と工具マガジン60の間で工具70の交換を行ってもよい。
上記第2実施形態においては、旋回角度制限部としての制御部300は、工具主軸ユニット50の旋回角度を制限角度α以下に制限するように制御していたが、物理的なストッパにより工具主軸ユニット50の旋回角度が制限角度α以下に制限されてもよい。このストッパは、旋回角度制限部として機能し、工具主軸ユニット50の旋回角度が制限角度αに到達すると、工具主軸ユニット50に接触することにより、工具主軸ユニット50の旋回角度が制限角度αを超えることを規制する。
上記各実施形態においては、第1主軸ユニット10は、第1主軸11のC1方向の回転角度を制御していたが、第1主軸11のC1方向の回転角度を制御しなくてもよい。同様に、第2主軸ユニット20は、第2主軸21のC2方向の回転角度を制御していたが、C2方向の回転角度を制御しなくてもよい。
上記各実施形態における刃物台30の取り付け位置には、ワーリングユニット、転造ユニット、ホブユニット等の各種ユニットが取り付けられてもよい。取り付けられたユニットにて第2主軸ユニット20により保持されたワークWが加工可能である。
上記各実施形態において、ワークWを排出する手段は、シュートボックス18に限らず、アンローダーが用いられてもよい。
上記各実施形態においては、工具主軸ユニット50の回転中心軸Jは、X軸方向に沿っていたが、これに限らず、X軸方向以外のY軸方向又はZ軸方向に沿っていてもよいし、X、Y又はZ軸方向に対して傾斜した方向に沿っていてもよい。
上記第3実施形態において、工具82,87の位置、数又は種類は適宜変更可能である。
上記第3実施形態においては、加工工具ユニット移動機構85は、加工工具ユニット80をX軸方向とY軸方向に移動可能であったが、さらにZ軸方向に移動可能に構成されてもよい。
上記各実施形態において、ワークWを排出する手段は、シュートボックス18に限らず、アンローダーが用いられてもよい。
上記各実施形態においては、工具主軸ユニット50の回転中心軸Jは、X軸方向に沿っていたが、これに限らず、X軸方向以外のY軸方向又はZ軸方向に沿っていてもよいし、X、Y又はZ軸方向に対して傾斜した方向に沿っていてもよい。
上記第3実施形態において、工具82,87の位置、数又は種類は適宜変更可能である。
上記第3実施形態においては、加工工具ユニット移動機構85は、加工工具ユニット80をX軸方向とY軸方向に移動可能であったが、さらにZ軸方向に移動可能に構成されてもよい。
上記各実施形態において、旋回角度を定めるための回転中心軸Jを端点とした基準線Raと工具70の軸線の向きは適宜変更可能である。図12に示すように、基準線Rbは、回転中心軸JからY軸方向の上向きに設定されてもよい。
旋回角度は、基準線Rbに対する工具70の軸線のうち回転中心軸Jから工具70の刃先へ向かう線分(ベクトル)のなす角度に設定されてもよい。この場合、旋回角度は制限角度β以上に制限されてもよい。制限角度βは、180°から制限角度αを差し引いた角度に設定され、制限角度αにより一義的に定まる。
また、旋回角度は、基準線Rbに対する工具70の軸線のうち回転中心軸Jから工具主軸ユニット50の後端に向かう線分(ベクトル)のなす角度に設定されてもよい。この場合、旋回角度は、制限角度γ以下に制限されてもよい。制限角度γは、制限角度αと同じ角度である。
また、旋回角度は、基準線Raに対する工具70の軸線のうち回転中心軸Jから工具主軸ユニット50の後端に向かう線分(ベクトル)のなす角度に設定されてもよい。この場合、旋回角度は、制限角度θ以上に制限されてもよい。制限角度θは、制限角度βと同じ角度であり、180°から制限角度γを差し引いた角度である。
従って、制限角度β,γ,θを上述のように制限することは、上記第2実施形態において、旋回角度を制限角度α以下に制限することと同じ意味合いである。
旋回角度の制限方法は、上記実施形態及び変形例に限らず、その他の種々の方法で行ってもよい。
旋回角度は、基準線Rbに対する工具70の軸線のうち回転中心軸Jから工具70の刃先へ向かう線分(ベクトル)のなす角度に設定されてもよい。この場合、旋回角度は制限角度β以上に制限されてもよい。制限角度βは、180°から制限角度αを差し引いた角度に設定され、制限角度αにより一義的に定まる。
また、旋回角度は、基準線Rbに対する工具70の軸線のうち回転中心軸Jから工具主軸ユニット50の後端に向かう線分(ベクトル)のなす角度に設定されてもよい。この場合、旋回角度は、制限角度γ以下に制限されてもよい。制限角度γは、制限角度αと同じ角度である。
また、旋回角度は、基準線Raに対する工具70の軸線のうち回転中心軸Jから工具主軸ユニット50の後端に向かう線分(ベクトル)のなす角度に設定されてもよい。この場合、旋回角度は、制限角度θ以上に制限されてもよい。制限角度θは、制限角度βと同じ角度であり、180°から制限角度γを差し引いた角度である。
従って、制限角度β,γ,θを上述のように制限することは、上記第2実施形態において、旋回角度を制限角度α以下に制限することと同じ意味合いである。
旋回角度の制限方法は、上記実施形態及び変形例に限らず、その他の種々の方法で行ってもよい。
1,1A,1B,1C…工作機械、10…第1主軸ユニット、11…第1主軸、11a…第1ワーク保持部、12…第1主軸台、13Z…第1主軸移動機構、14…移動機構支持部材、15…ガイドブッシュ支持部、16…マガジン支持部材、18…シュートボックス、20…第2主軸ユニット、21…第2主軸、21a…第2ワーク保持部、22…第2主軸台、25,125…第2主軸移動機構、25R,42R,125R…レール、25S,42S,125S…スライド台、25X,42X,85X…X移動機構、25Z,42Z…Z移動機構、30…刃物台、31,62…駆動部、33Y…刃物台移動機構、35,70,82,87…工具、42…工具主軸移動機構、42Y,85Y…Y移動機構、45…工具旋回機構、50…工具主軸ユニット、60…工具マガジン、61…工具支持部、61a…工具把握部、80…加工工具ユニット、81…刃物台、85…加工工具ユニット移動機構、88…クロスドリル装置、88M…駆動部、90…ガイドブッシュ装置、125C…コラム、300…制御部、α,β,γ,θ…制限角度、J…回転中心軸、Az…回転軸、P1,P2,P3,P4…位置、S…ベッド、R1…干渉領域、U…作業者、W…ワーク、Ra,Rb…基準線、Pc…工具交換位置、L1,L2,L3…長さ、Lm…最大離間距離、Sk…窪み、Lt…距離、Sp…スペース
Claims (7)
- 棒材であるワークを加工する工作機械であって、
ワークを保持可能な第1主軸ユニットと、
前記第1主軸ユニットと向かい合った状態で前記第1主軸ユニットからワークを受け取り可能に構成され、ワークを保持可能な第2主軸ユニットと、
前記第1主軸ユニットにより保持されるワークを支持するガイドブッシュ装置が取り付け可能に構成されるガイドブッシュ支持部と、
前記第1主軸ユニットに保持されるワークの軸方向に沿う第1方向に前記第1主軸ユニットを移動させる第1主軸移動機構と、
前記第1方向と前記第1方向に交わる第2方向にのみ前記第2主軸ユニットを移動させる第2主軸移動機構と、
前記第2主軸ユニットにより保持されたワークを加工する複数の第2工具を保持可能であり、前記第2工具を旋回移動不能に保持する刃物台と、
前記第1又は第2主軸ユニットにより保持されたワークを加工する第1工具を保持する工具主軸ユニットと、
前記第1方向と前記第2方向と前記第1方向及び前記第2方向それぞれに交わる第3方向とに前記工具主軸ユニットを移動させる工具主軸移動機構と、
回転中心軸を中心に前記工具主軸ユニットを前記第1工具とともに旋回させる工具旋回機構と、
前記工具主軸ユニットとの間で前記第1工具を交換可能に複数の前記第1工具を収容する工具マガジンと、を備え、
前記工具主軸移動機構は、前記第1主軸ユニットよりも前記第2方向の一方側に位置し、
前記刃物台は、前記第1主軸ユニットよりも前記第2方向の他方側に位置し、
前記第2主軸移動機構は、前記第2主軸ユニットにより保持されたワークが前記第2工具により加工可能な位置まで前記第2主軸ユニットを移動させることにより、前記第1主軸ユニットにより保持されたワークを前記工具主軸ユニットの前記第1工具により加工するためのスペースを空ける、
工作機械。 - 前記工作機械は、前記刃物台を前記第3方向に移動させることにより、前記複数の第2工具それぞれの前記第3方向の位置を前記第2主軸ユニットにより保持されたワークの位置に合わせることを可能とする刃物台移動機構を備える、
請求項1に記載の工作機械。 - 前記刃物台は、前記ガイドブッシュ支持部の脇に位置する、
請求項1又は2に記載の工作機械。 - 前記工作機械は、前記刃物台の周辺に位置し、前記第2主軸ユニットから排出されたワークを受けるワーク受け部を備え、
前記第2主軸移動機構は、前記ワーク受け部内にワークを排出可能な位置まで前記第2主軸ユニットを移動可能に構成されている、
請求項1又は2に記載の工作機械。 - 前記工具マガジンは、前記第1主軸ユニットが前記第1方向に前記第2主軸ユニットに最も近づいたときの前記第1主軸ユニットの上方に設けられている、
請求項1又は2に記載の工作機械。 - 前記第2主軸ユニットと前記ガイドブッシュ装置の間の前記第1方向の最大離間距離は、前記工具主軸ユニットの前記第1工具の刃先から前記工具主軸ユニットの後端までの距離よりも小さく構成され、
前記工作機械は、前記工具主軸ユニットの旋回角度を、前記工具主軸ユニットに保持された前記第1工具が前記第2主軸ユニットに保持されたワークに到達しつつ、前記工具主軸ユニットが前記ガイドブッシュ装置に干渉しないように制限する旋回角度制限部を備える、
請求項1又は2に記載の工作機械。 - 前記第1主軸ユニットにより保持されたワークを加工する第3工具を保持する加工工具ユニットと、
前記第2方向と前記第3方向に前記加工工具ユニットを移動させる加工工具ユニット移動機構と、を備える、
請求項1又は2に記載の工作機械。
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