JP2024055748A - 研削盤 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用後のクーラントを研削盤の外部にスムーズに排出することのできる研削盤を提供する。【解決手段】コラム20は、ねじ状砥石11を回転可能に支持するとともに、互いに平行に延びる一対のX軸スライド機構21を介して機台13の上に設置される。ワーク支持部30は、機台13に設けられて歯車ワーク12を支持する。クーラント供給部40は、ねじ状砥石11と歯車ワーク12との間の研削加工部14に対してクーラントを供給する。凹路部50は、機台13の上面13Aにおいて凹状をなすとともに、一対のX軸スライド機構21の間において同X軸スライド機構21に沿う態様で、研削加工部14の下方から機台13の縁部まで延びる。凹路部50の底面は、研削加工部14の下方から機台13の縁部に向かうに連れて徐々に低くなる態様で傾斜している。【選択図】図1
Description
本発明は、研削盤に関するものである。
歯車研削盤は、ねじ状砥石や円板状砥石などの回転砥石を用いて歯車ワークの歯面を研削するものである(特許文献1参照)。特許文献1に記載の歯車研削盤は、機台や、同機台に設けられるコラムおよびワーク支持部を有している。コラムは、砥石を回転可能に支持している。ワーク支持部は、歯車ワークを支持する部分を構成している。
この歯車研削盤による研削においては、外周面にねじを有するねじ状砥石と、ホブ盤などで歯切りされた歯車ワークとが噛合状態で回転される。また、上記歯車研削盤による研削では、ねじ状砥石と歯車ワークとの間の研削加工部に対してクーラントが供給される。そして、使用後のクーラントは、機台の縁部に設けられた樋状の排出溝に流入するとともに同排出溝によって案内されることで、歯車研削盤の外部に排出される。
使用後のクーラントは切り屑を含んでいる。上記歯車研削盤では、そうした使用後のクーラントが、機台の縁部に沿って延びる樋状の排出溝を流れるようになっている。そのため、クーラントに含まれる切り屑が排出溝に詰まりやすいという問題があった。
なお、こうした問題は、歯車研削盤に限らず、砥石とワークとの間の研削加工部にクーラントを供給しながら砥石によるワークの研削を行う研削盤であれば、同様に生じうる。
上記課題を解決するための研削盤は、砥石を用いてワークを研削する研削盤であって、機台と、前記砥石を回転可能に支持するとともに、互いに平行に延びる一対の支持部を介して前記機台の上に設置されるコラムと、前記機台に設けられて前記ワークを支持するワーク支持部と、前記砥石と前記ワークとの間の研削加工部に対してクーラントを供給するクーラント供給部と、前記機台の上面において凹状をなすとともに、前記一対の支持部の間において当該支持部に沿う態様で、前記研削加工部の下方から前記機台の縁部まで延びる凹路部と、を有し、前記凹路部の底面は、前記研削加工部の下方から前記機台の縁部に向かうに連れて徐々に低くなる態様で傾斜している。
前記課題を解決するための研削盤は、砥石を用いて歯車ワークの歯面を研削する歯車研削盤であって、機台と、前記砥石を回転可能に支持するとともに、互いに平行に延びる一対の支持部を介して前記機台の上に設置されるコラムと、前記機台に設けられて前記歯車ワークを支持するワーク支持部と、前記砥石と前記歯車ワークとの間の研削加工部に対してクーラントを供給するクーラント供給部と、前記機台の上面において凹状をなすとともに、前記一対の支持部の間において当該支持部に沿う態様で、前記研削加工部の下方から前記機台の縁部まで延びる凹路部と、を有し、前記凹路部の底面は、前記研削加工部の下方から前記機台の縁部に向かうに連れて徐々に低くなる態様で傾斜している。
上記構成では、研削加工部に供給されたクーラントの大部分は同研削加工部から下方に落ちる。特に、使用後のクーラントに含まれる切り屑は、クーラントと比較して重いため、研削加工部から下方に落ちるようになる。
上記構成によれば、そうした切り屑を含むクーラントを、研削加工部の下方に配置される凹路部に、所定レベル以上の流量が得られる状態で直接流入させることができる。そのため、クーラントに含まれる切り屑を、凹路部の内部に滞留させることなく、クーラントの流勢を利用して機台の縁部まで押し流すことができる。したがって上記構成によれば、切り屑を含む使用後のクーラントを研削盤の外部にスムーズに排出することができる。
本発明によれば、使用後のクーラントを研削盤の外部にスムーズに排出することができる。
以下、研削盤の一実施形態について説明する。
図1および図2に示すように、歯車研削盤10は、ねじ状砥石11を用いて歯車ワーク12の歯面を研削するものである。歯車研削盤10は、機台13と、コラム20と、ワーク支持部30と、クーラント供給部40とを備えている。
図1および図2に示すように、歯車研削盤10は、ねじ状砥石11を用いて歯車ワーク12の歯面を研削するものである。歯車研削盤10は、機台13と、コラム20と、ワーク支持部30と、クーラント供給部40とを備えている。
<機台>
機台13は、歯車研削盤10の各種の機能を実現するための構成として、コラム20、ワーク支持部30、およびクーラント供給部40を含む各種の構成を組み付けるためのベースとなる部分である。
機台13は、歯車研削盤10の各種の機能を実現するための構成として、コラム20、ワーク支持部30、およびクーラント供給部40を含む各種の構成を組み付けるためのベースとなる部分である。
<コラム>
コラム20は、機台13の上に設置されている。コラム20と機台13との間には、X軸スライド機構21が設けられている。X軸スライド機構21は、機台13の上面13Aに、Y軸方向に間隔をおいて互いに平行に延びる態様で一対設けられている。X軸スライド機構21は、機台13の上面13Aに固定されてX軸方向に延びるガイドレール21Aと、コラム20に一体に設けられて上記ガイドレール21Aに相対移動可能に係合するガイド部21Bとを有している。機台13には、X軸スライド機構21を作動させるためのX軸モータ22が設けられている。X軸モータ22の作動制御を通じて、コラム20のX軸方向における位置が制御される。本実施形態では、X軸スライド機構21が支持部に相当する。
コラム20は、機台13の上に設置されている。コラム20と機台13との間には、X軸スライド機構21が設けられている。X軸スライド機構21は、機台13の上面13Aに、Y軸方向に間隔をおいて互いに平行に延びる態様で一対設けられている。X軸スライド機構21は、機台13の上面13Aに固定されてX軸方向に延びるガイドレール21Aと、コラム20に一体に設けられて上記ガイドレール21Aに相対移動可能に係合するガイド部21Bとを有している。機台13には、X軸スライド機構21を作動させるためのX軸モータ22が設けられている。X軸モータ22の作動制御を通じて、コラム20のX軸方向における位置が制御される。本実施形態では、X軸スライド機構21が支持部に相当する。
コラム20には、Z軸モータ24によってZ軸方向に昇降される昇降台25が支持されている。昇降台25には、回転モータ26AによってX軸方向の軸線を中心に回転されて姿勢変更される回転台26が支持されている。回転台26にはY軸モータ23によってY軸方向に移動可能にした支持台27が支持されている。支持台27には砥石駆動モータ28が支持されている。砥石駆動モータ28の出力軸によって砥石軸29が構成されている。砥石軸29には、ねじ状砥石11が装着されている。したがって、ねじ状砥石11は砥石軸29を中心に回転される。また、砥石軸29は、回転台26がX軸方向の軸線を中心に回転されることによって設置角度が調節される。本実施形態では、ねじ状砥石11は、Y軸方向における一対のX軸スライド機構21の間に配置される。
<ワーク支持部>
図1および図3に示すように、ワーク支持部30は、機台13に設けられている。詳しくは、機台13には、図示しないモータによってZ軸方向の軸線を中心に回転されるワーク軸31が設けられている。このワーク軸31の上端に歯車ワーク12が支持される。
図1および図3に示すように、ワーク支持部30は、機台13に設けられている。詳しくは、機台13には、図示しないモータによってZ軸方向の軸線を中心に回転されるワーク軸31が設けられている。このワーク軸31の上端に歯車ワーク12が支持される。
歯車研削盤10による研削加工においては、ねじ状砥石11に歯車ワーク12を噛合させた状態で、ねじ状砥石11および歯車ワーク12が高速回転される。これにより、ねじ状砥石11の外面のねじ面によって、歯車ワーク12の歯面が創成的に研削される。
<クーラント供給部>
図1に示すように、クーラント供給部40は、ねじ状砥石11と歯車ワーク12とが噛合する位置(以下、この部分を研削加工部14という)に対してクーラントCを供給するものである。クーラント供給部40はコラム20に設けられている。本実施形態では、歯車研削盤10による研削加工に際して、クーラント供給部40からクーラントCを吐出することで、研削加工部14に対してクーラントCが供給される。
図1に示すように、クーラント供給部40は、ねじ状砥石11と歯車ワーク12とが噛合する位置(以下、この部分を研削加工部14という)に対してクーラントCを供給するものである。クーラント供給部40はコラム20に設けられている。本実施形態では、歯車研削盤10による研削加工に際して、クーラント供給部40からクーラントCを吐出することで、研削加工部14に対してクーラントCが供給される。
<凹路部>
図1~図3に示すように、本実施形態では、機台13の上面13Aに、凹状をなす凹路部50が設けられている。凹路部50は、研削加工部14において使用された後のクーラントCを歯車研削盤10の外部に排出するためのものである。
図1~図3に示すように、本実施形態では、機台13の上面13Aに、凹状をなす凹路部50が設けられている。凹路部50は、研削加工部14において使用された後のクーラントCを歯車研削盤10の外部に排出するためのものである。
以下、この凹路部50およびその周辺の構造について詳しく説明する。
図3および図4に示すように、凹路部50は、一対のX軸スライド機構21の間において同X軸スライド機構21に沿う態様で設けられる。凹路部50は、研削加工部14の下方にあたる部分51を始点に、一対のX軸スライド機構21の間を通過する態様で、機台13の縁部52(図3における左端)まで延びている。凹路部50は、機台13の上面13Aにおける一対のX軸スライド機構21(詳しくは、X軸スライド機構21を支持する部分)の間に挟まれる部分の略全体を占める態様で設けられている。凹路部50の内面は、下方に向けて突出する凸状をなす態様で湾曲した形状をなしている。凹路部50の底面は、研削加工部14の下方にあたる部分51から機台13の縁部52に向かうに連れて徐々に低くなる態様で傾斜している。
図3および図4に示すように、凹路部50は、一対のX軸スライド機構21の間において同X軸スライド機構21に沿う態様で設けられる。凹路部50は、研削加工部14の下方にあたる部分51を始点に、一対のX軸スライド機構21の間を通過する態様で、機台13の縁部52(図3における左端)まで延びている。凹路部50は、機台13の上面13Aにおける一対のX軸スライド機構21(詳しくは、X軸スライド機構21を支持する部分)の間に挟まれる部分の略全体を占める態様で設けられている。凹路部50の内面は、下方に向けて突出する凸状をなす態様で湾曲した形状をなしている。凹路部50の底面は、研削加工部14の下方にあたる部分51から機台13の縁部52に向かうに連れて徐々に低くなる態様で傾斜している。
図2に示すように、本実施形態では、凹路部50の内部にコラム20の下部が侵入した状態で、同コラム20は設置されている。具体的には、X軸スライド機構21のガイド部21Bは、コラム20におけるY軸方向の両側部20Aに、詳しくは両側部20AにおけるZ軸方向の中間位置にそれぞれ設けられている。そして、このガイド部21Bが機台13のガイドレール21Aに係合する態様で、コラム20は機台13上に設置されている。これにより、コラム20における最も下方に位置する部分が凹路部50の内部に侵入した状態になっている。
<マグネットセパレータ>
図3および図4に示すように、機台13の縁部52には、マグネットセパレータ60が取り付けられている。マグネットセパレータ60は、磁力によってクーラントC(図4中にドットハッチングで示す)に含まれる磁性体(切り屑など)を吸着および捕捉して除去するものである。
図3および図4に示すように、機台13の縁部52には、マグネットセパレータ60が取り付けられている。マグネットセパレータ60は、磁力によってクーラントC(図4中にドットハッチングで示す)に含まれる磁性体(切り屑など)を吸着および捕捉して除去するものである。
図5に示すように、マグネットセパレータ60は、ケース61、吸着部62、絞りローラ63、および掻取部64を有している。ケース61は、流入口65を有している。流入口65には、凹路部50における上記機台13の縁部52の側の端部、すなわち凹路部50におけるクーラントCの流れ方向下流側(以下、下流側という)の端部が連通されている。この流入口65を介して、機台13の凹路部50からケース61の内部にクーラントCが流入するようになっている。具体的には、マグネットセパレータ60の内部と凹路部50の縁部52側の端部とが一体の1つの容器状をなす態様で、マグネットセパレータ60(詳しくは、ケース61の流入口65)が凹路部50の縁部52側の端部に接続されている。本実施形態では、そうした容器状をなす部分、具体的には凹路部50の下流側の端部およびマグネットセパレータ60のケース61の内部に、クーラントCが溜まる構造になっている。また、ケース61は流出口66を有している。この流出口66からクーラントCは流出する。
吸着部62は、ケース61の内部に配置されている。吸着部62は永久磁石を内蔵している。吸着部62は円柱状をなしている。吸着部62は、円柱形状における軸線を回転中心に回転可能に設けられている。吸着部62は、その使用に際して、モータ(図示略)によって回転駆動される。吸着部62は一部がクーラントCに浸かった状態になっている。そのため、吸着部62には、クーラントCに含まれる切り屑が吸着される。
絞りローラ63は、ケース61の内部に配置されている。絞りローラ63は円柱状をなしている。絞りローラ63の軸線と吸着部62の軸線とは平行に延びている。絞りローラ63の外周面と吸着部62の外周面とが接触する態様で、絞りローラ63は設けられている。マグネットセパレータ60においては、絞りローラ63が吸着部62とともに回転することで、吸着部62と絞りローラ63との接触部分において同吸着部62に付着しているクーラントCが絞られる。
掻取部64は、吸着部62の外周面に付着した切り屑を掻き取るためのものである。掻取部64はケース61に固定されている。掻取部64は、ケース61の内部から外部まで延びている。掻取部64は、掻取板67、案内部68を有している。掻取板67は、ケース61の内部において掻取部64の先端部分を構成している。掻取板67の先端は平板状をなしている。掻取板67の先端は、吸着部62の外周面に対向した状態になっている。案内部68は、掻取部64における上記ケース61の外部側の部分を構成している。案内部68は、断面コの字状をなす態様で、ケース61の内部から外部まで延びている。マグネットセパレータ60においては、吸着部62の回転に伴い、同吸着部62の外周面に付着している切り屑が掻取部64の掻取板67によって掻き取られるようになっている。掻取板67によって掻き取られた切り屑は、掻取部64の案内部68によって案内されることでケース61の外部に排出される。
<タンク>
図6に示すように、本実施形態では、歯車研削盤10の周辺機器として、クーラントCを溜めるタンク70が設けられている。タンク70には、同タンク70の内部にクーラントCを吐出するノズル71が設けられている。ノズル71には、ポンプ(図示略)によって圧送されることで、マグネットセパレータ60等によって清浄化されたクーラントCが供給される。このノズル71から、タンク70の内部に向けてクーラントCが吐出される。
図6に示すように、本実施形態では、歯車研削盤10の周辺機器として、クーラントCを溜めるタンク70が設けられている。タンク70には、同タンク70の内部にクーラントCを吐出するノズル71が設けられている。ノズル71には、ポンプ(図示略)によって圧送されることで、マグネットセパレータ60等によって清浄化されたクーラントCが供給される。このノズル71から、タンク70の内部に向けてクーラントCが吐出される。
タンク70は、図6中に矢印で示すように、クーラントCの旋回流を発生させる構造になっている。具体的には、タンク70は略四角筒状の周壁72と底壁73とを有している。底壁73の四隅には、案内壁74が立設されている。各案内壁74は、タンク70の隅に向けて突出する凸状をなす態様で湾曲した形状をなしている。上記ノズル71は、周壁72に沿ってクーラントCを吐出する態様で、タンク70の隅にあたる部分に設けられている。このノズル71から吐出されたクーラントCは、各案内壁74によって案内されることで、旋回流になる。
また本実施形態では、上記ノズル71にマイクロバブル発生器75が取り付けられている。これにより、マイクロバブルを含むクーラントCがタンク70内に導入される。タンク70内においては、旋回流によってクーラントCが攪拌されるため、マイクロバブルはクーラントCの全体に満遍なく広がる。本実施形態では、クーラントCにマイクロバブルを含ませることにより、クーラントCにおける嫌気性のバクテリアの発生が抑えられる。
タンク70には、平面視における中央部に、クーラントCを圧送する圧送ポンプ76が設けられている。この圧送ポンプ76により、タンク70内のクーラントCが同タンク70の外部(具体的には、タンク70よりも下流側に配置される他の周辺機器)に送られる。
<カバー部材>
図7に示すように、歯車研削盤10は、カバー部材80を有している。カバー部材80は、機台13におけるコラム20、ワーク支持部30、クーラント供給部40、および凹路部50が設けられた部分を覆う形状をなす。カバー部材80は、歯車研削盤10の内部と同歯車研削盤10の外部とを仕切る形状をなす。なお歯車研削盤10の内部は、機台13におけるコラム20(図1参照)、ワーク支持部30、クーラント供給部40、および凹路部50が設けられた部分を含む。このカバー部材80により、歯車研削盤10の内部のクーラントCや切り屑が、同歯車研削盤10の外部に飛散することが抑えられる。
図7に示すように、歯車研削盤10は、カバー部材80を有している。カバー部材80は、機台13におけるコラム20、ワーク支持部30、クーラント供給部40、および凹路部50が設けられた部分を覆う形状をなす。カバー部材80は、歯車研削盤10の内部と同歯車研削盤10の外部とを仕切る形状をなす。なお歯車研削盤10の内部は、機台13におけるコラム20(図1参照)、ワーク支持部30、クーラント供給部40、および凹路部50が設けられた部分を含む。このカバー部材80により、歯車研削盤10の内部のクーラントCや切り屑が、同歯車研削盤10の外部に飛散することが抑えられる。
カバー部材80は、ベースカバー81、固定カバー82、および開閉カバー83を備えている。
ベースカバー81は、カバー部材80の下部を構成している。ベースカバー81は、機台13の外面に固定される。ベースカバー81は、機台13の外縁に沿って同機台13の周囲全周にわたって延びている。ベースカバー81には、機台13の外縁に沿って延びるガイドレール81Aが設けられている。ガイドレール81Aは、外方に向けて突出する凸状をなす平面視円弧状で延びている。本実施形態では、このガイドレール81Aによって、後述する開閉カバー83の下端部分が案内される。
ベースカバー81は、カバー部材80の下部を構成している。ベースカバー81は、機台13の外面に固定される。ベースカバー81は、機台13の外縁に沿って同機台13の周囲全周にわたって延びている。ベースカバー81には、機台13の外縁に沿って延びるガイドレール81Aが設けられている。ガイドレール81Aは、外方に向けて突出する凸状をなす平面視円弧状で延びている。本実施形態では、このガイドレール81Aによって、後述する開閉カバー83の下端部分が案内される。
固定カバー82は、周壁82Aと天壁82Bとを有している。周壁82Aは、機台13の外縁に沿う態様でZ軸方向に延在している。周壁82Aの下部はベースカバー81に固定されている。天壁82Bは、上記周壁82Aの上部開口を塞ぐ態様で、X軸方向およびY軸方向に延在している。固定カバー82は、開口部82Cを有している。開口部82Cは、固定カバー82が設けられていない部分によって構成されている。
開閉カバー83は、固定カバー82の開口部82Cを開閉可能に構成される。本実施形態では、開閉カバー83の下端部分がベースカバー81のガイドレール81Aに係合する態様で、開閉カバー83はベースカバー81に取り付けられている。開閉カバー83は、上記ガイドレール81Aによって案内されることで、往復移動、詳しくは開閉動作するようになっている。開閉カバー83は、固定カバー82の開口部82Cを閉じる閉位置(図7に示す位置)と同開口部82Cを開放する開位置との間で、機台13の外縁に沿って移動可能になっている。
<吸入分離装置>
図8に示すように、歯車研削盤10は、吸入分離装置90を有する。吸入分離装置90は、歯車研削盤10内のガスに含まれるクーラントCを分離するためのものである。吸入分離装置90は、ケース91、セパレータ92、ポンプ93、吸入通路94、戻し通路95、および排出通路96を有する。
図8に示すように、歯車研削盤10は、吸入分離装置90を有する。吸入分離装置90は、歯車研削盤10内のガスに含まれるクーラントCを分離するためのものである。吸入分離装置90は、ケース91、セパレータ92、ポンプ93、吸入通路94、戻し通路95、および排出通路96を有する。
ケース91は、タンク70に設けられている。ケース91には、セパレータ92およびポンプ93が収容されている。
セパレータ92は、ガスに含まれるクーラントCと同ガスとを分離するためのものである。本実施形態では、セパレータ92として、旋回流によってガスに含まれるクーラントCを分離する、いわゆるサイクロン式のものが採用される。なお本実施形態では、セパレータ92が、ガスからクーラントCを分離する分離部に相当する。ポンプ93は、マグネットセパレータ60のケース61内のガスをセパレータ92側に吸入して同セパレータ92に送るためのものである。
セパレータ92は、ガスに含まれるクーラントCと同ガスとを分離するためのものである。本実施形態では、セパレータ92として、旋回流によってガスに含まれるクーラントCを分離する、いわゆるサイクロン式のものが採用される。なお本実施形態では、セパレータ92が、ガスからクーラントCを分離する分離部に相当する。ポンプ93は、マグネットセパレータ60のケース61内のガスをセパレータ92側に吸入して同セパレータ92に送るためのものである。
吸入通路94は、管状をなすとともに、マグネットセパレータ60のケース61とセパレータ92とを連通する態様で延びる。具体的には、吸入通路94の一端がマグネットセパレータ60のケース61に接続されるとともに、同吸入通路94の他端がセパレータ92に接続される。
本実施形態では、マグネットセパレータ60のケース61における上部に遮蔽板69が設けられている。遮蔽板69は、ケース61の上壁から下方に突出している。遮蔽板69は、ケース61の上部、詳しくはガスが存在する部分とクーラントCが溜まる部分の上部とを、流入口65側(図8の右側)の部分と流出口66側(図8の左側)の部分とに仕切る形状をなしている。マグネットセパレータ60では、この遮蔽板69により、ケース61内における上記流入口65側の部分から上記流出口66側の部分へのガスの進入が抑えられる。またマグネットセパレータ60では、遮蔽板69の下端とケース61の内壁面との隙間を介して、ケース61内における上記流入口65側の部分から上記流出口66側の部分へのクーラントCの進入が許容される。
そして本実施形態では、上記吸入通路94の一端は、上記ケース61における遮蔽板69よりも流入口65側(図8の右側)の部分に接続されている。
本実施形態では、基本的に、歯車研削盤10の作動時においてはポンプ93が作動する。このポンプ93の作動により、上記吸入通路94を通じて、マグネットセパレータ60内のガスがセパレータ92に吸入される。なお本実施形態では、ポンプ93および吸入通路94が、マグネットセパレータ60の内部のクーラントCを含むガスを吸入する吸入部に相当する。
本実施形態では、基本的に、歯車研削盤10の作動時においてはポンプ93が作動する。このポンプ93の作動により、上記吸入通路94を通じて、マグネットセパレータ60内のガスがセパレータ92に吸入される。なお本実施形態では、ポンプ93および吸入通路94が、マグネットセパレータ60の内部のクーラントCを含むガスを吸入する吸入部に相当する。
本実施形態では、吸入通路94の一端が、上記ケース61における遮蔽板69よりも流入口65側の部分に接続されている。これにより、ケース61内のガスは、同ケース61内における遮蔽板69よりも流入口65側の部分からセパレータ92に吸入されるようになっている。そのため本実施形態では、クーラントCを含むガスが上記ケース61内における遮蔽板69よりも流出口66側の部分に進入することが抑えられる。
戻し通路95は、管状をなすとともに、セパレータ92の内部とタンク70とを連通する態様で延びる。具体的には、戻し通路95の一端がセパレータ92に接続されるとともに、同戻し通路95の他端がタンク70に接続される。本実施形態では、この戻し通路95を介して、セパレータ92においてガスから分離されたクーラントCがタンク70に戻される。
排出通路96は、管状をなすとともに、セパレータ92の内部と歯車研削盤10の外部とを連通する態様で延びる。具体的には、排出通路96の一端がセパレータ92に接続されるとともに、他端が吸入分離装置90のケース91外部に開放される。本実施形態では、この排出通路96を介して、クーラントCを分離した状態のガスが歯車研削盤10の外部に排出される。
(作用効果)
本実施形態によれば、以下に記載する作用効果が得られる。
(1)歯車研削盤10は、機台13と、コラム20と、ワーク支持部30と、クーラント供給部40とを有する。コラム20は、ねじ状砥石11を回転可能に支持するとともに、互いに平行に延びる一対のX軸スライド機構21を介して機台13の上に設置される。ワーク支持部30は、機台13に設けられて歯車ワーク12を支持する。クーラント供給部40は、ねじ状砥石11と歯車ワーク12との間の研削加工部14に対してクーラントCを供給する。凹路部50は、機台13の上面13Aにおいて凹状をなすとともに、一対のX軸スライド機構21の間において同X軸スライド機構21に沿う態様で、研削加工部14の下方から機台13の縁部52まで延びる。凹路部50の底面は、研削加工部14の下方から機台13の縁部52に向かうに連れて徐々に低くなる態様で傾斜している。
本実施形態によれば、以下に記載する作用効果が得られる。
(1)歯車研削盤10は、機台13と、コラム20と、ワーク支持部30と、クーラント供給部40とを有する。コラム20は、ねじ状砥石11を回転可能に支持するとともに、互いに平行に延びる一対のX軸スライド機構21を介して機台13の上に設置される。ワーク支持部30は、機台13に設けられて歯車ワーク12を支持する。クーラント供給部40は、ねじ状砥石11と歯車ワーク12との間の研削加工部14に対してクーラントCを供給する。凹路部50は、機台13の上面13Aにおいて凹状をなすとともに、一対のX軸スライド機構21の間において同X軸スライド機構21に沿う態様で、研削加工部14の下方から機台13の縁部52まで延びる。凹路部50の底面は、研削加工部14の下方から機台13の縁部52に向かうに連れて徐々に低くなる態様で傾斜している。
歯車研削盤10においては、研削加工部14に供給されたクーラントCの大部分は同研削加工部14から下方に落ちる。特に、使用後のクーラントCに含まれる切り屑は、クーラントCと比較して重いため、研削加工部14から下方に落ちるようになる。
本実施形態によれば、そうした切り屑を含む使用後のクーラントCを、研削加工部14の下方に配置される凹路部50に、所定レベル以上の流量が得られる状態で直接流入させることができる。そのため、クーラントCに含まれる切り屑を、凹路部50の内部に滞留させることなく、クーラントCの流勢を利用して機台13の縁部52まで押し流すことができる。本実施形態では、このようにして、切り屑を含む使用後のクーラントCを歯車研削盤10の外部にスムーズに排出することができる。
(2)コラム20は、同コラム20の下部が前記凹路部50の内部に侵入した状態で設置されている。
本実施形態によれば、コラム20の下端が機台13に支持される構造の歯車研削盤と比較して、機台13に対するコラム20の上下方向位置を低くすることができる。したがって、研削加工部14の上下方向位置が不要に高くなることを抑えつつ、機台13の上面13Aの上下方向位置を高くすることができる。これにより、機台13の上面13Aよりも下方側のスペースを大きくすることができるため、このスペースを利用して凹路部50を高い自由度で設けることができる。
本実施形態によれば、コラム20の下端が機台13に支持される構造の歯車研削盤と比較して、機台13に対するコラム20の上下方向位置を低くすることができる。したがって、研削加工部14の上下方向位置が不要に高くなることを抑えつつ、機台13の上面13Aの上下方向位置を高くすることができる。これにより、機台13の上面13Aよりも下方側のスペースを大きくすることができるため、このスペースを利用して凹路部50を高い自由度で設けることができる。
しかも、コラム20の下端が機台13に支持される構造の歯車研削盤と比較して、機台13によってコラム20が支持される部分であるX軸スライド機構21から同コラム20によって前記ねじ状砥石11を支持する部分までの距離を短くすることができる。これにより、研削加工時におけるコラム20の曲げ剛性を高くすることができる。また、機台13を厚くすることができるため、同機台13の剛性を高くすることができる。このように、歯車研削盤10の各部の剛性を高くすることができるため、同歯車研削盤10の加工精度を向上させることができる。
(3)マグネットセパレータ60は、同マグネットセパレータ60の内部と凹路部50の上記縁部52の側の端部とを連通する態様で、機台13の縁部52に設けられている。
本実施形態によれば、使用後のクーラントCを機台13(詳しくは、凹路部50)の外部に排出するタイミングで、同クーラントCに含まれる切り屑をマグネットセパレータ60によって除去することができる。これにより、マグネットセパレータ60よりも下流側に設けられる機器(タンク70や、圧送ポンプ76など)に、切り屑が侵入することが抑えられる。そのため、タンク70に切り屑が溜まる現象の発生を抑えたり、圧送ポンプ76に切り屑が詰まる現象の発生を抑えたりするなど、上記機器における切り屑に起因する不都合の発生を抑えることができる。
本実施形態によれば、使用後のクーラントCを機台13(詳しくは、凹路部50)の外部に排出するタイミングで、同クーラントCに含まれる切り屑をマグネットセパレータ60によって除去することができる。これにより、マグネットセパレータ60よりも下流側に設けられる機器(タンク70や、圧送ポンプ76など)に、切り屑が侵入することが抑えられる。そのため、タンク70に切り屑が溜まる現象の発生を抑えたり、圧送ポンプ76に切り屑が詰まる現象の発生を抑えたりするなど、上記機器における切り屑に起因する不都合の発生を抑えることができる。
(4)マグネットセパレータ60は、同マグネットセパレータ60の内部と凹路部50の下流側の端部とが一体の1つの容器状をなす態様で、凹路部50の下流側の端部に接続されている。
通常、マグネットセパレータは、磁力を有する吸着部と、クーラントCが溜まる貯留部とを有する。そして、マグネットセパレータの使用に際しては、貯留部に溜まったクーラントCに上記吸着部が浸かった状態になる。これにより、クーラントC中の磁性体が吸着部に吸着されて除去される。
本実施形態によれば、凹路部50における下流側の端部を、クーラントCが溜まる貯留部として利用することができる。そのため、貯留部付きのマグネットセパレータを採用する場合と比較して、凹路部50の一部を貯留部として流用可能になる分だけ、マグネットセパレータ60を小型化することができる。これにより、歯車研削盤10の小型化を図ることができる。
(5)歯車研削盤10は、カバー部材80および吸入分離装置90を有する。
本実施形態では、研削加工部14での研削に用いられたクーラントCは、一対のX軸スライド機構21の間を通過する態様で、凹路部50の内部を研削加工部14から機台13の縁部52に向けて流れる。こうしたクーラントCの流れに伴い、歯車研削盤10の内部、詳しくはカバー部材80によって覆われた部分において、研削加工部14から機台13の縁部52に向けて流れるガスの流れが生じる。そのため、そうしたガスの流れに案内される態様で、ミスト状のクーラントCを含むガスが、マグネットセパレータ60の内部に進入するとともに同マグネットセパレータ60を通過することで、歯車研削盤10の外部に放出されるおそれがある。
本実施形態では、研削加工部14での研削に用いられたクーラントCは、一対のX軸スライド機構21の間を通過する態様で、凹路部50の内部を研削加工部14から機台13の縁部52に向けて流れる。こうしたクーラントCの流れに伴い、歯車研削盤10の内部、詳しくはカバー部材80によって覆われた部分において、研削加工部14から機台13の縁部52に向けて流れるガスの流れが生じる。そのため、そうしたガスの流れに案内される態様で、ミスト状のクーラントCを含むガスが、マグネットセパレータ60の内部に進入するとともに同マグネットセパレータ60を通過することで、歯車研削盤10の外部に放出されるおそれがある。
本実施形態によれば、吸入分離装置90により、マグネットセパレータ60の内部に進入したガスが吸入されるとともに、同ガスに含まれるクーラントCが分離される。そして、分離したクーラントCは戻し通路95を介してタンク70に戻すことができる。また、クーラントCを分離した後のガスは、排出通路96を介して、歯車研削盤10の外部に排出することができる。このように本実施形態によれば、マグネットセパレータ60の内部に進入したガスを吸入するとともに、同ガスに含まれるクーラントCを分離除去することができる。そのため、マグネットセパレータ60を介して、クーラントCを含むガスが歯車研削盤10の外部に放出されることを抑えることができる。したがって、クーラントCが歯車研削盤10の外部に漏れることを抑えることができる。
(変更例)
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・凹路部50の内面形状や延設形状は、以下の(条件A)および(条件B)をともに満たすのであれば、任意に変更することができる。(条件A)凹路部50が研削加工部14の下方から機台13の縁部52まで延びる。(条件B)凹路部50の底面が、研削加工部14の下方にあたる部分51から機台13の縁部52に向かうに連れて徐々に低くなる態様で傾斜している。例えば、凹路部50を、機台13の上面13Aにおける一対のX軸スライド機構21に挟まれる部分の一部(90%程度や、80%程度など)を占める態様で設けるようにしてもよい。
・コラム20の下端が機台13の上面13Aに支持される状態、すなわちコラム20の下部が凹路部50の内部に侵入しない状態で、コラム20を機台13に設置してもよい。
・上記実施形態にかかる研削盤は、上述した貯留部付きのマグネットセパレータが採用される歯車研削盤など、凹路部50の下流側の端部にクーラントCが溜まらない構造の歯車研削盤にも適用することができる。
・上記実施形態にかかる研削盤は、上述した貯留部付きのマグネットセパレータが採用される歯車研削盤など、凹路部50の下流側の端部にクーラントCが溜まらない構造の歯車研削盤にも適用することができる。
・上記実施形態にかかる研削盤は、クーラントに含まれる切り屑を捕捉するフィルタ部としてマグネットセパレータ以外のもの(例えばサイクロン式のセパレータ、ペーパーフィルタ)が設けられる歯車研削盤にも適用可能である。
・上記実施形態にかかる研削盤は、クーラントに含まれる切り屑を捕捉するフィルタ部が一体に設けられていない歯車研削盤にも適用することができる。
・案内壁74やマイクロバブル発生器75を省略することができる。
・案内壁74やマイクロバブル発生器75を省略することができる。
・ガスからクーラントCを分離する分離部として、サイクロン式のセパレータ92を設けることに限らず、ラビリンス式のセパレータを設けたり、ペーパーフィルタを設けたりすることができる。
・吸入通路94を、マグネットセパレータ60のケース61における遮蔽板69よりも流入口65側の部分に接続することに代えて、同ケース61における遮蔽板69よりも流出口66側の部分に接続してもよい。
・マグネットセパレータ60として、遮蔽板69を有していないものを採用することができる。
・吸入通路94を、マグネットセパレータ60のケース91に接続する態様で延設することに代えて、機台13とカバー部材80とによって囲まれた部分における任意の位置において開口する態様で延設してもよい。同構成によれば、機台13とカバー部材80とによって囲まれた部分内のガスに含まれるクーラントを、吸入分離装置90によって分離除去することができる。そのため、クーラントCが歯車研削盤10の外部に漏れることを抑えることができる。
・吸入通路94を、マグネットセパレータ60のケース91に接続する態様で延設することに代えて、機台13とカバー部材80とによって囲まれた部分における任意の位置において開口する態様で延設してもよい。同構成によれば、機台13とカバー部材80とによって囲まれた部分内のガスに含まれるクーラントを、吸入分離装置90によって分離除去することができる。そのため、クーラントCが歯車研削盤10の外部に漏れることを抑えることができる。
上記構成において、吸入通路94は、研削加工部14から機台13の縁部52に向かうガスの流れが生じる部分において開口することが好ましい。そうした部分としては、例えば一対のX軸スライド機構21の間の部分、コラム20と凹路部50との間の部分、凹路部50の内部などを挙げることができる。同構成によれば、研削加工部14からマグネットセパレータ60に向けてガスが流れる部分において、マグネットセパレータ60に向かうガスの一部を吸入するとともに、その吸入したガスからクーラントCを除去することができる。これにより、マグネットセパレータ60のケース91へのクーラントCを含むガスの進入が抑えられる。そのため、クーラントCを含むガスがマグネットセパレータ60を介して歯車研削盤10の外部に漏れ出すことを抑えることができる。
・戻し通路95の一端を、タンク70に接続することに代えて、歯車研削盤10における機台13とカバー部材80とによって囲まれた部分に接続してもよい。同構成によれば、吸入分離装置90により分離されたクーラントCを、歯車研削盤10における機台13とカバー部材80とによって囲まれた部分に戻すことができる。その他、戻し通路95の一端を、ケース91の外部に開放すること等も可能である。この場合、戻し通路95を介して排出されるクーラントCを受け止めて溜める溜め部を設けることが好ましい。
・排出通路96の一端を、ケース91の外部に開放することに代えて、歯車研削盤10における機台13とカバー部材80とによって囲まれた部分に接続したり、タンク70に接続したりしてもよい。同構成によれば、クーラントCを分離した後のガスを、歯車研削盤10の外部に排出することなく、同歯車研削盤10における機台13とカバー部材80とによって囲まれた部分に導入したり、タンク70に導入したりすることができる。
・吸入分離装置90は、凹路部50や一対のX軸スライド機構21を有していない歯車研削盤にも適用することができる。
・吸入分離装置90を省略してもよい。
・吸入分離装置90を省略してもよい。
・上記実施形態にかかる研削盤は、ねじ状砥石による創成研削法を採用した歯車研削盤に適用することに限らず、円板状砥石による成形研削法を採用した歯車研削盤にも適用することができる。
・上記実施形態にかかる研削盤は、歯車研削盤に限らず、砥石によってワークを研削する研削盤であれば、円筒研削盤や平面研削盤などの任意の研削盤に適用することができる。
(付記)
上記実施形態は、以下の付記に記載する構成を含む。
[付記1]砥石を用いてワークの歯面を研削する研削盤であって、機台と、前記砥石を回転可能に支持するとともに、互いに平行に延びる一対の支持部を介して前記機台の上に設置されるコラムと、前記機台に設けられて前記ワークを支持するワーク支持部と、前記砥石と前記ワークとの間の研削加工部に対してクーラントを供給するクーラント供給部と、前記機台の上面において凹状をなすとともに、前記一対の支持部の間において当該支持部に沿う態様で、前記研削加工部の下方から前記機台の縁部まで延びる凹路部と、を有し、前記凹路部の底面は、前記研削加工部の下方から前記機台の縁部に向かうに連れて徐々に低くなる態様で傾斜している、研削盤。
上記実施形態は、以下の付記に記載する構成を含む。
[付記1]砥石を用いてワークの歯面を研削する研削盤であって、機台と、前記砥石を回転可能に支持するとともに、互いに平行に延びる一対の支持部を介して前記機台の上に設置されるコラムと、前記機台に設けられて前記ワークを支持するワーク支持部と、前記砥石と前記ワークとの間の研削加工部に対してクーラントを供給するクーラント供給部と、前記機台の上面において凹状をなすとともに、前記一対の支持部の間において当該支持部に沿う態様で、前記研削加工部の下方から前記機台の縁部まで延びる凹路部と、を有し、前記凹路部の底面は、前記研削加工部の下方から前記機台の縁部に向かうに連れて徐々に低くなる態様で傾斜している、研削盤。
[付記2]砥石を用いて歯車ワークの歯面を研削する研削盤であって、機台と、前記砥石を回転可能に支持するとともに、互いに平行に延びる一対の支持部を介して前記機台の上に設置されるコラムと、前記機台に設けられて前記歯車ワークを支持するワーク支持部と、前記砥石と前記歯車ワークとの間の研削加工部に対してクーラントを供給するクーラント供給部と、前記機台の上面において凹状をなすとともに、前記一対の支持部の間において当該支持部に沿う態様で、前記研削加工部の下方から前記機台の縁部まで延びる凹路部と、を有し、前記凹路部の底面は、前記研削加工部の下方から前記機台の縁部に向かうに連れて徐々に低くなる態様で傾斜している、研削盤。
[付記3]前記コラムは、同コラムの下部が前記凹路部の内部に侵入した状態で設置されている、[付記1]または[付記2]に記載の研削盤。
[付記4]前記クーラントに含まれる切り屑を捕捉するフィルタ部を有し、前記フィルタ部は、同フィルタ部の内部と前記凹路部の前記縁部の側の端部とを連通する態様で、前記機台の縁部に設けられている、[付記1]~[付記3]のいずれか一つに記載の研削盤。
[付記4]前記クーラントに含まれる切り屑を捕捉するフィルタ部を有し、前記フィルタ部は、同フィルタ部の内部と前記凹路部の前記縁部の側の端部とを連通する態様で、前記機台の縁部に設けられている、[付記1]~[付記3]のいずれか一つに記載の研削盤。
[付記5]前記フィルタ部は、磁力によって前記クーラントに含まれる磁性体を吸着するマグネットセパレータであり、前記マグネットセパレータは、同マグネットセパレータの内部と前記凹路部の前記縁部の側の端部とが一体の1つの容器状をなす態様で、前記凹路部の前記縁部の側の端部に接続されてなる、[付記4]に記載の研削盤。
[付記6]前記機台における前記コラム、および前記ワーク支持部、および前記クーラント供給部、および前記凹路部が設けられた部分を覆う形状をなすとともに、同部分と前記研削盤の外部とを仕切る形状をなすカバー部材と、前記マグネットセパレータの内部の前記クーラントを含むガスを吸入する吸入部、および、前記吸入部により吸入したガスから前記クーラントを分離する分離部を備える吸入分離装置と、を有する、[付記5]に記載の研削盤。
10…歯車研削盤
11…ねじ状砥石
12…歯車ワーク
13…機台
13A…上面
14…研削加工部
20…コラム
20A…側部
21…X軸スライド機構
21A…ガイドレール
21B…ガイド部
30…ワーク支持部
40…クーラント供給部
50…凹路部
52…縁部
60…マグネットセパレータ
61…ケース
70…タンク
80…カバー部材
90…吸入分離装置
91…ケース
92…セパレータ
93…ポンプ
94…吸入通路
95…戻し通路
96…排出通路
11…ねじ状砥石
12…歯車ワーク
13…機台
13A…上面
14…研削加工部
20…コラム
20A…側部
21…X軸スライド機構
21A…ガイドレール
21B…ガイド部
30…ワーク支持部
40…クーラント供給部
50…凹路部
52…縁部
60…マグネットセパレータ
61…ケース
70…タンク
80…カバー部材
90…吸入分離装置
91…ケース
92…セパレータ
93…ポンプ
94…吸入通路
95…戻し通路
96…排出通路
Claims (6)
- 砥石を用いてワークの歯面を研削する研削盤であって、
機台と、
前記砥石を回転可能に支持するとともに、互いに平行に延びる一対の支持部を介して前記機台の上に設置されるコラムと、
前記機台に設けられて前記ワークを支持するワーク支持部と、
前記砥石と前記ワークとの間の研削加工部に対してクーラントを供給するクーラント供給部と、
前記機台の上面において凹状をなすとともに、前記一対の支持部の間において当該支持部に沿う態様で、前記研削加工部の下方から前記機台の縁部まで延びる凹路部と、を有し、
前記凹路部の底面は、前記研削加工部の下方から前記機台の縁部に向かうに連れて徐々に低くなる態様で傾斜している、
研削盤。 - 砥石を用いて歯車ワークの歯面を研削する研削盤であって、
機台と、
前記砥石を回転可能に支持するとともに、互いに平行に延びる一対の支持部を介して前記機台の上に設置されるコラムと、
前記機台に設けられて前記歯車ワークを支持するワーク支持部と、
前記砥石と前記歯車ワークとの間の研削加工部に対してクーラントを供給するクーラント供給部と、
前記機台の上面において凹状をなすとともに、前記一対の支持部の間において当該支持部に沿う態様で、前記研削加工部の下方から前記機台の縁部まで延びる凹路部と、を有し、
前記凹路部の底面は、前記研削加工部の下方から前記機台の縁部に向かうに連れて徐々に低くなる態様で傾斜している、
研削盤。 - 前記コラムは、同コラムの下部が前記凹路部の内部に侵入した状態で設置されている、
請求項1または2に記載の研削盤。 - 前記クーラントに含まれる切り屑を捕捉するフィルタ部を有し、
前記フィルタ部は、同フィルタ部の内部と前記凹路部の前記縁部の側の端部とを連通する態様で、前記機台の縁部に設けられている、
請求項1または2に記載の研削盤。 - 前記フィルタ部は、磁力によって前記クーラントに含まれる磁性体を吸着するマグネットセパレータであり、
前記マグネットセパレータは、同マグネットセパレータの内部と前記凹路部の前記縁部の側の端部とが一体の1つの容器状をなす態様で、前記凹路部の前記縁部の側の端部に接続されてなる、
請求項4に記載の研削盤。 - 前記機台における前記コラム、および前記ワーク支持部、および前記クーラント供給部、および前記凹路部が設けられた部分を覆う形状をなすとともに、同部分と前記研削盤の外部とを仕切る形状をなすカバー部材と、
前記マグネットセパレータの内部の前記クーラントを含むガスを吸入する吸入部、および、前記吸入部により吸入したガスから前記クーラントを分離する分離部を備える吸入分離装置と、を有する、
請求項5に記載の研削盤。
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