JP2024065733A - 制御装置、制御方法、およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数のプリセット位置について設定されたルートで撮影範囲を制御する際の移動に係る時間の情報を提示する技術の提供を目的としている。【解決手段】 撮影手段の撮影範囲のプリセット位置を設定可能な設定ウィンドウの情報を生成し、設定ウィンドウをディスプレイに表示させるために設定ウィンドウの情報を出力し、設定ウィンドウに対するユーザ操作に基づき、複数のプリセット位置と、前記複数のプリセット位置の各々に対する順番を設定し、複数のプリセット位置と、複数のプリセット位置の各々に対する順番と、複数のプリセット位置について撮影範囲を制御する複数のルートのうちユーザにより選択されたルートと、に基づき、該選択されたルートで撮影範囲を一周させるのに要する移動時間を算出する。【選択図】 図3
Description
本発明は撮影装置の制御処理に関する。
近年、画像を撮影可能な撮影装置のパン、チルト、およびズームの少なくともいずれか1つを制御することで撮影装置の撮影範囲を制御可能とする技術がある。このような撮影装置はPTZカメラとも呼ばれている。また、予めパン、チルト、およびズームの位置をプリセット位置として登録し、登録された複数のプリセット位置を巡回するよう撮影装置の撮影範囲を制御する技術がある。
特許文献1では、撮影範囲を第1範囲と第2範囲の各々へズームインやズームアウトを繰り返すことで、ユーザが予め指定した撮影範囲間を繰り返し制御する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1では複数のプリセット位置について設定されたルートで撮影範囲を制御する際の該ルートの一周の移動に係る時間をユーザは把握することができなかった。
そこで、本発明は、複数のプリセット位置について設定されたルートで撮影範囲を制御する際の該ルートの一周の移動に係る時間の情報を提示する技術の提供を目的としている。
上記課題を解決するために、例えば、本発明に係る制御装置は以下の構成を備える。すなわち、撮影手段の撮影範囲のプリセット位置を設定可能な設定ウィンドウの情報を生成する生成手段と、前記設定ウィンドウをディスプレイに表示させるために前記設定ウィンドウの情報を出力する出力手段と、前記設定ウィンドウに対するユーザ操作に基づき、複数のプリセット位置と、前記複数のプリセット位置の各々に対する順番を設定する設定手段と、前記設定手段により設定された前記複数のプリセット位置と、前記複数のプリセット位置の各々に対する順番と、前記複数のプリセット位置について前記撮影範囲を制御する複数のルートのうちユーザにより選択されたルートと、に基づき、該選択されたルートで前記撮影範囲を一周させるのに要する移動時間を算出する算出手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、複数のプリセット位置について設定されたルートで撮影範囲を制御する際の該ルートの一周の移動に係る時間の情報を提示することができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る実施形態について説明する。なお、以下の実施形態において示す構成は一例に過ぎず、図示された構成に限定されるものではない。
(実施形態1)
図1は、本実施形態におけるシステム構成を示す図である。本実施形態におけるシステムは、撮影装置100、情報処理装置200、ディスプレイ210、入力デバイス220、およびネットワーク300を有している。
図1は、本実施形態におけるシステム構成を示す図である。本実施形態におけるシステムは、撮影装置100、情報処理装置200、ディスプレイ210、入力デバイス220、およびネットワーク300を有している。
撮影装置100および情報処理装置200は、ネットワーク300を介して相互に接続されている。ネットワーク300は、例えばETHERNET(登録商標)等の通信規格に準拠する複数のルータ、スイッチ、ケーブル等から実現される。
なお、ネットワーク300は、インターネットや有線LAN(Local Area Network)、無線LAN(Wireless Lan)、WAN(Wide Area Network)等により実現されてもよい。
撮影装置100は、画像を撮影する装置であり、パン、チルト、およびズームの少なくともいずれかの制御(変更)により撮影範囲を制御することが可能な制御装置として機能する。撮影装置100は、撮影した画像の画像データと、撮影装置100の撮影範囲の情報とを、ネットワーク300を介し、情報処理装置200等の外部装置へ送信する。情報処理装置200は、例えば、後述する処理の機能を実現するためのプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ等のクライアント装置である。
ディスプレイ210は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成されており、撮影装置100が撮像した画像などを表示する。ディスプレイ210は、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)等の通信規格に準拠したディスプレイケーブルを介して情報処理装置200と接続されている。なお、ディスプレイ210および情報処理装置200は、単一の筐体に設けられてもよい。また入力デバイス220は、情報処理装置200に対し操作の入力を行うための装置であり、本実施形態ではマウスである。
次に、図2および図3を参照して、本実施形態に係る撮影装置100について説明する。図2は、本実施形態に係る撮影装置100の外観図の一例である。また図3は、本実施形態に係る撮影装置100および情報処理装置200の機能ブロックの一例である。なお、図3に示す撮影装置100の機能ブロックのうち、画像処理部112、システム制御部113、PTZF制御部114、記録部115、通信部116等の各機能は、次のようにして実現されるものとする。すなわち、図11を参照して後述する撮影装置100のROM(Read Only Memory)1120に格納されたコンピュータプログラムを撮影装置100のCPU(Central Processing Unit)1100が実行することで実現される。
レンズ101の光軸の向く方向が撮影装置100の撮影方向であり、レンズ101を通過した光束は、撮影装置100の撮像部111の撮像素子に結像する。また、レンズ駆動部102は、レンズ101を駆動させる駆動系により構成され、レンズ101の焦点距離を変更する。またレンズ駆動部102は、撮影装置100のフォーカス値の制御も可能である。レンズ駆動部102は、PTZ制御部114により制御される。
パン駆動部103は、パンの制御を行うメカ駆動系及び駆動源のモータにより構成され、撮影装置100の撮影方向をパン方向105に回転駆動させるための回転駆動を行う制御をするように駆動する。また、パン駆動部103は、PTZ制御部114により制御される。
チルト駆動部104は、チルトの制御を行うメカ駆動及び駆動源のモータにより構成され、撮影装置100の撮影方向をチルト方向106に回転駆動させるための回転駆動を行う制御するように駆動する。チルト駆動部104は、PTZ制御部114により制御される。
撮像部111は、CCD(charge coupled device)センサやCMOS(complementary metal oxide semiconductor)センサ等の撮像素子(不図示)により構成される。そして、撮像部111は、レンズ101を通って結像された被写体像を光電変換して電気信号を生成する。画像処理部112は、撮像部111において光電変換された電気信号をデジタル信号へ変換する処理や、圧縮符号化処理などの画像処理を行い、撮影した画像のデータである画像データを生成する。
PTZ制御部114は、システム制御部113から伝達された指示に基づいて、パン駆動部103、チルト駆動部104及びレンズ駆動部102の制御を行うことで、撮影装置100のパン、チルト、およびズームを制御する。また、PTZ制御部114は、システム制御部113から伝達された指示に基づいて、レンズ駆動部102の制御を行うことで、撮影装置100のフォーカス値の制御を行う。
通信部116は、図11を参照して後述するI/F1140を介して、情報処理装置200との通信を行う。例えば、通信部116は、撮影装置100が撮像した画像の画像データを、ネットワーク300を介して情報処理装置200に送信する。また、通信部116は、撮影装置100の現在の撮影範囲を示す情報(現在のパン、チルト、およびズームの情報)を送信する。また、通信部116は、情報処理装置200から送信され撮影装置100を制御するためのコマンドである制御コマンドを受信し、システム制御部113へ伝達する。
システム制御部113は、図11を参照して後述するCPU1100が実行する処理に従って、撮影装置100の全体を制御し、例えば、次のような処理を行う。すなわち、システム制御部113は、情報処理装置200から送信された撮影装置100を制御する制御コマンドを解析し、当該制御コマンドに応じた処理を行う。また、システム制御部113は、PTZ制御部114に対してパン、チルト、およびズームの少なくともいずれかを変更する制御の指示を行う。また、システム制御部113は、画像処理部112で生成された画像データを情報処理装置200に送信する際に、当該画像データを撮像した撮影時刻の情報および撮影範囲の情報も画像データに付与する。
なお撮影範囲は、撮影装置100のパンの値(以下パン値)、チルトの値(以下チルト値)およびズームの値(以下ズーム値)により定まる。なお本実施形態における撮影装置100は、パン値、チルト値およびズーム値を制御可能とするが、パン値、チルト値およびズーム値のうちの1つ又は2つのみが制御可能であってもよい。ここで、パン値は、例えばパン駆動部103の駆動端の一方を0°としたときの、撮影装置100のパン方向105における撮像方向(光軸)の角度である。また、チルト値は、例えばチルト駆動部104の駆動端の一方を0°としたときの、撮影装置100のチルト方向106における撮影方向(光軸)の角度である。なお、撮影装置100により画像が撮像されるときの撮影装置100のズーム値は、レンズ101の焦点距離から算出され、%の単位で表される。
またシステム制御部113は、設定部117を含む。設定部117は、パン値、チルト値、およびズーム値により定まるプリセット位置を設定する。また設定部117は、複数のプリセット位置の各々について順番を設定する。そして、設定部117は、設定された複数のプリセット位置と、該複数のプリセット位置の各々の順番に従って、各プリセット位置を通る複数のルートを設定する。該複数のルートとして、例えば正巡回ルート(第1ルート)、往復ルート(第2ルート)、および逆巡回ルート(第3ルート)がある。ここで正巡回ルート)とは、当該設定された複数のプリセット位置の各々を第1方向に巡回するよう撮影範囲を制御するルートである。また往復ルート(第2ルート)は、当該設定された複数のプリセット位置のうちの第1プリセット位置を開始位置、且つ、当該複数の撮影位置のうちの第2プリセット位置を折り返し位置として、往復するように撮影範囲を制御する往復するルートである。また、逆巡回ルート(第3ルート)は、当該設定された複数のプリセット位置の各々を当該第1方向と異なる第2方向に巡回するよう撮影範囲を制御するルートである。なお第1方向が時計回りの方向であれば、第2方向は反時計回りの方向となる。
また設定部117は、或るプリセット位置から他のプリセット位置まで撮影範囲を制御する際の移動速度を設定することが可能である。また、本実施形態では、設定部117は、或るプリセット位置から他のプリセット位置まで撮影範囲を制御する際の加速度を設定することができる。
またシステム制御部113は、算出部118を含む。算出部118は、各プリセット位置と、選択されたルートと、各プリセット間において設定された移動速度および加速度と、に基づき、該ルートの一周するのに要する移動時間を算出する。
続いて、図3に示す情報処理装置200の機能ブロックを参照して、本実施形態に係る情報処理装置200の情報処理について説明する。なお、情報処理装置200の各機能は、図11を参照して後述するROM1120とCPU1100とを用いて、次のようにして実現されるものとする。すなわち、図3に示す各機能は、情報処理装置1100のROM1120に格納されたコンピュータプログラムを情報処理装置200のCPU1100が実行することにより実現される。
表示制御部201は、設定画面をディスプレイ210に表示させる。操作受付部202は、入力デバイス220を介して行われたユーザによる操作の情報を受け付ける。ここで例えば、表示制御部201は、設定画面をディスプレイ210に表示させ、操作受付部202は、ディスプレイ210に表示されたGUIに対するユーザ操作の情報を受け付ける。システム制御部203は、ユーザの操作に応じて、通信部204を介し撮影装置100に制御コマンドを送信する。
通信部204は、図11を参照して後述するI/F1140を介して、撮影装置100の制御コマンドを撮影装置100に送信する。また、通信部204は、撮影装置100から送信される画像データや、情報処理装置200から撮影装置100へ送信したコマンドに対する撮影装置100からのレスポンスを受信するとともに、システム制御部203に送信する。
システム制御部203は、操作受付部202が受け付けたユーザ操作に基づく制御コマンドを生成し、通信部204を介して撮影装置100へ送信する。また、システム制御部203は、受信した画像データが符号化されている場合には、当該符号化された画像データを復号して画像(撮影装置100に撮影された画像)を取得し、表示制御部201は、ディスプレイ210に当該画像を表示させる。
以下、図4を参照して、本実施形態における撮影装置100のシステム制御部113により生成される設定ウィンドウについて説明する。なお、本実施形態では、撮影装置100のシステム制御部113により設定ウィンドウの情報が生成され、通信部116により設定ウィンドウの情報が情報処理装置200へ出力されるものとするが、これに限らない。例えば、情報処理装置200のシステム制御部203により生成されてもよい。また、システム制御部113(又はシステム制御部203)により生成された設定ウィンドウは表示制御部201によりディスプレイ210に表示される。なお、システム制御部113により設定ウィンドウの情報が生成される場合、通信部116を介して、該設定ウィンドウの情報が情報処理装置200に送信され、表示制御部201は、該設定ウィンドウをディスプレイ210に表示させる。
設定ウィンドウ400の画像領域401には撮影装置100が撮影した画像が含まれる。またルートNo領域402は、複数のプリセット位置のセットを保存することができる。図4に示す例では、ルートNo領域402で選択されているルートNo.1が現在の選択対象となっており、撮影ルートNo.1にはプリセット位置A、プリセット位置B、プリセット位置Cが順に設定されている。なおルートNo領域402で他の番号(例えばNo.2)が選択された場合、該他の番号に紐づけて他のプリセット位置を記録することができる。なお、各プリセット位置には、パン値、チルト値、およびズーム値が紐づけて記録されている。設定部117は、ユーザ操作に基づき、各プリセット位置を設定し、記憶部115は各プリセット位置の情報(各プリセット位置のパン値、チルト値、およびズーム値の情報)を記録する。また、順番設定領域403において示されるように、上から、プリセット位置Aの順番が1番目、プリセット位置Bの順番が2番目、プリセット位置Cの順番が3番目、と複数のプリセット位置が設定されている。設定部117は、順番設定領域403においてプリセット位置の順番を並び替えるユーザ操作に応じて、各プリセット位置の順番を変更(設定)することができる。例えば、順番設定領域403において、ユーザ操作により、プリセット位置Bがプリセット位置Aより上に配置され、プリセット位置Aの下にプリセット位置Cが配置された場合を想定する。このとき、設定部117は、プリセット位置Bが1番、プリセット位置Aが2番、プリセット位置Cが3番として順番を設定することになる。なお図4に示す例の場合、プリセット位置が3つ設定されているが、設定部117は、4つ以上のプリセット位置を設定してもよい。
停止時間領域404では、該当のプリセット位置に撮影範囲が到達した場合、該プリセット位置で次のプリセット位置に移動するまでの停止時間をユーザは指定することができる。例えば、図4に示す例では、プリセット位置Bで5秒が指定されていることを示す。この指定された停止時間の情報は情報処理装置200から撮影装置100に送信され、設定部117は、プリセット位置Bについて5秒の停止時間を設定する。なおこの処理は、プリセット位置Aおよびプリセット位置Cについても同様に実行される。図4に示す例では、プリセット位置Aにおいて0秒、プリセット位置Cについて10秒が設定されている。
指定区間領域405は、指定したプリセット位置から他のプリセット位置までの区間が表示される。図4では、上から「プリセット位置Aとプリセット位置Bの区間」、「プリセット位置Bとプリセット位置C」、「プリセット位置Cとプリセット位置Aの区間」が表示されている。ここで、移動速度領域405では、対応する区間上を撮影範囲で制御する場合の撮影範囲の移動速度をユーザは指定することができる。例えば、図7に示すように、「プリセット位置Aとプリセット位置Bの区間」について移動速度情報10が設定されている。この場合、プリセット位置A⇒プリセット位置Bに撮影範囲を制御する際、または、プリセット位置B⇒プリセット位置Aに撮影範囲を制御する際、移動速度情報10に紐づくパン値、チルト値、ズーム値の変更速度で撮影範囲が制御されることになる。なお本実施形態において、パン、チルト、ズームの各々を制御する移動速度情報として、最高速度を20、最低速度を1としている。1~20の各々についてパンチルト速度(パン値チルト値の変更速度)、ズーム速度(ズーム値の変更速度)が紐づけられている。例えば、10の移動速度情報について、10(度/s)のパンチルト速度、10(%/s)のズーム速度が紐づけられている。ユーザによりまた加速度設定領域407にて、対応する区間に紐づけて設定されたパンチルト速度やズーム速度に到達するまでの加速度をユーザは指定することができる。例えば、図4に示すように、「プリセット位置Aとプリセット位置Bの区間」について加速度情報1が設定されている。なお加速度情報の取りえる値を1~3とし、加速度情報1~3の各々について、パンチルトの加速度(以下パンチルト加速度)、ズームの加速度(以下ズーム加速度)が紐づけられている。例えば、加速度情報1について、パンチルト加速度として3(度/s2)、ズーム加速度として1(%/s2)が紐づけられている。ユーザにより加速度情報1が設定されている場合、設定部117は、パンチルト加速度として3(度/s2)、ズーム加速度として1(%/s2)をそれぞれ設定する。
ルート選択領域408は、正巡回ルートのアイコン409、往復ルートのアイコン410、および逆巡回ルートのアイコン411のいずれかをユーザは選択することが可能となる。図4に示す例において、正巡回ルートのアイコン409が選択されていることを示す。また図4に示すように、各プリセット位置が設定された状態において、或るルートのアイコンが選択された場合、該各プリセット位置の情報と、該或るルートの情報が情報処理装置200から撮影装置100に送信される。ここで図4に示すように、プリセット位置Aが1番目、プリセット位置Bが2番目、プリセット位置Cが3番目と設定された場合を想定する。このとき、撮影装置100の記憶部115は、各プリセット位置の情報(各プリセット位置のパン値、チルト値、およびズーム値)と、各プリセット位置の順番の情報とを保持する。
ここで、正巡回ルートのアイコン409が選択された場合、正巡回ルートが選択されたことを示す情報が情報処理装置200から撮影装置100に送信される。図5(a)に示すように、設定部117は、「プリセット位置A501⇒プリセット位置B502⇒プリセット位置C⇒プリセット位置A501⇒・・・(以下繰り返し)」というような実線の矢印504で示されるルートを設定する。ここでディスプレイ210に表示された設定ウィンドウ400における再生・停止408のユーザによる押下により再生が指示された場合、再生指示の情報を含む制御コマンドが情報処理装置200から撮影装置100に送信される。そして撮影装置100のPTZ制御部114は、該制御コマンドの取得に応じて、設定した矢印504のルートで、時計回りの方向である第1方向(矢印504の方向)に各プリセット位置を巡回するよう撮影範囲を制御する。
なお、図5(a)における正巡回ルートの一周は、「プリセット位置A501⇒プリセット位置B502⇒プリセット位置C⇒プリセット位置A501」のように、プリセット位置A501を開始位置として再びプリセット位置A501に戻るまでの経路とする。また正巡回ルートのアイコン409が選択されている場合、算出部118は、次のようにして、正巡回ルートで撮影範囲を一周させるのにかかる移動時間を算出する。すなわち、算出部118は、まず「プリセット位置A501⇒プリセット位置B502」に要する移動時間を算出する。このとき、算出部118は、「プリセット位置A501とプリセット位置B502の区間」について設定されている移動速度情報に基づき、プリセット位置Aからプリセット位置B502までのパンチルト速度、ズーム速度を特定する。また、算出部118は、「プリセット位置A501とプリセット位置B502の区間」について設定されている加速度情報に基づき、プリセット位置Aからプリセット位置B502までのパンチルト加速度、ズーム加速度を特定する。そして、算出部118は、プリセット位置A501のパン値とプリセット位置B502のパン値との差分値(パン方向の距離)を特定する。算出部118は、パン方向の距離と、パンチルト速度と、パンチルト加速度とに基づき、パン方向においてプリセット位置A501からプリセット位置B502まで到達させるまでの時間であるパン移動時間を算出する。なお、距離と速度と加速度とから、該距離を移動するのに要する時間を算出する方法は公知の計算方法を用いてよい。また同様にして、算出部118は、プリセット位置A501のチルト値とプリセット位置B502のチルト値との差分値(チルト方向の距離)を特定する。算出部118は、チルト方向の距離と、パンチルト速度と、パンチルト加速度とに基づき、チルト方向においてプリセット位置A501からプリセット位置B502まで到達させるまでの時間であるチルト移動時間を算出する。また同様にして、算出部118は、プリセット位置A501のズーム値とプリセット位置B502のズーム値との差分値(ズーム方向の距離)を特定する。算出部118は、ズーム方向の距離と、ズーム速度と、ズーム加速度とに基づき、ズーム方向においてプリセット位置A501からプリセット位置B502まで到達させるまでの時間であるズーム移動時間を算出する。算出部118は、「プリセット位置A501⇒プリセット位置B502」の区間について算出したパン移動時間、チルト移動時間、ズーム移動時間のうち、最も長い時間を該区間の移動時間として算出する。
以上のようにして、算出部118は、「プリセット位置A501⇒プリセット位置B502」の区間について移動時間を算出する。算出部118は、同様にして、「プリセット位置B502⇒プリセット位置C503」の区間、および、「プリセット位置C503⇒プリセット位置A501」の区間、についてもそれぞれ移動時間を算出する。算出部118は、各区間について算出した移動時間の合計を、正巡回ルートの一周の移動時間として算出する。なお図4に示すように、各プリセット位置に停止時間が設定されている場合、算出部118は、次のようにして正巡回ルートの一周の移動時間を算出する。すなわち、算出部118は、各区間それぞれで算出した移動時間と、各プリセット位置で設定された停止時間との和を、正巡回ルートの一周の移動時間として算出する。
続いて、ここで図4に示すように、プリセット位置Aが1番目、プリセット位置Bが2番目、プリセット位置Cが3番目と設定され、更に、逆巡回ルートのアイコン410が選択された場合を想定する。このとき、設定部117は、図5(a)に示すように、「プリセット位置A501⇒プリセット位置C503⇒プリセット位置B502⇒プリセット位置A501⇒・・・(以下繰り返し)」というような点線の矢印505で示されるルートを設定する。ここでディスプレイ210に表示された設定ウィンドウ400における再生・停止412のユーザによる押下により再生が指示された場合、再生指示の情報を含む制御コマンドが情報処理装置200から撮影装置100に送信される。そして撮影装置100のPTZ制御部114は、該制御コマンドの取得に応じて、設定した矢印505のルートで、反時計回りの方向である第2方向(矢印505の方向)に各プリセット位置を巡回するよう撮影範囲を制御する。
なお、図5(a)における逆巡回ルートの一周は、「プリセット位置A501⇒プリセット位置C503⇒プリセット位置B502⇒プリセット位置A501」のように、プリセット位置A501を開始位置として再びプリセット位置A501に戻るまでの経路とする。また算出部118による逆巡回ルートの一周の移動時間は、上述した正巡回ルートの一周の移動時間の算出と同様である。すなわち、算出部118は、「プリセット位置A501⇒プリセット位置C503」の区間、「プリセット位置C503⇒プリセット位置B502」の区間、「プリセット位置B502⇒プリセット位置A501」の区間、それぞれの移動時間を算出する。停止時間が設定されていない場合、算出部118は、各区間で算出した移動時間の和を、逆巡回ルートの一周の移動時間として算出する。また、停止時間が設定されている場合、算出部118は、各区間で算出した移動時間の和と、各プリセット位置の停止時間の和との合計を、逆巡回ルートの一周の移動時間として算出する。
続いて、ここで図4に示すように、プリセット位置Aが1番目、プリセット位置Bが2番目、プリセット位置Cが3番目と設定され、更に、往復ルートのアイコン411が選択された場合を想定する。このとき、設定部117は、図5(b)に示すように、「プリセット位置A501⇒プリセット位置B502⇒プリセット位置C503⇒プリセット位置B502⇒プリセット位置A501⇒プリセット位置B502・・・(以下繰り返し)」というような矢印506で示されるルートを設定する。ここでディスプレイ210に表示された設定ウィンドウ400における再生・停止412のユーザによる押下により再生が指示された場合、再生指示の情報を含む制御コマンドが情報処理装置200から撮影装置100に送信される。そして撮影装置100のPTZ制御部114は、該制御コマンドの取得に応じて、次のような制御を行う。すなわち、設定した矢印506のルートに従って、プリセット位置A501(第1プリセット位置)を開始位置、プリセット位置C503(第2プリセット位置)を折り返し位置として、往復するよう且つ各プリセット位置を通るよう撮影範囲を制御する。
このとき、図5(b)における往復ルートの一周は、「プリセット位置A⇒プリセット位置B⇒プリセット位置C⇒プリセット位置B⇒プリセット位置A」のように、プリセット位置A501を開始位置として再びプリセット位置A501に戻るまでの経路とする。また算出部118による往復ルートの一周の移動時間は、上述した正巡回ルートの一周の移動時間の算出と同様である。つまり算出部118は、「プリセット位置A⇒プリセット位置B」の区間、「プリセット位置B⇒プリセット位置C」の区間、「プリセット位置C⇒プリセット位置B」の区間、「プリセット位置B⇒プリセット位置C」の区間、それぞれの移動時間を算出する。停止時間が設定されていない場合、算出部118は、各区間で算出した移動時間の和を、往復ルートの一周の移動時間として算出する。また、停止時間が設定されている場合、算出部118は、各区間で算出した移動時間の和と、経路上の各プリセット位置での停止時間の和との合計を、往復ルートの一周の移動時間として算出する。
続いて、図6のフローを参照して、本実施形態における撮影装置100による制御処理について説明する。なお図6に示すフローの処理は、撮影装置100のROM1120に格納されたコンピュータプログラムを撮影装置100のCPU1100が実行することで実現される。
S601において、設定部117は、ユーザ操作に基づき、複数のプリセット位置を登録する。次にS602にて、設定部117は、ユーザ操作に基づき、複数のプリセット位置の各々の順番を設定する。次にS603にて、設定部117は、複数のプリセット位置および各プリセット位置の順番に基づき、正巡回ルート、往復ルート、および逆巡回ルートの設定を行う。次にS604にて、設定部117は、ディスプレイ210に表示された設定ウィンドウ400に対する停止時間を指定するユーザ操作に基づき、各プリセット位置における停止時間を設定する。なおディスプレイ210に表示された設定ウィンドウ400の停止時間領域404で指定されて停止時間の情報が情報処理装置200から撮影装置100に送信され、記録部115にて記録される。次にS605にて、設定部117は、ディスプレイ210に表示された設定ウィンドウ400に対する速度情報を指定するユーザ操作に基づき、各プリセット位置の区間における撮影範囲を制御する速度を設定する。つぎに、S606にて、設定部117は、ディスプレイ210に表示された設定ウィンドウ400に対する加速度情報を指定するユーザ操作に基づき、各プリセット位置の区間における加速度を設定する。次にS607にて、算出部117は、選択されたルート、速度(パンチルト速度、ズーム速度)、および加速度(パンチルト加速度、ズーム加速度)と、に基づき、選択されたルートで撮影範囲を1周させるのに要する時間を算出する。次に、S608にて、システム制御部113は、算出した移動時間の情報を情報処理装置200へ送信する。図4の設定ウィンドウ400に含まれる移動時間情報413に示すように、情報処理装置200の表示制御部201により、算出された移動時間の情報がディスプレイ210に表示される。
以上説明したように、本実施形態では、選択されたルートで撮影範囲を1周させるのに要する移動時間を算出して表示することができる。
(実施形態2)
本実施形態では、選択されたルートで撮影範囲を制御する際の一周にかかる時間算出を行う。特に或るプリセットから他のプリセット位置へ撮影範囲を制御する際の動き出しと動き終わりの加速度変化の度合いを示すイージング設定を用いて時間算出を行う。なお、本実施形態では、実施形態1と異なる部分を主に説明し、実施形態1と同一または同等の構成要素および処理には同一の符号を付すとともに、重複する説明は省略する。
本実施形態では、選択されたルートで撮影範囲を制御する際の一周にかかる時間算出を行う。特に或るプリセットから他のプリセット位置へ撮影範囲を制御する際の動き出しと動き終わりの加速度変化の度合いを示すイージング設定を用いて時間算出を行う。なお、本実施形態では、実施形態1と異なる部分を主に説明し、実施形態1と同一または同等の構成要素および処理には同一の符号を付すとともに、重複する説明は省略する。
また本実施形態における設定部117は、或るプリセット位置から他のプリセット位置まで撮影範囲を制御する際のイージングを設定することができる。ここで図7を参照して、イージングの設定について説明する。
図7は加速度変化を表している。縦軸700はパン値の変更速度を表し、横軸701はパン値におけるプリセットの移動距離を表している。なお横軸701において位置702は、図5(a)に示すプリセット位置Aのパン値、横軸701における位置703は、図5(a)におけるプリセット位置B502のパン値に対応している。また変化位置704と変化位置705はパン加速度の変化点、速度706はパン値のプリセット位置A501とプリセット位置B502との間に設定された速度を表している。位置702のプリセット位置から移動を開始し、一定距離移動した加速度の変化位置704において傾き(すなわち加速度)を変化させる。また位置703に向かう際も速度706で一定距離移動して減速を開始し、加速度の変化点705で加速度を変化させる。ユーザはイージング設定として、例えば1~2のいずれかの数値を設定可能であり、設定される値の数が多いほど、図7において説明した加速度の変化点を変更することが可能となる。なお図7ではパン値について説明したが、このことはチルト値およびズーム値についても同様である。
次に、図8を参照して、撮影装置100のシステム制御部113により生成される設定ウィンドウ700について説明する。なお、本実施形態では、撮影装置100のシステム制御部113により設定ウィンドウの情報が生成されるものとするが、情報処理装置200のシステム制御部203により生成されてもよい。また、システム制御部113(又はシステム制御部203)により生成された設定ウィンドウは表示制御部201によりディスプレイ210に表示される。なお、システム制御部113により設定ウィンドウの情報が生成される場合、通信部116を介して、該設定ウィンドウの情報が情報処理装置200に送信され、表示制御部201は、該設定ウィンドウをディスプレイ210に表示させる。
図8の設定ウィンドウ800では、図4で説明した設定ウィンドウ400に含まれる情報に加えて、イージング設定801の情報を含む。ユーザは、イージング設定801に所望の数値を入力することができる。なお図8に示す例において、「プリセット位置Aとプリセット位置Bとの区間」においてイージング設定が1であるが、これは加速度の変化点が無いことを示す。また「プリセット位置Bとプリセット位置Cとの区間」および「プリセット位置Cとプリセット位置Aとの区間」においてイージング設定が2であるが、これは図7に示すように加速度の変化点が1つあることを示す。またここで加速度設定領域407で指定された加速度情報と、イージング設定で指定された数値により導出される加速度について図9を参照して説明する。図9(a)のテーブルに示すように、イージング設定が1である場合、図7に示すような加速度の変化点が無いため、加速度情報が1である場合、そのまま加速度情報1がアウトプットされる。なお、加速度情報1には、図9(b)に示すように、パンチルト加速度として1(度/s2)、ズーム加速度として1(%/s2)が紐づけられている。したがって、図8のように、「プリセット位置Aとプリセット位置Bとの区間」について、加速度設定領域407で1、イージング設定で1が指定された場合、次のような加速度が設定される。すなわち、設定部117は、移動速度10に紐づくパンチルト速度に到達するまでのパンチルト加速度として1(度/s2)、移動速度10に紐づくズーム速度に到達するまでのズーム加速度として1(%/s2)を設定する。また、図8に示すように「プリセット位置Bとプリセット位置Cとの区間」について、移動速度20、加速度情報2、イージング設定2が指定されている場合、次のようにして該区間について加速度が導出される。すなわち設定部117は、図9(a)を参照して、加速度情報2と、イージング設定2とから、加速度情報(2,3)を導出する。加速度情報(2,3)は、図7に示すように、加速度の変化点704まで加速度情報2を適用し、加速度の変化点704から指定された速度706まで加速度情報3を適用することを示す。すなわち、この場合、設定部117は、加速度の変化点704までは、図9(b)に示すように、加速度情報2に対応するパンチルト加速度として5(度/s2)、ズーム加速度として5(%/s2)を設定する。更に、設定部117は、加速度の変化点704から指定された速度706までは、図9(b)に示すように、加速度情報3に対応するパンチルト加速度として10(度/s2)、ズーム加速度として10(%/s2)を設定する。
次に図10のフローチャート図を参照して、本実施形態の処理について説明する。なお図10に示すフローの処理は、撮影装置100のROM1120に格納されたコンピュータプログラムを撮影装置100のCPU1100が実行することで実現される。
なおS601~S606については図6を参照して説明した内容と同様であるため説明を省略する。S1001において、設定部117は、ユーザ操作に基づき、プリセット位置間のイージングを設定する。S1002にて、算出部117は、複数のプリセット位置、各プリセット位置の順番、選択されたルート、停止時間、速度、および加速度と、イージング設定とに基づき、選択されたルートで撮影範囲を1周させるのに要する時間を算出する。次に、S608にて、システム制御部113は、算出した移動時間の情報を情報処理装置200へ送信する。図4の設定ウィンドウ400に含まれる移動時間情報413に示すように、情報処理装置200の表示制御部201により、算出された移動時間の情報がディスプレイ210に表示される。
以上説明したように、本実施形態では、選択されたルートで撮影範囲を1周させるのに要する移動時間を算出して表示することができる。
(その他の実施形態)
次に図11を参照して、各実施形態の各機能を実現するための撮影装置100のハードウェア構成を説明する。なお、以降の説明において撮影装置100のハードウェア構成について説明するが、情報処理装置200も同様のハードウェア構成によって実現されるものとする。
次に図11を参照して、各実施形態の各機能を実現するための撮影装置100のハードウェア構成を説明する。なお、以降の説明において撮影装置100のハードウェア構成について説明するが、情報処理装置200も同様のハードウェア構成によって実現されるものとする。
本実施形態における撮影装置100は、CPU1100、RAM1110、ROM1120、HDD1130、および、I/F1140を有している。
CPU1100は撮影装置100を統括制御する中央処理装置である。RAM1110は、CPU1100が実行するコンピュータプログラムを一時的に記憶する。また、RAM1110は、CPU1100が処理を実行する際に用いるワークエリアを提供する。また、RAM1110は、例えば、フレームメモリとして機能したり、バッファメモリとして機能したりする。
ROM1120は、CPU1100が撮影装置100を制御するためのプログラムなどを記憶する。HDD1130は、画像データ等を記録する記憶装置である。
I/F1040は、ネットワーク300を介して、TCP/IPやHTTPなどに従って、外部装置との通信を行う。
なお、上述した各実施形態の説明では、CPU1100が処理を実行する例について説明するが、CPU1100の処理のうち少なくとも一部を専用のハードウェアによって行うようにしてもよい。例えば、ROM1120からプログラムコードを読み出してRAM1110に展開する処理は、転送装置として機能するDMA(DIRECT MEMORY ACCESS)によって実行してもよい。
なお、本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを1つ以上のプロセッサが読出して実行する処理でも実現可能である。プログラムは、ネットワーク又は記憶媒体を介して、プロセッサを有するシステム又は装置に供給するようにしてもよい。また、本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。また、撮影装置100の各部は、図10に示すハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアにより実現することもできる。
以上、本発明を実施形態と共に説明したが、上記実施形態は本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲は限定的に解釈されるものではない。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱しない範囲において、様々な形で実施することができる。例えば、各実施形態を組み合わせたものも本明細書の開示内容に含まれる。
100 撮影装置
200 情報処理装置
210 ディスプレイ
220 入力デバイス
300 ネットワーク
200 情報処理装置
210 ディスプレイ
220 入力デバイス
300 ネットワーク
次に、図2および図3を参照して、本実施形態に係る撮影装置100について説明する。図2は、本実施形態に係る撮影装置100の外観図の一例である。また図3は、本実施形態に係る撮影装置100および情報処理装置200の機能ブロックの一例である。なお、図3に示す撮影装置100の機能ブロックのうち、画像処理部112、システム制御部113、PTZ制御部114、記録部115、通信部116等の各機能は、次のようにして実現されるものとする。すなわち、図11を参照して後述する撮影装置100のROM(Read Only Memory)1120に格納されたコンピュータプログラムを撮影装置100のCPU(Central Processing Unit)1100が実行することで実現される。
パン駆動部103は、パンの制御を行うメカ駆動系及び駆動源のモータにより構成され、撮影装置100の撮影方向をパン方向105に回転駆動させるための回転駆動を制御する。また、パン駆動部103は、PTZ制御部114により制御される。
チルト駆動部104は、チルトの制御を行うメカ駆動及び駆動源のモータにより構成され、撮影装置100の撮影方向をチルト方向106に回転駆動させるための回転駆動を制御する。チルト駆動部104は、PTZ制御部114により制御される。
PTZ制御部114は、システム制御部113から伝達された指示に基づいて、パン駆動部103、チルト駆動部104及びレンズ駆動部102の制御を行うことで、撮影装置100のパン、チルト、およびズームを制御する。また、PTZ制御部114は、システム制御部113から伝達された指示に基づいて、レンズ駆動部102の制御を行うことで撮影装置100のフォーカス値の制御を行う。記録部115は、例えばRAMやROMなどの記憶装置で、OSや各種プログラム及び各種データがロードされ、またOSや各種プログラムの作業領域としても使用される。さらに、OSや各種プログラム及び各種データの永続的な記憶領域として使用される他に、短期的な各種データの記憶領域としても使用される。
続いて、図3に示す情報処理装置200の機能ブロックを参照して、本実施形態に係る情報処理装置200の情報処理について説明する。なお、情報処理装置200の各機能は、図11を参照して後述するROM1120とCPU1100とを用いて、次のようにして実現されるものとする。すなわち、図3に示す各機能は、情報処理装置200のROM1120に格納されたコンピュータプログラムを情報処理装置200のCPU1100が実行することにより実現される。
システム制御部203は、操作受付部202が受け付けたユーザ操作に基づく制御コマンドを生成し、通信部204を介して撮影装置100へ送信する。また、システム制御部203は、受信した画像データが符号化されている場合には、当該符号化された画像データを復号して画像(撮影装置100に撮影された画像)を取得し、表示制御部201は、ディスプレイ210に当該画像を表示させる。記録部205は、例えばRAMやROMなどの記憶装置で、OSや各種プログラム及び各種データがロードされ、またOSや各種プログラムの作業領域としても使用される。さらに、OSや各種プログラム及び各種データの永続的な記憶領域として使用される他に、短期的な各種データの記憶領域としても使用される。
停止時間領域404では、該当のプリセット位置に撮影範囲が到達してから、該プリセット位置で次のプリセット位置に移動するまでの停止時間をユーザは指定することができる。例えば、図4に示す例では、プリセット位置Bで5秒が指定されていることを示す。この指定された停止時間の情報は情報処理装置200から撮影装置100に送信され、設定部117は、プリセット位置Bについて5秒の停止時間を設定する。なおこの処理は、プリセット位置Aおよびプリセット位置Cについても同様に実行される。図4に示す例では、プリセット位置Aにおいて0秒、プリセット位置Cについて10秒が設定されている。
指定区間領域405は、指定したプリセット位置から他のプリセット位置までの区間が表示される。図4では、上から「プリセット位置Aとプリセット位置Bの区間」、「プリセット位置Bとプリセット位置C」、「プリセット位置Cとプリセット位置Aの区間」が表示されている。ここで、移動速度領域406では、対応する区間で撮影範囲を制御する場合の移動速度をユーザは指定することができる。例えば、図4に示すように、「プリセット位置Aとプリセット位置Bの区間」について移動速度情報10が設定されている。この場合、プリセット位置A⇒プリセット位置Bに撮影範囲を制御する際、または、プリセット位置B⇒プリセット位置Aに撮影範囲を制御する際、移動速度情報10に紐づくパン値、チルト値、ズーム値の変更速度で撮影範囲が制御されることになる。なお本実施形態において、パン、チルト、ズームの各々を制御する移動速度情報として、最高速度を20、最低速度を1としている。1~20の各々についてパンチルト速度(パン値チルト値の変更速度)、ズーム速度(ズーム値の変更速度)が関連付けられている。例えば、10の移動速度情報について、10(度/s)のパンチルト速度、10(%/s)のズーム速度が関連付けられている。ユーザによりまた加速度設定領域407にて、対応する区間に関連付けて設定されたパンチルト速度やズーム速度に到達するまでの加速度をユーザは指定することができる。例えば、図4に示すように、「プリセット位置Aとプリセット位置Bの区間」について加速度情報1が設定されている。なお加速度情報の取りえる値を1~3とし、加速度情報1~3の各々について、パンチルトの加速度(以下パンチルト加速度)、ズームの加速度(以下ズーム加速度)が関連付けられている。例えば、加速度情報1について、パンチルト加速度として3(度/s2)、ズーム加速度として1(%/s2)が関連付けられている。ユーザにより加速度情報1が設定されている場合、設定部117は、パンチルト加速度として3(度/s2)、ズーム加速度として1(%/s2)をそれぞれ設定する。
ルート選択領域408は、正巡回ルートのアイコン409、逆巡回ルートのアイコン410、および往復ルートのアイコン411のいずれかをユーザは選択することが可能となる。図4に示す例において、正巡回ルートのアイコン409が選択されていることを示す。また図4に示すように、各プリセット位置が設定された状態において、或るルートのアイコンが選択された場合、該各プリセット位置の情報と、該或るルートの情報が情報処理装置200から撮影装置100に送信される。ここで図4に示すように、プリセット位置Aが1番目、プリセット位置Bが2番目、プリセット位置Cが3番目と設定された場合を想定する。このとき、撮影装置100の記録部115は、各プリセット位置の情報(各プリセット位置のパン値、チルト値、およびズーム値)と、各プリセット位置の順番の情報とを保持する。
ここで、正巡回ルートのアイコン409が選択された場合、正巡回ルートが選択されたことを示す情報が情報処理装置200から撮影装置100に送信される。図5(a)に示すように、設定部117は、「プリセット位置A501⇒プリセット位置B502⇒プリセット位置C503⇒プリセット位置A501⇒・・・(以下繰り返し)」というような実線の矢印504で示されるルートを設定する。ここでディスプレイ210に表示された設定ウィンドウ400における再生・停止ボタン412のユーザによる押下により再生が指示された場合、再生指示の情報を含む制御コマンドが情報処理装置200から撮影装置100に送信される。そして撮影装置100のPTZ制御部114は、該制御コマンドの取得に応じて、設定した矢印504のルートで、時計回りの方向である第1方向(矢印504の方向)に各プリセット位置を巡回するよう撮影範囲を制御する。
なお、図5(a)における正巡回ルートの一周は、「プリセット位置A501⇒プリセット位置B502⇒プリセット位置C503⇒プリセット位置A501」のように、プリセット位置A501を開始位置として再びプリセット位置A501に戻るまでの経路とする。また正巡回ルートのアイコン409が選択されている場合、算出部118は、次のようにして、正巡回ルートで撮影範囲を一周させるのにかかる移動時間を算出する。すなわち、算出部118は、まず「プリセット位置A501⇒プリセット位置B502」に要する移動時間を算出する。このとき、算出部118は、「プリセット位置A501とプリセット位置B502の区間」について設定されている移動速度情報に基づき、プリセット位置Aからプリセット位置B502までのパンチルト速度、ズーム速度を特定する。また、算出部118は、「プリセット位置A501とプリセット位置B502の区間」について設定されている加速度情報に基づき、プリセット位置A501からプリセット位置B502までのパンチルト加速度、ズーム加速度を特定する。そして、算出部118は、プリセット位置A501のパン値とプリセット位置B502のパン値との差分値(パン方向の距離)を特定する。算出部118は、パン方向の距離と、パンチルト速度と、パンチルト加速度とに基づき、パン方向においてプリセット位置A501からプリセット位置B502まで到達させるまでの時間であるパン移動時間を算出する。なお、距離と速度と加速度とから、該距離を移動するのに要する時間を算出する方法は公知の計算方法を用いてよい。また同様にして、算出部118は、プリセット位置A501のチルト値とプリセット位置B502のチルト値との差分値(チルト方向の距離)を特定する。算出部118は、チルト方向の距離と、パンチルト速度と、パンチルト加速度とに基づき、チルト方向においてプリセット位置A501からプリセット位置B502まで到達させるまでの時間であるチルト移動時間を算出する。また同様にして、算出部118は、プリセット位置A501のズーム値とプリセット位置B502のズーム値との差分値(ズーム方向の距離)を特定する。算出部118は、ズーム方向の距離と、ズーム速度と、ズーム加速度とに基づき、ズーム方向においてプリセット位置A501からプリセット位置B502まで到達させるまでの時間であるズーム移動時間を算出する。算出部118は、「プリセット位置A501⇒プリセット位置B502」の区間について算出したパン移動時間、チルト移動時間、ズーム移動時間のうち、最も長い時間を該区間の移動時間として算出する。
このとき、図5(b)における往復ルートの一周は、「プリセット位置A⇒プリセット位置B⇒プリセット位置C⇒プリセット位置B⇒プリセット位置A」のように、プリセット位置A501を開始位置として再びプリセット位置A501に戻るまでの経路とする。また算出部118による往復ルートの一周の移動時間は、上述した正巡回ルートの一周の移動時間の算出と同様である。つまり算出部118は、「プリセット位置A⇒プリセット位置B」の区間、「プリセット位置B⇒プリセット位置C」の区間、「プリセット位置C⇒プリセット位置B」の区間、「プリセット位置B⇒プリセット位置A」の区間、それぞれの移動時間を算出する。停止時間が設定されていない場合、算出部118は、各区間で算出した移動時間の和を、往復ルートの一周の移動時間として算出する。また、停止時間が設定されている場合、算出部118は、各区間で算出した移動時間の和と、経路上の各プリセット位置での停止時間の和との合計を、往復ルートの一周の移動時間として算出する。
S601において、設定部117は、ユーザ操作に基づき、複数のプリセット位置を登録する。次にS602にて、設定部117は、ユーザ操作に基づき、複数のプリセット位置の各々の順番を設定する。次にS603にて、設定部117は、複数のプリセット位置および各プリセット位置の順番に基づき、正巡回ルート、往復ルート、および逆巡回ルートの設定を行う。次にS604にて、設定部117は、ディスプレイ210に表示された設定ウィンドウ400に対する停止時間を指定するユーザ操作に基づき、各プリセット位置における停止時間を設定する。なおディスプレイ210に表示された設定ウィンドウ400の停止時間領域404で指定されて停止時間の情報が情報処理装置200から撮影装置100に送信され、記録部115にて記録される。次にS605にて、設定部117は、ディスプレイ210に表示された設定ウィンドウ400に対する速度情報を指定するユーザ操作に基づき、各プリセット位置の区間における撮影範囲を制御する速度を設定する。つぎに、S606にて、設定部117は、ディスプレイ210に表示された設定ウィンドウ400に対する加速度情報を指定するユーザ操作に基づき、各プリセット位置の区間における加速度を設定する。次にS607にて、算出部118は、選択されたルート、速度(パンチルト速度、ズーム速度)、および加速度(パンチルト加速度、ズーム加速度)と、に基づき、選択されたルートで撮影範囲を1周させるのに要する時間を算出する。次に、S608にて、システム制御部113は、算出した移動時間の情報を情報処理装置200へ送信する。図4の設定ウィンドウ400に含まれる移動時間(ルート時間)情報413に示すように、情報処理装置200の表示制御部201により、算出された移動時間の情報がディスプレイ210に表示される。
次に、図8を参照して、撮影装置100のシステム制御部113により生成される設定ウィンドウ800について説明する。なお、本実施形態では、撮影装置100のシステム制御部113により設定ウィンドウの情報が生成されるものとするが、情報処理装置200のシステム制御部203により生成されてもよい。また、システム制御部113(又はシステム制御部203)により生成された設定ウィンドウは表示制御部201によりディスプレイ210に表示される。なお、システム制御部113により設定ウィンドウの情報が生成される場合、通信部116を介して、該設定ウィンドウの情報が情報処理装置200に送信され、表示制御部201は、該設定ウィンドウをディスプレイ210に表示させる。
なおS601~S606については図6を参照して説明した内容と同様であるため説明を省略する。S1001において、設定部117は、ユーザ操作に基づき、プリセット位置間のイージングを設定する。S1002にて、算出部118は、複数のプリセット位置、各プリセット位置の順番、選択されたルート、停止時間、速度、および加速度と、イージング設定とに基づき、選択されたルートで撮影範囲を1周させるのに要する時間を算出する。次に、S608にて、システム制御部113は、算出した移動時間の情報を情報処理装置200へ送信する。図4(8)の設定ウィンドウ400(800)に含まれる移動時間情報413に示すように、情報処理装置200の表示制御部201により、算出された移動時間の情報がディスプレイ210に表示される。
I/F1140は、ネットワーク300を介して、TCP/IPやHTTPなどに従って、外部装置との通信を行う。
なお、本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを1つ以上のプロセッサが読出して実行する処理でも実現可能である。プログラムは、ネットワーク又は記憶媒体を介して、プロセッサを有するシステム又は装置に供給するようにしてもよい。また、本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。また、撮影装置100の各部は、図11に示すハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアにより実現することもできる。
Claims (6)
- 撮影手段の撮影範囲のプリセット位置を設定可能な設定ウィンドウの情報を生成する生成手段と、
前記設定ウィンドウをディスプレイに表示させるために前記設定ウィンドウの情報を出力する出力手段と、
前記設定ウィンドウに対するユーザ操作に基づき、複数のプリセット位置と、前記複数のプリセット位置の各々に対する順番を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された前記複数のプリセット位置と、前記複数のプリセット位置の各々に対する順番と、前記複数のプリセット位置について前記撮影範囲を制御する複数のルートのうちユーザにより選択されたルートと、に基づき、該選択されたルートで前記撮影範囲を一周させるのに要する移動時間を算出する算出手段と、を有することを特徴とする制御装置。 - 前記複数のルートは、前記複数のプリセット位置の各々を第1方向に巡回するよう撮影範囲を制御する第1ルート、前記複数のプリセット位置のうちの第1プリセット位置を開始位置、且つ、前記複数の撮影位置のうちの第2プリセット位置を折り返し位置として、往復するように撮影範囲を制御する往復する第2ルート、前記複数のプリセット位置の各々を前記第1方向と異なる第2方向に巡回するよう撮影範囲を制御する第3ルートを含むことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
- 前記算出手段は、更に、各プリセット位置に設定された停止時間の情報に基づき、前記移動時間を算出することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
- 前記算出手段は、更に、各プリセット位置の区間に設定された移動速度の情報に基づき、前記移動時間を算出することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
- 撮影手段の撮影範囲のプリセット位置を設定可能な設定ウィンドウの情報を生成する生成工程と、
前記設定ウィンドウをディスプレイに表示させるために前記設定ウィンドウの情報を出力する出力工程と、
前記設定ウィンドウに対するユーザ操作に基づき、複数のプリセット位置と、前記複数のプリセット位置の各々に対する順番を設定する設定工程と、
設定された前記複数のプリセット位置と、前記複数のプリセット位置の各々に対する順番と、前記複数のプリセット位置について前記撮影範囲を制御する複数のルートのうちユーザにより選択されたルートと、に基づき、該選択されたルートで前記撮影範囲を1周させるのに要する移動時間を算出する算出工程と、を有することを特徴とする制御方法。 - コンピュータを、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の制御装置の各手段として機能させるためのコンピュータプログラム。
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