JP2024051645A - 懸架装置 - Google Patents

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準 福原
謙一郎 金子
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Abstract

【課題】閉塞部材の密着部の外側に異物が堆積し続けないようにすることができる技術を提供する。【解決手段】ロッド20と外シリンダ11との隙間を塞ぐオイルシール80と、ロッド20とともに移動するバンプラバー100と、ロッド20が挿入される貫通孔917及び貫通孔921が形成されているとともに、オイルシール80とバンプラバー100との間に設けられて、外シリンダ11からのロッド20の突出量が少なくなったときにバンプラバー100のオイルシール80側への移動を規制するバンプストッパキャップ90と、を備え、バンプラバー100は、バンプストッパキャップ90と接触する先端部110からロッド20の軸方向に予め定められた間隔を開けた部位に、バンプストッパキャップ90と接触して圧縮したときにロッド20の外周面211と接触するように、外周面211と対向する内周面105からロッド20側に突出した凸部120を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、懸架装置に関する。
従来、異物の介在によってオイルシールのリップとピストンロッドとの間に損傷が生ずることを防止する技術が提案されている。
例えば、特許文献1に記載されたショックアブソーバにおいては、外筒とピストンロッドとはオイルシールによって密閉され、内筒内にオイル室、内筒と外筒との間にリザーバ室をそれぞれ形成する。オイル室とリザーバ室とはロッドガイドによって区画され、圧力開放孔によって連絡する一方、オイル室の内圧がある圧力を超えたときに開放されるチェックリップによって密閉されている。オイル室の油圧の高まりに応じてチェックリップが開放され、余剰オイルが圧力開放孔を介してリザーバ室に流れ込むと、オイルに含まれている異物がフィルタに捕捉される。
特開2019-27547号公報
懸架装置においては、シリンダとロッドとの間を塞ぐ閉塞部材(特許文献1においてはオイルシール)におけるロッドとの密着部(例えばリップ)の外側に異物(例えばダスト)が堆積するおそれがある。異物が堆積し続けると、閉塞部材の密着部とロッドとの間に損傷が生じ、オイル漏れが生じるおそれがあるため、異物が堆積し続けないようにすることが望ましい。
本発明は、閉塞部材の密着部の外側に異物が堆積し続けないようにすることができる懸架装置を提供することを目的とする。
かかる目的のもと完成させた本発明は、棒状のロッドと、前記ロッドの一方の端部が挿入される第1挿入孔が形成されたシリンダと、前記第1挿入孔と前記ロッドとの隙間を塞ぐ閉塞部材と、前記ロッドの他方の端部側に設けられて前記ロッドとともに移動する弾性部材と、前記ロッドが挿入される第2挿入孔が形成されているとともに、前記閉塞部材と前記弾性部材との間に設けられて、前記シリンダからの前記ロッドの突出量が少なくなったときに前記弾性部材の前記閉塞部材側への移動を規制する規制部材と、を備え、前記弾性部材は、前記規制部材と接触する先端部から前記ロッドの軸方向に予め定められた間隔を開けた部位に、前記規制部材と接触して圧縮したときに前記ロッドの外周面と接触するように、前記外周面と対向する内周面から前記ロッド側に突出した凸部を有する、懸架装置である。
ここで、前記先端部は、前記内周面から前記ロッド側に突出した第1突起を有し、前記凸部における、前記内周面から前記ロッド側に最も突出した第2突起は、前記第1突起よりも前記ロッド側に突出していても良い。
また、前記第2突起は、前記圧縮したときには前記第2突起よりも前記閉塞部材側の空気を前記第2突起よりも前記他方の端部側に漏れないように前記ロッドと接触しても良い。
また、前記第2突起は、前記シリンダからの前記ロッドの突出量が多くなるときには前記第2突起よりも前記他方の端部側の空気が前記閉塞部材側に流入することを許容しても良い。
また、前記第2挿入孔における前記弾性部材側の径は、前記閉塞部材側の径よりも小さくても良い。
また、前記規制部材は、前記シリンダの外周部を覆う筒状部と、前記閉塞部材と前記弾性部材との間に設けられるように前記筒状部から前記ロッド側に突出した突出部とを有し、前記突出部には、前記閉塞部材及び前記ロッドとの間の空間と外部空間とを連通する連通孔が形成されていても良い。
あるいは、前記規制部材は、前記シリンダの外周部を覆う筒状部と、前記閉塞部材と前記弾性部材との間に設けられるように前記筒状部から前記ロッド側に突出した突出部とを有し、前記閉塞部材、前記シリンダ、前記筒状部には、前記突出部、前記閉塞部材及び前記ロッドにて囲まれた空間と外部空間とを連通する連通路が形成されていても良い。
本発明によれば、閉塞部材の密着部の外側に異物が堆積し続けないようにすることができる。
懸架装置の概略構成を示す図である。 図1のII部の拡大図の一例である。 バンプラバーが圧縮した状態の一例を示す図である。 第2実施形態に係る懸架装置の断面図の一例である。 第3実施形態に係る懸架装置の断面図の一例である。 第4実施形態に係る懸架装置の断面図の一例である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、懸架装置1の概略構成の一例を示す図である。
図2は、図1のII部の拡大図の一例である。
懸架装置1は、ストラット式サスペンションであり、図1に示すように、シリンダ装置の一例としての油圧緩衝装置2と、油圧緩衝装置2の外側に配置されたコイルスプリング3とを備えている。また、懸架装置1は、コイルスプリング3における、後述するロッド20の軸方向の一方の端部側(図1では下側)を支持する下スプリングシート4を備えている。以下では、後述するロッド20の軸方向を、単に「軸方向」と称する場合がある。さらに、懸架装置1は、コイルスプリング3における、軸方向の他方の端部側(図1では上側)の端部を支持する上スプリングシート5を備えている。以下では、「軸方向の一方の端部側」を単に「下側」、「軸方向の他方の端部側」を単に「上側」と称する場合がある。
また、懸架装置1は、上側の端部に取り付けられて、この懸架装置1を車両に取り付けるための車体側取付ブラケット6と、後述するシリンダ部10における下側の端部に固定されて、懸架装置1を車輪に取り付けるための車輪側取付ブラケット7とを備えている。また、懸架装置1は、車体側取付ブラケット6に取り付けられて後述するロッド20が縮む際の衝撃を緩和するバンプラバー100を備えている。
(油圧緩衝装置2)
以下、油圧緩衝装置2について詳述する。
油圧緩衝装置2は、図1に示すように、複筒型式油圧緩衝装置であり、シリンダ部10と、ロッド20と、ピストン部30と、ボトム部40と、を備えている。また、油圧緩衝装置2は、ロッド20が伸びる際の衝撃を緩和するために、ロッド20に固定されたリバウンドシート50と、リバウンドシート50の上側に配置された環状の弾性部材であるリバウンドラバー51とを備えている。
〔シリンダ部10〕
シリンダ部10は、薄肉円筒状の外シリンダ11と、外シリンダ11内に収容される薄肉円筒状の内シリンダ12とを備えている。外シリンダ11および内シリンダ12は、円筒の中心線方向が軸方向と一致するように配置されている。外シリンダ11は、円筒状の上部が内側に折り曲げられる、所謂ロールカシメが施されることで成形された折曲部115を有する。折曲部115における内側の端部が、ロッド20の下端部が挿入される第1挿入孔116として機能する。
また、シリンダ部10は、下側の端部を塞ぐ底蓋13を備えている。そして、シリンダ部10は、内シリンダ12の外周面と外シリンダ11の内周面とで、リザーバ室Rを形成している。外シリンダ11内部には流体の一例としてのオイルが充填されている。なお、外シリンダ11内には、水等の液体や、空気等の気体が充填されていても良い。以下の説明においては、外シリンダ11の中心線から半径方向において中心線側を「内側」と称し、中心線側とは反対側を「外側」と称する場合もある。
シリンダ部10は、外シリンダ11の内側に配置されて内シリンダ12における上側の端部を塞ぐとともにロッド20を移動(摺動)可能に支持するロッドガイド部60と、外シリンダ11における上側の端部に装着されたバンプストッパキャップ(以下、「キャップ」と称する場合がある。)90とを備えている。また、シリンダ部10は、外シリンダ11の上部に、外シリンダ11内のオイルの漏れや外シリンダ11内への異物の混入を防ぐオイルシール80を備えている。
〔ロッド20〕
ロッド20は、中実または中空の棒状の部材であり、円柱状または円筒状のロッド部21を有している。また、ロッド20は、下側の端部にピストン部30を取り付けるための下側取付部22と、上側の端部に車体側取付ブラケット6を取り付けるための上側取付部23とを有している。下側取付部22および上側取付部23の端部には雄ねじが形成されている。
ロッド20における下側の端部にリバウンドシート50が固定されている。
〔ピストン部30〕
ピストン部30は、ピストン31と、ピストン31に形成された複数の油路の内の一部の油路における下側の端部を塞ぐ下側バルブ群32と、ピストン31に形成された一部の油路における上側の端部を塞ぐ上側バルブ群33と、を備えている。
ピストン31は、その外周面に設けられた、ピストン31の外周面と内シリンダ12の内周面との間の隙間をシールする部材を介して内シリンダ12の内周面に接触し、内シリンダ12内のオイルが封入された空間を、ピストン31よりも下側の第1油室Y1と、ピストン31よりも上側の第2油室Y2とに区画する。
〔ボトム部40〕
ボトム部40は、軸方向に貫通する複数の油路を有するバルブボディ41と、バルブボディ41の下側に設けられる下側バルブ42と、バルブボディ41の上側に設けられる上側バルブ43とを備えている。
ボトム部40のバルブボディ41は、第1油室Y1とリザーバ室Rとを区画する。
〔ロッドガイド部60〕
ロッドガイド部60は、内側に配置された薄肉円筒状のガイド61と、ガイド61を内側に保持するガイドケース70とを備えている。
ガイド61の内径は、内側に挿入されたロッド20の外径よりも少しだけ大きく設定されている。例えば、ガイド61の内径は、ロッド20の外径よりも0.1mm~1mm大きい。ガイド61は、内周面が、ロッド20の外周面211に接触するため、ガイドケース70よりも耐摩耗性に優れた材質にて成形されている。
ガイドケース70は、内側に設けられた円筒状の内側円筒状部71と、内側円筒状部71の外側に設けられた円筒状の外側円筒状部72とを有している。内側円筒状部71と外側円筒状部72とは、内側円筒状部71における軸方向の上側の部位の外周面と、外側円筒状部72における軸方向の下側の部位の内周面とが結合するように一体的に成形されていることが好ましい。
内側円筒状部71の内側にガイド61が嵌め込まれている。
外側円筒状部72は、内シリンダ12の上側において、ロッド20と外シリンダ11との間に配置されている。外側円筒状部72の外径は、外シリンダ11の上部の内径よりも小さい。
外側円筒状部72には、内側における上端部に上端面720から凹んだ内側凹部721と、外側における上端部に上端面720から凹んだ外側凹部722とが形成されている。
内側凹部721における上側の開口部には面取りが施されている。
外側凹部722は、円筒状に凹んでいるとともに、外側円筒状部72における外径が上側に行くに従って徐々に小さくなるように形成されている。
なお、ガイドケース70は、鉄鋼等の金属やポリテトラフルオロエチレン等の非金属材料にて成形されていることを例示することができる。
〔オイルシール80〕
オイルシール80は、鉄鋼等の金属にて成形された円環状のリング81と、合成ゴム等の弾性率が低い材料にて成形された弾性部82とを有している。オイルシール80は、リング81に弾性部82が例えば焼付け接着されることで成形されており、リング81は、弾性部82を保持する。オイルシール80は、ロッドガイド部60の上側に配置されているとともに、外シリンダ11の上部が内側に折り曲げられる、所謂ロールカシメが施されることで外シリンダ11に保持されている。
弾性部82は、リング81よりも下側に設けられて、くさび状の断面形状をなすとともに、環状のばねに押されてロッド20の外周面211の全周に密着するシールリップ部821を有している。また、弾性部82は、リング81よりも上側に設けられて、ロッド20の外周面211の全周に密着することで外部からのダストの侵入を抑制するダストリップ822を有している。
また、弾性部82は、リング81の外周部から下方外側に軸方向に傾斜する方向に全周に亘って突出した外周シール部823を有している。外周シール部823は、ロッドガイド部60のガイドケース70の外側凹部722に位置して、外シリンダ11の内周面に接触することで、ガイドケース70の外周面と外シリンダ11の内周面との間の隙間からオイルが漏れることを抑制する。
また、弾性部82は、リング81の内周部から下方外側に軸方向に傾斜する方向に全周に亘って突出した中央シール部824を有している。中央シール部824は、ガイドケース70の外側円筒状部72の内側凹部721における下部の角部に接触することで、外側円筒状部72の上端面720にオイルが向かうことを抑制する。
リング81は、薄い円筒状であり、内径がロッド20の外径よりも大きく、外径が外シリンダ11の上部の内径よりも小さくてガイドケース70の外側円筒状部72の外径以上であることを例示することができる。
〔キャップ90〕
キャップ90は、外シリンダ11と同等の肉厚の薄肉部材91と、薄肉部材91の上側に配置されるとともに薄肉部材91の肉厚よりも大きな肉厚の厚肉部材92とを備えている。
薄肉部材91は、円筒状の円筒状部911と、円筒状部911における上端部から内側に突出した突出部912とを有する。円筒状部911は、内周面の径が、外シリンダ11の外周面の径と略同一である。円筒状部911が外シリンダ11に固定されることで、キャップ90が外シリンダ11に固定される。円筒状部911を外シリンダ11に固定する方法は特に限定されない。例えば、溶接、溶着、接着であることを例示することができる。あるいは、円筒状部911を外シリンダ11に圧入しても良い。
突出部912は、外側の部位に設けられて外シリンダ11の折曲部115の上側に配置される外周部913と、外周部913よりも内側であって上側に設けられる内周部914と、外周部913と内周部914とを接続する接続部915とを有する。
接続部915は、下側から上側に行くに従って径が徐々に小さくなるように成形されている。これにより、内周部914の軸方向の位置がオイルシール80のダストリップ822よりも上側となり、内周部914とオイルシール80のリング81との間に第1空間S1が形成される。また、内周部914の内側には貫通孔917が形成されており、貫通孔917の径は、ダストリップ822の上端部の外径よりも大きい。それゆえ、内周部914とダストリップ822との隙間を通って空気が第1空間S1内に流入することが可能になっている。
薄肉部材91は、絞り加工にて金属を用いて成形されていることを例示することができる。
厚肉部材92は、内側に貫通孔921が形成された円盤状の部材である。貫通孔921は、ロッド20のロッド部21の外径よりも大きく、薄肉部材91の貫通孔917の径よりも小さい。
厚肉部材92は、金属にて成形され、例えば、溶接、溶着、接着にて薄肉部材91に固定されている。ただし、厚肉部材92は、樹脂や、合成ゴム等の弾性率が低い材料で成形され、例えば、溶着や接着にて薄肉部材91に固定されていても良い。
以上のように構成された油圧緩衝装置2は、以下のようにして組み立てられる。
底蓋13と一体となった外シリンダ11内にボトム部40を挿入するとともに、内シリンダ12を挿入する。その後、ピストン部30やリバウンドシート50が取付けられたロッド20を、ピストン部30側から内シリンダ12内に挿入するとともに、リバウンドラバー51を内シリンダ12内に挿入する。
その後、外シリンダ11内にロッドガイド部60を挿入する。その際、内シリンダ12内に、ロッドガイド部60のガイドケース70の内側円筒状部71を挿入し、外側円筒状部72の下端面を内シリンダ12の上端面に接触させる。内シリンダ12は、ボトム部40のバルブボディ41と、ロッドガイド部60のガイドケース70の外側円筒状部72とにより、軸方向に移動することが抑制されるとともに、ボトム部40のバルブボディ41とガイドケース70の内側円筒状部71とにより、半径方向に移動することが抑制される。
外シリンダ11内にロッドガイド部60を挿入した後、オイルシール80のリング81の下端面810がガイドケース70の外側円筒状部72の上端面720に接触するまでオイルシール80を外シリンダ11内に挿入する。
オイルシール80を外シリンダ11内に挿入する前の状態では、オイルシール80の弾性部82の外周シール部823の下端部の外径は、外シリンダ11の上端部の内径よりも大きい。そして、オイルシール80が外シリンダ11内に挿入されることで、オイルシール80の外周シール部823が内側に弾性変形し、外シリンダ11の内周面に接触する。
また、中央シール部824は、オイルシール80が外シリンダ11内に挿入されることで、ガイドケース70の外側円筒状部72における内側凹部721の面に接触する。
ガイドケース70の上にオイルシール80を組み付けた後は、例えばロールカシメを施し、外シリンダ11の上部を内側に折り曲げる。その際、外シリンダ11の上端部が、オイルシール80のリング81の上端面に接触するまで折り曲げ、折曲部115を構成する。
その後、キャップ90の外周部913が外シリンダ11の折曲部115に接触するまで、キャップ90を外シリンダ11に被せる。
(バンプラバー100)
バンプラバー100は、合成ゴム等の弾性率が低い材料にて成形されるとともに、ロッド20のロッド部21の外周面211の周囲に設けられた円筒状の弾性部材である。
バンプラバー100は、軸方向の下側の端部である先端部110に、内周面105から内側に突出した第1突起111を有している。また、バンプラバー100は、先端部110よりも上側に、内周面105から内側に突出した凸部120を有している。凸部120は、内側に最も突出した第2突起121を有している。第2突起121の突出量は、第1突起111の突出量以上である。言い換えれば、バンプラバー100が弾性変形していない状態で、第2突起121における内側の端部とロッド部21の外周面211との隙間が、第1突起111における内側の端部とロッド部21の外周面211との隙間以下である。
以上のようにバンプラバー100が構成されることで、ロッド部21の外周面211、先端部110、内周面105及び凸部120にて囲まれた第2空間S2が形成される。
図3は、バンプラバー100が圧縮した状態の一例を示す図である。
図3に示すように、ロッド20が縮んでバンプラバー100がキャップ90の厚肉部材92に衝突すると、バンプラバー100が車体側取付ブラケット6とキャップ90とにより力を受け圧縮した状態となる。バンプラバー100が圧縮すると、第2空間S2の容積が小さくなるとともに、バンプラバー100の第2突起121がロッド部21の外周面211に接触する。これにより、第2空間S2内に存在していた空気が、ロッド部21とキャップ90の厚肉部材92との隙間、及び、オイルシール80のダストリップ822とキャップ90の内周部914との隙間を通って第1空間S1内に流入する。そして、第2空間S2から第1空間S1内に流入する空気により、オイルシール80のダストリップ822上の異物が飛ばされる。
また、ロッド部21とキャップ90の厚肉部材92との隙間は、ロッド部21とキャップ90の内周部914との隙間よりも小さいので、空気が第2空間S2から第1空間S1内に流入する過程で、ロッド部21と厚肉部材92との隙間を通るときに圧力が高まる。これにより、オイルシール80のダストリップ822とキャップ90の内周部914との隙間を通る空気の風速が大きくなる。この構成により、第2空間S2から第1空間S1内に流入する空気により、オイルシール80のダストリップ822上の異物が飛ばされ易くなる。
以上説明したように、懸架装置1は、棒状のロッド20と、ロッド20の下側の端部が挿入される第1挿入孔116が形成された外シリンダ11と、第1挿入孔116とロッド20との隙間を塞ぐオイルシール80(閉塞部材の一例)と、ロッド20の上側の端部側に設けられてロッド20とともに移動するバンプラバー100(弾性部材の一例)と、を備える。また、懸架装置1は、ロッド20が挿入される貫通孔917及び貫通孔921(第2挿入孔の一例)が形成されているとともに、オイルシール80とバンプラバー100との間に設けられて、外シリンダ11からのロッド20の突出量が少なくなったときにバンプラバー100のオイルシール80側への移動を規制するキャップ90(規制部材の一例)を備える。そして、バンプラバー100は、キャップ90と接触する先端部110からロッド20の軸方向に予め定められた間隔を開けた部位に、キャップ90と接触して圧縮したときにロッド20の外周面211と接触するように、外周面211と対向する内周面105からロッド20側に突出した凸部120を有する。
以上のように構成された懸架装置1においては、バンプラバー100がキャップ90と接触して圧縮したときに第2空間S2から第1空間S1内に流入する空気により、オイルシール80のダストリップ822上の異物が飛ばされる。その結果、ダストリップ822上に異物が堆積し続け難くなる。なお、上記予め定められた間隔は、バンプラバー100がキャップ90と接触して圧縮したときに、オイルシール80のダストリップ822上の異物(例えばダスト)を飛ばすのに十分な空気を送ることができる容積の第2空間S2を形成するように設定される。例えば、上記予め定められた間隔は、弾性変形していない状態におけるバンプラバー100の軸方向の長さの5%~20%であることを例示することができる。
また、先端部110は、内周面105からロッド20側に突出した第1突起111を有し、凸部120における、内周面105からロッド20側に最も突出した第2突起121は、第1突起111よりもロッド20側に突出している。これにより、第2空間S2内の空気が第1空間S1内に流入し易くなる。
また、第2突起121は、バンプラバー100がキャップ90と接触して圧縮したときには第2突起121よりもオイルシール80側の空気、例えば、第2空間S2内の空気を第2突起121よりも上側に漏れないようにロッド20と接触する。これにより、第2空間S2内の空気を確度高く第1空間S1内に流入させることができる。なお、外シリンダ11からのロッド20の突出量が多くなり、バンプラバー100が伸びたときには、第2空間S2内に空気が流入する。
また、キャップ90に形成された貫通孔917及び貫通孔921の内、バンプラバー100側に形成された貫通孔921の径は、オイルシール80側に形成された貫通孔917の径よりも小さい。これにより、オイルシール80のダストリップ822とキャップ90の内周部914との隙間を通る空気の風速が大きくなる。この構成により、第2空間S2から第1空間S1内に流入する空気により、オイルシール80のダストリップ822上の異物が飛ばされ易くなる。
<第2実施形態>
図4は、第2実施形態に係る懸架装置200の断面図の一例である。
第2実施形態に係る懸架装置200は、第1実施形態に係る懸架装置1に対して、キャップ90に相当するキャップ290が異なる。以下、第1実施形態と異なる点について説明する。第1実施形態と第2実施形態とで、同じものについては同じ符号を用い、その詳細な説明は省略する。
第2実施形態に係るキャップ290は、薄肉部材91に、第1空間S1と外部とを連通する連通孔250が形成されている点が第1実施形態に係るキャップ90と異なる。
連通孔250は、薄肉部材91を半径方向に貫通するように形成されていることを例示することができる。より具体的には、連通孔250は、図4に示すように、外周部913及び接続部915を半径方向に貫通するように形成されている。ただし、連通孔250は、接続部915のみを半径方向に貫通するように形成されていても良い。
なお、連通孔250は、周方向に複数形成されていても良い。
以上説明したように、懸架装置200においては、キャップ290は、外シリンダ11の外周部を覆う円筒状部911(筒状部の一例)と、オイルシール80とバンプラバー100との間に設けられるように円筒状部911からロッド20側に突出した突出部912とを有する。そして、突出部912には、オイルシール80及びロッド20との間の内部空間の一例としての第1空間S1と外部空間S0とを連通する連通孔250が形成されている。
以上のように構成された懸架装置200においては、バンプラバー100がキャップ290と接触して圧縮したときに、第2空間S2から第1空間S1内に空気が流入し易くなるとともに、空気の風速が大きくなる。その結果、ほこりが飛ばされ易くなり、ダストリップ822上に異物が堆積し続け難くなる。
<第3実施形態>
図5は、第3実施形態に係る懸架装置300の断面図の一例である。
第3実施形態に係る懸架装置300は、第1実施形態に係る懸架装置1に対して、オイルシール80、外シリンダ11、キャップ90にそれぞれ相当するオイルシール380、外シリンダ311、キャップ390が異なる。以下、第1実施形態と異なる点について説明する。第1実施形態と第3実施形態とで、同じものについては同じ符号を用い、その詳細な説明は省略する。
第3実施形態に係る懸架装置300においては、第1空間S1と外部とを連通する連通路350が形成されている点が第1実施形態に係る懸架装置1と異なる。連通路350は、オイルシール380、外シリンダ311、キャップ390を通るように形成されている。以下、より具体的に説明する。
オイルシール380は、リング81に、上面から凹んだ凹部381が形成されている。
外シリンダ311には、折曲部115の下側であって、オイルシール380のリング81が嵌め込まれた部位に、半径方向に貫通する貫通孔315が形成されている。
キャップ390には、薄肉部材91の円筒状部911に、内周面から凹むとともに軸方向に延びる溝395が形成されている。溝395は、薄肉部材91における上部から下端部まで形成されている。
そして、オイルシール380の凹部381、外シリンダ311の貫通孔315、キャップ390の溝395が相互に連通するように設けられることで、連通路350を形成する。
以上説明したように、懸架装置300においては、キャップ390は、外シリンダ311の外周部を覆う円筒状部911(筒状部の一例)と、オイルシール380とバンプラバー100との間に設けられるように円筒状部911からロッド20側に突出した突出部912とを有する。そして、オイルシール380、外シリンダ311、円筒状部911には、突出部912、オイルシール380及びロッド20にて囲まれた内部空間の一例としての第1空間S1と外部空間S0とを連通する連通路350が形成されている。
以上のように構成された懸架装置300においては、バンプラバー100がキャップ390と接触して圧縮したときに、第2空間S2から第1空間S1内に空気が流入し易くなるとともに、空気の風速が大きくなる。その結果、ほこりが飛ばされ易くなり、ダストリップ822上に異物が堆積し続け難くなる。
なお、第2実施形態に係る連通孔250を、第3実施形態に係る懸架装置300に適用しても良い。
<第4実施形態>
図6は、第4実施形態に係る懸架装置400の断面図の一例である。
第4実施形態に係る懸架装置400は、第2実施形態に係る懸架装置200に対して、バンプラバー100に相当するバンプラバー410が異なる。以下、第1実施形態と異なる点について説明する。第1実施形態と第4実施形態とで、同じものについては同じ符号を用い、その詳細な説明は省略する。
第4実施形態に係るバンプラバー410は、第2実施形態に係るバンプラバー100に対して、凸部120に相当する凸部420が異なる。凸部420は、内側に最も突出した第2突起421を有している。そして、第2突起421の径は、ロッド部21の外周面211の径よりも小さい。それゆえ、第2突起421は、第2実施形態に係る第2突起121と異なり、バンプラバー410が弾性変形していない状態でも、ロッド部21の外周面211と接触する。
そして、第2突起421は、以下のように構成されている。つまり、第2突起421は、外シリンダ11からのロッド20の突出量が多くなる圧縮行程のときには、第2突起421よりもオイルシール80側の空気を第2突起421よりも上側に漏れないようにロッド20と接触する。他方、第2突起421は、外シリンダ11からのロッド20の突出量が多くなる伸長行程のときには、第2突起421よりも上側の空気が第2突起421よりもオイルシール80側に流入することを許容する。すなわち、第2突起421は、逆止弁として機能するように構成されている。
以上のように構成された懸架装置400においては、圧縮行程においてバンプラバー410がキャップ290と接触して圧縮したときに、確度高く第2空間S2から第1空間S1内に空気を流入させることができる。その結果、確度高くダストリップ822上に異物が堆積し続け難くすることができる。他方、伸長行程においては、バンプラバー410がキャップ290と接触して圧縮していたとしても、第2突起421よりも上側の空気が第2突起421よりもオイルシール80側に流入することを許容するので、第2空間S2が負圧にならないようにすることができる。その結果、第1空間S1から第2空間S2内に空気が戻ることを抑制することができる。
なお、第3実施形態に係る連通路350を、第4実施形態に係る懸架装置400に適用しても良い。
また、第1実施形態に係る懸架装置1及び第3実施形態に係る懸架装置300において、第2突起121を、第2突起421と同様に逆止弁として機能するように構成しても良い。ただし、かかる場合において、第2突起121は、バンプラバー100が弾性変形していない状態では、ロッド部21の外周面211と接触していなくても良い。
1,200,300,400…懸架装置、2…油圧緩衝装置、10…シリンダ部、11,311…外シリンダ(シリンダの一例)、12…内シリンダ、20…ロッド、60…ロッドガイド部、80,380…オイルシール(閉塞部材の一例)、81…リング、82…弾性部、90,290,390…バンプストッパキャップ(規制部材の一例)、100,410…バンプラバー(弾性部材の一例)、105…内周面、110…先端部、111…第1突起、116…第1挿入孔、120…凸部、121,421…第2突起、211…外周面、250…連通孔、350…連通路、822…ダストリップ、917,921…貫通孔、S1…第1空間、S2…第2空間

Claims (7)

  1. 棒状のロッドと、
    前記ロッドの一方の端部が挿入される第1挿入孔が形成されたシリンダと、
    前記第1挿入孔と前記ロッドとの隙間を塞ぐ閉塞部材と、
    前記ロッドの他方の端部側に設けられて前記ロッドとともに移動する弾性部材と、
    前記ロッドが挿入される第2挿入孔が形成されているとともに、前記閉塞部材と前記弾性部材との間に設けられて、前記シリンダからの前記ロッドの突出量が少なくなったときに前記弾性部材の前記閉塞部材側への移動を規制する規制部材と、
    を備え、
    前記弾性部材は、前記規制部材と接触する先端部から前記ロッドの軸方向に予め定められた間隔を開けた部位に、前記規制部材と接触して圧縮したときに前記ロッドの外周面と接触するように、前記外周面と対向する内周面から前記ロッド側に突出した凸部を有する、
    懸架装置。
  2. 前記先端部は、前記内周面から前記ロッド側に突出した第1突起を有し、
    前記凸部における、前記内周面から前記ロッド側に最も突出した第2突起は、前記第1突起よりも前記ロッド側に突出している、
    請求項1に記載の懸架装置。
  3. 前記第2突起は、前記圧縮したときには前記第2突起よりも前記閉塞部材側の空気を前記第2突起よりも前記他方の端部側に漏れないように前記ロッドと接触する、
    請求項2に記載の懸架装置。
  4. 前記第2突起は、前記シリンダからの前記ロッドの突出量が多くなるときには前記第2突起よりも前記他方の端部側の空気が前記閉塞部材側に流入することを許容する
    請求項3に記載の懸架装置。
  5. 前記第2挿入孔における前記弾性部材側の径は、前記閉塞部材側の径よりも小さい、
    請求項1に記載の懸架装置。
  6. 前記規制部材は、前記シリンダの外周部を覆う筒状部と、前記閉塞部材と前記弾性部材との間に設けられるように前記筒状部から前記ロッド側に突出した突出部とを有し、
    前記突出部には、前記閉塞部材及び前記ロッドとの間の空間と外部空間とを連通する連通孔が形成されている、
    請求項1に記載の懸架装置。
  7. 前記規制部材は、前記シリンダの外周部を覆う筒状部と、前記閉塞部材と前記弾性部材との間に設けられるように前記筒状部から前記ロッド側に突出した突出部とを有し、
    前記閉塞部材、前記シリンダ、前記筒状部には、前記突出部、前記閉塞部材及び前記ロッドにて囲まれた空間と外部空間とを連通する連通路が形成されている、
    請求項1に記載の懸架装置。
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