JP2024052118A - 端子付電線 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱や衝撃が加わるような過酷な環境でも、端末抵抗比が増加し難い端子付電線を提供すること。【解決手段】端子付電線は、導体、及び前記導体を被覆する絶縁層を含む電線と、前記電線の端部で露出する前記導体が挿入される中空部を有する端子と、前記導体が挿入された前記中空部を圧縮することで形成された圧縮部とを備える。前記導体に用いられる、アルミニウムを主成分とする材料の引張強さは、前記中空部に用いられる、アルミニウムを主成分とする材料の引張強さよりも大きい。前記圧縮部は、前記導体の長手方向に沿って3つ以上形成されている。3つ以上形成された前記圧縮部のうち、先に形成された前記圧縮部にある前記中空部の内周面における表面粗さが、最後に形成された前記圧縮部にある前記中空部の内周面における表面粗さよりも大きい。【選択図】図3

Description

本開示は端子付電線に関する。
端子付電線は、電線と、端子とを備える。電線は、導体と、絶縁層とを備える。絶縁層は導体を被覆する。導体は、電線の端部で露出している。端子は、端部で露出している導体が挿入される中空部を有する。導体が挿入された中空部を圧縮することで、端子は電線に取り付けられる。端子付電線は、特許文献1、2に開示されている。
特開2010-205616号公報 特開2020-27758号公報
電線の軽量化による省エネルギー化や作業負荷軽減を目的にアルミ電線の使用が増加している。端子付電線の電線をアルミ電線とした場合、熱や衝撃が加わるような過酷な環境では、端子付電線の端末抵抗比が増加し易い。
本開示の1つの局面では、熱や衝撃が加わるような過酷な環境でも、端末抵抗比が増加し難い端子付電線を提供することが好ましい。
本開示の1つの局面は、導体、及び前記導体を被覆する絶縁層を含む電線と、前記電線の端部で露出する前記導体が挿入される中空部を有する端子と、前記導体が挿入された前記中空部を圧縮することで形成された圧縮部と、を備えた端子付電線である。
前記導体に用いられる、アルミニウムを主成分とする材料の引張強さは、前記中空部に用いられる、アルミニウムを主成分とする材料の引張強さよりも大きい。前記圧縮部は、前記導体の長手方向に沿って3つ以上形成されている。
3つ以上形成された前記圧縮部のうち、先に形成された前記圧縮部にある前記中空部の内周面における表面粗さが、最後に形成された前記圧縮部にある前記中空部の内周面における表面粗さよりも大きい。
本開示の1つの局面である端子付電線は、例えば、熱や衝撃が加わるような過酷な環境においても、端末抵抗比が増加し難い。
導体と、圧縮端子とが分離した状態にある端子付電線の構成を表す斜視図である。 圧縮前の端子付電線の、導体の長手方向に平行な断面を表す断面図である。 図3Aは、最初の圧縮部が形成された端子付電線の、導体の長手方向に平行な断面を表す断面図である。図3Bは、2番目の圧縮部が形成された端子付電線の、導体の長手方向に平行な断面を表す断面図である。図3Cは、3番目の圧縮部が形成された端子付電線の、導体の長手方向に平行な断面を表す断面図である。 端末抵抗比の測定方法を表す説明図である。 試験装置の構成を表す説明図である。 試験装置に取り付けられた導体の動作を表す説明図である。 試験装置に取り付けられた導体の移動量と、導体に加えた引抜力との推移を表すグラフである。 試験装置に取り付けられた導体の移動量と、導体に加えた引抜力との推移を表すグラフである。 実施例において測定された動摩擦係数μと端末抵抗比変化Zとの関係を表すグラフである。 導体及び中空部の伸び量の測定結果を表すグラフである。 端子付電線1Dの圧縮部10~12における中空部7の内周面をマイクロスコープにて観察を行った結果を表す写真である。 端子付電線1Dの圧縮部10における中空部7の内周面に生じた平行な傷(凹凸)を拡大観察した結果を表す写真である。 端子付電線1Dの圧縮部12における中空部7の内周面に生じた平行な傷(凹凸)を拡大観察した結果を表す写真である。 端子付電線1Dの圧縮部11における中空部7の内周面を拡大観察した結果を表す写真である。 端子付電線1Aの圧縮部10~12における中空部7の内周面をマイクロスコープにて観察を行った結果を表す写真である。 端子付電線1Aの圧縮部10における中空部7の内周面を拡大観察した結果を表す写真である。 端子付電線1Aの圧縮部11における中空部7の内周面を拡大観察した結果を表す写真である。 端子付電線1Aの圧縮部12における中空部7の内周面を拡大観察した結果を表す写真である。
本開示の例示的な実施形態について図面を参照しながら説明する。
1.端子付電線1の構成及び製造方法
図1、図2に示すように、端子付電線1は、電線2と、圧縮端子5とを備える。電線2は、導体3と、絶縁層4とを備える。導体3は、例えば、一本の金属素線から成る。素線は、単線ともいう。また、導体3は、例えば、複数本の素線が撚り合わされた撚線からなる。導体3が撚線からなる場合、通常、撚線を構成する各素線は同一の材質からなる。
絶縁層4は導体3の外周を被覆する。絶縁層4は絶縁体から成る。絶縁体として、例えば、樹脂、ゴム等が挙げられる。電線2の端部において、絶縁層4の一部が除去されて導体3が露出している。以下では露出している導体3を露出部とする。圧縮端子5は露出部に取り付けられる。
圧縮端子5は、例えば、中空部7と、延在部9とを備える。圧縮端子5は、例えば、パイプの一端側をプレス加工したものである。前記一端側は、延在部9に相当する。あるいは、圧縮端子5は、例えば、円柱の母材の一端側を穴あけ加工し、他端側をプレス加工したものである。前記一端側は中空部7に相当する。前記他端側は延在部9に相当する。
中空部7は一方において開口した円筒形状を有する。延在部9は、中空部7のうち、開口側とは反対側の端部に電気的に接続している。延在部9は、図示しない端子台に取り付けられるように、板状の形状を有する。延在部9には、図示しないボルトを通すためのボルト孔13が形成されている。
端子付電線1は、例えば、以下のように製造される。まず、図2に示すように、導体3の露出部を中空部7に挿入する。
次に、図3Aに示すように、中空部7内に導体3の露出部を挿入した状態で、圧縮部P1を圧縮して、圧縮部10を形成する。その後、図3Bに示すように、圧縮部P3を圧縮して、圧縮部12を形成する。最後に、図3Cに示すように、圧縮部P1と圧縮部P3との間の圧縮部P2を圧縮して、圧縮部11を形成することにより、圧縮端子5を導体3に接続する。
圧縮部P1~P3は中空部7にある。圧縮部P1~P3の圧縮は、例えば圧縮冶具を用いて、圧縮部P1~P3に中空部7の周方向の全周にわたって所定の圧力を加えて、中空部7を圧縮変形(すなわち塑性変形)させることにより行う。圧縮部P1~P3に加える圧縮荷重の方向は、中空部7及び導体3を径方向に縮小させる方向である。
本実施形態では、圧縮部10~12は、導体3の長手方向に垂直な断面において6角形の断面形状を有している。また、圧縮部10~12は、導体3の長手方向に沿って並ぶように形成されている。圧縮部10~12の位置は、導体3の長手方向において、互いにずれており、重なっていない。以上により、圧縮端子5を導体3に圧縮接続して、端子付電線1を得ることができる。
導体3の長手方向における隣接する圧縮部同士の間隔は、0.16×S(mm)以下であることが好ましい。Sは導体3の横断面積である。Sの単位はSQである。例えば、導体3の断面積が50SQである場合、圧縮部同士の間隔は8mm以下であることが好ましい。例えば、導体3の断面積が200SQである場合、圧縮部同士の間隔は32mm以下であることが好ましい。
隣接する圧縮部同士の間隔とは、図3Cに示す形態の場合、圧縮部10と圧縮部11との間隔、及び、圧縮部11と圧縮部12との間隔である。隣接する圧縮部同士の間隔が0.16×S(mm)以下である場合、端末抵抗比が一層増加し難い。
圧縮部10、12は、圧縮部11に隣接する圧縮部である。圧縮部10、12は、圧縮部11よりも先に形成された圧縮部である。圧縮部11は、最後に形成された圧縮部である。よって、圧縮部10、12は、隣接する圧縮部11よりも先に形成された圧縮部である。なお、「先に」とは、「最後に」よりも時間的に早いことを意味する。圧縮部10、12にある中空部7の内周面における表面粗さが、圧縮部11にある中空部7の内周面における表面粗さよりも大きい。中空部7の内周面における表面粗さの測定方法は後述する実施例に記載された方法である。中空部7の内周面における表面粗さは、中空部7の内周面における凹凸の深さを反映した指標である。
2.第1の材料及び第2の材料
導体3を構成する素線は、アルミニウムを主成分とする第1の材料から成る。主成分とは、全体の質量に対し、50質量%以上を占める成分を意味する。圧縮端子5のうち、少なくとも中空部7は、アルミニウムを主成分とする第2の材料から成る。圧縮端子5のうち、延在部9は、中空部7と同材料で形成されていることが好ましい。
第1の材料及び第2の材料は特に限定されないが、例えば、以下の純アルミニウムまたはアルミニウム合金が挙げられる。
純アルミニウムは、Al及び不可避不純物から成る材料である。純アルミニウムとして、例えば、電気用純アルミニウム(ECAl)が挙げられる。アルミニウム合金として、例えば、以下のAl-Fe-Zr、Al-Zr等が挙げられる。
Al-Fe-Zr:0.2~1.0質量%のFe(鉄)と、0.01~0.10質量%のZr(ジルコニウム)と、0.1質量%以下のSi(シリコン)と、0.01質量%以下のCu(銅)と、0.01質量%以下のMn(マンガン)と、0.01質量%以下のMg(マグネシウム)と、0.01質量%以下のZn(亜鉛)と、0.01質量%以下のTi(チタン)と、0.01質量%以下のV(バナジウム)と、を含み、残部がAl及び不可避不純物から成るアルミニウム合金。
Al-Zr:0.03~1.5質量%のZrと、0.1~1.0質量%のFe及びSiと、を含み、残部がAl及び不可避不純物から成るアルミニウム合金。
Al-Zrにおいて、「0.1~1.0質量%のFe及びSi」とは、以下の意味を有する。Fe及びSiの両方を含有する場合は、Fe及びSiの合計濃度が0.1~1.0質量%である。Feを含有し、Siを含有しない場合は、Feの濃度が0.1~1.0質量%である。Siを含有し、Feを含有しない場合は、Siの濃度が0.1~1.0質量%である。
第1の材料は、第2の材料より引張強さが大きい。第1の材料の引張強さの測定方法は以下のとおりである。導体3を構成する素線から試験片を切り出す。この試験片に対して、JISZ2241に準拠する方法により引張試験を行い、引張強さを測定する。引張試験では、引張速度を20mm/minとし、標線距離を200mmとする。
第2の材料の引張強さの測定方法は以下のとおりである。中空部7から、2mm×2mm角の棒状の試験片を切り出す。この試験片に対して、JISZ2241に準拠する方法により引張試験を行い、引張強さを測定する。引張試験では、試験速度を2mm/minとし、標線距離を20mmとする。
導体3が撚線により構成される場合、複数の金属素線は、全て同じ材料から成ることが好ましい。導体3は、例えば、複合撚り線によって構成されている。複合撚り線は、複数の金属素線を撚り合わせて集合撚り線とし、集合撚り線を複数撚り合わせて構成されるものである。導体3が複合撚り線によって構成されている場合、導体3を構成する金属素線の引張強さは、導体3の引張強さ、及び集合撚り線の引張強さと同等である。
圧縮部10~12における導体3の横断面積をS1とする。圧縮部10~12以外の部分における導体3の横断面積をS2とする。S1/S2は、0.5以上0.95以下であることが好ましい。S1/S2がこの範囲内である場合、圧縮端子5が導体3を保持する力が一層大きくなる。本開示の端子付電線1は、例えば、ビル、風力発電、鉄道、車両等の用途に用いることができる。
3.導体3の特性
導体3の動摩擦係数は1以上であることが好ましい。導体3の動摩擦係数が1以上である場合、端子付電線1の端末抵抗比が一層増加し難い。導体3の動摩擦係数は、導体3の静止摩擦係数より大きいことが好ましい。導体3の動摩擦係数が導体3の静止摩擦係数より大きい場合、端子付電線1の端末抵抗比が一層増加し難い。動摩擦係数及び静止摩擦係数の測定方法は後述する実施例に記載された方法である。
導体3は、最終焼鈍材であることが好ましい。最終焼鈍材とは、最終線径まで加工した素線を焼鈍した材料を意味する。導体3が最終焼鈍材である場合、端子付電線1の端末抵抗比が一層増加し難い。
導体3の破断伸び(伸び率)は6%以上であることが好ましい。導体3の破断伸び(伸び率)が6%以上である場合、端子付電線1の端末抵抗比が一層増加し難い。導体3の破断伸び(伸び率)の測定方法は、以下のとおりである。上述した条件で引張試験を行うとき、材料の標線距離の初期値をAとする。材料が破断した際の標線距離をAとする。AからAを差し引いて、伸び量ΔAを算出する。(ΔA/A)×100を破断伸び(伸び率)とする。
4.端子付電線1が奏する効果
端子付電線1では、熱や衝撃が加わるような過酷な環境においても、端末抵抗比が増加し難い。その理由は以下のように推測される。
導体3に用いられる第1の材料の引張強さは、中空部7に用いられる第2の材料の引張強さよりも大きい。そのため、圧縮されたとき、中空部7は、導体3よりも、導体3の長手方向において伸び易い。圧縮部11を圧縮したとき、先に形成された圧縮部10、12において、導体3と中空部7との長手方向における伸び量の差に起因して、導体3と中空部7との間で長手方向における滑りが生じる。
導体3と中空部7との間で滑りが始まったとき、導体3の表面が塑性変形し、凹凸が発生する。凹凸が発生すると、導体3と中空部7との間のそれ以上の滑りは抑制され、導体3と中空部7との内部にひずみが残留する。残留したひずみにより、熱や衝撃が加わるような過酷な環境においても、導体3と中空部7との接触力が維持され、端末抵抗比が増加し難くなる。
5.実施例
(5-1)端子付電線1A~1Dの製造
前記「1.端子付電線1の構成及び製造方法」の項で述べた方法により、端子付電線1A~1Dを製造した。端子付電線1A~1Dのいずれにおいても、導体3を構成する金属素線は、プロペルチ鋳造により製造したφ9.5WR(荒引線)を、伸線加工により、φ3.7mmとしたものであった。導体3は、φ3.7mmの金属素線を複数本束ねて、200SQになるように構成したものであった。
端子付電線1A~1Dのいずれにおいても、圧縮端子5は、ECAl(O)から成る本体部の表面にSnめっきを施したものであった。また、端子付電線1A~1Dのいずれにおいても、導体3の引張強さは、圧縮端子5(中空部7)の引張強さよりも大きかった。端子付電線1A~1Dのいずれにおいても、圧縮部10と圧縮部11との間隔、及び、圧縮部11と圧縮部12との間隔は6mmであった。端子付電線1A~1Dは、以下の相違点では相違し、その他の点では同一であった。
(相違点)
端子付電線1A~1Dにおける第1の材料を表1に示す。端子付電線1Aの導体3は、ECAl(H)からなり、その組成はA1070であった。端子付電線1Bの導体3は、ECAl(O)からなり、その組成はA1070であった。端子付電線1Cの導体3は、Al-Zr(H)からなり、その組成は0.4質量%のZrを含んでいた。端子付電線1Dの導体3は、Al-Zr(T5)からなり、その組成は0.4質量%のZrを含んでいた。
Figure 2024052118000002
表1における「(H)」は伸線加工後に焼きなましを行っていない材料であることを意味する。
表1における「(O)」は焼きなましを行った材料であることを意味する。焼きなましとは、加熱して内部応力を除去することである。端子付電線1Bの導体3は、φ3.7mmとした後、400℃で3時間熱処理した。
表1における「(T5)」とは、時効硬化熱処理を行った材料を意味する。時効硬化熱処理とは、析出現象を活用してアルミ合金を高強度化するための熱処理方法である。端子付電線1Dの導体3はφ3.7mmとした後、360℃で24時間熱処理した。熱処理を行った導体3は、最終焼鈍品である。
(5-2)接続特性の評価
端子付電線1A~1Dのそれぞれについて、接続特性を評価した。接続特性とは、端末引張強度と、端末抵抗比と、端末抵抗比変化とであった。
端末引張強度の測定方法は以下のとおりであった。端子付電線1A~1Dの両側の圧縮端子5の延在部9を、25mm/minの速度で、互いに遠ざかる方向に引っ張った。引張強度を徐々に強くした。中空部7から導体3が抜けるか、圧縮端子5及び導体3が破断したときの引張強さを、端末引張強度とした。
端末抵抗比の測定方法は以下のとおりであった。まず、Rt、Rcを測定した。Rtは、図4に示す電線2上の点P11と、延在部9上の点P12との間の電気抵抗である。点P11と点P12との電気的な接続の経路は、導体3と圧縮端子5との接続部を含む。Rcは、点P11と、電線2上の点P13との間の電気抵抗である。
次に、以下の(式1)にRt、Rcを代入し、端末抵抗比Yを算出した。
(式1) Y=(Rt/Rc)×100
次に、端子付電線1A~1Dを、200℃の高温環境に100時間置いた。その後、再び、端末抵抗比Yを算出した。高温環境に置く前に算出した端末抵抗比YをYとする。高温環境に置いた後に算出した端末抵抗比YをYとする。以下の(式2)で表される端末抵抗比変化Z(%)を算出した。
(式2) Z=Y-Y
端子付電線1A~1Dにおける端末引張強度と、端末抵抗比Yと、端末抵抗比変化Zとを表1に示す。表1に示すように、端子付電線1A~1Dのいずれにおいても、端末抵抗比Yは同程度であった。端子付電線1B、1Dでは、端子付電線1A、1Cに比べて、端末抵抗比変化Zが顕著に小さかった。
このことから、端末抵抗比変化Zを小さくするためには、以下の条件A、Bの両方を充足すればよいことが分かった。
(条件A)
導体3に用いられる材料の引張強さは、中空部7(圧縮端子5)に用いられる材料の引張強さよりも大きい。
(条件B)
中空部7(圧縮端子5)に用いられる材料は、焼きなましを行った導体材料(例えば、O材)である。導体3に用いられる材料は、焼きなましを行った導体材料(例えば、O材)、又は、熱処理を行った導体材料(例えば、T5材)である。
(5-3)算術平均粗さの測定
端子付電線1A~1Dのそれぞれについて、導体3の長手方向に対して平行な方向で中空部7及び導体3を切断した。半割れの中空部7から導体3を除去した。半割れの中空部7と導体3とに対し、それぞれ、有機溶媒を用いた超音波洗浄を行った。圧縮部10~12にある導体3の表面と、中空部7の内周面とを、それぞれ、マイクロスコープにて観察した。
端子付電線1Dの圧縮部10~12における中空部7の内周面をマイクロスコープにて観察を行った結果を図11に示す。図11において、圧縮部10は左側にあり、圧縮部11は中央にあり、圧縮部12は右側にある。
端子付電線1B、1Dでは、圧縮部10、12にある導体3の表面及び中空部7の内周面には、導体3の長手方向に対して平行な傷(凹凸)が生じていることが確認できた。
端子付電線1Dにおいて、圧縮部10における中空部7の内周面に生じた平行な傷(凹凸)を拡大観察した結果を図12に示す。
端子付電線1Dの圧縮部12における中空部7の内周面に生じた平行な傷(凹凸)を拡大観察した結果を図13に示す。
圧縮部11にある導体3の表面及び中空部7の内周面には、導体3の長手方向に対して平行な傷が生じていないことを確認できた。
端子付電線1Dの圧縮部11における中空部7の内周面を拡大観察した結果を図14に示す。
圧縮部10、12において生じた傷(凹凸)は、圧縮工程時に、導体3の表面と中空部7の内周面とが、導体3の長手方向に擦れて生じたものと考えられる。
端子付電線1Aの圧縮部10~12における中空部7の内周面をマイクロスコープにて観察を行った結果を図15に示す。図15において、圧縮部10は左側にあり、圧縮部11は中央にあり、圧縮部12は右側にある。
端子付電線1Aの圧縮部10における中空部7の内周面を拡大観察した結果を図16に示す。
端子付電線1Aの圧縮部11における中空部7の内周面を拡大観察した結果を図17に示す。
端子付電線1Aの圧縮部12における中空部7の内周面を拡大観察した結果を図18に示す。
端子付電線1A、1Cでは、圧縮部10~12にある導体3の表面及び中空部7の内周面には、導体3の長手方向に対して平行な傷(凹凸)が生じていないことを確認できた。
端子付電線1A~1Dのそれぞれについて、圧縮部12にある中空部7の内周面において、算術平均粗さRを測定した。算術平均粗さRの測定には、レーザー顕微鏡(キーエンス社製VK-X3000)を用いた。算術平均粗さRの測定は、1.5mm×1mmの視野で、導体3の長手方向に対して平行な方向に実施した。基準長さβは1mmであった。算術平均粗さRは、JISB0601に準拠して求めた。測定により得られた粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さβだけを抜き取り、この抜取り部分の平均線の方向にX軸を取り、縦倍率の方向にY軸を取り、粗さ曲線をy=f(χ)で表したときに、次の式(11)によって求められる値をマイクロメートル(μm)で表したものを算術平均粗さRとした。うねり曲線と粗さ曲線のカットオフ波長は0.8mmとした。5回測定した算術平均粗さRの平均値を、最終的な算術平均粗さRとした。測定結果を表1に示す。
Figure 2024052118000003
端子付電線1Bでは、圧縮部10~12にある中空部7の内周面の算術平均粗さRは、それぞれ、6.2μm、1.5μm、4.7μmであった。端子付電線1Dでは、圧縮部10~12にある中空部7の内周面の算術平均粗さRは、それぞれ、4.6μm、1.1μm、5.0μmであった。このように端子付電線1B、1Dでは、最後に形成された圧縮部11よりも先に形成された圧縮部10、12において、中空部7の内周面における算術平均粗さRが大きい凹凸部が発生した。
端子付電線1Aでは、圧縮部10~12にある中空部7の内周面の算術平均粗さRは、それぞれ、1.2μm、2.5μm、2.2μmであった。端子付電線1Cでは、圧縮部10~12にある中空部7の内周面の算術平均粗さRは、それぞれ、1.1μm、1.4μm、1.1μmであった。このように端子付電線1A、1Cでは、先に形成された圧縮部10、12よりも最後に形成された圧縮部11において、中空部7の内周面における算術平均粗さRが大きい凹凸部が発生した。
(5-4)動摩擦係数及び静止摩擦係数の測定
端子付電線1A~1Dのそれぞれについて、導体3と圧縮端子5との間の動摩擦係数及び静止摩擦係数を測定した。測定には、図5に示す試験装置100を使用した。試験装置100は、ベース板101と押さえ板103とを備える。
ベース板101と押さえ板103とは、導体3を両側から挟む。導体3が撚線により構成される場合は、撚線を解して、1本の金属素線を用いる。ベース板101の表面には、断面形状がV字型の溝105が形成されている。溝105の深さは、導体3の直径の1.02倍とする。本実施例では、溝105の深さは、3.8mmである。V字の頂点の角度は45°である。導体3のうち、ベース板101の側にある一部は、溝105に収容される。押さえ板103のうち、導体3と接する面は平面である。
ベース板101は、純アルミニウム(A1070)から成る。ベース板101のサイズは、幅48mm、厚さ10mm、奥行き24mmである。押さえ板103は、純アルミニウム(A1070)から成る。押さえ板103のサイズは、幅48mm、厚さ10mm、奥行き70mmである。
ベース板101と押さえ板103とは、ボルト107A、107Bと、ナット109A、109Bとにより固定されている。ボルト107A、107Bは、導体3の長手方向から見て、導体3を挟む位置にある。ボルト107A、107BはM12ボルトである。ボルト107Aとナット109Aとの締結トルク、及びボルト107Bとナット109Bとの締結トルクは、それぞれ、45N・mである。
ボルト107Aに対しナット109Aを締め付け、ボルト107Bに対しナット109Bを締め付けることで、ベース板101と押さえ板103とは、導体3に対し、導体3が縮径する方向の荷重を加える。押さえ板103が導体3に接触し、荷重を加える接触位置をA1とする。ベース板101が導体3に接触し、荷重を加える接触位置をA2、A3とする。A2、A3は溝105の内部の平面にある。荷重を加えられた導体3の直径比は0.85である。直径比とは、ボルト締結後の導体3の直径を、圧縮前の導体3の直径で除した値である。
図6に示すように、ベース板101と押さえ板103とに挟まれた導体3の一方の端部をチャック部111に固定する。なお、図6では、説明の便宜上、ベース板101の記載を省略している。チャック部111は、導体3に対し、方向Xの引抜力Fdlを加えることができる。
方向Xは導体3の長手方向と平行であり、ベース板101及び押さえ板103から遠ざかる方向である。すなわち、方向Xは、導体3を引き抜く方向である。導体3に引抜力Fdlを加えたとき、導体3は、ベース板101と押さえ板103とに対し滑りながら、方向Xに移動する。導体3が滑ったとき、ベース板101及び押さえ板103には接触痕113が生じる。また、導体3の表面にも接触痕が生じる。
図6におけるlは、導体3と、ベース板101及び押さえ板103との、導体3の長手方向における接触長である。lは、初期における接触長lである。初期とは、導体3に対して、方向Xの引抜力Fdlを印加する前の時点であり、導体3をベース板101及び押さえ板103で挟み込み、ボルトとナットで締結した時点である。初期における接触長lはチャック部111の移動時に導体3が破断しないように、導体3の径に合わせて変更する。本実施では、接触長lは5mmとした。
Lは、チャック部111と、ベース板101及び押さえ板103との、導体3の長手方向における距離(以下ではチャック間距離Lとする)である。Lは、初期におけるチャック間距離Lである。yは、導体3の移動量である。xは、チャック部111の移動量である。試験装置100は、引抜力Fdlと、移動量xとを測定し、記録することができる。
端子付電線1A~1Dのそれぞれについて、測定した引抜力Fdlと、測定した移動量xとの関係を表す曲線を図7、図8に示す。曲線には、導体3が滑り始める点(以下では滑り始め点Fとする)が現れている。図7、図8に示す曲線のうち、移動量xが滑り始め点Fを超え、傾きが安定した部分での曲線の傾きを動摩擦領域傾きαとする。αの単位はN/mmである。
導体3がベース板101及び押さえ板103に対し滑っているとき、導体3がベース板101及び押さえ板103から受ける垂直抗力Fplは、(式3)により表される。また、導体3がベース板101及び押さえ板103に対し滑っているとき、導体3に加わる引抜力Fdlは(式4)により表される。
Figure 2024052118000004
(式3)において、FP1は、接触位置A1における垂直抗力である。FP2は、接触位置A2における垂直抗力である。FP3は、接触位置A3における垂直抗力である。FPLは、導体3に作用する垂直抗力の合計である。FPLは、FP1、FP2、及びFP3を合計して求められる。σは、ベース板101および押さえ板103の0.2%耐力である。本実施例では、σは33MPaであった。
(式3)、(式4)において、lは、導体3にFPLが作用している時点における、導体3と、ベース板101及び押さえ板103との、導体3の長手方向における接触長である。
Figure 2024052118000005
式(3)、(式4)において、wは、接触位置A1における、導体3と押さえ板103との接触幅である。接触幅wは、押さえ板103に生じた接触痕113の幅を測定して求められる。wは、接触位置A2における、導体3とベース板101との接触幅である。接触幅wは、ベース板101に生じた接触位置A2における接触痕の幅を測定して求められる。wは、接触位置A3における、導体3とベース板101との接触幅である。接触幅wは、ベース板101に生じた接触位置A3における接触痕の幅を測定して求められる。接触幅w~wは、いずれも、導体3の長手方向と直交する方向での長さである。μは動摩擦係数である。
y、l、lについて、(式5)が成立する。xは、チャック間距離の変化量である。また、xは、引抜による導体3の伸び量とyとの和となることから、(式6)が成立する。
Figure 2024052118000006
(式6)におけるAは、表2に示すように、導体3の横断面積である。Aの単位と数値とは表2に示すものである。また、Eはヤング率である。Eの単位と数値とは表2に示すものである。(式5)及び(式6)から、(式7)が導出される。
(式4)に(式7)を代入することで、(式8)が導出される。(式8)における両辺をxで微分することで、(式9)が導出される。(式9)におけるαは、動摩擦領域傾きである。(式9)を変形することで、動摩擦係数μを表す(式10)が導出される。
Figure 2024052118000007
(式10)に各数値を代入することで、動摩擦係数μを算出することができる。w~wは、試験装置100において導体3を滑らせた後、接触位置A1、A2、A3において摺動した跡の幅を測定することで得られる。αは、上述したように、図7、図8に示す曲線から得られる。
算出した動摩擦係数μを表3に示す。
Figure 2024052118000008
端子付電線1B(導体3の材質がECAl(O)である端子付電線1)、1D(導体3の材質がAl-Zr(T5)である端子付電線1)では、端子付電線1A(導体3の材質がECAl(H)である端子付電線1)、1C(導体3の材質がAl-Zr(H)である端子付電線1)に比べて、動摩擦係数μが顕著に大きかった。端子付電線1B、1Dの動摩擦係数μは1以上であった。
表3に、静止摩擦力F、静止摩擦係数μ、及び接触痕寸法を示す。静止摩擦係数μは、以下の式(12)により算出される。FPl0は引き抜く前の導体3に作用する垂直抗力の合計である。FPl0は、(式1)のlに接触長lの値を代入することにより求めることができる。
Figure 2024052118000009
静止摩擦係数μは、動摩擦係数μに比べて、端子付電線1A~1Dの間での差が小さかった。端子付電線1B、1Dでは、動摩擦係数μは、静摩擦係数μより大きかった。
端子付電線1A~1Dにおける、動摩擦係数μと端末抵抗比変化Zとの関係を図9に示す。動摩擦係数μが大きいほど、端末抵抗比変化Zは小さかった。その理由は以下のように推測される。
導体3に用いられる第1の材料の引張強さは、中空部7に用いられる第2の材料の引張強さよりも大きい。そのため、圧縮部10~12を圧縮したとき、中空部7は、導体3よりも、導体3の長手方向において伸び易い。圧縮部11を圧縮したとき、先に形成された圧縮部10、12において、導体3と中空部7との長手方向における伸び量の差に起因して、導体3と中空部7との間で長手方向での滑りが生じる。
導体3と中空部7との間で滑りが始まったとき、動摩擦係数μが大きいほど、導体3の表面が大きく塑性変形し、図12、図13に示すように、中空部7の内周面に大きな凹凸が発生する。凹凸が大きいほど、導体3と中空部7との間のそれ以上の滑りは抑制され易く、導体3と中空部7との内部にひずみが残留し易い。残留したひずみが大きいほど、熱や衝撃が加わるような過酷な環境においても、導体3と中空部7との接触力が維持され易く、端末抵抗比変化Zが増加し難くなる。よって、動摩擦係数μが大きいほど、端末抵抗比変化Zは小さくなる。
このように端末抵抗比変化Zを小さくするためには、先に形成された圧縮部10、12にある中空部7の内周面における凹凸(表面粗さ)を、最後に形成された圧縮部12にある中空部7の内周面における凹凸(表面粗さ)よりも大きくすることが好ましい。圧縮部10の中空部7の内周面における表面粗さ(算術平均粗さR)は、圧縮部11の中空部7の内周面における表面粗さ(算術平均粗さR)の2倍以上であることが好ましく、3倍以上であることがより好ましい。また、圧縮部12の中空部7の内周面における表面粗さ(算術平均粗さR)は、圧縮部11の中空部7の内周面における表面粗さ(算術平均粗さR)の2倍以上であることが好ましく、3倍以上であることがより好ましい。
(5-5)伸び量の測定
圧縮端子5の中空部7内に導体3の露出部を挿入した状態で、幅6mmのダイスを用いて中空部7に対して圧縮を行い、導体3の長手方向における伸び量と、中空部7の長手方向における伸び量とを測定した。圧縮には、6角ダイスを用いた。導体3の材質は、ECAl(O)、ECAl(H)、Al-Zr(T5)とした。中空部7の材質はECAl(O)であった。測定結果を図10に示す。
「端子伸び」は、中空部7の長手方向における伸び量を意味する。「導体伸び」は、導体3の長手方向における伸び量を意味する。「伸び量差」は、中空部7の長手方向における伸び量から、導体3の長手方向における伸び量を差し引いた値を意味する。引張強さが高いほど、導体3の伸び量は小さかった。
6.他の実施形態
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(1)上記の実施形態では、圧縮部10、11、12の数は3であったが、圧縮部の数は4以上であってもよい。圧縮部の数は、例えば、4、5、6、7、8、9・・・とすることができる。
(2)上記の実施形態では、圧縮部10、11、12を形成する順番は、圧縮部10、12、11の順番であったが、他の順番であってもよい。例えば、圧縮部10、11、12を形成する順番は、圧縮部12、10、11の順番であってもよい。この場合、圧縮部12は、隣接する圧縮部11よりも先に形成された圧縮部である。また、圧縮部10は、隣接する圧縮部11よりも先に形成された圧縮部である。そのため、最後に形成された圧縮部11よりも先に形成された圧縮部10、12において、中空部7の内周面における表面粗さ(算術平均粗さR)が大きい凹凸部が発生する。
圧縮部10の中空部7の内周面における表面粗さ(算術平均粗さR)は、圧縮部11の中空部7の内周面における表面粗さ(算術平均粗さR)の2倍以上であることが好ましく、3倍以上であることがより好ましい。
また、圧縮部12の中空部7の内周面における表面粗さ(算術平均粗さR)は、圧縮部11の中空部7の内周面における表面粗さ(算術平均粗さR)の2倍以上であることが好ましく、3倍以上であることがより好ましい。
(4)上記各実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分担させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に発揮させたりしてもよい。また、上記各実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記各実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。
(5)上述した端子付電線1の他、当該端子付電線1を構成要素とするシステム、端子付電線1の製造方法等、種々の形態で本開示を実現することもできる。
[本明細書が開示する技術思想]
[項目1]
導体、及び前記導体を被覆する絶縁層を含む電線と、
前記電線の端部で露出する前記導体が挿入される中空部を有する端子と、
前記導体が挿入された前記中空部を圧縮することで形成された圧縮部と、
を備えた端子付電線であって、
前記導体に用いられる、アルミニウムを主成分とする材料の引張強さは、前記中空部に用いられる、アルミニウムを主成分とする材料の引張強さよりも大きく、
前記圧縮部は、前記導体の長手方向に沿って3つ以上形成され、
3つ以上形成された前記圧縮部のうち、隣接する前記圧縮部よりも先に形成された前記圧縮部にある前記導体の表面において、先に形成された前記圧縮部にある前記中空部の内周面における表面粗さが、最後に形成された前記圧縮部にある前記中空部の内周面における表面粗さよりも大きい
端子付電線。
[項目2]
項目1に記載の端子付電線であって、
前記導体の動摩擦係数は1以上である、
端子付電線。
[項目3]
項目1又は2に記載の端子付電線であって、
前記導体の動摩擦係数は、前記導体の静摩擦係数より大きい、
端子付電線。
[項目4]
項目1~項目3のいずれか1つの項目に記載の端子付電線であって、
前記導体は最終焼鈍材である、
端子付電線。
[項目5]
項目1~項目4のいずれか1つの項目に記載の端子付電線であって、
前記導体の破断伸びは6%以上である、
端子付電線。
1、1A~1D…端子付電線、2…電線、3…導体、4…絶縁層、5…圧縮端子、7…中空部、9…延在部、10~12…圧縮部、100…試験装置、101…ベース板、103…押さえ板、105…溝、107A、107B…ボルト、109A、109B…ナット、111…チャック部、P1~P3…圧縮部

Claims (5)

  1. 導体、及び前記導体を被覆する絶縁層を含む電線と、
    前記電線の端部で露出する前記導体が挿入される中空部を有する端子と、
    前記導体が挿入された前記中空部を圧縮することで形成された圧縮部と、
    を備えた端子付電線であって、
    前記導体に用いられる、アルミニウムを主成分とする材料の引張強さは、前記中空部に用いられる、アルミニウムを主成分とする材料の引張強さよりも大きく、
    前記圧縮部は、前記導体の長手方向に沿って3つ以上形成され、
    3つ以上形成された前記圧縮部のうち、先に形成された前記圧縮部にある前記中空部の内周面における表面粗さが、最後に形成された前記圧縮部にある前記中空部の内周面における表面粗さよりも大きい、
    端子付電線。
  2. 請求項1に記載の端子付電線であって、
    前記導体の動摩擦係数は1以上である、
    端子付電線。
  3. 請求項1又は2に記載の端子付電線であって、
    前記導体の動摩擦係数は、前記導体の静摩擦係数より大きい、
    端子付電線。
  4. 請求項1又は2に記載の端子付電線であって、
    前記導体は最終焼鈍材である、
    端子付電線。
  5. 請求項1又は2に記載の端子付電線であって、
    前記導体の破断伸びは6%以上である、
    端子付電線。
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