JP2024051387A - 車両用制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両に対して外乱が存在する場合に行う所定の制御を車両の挙動に基づいて適切に行うことを可能にする。【解決手段】ステレオカメラECU60は、車両Mの横位置と車両Mの目標走行ラインとの走行レーン幅方向の距離の算出など横位置演算を行い(ステップS1)、車両Mの横位置を車両Mの目標走行レーンに維持されるようにするための要求トルク量を算出してEPS-ECU50に対して要求トルク量でEPSモータ51を駆動するように指示し(ステップS2)、要求トルク量とトルクセンサ52で検出される操舵トルク量とのオフセット量を算出し(ステップS3)、車両Mが直進走行中であれば(ステップS4、ステップS4:YES)オフセット量がオフセット閾値以上であるかを判定して(ステップS6)、オフセット閾値以上であれば(ステップS6:YES)、横風注意喚起を行う(ステップS7)。【選択図】図2
Description
本発明は、運転者の運転支援を行う車両用制御装置に関する。
従来から、車両が横風の影響を受けているか否かを判定する車両用制御装置として、例えば特許文献1に開示されている車両用制御装置がある。特許文献1に開示されている車両用制御装置は、車両のふらつきを検出し、車両のふらつきが検出された際における車両の位置を特定し、特定した車両の位置における地図属性を地図情報に基づいて特定し、特定した地図情報に基づいて検出した車両のふらつきが横風によるものか否かを判定するものである。
ところで、上記の特許文献1に開示されている車両用制御装置は、車両のふらつきが横風によるものか否かの判定に地図属性を必須とするため、判定可能なエリアが限られる。
本発明の目的は、車両に対して外乱(横風や走行レーンの傾きなど)が存在する場合に行う所定の制御を車両の挙動に基づいて適切に行うことが可能な車両用制御装置を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る車両用制御装置は、車両に搭載され、当該車両の走行が当該車両の走行レーン内の走行の目標とする目標走行ラインに維持されるように操舵機構を制御する車両用制御装置であって、前記車両の走行が前記目標走行ラインに維持されるようにするための前記操舵機構の制御パラメータの要求制御指令値を算出する指令値算出手段と、前記制御パラメータの前記要求制御指令値と、当該制御パラメータの当該要求制御指令値に基づいて動作する前記操舵機構の当該制御パラメータの検出値とのオフセット値を算出するオフセット算出手段と、前記オフセット値と所定のオフセット閾値とに基づいて当該オフセット値が当該所定のオフセット閾値以上の場合に所定の制御を行う制御手段とを備えることを特徴としている。
この構成によれば、車両に配設される操舵機構の制御パラメータの要求制御指令値と当該制御パラメータの検出値とのオフセット値と、所定のオフセット閾値とに基づいて所定の制御を行い、オフセット値が所定のオフセット閾値以上の場合に車両に対して外乱が存在する場合に行う所定の制御を行うようになっている。このため、所定の制御を車両の挙動に基づいて適切に行うことができる。
また、前記制御手段は、前記制御手段は、前記制御パラメータの検出値と所定のパラメータ閾値とに基づいて当該制御パラメータの検出値が当該所定のパラメータ閾値以上の場合に前記所定の制御を行うとしてもよい。
例えば、車両に対する外乱の存在により運転者による操舵ハンドルの操舵がなければオフセット値が所定のオフセット閾値を超えるような場合に運転者による操舵ハンドルの操舵によりオフセット値が所定のオフセット閾値を超えない状況が起こり得るが、この構成によれば、このような状況であっても、車両に対する外乱の存在に対して所定の制御を適切に行うことができる。
本発明によれば、車両に配設される操舵機構の制御パラメータの要求制御指令値と当該制御パラメータの検出値とのオフセット値と、所定のオフセット閾値とに基づいて所定の制御を行い、オフセット値が所定のオフセット閾値以上の場合に車両に対して外乱が存在する場合に行う所定の制御を行うようになっている。このため、所定の制御を車両の挙動に基づいて適切に行うことができる。
以下では、本発明の一実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。
まず、本発明の一実施形態に係る車両用制御装置1の装置構成について図1を参照しつつ説明する。本実施形態に係る車両用制御装置1は、車線維持制御(Lane Keep Contorol:LKC)機能を有し、車線維持制御を利用して横風注意喚起を行うことが可能な構成となっている。車線維持制御は、一般的に知られた機能であり、車両Mの中央位置が車両Mの走行レーン内の車両Mの走行の目標とするライン(以下、「目標走行ライン」と記載する。)に維持されるように、操舵トルクを操舵機構(ステアリング機構)に付与して車両Mの操舵輪の舵角(操舵角)を変更して、運転者の運転操作を支援する。
車両用制御装置1は、車両Mに搭載され、図1に示すように、ボディECU10、メータECU20、CVT-ECU30、VSC-ECU40、EFI-ECU45、EPS-ECU50、および、ステレオカメラECU60を備える。ECU10,20,30,40,45,50,60夫々はCAN(Controller Area Network)70に接続されて互いに通信を行う。CAN70には、操舵輪の舵角を検出する舵角センサ80が接続されており、舵角センサ80で検出された車両Mの操舵輪の舵角を示す情報がステレオカメラECU60などへ送信される。
ボディECU10は、各種制御および各種演算などを行うCPU(不図示)、および、各種プログラムや各種データを記憶するメモリ(不図示)などを有し、車両Mのドア、左・右ターンランプスイッチ、ストップランプスイッチ、運転者などが車線維持制御を利用するか利用しないかを切り替えるスイッチ(以下、「車線維持制御スイッチ」と記載する。)などの車載電装品の動作を制御するためのECUである。ボディECU10は、左・右ターンランプスイッチのオンまたはオフを示す左・右ターンスイッチ情報、ストップランプスイッチのオンまたはオフを示すストップランプスイッチ情報、車線維持制御スイッチのオン(車線維持制御の利用)またはオフを示す車線維持制御スイッチ情報などをステレオカメラECU60などへ送信する。
メータECU20は、各種制御および各種演算などを行うCPU(不図示)、および、各種プログラムや各種データを記憶するメモリ(不図示)などを有し、車両Mのメータパネルの各部を制御するためのECUである。メータECU20には、車両Mの車速を検出する車速センサ21やスピーカ22などが接続されている。メータパネルには、車速やエンジン回転数を表示する計器類の他、各種の情報を表示するための液晶ディスプレイなどの表示器が設けられている。メータECU20は、車速センサ21により検出された車両Mの車速を示す車速情報などをステレオカメラECU60などへ送信する。また、メータECU20は、ステレオカメラECU60から、車両Mが横風の影響を受けていることを注意喚起するための横風注意喚起の実行を指令する横風注意喚起実行指令を受信し、当該横風注意喚起実行指令の受信に基づいてスピーカ22からブザー音を出力して横風注意喚起を行う。なお、メータECU20は、横風注意喚起実行指令の受信に基づいて、スピーカ22からブザー音を出力する代わりに、または、スピーカ22からブザー音を出力するとともに、メータパネルの所定の領域に横風注意喚起用の表示を行うようにするなどしてもよい。
CVT-ECU30は、各種制御および各種演算などを行うCPU(不図示)、および、各種プログラムや各種データを記憶するメモリ(不図示)などを有し、無断変速機の動作を制御するためのECUである。CVT-ECU30は、シフト位置(P(パーキング:駐車、エンジン始動)、N(ニュートラル:動力が伝わらない状態)、D(ドライブ:通常走行)、S(スポーツ:スポーティな走行、坂道や山間地などの走行)、R(リバース:後退))を示すシフト位置情報などをステレオカメラECU60などへ送信する。
VSC-ECU40は、各種制御および各種演算などを行うCPU(不図示)、および、各種プログラムや各種データを記憶するメモリ(不図示)などを有し、車両Mの横滑りの防止制御をするためのECUである。VSC-ECU40には、車両Mのヨーレートを検出するヨーレートセンサ41などが接続されている。VSC-ECU40は、ヨーレートセンサ41により検出された車両Mのヨーレートを示すヨーレート情報をステレオカメラECU60などへ送信する。
EFI-ECU45は、各種制御および各種演算などを行うCPU(不図示)、および、各種プログラムや各種データを記憶するメモリ(不図示)などを有し、車両Mが備えるエンジン(不図示)のエンジン出力を算出してエンジンが算出したエンジン出力を出力するためにエンジンの燃料噴射量、吸入空気量などを制御するためのものである。
EPS-ECU50は、各種制御および各種演算などを行うCPU(不図示)、および、各種プログラムや各種データを記憶するメモリ(不図示)などを有し、電動パワーステアリング(Electric Power Steering:EPS)の動作を制御するものである。EPS-ECU50には、モータドライバ53に接続されており、モータドライバ53には、EPSモータ51が接続されている。EPSモータ51は、車両Mの図示しない操舵ハンドル、操舵ハンドルに連結されたステアリングシャフトおよび操舵用ギア機構などを含む操舵機構(本発明の「操舵機構」に相当)に組み込まれている。また、EPS-ECU50には、操舵ハンドルの操作などにより車両Mのステアリングシャフトに加わる操舵トルクを検出するトルクセンサ52などが接続されている。
EPS-ECU50は、ステレオカメラECU60から、EPSモータ51に対する制御を要求するか要求しないかを示す制御要求フラグ、および、ステレオカメラECU60がEPS-ECU50に要求するEPSモータ51による発生トルク量(以下、「要求トルク量」と記載する。)を示す要求トルク量情報を受信する。そして、EPS-ECU50は、制御要求フラグがEPSモータ51に対する制御の要求を示す場合には要求トルク量情報が示す要求トルク量に基づいてモータドライバ53からEPSモータ51に電力供給を行い、これによりEPSモータ51は要求トルク量のトルクを発生する。
また、EPS-ECU50は、EPSモータ51の制御を行っているか制御を行っていないかを示す制御フラグ、および、トルクセンサ52で検出された操舵トルク量(本発明の「制御パラメータの検出値」に相当)を示す操舵トルク量情報をステレオカメラECU60などへ送信する。
ステレオカメラECU60は、各種制御および各種演算などを行うCPU(不図示)、および、各種プログラムや各種データを記憶するメモリ(不図示)などを有し、車線維持制御、および、車線維持制御を利用して横風注意喚起を行う横風注意喚起制御などを行うものである。ステレオカメラECU60には、ステレオカメラ61などが接続されている。ステレオカメラ61は、左右一対のカメラから構成されており、左右一対のカメラで撮像した左右一対の撮像画像データをステレオカメラECU60へ送信する。なお、本実施形態では、ステレオカメラECU60とステレオカメラ61とを別体で構成するとしているが、これに限定されるものではなく、例えば、ステレオカメラ61にステレオカメラECU60を内蔵した一体構成のものであってもよい。
以下では、ステレオカメラECU60による、車線維持制御を利用して横風注意喚起を行う横風注意喚起制御について説明する。
ステレオカメラECU60は、メータECU20から車線維持制御スイッチ情報を受信し、受信した車線維持制御スイッチ情報が車線維持制御スイッチのオン(車線維持制御の利用)を示している場合、車線維持制御、および、車線維持制御を利用して横風注意喚起を行う横風注意喚起制御を実行することを決定する。ステレオカメラECU60は、受信した車線維持制御スイッチ情報が車線維持制御スイッチのオン(車線維持制御の利用)を示している場合には、EPSモータ51に対する制御をEPS-ECU50に要求することを示す制御要求フラグを送信する。一方、ステレオカメラECU60は、受信した車線維持制御スイッチ情報が車線維持制御スイッチのオフを示している場合には、EPSモータ51に対する制御をEPS-ECU50に要求しないことを示す制御要求フラグをEPS-ECU50へ送信する。
ステレオカメラECU60は、ステレオカメラ61からステレオカメラ61で撮像された左右一対の撮像画像データを受信し、受信した左右一対の撮像画像データに基づいてレーンマーク(白線、黄色線、ボッツドッツなど)を抽出して車両Mが走行している走行レーンを検出する。ステレオカメラECU60は、車両Mが走行している走行レーンを区分する左側のレーンマークの内側位置と右側のレーンマークの内側位置との中央を結ぶラインを中央ラインとして推定し、本実施形態では、推定した中央ラインを車両Mの走行目標ライン(本発明の「目標走行ライン」に相当)とする。ステレオカメラECU60は、車両Mの横位置(車両Mが走行する走行レーンに対する、走行レーン幅方向の車両M中央部の位置)と車両Mの目標走行ラインとの走行レーン幅方向の距離(以下、「横距離」と記載する。)を算出する。ステレオカメラECU60によるこれら一連の処理を、以下では、適宜、「横位置演算処理」と記載する。
ステレオカメラECU60は、横距離、走行レートの中央ライン(目標走行レーン)と車両Mの進行方向とのずれ角などに基づいて、車両Mの横位置が車両Mの目標走行ラインに維持されるようにするための要求舵角を算出し、要求舵角などに基づいて、車両Mの横位置が車両Mの目標走行ラインに維持されるようにするための要求トルク量(本発明の「制御パラメータの要求制御指令値」に相当)を算出し、算出した要求トルク量を示す要求トルク量情報をEPS-ECU50へ送信する。なお、要求トルク量の算出を行うステレオカメラECU60の処理部が、本発明の「指令値算出手段」に相当する。
ステレオカメラECU60は、EPS-ECU50からトルクセンサ52で検出された操舵トルク量を示す操舵トルク量情報を受信し、操舵トルク量情報を受信するとEPS-ECU50に対して送信した要求トルク量情報が示す要求トルク量と受信した操舵トルク量情報が示す操舵トルク量との差分(以下、「オフセット量」と記載する。本発明の「オフセット値」に相当)を算出する。なお、オフセット量の算出を行うステレオカメラECU60の処理部が、本発明の「オフセット算出手段」に相当する。
ステレオカメラECU60は、VSC-ECU40からヨーレートセンサ41により検出された車両Mのヨーレートを示すヨーレート情報を受信し、受信したヨーレート情報が示すヨーレートから車両Mが直進走行中であるか否かを判定する。なお、予め車両Mが直進走行であると判断するための範囲(以下、「直進ヨーレート範囲」と記載し)を設定しておき、ヨーレートが直進ヨーレート範囲内であれば車両Mが直進走行中であると判定する。なお、車両Mが直進走行中であるか否かの判定を、例えばステレオカメラ61による撮像結果を用いて行うなど他の手法で行うようにしてもよい。
ステレオカメラECU60は、車両Mが直進走行中でない、つまり、カーブ走行中であると判定した場合、横風注意喚起を行わないことを決定する。一方、ステレオカメラECU60は、車両Mが直進走行中であると判定した場合、上記で算出したオフセット量が予め定められたオフセット閾値(本発明の「所定のオフセット閾値」に相当)以上であるか否かを判定する。ここで、車両Mの横風の影響分が操舵トルク量に加味されて要求トルク量と操舵トルク量とのオフセット量が大きくなると考慮して、オフセット量がオフセット閾値以上である場合に運転者などに注意喚起する横風があるものとしている。なお、オフセット閾値は、例えば、運転者などに注意喚起する横風の強さなどを設定して実験やシミュレーションなどにより決定することができる。
ステレオカメラECU60は、オフセット量がオフセット閾値以上であると判定した場合、横風注意喚起を行うことを決定し、横風注意喚起実行指令をメータECU20へ送信する。横風注意喚起実行指令を受信したメータECU20はスピーカ22からブザー音を出力して運転者などに横風注意喚起を行う。なお、横風注意喚起を行う制御が、本発明の「所定の制御」に相当し、ステレオカメラECU60による横風注意喚起に関わる処理部とメータECU20によるスピーカ22からブザー音の出力に関わる処理部とが、本発明の「制御手段」に相当する。
一方、ステレオカメラECU60は、オフセット量がオフセット閾値以上でない、つまり、オフセット量がオフセット閾値未満であると判定した場合、EPS-ECU50から受信した操舵トルク量情報が示す操舵トルク量が予め設定された操舵トルク閾値(本発明の「所定のパラメター閾値」に相当)以上であるか否かを判定する。ここで、例えば、運転者による操舵ハンドルの操舵がなければ車両Mに対する横風の影響分が操舵トルク量に加味されて要求トルク量と操舵トルク量とのオフセット量がオフセット閾値以上になるが、運転者による操舵ハンドルの操舵によりオフセット量がオフセット閾値未満になってしまう状況が起こり得る。そこで、本実施形態では、操舵トルク量が操舵トルク閾値以上である場合には運転者などに注意喚起する横風があるものとしている。なお、操舵トルク閾値は、例えば、運転者などに注意喚起する横風の強さなどを設定して実験やシミュレーションなどにより決定することができる。
ステレオカメラECU60は、操舵トルク量が操舵トルク閾値以上であると判定した場合、横風注意喚起を行うことを決定し、横風注意喚起実行指令をメータECU20へ送信する。横風注意喚起実行指令を受信したメータECU20はスピーカ22からブザー音を出力して運転者などに横風注意喚起を行う。一方、ステレオカメラECU60は、操舵トルク量が操舵トルク閾値以上でない、つまり、操舵トルク量が操舵トルク閾値未満であると判定した場合、横風注意喚起を行わないことを決定する。
続いて、図1の車両用制御装置1により行われる車線維持制御を利用して横風注意喚起を行う横風注意喚起制御処理について図2を参照しつつ説明する。
ステレオカメラECU60は、ステレオカメラ61で撮像された左右一対の撮像画像データに基づいてレーンマークを抽出して車両Mが走行している走行レーンを検出し、車両Mが走行している走行レーンを区分する左側のレーンマークの内側位置と右側のレーンマークの内側位置との中央を結ぶラインを中央ライン(本実施形態での目標走行ライン)として推定し、車両Mの横位置(車両Mが走行する走行レーンに対する、走行レーン幅方向の車両M中央部の位置)と車両Mの目標走行ラインとの走行レーン幅方向の距離(横距離)を算出するなど、横位置演算処理を行い(ステップS1)、ステップS2の処理に進む。
ステレオカメラECU60は、車両Mの横位置が車両Mの目標走行ラインに維持されるようにするための要求舵角や要求トルク量を算出し、算出した要求トルク量を示す要求トルク量情報をEPS-ECU50へ送信し(ステップS2)、ステップS3の処理に進む。EPS-ECU50は、ステレオカメラECU60から受信した要求トルク量情報が示す要求トルク量に基づいてEPSモータ51を駆動する。
ステレオカメラECU60は、EPS-ECU50からトルクセンサ52で検出された操舵トルク量を示す操舵トルク量情報を受信し、操舵トルク量情報を受信するとステップS2で算出した要求トルク量と受信した操舵トルク量情報が示す操舵トルク量とに基づいてオフセット量を算出し(ステップS3)、ステップS4へ進む。
ステレオカメラECU60は、VSC-ECU40からヨーレートセンサ41により検出された車両Mのヨーレートを示すヨーレート情報を受信し、受信したヨーレート情報が示すヨーレートから車両Mが直進走行中であるか否かを判定する(ステップS4)。車両Mが直進走行中でない、つまり、カーブ走行中であると判定された場合(ステップS4:NO)、ステレオカメラECU60は、横風注意喚起を行わないことを決定し(ステップS5)、ステップS1の処理に戻る。一方、車両Mが直進走行中であると判定された場合(ステップS4:YES)、ステレオカメラECU60は、ステップS3で算出したオフセット量がオフセット閾値以上であるか否かを判定する(ステップS6)。
オフセット量がオフセット閾値以上であると判定された場合(ステップS6:YES)、ステレオカメラECU60は、横風注意喚起を行うことを決定し、横風注意喚起実行指令をメータECU20へ送信し(ステップS7)、ステップS1の処理に進む。ステレオカメラECU60から横風注意喚起実行指令を受信したメータECU20はスピーカ22からブザー音を出力して運転者などに横風注意喚起を行う。一方、オフセット量がオフセット閾値以上でない、つまり、オフセット量がオフセット閾値未満であると判定された場合(ステップS6:NO)、ステレオカメラECU60は、EPS-ECU50から受信した操舵トルク量情報が示す操舵トルク量が操舵トルク閾値以上であるか否かを判定する(ステップS8)。
操舵トルク量が操舵トルク閾値以上であると判定された場合(ステップS8:YES)、ステレオカメラECU60は、横風注意喚起を行うことを決定し、横風注意喚起実行指令をメータECU20へ送信し(ステップS7)、ステップS1の処理に進む。ステレオカメラECU60から横風注意喚起実行指令を受信したメータECU20はスピーカ22からブザー音を出力して運転者などに横風注意喚起を行う。一方、操舵トルク量が操舵トルク閾値以上でない、つまり、操舵トルク量が操舵トルク閾値未満であると判定された場合(ステップS8:NO)、ステレオカメラECU60は、横風注意喚起を行わないことを決定し(ステップS5)、ステップS1の処理に戻る。
上記した実施形態によれば、車両用制御装置1を搭載する車両Mに配設されたEPSモータ51に関わる要求トルク量とトルクセンサ52により検出された操舵トルク量とのオフセット量をオフセット閾値と比較し、オフセット量がオフセット閾値以上の場合に横風注意喚起を行うようになっているため、横風注意喚起を車両Mの挙動に基づいて適切に行うことができる。
また、例えば、車両Mに対する横風の存在により運転者による車両Mの操舵ハンドルの操舵がなければオフセット量がオフセット閾値を超えるような場合に運転者による車両Mの操舵ハンドルの操舵によりオフセット量がオフセット閾値を超えない状況が起こり得る。上記した実施形態によれば、トルクセンサ52により検出された操舵トルク量を操舵トルク閾値と比較し、操舵トルク量が操舵トルク閾値以上の場合に横風注意喚起を行うようになっているため、当該状況であっても横風注意喚起を適切に行うことができる。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
例えば、上記実施形態では、所定の制御として横風注意喚起を行う制御を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば車両Mを減速させる制御などであってもよい。
また、上記実施形態では、外乱として横風を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば走行レーンの傾きなどであってもよい。
上記した実施形態では、要求トルク量と操舵トルク量とを用いて横風注意喚起を行うか否かを決定しているが、これに限定されるものではなく、例えば、ステレオカメラECU60により車両Mの横位置が車両Mの目標走行ラインに維持されるようにするための要求舵角を算出して算出した要求舵角と舵角センサ80により検出された舵角とを用い、両者のオフセット量をオフセット閾値と比較することで横風注意喚起を行うか否かを決定し、オフセット量がオフセット閾値以上の場合に横風注意喚起を行うとするようにしてもよい。
また、上記実施形態では、車線維持支援システムでの要求トルク量を利用して横風注意喚起を行う場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば車線逸脱防止システムでの要求トルク量を利用して横風注意喚起を行うようにしてもよい。
また、上記の実施形態で説明した内容や上記の変形例で説明した内容を適宜組み合わせるようにしてもよい。
本発明は、運転者の運転支援を行う車両用制御装置に広く適用可能である。
M:車両(自車両)
1:車両用制御装置
10:ボディECU
20:メータECU
21:車速センサ
22:スピーカ
30:CVT-ECU
40:VSC-ECU
41:ヨーレートセンサ
45:FEI-ECU
50:EPS-ECU
51:EPSモータ
52:トルクセンサ
53:モータドライバ
60:ステレオカメラECU
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Claims (2)
- 車両に搭載され、当該車両の走行が当該車両の走行レーン内の走行の目標とする目標走行ラインに維持されるように操舵機構を制御する車両用制御装置であって、
前記車両の走行が前記目標走行ラインに維持されるようにするための前記操舵機構の制御パラメータの要求制御指令値を算出する指令値算出手段と、
前記制御パラメータの前記要求制御指令値と、当該制御パラメータの当該要求制御指令値に基づいて動作する前記操舵機構の当該制御パラメータの検出値とのオフセット値を算出するオフセット算出手段と、
前記オフセット値と所定のオフセット閾値とに基づいて当該オフセット値が当該所定のオフセット閾値以上の場合に所定の制御を行う制御手段と
を備えることを特徴とする車両用制御装置。 - 前記制御手段は、前記制御パラメータの検出値と所定のパラメータ閾値とに基づいて当該制御パラメータの検出値が当該所定のパラメータ閾値以上の場合に前記所定の制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両用制御装置。
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JP (1) | JP2024051387A (ja) |
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2022
- 2022-09-30 JP JP2022157528A patent/JP2024051387A/ja active Pending
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