JP7125701B2 - 端子付き電線 - Google Patents
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Description
導体は素線を含む。導体は、単線であっても、単線である素線を複数本(3本~1500本、例えば7本)撚り合わせて形成した撚線であってもよい。なお、導体は、一般的には撚線の形態で含まれている。ここで、電線は、裸線である撚線を任意の絶縁樹脂層で覆った被覆線であり、この電線を複数本束ねて1本に収束し外装を組み付けたものがワイヤーハーネスである。
圧着端子は、アルミニウム合金により形成される。圧着端子をアルミニウム合金により形成することにより、銅を用いた場合と比較して導体を軽量化できる。また、圧着端子を、素線と同様にアルミニウム合金とすることにより、異種金属同士を接合させた場合に生じやすい腐食の発生を低減することができる。
端子付き電線に用いられる素線を以下のようにして作製した。各素線の合金番号及び質別記号を表1に示す。
A1070の純アルミニウムを引き抜き加工することにより、直径2mmのアルミニウム線を準備した。次に、引き抜き加工で得られたアルミニウム線を345℃で30分間焼鈍し、その後炉内で冷却して素線を作製した(O(オー)処理)。
A1070の純アルミニウムに代えてA6063のアルミニウム合金を用いた以外は、素線aと同様にして素線を作製した(O(オー)処理)。
引き抜き加工で得られたアルミニウム線を520℃で30分加熱(溶体化処理)した後急冷し、その後室温にて十分な時間冷却した(自然時効)(T4処理)。それ以外は、素線bと同様にして素線を作製した。
引き抜き加工で得られたアルミニウム線を520℃で30分加熱(溶体化処理)した後急冷し、その後175℃で8時間保温し(人工時効)、室温にて十分な時間冷却した(自然時効)。次に、再度175℃で20時間~30時間保温し(人工時効)、室温にて十分な時間冷却した(自然時効)(T6peak-aged)。それ以外は、素線bと同様にして素線を作製した。
端子付き電線に用いられる圧着端子を以下のようにして作製した。各圧着端子の合金番号及び質別記号を表2に示す。
A1050の純アルミニウムを圧延加工して厚さ1.0mmのアルミニウム板を作製した。そして、加工硬化の影響を除去するため、アルミニウム板を345℃で30分間焼鈍し、その後炉内で冷却した(O(オー)処理)。
A1050の純アルミニウムに代えてA6101のアルミニウム合金を用いた。また、焼鈍に代えて、アルミニウム板を520℃で30分加熱(溶体化処理)した後急冷し、その後室温にて十分な時間冷却し(自然時効)、圧着端子を成型した。それ以外は、圧着端子Aと同様にして圧着端子を作製した(T4処理)。
A1050の純アルミニウムに代えてA6101のアルミニウム合金を用いた。また、焼鈍に代えて、アルミニウム板を520℃で30分加熱(溶体化処理)した後急冷し、その後175℃で8時間保温し(人工時効)、室温にて十分な時間冷却した(自然時効)。その後、圧着端子を成型した(T6under-aged)。それ以外は、圧着端子Aと同様にして圧着端子を作製した。
A1050の純アルミニウムに代えてA6101のアルミニウム合金を用いた。また、焼鈍に代えて、アルミニウム板を510℃で30分加熱(溶体化処理)した後、175℃で8時間保温し(人工時効)、室温にて十分な時間冷却した(自然時効)。次に、再度175℃で20時間~30時間保温し(人工時効)、室温にて十分な時間冷却した(自然時効)(T6peak-aged)。その後、圧着端子を成型した(T6peak-aged)。それ以外は、圧着端子Aと同様にして圧着端子を作製した。
次に、素線a~素線dの各素線に、圧着端子A~圧着端子Dの各圧着端子を圧着させて、端子付き電線をそれぞれ作製した。各端子付き電線の詳細を表3に示す。なお、図13に示すように、素線69に圧着端子68を圧着させる際には市販の圧着工具を用い、圧着部70のクリンプハイトを約2.5mmとした。
素線a~素線dのビッカース硬さと導電率をそれぞれ測定した。また、圧着端子A~圧着端子Dのビッカース硬さと電気抵抗をそれぞれ測定した。これらの結果を表1及び表2並びに図14及び図15にそれぞれ示す。さらに、実施例及び比較例の端子付き電線の電気抵抗及び引抜荷重をそれぞれ測定した。これらの結果を表3に示す。
ビッカース硬さ(Hv)は、株式会社明石製作所製の微小硬度計MVK-C7を用い、JIS Z2244:2009に従って、得られた試験サンプル表面を測定することにより評価した。なお、試験温度は25℃、試験力は100gfとした。
素線及び圧着端子の導電率(%IACS)はJIS H0505に準拠して測定した。具体的には、電気抵抗を四端子法にて測定した後、導電率を算出した。なお、素線の電気抵抗は、端子付き電線から圧着した圧着端子を取り外した後に、素線の抵抗を四端子法にて測定した。
端子付き電線の電気抵抗(mΩ)は、図16の斜線部71で示すように、四端子法により素線69と圧着端子68の接続部周辺を測定した。なお、再現性を評価するため、各例の端子付き電線を各10本ずつ作製して評価した。
端子付き電線の圧着端子と素線とをそれぞれチャックで挟み、27℃雰囲気下、25mm/分の速度で引張試験を実施した。そして、引張試験において、荷重が最大となった時の値を引抜荷重(N)とした。なお、再現性を評価するため、各例の端子付き電線を各10本ずつ作製して評価した。
また、引張試験後の素線の外観を目視により観察し、以下の形態に分類した。なお、再現性を評価するため、各例の端子付き電線を各10本ずつ作製して評価した。
A:素線が切断されずに圧着端子から引き抜かれている(図17参照)。
B:素線が圧着端子との圧着部周辺において切断されている(図18参照)。
C:素線が圧着端子との圧着部より手前において切断されている(図19参照)。
D:試験片によって結果が異なり、上記A~Cのいずれの試験片も観察された。
31 導体
10 圧着端子
Claims (4)
- ビッカース硬さが50Hv以上であり、アルミニウム合金により形成された素線を含む導体と、
前記導体に対して圧着して接続され、アルミニウム合金により形成され、ビッカース硬さが70Hv以上である圧着端子と、
を備え、
前記圧着端子を形成するアルミニウム合金は、Siが0.30原子%~0.7原子%、Feが0.50原子%以下、Cuが0.10原子%以下、Mnが0.03原子%以下、Mgが0.35原子%~0.8原子%、Crが0.03原子%以下、Znが0.10原子%以下、Bが0.06原子%以下、残部がAl及び不可避不純物であり、
前記圧着端子にセレーション構造が設けられていない端子付き電線。 - 前記素線を形成するアルミニウム合金は、Siが0.20原子%~0.6原子%、Feが0.35原子%以下、Cuが0.10原子%以下、Mnが0.10原子%以下、Mgが0.45原子%~0.9原子%、Crが0.10原子%以下、Znが0.10原子%以下、Tiが0.10原子%以下、並びに、残部がAl及び不可避不純物である請求項1に記載の端子付き電線。
- 前記素線はT4又はT6処理されている、請求項1又は2に記載の端子付き電線。
- 前記圧着端子はT6処理されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の端子付き電線。
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