JP2024055860A - 二環性ピリジン誘導体を含有する医薬 - Google Patents

二環性ピリジン誘導体を含有する医薬 Download PDF

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智史 安達
英史 吉永
一 柴田
勇介 塩田
梨香 長濱
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Sumitomo Pharma Co Ltd
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Abstract

【課題】TAAR1受容体に対するアゴニスト活性を有する二環性ピリジン誘導体を含有する医薬を提供すること。【解決手段】式ITIFF2024055860000178.tif5858[式中、Xは、酸素原子、硫黄原子、NR、またはCR’R”であり、R、R’およびR”は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C6-10アリール等である]で示される化合物またはその薬学的に許容される塩を含有する医薬。【選択図】なし

Description

本開示は、微量アミン関連受容体TAAR1受容体に対するアゴニスト活性を有する二
環性ピリジン誘導体またはその薬学的に許容される塩を有効成分とする精神神経疾患の治
療剤に関する。
生体内アミンの一種である微量アミン類(TA)はp-チラミン、β-フェニルエチル
アミン、トリプタミン、オクトパミンを含む。セロトニン、ドーパミン、ノルエピネフリ
ンをはじめとする古典的生体内アミン類と比較して、その構造や代謝は類似するが、生体
の生理条件においてごく微量しか存在しない(非特許文献1)。TAは中枢、末梢神経系
において神経伝達調節に重要な役割を果たすことが知られている。TAの調節異常は、統
合失調症、気分障害、注意欠陥多動性障害、パーキンソン病、偏頭痛、摂食障害を含む様
々な中枢神経系疾患へ関与することが示唆されており、その調節異常を改善することで新
たな疾患治療法の確立へと繋がることが期待されている(非特許文献2)。
TAの受容体はヒトで9つの遺伝子が報告されている。TAAR1受容体はG蛋白共役
型であり、TAをリガンドとしてGαsを介して活性化される。また、他のアミン類、カ
テコラミン代謝体、ドパミン作動薬などがリガンドとして作用することも報告されている
(非特許文献1、3)。その下流シグナルでは、cAMP-PKA/PKCを介してドパミントランス
ポーターをリン酸化することによって、ドパミン取り込みを抑制し、PKC依存的にドパミ
ン放出を促進することが知られている(非特許文献4、5)。中枢神経系において、腹側
被蓋野、縫線核を含むモノアミン起始核や辺縁系でTAAR1受容体の発現が認められ、
グルタミン酸神経伝達やセロトニン神経伝達も調節することから、TAAR1受容体が様
々なモノアミン機能へ作用しうることが示唆される(非特許文献1)。
TAAR1をコードする遺伝子座である6q23が複数の精神疾患に関連する領域であ
ること、および、TAAR1が調節するモノアミン神経伝達と精神神経疾患が強い関連性
を示すことから、TAAR1受容体選択的リガンドがこれらの疾患治療に対して有効であ
ることが期待されている。また、これまでに報告されたTAAR1受容体作動性を示す低
分子化合物は、げっ歯類を用いた複数の疾患モデルで抗精神病作用、抗うつ作用を示し、
非ヒト霊長類を用いた評価でも認知機能改善作用を示すことから、ヒトにおいても抗精神
病作用、抗うつ作用、認知機能改善作用が期待できる(非臨床文献6)。
Beth Borowsky 著 Proc Natl Acad Sci USA.98,8966-8971,2001 Branchek,T.A.and Blackburn,T.P.著Curr.Opin.Pharmacol.3,90-97,2003 James R.Bunzow著 Mol Pharmacol.60,1181-1188,2001 Zhihua Xie and Gregory M.Miller著 Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics 321,128-136,2007 Zhihua Xie and Gregory M.Miller著 Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics,330,316-325,2009 FG Revel 著 Molecular Psychiatry,18,543-556,2013
本開示は、微量アミン関連受容体TAAR1受容体に対するアゴニスト活性を有し、精
神神経疾患の治療剤として有用な新規化合物を含有する医薬を提供する。
本発明者らは、下記式Iで表される化合物またはその薬学的に許容される塩(以下、「
本開示化合物」と称することがある。)が微量アミン関連受容体TAAR1受容体に対す
るアゴニスト活性を有することを見出し、本開示を提供する。
すなわち本開示は、たとえば、以下の通りである。
[項1]
式I
Figure 2024055860000001

[式中、
Xは、酸素原子、硫黄原子、NR、またはCR’R”であり、
nは、0または1であり、
は、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキルまたは置換されていてもよ
いC3-6アルケニルであり、
2a、R2b、R2c、R2d、R、R’およびR”は、それぞれ独立して、水素原
子、ハロゲン原子、置換されていてもよいC1-6アルキル、または置換されていてもよ
いC6-10アリールであるか、またはR2a、R2b、R2c、R2d、R、R’およ
びR”のうちの2つが、それらが結合する炭素原子または窒素原子と一緒になって、3~
6員の飽和炭素環または飽和複素環を形成し、
3a、R3b、およびR3cは、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよ
いC1-6アルキル、ハロゲン原子、-OR、または置換されていてもよいC6-10
アリールであり、
は、置換されていてもよいC1-6アルキルまたは置換されていてもよい3~6員
の飽和炭素環であり、
5aおよびR5bは、それぞれ独立して、水素原子または置換されていてもよいC
-6アルキルであるか、またはR5aおよびR5bは、それらが結合する炭素原子と一緒
になって、3~6員の飽和炭素環を形成し、
ここで、
該置換されていてもよいC1-6アルキルおよび置換されていてもよいC3-6アルケ
ニルは、ハロゲン原子、ヒドロキシまたはC1-6アルコキシで置換されていてもよく、
該置換されていてもよいC6-10アリールおよび置換されていてもよい3~6員の飽
和炭素環は、ハロゲン原子、ヒドロキシ、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシで
置換されていてもよく、
ただし、以下の(1)~(19)を除く:
(1)nが0であり、Xが酸素原子であり、R2aおよびR2bが水素原子である化合
物、
(2)nが1であり、Xが酸素原子であり、R2a、R2b、R2c、R2d、R3a
、R3bおよびR3cが水素原子である化合物、
(3)nが1であり、XがCHであり、R、R2a、R2b、R2c、R2d、R
3b、R3c、R5aおよびR5bが水素原子であり、R3aが水素原子またはCH
ある化合物、
(4)nが1であり、Xが酸素原子であり、R、R2a、R2b、R2c、R2d
3b、R3c、R5aおよびR5bが水素原子であり、R3aがCHである化合物、
(5)nが1であり、Xが酸素原子であり、R、R2a、R2b、R3a、R3b
3c、R5aおよびR5bが水素原子であり、R2cおよびR2dがCHである化合
物、
(6)nが1であり、Xが酸素原子であり、R、R2a、R2b、R2c、R2d
3a、R3c、R5aおよびR5bが水素原子であり、R3bがCHである化合物、
(7)nが1であり、Xが酸素原子であり、R、R2a、R2b、R2d、R3a
3b、R3c、R5aおよびR5bが水素原子であり、R2cがCHである化合物、
(8)nが0であり、XがCHであり、R、R2a、R2b、R3b、R3c、R
5aおよびR5bが水素原子であり、R3aがCHである化合物、
(9)nが1であり、XがCHであり、R、R2a、R2b、R2d、R3a、R
3b、R3c、R5aおよびR5bが水素原子であり、R2cがCHである化合物、
(10)nが1であり、XがCHであり、R、R2a、R2b、R2c、R2d
3a、R3c、R5aおよびR5bが水素原子であり、R3bがCHおよび臭素原子
である化合物、
(11)nが1であり、Xが酸素原子であり、R、R2a、R2b、R3a、R3b
、R3c、R5aおよびR5bが水素原子であり、R2cおよびR2dが、それらが結合
する炭素原子と一緒になって、シクロブチル環を形成する化合物、
(12)nが1であり、Xが酸素原子であり、R2a、R2b、R2c、R2d、R
、R3b、R3c、R5aおよびR5bが水素原子であり、RがCHである化合物

(13)nが0であり、XがCHであり、R2a、R2b、R3a、R3b、R3c
、R5aおよびR5bが水素原子であり、Rが水素原子、置換されていてもよいC1-
アルキルまたは置換されていてもよいC3-6アルケニルである化合物、
(14)nが1であり、XがCHであり、R2a、R2b、R2c、R2d、R3a
、R3b、R3c、R5aおよびR5bが水素原子であり、Rが水素原子、置換されて
いてもよいC1-6アルキルまたは置換されていてもよいC3-6アルケニルである化合
物、
(15)nが0であり、XがCHであり、R2a、R3a、R3b、R3c、R5a
およびR5bが水素原子であり、R2bが水素原子およびCHであり、Rが水素原子
およびCHである化合物、
(16)nが1であり、XがCHであり、R2c、R2d、R3a、R3b、R3c
、R5aおよびR5bが水素原子であり、R2aおよび/またはR2bがCHであり、
が水素原子およびCHである化合物、
(17)nが1であり、XがCHであり、R2c、R2d、R3a、R3b、R3c
、R5aおよびR5bが水素原子であり、R2aおよびR2bが炭素原子と一緒になって
シクロプロパンを形成し、Rが水素原子およびCHである化合物、
(18)nが0または1であり、XがCHであり、R5aまたはR5bが置換されて
いてもよいC1-6アルキルである化合物、
(19)nが0であり、XがCHであり、R、R2a、R2b、R3a、R3c
5aおよびR5bが水素原子であり、R3bが臭素原子である化合物。]
で示される化合物またはその薬学的に許容される塩を含有する医薬。
[項2]

Figure 2024055860000002

で示される、項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含有する医薬。
[項3]

Figure 2024055860000003

で示される、項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含有する医薬。
[項4]
が、水素原子である、項1~3のいずれか一項に記載の医薬。
[項5]
が、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキルである、項1~3のい
ずれか一項に記載の医薬。
[項6]
が、メチルである、項5に記載の医薬。
[項7]
2aおよびR2bが、水素原子である、項1~6のいずれか一項に記載の医薬。
[項8]
2aが、水素原子であり、R2bが、置換されていてもよいC1-6アルキルである
、項1~6のいずれか一項に記載の医薬。
[項9]
2aおよびR2bが、置換されていてもよいC1-6アルキルである、項1~6のい
ずれか一項に記載の医薬。
[項10]
2aおよびR2bが、ハロゲン原子である、項1~6のいずれか一項に記載の医薬。
[項11]
2aおよびR2bが、それらが結合する炭素原子と一緒になって、3~6員の飽和炭
素環を形成する、項1~6のいずれか一項に記載の医薬。
[項12]
2aが、置換されていてもよいC6-10アリールであり、R2bが、水素原子であ
る、項1~6のいずれか一項に記載の医薬。
[項13]
2aまたはR2bが、ヒドロキシまたはC1-6アルコキシで置換されている基であ
る、項1~6のいずれか一項に記載の医薬。
[項13-1]
Xが、CR’R”であり、R’およびR”が、水素原子である、項1~13のいずれか
一項に記載の医薬。
[項13-2]
Xが、CR’R”であり、R’が、水素原子であり、R”が、置換されていてもよいC
1-6アルキルである、項1~13のいずれか一項に記載の医薬。
[項13-3]
Xが、CR’R”であり、R’およびR”が、置換されていてもよいC1-6アルキル
である、項1~13のいずれか一項に記載の医薬。
[項14]
nが1であり、R2cおよびR2dが、水素原子である、項1、3~13-3のいずれ
か一項に記載の医薬。
[項15]
nが1であり、R2cが、水素原子であり、R2dが、置換されていてもよいC1-6
アルキルである、項1、3~13-3のいずれか一項に記載の医薬。
[項16]
nが1であり、R2cおよびR2dが、置換されていてもよいC1-6アルキルである
、項1、3~13-3のいずれか一項に記載の医薬。
[項17]
nが1であり、R2cおよびR2dが、ハロゲン原子である、項1、3~13-3のい
ずれか一項に記載の医薬。
[項18]
nが1であり、R2cおよびR2dが、それらが結合する炭素原子と一緒になって、3
~6員の飽和炭素環を形成する、項1、3~13-3のいずれか一項に記載の医薬。
[項19]
nが1であり、R2cが置換されていてもよいC6-10アリールであり、R2dが水
素原子である、項1、3~13-3のいずれか一項に記載の医薬。
[項20]
2cまたはR2dが、ヒドロキシまたはC1-6アルコキシで置換されている基であ
る、項1、3~13-3のいずれか一項に記載の医薬。
[項21]
3a、R3b、およびR3cが、それぞれ独立して、水素原子またはハロゲン原子で
ある、項1~20のいずれか一項に記載の医薬。
[項22]
3a、R3b、およびR3cが、それぞれ、水素原子である、項1~21のいずれか
一項に記載の医薬。
[項22-1]
3a、R3b、およびR3cのうちの少なくとも1つが、置換されていてもよいC
-6アルキルまたはハロゲン原子である、項1~21のいずれか一項に記載の医薬。
[項23]
5aおよびR5bが、それぞれ、水素原子である、項1~22-1のいずれか一項に
記載の医薬。
[項24]
5aが、水素原子であり、R5bが、置換されていてもよいC1-6アルキルである
、項1~22-1のいずれか一項に記載の医薬。
[項25]
5aおよびR5bが、それぞれ、置換されていてもよいC1-6アルキルである、項
1~22-1のいずれか一項に記載の医薬。
[項26]
Xが、酸素原子である、項1~25のいずれか一項に記載の医薬。
[項27]
Xが、硫黄原子である、項1~25のいずれか一項に記載の医薬。
[項28]
Xが、NRである、項1~25のいずれか一項に記載の医薬。
[項29]
Xが、CR’R”である、項1~25のいずれか一項に記載の医薬。
[項29-1]
が、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキルであり、
3a、R3b、およびR3cのうちの少なくとも1つが、置換されていてもよいC
-6アルキルまたはハロゲン原子である、
項1~3、5、7~21、22-1、および23~29のいずれか一項に記載の医薬。
[項29-2]
が、メチルであり、
3a、R3b、およびR3cのうちの少なくとも1つが、メチル、フッ素原子、また
は塩素原子である、
項29-1に記載の医薬。
[項30]
Xが、酸素原子であり、
nが、0であり、
が、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキルであり、
2aが、水素原子であり、R2bが、置換されていてもよいC1-6アルキルであり

3a、R3b、およびR3cのうちの少なくとも1つが、置換されていてもよいC
-6アルキルまたはハロゲン原子であり、
5aおよびR5bが、それぞれ、水素原子である、
項1に記載の医薬。
[項31]
前記化合物の水素原子が、重水素である、項1~30のいずれか一項に記載の医薬。
[項32]
以下の化合物群より選択される項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含
有する医薬:
1-[(2R,3S)-6-フルオロ-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b
]ピリジン-3-イル]メタンアミン、
1-[(2R,3S)-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b]ピリジン-3
-イル]メタンアミン、
N-メチル-1-[(2R,3S)-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b]
ピリジン-3-イル]メタンアミン、
1-[(2R,3S)-6-フルオロ-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b
]ピリジン-3-イル]-N-メチルメタンアミン、
1-[(2R,3S)-6-フルオロ-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b
]ピリジン-3-イル]-N-()メチルメタンアミン、
rel-1-[(3’S)-5’-メチル-3’H-スピロ[シクロプロパン-1,2’
-フロ[3,2-b]ピリジン]-3’-イル]メタンアミン、
rel-1-[(3’S)-5’-フルオロ-3’H-スピロ[シクロプロパン-1,2
’-フロ[3,2-b]ピリジン]-3’-イル]メタンアミン、
rel-1-[(3S)-2,2,5-トリメチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b
]ピリジン-3-イル]メタンアミン、
rel-1-[(3’S)-3’H-スピロ[シクロプロパン-1,2’-フロ[3,2
-b]ピリジン]-3’-イル]メタンアミン、および
rac-1-(5-フルオロ-2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b]
ピリジン-3-イル)メタンアミン。
[項33]
項1~32のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含有する
、医薬組成物。
[項34]
前記医薬組成物は、TAAR1に関連する疾患または障害を治療または予防するための
ものである、項33に記載の医薬組成物。
[項35]
前記医薬組成物は、神経または精神障害を治療または予防するためのものである、項3
3または34に記載の医薬組成物。
[項36]
前記神経または精神障害が、鬱病、双極性障害、疼痛、統合失調症、強迫性障害、中毒
、社会障害、注意欠陥・多動性障害、不安障害、運動障害、てんかん、自閉症、認知機能
障害、アルツハイマー病/パーキンソン病の精神病、パーキンソン病の焦燥/攻撃性、ま
たは過食症である、項35に記載の医薬組成物。
[項37]
有効量の項1~32のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を
、対象に投与することを特徴とする、対象におけるTAAR1に関連する疾患または障害
を治療または予防するための方法。
[項38]
有効量の項1~32のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を
、対象に投与することを特徴とする、対象における神経または精神障害の治療または予防
のための方法。
[項39]
前記神経または精神障害が、鬱病、双極性障害、疼痛、統合失調症、強迫性障害、中毒
、社会障害、注意欠陥・多動性障害、不安障害、運動障害、てんかん、自閉症、認知機能
障害、アルツハイマー病/パーキンソン病の精神病、パーキンソン病の焦燥/攻撃性、ま
たは過食症である、項38に記載の方法。
[項40]
医薬として使用するための、項1~32のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学
的に許容される塩。
[項41]
前記医薬は、TAAR1に関連する疾患または障害を治療または予防するためのもので
ある、項40に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
[項42]
前記化合物またはその薬学的に許容される塩は、神経または精神障害を治療または予防
するためのものである、項40または41に記載の化合物またはその薬学的に許容される
塩。
[項43]
前記神経または精神障害が、鬱病、双極性障害、疼痛、統合失調症、強迫性障害、中毒
、社会障害、注意欠陥・多動性障害、不安障害、運動障害、てんかん、自閉症、認知機能
障害、アルツハイマー病/パーキンソン病の精神病、パーキンソン病の焦燥/攻撃性、ま
たは過食症である、項42に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
[項44]
項1~32のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩である、T
AAR1アゴニスト。
[項45]
TAAR1受容体の調節における、項1~32のいずれか一項に記載の化合物またはそ
の薬学的に許容される塩の使用。
[項46]
項1~32のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分
として含有する、精神疾患または中枢神経系疾患の治療剤。
[項47]
精神疾患または中枢神経系疾患が、症状性を含む器質性精神障害;精神作用物質使用に
よる精神および行動の障害;統合失調症、統合失調症型障害および妄想性障害;気分[感
情]障害;神経症性障害、ストレス関連障害および身体表現性障害;非器質性睡眠障害;
性機能不全、器質性障害または疾病によらないもの;広汎性発達障害;小児期および青年
期に通常発症する行動および情緒の障害;錐体外路障害および異常運動;神経系のその他
の変性疾患;または睡眠障害である、項46に記載の治療剤。
[項48]
精神疾患または中枢神経系疾患が、統合失調症、統合失調症の陽性症状、統合失調症の
陰性症状、精神病性の特徴を伴う双極性障害、精神病性の特徴を伴う抑うつ障害、認知症
に伴う精神病症状、アルツハイマー病に伴う精神病症状、レビー小体型認知症に伴う精神
病症状、パーキンソン病認知症に伴う精神病症状、パーキンソン病に伴う精神病症状、ま
たはアルツハイマー病に伴う焦燥、興奮もしくは攻撃性である、項46に記載の治療剤。
[項49]
精神疾患または中枢神経系疾患が、統合失調症、認知症に伴う精神病症状、アルツハイ
マー病に伴う精神病症状、レビー小体型認知症に伴う精神病症状、またはアルツハイマー
病に伴う焦燥、興奮もしくは攻撃性である、項46に記載の治療剤。
[項50]
治療が必要な患者に、治療上の有効量の項1~32のいずれか一項に記載の化合物、ま
たはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、精神疾患または中枢神経系疾患を
治療するための方法。
[項51]
精神疾患または中枢神経系疾患の治療剤を製造するための、項1~32のいずれか一項
に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用。
[項52]
精神疾患または中枢神経系疾患の治療に使用するための、項1~32のいずれか一項に
記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[項53]
項1~32のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩と、抗うつ
薬、抗不安薬、統合失調症治療薬、ドパミン補充薬、ドパミン受容体アゴニスト、パーキ
ンソン病治療薬、抗癲癇薬、鎮痛薬、ホルモン製剤、偏頭痛治療薬、アドレナリンβ受容
体アンタゴニスト、認知症治療薬、気分障害治療薬、制吐剤、睡眠導入剤および抗痙攣薬
からなる群から選択される少なくとも一つの薬剤を組み合わせてなる、精神疾患または中
枢神経系疾患の治療剤。
[項54]
抗うつ薬、抗不安薬、統合失調症治療薬、ドパミン補充薬、ドパミン受容体アゴニスト
、パーキンソン病治療薬、抗癲癇薬、鎮痛薬、ホルモン製剤、偏頭痛治療薬、アドレナリ
ンβ受容体アンタゴニスト、認知症治療薬、気分障害治療薬、制吐剤、睡眠導入剤および
抗痙攣薬からなる群から選択される少なくとも一つの薬剤と併用して、精神疾患または中
枢神経系疾患を治療するための、項1~32のいずれか一項に記載の化合物またはその薬
学的に許容される塩を有効成分として含有する治療剤。
本開示化合物は、TAAR1受容体に対する強力なアゴニスト活性を有する。また、好
ましい態様においては、他のGPCRであるドパミンD2受容体、アドレナリンα1受容
体やアドレナリンα2受容体、さらには、hERGチャネルへの阻害作用についての選択
性が高い。したがって、本開示化合物のうち好ましいものは、安全性の高い精神神経疾患
の治療剤として有用である。
実施例27の化合物のフェンサイクリジン誘発運動亢進抑制試験(試験例2―1)の結果を示す図である。 実施例8の化合物のフェンサイクリジン誘発運動亢進抑制試験(試験例2―2)の結果を示す図である。 実施例49の化合物のフェンサイクリジン誘発運動亢進抑制試験(試験例2―2)の結果を示す図である。
以下、本開示を最良の形態を示しながら説明する。本明細書の全体にわたり、単数形の
表現は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。
従って、単数形の冠詞(例えば、英語の場合は「a」、「an」、「the」など)は、
特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。また、本
明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味
で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細
書中で使用される全ての専門用語および科学技術用語は、本開示の属する分野の当業者に
よって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含め
て)が優先する。
以下に本明細書において特に使用される用語の定義および/または基本的技術内容を適
宜説明する。
本明細書において「または」は、文章中に列挙されている事項の「少なくとも1つ以上
」を採用できるときに使用される。「もしくは」も同様である。本明細書において2つの
値の「範囲内」と明記した場合、その範囲には2つの値自体も含む。
「置換されていてもよい」又は「置換されている」で定義される基における置換基の数
は、置換可能であれば特に制限はない。また、特に指示した場合を除き、各々の基の説明
はその基が他の基の一部分又は置換基である場合にも該当する。
本明細書において「置換基」の定義における炭素の数を、例えば、「C1-6」などと
表記する場合もある。具体的には、「C1-6アルキル」なる表記は、炭素数1から6の
アルキル基と同義である。
「ハロゲン」としては、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素が挙げられる。
「C1-6アルキル」とは、炭素原子数が1~6の直鎖状または分枝鎖状の飽和炭化水素
基を意味する。C1-6アルキルとして、好ましくは「C1-4アルキル」が挙げられ、
より好ましくは「C1-3アルキル」が挙げられる。「C1-3アルキル」の具体例とし
ては、例えば、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチルなどが挙げられる。「C
-4アルキル」の具体例としては、例えば、前記「C1-3アルキル」の具体例として挙
げたものに加え、ブチル、1、1-ジメチルエチル、1-メチルプロピル、2-メチルプ
ロピルなどが挙げられる。「C1-6アルキル」の具体例としては、例えば、前記「C
-4アルキル」の具体例として挙げたものに加え、ペンチル、1、1-ジメチルプロピル
、1、2-ジメチルプロピル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、4-メチルペンチ
ル、3-メチルペンチル、2-メチルペンチル、1-メチルペンチル、ヘキシルなどが挙
げられる。
「C3-6アルケニル」とは、1から3個の二重結合を有する炭素原子数が3から6の
直鎖状又は分枝鎖状の飽和炭化水素基(但し、式Iにおいて、Rが「C3-6アルケニ
ル」の場合、Rと結合する窒素原子に隣接する「C3-6アルケニル」の炭素上には二
重結合を有さない。)を意味し、好ましくは「C3-5アルケニル」が挙げられ、より好
ましくは「C3-4アルケニル」が挙げられる。「アルケニル」の具体例としては、例え
ば、アリル、2-メチルアリルなどが挙げられる。
「C1-6アルコキシ」とは「C1-6アルキルオキシ」のことであり、「C1-6
ルキル」部分は、前記「C1-6アルキル」と同義である。「C1-6アルコキシ」とし
ては、好ましくは「C1-4アルコキシ」が挙げられ、より好ましくは「C1-3アルコ
キシ」が挙げられる。「C1-3アルコキシ」の具体例としては、例えば、メトキシ、エ
トキシ、プロポキシ、1-メチルエトキシなどが挙げられる。「C1-4アルコキシ」の
具体例としては、例えば、前記「C1-3アルコキシ」の具体例として挙げたものに加え
、ブトキシ、1,1-ジメチルエトキシ、1-メチルプロポキシ、2-メチルプロポキシ
などが挙げられる。「C1-6アルコキシ」の具体例としては、例えば、前記「C1-4
アルコキシ」の具体例として挙げたものに加え、ペンチロキシ、1,1-ジメチルプロポ
キシ、1,2-ジメチルプロポキシ、1-メチルブトキシ、2-メチルブトキシ、4-メ
チルペンチロキシ、3-メチルペンチロキシ、2-メチルペンチロキシ、1-メチルペン
チロキシ、ヘキシロキシなどが挙げられる。
「3~6員の飽和複素環」とは、炭素原子以外に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子か
らなる群から独立して選択される1~2個の原子を含む、3~6個の原子で構成される飽
和環を意味し、一部不飽和結合を有するもの及び架橋された構造のものを含む。「3~6
員の飽和複素環」として、好ましくは、「4~6員の単環式の飽和複素環」であり、より
好ましくは、「5又は6員の単環式の飽和複素環」が挙げられる。「5員又は6員の単環
式の飽和複素環」の具体例としては、例えば、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、イミ
ダゾリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ジオキソチオモルホリ
ニル、ヘキサメチレンイミニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、オキソイミダゾリ
ジニル、ジオキソイミダゾリジニル、オキソオキサゾリジニル、ジオキソオキサゾリジニ
ル、ジオキソチアゾリジニル、テトラヒドロフラニルテトラヒドロピラニルなどが挙げら
れる。「4~6員の単環式の飽和複素環」としては、例えば、前記「5員又は6員の単環
式の飽和複素環」の具体例として挙げたものに加え、オキセタニル、アゼチジニルなどが
挙げられる。
「3~6員の飽和炭素環」とは、炭素原子数3~6の環状の飽和炭化水素を意味し、一
部不飽和結合を有するものおよび架橋された構造のものを含む。「3~6員の飽和炭素環
」として、好ましくは「5または6員の単環式の飽和炭素環」が挙げられる。「5または
6員の単環式の飽和炭素環」の具体例としては、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサ
ンなどが挙げられる。「3~6員の飽和炭素環」の具体例としては、例えば、前記「5ま
たは6員の単環式の飽和炭素環」の具体例として挙げたものに加え、シクロプロパン、シ
クロブタンなどが挙げられる。
「C6-10アリール」とは、炭素原子数が6~10の単環式または二環式の芳香族炭
化水素基を意味する。「C6-10アリール」の具体例としては、例えば、フェニル、1
-ナフチル、2-ナフチル等が挙げられる。「C6-10アリール」として、好ましくは
フェニルが挙げられる。「C6-10アリール」は縮環構造をとっていてもよい。
置換されていてもよいC1-6アルキル、置換されていてもよいC3-6アルケニル、
1-6アルコキシ、置換されていてもよい3~6員の飽和炭素環、置換されていてもよ
い3~6員の飽和複素環、置換されていてもよいアリール基の「置換基」としては、特に
記載のない限り、1または2個以上の任意の種類の置換基を、化学的に可能な任意の位置
に有してもよく、置換基が2個以上の場合、それぞれの置換基は同一であっても異なって
いてもよい。置換基の具体例としては、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-4アル
コキシ基、シアノ基、ベンジルオキシ基、フェニル基、ヒドロキシ基、メタンスルホニル
基、置換もしくは非置換アミノ基が例示される。
置換されていてもよいC1-6アルキルおよび置換されていてもよいC3-6アルケニ
ルにおける置換基の具体例としては、ハロゲン原子、ヒドロキシまたはC1-6アルコキ
シであり、置換されていてもよいC6-10アリールおよび置換されていてもよい3~6
員の飽和炭素環における置換基の具体例としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ、C1-6
アルキルまたはC1-6アルコキシである。
式Iで表される本開示の化合物において、X、n、R、R2a、R2b、R2c、R
2d、R、R、R”、R3a、R3b、R3c、R、R5a、およびR5bの好まし
いものは以下のとおりであるが、本開示の技術的範囲は下記に挙げる化合物の範囲に限定
されるものではない。
好ましい実施形態としては、nが、0であるものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、nが、1であるものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、Rが、水素原子であるものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、Rが、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6
ルキルであるものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、Rが、メチルであるものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、R2aおよびR2bが、水素原子であるものが挙げられる
好ましい実施形態としては、R2aが、水素原子であり、R2bが、置換されていても
よいC1-6アルキルであるものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、R2aおよびR2bが、置換されていてもよいC1-6
ルキルであるものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、R2aおよびR2bが、ハロゲン原子であるものが挙げら
れる。
好ましい実施形態としては、R2aおよびR2bが、それらが結合する炭素原子と一緒
になって、3~6員の飽和炭素環を形成するものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、R2aが置換されていてもよいC6-10アリールであり
、R2bが水素原子であるものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、R2aまたはR2bが、ヒドロキシまたはC1-6アルコ
キシで置換されている基であるものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、nが1であり、R2cおよびR2dが、水素原子であるも
のが挙げられる。
好ましい実施形態としては、nが1であり、R2cが、水素原子であり、R2dが、置
換されていてもよいC1-6アルキルであるものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、nが1であり、R2cおよびR2dが、置換されていても
よいC1-6アルキルであるものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、nが1であり、R2cおよびR2dが、ハロゲン原子であ
るものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、nが1であり、R2cおよびR2dが、それらが結合する
炭素原子と一緒になって、3~6員の飽和炭素環を形成するものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、nが1であり、R2cが置換されていてもよいC6-10
アリールであり、R2dが水素原子であるものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、R2cまたはR2dが、ヒドロキシまたはC1-6アルコ
キシで置換されている基であるものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、R3a、R3b、およびR3cは、それぞれ独立して、水
素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル、またはハロゲン原子であるものが挙げ
られる。
好ましい実施形態としては、R3a、R3b、およびR3cは、それぞれ独立して、水
素原子またはハロゲン原子であるものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、R3a、R3b、およびR3cは、それぞれ、水素原子で
あるものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、R3a、R3b、およびR3cは、それぞれ、置換されて
いてもよいC1-6アルキルであるものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、R3a、R3b、およびR3cのうちの少なくとも1つが
、置換されていてもよいC1-6アルキルまたはハロゲン原子であるものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、R5aおよびR5bは、それぞれ、水素原子であるものが
挙げられる。
好ましい実施形態としては、R5aが水素原子であり、R5bが置換されていてもよい
1-6アルキルであるものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、R5aおよびR5bは、それぞれ、置換されていてもよい
1-6アルキルであるものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、Xが、酸素原子であるものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、Xが、硫黄原子であるものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、Xが、NRであるものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、Xが、CR’R”であるものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、Rが、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6
ルキルであり、R3a、R3b、およびR3cのうちの少なくとも1つが、置換されてい
てもよいC1-6アルキルまたはハロゲン原子であるものが挙げられる。
好ましい実施形態としては、Rが、メチルであり、R3a、R3b、およびR3c
うちの少なくとも1つが、メチル、フッ素原子、または塩素原子であるものが挙げられる
好ましい実施形態としては、Xは、酸素原子であり、nは、0であり、Rが、ハロゲ
ン原子で置換されていてもよいC1-6アルキルであり、R2aが、水素原子であり、R
2bが、置換されていてもよいC1-6アルキルであり、R3a、R3b、およびR3c
のうちの少なくとも1つが、置換されていてもよいC1-6アルキルまたはハロゲン原子
であり、R5aおよびR5bが、それぞれ、水素原子であるものが挙げられる。
式Iで表される化合物は、互変異性体として存在する場合もあり得る。従って、本開示
化合物は、式Iで表される化合物の互変異性体も包含する。
式Iで表される化合物は、少なくとも一つの不斉炭素原子を有する場合もあり得る。従
って、本開示化合物は、式Iで表される化合物のラセミ体のみならず、これらの化合物の
光学活性体も包含する。式Iで表される化合物が、2個以上の不斉炭素原子を有する場合
、立体異性を生じる場合がある。従って、本開示化合物は、これらの化合物の立体異性体
およびその混合物も包含する。構造式中、「rac.」と記載のあるものはラセミ体を意味し
、「chiral」と記載のあるものは光学活性体を意味し、「abs.」と記載のあるものは絶対
配置を意味する。
また、式Iで表される化合物のいずれか1つまたは2つ以上の原子を同位体に変換した
誘導体も式Iで表される化合物に包含される。
例えば、HをH(D)に変換した重水素変換体や11Cや18Fといった放射性同
位体への変換体も式Iで表される化合物に包含される。
式Iで表される化合物およびその薬学的に許容される塩は、水和物および/または溶媒
和物の形で存在することもあるので、これらの水和物またはエタノール溶媒和物などの溶
媒和物も本開示化合物に含まれる。さらに、本開示化合物はあらゆる態様の結晶形のもの
も包含している。
薬学的に許容される塩としては、式Iで表される化合物が酸性基を有する場合は、例え
ば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩な
どのアルカリ土類金属塩;亜鉛塩などの無機金属塩;トリエチルアミン、トリエタノール
アミン、トリヒドロキシメチルアミノメタン、アミノ酸などの有機塩基塩などが挙げられ
る。
式Iで表される化合物が塩基性基を有する場合は、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫
酸塩、リン酸塩、硝酸塩などの無機酸塩;および酢酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、
乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、メタンスルホ
ン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、アスコルビン酸塩などの有
機酸塩などが挙げられる。
以下に、本開示化合物の製造法について、例を挙げて説明するが、本開示はもとよりこ
れらに限定されるものではない。
製造法
本開示化合物は、下記に示す製造法および公知の合成方法を組み合わせた方法により合
成される。
反応式中の化合物はそれぞれ塩を形成している場合も含み、該塩としては、例えば、式
Iで表される化合物の塩と同様のものが挙げられる。なお、これらの反応は単なる例示で
あり、有機合成に習熟している者の知識に基づき、適宜、他の方法で本開示化合物を製造
することもできる。
下記において説明する各製造法において、具体的に保護基の使用を明示していない場合
であっても、保護が必要な官能基が存在する場合は、当該官能基を必要に応じて保護し、
反応終了後または一連の反応を行った後に脱保護することにより目的物を得ることもある
保護基としては、文献(T.W.Greene and P.G.M.Wuts,「Protective Groups in Or
ganic Synthesis」,3rd Ed.,John Wiley and Sons,inc.,New York(1999))などに
記載されている通常の保護基を用いることができる。より具体的には、アミノの保護基と
しては、例えば、ベンジルオキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、アセチル
、ベンジルなどが挙げられる。また、ヒドロキシの保護としては、例えば、トリアルキル
シリル、アセチル、ベンジルなどが挙げられる。
保護基の導入および脱離は、有機合成化学で常用される方法(例えば、T.W.Greene an
d P.G.M.Wuts,「Protective Groups in Organic Synthesis」,3rd Ed.,John Wile
y and Sons,inc.,New York(1999)に記載されている方法など)またはそれに準じた方
法により行うことができる。
製造法1
式Iで表される化合物のうち、式(1a)で表される化合物は、例えば、下記に示す方
法によって製造される。
Figure 2024055860000004

〔式中、n、R2a、R2b、R2c、R2d、R3a、R3b、R3c、R5aおよび
Xは、項1と同義であり、Rは置換されていてもよいC1-6アルキルを表し、PG
はtert-ブトキシカルボニルあるいはベンジルオキシカルボニルなどのアルキルカー
バメートを表す。〕
化合物(1a)は、PGがtert-ブトキシカルボニルの場合、化合物(5)を適
当な酸で処理することにより製造される。処理温度は通常-20℃から用いた溶媒の沸点
までの範囲である。反応時間は、反応温度、使用される酸、原料、および溶媒などの条件
によって異なるが、通常10分から48時間である。
不活性溶媒の具体例としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン
化炭化水素;ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタンなどのエーテル系溶媒;メタ
ノール、エタノール、2-プロパノールなどの低級アルコール;アセトニトリル、ジメチ
ルホルムアミド、N-メチル-2-ピロリジノン、ジメチルスルホキシドなどの非プロト
ン性極性溶媒;およびこれらの混合溶媒などが挙げられる。
酸の具体例としては、例えば、塩酸や硫酸などの無機酸やトリフルオロ酢酸などの有機
酸などが挙げられる。
化合物(1a)は、PGがベンジルオキシカルボニルの場合、適当な不活性溶媒中で
、常圧もしくは加圧水素雰囲気下、化合物(5)を加水素分解することによって製造され
る。この加水素分解反応に用いる触媒の具体例としては、パラジウム-炭素や水酸化パラ
ジウム-炭素などのパラジウム系の触媒などが挙げられる。反応温度は通常0℃から用い
た溶媒の沸点までの範囲である。反応時間は、反応温度、使用される触媒、原料、および
溶媒などの条件によって異なるが、通常10分から48時間である。
不活性溶媒の具体例としては、例えば、酢酸エチルなどのエステル系溶媒;ベンゼン、
トルエンなどの芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1
,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタンなどのエーテル系溶媒;メタノール、エタ
ノール、2-プロパノールなどのアルコール系溶媒;ジメチルホルムアミド、N-メチル
-2-ピロリジノン、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒;およびこれら
の混合溶媒などが挙げられる。
化合物(5)は、化合物(4)を、適当な不活性溶媒中、適当な塩基の存在下、ジフェ
ニルリン酸アジドと室温で1時間ほど反応させ、50℃から100℃の適当な温度で1時
間ほど加熱攪拌した後、ベンジルアルコールやtert-ブタノール等のアルコールと5
0℃から100℃の適当な温度で反応させることによって製造される。
また、化合物(5)は、化合物(4)を、適当な不活性溶媒中、適当な塩基の存在下、
ジフェニルリン酸アジドと室温で1時間ほど反応させ、50℃から100℃の適当な温度
で1時間ほど加熱攪拌後、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等の塩基と水存在下で反応
させた後、必要に応じて適当な塩基の存在下、二炭酸ジtert-ブチルと反応させるこ
とによっても製造される。
反応時間は、反応温度、使用される塩基、アルコール、原料、および溶媒などの条件に
よって異なるが、通常10分から48時間である。
塩基の具体例としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピ
リジンなどの有機塩基;炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸水素カリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸カリウ
ム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウムなどの無機塩基;ナトリウムメトキシド、カ
リウム tert-ブトキシドなどの金属アルコキシドなどが挙げられる。
不活性溶媒の具体例としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン
化炭化水素;ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン(THF)、1,4-ジオキサンなどのエーテル系溶媒;アセトニトリル、アセ
トン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、N-メチル-2-ピロリジノン、ジ
メチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒;およびこれらの混合溶媒などが挙げら
れる。
化合物(4)は、適当な溶媒中で化合物(3)を水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、
水素化ナトリウム、水酸化リチウム等の塩基で加水分解することにより製造される。処理
温度は通常約-20℃から用いた溶媒の沸点までの範囲の温度である。反応時間は、反応
温度、使用される塩基、原料および溶媒などの条件によって異なるが、通常10分間~4
8時間である。
溶媒の具体例としては、例えば、メタノール、エタノール、2-プロパノールなどの低
級アルコールや水;およびこれらの混合溶媒などが挙げられる。
化合物(3)は、適当な不活性溶媒中で化合物(2)を触媒量のアゾビスイソブチロニ
トリル存在下、水素化トリブチルスズと反応させることによって製造される。反応温度は
通常50℃から溶媒の沸点までの範囲の温度である。反応時間は、反応温度、使用される
原料および溶媒などの条件によって異なるが、通常10分間~48時間である。
不活性溶媒の具体例としては、例えば、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;ジ
エチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4-ジオキサンなどのエーテル系
溶媒;およびこれらの混合溶媒などが挙げられる。
製造法2
式Iで表される化合物のうち、式(1b)で表される化合物は、例えば、下記に示す方
法によって製造される。
Figure 2024055860000005

〔式中、n、R2a、R2b、R2c、R2d、R3a、R3b、R3c、R5aおよび
Xは、項1と同義であり、PGはtert-ブトキシカルボニルあるいはベンジルオキ
シカルボニルなどのアルキルカーバメートを表し、Rは置換されていてもよいC1-6
アルキルを表す。〕
化合物(1b)は、PGがtert-ブトキシカルボニルの場合、化合物(6)を適
当な酸で処理することにより製造される。処理温度は通常-20℃から用いた溶媒の沸点
までの範囲である。反応時間は、反応温度、使用される酸、原料、および溶媒などの条件
によって異なるが、通常10分から48時間である。
不活性溶媒の具体例としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン
化炭化水素;ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタンなどのエーテル系溶媒;メタ
ノール、エタノール、2-プロパノールなどの低級アルコール;アセトニトリル、ジメチ
ルホルムアミド、N-メチル-2-ピロリジノン、ジメチルスルホキシドなどの非プロト
ン性極性溶媒;およびこれらの混合溶媒などが挙げられる。
酸の具体例としては、例えば、塩酸や硫酸などの無機酸やトリフルオロ酢酸などの有機
酸などが挙げられる。
化合物(1b)は、PGがベンジルオキシカルボニルの場合、適当な不活性溶媒中で
、常圧もしくは加圧水素雰囲気下、化合物(6)を加水素分解することによって製造され
る。この加水素分解反応に用いる触媒の具体例としては、パラジウム-炭素や水酸化パラ
ジウム-炭素などのパラジウム系の触媒などが挙げられる。反応温度は通常0℃から用い
た溶媒の沸点までの範囲である。反応時間は、反応温度、使用される触媒、原料、および
溶媒などの条件によって異なるが、通常10分から48時間である。
不活性溶媒の具体例としては、例えば、酢酸エチルなどのエステル系溶媒;ベンゼン、
トルエンなどの芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1
,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタンなどのエーテル系溶媒;メタノール、エタ
ノール、2-プロパノールなどのアルコール系溶媒;ジメチルホルムアミド、N-メチル
-2-ピロリジノン、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒;およびこれら
の混合溶媒などが挙げられる。
化合物(6)は、化合物(5)を、適当な塩基の存在下、適当な不活性溶媒中でヨード
メタン等のアルキル化剤と反応させることにより製造される。当該反応は、必要に応じて
、相関移動触媒の存在下で行ってもよい。反応温度は通常約-20℃から用いた溶媒の沸
点までの範囲の温度である。反応時間は、反応温度、使用される塩基、原料、および溶媒
などの条件によって異なるが、通常10分間~48時間である。
塩基の具体例としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピ
リジンなどの有機塩基;炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸水素カリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸カリウ
ム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウムなどの無機塩基;ナトリウムメトキシド、カ
リウムtert-ブトキシドなどの金属アルコキシドなどが挙げられる。
相関移動触媒の具体例としては、例えば、硫酸水素テトラブチルアンモニウムなどが挙
げられる。
不活性溶媒の具体例としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン
化炭化水素;ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン(THF)、1,4-ジオキサンなどのエーテル系溶媒;メタノール、エタノー
ル、2-プロパノールなどの低級アルコール;アセトニトリル、アセトン、メチルエチル
ケトン、ジメチルホルムアミド、N-メチル-2-ピロリジノン、ジメチルスルホキシド
などの非プロトン性極性溶媒;およびこれらの混合溶媒などが挙げられる。
製造法3
式(2)で表される化合物は、例えば、下記に示す方法によって製造される。
Figure 2024055860000006

〔式中、n、R2a、R2b、R2c、R2d、R3a、R3b、R3c、およびXは、
項1と同義であり、Rは置換されていてもよいC1-6アルキルを表す。〕
化合物(2)は、適当な不活性溶媒中で化合物(8)を(トリフェニルホスホラニリデ
ン)酢酸エチル等の(トリフェニルホスホラニリデン)酢酸エステルと反応させることに
より製造される。また、化合物(2)は、適当な塩基の存在下、トリフェニル(カルボエ
トキシメチル)ホスホニウムブロマイド等のホスホニウム塩やジエチルホスホノ酢酸エチ
ル等のジアルキルホスホノ酢酸エステルと反応させることによっても製造される。反応温
度は通常約-20℃から用いた溶媒の沸点までの範囲の温度である。反応時間は、反応温
度、使用される塩基、原料、および溶媒などの条件によって異なるが、通常10分間~4
8時間である。
塩基の具体例としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピ
リジンなどの有機塩基;炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸水素カリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸カリウ
ム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウムなどの無機塩基;ナトリウムメトキシド、カ
リウムtert-ブトキシドなどの金属アルコキシドなどが挙げられる。
不活性溶媒の具体例としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン
化炭化水素;ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン(THF)、1,4-ジオキサンなどのエーテル系溶媒;アセトニトリル、アセ
トン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、N-メチル-2-ピロリジノン、ジ
メチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒;およびこれらの混合溶媒などが挙げら
れる。
化合物(8)は、適当な不活性溶媒中で化合物(7)をデス-マーチンペルヨージナン
等の酸化剤と反応させることにより製造される。また、化合物(8)は、ジメチルスルホ
キシド中で化合物(7)をトリエチルアミン等の三級アルキルアミンの存在下、三酸化硫
黄ピリジン錯体と反応させることによっても製造される。反応温度は通常約-20℃から
用いた溶媒の沸点までの範囲の温度である。反応時間は、反応温度、使用される原料、お
よび溶媒などの条件によって異なるが、通常10分間~48時間である。
不活性溶媒の具体例としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン
化炭化水素;ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン(THF)、1,4-ジオキサンなどのエーテル系溶媒;アセトニトリル、アセ
トン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、N-メチル-2-ピロリジノン、ジ
メチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒;およびこれらの混合溶媒などが挙げら
れる。
製造法4
式(2)で表される化合物のうち、式(2a)で表される化合物は、例えば、下記に示
す方法によって製造される。
Figure 2024055860000007

〔式中、n、R2a、R2b、R2c、R2d、R3a、R3b、およびR3cは、項1
と同義であり、Rは置換されていてもよいC1-6アルキルを表す。〕
化合物(2a)は、適当な不活性溶媒中で化合物(9)と式(10)で表されるアルコ
ールを、トリフェニルホスフィン、およびアゾジカルボン酸ジイソプロピル等のアゾジカ
ルボン酸エステルの存在下、反応させることにより製造される。反応温度は通常約-20
℃から用いた溶媒の沸点までの範囲の温度である。反応時間は、反応温度、使用される原
料、および溶媒などの条件によって異なるが、通常10分間~48時間である。
不活性溶媒の具体例としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン
化炭化水素;ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン(THF)、1,4-ジオキサンなどのエーテル系溶媒;アセトニトリル、アセ
トン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、N-メチル-2-ピロリジノン、ジ
メチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒;およびこれらの混合溶媒などが挙げら
れる。
製造法5
式(7)で表される化合物のうち、式(7a)で表される化合物は、例えば、下記に示
す方法によって製造される。
Figure 2024055860000008

〔式中、n、R2a、R2b、R2c、R2d、R3a、R3b、およびR3cは、項1
と同義であり、Rは置換されていてもよいC1-6アルキルを表し、PGはtert
-ブチルジメチルシリル等のトリアルキルシリルを表し、LGは脱離基(例えば、ヨウ素
、臭素、塩素、置換スルホニル(例えば、メタンスルホニル、p-トルエンスルホニルな
ど)など)を表す。〕
化合物(7a)は、適当な不活性溶媒中で化合物(9)と式(11)で表されるアルコ
ールを、トリフェニルホスフィン、およびアゾジカルボン酸ジイソプロピル等のアゾジカ
ルボン酸エステルの存在下、反応させた後、適当な酸で処理することで製造される。反応
温度は通常約-20℃から用いた溶媒の沸点までの範囲の温度である。反応時間は、反応
温度、使用される原料、および溶媒などの条件によって異なるが、通常10分間~48時
間である。
不活性溶媒の具体例としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン
化炭化水素;ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン(THF)、1,4-ジオキサンなどのエーテル系溶媒;アセトニトリル、アセ
トン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、N-メチル-2-ピロリジノン、ジ
メチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒;およびこれらの混合溶媒などが挙げら
れる。
酸の具体例としては、例えば、塩酸や硫酸などの無機酸やトリフルオロ酢酸などの有機
酸などが挙げられる。
化合物(7a)は、適当な不活性溶媒中で化合物(13)を適当な還元剤と反応させる
ことにより製造される。反応温度は通常約-20℃から用いた溶媒の沸点までの範囲の温
度である。反応時間は、反応温度、使用される原料、および溶媒などの条件によって異な
るが、通常10分間~48時間である。
還元剤の具体例としては、例えば、水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリ
ウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ジイソブチルアルミニウム等の複合水素化
合物;ボラン錯体(ボラン-ジメチルスルフィド錯体またはボラン-テトラヒドロフラン
錯体等)等が挙げられる。
不活性溶媒の具体例としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン
化炭化水素;ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン(THF)、1,4-ジオキサンなどのエーテル系溶媒;およびこれらの混合溶
媒などが挙げられる。
化合物(13)は、適当な不活性溶媒中で化合物(9)と式(12)で表されるアルキ
ル化剤を、適当な塩基存在下、反応させることにより製造される。当該反応は、必要に応
じて、相関移動触媒の存在下で行ってもよい。反応温度は通常約-20℃から用いた溶媒
の沸点までの範囲の温度である。反応時間は、反応温度、使用される塩基、原料、および
溶媒などの条件によって異なるが、通常10分間~48時間である。
塩基の具体例としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピ
リジンなどの有機塩基;炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸水素カリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸カリウ
ム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウムなどの無機塩基;ナトリウムメトキシド、カ
リウムtert-ブトキシドなどの金属アルコキシドなどが挙げられる。
相関移動触媒の具体例としては、例えば、硫酸水素テトラブチルアンモニウムなどが挙
げられる。
不活性溶媒の具体例としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン
化炭化水素;ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン(THF)、1,4-ジオキサンなどのエーテル系溶媒;メタノール、エタノー
ル、2-プロパノールなどの低級アルコール;アセトニトリル、アセトン、メチルエチル
ケトン、ジメチルホルムアミド、N-メチル-2-ピロリジノン、ジメチルスルホキシド
などの非プロトン性極性溶媒;およびこれらの混合溶媒などが挙げられる。
製造法6
式(7)で表される化合物のうち、式(7b)で表される化合物は、例えば、下記に示
す方法によって製造される。
Figure 2024055860000009

〔式中、n、R2a、R2b、R2c、R2d、R3a、R3b、およびR3cは、項1
と同義である。〕
化合物(7b)は、適当な不活性溶媒中で化合物(14)と式(15)で表されるチオ
ールを、適当な塩基存在下、反応させることにより製造される。当該反応は、必要に応じ
て、相関移動触媒の存在下で行ってもよい。反応温度は通常約-20℃から用いた溶媒の
沸点までの範囲の温度である。反応時間は、反応温度、使用される塩基、原料、および溶
媒などの条件によって異なるが、通常10分間~48時間である。
塩基の具体例としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピ
リジンなどの有機塩基;炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸水素カリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸カリウ
ム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウムなどの無機塩基;ナトリウムメトキシド、カ
リウムtert-ブトキシドなどの金属アルコキシドなどが挙げられる。
相関移動触媒の具体例としては、例えば、硫酸水素テトラブチルアンモニウムなどが挙
げられる。
不活性溶媒の具体例としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン
化炭化水素;ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン(THF)、1,4-ジオキサンなどのエーテル系溶媒;メタノール、エタノー
ル、2-プロパノールなどの低級アルコール;アセトニトリル、アセトン、メチルエチル
ケトン、ジメチルホルムアミド、N-メチル-2-ピロリジノン、ジメチルスルホキシド
などの非プロトン性極性溶媒;およびこれらの混合溶媒などが挙げられる。
製造法7
式Iで表される化合物のうち、式(1c)で表される化合物は、例えば、下記に示す方
法によって製造される。
Figure 2024055860000010

〔式中、n、R2a、R2b、R2c、R2d、R3a、R3b、R3cおよびXは、項
1と同義である。〕
化合物(1c)は、適当な不活性溶媒中で化合物(16)を適当な還元剤と反応させる
ことにより製造される。反応温度は通常約-20℃から用いた溶媒の沸点までの範囲の温
度である。反応時間は、反応温度、使用される原料、および溶媒などの条件によって異な
るが、通常10分間~48時間である。
還元剤の具体例としては、例えば、水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリ
ウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ジイソブチルアルミニウム等の複合水素化
合物;ボラン錯体(ボラン-ジメチルスルフィド錯体またはボラン-テトラヒドロフラン
錯体等)等が挙げられる。
不活性溶媒の具体例としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン
化炭化水素;ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン(THF)、1,4-ジオキサンなどのエーテル系溶媒;およびこれらの混合溶
媒などが挙げられる。
上記の製造法を適宜組み合わせることにより、所望の位置に所望の置換基を有する本開
示化合物を得ることができる。上記製造法における中間体および生成物の単離、精製は、
通常の有機合成で用いられる方法、例えばろ過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、結晶化、各種
クロマトグラフィーなどを適宜組み合わせて行うことができる。また、中間体においては
、特に精製することなく次の反応に供することもできる。
上記の製造法における原料化合物または中間体は、反応条件などにより、例えば塩酸塩
などの塩の形態で存在し得るものもあるが、そのまま、または遊離の形で使用することが
できる。原料化合物または中間体が塩の形態で得られ、原料化合物または中間体を遊離の
形で使用または取得したい場合には、これらを適当な溶媒に溶解または懸濁し、例えば炭
酸水素ナトリウム水溶液などの塩基などで中和することにより遊離の形へ変換できる。
式Iで表される化合物またはその薬学的に許容される塩の中には、ケトエノール体のよ
うな互変異性体、位置異性体、幾何異性体または光学異性体のような異性体が存在し得る
ものもあるが、これらを含め可能な全ての異性体および該異性体のいかなる比率における
混合物も本開示に包含される。
また、光学異性体は前記製造法の適切な工程で、光学活性カラムを用いた方法、分別結
晶化法などの公知の分離工程を実施することで分離することができる。また、出発原料と
して光学活性体を使用することもできる。
式Iで表される化合物の塩を取得したい場合は、式Iで表される化合物の塩が得られる
場合はそのまま精製すればよく、また式Iで表される化合物が遊離の形で得られる場合は
、式Iで表される化合物を適当な溶媒に溶解または懸濁し、酸または塩基を加えて塩を形
成させればよい。
本開示化合物は、微量アミン関連受容体TAAR1受容体に対するアゴニスト活性を有
し、既存の精神疾患治療薬とは異なる作用機序を有することから、種々の精神疾患におい
て薬物治療の新たな選択肢を提供することができる。すなわち、本開示化合物は精神疾患
の治療に有効である。また、本開示化合物は中枢神経系疾患にも有効である。
有効性が期待される精神疾患または中枢神経系疾患としては、例えば、国際疾病分類第
10版(ICD-10)における、F00-F09:症状性を含む器質性精神障害、F1
0-F19:精神作用物質使用による精神および行動の障害、F20-F29:統合失調
症,統合失調症型障害および妄想性障害、F30-F39:気分[感情]障害、F40-F
48:神経症性障害,ストレス関連障害および身体表現性障害、F51:非器質性睡眠障
害、F52:性機能不全,器質性障害または疾病によらないもの、F84:広汎性発達障
害、F90-F98:小児期および青年期に通常発症する行動および情緒の障害、G20
-G26:錐体外路障害および異常運動、G30-G32:神経系のその他の変性疾患、
G47:睡眠障害などが挙げられる。
F00-F09:症状性を含む器質性精神障害の具体例としては、例えば、アルツハイ
マー病の認知症血管性認知症、レビー小体型認知症、パーキンソン病の認知症、脳損傷な
どの疾患に伴う精神障害、脳機能不全および身体疾患による他の精神障害などが挙げられ
る。
F10-F19:精神作用物質使用による精神および行動の障害の具体例としては、例
えば、種々の物質使用による振戦せん妄、精神病性障害、健忘症候群などが挙げられる。
F20-F29:統合失調症,統合失調症型障害および妄想性障害の具体例としては、
例えば、妄想型統合失調症、単純統合失調症、妄想性障害などが挙げられる。
F30-F39:気分[感情]障害の具体例としては、例えば、躁病エピソード、双極性
感情障害、うつ病エピソードなどが挙げられる。
F40-F48:神経症性障害,ストレス関連障害および身体表現性障害の具体例とし
ては、例えば、恐怖症性不安障害、強迫性障害、身体表現性障害などが挙げられる。
F51:非器質性睡眠障害の具体例としては、例えば、非器質性不眠症、睡眠性遊行症
、悪夢などが挙げられる。
F52:性機能不全,器質性障害または疾病によらないものの具体例としては、例えば
、性欲欠如、または性欲喪失、詳細不明の性機能障害などが挙げられる。
F84:広汎性発達障害の具体例としては、例えば、自閉症、精神遅滞および常同運動
に関連した過動性障害などが挙げられる。
F90-F98:多動性障害小児期および青年期に通常発症する行動および情緒の障害
の具体例としては、例えば、多動性障害、行為障害、行為および情緒の混合性障害などが
挙げられる。
G20-G26:錐体外路障害および異常運動の具体例としては、例えば、パーキンソ
ン病、続発性パーキンソン症候群、ジスキネジア、脊髄小脳変性症などが挙げられる。
G30-G32:神経系のその他の変性疾患の具体例としては、例えば、アルツハイマ
ー病、前頭側頭葉型認知症、前頭側頭葉変性症、レビー小体型認知症、老人性脳変性、進
行性核上性麻痺などが挙げられる。
G47:睡眠障害の具体例としては、例えば、睡眠の導入および維持の障害[不眠症]、
睡眠・覚醒スケジュール障害、ナルコレプシー、およびカタプレキシーなどが挙げられる
本開示化合物は、これらの疾患に伴う種々の症状(精神病症状、不穏、攻撃性、易刺激
性および易怒性、睡眠障害、うつ症状、不安症状、認知機能障害など)の治療または再発
予防にも有用である。
有効性が期待される精神疾患または中枢神経系疾患としては、好ましくは、統合失調症
、統合失調症の陽性症状、統合失調症の陰性症状、精神病性の特徴を伴う双極性障害、精
神病性の特徴を伴う抑うつ障害、認知症に伴う精神病症状、アルツハイマー病に伴う精神
病症状、レビー小体型認知症に伴う精神病症状、パーキンソン病認知症に伴う精神病症状
、パーキンソン病に伴う精神病症状、またはアルツハイマー病に伴う焦燥、興奮もしくは
攻撃性が挙げられ、より好ましくは、統合失調症、認知症に伴う精神病症状、アルツハイ
マー病に伴う精神病症状、レビー小体型認知症に伴う精神病症状、またはアルツハイマー
病に伴う焦燥、興奮もしくは攻撃性が挙げられる。
本開示化合物は、微量アミン関連受容体TAAR1受容体に対してアゴニスト活性を示
す(試験例1)。本開示化合物の好ましい態様においては、QT延長による不整脈の発現
指標であるhERGチャネル阻害活性が弱いため(試験例3)、心血管系に対する影響が
小さいことが期待できる。すなわち、薬理作用の発現濃度と副作用の発現濃度が乖離して
いる。
本開示化合物は、経口的または非経口的に投与することができる。経口的に投与する場
合、通常用いられる投与形態で投与することができる。非経口的には、局所投与剤、注射
剤、経皮剤、経鼻剤などの形で投与することができる。経口剤または直腸投与剤としては
、例えば、カプセル、錠剤、ピル、散剤、カシェ剤、坐剤、液剤などが挙げられる。注射
剤としては、例えば、無菌の溶液または懸濁液などが挙げられる。局所投与剤としては、
例えば、クリーム、軟膏、ロ-ション、経皮剤(通常のパッチ剤、マトリクス剤)などが
挙げられる。
上記の剤形は、通常の方法で、薬学的に許容される賦形剤、添加剤とともに製剤される
。薬学的に許容される賦形剤、添加剤としては、担体、結合剤、香料、緩衝剤、増粘剤、
着色剤、安定剤、乳化剤、分散剤、懸濁化剤、防腐剤などが挙げられる。
薬学的に許容される担体としては、例えば、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシ
ウム、タルク、砂糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、澱粉、ゼラチン、トラガン
ト、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロ-ス、低融点ワックス、カカ
オバターなどが挙げられる。カプセルは、本開示化合物を薬学的に許容される担体と共に
中に入れることにより製剤できる。本開示化合物は薬学的に許容される賦形剤と共に混合
し、または賦形剤なしにカプセルの中に入れることができる。カシェ剤も同様の方法で製
造できる。
注射用液剤としては、溶液、懸濁液、乳剤などが挙げられる。例えば、水溶液、水-プ
ロピレングリコール溶液などが挙げられる。液剤は、水を含んでもよいポリエチレングリ
コールまたは/およびプロピレングリコールの溶液の形で製造することもできる。経口投
与に適切な液剤は、本開示化合物を水に加え、着色剤、香料、安定化剤、甘味剤、溶解剤
、増粘剤などを必要に応じて加え製造することができる。また、経口投与に適切な液剤は
、本開示化合物を分散剤とともに水に加え、粘稠にすることによっても製造できる。増粘
剤としては、例えば、薬学的に許容される天然または合成ガム、レジン、メチルセルロー
ス、ナトリウムカルボキシメチルセルロースまたは公知の懸濁化剤などが挙げられる。
本開示の医薬は、本開示化合物を1~99重量%で含有し得る。本開示の医薬は、本開
示化合物を1重量%以上、5重量%以上、10重量%以上、15重量%以上、20重量%
以上、25重量%以上、30重量%以上、35重量%以上、40重量%以上、45重量%
以上、50重量%以上、55重量%以上、60重量%以上、65重量%以上、70重量%
以上、75重量%以上、80重量%以上、85重量%以上、90重量%以上、95重量%
以上で含有し得る。本開示化合物を99重量%以下、95重量%以下、90重量%以下、
85重量%以下、80重量%以下、75重量%以下、70重量%以下、65重量%以下、
60重量%以下、55重量%以下、50重量%以下、45重量%以下、40重量%以下、
35重量%以下、30重量%以下、25重量%以下、20重量%以下、15重量%以下、
10重量%以下、5重量%以下、1重量%以下で含有し得る。
例えば、本開示の医薬がカプセル、錠剤、ピル、散剤、カシェ剤、坐剤、液剤で処方さ
れる場合、製剤1単位当たり、0.1~1000mgで本開示の化合物を含み得る。
用量は、個々の化合物により、また患者の疾患、年齢、体重、性別、症状、投与経路な
どにより変化するが、通常は成人(体重50kg)に対して、本開示化合物を、0.1~
1000mg/日、好ましくは1~300mg/日を1日1回または2ないし3回に分け
て投与する。また、数日~数週に1回投与することもできる。
本開示化合物は、その効果の増強および/または副作用の軽減を目的として、他の薬物
と併用して用いることができる。以下、本開示化合物と併用し得る薬物を、併用薬剤と略
記する。
併用薬剤の具体例としては、例えば、抗うつ薬、抗不安薬、統合失調症治療薬、ドパミ
ン補充薬、ドパミン受容体アゴニスト、パーキンソン病治療薬、抗癲癇薬、鎮痛薬、ホル
モン製剤、片頭痛治療薬、アドレナリンβ受容体アンタゴニスト、認知症治療薬、気分障
害治療薬、制吐剤、睡眠導入剤、抗痙攣薬などが挙げられる。併用薬剤として、好ましく
は、選択的セロトニン再取り込み阻害剤などの抗不安薬が挙げられる。
本開示化合物および併用薬剤の投与期間は限定されず、これらを投与対象に対し、同時
に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。また、本開示化合物と併用薬剤の
合剤としてもよい。併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選
択することができる。また、本開示化合物と併用薬剤の配合比は、投与対象、投与ルート
、対象疾患、症状、組み合わせなどにより適宜選択することができる。例えば投与対象が
ヒトである場合、本開示化合物1重量部に対し、併用薬剤を0.01~100重量部用い
ればよい。また、その副作用抑制の目的として、制吐剤、睡眠導入剤、抗痙攣薬などの薬
剤(併用薬剤)と組み合わせて用いることができる。
以下に本開示を、参考例、実施例および試験例により、更に具体的に説明するが、本開
示はもとより、上述の説明も含め以下の参考例、実施例および試験例等に限定されるもの
ではない。従って、本開示の範囲は、本明細書に具体的に記載された実施形態にも実施例
にも限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。尚、以下の参考例および実施
例において示された化合物名は、必ずしもIUPAC命名法に従うものではない。また、
化合物の同定は、プロトン核磁気共鳴吸収スペクトル(H-NMR)、LC-MSなど
を用いて行った。LC-MSは下表に示す種々の条件を用いて測定を行った。リテンショ
ンタイム(R.T.)は、LC-MS測定におけるマススペクトルピークが現れた時間を表
す。
Figure 2024055860000011
本明細書において以下の略号を使用することもある。
Me:メチル
Et:エチル
DMF:N、N-ジメチルホルムアミド
THF:テトラヒドロフラン
tert-:ターシャリー
TBS:tert-ブチルジメチルシリル
CDCl:重クロロホルム
DMSO-D:重ジメチルスルホキシド
CDOD:重メタノール
プロトン核磁気共鳴スペクトルは、JEOL社製FT-NMR測定装置(400MHz
)を用いて測定した。ケミカルシフト値はδ値(ppm)にて記載した。NMRに用いら
れる記号としては、sは一重線、dは二重線、ddは二重の二重線、dtは二重の三重線
、tは三重線、qは四重線、mは多重線、brは幅広い、brsは幅広い一重線、および
Jは結合定数を意味する。
実施例1
rac-1-[(3R,4S)-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-ピラノ[3,2
-b]ピリジン-4-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000012

参考例1-1の化合物(461mg)、メタノール(4.4mL)と水(2.2mL)
の混合物に、室温で水酸化ナトリウム(235mg)を加えた。60℃で5時間撹拌後、
水層がpH5になるまで3mol/L 塩酸を加えた。反応溶液を濃縮した後、濃縮残渣
をメタノールに溶解させ、不溶物をろ過し、濃縮した。
得られた濃縮残渣(406mg)のトルエン溶液(28mL)に、室温でトリエチルア
ミン(0.819mL)とジフェニルリン酸アジド(0.842mL)を加えた。室温で
30分攪拌後、反応溶液を100℃に昇温した。100℃で1時間撹拌後、反応溶液を濃
縮した。濃縮残渣とテトラヒドロフラン(20mL)の混合物に、氷冷下5mol/L
水酸化ナトリウム水溶液(6.66mL)を加えた。室温で3時間撹拌後、反応混合物に
二炭酸ジtert-ブチル(1.28g)を加えた。室温で15時間撹拌後、反応混合物
に水(20mL)を加え、クロロホルム(20mL×3回)で抽出し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ
キサン/酢酸エチル)で分離精製した。
得られた精製物(31mg)と酢酸エチル(1.0mL)の混合物に、4mol/L塩
化水素-酢酸エチル(1.0mL)を加え、室温で2時間攪拌した。その後、析出した固
体をろ取し、ジエチルエーテル(1.0mL)で洗浄し、減圧乾燥することで表題化合物
(26mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CD3OD) δ:8.31(1H,dd,J=5.5,1.2Hz),7.74(1H,dd,J=8.6,1.2Hz),7.65(1H
,dd,J=8.6,5.5Hz),4.36(1H,dd,J=11.0,3.1Hz),4.21(1H,dd,J=11.0,6.7Hz),3.72-3.66(1H,
m),3.48-3.36(2H,m),2.55-2.45(1H,m),1.12(3H,d,J=7.3Hz).
実施例2
rac-1-[(3S,4S)-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-ピラノ[3,2
-b]ピリジン-4-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000013

実施例1と同様の手法により、参考例1-2の化合物から表題化合物を得た。
1H-NMR(400MHz,CD3OD) δ:8.46(1H,dd,J=5.5,1.2Hz),8.00(1H,dd,J=7.9,1.2Hz),7.85(1H
,dd,J=7.9,5.5Hz),4.40(1H,dd,J=11.6,2.4Hz),4.27(1H,dd,J=11.6,3.7Hz),3.53-3.43(3H,
m),2.50-2.40(1H,m),1.15(3H,d,J=6.7Hz).
実施例3
rel-1-[(3R,4R)-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-ピラノ[3,2
-b]ピリジン-4-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000014

参考例5の化合物をキラルHPLCで光学分割し、第1ピークの化合物を得た。この化
合物(48.0mg)の酢酸エチル溶液(1.0mL)に、室温で4mol/L塩化水素
-酢酸エチル(0.43mL)を加え、室温で2時間攪拌した。その後、析出した固体を
ろ取し、減圧乾燥することで表題化合物を得た。
[キラルHPLC条件]
Column: IC 4.6 cm x 25cm
Solvent: Hexane (90%) - IPA (10%) including diethylamine (0.1%)
Flow rate: 1.0 mL/min
Retention time = 3.8 min (first peak)
[α]D 22.4 -10.4 (c0.1,MeOH)
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6) δ:8.21(3H,brs),8.21(1H,dd,J=4.6,1.5Hz),7.40(1H,brd,J=7.
9Hz),7.35(1H,dd,J=7.9,4.6Hz),4.20(1H,dd,J=11.6,3.0Hz),3.93(1H,dd,J=11.3,7.0Hz),3
.33-3.27(1H,m),3.18-3.11(1H,m),2.98-2.92(1H,m),2.23-2.15(1H,m),1.01(3H,d,J=6.7Hz
).
実施例4
rel-1-[(3S,4S)-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-ピラノ[3,2
-b]ピリジン-4-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000015

参考例5の化合物をキラルHPLCで光学分割し、第2ピークの化合物を得た。この化
合物(44.8mg)の酢酸エチル溶液(1.0mL)に、室温で4mol/L塩化水素
-酢酸エチル(0.40mL)を加え、室温で2時間攪拌した。その後、析出した固体を
ろ取し、減圧乾燥することで表題化合物を得た。
[キラルHPLC条件]
Column: IC 4.6 cm x 25cm
Solvent: Hexane (90%) - IPA (10%) including diethylamine (0.1%)
Flow rate: 1.0 mL/min
Retention time=4.5 min (second peak)
[α]D 22.7 +14.4 (c0.1,MeOH)
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6) δ:8.21(3H,brs),8.21(1H,dd,J=4.6,1.5Hz),7.40(1H,brd,J=7.
9Hz),7.35(1H,dd,J=7.9,4.6Hz),4.20(1H,dd,J=11.6,3.0Hz),3.93(1H,dd,J=11.3,7.0Hz),3
.33-3.27(1H,m),3.18-3.11(1H,m),2.98-2.92(1H,m),2.23-2.15(1H,m),1.01(3H,d,J=6.7Hz
).
実施例5
N-メチル-1-[(2R,4S)-2-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-ピラノ[3
,2-b]ピリジン-4-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000016

参考例6-1の化合物(203mg,0.728mmol)とテトラヒドロフラン(1
0.0mL)の混合物に、55% 水素化ナトリウム(95.0mg)を氷冷下加えた。
氷冷下にて30分撹拌後、ヨードメタン(0.453mL,7.28mmol)を加えた
。室温にて3時間撹拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)を加え、酢酸エチル
(10mL×2回)で抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し濃縮
した。
得られた生成物(192mg)と酢酸エチル(3.0mL)の混合物に、4mol/L
塩化水素-酢酸エチル(3.0mL)を氷冷下加え、室温で2時間攪拌した。その後、析
出した固体をろ取し、減圧乾燥することで表題化合物(142mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6) δ:9.56(1H,brs),9.13(1H,brs),8.29(1H,d,J=4.9Hz),7.62(1H,
d,J=7.9Hz),7.52(1H,dd,J=7.9,4.9Hz),4.41-4.35(1H,m),3.56-3.54(1H,m),3.40-3.29(2H,
m),2.61(3H,t,J=4.9Hz),2.45-2.35(1H,m),1.88-1.80(1H,m),1.38(3H,d,J=6.1Hz).
実施例6~7
実施例5に記載の方法に準じ、対応する参考例の化合物より、実施例6~7の化合物を
得た。
Figure 2024055860000017
実施例8
1-[(2R,3S)-6-フルオロ-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b
]ピリジン-3-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000018

参考例13の化合物(98mg,3.47mmol)と2-プロパノール(3.5mL
)の混合物に、4mol/L塩化水素-シクロペンチルメチルエーテル(2mL)を加え
、室温で2時間攪拌した。反応溶液を濃縮した後、得られた固体を2-プロパノールから
再結晶し、表題化合物(39.7mg)を得た。
[α]D 25.8 +46.8 (c0.005,MeOH)
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6) δ:8.12-8.02(4H,m),7.30-7.25(1H,m),5.01-4.95(1H,m),3.41-
3.31(1H,m),3.22-3.08(2H,m),1.46(3H,d,J=6.7Hz).
実施例9~25
実施例8に記載の方法に準じ、対応する参考例の化合物より、実施例9~25の化合物
を得た。
Figure 2024055860000019

Figure 2024055860000020

Figure 2024055860000021
実施例27
1-[(2R,3S)-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b]ピリジン-3
-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000022

参考例37の化合物(23.6g,79.0mmol)とメタノール(158mL)の
混合物に、10% パラジウム-炭素(8.00g)を窒素雰囲気下で加えた。室温、水
素雰囲気下にて5時間攪拌後、セライトろ過し、濃縮した。
濃縮残渣と2-プロパノール(158mL)の混合物に、4mol/L塩化水素-シク
ロペンチルメチルエーテル(43.5mL,174mmol)を加え、室温で15分攪拌
した。反応溶液を濃縮した後、得られた粗結晶を2-プロパノールとメタノールから再結
晶し、表題化合物(9.57g)を得た。
[α]D 25.3 +37.4 (c0.01,MeOH)
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6) δ:8.54-8.33(3H,s),8.11(1H,dd,J=4.6,1.5Hz),7.37(1H,dd,J=
7.9,1.5Hz),7.33(1H,dd,J=7.9,4.6Hz),5.03(1H,dq,J=6.7,6.1Hz),3.60-3.57(1H,m),3.32-
3.29(1H,m),3.21-3.16(1H,m),1.47(3H,d,J=6.1Hz).
実施例28~32
実施例27に記載の方法に準じ、対応する参考例の化合物より、実施例28~32の化
合物を得た。
Figure 2024055860000023
実施例33
rac-1-[(5aS,9aR,10S)-6,7,8,9,9a,10-ヘキサヒドロ
-5aH-[1]ベンゾピラノ[3,2-b]ピリジン-10-イル]メタンアミン二塩
酸塩
Figure 2024055860000024

参考例50の化合物(123mg,0.497mmol)のトルエン溶液(7.1mL
)に、トリエチルアミン(0.208mL,1.49mmol)とジフェニルリン酸アジ
ド(0.214mL,0.995mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。90℃で
1時間攪拌後、反応混合物に氷冷下5mol/L 水酸化ナトリウム水溶液(1.69m
L)を滴下し、室温で2時間攪拌した。反応混合物に6mol/L塩酸をpH2になるま
で加え、濃縮した。濃縮残渣にメタノールを加え、不溶物をろ過により除去した後、濃縮
した。残渣のクロロホルム溶液(10mL)にトリエチルアミン(0.208mL,1.
49mmol)と二炭酸 ジ-tert-ブチル(0.346mL,1.49mmol)
を加えた。室温で1時間攪拌後、反応混合物に水(30mL)を加え、クロロホルム(3
0mL×2回)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製した。得られ
た生成物の酢酸エチル溶液(1.0mL)に、4mol/L塩化水素-酢酸エチル(1.
0mL)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合を濃縮した後、アミノシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)で分離精製し、表題化合物(13m
g)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.06(1H,dd,J=4.6,1.5Hz),7.03(1H,dd,J=8.6,1.5Hz),6.99(1H
,dd,J=8.6,4.6Hz),3.62(1H,dt,J=10.5,4.5Hz),3.50(1H,dd,J=12.5,3.1Hz),2.90(1H,dd,J=
12.5,6.4Hz),2.86(2H,brs),2.68(1H,ddd,J=11.0,6.1,3.1Hz),2.17-2.08(2H,m),1.84-1.79
(1H,m),1.74-1.68(1H,m),1.59(1H,ddd,J=10.4,10.4,3.1Hz),1.47-1.18(4H,m),1.02(1H,dd
d,J=12.5,12.5,3.7Hz).
実施例34
1-[(2R,3S)-2,7-ジメチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b]ピリジ
ン-3-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000025

実施例33と同様の手法により、参考例51の化合物から表題化合物を得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6) δ:8.45(3H,brs),8.10(1H,d,J=5.5Hz),7.37(1H,d,J=5.5Hz),5.
10(1H,dq,J=6.7,6.7Hz),3.74-3.67(1H,m),3.43-3.37(1H,m),3.27-3.18(1H,m),2.25(3H,s)
,1.49(3H,d,J=6.7Hz).
実施例35
1-[(2R,3S)-2,5-ジメチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b]ピリジ
ン-3-イル]メタンアミン
Figure 2024055860000026

参考例52の化合物(24.4mg,0.0878mmol)の酢酸エチル溶液(1.
0mL)に、4mol/L塩化水素-酢酸エチル(1.0mL)を加えた。室温で2時間
攪拌後、析出した固体をろ取して乾燥した。得られた固体(20mg)のクロロホルム懸
濁液(1.0mL)に、トリエチルアミン(0.039mL,0.279mmol)とト
リフルオロ酢酸無水物(0.013mL,0.096mmol)を加え、室温で2時間攪
拌した。反応混合物に水(30mL)を加え、クロロホルム(30mL×2回)で抽出し
、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製した。得られた生成物、メタノール(0.
9mL)と水(0.1mL)の混合物に炭酸カリウム(55.0mg,0.398mmo
l)を加え、50℃で2時間攪拌した。反応混合物に水(30mL)を加え、クロロホル
ム(30mL×2回)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。残渣
をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)で分離精製
し、表題化合物(8.2mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:6.85(1H,d,J=8.6Hz),6.81(1H,d,J=8.6Hz),4.65-4.58(1H,dq,J
=6.1,6.1Hz),3.03-2.99(3H,m),2.40(3H,s),2.10(2H,s),1.43(3H,d,J=6.1Hz).
実施例36
rac-1-[(2R,3R)-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b]ピリ
ジン-3-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000027

参考例38の10:1のジアステレオマー混合物(1.66g,8.59mmol)の
トルエン溶液(57.3mL)に、室温でトリエチルアミン(3.59mL,25.8m
mol)とジフェニルリン酸アジド(3.69mL,17.2mmol)を加え、室温で
30分攪拌した。90℃で1時間撹拌後、反応混合物に氷冷下5mol/L 水酸化ナト
リウム水溶液(29.2mL)を滴下した。反応混合物を2時間かけて室温へ昇温した後
、水層がpH5になるまで6mol/L 塩酸を加えた。反応混合物を濃縮した後、濃縮
残渣をメタノールに溶解させ、不溶物をろ過し、濃縮した。続いて、濃縮残渣とクロロホ
ルム(100mL)の混合物に、トリエチルアミン(3.59mL,25.8mmol)
と二炭酸ジtert-ブチル(5.63g,25.8mmol)を加えた。室温で1時間
攪拌した後、反応混合物に水(100mL)を加え、クロロホルム(50mL×2回)で
抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製した。得られた生成物の一部
(100mg)を、さらに逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー(水/アセトニトリ
ル/トリフルオロ酢酸)で分離精製し得た。
得られた生成物(10mg)と酢酸エチル(1.0mL)の混合物に、4mol/L塩
化水素-酢酸エチル(0.1mL)を加え、室温で1時間攪拌した。その後、析出した固
体をろ取し、減圧乾燥することで表題化合物(7.0mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6) δ:8.13-7.99(3H,brs),8.04(1H,dd,J=3.7,2.4Hz),7.23-7.20(2
H,m),5.15(1H,dq,J=9.2,6.1Hz),3.77(1H,dd,J=7.9,7.9Hz),3.24-3.17(2H,m),1.34(3H,d,J
=6.1Hz).
実施例37
1-[(2R,3S)-6-クロロ-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b]
ピリジン-3-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000028

参考例53の化合物(342mg,1.50mmol)のトルエン溶液(2.2mL)
に、室温でトリエチルアミン(0.314mL,2.25mmol)とジフェニルリン酸
アジド(0.388mL,1.80mmol)を加え、室温で30分攪拌した。90℃で
1時間撹拌後、反応混合物に氷冷下5mol/L 水酸化ナトリウム水溶液(5.11m
L)を滴下した。反応混合物を2時間かけて室温へ昇温した後、水層がpH5になるまで
6mol/L 塩酸を加えた。反応混合物を濃縮した後、濃縮残渣をメタノールに溶解さ
せ、不溶物をろ過し、濃縮した。続いて、濃縮残渣とクロロホルム(2.2mL)の混合
物に、トリエチルアミン(0.628mL,4.51mmol)と二炭酸ジtert-ブ
チル(984mg,4.51mmol)を加えた。室温で1時間攪拌した後、反応混合物
に水(4.0mL)を加え、クロロホルム(4mL×2回)で抽出し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ
キサン/酢酸エチル)で分離精製した。
得られた化合物(219mg)と2-プロパノール(1.5mL)の混合物に、4mo
l/L塩化水素-シクロペンチルメチルエーテル(1.83mL)を加え、室温で1時間
攪拌した。反応溶液を濃縮した後、得られた粗結晶を2-プロパノールとメタノールから
再結晶し、表題化合物(66mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6) δ:8.14(3H,brs),8.08(1H,d,J=1.8Hz),7.44(1H,d,J=1.8Hz),4.
97(1H,dq,J=6.1,6.1Hz),3.43-3.38(1H,m),3.23-3.11(2H,m),1.47(3H,d,J=6.1Hz).
実施例38
1-[(2R,3S)-5-クロロ-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b]
ピリジン-3-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000029

実施例37と同様の手法により、参考例54の化合物から表題化合物を得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6) δ:8.11(3H,brs),7.29(2H,s),5.01-4.92(1H,m),3.47-3.39(1H,
m),3.20(1H,dd,J=13.1,5.2Hz),3.14(1H,dd,J=13.1,8.2Hz),1.45(3H,d,J=6.7Hz).
実施例39
rel-1-[(4R)-3,4-ジヒドロ-2H-チオピラノ[3,2-b]ピリジン
-4-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000030

参考例15の化合物をキラルHPLCで光学分割し、第1ピークの化合物を得た。この
化合物(20.0mg,0.0713mmol)の酢酸エチル溶液(1.0mL)に、4
mol/L塩化水素-酢酸エチル(0.178mL)を加え、室温で2時間攪拌した。そ
の後、析出した固体をろ取し、減圧乾燥することで表題化合物(12mg)を得た。
[キラルHPLC条件]
Column: IC
Solvent: Hexane (90%) - IPA (10%) including diethylamine (0.1%)
Flow rate: 1.0 mL/min
Retention time = 7.7 min (first peak)
[α]D 24.0 -34.5 (c0.1,MeOH)
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6) δ:8.27(1H,dd,J=4.6,1.5Hz),8.13(3H,brs),7.65(1H,dd,J=7.9
,1.5Hz),7.24(1H,dd,J=7.9,4.6Hz),3.32-3.19(2H,m),3.16-3.07(3H,m),2.32-2.22(1H,m),
2.09-2.00(1H,m).
実施例40
rel-1-[(4S)-3,4-ジヒドロ-2H-チオピラノ[3,2-b]ピリジン
-4-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000031

参考例15の化合物をキラルHPLCで光学分割し、第2ピークの化合物を得た。その
後、実施例39と同様の手法により、表題化合物を得た。
[キラルHPLC条件]
Column: IC
Solvent: Hexane (90%) - IPA (10%) including diethylamine (0.1%)
Flow rate: 1.0 mL/min
Retention time = 9.2 min (second peak)
[α]D 24.3 +22.6 (c0.1,MeOH)
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6) δ:8.27(1H,dd,J=4.6,1.5Hz),8.13(3H,brs),7.65(1H,dd,J=7.9
,1.5Hz),7.24(1H,dd,J=7.9,4.6Hz),3.32-3.19(2H,m),3.16-3.07(3H,m),2.32-2.22(1H,m),
2.09-2.00(1H,m).
実施例41
rel-1-[(3R)-2,3-ジヒドロチエノ[3,2-b]ピリジン-3-イル]
メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000032

参考例18の化合物をキラルHPLCで光学分割し、第1ピークの化合物を得た。その
後、実施例39と同様の手法により、表題化合物を得た。
[キラルHPLC条件]
Column: IC
Solvent: Hexane (90%) - IPA (10%)
Flow rate: 1.0 mL/min
Retention time = 7.67 min (first peak)
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6) δ:8.32(3H,brs),8.24-8.24(1H,m),7.80-7.78(1H,m),7.26-7.2
4(1H,m),3.84-3.81(1H,m),3.64-3.57(1H,m),3.40-3.34(2H,m),3.17-3.10(1H,m).
実施例42
rel-1-[(3S)-2,3-ジヒドロチエノ[3,2-b]ピリジン-3-イル]
メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000033

参考例18の化合物をキラルHPLCで光学分割し、第2ピークの化合物を得た。その
後、実施例39と同様の手法により、表題化合物を得た。
[キラルHPLC条件]
Column: IC
Solvent: Hexane (90%) - IPA (10%)
Flow rate: 1.0 mL/min
Retention time = 9.19 min (second peak)
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6) δ:8.24-8.23(1H,m),8.21(3H,brs),7.76(1H,d,J=7.3Hz),7.24-
7.22(1H,m),3.80-3.78(1H,m),3.62-3.59(1H,m),3.38-3.35(2H,m),3.17-3.11(1H,m).
実施例43
rel-1-[(2R,3S)-2-エチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b]ピリ
ジン-3-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000034

参考例33の化合物をキラルHPLCで光学分割し、第1ピークの化合物を得た。その
後、実施例39と同様の手法により、表題化合物を得た。
[キラルHPLC条件]
Column: IC
Solvent: Hexane (95%) including diethylamine (0.1%) - IPA (5%) includin
g diethylamine (0.1%)
Flow rate: 1.0 mL/min
Retention time = 9.72 min (first peak)
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6) δ:8.11-8.03(4H,m),7.25-7.15(2H,m),4.76-4.66(1H,m),3.53-
3.44(1H,s),3.25-3.10(2H,m),1.85-1.67(2H,m),0.99(3H,t,J=7.3Hz).
実施例44
rel-1-[(2S,3R)-2-エチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b]ピリ
ジン-3-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000035

参考例33の化合物をキラルHPLCで光学分割し、第2ピークの化合物を得た。その
後、実施例39と同様の手法により、表題化合物を得た。
[キラルHPLC条件]
Column: IC
Solvent: Hexane (95%) including diethylamine (0.1%) - IPA (5%) includin
g diethylamine (0.1%)
Flow rate: 1.0 mL/min
Retention time = 12.64 min (second peak)
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6) δ:8.30-8.02(4H,m),7.24-7.19(2H,m),4.75-4.65(1H,s),3.53-
3.48(1H,m),3.23-3.13(2H,m),1.81-1.70(2H,m),0.97(3H,t,J=6.7Hz).
実施例45
rac-1-(3,4-ジヒドロ-2H-チオピラノ[3,2-b]ピリジン-4-イル
)-N-メチルメタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000036

参考例15の化合物(244mg,0.870mmol)とN,N-ジメチルホルムア
ミド(2.2mL)の混合物に、55% 水素化ナトリウム(144mg)を氷冷下加え
た。氷冷下にて10分撹拌後、ヨードメタン(0.544mL,8.70mmol)を加
えた。室温にて2時間撹拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液(5mL)を加え、2:1-
ヘキサン/酢酸エチル(5mL×3回)で抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過
して濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル
)で分離精製した。
得られた化合物(150mg)と酢酸エチル(1.1mL)の混合物に、4mol/L
塩化水素-酢酸エチル(1.1mL)を加え、室温で2時間攪拌した。その後、析出した
固体をろ取し、ジエチルエーテル(4.0mL)で洗浄し、減圧乾燥することで表題化合
物(101mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6) δ:8.87(2H,brs),8.26(1H,dd,J=4.6,1.2Hz),7.64(1H,dd,J=7.9
,1.2Hz),7.24(1H,dd,J=7.9,4.6Hz),3.36-3.32(2H,m),3.23-3.10(3H,m),2.62(3H,t,J=5.5H
z),2.29-2.25(1H,m),2.04-2.02(1H,m).
実施例46
N-メチル-1-[(2R,3S)-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b]
ピリジン-3-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000037

実施例27の化合物(10mg,0.042mmol)とクロロホルム(0.10mL
)の混合物に、トリエチルアミン(0.024mL,0.169mmol)と二炭酸ジt
ert-ブチル(18mg,0.084mmol)を加えた。室温で1時間攪拌した後、
反応混合物を濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢
酸エチル)で分離精製した。
得られた化合物(101mg,0.382mmol)とN,N-ジメチルホルムアミド
(0.764mL)の混合物に、55%水素化ナトリウム(50.0mg)を氷冷下加え
た。氷冷下にて10分撹拌後、ヨードメタン(0.239mL,3.82mmol)を加
えた。室温にて1時間撹拌後、水(2mL)を加え、クロロホルム(2mL×3回)で抽
出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製した。
得られた化合物(50mg)と酢酸エチル(1.0mL)の混合物に、4mol/L塩
化水素-酢酸エチル(0.955mL)を加え、室温で2時間攪拌した。その後、析出し
た固体をろ取し、減圧乾燥することで表題化合物(45mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6) δ:9.42(2H,brs),8.12(1H,dd,J=4.6,1.5Hz),7.38(1H,dd,J=8.5
,1.5Hz),7.34(1H,dd,J=8.5,4.6Hz),5.11(1H,dq,J=6.7,6.1Hz),3.72-3.67(1H,m),3.42-3.2
5(2H,m),2.59(3H,t,J=5.2Hz),1.48(3H,d,J=6.7Hz).
実施例47~48
実施例46に記載の方法に準じ、対応する実施例の化合物より、実施例47~48の化
合物を得た。
Figure 2024055860000038
実施例49
1-[(2R,3S)-6-フルオロ-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b
]ピリジン-3-イル]-N-メチルメタンアミン二臭化水素酸塩
Figure 2024055860000039

参考例55の化合物(39.5 g,120 mmol)と30% 臭化水素酸/酢酸
(117 mL)の混合物を室温で3時間攪拌した。その後、混合物を濃縮した。濃縮残
渣に酢酸エチルを加え、攪拌後、固体をろ取した。得られた固体とエタノール(211
mL)の混合物を75℃で加熱攪拌し、固体がすべて溶解したことを確認した後、60℃
まで冷却し、固体の析出を確認後、ヘキサン(633 mL)を滴下した。その後、混合
物を徐々に0℃まで冷却し、固体をろ取し、0℃で冷却したヘキサン/エタノール=9/
1(60 mL)で洗浄し、乾燥することで、表題化合物(34.2 g)を得た。
[α]D 23.7 +33.4 (c0.01,MeOH)
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6) δ:8.62(3H,brs),8.04(1H,dd,J=2.4,1.2Hz),7.30(1H,dd,J=9.8
,2.4Hz),5.04-4.96(1H,m),3.51-3.43(1H,m),3.35-3.22(2H,m),2.64(3H,t,J=5.5Hz),1.48(
3H,d,J=6.1Hz).
実施例50~51
実施例46に記載の方法に準じ、対応する実施例の化合物より、実施例50~51の化
合物を得た。
Figure 2024055860000040
実施例52~61
実施例27に記載の方法に準じ、対応する参考例の化合物より、実施例52~61の化合
物を得た。
Figure 2024055860000041

Figure 2024055860000042
実施例62
rac-1-[(2R,3R,4R)-2,3-ジメチル-3,4-ジヒドロ-2H-ピ
ラノ[3,2-b]ピリジン-4-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000043

参考例88-1の化合物(120mg,0.368mmol)のメタノール溶液(1.
2mL)に、10% パラジウム-炭素(60mg)を加えた。室温、水素雰囲気下にて
4時間攪拌後、セライトろ過し、濃縮した。濃縮残渣に4mol/L塩酸-酢酸エチル(0.
5mL)を加え、ジエチルエーテルでトリチレーションし、表題化合物の塩酸塩を不純物
との混合物として得た。混合物のテトラヒドロフラン懸濁液(3.68mL)にトリエチ
ルアミン(0.154mL)と二炭酸ジtert-ブチル(96mg)を加えた。室温で
2時間撹拌後、水を加え、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して
濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で
分離精製し、精製物(38.7mg)を得た。この精製物(38.7mg)の酢酸エチル
溶液(0.4mL)に、4mol/L塩酸-酢酸エチル(0.331mL)を加えた。室
温で2時間攪拌後、析出した固体をろ取し、減圧乾燥することで表題化合物(24.2m
g)の塩酸塩を白色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CD3OD) δ:8.31-8.26(1H,m),7.75-7.60(2H,m),4.57-4.54(1H,m),3.80-3.
76(2H,m),3.36-3.33(1H,m),2.33(1H,s),1.48-1.47(3H,m),0.92-0.89(3H,m).
実施例63~66
実施例62に記載の方法に準じ、対応する参考例の化合物より、実施例63~66の化合
物を得た。
Figure 2024055860000044
実施例67~79
実施例8に記載の方法に準じ、対応する参考例の化合物より、実施例67~79の化合物
を得た。
Figure 2024055860000045

Figure 2024055860000046
実施例80~87
実施例49に記載の方法に準じ、対応する参考例の化合物より、実施例80~87の化合
物を得た。
Figure 2024055860000047

Figure 2024055860000048
実施例88
rac-1-(2-メトキシ-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-イル)メタ
ンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000049

参考例91の化合物(9mg,0.028mmol)のメタノール溶液(0.28mL
)にヒドラジン一水和物(0.007mL,0.140mmol)を室温で加えた。50
℃で2時間攪拌後、反応混合物を濃縮した。濃縮残渣に1mol/L塩酸を加え、析出し
た固体をろ去し、水で洗浄後、ろ液を濃縮した。濃縮残渣をジエチルエーテルで洗浄し、
減圧乾燥することで表題化合物(7mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CD3OD)δ:7.82(1H,d,J=8.5Hz),7.03(1H,d,J=8.5Hz),4.04(3H,s),3.35-3.2
4(3H,m),2.81-2.79(2H,m),2.05-2.02(1H,m),1.95-1.91(1H,m),1.84-1.83(2H,m).
実施例89
rac-1-[4-(4-メチルフェニル)-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-
8-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000050

実施例88と同様の手法により、参考例101の化合物から表題化合物を得た。
1H-NMR(400MHz,CD3OD)δ:8.62(1H,d,J=5.5Hz),7.67(1H,d,J=6.1Hz),7.39-7.33(4H,m),3.6
7-3.64(1H,m),3.53-3.48(1H,m),3.37-3.34(1H,m),2.86-2.84(2H,m),2.43(3H,s),2.19-2.1
1(1H,m),2.01-1.82(3H,m).
実施例90
rac-1-(5’-メチル-3’H-スピロ[シクロプロパン-1,2’-フロ[3,
2-b]ピリジン]-3’-イル)メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000051

参考例95の化合物(300mg,0.870mmol)、炭酸セシウム(850mg
,2.61mmol)、トリメチルボロキシン(0.365mL)、トルエン(2.9m
L)、水(1.45mL)の混合物に、(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2‘,4’
,6‘-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)[2-(2‘-アミノ-1,1’-
ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホン酸塩(73.6mg,0.087mm
ol)を加えた。90℃で5時間攪拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液(30mL)を加
えた。酢酸エチル(30mL×2回)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して
濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で
分離精製し、精製物(128mg)を得た。この精製物(128mg)に5.1mol/
L臭化水素酸-酢酸(0.387mL)を氷冷下加えた。室温で2時間攪拌後、反応混合
物を濃縮した。濃縮残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/
メタノール)で分離精製した。得られた精製物の2-プロパノール溶液(1.0mL)に
4mol/L塩酸-酢酸エチル(3.0mL)を加え、析出した固体をろ取することで、
表題化合物(44.4mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CD3OD)δ:7.03-7.02(2H,m),3.39-3.27(1H,m),3.04-3.00(1H,m),2.88-2.85
(1H,m),2.47(3H,s),1.13-1.08(3H,m),0.91-0.89(1H,m).
実施例91
rac-1-[4-(シクロブチルオキシ)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[
b]ピリジン-7-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000052

参考例100の化合物(50.0mg,0.189mmol)、シクロブタノール(0
.045mL,0.567mmol)のトルエン溶液(1.89mL)にシアノメチレン
トリブチルホスホラン(0.149mL,0.567mmol)を加えた。100℃で3
時間攪拌後、反応混合物に水(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL×2回)で抽出
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製した。得られた精製物に4mol/
L臭化水素酸-酢酸(0.500mL)を加えた。室温で2時間攪拌後、反応混合物を濃
縮した。濃縮残渣を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー(水/アセトニトリル)で
分離精製した。得られた精製物の2-プロパノール溶液(1.0mL)に4mol/L塩
酸-酢酸エチル(1.0mL)を加え濃縮することで、表題化合物(8.2mg)を得た

1H-NMR(400MHz,CD3OD)δ:8.51(1H,d,J=6.7Hz),7.29(1H,d,J=6.7Hz),5.14-5.07(1H,m),3.9
4-3.90(1H,m),3.59-3.56(1H,m),3.24-3.21(1H,m),3.16-2.98(2H,m),2.64-2.55(3H,m),2.2
7-2.21(3H,m),1.99-1.94(1H,m),1.86-1.78(1H,m).
実施例92
rac-1-(4-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-イル)メタン
アミン
Figure 2024055860000053

参考例104の化合物(40.2mg,0.233mmol)のテトラヒドロフラン溶
液(1.2mL)に、0.91mol/L ボラン―テトラヒドロフラン錯体のテトラヒ
ドロフラン溶液(0.769mL,0.700mmol)を氷冷下加えた。室温で2時間
撹拌後、反応混合物にメタノール(1.0mL)を加え、さらに、濃塩酸(1.0mL)
を加えた。50℃で1時間撹拌後、反応混合物に1mol/L 水酸化ナトリウム水溶液
を加え、クロロホルム/メタノール=4/1(30mL×2回)で抽出し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(クロロホルム/メタノール)で分離精製し、表題化合物(33.5mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:8.26(1H,d,J=4.9Hz),6.90(1H,d,J=4.9Hz),3.13(1H,dd,J=12.8,5
.5Hz),3.01(1H,dd,J=12.8,6.7Hz),2.90-2.84(1H,m),2.63(2H,t,J=6.1Hz),2.20(3H,s),1.9
8-1.74(4H,m).
実施例93-1、実施例93-2
実施例93-1
rac-1-[(5R,7S)-5-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[
b]ピリジン-7-イル]メタンアミン
実施例93-2
rac-1-[(5R,7R)-5-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[
b]ピリジン-7-イル]メタンアミン
Figure 2024055860000054

実施例92と同様な手法により、参考例108の化合物から実施例93-1と実施例9
3-2の1:1のジアステレオマー混合物として表題化合物を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:8.37-8.36(1H,m),7.47-7.44(1H,m),7.10-7.06(1H,m),3.31-1.85
(6H,m),1.40-1.26(3H,m).
実施例94
rel-1-[(2S,3R)-2-メチル(2-H)-2,3-ジヒドロフロ[3,
2-b]ピリジン-3-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000055

実施例57の化合物(112mg,0.470mmol)とトリエチルアミン(0.3
28mL,2.35mmol)のテトラヒドロフラン溶液(2.4mL)に、二炭酸ジt
ert-ブチル(113mg,0.517mmol)を加えた。室温で15時間攪拌後、
反応混合物に水(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL×2回)で抽出し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、精製物(120mg)を得た。得られた精製
物をキラルHPLCで光学分割し、第1ピークの化合物(48.7mg)を得た。その後、実
施例39と同様の手法により、表題化合物(42.9mg)を得た。
[キラルHPLC条件]
Column: IC
Solvent: Hexane(90%) including diethylamine (0.1%) - IPA (10%) includin
g diethylamine (0.1%)
Flow rate: 1.0 mL/min
Retention time = 6.80 min (first peak)
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6) δ:8.23(3H,s),8.07-8.06(1H,m),7.27-7.22(2H,m),3.47-3.45(
1H,m),3.28-3.12(2H,m),1.47(3H,s).
実施例95
rel-1-[(2R,3S)-2-メチル(2-H)-2,3-ジヒドロフロ[3,
2-b]ピリジン-3-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000056

実施例94と同様の手法により、実施例57の化合物からBoc体を得た後、キラルH
PLCで光学分割し、第2ピークの化合物を得た。その後、実施例39と同様の手法によ
り、表題化合物を得た。
[キラルHPLC条件]
Column: IC
Solvent: Hexane (90%) including diethylamine (0.1%) - IPA (10%) includ
ing diethylamine (0.1%)
Flow rate: 1.0 mL/min
Retention time = 8.43 min (second peak)
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6) δ:8.27(3H,s),8.08-8.07(1H,m),7.28-7.25(2H,m),3.49-3.47(
1H,m),3.29-3.12(2H,m),1.46(3H,s).
実施例96
rel-1-[(3’R)-3’H-スピロ[シクロプロパン-1,2’-フロ[3,2
-b]ピリジン]-3’-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000057

実施例94と同様の手法により、実施例58の化合物からBoc体を得た後、キラルH
PLCで光学分割し、第1ピークの化合物を得た。その後、実施例39と同様の手法によ
り、表題化合物を得た。
[キラルHPLC条件]
Column: IC
Solvent: Hexane (90%) - IPA (10%) including diethylamine (0.1%)
Flow rate: 1.0 mL/min
Retention time = 7.41 min (first peak)
1H-NMR(400MHz,CD3OD) δ:8.34-8.34(1H,m),7.67-7.65(2H,m),4.06-4.04(1H,m),3.48-3.
45(1H,m),3.37-3.33(1H,m),1.37-1.21(3H,m),0.95-0.93(1H,m).
実施例97
rel-1-[(3’S)-3’H-スピロ[シクロプロパン-1,2’-フロ[3,2
-b]ピリジン]-3’-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000058

実施例94と同様の手法により、実施例58の化合物からBoc体を得た後、キラルH
PLCで光学分割し、第2ピークの化合物を得た。その後、実施例39と同様の手法によ
り、表題化合物を得た。
[キラルHPLC条件]
Column: IC
Solvent: Hexane (90%) - IPA (10%) including diethylamine (0.1%)
Flow rate: 1.0 mL/min
Retention time = 8.21 min (second peak)
1H-NMR(400MHz,CD3OD) δ:8.34-8.34(1H,m),7.67-7.64(2H,m),4.05-4.04(1H,m),3.49-3.
45(1H,m),3.38-3.33(1H,m),1.37-1.22(3H,m),0.95-0.93(1H,m).
実施例98
rel-1-[(3’R)-6’-クロロ-3’H-スピロ[シクロプロパン-1,2’
-フロ[3,2-b]ピリジン]-3’-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000059

参考例89の化合物をキラルHPLCで光学分割し、第1ピークの化合物を得た。その
後、実施例39と同様の手法により、表題化合物を得た。
[キラルHPLC条件]
Column: AY-H
Solvent: Hexane (90%) - IPA (10%)
Flow rate: 1.0 mL/min
Retention time = 5.04 min (first peak)
1H-NMR(400MHz,CD3OD) δ:8.12-8.12(1H,m),7.29-7.29(1H,m),3.70-3.69(1H,m),3.30-3.
29(1H,m),3.20-3.18(1H,m),1.26-1.24(1H,m),1.20-1.08(2H,m),0.87-0.86(1H,m).
実施例99
rel-1-[(3’S)-6’-クロロ-3’H-スピロ[シクロプロパン-1,2’
-フロ[3,2-b]ピリジン]-3’-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000060

参考例89の化合物をキラルHPLCで光学分割し、第2ピークの化合物を得た。その
後、実施例39と同様の手法により、表題化合物を得た。
[キラルHPLC条件]
Column: AY-H
Solvent: Hexane (90%) - IPA (10%)
Flow rate: 1.0 mL/min
Retention time = 7.34 min (second peak)
1H-NMR(400MHz,CD3OD) δ:8.13(1H,d,J=1.8Hz),7.30(1H,d,J=1.8Hz),3.72-3.70(1H,m),3
.34-3.27(1H,m),3.21-3.18(1H,m),1.29-1.24(1H,m),1.17-1.13(2H,m),0.90-0.86(1H,m).
実施例100
rel-1-[(3’R)-5’-メチル-3’H-スピロ[シクロプロパン-1,2’
-フロ[3,2-b]ピリジン]-3’-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000061

実施例94と同様の手法により、実施例90の化合物からBoc体を得た後、キラルH
PLCで光学分割し、第1ピークの化合物を得た。その後、実施例39と同様の手法によ
り、表題化合物を得た。
[キラルHPLC条件]
Column: AY-H
Solvent: Hexane (95%) - IPA (5%)
Flow rate: 1.0 mL/min
Retention time = 5.09 min (first peak)
1H-NMR(400MHz,CD3OD) δ:7.60(1H,d,J=8.5Hz),7.51(1H,d,J=8.5Hz),3.98-3.97(1H,m),3
.47-3.45(1H,m),3.35-3.33(1H,m),2.67(3H,s),1.38-1.34(1H,m),1.27-1.24(2H,m),0.92-0
.90(1H,m).
実施例101
rel-1-[(3’S)-5’-メチル-3’H-スピロ[シクロプロパン-1,2’
-フロ[3,2-b]ピリジン]-3’-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000062

実施例94と同様の手法により、実施例90の化合物からBoc体を得た後、キラルH
PLCで光学分割し、第2ピークの化合物を得た。その後、実施例39と同様の手法によ
り、表題化合物を得た。
[キラルHPLC条件]
Column: AY-H
Solvent: Hexane (95%) - IPA (5%)
Flow rate: 1.0 mL/min
Retention time = 6.03 min (second peak)
1H-NMR(400MHz,CD3OD) δ:7.49(1H,d,J=8.5Hz),7.42(1H,d,J=9.2Hz),3.91-3.88(1H,m),3
.45-3.41(2H,m),2.64(3H,s),1.29-1.21(3H,m),0.92-0.89(1H,m).
実施例102
rel-1-[(3’R)-5’-フルオロ-3’H-スピロ[シクロプロパン-1,2
’-フロ[3,2-b]ピリジン]-3’-イル]メタンアミン二臭化水素酸塩
Figure 2024055860000063

参考例96の化合物をキラルHPLCで光学分割し、第1ピークの化合物を得た。その
後、実施例49と同様の手法により、表題化合物を得た。
[キラルHPLC条件]
Column: IG
Solvent: Hexane (50%) - EtOH (50%)
Flow rate: 1.0 mL/min
Retention time = 5.36 min (first peak)
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6) δ:7.85(3H,s),7.46(1H,dd,J=8.8,6.4Hz),7.05(1H,dd,J=8.8,1
.5Hz),3.64(1H,dd,J=8.2,5.2Hz),3.17-3.15(1H,m),3.07-3.05(1H,m),1.19-1.05(3H,m),0.
83-0.80(1H,m).
実施例103
rel-1-[(3’S)-5’-フルオロ-3’H-スピロ[シクロプロパン-1,2
’-フロ[3,2-b]ピリジン]-3’-イル]メタンアミン二臭化水素酸塩
Figure 2024055860000064

参考例96の化合物をキラルHPLCで光学分割し、第2ピークの化合物を得た。その
後、実施例49と同様の手法により、表題化合物を得た。
[キラルHPLC条件]
Column: IG
Solvent: Hexane (50%) - EtOH (50%)
Flow rate: 1.0 mL/min
Retention time = 7.14 min (first peak)
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6) δ:7.86(3H,s),7.46(1H,dd,J=8.5,6.1Hz),7.04(1H,dd,J=8.5,1
.8Hz),3.64(1H,dd,J=7.9,5.5Hz),3.17-3.14(1H,m),3.07-3.04(1H,m),1.20-1.05(3H,m),0.
83-0.81(1H,m).
実施例104
rel-1-[(3R)-2,2,5-トリメチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b
]ピリジン-3-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000065

実施例94と同様の手法により、実施例83の化合物からBoc体を得た後、キラルH
PLCで光学分割し、第1ピークの化合物を得た。その後、実施例39と同様の手法によ
り、表題化合物を得た。
[キラルHPLC条件]
Column: IC
Solvent: Hexane (95%) - IPA (5%)
Flow rate: 1.0 mL/min
Retention time = 5.575 min (first peak)
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6) δ:8.11(3H,brs),7.08-7.06(2H,m),3.44-3.42(1H,m),3.25-3.2
4(2H,m),2.41(3H,s),1.53(3H,s),1.32(3H,s).
実施例105
rel-1-[(3S)-2,2,5-トリメチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b
]ピリジン-3-イル]メタンアミン二塩酸塩
Figure 2024055860000066

実施例94と同様の手法により、実施例83の化合物からBoc体を得た後、キラルH
PLCで光学分割し、第2ピークの化合物を得た。その後、実施例39と同様の手法によ
り、表題化合物を得た。
[キラルHPLC条件]
Column: IC
Solvent: Hexane (95%) - IPA (5%)
Flow rate: 1.0 mL/min
Retention time = 6.539 min (second peak)
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6) δ:8.03(3H,brs),7.08-7.04(2H,m),3.42-3.40(1H,m),3.24-3.2
0(2H,m),2.40(3H,s),1.52(3H,s),1.32(3H,s).
実施例106
rac-1-(5-フルオロ-2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b]
ピリジン-3-イル)メタンアミン二臭化水素酸塩
Figure 2024055860000067

実施例49と同様の手法により、参考例118の化合物から表題化合物を得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6) δ:7.95(3H,brs),7.39-7.37(1H,m),6.99-6.97(1H,m),3.45-3.4
3(1H,m),3.21-3.18(2H,m),1.52(3H,s),1.36(3H,s).
参考例1-1、参考例1-2
参考例1-1
rac-エチル [(3R,4R)-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-ピラノ[3
,2-b]ピリジン-4-イル]アセテート
参考例1-2
rac-エチル [(3S,4R)-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-ピラノ[3
,2-b]ピリジン-4-イル]アセテート
Figure 2024055860000068

参考例2の化合物(1.64g,5.22mmol)のトルエン溶液(26.0mL)
に、水素化トリブチルスズ(2.58mL,8.87mmol)とアゾビスイソブチロニ
トリル(0.086g,0.522mmol)を室温下加えた。90℃で1時間撹拌後、
反応混合物を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エ
チル)で分離精製し、表題化合物の参考例1-1(0.461g)と参考例1-2(0.
624g)を得た。
参考例1-1
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.09(1H,dd,J=3.7,2.4Hz),7.04-7.02(2H,m),4.24-4.15(3H,m)
,4.03(1H,dd,J=10.7,4.6Hz),3.65(1H,dt,J=10.2,4.3Hz),3.13(1H,dd,J=15.8,6.1Hz),2.41
(1H,dd,J=15.8,8.8Hz),2.39-2.32(1H,m),1.27(3H,t,J=7.3Hz),0.97(3H,d,J=7.3Hz).
参考例1-2
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.12(1H,dd,J=4.6,1.5Hz),7.07(1H,dd,J=8.2,1.5Hz),7.02(1H
,dd,J=8.2,4.6Hz),4.19-4.08(3H,m),3.85(1H,dd,J=11.0,6.7Hz),3.10(1H,dt,J=8.5,5.5Hz
),2.93(1H,dd,J=16.1,5.2Hz),2.67(1H,dd,J=16.1,8.2Hz),2.11(1H,dq,J=13.4,3.3Hz),1.2
3(3H,t,J=7.0Hz),1.08(3H,d,J=6.7Hz).
参考例2
rac-エチル (2E)-5-[(2-ブロモピリジン-3-イル)オキシ]-4-メ
チルペンタ-2-エノエイト
Figure 2024055860000069

参考例3の化合物(1.72g,7.05mmol)とトルエン(23.5mL)の混
合物に、室温で(トリフェニルホスホラニリデン)酢酸エチル(2.58g,7.40m
mol)を加えた。90℃で2時間攪拌後、反応溶液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表題化合物(1.64g
)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:7.98(1H,dd,J=4.6,1.2Hz),7.18(1H,dd,J=8.2,4.6Hz),7.08(1H
,dd,J=8.2,1.2Hz),6.99(1H,dd,J=15.8,7.3Hz),5.95(1H,dd,J=15.8,1.2Hz),4.19(2H,q,J=7
.1Hz),3.97(1H,dd,J=8.8,6.4Hz),3.91(1H,dd,J=8.8,6.4Hz),2.97-2.86(1H,m),1.28(3H,t,
J=7.1Hz),1.26(3H,d,J=7.3Hz).
参考例3
rac-3-[(2-ブロモピリジン-3-イル)オキシ]-2-メチルプロパナール
Figure 2024055860000070

参考例4の化合物(3.65g,14.8mmol)とクロロホルム(49.4mL)
の混合物に、室温でデス-マーチンペルヨージナン(3.59g,8.45mmol)を
加えた。室温で1時間撹拌後、反応混合物に氷冷下で飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(3
0mL)と飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(30mL)を加え、クロロホルム(50mL
×2回)で抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表題化合物(
1.72g)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:9.83(1H,t,J=2.4Hz),8.00(1H,dd,J=4.9,1.8Hz),7.21(1H,dd,J
=7.9,4.9Hz),7.16(1H,dd,J=7.9,1.8Hz),4.25(1H,dd,J=9.1,5.5Hz),4.16(1H,dd,J=9.1,5.5
Hz),2.94(1H,dq,J=7.3,5.5Hz),1.35(3H,d,J=7.3Hz).
参考例4
rac-3-[(2-ブロモピリジン-3-イル)オキシ]-2-メチルプロパン-1-
オール
Figure 2024055860000071

2-メチル-1,3-プロパンジオール(1.13g,12.6mmol)、2-ブロ
モ-3-ヒドロキシピリジン(2.19g,12.6mmol)、トリフェニルホスフィ
ン(3.30g,12.6mmol)とN,N-ジメチルホルムアミド(9.75mL)
の混合物に、氷冷下アゾジカルボン酸ジイソプロピル(2.45mL,12.6mmol
)を加えた。室温で5時間攪拌後、メタノールを加え、濃縮した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表題化合物(3.65g
)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:7.96(1H,dd,J=4.6,1.5Hz),7.19(1H,dd,J=7.9,4.6Hz),7.13(1H
,dd,J=7.9,1.5Hz),4.05(1H,dd,J=8.8,5.2Hz),3.98(1H,dd,J=8.8,6.7Hz),3.78-3.69(2H,m)
,2.32-2.21(1H,m),1.30-1.20(1H,m),1.07(3H,d,J=6.7Hz).
参考例5
rac-tert-ブチル {[(3S,4S)-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2H
-ピラノ[3,2-b]ピリジン-4-イル]メチル}カルバメート
Figure 2024055860000072

実施例2の化合物(22.0mg)のクロロホルム溶液(1.0mL)に、トリエチル
アミン(0.049mL)と二炭酸ジ-tert-ブチル(0.041mL)を加えた。
室温で2時間攪拌後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分
離精製し、表題化合物(20.4mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.17(1H,dd,J=4.6,1.5Hz),7.30-7.15(2H,m),5.71(1H,brs),4.
30-4.20(1H,m),3.96-3.86(1H,m),3.82-3.73(1H,m),3.49-3.40(1H,m),2.90-2.79(1H,m),2.
15-2.08(1H,m),1.42(9H,s),1.12(3H,d,J=6.7Hz).
参考例6-1、参考例6-2
参考例6-1
tert-ブチル {[(2R,4S)-2-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-ピラノ
[3,2-b]ピリジン-4-イル]メチル}カルバメート
参考例6-2
tert-ブチル {[(2R,4R)-2-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-ピラノ
[3,2-b]ピリジン-4-イル]メチル}カルバメート
Figure 2024055860000073

参考例7の化合物(5.37g,24.3mmol)、メタノール(53.9mL)と
水(27.0mL)の混合物に、室温で水酸化ナトリウム(1.94g,48.5mmo
l)を加えた。60℃で2時間撹拌後、反応混合物に水層がpH5になるまで3mol/
L 塩酸を加えた。反応溶液を濃縮した後、濃縮残渣をメタノールに溶解させ、不溶物を
ろ過し、濃縮した。
得られた残渣(5.79g)のトルエン溶液(400mL)に、室温でトリエチルアミ
ン(11.7mL,84.0mmol)とジフェニルリン酸アジド(12.0mL,55
.9mmol)を加えた。室温で30分攪拌後、反応混合物を90℃で1時間攪拌した。
反応混合物に氷冷下5mol/L 水酸化ナトリウム水溶液(84.0mL)を滴下した
。反応混合物を2時間かけて室温へ昇温した後、6mol/L 塩酸を加えてpH7にし
、濃縮した。濃縮残渣をメタノールに溶解させ、不溶物をろ過し、濃縮した。濃縮残渣と
クロロホルム(100mL)の混合物に、トリエチルアミン(11.7mL,84.0m
mol)と二炭酸ジtert-ブチル(18.3g,84.0mmol)を加えた。室温
で1時間攪拌後、反応混合物に水(100mL)を加え、クロロホルム(100mL×2
回)で抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表題化合物の参考
例6-1(1.32g)と参考例6-2(3.34g)を得た。
参考例6-1
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.06(1H,dd,J=4.3,1.2Hz),7.04(1H,dd,J=8.3,1.2Hz),6.98(1H
,dd,J=8.3,4.3Hz),5.35(1H,brs),4.27-4.20(1H,m),3.56-3.50(1H,m),3.36-3.30(1H,m),2.
94-2.88(1H,m),1.94(1H,ddd,J=14.8,6.0,2.4Hz),1.79(1H,ddd,J=14.8,7.2,6.4Hz),1.38(9
H,s),1.32(3H,d,J=6.1Hz).
参考例6-2
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.11(1H,dd,J=3.7,2.4Hz),7.07-7.06(2H,m),5.95(1H,brs),4.
23(1H,ddd,J=11.6,6.7,1.6Hz),3.79-3.73(1H,m),3.37-3.31(1H,m),3.16-3.08(1H,m),2.10
(1H,ddd,J=13.4,5.5,1.8Hz),1.69-1.60(1H,m),1.45(9H,s),1.41(3H,d,J=6.7Hz).
参考例7
メチル [(2R)-2-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-ピラノ[3,2-b]ピリ
ジン-4-イル]アセテート
Figure 2024055860000074

参考例8の化合物(7.90g,26.3mmol)のトルエン溶液(132mL)に
、室温で水素化トリブチルスズ(11.7mL,44.7mmol)とアゾビスイソブチ
ロニトリル(0.432g,2.63mmol)を加えた。90℃で1時間撹拌後、反応
混合物を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル
)で分離精製し、3:1のジアステレオマー混合物として表題化合物(5.37g)を得
た。
主ジアステレオマー
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.09(1H,dd,J=4.3,1.8Hz),7.09-7.03(2H,m),4.27-4.18(1H,m)
,3.70(3H,s),3.53-3.45(1H,m),3.36(1H,dd,J=16.2,4.6Hz),2.26(1H,ddd,J=13.4,6.1,1.8H
z),2.00-1.96(1H,m),1.64-1.53(1H,m),1.40(3H,d,J=6.1Hz).
参考例8
エチル (2E,5R)-5-[(2-ブロモピリジン-3-イル)オキシ]ヘキサ-2
-エノエイト
Figure 2024055860000075

参考例9の化合物(8.91g,36.2mmol)とクロロホルム(120mL)の
混合物に、デス-マーチンペルヨージナン(21.5g,50.7mmol)を氷冷下で
加えた。室温で1時間撹拌後、反応混合物に氷冷下で飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(7
5mL)と飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(75mL)を加え、クロロホルム(75mL
×2回)で抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮残渣とトル
エン(100mL)の混合物に、室温で(トリフェニルホスホラニリデン)酢酸エチル(
12.7g,38.0mmol)を加えた。80℃で2時間攪拌後、反応混合物を濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し
、表題化合物(7.90g)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:7.98(1H,dd,J=4.6,1.8Hz),7.18(1H,dd,J=7.9,4.6Hz),7.11(1H
,dd,J=7.9,1.8Hz),7.02-6.94(1H,m),5.95-5.91(1H,m),4.52-4.48(1H,m),4.17(2H,q,J=7.1
Hz),2.71-2.64(1H,m),2.60-2.53(1H,m),1.37(3H,d,J=6.1Hz),1.27(3H,t,J=7.3Hz).
参考例9
(3R)-3-[(2-ブロモピリジン-3-イル)オキシ]ブタン-1-オール
Figure 2024055860000076

参考例10の化合物(13.5g,37.5mmol)とメタノール(135mL)の
混合物に、6mol/L塩酸(18.7mL)を氷冷下で加えた。室温で2時間撹拌後、
反応混合物に氷冷下で飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(250mL)を加え、クロロホル
ム(150mL×3回)で抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表
題化合物(8.91g)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:7.90(1H,dd,J=4.0,2.1Hz),7.17-7.11(2H,m),4.60-4.58(1H,m)
,3.84-3.71(2H,m),2.01-1.83(2H,m),1.30(3H,d,J=6.1Hz).
参考例10
2-ブロモ-3-{[(2R)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ
}ブタン-2-イル]オキシ}ピリジン
Figure 2024055860000077

(S)-4-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-2-ブタノール(8.
22g,40.2mmol)、2-ブロモ-3-ヒドロキシピリジン(7.00g,40
.2mmol)、トリフェニルホスフィン(11.6g,44.3mmol)とテトラヒ
ドロフラン(134mL)の混合物に、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(8.60mL
,44.3mmol)を氷冷下加えた。室温にて15時間撹拌後、反応混合物にメタノー
ルを加え濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エ
チル)で分離精製し濃縮し、表題化合物(13.5g)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:7.93(1H,dd,J=4.6,1.8Hz),7.21(1H,dd,J=8.2,1.8Hz),7.15(1H
,dd,J=8.2,4.6Hz),4.65-4.57(1H,m),3.83-3.69(2H,m),2.05-1.95(1H,m),1.85-1.77(1H,m)
,1.37(3H,d,J=6.1Hz),0.84(9H,s),0.00(3H,s),-0.04(3H,s).
参考例11
tert-ブチル {[(2S,4S)-2-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-ピラノ
[3,2-b]ピリジン-4-イル]メチル}カルバメート
Figure 2024055860000078

参考例6-2から参考例10と同様の手法により、(R)-4-((tert-ブチル
ジメチルシリル)オキシ)-2-ブタノールから表題化合物を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.13-8.09(1H,m),7.10-7.04(2H,m),5.92(1H,brs),4.26-4.16(
1H,m),3.80-3.71(1H,m),3.40-3.30(1H,m),3.16-3.07(1H,m),2.13-2.06(1H,m),1.70-1.57(
1H,m),1.43(9H,s),1.40(3H,d,J=6.1Hz).
参考例12
rac-tert-ブチル {[(2R,4S)-2-メチル-3,4-ジヒドロ-2H
-ピラノ[3,2-b]ピリジン-4-イル]メチル}カルバメート
Figure 2024055860000079

参考例6-1から参考例10と同様の手法により、4-((tert-ブチルジメチル
シリル)オキシ)-2-ブタノールから表題化合物を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.12(1H,dd,J=4.6,1.5Hz),7.22-7.09(2H,m),5.54(1H,brs),4.
39-4.28(1H,m),3.64-3.54(1H,m),3.46-3.36(1H,m),3.14-3.03(1H,m),2.04-1.97(1H,m),1.
88-1.79(1H,m),1.42(9H,s),1.40(3H,d,J=6.1Hz).
参考例13
tert-ブチル {[(2R,3S)-6-フルオロ-2-メチル-2,3-ジヒドロ
フロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]メチル}カルバメート
Figure 2024055860000080

参考例14の化合物(282mg,1.33mmol)のトルエン溶液(13mL)に
、室温でトリエチルアミン(0.56mL,4.00mmol)とジフェニルリン酸アジ
ド(0.57mL,2.67mmol)を加え、室温で30分攪拌した。90℃で1時間
撹拌後、氷冷下、反応混合物に5mol/L水酸化ナトリウム水溶液(4.0mL,20
.0mmol)を加えた。室温で2時間撹拌後、12mol/L塩酸(1.7mL)を加
え中和し、2-プロパノール(10mL)を加え濃縮した。濃縮残渣をメタノールに溶解
させ、不溶物をろ過し、濃縮した。濃縮残渣とクロロホルム(5.0mL)の混合物に、
トリエチルアミン(0.56mL,4.0mmol)と二炭酸ジtert-ブチル(87
3mg,4.0mmol)を加えた。室温で4時間攪拌後、反応混合物を濃縮した。濃縮
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表
題化合物(98mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:7.91(1H,s),6.80-6.75(1H,m),5.33-5.23(1H,m),4.79-4.72(1H
,m),3.69-3.59(1H,m),3.405-3.35(1H,m),3.19-3.12(1H,m),1.54(3H,d,J=6.7).
参考例14
[(2R,3S)-6-フルオロ-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b]ピ
リジン-3-イル]酢酸
Figure 2024055860000081

参考例40の化合物(375mg,2.6mmol)、2-ブロモ-5-フルオロピリ
ジン-3-オール(500mg,2.60mmol)、トリフェニルホスフィン(751
mg,2.86mmol)とテトラヒドロフラン(8.7mL)の混合物に、アゾジカル
ボン酸ビス(2-メトキシエチル)(671mg,2.86mmol)を氷冷下加えた。
室温で2時間撹拌後、反応混合物にメタノールを加え濃縮した。濃縮残渣にトルエン(5
00mL)を加え、水(200mL×3回)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
ろ過して濃縮した。濃縮残渣のトルエン溶液(9.0mL)に、室温で水素化トリブチル
スズ(1.16mL,4.42mmol)とアゾビスイソブチロニトリル(42.7mg
,0.26mmol)を加えた。90℃で1時間撹拌後、反応混合物を濃縮した。濃縮残
渣とテトラヒドロフラン(10mL)の混合物に4mol/L水酸化ナトリウム水溶液(
2.08mL,10.4mmol)を室温下加えた。60℃で4時間撹拌後、反応混合物
に水(10mL)を加え、水層をジエチルエーテル(10mL×2回)で洗浄した。その
後、水層がpH5になるまで4mol/L 塩酸(10.4mL)を加え、クロロホルム
(200mL×5回)で抽出を行った。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後
、ろ過して濃縮し、表題化合物(281mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:7.91(1H,s),6.88-6.84(1H,m),4.75-4.67(1H,m),3.50-3.42(1H
,m),2.94(1H,dd,J=16.0,8.0Hz),2.68(1H,dd,J=16.0,6.4Hz),1.37(3H,d,J=6.7Hz).
参考例15
rac-tert-ブチル [(3,4-ジヒドロ-2H-チオピラノ[3,2-b]ピ
リジン-4-イル)メチル]カルバメート
Figure 2024055860000082

参考例16の化合物(980mg,4.39mmol)、メタノール(9.8mL)と
水(4.9mL)の混合物に、室温で水酸化ナトリウム(351mg,8.78mmol
)を加えた。60℃で2時間撹拌後、氷冷下で水層がpH5になるまで3mol/L 塩
酸を加えた。反応混合物を濃縮後、濃縮残渣をメタノールに溶解させ、不溶物をろ過し、
濃縮した。
得られた化合物(1.10g)のトルエン溶液(35.0mL)に、室温でトリエチル
アミン(2.20mL,15.8mmol)とジフェニルリン酸アジド(2.26mL,
10.5mmol)を加え、室温で30分攪拌した。90℃で1時間撹拌後、反応混合物
に氷冷下5mol/L 水酸化ナトリウム水溶液(17.9mL)を滴下した。反応混合
物を2時間かけて室温へ昇温した後、6mol/L 塩酸を加えて中和し、濃縮した。濃
縮残渣をメタノールに溶解させ、不溶物をろ過し、濃縮した。濃縮残渣とクロロホルム(
30mL)の混合物に、トリエチルアミン(2.20mL,15.8mmol)と二炭酸
ジtert-ブチル(3.66g,15.8mmol)を加えた。室温で1時間攪拌し
た後、反応混合物に水(50mL)を加え、クロロホルム(50mL×2回)で抽出し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表題化合物(560mg)を得た

1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.17(1H,dd,J=4.9,1.8Hz),7.34(1H,dd,J=7.9,1.8Hz),6.94(1H
,dd,J=7.9,4.9Hz),5.46(1H,brs),3.65-3.61(1H,m),3.37-3.34(1H,m),3.06-2.88(3H,m),2.
24-2.19(1H,m),2.04-2.00(1H,m),1.37(9H,s).
参考例16
rac-メチル (3,4-ジヒドロ-2H-チオピラノ[3,2-b]ピリジン-4-
イル)アセテート
Figure 2024055860000083

参考例17の化合物(1.66g,6.69mmol)とクロロホルム(22.3mL
)の混合物に、デス-マーチンペルヨージナン(2.98g,7.02mmol)を氷冷
下で加えた。氷冷下で1時間撹拌後、反応混合物に(トリフェニルホスホラニリデン)酢
酸メチル(2.46g,7.36mmol)を加えた。室温にて1時間撹拌後、反応混合
物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)と飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(15
mL)を氷冷下加え、クロロホルム(20mL×2回)で抽出し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン/酢酸エチル)で分離精製し濃縮した。
得られた化合物(1.62g,5.36mmol)のトルエン溶液(26.8mL)に
、室温で水素化トリブチルスズ(2.39mL,9.11mmol)とアゾビスイソブチ
ロニトリル(0.088g,0.536mmol)を加えた。90℃で1時間撹拌後、反
応混合物を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチ
ル)で分離精製し、表題化合物(0.980g)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.21(1H,dd,J=4.6,1.5Hz),7.43-7.37(1H,m),7.02-6.96(1H,m)
,3.69(3H,s),3.09(1H,dd,J=15.8,5.5Hz),3.06-3.01(3H,m),2.60-2.57(1H,m),2.32-2.30(1
H,m),2.15-2.12(1H,m).
参考例17
3-[(2-ブロモピリジン-3-イル)スルファニル]プロパン-1-オール
Figure 2024055860000084

2-ブロモ-3-フルオロピリジン(3.00g,17.1mmol)、3-メルカプ
ト-1-プロパノール(1.43g,15.5mmol)とN,N-ジメチルホルムアミ
ド(15.5mL)の混合物に、炭酸カリウム(8.00g)を加えた。室温で24時間
撹拌後、セライトろ過し、濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(
ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表題化合物(1.66g)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.13(1H,dd,J=4.6,1.5Hz),7.51(1H,dd,J=7.9,4.6Hz),7.22(1H
,dd,J=7.9,1.5Hz),3.81(2H,t,J=6.1Hz),3.06(2H,t,J=7.3Hz),1.98-1.92(2H,m).
参考例18~22
参考例15~17に記載の方法に準じ、対応する化合物から参考例18~22の化合物を
得た。
Figure 2024055860000085
参考例25-1、参考例25-2
参考例25-1
tert-ブチル {[(2R,4R)-2,6-ジメチル-3,4-ジヒドロ-2H-
ピラノ[3,2-b]ピリジン-4-イル]メチル}カルバメート
参考例25-2
tert-ブチル {[(2R,4S)-2,6-ジメチル-3,4-ジヒドロ-2H-
ピラノ[3,2-b]ピリジン-4-イル]メチル}カルバメート
Figure 2024055860000086

参考例6-1、6-2から参考例10と同様の方法により、2-ブロモ-3-ヒドロキ
シ-6-メチルピリジンから表題化合物の参考例25-1と参考例25-2を得た。
参考例25-1
LC‐MS:R.T.=0.745 min ObsMS=293.0 [M+1]
参考例25-2
LC‐MS:R.T.=0.650 min ObsMS=294.3 [M+2]
参考例26-1、参考例26-2
参考例26-1
tert-ブチル {[(2S,3R)-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-
b]ピリジン-3-イル]メチル}カルバメート
参考例26-2
tert-ブチル {[(2S,3S)-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-
b]ピリジン-3-イル]メチル}カルバメート
Figure 2024055860000087

参考例6-1、参考例6-2から参考例7と同様の手法により、参考例27の化合物か
ら表題化合物の参考例26-1と参考例26-2を得た。
参考例26-1
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.06-8.04(1H,m),7.11-7.08(2H,m),5.48-5.46(1H,m),4.75-4.
72(1H,m),3.72-3.48(2H,m),3.26-3.23(1H,m),1.55(3H,d,J=6.1Hz),1.44(9H,s).
参考例26-2
LC‐MS:R.T.=1.42 min ObsMS=265 [M+1]
参考例27
メチル (2E,4S)-4-[(2-ブロモピリジン-3-イル)オキシ]ペンタ-2
-エノエイト
Figure 2024055860000088

参考例28の化合物(1.56g,6.00mmol)とジクロロメタン(12.0m
L)の混合物に、1.03mol/L 水素化ジイソブチルアルミニウムのトルエン溶液
(17.47mL,17.99mmol)を-78℃で加えた。-78℃で2時間撹拌後
、飽和塩化アンモニウム水(50mL)を加え、不溶物をセライトろ過により除去した。
酢酸エチルで抽出後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。濃縮残渣とト
ルエンの混合物に、室温で(トリフェニルホスホラニリデン)酢酸エチル(2.005g
,6.00mmol)を加えた。室温で1時間攪拌後、反応混合物を濃縮した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表題化合物
(0.54g)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:7.97-7.96(1H,m),7.17-7.14(2H,m),6.29-6.26(1H,m),6.07-6.
06(1H,m),5.90(1H,d,J=11.6Hz),3.78(3H,s),1.57(5H,d,J=6.1Hz).
参考例28
メチル (2S)-2-[(2-ブロモピリジン-3-イル)オキシ]プロパノエイト
Figure 2024055860000089

(R)-(+)-乳酸メチル(1.20g,11.5mmol)、2-ブロモ-3-ヒドロキシ
ピリジン(2.00g,11.5mmol)、トリフェニルホスフィン(3.32g,1
2.6mmol)とテトラヒドロフラン(38mL)の混合物に、アゾジカルボン酸ジイ
ソプロピル(1.83mL,12.6mmol)を氷冷下加えた。室温で15時間撹拌後
、反応混合物にメタノールを加え濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し濃縮し、表題化合物(13.5g)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.05-8.03(1H,m),7.18-7.17(1H,m),7.09-7.08(1H,m),4.78-4.
76(1H,m),3.77(3H,s),1.72(3H,d,J=7.3Hz).
参考例29
rac-tert-ブチル {[(2R,3S)-2-(プロパン-2-イル)-2,3
-ジヒドロフロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]メチル}カルバメート
Figure 2024055860000090

参考例6-1、参考例6-2と参考例7と同様の手法により、参考例30の化合物から
表題化合物を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3) δ:8.06-8.04(1H,m),7.11-7.08(2H,m),5.48-5.46(1H,m),4.75-
4.72(1H,m),3.72-3.48(2H,m),3.26-3.23(1H,m),1.55(3H,d,J=6.1Hz),1.44(9H,s).
参考例30
rac-メチル (2E)-4-[(2-ブロモピリジン-3-イル)オキシ]-5-メ
チルヘキサ-2-エノエイト
Figure 2024055860000091

参考例31の化合物(1.18g,4.54mmol)とジメチルスルホキシド(15
.0mL)の混合物に、室温でトリエチルアミン(1.90mL,13.6mmol)と
三酸化硫黄ピリジン錯体(2.17g,13.6mmol)を加えた。室温で3時間撹拌
後、反応混合物に水(200mL)を加え、酢酸エチル(200mL×2回)で抽出した
。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。濃縮残渣とトルエン(1
5mL)の混合物に、室温で(トリフェニルホスホラニリデン)酢酸エチル(1.72g
,5.16mmol)を加えた。室温で12時間攪拌後、反応溶液を濃縮した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表題化合物
(0.77g)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:7.92-7.91(1H,m),7.16-7.14(1H,m),7.11-7.09(1H,m),6.17-6.
14(1H,m),6.00-5.97(1H,m),5.76-5.75(1H,m),3.77(3H,s),2.14-2.10(1H,m),1.10(3H,d,J=
7.3Hz),1.05(3H,d,J=7.3Hz).
参考例31
rac-2-[(2-ブロモピリジン-3-イル)オキシ]-3-メチルブタン-1-オ
ール
Figure 2024055860000092

参考例32の化合物(1.34g,4.43mmol)とテトラヒドロフラン(15.
0mL)の混合物に、1.0mol/L 水素化ジイソブチルアルミニウムのトルエン溶
液(4.88mL,4.88mmol)を-78℃で加えた。室温で3時間撹拌後、1.
0mol/L 水素化ジイソブチルアルミニウムのトルエン溶液(4.88mL,4.8
8mmol)を氷冷下加えた。氷冷下2時間攪拌後、反応混合物に、水(30mL)と1
0% 硫酸水素カリウム水溶液(30mL)を加え、酢酸エチル(50mL×2回)で抽
出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。濃縮残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表題化合物(1
.19g)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:7.97-7.96(1H,m),7.30-7.28(1H,m),7.18-7.16(1H,m),4.17-4.
16(1H,m),3.87-3.81(2H,m),2.14-2.06(1H,m),1.05(3H,d,J=7.3Hz),1.00(3H,d,J=6.7Hz).
参考例32
rac-メチル 2-[(2-ブロモピリジン-3-イル)オキシ]-3-メチルブタノ
エイト
Figure 2024055860000093

2-ブロモ-3-ヒドロキシピリジン(2.00g,11.5mmol)とN,N-ジ
メチルホルムアミド(30mL)の混合物に、炭酸カリウム(1.91g,13.8mm
ol)と2-ブロモ-3-メチル酪酸エチル(2.25mL,13.8mmol)を加え
た。50℃で4時間撹拌後、反応混合物に水(200mL)を加え、酢酸エチル(200
mL×2回)で抽出後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。濃
縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し濃
縮し、表題化合物(1.36g)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:7.99-7.97(1H,m),7.15-7.13(1H,m),6.96-6.94(1H,m),4.39(1H
,d,J=4.9Hz),4.22-4.19(2H,m),2.39-2.37(1H,m),1.23-1.22(3H,m),1.13-1.11(6H,m).
参考例33~34
参考例29~32に記載の方法に準じ、対応する化合物から参考例33~34の化合物
を得た。
Figure 2024055860000094
参考例35-1、参考例35-2
参考例35-1
rac-tert-ブチル {[(2S,4R)-2-フェニル-3,4-ジヒドロ-2
H-ピラノ[3,2-b]ピリジン-4-イル]メチル}カルバメート
参考例35-2
rac-tert-ブチル {[(2S,4S)-2-フェニル-3,4-ジヒドロ-2
H-ピラノ[3,2-b]ピリジン-4-イル]メチル}カルバメート
Figure 2024055860000095

参考例6-1、参考例6-2から参考例10と同様の手法により、3-((tert―
ブチルジメチルシリル)オキシ)-1-フェニル-1-プロパノールから表題化合物の参
考例35-1と参考例35-2を得た。
参考例35-1
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.22-8.18(1H,m),7.46-7.31(5H,m),7.26-7.12(2H,m),6.01(1H
,brs),5.14(1H,dd,J=11.6,1.8Hz),3.87-3.76(1H,m),3.51-3.40(1H,m),3.40-3.31(1H,m),2
.40-2.32(1H,m),2.07-1.96(1H,m),1.44(9H,s).
参考例35-2
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.23-8.18(1H,m),7.53-7.30(7H,m),5.68-5.47(1H,m),5.44-5.
30(1H,m),3.81-3.71(1H,m),3.69-3.51(1H,m),3.44-3.09(1H,m),2.34-2.25(1H,m),2.22-2.
11(1H,m),1.45-1.41(9H,m).
参考例36
rac-tert-ブチル {[(2S,3S)-2-(ヒドロキシメチル)-2,3-
ジヒドロフロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]メチル}カルバメート
Figure 2024055860000096

実施例32の化合物(42.0mg,0.157mmol)のジクロロメタン懸濁液(
2.0mL)に、氷冷下、トリエチルアミン(0.044mL,0.314mmol)と
1.0mol/L 三臭化ホウ素のジクロロメタン溶液(0.330mL,0.330m
mol)を加えた。室温で4時間攪拌後、反応混合物にメタノ―ル(2.0mL)を氷冷
下加えた。氷冷下10分間攪拌後、反応混合物を濃縮した。濃縮残渣、テトラヒドロフラ
ン(1.0mL)と水(1.0mL)の混合物に、炭酸カリウム(217mg,1.57
mmol)と二炭酸ジ-tert-ブチル(51.5mg,0.236mmol)を加え
た。室温で3時間攪拌後、反応混合物に水(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL×
2回)で抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表題化合物(22.
9mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.06(1H,dd,J=4.3,2.4Hz),7.19-7.13(2H,m),5.44(1H,brs),4.
79(1H,m),3.98(1H,dd,J=12.5,3.4Hz),3.86(1H,dd,J=12.2,4.9Hz),3.79-3.69(1H,m),3.67-
3.53(2H,m),1.41(9H,s).
参考例37
ベンジル {[(2R,3S)-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b]ピリ
ジン-3-イル]メチル}カルバメート
Figure 2024055860000097

参考例38の化合物(28.1g,145mmol)のトルエン溶液(208mL)に
、室温でトリエチルアミン(30.4mL,218mmol)とジフェニルリン酸アジド
(37.5mL,175mmol)を加え、室温で30分攪拌した。90℃で1時間撹拌
後、反応混合物にベンジルアルコール(22.5mL,218mmol)を加えた。90
℃で3時間撹拌後、反応混合物に氷冷下で飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(250mL)
を加え、酢酸エチル(150mL×2回)で抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ
過して濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチ
ル)で分離精製し濃縮し、10:1のジアステレオマー混合物として表題化合物(23.
6g)を得た。
主ジアステレオマー
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.00(1H,dd,J=4.6,1.5Hz),7.40-7.29(5H,m),7.17-7.05(2H,m)
,5.84(1H,brs),5.09(2H,s),4.76-4.68(1H,m),3.84-3.76(1H,m),3.54-3.46(1H,m),3.31-3.
25(1H,m),1.52(3H,d,J=6.1Hz).
参考例38
tert-ブチル {[(2S,4S)-2-フェニル-3,4-ジヒドロ-2H-ピラ
ノ[3,2-b]ピリジン-4-イル]メチル}カルバメート
Figure 2024055860000098

参考例39の化合物(45.0g,150mmol)のトルエン溶液(499mL)に
、室温で水素化トリブチルスズ(66.8mL,255mmol)とアゾビスイソブチロ
ニトリル(2.46g,15.0mmol)を加えた。90℃で1時間撹拌後、反応混合
物を濃縮した。濃縮残渣、テトラヒドロフラン(333mL)と水(167mL)の混合
物に、室温で水酸化ナトリウム(24.0g,599mmol)を加えた。60℃で3時
間撹拌後、反応混合物に水(333mL)を加え、水層をジエチルエーテル(167mL
×2回)で洗浄した。その後、水層がpH5になるまで5mol/L 塩酸(120mL
)を加え、クロロホルム(200mL×5回)で抽出を行った。合わせた有機層を無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、ろ過して濃縮し、10:1のジアステレオマー混合物として表
題化合物(28.1g)を得た。
主ジアステレオマー
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.02(1H,dd,J=4.9,1.2Hz),7.18-7.11(2H,m),4.61-4.53(1H,m)
,3.51(1H,dt,J=9.4,4.9Hz),2.89(1H,dd,J=15.8,9.4Hz),2.71(1H,dd,J=15.8,4.9Hz),1.61(
3H,d,J=6.7Hz).
参考例39
エチル (2E,4R)-4-[(2-ブロモピリジン-3-イル)オキシ]ペンタ-2
-エノエイト
Figure 2024055860000099

参考例40の化合物(26.0g,180mmol)、2-ブロモ-3-ヒドロキシピ
リジン(31.4g,180mmol)、トリフェニルホスフィン(52.0g,198
mmol)とテトラヒドロフラン(515mL)の混合物に、アゾジカルボン酸ビス(2
-メトキシエチル)(46.5g,198mmol)を氷冷下加えた。室温で2時間撹拌
後、反応混合物にメタノールを加え濃縮した。濃縮残渣にトルエン(500mL)を加え
、水(200mL×3回)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過して濃縮した
。濃縮残渣にヘキサン/ジエチルエーテル(4/1,250mL)を加え、析出した固体
を濾別し、ろ液を濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン
/酢酸エチル)で分離精製し濃縮し、表題化合物(45.0g)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:7.99(1H,dd,J=4.9,1.8Hz),7.16(1H,dd,J=8.2,4.9Hz),7.06(1H
,dd,J=8.2,1.8Hz),6.96(1H,dd,J=15.2,4.9Hz),6.06(1H,dd,J=15.2,1.8Hz),4.96-4.92(1H,
m),4.18(2H,dq,J=7.0,1.2Hz),1.55(3H,d,J=6.1Hz),1.27(3H,t,J=7.0Hz).
参考例40
エチル (2E,4S)-4-ヒドロキシペンタ-2-エノエイト
Figure 2024055860000100

参考例41の化合物(23.8g,167mmol)とメタノール(478mL)の混
合物に、水素化ホウ素ナトリウム(7.59g,201mmol)を-35℃で加えた。
1時間かけて0℃まで昇温させた後、反応混合物に氷冷下、飽和塩化アンモニウム水溶液
(500mL)を加え、酢酸エチル(500mL×3回)で抽出し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキ
サン/酢酸エチル)で分離精製し濃縮し、表題化合物(17.0g)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:6.78(1H,dd,J=15.8,4.9Hz),5.84(1H,dd,J=15.8,1.5Hz),4.35-
4.26(1H,m),4.02(2H,q,J=7.0Hz),1.16(3H,d,J=6.7Hz),1.11(3H,t,J=7.0Hz).
参考例41
エチル (4S)-4-ヒドロキシペンタ-2-イノエイト
Figure 2024055860000101

(S)-(-)-3-ブチン-2-オール(14.5g,207mmol)、ビス(ト
リメチルシリル)アミン(18.4g,114mmol)とテトラヒドロフラン(104
mL)の混合物に、室温で濃硫酸(0.110mL)を加えた。65℃で3時間撹拌後、
反応混合物を-78℃に冷却した。-78℃で、2.69mol/L n-ブチルリチウ
ム(100mL,269mmol)を滴下した。-78℃で30分間撹拌した後、クロロ
ギ酸エチル(26.6mL,279mmol)のテトラヒドロフラン溶液(59mL)を
滴下した。-78℃で1時間撹拌した後、反応混合物を1時間かけて室温まで昇温させた
。反応混合物に6mol/L 硫酸(108mL)を加えて、室温で15時間撹拌した。
反応混合物に水(300mL)を加え、酢酸エチル(200mL×3回)で抽出し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し濃縮し、表題化合物(23.4g)を得
た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:4.64(1H,q,J=6.7Hz),4.25(2H,q,J=7.0Hz),1.52(3H,d,J=6.7Hz
),1.32(3H,t,J=7.0Hz).
参考例42~45
参考例37~39に記載の方法に準じ、対応する化合物から参考例42~45の化合物
を得た。
Figure 2024055860000102
参考例46
rac-ベンジル {[(2S,3S)-2-(メトキシメチル)-2,3-ジヒドロフ
ロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]メチル}カルバメート
Figure 2024055860000103

参考例37と同様の手法により、参考例47から表題化合物を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.02(1H,dd,J=3.4,3.4Hz),7.36-7.26(5H,m),7.10-7.06(2H,m)
,5.75(1H,brs),5.09(2H,s),4.78-4.70(1H,m),3.83-3.72(1H,m),3.69-3.62(2H,m),3.60-3.
47(2H,m),3.40(3H,s).
参考例47
rac-[(2S,3S)-2-(メトキシメチル)-2,3-ジヒドロフロ[3,2-
b]ピリジン-3-イル]酢酸
Figure 2024055860000104

参考例48の化合物(324mg,1.37mmol)のメタノール溶液(5.0mL
)に、水(5.0mL)と水酸化ナトリウム(546mg,13.7mmol)を加え、
室温で30分間攪拌した。その後、反応混合物に6mol/L塩酸をpH4になるまで加
え、濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノ
ール)で分離精製し、表題化合物(258mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.05-7.98(1H,m),7.23-7.16(2H,m),4.69-4.64(1H,m),3.89-3.
83(1H,m),3.79(1H,dd,J=11.0,3.0Hz),3.70(1H,dd,J=11.0,5.5Hz),3.42(3H,s),2.99(1H,dd
,J=16.5,8.5Hz),2.86(1H,dd,J=16.1,5.2Hz).
参考例48
rac-メチル [(2S,3S)-2-(メトキシメチル)-2,3-ジヒドロフロ[
3,2-b]ピリジン-3-イル]アセテート
Figure 2024055860000105

参考例1-1と同様の手法により、参考例49の化合物から表題化合物を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.04(1H,dd,J=4.3,1.8Hz),7.06-7.00(2H,m),4.71(1H,td,J=6.
7,3.0Hz),3.78-3.72(1H,m),3.70(3H,s),3.69-3.60(2H,m),3.42(3H,s),3.08(1H,dd,J=16.8
,4.0Hz),2.64(1H,dd,J=16.8,10.1Hz).
参考例49
rac-メチル (2E)-4-[(2-ブロモピリジン-3-イル)オキシ]-5-メ
トキシペンタ-2-エノエイト
Figure 2024055860000106

参考例30から参考例32と同様の手法により、メチル 2-ブロモ-3-メトキシプ
ロポエイトより表題化合物を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.00(1H,dd,J=4.3,1.8Hz),7.18-7.12(2H,m),6.97(1H,dd,J=15
.8,4.9Hz),6.17(1H,dd,J=15.8,1.8Hz),5.00-4.94(1H,m),3.73(3H,s),3.70(2H,dd,J=5.5,3
.7Hz),3.43(3H,s).
参考例50
rac-[(5aS,9aR,10R)-6,7,8,9,9a,10-ヘキサヒドロ-5a
H-[1]ベンゾピラノ[3,2-b]ピリジン-10-イル]酢酸
Figure 2024055860000107

参考例8から参考例10および参考例14と同様の手法により、2-(((tert-
ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)シクロヘキサン-1-オールから表題化合物を
得た。
LC‐MS:R.T.=1.353 min ObsMS=248.4 [M+1]
参考例51
[(2R,3S)-2,7-ジメチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b]ピリジン-
3-イル]酢酸
Figure 2024055860000108

参考例38から参考例39と同様の手法により、2-ブロモ-3-ヒドロキシ-4-メ
チルピリジンから表題化合物を得た。
LC‐MS:R.T. = 0.449 min ObsMS = 208.1 [M+1]
参考例52
tert-ブチル {[(2R,3S)-2,5-ジメチル-2,3-ジヒドロフロ[3
,2-b]ピリジン-3-イル]メチル}カルバメート
Figure 2024055860000109

参考例13から参考例14と同様の手法により、2-ブロモ-3-ヒドロキシ-6-メ
チルピリジンから表題化合物を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:6.91-6.84(2H,m),5.37(1H,brs),4.66-4.58(1H,m),3.71-3.58(
1H,m),3.45-3.34(1H,m),3.10(1H,dd,J=12.8,7.3Hz),2.45(3H,s),1.49(3H,d,J=6.1Hz),1.4
3(9H,s).
参考例53~54
参考例38~39に記載の方法に準じ、対応する化合物から参考例53~54の化合物
を得た。
Figure 2024055860000110
参考例55
ベンジル {[(2R,3S)-6-フルオロ-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3
,2-b]ピリジン-3-イル]メチル}メチルカルバメート
Figure 2024055860000111

55%水素化ナトリウム(12.0 g,276 mmol)のN-メチルピロリドン
(491 mL)の懸濁液に参考例56の化合物(58.2 g,184 mmol)の
N-メチルピロリドン溶液(123 mL)を氷冷下加えた。30分間攪拌後、反応混合
物にヨウ化メチル(23.0 mL,368 mmol)を氷冷下加え、室温で2時間攪
拌した。その後、反応混合物に氷冷下、水(500 mL)を加え、酢酸エチル(100
0 mL)で抽出し、水(200 mL×2回)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後
、ろ過して濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチ
ル)で分離精製後、表題化合物(39.5 g)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:7.87(1H,dd,J=2.4,1.2Hz),7.33-7.31(5H,m),6.75-6.72(3H,m),5
.12(2H,s),4.92-4.74(1H,m),3.80-3.65(2H,m),3.25(1H,br s),2.92(3H,d,J=14.6Hz),1.4
0-1.35(3H,m).
参考例56
ベンジル {[(2R,3S)-6-フルオロ-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3
,2-b]ピリジン-3-イル]メチル}カルバメート
Figure 2024055860000112

参考例14の化合物(33.6 g,159 mmol)のトルエン溶液(227 m
L)にトリエチルアミン(33.2 mL,239 mmol)とジフェニルリン酸アジ
ド(41.0 mL,191 mmol)を室温下加えた。室温で1時間攪拌後、反応溶
液を90℃に昇温した。90℃で20分間撹拌後、反応溶液にベンジルアルコール(18
.0 mL,175 mmol)を加えた。90℃で3.5時間撹拌後、反応混合物に氷
冷下で飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(400 mL)を加え、酢酸エチル(200 m
L)で抽出した。有機層を水(400 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
ろ過して濃縮し、表題化合物(52 g)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:7.86-7.86(1H,m),7.32(5H,m),6.75(1H,dd,J=9.1,2.4Hz),5.60(1
H,s),5.11-5.09(2H,m),4.74-4.72(1H,m),3.73-3.72(1H,m),3.46-3.44(1H,m),3.16-3.15(1
H,m),1.52(3H,d,J=6.1Hz).
参考例57~59
参考例7から参考例10、参考例37、および、参考例47に記載の方法に準じ、対応
する化合物より、参考例57~59の化合物を得た。
Figure 2024055860000113
参考例60
rac-tert-ブチル {[6-(トリフルオロメチル)-3,4-ジヒドロ-2H
-ピラノ[3,2-b]ピリジン-4-イル]メチル}カルバメート
Figure 2024055860000114

参考例1から参考例4、および、参考例6と同様の手法により、プロパン―1,3-ジ
オールと2-ブロモ―6-(トリフルオロメチル)ピリジン―3-オールから表題化合物
を得た。
LC‐MS:R.T.=1.133 min ObsMS=333.2 [M+1]
参考例61
rac-tert-ブチル [(1,2,3,4-テトラヒドロ-1,5-ナフチリジン
-4-イル)メチル]カルバメート
Figure 2024055860000115

参考例62の化合物(261 mg,1.01 mmol)とテトラヒドロフラン(5
.0 mL)の混合物に、0.90 mol/L テトラヒドロフラン-ボラン・テトラ
ヒドロフラン溶液(2.24 mL,2.01 mmol)を加えた。60℃で2時間撹
拌した後、反応混合物にメタノール(2.5 mL)を加え、15分間攪拌した。反応混
合物を濃縮後、濃縮残差を2.0 mol/L 塩酸(2.52 mL,5.03 mm
ol)に溶解させ、60℃で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮後、濃縮残差をクロロホ
ルム(5.0 mL)に溶解させ、トリエチルアミン(0.701 mL,5.03 m
mol)と二炭酸ジ-tert-ブチル(330 mg,1.51 mmol)を加えた
。室温下で1日攪拌した後、反応混合物に水(5.0 mL)を加え、クロロホルム(3
.0 mL×2回)で抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表
題化合物(100 mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:7.87(1H,dd,J=4.6,1.5Hz),6.92(1H,dd,J=7.9,4.6Hz),6.74(1H
,dd,J=7.9,1.5Hz),5.75(1H,brs),3.84(1H,brs),3.72-3.62(1H,m),3.40-3.27(3H,m),3.02-
2.95(1H,m),2.08-1.99(1H,m),1.92-1.83(1H,m),1.44(9H,s).
参考例62
rac-tert-ブチル 4-シアノ-3,4-ジヒドロ-1,5-ナフチリジン-1
(2H)-カルボキシレート
Figure 2024055860000116

参考例63の化合物(660 mg,2.11 mmol)、トリメチルシリルシアニ
ド(0.523 mL,4.21 mmol)とアセトニトリル(14 mL)の混合物
に、1.0 mol/L テトラブチルアンモニウムフロオリド(4.21 mL,4.
21 mmol)を加え、70℃で3時間撹拌した。反応混合物を濃縮後、濃縮残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表題化合物
(261 mg)を白色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.31(1H,dd,J=4.6,1.5Hz),8.22(1H,dd,J=8.5,1.5Hz),7.23(1H
,dd,J=8.5,4.6Hz),4.16(1H,t,J=6.4Hz),3.92-3.87(2H,m),2.38-2.33(2H,m),1.54(9H,s).
参考例63
rac-tert-ブチル 4-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1,5-ナフチリジン-1
(2H)-カルボキシレート
Figure 2024055860000117

1,1-ジメチルエチル 3,4-ジヒドロ-1,5-ナフチリジン-1(2H)-カル
ボキシレート(560 mg,2.39 mmol)、N-ブロモスクシンイミド(51
0 mg,2.87 mmol)と四塩化炭素(12 mL)の混合物に、アゾビスイソ
ブチロニトリル(7.85 mg,0.0480 mmol)を加え、5時間加熱還流し
た。反応混合物を室温まで冷却した後、析出した固体をろ過し、ろ液を濃縮した。濃縮残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表題
化合物(510 mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.33(1H,dd,J=8.8,1.5Hz),8.27(1H,dd,J=4.6,1.5Hz),7.20(1H
,dd,J=8.8,4.6Hz),5.53(1H,t,J=3.0Hz),4.32-4.27(1H,m),3.88-3.81(1H,m),2.50(1H,ddd,
J=15.1,3.3,3.3Hz),2.44-2.35(1H,m),1.55(9H,s).
参考例64~65
参考例37から参考例39に記載の方法に準じ、対応する化合物より、参考例64~6
5の化合物を得た。
Figure 2024055860000118
参考例66
2-ヨード-4,6-ジメチルピリジン-3-オール
Figure 2024055860000119

4,6-ジメチル-3-ヒドロキシピリジン(99.8 mg,0.810 mmol
)、水(12 mL)とテトラヒドロフラン(2.0 mL)の混合物に、0℃でヨウ素
(247 mg,0.972 mmol)を加えた。室温で25時間撹拌後、反応混合物
に1mol/L 塩酸(4 mL)を加え、酢酸エチル(10 mL×3回)で抽出し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。有機層を0.1mol/Lチオ硫酸
ナトリウム水溶液(10mL×3回)で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して濃
縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分
離精製し、表題化合物(140 mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:6.82(1H,s),2.42(3H,s),2.27(3H,s).
参考例67
ベンジル {2-[(2R,3S)-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b]
ピリジン-3-イル]プロパン-2-イル}カルバメート
Figure 2024055860000120

参考例68の化合物(78.0 mg,0.313 mmol)とメタノール(0.7
0 mL)、水(0.35 mL)の混合物に、水酸化ナトリウム(37.5 mg,0
.939 mmol)を室温下加えた。60℃で2時間撹拌後、水層がpH5になるまで
3.0 mol/L 塩酸を加えた。反応溶液を濃縮した後、濃縮残渣をメタノールに溶
解させ、不溶物をろ過し、再度濃縮した。
得られた濃縮残渣(69.0 mg)のトルエン溶液(0.45 mL)に、トリエチ
ルアミン(0.130 mL,0.936 mmol)とジフェニルリン酸アジド(0.
0800 mL,0.374 mmol)を室温下加えた。室温で30分攪拌後、反応溶
液を90℃に昇温した。90℃で1時間撹拌後、反応溶液にベンジルアルコール(0.0
482 mL,0.468 mmol)を加えた。90℃で3時間撹拌後、反応混合物に
氷冷下で飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(1.0 mL)を加え、酢酸エチル(1.0
mL×2回)で抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表題化合
物(53.0 mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.00(1H,dd,J=4.6,1.5Hz),7.40-7.29(5H,m),7.06(1H,dd,J=8.
2,4.6Hz),7.01(1H,dd,J=8.2,1.5Hz),6.18(1H,brs),5.11(1H,d,J=12.8Hz),5.07(1H,d,J=12
.8Hz),4.80(1H,dq,J=6.7,4.3Hz),3.42(1H,d,J=4.3Hz),1.39(3H,d,J=6.7Hz),1.33(3H,s),1
.31(3H,s).
参考例68
エチル 2-メチル-2-[(2R,3S)-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,
2-b]ピリジン-3-イル]プロパノエート
Figure 2024055860000121

参考例69の化合物(150 mg,0.678 mmol)のテトラヒドロフラン溶
液(1.7 mL)に、-78℃にて1.0 mol/L リチウムビス(トリメチルシ
リル)アミド トルエン溶液(1.63 mL,1.63 mmol)を滴下した。-78
℃で30分撹拌後、ヨードメタン(1.63 mL,1.63 mmol)を加えた。さ
らに1時間撹拌後、1時間かけて反応混合物を室温まで昇温した。反応混合物に氷冷下で
飽和塩化アンモニウム水溶液(3.4 mL)を加え、酢酸エチル(1.7 mL×2回
)で抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表題化合物(78.
0 mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.06(1H,dd,J=4.6,1.5Hz),7.04(1H,dd,J=7.9,4.6Hz),6.99(1H
,dd,J=7.9,1.5Hz),4.67(1H,dq,J=6.0,3.7Hz),4.69-4.63(2H,m),3.34(1H,d,J=3.7Hz),1.59
(2H,d,J=7.3Hz),1.41(3H,d,J=6.0Hz),1.40(3H,s),1.26(3H,t,J=7.3Hz),1.05(3H,s).
参考例69
エチル [(2R,3S)-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b]ピリジン
-3-イル]アセテート
Figure 2024055860000122

参考例39の化合物(6.58g,21.9mmol)のトルエン溶液(73mL)に
、室温で水素化トリブチルスズ(9.77mL,37.3mmol)とアゾビスイソブチ
ロニトリル(0.360g,2.19mmol)を加えた。90℃で1時間撹拌後、反応
混合物を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル
)で分離精製し、5:1のジアステレオマー混合物として表題化合物(3.87g)を得
た。
主ジアステレオマー
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.05-8.01(1H,m),7.13-7.01(2H,m),4.76-4.67(1H,m),4.21-4.
09(2H,m),3.58-3.48(1H,m),3.07(1H,dd,J=16.5,3.7Hz),2.75-2.62(1H,m),1.53(3H,d,J=6.
1Hz),1.24(3H,t,J=6.7Hz).
参考例70-1、参考例70-2
参考例70-1
ベンジル {(1S)-1-[(2R,3S)-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3
,2-b]ピリジン-3-イル]エチル}カルバメート
参考例70-2
ベンジル {(1R)-1-[(2R,3S)-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3
,2-b]ピリジン-3-イル]エチル}カルバメート
Figure 2024055860000123

参考例67と同様の手法により、参考例71の化合物から表題化合物の参考例70-1
と参考例70-2を得た。
参考例70-1
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.03(1H,d,J=3.7Hz),7.40-7.30(5H,m),7.10-7.00(2H,m),6.29
(1H,d,J=8.5Hz),5.14(1H,d,J=12.2Hz),5.09(1H,d,J=12.2Hz),4.67(1H,dq,J=6.7,4.3Hz),4
.12-4.07(1H,m),3.32-3.29(1H,m),1.49(4H,d,J=6.7Hz),1.03(3H,d,J=6.7Hz).
参考例70-2
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.01(1H,d,J=4.9Hz),7.38-7.28(5H,m),7.08-6.99(2H,m),5.08
(1H,d,J=12.2Hz),5.03(1H,d,J=12.2Hz),4.79-4.73(1H,dq,J=6.7,6.7Hz),4.13-4.03(1H,m)
,3.19(1H,dd,J=5.5,5.5Hz),1.47(3H,d,J=6.7Hz),1.43(3H,d,J=6.1Hz).
参考例71-1、参考例71-2
参考例71-1
エチル (2S)-2-[(2R,3S)-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2
-b]ピリジン-3-イル]プロパノエート
参考例71-2
エチル (2R)-2-[(2R,3S)-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2
-b]ピリジン-3-イル]プロパノエート
Figure 2024055860000124

参考例69の化合物(800 mg,3.62 mmol)のテトラヒドロフラン溶液
(9.0 mL)に、-78℃にて1.0 mol/L リチウムビス(トリメチルシリ
ル)アミド テトラヒドロフラン溶液(3.80 mL,3.80 mmol)を滴下し
た。-78℃で30分撹拌後、ヨードメタン(0.270 mL,4.34 mmol)
を加えた。さらに1時間撹拌後、1時間かけて反応混合物を室温まで昇温した。反応混合
物に氷冷下で飽和塩化アンモニウム水溶液(18 mL)を加え、酢酸エチル(18 m
L×2回)で抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、参考例71
-1と参考例71-2の1.4:1のジアステレオマー混合物として表題化合物(826
mg)を得た。
主ジアステレオマー
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.08-8.05(1H,m),7.07-7.00(2H,m),4.85(1H,dq,J=7.3,5.5Hz)
,4.20-4.17(2H,m),3.53-3.52(1H,m),3.16-3.14(1H,m),1.37(3H,d,J=7.3Hz),1.27(3H,t,J=
7.0Hz),1.01(3H,d,J=7.3Hz).
参考例72~73
参考例1から参考例4、および、参考例6に記載の方法に準じ、対応する化合物より、
参考例72~73の化合物を得た。
Figure 2024055860000125
参考例74
rac-ベンジル {[(2R,3S)-2-メチル(2-H)-2,3-ジヒドロフ
ロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]メチル}カルバメート
Figure 2024055860000126

参考例8から参考例10、および、参考例37から参考例38と同様の手法により、参
考例75の化合物から表題化合物を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.01-7.97(1H,m),7.37-7.27(5H,m),7.08-7.03(2H,m),5.79(1H
,s),5.10(2H,s),3.81-3.77(1H,m),3.50-3.40(1H,m),3.23-3.19(1H,m),1.53(3H,s).
参考例75
rac-1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(2-H)プロパン
-2-オール
Figure 2024055860000127

プロパン―2-d-1,2-ジオール(1.04 g,13.5 mmol)のクロロ
ホルム溶液(45 mL)に、イミダゾール(0.919 g,13.5 mmol)と
tert-ブチルジメチルシリルクロリド(1.83 g,12.2 mmol)を室温
で加えた。室温で2時間撹拌後、反応混合物に水(200 mL)を加え、クロロホルム
(200 mL×2回)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表題
化合物(1.51 g)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:3.64-3.58(1H,m),3.40-3.33(1H,m),1.15-1.10(3H,m),0.96-0.
88(9H,m),0.13-0.05(6H,m).
参考例76-1、参考例76-2
参考例76-1
rac-ベンジル {[(2R,4R)-2-エチル-3,4-ジヒドロ-2H-ピラノ
[3,2-b]ピリジン-4-イル]メチル}カルバメート
参考例76-2
rac-ベンジル {[(2R,4S)-2-エチル-3,4-ジヒドロ-2H-ピラノ
[3,2-b]ピリジン-4-イル]メチル}カルバメート
Figure 2024055860000128

参考例8、および、参考例37から参考例38と同様の手法により、参考例77の化合
物から表題化合物の参考例76-1と参考例76-2を得た。
参考例76-1
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.13-8.10(1H,m),7.35-7.29(5H,m),7.13(2H,d,J=8.5Hz),6.33
(1H,s),5.08(2H,s),3.99-3.95(1H,m),3.89-3.86(1H,m),3.46-3.44(1H,m),3.18-3.15(1H,m
),2.14-2.12(1H,m),1.80-1.60(3H,m),1.04-1.02(3H,m).
参考例76-2
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.10(1H,s),7.35-7.34(5H,m),7.10-7.05(2H,m),5.93(1H,s),5
.09(2H,s),4.04-4.01(1H,m),3.68-3.66(1H,m),3.42-3.39(1H,m),3.01-2.99(1H,m),1.91-1
.66(4H,m),1.03-1.01(3H,m).
参考例77
rac-3-[(2-ブロモピリジン-3-イル)オキシ]ペンタン-1-オール
Figure 2024055860000129

参考例78の化合物(1.73 g,6.31 mmol)のクロロホルム溶液(13
mL)に1 mol/L 三臭化ホウ素のジクロロメタン溶液(12.6 mL,12
.6 mmol)を氷冷下加えた。室温で2時間撹拌後、反応混合物に飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液(100 mL)を加え、クロロホルム(100 mL×2回)で抽出し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥後ろ過して濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表題化合物(0.541 g)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:7.97(1H,dd,J=4.6,1.5Hz),7.25(1H,dd,J=8.2,1.5Hz),7.20(1H
,dd,J=7.9,4.3Hz),4.55-4.48(1H,m),3.90-3.79(2H,m),2.08-1.92(2H,m),1.82-1.72(2H,m)
,1.00(3H,t,J=7.3Hz).
参考例78
rac-2-ブロモ-3-[(1-メトキシペンタン-3-イル)オキシ]ピリジン
Figure 2024055860000130

参考例10と同様の手法により、1-メトキシペンタン―3-オールから表題化合物を
得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:7.97-7.93(1H,m),7.27-7.22(1H,m),7.21-7.16(1H,m),4.50-4.
42(1H,m),3.50(2H,t,J=5.5Hz),3.30(3H,s),2.03-1.88(2H,m),1.80-1.70(2H,m),1.00(3H,t
,J=7.0Hz).
参考例79
rac-ベンジル [(3’H-スピロ[シクロプロパン-1,2’-フロ[3,2-b
]ピリジン]-3’-イル)メチル]カルバメート
Figure 2024055860000131

参考例30から参考例31、および、参考例37から参考例38と同様の手法により、
参考例80の化合物から表題化合物を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.08-8.07(1H,m),7.35-7.33(5H,m),7.09-7.07(1H,m),7.02-7.
00(1H,m),5.97(1H,s),5.14-5.10(2H,m),3.76-3.69(1H,m),3.51-3.49(1H,m),3.33-3.27(1H
,m),1.24-1.19(1H,m),1.12-1.02(2H,m),0.76-0.70(1H,m).
参考例80
メチル 1-[(2-ブロモピリジン-3-イル)オキシ]シクロプロパン-1-カルボ
キシレート
Figure 2024055860000132

参考例81の化合物(2.65 g,7.51 mmol)のテトラヒドロフラン溶液
(75 mL)に、カリウムtert-ブトキシド(0.842 g,7.51 mmo
l)を0℃で加えた。室温で90分間撹拌後、更にカリウムtert-ブトキシド(0.
168 g,1.50 mmol)を加えた。室温で20分間撹拌後、水を加え、酢酸エ
チルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表題化合物(1.6
9 g)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.05-8.04(1H,m),7.24-7.18(2H,m),3.76(3H,s),1.71-1.69(2H
,m),1.42-1.40(2H,m).
参考例81
rac-メチル 4-ブロモ-2-[(2-ブロモピリジン-3-イル)オキシ]ブタノ
エート
Figure 2024055860000133

2-ブロモ-3-ヒドロキシピリジン(1.67 g,9.62 mmol)のN,N
-ジメチルホルムアミド溶液(48.1 mL)に、炭酸カリウム(2.66 g,19
.24 mmol)と2,4-ジブロモ酪酸メチル(3.0 g,11.54 mmol
)を室温で加えた。室温で3時間撹拌後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した
。有機層を水で3回洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。
濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し
、表題化合物(2.75 g)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.04-8.03(1H,m),7.20-7.15(1H,m),7.08-7.06(1H,m),4.91-4.
88(1H,m),3.77(3H,s),3.75-3.61(2H,m),2.63-2.58(1H,m),2.51-2.46(1H,m).
参考例82
tert-ブチル {[(2R,3S)-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-
b]ピリジン-3-イル]メチル}プロプ-2-エン-1-イルカルバメート
Figure 2024055860000134

参考例83の化合物(50 mg,0.189 mmol)のテトラヒドロフラン溶液
(48.1 mL)に、55% 水素化ナトリウム(24.76 mg,0.567 m
mol)を0度で加えた。室温で90分攪拌後、臭化アリル(0.048 mL,0.5
67 mmol)を加えた。室温で90分攪拌後、水を加え、酢酸エチルで抽出し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表題化合物(34.8 mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.00-7.94(1H,m),6.99-6.89(2H,m),5.78-5.60(1H,m),5.13-4.
98(2H,m),4.90-4.70(1H,m),3.86-3.51(4H,m),3.29-3.15(1H,m),1.43-1.37(12H,m).
参考例83
tert-ブチル {[(2R,3S)-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-
b]ピリジン-3-イル]メチル}カルバメート
Figure 2024055860000135

実施例5と同様の手法により、実施例27の化合物から表題化合物を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.02(1H,dd,J=4.6,1.5Hz),7.03(1H,dd,J=8.2,4.6Hz),6.98(1H
,dd,J=7.9,1.2Hz),5.40(1H,brs),4.68-4.60(1H,m),3.73-3.62(1H,m),3.44-3.33(1H,m),3.
19-3.13(1H,m),1.52(3H,d,J=6.7Hz),1.43(9H,s).
参考例84
tert-ブチル {[(2R,3S)-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-
b]ピリジン-3-イル]メチル}プロピルカルバメート
Figure 2024055860000136

参考例82の化合物(34.8 mg,0.114 mmol)のメタノール溶液(1
.0 mL)に、10% パラジウム/炭素(25 mg)を加えた。水素雰囲気下、室
温で2時間撹拌後、セライトろ過し、濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表題化合物(32.0 mg)を得た

1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:7.97(1H,d,J=3.7Hz),6.98-6.91(2H,m),4.83(1H,brs),3.73-3.
58(2H,m),3.23-3.12(3H,m),1.53-1.41(2H,m),1.40(3H,d,J=6.1Hz),1.39(9H,s),0.78(3H,t
,J=7.3Hz).
参考例85~87
参考例82に記載の方法に準じ、対応する化合物より、参考例85~87の化合物を得
た。
Figure 2024055860000137
参考例88-1、参考例88-2、参考例88-3、参考例88-4
参考例88-1
rac-ベンジル {[(2R,3R,4R)-2,3-ジメチル-3,4-ジヒドロ-
2H-ピラノ[3,2-b]ピリジン-4-イル]メチル}カルバメート
参考例88-2
rac-ベンジル {[(2R,3S,4R)-2,3-ジメチル-3,4-ジヒドロ-
2H-ピラノ[3,2-b]ピリジン-4-イル]メチル}カルバメート
参考例88-3
rac-ベンジル {[(2S,3R,4R)-2,3-ジメチル-3,4-ジヒドロ-
2H-ピラノ[3,2-b]ピリジン-4-イル]メチル}カルバメート
参考例88-4
rac-ベンジル {[(2S,3S,4R)-2,3-ジメチル-3,4-ジヒドロ-
2H-ピラノ[3,2-b]ピリジン-4-イル]メチル}カルバメート
Figure 2024055860000138

参考例8から参考例10、参考例37から参考例38、および、参考例75と同様の手
法により、2-メチルブタン-1,3-ジオールから表題化合物の参考例88-1、参考
例88-2、参考例88-3と参考例88-4を得た。
参考例88-1
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.05-8.05(1H,m),7.36-7.30(5H,m),7.05-6.98(2H,m),6.72(1H
,brs),5.15-5.07(2H,m),4.31-4.30(1H,m),3.79-3.73(1H,m),3.37-3.34(1H,m),3.24-3.19(
1H,m),2.11-2.09(1H,m),1.35(3H,d,J=6.7Hz),0.79(3H,d,J=6.7Hz).
参考例88-2
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.09-8.08(1H,m),7.34-7.26(5H,m),7.06-7.03(2H,m),6.07(1H
,brs),5.09-5.05(2H,m),4.03-3.99(1H,m),3.80-3.75(1H,m),3.43-3.37(1H,m),2.66-2.61(
1H,m),1.65-1.60(1H,m),1.40(3H,d,J=6.1Hz),1.16(3H,d,J=6.1Hz).
参考例88-3
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.02-8.01(1H,m),7.33-7.22(5H,m),7.02-7.00(2H,m),6.47(1H
,d,J=6.7Hz),5.06-5.03(2H,m),4.08-4.04(1H,m),3.75-3.68(1H,m),3.22-3.16(1H,m),2.99
-2.94(1H,m),2.02-1.98(1H,m),1.27(3H,d,J=6.7Hz),0.97(3H,d,J=7.3Hz).
参考例88-4
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.13-8.11(1H,m),7.37-7.27(5H,m),7.10-7.06(2H,m),5.88(1H
,s),5.09(2H,s),4.30-4.28(1H,m),3.80-3.73(1H,m),3.43-3.37(1H,m),2.70-2.68(1H,m),2
.00-1.97(1H,m),1.31(3H,d,J=6.4Hz),0.98(3H,d,J=6.9Hz).
参考例89
rac-tert-ブチル [(6’-クロロ-3’H-スピロ[シクロプロパン-1,
2’-フロ[3,2-b]ピリジン]-3’-イル)メチル]カルバメート
Figure 2024055860000139

参考例6から参考例7、および、参考例30から参考例31と同様の手法により、参考
例90の化合物から表題化合物を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:7.99(1H,d,J=1.8Hz),6.95(1H,d,J=1.8Hz),5.38(1H,s),3.58-3
.52(1H,m),3.36-3.34(1H,m),3.16-3.12(1H,m),1.37(9H,s),1.22-1.11(1H,m),1.02-0.99(2
H,m),0.69-0.63(1H,m).
参考例90
メチル 1-[(2-ブロモ-5-クロロピリジン-3-イル)オキシ]シクロプロパン
-1-カルボキシレート
Figure 2024055860000140

参考例80から参考例81と同様の手法により、2-ブロモ-5-クロロ-3-ヒドロ
キシピリジンから表題化合物を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.00(1H,d,J=1.8Hz),7.16(1H,d,J=1.8Hz),3.74(3H,s),1.70-1
.68(2H,m),1.40-1.39(2H,m).
参考例91
rac-2-[(2-メトキシ-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-イル)メ
チル]-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
Figure 2024055860000141

参考例92の化合物(110 mg,0.337 mmol)、ジメチルスルホキシド
(1.68 mL)、メタノール(1.68 mL)の混合物にナトリウムメトキシド(
364 mg,6.73 mmol)を室温で加えた。100℃で撹拌後、反応混合物に
水を加え、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表題化
合物(9 mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:7.84-7.83(2H,m),7.70-7.69(2H,m),7.25-7.24(1H,m),6.49(1H
,d,J=8.5Hz),4.41-4.37(1H,m),3.79-3.76(1H,m),3.66(3H,s),3.33(1H,s),2.68-2.66(2H,m
),1.81-1.72(4H,m).
参考例92
rac-2-[(2-クロロ-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-イル)メチ
ル]-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
Figure 2024055860000142

参考例93の化合物(440 mg,1.427 mmol)に塩化ホスホリル(2.
0 mL,21.46 mmol)を室温で加えた。90℃で4時間撹拌後、反応混合物
に氷水を加えた。その後4 mol/L水酸化ナトリウムを加え、酢酸エチルで抽出し、
硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表題化合物(110 mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:7.85-7.81(2H,m),7.72-7.68(2H,m),7.30(1H,d,J=8.5Hz),7.01
(1H,d,J=7.9Hz),4.26-4.23(1H,m),3.82-3.78(1H,m),3.44-3.42(1H,m),2.75-2.70(2H,m),1
.93-1.88(2H,m),1.75-1.66(2H,m).
参考例93
rac-2-[(1-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1λ-キノリン-8-
イル)メチル]-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
Figure 2024055860000143

参考例94の化合物(608 mg,2.080 mmol)のクロロホルム溶液(1
0.4 mL)に70% 3-クロロ過安息香酸(564 mg,2.29 mmol)
を0℃で加えた。0℃で4時間撹拌後、反応混合物に飽和重層水を加え、クロロホルムで
抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して濃縮し、表題化合物(646 mg)を得た

1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.30-8.29(1H,m),7.86-7.83(2H,m),7.73-7.70(2H,m),7.18(2H
,d,J=4.3Hz),4.37-4.34(1H,m),4.15-4.14(1H,m),4.00-3.97(1H,m),2.93-2.88(1H,m),2.83
-2.74(1H,m),2.03-1.93(2H,m),1.83-1.74(2H,m).
参考例94
rac-2-[(5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-イル)メチル]-1H-
イソインドール-1,3(2H)-ジオン
Figure 2024055860000144

5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-イルメタンアミン(400 mg,2.
47 mmol)のクロロホルム溶液(25 mL)に無水フタル酸(548 mg,3
.70 mmol)を加えた。70℃で5時間撹拌後、反応混合物を濃縮した。濃縮残渣
をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表題化合物(
608 mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.31(1H,d,J=4.3Hz),7.84-7.83(2H,m),7.71-7.68(2H,m),7.38
(1H,d,J=7.3Hz),7.05-7.03(1H,m),4.34-4.30(1H,m),3.87-3.84(1H,m),3.47-3.44(1H,m),2
.85-2.70(2H,m),2.00-1.82(2H,m),1.77-1.68(2H,m).
参考例95~96
参考例79から参考例81に記載の方法に準じ、対応する化合物より、参考例95~9
6の化合物を得た。
Figure 2024055860000145
参考例97
rac-tert-ブチル [(4-クロロ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[
b]ピリジン-7-イル)メチル]カルバメート
Figure 2024055860000146

参考例98の化合物(49.1 mg,0.275 mmol)のトルエン溶液(1.
374 mL)に1 mol/L水素化ジイソブチルアルミニウムのトルエン溶液(0.
825 mL,0.825 mmol)を0℃で加えた。室温で3時間撹拌後、反応混合物
に30%酒石酸カリウムナトリウム水溶液、飽和重層水、酢酸エチルを加えた。この混合
溶液に、二炭酸ジtert-ブチル(90 mg,0.412 mmol)を室温で加え
た。室温で1時間撹拌後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水
硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表題化合物(30.9 mg)を淡黄色
オイルとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.24(1H,d,J=5.5Hz),7.08(1H,d,J=5.5Hz),5.64(1H,s),3.68-3
.65(1H,m),3.34-3.29(2H,m),3.01-2.97(1H,m),2.92-2.84(1H,m),2.33-2.30(1H,m),1.84-1
.79(1H,m),1.43(9H,s).
参考例98
rac-4-クロロ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-7-カル
ボニトリル
Figure 2024055860000147

4-クロロ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[B]ピリジン-7-オール(100
mg,0.590 mmol)とアセトンシアノヒドリン(0.081 mL,0.8
84 mmol)のトルエン溶液(1.965 mL)にシアノメチレントリブチルホス
ホラン(0.464 mL,1.769 mmol)を加えた。60℃で1時間撹拌後、
反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して濃
縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分
離精製し、表題化合物(49.1 mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.33(1H,d,J=5.5Hz),7.17(1H,d,J=5.5Hz),4.20-4.18(1H,m),3
.20-3.09(1H,m),3.00-2.94(1H,m),2.65-2.55(1H,m),2.42(1H,ddt,J=17.0,9.4,3.1Hz).
参考例99
rac-tert-ブチル [(4-エトキシ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ
[b]ピリジン-7-イル)メチル]カルバメート
Figure 2024055860000148

参考例100の化合物(50 mg,0.189 mmol)、エタノール(0.05
5 mL,0.946 mmol)、トリフェニルホスフィン(74.4 mg,028
4 mmol)のトルエン溶液(1.89 mL)にアゾジカルボン酸ビス(2-メトキ
シエチル)を0℃で加えた。室温で1時間撹拌後、反応混合物にメタノールを加え、濃縮し
た。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により分
離精製し、表題化合物(35 mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.23(1H,d,J=5.5Hz),6.56(1H,d,J=5.5Hz),5.79(1H,s),4.10-4
.06(2H,m),3.67-3.65(1H,m),3.27-3.22(2H,m),2.89-2.85(1H,m),2.78-2.69(1H,m),2.28-2
.25(1H,m),1.80-1.73(1H,m),1.43(9H,s),1.41(3H,t,J=6.6Hz).
参考例100
rac-tert-ブチル [(4-ヒドロキシ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペン
タ[b]ピリジン-7-イル)メチル]カルバメート
Figure 2024055860000149

参考例97の化合物(248 mg,0.877 mmol)と炭酸カリウム(606
mg,4.39 mmol)のN-メチル-2-ピロリドン懸濁液(1.46 mL)
にアセトヒドロキサム酸(198 mg,2.63 mmol)を加えた。100℃で6
時間撹拌後、反応混合物をセライトろ過し、濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(クロロホルム/メタノール)により分離精製し、表題化合物(128
mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:7.39(1H,s),6.32(1H,s),5.22(1H,s),4.26(1H,s),3.36-3.26(3
H,m),2.87-2.83(1H,m),2.70-2.62(1H,m),2.31-2.27(1H,m),1.75-1.67(1H,m),1.42(9H,s).
参考例101
rac-2-{[4-(4-メチルフェニル)-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン
-8-イル]メチル}-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
Figure 2024055860000150

参考例102の化合物(100 mg,0.306 mmol)、4,5-ビス(ジフ
ェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(53.1 mg,0.092 mm
ol)、4-メチルフェニルボロン酸(125 mg,0.918 mmol)と炭酸セ
シウム(199 mg,0.612 mmol)のトルエン懸濁液(2.3 mL)にト
リス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(56 mg,0.061 mmo
l)を加えた。130℃で撹拌後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表題化合物(26.5 mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.40(1H,d,J=4.9Hz),7.86-7.84(2H,m),7.72-7.69(2H,m),7.23
(2H,d,J=4.9Hz),7.17(2H,d,J=7.9Hz),7.05-7.04(1H,m),4.40-4.37(1H,m),4.00-3.97(1H,m
),3.63(1H,s),2.66-2.61(2H,m),2.39(3H,s),1.90-1.60(4H,m).
参考例102
rac-2-[(4-クロロ-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-イル)メチ
ル]-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
Figure 2024055860000151

参考例93の化合物(500 mg,1.62 mmol)に塩化ホスホリル(1.5
mL,16.22 mmol)を室温で加えた。90℃で4時間撹拌後、反応混合物に
氷水を加えた。その後、4 mol/L水酸化ナトリウムを加え、酢酸エチルで抽出し、
硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製し、表題化合物(256 mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.21(1H,d,J=4.9Hz),7.87-7.84(2H,m),7.73-7.70(2H,m),7.15
(1H,d,J=4.9Hz),4.35-4.30(1H,m),3.86-3.84(1H,m),3.49-3.46(1H,m),2.87-2.75(2H,m),2
.03-2.00(1H,m),1.85-1.79(3H,m).
参考例103-1、参考例103-2
参考例103-1
rac-ベンジル {[(3R,4S)-3-エチル-3,4-ジヒドロ-2H-ピラノ
[3,2-b]ピリジン-4-イル]メチル}カルバメート
参考例103-2
rac-ベンジル {[(3S,4S)-3-エチル-3,4-ジヒドロ-2H-ピラノ
[3,2-b]ピリジン-4-イル]メチル}カルバメート
Figure 2024055860000152

参考例2から参考例4、および、参考例37から参考例38と同様の手法により、2-
エチルプロパン-1,3-ジオールから表題化合物の参考例103-1と参考例103-
2を得た。
参考例103-1
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.02(1H,dd,J=3.7,1.8Hz),7.34-7.22(5H,m),7.04-6.97(2H,m)
,6.43-6.35(1H,m),5.04(2H,s),4.07-3.98(2H,m),3.74-3.66(1H,m),3.24-3.15(1H,m),3.11
-3.04(1H,m),2.08-1.98(1H,m),1.46-1.34(1H,m),1.32-1.21(1H,m),0.96(3H,t,J=7.3Hz).
参考例103-2
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.11(1H,dd,J=4.3,1.2Hz),7.37-7.27(5H,m),7.11-7.02(2H,m)
,5.92(1H,brs),5.09(2H,s),4.20(1H,dd,J=11.0,3.0Hz),3.93(1H,dd,J=11.0,6.1Hz),3.86-
3.77(1H,m),3.42-3.33(1H,m),2.77-2.70(1H,m),1.84-1.75(1H,m),1.66-1.56(1H,m),1.44-
1.32(1H,m),0.98(3H,t,J=7.3Hz).
参考例104
rac-4-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-カルボニトリル
Figure 2024055860000153

参考例62と同様の手法により、参考例105の化合物から表題化合物を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.35(1H,d,J=4.9 Hz),7.04(1H,d,J=4.9Hz),4.11(1H,t,J=6.1
Hz),2.78-2.61(2H,m),2.28-2.15(2H,m),2.24(3H,s),2.14-2.04(1H,m),1.97-1.88(1H,m).
参考例105
rac-8-ブロモ-4-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン
Figure 2024055860000154

参考例106の化合物(87.0 mg,0.530 mmol)のクロロホルム溶液
(5.3 mL)に三臭化リン(0.0747 mL,0.795 mmol)を加えた
。70℃で2時間後、反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30 mL)を加え
、クロロホルム(30 mL×2回)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して
濃縮することで表題化合物(118 mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.34(1H,d,J=4.9Hz),6.99(1H,d,J=4.9Hz),5.55-5.53(1H,m),2
.87(1H,dd,J=17.7,5.5Hz),2.70-2.61(1H,m),2.49-2.44(1H,m),2.36-2.13(2H,m),2.23(3H,
s),2.04-1.96(1H,m).
参考例106
rac-4-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-オール
Figure 2024055860000155

参考例107の化合物(85.5 mg,0.530 mmol)のメタノール溶液(
5.3 mL)に水素化ホウ素ナトリウム(30.1 mg,0.796 mmol)を
氷冷下加えた。室温で3時間撹拌後、反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(30
mL)を加え、クロロホルム(30 mL×2回)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、ろ過して濃縮することで表題化合物(93.7 mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.28(1H,d,J=4.9Hz),6.99(1H,d,J=4.9Hz),4.68(1H,dd,J=8.9,
5.2Hz),4.17(1H,brs),2.74-2.62(2H,m),2.33-2.26(1H,m),2.23(3H,s),2.10-2.02(1H,m),1
.87-1.70(2H,m).
参考例107
4-メチル-6,7-ジヒドロキノリン-8(5H)-オン
Figure 2024055860000156

4-クロロ―6,7-ジヒドロキノリン―8(5H)-オン(302 mg,1.67
mmol)、トリメチルボロキシン(0.756 mL,5.45 mmol)、1,
1‘-ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロライド(13
0 mg,0.159 mmol)、炭酸カリウム(388 mg,2.81 mmol
)とジクロロエタン(2.0 mL)の混合物をマイクロウェーブ照射下、120℃で2
時間撹拌した。その後、反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム/メタノール)で分離精製し、表題化合物(85.5 mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.57(1H,d,J=4.3Hz),7.24(1H,d,J=4.9Hz),2.94(2H,t,J=6.1Hz
),2.79(2H,t,J=6.7Hz),2.36(3H,s),2.24-2.18(2H,m).
参考例108-1、参考例108-2
参考例108-1
rac-(5R,7R)-5-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピ
リジン-7-カルボニトリル
参考例108-2
rac-(5R,7S)-5-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピ
リジン-7-カルボニトリル
Figure 2024055860000157

参考例104から参考例105と同様の手法により、参考例109の化合物から参考例
108-1と参考例108-2の1:1のジアステレオマー混合物として表題化合物を得
た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.51-8.48(1H,m),7.58-7.54(1H,m),7.25-7.22(1H,m),4.23-4.
12(1H,m),3.54-3.21(1H,m),2.87-2.65(1H,m),2.17-1.96(1H,m),1.41-1.31(3H,m).
参考例109-1、参考例109-2
参考例109-1
rac-(5R,7R)-5-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピ
リジン-7-オール
参考例109-2
rac-(5R,7S)-5-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピ
リジン-7-オール
Figure 2024055860000158

参考例110の化合物(232 mg,1.55 mmol)のクロロホルム溶液(2
.0 mL)に、無水トリフルオロ酢酸(3.0 mL,21.4 mmol)を氷冷下
加えた。室温で20時間撹拌後、反応混合物に1 mol/L 水酸化ナトリウム水溶液
(30 mL)を加え、クロロホルム(30 mL×2回)で抽出し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、ろ過して濃縮することで参考例109-1と参考例109-2の1:1のジ
アステレオマー混合物として表題化合物(125 mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.50-8.38(1H,m),7.61-7.47(1H,m),7.22-7.14(1H,m),5.32-5.
11(1H,m),3.58-3.38(0.5H,m),3.14-3.01(1H,m),2.89-2.72(1H,m),2.42-2.27(0.5H,m),2.1
1-1.97(0.5H,m),1.70-1.53(0.5H,m),1.44-1.18(3H,m).
参考例110
rac-5-メチル-1-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-1λ-シクロペンタ[b
]ピリジン
Figure 2024055860000159

参考例93と同様の手法により、5-メチル―6,7-ジヒドロ―5H-シクロペンタ
[b]ピリジンから表題化合物を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.06(1H,d,J=6.1Hz),7.12-7.07(2H,m),3.36-3.18(2H,m),3.10
-3.01(1H,m),2.47-2.37(1H,m),1.77-1.68(1H,m),1.31(3H,d,J=6.7Hz).
参考例111-1、参考例111-2
参考例111-1
rac-tert-ブチル {[(5R,8S)-5-メチル-5,6,7,8-テトラ
ヒドロキノリン-8-イル]メチル}カルバメート
参考例111-2
rac-tert-ブチル {[(5R,8R)-5-メチル-5,6,7,8-テトラ
ヒドロキノリン-8-イル]メチル}カルバメート
Figure 2024055860000160

参考例61と同様の手法により、参考例112の化合物から参考例111-1と参考例
111-2のジアステレオマー混合物として表題化合物を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.39-8.36(1H,m),7.53-7.46(1H,m),7.09(1H,dd,J=7.6,4.6Hz)
,5.87(1H,brs),3.71-3.57(1H,m),3.38-3.27(1H,m),2.98-2.85(2H,m),2.10-1.87(2H,m),1.
67-1.59(2H,m),1.45(9H,s),1.28-1.26(3H,m).
参考例112-1、参考例112-2
参考例112-1
rac-(5R,8R)-5-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-カ
ルボニトリル
参考例112-2
rac-(5R,8S)-5-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-カ
ルボニトリル
Figure 2024055860000161

参考例104から参考例105、および、参考例109から参考例110と同様の手法
により、5-メチル―5,6,7,8-テトラヒドロキノリンから参考例112-1と参
考例112-2のジアステレオマー混合物として表題化合物を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.48-8.47(1H,m),7.60-7.57(1H,m),7.22(1H,dd,J=7.9,4.9 H
z),4.13-4.07(1H,m),3.06-2.89(1H,m),2.40-2.28(1H,m),2.23-1.55(3H,m),1.35-1.29(3H,
m).
参考例113~114
参考例5および参考例55に記載の方法に準じ、対応する実施例の化合物より、参考例
113~114の化合物を得た。
Figure 2024055860000162
参考例115
rac-ベンジル [(2,2,5-トリメチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b]
ピリジン-3-イル)メチル]カルバメート
Figure 2024055860000163

参考例30から参考例32、および、参考例37から参考例38と同様の手法により、
2-ブロモ-6-メチルピリジン-3-オールとエチル2-ブロモ-2-メチルプロパノ
エイトから表題化合物を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:7.41-7.28(5H,m),6.90(2H,s),6.39-6.37(1H,m),5.14(2H,s),3
.85-3.81(1H,m),3.27-3.24(1H,m),3.18-3.16(1H,m),2.45(3H,s),1.52(3H,s),1.37(3H,s).
参考例116
rac-ベンジル {[(6S,7S)-3-クロロ-6-メチル-6,7-ジヒドロ-
5H-シクロペンタ[b]ピリジン-7-イル]メチル}カルバメート
Figure 2024055860000164

参考例30、および、参考例37から参考例38と同様の手法により、参考例117の
化合物から表題化合物を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.26(1H,s),7.44(1H,s),7.38-7.29(5H,m),6.07(1H,brs),5.11
(2H,s),3.88-3.81(1H,m),3.34-3.28(1H,m),3.03-2.99(1H,m),2.83-2.80(1H,m),2.56-2.49
(1H,m),2.30-2.18(1H,m),1.26(3H,d,J=7.3Hz).
参考例117
rac-3-(2-ブロモ-5-クロロピリジン-3-イル)-2-メチルプロパン-1
-オール
Figure 2024055860000165

2-ブロモ-5-クロロニコチンアルデヒド(999 mg,4.30 mmol)と
トルエン(11 mL)の混合物に、氷冷下エチル 2-(トリフェニルホスフォラニリ
デン)プロピオネイト(1.64g,4.52 mmol)を加えた。90℃で3時間撹
拌後、反応混合物を濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン/酢酸エチル)で分離精製した。
得られた精製物(1.29g)とテトラヒドロフラン(42.5mL)の混合物に、氷冷
下4mol/L水素化ホウ素リチウムテトラヒドロフラン溶液(1.28 mL,5.1
0 mmol)を5分間かけて滴下した。室温で15分間撹拌後、60℃で2時間撹拌し
、氷冷下メタノール(5mL)と1mol/L塩酸(10 mL)を加えた。酢酸エチル
(20 mL×3回)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して濃縮した。濃縮
残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で分離精製
し、表題化合物(469 mg)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:8.21(1H,d,J=2.4Hz),7.51(1H,d,J=3.0Hz),4.25(1H,brs),3.56
-3.55(2H,m),2.94-2.90(1H,m),2.53-2.49(1H,m),2.14-2.09(1H,m),0.98(3H,d,J=22.5Hz).
参考例118
rac-ベンジル [(5-フルオロ-2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロフロ[3,
2-b]ピリジン-3-イル)メチル]カルバメート
Figure 2024055860000166

参考例30から参考例32、および、参考例37から参考例38と同様の手法により、
2-ブロモ-6-フルオロピリジン-3-オールとエチル2-ブロモ-2-メチルプロパ
ノエイトから表題化合物を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ:7.40-7.29(5H,m),7.08-7.06(1H,m),6.69-6.67(1H,m),5.87-5.
85(1H,brm),5.17-5.09(2H,m),3.83-3.79(1H,m),3.31-3.25(1H,m),3.22-3.20(1H,m),1.54(
3H,s),1.38(3H,s).
試験例1:ヒト型TAAR1受容体に対するアゴニスト活性評価
TAAR1は、Gタンパク質(Gαs)に結合するGタンパク質共役型受容体であり、アゴニス
トによるTAAR1受容体の活性化は、細胞内のcAMPレベルの増加を誘導する。そのため、cAM
Pアッセイ法を用いて被験化合物のヒトTAAR1受容体に対するアゴニスト活性を評価した。
ヒト型TAAR1受容体を発現させた細胞であるcAMP HunterTMCHO-K1 TAAR1 Gs Cell
Lineを購入した。96ウェルプレートにヒト型TAAR1発現CHO細胞を播種し、24時間培養後DM
SOに溶解した被験化合物を添加、37℃で30分インキュベートした。cAMPHiRange kitのプ
ロトコールに準じてcAMP測定用サンプルを調製した。被験化合物によるcAMP生成量はEnVi
sionにて時間分解蛍光を測定した(励起波長:330nm、蛍光波長620mm/665nm)。
被験化合物 % = 100 ×{(Csamp) - (Cblank)}/{(Ctyramine) - (Cblank)}
Csamp: 被験化合物のカウント、Ctyramine:100μM チラミンのカウント、Cblank:ブラ
ンクのカウント
Figure 2024055860000167

Figure 2024055860000168

Figure 2024055860000169

Figure 2024055860000170

Figure 2024055860000171
試験例2-1:フェンサイクリジン誘発運動亢進抑制試験
8週齢のC57BL/6J雄性マウスを使用した。被験化合物の投与液調製には溶媒として0.5%
メチルセルロース溶液を用い混濁して使用、フェンサイクリジンの投与液調製には溶媒と
して生理食塩水を用い、溶解して使用した。
フェンサイクリジン誘発運動亢進抑制試験は、室町機械社製のスーパーメックス、デー
タ集録プログラム CompACT AMSと透明プラスチック製ケージを利用し、以下のように実
施した。
前述のケージに動物を入れ、運動量測定を開始した。その30分後、静かにマウスを取り
出し、化合物投与液(溶媒または被験化合物混濁液)を経口投与しマウスをケージに戻し
た。その投与30分後にPhencyclidine投与液あるいは生理食塩液を皮下投与した。両投与
後は、速やかに各チャネルの運動量測定ケージにマウスを戻し、運動量測定を継続した。
運動量測定は、計測間隔を5分、測定開始から120分間行った。運動量測定開始して30分後
から120分後までの90分間のデータを試験結果として用い、それぞれ個体の90分間の運動
量を総計した。
試験化合物投与群と溶媒投与群において、パラメトリックDunnett型多重比較(有意水
準:両側5%)を行った。試験化合物投与群において、溶媒投与群と比較して有意な運動
量の抑制を示した場合、抗精神病作用を有すると判断した。
実施例27の化合物を用いた上記試験の結果を図1に示す。
試験例2-2:フェンサイクリジン誘発運動亢進抑制試験
8週齢のC57BL/6J雄性マウスを使用した。被験化合物の投与液調製には溶媒として生理
食塩水を用い混濁して使用、フェンサイクリジンの投与液調製には溶媒として生理食塩水
を用い、溶解して使用した。
フェンサイクリジン誘発運動亢進抑制試験は、フォトアッセンブリおよび電動カウンタ
ーを備えたアクティビティメーターを用いて、以下のように実施した。
化合物投与液(溶媒または被験化合物混濁液)を皮下投与したマウスを前述の装置に動
物を入れ、運動量測定を開始した。測定開始から30分後、静かにマウスを取り出し、Phen
cyclidine投与液あるいは生理食塩液を皮下投与した。投与後は速やかに装置内にマウス
を戻し、運動量測定を60分間継続した。運動量測定は、計測間隔を5分とした。運動量測
定を開始して30分後から90分後までの60分間のデータを試験結果として用い、それぞれの
個体の60分間での運動量を総計した。
試験化合物投与群と溶媒投与群において、パラメトリックDunnett型多重比較(有意水
準:両側5%)を行った。試験化合物投与群において、溶媒投与群と比較して有意な運動
量の抑制を示した場合、抗精神病作用を有すると判断した。
実施例8および実施例49の化合物を用いた上記試験の結果を図2および図3に示す。
試験例3:hERGチャネル阻害活性の評価
本開示化合物のhERGチャネル阻害作用を、ヒト急速活性型遅延整流カリウム電流(
Kr)に関与するhERGチャネルを強制発現させたCHO細胞を用い、オートパッチ
クランプシステムを用いたホールセルパッチクランプ法により測定した。
(細胞懸濁液の調製)
ChanTest社より購入したhERG-CHO細胞を、COインキュベータ内で
37℃で培養し、hERG電流測定直前にトリプシンを用いてフラスコから剥離し、細胞
懸濁液を調製した。
(溶液調製)
測定に使用する細胞外液、細胞内液を以下の通り調製した。
細胞外液:2mmol/L CaCl、1mmol/LmgCl、10mmol/L
HEPES、4mmol/L KCl、145mmol/L NaCl、10mmol
/Lglucose
細胞内液:10mmol/L HEPES、10mmol/L EGTA、20mmol
/L KCl、130mmol/L KF
被験物質溶液:被験物質を2mmol/Lもしくは20mmol/LとなるようにDMS
Oに溶解し、被験物質溶液を調製した。さらに被験物質溶液は細胞外液で200倍希釈し
、それを細胞外液で段階希釈することによりhERG阻害IC50値の算出に必要な各濃
度の被験物質溶液を調製し、適用した。
(電流値測定およびデータ解析)
オートパッチクランプシステムに、細胞懸濁液、細胞外液、細胞内液、および測定用プ
レートを設置し、ホールセルパッチクランプ法によるhERG電流測定を実施した。電圧
プロトコールは、保持電位を-80mVとし、脱分極パルスを-50mVから+20mV
で5秒間加えた後、再分極パルスを-50mVで5秒間加え、保持電位に戻した。各パル
ス間隔は15秒とした。データ解析には、Qube用解析ソフトウェア(Sophion Sophi
on社製)を使用した。各被験物質ごとに4濃度を漸増的に適用し、各適用濃度の最終3回
の刺激で得られる最大外向き電流(Peaktail current)の平均値を評価データとした。
また、適用前値に対する各被験物質の各濃度における電流の阻害率から、当該ソフトウェ
アを用いてヒルの式(Hillequation)によりIC50値を算出した。
結果を下表に示す。
Figure 2024055860000172

Figure 2024055860000173

Figure 2024055860000174
試験例4:副作用関連受容体に対する結合活性評価
本開示化合物の副作用関連受容体(例えば、ドパミンD2受容体やアドレナリンα1A
受容体)に対する結合親和性は、以下の方法により測定することができる。
ヒト型の標的受容体を発現させたCHO細胞膜画分を用い、以下の通り結合評価試験を
実施する。ジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解した被験化合物、緩衝液にて希釈し
た各種受容体膜標本、および各標的受容体に強い結合活性を有する[3H]標識リガンドを
混合し、それぞれ室温にてインキュベーションした後、ガラス繊維フィルタープレート(
Multiscreen FB,ミリポア社製)上に速やかに添加し減圧濾過する。液体シンチレーショ
ンカウンター(パーキンエルマー社製)を用いてフィルター上に残存する放射活性を測定
する。結合阻害率は次式による算出する。受容体膜標本に対する非特異的結合量の算出に
は、被験物質の代わりに標的受容体に強い結合活性を有するコントロール化合物を用いる
標的受容体に対する結合阻害率(%)=100-100×{(被験物質存在下での[H]
標識リガンド結合量)}-(10μmol/L コントロール化合物存在下での[H]標識
リガンド結合量)}/{(被験物質非存在下での[H]標識リガンド結合量)}-(10μm
ol/L コントロール化合物存在下での[H]標識リガンド結合量)}
(注記)
以上のように、本開示の好ましい実施形態を用いて本開示を例示してきたが、本開示は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願、科学文献及び他の文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。本出願は日本国特許庁に2022年10月7日に出願されたものであり、その内容の全体が本願において引用される。
本開示化合物は、微量アミン関連受容体TAAR1受容体に対するアゴニスト活性を有
することから、精神疾患の治療に有効である。また、本開示化合物は中枢神経系疾患にも
有効である。

Claims (35)

  1. 式I
    Figure 2024055860000175

    [式中、
    Xは、酸素原子、硫黄原子、NR、またはCR’R”であり、
    nは、0または1であり、
    は、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキルまたは置換されていてもよ
    いC3-6アルケニルであり、
    2a、R2b、R2c、R2d、R、R’およびR”は、それぞれ独立して、水素原
    子、ハロゲン原子、置換されていてもよいC1-6アルキル、または置換されていてもよ
    いC6-10アリールであるか、またはR2a、R2b、R2c、R2d、R、R’およ
    びR”のうちの2つが、それらが結合する炭素原子または窒素原子と一緒になって、3~
    6員の飽和炭素環または飽和複素環を形成し、
    3a、R3b、およびR3cは、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよ
    いC1-6アルキル、ハロゲン原子、-OR、または置換されていてもよいC6-10
    アリールであり、
    は、置換されていてもよいC1-6アルキルまたは置換されていてもよい3~6員
    の飽和炭素環であり、
    5aおよびR5bは、それぞれ独立して、水素原子または置換されていてもよいC
    -6アルキルであるか、またはR5aおよびR5bは、それらが結合する炭素原子と一緒
    になって、3~6員の飽和炭素環を形成し、
    ここで、
    該置換されていてもよいC1-6アルキルおよび置換されていてもよいC3-6アルケ
    ニルは、ハロゲン原子、ヒドロキシまたはC1-6アルコキシで置換されていてもよく、
    該置換されていてもよいC6-10アリールおよび置換されていてもよい3~6員の飽
    和炭素環は、ハロゲン原子、ヒドロキシ、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシで
    置換されていてもよく、
    ただし、以下の(1)~(19)を除く:
    (1)nが0であり、Xが酸素原子であり、R2aおよびR2bが水素原子である化合
    物、
    (2)nが1であり、Xが酸素原子であり、R2a、R2b、R2c、R2d、R3a
    、R3bおよびR3cが水素原子である化合物、
    (3)nが1であり、XがCHであり、R、R2a、R2b、R2c、R2d、R
    3b、R3c、R5aおよびR5bが水素原子であり、R3aが水素原子またはCH
    ある化合物、
    (4)nが1であり、Xが酸素原子であり、R、R2a、R2b、R2c、R2d
    3b、R3c、R5aおよびR5bが水素原子であり、R3aがCHである化合物、
    (5)nが1であり、Xが酸素原子であり、R、R2a、R2b、R3a、R3b
    3c、R5aおよびR5bが水素原子であり、R2cおよびR2dがCHである化合
    物、
    (6)nが1であり、Xが酸素原子であり、R、R2a、R2b、R2c、R2d
    3a、R3c、R5aおよびR5bが水素原子であり、R3bがCHである化合物、
    (7)nが1であり、Xが酸素原子であり、R、R2a、R2b、R2d、R3a
    3b、R3c、R5aおよびR5bが水素原子であり、R2cがCHである化合物、
    (8)nが0であり、XがCHであり、R、R2a、R2b、R3b、R3c、R
    5aおよびR5bが水素原子であり、R3aがCHである化合物、
    (9)nが1であり、XがCHであり、R、R2a、R2b、R2d、R3a、R
    3b、R3c、R5aおよびR5bが水素原子であり、R2cがCHである化合物、
    (10)nが1であり、XがCHであり、R、R2a、R2b、R2c、R2d
    3a、R3c、R5aおよびR5bが水素原子であり、R3bがCHおよび臭素原子
    である化合物、
    (11)nが1であり、Xが酸素原子であり、R、R2a、R2b、R3a、R3b
    、R3c、R5aおよびR5bが水素原子であり、R2cおよびR2dが、それらが結合
    する炭素原子と一緒になって、シクロブチル環を形成する化合物、
    (12)nが1であり、Xが酸素原子であり、R2a、R2b、R2c、R2d、R
    、R3b、R3c、R5aおよびR5bが水素原子であり、RがCHである化合物

    (13)nが0であり、XがCHであり、R2a、R2b、R3a、R3b、R3c
    、R5aおよびR5bが水素原子であり、Rが水素原子、置換されていてもよいC1-
    アルキルまたは置換されていてもよいC3-6アルケニルである化合物、
    (14)nが1であり、XがCHであり、R2a、R2b、R2c、R2d、R3a
    、R3b、R3c、R5aおよびR5bが水素原子であり、Rが水素原子、置換されて
    いてもよいC1-6アルキルまたは置換されていてもよいC3-6アルケニルである化合
    物、
    (15)nが0であり、XがCHであり、R2a、R3a、R3b、R3c、R5a
    およびR5bが水素原子であり、R2bが水素原子およびCHであり、Rが水素原子
    およびCHである化合物、
    (16)nが1であり、XがCHであり、R2c、R2d、R3a、R3b、R3c
    、R5aおよびR5bが水素原子であり、R2aおよび/またはR2bがCHであり、
    が水素原子およびCHである化合物、
    (17)nが1であり、XがCHであり、R2c、R2d、R3a、R3b、R3c
    、R5aおよびR5bが水素原子であり、R2aおよびR2bが炭素原子と一緒になって
    シクロプロパンを形成し、Rが水素原子およびCHである化合物、
    (18)nが0または1であり、XがCHであり、R5aまたはR5bが置換されて
    いてもよいC1-6アルキルである化合物、
    (19)nが0であり、XがCHであり、R、R2a、R2b、R3a、R3c
    5aおよびR5bが水素原子であり、R3bが臭素原子である化合物。]
    で示される化合物またはその薬学的に許容される塩を含有する医薬。

  2. Figure 2024055860000176

    で示される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含有する医薬。

  3. Figure 2024055860000177

    で示される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含有する医薬。
  4. が、水素原子である、請求項1~3のいずれか一項に記載の医薬。
  5. が、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキルである、請求項1~3
    のいずれか一項に記載の医薬。
  6. が、メチルである、請求項5に記載の医薬。
  7. 2aおよびR2bが、水素原子である、請求項1~3のいずれか一項に記載の医薬。
  8. 2aが、水素原子であり、R2bが、置換されていてもよいC1-6アルキルである
    、請求項1~3のいずれか一項に記載の医薬。
  9. 2aおよびR2bが、置換されていてもよいC1-6アルキルである、請求項1~3
    のいずれか一項に記載の医薬。
  10. 2aおよびR2bが、ハロゲン原子である、請求項1~3のいずれか一項に記載の医
    薬。
  11. 2aおよびR2bが、それらが結合する炭素原子と一緒になって、3~6員の飽和炭
    素環を形成する、請求項1~3のいずれか一項に記載の医薬。
  12. 2aが、置換されていてもよいC6-10アリールであり、R2bが、水素原子であ
    る、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  13. 2aまたはR2bが、ヒドロキシまたはC1-6アルコキシで置換されている基であ
    る、請求項1~3のいずれか一項に記載の医薬。
  14. 3a、R3b、およびR3cが、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよ
    いC1-6アルキル、またはハロゲン原子である、請求項1~3のいずれか一項に記載の
    医薬。
  15. 3a、R3b、およびR3cが、それぞれ、水素原子である、請求項1~3のいずれ
    か一項に記載の医薬。
  16. 3a、R3b、およびR3cのうちの少なくとも1つが、置換されていてもよいC
    -6アルキルまたはハロゲン原子である、請求項1~3のいずれか一項に記載の医薬。
  17. 5aおよびR5bが、それぞれ、水素原子である、請求項1~3のいずれか一項に記
    載の医薬。
  18. 5aが、水素原子であり、R5bが、置換されていてもよいC1-6アルキルである
    、請求項1~3のいずれか一項に記載の医薬。
  19. 5aおよびR5bが、それぞれ、置換されていてもよいC1-6アルキルである、請
    求項1~3のいずれか一項に記載の医薬。
  20. Xが、酸素原子である、請求項1~3のいずれか一項に記載の医薬。
  21. が、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキルであり、
    3a、R3b、およびR3cのうちの少なくとも1つが、置換されていてもよいC
    -6アルキルまたはハロゲン原子である、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の医薬。
  22. が、メチルであり、
    3a、R3b、およびR3cのうちの少なくとも1つが、メチル、フッ素原子、また
    は塩素原子である、
    請求項21に記載の医薬。
  23. Xが、酸素原子であり、
    nが、0であり、
    が、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキルであり、
    2aが、水素原子であり、R2bが、置換されていてもよいC1-6アルキルであり

    3a、R3b、およびR3cのうちの少なくとも1つが、置換されていてもよいC
    -6アルキルまたはハロゲン原子であり、
    5aおよびR5bが、それぞれ、水素原子である、
    請求項1に記載の医薬。
  24. 以下の化合物群より選択される請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
    を含有する医薬:
    1-[(2R,3S)-6-フルオロ-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b
    ]ピリジン-3-イル]メタンアミン、
    1-[(2R,3S)-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b]ピリジン-3
    -イル]メタンアミン、
    N-メチル-1-[(2R,3S)-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b]
    ピリジン-3-イル]メタンアミン、
    1-[(2R,3S)-6-フルオロ-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b
    ]ピリジン-3-イル]-N-メチルメタンアミン、
    1-[(2R,3S)-6-フルオロ-2-メチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b
    ]ピリジン-3-イル]-N-()メチルメタンアミン、
    rel-1-[(3’S)-5’-メチル-3’H-スピロ[シクロプロパン-1,2’
    -フロ[3,2-b]ピリジン]-3’-イル]メタンアミン、
    rel-1-[(3’S)-5’-フルオロ-3’H-スピロ[シクロプロパン-1,2
    ’-フロ[3,2-b]ピリジン]-3’-イル]メタンアミン、
    rel-1-[(3S)-2,2,5-トリメチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b
    ]ピリジン-3-イル]メタンアミン、
    rel-1-[(3’S)-3’H-スピロ[シクロプロパン-1,2’-フロ[3,2
    -b]ピリジン]-3’-イル]メタンアミン、および
    rac-1-(5-フルオロ-2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロフロ[3,2-b]
    ピリジン-3-イル)メタンアミン。
  25. 請求項1~3および24のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される
    塩を含有する、医薬組成物。
  26. 前記医薬組成物は、TAAR1に関連する疾患または障害を治療または予防するための
    ものである、請求項25に記載の医薬組成物。
  27. 前記医薬組成物は、神経または精神障害を治療または予防するためのものである、請求
    項26に記載の医薬組成物。
  28. 前記神経または精神障害が、鬱病、双極性障害、疼痛、統合失調症、強迫性障害、中毒
    、社会障害、注意欠陥・多動性障害、不安障害、運動障害、てんかん、自閉症、認知機能
    障害、アルツハイマー病/パーキンソン病の精神病、パーキンソン病の焦燥/攻撃性、ま
    たは過食症である、請求項26に記載の医薬組成物。
  29. 請求項1~3および24のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される
    塩を有効成分として含有する、精神疾患または中枢神経系疾患の治療剤。
  30. 精神疾患または中枢神経系疾患が、症状性を含む器質性精神障害;精神作用物質使用に
    よる精神および行動の障害;統合失調症、統合失調症型障害および妄想性障害;気分[感
    情]障害;神経症性障害、ストレス関連障害および身体表現性障害;非器質性睡眠障害;
    性機能不全、器質性障害または疾病によらないもの;広汎性発達障害;小児期および青年
    期に通常発症する行動および情緒の障害;錐体外路障害および異常運動;神経系のその他
    の変性疾患;または睡眠障害である、請求項29に記載の治療剤。
  31. 精神疾患または中枢神経系疾患が、統合失調症、統合失調症の陽性症状、統合失調症の
    陰性症状、精神病性の特徴を伴う双極性障害、精神病性の特徴を伴う抑うつ障害、認知症
    に伴う精神病症状、アルツハイマー病に伴う精神病症状、レビー小体型認知症に伴う精神
    病症状、パーキンソン病認知症に伴う精神病症状、パーキンソン病に伴う精神病症状、ま
    たはアルツハイマー病に伴う焦燥、興奮もしくは攻撃性である、請求項29に記載の治療
    剤。
  32. 精神疾患または中枢神経系疾患が、統合失調症、認知症に伴う精神病症状、アルツハイ
    マー病に伴う精神病症状、レビー小体型認知症に伴う精神病症状、またはアルツハイマー
    病に伴う焦燥、興奮もしくは攻撃性である、請求項31に記載の治療剤。
  33. 精神疾患または中枢神経系疾患の治療剤を製造するための、請求項1~3および24の
    いずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用。
  34. 請求項1~3および24のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される
    塩と、抗うつ薬、抗不安薬、統合失調症治療薬、ドパミン補充薬、ドパミン受容体アゴニ
    スト、パーキンソン病治療薬、抗癲癇薬、鎮痛薬、ホルモン製剤、偏頭痛治療薬、アドレ
    ナリンβ受容体アンタゴニスト、認知症治療薬、気分障害治療薬、制吐剤、睡眠導入剤お
    よび抗痙攣薬からなる群から選択される少なくとも一つの薬剤を組み合わせてなる、精神
    疾患または中枢神経系疾患の治療剤。
  35. 抗うつ薬、抗不安薬、統合失調症治療薬、ドパミン補充薬、ドパミン受容体アゴニスト
    、パーキンソン病治療薬、抗癲癇薬、鎮痛薬、ホルモン製剤、偏頭痛治療薬、アドレナリ
    ンβ受容体アンタゴニスト、認知症治療薬、気分障害治療薬、制吐剤、睡眠導入剤および
    抗痙攣薬からなる群から選択される少なくとも一つの薬剤と併用して、精神疾患または中
    枢神経系疾患を治療するための、請求項1~3および24のいずれか一項に記載の化合物
    またはその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する治療剤。
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