JP2018203121A - 操舵支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車線変更支援制御(LCA)の実行中においてドライバによる意図的な車線変更のキャンセルを容易に行う。【解決手段】 操舵支援装置は、LCA手段10、20と、ドライバによる操舵操作に基づく入力値を検出する操舵操作検出手段21と、入力値がオーバーライド閾値を超えたか否かを判定するオーバーライド判定手段を備える。LCA手段10、20は、入力値がオーバーライド閾値を超えたと判定された場合、オーバーライドを実行する。オーバーライド閾値は、車線変更方向に対応する操舵ハンドルの回転方向である順方向における順方向閾値と、順方向とは反対の逆方向における逆方向閾値を有しており、逆方向閾値の大きさは、少なくとも車両の車線変更側の端部が元車線と目標車線との境界の車線を越えるまでは、順方向閾値の大きさよりも小さい値に設定されている。【選択図】 図6

Description

本発明は、操舵操作を支援する操舵支援装置に関する。
従来から、車両に搭載され、ドライバの操舵操作を支援する制御を実行する操舵支援装置が知られている(特許文献1参照)。操舵操作を支援する制御(以下、「操舵支援制御」とも称する。)には、例えば、車線維持支援制御(Lane Tracing Assist control。以下、「LTA」とも称する。)や車線変更支援制御(Lane Changing Assist control。以下、「LCA」とも称する。)等がある。LTAは、車線に対する車両の相対的な位置関係を含む車線情報に基づいて、車両の走行位置が車線の車線幅方向の所定位置に維持されるように操舵操作を支援する制御である。LCAは、上記車線情報に基づいて、車両が現在走行している元車線から当該元車線に隣接する目標車線に向けて車線変更するように操舵操作を支援する制御である。以下、操舵支援装置が搭載された車両を「自車両」とも称する。
特開2009−274594号公報
これらの操舵支援制御は、あくまでも自車両のドライバの操舵操作を支援(補助)する制御である。このため、操舵支援制御の実行中にドライバが操舵ハンドルを操作した場合、操舵支援制御を停止することによりドライバの操舵操作を優先させるオーバーライドが行われる。
オーバーライドは、操舵支援制御の実行中において、ドライバの操舵操作に基づく入力値(例えば、操舵トルク、操舵角又は操舵角速度)が、所定のオーバーライド閾値を超えた場合に行われる。通常、オーバーライド閾値の大きさは、操舵ハンドルの操作方向(回転方向)が右回りのときと左回りのときとで同一になるように設定される。加えて、オーバーライド閾値の大きさは、比較的に大きい値に設定される。これは、オーバーライド閾値の大きさが比較的に小さいと、ドライバがオーバーライドを望まない場合であってもオーバーライドが比較的に容易に行われてしまい、操舵支援制御を適切に実行できない可能性があるからである。なお、本明細書では、「入力値がオーバーライド閾値を超える」とは、入力値の符号が正の場合においては、入力値が正の値を有するオーバーライド閾値より大きくなることを意味し、入力値の符号が負の場合においては、入力値が負の値を有するオーバーライド閾値より小さくなることを意味する。
ここで、LCAが開始された後でドライバが車線変更のキャンセルを望む場合を考える。この場合、ドライバは、車両を元車線に維持又は戻すために、「車線変更方向に対応する操舵ハンドルの回転方向(以下、「順方向」と称する。)」とは反対の方向(以下、「逆方向」と称する。)に操舵ハンドルを操作する。このとき、上述したようにオーバーライド閾値の大きさが比較的に大きい値に設定されていると、ドライバによる操舵操作に基づく入力値がオーバーライド閾値を超え難くなり、オーバーライドを実行させることが困難になる可能性がある。即ち、ドライバは、操舵ハンドルを操作することによる意図的な車線変更のキャンセルを行い難くなる可能性がある。
本発明の目的の一つは、LCAの実行中においてドライバによる意図的な車線変更のキャンセルを容易に行うことができる操舵支援装置を提供することにある。
本発明の操舵支援装置(以下、「本発明装置」とも称する。)は、車両に適用され、
車線を認識して、前記車線に対する車両の相対的な位置関係を含む車線情報を取得する車線認識手段(12)と、
前記車線情報に基づいて、車両が現在走行している元車線から当該元車線に隣接する目標車線に向けて車線変更するように車線変更支援制御を実行する車線変更支援制御手段(10、20)と、
前記ドライバによる操舵操作に基づく入力値(T)を検出する操舵操作検出手段(21)と、
前記車線変更支援制御の実行中において、前記入力値(T)が所定のオーバーライド閾値(Tlcaf、Tlcar)を超えたか否かを判定するオーバーライド判定手段(S614)と、を備え、
前記車線変更支援制御手段は、前記入力値(T)が前記オーバーライド閾値(Tlcaf、Tlcar)を超えたと判定された場合(S614:Yes)、前記車線変更支援制御を停止する(S618)ことにより、前記ドライバによる前記操舵操作を優先させるオーバーライドを実行するように構成された操舵支援装置であって、
前記オーバーライド閾値(Tlcaf、Tlcar)は、車線変更方向に対応する操舵ハンドルの回転方向である順方向に前記操舵ハンドルが回転させられている状態に対する順方向閾値(Tlcaf)と、前記順方向とは反対の方向である逆方向に前記操舵ハンドルが回転させられている状態に対する逆方向閾値(Tlcar)と、を有しており、
前記逆方向閾値(Tlcar)の大きさは、少なくとも前記車両の前記車線変更側の端部が前記元車線と前記目標車線との境界の車線を越えるまでは、前記順方向閾値(Tlcaf)の大きさよりも小さい値に設定されている、
操舵支援装置。
本発明装置は、車線認識手段と、車線変更支援制御手段(LCA手段)と、操舵操作検出手段と、オーバーライド判定手段と、を備える。
車線認識手段は、車線を認識して、車線に対する車両の相対的な位置関係を含む車線情報を取得する。車線は、例えば、白線によって区画される領域である。従って、車線を認識することによって、車線に対する車両の相対的な位置関係を取得することができる。
LCA手段は、車線認識手段により取得された車線情報に基づいて、車両が現在走行している元車線から当該元車線に隣接する目標車線に向けて車線変更するように操舵操作を支援する制御である車線変更支援制御(LCA)を実行する。
操舵操作検出手段は、ドライバによる操舵操作に基づく入力値を検出する。この入力値とは、例えば、操舵トルク、操舵角又は操舵角速度である。
オーバーライド判定手段は、LCAの実行中において、操舵操作検出手段により検出された入力値が所定のオーバーライド閾値を超えたか否かを判定する。この入力値は、操舵ハンドルの操作方向(回転方向)が右回りのときと左回りのときとで符号が異なる。このため、「入力値がオーバーライド閾値を超える」とは、入力値の符号が正の場合においては、入力値が正の値を有するオーバーライド閾値より大きくなることを意味し、入力値の符号が負の場合においては、入力値が負の値を有するオーバーライド閾値より小さくなることを意味する。
LCA手段は、オーバーライド判定手段により、入力値がオーバーライド閾値を超えたと判定された場合、LCAを停止することにより、ドライバによる操舵操作を優先させる。
本発明装置では、オーバーライド閾値は、順方向閾値と逆方向閾値を有する。順方向閾値は、車線変更方向に対応する操舵ハンドルの回転方向である順方向に操舵ハンドルが回転させられている状態に対する閾値である。逆方向閾値は、順方向と反対の方向である逆方向に操舵ハンドルが回転させられている状態に対する閾値である。例えば、目標車線が元車線の右側に位置している場合(即ち、車線変更方向が右方向の場合)、順方向は右回りとなり、逆方向は左回りとなる。そして、目標車線が元車線の左側に位置している場合(即ち、車線変更方向が左方向の場合)、順方向は左回りとなり、逆方向は右回りとなる。即ち、順方向及び逆方向は、目標車線が元車線の左右どちら側に位置しているかによって変化する方向である。
本発明装置では、逆方向閾値の大きさは、少なくとも車両の車線変更側の端部が元車線と目標車線との境界の車線(以下、「境界車線」とも称する。)を越えるまでは、順方向閾値の大きさよりも小さい値に設定されている。この構成によれば、逆方向閾値の大きさが順方向閾値の大きさと同一である構成と比較して、少なくとも車両の車線変更側の端部が境界車線を越えるまでは、ドライバの逆方向の操舵操作に基づく入力値が逆方向閾値を超え易くなる。このため、逆方向におけるオーバーライドが行われ易くなる。一般に、LCAが開始された後でドライバが車線変更のキャンセルを望む場合、ドライバは車両を元車線に維持又は戻すために操舵ハンドルを逆方向に操作する。従って、本発明装置の構成によれば、LCAの実行中にドライバが車線変更のキャンセルを望む場合においてオーバーライドが行われ易くなるため、ドライバによる意図的な車線変更のキャンセルを容易に行うことができる。
上記説明においては、発明の理解を助けるために、実施形態に対応する発明の構成要件に対して、実施形態で用いた符号を括弧書きで添えているが、発明の各構成要件は、前記符号によって規定される実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る操舵支援装置の概略構成図である。 周辺センサ及びカメラセンサの取付位置を表した平面図である。 車線関連車両情報を説明するための図である。 ウインカーレバーの作動を説明するための図である。 目標軌道を表す図である。 本発明装置の運転支援ECU10のCPUが実行する操舵支援ルーチンを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態に係る操舵支援装置(以下、本発明装置とも称する。)について図面を参照しながら説明する。本発明装置は、車両(以下において、他の車両と区別するために、「自車両」と称呼される場合がある。)に適用され、図1に示すように、運転支援ECU10、電動パワーステアリングECU20、メータECU30、ステアリングECU40、エンジンECU50、ブレーキECU60、及び、ナビゲーションECU70を備えている。
これらのECUは、マイクロコンピュータを主要部として備える電気制御装置(Electric Control Unit)であり、CAN(Controller Area Network)100を介して相互に情報を送信可能及び受信可能に接続されている。本明細書において、マイクロコンピュータは、CPU、ROM、RAM、不揮発性メモリ及びインターフェースI/F等を含む。CPUはROMに格納されたインストラクション(プログラム、ルーチン)を実行することにより各種機能を実現するようになっている。これらのECUは、幾つか又は全部が一つのECUに統合されてもよい。
CAN100には、車両状態を検出する複数種類の車両状態センサ80、及び、運転操作状態を検出する複数種類の運転操作状態センサ90が接続されている。車両状態センサ80は、車両の走行速度を検出する車速センサ、車両の前後方向の加速度を検出する前後Gセンサ、車両の横方向の加速度を検出する横Gセンサ、及び、車両のヨーレートを検出するヨーレートセンサなどである。
運転操作状態センサ90は、アクセルペダルの操作量を検出するアクセル操作量センサ、ブレーキペダルの操作量を検出するブレーキ操作量センサ、ブレーキペダルの操作の有無を検出するブレーキスイッチ、操舵角を検出する操舵角センサ、及び、変速機のシフトポジションを検出するシフトポジションセンサなどである。
車両状態センサ80、及び、運転操作状態センサ90によって検出された情報(センサ情報と呼ぶ)は、CAN100に送信される。各ECUにおいては、CAN100に送信されたセンサ情報を、適宜、利用することができる。尚、センサ情報は、特定のECUに接続されたセンサの情報であって、その特定のECUからCAN100に送信されてもよい。
運転支援ECU10は、ドライバの運転支援を行う中枢となる制御装置であって、車線変更支援制御(LCA)、車線維持支援制御(LTA)、及び、追従車間距離制御(Adaptive Cruise Control。以下、「ACC」とも称する。)を実行する。運転支援ECU10には、図2に示すように、中央前方周辺センサ11FC、右前方周辺センサ11FR、左前方周辺センサ11FL、右後方周辺センサ11RR、及び、左後方周辺センサ11RLが接続される。各周辺センサ11FC,11FR,11FL,11RR,11RLは、レーダセンサであり、その検出領域が互いに異なるだけで、基本的には、互いに同じ構成である。以下、各周辺センサ11FC,11FR,11FL,11RR,11RLを個々に区別する必要が無い場合には、それらを周辺センサ11と呼ぶ。尚、以下では、LCA及びLTAはドライバの操舵操作を支援する制御であるため、LCAとLTAとをあわせて「操舵支援制御」と総称する。
周辺センサ11は、レーダ送受信部と信号処理部(図示略)とを備えており、レーダ送受信部が、ミリ波帯の電波(以下、「ミリ波」と称呼する。)を放射し、放射範囲内に存在する立体物(例えば、他車両、歩行者、自転車、建造物など)によって反射されたミリ波(即ち、反射波)を受信する。信号処理部は、送信したミリ波と受信した反射波との位相差、反射波の減衰レベル及びミリ波を送信してから反射波を受信するまでの時間等に基づいて、自車両と立体物との距離、自車両と立体物との相対速度、自車両に対する立体物の相対位置(方向)等を表す情報(以下、周辺情報と呼ぶ)を所定時間の経過毎に取得して運転支援ECU10に供給する。この周辺情報によって、自車両と立体物との距離における前後方向成分と横方向成分、及び、自車両と立体物との相対速度における前後方向成分と横方向成分とを検出することができる。
図2に示すように、中央前方周辺センサ11FCは、車体のフロント中央部に設けられ、自車両の前方領域に存在する立体物を検出する。右前方周辺センサ11FRは、車体の右前コーナー部に設けられ、主に自車両の右前方領域に存在する立体物を検出し、左前方周辺センサ11FLは、車体の左前コーナー部に設けられ、主に自車両の左前方領域に存在する立体物を検出する。右後方周辺センサ11RRは、車体の右後コーナー部に設けられ、主に自車両の右後方領域に存在する立体物を検出し、左後方周辺センサ11RLは、車体の左後コーナー部に設けられ、主に自車両の左後方領域に存在する立体物を検出する。
また、運転支援ECU10には、カメラセンサ12が接続されている。カメラセンサ12は、カメラ部、及び、カメラ部によって撮影して得られた画像データを解析して道路の白線を認識するレーン認識部を備えている。カメラセンサ12(カメラ部)は、自車両の前方の風景を撮影する。カメラセンサ12(レーン認識部)は、認識した白線に関する情報を所定の演算周期が経過する毎に繰り返し運転支援ECU10に供給する。
カメラセンサ12は、白線で区画される領域を表す車線を認識するとともに、白線と自車両との位置関係に基づいて、車線に対する自車両の相対的な位置関係を検出できるようになっている。ここで、自車両の位置とは、自車両の重心位置であるが、自車両の平面視における中心位置であってもよい。後述する自車両の横位置とは、自車両の重心位置の車線幅方向における位置を表し、自車両の横速度は、自車両の重心位置の車線幅方向における速度を表し、自車両の横加速度は、自車両の重心位置の車線幅方向における加速度を表す。これらは、カメラセンサ12によって検出される白線と自車両との相対位置関係によって求められる。
カメラセンサ12は、図3に示すように、自車両の走行している車線における左右の白線WLの幅方向の中心位置となる車線中心ラインCLを決定する。この車線中心ラインCLは、後述するLTAにおける目標走行ラインとして利用される。また、カメラセンサ12は、車線中心ラインCLのカーブの曲率Cuを演算する。尚、本実施形態においては、目標走行ラインは、車線中心ラインCLであるが、車線中心ラインCLから所定距離だけ車線幅方向にオフセットさせたラインを採用することもできる。
また、カメラセンサ12は、左右の白線WLで区画される車線における自車両の位置及び向きを演算する。例えば、カメラセンサ12は、図3に示すように、自車両Cの重心点Pと車線中心ラインCLとのあいだの車線幅方向の距離Dy[m]、つまり、自車両Cが車線中心ラインCLに対して車線幅方向にずれている距離Dyを演算する。この距離Dyを横偏差Dyと呼ぶ。また、カメラセンサ12は、車線中心ラインCLの方向と自車両Cの向いている方向とがなす角度θy[rad]を演算する。この角度θyをヨー角θyと呼ぶ。車線がカーブしている場合には、車線中心ラインCLもカーブしているため、ヨー角θyは、このカーブした車線中心ラインCLを基準として、自車両Cの向いている方向がずれている角度を表す。以下、曲率Cu、横偏差Dy、及び、ヨー角θyを表す情報(Cu、Dy、θy)を車線関連車両情報と呼ぶ。尚、横偏差Dy及びヨー角θyについては、車線中心ラインCLに対する左右方向が、符号(正負)によって特定される。また、曲率Cuについては、カーブの曲がる方向(右または左)が符号(正負)によって特定される。
また、カメラセンサ12は、自車両の車線に限らず隣接する車線も含めて、検出した白線の種類(実線、破線)、隣り合う左右の白線間の距離(車線幅)、白線の形状など、白線に関する情報についても、所定の演算周期が経過する毎に運転支援ECU10に供給する。白線が実線の場合は、車両がその白線を跨いで車線変更することは禁止されている。一方、白線が破線(一定の間隔で断続的に形成されている白線)の場合は、車両がその白線を跨いで車線変更することは許可されている。こうした車線関連車両情報(Cu、Dy、θy)、及び、白線に関する情報を総称して車線情報と呼ぶ。
尚、本実施形態においては、カメラセンサ12が車線関連車両情報(Cu、Dy、θy)を演算するが、それに代えて、運転支援ECU10が、カメラセンサ12の出力する画像データを解析して、車線情報を取得するようにしてもよい。
図1に示すように、運転支援ECU10には、ブザー(警報音発生装置、警報装置)13が接続されている。ブザー13は、運転支援ECU10からのブザー鳴動信号を受信した時に鳴動する。運転支援ECU10は、ドライバに対して運転支援状況を知らせる場合、及び、ドライバに対して警告を行う(注意喚起する)場合等においてブザー13を鳴動させる。
また、ブザー13に代えて、或いは、加えて、ドライバに警告用(注意喚起用)の振動を伝えるバイブレータを設けてもよい。例えば、バイブレータは、操舵ハンドル(図示省略)に設けられ、操舵ハンドルを振動させることにより、ドライバへの警告を行う。
また、ブザー13に代えて、或いは、加えて、ドライバに警告用(注意喚起用)のメッセージを表示する表示器(警報装置)を設けてもよい。
運転支援ECU10は、周辺センサ11から供給された周辺情報、カメラセンサ12の白線認識に基づいて得られた車線情報、車両状態センサ80により検出された車両状態、及び、運転操作状態センサ90により検出された運転操作状態等に基づいて、ACC、LTA、及び、LCAを実施する。
運転支援ECU10には、ドライバによって操作される設定操作器14が接続されている。設定操作器14は、ACC、LTA及びLCAのそれぞれについて実施するか否かについての設定等を行うための操作器である。運転支援ECU10は、設定操作器14の設定信号を入力して、各制御の実施の有無を決定する。設定操作機14は、ACCの実施が選択されていない場合、LTA及びLCAについても実施されないように自動設定される。加えて、設定操作器14は、LTAの実施が選択されていない場合、LCAについても実施されないように自動設定される。
電動パワーステアリングECU20は、電動パワーステアリング装置の制御装置である。以下、電動パワーステアリングECU20をEPS・ECU(Electric Power Steering ECU)20と呼ぶ。EPS・ECU20は、操舵トルクセンサ21に接続されている。操舵トルクセンサ21は、図示しない車両のステアリングシャフトに設けられている。操舵トルクセンサ21は、ドライバが操舵ハンドルを操作(回転)することにより操舵ハンドルに付与された操舵トルクTを検出し、操舵トルクTを示す信号をEPS・ECU20に送信する。操舵トルクTが右回りであるか左回りであるかは、符号(正負)によって特定される。本実施形態では、右回りの操舵トルクTを正の符号で表し、左回りの操舵トルクTを負の符号で表す。なお、操舵トルクTは、「ドライバによる操舵操作に基づく入力値」の一例に相当する。
加えて、EPS・ECU20は、モータドライバ22に接続されている。モータドライバ22は、転舵用モータ23に接続されている。転舵用モータ23は、図示しない車両の「操舵ハンドル、操舵ハンドルに連結されたステアリングシャフト及び操舵用ギア機構等を含むステアリング機構」に組み込まれている。EPS・ECU20は、操舵トルクセンサ21から送信された信号(操舵トルクT)に基づいて、モータドライバ22の通電を制御して、転舵用モータ23を駆動する。転舵用モータ23が駆動されると、図示しない自車両の転舵輪の舵角が変更される(転舵輪が転舵される)。このアシストモータの駆動によってステアリング機構に操舵トルクT(操舵アシストトルク)が付与されて、ドライバの操舵操作をアシストする。
加えて、EPS・ECU20は、CAN100を介して運転支援ECU10から操舵指令を受信した場合には、操舵指令で特定される制御量で転舵用モータ23を駆動して操舵トルクTを発生させる。この操舵トルクTは、上述したドライバの操舵操作(操舵ハンドル操作)を軽くするために付与される操舵アシストトルクとは異なり、ドライバの操舵操作を必要とせずに、運転支援ECU10からの操舵指令によってステアリング機構に付与されるトルクを表す。このトルクにより、自車両の転舵輪の舵角が変更される(転舵輪が転舵される)。
EPS・ECU20は、運転支援ECU10から操舵指令を受信した場合において操舵トルクセンサ21から操舵トルクTを示す信号を受信したときは、この信号を運転支援ECU10に送信する。運転支援ECU10は、EPS・ECU20からこの信号を受信した場合、「この信号に含まれる操舵トルクTが所定のトルク閾値を超えている」というオーバーライド条件が成立するか否かを判定する。
オーバーライド条件が成立する(即ち、操舵トルクTがトルク閾値を超えている)と判定した場合、運転支援ECU10は操舵指令の送信を停止する。この場合、EPS・ECU20は、上述したように操舵トルクT(操舵トルクセンサ21によって検出された操舵トルク)に基づいて、ドライバの操舵操作を軽くする操舵アシストトルクを発生させる。即ち、操舵支援制御の実行中に操舵トルクセンサ21によって操舵トルクTが検出され、当該操舵トルクTがトルク閾値を超えていると判定された場合、操舵支援制御は停止され、ドライバの操舵操作が優先される。以下では、このように、操舵支援制御の実行中にドライバの操舵操作が優先されることを「オーバーライド」と称する。オーバーライド条件については、後で詳しく説明する。
一方、オーバーライド条件が成立しない(即ち、操舵トルクTがトルク閾値を超えていない)と判定した場合、運転支援ECU10は、操舵指令の送信を継続する。この場合、EPS・ECU20は、上述したように操舵指令に基づいて操舵トルクTを発生させる。即ち、操舵支援制御の実行中に操舵トルクセンサ21によって操舵トルクTが検出されたとしても、当該操舵トルクTがトルク閾値を超えていないと判定された場合、操舵支援制御が継続される。
メータECU30は、表示器31、及び、左右のウインカー32(ウインカーランプを意味する。ターンランプと呼ばれることもある。)に接続されている。表示器31は、例えば、運転席の正面に設けられたマルチインフォーメーションディスプレイであって、車速等のメータ類の計測値の表示に加えて、各種の情報を表示する。例えば、メータECU30は、運転支援ECU10から運転支援状態に応じた表示指令を受信すると、その表示指令で指定された画面を表示器31に表示させる。尚、表示器31としては、マルチインフォーメーションディスプレイに代えて、或いは、加えて、ヘッドアップディスプレイ(図示略)を採用することもできる。
加えて、メータECU30は、ウインカー駆動回路(図示略)を備えており、CAN100を介してウインカー点滅指令を受信した場合には、ウインカー点滅指令で指定された方向(右、左)のウインカー32を点滅させる。メータECU30は、ウインカー32を点滅させている間、ウインカー32が点滅状態であることを表すウインカー点滅情報をCAN100に送信する。従って、他のECUは、ウインカー32の点滅状態を把握することができる。
ステアリングECU40は、ウインカーレバー41に接続されている。ウインカーレバー41は、ウインカー32を作動(点滅)させるための操作器であり、ステアリングコラムに設けられている。ウインカーレバー41は、左回り操作方向、及び、右回り操作方向のそれぞれについて、支軸周りに2段の操作ストロークにて揺動可能に設けられる。
本実施形態のウインカーレバー41は、ドライバがLCAを要求する操作器としても兼用されている。ウインカーレバー41は、図4に示すように、支軸Oを中心として左回り操作方向、及び、右回り操作方向のそれぞれについて、中立位置PNから第1角度θW1回動した位置である第1ストローク位置P1L(P1R)と、中立位置PNから第2角度θW2(>θW1)回動した位置である第2ストローク位置P2L(P2R)とに選択的に操作可能に構成される。ウインカーレバー41は、ドライバのレバー操作によって第1ストローク位置P1L(P1R)に移動されている場合、ドライバのレバー操作力が解除されると中立位置PNに戻るようになっている。更に、ウインカーレバー41は、ドライバのレバー操作によって第2ストローク位置P2L(P2R)に移動されている場合、レバー操作力が解除されても、ロック機構によりその第2ストローク位置P2L(P2R)に保持されるようになっている。また、ウインカーレバー41は、第2ストローク位置P2L(P2R)に保持されている状態で、操舵ハンドルが逆回転して中立位置に戻された場合、或いは、ドライバがウインカーレバー41を中立位置方向に戻す操作した場合に、ロック機構によるロックが解除されて中立位置PNに戻されるようになっている。
ウインカーレバー41は、その位置が第1ストローク位置P1L(P1R)にある場合にのみオンする(オン信号を発生する)第1スイッチ411L(411R)と、その位置が第2ストローク位置P2L(P2R)にある場合にのみオンする(オン信号を発生する)第2スイッチ412L(412R)とを備えている。
ステアリングECU40は、第1スイッチ411L(411R)、及び、第2スイッチ412L(412R)からのオン信号の有無に基づいて、ウインカーレバー41の操作状態を検出する。ステアリングECU40は、ウインカーレバー41が、第1ストローク位置P1L(P1R)に倒されている状態、及び、第2ストローク位置P2L(P2R)に倒されている状態のそれぞれにおいて、その操作方向(左右)を表す情報を含めたウインカー点滅指令をメータECU30に対して送信する。
加えて、ステアリングECU40は、ウインカーレバー41が、第1ストローク位置P1L(P1R)に、予め設定された設定時間(車線変更要求確定時間:例えば、1秒)以上継続して保持されたことを検出した場合、運転支援ECU10に対して、その操作方向(左右)を表す情報を含むLCA要求信号を出力する。従って、ドライバは、運転中に、LCAを受けたい場合には、ウインカーレバー41を、車線変更方向の第1ストローク位置P1L(P1R)に倒し、その状態を設定時間以上保持すればよい。こうした操作をLCA要求操作と呼ぶ。
尚、本実施形態においては、ドライバがLCAを要求する操作器としてウインカーレバー41を用いているが、それに代えて、専用のLCA要求操作器を操舵ハンドル等に設けてもよい。
図1に戻って説明を続ける。エンジンECU50は、エンジンアクチュエータ51に接続されている。エンジンアクチュエータ51は内燃機関52の運転状態を変更するためのアクチュエータである。エンジンECU50は、エンジンアクチュエータ51を駆動することによって、内燃機関52が発生するトルクを変更することにより、自車両の駆動力を制御し加速状態(加速度)を変更することができる。
ブレーキECU60は、ブレーキアクチュエータ61に接続されている。ブレーキアクチュエータ61は、ブレーキECU60からの指示に応じてブレーキキャリパ62bに内蔵されたホイールシリンダに供給する油圧を調整し、その油圧によりブレーキパッドをブレーキディスク62aに押し付けて摩擦制動力を発生させる。従って、ブレーキECU60は、ブレーキアクチュエータ61を制御することによって、自車両の制動力を制御して減速状態(減速度)を変更することができる。
ナビゲーションECU70は、自車両の現在位置を検出するためのGPS信号を受信するGPS受信機71、地図情報等を記憶した地図データベース72、及び、タッチパネル(タッチパネル式ディスプレイ)73を備えている。ナビゲーションECU70は、GPS信号に基づいて現時点の自車両の位置を特定するとともに、自車両の位置及び地図データベース72に記憶されている地図情報等に基づいて各種の演算処理を行い、タッチパネル73を用いて経路案内を行う。
地図データベース72に記憶されている地図情報には、道路情報が含まれている。道路情報には、その道路の位置及び形状を示すパラメータ(例えば、道路の曲率半径又は曲率、道路の車線幅、車線数、各車線の中央ラインの位置など)が含まれている。また、道路情報には、自動車専用道路であるか否かを区別することができる道路種別情報等も含まれている。
<運転支援ECU10の行う制御処理>
次に、運転支援ECU10の行う制御処理について説明する。運転支援ECU10は、ACC、LTA及びLCAを実行する。このため、先ず、これらの制御について説明する。
[ACC(追従車間距離制御)]
ACCは、周辺情報に基づいて、自車両の前方を走行している先行車が存在する場合には、その先行車と自車両との車間距離を所定の距離に維持しながら、自車両を先行車に追従させ、先行車が存在しない場合には、自車両を設定車速にて定速走行させる制御である。ACC自体は周知である(例えば、特開2014−148293号公報、特開2006−315491号公報、特許第4172434号明細書、及び、特許第4929777号明細書等を参照。)。従って、以下、簡単に説明する。
運転支援ECU10は、設定操作器14の操作によってACCが要求されている場合、ACCを実行する。運転支援ECU10は、ACCが要求されている場合、周辺センサ11から供給される周辺情報に基づいて追従対象車両を選択する。例えば、運転支援ECU10は、予め定められた追従対象車両エリア内に他車両が存在するか否かを判定する。
運転支援ECU10は、他車両が追従対象車両エリア内に所定時間以上に亘って存在する場合、その他車両を追従対象車両として選択し、自車両が追従対象車両に対して所定の車間距離を維持しながら追従するように目標加速度を設定する。運転支援ECU10は、追従対象車両エリア内に他車両が存在しない場合、自車両の車速が設定車速に一致するように、設定車速と検出車速(車速センサによって検出される車速)とに基づいて目標加速度を設定する。
運転支援ECU10は、自車両の加速度が目標加速度に一致するように、エンジンECU50を用いてエンジンアクチュエータ51を制御するとともに、必要に応じてブレーキECU60を用いてブレーキアクチュエータ61を制御する。尚、ACC中にドライバによるアクセル操作が行われ、当該アクセル操作に基づく要求加速度が目標加速度を超えた場合、アクセル操作が優先され(アクセルオーバーライド)、ACCは行われない。ACCは、アクセルオーバーライドの終了後に自動的に再開される。
以上が、ACCの概要である。
[LTA(車線維持支援制御)]
LTAは、自車両の位置が「その自車両が走行している車線」内の目標走行ライン付近に維持されるように、操舵トルクをステアリング機構に付与してドライバの操舵操作(車線維持操作)を支援する制御である。LTA自体は周知である(例えば、特開2008−195402号公報、特開2009−190464号公報、特開2010−6279号公報、及び、特許第4349210号明細書、等を参照。)。従って、以下、簡単に説明する。
運転支援ECU10は、LTA開始条件が成立した場合にLTAを開始する。LTA開始条件は、例えば、以下の条件が全て成立した場合に成立する。
1.設定操作器14によってLTAの実施が選択されていること。
2.ACCが実施されていること。
3.カメラセンサ12によって白線を認識できていること。
尚、LTA開始条件は、こうした条件に限るものでは無く、任意に設定することができる。
運転支援ECU10は、LTA開始条件が成立した場合、上述した車線関連車両情報(Cu、Dy、θy)に基づいて、目標舵角θlta*を所定の演算周期が経過する毎に演算し、目標舵角θlta*を表す指令信号をEPS・ECU20に出力する。EPS・ECU20は、舵角が目標舵角θlta*に追従するように転舵用モータ23を駆動制御する。尚、本実施形態においては、運転支援ECU10は、目標舵角θlta*を表す指令信号をEPS・ECU20に出力するが、目標舵角θlta*が得られる目標トルクを演算して、演算結果である目標トルクを表す指令信号をEPS・ECU20に出力してもよい。
また、運転支援ECU10は、自車両が車線の外に逸脱するおそれのある状態になった場合には、ブザー13を鳴動させるなどして車線逸脱警報を発する。
以上が、LTAの概要である。
[LCA(車線変更支援制御)]
LCAは、自車両の周囲を監視して安全に車線変更が可能であると判定された後に、自車両の周囲を監視しつつ、自車両が現在走行している車線から隣接する車線に移動するように操舵トルクをステアリング機構に付与して、ドライバの操舵操作(車線変更操作)を支援する制御である。LCA自体は周知である(例えば、特開2016−207060号公報、及び、特開2017−74823号公報、等を参照。)。従って、以下、簡単に説明する。
運転支援ECU10は、LCA開始条件が成立した場合にLCAを開始する。LCA開始条件は、例えば、以下の条件が全て成立した場合に成立する。
1.LCA要求操作(LCA要求信号)が検出されること。
2.設定操作器14によってLCAの実施が選択されていること。
3.LTAが実行されていること。
4.ウインカー操作方向の白線(元車線と目標車線との境界となる白線)が破線であること。
5.周辺監視のLCA実施可否判定結果が可であること(周辺センサ11により得られた周辺情報よって、車線変更に障害となる障害物(他車両等)が検出されていなく、安全に車線変更ができると判定されていること)。
6.道路が自動車専用道路であること(ナビゲーションECU70から取得した道路種別情報が自動車専用道路を表していること)。
7.自車両の車速がLCAの許可されるLCA許可車速範囲に入っていること。
例えば、条件5は、自車両と目標車線を走行する他車両との相対速度に基づいて、車線変更後における両者の車間距離が適正に確保されると推定される場合に成立する。
尚、LCA開始条件は、こうした条件に限るものでは無く、任意に設定することができる。
運転支援ECU10は、LCA開始条件が成立した場合、自車両の目標軌道を決める目標軌道関数y(t)を演算する。目標軌道は、目標車線変更時間をかけて、自車両を、現在走行している車線(元車線と呼ぶ)から、元車線に隣接するLCA要求方向の車線(目標車線と呼ぶ)の幅方向中心位置(最終目標横位置と呼ぶ)にまで移動させる軌道であり、例えば、図5に示すような形状となる。
目標軌道関数y(t)は、元車線の車線中心ラインCLを基準として、LCAの開始時点(即ち、LCA開始条件が成立した時点)からの経過時間tを変数として、経過時間tに対応する自車両の横位置の目標値(即ち、目標横位置)を算出する関数である。ここで、自車両の横位置とは、車線中心ラインCLを基準とした、車線幅方向(横方向と呼ぶこともある)における自車両の重心位置を表す。
目標車線変更時間は、自車両をLCAの開始位置(LCAの開始時点での自車両の横位置)である初期横位置から最終目標横位置にまで横方向に移動させる距離(以下、必要横距離と呼ぶ)に比例して可変設定される。
目標軌道関数は、LCA開始時の自車両の状態と、LCA完了時における自車両の目標状態と、目標車線変更時間と、に基づいて決定される。ここで、「LCA開始時の自車両の状態」は、「自車両の初期横位置、初期横位置における横速度、及び、初期横位置における横加速度」を表し、「LCA完了時における自車両の目標状態」は「自車両の最終目標横位置、最終目標横位置における横速度(即ち、0)、及び、最終目標横位置における横加速度(即ち、0)」を表す。このようにして決定された目標軌道は、自車両を最終目標横位置にまで滑らかに移動させることが可能な形状となっている。
運転支援ECU10は、LCAを終了させるまで、この目標軌道関数y(t)を記憶維持し、目標軌道関数に基づいて操舵制御を行う。具体的には、運転支援ECU10は、所定の演算周期が経過する毎に以下の処理を行って目標舵角θlca*を演算する。即ち、運転支援ECU10は、目標軌道関数y(t)と経過時間tとに基づいて、現時点における目標横位置y*、目標横速度vy*、及び、目標横加速度ay*を演算する。続いて、現時点における車速vと、目標横速度vy*と、目標横加速度ay*と、に基づいて、現時点における目標ヨー角θy*、目標ヨーレートγ*、及び、目標曲率Cu*を演算する。そして、目標横位置y*と、目標ヨー角θy*と、目標ヨーレートγ*と、目標曲率Cu*と、に基づいて、目標舵角θlca*を演算する。尚、LCAは、自車両の横位置が最終目標横位置に到達したというLCA完了条件が成立したときに終了する。
運転支援ECU10は、目標舵角θlca*を演算すると、目標舵角θlca*を表す指令信号をEPS・ECU20に出力する。EPS・ECU20は、舵角が目標舵角θlta*に追従するように転舵用モータ23を駆動制御する。
以上が、LCAの概要である。
[オーバーライド条件]
次に、オーバーライド条件について説明する。上述したように、オーバーライド条件は、操舵トルクセンサ21によって検出された操舵トルクTが所定のトルク閾値を超えている場合に成立する。操舵支援制御の種類がLTAの場合、トルク閾値として、操舵ハンドルの操作方向が右回りのときのLTA右回りトルク閾値Tltar(正の定数)と、操舵ハンドルの操作方向が左回りのときのLTA左回りトルク閾値Tltal(負の定数)が設定される。LTA右回りトルク閾値TltarとLTA左回りトルク閾値Tltalの大きさは同一であり、比較的に大きい値に設定されている。
具体的には、運転支援ECU10は、LTAの実行中において、操舵トルクセンサ21によって検出された操舵トルクTが正の値である場合(即ち、右回りの操舵トルクの場合)、「当該操舵トルクTがLTA右回りトルク閾値Tltarより大きい」というオーバーライド条件(即ち、T>Tltar)が成立するか否かを判定する。一方、運転支援ECU10は、LTAの実行中において、操舵トルクセンサ21によって検出された操舵トルクTが負の値である場合(即ち、左回りの操舵トルクの場合)、「当該操舵トルクTがLTA左回りトルク閾値Tltalより小さい」というオーバーライド条件(即ち、T<Tltal)が成立するか否かを判定する。以下では、これらのオーバーライド条件をまとめて「LTAオーバーライド条件」と称する。
運転支援ECU10は、LTAオーバーライド条件が成立すると判定した場合、LTAを停止してドライバの操舵操作を優先させ、LTAオーバーライド条件が成立しないと判定した場合、LTAを継続する。
次に、操舵支援制御の種類がLCAの場合におけるオーバーライド条件について説明する。操舵支援制御の種類がLCAの場合、トルク閾値として、「車線変更方向に対応する操舵ハンドルの回転方向である順方向」に操舵ハンドルが回転させられている状態に対するLCA順方向トルク閾値Tlcafと、順方向と反対の方向である逆方向に操舵ハンドルが回転させられている状態に対するLCA逆方向トルク閾値Tlcarが設定される。LCA順方向トルク閾値Tlcafの大きさは、LTA右回りトルク閾値Tltar及びLTA左回りトルク閾値Tltalの大きさと同一となるように設定されている(|Tlcaf|=Tltar=|Tltal|)。LCA逆方向トルク閾値Tlcarの大きさは、LCA順方向トルク閾値Tlcafの大きさよりも小さい値に設定されている(|Tlcar|<|Tlcaf|)。具体的には、LCA逆方向トルク閾値Tlcarの大きさは、「ドライバによる意図的な操舵操作によりオーバーライド条件が容易に成立する程度の値(例えば、1[N・m])」に設定されている。なお、LCA順方向トルク閾値Tlcafは、「順方向閾値」の一例に相当し、LCA逆方向トルク閾値Tlcarは、「逆方向閾値」の一例に相当する。
順方向が右回りと左回りの何れであるか(別言すれば、逆方向が左回りと右回りの何れであるか)は、ドライバがLCA要求操作を右方向と左方向の何れの方向に行うかによって決定される。即ち、ドライバが元車線の右側に位置する目標車線への車線変更を望む場合、ドライバは右方向のLCA要求操作を行う。この場合、順方向は右回りとなり、逆方向は左回りとなるため、LCA順方向トルク閾値Tlcafは正の定数として設定され、LCA逆方向トルク閾値Tlcarは負の定数として設定される。一方、ドライバが元車線の左側に位置する目標車線への車線変更を望む場合、ドライバは左方向のLCA要求操作を行う。この場合、順方向は左回りとなり、逆方向は右回りとなるため、LCA順方向トルク閾値Tlcafは負の定数として設定され、LCA逆方向トルク閾値Tlcarは正の定数として設定される。
運転支援ECU10は、右方向への車線変更を行うLCAの実行中において(即ち、順方向が右回りの場合)、操舵トルクセンサ21によって検出された操舵トルクTが正の値である場合(即ち、右回りの操舵トルクの場合)、「当該操舵トルクTがLCA順方向トルク閾値Tlcaf(正の値)より大きい」というオーバーライド条件(即ち、T>Tlcaf)が成立するか否かを判定する。一方、操舵トルクTが負の値である場合(即ち、左回りの操舵トルクの場合)、「当該操舵トルクTがLCA逆方向トルク閾値Tlcar(負の値)より小さい」というオーバーライド条件(即ち、T<Tlcar)が成立するか否かを判定する。
他方、運転支援ECU10は、左方向への車線変更を行うLCAの実行中において(即ち、順方向が左回りの場合)、操舵トルクセンサ21によって検出された操舵トルクTが正の値である場合(即ち、右回りの操舵トルクの場合)、「当該操舵トルクTがLCA逆方向トルク閾値Tlcar(正の値)より大きい」というオーバーライド条件(即ち、T>Tlcar)が成立するか否かを判定する。一方、操舵トルクTが負の値である場合(即ち、左回りの操舵トルクの場合)、「当該操舵トルクTがLCA順方向トルク閾値Tlcaf(負の値)より小さい」というオーバーライド条件(即ち、T<Tlcaf)が成立するか否かを判定する。
以下では、これらのオーバーライド条件をまとめて「LCAオーバーライド条件」と称する。
運転支援ECU10は、LCAオーバーライド条件が成立すると判定した場合、LCAを停止してドライバの操舵操作を優先させ、LCAオーバーライド条件が成立しないと判定した場合、LCAを継続する。上記の説明から明らかなように、LCA逆方向トルク閾値Tlcarの大きさはLCA順方向トルク閾値Tlcafよりも小さいため、ドライバが逆方向に操舵操作するときのほうが、ドライバが順方向に操舵操作するときと比較して、オーバーライド条件が成立し易くなる。
次に、運転支援ECU10の行う制御処理について、図6を参照して具体的に説明する。運転支援ECU10は、イグニッションスイッチがオンされると、図6にフローチャートにより示したルーチンを実行するようになっている。尚、以下では、操舵支援制御(LTA、LCA)の状態を「操舵支援制御状態」と称する。
運転支援ECU10は、イグニッションスイッチがオンされて図6のステップS600から処理を開始すると、ステップS602において、操舵支援制御状態をLTA・OFF状態に設定する。ここで、LTA・OFF状態は、LTAが実行されていない制御状態を表す。
続いて、運転支援ECU10は、ステップS604に進み、上述したLTA開始条件が成立しているか否かを判定する。LTA開始条件が成立していないと判定した場合(S604:No)、運転支援ECU10は、ステップS602に戻る。運転支援ECU10は、LTA開始条件が成立していると判定するまで、ステップS602及びステップS604の処理を所定の演算周期毎に繰り返す。
こうした処理を繰り返し、その途中で、LTA開始条件が成立していると判定した場合(S604:Yes)、運転支援ECU10は、ステップS606に進み、操舵支援制御状態をLTA・ON状態に設定する。ここで、LTA・ON状態は、LTAが実行されている制御状態を表す。別言すれば、運転支援ECU10は、LTAを開始する。
続いて、運転支援ECU10は、ステップS608に進み、上述したLTAオーバーライド条件が成立しているか否かを判定する。LTAオーバーライド条件が成立していないと判定した場合(S608:No)、運転支援ECU10は、ステップS610に進む。なお、LTAの実行中においてドライバの操舵操作による操舵トルクTが検出されない場合(操舵トルクセンサ21から操舵トルクTを示す信号が送信されない場合)、運転支援ECU10は、ステップS608の判定を行わずに自動的にステップS610に進む。
運転支援ECU10は、ステップS610において、上述したLCA開始条件が成立しているか否かを判定する。LCA開始条件が成立していないと判定した場合(S610:No)、運転支援ECU10は、ステップS606に戻り、LTAを継続する。
こうした処理を所定の演算周期が経過する毎に繰り返し、その途中で、ステップS610において上述したLCA開始条件が成立したと判定した場合(S610:Yes)、運転支援ECU10は、ステップS612に進み、操舵支援制御状態をLCA・ON状態に設定する。即ち、LCAを開始する(LTAに代えて、LCAを実行する)。
続いて、運転支援ECU10は、ステップS614に進み、上述したLCAオーバーライド条件が成立しているか否かを判定する。LCAオーバーライド条件が成立していないと判定した場合(S614:No)、運転支援ECU10は、ステップS616に進む。なお、LCAの実行中においてドライバの操舵操作による操舵トルクTが検出されない場合(操舵トルクセンサ21から操舵トルクTを示す信号が送信されない場合)、運転支援ECU10は、ステップS614の判定を行わずに自動的にステップS616に進む。
運転支援ECU10は、ステップS616において、上述したLCA完了条件が成立したか否かを判定する。ステップS610においてLCA開始条件が成立したと判定された周期では、LCA完了条件は成立していない(ステップS616:No)。この場合、運転支援ECU10は、ステップS612に戻り、LCAを継続する。
こうした処理を所定の演算周期が経過する毎に繰り返し、その途中で、ステップS614においてLCAオーバーライド条件が成立していると判定した場合(S614:Yes)、運転支援ECU10は、ステップS618に進み、操舵支援制御状態をLCA・OFF状態に設定する。即ち、LCAを停止する。これにより、ドライバの操舵操作が優先されるオーバーライドが行われる。
ステップS618の終了後、運転支援ECU10は、ステップS622において図6のルーチンを一旦終了する。
一方、ステップS614においてLCAオーバーライド条件が成立したと判定することなく、ステップS616においてLCA完了条件が成立したと判定した場合(S616:Yes)、運転支援ECU10は、ステップS606に戻り、操舵支援制御状態をLTA・ON状態に設定する。即ち、LCAを終了し、LTAを再開する。
こうした処理を繰り返し、その途中で、ステップS608においてLTAオーバーライド条件が成立していると判定した場合(S608:Yes)、運転支援ECU10は、ステップS620に進み、操舵支援制御状態をLTA・OFF状態に設定する。即ち、LTAを停止する。これにより、ドライバの操舵操作が優先されるオーバーライドが行われる。
ステップS620の終了後、運転支援ECU10は、ステップS622において図6のルーチンを一旦終了する。運転支援ECU10は、イグニッションスイッチがオフされるまで、こうした処理を所定の演算周期が経過する毎に繰り返す。
本発明装置の作用効果について説明する。本発明装置では、LCA逆方向トルク閾値Tlcarの大きさがLCA順方向トルク閾値Tlcafの大きさよりも小さい値(|Tlcar|<|Tlcaf|)に設定されている。この構成によれば、LCA逆方向トルク閾値Tlcarの大きさがLCA順方向トルク閾値Tlcafの大きさと同一である構成(|Tlcar|=|Tlcaf|)と比較して、ドライバの逆方向の操舵操作に基づく操舵トルクTがLCA逆方向トルク閾値Tlcarを超え易くなる。このため、逆方向におけるオーバーライドが行われ易くなる。一般に、LCAが開始された後でドライバが車線変更のキャンセルを望む場合、ドライバは車両を元車線に維持又は戻すために操舵ハンドルを逆方向に操作する。従って、本発明装置の構成によれば、LCAの実行中にドライバが車線変更のキャンセルを望む場合においてオーバーライドが行われ易くなるため、ドライバによる意図的な車線変更のキャンセルを容易に行うことができる。
加えて、LCAでは、目標軌道が演算され、車両が目標軌道に沿って走行するように操舵制御量が演算されるが、LCA逆方向トルク閾値Tlcarの大きさがLCA順方向トルク閾値Tlcafの大きさよりも小さくなるように設定されていることにより、「ドライバが逆方向に操舵操作を行ってもオーバーライドが行われないままLCAが継続される場合」であっても、目標軌道からの偏差が増大することを抑制できる。これにより、LCAによる操舵制御量が増大することを抑制できるため、ドライバが操舵操作を停止したときに車両の挙動が大きくなることを抑制でき、結果として、車両の乗員に違和感を与える可能性を低減できる。
以上、本実施形態に係る操舵支援装置について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態ではLCA順方向トルク閾値Tlcafは定数であるが、LCA順方向トルク閾値Tlcafは変数であってもよい。具体的には、LCA順方向トルク閾値Tlcafは、少なくとも車両の車線変更側の端部が元車線と目標車線との境界の車線(以下、「境界車線」とも称する。)を越えるまで本実施形態におけるLCA順方向トルク閾値Tlcafと同じ大きさに維持されていれば、その後(即ち、車両の車線変更側の端部が少しでも境界車線を越えた後)は、LCA順方向トルク閾値Tlcafの大きさを小さくしてもよい。例えば、LCA順方向トルク閾値Tlcafの大きさを、LCA逆方向トルク閾値Tlcarの大きさと等しくなるように引き下げてもよい。車両の車線変更側の端部が少しでも境界車線を越えた場合、順方向における操舵支援はそれほど必要とされない。このため、上記の構成を採用することにより、車両の車線変更側の端部が少しでも境界車線を越えた場合は順方向におけるオーバーライドも行われ易くなる。従って、LCAの最中であっても、ドライバの意図通りに運転操作を行うことがより容易になる。
加えて、本実施形態では、LTAオーバーライド条件は、当該条件が所定の演算周期において成立した場合に成立すると判定されるが、この構成に代えて、当該条件が所定時間(複数の演算周期からなる時間。例えば、0.5秒。)に亘って成立した場合に成立すると判定される構成であってもよい。同様に、LCAオーバーライド条件は、当該条件が所定時間(複数の演算周期からなる時間。例えば、0.5秒。)に亘って成立した場合に成立すると判定される構成であってもよい。
更に、これらの所定時間は、LCAの進捗状況に応じて変化する変数であってもよい。
加えて、運転支援ECU10が、状況に応じてLCA順方向トルク閾値Tlcafの大きさを変更できる構成であってもよい。例えば、運転支援ECU10が車線情報や周辺情報を適切に取得できない場合、又は、周辺情報により他車両が接近していることが判明した場合においては、LCA順方向トルク閾値Tlcafの大きさを小さくして、順方向におけるオーバーライドも容易に行われるようにしてもよい。この構成によれば、LCAの精度が下がる可能性がある場面においてはドライバの操舵操作が優先されるため、結果的にはLCAの信頼性が向上する。
更に、本実施形態では、LCA逆方向トルク閾値Tlcarは定数であるが、LCA逆方向トルク閾値Tlcarは変数であってもよい。具体的には、LCAは、車両の横位置(車線中心ラインCLを基準とした、車線幅方向における車両の重心位置)が、最終目標横位置(目標車線の幅方向中心位置)に到達したときに終了するが、ウインカー32の点滅は、最終目標横位置よりもやや手前の位置で終了される。「やや手前の位置」とは、車両の横位置が目標車線の幅方向中心位置から所定の距離だけ元車線側にずれた位置であり、所定の距離とは、例えば50センチである。
LCA逆方向トルク閾値Tlcarは、ウインカー32の点滅が終了した時点で、本実施形態におけるLCA順方向トルク閾値Tlcafと同じ大きさ(即ち、LTA右回りトルク閾値Tltar及びLTA左回りトルク閾値Tltalと同じ大きさ)に引き上げられてもよい。この構成によれば、ウインカー32の点滅が終了してからLCAが終了するまでは、LCA逆方向トルク閾値Tlcarの大きさは、本実施形態におけるLCA順方向トルク閾値Tlcafの大きさと等しくなる。
ドライバは、LCAがまだ終了していなくても、ウインカー32の点滅が終了した時点で、LCAが終了してLTAが再開したと認識する。このため、上記の構成を採用することにより、左右方向のトルク閾値が等しくなるため、ドライバの認識(LTAが再開したという認識)に沿ったトルク閾値を設定することができる。
更に、本実施形態では、ドライバの操舵操作による操舵トルクTに基づいてオーバーライド条件の成立可否が判定されるが、操舵トルクTに代えて、或いは、加えて、操舵角及び/又は操舵角速度に基づいてオーバーライド条件の成立可否が判定されてもよい。
更に、本実施形態では、オーバーライド条件が成立したと判定した場合、運転支援ECU10は操舵支援制御を停止するが、停止する代わりに、操舵支援制御の程度(制御量の大きさ)を低減してもよい。この構成によれば、ドライバの操舵操作に対して反トルクが作用するものの、当該反トルクは軽度であるため、ドライバの操舵操作を優先させることができる。
更に、本実施形態では、設定操作器14は、ACCの実施が選択されていない場合は、LTA及びLCAについても実施されないように自動設定され、LTAの実施が選択されていない場合は、LCAについても実施されないように自動設定されるが、この構成に限られない。例えば、設定操作器14は、ACCの実施が選択されていなくてもLTA及びLCAの実施を選択できる構成であってもよいし、LTAの実施が選択されていなくてもLCAの実施を選択できる構成であってもよい。
更に、本実施形態では、LCAオーバーライド条件だけではなく、LTAオーバーライド条件の成立可否も判定するが、LTAオーバーライド条件の成立可否は判定しない構成であってもよい。
加えて、本実施形態においては、カメラセンサ12により車線を認識するように構成されているが、例えば、ナビゲーションECU70によって、車線に対する自車両の相対位置関係を検出する構成であってもよい。
10:運転支援ECU、11:周辺センサ、12:カメラセンサ、20:EPS・ECU、21:操舵トルクセンサ、22:モータドライバ、23:転舵用モータ、40:ステアリングECU、41:ウインカーレバー、80:車両状態センサ、90:運転操作状態センサ

Claims (1)

  1. 車両に適用され、
    車線を認識して、前記車線に対する前記車両の相対的な位置関係を含む車線情報を取得する車線認識手段と、
    前記車線情報に基づいて、前記車両が現在走行している元車線から当該元車線に隣接する目標車線に向けて車線変更するように車線変更支援制御を実行する車線変更支援制御手段と、
    前記ドライバによる操舵操作に基づく入力値を検出する操舵操作検出手段と、
    前記車線変更支援制御の実行中において、前記入力値が所定のオーバーライド閾値を超えたか否かを判定するオーバーライド判定手段と、を備え、
    前記車線変更支援制御手段は、前記入力値が前記オーバーライド閾値を超えたと判定された場合、前記車線変更支援制御を停止することにより、前記ドライバによる前記操舵操作を優先させるオーバーライドを実行するように構成された操舵支援装置であって、
    前記オーバーライド閾値は、車線変更方向に対応する操舵ハンドルの回転方向である順方向に前記操舵ハンドルが回転させられている状態に対する順方向閾値と、前記順方向とは反対の方向である逆方向に前記操舵ハンドルが回転させられている状態に対する逆方向閾値と、を有しており、
    前記逆方向閾値の大きさは、少なくとも前記車両の前記車線変更側の端部が前記元車線と前記目標車線との境界の車線を越えるまでは、前記順方向閾値の大きさよりも小さい値に設定されている、
    操舵支援装置。


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