JP2005036775A - 定量ポンプ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 通常状態で吐出口からの液垂れやドーム状弾性部材の基端部分の固定部からの液漏れを防止し、また、ドーム状弾性部材の押下操作1回当たりの流体吐出量を精度良く一定に保つことができる定量ポンプ装置を提供する。
【解決手段】 流体通路の入口部に近い側に設けらた第1弁機構B1では、第1仕切壁部15を貫通する周縁形状が円形の第1貫通孔15hの端部に形成された第1弁座部15sと、中間チャンバCm側に配置されたボール状の第1弁体3の表面とでシール部が構成され、該第1弁機構から所定間隔を隔てた吐出側に設けられた第2弁機構B2では、第2仕切壁部41を貫通する周縁形状が円形の第2貫通孔41hの端部に形成された第2弁座部41sと、吐出側に配置された第2弁体4の曲面状表面とでシール部が構成され、更に、第2弁体を第2弁座部方向へ付勢する付勢バネ5が備えられている。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば液体石鹸や消毒液などの流体を貯えた所定容器の出口側に取り付けられ、この容器内の流体を1回の操作毎に一定量ずつ小出して供給することができる定量ポンプ装置に関する。
上記のような定量ポンプ装置としては、例えば特許文献1に開示された構造のものが公知である。この従来技術に係る定量ポンプ装置(所謂、小出しポンプ)では、液体またはペースト状の製品に対する通路を有する筒状のポンプハウジングを備え、上記通路が、その長手方向に間隔を設けて配置される2つの弁装置によって、上記製品の容器(所定の流体容器)に結合可能で該容器から製品(流体)を導入する入口部分と、該入口部から導入された流体を外部に向かって排出する排出開口部に結合される出口部分と、中間の弁チャンバとから成る3つの継続する部分に区分されている。また、ほぼ半球形の弾力的に圧縮変形可能な圧力バルブ(ドーム状の弾性部材)が設けられ、この圧力バルブとその支持板とによって外部ポンプチャンバが限定(規定)されている。この外部ポンプチャンバと上記弁チャンバとは、ポンプハウジングによって形成される弁チャンバの周辺壁を貫通する開口部を介して連通している。
上記弁チャンバは、通路の長手方向に間隔を設けて配置された2つの弁部材によって限定されている。より詳しく説明すれば、上記弁チャンバは、これら2つの弁部材と両弁部材間のポンプハウジング内周面によって規定される空間部である。各弁部材は、ニトリルゴム等の弾性材料で全体として略円板状に形成され、その断面の半分を部分的に拡大して模式的に示せば、図21に示されるように、上記弁部材70は、厚肉の中心ハブ部分71と、該中心ハブ部分71の周辺に形成された弾性的で可撓性のほぼ漏斗状のフランジ72とを備え、上記中心ハブ部71が、ポンプハウジング60と一体的に形成された中心支持ピン61に装着されている。
このフランジ72は、常態では、ポンプハウジング60の円筒状内周面60fに対して密封可能に休止(密着)するが、フランジ72の上側に作用する圧力P1がフランジ下側の圧力P2を越える際に下方(吐出方向)へ弾力的に曲がり得る(図21における破線表示参照)。これにより、弁部材70は、流体が下方(吐出方向)へのみ通過するのを可能にする一方弁として作用する、とされている。
また、ドーム状の弾性部材で成る上記圧力バルブは、その周辺端縁部分(基端部分)で上記支持板に固定されている。この固定部の断面構造を部分的に拡大して模式的に示せば、図22に示されるように、ポンプハウジング60の側部には、圧力バルブ80に対するほぼ円形の支持板62が一体的に設けられ、該支持板62には同軸に配置された2つの環状フランジ63,64が突設されており、両フランジ63,64間に環状の溝部65が形成されている。一方、上記圧力バルブ80の周辺端縁部分には環状の端縁フランジ81が形成されており、該端縁フランジ81を支持板62の環状溝部65内に装着し、その上から保持リング82を嵌め込むことにより、圧力バルブ80の端縁フランジ81が支持板62の環状溝部65内で密封接触状態に保持される、とされている。
上記従来技術に係るポンプ装置では、以上のように構成したことにより、ユーザが上記圧力バルブ80を押下操作することで、ポンプ入口部分に結合された容器内の流体を所定量だけ吐出させることができるとされている。
すなわち、圧力バルブ80を押下操作することで外部ポンプチャンバCpの容積を減少せしめ、これに伴って、該ポンプチャンバCp内の流体が弁チャンバ(不図示)内に押し込まれ、弁チャンバ内の圧力が上昇する。これにより、外部ポンプチャンバCpの容積変化に相当する一定量の流体が、吐出側に位置する弁部材70を通過して吐出口に向かって押し出される。次に、圧力バルブ80の押下状態が解除されると、圧力バルブ80は弾性によってその休止位置に戻り(つまり、元のドーム形状に復元し)、これに伴ってポンプチャンバCpの容積は再び増大する。これにより、弁チャンバ内と同様にポンプチャンバCp内に部分的な真空状態が生じ、入口に近い側の弁部材70が作動し、入口部分および弁チャンバを経てポンプチャンバCp内に流体が再び充填されることが可能になる、とされている。
特開平6−330859号公報
しかしながら、上記従来技術に係る定量ポンプ装置では、実際には、主として以下に述べるような実用上の種々の問題があった。すなわち、
[1] ドーム状弾性部材(圧力バルブ80)を押下操作した際の1回当たりの流体吐出量を一定に維持することが難しく、圧力バルブ80の押下操作毎にかなりのバラツキが生じる。
: ドーム状弾性部材を押下操作した際に、吐出側の弁部材70では、弁チャンバCp内の圧力上昇に伴って、可撓性を有するフランジ72の先端側が吐出側(下側)へ弾性的に曲がることにより(図21における破線表示参照)、フランジ72の先端部とポンプハウジング内周面60fとの間に流路が開かれて、弁チャンバ側から吐出側へ流体が通過する。一方、入口側の弁部材70では、弁チャンバCp内が入口側よりも高圧になるので、フランジ72の先端部はポンプハウジング内周面60fに密着した状態(図21における実線表示参照)が維持され、従って、弁チャンバ内の流体が入口側に戻ることはなく、ポンプチャンバCpの容積変化に相当する一定量の流体が精確に吐出側の弁部材70を介して吐出されるはずである。
このように、上記従来技術における弁部材70では、当該弁部材70を挟む両側の圧力P1,P2の高低に応じて、一方側(上流側)が他方側(下流側)に比して高圧である場合には、可撓性を有するフランジ72の先端部が下流側へ弾性的に曲がることで流路を開き、この逆の場合には、圧力差に応じた閉止力で上記フランジ72の先端部がポンプハウジング内周面60fに密着することで、下流側から上流側への逆流が阻止されることが企図されている。
しかしながら、このようにフランジ72の先端部をポンプハウジング内周面60fに密着させて良好なシール(封止)状態を得るには、両者の位置関係についてその同軸度を高精度に維持すると共に、かなり大径となるフランジ72の先端部およびポンプハウジング内周面60fそれぞれの形状/寸法を非常に高精度に維持し、また、各々の表面状態についても極めて良好に保つ必要がある。しかしながら、一定以上の大量生産を前提とした場合、このような高レベルの品質管理を不断に維持することは、実際には非常に難しいという問題があった。
また、長期間の使用に伴ってフランジ72の可撓性が劣化し、フランジ72の先端部をポンプハウジング内周面60fに良好に密着させてシールすることが次第に難しくなる場合もある。
以上のような原因により、ドーム状弾性部材を押下操作した際に、入口側の弁部材70において、フランジ72の先端部とポンプハウジング内周面60fとの間で良好なシール(封止)状態を得ることができず、中間チャンバから入口側への流体の漏洩(逆流)が生じる結果、押下操作1回当たりの流体吐出量が不規則に低下し、吐出量を一定に保つことが困難になるのである。
[2] 流体の一定量の吐出を終えると、ドーム状弾性部材は押下状態が解除されて元のドーム形状に復元され、吐出側の弁部材が閉止した通常状態となるが、この通常状態において、吐出口からの所謂「液垂れ」が生じ易い。このため、押下操作1回当たりの流体吐出量が不規則に低下し、吐出量を一定に保つことが難しい。また、ユーザに不衛生感等の不快感を及ぼすだけでなく、ユーザの衣服や履物等に付着する場合も生じ得る。
: この現象も、上記従来技術の弁部材70において良好なシール状態を得ることの困難性に起因するもので、吐出側の弁部材70で十分なシール状態を安定して得られない結果、通常状態での液垂れを招く場合が少なからず生じる。特に、この通常状態では、吐出側の弁部材70について、その下流側と上流側との圧力差はかなり小さいものとなるので、より液垂れが生じ易くなる。
[3] ドーム状弾性部材(圧力バルブ80)の周辺端縁の保持部分から液漏れが生じ易い。このため、押下操作1回当たりの流体吐出量が不規則に低下し、吐出量を一定に保つことが難しい。また、見映えも悪くなる。
: 前述のように、このドーム状弾性部材80の周辺端縁部分(基端部分)は、端縁フランジ81を支持板62の環状溝部65内に装着し、その上から保持リング82を嵌め込むことによって保持されるだけである。従って、長期間の使用に伴って保持力が低下し、その保持部分から液漏れを生じる場合がある。また、ドーム状弾性部材80の端縁フランジ81及び保持リング82の厚さ寸法や支持板62の環状溝部65の深さ寸法等について製作誤差が大きい場合には、所要の保持力が得られず、初期から液漏れが生じる惧れもあり、上記各寸法を高精度に維持する必要があるが、かかる高レベルの品質管理を不断に維持することは、実際にはなかなかに難しいという問題があった。
この発明は、上記技術的課題に鑑みてなされたもので、通常状態で吐出口からの液垂れやドーム状弾性部材の基端部分の固定部からの液漏れを防止し、また、ドーム状弾性部材の押下操作1回当たりの流体吐出量を精度良く一定に保つことができる定量ポンプ装置を提供することを、基本的な目的とする。
このため、本願発明に係る定量ポンプ装置は、所定の流体容器から流体を導入する入口部と、該入口部から導入された上記流体を外部に向かって吐出する吐出部と、上記入口部から吐出部に至る流体通路を内包する筒状部と、上記流体通路の上記入口部に近い側に設けられ、入口側から吐出側に向かう方向にのみ上記流体を通過させ得る第1弁機構と、該第1弁機構から所定間隔を隔てた吐出側に設けられ、入口側から吐出側に向かう方向にのみ上記流体を通過させ得る第2弁機構と、上記筒状部の側方に設けられ、上記両弁機構間の中間チャンバと連通するポンプチャンバを形成するドーム状の圧縮変形可能な弾性部材を有するポンプ操作部とを備え、該ポンプ操作部の上記弾性部材を押下操作することにより、上記第2弁機構を介して、上記ポンプチャンバの容積変化に相当する量の流体を上記吐出部から外部に吐出し、上記弾性部材が上記ドーム状に復元することにより、上記第1弁機構を介して、上記流体容器から上記中間チャンバ及びポンプチャンバに貯えるように構成した定量ポンプ装置であって、
上記第1弁機構は、上記中間チャンバとその入口側とを仕切る樹脂製の第1仕切壁部と、該第1仕切壁部を貫通する周縁形状が円形の第1貫通孔と、該第1貫通孔の中間チャンバ側の端部に形成された第1弁座部と、上記第1貫通孔の中間チャンバ側に位置し上記第1弁座部と組み合される第1弁体と、該第1弁体を上記第1弁座部に対する接離方向に移動自在に保持する弁体保持部とを備え、上記ポンプ操作部の弾性部材が押下操作され上記中間チャンバが昇圧した際には、その圧力によって上記第1弁体が第1弁座部に当接し押圧されることで上記第1貫通孔が閉塞され、上記弾性部材の押下操作が解除され該弾性部材が上記ドーム状に復元する際には、上記第1弁体が上記第1弁座部から離間することで上記第1貫通孔が開放され、上記入口側から中間チャンバへ向かう方向に流体を通過させる、ことを特徴としたものである。
この場合において、上記第1弁体は、上記弁体保持部内で遊離した状態で保持される球状体であることが好ましい。
また、以上の場合において、より好ましくは、上記第2弁機構は、上記中間チャンバとその吐出側とを仕切る樹脂製の第2仕切壁部と、該第2仕切壁部を貫通する周縁形状が円形の第2貫通孔と、該第2貫通孔の吐出側の端部に形成された第2弁座部と、上記第2貫通孔の吐出側に位置し上記第2弁座部と組み合される第2弁体と、該第2弁体を上記第2弁座部に対する接離方向に移動可能に保持する弁体保持部と、上記第2弁体を第2弁座部方向へ付勢する付勢手段とを備え、上記ポンプ操作部の弾性部材が押下操作され上記中間チャンバが昇圧した際には、その圧力によって上記第2弁体が上記付勢手段の付勢力に抗して上記第2弁座部から離間することで上記第2貫通孔が開放され、上記中間チャンバから吐出側へ向かう方向に流体を通過させ、上記弾性部材の押下操作が解除され該弾性部材が上記ドーム状に復元した際には、上記付勢手段の付勢力によって上記第2弁体が第2弁座部に当接し押圧されることで上記第2貫通孔が閉塞される、ことを特徴としている。
更に、以上の場合において、上記筒状部の側部には、上記ドーム状弾性部材の環状の基端部を保持する環状の溝部を備えた樹脂製のドーム保持部が設けられており、上記弾性部材は、その基端部を上記溝部に嵌合させた上で、基端部の外側に環状の押えリングを嵌合させることにより、上記ドーム保持部に装着され、該装着状態で、上記基端部の環状内側面を上記溝部の底面に溶着し、且つ、上記押えリングを上記ドーム保持部に溶着することにより、上記基端部と溝部との間が液密に封止された状態で、上記弾性部材が上記ドーム状保持部に固定されることが、より好ましい。
更に、この場合において、上記基端部の環状外側面と上記押えリングの環状内側面とが溶着接合されていることがより好ましい。
本願発明に係る定量ポンプ装置によれば、流体通路の入口部に近い側に設けられて入口側から吐出側に向かう方向にのみ流体を通過させ得る第1弁機構は、中間チャンバとその入口側とを仕切る樹脂製の第1仕切壁部に周縁形状が円形の第1貫通孔を設け、該第1貫通孔の中間チャンバ側の端部に第1弁座部を形成し、上記第1貫通孔の中間チャンバ側に第1弁座部と組み合される第1弁体を配置し、該第1弁体を第1弁座部に対する接離方向へ移動自在に保持して構成され、ポンプ操作部の弾性部材が押下操作され中間チャンバが昇圧した際には、その圧力によって第1弁体が第1弁座部に当接し押圧されることで第1貫通孔が閉塞されるようになっている。
すなわち、上記第1弁機構のシール部(封止部)は、樹脂製の第1仕切壁部に設けた周縁円形の第1貫通孔の中間チャンバ側端部に形成した第1弁座部と、これと組み合される第1弁体の表面とで構成されることになり、前述の従来技術における入口側の弁部材のように、大径のフランジ先端部とポンプハウジング内周面とでシール部を構成する場合に比して、シール部をかなり小径にすることができ、更に、シール部にポンプハウジング内周面のような大きな面形状を含むことがなくなり、形状および寸法、更には各々の表面状態等についての品質管理が容易になる。また、従来のようにフランジ先端部の可撓性の劣化によるシール性の低下を心配する必要もなくなる。
その結果、第1弁機構の閉弁時のシール性をより安定して良好に確保することができ、ポンプ操作部のドーム状弾性部材を押下操作した際に、中間チャンバから入口側への流体の漏洩(逆流)を有効に防止し、押下操作1回当たりの流体吐出量をより精度良く一定に保つことができる。
この場合において、上記第1弁体を弁体保持部内で遊離した状態で保持させることにより、第1弁体と第1弁座部とが相互に拘束されることがなく、両者の位置関係について高レベルの精度管理を不要とすることができ、フランジの中心ハブ部がポンプハウジングと一体的に形成された中心支持ピンに装着されていた従来に比して、弁体と弁座との相対位置についての精度管理を大幅に簡略化することができる。また、第1弁体を球状体とすることにより、周縁形状が円形の貫通孔の端部に形成した第1弁座部と組み合される弁体として、そのシール部が特定部分に限定されることがなく、弁体を保持する上での自由度が高まり、また、弁体側シール部の寿命延長にも寄与できる。
また、以上の場合において、上記第1弁機構から所定間隔を隔てた吐出側に設けられて入口側から吐出側に向かう方向にのみ流体を通過させ得る第2弁機構は、両弁機構間に形成された中間チャンバとその吐出側とを仕切る樹脂製の第2仕切壁部に周縁形状が円形の第2貫通孔を設け、該第2貫通孔の吐出側の端部に第2弁座部を形成し、上記第2貫通孔の吐出側に第2弁座部と組み合される第2弁体を配置し、該第2弁体を第2弁座部に対する接離方向へ移動可能に保持すると共に、第2弁体を第2弁座部方向へ付勢する付勢手段を設けて構成され、ポンプ操作部の弾性部材が押下操作され中間チャンバが昇圧した際には、その圧力によって第2弁体が上記付勢手段の付勢力に抗して第2弁座部から離間することで第2貫通孔が開放されて中間チャンバから吐出側へ向かう方向に流体を通過させ、上記弾性部材の押下操作が解除され該弾性部材がドーム状に復元した際には、上記付勢手段の付勢力によって第2弁体が第2弁座部に当接し押圧されることで第2貫通孔が閉塞されるようになっている。
すなわち、上記第2弁機構のシール部(封止部)は、樹脂製の第2仕切壁部に設けた周縁円形の第2貫通孔の吐出側端部に形成した第2弁座部と、これと組み合される第2弁体の表面とで構成されることになり、前述の従来技術における入口側の弁部材のように、大径のフランジ先端部とポンプハウジング内周面とでシール部を構成する場合に比して、シール部をかなり小径にすることができ、更に、シール部にポンプハウジング内周面のような大きな面形状を含むことがなくなり、形状および寸法、更には各々の表面状態等についての品質管理が容易になる。また、従来のようにフランジ先端部の可撓性の劣化によるシール性の低下を心配する必要もなくなる。しかも、第2弁体を第2弁座部方向へ付勢する付勢手段が設けられているので、その付勢力で両者のシール部に対してより高い確実な閉止力を付与することができる。
その結果、第2弁機構の閉弁時のシール性をより安定して良好に確保することができ、流体の一定量の吐出を終えドーム状弾性部材の押下状態が解除されて元のドーム形状に復元され、第2弁機構が閉止した通常状態に至った場合において、吐出口からの所謂「液垂れ」の発生を確実に防止し、押下操作1回当たりの流体吐出量をより精度良く一定に保つことができる。また、ユーザに不衛生感等の不快感を及ぼしたり、ユーザの衣服や履物等に付着する等の不具合が生じ惧れもなくなる。
更に、以上の場合において、上記ドーム状弾性部材は、筒状部の側部に設けたドーム保持部の環状の溝部にその基端部を嵌合させた上で、該基端部の外側に環状の押えリングを嵌合させて上記ドーム保持部に装着され、その装着状態で、上記基端部の環状内側面をドーム保持部の溝部の底面に溶着し、且つ、押えリングを上記ドーム保持部に溶着することにより、上記基端部と溝部との間が液密に封止された状態で、上記弾性部材がドーム状保持部に固定されているので、従来、基端部分の端縁フランジを支持板の環状溝部内に装着してその上から保持リングを嵌め込むことにより、その嵌合力で保持されていた場合のように、長期間の使用に伴って保持力が低下し保持部分から液漏れを生じる惧れはない。また、ドーム状弾性部材の基端部とドーム保持部の溝部、および押えリングとドーム保持部は、それぞれ互いに溶着接合されるので、嵌合による保持力で弾性部材の基端部を保持していた従来のように、各部の寸法や位置関係等について高レベルで精度管理する必要はなく、品質管理も容易になる。
この場合において、更に、上記基端部の環状外側面と押えリングの環状内側面とを溶着接合することで、ドーム状弾性部材の基端部をドーム保持部に固定するに際して、より一層高い固定力を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る定量ポンプの全体構成を示す断面説明図である。この図に示すように、上記定量ポンプ1は、例えば手洗い用の石鹸液とされた液体を貯えた液体容器(不図示)に接続される入口キャップ10と、筒状のポンプハウジング21とポンプ内部の液体を外部に向かって吐出する吐出ノズル22とを備えたポンプ本体20と、ポンプハウジング21の側部に設けられた板状の保持部23(ドーム保持部)に基端部31が保持された略半球状(ドーム状)のポンプボタン30と、を備えている。
上記入口キャップ10は、図2及び図3にも詳しく示すように、上記液体容器に接続するためのネジ部11cを有する大径のキャップ本体11と、該キャップ本体11から下流側(図1及び図2における下側)に向かって突出するように一体形成された筒状のスリーブ12とを備えている。このスリーブ12の外周の所定箇所にシール部材2を装着した上で、該スリーブ12をポンプハウジング21の上流側(入口側:図1における上側)筒壁の内周側に挿入固定することにより、入口キャップ10がポンプハウジング21に固定される。尚、上記シール部材2としては、例えばシリコンゴム等の弾性材料でなる、所謂、”O”−リングが好適である。
このように入口キャップ10をポンプハウジング21に固定した状態において、上記スリーブ12内の上流側空間部が、所定の液体容器(不図示)から液体を導入する入口部13を構成している。また、入口キャップ10の筒状スリーブ12と筒状のポンプハウジング21とで、入口部13から吐出ノズル22に至る流体通路を内包する筒状部が形成されている。
上記入口キャップ10及びホンプ本体20は共に、例えばポリプロピレン(PP)樹脂等の合成樹脂材料を用いて、例えば射出成形法により製作されている。
尚、入口キャップ10のポンプハウジング21への固定に先立って、ポンプ本体20のポンプハウジング21の最奥部には、後述する第2弁機構B2が設けられるバルブアダプタ40が予め装着されている。このバルブアダプタ40の外周部はポンプハウジング21の最奥内周部に対して所定の締め代をもって嵌合固定され、これにより、両者間が液密にシール(封止)されている。このバルブアダプタ40は、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂等の合成樹脂材料を用いて、例えば射出成形法により製作されている。
入口キャップ10のスリーブ12の端末側には、流体通路の上記入口部13に近い側に設けられる弁機構として、入口側(上流側)から吐出側(下流側)に向かう方向にのみ液体を通過させ得る第1弁機構B1が設けられている。
この第1弁機構B1は、上記第2弁機構B2との間に形成される中間チャンバCmと入口部13とを仕切る樹脂製の第1仕切壁部15と、該第1仕切壁部15を貫通する周縁形状が円形の第1貫通孔15hと、該第1貫通孔15hの中間チャンバCm側の端部に形成された第1弁座部15sとを備えており、この第1貫通孔15hの中間チャンバCm側には、第1弁座部15sと組み合される第1弁体3が配置されている。該第1弁体3は、より好ましくは、球状(ボール状)に形成され、上記スリーブ12の端末側に設けられた弁体保持部16内に保持されている。尚、上記第1弁体3は、例えばポリアセタール(POM)を材料に用いてボール状に形成されている。
該弁体保持部16は、図2及び図3から良く分かるように、全体として筒状の基本形状を有し、その内周部には、複数(例えば4本)のガイドリブ17が一体的に形成されている。各ガイドリブ17の端末部は内方に若干量だけ膨出しており、内部に保持した第1弁体3の脱落を防止している。第1弁体3は、上記弁体保持部16内で遊離した(拘束されていない)状態で保持され、複数のガイドリブ17でガイドされることにより、第1弁座部15sに対する接離方向(接近または離間する方向)に自在に移動できるようになっている。
このように、第1弁体3は弁体保持部16内で遊離した状態(非拘束状態)で保持されているので、第1弁体3と第1弁座部15sとが相互に拘束されることがなく、両者の位置関係について特に高レベルの精度管理を行う必要はない。従って、フランジの中心ハブ部がポンプハウジングと一体的に形成された中心支持ピンに装着されていた従来に比して、弁体3と弁座15sとの相対位置についての精度管理を大幅に簡略化できるのである。また、第1弁体3は球状であるので、周縁形状が円形の第1貫通孔15hの端部に形成した第1弁座部15sと組み合される際には、どの表面部分でも着座しシールすることができる。つまり、弁体3側のシール部が特定部分に限定されることがないので、弁体3の向きや姿勢等を特別に規制する必要はなく、弁体3を保持する上で高い自由度が確保できる。また、弁体3側のシール寿命の延長にも寄与することができる。
また、上記第1弁機構B1では、シール部(封止部)は、樹脂製の第1仕切壁部15に設けた周縁円形の第1貫通孔15hの中間チャンバCm側端部に形成した第1弁座部15sと、これと組み合されるボール状の第1弁体3の表面とで構成されることになる。その結果、前述の従来技術における入口側の弁部材のように、大径のフランジ先端部とポンプハウジング内周面とでシール部を構成する場合に比して、シール部をかなり小径にすることができ、更に、シール部にポンプハウジング内周面のような大きな面形状を含むことがなくなり、形状および寸法、更には各々の表面状態等についての品質管理を、かなり容易に行えるようになる。また、従来のようにフランジ先端部の可撓性の劣化によるシール性の低下を心配する必要もなくなる。その結果、第1弁機構B1の閉弁時のシール性をより安定して良好に確保することができ、中間チャンバCmから入口部13側への流体の漏洩(逆流)を有効に防止することができる。
上記第1弁機構B1から所定間隔を隔てた吐出側、具体的には、上記バルブアダプタ40内には、入口側(上流側)から吐出側(下流側)に向かう方向にのみ液体を通過させ得る第2弁機構B2が設けられている。
上記バルブアダプタ40は、図4〜図6に詳しく示すように、全体として略円筒状に形成され、その入口側(図4における左側)に十字状の突起部44が形成されている。ポンプハウジング21内への組付状態では、上記十字状突起部44にスリーブ12の先端面が当接することにより、該スリーブ12の(つまり、入口キャップ10の)軸線方向における位置が定められる。
第2弁機構B2は、上記中間チャンバCmとその吐出側とを仕切る樹脂製の第2仕切壁部41と、該第2仕切壁部41を貫通する周縁形状が円形の第2貫通孔41hと、該第2貫通孔41hの吐出側の端部に形成された第2弁座部41sとを備えており、この第2貫通孔41hの吐出側には、第2弁座部41sと組み合される第2弁体4が配置されている。該第2弁体4は、より好ましくは、全体として略柱状に形成され、その先端側に曲面状のシール面部を有しており、バルブアダプタ40の内部に形成された弁体保持部42内に保持されている。尚、上記第2弁体4は、例えばシリコンゴム等の弾性材料により製作されている。
第2弁体4は上記弁体保持部42内において、第2弁座部41sに対する接離方向(接近または離間する方向)へ移動できるように保持されている。この弁体保持部42内には、複数のガイドリブ43が内方に突出するように設けられると共に、更に、第2弁体4を第2弁座部41s方向へ向かって付勢する付勢手段としてのコイルバネ5が配設されている。従って、第2弁機構B2の(つまり、第2弁体4の)閉弁状態では、上記コイルバネ5の付勢力により、第2弁体4が第2弁座部41sにより強く押し付けられ、より良好なシール性がより安定して得られる。
上記のように、第2弁機構B2では、シール部(封止部)は、樹脂製の第2仕切壁部41に設けた周縁形状が円形の第2貫通孔41hの吐出側端部に形成した第2弁座部41sと、これと組み合される第2弁体4の曲面状表面とで構成されることになる。その結果、前述の従来技術における入口側の弁部材のように、大径のフランジ先端部とポンプハウジング内周面とでシール部を構成する場合に比して、シール部をかなり小径にすることができ、更に、シール部にポンプハウジング内周面のような大きな面形状を含むことがなくなり、形状および寸法、更には各々の表面状態等についての品質管理が容易になる。また、従来のようにフランジ先端部の可撓性の劣化によるシール性の低下を心配する必要もなくなる。
しかも、この第2弁機構B2では、第2弁体4を第2弁座部41s方向へ付勢する付勢手段5が設けられているので、その付勢力で両者のシール部に対してより高い確実な閉止力を付与することができる。
その結果、第2弁機構B2の閉弁時のシール性をより安定して良好に確保することができ、第2弁機構B2が閉止した通常状態において、吐出ノズル22からの所謂「液垂れ」の発生を確実に防止し、ユーザに不衛生感等の不快感を及ぼしたり、ユーザの衣服や履物等に付着する等の不具合が生じる惧れを無くすることができる。
一方、図7〜図14にも示されるように、上記ポンプハウジング21の側部には、吐出ノズル22よりも上流側に、ドーム状に形成されたポンプボタン30の基端部分31を保持する円板状のドーム保持部23が一体的に形成されている。このドーム保持部23の外面には、同軸状に配置された2つの環状突起部24,25が一体的に設けられ、これら両突起部24,25の間に環状の溝部26が形成されている。
図12〜図14から良く分かるように、上記ポンプボタン30の周縁部には環状の基端フランジ部31が形成されており、この基端フランジ部31を上記環状溝部26に嵌合させ、その上から環状の押えリング32を嵌合させることにより、ポンプボタン30がドーム保持部23に装着される。
このポンプボタン30の装着状態で、ドーム保持部23とポンプボタン30により、容積可変のポンプチャンバCpが形成される。
このポンプチャンバCpと前述の中間チャンバCmとは、ポンプハウジング21の側壁を隔てて隣接しており、両者Cp,Cmは、ポンプハウジング21の側壁に設けられた開口部21Hによって、相互に連通している。
上記2つの環状突起部24,25は、内側の環状突起部24が外側のもの25よりも高く設定されており、図14から良く分かるように、ポンプボタン30が上記のように装着された状態では、このポンプボタン30の内面下部は、上記内側の環状突起部24によって支持されている。尚、ポンプボタン30を押下操作して弾性的に圧縮変形させる際の押下量は、基本的には、ポンプボタン30の内面がドーム保持部23の表面に当接することで規定されるようになっている。
尚、ポンプボタン30は、例えばポリエステルエラストマ等の弾性に富む材料により形成されている。また、押えリング32は、例えばポリプロピレン(PP)樹脂等の樹脂材料を用いて成形されたものである。
本実施形態では、ポンプボタン30の基端フランジ部31及び押えリング32は、上記のようにドーム保持部23の環状溝部26に装着された上で、当該ドーム保持部23に対して溶着接合されている。
すなわち、例えば押えリング32を例にとって説明すれば、図15及び図16に示すように、押えリング32は、ポンプボタン30の基端フランジ部31の上面に当接する第1当接面32fと、ドーム保持部23の外側環状突起部25の上端面に当接する第2当接面32gとを備え、これら各当接面32f,32gには、断面形状が例えば三角形状で環状の溶着用突状部Eが一体形成されている。また、図15から判るように、ドーム保持部23の環状溝部26の底面にも、上記と同様に構成された環状の溶着用突状部Eが形成されている。
ポンプボタン30の基端フランジ部31及びドーム保持部23の外側環状突起部25の上端面における上記溶着用突状部Eに対応する部分には、図18に示すような環状の受け溝Gが形成されている。そして、このような各受け溝G内に上記各溶着用突状部Eが嵌合するように(図19参照)、ポンプボタン30の基端フランジ部31および押えリング32を装着した上で、各受け溝Gと各溶着用突状部Eとの嵌合部分が、例えば所定温度まで加熱されることにより、各溶着用突状部Eが受け溝G内で溶融して一体化される。
尚、このように受け溝Gと溶着用突状部Eとで嵌合部分を形成して溶着する代わりに、溶着用突状部Eをフラットな平面と組み合わせ、この面に垂直方向の加圧力を作用させながら突状部Eを溶融させて溶着することもできる。溶着法としては、例えば超音波溶着法など、種々の溶着法を適用することができ、溶着すべき部材の材質やその組み合わせ等に応じて、それぞれ好適な溶着法が用いられる。
これにより、ポンプボタン30の基端フランジ部31が、ドーム保持部23の環状溝部26の底面と押えリング32の第1当接面32fとに対して液密に封止され、且つ、押えリング32の第2当接面32gが、ドーム保持部23の外側環状突起部25の上端面に対して液密に封止された状態で、ポンプボタン30の基端フランジ部31及び押えリング32が、ドーム保持部23に対して強固に溶着固定される。
このように、ポンプボタン30の基端フランジ部31がドーム保持部23の環状溝部26の底面に対して液密に封止され、且つ、押えリング32の第2当接面32gがドーム保持部23の外側環状突起部25の上端面に対して液密に封止された状態で、ポンプボタン30の基端フランジ部31及び押えリング32がドーム保持部23に対して溶着固定されることにより、従来、基端部分の端縁フランジを支持板の環状溝部内に装着してその上から保持リングを嵌め込むことで、その嵌合力のみによって端縁フランジを保持していた場合のように、長期間の使用に伴って保持力が低下し保持部分から液漏れを生じる惧れはない。
また、ポンプボタン30の基端フランジ部31とドーム保持部23の環状溝部26、および押えリング32とドーム保持部23は、それぞれ互いに溶着接合されるので、嵌合による保持力で弾性部材の基端部を保持していた従来のように、各部の寸法や位置関係等について高レベルで精度管理する必要はなく、品質管理も容易になる。
また、この場合において、更に、上記基端フランジ部31と押えリング32の第1当接面32fとを溶着接合したことで、ドーム状のポンプボタン30の基端フランジ部31をドーム保持部23に固定するに際して、より一層高い固定力を得ることができる。
尚、以上のように、ポンプボタン30の基端フランジ部31とドーム保持部23の環状溝部26、押えリング32(の第2当接面32g)とドーム保持部23(の外側環状突起部25の上端面)、及び基端フランジ部31と押えリング32の第1当接面32fの合計3箇所を溶着接合するかわりに、押えリング32の第2当接面32gをドーム保持部23の外側環状突起部25の上端面に対して加圧しながら突状部Eを溶融させてこの部分のみを溶着し、ドーム保持部23の環状溝部26の突状部E及び押えリング32の第1当接面32fの突状部Eについては溶融させずに、これら突状部Eを基端フランジ部31に食い込ませることにより、ポンプボタン30の基端フランジ部31の装着部について、液密なシール性を確保するようにしても良い。
以上のように構成された定量ポンプ1では、入口キャップ10を所定の液体容器(不図示)に接続し、吐出ノズル22が下方を指向するようにセットすることにより、第1弁体3が下方に(つまり、第1弁座部15sから離間する方向に)移動し、第1弁機構B1が開弁状態となるので、この第1弁機構B1を介して、上記容器内の液体が中間チャンバCm及びポンプチャンバCp内に流入し充填される。このとき、第2弁機構B2では、コイルバネ5の付勢力で第2弁体4が第2弁座部41sに対して押圧されているので、閉弁状態に維持されている。
尚、定量ポンプ1の使用初期には、ポンプ内部に滞留したエアの影響により、吐出ノズル22が下方を指向するようにセットしただけでは、容器内の液体を中間チャンバCmやポンプチャンバCp内にスムースに流入させ充填することが難しい場合がある。このような場合には、使用に先立ってポンプボタン30を1〜2回押下操作して、ポンプ内部のエアを排出させれば良い。
この初期状態において、ユーザがポンプボタン30を押下操作して該ポンプボタン30を弾性的に圧縮変形させると、中間チャンバCm内が昇圧し、その圧力によって上記第2弁体4がコイルバネ5の付勢力に抗して第2弁座部41sから離間することで第2貫通孔41hが開放され、中間チャンバCmから吐出側へ向かう方向への液体の通過が可能となる。これにより、第2弁機構B2を介して、ポンプチャンバCpの容積変化に相当する一定量の液体が吐出ノズル22から外部に吐出される。
一方、第1弁機構B1では、ポンプボタン30の押下操作に伴って中間チャンバCm内が昇圧すると、その圧力によって第1弁体3が第1弁座部15sに当接し押圧されることで第1貫通孔15hが閉塞され、中間チャンバCmから入口部13側への液体の漏洩(逆流)が阻止される。つまり、第1弁機構B1が閉弁状態となる。
本実施形態では、前述のように、周縁形状が円形の第1貫通孔15hの端部に形成した第1弁座部15sとボール状の第1弁体3の表面とでシール部を構成したことにより、形状,寸法および各々の表面状態等についての品質管理が従来に比して容易であり、また、長期間使用した場合でも、従来のようにフランジ状弁体の可撓性劣化によってシール性が低下する心配も無いので、第1弁機構B1の閉弁時のシール性をより安定して良好に確保することができる。
従って、ポンプボタン30を押下操作した際に、中間チャンバCmから入口部13側への液体の漏洩(逆流)が生じることを、より有効に安定して防止し、押下操作1回当たりの液体吐出量をより精度良く一定に保つことができる。尚、本実施形態では、この押下操作1回当たりの液体吐出量を1ml(ミリリットル)に設定した。
また、上記ポンプボタン30の押下操作が解除されて該ポンプボタン30がドーム形状に復元する際には、中間チャンバCm内が減圧されることにより、第1弁機構B1では、第1弁体3が第1弁座部15sから離間して第1貫通孔15hが開放され、入口部13側から中間チャンバCmへ向かう方向への液体の通過を許容する。つまり、第1弁機構B1が開弁状態となる。これにより、ポンプチャンバCpの容積変化に相当する一定量の液体が、第1弁機構B1を介して、中間チャンバCm及びポンプチャンバCp内に流入し充填される。
このとき、第2弁機構B2では、中間チャンバCm内が減圧されることにより、第2弁体4が第2弁座部41sに当接し押圧されて第2貫通孔41hが閉塞され、中間チャンバCmから吐出側へ向かう方向への液体の流れが阻止される。つまり、第2弁機構B2が閉弁状態となる。
本実施形態では、前述のように、周縁形状が円形の第2貫通孔41hの端部に形成した第2弁座部41sと第2弁体4の曲面状の表面とでシール部を構成したことにより、形状,寸法および各々の表面状態等についての品質管理が従来に比して容易であり、また、長期間使用した場合でも、従来のようにフランジ状弁体の可撓性劣化によってシール性が低下する心配も無いので、第2弁機構B2の閉弁時のシール性をより安定して良好に確保することができる。
しかも、第2弁体4を第2弁座部41s方向へ付勢するコイルバネ5が設けられているので、その付勢力で両者のシール部に対してより高い確実な閉止力を付与することができる。
その結果、第2弁機構B2の閉弁時の高いシール性をより安定して確保することができ、液体の一定量の吐出を終え、ポンプボタン30の押下状態が解除されて元のドーム形状に復元され、第2弁機構B2が閉止した通常状態に至った場合において、吐出ノズル22からの所謂「液垂れ」の発生を確実に防止することができる。
従って、押下操作1回当たりの液体吐出量をより精度良く一定に保つことができる。また、ユーザに不衛生感等の不快感を及ぼしたり、ユーザの衣服や履物等に付着する等の不具合が生じ惧れもなくなる。
尚、本発明は、以上の実施態様に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の変更や改良を加え得るものであることは言うまでもない。
本発明の実施形態に係る定量ポンプの全体構成を示す縦断面説明図である。 上記定量ポンプの入口キャップの半断面説明図である。 図2のY3−Y3矢印方向からの矢視図である。 上記定量ポンプのバルブアダプタの断面説明図である。 上記バルブアダプタの左側面説明図で、図4のY5−Y5矢印方向からの矢視図である。 上記バルブアダプタの左側面説明図で、図4のY6−Y6矢印方向からの矢視図である。 上記定量ポンプのホンプ本体の正面説明図である。 上記ポンプ本体の平面説明図である。 上記ポンプ本体の左側面説明図である。 上記ポンプ本体の右側面説明図である。 図7のY11−Y11線に沿ったポンプ本体の断面説明図である。 ポンプボタン装着状態を示す上記ポンプ本体の斜視図である。 ポンプボタン装着部分を分解して示す上記ポンプ本体の斜視図である。 ポンプボタン装着状態を示す上記ポンプ本体の縦断面説明図である。 上記定量ポンプの押えリングの断面説明図である。 上記押えリングの要部を拡大して示す部分断面説明図である。 上記ポンプボタン装着部分を拡大して示す部分断面説明図である。 上記ポンプボタン装着部分における溶着接合部を模式的に示す一連の説明図の一部である。 上記溶着接合部を模式的に示す一連の説明図の一部である。 上記溶着接合部を模式的に示す一連の説明図の一部である。 従来例に係る定量ポンプの弁部材の要部を拡大して模式的に示す断面説明図である。 上記従来例に係る定量ポンプのドーム状圧力バルブの装着部分を拡大して模式的に示す断面説明図である。
符号の説明
1 定量ポンプ
3 第1弁体
4 第2弁体
5 コイルバネ
12 スリーブ
13 入口部
15 第1仕切壁部
15h 第1貫通孔
15s 第1弁座部
16 弁体保持部
20 ポンプ本体
21 ポンプハウジング
22 吐出ノズル
23 ドーム保持部
24 内側環状突起部
25 外側環状突起部
26 環状溝部
30 ポンプボタン
31 基端フランジ部
32 押えリング
41 第2仕切壁部
41h 第2貫通孔
41s 第2弁座部
42 弁体保持部
B1 第1弁機構
B2 第2弁機構
Cm 中間チャンバ
Cp ポンプチャンバ
E 溶着用突状部
G 受け溝

Claims (5)

  1. 所定の流体容器から流体を導入する入口部と、
    該入口部から導入された上記流体を外部に向かって吐出する吐出部と、
    上記入口部から吐出部に至る流体通路を内包する筒状部と、
    上記流体通路の上記入口部に近い側に設けられ、入口側から吐出側に向かう方向にのみ上記流体を通過させ得る第1弁機構と、
    該第1弁機構から所定間隔を隔てた吐出側に設けられ、入口側から吐出側に向かう方向にのみ上記流体を通過させ得る第2弁機構と、
    上記筒状部の側方に設けられ、上記両弁機構間の中間チャンバと連通するポンプチャンバを形成するドーム状の圧縮変形可能な弾性部材を有するポンプ操作部とを備え、
    該ポンプ操作部の上記弾性部材を押下操作することにより、上記第2弁機構を介して、上記ポンプチャンバの容積変化に相当する量の流体を上記吐出部から外部に吐出し、
    上記弾性部材が上記ドーム状に復元することにより、上記第1弁機構を介して、上記流体容器から上記中間チャンバ及びポンプチャンバに貯える、
    ように構成した定量ポンプ装置であって、
    上記第1弁機構は、上記中間チャンバとその入口側とを仕切る樹脂製の第1仕切壁部と、該第1仕切壁部を貫通する周縁形状が円形の第1貫通孔と、該第1貫通孔の中間チャンバ側の端部に形成された第1弁座部と、上記第1貫通孔の中間チャンバ側に位置し上記第1弁座部と組み合される第1弁体と、該第1弁体を上記第1弁座部に対する接離方向に移動自在に保持する弁体保持部とを備え、
    上記ポンプ操作部の弾性部材が押下操作され上記中間チャンバが昇圧した際には、その圧力によって上記第1弁体が第1弁座部に当接し押圧されることで上記第1貫通孔が閉塞され、
    上記弾性部材の押下操作が解除され該弾性部材が上記ドーム状に復元する際には、上記第1弁体が上記第1弁座部から離間することで上記第1貫通孔が開放され、上記入口側から中間チャンバへ向かう方向に流体を通過させる、
    ことを特徴とする定量ポンプ装置。
  2. 上記第1弁体は、上記弁体保持部内で遊離した状態で保持される球状体であることを特徴とする請求項1記載の定量ポンプ装置。
  3. 上記第2弁機構は、上記中間チャンバとその吐出側とを仕切る樹脂製の第2仕切壁部と、該第2仕切壁部を貫通する周縁形状が円形の第2貫通孔と、該第2貫通孔の吐出側の端部に形成された第2弁座部と、上記第2貫通孔の吐出側に位置し上記第2弁座部と組み合される第2弁体と、該第2弁体を上記第2弁座部に対する接離方向に移動可能に保持する弁体保持部と、上記第2弁体を第2弁座部方向へ付勢する付勢手段とを備え、
    上記ポンプ操作部の弾性部材が押下操作され上記中間チャンバが昇圧した際には、その圧力によって上記第2弁体が上記付勢手段の付勢力に抗して上記第2弁座部から離間することで上記第2貫通孔が開放され、上記中間チャンバから吐出側へ向かう方向に流体を通過させ、
    上記弾性部材の押下操作が解除され該弾性部材が上記ドーム状に復元した際には、上記付勢手段の付勢力によって上記第2弁体が第2弁座部に当接し押圧されることで上記第2貫通孔が閉塞される、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の定量ポンプ装置。
  4. 上記筒状部の側部には、上記ドーム状弾性部材の環状の基端部を保持する環状の溝部を備えた樹脂製のドーム保持部が設けられており、
    上記弾性部材は、その基端部を上記溝部に嵌合させた上で、基端部の外側に環状の押えリングを嵌合させることにより、上記ドーム保持部に装着され、
    該装着状態で、上記基端部の環状内側面を上記溝部の底面に溶着し、且つ、上記押えリングを上記ドーム保持部に溶着することにより、上記基端部と溝部との間が液密に封止された状態で、上記弾性部材が上記ドーム状保持部に固定されている、
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一に記載の定量ポンプ装置。
  5. 更に、上記基端部の環状外側面と上記押えリングの環状内側面とが溶着接合されていることを特徴とする請求項4記載の定量ポンプ装置。
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