JP2024052416A - カテーテルおよびカテーテルの製造方法 - Google Patents

カテーテルおよびカテーテルの製造方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2024052416000001
【課題】管体内部に内層チューブを有する場合に、接合部分における外径の増加が抑えられるカテーテルおよびカテーテルの製造方法を提供する。
【解決手段】管体20は、外層チューブ80と、外層チューブ80の内部に配置される内層チューブ81と、を有し、外層チューブ80は、先端管体82と、先端管体82より内径および外径が大きく、かつ、先端管体82より肉厚の小さい基端管体84と、拡径部83を有し、拡径部83は、拡径部83の先端から拡径部83の基端に至る間に、内径および外径が増加するとともに肉厚が減少しており、内層チューブ81は、拡径部83の基端近傍に配置された先端部85を有し、内層チューブ81の先端部85は、拡径部83より基端側に外層チューブ80と圧着された先端接合部86と、該先端接合部86より先端側に外層チューブ80と圧着されていない最先端部87と、を有するカテーテルである。
【選択図】図3

Description

本発明は、心臓や血管などの生体の内腔に挿入するカテーテルおよびカテーテルの製造方法に関する。
各種疾患の治療や診察などのために、長尺な管体を有するカテーテルが用いられる。カテーテルは、心臓や血管などの生体の内腔に挿入されて使用される。カテーテルは、管体を構成するチューブを長軸方向の中間位置で接合することがある。この場合に、チューブ同士を長軸方向に連続させるために、一方のチューブの端部を他方のチューブの内部に挿入し、接合する部分を熱収縮チューブで覆い、加熱することによって、両者を融着させる接合方法が知られている。熱収縮チューブによって2つの部材を長軸方向に連続させるカテーテルとしては、例えば特許文献1に挙げるものがある。
特許第3335795号公報
チューブ同士を長軸方向に連続させるには、一方のチューブの端部における内径が他方のチューブの外径より大きい必要がある。一方のチューブの端部における内径を大きくするため、一方のチューブの端部には、長軸方向に沿うスリットが周方向に複数形成される。これにより、一方のチューブの端部を径方向に広げることが可能となり、他方のチューブの端部を挿入することができる。
しかし、一方のチューブの端部にスリットを形成する場合、熱収縮チューブによる溶着では、スリットの部分が十分に接合されない。また、チューブの端部同士を径方向に重ね合わせるため、外径が大きくなる。特に、管体の内部に内層チューブを有する二重管である場合に、接合部分の外径が大きくなることで、カテーテルをシースに挿入する際の障害となる可能性がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、管体の内部に内層チューブを有する場合に、接合部分における外径の増加が抑えられるカテーテルおよびカテーテルの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する(1)カテーテルは、長尺な管体を備えるカテーテルであって、前記管体は、外層チューブと、前記外層チューブの内部に配置される内層チューブと、を有し、前記外層チューブは、先端管体と、前記先端管体より内径および外径が大きく、かつ、前記先端管体より肉厚の小さい基端管体と、前記先端管体と前記基端管体とを連結する拡径部を有し、前記拡径部は、前記拡径部の先端から前記拡径部の基端に至る間に、内径および外径が増加するとともに肉厚が減少しており、前記内層チューブは、前記拡径部の前記基端近傍に配置された先端部を有し、前記内層チューブの前記先端部は、前記拡径部より基端側に前記外層チューブと圧着された先端接合部と、該先端接合部より先端側に前記外層チューブと圧着されていない最先端部と、を有する。
上記目的を達成する(5)カテーテルの製造方法は、長尺な管体を備え、該管体は、先端管体と拡径部と基端管体とが長軸方向に連続した外層チューブと、前記外層チューブの内部に配置される内層チューブと、を有するカテーテルの製造方法であって、第1チューブと、前記第1チューブより内径および外径が大きく、かつ、肉厚の小さい第2チューブと、を準備し、前記第1チューブの基端よりも先端側の部分において、先端から基端に至る間に、内径および外径を大きくするとともに肉厚を減少させるテーパ加工を施すことにより、前記外層チューブの前記先端管体および前記拡径部を形成するとともに、前記拡径部の基端から前記第1チューブの前記基端にかけて、前記第2チューブの外径と同一もしくは小さい外径と前記内層チューブの外径より大きい内径を有する基端部を形成し、前記第1チューブの基端と前記第2チューブの先端とを長軸方向に沿って隣接させた状態で、前記第2チューブの内部に、先端が前記拡径部または前記拡径部の近傍に位置するように前記内層チューブを挿入し、前記拡径部および前記内層チューブの先端より基端側の位置で、前記第1チューブの前記基端部と前記第2チューブの先端部と前記内層チューブとを熱圧着して接合することにより、前記第1チューブの基端部および前記第2チューブから形成された前記外層チューブの前記基端管体と前記内層チューブとを接合する。
上記目的を達成する(6)カテーテルの製造方法は、長尺な管体を備え、該管体は、先端管体と拡径部と基端管体とが長軸方向に連続した外層チューブと、前記外層チューブの内部に配置される内層チューブと、を有するカテーテルの製造方法であって、第1チューブと、前記第1チューブより内径および外径が大きく、かつ、肉厚の小さい第2チューブと、を準備し、前記第1チューブと前記第2チューブとを長軸方向に沿って隣接させるとともに、先端から基端に向かって拡径したテーパ金型を前記第1チューブの基端部の内部から前記第2チューブの先端部の内部にかけて挿入した状態で、前記第1チューブと前記第2チューブとを熱圧着により接合することで、前記先端管体と、先端から前記拡径部の基端に至る間に、内径および外径が増加するとともに肉厚が減少した前記拡径部と、前記先端管体より内径および外径が大きく、かつ、前記先端管体より肉厚の小さい前記基端管体と、を形成し、前記基端管体の内部に、先端が前記拡径部または前記拡径部の近傍に位置するように前記内層チューブを挿入し、前記拡径部および前記内層チューブの先端より基端側の位置で、前記外層チューブと前記内層チューブとを熱圧着して接合する。
上記のように構成した(1)カテーテルは、外層チューブが先端管体と拡径部および基端管体を有し、拡径部から基端管体にかけて、外径および内径が増加し肉厚が減少しているので、内層チューブが設けられる拡径部より基端側において、外層チューブの外径を抑えることができる。また、内層チューブは、先端接合部で外層チューブと圧着され、先端接合部より先端側に外層チューブと圧着されていない最先端部を有するので、圧着による接合時に内層チューブの最先端部を押圧されない。このため、内層チューブの最先端部が内側に変形することを抑制できる。
(2)上記(1)のカテーテルにおいて、前記内層チューブは、前記先端接合部より基端側に前記外層チューブと圧着された基端接合部を有してもよい。これにより、カテーテルは、外層チューブと内層チューブとを長軸方向に互いに動かないように固定できる。
(3)上記(1)または(2)のカテーテルにおいて、前記内層チューブは、前記外層チューブより高剛性であってもよい。これにより、カテーテルは、管体の基端部における剛性を大きくすることができ、管体を挿入する際に押し込む力を確実に先端側に伝達することができる。
(4)上記(1)~(3)のいずれかのカテーテルにおいて、前記内層チューブは、内径が前記先端管体の内径と略同じであってもよい。これにより、内層チューブ内に挿通されるデバイスを円滑に先端管体内に挿入することができる。
上記のように構成した(5)カテーテルの製造方法は、拡径部および内層チューブの先端より基端側の位置で、第1チューブの基端部と第2チューブの先端部と内層チューブとを熱圧着して接合するので、内層チューブの最先端部が径方向内側に押圧されず、変形することを抑制できる。このため、この製造方法で形成されたカテーテルにおいて、内層チューブの内部に挿通されるデバイスの挿入に支障を生じないようにすることができる。また、この製造方法で形成されたカテーテルは、拡径部より基端側の外径を小さくすることができる。
上記のように構成した(6)カテーテルの製造方法は、拡径部および内層チューブの先端より基端側の位置で、外層チューブと内層チューブとを熱圧着して接合するので、内層チューブの最先端部が径方向内側に押圧されず、変形することを抑制できる。このため、この製造方法で形成されたカテーテルにおいて、内層チューブの内部に挿通されるデバイスの挿入に支障を生じないようにすることができる。また、この製造方法で形成されたカテーテルは、拡径部より基端側の外径を小さくすることができる。
本実施形態に係るカテーテルの正面図である。 カテーテルの先端部付近を長軸方向に沿う平面で切断した拡大断面図である。 外層チューブと内層チューブとの接合部分における管体を長軸方向と直交する平面で切断した断面図である。 管体の基端部を長軸方向と直交する平面で切断した断面図である。 心臓内に本実施形態のカテーテルと治療用カテーテルとを挿入した説明図である。 カテーテルの管体接合方法を示す断面図である。 変形例に係る接合構造を有する管体の接合部付近を長軸方向に沿う平面で切断した拡大断面図である。 変形例に係るカテーテルの管体接合方法を示す断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率とは異なる場合がある。また、本明細書では、生体内に挿入する側を「先端側」、操作する側を「基端側」と称することとする。
本実施形態に係るカテーテル10は、心臓または血管内に挿入されて経血管的に超音波画像を取得する超音波カテーテルである。図1に示すように、長尺なシース15の基端部にハウジング60を備えている。シース15は、管体20と内管30とを備え、シース15の内部には振動子ユニット40と、振動子ユニット40を保持するシャフト50と、が設けられる。
管体20は、生体内腔内に挿入することができる。管体20は、内部に基端から先端へ連通する収容ルーメン21が形成されている。また、管体20は屈曲部24を有しており、屈曲部24より先端側が、屈曲部24より基端側の中心線である基準線Xに対し曲げ角度θで屈曲している。屈曲部24の曲げ角度θは、特に限定されないが、10°~40°であることが好ましい。管体20の基端部は、ハウジング60に固定されている。管体20の先端には、先端キャップ22が取付けられている。
屈曲部24から管体20の最先端までの長さは、特に限定されないが、20~150mmであることが好ましい。このため、管体20の屈曲部24よりも先端側のオフセットした部位(軸心が、基準線Xから基準線Xの垂直方向へずれた部位)の基準線Xに沿う長さを、広い内腔を有する心蔵や血管内で使用するために適切に設定できる。オフセット量は、特に限定されないが、5~30mmであることが好ましい。オフセット量が適度な大きさを有することで、広い内腔を有する心臓や血管内で、管体20を観察対象部位へ近づけることが容易となる。
管体20は、収容ルーメン21に、振動子ユニット40、内管30およびシャフト50を収容している。管体20内の振動子ユニット40、内管30およびシャフト50は、管体20の軸心に沿って、収容ルーメン21内を移動可能である。さらに、管体20内の振動子ユニット40およびシャフト50は、管体20の内部で回転可能である。管体20は、基端のみが開口し、先端が先端キャップ22で閉鎖された筒体である。管体20の基端部は、ハウジング60に固定されている。管体20の基端部は、編組されたブレード線等の補強体が設けられてもよい。
本実施形態において、屈曲部24は1つ設けられるが、設けられなくてもよく、または2つ以上設けられてもよい。
図3に示すように、管体20は、先端管体82と拡径部83と基端管体84とが長軸方向に連続した外層チューブ80と、外層チューブ80の内部に配置される内層チューブ81とを有している。外層チューブ80と内層チューブ81は、先端接合部86において圧着されている。先端接合部86は、管体20において屈曲部24より基端側に配置される。
基端管体84は、先端管体82より内径および外径が大きく、かつ、先端管体82より肉厚が小さい。拡径部83は、当該拡径部83の先端から基端に至る間に、内径および外径が増加するとともに肉厚が減少している。拡径部83より先端側に位置する先端管体82の内径は、内層チューブ81の内径と略同じである。このため、内層チューブ81の内部に挿通される内管30その他の部品を、内層チューブ81から先端管体82にかけて円滑に挿入することができる。
拡径部83より基端側に位置する基端管体84の内径は、内層チューブ81の外径より大きい。内層チューブ81の先端部85は、拡径部83の基端近傍に位置し、内層チューブ81の先端面81aは、拡径部83の内面83aに当接あるいは近接している。
外層チューブ80と内層チューブ81とが圧着された先端接合部86は、内層チューブ81の先端より基端側に位置している。このため、内層チューブ81は、拡径部83より基端側に位置して外層チューブ80と圧着された先端接合部86と、先端接合部86より先端側で外層チューブ80と圧着されていない最先端部87とを有している。また、内層チューブ81は、先端接合部86より基端側の部分に、外層チューブ80と圧着されていない基端非接合部88を有している。なお、外層チューブ80は、先端接合部86において、内層チューブ81と密着するとともに、その外径が少なくとも軸方向に隣接する隣接部分よりも小さくなっている。すなわち、外層チューブ80は、先端接合部86において、軸方向に隣接する隣接部分よりも管体20の軸心に向かって凹んだ形状となっているとともに、先端接合部86の隣接部分において、外層チューブ80と内層チューブ81との間には、実質的に隙間が存在している。
図4に示すように、管体20の基端部において、内層チューブ81は、外層チューブ80と圧着された基端接合部89を有している。外層チューブ80と内層チューブ81は、先端接合部86と基端接合部89により、互いに長軸方向へ移動しないように一体化される。
図2に示すように、シース15の先端部には、振動子ユニット40が配置され、シース15を構成する管体20の先端開口は先端キャップ22で封止されている。
振動子ユニット40は、体内で生体組織に向けて超音波を送受信する。振動子ユニット40は、超音波を送受信する超音波振動子41と、超音波振動子41が配置されると共にシャフト50に固定される振動子保持部42とを備えている。振動子ユニット40は、管体20の収容ルーメン21内を、屈曲部24を超えて、管体20の軸心方向へ移動可能である。また、振動子ユニット40は、収容ルーメン21内を、軸心を中心に回転可能である。
先端キャップ22は、管体20の開口から管体20内に延びる延長部70と、管体20の開口から先端側に突出し、管体20の外径と略同一の外径を有する先端突出部74とを有している。延長部70は、超音波振動子41に面する基端部71と、管体20の内周面と対向する外周面72と、を有している。外周面72は、管体20の内周面に溶着した外周溶着面73を有している。
先端突出部74は、先端側に向かって凸状のドーム形状を有している。先端突出部74は、カテーテル10の先端となるので、その形状がドーム形状であることにより、生体組織を傷付けることを防止できる。
内管30は、図1に示すように、先端側の一部が管体20に挿入される筒体である。内管30の先端側の部位は、管体20の内部に、管体20の軸心に沿って移動可能に収容されている。内管30の基端部は、管体20およびハウジング60から基端側に導出される。
内管30は、シャフト50を回転可能に収容している。内管30の先端部は、振動子ユニット40の基端側に、振動子ユニット40に近接して位置している。内管30は、管体20の内周面とシャフト50の外周面の間に配置されて、シャフト50の回転方向および軸方向への移動を安定させる。
管体20および内管30の構成材料は、可撓性を有し、ある程度の強度を有すれば特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ETFE(エチレン・四フッ化エチレン共重合体)等のフッ素系ポリマー、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、ポリイミド等が好適に使用できる。
管体20を構成する内層チューブ81は、外層チューブ80より高剛性である。これにより、管体20の基端側の部分につき、剛性を高くして、カテーテル10を押し込む力を確実に先端側に伝達することができる。
シャフト50は、駆動ユニット(図示しない)から作用する回転力および軸心方向への移動力を振動子ユニット40に伝達する。シャフト50が回転の動力を伝達することによって、振動子ユニット40が回転し、血管や心腔から、組織の内部構造を360度観察できる。また、シャフト50は、管体20の収容ルーメン21内を、管体20の軸心に沿って移動可能である。
ハウジング60には、管体20の基端部が液密に固着されており、第1のポート62および第2のポート64を備えている。ハウジング60の構成材料は、ある程度の強度を有すれば特に限定されないが、例えば、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート-ブチレン-スチレン共重合体等が好適に使用できる。
カテーテル10における超音波走査(スキャン)は、回転運動をシャフト50に伝達し、シャフト50の先端に固定された振動子ユニット40を回転させることにより行われる。これにより、超音波振動子41で送受信される超音波を略径方向に走査できる。さらに、シャフト50を基端側へ牽引することで、超音波振動子41を回転させつつ基端側へ移動させることができる。このため、血管または心腔の包囲組織の360°の断面画像を、管体20の軸心に沿って任意の位置まで走査的に得ることができる。
本実施形態に係るカテーテル10は、例えば、図5に示すように、大腿静脈Ivから右心房HRaに挿入し、治療用カテーテル100による処置状況を観察するために用いることができる。
先端接合部86における管体20の接合方法について説明する。まず、外層チューブ80を形成するための第1チューブ90と第2チューブ95を用意する。第2チューブ95は、第1チューブ90より内径および外径が大きく、かつ、肉厚が小さい。図6(a)に示すように、第1チューブ90は、内径および外径が長軸方向に沿って同径である。図6(b)に示すように、第1チューブ90に基端部の径が大きいテーパ金型120を挿入し、第1チューブ90の基端部91の内径および外径を大きくする。また、第1チューブ90を先端側から加工治具122に挿通させる。加工治具122は、テーパ金型120で拡径された第1チューブ90の基端部91の外径より小さい内径を有している。次に、図6(c) に示すように、第1チューブ90全体をテーパ金型120ごと先端方向に引っ張りながら第1チューブ90の基端部91を加工治具122に挿通させ、基端部91の外径を小さくする。これによって、第1チューブ90には、当該第1チューブ90の基端よりも先端側の部分において、先端から基端に至る間に、内径および外径を大きくするとともに肉厚を減少させるテーパ加工が施される。ここまでの加工により、第1チューブ90には、先端管体82と拡径部83が形成されるとともに、拡径部83の基端から第1チューブ90の基端にかけて、第2チューブ95の外径と同一もしくは小さい外径と内層チューブ81の外径より大きい内径を有する基端部91が形成される。第1チューブ90の薄肉化は、このような引き延ばし加工に限られず、外周面または内周面の切削加工など他の手段で行ってもよい。
次に、図6(d)に示すように、第1チューブ90の基端と第2チューブ95の先端とを長軸方向に沿って隣接させ、第2チューブ95の内部には内層チューブ81を挿入する。内層チューブ81は、先端面81aが第1チューブ90に形成された拡径部83の内面83aに当接するまで挿入される。内層チューブ81の内部には芯金113が挿入され、第1チューブ90と第2チューブ95とが隣接する部分を含む領域を、熱収縮チューブ110で覆う。熱収縮チューブ110は、加熱することで径方向に収縮し、内側の材料同士を圧着することができる。熱収縮チューブ110としては、例えば、ETFE(エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素系樹脂、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)等のポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、もしくはポリウレタン等で構成された中空部材を用いることができる。
図6(e)に示すように、熱収縮チューブ110を加熱することで、熱収縮チューブ110が径方向に収縮し、第1チューブ90と第2チューブ95および内層チューブ81が熱圧着され、接合される。これにより、第1チューブ90の基端部91および第2チューブ95から形成された外層チューブ80の基端管体84と内層チューブ81とが接合されて、先端接合部86が形成される。熱収縮チューブ110により圧着される位置は、内層チューブ81の先端より基端側であり、内層チューブ81の先端接合部86より先端側には、外層チューブ80と圧着されていない最先端部87が形成される。内層チューブ81は、先端接合部86より先端側に外層チューブ80と圧着されていない最先端部87を有するため、管体20の接合時に内層チューブ81の先端が径方向内側に押圧されない。これによって、内層チューブ81の先端が径方向内側に変形した形状となることを防止できる。本実施形態のカテーテル10は、内層チューブ81の先端が径方向内側に変形することを防止できるため、内層チューブ81の内部に挿通される内管30その他の部品の挿通に支障を生じる可能性を低減できる。
また、本実施形態のカテーテル10は、第1チューブ90の拡径部83より基端側が薄肉化されて、第1チューブ90と第2チューブ95とが長軸方向に連続して接合されるので、管体20の外径を抑えることができる。これによって、生体の内腔にカテーテル10を挿入するために用いられるシースの内表面に管体20が引っ掛かることを抑制でき、円滑にカテーテル10を挿入できる。
次に、管体25の接合構造の変形例について説明する。図7に示すように、外層チューブ130は、先端管体132と拡径部133および基端管体134とを有している。内層チューブ131は、拡径部133の基端近傍に配置された先端部135を有する。内層チューブ131の先端部135は、拡径部133より基端側で外層チューブ130と圧着された先端接合部136と、先端接合部136より先端側で外層チューブ130と圧着されていない最先端部137とを有している。また、内層チューブ131は、先端接合部136より基端側の部分に、外層チューブ130と接合されていない基端非接合部138を有している。図示しないが、内層チューブ131の基端部は、図4と同様に、外層チューブ130に対して接合されている。
管体25の接合方法について説明する。図8(a)に示すように、第1チューブ140と、第1チューブ140より内径および外径が大きく、かつ、肉厚の小さい第2チューブ141とを用意し、両者を長軸方向に沿って隣接させる。図8(b)に示すように、第1チューブ140の基端部の内部から第2チューブ141の先端部の内部にかけて、テーパ金型125を挿入する。また、第1チューブ140と第2チューブ141とが隣接する部分の外側を熱収縮チューブ111で覆う。熱収縮チューブ111を加熱することで、第1チューブ140と第2チューブ141とが熱圧着により接合され、先端管体132と拡径部133および基端管体134を有する外層チューブ130が形成される。
外層チューブ130を形成したら、図8(c)に示すように、基端管体134の内部に内層チューブ131を挿入する。内層チューブ131は、先端面131aが拡径部133の内面133aに当接するまで挿入される。また、内層チューブ131から先端管体132に渡って、内部に芯金114が挿入される。外層チューブ130の拡径部133および内層チューブ131の先端より基端側の位置には、熱収縮チューブ112が配置される。図8(d)に示すように、熱収縮チューブ112を加熱して径方向に収縮させることで、外層チューブ130の基端管体134と内層チューブ131とが圧着され、先端接合部136と最先端部137および基端非接合部138が形成される。
先端接合部136は、内層チューブ131の先端より基端側に位置し、内層チューブ131の先端接合部136より先端側は、外層チューブ130と圧着されない最先端部137であるため、内層チューブ131の先端が径方向内側に変形することを防止できる。
以上のように、本実施形態に係る(1)カテーテル10は、長尺な管体20を備えるカテーテル10であって、管体20は、外層チューブ80と、外層チューブ80の内部に配置される内層チューブ81と、を有し、外層チューブ80は、先端管体82と、先端管体82より内径および外径が大きく、かつ、先端管体82より肉厚の小さい基端管体84と、先端管体82と基端管体84とを連結する拡径部83を有し、拡径部83は、拡径部83の先端から拡径部83の基端に至る間に、内径および外径が増加するとともに肉厚が減少しており、内層チューブ81は、拡径部83の基端近傍に配置された先端部85を有し、内層チューブ81の先端部85は、拡径部83より基端側に外層チューブ80と圧着された先端接合部86と、該先端接合部86より先端側に外層チューブ80と圧着されていない最先端部87と、を有する。このように構成したカテーテル10は、外層チューブ80が先端管体82と拡径部83および基端管体84を有し、拡径部83から基端管体84にかけて、外径および内径が増加し肉厚が減少しているので、内層チューブ81が設けられる拡径部83より基端側において、外層チューブ80の外径を抑えることができる。また、内層チューブ81は、先端接合部86で外層チューブ80と圧着され、先端接合部86より先端側に外層チューブ80と圧着されていない最先端部87を有するので、圧着による接合時に内層チューブ81の最先端部87を押圧されない。このため、内層チューブ81の最先端部87が内側に変形することを抑制できる。
(2)上記(1)のカテーテル10において、内層チューブ81は、先端接合部86より基端側に外層チューブ80と圧着された基端接合部89を有してもよい。これにより、カテーテル10は、外層チューブ80と内層チューブ81とを長軸方向に互いに動かないように固定できる。
(3)上記(1)または(2)のカテーテル10において、内層チューブ81は、外層チューブ80より高剛性であってもよい。これにより、カテーテル10は、管体20の基端部における剛性を大きくすることができ、管体20を挿入する際に押し込む力を確実に先端側に伝達することができる。
(4)上記(1)~(3)のいずれかのカテーテル10において、内層チューブ81は、内径が先端管体82の内径と略同じであってもよい。これにより、内層チューブ81内に挿通されるデバイスを円滑に先端管体82内に挿入することができる。
本実施形態における(5)カテーテル10の製造方法は、長尺な管体20を備え、該管体20は、先端管体82と拡径部83と基端管体84とが長軸方向に連続した外層チューブ80と、外層チューブ80の内部に配置される内層チューブ81と、を有するカテーテル10の製造方法であって、第1チューブ90と、第1チューブ90より内径および外径が大きく、かつ、肉厚の小さい第2チューブ95と、を準備し、第1チューブ90の基端よりも先端側の部分において、先端から基端に至る間に、内径および外径を大きくするとともに肉厚を減少させるテーパ加工を施すことにより、外層チューブ80の先端管体82および拡径部83を形成するとともに、拡径部83の基端から第1チューブ90の基端にかけて、第2チューブ95の外径と同一もしくは小さい外径と内層チューブ81の外径より大きい内径を有する基端部91を形成し、第1チューブ90の基端と第2チューブ95の先端とを長軸方向に沿って隣接させた状態で、第2チューブ95の内部に、先端が拡径部83または拡径部83の近傍に位置するように内層チューブ81を挿入し、拡径部83および内層チューブ81の先端より基端側の位置で、第1チューブ90の基端部91と第2チューブ95の先端部と内層チューブ81とを熱圧着して接合することにより、第1チューブ90の基端部91および第2チューブ95から形成された外層チューブ80の基端管体84と内層チューブ81とを接合する。このように構成したカテーテル10の製造方法は、拡径部83および内層チューブ81の先端より基端側の位置で、第1チューブ90の基端部91と第2チューブ95の先端部と内層チューブ81とを熱圧着して接合するので、内層チューブ81の最先端部87が径方向内側に押圧されず、変形することを抑制できる。このため、この製造方法で形成されたカテーテル10において、内層チューブ81の内部に挿通されるデバイスの挿入に支障を生じないようにすることができる。また、この製造方法で形成されたカテーテル10は、拡径部83より基端側の外径を小さくすることができる。
本実施形態における(6)カテーテル10の製造方法は、長尺な管体20を備え、該管体20は、先端管体132と拡径部133と基端管体134とが長軸方向に連続した外層チューブ130と、外層チューブ130の内部に配置される内層チューブ131と、を有するカテーテル10の製造方法であって、第1チューブ140と、第1チューブ140より内径および外径が大きく、かつ、肉厚の小さい第2チューブ145と、を準備し、第1チューブ140と第2チューブ145とを長軸方向に沿って隣接させるとともに、先端から基端に向かって拡径したテーパ金型125を第1チューブ140の基端部の内部から第2チューブ145の先端部の内部にかけて挿入した状態で、第1チューブ140と第2チューブ145とを熱圧着により接合することで、先端管体132と、先端から拡径部133の基端に至る間に、内径および外径が増加するとともに肉厚が減少した拡径部133と、先端管体132より内径および外径が大きく、かつ、先端管体132より肉厚の小さい基端管体134と、を形成し、基端管体134の内部に、先端が拡径部133または拡径部133の近傍に位置するように内層チューブ131を挿入し、拡径部133および内層チューブ131の先端より基端側の位置で、外層チューブ130と内層チューブ131とを熱圧着して接合する。このように構成したカテーテル10の製造方法は、拡径部133および内層チューブ131の先端より基端側の位置で、外層チューブ130と内層チューブ131とを熱圧着して接合するので、内層チューブ131の最先端部137が径方向内側に押圧されず、変形することを抑制できる。このため、この製造方法で形成されたカテーテル10において、内層チューブ81の内部に挿通されるデバイスの挿入に支障を生じないようにすることができる。また、この製造方法で形成されたカテーテル10は、拡径部133より基端側の外径を小さくすることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。
10 カテーテル
15 シース
20 管体
21 収容ルーメン
22 先端キャップ
24 屈曲部
25 管体
30 内管
40 振動子ユニット
41 超音波振動子
42 振動子保持部
50 シャフト
60 ハウジング
80 外層チューブ
81 内層チューブ
81a 先端面
82 先端管体
83 拡径部
83a 内面
84 基端管体
85 先端部
86 先端接合部
87 最先端部
88 基端非接合部
89 基端接合部
90 第1チューブ
91 基端部
95 第2チューブ

Claims (6)

  1. 長尺な管体を備えるカテーテルであって、
    前記管体は、外層チューブと、前記外層チューブの内部に配置される内層チューブと、を有し、
    前記外層チューブは、先端管体と、前記先端管体より内径および外径が大きく、かつ、前記先端管体より肉厚の小さい基端管体と、前記先端管体と前記基端管体とを連結する拡径部を有し、
    前記拡径部は、前記拡径部の先端から前記拡径部の基端に至る間に、内径および外径が増加するとともに肉厚が減少しており、
    前記内層チューブは、前記拡径部の前記基端近傍に配置された先端部を有し、
    前記内層チューブの前記先端部は、前記拡径部より基端側に前記外層チューブと圧着された先端接合部と、該先端接合部より先端側に前記外層チューブと圧着されていない最先端部と、を有するカテーテル。
  2. 前記内層チューブは、前記先端接合部より基端側に前記外層チューブと圧着された基端接合部を有する請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記内層チューブは、前記外層チューブより高剛性である請求項1または2に記載のカテーテル。
  4. 前記内層チューブは、内径が前記先端管体の内径と略同じである請求項1または2に記載のカテーテル。
  5. 長尺な管体を備え、該管体は、先端管体と拡径部と基端管体とが長軸方向に連続した外層チューブと、前記外層チューブの内部に配置される内層チューブと、を有するカテーテルの製造方法であって、
    第1チューブと、前記第1チューブより内径および外径が大きく、かつ、肉厚の小さい第2チューブと、を準備し、
    前記第1チューブの基端よりも先端側の部分において、先端から基端に至る間に、内径および外径を大きくするとともに肉厚を減少させるテーパ加工を施すことにより、前記外層チューブの前記先端管体および前記拡径部を形成するとともに、前記拡径部の基端から前記第1チューブの前記基端にかけて、前記第2チューブの外径と同一もしくは小さい外径と前記内層チューブの外径より大きい内径を有する基端部を形成し、
    前記第1チューブの基端と前記第2チューブの先端とを長軸方向に沿って隣接させた状態で、前記第2チューブの内部に、先端が前記拡径部または前記拡径部の近傍に位置するように前記内層チューブを挿入し、
    前記拡径部および前記内層チューブの先端より基端側の位置で、前記第1チューブの前記基端部と前記第2チューブの先端部と前記内層チューブとを熱圧着して接合することにより、前記第1チューブの基端部および前記第2チューブから形成された前記外層チューブの前記基端管体と前記内層チューブとを接合するカテーテルの製造方法。
  6. 長尺な管体を備え、該管体は、先端管体と拡径部と基端管体とが長軸方向に連続した外層チューブと、前記外層チューブの内部に配置される内層チューブと、を有するカテーテルの製造方法であって、
    第1チューブと、前記第1チューブより内径および外径が大きく、かつ、肉厚の小さい第2チューブと、を準備し、
    前記第1チューブと前記第2チューブとを長軸方向に沿って隣接させるとともに、先端から基端に向かって拡径したテーパ金型を前記第1チューブの基端部の内部から前記第2チューブの先端部の内部にかけて挿入した状態で、前記第1チューブと前記第2チューブとを熱圧着により接合することで、前記先端管体と、先端から前記拡径部の基端に至る間に、内径および外径が増加するとともに肉厚が減少した前記拡径部と、前記先端管体より内径および外径が大きく、かつ、前記先端管体より肉厚の小さい前記基端管体と、を形成し、
    前記基端管体の内部に、先端が前記拡径部または前記拡径部の近傍に位置するように前記内層チューブを挿入し、
    前記拡径部および前記内層チューブの先端より基端側の位置で、前記外層チューブと前記内層チューブとを熱圧着して接合するカテーテルの製造方法。
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