JP2024052176A - 正倒立用泡吐出器 - Google Patents

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Abstract

【課題】倒立状態でエアシリンダの筒周壁に開口された空気置換孔を介した液洩れを防止できる正倒立用泡吐出器を提供する。【課題を解決するための手段】容器体100の口頸部104内に装着する大径のエアシリンダ24及びこのエアシリンダ24より垂設する小径の液体シリンダ22を有し、前記エアシリンダ24の筒周壁24aに、空気置換孔hが開口されており、前記液体シリンダ22の下端に、正立時用液体吸込口52及び倒立時用液体吸込口54を有する正倒立用アダプタ50を付設している。前記筒周壁24aの外側に、前記空気置換孔hを覆いかつ開放可能に閉塞する液洩れ防止手段60を設けた。【解決手段】。【選択図】図1

Description

本発明は、正倒立用泡吐出器、特に、容器体の内部に収容させた液体シリンダ及びエアシリンダを有し、このエアシリンダに空気置換孔を開口させた正倒立吐出器に関する。
正倒立両用ではないが、容器体の口頸部内に装着キャップを介して装着された大径のエアシリンダから小径の液体シリンダを垂設しており、かつ、エアシリンダ内を摺動するエアピストン及び液体シリンダ内を摺動する液体ピストンを有する作動部材を備えており、この作動部材が下降すると、液体シリンダ内の液体及びエアシリンダ内の空気が気液混合箇所へ圧送され、その混合物が発泡部を経て泡として作動部材のノズルヘッドから吐出されるものが知られている(特許文献1)。作動部材が上昇すると、両シリンダが負圧化されるため、外気がエアシリンダ内へ導入されるとともに、容器体内の液体が液体シリンダ内へ吸い込まれる。そして、前記エアシリンダの筒周壁には、空気置換孔が開口されている。
また正立用のポンプ容器のポンプ機構に組み付けることにより、正倒立両用としての使用が可能となる正倒立用アダプタも提案されている(特許文献2)。
特開2019-210005 特開2022-27265
正倒立用アダプタを組み付けた従来の泡吐出器を容器体に装着すると、装着キャップを容器体の口頸部にキャッピングした後に、容器体の内部が加圧状態となることがある。
また周囲の環境温度の上昇により容器体の内部が加圧状態となる可能性もある。
容器体が加圧された状態から、倒立させて泡を吐出させると、内容物が空気置換孔よりエアシリンダの内部へ洩れるおそれがある。
本発明の目的は、倒立状態でエアシリンダの筒周壁に開口された空気置換孔を介した液洩れを防止できる正倒立用泡吐出器を提供することである。
第1の手段は、容器体100の口頸部104内に装着するエアシリンダ24より液体シリンダ22を垂設してなるシリンダ部材20と、
吐出ノズルn付きの押下げヘッド38と連動して前記液体シリンダ22内を摺動する液体ピストン34及び前記エアシリンダ24内を摺動するエアピストン40を有し、かつ上方へ付勢された作動部材30と、を具備しており、
前記作動部材30の下降により、前記液体シリンダ22内の液体及び前記エアシリンダ24内の空気が気液合流箇所jへ圧送され、相互に混合するともに発泡部fで発泡され、前記吐出ノズルnより吐出されるように構成されており、
前記エアシリンダ24の筒周壁24aに、空気置換孔hが開口されており、
前記液体シリンダ22の下端に、正立時用液体吸込口52及び倒立時用液体吸込口54を有する正倒立用アダプタ50を付設している正倒立用泡吐出器であって、
前記筒周壁24aの外側に、前記空気置換孔hを覆いかつ開放可能に閉塞する液洩れ防止手段60を設けた。
本手段では、図1に示すように、容器体100の口頸部104内に装着するエアシリンダ24から液体シリンダ22を垂設している。前記エアシリンダ24の筒周壁24aに空気置換孔hが開口されており、前記液体シリンダ22の下端に、正立時用液体吸込口52及び倒立時用液体吸込口54を有する正倒立用アダプタ50を付設している。
そして、前記筒周壁24aの外側に、エアシリンダ24の筒周壁24aに開口された空気置換孔hを覆いかつ開放可能に閉塞する液洩れ防止手段60を設けた。
この構造によれば、倒立状態で空気置換孔hを介した液洩れを防止できる。
第2の手段は、第1の手段を有し、かつ前記空気置換孔hを覆う位置からの脱落不能に前記液洩れ防止手段60を支える支持手段26を前記筒周壁24aに設けた。
本手段では、図1に示すように、前記液洩れ防止手段60が空気置換孔hを覆う位置から脱落しないように当該液洩れ防止手段を支える支持手段26を筒周壁24aに設けた。
この構造によれば、液洩れ防止手段60の脱落による液洩れを防止できる。
第3の手段は、第1の手段を有し、かつ前記筒周壁24aと前記液洩れ防止手段60との間に、この液洩れ防止手段60の周方向位置を規制する方向合わせ手段Aを形成した。
本手段では、図3(B)に示すように、前記筒周壁24aと前記液洩れ防止手段60との間に、この液洩れ防止手段60の周方向位置を規制する方向合わせ手段Aを形成した。
この構造によれば、液洩れ防止手段60が横方向(周方向)にズレることを防止し、その横ズレにより空気置換孔hの空気置換機能が妨げられることを回避することができる。
第4の手段は、第1の手段を有し、かつ前記液洩れ防止手段60は、前記エアシリンダ24の外周面に嵌着させた液洩れ防止リングであり、この液洩れ防止リングの周方向の一部に、前記空気置換孔hを開放可能に閉塞する弁部64を設けた。
本手段では、図3(A)に示す如く、前記液洩れ防止手段60は、前記エアシリンダ24の外周面に嵌着させた液洩れ防止リングである。
そして、図3(B)に示す如く、この液洩れ防止リングの周方向の一部に、前記空気置換孔hを開放可能に閉塞する弁部64を設けた。
この構造によれば、当該弁部64の弁機能により、空気置換孔hを介した液洩れを適切に防止できる。
第5の手段は、第1の手段を有し、かつ前記液洩れ防止手段60は、前記エアシリンダ24の外周面に嵌着させた液洩れ防止リングであり、この液洩れ防止リングの一部を周方向に弾性的に伸縮可能な易変形部62bに形成するとともに、当該液洩れ防止リング60の残りの部分を、前記空気置換孔hを閉塞するためのカバー帯62aとした。
本手段では、図6(B)及び図6(C)に示す如く、前記液洩れ防止手段60は、前記エアシリンダ24の外周面に嵌着させた液洩れ防止リングの一部を、周方向に弾性的に伸縮可能な易変形部62bに形成するとともに、当該液洩れ防止リング60の残りの部分を、前記空気置換孔hを閉塞するためのカバー帯62aとした。
この構造によれば、当該易変形部62bの弾性力により、空気置換孔hを介した液洩れを有効に防止できる。
本発明によれば、倒立状態でエアシリンダの筒周壁に開口された空気置換孔を介した液洩れを防止できる。
本発明の第1実施形態に係る正倒立用泡吐出器を側方から見た断面図である。 図1に示す泡吐出器の上半部の断面図である。 図1に示す泡吐出器の主要部(液洩れ防止手段を装着したシリンダ部材)の構成を示す図であり、同図(A)は主要部を側方から見た半断面図、同図(B)は同図(A)のIII(B)- III(B)方向から見た部分断面図、同図(C)は同図(A)のIII(C)方向から見た液洩れ防止手段の側面図である。 図3(A)に示す主要部の構造及び作用の説明図であり、図4(A)は図3(A)のIV(A)- IV(A)方向から見た横断面、図4(B)は図4(A)中の一点鎖線で囲む部分の拡大図、図4(C)は空気置換孔が開放された状態を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る正倒立用泡吐出器を側方から見た断面図である。 図5に示す泡吐出器の主要部の構成の説明図であり、同図(A)は当該主要部の横断面図、同図(B)は当該主要部をVI(B)- VI(B)方向から見た側面図、同図(C)は同図(B)の構成の変形例を示す図である。
図1から図4は、本発明の第1実施形態に係る正倒立用泡吐出器を示している。
この正倒立用泡吐出器1は、容器体100に装着して使用するもので、本実施形態において、装着部材10と、シリンダ部材20と、作動部材30と、正倒立用アダプタ50と、液洩れ防止手段60とで形成されている。もっともその構造は適宜変更できる。
これら各部材は、例えば合成樹脂や金属により形成することができる。
まず、前記容器体100は、本実施形態において、胴部102から起立する口頸部104を有し、この口頸部104の外面にオネジ部106を付設してなる。
装着部材10は、前記口頸部104の外面に嵌合させた装着筒12の上端から内向きフランジ14を突設している。この内向きフランジ14と前記口頸部104との間には、後述のエアシリンダ24の鍔状部24bが挟持されている。
前記装着筒12の内面には、前記オネジ部106とかみ合うメネジ部13が形成されている。
もっともこれらの構造は適宜変更することができる。
また前記内向きフランジ14の内周には、図2に示す如く、作動部材30の上方抜出しを防止する抜止め部16が付設されている。図示例の抜止め部16は、小径筒部16aと中径筒部16bと大径筒部16cとを環状頂壁16dから垂設しており、かつ前記大径筒部16cの下端を、前記内向きフランジ14の内周端に連結している。
シリンダ部材20は、図1に示す如く、容器体100の口頸部104内に装着するための大径のエアシリンダ24より小径の液体シリンダ22を垂設してなる。
本実施形態において、図2に示す如く、前記エアシリンダ24の筒周壁24aの上端部には、鍔状部24bが付設されている。
さらにエアシリンダ24の筒周壁24aには、空気置換孔hが開口されている。
なお、本明細書において、空気置換孔hとは、容器本体100内が負圧状態の時、空気を吸引することで容器本体100を復元させるための通気孔をいう。
図示例では、前記空気置換孔hは、図2に示す如く、作動部材30が上限位置にあるときに、後述のエアピストン40により閉塞される位置に配置される。このエアピストン40が空気置換孔hより下降した状態(図示せず)において、当該エアピストン40の上側で、エアシリンダ24の内部と容器体100の内部とが連通するように構成されている。
本発明では、前記筒周壁24aの外面には、後述の液洩れ防止リング60の下端に係止(アンダーカット係合)させるための支持リブ26が付設されている。
また前記筒周壁24aの適所(図示例では前記空気置換孔hの反対側)には、方向合わせ用凹溝28が縦設されている。これらの構造については、後述する。
前記液体シリンダ22は、図示例において、前記エアシリンダ24から一体的に垂設されている。もっとも、液体シリンダ22とエアシリンダ24とは別体であっても、構わない。
液体シリンダ22は、図1に示す如く、下端に開口部(液体入口23)を有し、その下端部は下端側小径のテーパ状弁座22aに形成されている。
また液体シリンダ22の下部内面には、複数の係止リブ22bが付設されている。そしてこれら係止リブ22bと後述の液体ピストン34との間に、付勢部材(コイルスプリング等)cが介装されている。
作動部材30は、従来公知の構造であるため、簡単に説明する。本実施形態の作動部材30は、図1に示すように、ポペット弁32と、液体ピストン34と、ピストンガイド36と、押下げヘッド38と、エアピストン40とで構成されているが、その構造は適宜変更することができる。
本実施形態において、作動部材30は、中空で縦長のピストンガイド36の下部内に液体ピストン34を嵌着している。これらピストンガイド36及び液体ピストン34の内部には、液体流路(内容物流路)が形成されている。前記液体ピストン34は、縦筒部分の下端に液体シリンダ22に摺接する筒状ピストンを付設してなり、その縦筒部分を前記ピストンガイド36に内嵌させている。
また前記ピストンガイド36の上部外面には、前記エアシリンダ24の内面と摺接するエアピストン40が昇降可能に嵌合されている。
このエアピストン40の上側に位置させて、前記ピストンガイド36の上端部には、押下げヘッド38が嵌合されており、また、液体ピストン34の内側には、縦長棒状のポペット弁32の上半部が昇降可能に嵌挿されている。
図示例のポペット弁32は、その下端部外面に複数の係止突起32aを付設させているとともに、その上端部を、図2に示す如く上側大径のテーパ状弁体32bに形成している。
このテーパ状弁体32bは、図1に示すように、液体ピストン34の縦筒部分の上端部内に嵌合している。
また前記係止突起32aは、図1の状態で前記付勢部材cの下端に係止されている。これにより、ポペット弁32は、前述の如く前記係止突起32aが前記付勢部材cの下端に係止している状態と、当該ポペット弁32の下端部が前記液体シリンダ22のテーパ状弁座22aに当接している状態(図示せず)との間で昇降することが可能に設けられている。
前記ポペット弁32の下端部と前記テーパ状弁座22aは、上流用液体逆止弁VL1を形成しており、また、ポペット弁32の上端部(テーパ状弁体32b)と液体ピストン34の上端部とは、中流用液体逆止弁VL3を形成している。
さらに、前記ピストンガイド36の上部内には、図1に示すように、玉弁である下流用液体逆止弁VL2が形成されている。
前記エアピストン40は、図2に示す如く、前記ピストンガイド36の外面に昇降可能に連係させた筒状弁部40aと、前記エアシリンダ24の内面を摺動する筒状ピストン40bと、これら筒状弁部40a及び筒状ピストン40bに連設させた隔壁40cと有する。
この隔壁40cの内周部には、弁孔である切欠きが開口されており、この弁孔の下側に上流用エア逆止弁VA1が形成されている。この上流用エア逆止弁VA1は、作動部材30と抜止め部16との間の隙間を介して外部に連続している。
前記筒状弁部40aの下端部は、ピストンガイド36の外面から突設された環状突部37に、着脱可能に当接している。これら筒状弁部40aの下端部及び環状突部37は、下流用エア逆止弁VA2を形成している。
この下流用エア逆止弁VA2は、図1に示す空気流路Paに連通している。この空気流路Paは、前記ピストンガイド36及び筒状弁部40aの隙間と、ピストンガイド36及び後述のステム38bの隙間とを通り、前述のピストンガイド36の内側の液体流路との合流点(気液合流箇所j)に連続している。
前記押下げヘッド38は、天板38aの中央部からステム38bを、また天板38aの周端部から外周壁38cをそれぞれ垂設するとともに、前記ステムの上部内から外周壁38cを貫通して側外方へ吐出ノズルnを突設してなる。そして、前記ステム38bの下半部を前記ピストンガイド36の上端部に嵌合している。
前記ステム38bの上半部内には、発泡部fが配置されている。
ここで作動部材30の作用を説明すると、押下げヘッド38を押し下げて、前記作動部材30を下降させると、前記液体シリンダ22内の液体が中流用液体逆止弁VL3及び下流用液体逆止弁VL2と通って、また前記エアシリンダ24内の空気が下流用エア逆止弁VA2と通って、それぞれ気液合流箇所jへ圧送され、相互に混合する。そして、これら液体及び空気の混合物が発泡部fで発泡され、前記吐出ノズルnから泡として吐出される。前記押下げヘッド38の押下げを解放すると、外気が上流用エア逆止弁VA1を通ってエアシリンダ24内に導入されるとともに、容器体100内の液体が上流用液体逆止弁VL1を通って液体シリンダ22内へ吸い上げられる。この吸い上げにより容器体100が負圧化されると、吸い上げられた液体と置換する空気がエアシリンダ24側から前記空気置換孔hを経由して容器体100内に入り、容器体100が復元する。なお、この過程での液洩れ防止手段60の作用については、後述する。
正倒立用アダプタ50は、前記液体シリンダ22の外面に装着されており、当該液体シリンダ22の下端開口(液体入口23)と連通する正立時用液体吸込口52及び倒立時用液体吸込口54を有する。
この倒立時用液体吸込口54は容器体100内の上部側に、また正立時用液体吸込口52は容器体100内の下部側に、それぞれ位置している。
また液体シリンダ22の下端開口から正立時用液体吸込口52側へ至る流路及び倒立時用液体吸込口54側へ至る流路へ分かれる分岐点rには、流路切換機構51を形成している。
この機構により、正立時には倒立時用液体吸込口54側へ至る流路が、また倒立時には、正立時用液体吸込口52側へ至る流路がそれぞれ閉塞される。
本実施形態では、前記正倒立用アダプタ50は、図1に示す如く、内筒部材50aと外筒部材50bと連通部材50cで形成している。もっともこの構造は適宜変更することができる。
前記外筒部材50bは、前記内筒部材50aの外側に嵌合され、この嵌合箇所より上下両側へ延長されている。
前記外筒部材のうちで、前記嵌合箇所より下方に延びる部分(延長筒部55)の内部には、正立時用流路P1が形成されており、当該延長筒部55の下端には正立時用液体吸込口52が開口している。図示例では延長筒部55内に吸い上げパイプ58の上端部を嵌合させている。
また前記嵌合箇所より上方に延びる部分は、前記液体シリンダ22の外面を覆うスリーブ筒56である。このスリーブ筒56と液体シリンダ22との間には、倒立時用流路P2が形成されており、スリーブ筒56の上端に開口する倒立時用液体吸込口54に連続している。
前記内筒部材50aは、前記外筒部材50b内に嵌合されている。そして、内筒部材50aの上端は、連通部材50cを介して前記倒立時用流路P2に連通している。
内筒部材50aは、縦方向の中間部が括れており、この括れ部iに分岐点rである透孔を形成している。この分岐点rと液体シリンダ22の液体入口23とは、内筒部材50a及び外筒部材50bとの隙間を通る共通流路Pcで連通されている。そして前記括れ部iの上下両側には、上側玉弁57A及び下側玉弁57Bが配備されている。これら括れ部iと上側玉弁57Aと下側玉弁57Bとで前述の流路切換機構51が形成されている。
すなわち、正立時には、上側玉弁57Aが絞り箇所に着座することにより倒立時用流路P2に向かう通路を遮断し、倒立時には、下側玉弁57Bが絞り箇所に着座することにより正立時用流路P1に向かう通路を遮断するように設けている。
液洩れ防止手段60は、前記空気置換孔hを覆いかつ容器体内の負圧化により開放可能に閉塞する役割を有し、前記筒周壁24aの外側の適所(図示例では筒周壁24aの上半部)に配置されている。
なお、「作動部材の上昇に連動して開放可能」とは、作動部材の上昇による容器体内の負圧化により開放可能という意味である。換言すれば、容器体内の加圧時には空気置換孔が密閉され、容器体内の負圧時には開放されるように構成されている。
本実施形態において、前記液洩れ防止手段60は、前記エアシリンダ24の外周面に嵌着させた液洩れ防止リングである。
図示例の液洩れ防止リング60は、直筒状の筒状体62として形成されており、かつ、下側からエアシリンダ24に嵌合させるときに、その外周面のアンダーカット(前述の支持リブ26)を乗り越えることが可能な程度の弾性を有する。
前記液洩れ防止リング60の周方向の一部には、前記空気置換孔hを開放可能に閉塞する弁部64が設けられている。
具体的には、図3(C)に示す如く、前記周方向の一部に、弁孔bを開口するとともに、この弁孔bの縁部から突設する複数(図示例では3本)の弾性支承片65を介してエアシリンダ24の外周面に沿って弁部64を支承させ、この弁部64で前記空気置換孔hを閉塞させる。
この弁部64の構造(3点弁タイプの弁体)は、エアシリンダ24の筒径方向外側へ変位する弁構造の一例であり、適宜変更することができる。
前記弁部64と口頸部104の内面との間には、図2に示すように、前記弁部64の変位代である空隙sを設けている。
前記弁部64の径d2は、図3(C)に示す図示例のように、空気置換孔hの径d1より十分に大きくなるように設計することが望ましい。
前記液洩れ防止リング60の下縁部には、前述の支持リブ26が当接されている。この当接により、液洩れ防止リング60は、空気置換孔hを覆う位置から脱落しないように係止されている。
前記支持リブ26は、側方から見て水平に延びる横リブであり、前記液洩れ防止リング60の周方向全体を均等に支えることができるように、エアシリンダ24のほぼ全周に亘って形成する。図示例の支持リブ26は、破線状に連続する複数の横リブとして形成されているが、エアシリンダ24の外面に周設された一本のリブとして形成されても構わない。
前記支持リブ26の配置は、図3(C)に示すように、この支持リブ26が液洩れ防止リング60の下縁部に当接している状態で、前記空気置換孔hが前記弁部64によって確実に覆われるように、好ましくは、図示例のように、側外方から見て、空気置換孔hが弁部64の中心に位置するように設計する。
なお、前記支持リブ26は、前記液洩れ防止リング60を支える支持手段の好適な一例であり、液洩れ防止リング60を適切に支えることができればどのような構造でも構わない。
また液洩れ防止リング60は、液洩れ防止手段の好適な一例であり、空気置換孔hからの液洩れを防止できればどのような形態でも構わない。
すなわち、弁部や後述の易変形部を有する液洩れ防止リングの代わりに、容器体内の負圧化により変形可能なシート状又はフィルム状のリング材としても構わない。
また、空気置換孔hを被覆できる構造であればリング材にする必要はなく、容器体内の負圧化により変形可能なシート状又はフィルム状の部材を接着や嵌合等により固定した構造とすることもできる。
さらに直筒状の液洩れ防止リングの代わりに、エアシリンダの周囲を遊びを存して囲む筒体の下端から下内方へ弾性テーパ状壁部を突設させ、当該壁部の先端を、空気置換孔の下側で、エアシリンダへ着脱可能に圧接した構造とすることもできる。この場合では、前記筒体は例えば口頸部の内面に嵌着するなど適当な方法で支持させるとよい。
また、例えば、前記正倒立用アダプタ50のスリーブ筒56を、液体シリンダ22の外面からエアシリンダ24の下面を経てエアシリンダ24の筒周壁24aの外面まで一体的に延長して、この延長部分で前記空気置換孔hを覆う態様としてもよい。
この態様には、前記弁部64及び弾性支承片65の説明を援用する。
また、この態様に脱落防止手段である支持リブを適用する場合には、スリーブ筒の延長部分の内面に、支持リブ26に係止する手段を設ければよい。
本実施形態では、図3(A)に示す如く、前記液洩れ防止リング60の内周面の適所(図示例では前記弁部64の反対側)には、方向合わせ用突条66が縦設されている。この方向合わせ用突条66は、エアシリンダ24の方向合わせ用凹溝28内に挿入されており、これら方向合わせ用突条66及び方向合わせ用凹溝28により、液洩れ防止手段60の周方向位置を規制する方向合わせ手段Aが形成されている。
ここで「液洩れ防止手段の周方向位置を規制する」とは、弁部と空気置換孔との位置合わせすることをいう。特に、弁部64が空気置換孔の形成箇所からずれて当該空気置換孔が露出することを規制しており、これにより、液洩れ機能を充分に担保できる。
この方向合わせ手段Aの構造は、適宜変更することができ、例えば、方向合わせ用突条66をエアシリンダ24の筒周壁24aの外面に、また方向合わせ用凹溝28を液洩れ防止リング60の内面に設けてもよい。
方向合わせ用突条及び方向合わせ用凹溝は、相互に係合し合う凸部と凹部の一例であり、適宜、設計変更することができる。
図示例では、図3(B)に示すように、方向合わせ用突条66の幅w1に比べて方向合わせ用凹溝28の幅w2が大きい。この構造により、方向合わせ用突条66が方向合わせ用凹溝28内に遊びを存して嵌合(遊嵌)されるようにしている。
もっとも、前記方向合わせ用突条66が方向合わせ用凹溝28内に保持される限り、前記弁部64の裏面から前記空気置換孔hが露出しないように設計されている。
なお、方向合わせ用突条及び方向合わせ用凹溝の間に遊びのない構造としても構わない。
前記構成において、図2の状態では、空気置換孔hは、液洩れ防止手段60の弁部64により閉塞されているから、たとえ容器体100の内部が環境温度などにより加圧状態となっていたとしても、容器を倒立状態としても、容器体100内の内容物が空気置換孔hを介してエアシリンダ24内に液洩れすることを防止できる。
また押下げヘッド38を押し下げて作動部材30を下降されると、エアピストン40がエアシリンダ24内で、液体ピストン34が液体シリンダ22内でそれぞれ下降して、前述の通り、気液混合物が発泡して泡が吐出ノズルから吐出されるとともに、前記押下げを解放すると、エアピストン40及び液体ピストン34が上昇し、外気がエアシリンダ24内へ、容器体100内の液体が液体シリンダ22内へそれぞれ吸い込まれる。
この液体の吸込みにより、容器体100内が負圧化すると、弁部64が図4(C)に矢示する如く、外側へ変位し、空気置換孔hが開放される。
この結果、エアシリンダ24内の空気が、矢印で示すように、空気置換孔hと、エアシリンダ24及び弁部64の間隙gを通り、容器体100内へ流入する。これにより、圧力差が解消すると、弾性支承片65の弾性力により、弁部64は元の位置に復帰し、空気置換孔hが再び閉鎖される。
前記構成及び作用によれば、エアシリンダ24の筒周壁に開口された空気置換孔hを開放可能に閉塞する液洩れ防止手段60を設けたから、倒立状態での液洩れを防止できる。
前記液洩れ防止手段60を支える支持手段26を前記筒周壁24aに設けたから、液洩れ防止手段60の脱落による液洩れを防止できる。
前記筒周壁24aと前記液洩れ防止手段60との間に、方向合わせ手段Aを形成したから、液洩れ防止手段60が横方向にズレることを防止できる。
以下、本発明の他の実施形態を説明する。これらの説明において第1実施形態と同じ構造については解説を省略する。
図5から図6は、本発明の第2実施形態に係る正倒立用泡吐出器を示している。この実施形態は、第1実施形態の構成のうちで液洩れ防止リング60の構造を変更したものである。
本実施形態の液洩れ防止リング60は、S字バルブ形状を有する弁部材として形成されている。本明細書において、「S字バルブ形状」とは、周方向の少なくとも一部が長手方向に伸縮変形可能なS字のバネに形成されている形状をいう。
図示例では、液洩れ防止リング60は、図6(A)に示す如く、その周方向の一部を、当該周方向に弾性的に伸縮可能な易変形部62bに形成するとともに、当該リングの残りの部分を、前記空気置換孔hを閉塞するためのカバー帯62aとしている。
図6(B)に、本実施形態の易変形部62bの形態を示している。図示例の易変形部62bは、一個のバネ部68とこのバネ部68の両端部(連結端部e)に連設させた一対とからなる。
前記バネ部68は、周方向に長くかつ長手方向中間部が括れた長円形に形成されており、周方向に張力が作用することにより、図6(B)に想像線で示す形態(成形時の形態)から、同図に実線で示す形態(エアシリンダ24に装着された状態)へ弾性的に変形できるように形成している。
これにより、前記空気置換孔hは、カバー帯62aにより密閉されるので、倒立状態での空気置換孔hからの液洩れが防止される。
カバー帯62aは、液洩れ防止リング60のうちで前記空気置換孔hを閉塞する役割を有する周壁部分である。図示例では、カバー帯62aが前記易変形部62bに比べて周方向に長い形態に設計されている。
前記構成において、作動部材30の上昇により容器体100内の液体が液体シリンダ22内へ吸い上げられると、前記易変形部62bが弾性伸長することにより、エアシリンダ24とカバー帯62aとの間に隙間(図示せず)が生じて、前記空気置換孔hが開放される。これにより、前述の通り、液体シリンダ22に吸い上げられた液体と置換する空気をエアシリンダ24から吸い込む機能を発揮することができる。
図6(C)は、易変形部62bの変形例を示しており、易変形部62bのバネ部68を波形に形成した構造を示している。
前記構成及び作用によれば、前記液洩れ防止手段60である液洩れ防止リングの一部を、周方向に弾性的に伸縮可能な易変形部62bに形成したから、当該易変形部62bの弾性力により、空気置換孔hを介した液洩れを有効に防止できる。

1…正倒立吐出器
10…装着部材 12…装置筒 13…メネジ部 14…内向きフランジ
16…抜止め部 16a…小径筒部 16b…中径筒部 16c…大径筒部
16d…環状頂壁
20…シリンダ部材 22…液体シリンダ 22a…テーパ状弁座 22b…係止リブ
23…液体入口 24…エアシリンダ 24a…筒周壁 24b…鍔状部
26…支持リブ(支持手段) 28…方向合わせ用凹溝
30…作動部材 32…ポペット弁 32a…係止突起 32b…テーパ状弁体
34…液体ピストン 36…ピストンガイド 37…環状突部
38…押下げヘッド 38a…天板 38b…ステム 38c…外周壁
40…エアピストン 40a…筒状弁部 40b…筒状ピストン 40c…隔壁
50…正倒立用アダプタ 50a…内筒部材 50b…外筒部材 50c…連通部材
51…流路切換機構 52…正立時用液体吸込口 54…倒立時用液体吸込口
55…延長筒部 56…スリーブ筒 57A…上側玉弁 57B…下側玉弁
58…吸い上げパイプ
60…液洩れ防止手段 62…筒状体 62a…カバー帯 62b…易変形部
64…弁部 65…弾性支承片 66…方向合わせ用突条 68…バネ部 70…腕部
100…容器体 102…胴部 104…口頸部 106…オネジ部
A…方向合わせ手段 b…弁孔 c…付勢部材 e…連結端部
f…発泡部 g…隙間 h…空気置換孔 i…括れ部 j…気液合流箇所
n…吐出ノズル
P1…正立時用流路 P2…倒立時用流路 Pa…空気流路 Pc…共通流路
r…分岐点 s…空隙
VL1…上流用液体逆止弁 VL2…下流用液体逆止弁 VL3…中流用液体逆止弁
VA1…上流用エア逆止弁 VA2…下流用エア逆止弁

Claims (5)

  1. 容器体(100)の口頸部(104)内に装着するエアシリンダ(24)より液体シリンダ(22)を垂設してなるシリンダ部材(20)と、
    吐出ノズル(n)付きの押下げヘッド(38)と連動して前記液体シリンダ(22)内を摺動する液体ピストン(34)及び前記エアシリンダ(24)内を摺動するエアピストン(40)を有し、かつ上方へ付勢された作動部材(30)と、を具備しており、
    前記作動部材(30)の下降により、前記液体シリンダ(22)内の液体及び前記エアシリンダ(24)内の空気が気液合流箇所(j)へ圧送され、相互に混合するともに発泡部(f)で発泡され、前記吐出ノズル(n)より吐出されるように構成されており、
    前記エアシリンダ(24)の筒周壁(24a)に、空気置換孔(h)が開口されており、
    前記液体シリンダ(22)の下端に、正立時用液体吸込口(52)及び倒立時用液体吸込口(54)を有する正倒立用アダプタ(50)を付設している正倒立用泡吐出器であって、
    前記筒周壁(24a)の外側に、前記空気置換孔(h)を覆いかつ開放可能に閉塞する液洩れ防止手段(60)を設けたことを特徴とする正倒立用泡吐出器。
  2. 前記空気置換孔(h)を覆う位置からの脱落不能に前記液洩れ防止手段(60)を支える支持手段(26)を前記筒周壁(24a)に設けたことを特徴とする、請求項1に記載の正倒立用泡吐出器。
  3. 前記筒周壁(24a)と前記液洩れ防止手段(60)との間に、この液洩れ防止手段(60)の周方向位置を規制する方向合わせ手段(A)を形成したことを特徴とする、請求項1に記載の正倒立用泡吐出器。
  4. 前記液洩れ防止手段(60)は、前記エアシリンダ(24)の外周面に嵌着させた液洩れ防止リングであり、この液洩れ防止リングの周方向の一部に、前記空気置換孔(h)を開放可能に閉塞する弁部(64)を設けたことを特徴とする、請求項1に記載の正倒立用泡吐出器。
  5. 前記液洩れ防止手段(60)は、前記エアシリンダ(24)の外周面に嵌着させた液洩れ防止リングであり、この液洩れ防止リングの一部を周方向に弾性的に伸縮可能な易変形部(62b)に形成するとともに、当該液洩れ防止リング(60)の残りの部分を、前記空気置換孔(h)を閉塞するためのカバー帯(62a)としたことを特徴とする、請求項1に記載の正倒立用泡吐出器。

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