JP2024049741A - ナイトウェア - Google Patents

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琢人 野々村
Takuto Nonomura
貴司 浜口
Takashi Hamaguchi
哲哉 原
Tetsuya Hara
陽一 堤
Yoichi Tsutsumi
翠 仁科
Midori Nishina
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Abstract

【課題】着用者の寝心地を良好にすることができるナイトウェアを提供する。【解決手段】一実施形態に係るナイトウェアは、身頃4及び一対の袖を備える上衣2を有するナイトウェア1である。身頃4は、前身頃及び後身頃4fを含んでいる。後身頃4fは、ナイトウェア1の着用者の身体における一対の肩甲骨の間の後方に位置しており周囲よりも厚手とされた第1厚手部10を備える。【選択図】図3

Description

本開示は、ナイトウェアに関する。
特許文献1には、ナイトウェアとして調温パジャマが記載されている。調温パジャマは、上衣と、下衣とを有する。上衣の裏面、及び下衣の裏面のそれぞれには、調温性生地が縫い付けられている。調温性生地は、上衣におけるナイトウェアを着用した着用者の肩、背中の後ろ、及び、下衣における股に接する部位のそれぞれに配置されている。
調温性生地は、可逆的熱特性を有する生地である。調温性生地は、20μmから30μmの大きさを有するマイクロカプセルの中に相変化物質であるパラフィンワックスが入れられ、このマイクロカプセルを合成繊維に混ぜ込んで紡出した糸を用いて織成又は編成された生地である。すなわち、マイクロカプセルを含んだ樹脂が生地に塗布されて調温性生地が作製される。上記の相変化物質によって身体からの余分な熱が吸収され、寒くなると蓄えていた熱を放出するという作用が発揮されて快適な温度にコントロールされる。
特開2021-134438号公報
ところで、ナイトウェアを着用した着用者が寝具の上で身体を横たわらせる場合において、身体と寝具との間に隙間が生じることがある。身体と寝具との間に生じる隙間が広い場合、身体の特定の部分にかかる圧力が過大となって、体圧分散が良好になされない可能性がある。特に、身体の窪んだ部分と寝具との間には広い隙間が生じやすい。一対の肩甲骨の間の部分は、肩甲骨の部分と比較して窪んでいる。よって、一対の肩甲骨の間の部分と寝具との間に広い隙間が形成されると共に、肩甲骨にかかる圧力が大きくなるという問題が生じうる。体圧分散性が良好でない場合、ナイトウェアの着用者の寝心地を損なうことが懸念される。従って、ナイトウェアの着用者の寝心地を良好にすることが求められる。
本開示は、着用者の寝心地を良好にすることができるナイトウェアを提供することを目的とする。
本開示に係るナイトウェアは、(1)身頃及び一対の袖を備える上衣を有するナイトウェアである。身頃は、前身頃及び後身頃を含んでいる。後身頃は、ナイトウェアの着用者の身体における一対の肩甲骨の間の後方に位置しており周囲よりも厚手とされた第1厚手部を備える。
このナイトウェアは、周囲よりも厚手とされた第1厚手部を備える。第1厚手部は、ナイトウェアの着用者の身体における一対の肩甲骨の間の部分の後方に位置する。よって、着用者が寝具の上で身体を横たわらせると、一対の肩甲骨の間の部分と寝具との間にナイトウェアの第1厚手部が介在することとなる。従って、一対の肩甲骨の間の部分が第1厚手部によって埋まるので、寝具に対する肩甲骨及びその周辺部分の接触面積を大きくして体圧分散性を良好にすることができる。すなわち、一対の肩甲骨の間に第1厚手部が位置することにより、肩甲骨にかかる圧力を低減して体圧分散性を高めることができる。従って、ナイトウェアの着用者の寝心地を良好にすることができる。
(2)上記(1)において、ナイトウェアは、肩甲骨の後方に位置する一対の伸縮部と、着用者の脇の下方に位置する一対のマチと、を備えてもよい。後身頃は、一対の伸縮部の間から各伸縮部の下方まで延在する上身頃と、上身頃から身頃の裾まで延在する下身頃と、を含んでもよい。各伸縮部は、下身頃より伸縮性が高い生地によって構成されていてもよい。この場合、着用者の肩甲骨の後方に位置する一対の伸縮部が下身頃より伸縮性が高い生地によって構成されている。肩甲骨の後方に伸縮部が位置することにより、肩甲骨が移動しても、伸縮部が移動して柔軟に変形するため、肩甲骨への圧迫感が緩和される。よって、着用者が寝返りをしたときにおける肩甲骨に対する違和感を低減できる。更に、着用者の脇の下方にマチが位置することにより、袖と身頃の間にゆとりができ、身頃が吊り上げられる違和感を低減できる。従って、着用者が寝返りをしても、肩甲骨及び上腕に生じる違和感を低減できるので、着用者の寝心地を更に良好にすることができる。
(3)上記(1)又は(2)において、ナイトウェアは、股上及び一対の股下を含む下衣を有してもよい。股上は、着用者の腹の前方に位置しており周囲よりも厚手とされた第2厚手部を備えてもよい。この場合、ナイトウェアの着用者の腹の前方に第2厚手部が位置するので、着用者の腹を温めることができる。
(4)上記(1)~(3)のいずれかにおいて、身頃は、着用者の腰に位置する少なくとも一つのアジャスタを有してもよい。アジャスタは、身頃に固定されている部分と身頃に固定されていない自由端部とを含み着用者の胴回り方向に延在する帯状部材と、身頃に設けられ、自由端部が挿通される開口が形成されている挿通部と、挿通部に挿通され、挿通部において折り返された帯状部材が留められる留め部と、を有してもよい。帯状部材が挿通部において折り返されて留め部に留められるときに、身頃の胴回り方向への長さが縮小されてもよい。この場合、アジャスタの帯状部材が挿通部において折り返されて留め部に留められるときに、身頃の胴回り方向への長さが縮小される。よって、挿通部に挿通された帯状部材を折り返して留めることにより、身頃の胴回り方向への長さを縮小させて腰回りの部分を引き締めることができる。よって、裾を下衣に入れなくても身頃の腰回りの部分を引き締めることができるので、着用者の寝冷えを抑制して着衣乱れが生じないようにすることができる。また、裾を下衣に入れなくてもよいので、着用者の見栄えがよくないということを回避できる。一方、帯状部材が留め部に留められないときには、身頃の胴回り方向への長さは縮小されない。身頃の胴回り方向への長さが縮小されないときには、身頃の腰回りの部分が引き締められないので、着用者はゆったりとナイトウェアを着用できる。従って、ストレスフリーな感覚でナイトウェアを着用できる。着用者は、就寝前に、帯状部材を挿通部において折り返して留め部に留める状態、又は留めない状態を選択して身頃の胴回り方向への長さを調整できるので、着用者の寝心地を向上させることができる。
(5)上記(1)~(4)のいずれかにおいて、ナイトウェアは、股上及び一対の股下を含む下衣を有し、一対の前記股下のそれぞれが裾を有してもよい。裾は、着用者の足首の後方に位置しており周囲よりも厚手とされた第3厚手部を備えてもよい。この場合、第3厚手部は、ナイトウェアの着用者の身体における足首の後方に位置する。よって、着用者が寝具の上で身体を横たわらせると、足首の後方の部分と寝具との間に第3厚手部が介在することとなる。従って、踵の周囲の足首の後方の部分が第3厚手部によって埋まるので、寝具に対する踵及びその周辺の接触面積を大きくして着用者の足の部分の体圧分散性を良好にすることができる。その結果、就寝時における踵の周辺の違和感を低減できるので、ナイトウェアの着用者の寝心地を更に良好にすることができる。
本開示によれば、着用者の寝心地を良好にすることができる。
(a)は、第1実施形態に係るナイトウェアの上衣の前身頃を示す図である。(b)は、図1(a)の上衣の後身頃を示す図である。 (a)は、第1実施形態に係るナイトウェアの下衣の前面を示す図である。(b)は、図2(a)の下衣の後面を示す図である。(c)は、図2(a)の下衣の腰回り部分を拡大して示す模式図である。 (a)は、図1(b)の後身頃の前面に位置する当て布を示す図である。(b)は、図3(a)の当て布が捲られた状態を示す図である。 (a)及び(b)は、第1実施形態に係るナイトウェアの第1厚手部の例を示す図である。 (a)は、着用者の背中に対する図4の第1厚手部の位置を模式的に示す図である。(b)は、図4の第1厚手部が隙間を埋めている状態を模式的に示す断面図である。 (a)は、実施例に係るナイトウェアを着用したときの実験結果を示す図である。(b)は、比較例に係るナイトウェアを着用したときの実験結果を示す図である。 (a)は、第2実施形態に係るナイトウェアの下衣の後面を示す図である。(b)は、図7(a)の下衣を着用した仰向け時における着用者の足部を示す図である。(c)は、図7(a)の下衣を着用した横向き寝時における着用者の足部を示す図である。 (a)は、第3実施形態に係るナイトウェアの上衣の前面を示す図である。(b)は、図8(a)の上衣の後面を示す図である。(c)は、図8(b)の一部を拡大した図である。 着用者の肩甲骨を模式的に示す図である。 (a)は、第4実施形態に係るナイトウェアの上衣の前面を示す図である。(b)は、図10(a)の上衣の背面を示す図である。 (a)は、図10(a)のナイトウェアのアジャスタを示す図である。(b)は、図11(a)のアジャスタを図11(a)とは異なる態様で示す図である。 (a)、(b)及び(c)のそれぞれは、図11(a)のアジャスタの使用手順を示す図である。 (a)及び(b)は、変形例に係るアジャスタを示す図である。 (a)及び(b)は、図13(a)のアジャスタの使用手順を示す図である。 第4実施形態に係るナイトウェアの上衣の前面を示す図である。 (a)は、第5実施形態に係るナイトウェアの上衣の前面を示す図である。(b)は、第5実施形態に係るナイトウェアの下衣の前面を示す図である。 第6実施形態に係るナイトウェアの下衣の後面を示す図である。
以下では、図面を参照しながら本開示に係るナイトウェアの実施形態について説明する。図面の説明について同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。また、図面は、理解の容易化のため、一部を簡略化又は誇張して描いている場合があり、寸法比率等は図面に記載のものに限定されない。
本開示に係るナイトウェアは、就寝するときに着用される衣類である。ナイトウェアは、就寝の前後にルームウェアとして着用される衣類であってもよい。ナイトウェアは、典型的には、パジャマ、寝間着又はナイトガウンである。ナイトウェアは、例えば、複数の生地によって構成されている。本開示では、一例として、ナイトウェアは、縫着によって互いに接続されている複数の生地によって構成されている。しかしながら、複数の生地を互いに接続する方法は、縫着に限定されない。複数の生地は、接着又は溶着によって互いに接続されていてもよい。
一実施形態に係るナイトウェアは、身頃及び一対の袖を備える。「身頃」は、ナイトウェアの着用者の身体の前面及び背面を覆う衣服の部分を示している。「袖」は、衣服のうち着用者の腕が通される筒状の部分を示している。別の実施形態に係るナイトウェアは、股上及び一対の股下を備える。「股上」は、着用者の股の上側を覆う衣服の部分を示している。「股下」は、着用者の股の下側を覆う衣服の部分を示している。一対の股下のそれぞれは裾を有する。「裾」は、衣服のうち着用者の足が通される筒状の部分を示している。
以下では、ナイトウェアを着用した着用者から見たときの前方向を「前」、「前側」又は「前方」と称することがあり、当該前方向の逆方向を「後」、「後側」又は「後方」と称することがある。また、ナイトウェアを着用した着用者から見たときの左方向を「左」、「左側」又は「左方」と称することがあり、当該左方向の逆方向を「右」、「右側」又は「右方」と称することがある。ナイトウェアを着用した着用者から見たときの上方向を「上」、「上側」又は「上方」と称することがあり、当該上方向の逆方向を「下」、「下側」又は「下方」と称することがある。しかしながら、これらの方向は、説明の便宜のためのものであり、各部の位置又は向き等を限定するものではない。
(第1実施形態)
図1(a)は、第1実施形態に係るナイトウェア1の上衣2を示す正面図である。図1(b)は、上衣2の背面図である。図2(a)は、ナイトウェア1の下衣3を示す正面図である。図2(b)は、下衣3を示す背面図である。図2(c)は、下衣3の腰回り部分を拡大した模式図である。ナイトウェア1は、例えば、上衣2及び下衣3を備える。例えば、上衣2の材料と下衣3の材料は互いに同一である。
上衣2及び下衣3のそれぞれは、例えば、綿とポリエステルの混紡によって構成されている。この場合、綿を有することによって吸湿性に優れ、蒸れにくいと共に肌触りを良好にできる。また、ポリエステルを有することによって、洗濯しやすく、乾きやすいと共に、皺になりにくいという効果が得られる。一例として、上衣2及び下衣3のそれぞれにおいて、ポリエステルの割合は65%であり、綿の割合は35%である。しかしながら、上衣2及び下衣3の材料は、上記の例に限られない。例えば、上衣2及び下衣3のそれぞれは布帛(織布)によって構成されていてもよい。また、上衣2及び下衣3のそれぞれは、ウール、シルク、又はコットン等、通気性が良く肌触りが良い素材によって構成されていてもよい。このように、上衣2及び下衣3のそれぞれの素材の種類は特に限定されない。
図1(a)及び図1(b)に示されるように、上衣2は、身頃4と、身頃4から延びる一対の袖5と、身頃4から上方に突出する襟6とを備える。身頃4は、左身頃4b及び右身頃4cを有する。左身頃4bはナイトウェア1の着用者M(図5(a)又は図5(b)参照)の左上半身を覆い、右身頃4cは着用者Mの右上半身を覆う。上衣2は、左身頃4bに右身頃4cをとめる複数のボタン2bと、ポケット2cとを備える。例えば、右身頃4cに複数のボタン2bが取り付けられており、左身頃4bに各ボタン2bがとめられるボタン穴が形成されている。例えば、ポケット2cは、左身頃4b及び右身頃4cのそれぞれに縫製されている。
袖5は、左身頃4bの上部から左方に延び出す左袖5bと、右身頃4cの上部から右方に延び出す右袖5cとを有する。左袖5bには着用者Mの左腕が通され、右袖5cには着用者Mの右腕が通される。ナイトウェア1を着用した着用者Mにとって鉛直方向となる方向を第1方向D1、着用者Mにとって左右方向となる方向を第2方向D2とすると、第2方向D2に対する袖5の延在方向の角度θは、例えば、0°以上且つ20°以下である。このような袖5はラグラン袖(ラグランスリーブ)とも称される。角度θが20°以下であることにより、袖5の斜行角度を緩やかにできるので、着用者Mの腕が上がりやすくすることができる。例えば、袖5は、その先端に向かうに従って細くなっている。従って、着用者の腕に対する袖のずれを生じにくくすることができる。
例えば、上衣2はピスネーム2jを有する。ピスネーム2jは、一例として、ポケット2cの上部であって且つポケット2cの第2方向D2の端部側(左側)に縫製されている。ピスネーム2jには、例えば、ナイトウェア1のブランドネームが記載されている。例えば、ナイトウェア1は、着用者Mの肌が接触する箇所にピスネーム2jを有しない。すなわち、ナイトウェア1は、その内側部分(例えば、襟6における首の後側部分)にピスネーム2jを有しない。これにより、ピスネーム2jが着用者Mの身体に接触して着用者Mに違和感を感じさせることを防止できる。
また、ナイトウェア1は、着用者Mの肌が接触する箇所に縫い目がないパジャマであってもよい。この場合、ナイトウェア1は、その内側部分に縫い目を有しない。例えば、ナイトウェア1は、ナイトウェア1の外面及び内面の双方に露出しない袋縫いの縫い目を有する。この場合、袋縫いの縫い目はナイトウェア1の外面及び内面の双方に露出しないので、縫い目の外への露出を回避できると共に縫い目の身体への接触も回避できる。従って、ナイトウェア1では、肌触りが良く、ノンストレスなパジャマとすることが可能である。
襟6は、例えば、身頃4の上端から上方に突出するハイネックであってもよい。襟6は、着用者Mの首を覆う筒状を呈する。襟6は、ナイトウェア1を着用した着用者Mから見て右側に位置する右部6bと、ナイトウェア1を着用した着用者Mから見て左側に位置する左部6cとを有する。
身頃4は、着用者Mから見て前方を向く部分である前身頃4dと、着用者Mから見て後方を向く部分である後身頃4fとを含む。後身頃4fは、タック4hを有する。例えば、身頃4は第1布4gによって構成されており、袖5は第1布4gとは異なる第2布5dによって構成されている。タック4hは、後身頃4fの袖5との境界線L1から斜め下方に延在している。
タック4hは、後身頃4fと袖5との境界線L1における中点L3よりも襟6寄りの位置に設けられる。タック4hは、着用者Mの肩の後方に位置してもよい。左身頃4bは、第2方向D2に沿って並ぶ一対のタック4hを有し、一対のタック4hは下方に向かうに従って互いに接近するように境界線L1から斜め下方に延在している。後身頃4fがタック4hを有することにより、着用者Mが背中を丸めて前に縮こまる姿勢になったときでも境界線L1の周辺にかかる圧力を緩和させることができる。
上衣2は、複数種類の布によって形成されていてもよい。例えば、上衣2の一部の布の通気性が上衣2の残部の布の通気性より高くてもよい。この場合、上衣2の通気性及び吸放湿性を高めることができる。また、上衣2の一部の布の保温性が上衣2の残部の布の保温性より高くてもよい。この場合、部分的に上衣2の保温性を高めることができるので、適度な保温性を確保することができる。
図1の変形例として、上衣2は、身頃4と袖5との境界の上側部分に位置する第3布2f、身頃4の第2方向D2の中央部分であって且つ前身頃4dの上側部分に位置する第4布2g、及び身頃4の第2方向D2の中央部分であって且つ前身頃4dの下側部分に位置する第5布2h、の少なくともいずれかを有していてもよい。
例えば、第3布2fは着用者Mの肩又は肘に対向する部分であり、第4布2gは着用者Mの胸又は背中の上部に対向する部分であり、第5布2hは着用者Mの腹又は背中の下部に対向する部分である。一例として、第3布2fは第3布2f以外の部分と比較して第1方向D1への伸縮性が高い生地であり、第4布2gは第4布2g以外の部分と比較して第2方向D2への伸縮性が高い生地であり、第5布2hは第5布2h以外の部分と比較して第1方向D1への伸縮性が高い生地である。
この場合、寝ているときに、肩、肘、腹及び背中下部は身体上下方向に動きやすく、胸及び背中上部は身体横方向に動きやすいという特性に対応できる。よって、第3布2f及び第5布2hの第1方向D1への伸縮性を周囲より高くすると共に、第4布2gの第2方向D2への伸縮性を周囲よりも高くすることによって着用者Mの身体を動かしやすくできる。従って、着用者Mの体動を妨げないようにすることができるので、更なる寝心地の向上に寄与する。
図2(a)及び図2(b)に示されるように、下衣3は、股上7と、股上7から下方に延びる一対の股下8とを有する。一対の股下8のそれぞれは裾8bを有する。更に、下衣3は、股上7の上端に位置する腰回り9を有する。例えば、腰回り9は、着用者Mの身体に巻かれるゴム紐9bと、ゴム紐9bを覆う布部9cとを有する。ゴム紐9bによって腰回り9で着用者Mの腰を締め付けることが可能である。
図2(c)は、ゴム紐9bの例を模式的に示す図である。図2(c)に示されるように、布部9cは、ゴム紐9bの伸縮に伴って伸縮可能とされている。布部9cの内部においてゴム紐9bが引っ張られることにより、腰回り9の胴回り方向の長さを短くして着用者Mの身体を締め付けることが可能である。例えば、腰回り9は、第1方向D1に沿って並ぶ複数(一例として2つ)のゴム紐9bを有する。この場合、ゴム紐9bの伸縮に伴う着用者Mへの圧力を緩和させることができる。
例えば、下衣3はタック3bを有する。例えば、下衣3は、着用者Mから見て前側に位置する前側布部3cと、着用者Mから見て後側に位置する後側布部3dとを有する。タック3bは、前側布部3cと後側布部3dとの境界線L2から後側布部3dにおいて斜め下方に延在している。
タック3bは、下衣3の第1方向D1の中央よりも上側に設けられる。タック3bは、着用者Mの臀部の左右両側のそれぞれに位置する。下衣3は、第2方向D2に沿って並ぶ一対のタック3bを有し、一対のタック3bは境界線L2から第2方向D2の下衣3の中央に向かうに従って斜め下方に延在している。下衣3がタック3bを有することにより、着用者Mが座って前に縮こまる姿勢になったときでも境界線L2の周辺にかかる圧力を緩和することができる。
下衣3は、複数種類の布によって構成されていてもよい。例えば、下衣3の一部の布の通気性が下衣3の残部の布の通気性より高くてもよい。この場合、下衣3の通気性及び吸放湿性を高めることができる。また、下衣3の一部の布の保温性が下衣3の残部の布の保温性より高くてもよい。この場合、部分的に下衣3の保温性を高めることができるので、適度な保温性を確保することができる。
一例として、下衣3は、股上7における第2方向D2の両端のそれぞれに位置する第6布3f、及び股下8における第1方向D1の中央に位置する第7布3g、の少なくともいずれかを有してもよい。例えば、第6布3fは着用者Mの臀部に対向する部分であり、第7布3gは着用者Mの脚部に対向する部分である。
一例として、第6布3fは第6布3f以外の部分と比較して第2方向D2への伸縮性が高い生地であり、第7布3gは第7布3g以外の部分と比較して第1方向D1への伸縮性が高い生地である。この場合、寝ているときに、臀部は身体横方向に動きやすく、脚部は身体上下方向に動きやすいという特性に対応できる。よって、第6布3fの第2方向D2への伸縮性を周囲より高くすると共に、第7布3gの第1方向D1への伸縮性を周囲より高くすることによって着用者Mの身体を動かしやすくすることができる。従って、着用者Mの体動を妨げにくくできるので、更なる寝心地の向上に寄与する。
図3(a)は、上衣2の後身頃4fの内面4jを示す図である。図3(b)は、後身頃4fの内面4jに設けられた当て布4kが捲られた状態を示す図である。当て布4kは、例えば、第2方向D2の中央において襟6から下方に延在している。例えば、当て布4kは、四角形状を呈する。当て布4kは、隅丸四角形状を呈していてもよい。一例として、当て布4kは、下方に向かうに従って第2方向D2への長さが短くなる台形状を呈する。
例えば、当て布4kは捲ることが可能とされている。この場合、当て布4kは、その上端において第2方向D2に沿って延在する縫い目を有する。後身頃4fは、着用者Mの身体における一対の肩甲骨M1(図5(a)参照)の間M2の後方部分に位置する第1厚手部10を有する。
第1厚手部10は、後身頃4fにおける第1厚手部10の周囲よりも厚手とされた部分である。図4(a)及び図4(b)は、第1厚手部10を示す図である。図3(b)、図4(a)及び図4(b)に示されるように、第1厚手部10は、例えば、身頃4の内面4jと当て布4kとの間に介在する。第1厚手部10は、一対の肩甲骨M1の間M2に入り込む部分である。第1厚手部10は、例えば、一対の肩甲骨M1の間M2の形状に倣った形状を呈する。
例えば、第1厚手部10の第2方向D2への長さは下方に向かうに従って短くなっている。一例として、第1厚手部10は、下方に向かうに従って第2方向D2への長さが短くなる台形状を呈していてもよいし、逆三角形状を呈していてもよい。例えば、第1厚手部10は、第2方向D2に沿って延在する上辺10bと、上辺10bの第2方向D2の両端のそれぞれから斜め下方に延在する一対の斜辺10cと、一対の斜辺10cの下端同士の間において第2方向D2に沿って延在する下辺10dとを有する。
例えば、第1厚手部10は、身頃4の内面4jに着脱可能であってもよい。この場合、着用者Mのニーズに応じて第1厚手部10を着脱することが可能となる。第1厚手部10は、一例として、両面テープによって身頃4の内面4jに取り付けられている。しかしながら、内面4jに対する第1厚手部10の取付手段は適宜変更可能である。また、第1厚手部10は、身頃4の内面4jに縫い込まれていて内面4jから取り外し不能とされていてもよい。
例えば、第1厚手部10は複数枚の生地によって構成されている。第1厚手部10を構成する複数枚の生地は、互いに分離可能とされていてもよい。また、第1厚手部10を構成する複数枚の生地は、互いに分離不能とされていてもよい。一例として、第1厚手部10は、身頃4の内面4jに接触する第1部分11と、第1部分11の内面4jとは反対側を向く面に接触する第2部分12とを有する。また、第1厚手部10は、第2部分12の第1部分11とは反対側を向く面に接触する第3部分13と、第3部分13の第2部分12とは反対側を向く面に接触する第4部分14とを有する。
第1部分11、第2部分12、第3部分13及び第4部分14のそれぞれは、例えば、布(一例として2枚の布)によって構成されている。第1部分11、第2部分12、第3部分13及び第4部分14は、互いに分離可能であってもよい。また、第1部分11、第2部分12、第3部分13及び第4部分14は互いに分離不能であってもよい。
例えば、第1厚手部10の厚さは、第2方向D2の中央に近づくに従って厚くなっている。この場合、一対の肩甲骨M1の間M2への第1厚手部10の収まりを良好にできる。例えば、第2部分12の第2方向D2への長さは第1部分11の第2方向D2への長さより短く、第3部分13の第2方向D2への長さは第2部分12の第2方向D2への長さより短い。第4部分14の第2方向D2への長さは、第3部分13の第2方向D2への長さより短い。
第2部分12は第1部分11の第2方向D2の中央に位置し、第3部分13は第2部分12の第2方向D2の中央に位置する。第4部分14は第3部分13の第2方向D2の中央に位置する。例えば、第1部分11、第2部分12及び第3部分13は台形状を呈しており、第4部分14は長方形状(帯状)を呈する。以上の第1部分11、第2部分12、第3部分13及び第4部分14により、第2方向D2の中央に向かうに従って厚くなる第1厚手部10が実現される。
次に、本実施形態に係るナイトウェア1から得られる作用効果についてより詳細に説明する。ナイトウェア1は、周囲よりも厚手とされた第1厚手部10を備える。図3(b)、図4(a)、図4(b)、図5(a)及び図5(b)に示されるように、第1厚手部10は、ナイトウェア1の着用者Mの身体における一対の肩甲骨M1の間M2の部分の後方に位置する。よって、着用者Mが寝具Bの上で身体を横たわらせると、一対の肩甲骨M1の間M2の部分と寝具Bとの間にナイトウェア1の第1厚手部10が介在することとなる。従って、一対の肩甲骨M1の間M2の部分が第1厚手部10によって埋まるので、寝具Bに対する肩甲骨M1及びその周辺部分の接触面積を大きくして体圧分散性を良好にすることができる。すなわち、一対の肩甲骨M1の間M2に第1厚手部10が位置することにより、肩甲骨M1にかかる圧力を低減して体圧分散性を高めることができる。従って、ナイトウェア1の着用者Mの寝心地を良好にすることができる。
第1厚手部10を備えたナイトウェア1について効果確認のための実験を行ったので、その結果について、図6(a)及び図6(b)を参照しながら説明する。図6(a)は、第1厚手部10を有するナイトウェア1を着用した被検者が仰向けで横たわった状態における体圧分布を示す実験結果(実測データ)である。図6(b)は、第1厚手部10を有しない比較例に係るナイトウェアを着用した被検者が仰向けで横たわった状態における体圧分布を示す実験結果(実測データ)である。
図6(a)及び図6(b)の実測データでは、色彩が濃い箇所ほど高い体圧がかかっていることを示している。図6(b)に示されるように、比較例に係るナイトウェアを着用した場合には、被検者の一対の肩甲骨の間に相当する箇所P1に体圧がかかっていない部分が見られた。箇所P1では寝具から被検者の身体が離隔しているものと考えられる。比較例に係るナイトウェアが着用された場合には、箇所P1に体圧がかかっていない分、箇所P1の周囲の箇所で高い圧力がかかっている。
これに対し、図6(a)に示されるように、ナイトウェア1を着用した場合には、第1厚手部10が寝具と身体との間を埋めることにより体圧がかかっていない部分が見られず、寝具から離隔している部分が存在しなくなっていると考えられる。実施例に係るナイトウェア1が着用された場合には、肩甲骨の周辺において均等に体圧がかかっており、体圧分散性に優れていることがわかった。
選択した被検者の頭部から胸部までの部分P2における比較例のナイトウェアが着用された場合において、最高圧力は48mmHg、平均圧力は19mmHg,寝具への接触面積は598cmであった。これに対し、選択した被検者の頭部から胸部までの部分P2におけるナイトウェア1が着用された場合において、最高圧力は39mmHg、平均圧力は15mmHg,寝具への接触面積は788cmであった。以上より、第1厚手部10を有するナイトウェア1を着用した場合、比較例のナイトウェアを着用した場合よりも選択した部分P2における最高圧力及び平均圧力を低減でき、寝具への接触面積を増やせることが分かった。従って、第1厚手部10を備えるナイトウェア1では、体圧分散性が良好とされている。
以上、第1厚手部10を備えたナイトウェア1について説明した。しかしながら、ナイトウェア1が備える第1厚手部の構成は、前述した第1厚手部10に限られず、適宜変更可能である。例えば、図3(a)及び図3(b)に示される後身頃4fの内面4jにポケットが設けられていてもよく、当該ポケットにシート部材を出し入れ可能とされていてもよい。例えば、当て布4kは袋状とされていてもよい。より具体的には、当て布4kは、上端に開口を有し、且つ、上端以外の周囲が縫製されて袋状にされていてもよい。この場合、袋状の当て布4kに第1厚手部10を出し入れ可能とされていてもよい。この場合、袋状の当て布4kから、適宜第1厚手部10を出し入れすることが可能である。第1厚手部10は、わたが詰められた袋体であってもよい。また、第1厚手部10は、タオル地によって構成されていてもよい。更に、第1厚手部10は、吸湿性が良好な素材によって構成されていてもよい。このように、第1厚手部10の態様は適宜変更可能である。
この場合、当該ポケットと当該シート部材が第1厚手部に相当する。当該シート部材は、一例として、キルティングの布部材によって構成されている。当該ポケットへの当該シート部材の枚数を調整することによって、第1厚手部の厚さを調整可能である。以上のように第1厚手部の態様は適宜変更可能である。また、当該シート部材は、保温性を有する保温部材であってもよいし、冷却部材であってもよい。冷却部材は、例えば、ゲルが内部に収容された冷却シートである。
(第2実施形態)
以下では、ナイトウェア1とは別の種々の実施形態について説明する。以下の種々の実施形態に係るナイトウェアの一部の構成は、前述したナイトウェア1の一部の構成と同一である。従って、以下の説明では、ナイトウェア1と重複する部分に同一の符号を付し、ナイトウェア1の説明と重複する説明を適宜省略する。
第2実施形態に係るナイトウェアについて図7(a)、図7(b)及び図7(c)を参照しながら説明する。図7(a)は、第2実施形態に係るナイトウェアの下衣23の後面23bを示す図である。図7(b)及び図7(c)は、着用者Mによって着用した状態の下衣23の一部を拡大した図である。
図7(a)、図7(b)及び図7(c)に示されるように、下衣23は、着用者Mの腹の前方に位置する第2厚手部25と、着用者Mの足首M3の後方に位置する第3厚手部26とを備える。第2厚手部25は、例えば、着用者Mの腹の周囲に位置する腹巻き部として機能する。
第2厚手部25の厚さは、第2厚手部25以外の部位よりも厚い。第2厚手部25の厚さが調整可能であってもよい。この場合、第2厚手部25は、互いに貼り付け可能な複数のシート状部材を有し、腰回り9に取り付けられる当該シート状部材の枚数が調整されることによって第2厚手部25の厚さが調整されてもよい。また、第1厚手部10と同様、第2厚手部25がポケットとシート部材とを有してもよく、当該ポケットに当該シート部材を出し入れすることによって第2厚手部25の厚さが調整可能とされてもよい。
例えば、第3厚手部26は着用者Mのアキレス腱の後方に位置する。この場合、アキレス腱と寝具との間に形成される隙間を第3厚手部26によって埋めることができるので、着用者Mの脚部における体圧分散性が良好になる。第3厚手部26は、一例として、着用者Mの足M4が突出する下衣23の開口23cに向かうに従って広がるように延在していてもよい。しかしながら、第3厚手部26の形状は特に限定されない。第3厚手部26は、第2厚手部25等と同様、厚さが調整可能であってもよい。例えば、第3厚手部26は、前述と同様、裾8bの下端後面に縫製されたポケットと、当該ポケットに収容される複数枚のシート部材とを有していてもよい。
以上、第2実施形態に係るナイトウェアは、股上7及び一対の股下8を含む下衣23を有し、股上7は、着用者Mの前方に位置しており周囲よりも厚手とされた第2厚手部25を備える。よって、着用者Mの腹の前方に第2厚手部25が位置するので、着用者Mの腹を温めることができる。
第2実施形態に係るナイトウェアでは、一対の股下8が裾8bを有し、裾8bは、着用者Mの足首M3の後方に位置しており周囲よりも厚手とされた第3厚手部26を備える。よって、着用者Mが寝具Bの上で身体を横たわらせると、足首M3の後方の部分と寝具Bとの間に第3厚手部26が介在することとなる。従って、踵の周囲の足首M3の後方の部分が第3厚手部26によって埋まるので、寝具Bに対する踵及びその周辺の接触面積を大きくして着用者Mの足の部分の体圧分散性を良好にすることができる。その結果、就寝時における踵の周辺の違和感を低減できるので、ナイトウェアの着用者Mの寝心地を更に良好にすることができる。
以上の第2実施形態では、第2厚手部25及び第3厚手部26を備える下衣23について説明した。しかしながら、第2実施形態に係るナイトウェアは、第2厚手部25のみを備えた(第3厚手部26を有しない)下衣であってもよいし、第3厚手部26のみを備えた(第2厚手部25を有しない)下衣であってもよい。
(第3実施形態)
続いて、第3実施形態に係るナイトウェア31について図8(a)、図8(b)及び図8(c)を参照しながら説明する。図8(a)は、ナイトウェア31を示す正面図である。図8(b)は、ナイトウェア31を示す背面図である。図8(c)は、ナイトウェア31の左右片側を拡大した背面図である。図8(a)~図8(c)に示されるように、ナイトウェア31は、ナイトウェア上衣である。
ナイトウェア31は、身頃32及び一対の袖33を備える。身頃32は、前身頃32b及び後身頃32cを含んでいる。前身頃32bには前立て32dが設けられている。前身頃32b及び後身頃32cは、身頃32の第2方向D2の端部34において互いに縫着されている。更に、ナイトウェア31は、ナイトウェア31の上端に位置する襟首35と、ナイトウェア31の下端に位置する裾36とを有する。前身頃32b及び後身頃32cは、襟首35と裾36との間で第1方向D1に沿って延在している。
ナイトウェア31は、一対のマチ37を備える。マチ37は、着用者Mの脇の下方に位置する。着用者Mの脇の下方において、マチ37は、身頃32と各袖33との間にゆとりをもたせる。マチ37は、身頃32と袖33とを互いに接続している。着用者Mの前後方向から見たときにマチ37は、略三角形状を呈する。
例えば、マチ37は、身頃32において上下に延びる短辺37bと、短辺37bの上端から袖33まで延びる第1長辺37cとを含む。更に、マチ37は、短辺37b及び第1長辺37cよりも身頃32の第2方向D2の中央側において上下に延びる第2長辺37dと、第2長辺37dの上端から袖33に沿って延びる第3長辺37fとを含む。
短辺37bは、身頃32の端部34から上方に延在している。第1長辺37cは、短辺37bの上端から身頃32の第2方向D2の両端側に斜め上方に延びている。例えば、第1長辺37cは、マチ37を構成する生地の折り畳まれている部分である。第2長辺37dは、身頃32に縫着されている部分である。第2長辺37dは、端部34の上端から身頃32の第2方向D2の中央側に斜め上方に延びている。第3長辺37fは、マチ37の袖33に縫着されている部分である。第3長辺37fは、第1長辺37cの上端と第2長辺37dの上端とを互いに接続している。
ナイトウェア31は、一対の伸縮部38を備える。一対の伸縮部38は、第2方向D2に沿って並んでいる。一対の伸縮部38は、着用者Mの肩甲骨の後方に位置する。伸縮部38は、後身頃32cに配置される。伸縮部38は、各袖33の少なくとも一部にまで達している。伸縮部38とマチ37とは、第2長辺37d及び第3長辺37fにおいて互いに縫着されている。
後身頃32cは、上身頃32f及び下身頃32gを有する。上身頃32fは、一対の伸縮部38の間から各伸縮部38の下方まで延在している。例えば、上身頃32fは逆T字状を呈する。上身頃32fは、襟首35から各マチ37まで延在している。上身頃32fと下身頃32gとの間の境界線32hは、第2方向D2に沿って延在している。例えば、境界線32hは、身頃32の第2方向D2の中央に向かうに従って上方に湾曲していてもよい。
上身頃32fは、各伸縮部38の下方において、一対のマチ37の間で一方のマチ37から他方のマチ37まで延在している。上身頃32fとマチ37とは、第2長辺37dにおいて互いに縫着されている。すなわち、境界線32hは、一対の第2長辺37dの間において第2方向D2に延在している。境界線32hは、例えば、各マチ37から離隔するにつれて、伸縮部38に近接するように湾曲していてもよい。下身頃32gは、上身頃32fから裾36まで延在している。下身頃32gは、境界線32hから裾36まで延在している。下身頃32gは、一対の端部34を含む。下身頃32gと各マチ37とは、第2長辺37dにおいて互いに縫着されている。
伸縮部38は、他の伸縮部38に対向する湾曲部38bを有する。第2方向D2に沿って一対の湾曲部38bが並んでいる。一対の湾曲部38bは、一対の伸縮部38が伸縮部38の第1方向D1の中央に近づくに従って互いに近接するように湾曲している。一対の伸縮部38と上身頃32fとは、一対の湾曲部38bにおいて互いに縫着されている。本実施形態では、各湾曲部38bは、襟首35からマチ37まで延在している。
湾曲部38bは、例えば、他の湾曲部38bに近接する近接部38cと、近接部38cから上方に延びる上部38dと、近接部38cから下方に延びる下部38fとを含んでいる。近接部38cは、一対の伸縮部38が互いに最も近接している部分を有する。上部38dは、近接部38cから襟首35まで延在している。上部38dは、近接部38cから離隔するに従って一対の伸縮部38が互いに離隔するように延在している。下部38fは、近接部38cからマチ37まで延在している。下部38fは、近接部38cから離隔するに従って一対の伸縮部38が互いに離隔するように延在している。下部38fは、マチ37に近づくに従って下身頃32gから離隔するように湾曲していてもよい。近接部38cと、上部38dと、下部38fとは、互いに異なる曲率半径で湾曲している。一例として、下部38fの曲率半径は上部38dの曲率半径より大きい。
各伸縮部38は、下身頃32gより伸縮性が高い生地によって構成されている。例えば、下身頃32gは布帛(織布)によって構成され、伸縮部38はニット素材(編布)によって構成されている。伸縮部38は、下身頃32gより薄手の生地で構成されていてもよく、メッシュ素材によって構成されていてもよい。
例えば、上身頃32fは、例えば、下身頃32gより通気性が高い生地によって構成されている。一例として、上身頃32fはメッシュ素材によって構成されている。上身頃32fのメッシュ素材は、例えば、ポリエステルメッシュである。上身頃32fは、下身頃32gより薄手の生地で構成されていてもよい。
第3実施形態に係るナイトウェア31から得られる作用効果について説明する。図8(a)~図8(c)及び図9に示されるように、ナイトウェア31は、着用者Mの肩甲骨M5の後方に位置する一対の伸縮部38と、着用者Mの脇の下方に位置する一対のマチ37とを備える。後身頃32cは、一対の伸縮部38の間から各伸縮部38の下方まで延在する上身頃32fと、上身頃32fから裾36まで延在する下身頃32gとを含む。各伸縮部38は、下身頃32gより伸縮性が高い生地によって構成されている。
従って、着用者Mの肩甲骨M5の後方に位置する一対の伸縮部38が下身頃32gより伸縮性が高い生地によって構成されている。肩甲骨M5の後方に伸縮部38が位置することにより、就寝時に肩甲骨M5が移動しても、伸縮部38が追従して柔軟に変形するため、肩甲骨M5への圧迫感が緩和される。よって、着用者Mが寝返りをしたときにおける肩甲骨M5に対する違和感を低減できる。更に、着用者Mの脇の下方にマチ37が位置することにより、袖33と身頃32の間にゆとりができ、身頃32が吊り上げられる違和感を低減できる。従って、着用者Mが寝返りをしても、肩甲骨M5及び上腕に生じる違和感を低減できるので、着用者Mの寝心地を更に良好にすることができる。
(第4実施形態)
次に、図10(a)及び図10(b)を参照しながら第4実施形態に係るナイトウェア41について説明する。図10(a)はナイトウェア41を示す正面図である。図10(b)はナイトウェア41を示す背面図である。ナイトウェア41の一部の構成は、前述したナイトウェア31の構成の一部と同一であるため、ナイトウェア31と重複する部分には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。
ナイトウェア41は、ナイトウェア31と同様、身頃32及び一対の袖33を備え、身頃32は前身頃32b及び後身頃32cを含んでいる。ナイトウェア41は、アジャスタ42を備える。例えば、ナイトウェア41は、一対のアジャスタ42を備える。一対のアジャスタ42は、着用者Mの腰に位置する。一対のアジャスタ42のうちの一方は、着用者の左側に位置する。一対のアジャスタ42のうちの他方は、着用者の右側に位置する。アジャスタ42は、例えば、ナイトウェア41の前身頃32b及び後身頃32cにまたがるように設けられている。
図11(a)及び図11(b)は、アジャスタ42の拡大図である。図12(a)、図12(b)及び図12(c)は、アジャスタ42の使用方法の一例を示す図である。アジャスタ42は、帯状部材43と、挿通部44と、留め部45とを有する。帯状部材43は、身頃32に固定されている部分43bと、自由端部43cとを含む。自由端部43cは、身頃32に固定されていない部分である。
帯状部材43は、着用者Mの胴回り方向D4に沿って延在している。帯状部材43は、例えば、ナイトウェア41の前身頃32b及び後身頃32cにまたがるように延在している。身頃32に固定されている部分43bは、前身頃32bに位置している。すなわち、部分43bは、身頃32に固定されている。帯状部材43は、胴回り方向D4に沿って、部分43bから後身頃32cに向かって延在している。
挿通部44は、自由端部43cが挿通される開口44bを有する。挿通部44は、帯状部材43の少なくとも一部を覆う袋状を呈する。一例として、挿通部44は、帯状部材43の部分43bの全てを覆う袋状を呈する。挿通部44は、例えば、ナイトウェア41の前身頃32b及び後身頃32cにまたがるように延在している。一例として、挿通部44は長方形状を呈する。挿通部44の開口44bは、例えば、挿通部44の長手方向の端に形成されている。挿通部44の長手方向の端は、例えば、後身頃32cに位置する。自由端部43cの一部は、例えば、後身頃32cにおいて、開口44bから露出している。
留め部45には、挿通部44に挿通され挿通部44において折り返された帯状部材43が留められる。例えば、自由端部43cは、留め部45に留められる掛け部43gを有する。自由端部43cには、胴回り方向D4に沿って並ぶ複数の掛け部43gが設けられていてもよい。一例として、留め部45はボタンであり、掛け部43gはボタンホールである。自由端部43cには、胴回り方向D4に沿って複数(一例として2つ)のボタンホールが並ぶように形成されている。一例として、留め部45は、ナイトウェア41の前身頃32b側の位置で挿通部44に固定されている。
帯状部材43が挿通部44において折り返されて留め部45に留められるときに、身頃32の胴回り方向D4への長さが縮小される。図12(a)に示される状態において、留め部45に帯状部材43は留められていない。このとき、身頃32の胴回り方向D4への長さは縮小されていない。胴回り方向D4において、挿通部44から露出している自由端部43cの長さは、挿通部44に覆われている帯状部材43の長さよりも短い。留め部45が固定されている部分は、前身頃32b側に位置するため、図12(a)には図示されていない。
図12(b)に示される状態では、図12(a)の状態よりも挿通部44から自由端部43cが引き出されている。自由端部43cが引き出されることで、部分43bが固定されている前身頃32bの部分は、後身頃32c側に引っ張られる。従って、身頃32の胴回り方向D4への長さは縮小されている。このとき、胴回り方向D4において、挿通部44から露出している自由端部43cの長さは、挿通部44に覆われている帯状部材43の長さ以上である。部分43bが固定されている前身頃32bの部分が後身頃32c側に引っ張られているので、留め部45は、前身頃32b側から後身頃32c側に移動している。
図12(c)に示される状態では、帯状部材43が挿通部44において折り返されて留め部45に留められている。より具体的には、自由端部43cが開口44bにおいて折り返されて、自由端部43cに設けられた掛け部43g(ボタンホール)が、留め部45(ボタン)に留められている。帯状部材43が挿通部44において折り返されて留め部45に留められることにより、身頃32の胴回り方向D4への長さは縮小された状態で維持される。
次に、ロールアップ46について説明する。図13(a)、図13(b)、図14(a)及び図14(b)に示されるように、例えば、ナイトウェア41は、ロールアップ46を備える。ロールアップ46は袖33に設けられる。図13(a)及び図13(b)は、ロールアップ46の部分拡大図である。図14(a)及び図14(b)は、ロールアップ46の使用方法の一例を示す模式図である。
ロールアップ46は、帯状部材47と留め部48とを有する。帯状部材47は、袖33に固定されている部分47bと、自由端部47cとを含む。自由端部47cは、袖33に固定されていない部分である。帯状部材47は、部分47bから袖33の袖口33bに向かって延在している。帯状部材47は、袖33の内側に位置する。すなわち、帯状部材47は袖33に覆われている。留め部48は、袖33の表側に位置する。一例として、留め部48は、ボタンである。自由端部47cには掛け部47dが設けられている。一例として、掛け部47dは、ボタンホールである。
帯状部材47が袖口33bにおいて折り返されて留め部48に留められるとき、袖33の長さが縮小される。例えば、袖33は、捲り上げられることで袖33の長さが縮小される。一例として、袖33は、袖口33bが折り返されて捲り上げられている。袖口33bは、自由端部47cが露出するまで捲り上げられる。例えば、袖33から露出している自由端部47cの長さは、袖33に覆われている帯状部材47の長さ以上である。
例えば、帯状部材47は袖口33bにおいて折り返されて留め部48に留められる。より具体的には、自由端部47cに設けられた掛け部47d(ボタンホール)が、留め部48(ボタン)に留められている。帯状部材47が袖口33bにおいて折り返されて留め部48に留められていることで、袖口33bの長さは縮小された状態で維持される。すなわち、袖口33bは捲り上げられた状態で維持される。
以上、第4実施形態に係るナイトウェア41では、図12(a)~図12(c)及び図15に示されるように、身頃32は、着用者Mの腰に位置する少なくとも一つのアジャスタ42を有する。アジャスタ42は、身頃32に固定されている部分43bと身頃32に固定されていない自由端部43cとを含み着用者Mの胴回り方向D4に延在する帯状部材43と、身頃32に設けられ、自由端部43cが挿通される開口44bが形成されている挿通部44と、挿通部44に挿通され、挿通部44において折り返された帯状部材43が留められる留め部45と、を有する。
帯状部材43が挿通部44において折り返されて留め部45に留められるときに、身頃32の胴回り方向D4への長さが縮小される。よって、アジャスタ42の帯状部材43が挿通部44において折り返されて留め部45に留められるときに、身頃32の胴回り方向D4への長さが縮小される。よって、挿通部44に挿通された帯状部材43を折り返して留めることにより、身頃32の胴回り方向D4への長さを縮小させて腰回りの部分を引き締めることができる。
よって、ナイトウェア41の裾36を下衣に入れなくても身頃32の腰回りの部分を引き締めることができるので、着用者Mの寝冷えを抑制して着衣乱れが生じないようにすることができる。また、裾36を下衣に入れなくてもよいので、着用者Mの見栄えがよくないということを回避できる。一方、帯状部材43が留め部45に留められないときには、身頃32の胴回り方向D4への長さは縮小されない。身頃32の胴回り方向D4への長さが縮小されないときには、身頃32の腰回りの部分が引き締められないので、着用者Mはゆったりとナイトウェア41を着用できる。従って、ストレスフリーな感覚でナイトウェア41を着用できる。着用者Mは、就寝前に、帯状部材43を挿通部44において折り返して留め部45に留める状態、又は留めない状態を選択して身頃32の胴回り方向D4への長さを調整できるので、着用者Mの寝心地を向上させることができる。
更に、ナイトウェア41は、一対のロールアップ46を備える。各ロールアップ46は、各袖33に位置する。ロールアップ46は、帯状部材47と、留め部48とを有する。帯状部材47が袖口33bにおいて折り返されて留め部48に留められるとき、袖33の長さが縮小される。従って、着用者Mは、例えば、袖33を七分袖に調整することで、ナイトウェア41をホームウェアとして着用できる。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態に係るナイトウェア51について図16(a)及び図16(b)を参照しながら説明する。図16(a)は、ナイトウェア51の上衣52を示す図である。図16(b)は、ナイトウェア51の下衣53を示す図である。ナイトウェア51は、例えば、冬期に着用される保温パジャマである。ナイトウェア51は上衣52と下衣53とを備える。例えば、上衣52の材料と下衣53の材料は、互いに同一である。
一例として、上衣52及び下衣53のそれぞれは布帛(織布)によって構成されている。例えば、上衣52は保温構造52Aを備え、下衣53は保温構造53Aを備える。上衣52及び下衣53のそれぞれが保温構造52A,53Aを備えることにより、ナイトウェア51では高い保温性が発揮される。
上衣52は、身頃54と、身頃54から延びる一対の袖55と、身頃54から上方に突出する襟56とを備える。身頃54は、左身頃54b及び右身頃54cを有する。上衣52は、左身頃54bに右身頃54cをとめる複数のボタン52bと、ポケット52cとを備える。例えば、左身頃54bに複数のボタン52bが取り付けられており、右身頃54cに各ボタン52bが留められるボタン穴が形成されている。例えば、ポケット52cは、左身頃54b及び右身頃54cのそれぞれに縫製されている。
袖55は、左身頃54bの上部から左方に延び出す左袖55bと、右身頃54cの上部から右方に延び出す右袖55cとを有する。左袖55bには着用者Mの左腕が通され、右袖55cには着用者Mの右腕が通される。保温構造52Aは、例えば、左袖55b及び右袖55cのそれぞれの袖口に設けられる。
襟56は、例えば、身頃54の上端から上方に突出するハイネックである。襟56は、着用者Mの首を覆う筒状を呈する。襟56は、ナイトウェア51を着用した着用者Mから見て右側に位置する右部56bと、着用者Mから見て左側に位置する左部56cとを有する。例えば、上衣52は左部56cに取り付けられたボタン52dを有し、右部56bにボタン52dがとめられるボタン穴が形成されている。
下衣53は、股上57と、股上57から下方に延びる一対の股下58とを有する。更に、下衣53は、股上57の上端に位置する腰回り59を有する。一対の股下58のそれぞれは裾58bを有する。下衣53の保温構造53Aは、例えば、一対の裾58bのそれぞれに設けられる。例えば、保温構造53Aは、下衣53の外生地に連続する筒状の外側生地53bと、外側生地53bの内側に縫製によって取り付けられた筒状の内側生地53cとを有する。内側生地53cの上端は外側生地53bの内面に縫製されている。
外側生地53bは着用者Mの足が通される外側開口53dを有し、内側生地53cは着用者Mの足が通される内側開口53fを有する。内側開口53fは外側生地53bの内側に位置しており、例えば、内側生地53cは外側生地53bから突出する部位を有しない。例えば、内側生地53cの材料は、外側生地53bの材料と同一である。
一例として、外側生地53b及び内側生地53cのそれぞれは布帛(織布)によって構成されている。内側開口53fには環状となるゴム紐が通されており、このゴム紐によって内側開口53fの周の長さは外側開口53dの周の長さより短くなっている。また、内側開口53fの幅は外側開口53dの幅より短くなっている。内側開口53fに通された環状のゴム紐によって着用者Mの足を締め付けることが可能である。
袖55の保温構造52Aは、着用者Mの手が通される開口61bを有する外側筒状生地61と、開口61bから出没する内側筒状生地62とを有する。外側筒状生地61は身頃54から連続して延びている。内側筒状生地62は、外側筒状生地61の内側において外側筒状生地61に縫製されている。
ナイトウェア51は外側筒状生地61の内側に縫製された筒状の縫製部63を有し、縫製部63に内側筒状生地62が縫製されている。一例として、縫製部63は、外側筒状生地61と内側筒状生地62との間に介在する中継筒状生地である。縫製部63の材料は、例えば、外側筒状生地61の材料と同一である。
例えば、縫製部63は外側筒状生地61の共生地である。一例として、縫製部63は布帛によって構成されている。縫製部63は、例えば、伸びない生地によって構成されている。縫製部63は、内側筒状生地62の伸縮性よりも低い伸縮性を有する。例えば、縫製部63は内側筒状生地62に縫製によって接続されている。内側筒状生地62は縫製部63との繋ぎ目(境界部分)において折り返される。例えば、暑いときに着用者Mは自然なスタイルで内側筒状生地62を奥(腕の根元側)に折り込むことができる。縫製部63が伸びない生地によって構成される場合、内側筒状生地62との繋ぎ目がしっかりと固定されるので、内側筒状生地62の折り込みを一層容易に行うことが可能となる。
外側筒状生地61及び内側筒状生地62のそれぞれは、まくることが可能とされている。例えば、内側筒状生地62の材料は、外側筒状生地61(縫製部63)の材料とは異なっている。一例として、内側筒状生地62の伸縮性は、外側筒状生地61の伸縮性よりも高い。
例えば、内側筒状生地62の厚さは、外側筒状生地61の厚さよりも厚い。この場合、着用者Mの手に接触する内面を有する内側筒状生地62が外側筒状生地61よりも厚いので、着用者Mの手における保温性を高めることができる。一例として、内側筒状生地62はニット素材(編布)によって構成されている。
また、内側筒状生地62は、ウール、シルク、コットン又はカシミヤによって構成されていてもよい。例えば、内側筒状生地62は、靴下に使われる素材と同一の素材によって構成されていてもよい。この場合、足元を温める靴下の素材を内側筒状生地62として有効活用できる。一例として、内側筒状生地62は外側筒状生地61よりも毛羽立っている。
内側筒状生地62の端部62cは、開口61bから突出する。内側筒状生地62は、例えば、端部62cに位置しており着用者Mの親指以外の指が通される第1開口62dと、内側筒状生地62の側部62fに形成されており着用者Mの親指が通される第2開口62gとを有する。内側筒状生地62を外側筒状生地61から突出させた状態で第1開口62dに親指以外の指が通され且つ第2開口62gに親指が通されることにより、手をより十分に保温することができる。例えば、第2開口62gは、内側筒状生地62の軸線方向Dに延びるスリット状とされている。
例えば、手が通されていない状態における内側筒状生地62の軸線方向Dへの長さは、手が通されていない状態における内側筒状生地62の幅方向Wへの長さよりも長い。この場合、内側筒状生地62の軸線方向Dへの長さを十分に確保できるので、手の保温性を更に高めることができる。
内側筒状生地62は、縫製部63から外側筒状生地61の開口61bまでの間における外側筒状生地61の内側に収容可能とされている。例えば、袖55は、外側筒状生地61と内側筒状生地62の間に、内側筒状生地62のまくられた部分を収容するための収容空間55dを有する。内側筒状生地62では、内側筒状生地62をまくりつつ内側筒状生地62のまくられた部分を収容空間55dに収容することが可能である。
以上、第5実施形態に係るナイトウェア51では、袖55が外側筒状生地61と内側筒状生地62とを有し、内側筒状生地62は外側筒状生地61の開口61bから出没する。袖55において外側筒状生地61の内側に内側筒状生地62が配置されていることにより、袖55の部分における保温性を確保することができる。
内側筒状生地62は縫製部63を介して外側筒状生地61に接続されており、内側筒状生地62は、縫製部63から開口61bまでの間における外側筒状生地61の内側(収容空間55d)に収容可能とされている。従って、袖55をまくったときに、内側筒状生地62を外側筒状生地61の内側に収容することができるので、袖55をまくったときにおける見栄えを自然な姿とすることができる。よって、袖55をまくった場合でも自然な姿を維持することができる。
(第6実施形態)
図17は、第6実施形態に係る一例としてのナイトウェアの下衣73を示す斜視図である。下衣73の一部の構成は、前述した下衣53の一部の構成と同一である。以下では、前述した下衣53の部分と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。下衣73は、前述した保温構造53Aとは異なる保温構造73Aを有する。これにより、下衣73では、下衣53より一層高い保温性が発揮される。下衣73は、股上77と、股上77から下方に延びる一対の股下78とを有し、一対の股下78のそれぞれは裾79を有する。
下衣73の保温構造73Aは一対の裾79のそれぞれに設けられる。保温構造73Aは、例えば、着用者の足が通される開口81bを有する外側筒状生地81と、開口81bから出没する内側筒状生地82とを有する。例えば、外側筒状生地81は股上77から連続して延びている。内側筒状生地82は、外側筒状生地81の内側において外側筒状生地81に縫製されている。内側筒状生地82は、前述した縫製部63等の中継筒状生地を介して外側筒状生地81に縫製されていてもよいし、直接外側筒状生地81に縫製されていてもよい。
外側筒状生地81及び内側筒状生地82のそれぞれは、まくることが可能とされている。例えば、内側筒状生地82の材料は外側筒状生地81の材料とは異なっており、内側筒状生地82の伸縮性は外側筒状生地81の伸縮性よりも高い。例えば、内側筒状生地82の厚さは外側筒状生地81の厚さよりも厚い。この場合、着用者の足に接触する内面を有する内側筒状生地82が外側筒状生地81よりも厚いので、着用者の足における保温性を高めることができる。一例として、内側筒状生地82はモヘア調の生地によって構成されている。
内側筒状生地82の軸線Xが延びる方向である軸線方向Yにおける内側筒状生地82の一端(上端)が縫製部を介して外側筒状生地81に接続されている。内側筒状生地82の他端82cは、内側筒状生地82が軸線方向Yに延ばされた状態において開口81bから突出する。
内側筒状生地82は、他端82cに位置しており着用者の複数の指(足指)が通される第3開口82dと、内側筒状生地82の側部82fに形成されており着用者の踵が露出する第4開口82gとを有する。内側筒状生地82を外側筒状生地81から突出させた状態で第3開口82dに複数の指が通され且つ第4開口82gから踵が露出する状態において、足を十分に保温することができる。
第3開口82dには、例えば、着用者の足の全ての指が通され、第4開口82gには踵が通される。足の指が第3開口82dに通され、且つ足の踵が第4開口82gから露出することにより、足を十分に温めることができると共に、足への内側筒状生地82のフィット感を良好にすることができる。
内側筒状生地82は、前述した内側筒状生地62と同様、外側筒状生地81の開口81bまでの間における外側筒状生地81の内側に収容可能とされている。内側筒状生地82の他端82cは、外側筒状生地81に対する内側筒状生地82の縫製部から外側筒状生地81の開口81bまでの間における外側筒状生地81の内側に収容可能とされている。
例えば、裾79は、外側筒状生地81と内側筒状生地82の間に、内側筒状生地82のまくられた部分を収容するための収容空間79dを有する。内側筒状生地82では、他端82cを内側筒状生地82の外側に折って内側筒状生地82をまくりつつ、まくれられた部分を収容空間79dに収容することが可能である。
以上、第6実施形態に係るナイトウェアでは、下衣73の裾79が外側筒状生地81と内側筒状生地82とを有し、内側筒状生地82は外側筒状生地81の開口81bから出没する。裾79において外側筒状生地81の内側に内側筒状生地82が配置されていることにより、裾79の部分における保温性を確保することができる。内側筒状生地82の一端は縫製部を介して外側筒状生地81に接続されており、内側筒状生地82の他端82cは、当該縫製部から開口81bまでの間における外側筒状生地81の内側に収容可能とされている。従って、裾79をまくったときに、内側筒状生地82の他端82cを外側筒状生地81の内側に収容することができるので、裾79をまくったときにおける見栄えを自然な姿とすることができる。よって、裾79をまくった場合でも自然な姿を維持することができる。
更に、第6実施形態に係るナイトウェアにおいて、内側筒状生地82は、他端82cに位置しており着用者の複数の指が通される第3開口82dと、他端82cとは異なる位置に形成されており着用者の踵が露出する第4開口82gとを有する。よって、第3開口82dに着用者の複数の指が通されると共に、第4開口82gに着用者の踵が通される。踵が露出する第4開口82gを内側筒状生地82が有することにより、内側筒状生地82の形状を簡易にすることができる。すなわち、踵が露出する第4開口82gが形成されている場合には、足が通される内側筒状生地82の形状を、靴下のように折り曲げた形状としなくてもよく、直線状に延びる形状とすることができる。従って、内側筒状生地82を捲りやすくすることができる。内側筒状生地82が踵を露出する第4開口82gを有する場合、着用者の足のサイズに融通を利かせることができる。更に、踵が露出する第4開口82gが形成されている場合、歩行等をしているときに足を滑りにくくすることができる。
以上、本開示に係るナイトウェアの種々の実施形態について説明した。しかしながら、本開示は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した要旨を変更しない範囲において適宜変更可能である。すなわち、本開示に係るナイトウェアの各部の形状、大きさ、材料、数及び配置態様は、上記の要旨の範囲内において適宜変更可能である。上記では、第1実施形態~第6実施形態に係るナイトウェアについて説明したが、本開示に係るナイトウェアは、これらの実施形態が組み合わされたナイトウェアであってもよい。すなわち、第1実施形態~第6実施形態のうちの一形態と、第1実施形態~第6実施形態のうちの当該一形態とは異なる形態とが組み合わされたナイトウェアであってもよい。
1…ナイトウェア、2…上衣、2b…ボタン、2c…ポケット、2f…第3布、2g…第4布、2h…第5布、2j…ピスネーム、3…下衣、3b…タック、3c…前側布部、3d…後側布部、3f…第6布、3g…第7布、4…身頃、4b…左身頃、4c…右身頃、4d…前身頃、4f…後身頃、4g…第1布、4h…タック、4j…内面、4k…当て布、5…袖、5b…左袖、5c…右袖、5d…第2布、6…襟、6b…右部、6c…左部、7…股上、8…股下、8b…裾、9…腰回り、9b…ゴム紐、9c…布部、10…第1厚手部、10b…上辺、10c…斜辺、10d…下辺、11…第1部分、12…第2部分、13…第3部分、14…第4部分、23…下衣、23b…後面、23c…開口、25…第2厚手部、26…第3厚手部、31…ナイトウェア、32…身頃、32b…前身頃、32c…後身頃、32d…前立て、32f…上身頃、32g…下身頃、32h…境界線、33…袖、33b…袖口、34…端部、35…襟首、36…裾、37…マチ、37b…短辺、37c…第1長辺、37d…第2長辺、37f…第3長辺、38…伸縮部、38b…湾曲部、38c…近接部、41…ナイトウェア、42…アジャスタ、43…帯状部材、43b…部分、43c…自由端部、43g…掛け部、44…挿通部、44b…開口、45…留め部、46…ロールアップ、47…帯状部材、47b…部分、47c…自由端部、47d…掛け部、48…留め部、51…ナイトウェア、52…上衣、52A…保温構造、52b…ボタン、52c…ポケット、52d…ボタン、53…下衣、53A…保温構造、53b…外側生地、53c…内側生地、53d…外側開口、53f…内側開口、54…身頃、54b…左身頃、54c…右身頃、55…袖、55b…左袖、55c…右袖、55d…収容空間、56…襟、56b…右部、56c…左部、57…股上、58…股下、58b…裾、59…腰回り、61…外側筒状生地、61b…開口、62…内側筒状生地、62c…端部、62d…第1開口、62f…側部、62g…第2開口、73…下衣、73A…保温構造、77…股上、78…股下、79…裾、79d…収容空間、81…外側筒状生地、81b…開口、82…内側筒状生地、82c…他端、82d…第3開口、82f…側部、82g…第4開口、83…縫製部、B…寝具、D…軸線方向、D1…第1方向、D2…第2方向、D4…胴回り方向、L1,L2…境界線、L3…中点、M…着用者、M1…肩甲骨、M2…間、M3…足首、M4…足、M5…肩甲骨、P1…箇所、P2…部分、W…幅方向、X…軸線、Y…軸線方向、θ…角度。

Claims (5)

  1. 身頃及び一対の袖を備える上衣を有するナイトウェアであって、
    前記身頃は、前身頃及び後身頃を含んでおり、
    前記後身頃は、前記ナイトウェアの着用者の身体における一対の肩甲骨の間の後方に位置しており周囲よりも厚手とされた第1厚手部を備える、
    ナイトウェア。
  2. 前記肩甲骨の後方に位置する一対の伸縮部と、
    前記着用者の脇の下方に位置する一対のマチと、
    を備え、
    前記後身頃は、
    前記一対の伸縮部の間から各前記伸縮部の下方まで延在する上身頃と、
    前記上身頃から前記身頃の裾まで延在する下身頃と、
    を含んでおり、
    各前記伸縮部は、前記下身頃より伸縮性が高い生地によって構成されている、
    請求項1に記載のナイトウェア。
  3. 股上及び一対の股下を含む下衣を有し、
    前記股上は、前記着用者の腹の前方に位置しており周囲よりも厚手とされた第2厚手部を備える、
    請求項1又は2に記載のナイトウェア。
  4. 前記身頃は、前記着用者の腰に位置する少なくとも一つのアジャスタを有し、
    前記アジャスタは、
    前記身頃に固定されている部分と前記身頃に固定されていない自由端部とを含み前記着用者の胴回り方向に延在する帯状部材と、
    前記身頃に設けられ、前記自由端部が挿通される開口が形成されている挿通部と、
    前記挿通部に挿通され、前記挿通部において折り返された前記帯状部材が留められる留め部と、を有し、
    前記帯状部材が前記挿通部において折り返されて前記留め部に留められるときに、前記身頃の前記胴回り方向への長さが縮小される、
    請求項1又は2に記載のナイトウェア。
  5. 股上及び一対の股下を含む下衣を有し、
    一対の前記股下のそれぞれが裾を有し、
    前記裾は、前記着用者の足首の後方に位置しており周囲よりも厚手とされた第3厚手部を備える、
    請求項1又は2に記載のナイトウェア。

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