JP2024051631A - 収集装置、制御方法、および、プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】産業機械から機器情報を収集する際に発生したエラーについて、いずれの機器情報でエラーが発生しているのかを把握することができる収集装置を提供する。【解決手段】収集装置は、機械の機器情報を収集する所定のタイミングが到来したか否かを判断する判断部14と、機器情報を収集するために機器情報項目およびその値を定義した機器情報定義ファイルを格納する記憶部12と、機器情報定義ファイルをもとに機械から機器情報を収集する収集部11と、備え、収集部11は、さらに、判断部の通知をもとに機器情報を収集できた場合は収集できた前記機器情報の値を記憶部12に通知し、機器情報を収集できなかった場合には、エラー情報を記憶部12に通知する。【選択図】図2
Description
本発明は、収集装置、制御方法、および、そのプログラムに関する。
工作機械のような産業機械から取得されるデータを、様々な通信規格によって伝えることが行われている。例えば、このような通信規格にMTConnect規格がある(非特許文献1参照)。ユーザは、これら通信規格を用いて、産業機械に関する各種情報(例えば、動作、状態、又は、制御に関する情報)である機器情報について、当該機器情報項目ごとに値を取得することで、産業機械の動作、状態、又は、制御などを把握することができる。
MTConnect協会、"MTConnect Standard"、[online]、[令和4年9月1日検索]、インターネット<URL:https://www.mtconnect.org/>
ここで、MTConnect規格では、上述の通信システムのように、ユーザ(クライアント端末)が取得したい産業機械の機器情報を収集する際に、何かしらのエラー(例えば、通信障害、産業機械の不具合など)が発生し、当該機器情報を収集できなかった場合には、すべての機器情報に対し特定の値(例えば、UNAVAILABLE:利用不可)のみを返すことが規定されている。このように、MTConnect規格に準拠した通信において、ユーザが産業機械の機器情報を収集する際には、収集し得る機器情報があるにも関わらず、いずれかの機器情報に対して値を収集できなかった(収集時にエラーが発生した)ことにより、すべての機器情報に対し特定の値のみを返すことになっているので、ユーザは当該エラーがいずれの機器情報において発生しているのかを特定することが難しく、その結果、利便性も損なわれるという課題を抱えていた。
本発明は、上述の事情の一部を解決するためなされたものであり、MTConnect規格に準拠した通信を用いてユーザが産業機械から機器情報を収集する通信システムにおいて、当該機器情報を収集する際に発生したエラーについて、いずれの機器情報でエラーが発生しているのかを把握できる収集装置、制御方法、および、そのプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る収集装置は、少なくとも1以上の機械から当該機械に関する機器情報を収集し通信端末に提供する収集装置であって、機械の機器情報を収集する所定のタイミングが到来したか否かを判断する判断部と、機器情報を収集するために機器情報項目およびその値を定義した機器情報定義ファイルを格納する記憶部と、機器情報定義ファイルをもとに機械から機器情報を収集する収集部と、を備え、収集部は、さらに、前記判断部の通知をもとに(1)機器情報を収集できた場合は収集できた機器情報の値を記憶部に通知し、(2)機器情報を収集できなかった場合には、前記機器情報の値としてエラー情報を記憶部に通知する。
これによれば、ユーザ(通信端末)は、機械から機器情報を収集する際に発生したエラーについて、いずれの機器情報でエラーが発生しているのかを把握できる。
また、収集装置は、さらに機械の機器情報を収集するための機器情報項目が示された機器情報要求を、通信端末から受信し、機器情報要求に対する応答である機器情報応答を通信端末に送信する通信部と、通信部の通知をもとに記憶部に格納されている機器情報の値を取得し機器情報応答に格納する制御部と、を備え、判断部は、通信部が機器情報要求を受信すると、機器情報要求が要求する機器情報項目が機器情報定義ファイルに定義されているか否かを判断し、制御部は、判断部の機器情報要求が要求する機器情報項目が機器情報定義ファイルに定義されていない旨の通知をもとに、機器情報要求が要求する機器情報項目は収集の対象外であることを示す適用外通知情報を機器情報応答に格納してもよい。
これによれば、ユーザ(通信端末)は、機器情報要求が要求する機器情報項目が機器情報定義ファイルに定義されていない場合に、機器情報要求が要求する機器情報項目が収集の対象外であることを把握できる。
また、本発明の一態様に係る制御方法は、少なくとも1以上の機械から当該機械に関する機器情報を収集し通信端末に提供する収集装置の制御方法であって、機械の機器情報を収集する所定のタイミングが到来したか否かを判断する判断ステップと、機器情報を収集するために機器情報項目およびその値を定義した機器情報定義ファイルを格納する記憶ステップと、機器情報定義ファイルをもとに機械から機器情報を収集する収集ステップと、を含み、収集ステップは、さらに、判断ステップの通知をもとに(1)機器情報を収集できた場合は収集できた機器情報の値を記憶ステップに通知し、(2)機器情報を収集できなかった場合には、前記機器情報の値としてエラー情報を記憶ステップに通知することを含んでもよい。
これによれば、制御方法は、上記収集装置と同様の効果を奏する。
また、本発明の一態様に係るプログラムは、上記の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
これによれば、プログラムは、上記収集装置と同様の効果を奏する。
本発明によれば、収集装置等は、産業機械から機器情報を収集する際に発生したエラーについて、いずれの機器情報でエラーが発生しているかをユーザが容易に把握できる。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、より好ましい形態を構成する任意の構成要素として説明される。なお、同一の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、より好ましい形態を構成する任意の構成要素として説明される。なお、同一の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
(実施の形態)
本実施の形態において、産業機器から機器情報を取得するための通信システムにおいて、機器情報を収集する際に発生したエラーについて、いずれの機器情報でエラーが発生しているかをユーザが容易に把握できる収集装置などについて説明する。
本実施の形態において、産業機器から機器情報を取得するための通信システムにおいて、機器情報を収集する際に発生したエラーについて、いずれの機器情報でエラーが発生しているかをユーザが容易に把握できる収集装置などについて説明する。
図1は、本実施の形態に係る通信システム100の概要を示す模式図である。通信システム100は、機械2a等が出力するデータを収集し、収集装置が収集したデータを管理し、また、ユーザに提示するシステムである。
図1に示されるように、通信システム100は、機械2aおよび2b(以後総称して、機械2ともいう)と、収集装置1と、通信端末3と、通信リンク4、および通信リンク5とを備える。
機械2aは、例えば工作機械のような産業機械である。機械2aは、ユーザが用いる通信端末3によるデータの取得の対象となる機械である。機械2aは、通信リンク4により収集装置1に接続されており、機械2aに関するデータを通信リンク4を通じて収集装置1に出力する。
機械2aが出力するデータは、機械2aの種別に応じて定められた形式に従って記述されている。機械2aが出力するデータは、例えば、機械2aの動作、状態、又は、制御に関するデータ(値)である。ここで、機械2aが出力するデータは、以後、機器情報の値とも呼ぶ。
以下では、機械2aは、収集装置1から受信する要求に応じて機器情報の値を出力する場合を例として説明するが、自発的に、言い換えれば、収集装置1からの要求を受信することなく機器情報を出力してもよいし、これらを併用してもよい。
なお、機械2aの種別とは、例えば、工作機械、レーザー加工機若しくは溶接機などの別、工作機械のうちでも旋盤、ボール盤若しくはフライス盤などの別、さらに、旋盤のうちでも機種又はバージョンの別などを含む概念である。
以降では、機械2aが工作機械である場合を例として説明する。また、機械2aが出力する機器情報は、例えば工作機械である機械2aが備える工具(不図示)の移動量や、移動速度を数値で制御するCNC(Computer Numerical Control)の運転モード、運転状態などを示す情報を含む。より具体的には、CNCの運転状態の機器情報としての値は、CNCが運転中(稼働状態)であれば「ACTIVE」として示される。なお、機械2aが出力する機器情報は、上述の例に限らず、工作機械である機械2aの主軸(不図示)のX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の負荷、切削工具の摩耗の度合いのような消耗品の状態も含まれ得る。
機械2bは、機械2aと同様の産業機械であり、機械2aとは独立に動作する。機械2bは、機械2aと同様に、通信端末3によるデータの取得の対象となる機械である。機械2bは、収集装置1と通信リンク4で接続されており、機械2bの機器情報を通信リンク4を通じて収集装置1に出力する。機械2bの機器情報の詳細な説明については、機械2aと同様のため、省略する。
なお、本実施の形態に係る通信システム100では機械2aおよび2bが備わった場合を想定して説明するが、機械2等の台数は2に限られず、1以上であればよく、3台以上の複数台(例えば10台など)であってもよい。
収集装置1は、機械2から機器情報を収集し、収集した機器情報を通信端末3に提供する装置である。収集装置1は、通信リンク4を通じて機械2に接続されており、また、通信リンク5を通じて通信端末3に接続されている。
収集装置1は、通信リンク4を通じて機械2に関する機器情報を機器情報定義ファイルに基づいて所定のタイミングで収集し、通信リンク5を通じて通信端末3に提供する。収集装置1と通信端末3とは、通信リンク5を介した所定の通信方式で通信可能である。収集装置1の動作については後で詳しく説明する。
なお、本実施の形態に係る通信システム100では1の収集装置1を想定して説明するが、これに限られず、1以上であればよく、複数台(例えば3台など)であってもよい。
通信端末3は、収集装置1が機械2から収集した機器情報を取得する装置である。通信端末3は、収集装置1を介して機械2が出力する機器情報を受信しユーザに提供する。
なお、通信端末3は、ユーザに機器情報を提供する際に適切な処理を施してもよい。例えば、通信端末3は、収集装置1から取得した機械2の機器情報を自装置が備える画面(不図示)上に、ユーザが機器情報を視覚的且つ直観的に操作ができるように処理(GUI)を施してもよい。通信端末3は、例えばパーソナルコンピュータや、スマートフォンなどである。通信端末3は、収集装置1との間で通信リンク5を介した所定の通信方式で通信可能である。例えば、産業機械のデータの通信のための規格、より具体的には、MTConnect規格などによって通信し得る。本実施の形態の説明では、収集とは、収集装置1が機械2から機械2に関する機器情報から値を得ることを意味する。また、取得とは、収集装置1が通信端末3から受信する機器情報要求に含まれる各機器の機器情報項目に対して、記憶部12に格納されている機器情報から値を得ることを意味する。ここで、機器情報要求とは、通信端末3を使用するユーザが所望する機械2に関する機器情報を取得するために収集装置1に送信する要求である。機器情報要求には、例えば、機械2aの機器情報項目(例えば、「CNCの運転状態」)などが示されている。
なお、通信端末3は、ユーザに機器情報を提供する際に適切な処理を施してもよい。例えば、通信端末3は、収集装置1から取得した機械2の機器情報を自装置が備える画面(不図示)上に、ユーザが機器情報を視覚的且つ直観的に操作ができるように処理(GUI)を施してもよい。通信端末3は、例えばパーソナルコンピュータや、スマートフォンなどである。通信端末3は、収集装置1との間で通信リンク5を介した所定の通信方式で通信可能である。例えば、産業機械のデータの通信のための規格、より具体的には、MTConnect規格などによって通信し得る。本実施の形態の説明では、収集とは、収集装置1が機械2から機械2に関する機器情報から値を得ることを意味する。また、取得とは、収集装置1が通信端末3から受信する機器情報要求に含まれる各機器の機器情報項目に対して、記憶部12に格納されている機器情報から値を得ることを意味する。ここで、機器情報要求とは、通信端末3を使用するユーザが所望する機械2に関する機器情報を取得するために収集装置1に送信する要求である。機器情報要求には、例えば、機械2aの機器情報項目(例えば、「CNCの運転状態」)などが示されている。
通信リンク4は、有線LANを用いてEthernet(登録商標)などの通信プロトコル、シリアルケーブルなどを用いてRS-232Cなどのようなシリアル通信プロトコル、又は独自規格の通信プロトコルで通信可能な通信網である。また、通信リンク4は、無線LANを用いたIEEE802.11通信プロトコルに準ずる通信可能な通信網であってもよい。
通信リンク5は、有線LANを用いてEthernetなどの通信プロトコル、又は、無線LANを用いたIEEE802.11通信プロトコルに準ずる通信可能な通信網である。また、通信リンク5は、通信端末3と収集装置1との間を外部ネットワーク(例えばインターネット)を経由して通信可能な通信網であってもよい。
図2は、実施の形態に係る収集装置の機能構成を示すブロック図である。
図2に示されるように、収集装置1は、収集部11と、記憶部12と、通信部13と、判断部14、および制御部15を備える。各機能部については、下記に順次詳細に説明する。収集装置1は、1種のコンピュータであり、各ハードウェアと協調して、自装置が備えるCPUが記憶部12(例えばROMなど)に記憶されたプログラムを演算用メモリー(例えばRAM)に読み込んで実行することで各機能部を実現し得る。
収集部11は、機械2から機械2に関する機器情報を収集し、記憶部12に記憶させる。機械2より収集される機器情報は、例えば機械の型式番号、機械系統番号、機械2に係る基本的な情報、および、機械に内蔵されるセンサ等により取得され得るデータなどである。また、収集部11は、記憶部12に格納された、機械2から収集する機器情報項目およびその値を定義したファイル(以後、機器情報定義ファイルとも呼ぶ)等をもとに機械2から機器情報を収集する。機器情報定義ファイルは、工場出荷時に最小限の機器情報項目およびその値が定義されているが、収集装置1のアプリケーションなどにより、ユーザや通信システムの管理者によって、機器情報項目およびその値が随時更新され得る。
収集部11は、判断部14の通知をもとに、機器情報定義ファイルに基づいて機械から機器情報を収集できたか否かを判断する。収集部11は、機器情報を収集できた場合には、収集できた機器情報の値を記憶部12に通知する。一方、機器情報を収集できなかった場合には、エラー情報を当該機器情報の項目と紐づけて記憶部12に通知する。
記憶部12は、収集部11からの機械から機器情報を収集できた旨の通知をもとに収集した機械2に関する機器情報の値を格納する。
また、記憶部12は、収集部11から機器情報を収集できなかった旨の通知をカウントし、かかる通知を所定回数(例えば10回など)受けた場合にはその旨を制御部15に通知する。
記憶部12は、収集部11の通知(機械から機器情報を収集できなかった旨の通知)をもとに、機器情報の値に代えてエラー情報を格納する。ここで、エラー情報は、例えばMTCONNECT規格で定義されているUNAVAILABLEである。なお、エラー情報は、これに限らず、収集装置1において予め工場出荷設定時(つまり、収集装置1の設計時)に決められていてもよいし、収集装置1に備わるアプリケーションを用いてユーザによって任意に決められてもよい。この場合、エラー情報は、ユーザが特定の機器情報を取得できなかったことを直感的に把握できることが好ましい。
また、記憶部12は、機器情報定義ファイル、収集装置1に関する種々の制御情報(例えば、初期設定用情報、有線および無線通信に関する情報)などを格納する。
通信部13は、通信端末3から機械2の機器情報要求を受信したか否かを判断する。通信部13は、機器情報要求を受信した場合にはその旨を判断部14に通知する。
また、通信部13は、制御部15の指示を受けて機器情報要求に対する応答である機器情報応答を通信端末3に送信する。
判断部14は、機械の機器情報を収集する所定のタイミングが到来したか否かを判断する。所定のタイミングが到来した場合には収集部11にその旨を通知する。ここで、所定のタイミングは、工場出荷時に設定されていてもよいし、収集装置1に備わるアプリケーションを用いてユーザによって設定されてもよい。また、所定のタイミングは、機器情報項目ごとに異なるタイミングであってもよい。所定のタイミングは、具体的には、例えば「CNCの運転モード」の機器情報は1秒間ごとに収集を行うなどが設定され、「CNCの運転状態」は数百ミリ秒間ごとに収集を行うなどが設定され得る。なお、「非常停止状態」などのような、ユーザにとって優先的に知りたい(所望する)機器情報は、より短期間(数十ミリ秒間ごとなど)で機器情報を収集するタイミングが到来するように、設定されることが好ましい。
判断部14は、通信部13の通知をもとに、機器情報要求が要求する機器情報項目が機器情報定義ファイルに定義されているか否かを判断する。判断部14は、要求する機器情報項目が機器情報定義ファイルに定義されていると判断した場合には、制御部15にその旨を通知する。また、判断部14は、要求する機器情報項目が機器情報定義ファイルに定義されていないと判断した場合には、制御部15にその旨を通知する。
また、判断部14は、機器情報要求が要求する(すなわち、ユーザが所望する)すべての機械2に対する機器情報を取得し終えたか否かを判断する。判断部14は、要求のある機械2すべての機器情報を取得し終えた場合にはその旨を制御部15に通知する。ここで、要求のある機械2すべての機器情報とは、機器情報要求に含まれる機械2が複数台であることを意味する。例えば、機器情報要求に含まれる機械2の機器情報項目が機械2aの機器情報項目および機械2bの機器情報項目を含む場合である。
制御部15は、判断部14の通知をもとに記憶部12に格納されている機器情報の各項目の値を取得し、機器情報要求に対する応答である機器情報応答に当該値を格納し、当該機器情報応答を通信端末3に送信するように通信部13に指示をする。
制御部15は、判断部14の通知を受けて機器情報要求が要求する機器情報項目は収集の対象外である場合、その旨を示す情報(以後、適用外通知情報とも呼ぶ)を機器情報応答に格納し、通信端末3に送信するように通信部13に指示をする。ここで、適用外通知情報は、例えば特定のエラーコード、若しくはOFFなどの特定の文字列などである。
また、制御部15は、記憶部12の通知をもとに機器情報応答に格納する、すべての機器情報の値にエラー情報を含め、通信端末3に送信するように通信部13に指示をする。
図3は、実施の形態に係る収集装置が機械から機器情報を収集する一連の動作を示すフローチャートである。
図3では、収集装置1の電源投入後、収集装置1が、機器情報定義ファイルに基づいて、機械2から所定のタイミングで収集した機器情報の値を逐次、記憶部12に格納する動作について詳細に説明する。
ステップS301にて、判断部14は、機械2の機器情報を収集する所定のタイミングが到来したか否かを判断する。判断部14は、所定のタイミングが到来した場合には収集部11にその旨を通知しステップS302に遷移する(ステップS301のYes)。一方、タイミングが未だ到来していない場合にはステップS301を繰り返す(ステップS301のNo)。
ステップS302にて、収集部11は、判断部14の通知を受けて(ステップS301のYes)、機器情報定義ファイルに基づいて機械から機器情報を収集する。
ステップS303にて、収集部11は、ステップS302において、機械から機器情報を収集できたか否かを判断する。収集部11は、機器情報を収集できた場合は、当該機器情報の値を記憶部12に通知する(ステップS303のYes)。一方、機器情報を収集できなかった場合は、エラー情報を記憶部12に通知する(ステップS303のNo)。
ステップS304にて、記憶部12は、ステップS303の通知を受けて(ステップS301のYes)、収集できた機器情報の値を格納する。
ステップS305にて、記憶部12は、ステップS303の通知を受けて(ステップS301のNo)、収集できなかった機器情報の値としてエラー情報(例えば、UNAVAILABLEなど)を格納する。
図4は、実施の形態に係る収集装置が通信端末から機器情報要求を受信し、通信端末3に機器情報応答を送信するまでの一連の動作を示すフローチャートである。
図4では、収集装置1が通信端末3から機器情報要求を受信してから、記憶部12に格納された機器情報の中から当該機器情報要求に含まれる各機械の機器情報の値を取得し、機器情報要求に対する応答である機器情報応答を通信端末3に送信するまでの動作について詳細に説明する。
ステップS401にて、通信部13は、通信端末3から機械2の機器情報要求を受信したか否かを判断する。通信部13は、機器情報要求を受信した場合にはその旨を判断部14に通知し、ステップS402に遷移する(ステップS401のYes)。一方、機器情報要求を受信しない場合には、ステップS401を繰り返し、受信待ち状態になる(ステップS401のNo)。
ステップS402にて、判断部14は、通信部13の通知(ステップS401のYes)をもとに機器情報要求が要求する機器情報項目が機器情報定義ファイルに定義されているか否かを判断する。判断部14は、要求する機器情報項目が機器情報定義ファイルに定義されていると判断した場合には、制御部15にその旨を通知し、ステップS403に遷移する(ステップS402のYes)。一方、要求する機器情報項目が機器情報定義ファイルに定義されていないと判断した場合には、制御部15にその旨を通知し、ステップS406に遷移する(ステップS402のNo)。
ステップS403にて、制御部15は、判断部14の通知(ステップS402のYes)をもとに記憶部12に格納されている機器情報の値を取得し機器情報応答に格納する。
ステップS404にて、判断部14は、機器情報要求が要求する(すなわち、ユーザが所望する)すべての機械2に対する機器情報を取得し終えたか否かを判断する。判断部14は、要求のある機械2すべての機器情報を取得し終えた場合にはその旨を制御部15に通知しステップS405に遷移する(ステップS404のYes)。一方、取得し終えていない場合はステップS402に戻って一連の処理(ステップS402からステップS404)を繰り返す(ステップS404のNo)。
ステップS405にて、制御部15は、判断部14の通知を受けて、ユーザが所望した機器情報が格納された機器情報応答を通信部13に通知し、通信端末3に送信するように指示をする。そして、通信部13は、機器情報応答を通信端末3に送信する。
ステップS406にて、制御部15は、判断部14の通知(ステップS402のNo)をもとに機器情報要求が要求する機器情報項目は収集の対象外であることを示す情報である適用外通知情報(例えば特定のエラーコード、若しくはOFFなどの特定の文字列など)を機器情報応答に格納し、通信部13に当該機器情報応答を通知し、通信端末3に送信するように指示をする。そして、通信部13は、機器情報応答を通信端末3に送信する。
図5は、実施の形態に係る収集装置が機械から機器情報を収集し通信端末に送信する場合の一例を示すシーケンス図である。
図5では、実施の形態に係る収集装置が記憶部12に格納された機械2の機器情報定義ファイルに基づいて、機械2から機器情報を収集することを前提として、機械2から機器情報の一部が収集することができなかった(収集時にエラーが発生した)場合を例に説明する。
ステップS501にて、収集装置1は、機械2に機械2の「非常停止状態」の機器情報を収集するための要求を行う。
ステップS502にて、収集装置1は、機械2から収集した「非常停止状態」の機器情報の値(例えばARMED)を記憶部12に格納(保持)する。
ステップS503にて、収集装置1は、機械2に機械2の「CNCの運転モード」の機器情報を収集するための要求を行う。
ステップS504にて、収集装置1は、機械2から「CNCの運転モード」の機器情報を収集することができなかった(収集時にエラーが発生した)ので、エラー情報(例えばUNAVAILABLE)を記憶部12の「CNCの運転モード」の機器情報の値として格納(保持)する。
ステップS505にて、収集装置1は、機械2に機械2の「CNCの運転状態」の機器情報を収集するための要求を行う。
ステップS506にて、収集装置1は、機械2から収集した「非常停止状態」の機器情報の値(例えばACTIVE)を記憶部12に格納(保持)する。
ステップS507にて、ユーザは、通信端末3を通じて収集装置1に機器情報要求を送信する。当該機器情報要求は「非常停止状態」、「CNCの運転モード」、および「CNCの運転状態」である。
ステップS508にて、収集装置1は、ステップS507の機器情報要求に対し、ユーザの所望する機械2の機器情報を応答するための機器情報応答を通信端末3に送信する。当該機器情報応答は、「非常停止状態」の機器情報の値はARMED、「CNCの運転モード」の機器情報の値はUNAVAILABLE、および「CNCの運転状態」の機器情報の値はACTIVEが格納されている。
このように、収集装置1は、ユーザ(通信端末3)からの機器情報要求に基づいて、記憶部12に格納されている機器情報からユーザの所望する機器情報(機器情報要求)に対する機器情報の値を格納した機器情報応答を通信端末3に送信する。当該機器情報応答には、機器情報の値が収集できた場合は当該機器情報の値を含め、機器情報の値が収集できなかった場合はエラー情報が含まれることにより、ユーザは所望する機械2の機器情報のうち、機器情報の値を収集できなかった機器情報(図5の例では「CNCの運転モード」)を容易に特定できる。
図6は、実施の形態に係る収集装置が機械から機器情報を収集し通信端末に送信する場合の別の一例を示すシーケンス図である。
図6では、実施の形態に係る収集装置が記憶部12に格納された機械2の機器情報定義ファイルに基づいて、機械2から機器情報を収集することを前提として、ユーザの所望する機器情報(機器情報要求)のうちの一部に収集の対象外であることを示す機器情報の要求が含まれる場合を例に説明する。
ステップS601にて、収集装置1は、機械2に機械2の「非常停止状態」の機器情報を収集するための要求を行う。
ステップS602にて、収集装置1は、機械2から収集した「非常停止状態」の機器情報の値(例えばARMED)を記憶部12に格納(保持)する。
ステップS603にて、収集装置1は、機械2に機械2の「CNCの運転状態」の機器情報を収集するための要求を行う。
ステップS604にて、収集装置1は、機械2から収集した「非常停止状態」の機器情報の値(例えばACTIVE)を記憶部12に格納(保持)する。
ステップS605にて、ユーザは、通信端末3を通じて収集装置1に機器情報要求を送信する。当該機器情報要求は「CNCの運転モード」である。
ステップS606にて、収集装置1は、ユーザが所望した機械2の機器情報「CNCの運転モード」は収集の対象外であることを示す情報である適用外通知情報(例えば、エラーコードなど)を機器情報応答に含めて通信端末3に送信する。
このように、収集装置1は、当該機器情報応答を通信端末3に送信することで、ユーザ(通信端末3)は、機器情報要求に含まれる機器情報を取得できないこと、および、収集装置1の記憶部12に格納された機器情報の定義ファイルには自身が機器情報要求で要求した機器情報が定義されていないことを把握できる。
(実施の形態の変形例)
上述のように実施の形態の通信システム100では、収集装置1が機械2の機器情報の収集時にエラーが発生していない機器情報の値はエラー情報(例えば、UNAVAILABLE)にせずに収集した値を返すことで、収集に成功した機器情報と収集に失敗した機器情報を区別し、ユーザは所望する機器の機器情報について、正常に取得できた機器情報と正常に取得できなかった機器情報を容易に把握できる。
上述のように実施の形態の通信システム100では、収集装置1が機械2の機器情報の収集時にエラーが発生していない機器情報の値はエラー情報(例えば、UNAVAILABLE)にせずに収集した値を返すことで、収集に成功した機器情報と収集に失敗した機器情報を区別し、ユーザは所望する機器の機器情報について、正常に取得できた機器情報と正常に取得できなかった機器情報を容易に把握できる。
ここで、例えばユーザ(通信端末)が所望する機械2の機器情報が収集装置1から正常に取得できているが、その他の機器情報にて収集時に頻繁にエラーが発生している場合、ユーザは収集装置が機械から収集できていない(収集エラー)機器情報の項目があることに気付けないことが考えられる。
そこで、実施の形態の変形例の通信システムでは、収集装置1が機械2から機器情報項目において収集時にエラーが複数回(例えば、10回など)発生した場合は、機器情報応答に格納する、すべての機器情報の値にエラー情報(例えば、UNAVAILABLE)を含めることが望ましい。具体的には、制御部15は、記憶部12の通知(収集時にエラーが複数回発生した旨の通知)をもとに機器情報応答に格納する、すべての機器情報の値にエラー情報を含める。そして、通信部13は当該機器情報応答を通信端末3に送信する。このようにすることで、ユーザ(通信端末)は、収集装置1が機械2から機器情報を収集する際にいずれかの機器情報項目において、何らかの異常(エラー)が発生していることを容易に把握することができる。
(まとめ)
従来のMTConnect規格を用いた通信システムでは、収集装置を介して、ユーザ(通信端末)が所望する機械の機器情報を取得したいときに1つでも機器情報の収集に失敗した場合にはすべての機器情報がエラー情報(例えば、UNAVAILABLE)を通信端末に送信されていたことで、収集装置が機械の機器情報を収集する時にエラーが発生した機器情報を特定することが難しかった。この点、本実施の形態に係る通信システムの収集装置では、ユーザ(通信端末)の所望する機器情報(機器情報要求)に対する機器情報の値を格納した機器情報応答を通信端末に送信する。当該機器情報応答には、機器情報の値が取得できた場合は当該機器情報の値を含め、機器情報の値が取得できなかった場合はエラー情報が含まれることにより、ユーザは所望する機械2の機器情報のうち値を取得できなかった機器情報を容易に特定できる。これにより、実施の形態の通信システムにおいて、ユーザは、機械から機器情報を取得する際に発生したエラーについて、いずれの機器情報でエラーが発生しているかを容易に把握できる。
従来のMTConnect規格を用いた通信システムでは、収集装置を介して、ユーザ(通信端末)が所望する機械の機器情報を取得したいときに1つでも機器情報の収集に失敗した場合にはすべての機器情報がエラー情報(例えば、UNAVAILABLE)を通信端末に送信されていたことで、収集装置が機械の機器情報を収集する時にエラーが発生した機器情報を特定することが難しかった。この点、本実施の形態に係る通信システムの収集装置では、ユーザ(通信端末)の所望する機器情報(機器情報要求)に対する機器情報の値を格納した機器情報応答を通信端末に送信する。当該機器情報応答には、機器情報の値が取得できた場合は当該機器情報の値を含め、機器情報の値が取得できなかった場合はエラー情報が含まれることにより、ユーザは所望する機械2の機器情報のうち値を取得できなかった機器情報を容易に特定できる。これにより、実施の形態の通信システムにおいて、ユーザは、機械から機器情報を取得する際に発生したエラーについて、いずれの機器情報でエラーが発生しているかを容易に把握できる。
本発明は、産業機器から機器情報を取得するための通信システムに利用可能である。具体的には、ユーザが産業機器から機器情報を取得する際に発生したエラーについて、いずれの機器情報でエラーが発生しているかを容易に把握できる収集装置(中継装置)に適用できる。
100 通信システム
1 収集装置(中継装置)
2a、2b 機械(産業機械)
3 通信端末
4、5 通信リンク
11 収集部
12 記憶部
13 通信部
14 判断部
15 制御部
1 収集装置(中継装置)
2a、2b 機械(産業機械)
3 通信端末
4、5 通信リンク
11 収集部
12 記憶部
13 通信部
14 判断部
15 制御部
Claims (4)
- 少なくとも1以上の機械から当該機械に関する機器情報を収集し通信端末に提供する収集装置であって、
前記機械の機器情報を収集する所定のタイミングが到来したか否かを判断する判断部と、
前記機器情報を収集するために機器情報項目およびその値を定義した機器情報定義ファイルを格納する記憶部と、
前記機器情報定義ファイルをもとに前記機械から機器情報を収集する収集部と、
を備え、
前記収集部は、さらに、前記判断部の通知をもとに
(1)前記機器情報を収集できた場合は収集できた前記機器情報の値を前記記憶部に通知し、
(2)前記機器情報を収集できなかった場合には、前記機器情報の値としてエラー情報を前記記憶部に通知する、
収集装置。 - 前記収集装置は、さらに
前記機械の機器情報を収集するための機器情報項目が示された機器情報要求を、前記通信端末から受信し、前記機器情報要求に対する応答である機器情報応答を前記通信端末に送信する通信部と、
前記通信部の通知をもとに前記記憶部に格納されている機器情報の値を取得し前記機器情報応答に格納する制御部と、
を備え、
前記判断部は、前記通信部が前記機器情報要求を受信すると、
前記機器情報要求が要求する機器情報項目が前記機器情報定義ファイルに定義されているか否かを判断し、
前記制御部は、
前記判断部の前記機器情報要求が要求する機器情報項目が機器情報定義ファイルに定義されていない旨の通知をもとに、機器情報要求が要求する機器情報項目は収集の対象外であることを示す適用外通知情報を機器情報応答に格納する、
請求項1に記載の収集装置。 - 少なくとも1以上の機械から当該機械に関する機器情報を収集し通信端末に提供する収集装置の制御方法であって、
前記機械の機器情報を収集する所定のタイミングが到来したか否かを判断する判断ステップと、
前記機器情報を収集するために機器情報項目およびその値を定義した機器情報定義ファイルを格納する記憶ステップと、
前記機器情報定義ファイルをもとに前記機械から機器情報を収集する収集ステップと、
を含み、
前記収集ステップは、さらに、前記判断ステップの通知をもとに
(1)前記機器情報を収集できた場合は収集できた前記機器情報の値を前記記憶ステップに通知し、
(2)前記機器情報を収集できなかった場合には、前記機器情報の値としてエラー情報を前記記憶ステップに通知する
ことを含む制御方法。 - 請求項3に記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022157901A JP2024051631A (ja) | 2022-09-30 | 2022-09-30 | 収集装置、制御方法、および、プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022157901A JP2024051631A (ja) | 2022-09-30 | 2022-09-30 | 収集装置、制御方法、および、プログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2024051631A true JP2024051631A (ja) | 2024-04-11 |
Family
ID=90622687
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022157901A Pending JP2024051631A (ja) | 2022-09-30 | 2022-09-30 | 収集装置、制御方法、および、プログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2024051631A (ja) |
-
2022
- 2022-09-30 JP JP2022157901A patent/JP2024051631A/ja active Pending
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