JP2024061400A - 空気調和機 - Google Patents

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健二 名越
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Abstract

【課題】吸収材の異なる部分を第1および第2の空気が通過し、吸収材通過前の第1の空気を加熱する空気調和機において、吸収材に吸収された熱を回収して第1の空気の加熱に再利用する。【解決手段】空気調和機は、第1及び第2の端面52a、52bを備える吸収材52と、第1の端面に対向する第1のシール面122aを備え、第1の端面を二分する第1のシール部材122と、第2の端面に間隔をあけて対向する第2のシール面を備え、第2の端面を二分する第2のシール部材112cと、第2の端面の一方側部分から第1の端面の一方側部分に第1の空気A3を流す第1のファンと、第1の端面の他方側部分から第2の端面の他方側部分に第2の空気A4を流す第2のファンと、第2の端面に流入する前の第1の空気を加熱するヒータを有する。第1および第2の端面の対向方向視で、第2のシール面が、第1のシール面の一方側から他方側に延在している。【選択図】図17

Description

本開示は、空気調和機に関する。
従来より、特許文献1に記載するように、空気調和対象の室内に配置される室内機と、室外に配置される室外機とから構成される空気調和機が知られている。この空気調和機は、室外機から送られた加湿または除湿された室外空気を室内機が室内に供給する加湿運転実行するように構成されている。
加湿運転を実行するために、空気調和機は、空気が通過可能な部材であって、通過する空気から水分を捕集するまたは通過する空気に水分を与える吸収材を備える。吸収材の一部分は、第1の室外空気が流れる第1の流路上に配置されている。吸収材の他の部分は、第1の流路とは別の流路であって、第2の室外空気が流れる第2の流路上に配置されている。
第1の流路において、吸収材に対して上流側に、第1の室外空気を加熱するヒータが配置されている。これにより、ヒータによって加熱された第1の室外空気が、吸収材を通過するときに、吸収材から水分を奪って加湿される。その加湿された第1の室外空気が室内に供給される。
一方、第2の流路においては、第2の室外空気は加熱されることなく、吸収材を通過する。吸収材を通過すると、第2の室外空気は、吸収材に水分を奪われ、外部に排出される。これにより、吸収材は、第1の流路を流れる第1の室外空気に水分を奪われても、一定の水分を保持し続けることができる。
特開2022-060872号公報
上述したように、吸収材の一部分にはヒータによって加熱された高温の第1の室外空気が通過しつつ、他の部分には加熱されていない低温(外気温)の第2の室外空気が通過する。このとき、ヒータによって加熱された第1の室外空気の熱の一部が吸収部材の一部分に吸収される。その結果、吸収材内において、一部分から他の部分に熱の移動が発生する。他の部分に移動した熱は、第2の流路を流れる第2の室外空気とともに外部に排出される。その結果、第1の室外空気を加熱するヒータから発生した熱量の一部が無駄に捨てられている。
そこで、本開示は、吸収材の一部分と他の部分それぞれを第1および第2の空気が通過し、吸収材を通過する前の第1の空気をヒータによって加熱する空気調和機において、吸収材に吸収された熱を回収して第1の空気の加熱に再利用することを課題とする。
上述の課題を解決するために、本発明の一態様によれば、
第1の方向に対向する第1および第2の端面を備える吸収材と、
前記第1の端面に対向する第1のシール面を備え、前記第1の端面を前記第1の方向と交差する第2の方向に二分する第1のシール部材と、
前記吸収材を挟んで前記第1のシール部材に対向し、前記第2の端面に間隔をあけて対向する第2のシール面を備え、前記第2の端面を前記第2の方向に二分する第2のシール部材と、
前記第2の端面の前記第2の方向の一方側部分から前記第1の端面の前記第2の方向の一方側部分に向かう第1の空気の流れを発生させる第1のファンと、
前記第1の端面の前記第2の方向の他方側部分から前記第2の端面の前記第2の方向の他方側部分に向かう第2の空気の流れを発生させる第2のファンと、
前記第2の端面に流入する前の第1の空気を加熱するヒータと、を有し、
前記第1の方向視で、前記第2のシール面が、前記第1のシール面の前記第2の方向の一方側から前記第1のシール面を越えて他方側に延在している、空気調和機が提供される。
本開示によれば、吸収材の一部分と他の部分それぞれを第1および第2の空気が通過し、吸収材を通過する前の第1の空気をヒータによって加熱する空気調和機において、吸収材に吸収された熱を回収して第1の空気の加熱に再利用することができる。
本開示の一実施の形態に係る空気調和機の概略図 換気装置の概略図 給気換気運転中の換気装置の概略図 排気換気運転中の換気装置の概略図 加湿運転中の換気装置の概略図 除湿運転中の換気装置の概略図 空気調和機の室外機の前方斜視図 空気調和機の室外機の後方斜視図 換気装置の前方斜視図 トップカバーを取り除いた状態の換気装置の分解斜視図 内部構造を示す換気装置の上面図 換気装置の概略的な断面図 第2の空間を示す換気装置の一部分の上面図 給気換気運転、加湿運転、または除湿運転の実行中における第2の空間に設けられた複数のダンパ装置の状態を示すパース図 排気換気運転の実行中における第2の空間に設けられた複数のダンパ装置の状態を示すパース図 給気換気運転、加湿運転、および除湿運転における吸着運転の実行中における、ファンに設けられたダンパ装置の状態を示す上面図 図15Bは、排気換気運転、および除湿運転における再生運転の実行中における、ファンに設けられたダンパ装置の状態を示す上面図 保護カバーを外した状態の室外機の一部分の斜視図 吸収材およびシール部材の概略的な部分断面図 加湿運転中に吸収材周辺に発生する空気の流れを概略的に示す図 加湿運転中における吸収材周辺の温度分布図 比較例の空気調和機における、加湿運転中に吸収材周辺に発生する空気の流れを概略的に示す図 比較例の空気調和機における、加湿運転中における吸収材周辺の温度分布図 本開示の別の実施の形態に係る空気調和機における、加湿運転中に吸収材周辺に発生する空気の流れを概略的に示す図 本開示の別の実施の形態に係る空気調和機における、加湿運転中における吸収材周辺の温度分布図 本開示のさらに別の実施の形態に係る空気調和機における、加湿運転中に吸収材周辺に発生する空気の流れを概略的に示す図
本発明の一態様の空気調和機は、第1の方向に対向する第1および第2の端面を備える吸収材と、前記第1の端面に対向する第1のシール面を備え、前記第1の端面を前記第1の方向と交差する第2の方向に二分する第1のシール部材と、前記吸収材を挟んで前記第1のシール部材に対向し、前記第2の端面に間隔をあけて対向する第2のシール面を備え、前記第2の端面を前記第2の方向に二分する第2のシール部材と、前記第2の端面の前記第2の方向の一方側部分から前記第1の端面の前記第2の方向の一方側部分に向かう第1の空気の流れを発生させる第1のファンと、前記第1の端面の前記第2の方向の他方側部分から前記第2の端面の前記第2の方向の他方側部分に向かう第2の空気の流れを発生させる第2のファンと、前記第2の端面に流入する前の第1の空気を加熱するヒータと、を有し、前記第1の方向視で、前記第2のシール面が、前記第1のシール面の前記第2の方向の一方側から前記第1のシール面を越えて他方側に延在している。
このような一態様によれば、吸収材の一部分と他の部分それぞれを第1および第2の空気が通過し、吸収材を通過する前の第1の空気をヒータによって加熱する空気調和機において、吸収材に吸収された熱を回収して第1の空気の加熱に再利用することができる。
例えば、前記第1のシール部材の前記第1のシール面が、前記吸収材の前記第1の端面に接触してもよい。
例えば、前記第2のシール部材の前記第2のシール面が、前記第2の方向の両端それぞれに、前記吸収材の前記第2の端面に向かって突出する外側流れ規制板を備えてもよい。
例えば、前記第2のシール部材の前記第2のシール面が、前記外側流れ規制板の間に、前記吸収材の前記第2の端面に向かって突出し、且つ、前記第1の方向視で前記第1のシール部材の前記第1のシール面に重なる中央側流れ規制板を備えてもよい。
例えば、前記吸収材が、前記第1の方向に延在する回転中心線を中心に回転する円盤状であってもよい。
例えば、空気調和機は、前記吸収材を通過した第1の空気を室内に供給しつつ、前記吸収材を追加した第2の空気を室外に排出する加湿運転を実行してもよい。
以下、本開示の一実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本開示の一実施の形態に係る空気調和機の概略図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る空気調和機10は、空調対象の室内Rinに配置される室内機20と、室外Routに配置される室外機30とを有する。
室内機20には、室内空気A1と熱交換を行う室内熱交換器22と、室内空気A1を室内機20内に誘引するとともに、室内熱交換器22と熱交換した後の室内空気A1を室内Rinに吹き出すファン24とが設けられている。
室外機30には、室外空気A2と熱交換を行う室外熱交換器32と、室外空気A2を室外機30内に誘引するとともに、室外熱交換器32と熱交換した後の室外空気A2を室外Routに吹き出すファン34とが設けられている。また、室外機30には、室内熱交換器22および室外熱交換器32と冷凍サイクルを実行する圧縮機36、膨張弁38、および四方弁40が設けられている。
室内熱交換器22、室外熱交換器32、圧縮機36、膨張弁38、および四方弁40それぞれは、冷媒が流れる冷媒配管によって接続されている。冷房運転および除湿運転(弱冷房運転)の場合、空気調和機10は、冷媒が圧縮機36から四方弁40、室外熱交換器32、膨張弁38、室内熱交換器22を順に流れて圧縮機36に戻る冷凍サイクルを実行する。暖房運転の場合、空気調和機10は、冷媒が圧縮機36から四方弁40、室内熱交換器22、膨張弁38、室外熱交換器32を順に流れて圧縮機36に戻る冷凍サイクルを実行する。
空気調和機10は、冷凍サイクルによる空調運転の他に、室外空気A3を室内Rinに供給する空調運転および室内空気A1を室外Routに排出する空調運転を実行する。そのために、空気調和機10は、換気装置50を有する。換気装置50は、室外機30に設けられている。
図2は、換気装置の概略図である。
図2に示すように、換気装置50は、その内部に室外空気A3、A4が通過する吸収材52を備える。
吸収材52は、空気が通過可能な部材であって、通過する空気から水分を捕集するまたは通過する空気に水分を与える部材である。本実施の形態の場合、吸収材52は、円盤状であって、その中心を通過する回転中心線C1を中心にして回転する。吸収材52は、モータ54によって回転駆動される。
吸収材52は、空気中の水分を収着する高分子収着材が好ましい。高分子収着材は、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体から構成される。高分子収着材は、シリカゲルやゼオライトなどの吸着材に比べて、同一体積あたり水分を吸収する量が多く、低い加熱温度で担持する水分を脱着することができ、そして水分を長時間担持することができる。
換気装置50の内部には、吸収材52をそれぞれ通過し、室外空気A3、A4がそれぞれ流れる第1の流路P1と第2の流路P2とが設けられている。すなわち、吸収材52は、一部分が第1の流路P1内に位置し、他の部分が第2の流路P2内に位置するように配置されている。また、吸収材52がモータ54によって回転されると、第1および第2の流路P1、P2の一方に位置した吸収材53の部分が他方に移動する。さらに、換気装置50の内部には、両端が第1の流路P1の異なる部分に接続された第3の流路P3が設けられている。
第1の流路P1は、室内機20内に向かう室外空気A3が流れる流路である。第1の流路P1を流れる室外空気A3は、換気導管56を介して、室内機20内に供給される。
本実施の形態の場合、第1の流路P1は、吸収材52に対して上流側に複数の支流路P1a、P1bを含んでいる。なお、本明細書において、「上流」および「下流」は、空気の流れに対して使用される。
複数の支流路P1a、P2aは、吸収材52に対して上流側で合流する。複数の支流路P1a、P1bそれぞれには、室外空気A3を加熱するヒータ58、60が設けられている。
ヒータ58、60は、同一の加熱能力を備えるヒータであってもよいし、異なる加熱能力を備えるヒータであってもよい。また、ヒータ58、60は、電流が流れて温度が上昇すると電気抵抗が増加する、すなわち過剰な加熱温度の上昇を抑制することができるPTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータが好ましい。ニクロム線やカーボン繊維などを用いるヒータの場合、電流が流れ続けると加熱温度(表面温度)が上昇し続けるため、その温度をモニタリングする必要がある。PTCヒータの場合、ヒータ自体が加熱温度を一定の温度範囲内で調節するために、加熱温度をモニタリングする必要がなくなる。
第1の流路P1には、室内機20内に向かう室外空気A3の流れを発生させるファン62が設けられている。本実施の形態の場合、ファン62は、吸収材52に対して下流側に配置されている。ファン62が作動することにより、室外空気A3が、室外Routから第1の流路P1内に流入し、吸収材52を通過する。
また、第1の流路P1には、第1の流路P1を流れる室外空気A3を室内Rin(すなわち室内機20)または室外Routに振り分けるためのダンパ装置64が設けられている。すなわち、第1の流路P1は、室内Rinおよび室外Routに向かって分岐しており、その分岐点にダンパ装置64が配置されている。本実施の形態の場合、ダンパ装置64は、ファン62に対して下流側に配置されている。ダンパ装置64によって室内機20に振り分けられた室外空気A3は、換気導管56を介して室内機20内に入り、ファン24によって室内Rinに吹き出される。
さらに、本実施の形態の場合、第1の流路P1には、ダンパ装置64と異なるダンパ装置66が設けられている。本実施の形態の場合、ダンパ装置66は、吸収材52とファン62との間に配置されている。詳細は後述するが、ダンパ装置66は、排気換気のために設けられ、第1の流路P1を選択的に開閉する。
さらにまた、第1の流路P1には、第3の流路P3が接続されている。第3の流路P3は、詳細は後述するが、排気換気用の流路であって、ファン62とダンパ装置66との間の第1の流路P1の部分とダンパ装置64に対して下流側の第1の流路P1の部分とを連絡している。第3の流路P3には、ダンパ装置68が設けられている。詳細は後述するが、ダンパ装置68は、排気換気のために設けられ、第3の流路P3を選択的に開閉する。
第2の流路P2は、室外空気A4が流れる流路である。第1の流路P1を流れる室外空気A3と異なり、第2の流路P2を流れる室外空気A4は、室内機20に向かうことはない。すなわち、第2の流路P2は、第1の流路P1から独立した流路である。第2の流路P2を流れる室外空気A4は、吸収材52を通過した後、室外Routに流出する。
第2の流路P2には、室外空気A4の流れを発生させるファン70が設けられている。本実施の形態の場合、ファン70は、吸収材52に対して下流側に配置されている。ファン70が作動することにより、室外空気A4が、室外Routから第2の流路P2内に流入し、吸収材52を通過し、そして室外Routに流出する。
換気装置50は、吸収材52(モータ54)、ヒータ58、60、ファン62、ダンパ装置64、66、68、およびファン70を選択的に使用して換気運転、加湿運転、および除湿運転を選択的に実行する。なお、換気運転には、給気換気運転と排気換気運転が含まれる。
図3は、給気換気運転中の換気装置の概略図である。
給気換気運転は、室外空気A3を室内Rin(すなわち室内機20)に供給する空調運転である。図3に示すように、給気換気運転中、モータ54は、吸収材52を回転し続ける。ヒータ58、60は、OFF状態であって、室外空気A3を加熱していない。ファン62はON状態で、それにより第1の流路P1内を室外空気A3が流れている。ダンパ装置64は、第1の流路P1内の室外空気A3を室内機20に振り分ける。ダンパ装置66は、開いた状態であって、それにより、室外空気A3が吸収材52からファン62に向かって流れる。ダンパ装置68は、閉じた状態であって、それにより、室外空気A3は第3の流路P3を流れない。ファン70は、OFF状態であって、それにより第2の流路P2内に室外空気A4の流れが発生していない。
このような給気換気運転によれば、室外空気A3は、第1の流路P1に流入し、ヒータ58、60に加熱されることなく吸収材52を通過する。吸収材52を通過した室外空気A3は、ダンパ装置64によって室内機20に振り分けられる。ダンパ装置64を通過して換気導管56を介して室内機20に到達した室外空気A3は、ファン24によって室内Rinに吹き出される。このような給気換気運転により、室外空気A3がそのまま室内Rinに供給され、室内Rinが給気換気される。
図4は、排気換気運転中の換気装置の概略図である。
排気換気運転は、室内空気A1を室外Routに排出する空調運転である。図4に示すように、排気換気運転中、モータ54は、OFF状態であって、吸収材52は回転していない。ヒータ58、60は、OFF状態である。ファン62はON状態であって、それにより、室内空気A1が、換気導管56および第3の流路P3を通過し、ファン62に向かって流れる。ダンパ装置64は、第1の流路P1内の室内空気A1を室外Routに振り分ける。ダンパ装置66は、閉じた状態であって、それにより、室内空気A1が吸収材52に向かって流れない。ダンパ装置68は、開いた状態であって、それにより、室内空気A1が、第3の流路P3を介してファン62に向かって流れる。ファン70は、OFF状態であって、それにより第2の流路P2内に室外空気A4の流れが発生していない。
このような排気換気運転によれば、ファン62がON状態のとき、室内空気A1が、換気導管56および第3の流路P3を介して、吸収材52とファン62との間の第1の流路P1の部分に流入する。このとき、ダンパ装置66が閉じた状態であるため、室内空気A1が吸収材52に向かって流れない。ファン62を通過した室内空気A1は、ダンパ装置64によって室外Routに振り分けられ、室外Routに排出される。その結果、室内Rinが排気換気される。
なお、第3の流路P3により、排気換気運転中、ファン62は、給気換気運転のときと同一の回転方向で回転することができる。その結果、ファン62として、シロッコファンを使用することができる。
図5は、加湿運転中の換気装置の概略図である。
加湿運転は、室外空気A3を加湿し、その加湿された室外空気A3を室内Rin(すなわち室内機20)に供給する空調運転である。図5に示すように、加湿運転中、モータ54は、吸収材52を回転し続ける。ヒータ58、60は、ON状態であって、室外空気A3を加熱している。ファン62はON状態で、それにより第1の流路P1内を室外空気A3が流れている。ダンパ装置64は、第1の流路P1内の室外空気A3を室内機20に振り分ける。ダンパ装置66は、開いた状態であって、それにより、室外空気A3が吸収材52からファン62に向かって流れる。ダンパ装置68は、閉じた状態であって、それにより、室外空気A3は第3の流路P3を流れない。ファン70は、ON状態であって、それにより第2の流路P2内を室外空気A4が流れている。
このような加湿運転によれば、室外空気A3は、第1の流路P1に流入し、ヒータ58、60に加熱されて吸収材52を通過する。このとき、加熱された室外空気A3は、加熱されていない場合に比べて、吸収材52からより多量の水分を奪うことができる。それにより、室外空気A3が多量の水分を担持する。吸収材52を通過して多量の水分を担持する室外空気A3は、ダンパ装置64によって室内機20に振り分けられる。ダンパ装置64を通過して換気導管56を介して室内機20に到達した室外空気A3は、ファン24によって室内Rinに吹き出される。このような加湿運転により、多量の水分を担持する室外空気A3が室内Rinに供給され、室内Rinが加湿される。
なお、ヒータ58、60のいずれか一方をOFF状態にすることによって室外空気A3が吸収材52から奪う水分量を少なくする、すなわち室内Rinの加湿量が少ない弱加湿運転が実行されてもよい。
加熱された室外空気A3に水分が奪われることにより、吸収材52の保水量が減少する、すなわち吸収材52が乾燥する。吸収材52が乾燥すると、第1の流路P1を流れる室外空気A3は吸収材52から水分を奪うことができない。その対処として、吸収材52は、第2の流路P2を流れる室外空気A4から水分を奪う。それにより、吸収材52の保水量がほぼ一定に維持され、加湿運転を継続することができる。
図6は、除湿運転中の換気装置の概略図である。
除湿運転は、室外空気A3を除湿し、その除湿された室外空気A3を室内Rin(すなわち室内機20)に供給する空調運転である。図6に示すように、除湿運転では、吸着運転と再生運転とが交互に実行される。
吸着運転は、室外空気A3に担持されている水分を吸収材52に吸着させ、それにより室外空気A3を除湿する運転である。図6に示すように、吸着運転中、モータ54は、吸収材52を回転し続ける。ヒータ58、60は、OFF状態であって、室外空気A3を加熱していない。ファン62はON状態で、それにより第1の流路P1内を室外空気A3が流れている。ダンパ装置64は、第1の流路P1内の室外空気A3を室内機20に振り分ける。ダンパ装置66は、開いた状態であって、それにより、室外空気A3が吸収材52からファン62に向かって流れる。ダンパ装置68は、閉じた状態であって、それにより、室外空気A3は第3の流路P3を流れない。ファン70は、OFF状態であって、それにより第2の流路P2内に室外空気A4の流れが発生していない。
このような吸着運転によれば、室外空気A3は、第1の流路P1に流入し、ヒータ58、60に加熱されることなく吸収材52を通過する。このとき、室外空気A3に担持されている水分が吸収材52に吸着する。それにより、室外空気A3の水分の担持量が減少する、すなわち室外空気A3が乾燥される。吸収材52を通過して乾燥した室外空気A3は、ダンパ装置64によって室内機20に振り分けられる。ダンパ装置64を通過して換気導管56を介して室内機20に到達した室外空気A3は、ファン24によって室内Rinに吹き出される。このような吸着運転により、乾燥した室外空気A3が室内Rinに供給され、室内Rinが除湿される。
吸着運転が続くと、吸収材52の保水量が増加し続け、その結果、室外空気A3に担持されている水分に対する吸収材52の吸着能力が低下する。その吸着能力を回復するために吸収材52を再生させる再生運転が実行される。
再生運転中、モータ54は、吸収材52を回転し続ける。ヒータ58、60は、ON状態であって、室外空気A3を加熱している。ファン62はON状態で、それにより第1の流路P1内を室外空気A3が流れている。ダンパ装置64は、第1の流路P1内の室外空気A3を、室内機20ではなく、室外Routに振り分ける。ダンパ装置66は、開いた状態であって、それにより、室外空気A3が吸収材52からファン62に向かって流れる。ダンパ装置68は、閉じた状態であって、それにより、室外空気A3は第3の流路P3を流れない。ファン70は、OFF状態であって、それにより第2の流路P2内に室外空気A4の流れが発生していない。
このような再生運転によれば、室外空気A3は、第1の流路P1に流入し、ヒータ58、60に加熱されて吸収材52を通過する。このとき、加熱された室外空気A3は、吸収材52から多量の水分を奪う。それにより、室外空気A3に多量の水分が担持される。それとともに、吸収材52の保水量が減少する、すなわち吸収材52が乾燥してその吸着能力が再生する。吸収材52を通過して多量の水分を担持する室外空気A3は、ダンパ装置64によって室外Routに振り分けられ、室外Routに排出される。これにより、除湿運転における再生運転中に、吸収材52の再生によって多量の水分を担持する室外空気A3が室内Rinに供給されることがない。
このような吸着運転と再生運転を交互に行うことにより、吸収材52の吸着能力が維持され、除湿運転を継続的に実行することができる。
上述の冷凍サイクルによる空調運転(冷房運転、除湿運転(弱冷房運転)、暖房運転)と換気装置50による空調運転(換気運転(給気換気運転、排気換気運転)、加湿運転、除湿運転)は、別々に実行可能であり、また同時に実行することも可能である。例えば、冷凍サイクルによる除湿運転と換気装置50による除湿運転を同時に実行すれば、室温を一定に維持した状態で室内Rinを除湿することが可能である。
空気調和機10が実行する空調運転は、ユーザによって選択される。例えば、図1に示すリモートコントローラ72に対するユーザの選択操作により、その操作に対応する空調運転を空気調和機10は実行する。
ここまでは、本実施の形態に係る空気調和機10の構成および動作について概略的に説明してきた。ここからは、本実施の形態に係る空気調和機10の構成の詳細について説明する。
図7は、空気調和機の室外機の前方斜視図である。また、図8は、空気調和機の室外機の後方斜視図である。さらに、図9は、換気装置の前方斜視図である。さらにまた、図10は、トップカバーを取り除いた状態の換気装置の分解斜視図である。加えて、図11は、内部構造を示す換気装置の上面図である。そして、図12は、換気装置の概略的な断面図である。なお、図面に示すX-Y-Z直交座標系は、実施の形態の理解を容易にするためのものであって、実施の形態を限定するものではない。X軸方向は室外機30の前後方向を示し、Y軸方向は左右方向を示し、Z軸方向は高さ方向を示している。また、図11では、トップカバー、インナーカバー、およびヒータカバーが省略されている。そして、図12は、図3に示す給気換気運転、図5に示す加湿運転、および図6に示す除湿運転における吸着運転を実行している状態を示している。
図7および図8に示すように、本実施の形態の場合、換気装置50は、室外機30の上部を構成している。具体的には、換気装置50は、室外熱交換器32、ファン34、圧縮機36、膨張弁38、および四方弁40を格納する室外機30の本体の筺体100上に設けられている。
図9~図11に示すように、換気装置50は、室外機30の左右方向(Y軸方向)に長い略直方体形状であって、上方が開いた箱状の筺体102と、筺体102の上部に取り付けられて蓋をするトップカバー104とを備える。筺体102内に、吸収材52などの換気装置50の構成要素が格納されている。
図10~図12に示すように、本実施の形態の場合、吸収材52は、換気装置50の左右方向(Y軸方向)の中央に配置されている。吸収材52に対して長手方向の一方側(右側)に第1の流路P1に関連する構成要素が配置され、他方側(左側)に第2の流路P2に関連する構成要素が配置されている。
また、図12に示すように、換気装置50の筺体102内には、複数の空間S1~S4が実質的に形成されている。
第1の空間S1は、第1の流路P1の一部であって、室外空気A3が最初に流入する空間である。また、第1の空間S1は、実質的に、筺体102内の右側および上側部分に形成されている。
第2の空間S2は、第1の流路P1の一部であって、且つ、第1の空間S1内の室外空気A3が吸収材52を通過して流入する空間である。また、第2の空間S2は、実質的に、筺体102内の右側および下側部分に形成されている。
第3の空間S3は、第2の流路P2の一部であって、室外空気A4が最初に流入する空間である。また、第3の空間S3は、実質的に、筺体102内の左側および下側部分に形成されている。
第4の空間S4は、第2の流路P2の一部であって、且つ、第3の空間S3内の室外空気A4が吸収材52を通過して流入する空間である。また、第4の空間S4は、実質的に、筺体102内の左側および上側部分に形成されている。
第1および第2の空間S1、S2内部の室外空気A3が第3および第4の空間S3、S4内に移動しないように、また、逆に第3および第4の空間S3、S4内の室外空気A4が第1および第2の空間S1、S2に移動しないように、第1および第2の空間S1、S2に対して第3および第4の空間S3、S4が独立している(すなわちこれらの間がシールされている)。
まず、構成がシンプルな第2の流路P2に関連する換気装置50の構成要素について説明する。
本実施の形態の場合、図10および図11に示すように、室外空気A4が流れる第2の流路P2に関連して、換気装置50の筺体102には、吸気口102a、吸気口102b、および排気口102cが設けられている。すなわち、第2の流路P2は、吸気口102a、102bと排気口102cとを連絡している。吸気口102aは、筺体102の前壁102dの左右方向(Y軸方向)の中央に形成されている。また、吸気口102bは、筺体102の後壁102eの左右方向の中央に形成されている。そして、排気口102cは、前壁102dの左側に形成されている。
室外空気A4は、ファン70が作動すると、吸気口102aと吸気口102bとを介して、筺体102内の第3の空間S3に流入する。具体的には、室外空気A4は、図12に示すように、筺体102の底板102fと吸収材52の下側端面52aとの間の第3の空間S3に流入する。
第3の空間S3内の室外空気A4は、下側端面52aを介して吸収材52内に流入し、上側端面52bを介して吸収材52から第4の空間S4に流出する。第4の空間S4は、第3の空間S3と第4の空間S4とを隔てる仕切り板106と、仕切り板106に覆い被さるインナーカバー108とによって画定されている。
吸収材52を通過して第4の空間S4に流入した室外空気A4は、ファン70に吸い込まれる。本実施の形態の場合、ファン70は、シロッコファンであって、ファン室F1に収容されて高さ方向(Z軸方向)に延在する回転中心線を中心にして回転する羽根車70aと、羽根車70aを回転させるモータ70bとを含んでいる。モータ70bは、羽根車70aの下方に配置されている。
ファン70のファン室F1は、筺体102の底板102fと、ファン70の羽根車70aを囲むように底板102fから仕切り板106に向かって立設し、羽根車70aを通過した空気を排気口102cに向けるスクロール壁102gと、仕切り板106とによって画定されている。すなわち、ファン室F1を画定するこれらの構成要素が、シロッコファンであるファン70のファンケーシング70cを構成している。また、ファン室F1は、仕切り板106に形成された貫通穴106aを介して、第4の空間S4に連通している。すなわち、貫通穴106aがシロッコファンであるファン70の空気吸い込み口であって、排気口102cが空気吹き出し口である。
第4の空間S4内の室外空気A4は、羽根車70aの回転により、仕切り板106の貫通穴(空気吸い込み口)106aを介して、ファン室F1に吸い込まれ、ファン室F1に連通する排気口(空気吹き出し口)102cを介して室外Routに排出される。
ファン70のモータ70bは、ファン室F1の底面に形成された凹部、すなわち筺体102の底板102fに形成された凹部102h内に収容されている。その凹部102hは、モータカバー110によって蓋をされている。
次に、第1の流路P1に関連する換気装置50の構成要素ついて説明する。
本実施の形態の場合、図10および図11に示すように、室外空気A3が流れる第1の流路P1に関連して、換気装置50の筺体102には、吸気口102i、排気口102j、および換気導管56と接続する接続口102mが設けられている。すなわち、第1の流路P1は、吸気口102iから延在して排気口102jおよび接続口102mに向かって分岐している。吸気口102iは、筺体102の後壁102eの右側に形成されている。排気口102jは、筺体102の右側壁102kに設けられている。また、接続口102mが、排気口102jに対して後側に位置するように、右側壁102kに形成されている。
室外空気A3は、ファン62が作動すると、吸気口102iを介して、第1の流路P1の一部である、筺体102内の第1の空間S1に流入する。第1の空間S1内に流入した室外空気A3は、ヒータ58、60を通過し、吸収材52の上側端面52bの上方に向かう。
具体的には、ヒータ58、60は、ヒータベース部材112によって支持されている。ヒータベース部材112は、ヒータ58、60が載置されるヒータ載置部112aと、吸収材52を回転可能に収容する円筒状の吸収材収容部112bとを備える。
ヒータ58、60は、図11に示すように、ヒータベース部材112のヒータ載置部112a上に、「ハ」の字状に配置されている。ヒータ58、60それぞれを通過した室外空気A3(すなわち支流路P1a、P2bを流れた室外空気A3)は、ヒータベース部材112の吸収材収容部112bに収容された吸収材52の上側端面52b上で合流する。なお、ヒータ58、60は、支流路P1a、P2aを流れる室外空気A3に熱を伝達する複数の加熱フィンを備えるフィンヒータである。
本実施の形態の場合、円盤状の吸収材52は、筒状の吸収材ホルダ114によって支持されている。吸収材ホルダ114は、高さ方向(Z軸方向)に延在する回転中心線C1を中心にして回転可能に、筺体102に支持されている。吸収材ホルダ114の外周面には、モータ54に取り付けられたピニオンギア116と係合する外歯114aが形成されている。このような吸収材ホルダ114を介して、モータ54は吸収材52を回転駆動する。
本実施の形態の場合、ヒータ58、60と、吸収材52の上側端面52bの一部分は、図10に示すヒータカバー118によって覆われている。すなわち、図12に示すように、吸収材52、ヒータベース部材112、およびヒータカバー118によって第5の空間S5が画定されている。これにより、ヒータ58、60を通過した室外空気A3全てが、ヒータカバー118に覆われた吸収材52の上側端面52bの部分を通過する。なお、室外空気A3は、図12に示すように、ヒータベース部材112のヒータ載置部112aとヒータカバー118の隙間を通過し、その後、第5の空間S5に流入し、ヒータ58、60を通過する。
ヒータ58、60によって加熱された室外空気A3は、図12に示すように、吸収材52を上側端面52bから下側端面52aに向かって下方向に通過し、第1の流路P1の一部である第2の空間S2に入る。
図13は、第2の空間を示す換気装置の一部分の上面図である。なお、図13は、図3に示す給気換気運転、図5に示す加湿運転、および図6に示す除湿運転における吸着運転の実行中での状態を示している。
図13に示すように、筺体102の底板102fには、高さ方向(Z軸方向)に延在するガイド壁102nが設けられている。このガイド壁102nの頂部に、図12に示すように、第1の空間S1と第2の空間S2とを隔てる仕切り板120が配置されている。すなわち、筺体102の底板102f、ガイド壁102n、および仕切り板120により、第2の空間S2が画定されている。なお、吸収材52の下方に位置するガイド壁102nの部分上には、吸収材52の下側端面52aとガイド壁102nとの間のシールするシール部材122が設けられている。このシール部材122により、第2の空間S2から第3の空間S3に向かうまたは逆方向の空気の移動が制限されている。
第1の流路P1の一部である第2の空間S2は、換気導管56が接続される接続口102mに連通している。また、第2の空間S2には、ダンパ装置66、68が設けられている。
ダンパ装置66、68は、第2の空間S2内に配置されて第2の空間S2を分断するダンパ66a、68aと、ダンパ66a、68aに設けられたシャフト66b、68bと、第2の空間S2の外部に配置され、シャフト66b、68bを回転させるモータ66c、68cとから構成されている。なお、本実施の形態の場合、ダンパ66a、68aそれぞれは、高さ方向(Z軸方向)と直交する方向に延在する回転中心線を中心にして回動可能に筺体102に設けられている。また、モータ66c、68cは、第2の空間S2の外部に設けられたモータボックス66d、68d内に収容されて保護されている。
ダンパ装置66、68のダンパ66a、68aにより、第2の空間S2は、吸収材52側の領域S2a、中央の領域S2b、および接続口102m側の領域S2cに三分割される。領域S2cは、図2~図6に示す第3の流路P3の一部分に対応する。
ダンパ装置66が開いた状態のとき、すなわち第2の空間S2をダンパ66aが分断していないとき、空気は領域S2a、S2b間を往来することができる。一方、ダンパ装置66が閉じた状態のとき、すなわち第2の空間S2を領域S2aと領域S2bとの間でダンパ66aが分断しているとき、その領域S2a、S2b間の空気の往来が制限される。
ダンパ装置68が開いた状態のとき、すなわち第2の空間S2をダンパ68aが分断していないとき、空気は領域S2b、S2c間を往来することができる。一方、ダンパ装置68が閉じた状態のとき、すなわち第2の空間S2を領域S2bと領域S2cとの間でダンパ68aが分断しているとき、その領域S2b、S2c間の空気の往来が制限される。
中央の領域S2bは、ファン62のファン室F2に連通している。具体的には、図10および図12に示すように、ファン62は、本実施の形態の場合、シロッコファンであって、ファン室F2に収容されて高さ方向(Z軸方向)に延在する回転中心線を中心にして回転する羽根車62aと、羽根車62aを回転させるモータ62bとを含んでいる。
ファン62のファン室F2は、仕切り板120と、羽根車62aを囲むように仕切り板106から上方に向かって立設し、羽根車62aを通過した空気を接続口102mに向けるスクロール壁120aと、スクロール壁120aの頂部上に載置されて羽根車62aを覆うファンカバー124とによって画定されている。すなわち、ファン室F2を画定するこれらの構成要素が、シロッコファンであるファン62のファンケーシング62cを構成している。また、ファン室F2は、仕切り板120に形成された貫通穴120bを介して、第2の空間S2の中央の領域S2bに連通している。すなわち、貫通穴106aがシロッコファンであるファン62の空気吸い込み口であって、接続口102mが空気吹き出し口である。なお、モータ62bは、ファンカバー124上に載置され、モータ62bを覆うモータカバー126によって保護されている。
ファン室F2には、室外空気A3または室内空気A1が進入する。具体的には、図3に示す給気換気運転、図5に示す加湿運転、または図6に示す除湿運転を空気調和機10が実行しているときは、室外空気A3が進入する。図4に示す排気換気運転を空気調和機10が実行しているときは、室内空気A1が進入する。
図14Aは、給気換気運転、加湿運転、または除湿運転の実行中における第2の空間に設けられた複数のダンパ装置の状態を示すパース図である。また、図14Bは、排気換気運転の実行中における第2の空間に設けられた複数のダンパ装置の状態を示すパース図である。なお、図14Aおよび図14Bは、斜め上前方から見たパース図である。
図14Aに示すように、給気換気運転、加湿運転、または除湿運転の実行中、吸収材52の下側端面52aから流出した室外空気A3は、第2の空間S2の領域S2a内を流れ、開いた状態のダンパ装置66のダンパ66aを通過する。ダンパ66aを通過して領域S2b内に流入した室外空気A3は、ファン62の羽根車62aの回転により、領域S2bの上方に位置する貫通穴(空気吸い込み口)120bを介して、ファン室F2に吸い込まれる。このとき、ダンパ装置68のダンパ68aが閉じた状態であるため、領域S2b内の室外空気A3は、領域S2cに進入することはできない。
図14Bに示すように、排気換気運転の実行中、ファン62の羽根車62aの回転により、換気導管56および接続口102mを介して、室内空気A1が第2の空間S2の領域S2cに流入する。領域S2c内に流入した室内空気A1は、開いた状態のダンパ装置68のダンパ68aを通過して領域S2b内に流入する。領域S2b内に流入した室内空気A1は、ファン62の羽根車62aの回転により、領域S2bの上方に位置する貫通穴(空気吸い込み口)120bを介して、ファン室F2に吸い込まれる。このとき、ダンパ装置66のダンパ66aが閉じた状態であるため、領域S2b内の室外空気A2は、領域S2aに進入することができない。
なお、排気換気運転の実行中に第2の空間S2を領域S2a、S2b間で分断するダンパ装置66により、ファン62は小型化される。仮にダンパ装置66が存在しない場合、排気換気運転中、ファン62は、換気導管56および接続口102mを介して室内空気A1を吸引しつつ、吸気口102iおよび吸収材52を介して室外空気A3を吸引することになる。この場合、十分な排気換気能力を得るためには、ファン62を大型化して吸引能力を高める必要がある。
ファン62のファン室F2内に吸い込まれた室外空気A3または室内空気A1は、ダンパ装置64によって接続口102m(すなわち室内機20)または排気口102j(すなわち室外Rout)に振り分けられる。具体的には、図3に示す給気換気運転、図5に示す加湿運転、または図6に示す除湿運転における吸着運転を空気調和機10が実行しているときは、室外空気A3が接続口102mに振り分けられる。また、図4に示す排気換気運転を空気調和機10が実行しているときは、室内空気A1が排気口102jに振り分けられる。そして、図6に示す除湿運転における再生運転を空気調和機10が実行しているときは、室外空気A3が排気口102jに振り分けられる。
図15Aは、給気換気運転、加湿運転、および除湿運転における吸着運転の実行中における、ファンに設けられたダンパ装置の状態を示す上面図である。また、図15Bは、排気換気運転、および除湿運転における再生運転の実行中における、ファンに設けられたダンパ装置の状態を示す上面図である。
図15Aおよび図15Bに示すように、ダンパ装置64は、高さ方向(Z軸方向)に延在する回転中心線C2を中心にして回動するダンパ64aと、ダンパ64aを回動させるモータ64b(図10参照)とを含んでいる。モータ64bは、図10に示すように、ファンカバー124上に設けられている。
図15Aおよび図15Bに示すように、本実施の形態の場合、ファン62は、ファン室F2と接続口102mとを連絡する直線状のダクト部62dを含んでいる。本実施の形態の場合、ダクト部62dは、仕切り板120と、仕切り板120からファンカバー124に向かって高さ方向(Z軸方向)に延在するガイド壁120cと、ファンカバー124によって構成されている。なお、ダクト部62dの内部流路は、第1の流路P1に含まれる。このようなダクト部62d内で、ダンパ装置64のダンパ64aが回動する。
ダクト部62dは、本実施の形態の場合、接続口102mに向かってファン62の羽根車62aの接線方向DTに直線状に延在している。なお、ここで言う接線方向は、羽根車62aの回転中心線を中心とする円の接線方向を言う。それにより、ファン室F2から接続口102mに向かう室外空気A3は、圧力損失が抑制され、また大きな騒音を発生することなく、接続口102mを通過して換気導管56内に流入することができる。
また、ダクト部62dの一部分であってスクロール壁120aの舌部120dから接続口102mに向かって延在するガイド壁120cには、排気口102jに連通する流出口120eが形成されている。
図15Aに示すように、給気換気運転、加湿運転、および除湿運転における吸着運転の実行中、ダンパ装置64のダンパ64aが流出口120eを塞ぐ。これにより、ファン室F2内の室外空気A3が、接続口102mに向かってダクト部62d内を流れる。すなわち、舌部120dから接続口102mに延在するガイド壁120cの一部として、ダンパ64aが機能する。そのために、舌部120dとダンパ64aの回転中心線C2との間に、流出口120eが存在する。
一方、図15Bに示すように、排気換気運転中、および除湿運転における再生運転中、ダンパ装置64のダンパ64aが、ダクト部62dの延在方向(すなわち接線方向DT)に対して非直角に交差し、且つ、流出口120eに対向した状態で、ダクト部62dの内部流路を閉じる。これにより、ファン室F2内の室内空気A1(排気換気運転中)や室外空気A3(再生運転中)が、ダンパ64aに沿って流れて流出口120eを通過し、そして排気口102jに向かって流れる。すなわち、ダンパ64aが流出口120eに空気をガイドするガイド板として機能する。その結果、ダンパ64aがダクト部62dの延在方向に対して直交した状態でダクト部62dの内部流路を閉じる場合に比べて、圧力損失や乱流の発生が抑制され、それによる大きな騒音の発生が抑制される。
また、排気換気運転中、すなわち、ダンパ装置68が開いた状態のとき、図15Bに示すように、ダンパ装置64のダンパ64aがダクト部62dの内部流路を閉じてファン62の羽根車62aが回転することにより、換気導管56および第2の空間S2を介して、室内空気A1が、ファン62のファン室F2内に流入する(図14B参照)。
本実施の形態の場合、排気口102jから排出された室外空気A3または室内空気A1は、図7および図8に示す保護カバー128内に流入する。
図16は、保護カバーを外した状態の室外機の一部分の斜視図である。
図16に示すように、また図1および図2に示すように、保護カバー128は、換気導管56を覆って保護するカバーである。換気導管56は、換気装置50の接続口102mから下方に延在し、その後斜め上後方に室内機20に向かって延在している。保護カバー128は、換気導管56における接続口102mから下方向に延在する部分を覆って保護する。そのために、保護カバー128は、図8に示すように、その下部に後方に向かって開き、換気導管56が通過する開口128aを備える。なお、本実施の形態の場合、開口128aは、切り欠き状である。また、本実施の形態の場合、保護カバー128は、冷媒配管が接続されるコネクタ130も覆って保護している。
保護カバー128は、換気導管56が換気装置50の筺体102の右側壁102kに形成された接続口102mに接続されているので、筺体102の右側壁102kと室外機30の本体の筺体100の右側壁100aに取り付けられる。その結果、換気装置50の排気口102jが、保護カバー128に覆われ、その内部空間に連通する。
排気口102jを覆う保護カバー128は、排気口102jに由来して換気装置50の外部に漏れる騒音のレベルを低下させる「マフラー」として機能する。例えば、ファン62から発生して排気口102jを介して換気装置50から漏れる騒音を、保護カバー128は低減する。または例えば、排気換気運転中や除湿運転における再生運転中に室内空気A1や室外空気A3が排気口102jを通過するときに発生する風切り音の騒音のレベルを、保護カバー128は低減する。
また、本実施の形態の場合、排気口102jは、室外機30の上部(厳密には室外機30の本体の筺体100上に載置された換気装置50)に設けられている。その排気口102jを覆う保護カバー128の開口128aは、その下部に設けられている。そのため、排気口102jと開口128aが、室外機30において、高さ方向(Z軸方向)に可能な限り離れている。その結果、排気口102jに由来して換気装置50の外部に漏れる騒音のレベルがさらに低下する。
これまでは、空気調和機10、特に換気装置50の構成の詳細について説明してきた。ここからは、空気調和機10のさらなる特徴について説明する。
図17は、吸収材およびシール部材の概略的な部分断面図である。なお、図17は、吸収材の回転方向Rdに沿った断面図である。
図17に示すように、また上述したように、吸収材52の下側端面52aに対して、シール部材(第1のシール部材)122が設けられている。シール部材122は、第2の空間S2と第3の空間S3との間をシールし、これらの空間の間の空気の往来を制限する。
また、吸収材52の上側端面52bに対して、シール部材(第2のシール部材)112cが設けられている。シール部材112cは、第4の空間S4と第5の空間S5との間をシールし、これらの空間の間の空気の往来を制限する。なお、本実施の形態の場合、シール部材112cは、図11に示すように、ヒータベース部材112の一部分で構成されている。
シール部材122とシール部材112cは、吸収材52を挟んで互いに対向している。これにより、図5に示す加湿運転中、吸収材52が、室内Rinに向かう室外空気(第1の空気)A3が通過する部分と室外Routに向かう室外空気(第2の空気)A4が通過する部分に区分される。
具体的には、シール部材122により、吸収材52の下側端面52aは室外空気A3が流出する部分と室外空気A4が流入する部分とに二分される。また、シール部材112cにより、吸収材52の上側端面52bは室外空気A3が流入する部分と室外空気A4が流出する部分とに二分される。このようなシール部材122とシール部材112cが吸収材52を挟んで互いに対向することにより、ファン62によって上側端面52bから下側端面52aに向かう室外空気A3が通過する吸収材52の部分と、ファン70によって下側端面52aから上側端面52bに向かう室外空気A4が通過する吸収材52の部分が区分されている。
一方のシール部材122は、本実施の形態の場合、接触式のシール部材であって、吸収材52の下側端面52aに対向して接触するシール面(第1のシール面)122aを備える。なお、接触式のシール部材122の場合、シール面122aは、吸収材52の下側端面52aと接触する接触面である。
これに対して、シール部材112cは、非接触式のシール部材であって、吸収材52の上側端面52bに間隔をあけて対向するシール面(第2のシール面)112dを備える。なお、非接触式のシール部材112cの場合、シール面112dは、吸収材52の上側端面52bに対して対向する対向面である。
また、シール部材112cのシール面112dは、吸収材52の下側端面52aと上側端面52bの対向方向(Z軸方向)(第1の方向)視で、シール部材122のシール面122aの吸収材52の回転方向Rd(第2の方向)の一方側からシール面122aを越えて他方側に延在している。なお、本実施の形態の場合、吸収材52は円盤状であるので、回転方向Rdは接線方向でもある。すなわち、シール面112dは、シール面122aに比べて大きい。
さらに、本実施の形態の場合、シール部材112cのシール面112dは、吸収材52の回転方向Rdの上流側端と下流側端それぞれに、吸収材52の上側端面52bに向かって突出する外側流れ規制板112e、112fを備える。なお、外側流れ規制板112e、112fは、吸収材52の上側端面52bには接触していない。
さらにまた、本実施の形態の場合、シール部材112cのシール面112dは、2つの外側流れ規制板112e、112fの間に、吸収材52の上側端面52bに向かって突出する中央側流れ規制板112gを備える。中央側流れ規制板112gは、吸収材52の下側端面52aと上側端面52bの対向方向(Z軸方向)視で、シール部材122のシール面122aに重なる。また、中央側流れ規制板112gは、吸収材52の上側端面52bには接触していない。
このようなシール部材122、112cによれば、加湿運転中、ヒータ58、60から発生した熱は、室外空気A3の加熱に無駄なく利用される。このことについて具体的に説明する。
図18は、加湿運転中に吸収材周辺に発生する空気の流れを概略的に示す図である。また、図19は、加湿運転中における吸収材周辺の温度分布図である。なお、図19は、シミュレーションによって得られたカラーの熱分布をグレースケール化したものである。したがって、カラーの熱分布では、高温領域は赤く、低温領域は青く示されているが、グレースケール化された熱分布では、高温領域と低温領域は暗く示されている。また、高温領域の温度と低温領域の温度の中間である温度の領域は明るく示されている。
図18に示すように、加湿運転中、ヒータ58、60によって加熱された高温の室外空気A3が、上側端面52bから下側端面52aに向かって吸収材52の一部分を通過する。一方、ヒータ58、60によって加熱されていない外気温の室外空気A4が、下側端面52aから上側端面52bに向かって吸収材52の他の部分を通過する。
図18に示すように、シール部材122近傍を流れる室外空気A4の一部(室外空気A4a)は、吸収材52の上側端面52bから流出した後、シール部材112cのシール面112dに衝突する。その衝突の結果、外側流れ規制板112eと中央側流れ規制板112gとの間に室外空気A4aの乱流が発生する。
外側流れ規制板112eと中央側流れ規制板112gとの間で乱流状態の室外空気A4aの一部分(室外空気A4b)は、中央側流れ規制板112gと吸収材52の上側端面52bとの間の隙間を介して、中央側流れ規制板112gと外側流れ規制板112fとの間に流入する。
外側流れ規制板112eと中央側流れ規制板112gとの間で乱流状態の室外空気A4aの残りの他の部分(室外空気A4c)は、外側流れ規制板112eと吸収材52の上側端面52bとの間の隙間を介して、第4の空間S4に流出し、ファン70に向かい、最終的に室外Routに排出される。
室外空気A3の大部分は、上側端面52bを介して吸収材52内に流入する。残りの部分(室外空気A3a)は、第5の空間S5から第4の空間S4に向かって上側端面52bに沿って流れ、外側流れ規制板112fと上側端面52bとの間を通過する。そして、室外空気A3aは、外側流れ規制板112fと中央側流れ規制板112gとの間で、室外空気A4bと混合する。混合した室外空気A3+A4は、最終的に、吸収材52内に流入し、その吸収材52から水分を奪い、そしてファン62に向かい、最終的に室内Routに供給される。
このような室外空気A3、A4の流れにより、シール部材112cと吸収材52の間がシールされている。すなわち、吸収材52の上側端面52bに流入する前の室外空気A3が吸収材52の上側端面52bから流出した室外空気A4に混入することと、また、上側端面52bから流出した室外空気A4が上側端面52bに流入する前の室外空気A3に混入することが抑制される。
また、このような室外空気A3、A4の流れにより、ヒータ58、60から発生した熱は、室外空気A3の加熱に無駄なく利用される。このことについて、比較例を挙げながら説明する。
図20は、比較例の空気調和機における、加湿運転中に吸収材周辺に発生する空気の流れを概略的に示す図である。また、図21は、比較例の空気調和機における、加湿運転中における吸収材周辺の温度分布図である。なお、図21は、シミュレーションによって得られたカラーの熱分布をグレースケール化したものである。したがって、カラーの熱分布では、高温領域は赤く、低温領域は青く示されているが、グレースケール化された熱分布では、高温領域と低温領域は暗く示されている。また、高温領域の温度と低温領域の温度の中間である温度の領域は明るく示されている。
図20に示す比較例の場合、吸収材52の上側端面52bに設けられたシール部材200は、下側端面52aに設けられたシール部材122のシール面122aと同一サイズのシール面200aを備える。また、シール部材200のシール面200aは、シール部材122のシール面122aと吸収材52を挟んで対向するとともに、吸収材52の上側端面52bに接触している。
図18、図20に示すように、ヒータ58、60によって加熱された室外空気A3は、吸収材52を通過するとき、その吸収材52に熱の一部(熱Q)を吸収される。吸収材52に吸収された熱Qは、吸収材52における低温部分、すなわち室外空気A4が通過する部分に向かって移動する。
本実施の形態の場合、図18に示すように、熱Qは、シール部材122近傍を流れる室外空気の一部(室外空気A4a)に吸収される。その熱Qを吸収した室外空気A4aの一部(室外空気A4b)は、上述したように、シール部材112cにおける中央側流れ規制板112gと外側流れ規制板112fとの間に移動し、最終的にファン62に向かう。
この熱Qを吸収した室外空気A4の移動は、図19に示すグレースケール化された熱分布から明らかである。具体的には、図19において、明るい領域は、熱Qを吸収することによって高温となった室外空気A4aが流れている領域を示している。図19から、熱Qを吸収した室外空気A4が、シール部材112cにおける中央側流れ規制板112gと外側流れ規制板112fとの間に移動していることがわかる。
したがって、図18に示すように、吸収材52に吸収された熱Qは、室外空気A4aによって回収され、室外空気A4aの一部(室外空気A4b)が室外空気A3aと混合することにより、室外空気A3aの加熱に再利用される。
これに対して、比較例の場合、図20および図21に示すように、比較例の場合、吸収材52に吸収された熱Qは、吸収材52における低温部分、すなわち室外空気A4が通過する部分に向かって移動する。移動した熱Qは、シール部材122近傍を流れる室外空気の一部(室外空気A4a)に吸収される。そして、熱Qを吸収した室外空気A4aは、ファン70に向かって流れ、最終的に排気口102cを介して室外Routに排出される。すなわち、熱Qは、利用されることなく、無駄に捨てられている。
以上のような本実施の形態によれば、吸収材52の一部分と他の部分それぞれを室外空気A3、A4が通過し、吸収材52を通過する前の室外空気A3をヒータ58,60によって加熱する空気調和機10において、吸収材52に吸収された熱を回収して室外空気A3の加熱に再利用することができる。
以上、上述の実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本開示は上述の実施の形態に限定されない。
例えば、上述の実施の形態の場合、図17および図18に示すように、吸収材52の下側端面52a(第1の端面)に設けられたシール部材122(第1のシール部材)は、そのシール面122aが吸収材52の下側端面52aに対向して接触する接触式のシール部材である。しかしながら、本開示の実施の形態はこれに限らない。吸収材の第1の端面に設けられる第1のシール部材は、その接触面が間隔をあけて第1の端面に対向するシール部材であってもよい。
また、上述の実施の形態の場合、図17および図18に示すように、吸収材52の上側端面52b(第2の端面)に設けられたシール部材112c(第2のシール部材)は、そのシール面112dから吸収材52の上側端面52bに向かって突出する外側流れ規制板112e、112fと中央側流れ規制板112gとを備える。しかしながら、本開示の実施の形態はこれに限らない。
図22は、本開示の別の実施の形態に係る空気調和機における、加湿運転中に吸収材周辺に発生する空気の流れを概略的に示す図である。また、図23は、本開示の別の実施の形態に係る空気調和機における、加湿運転中における吸収材周辺の温度分布図である。なお、図23は、シミュレーションによって得られたカラーの熱分布をグレースケール化したものである。したがって、カラーの熱分布では、高温領域は赤く、低温領域は青く示されているが、グレースケール化された熱分布では、高温領域と低温領域は暗く示されている。また、高温領域の温度と低温領域の温度の中間である温度の領域は明るく示されている。
図22および図23に示す別の実施の形態に係る空気調和機において、吸収材52の上側端面52b(第2の端面)に設けられたシール部材300(第2のシール部材)は、上側端面52bに間隔をあけて対向するシール面300a(第2のシール面)を備える。そのシール面300aの吸収材52の回転方向の上流側端と下流側端それぞれに、上側端面52bに向かって突出する流れ規制板300b、300cが設けられている。すなわち、別の実施の形態に係るシール部材300は、図17に示す上述の実施の形態に係るシール部材112cから中央側流れ規制板112gを取り除いたものに相当する。
図22および図23に示す別の実施の形態においても、シール部材122近傍を流れ、吸収材52を通過し、そしてシール部材300のシール面300aに衝突する室外空気A4(第2の空気)の一部(室外空気A4a)により、吸収材52に吸収された熱Qを室外空気A3(第1の空気)の加熱に再利用することができる。
なお、吸収材の第2の端面に設けられた第2のシール部材は、流れ規制板を備えてなくてもよい。
図24は、本開示のさらに別の実施の形態に係る空気調和機における、加湿運転中に吸収材周辺に発生する空気の流れを概略的に示す図である。
図24に示すさらに別の実施の形態に係る空気調和機において、吸収材52の上側端面52b(第2の端面)に設けられたシール部材400(第2のシール部材)は、上側端面52bに間隔をあけて対向するシール面400a(第2のシール面)を備える。さらに別の実施の形態の場合、シール部材400のシール面400aには、流れ規制板が設けられていない。
図24に示すさらに別の実施の形態においても、シール部材122近傍を流れ、吸収材52を通過し、そしてシール部材400のシール面400aに衝突する室外空気A4(第2の空気)の一部(室外空気A4a)により、吸収材52に吸収された熱Qを室外空気A3(第1の空気)の加熱に再利用することができる。
なお、図6に示す除湿運転(特に再生運転)を空気調和機が実行する場合、吸収材の第2の端面に設けられる第2のシール部材は、その第2のシール面に流れ規制板を備えるのが好ましい。再生運転中において、流れ規制板により、ヒータによって加熱された第1の空気の一部が、第2のシール部材の第2のシール面と吸収材との間を通過することを抑制することができる。
また、上述の実施の形態の場合、吸収材52は、下側端面52a(第1の端面)と上側端面52b(第2の端面)との対向方向(Z軸方向)に延在する回転中心線C1を中心として回転する円盤状である。しかしながら、本開示の実施の形態はこれに限らない。吸収材は、例えば、無端ベルト状であってもよい。
すなわち、本開示の実施の形態に係る空気調和機は、広義には、第1の方向に対向する第1および第2の端面を備える吸収材と、前記第1の端面に対向する第1のシール面を備え、前記第1の端面を前記第1の方向と交差する第2の方向に二分する第1のシール部材と、前記吸収材を挟んで前記第1のシール部材に対向し、前記第2の端面に間隔をあけて対向する第2のシール面を備え、前記第2の端面を前記第2の方向に二分する第2のシール部材と、前記第2の端面の前記第2の方向の一方側部分から前記第1の端面の前記第2の方向の一方側部分に向かう第1の空気の流れを発生させる第1のファンと、前記第1の端面の前記第2の方向の他方側部分から前記第2の端面の前記第2の方向の他方側部分に向かう第2の空気の流れを発生させる第2のファンと、前記第2の端面に流入する前の第1の空気を加熱するヒータと、を有し、前記第1の方向視で、前記第2のシール面が、前記第1のシール面の前記第2の方向の一方側から前記第1のシール面を越えて他方側に延在している。
本開示は、ヒータによって室外空気を加熱し、その加熱された室外空気が水分を保持する吸収材を通過することによって加湿され、その加湿された室外空気を供給することによって室内を加湿する空気調和機であれば適用可能である。
52 吸収材
52a 第1の端面(下側端面)
52b 第2の端面(上側端面)
112c 第2のシール部材(シール部材)
112d 第2のシール面(シール面)
122 第1のシール部材(シール部材)
122a 第1のシール面(シール面)
A3 第1の空気(室外空気)
A4 第2の空気(室外空気)

Claims (6)

  1. 第1の方向に対向する第1および第2の端面を備える吸収材と、
    前記第1の端面に対向する第1のシール面を備え、前記第1の端面を前記第1の方向と交差する第2の方向に二分する第1のシール部材と、
    前記吸収材を挟んで前記第1のシール部材に対向し、前記第2の端面に間隔をあけて対向する第2のシール面を備え、前記第2の端面を前記第2の方向に二分する第2のシール部材と、
    前記第2の端面の前記第2の方向の一方側部分から前記第1の端面の前記第2の方向の一方側部分に向かう第1の空気の流れを発生させる第1のファンと、
    前記第1の端面の前記第2の方向の他方側部分から前記第2の端面の前記第2の方向の他方側部分に向かう第2の空気の流れを発生させる第2のファンと、
    前記第2の端面に流入する前の第1の空気を加熱するヒータと、を有し、
    前記第1の方向視で、前記第2のシール面が、前記第1のシール面の前記第2の方向の一方側から前記第1のシール面を越えて他方側に延在している、空気調和機。
  2. 前記第1のシール部材の前記第1のシール面が、前記吸収材の前記第1の端面に接触する、請求項1に記載の空気調和機。
  3. 前記第2のシール部材の前記第2のシール面が、前記第2の方向の両端それぞれに、前記吸収材の前記第2の端面に向かって突出する外側流れ規制板を備える、請求項1に記載の空気調和機。
  4. 前記第2のシール部材の前記第2のシール面が、前記外側流れ規制板の間に、前記吸収材の前記第2の端面に向かって突出し、且つ、前記第1の方向視で前記第1のシール部材の前記第1のシール面に重なる中央側流れ規制板を備える、請求項3に記載の空気調和機。
  5. 前記吸収材が、前記第1の方向に延在する回転中心線を中心に回転する円盤状である、請求項1に記載の空気調和機。
  6. 前記吸収材を通過した第1の空気を室内に供給しつつ、前記吸収材を追加した第2の空気を室外に排出する加湿運転を実行する、請求項1に記載の空気調和機。
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