JP2024049475A - ガラス戸の組立方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業スペースの省スペース化を図ることができる、ガラス戸の組立方法を実現する。【解決手段】ガラス戸であるスライドドア1を組み立てる際に、縦框9に備えられたパネル保持溝14aにガラスパネル2の側方端部を挿入後、パネル保持溝14aとガラスパネルの側方端部との間の隙間に接着剤19を注入し、接着剤19を硬化させる。その後、ガラスパネル2の第1パネル表面4及び第2パネル表面5の側方縁部とパネル保持溝14aとの間にシール材20a、20bを塗布し、次いでシール材20a、20bを乾燥させる。【選択図】図3

Description

本開示は、ガラス戸の組立方法に関する。
ガラス戸は、ガラスパネルとガラスパネルの周囲を囲む框枠材とから構成されており、自動ドア装置のスライドドアや窓装置のガラス障子など、多くの建具に使用されている。
例えば特開2020-90773号公報(特許文献1)に記載されるように、ガラス戸を構成するガラスパネルの端部は、框枠材を構成する框材に備えられたパネル保持溝に挿入保持されている。ガラスパネルのパネル表面の縁部とパネル保持溝との間は、シール材(シーリング材)により塞がれている。シール材は、ガラスパネルと框材との間の防水性及び気密性を確保するとともに、ガラスパネルと框材とを固定している。
特開2020-90773号公報
従来、ガラス戸は、ガラスパネルの端部を框材に備えられたパネル保持溝に挿入した後、ガラスパネルのパネル表面の縁部とパネル保持溝との間にシール材を塗布し、該シール材を乾燥させて硬化させる、といった組立方法により組み立てられている。
ただし、シール材が完全に乾燥して硬化するまでには、数日程度要する。このため、シール材を塗布した後のガラス戸は、シール材を塗布した際の姿勢、例えば架台に立て掛けたままの姿勢にしておく必要があり、数日程度移動させることができない。したがって、複数のガラス戸を組み立てるには、複数の架台が必要になり、広い組立スペースが必要になる。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、組立スペースの省スペース化を図ることができる、ガラス戸の組立方法を提供することを目的とする。
近年、自動ドア装置や窓装置の意匠性を高めるために、ガラスパネルの周囲を囲む框枠材を目立たせないようにして、ガラス戸をフレームレス化したいとの要求が増えている。そこで、框材を目立たせないようにするために、框材の見付け幅を、従来構造の框材の見付け幅よりも小さくする(例えば25mm以下にする)ことが考えられている。ところが、見付け幅の小さい框材は、剛性が低下して撓みやすくなるため、シール材を塗布する際に、框材とガラスパネルとの位置関係を適正に規制することが難しく、パネル保持溝とパネル表面の縁部との間にシール材を塗布するための空間を形成することが難しくなる。このため、従来の組立方法によりガラス戸を組み立てる場合には、作業性が低下しやすくなる。
そこで、本開示は、必要に応じて、見付け幅の小さい框材を用いた場合にも作業性の低下を抑制できるガラス戸の組立方法を提供することを目的とする。
本開示の一態様にかかるガラス戸の組立方法は、挿入工程と、接着工程と、シール塗布工程と、シール乾燥工程と、を備える。
前記挿入工程は、框材に備えられたパネル保持溝にガラスパネルの端部を挿入する工程である。
前記接着工程は、前記挿入工程の後、前記パネル保持溝と前記ガラスパネルの端部との間の隙間に接着剤を注入し、前記接着剤を硬化させる工程である。
前記シール塗布工程は、前記接着工程の後、前記ガラスパネルのパネル表面の縁部と前記パネル保持溝との間にシール材を塗布する工程である。
前記シール乾燥工程は、前記シール塗布工程の後、前記シール材を乾燥させる工程である。
本開示の一態様にかかるガラス戸の組立方法では、前記框材として、見付け幅(W)が25mm以下の細見付框を使用することができる。
本開示の一態様にかかるガラス戸の組立方法では、前記パネル保持溝と前記ガラスパネルの端部とを、前記框材の横断面において前記ガラスパネルの端部を三方から囲むように接着することができる。
この場合には、前記ガラスパネルを、第1パネル表面と、板厚方向に関して前記第1パネル表面と反対側を向いた第2パネル表面と、パネル端面と、をそれぞれ有し、前記パネル保持溝を、第1溝内側面と、前記第1溝内側面と対向する第2溝内側面と、溝底面とを、それぞれ有するものとすることができる。
そして、前記接着剤により、前記第1パネル表面の縁部と前記第1溝内側面との間、前記第2パネル表面の縁部と前記第2溝内側面との間、及び、前記パネル端面と前記溝底面との間を、それぞれ接着することによって、前記ガラスパネルの端部を三方から囲む様に接着することができる。
さらにこの場合には、前記溝底面を、前記框材の横断面においてクランク形の断面形状を有するものとすることができる。
なお、前記框材の横断面とは、前記框材の長手方向に対して直交する仮想平面で前記框材を切断したときの断面をいう。
本開示の一態様にかかるガラス戸の組立方法では、前記パネル保持溝に前記ガラスパネルの端部を挿入した後、例えばバンドや留め具などの治具を利用して、前記框材と前記ガラスパネルとを仮固定することができる。
この場合には、前記接着工程の後、前記シール塗布工程の前に、前記仮固定を解除することができる。
本開示の一態様にかかるガラス戸の組立方法では、前記ガラスパネルの板厚方向を上下方向に一致させた状態で、前記接着剤を上方側から注入することができる。
あるいは、本開示の一態様にかかるガラス戸の組立方法では、前記ガラスパネルの板厚方向を左右方向に一致させた状態で、前記接着剤を、前記ガラスパネルの左右方向両側又は片側から注入することもできる。
本開示の一態様にかかるガラス戸の組立方法では、前記シール乾燥工程を、前記シール塗布工程とは異なる場所で行うことができる。
本開示の一態様にかかるガラス戸の組立方法では、前記接着剤を、前記框材の長手方向に関して複数箇所に注入することができる。
あるいは、本開示の一態様にかかるガラス戸の組立方法では、前記接着剤を、前記框材の長手方向に関して1箇所にのみ注入することもできるし、前記框材の長手方向の全長にわたり注入することもできる。
本開示の一態様にかかるガラス戸の組立方法では、前記挿入工程で、前記パネル保持溝に前記ガラスパネルの端部を挿入した際に、前記パネル保持溝の溝底面と前記ガラスパネルのパネル端面との間で、ブロック間隙間を空けて前記框材の長手方向に関する複数箇所に配置された、複数のスペーサーブロックを挟持することができる。また、前記接着工程で、前記接着剤を前記ブロック間隙間に注入し、前記溝底面と前記パネル端面とを接着することができる。
本開示の一態様にかかるガラス戸の組立方法によれば、組立スペースの省スペース化を図ることができる。
また、本開示の一態様にかかるガラス戸の組立方法は、見付け幅の小さい框材を用いた場合にも、ガラス戸の組立作業の作業性が低下することを抑制できる。
図1は、実施の形態の第1例にかかる組立方法の対象となるスライドドアの正面図である。 図2は、図1のA-A線断面に相当する横断面図である。 図3は、図1のB-B線断面に相当する横断面図である。 図4は、図3の部分拡大図である。 図5は、図1のC-C線断面に相当する縦断面図である。 図6は、実施の形態の第1例にかかる組立方法の挿入工程を説明するために示す、ガラスパネル及び框材の斜視模式図である。 図7は、実施の形態の第1例に関して、接着工程を行う前にガラスパネルと縦框とを仮固定した状態を示す模式図である。 図8は、図7のD-D線断面に相当する断面模式図である。 図9は、実施の形態の第1例に関して、シール塗布工程を行うためにスライドドアを架台に立て掛けた状態を示す斜視図である。 図10は、実施の形態の第1例に関して、シール乾燥工程の実施状況を模式的に示す斜視図である。
[実施の形態の第1例]
実施の形態の第1例について、図1~図10を用いて説明する。
本例は、ガラス戸の一例として、自動ドア装置に組み込まれるスライドドア1を用いて説明する。ただし、本開示の組立方法は、スライドドア以外に、ガラス障子、ガラスドアなど、その他のガラス戸にも適用可能である。
以下、スライドア1の全体構造を説明した後、スライドドア1の組立方法について説明する。
以下の説明で、上下方向及び左右方向とは、自動ドア装置に組み込んだ状態でのスライドドア1を正面から見たときの各方向をいう。また、面外方向とは、スライドドア1の奥行方向(厚さ方向)をいう。
〔スライドドアの構造〕
スライドドア1は、ガラスパネル2と、ガラスパネル2の周囲を囲む框枠材3とを有する。
《ガラスパネル》
ガラスパネル2は、単板ガラスであり、矩形板状に構成されている。ただし、ガラスパネルは、複層ガラスとすることもできる。また、ガラスパネルの形状は、矩形板状に限らず、その他の形状を採用することもできる。
ガラスパネル2は、第1パネル表面4と、ガラスパネル2の板厚方向に関して第1パネル表面4と反対側を向いた第2パネル表面5と、1対の側方端面6と、上方端面7と、下方端面8とを有する。
第1パネル表面4及び第2パネル表面5は、ガラスパネル2の板厚方向の両側の面を構成する。1対の側方端面6と上方端面7と下方端面8とは、ガラスパネル2の四辺をそれぞれ構成する。第1パネル表面4及び第2パネル表面5のそれぞれの外周縁は、1対の側方端面6、上方端面7及び下方端面8のそれぞれにつながっている。
1対の側方端面6は、上下方向に伸長しており、互いに平行に配置されている。上方端面7及び下方端面8は、左右方向に伸長しており、互いに平行に配置されている。また、側方端面6と、上方端面7及び下方端面8のそれぞれとは、互いに直角に配置されている。
《框枠材》
框枠材3は、1対の縦框9と、上框10と、下框11とを有する。1対の縦框9と上框10と下框11とは、それぞれの端部を連結することで矩形枠状に構成されている。
本例では、後述するように、ガラスパネル2と縦框9との組立工程に、本開示の組立方法を適用している。このため、縦框9が、特許請求の範囲に記載した框材に相当し、かつ、ガラスパネル2の側方端面6が、特許請求の範囲に記載したパネル端面に相当する。ただし、本開示の組立方法は、縦框とガラスパネルとの組立工程に限定されず、上框又は/及び下框とガラスパネルとの組立工程に適用することもできる。
縦框9、上框10及び下框11のそれぞれは、アルミニウム合金製である。
また、スライドドア1の左右の縦框9を目立たせないようにするために、縦框9の見付け幅(W)を、25mm以下として、従来構造のスライドドアの縦框の見付け幅(35mm)よりも小さくしている。すなわち、縦框9として、いわゆる細見付框を使用している。具体的には、縦框9の上下方向長さに対する見付け幅の比(W/L)は、0.0083以下とすることができる。本例では、縦框9の見付け幅を9mmとし、縦框9の上下方向長さ(L)を3000mmとしている。このため、縦框9の上下方向長さに対する見付け幅の比(W/L)は、0.003となる。
縦框9は、それぞれが上下方向に伸長しかつ面外方向に互いに離隔して配置された1対の矩形筒部12a、12bと、これら矩形筒部12a、12bを連結する連結板部13とからなる。
連結板部13は、縦框9の横断面においてクランク形の断面形状を有している。連結板部13の面外方向中間部は、平板状に構成されているのに対し、連結板部13の面外方向両側の端部は、断面略L字状に屈曲している。なお、縦框9の横断面とは、縦框9の長手方向に対して直交する仮想平面で縦框9を切断したときの断面をいう。
縦框9は、2つの矩形筒部12a、12bと連結板部13とにより三方が囲まれた縦框9の内周側部分に、パネル保持溝14aを有する。
パネル保持溝14aは、一方の矩形筒部12aの内側面により構成される第1溝内側面15と、他方の矩形筒部12bの内側面により構成される第2溝内側面16と、連結板部13の内周側見込み面により構成される溝底面17とを有しており、縦框9の横断面において略コ字形の輪郭形状を有する。
溝底面17は、連結板部13の内周側見込み面により構成されるため、縦框9の横断面においてクランク形の断面形状を有している。
パネル保持溝14aには、ガラスパネル2の左右方向の側方端部が挿入保持されている。具体的には、ガラスパネル2の側方端部は、側方端面6と溝底面17の面外方向中間部との間でスペーサーブロック18を挟持した状態で、接着剤19及び1対のシール材20a、20bにより、パネル保持溝14aに保持されている。
スペーサーブロック18は、ブロック間隙間21を空けて縦框9の長手方向に複数備えられている。ブロック間隙間21は、複数(2つ~5つ程度)備えられており、縦框9の長手方向に等間隔に配置されている。具体的には、ブロック間隙間21は、400mm~700mmの間隔、好ましくは500mm~600mmの間隔で配置されている。それぞれのブロック間隙間21の長さは、20mm~60mm程度、好ましくは30mm~50mm程度である。なお、ブロック間隙間21の間隔とは、隣接して配置されたブロック間隙間21の中央部同士の間隔(ピッチ)をいう。また、ブロック間隙間21の長さとは、隣接して配置されたスペーサーブロック18の端面同士の間の長さをいう。
接着剤19は、パネル保持溝14aとガラスパネル2の側方端部とを接着固定している。
本例では、接着剤19は、縦框9の長手方向に関してブロック間隙間21と整合する部分で、パネル保持溝14aとガラスパネル2の側方端部とを接着固定している。別の言い方をすれば、接着剤19は、縦框9の長手方向に関してスペーサーブロック18から外れた複数箇所で、パネル保持溝14aとガラスパネル2の側方端部とを接着固定している。つまり、接着剤19は、ブロック間隙間21及びパネル保持溝14aに充填されている。
接着剤19は、パネル保持溝14aの奥側部分とガラスパネル2の側方端部とを、縦框9の横断面において、ガラスパネル2の側方端部を三方から囲むように接着している。
具体的には、接着剤19は、第1パネル表面4の左右方向の側方縁部と第1溝内側面15との間、第2パネル表面5の左右方向の側方縁部と第2溝内側面16との間、及び、側方端面6と溝底面17との間を、それぞれ接着している。接着剤19のうち、ガラスパネル2の側方端面6とパネル保持溝14aの溝底面17とを接着する部分は、ブロック間隙間21に充填されている。
本例で使用する接着剤19は、シール材20a、20bに比べて乾燥時間(硬化時間)が短いものであれば種類は特に問わないが、例えば、デンカ株式会社製の「ハードロック(2成分形)」などを使用することができる。
シール材20a、20bは、接着剤19よりもパネル保持溝14aの開口側部分に配置されている。そして、シール材20aは、第1パネル表面4の側方縁部と第1溝内側面15との間を全長にわたり密封している。シール材20bは、第2パネル表面5の側方縁部と第2溝内側面16との間を全長にわたり密封している。
上框10は、下方に開口したパネル保持溝14bを有している。パネル保持溝14bには、ガラスパネル2の上方端部が挿入保持されている。具体的には、ガラスパネル2の上方端部は、1対のシール材20c、20d及び1対のバックアップ材22a、22bにより、パネル保持溝14bに保持されている。
シール材20cは、バックアップ材22aに接しており、第1パネル表面4の上方縁部とパネル保持溝14bとの間を全長にわたり密封している。シール材20dは、バックアップ材22bに接しており、第2パネル表面5の上方縁部とパネル保持溝14bとの間を密封している。
下框11は、上方に開口したパネル保持溝14cを有している。パネル保持溝14cには、ガラスパネル2の下方端部が挿入保持されている。具体的には、ガラスパネル2の下方端部は、下方端面8とパネル保持溝14cの溝底面との間でスペーサーブロック23を挟持した状態で、1対のシール材20e、20f及び1対のバックアップ材22c、22dにより、パネル保持溝14cに保持されている。
シール材20eは、バックアップ材22cに接しており、第1パネル表面4の下方縁部とパネル保持溝14cとの間を全長にわたり密封している。シール材20fは、バックアップ材22dに接しており、第2パネル表面5の下方縁部とパネル保持溝14cとの間を全長にわたり密封している。
〔スライドドアの組立方法〕
次に、本例のスライドドア1の組立方法について説明する。本例では、上述したような構成を有するスライドドア1を組み立てるために、挿入工程と、接着工程と、シール塗布工程と、シール乾燥工程とを順次行う。
〈挿入工程〉
挿入工程では、縦框9のパネル保持溝14aに、ガラスパネル2の側方端部を挿入する。このために、パネル保持溝14aの溝底面17に、複数のスペーサーブロック18を、所定のブロック間隙間21を空けて事前に貼付しておく。また、縦框9のうち、外部から視認できる部分であって、長手方向に関してブロック間隙間21と整合する部分には、マスキングテープなどによる目印を付しておく。
本例の挿入工程では、縦框9のパネル保持溝14aにガラスパネル2の側方端部を挿入するだけでなく、上框10のパネル保持溝14bにガラスパネル2の上方端部を挿入し、かつ、下框11のパネル保持溝14cにガラスパネル2の下方端部を挿入する。このため、上框10のパネル保持溝14bには、1対のバックアップ材22a、22bのうちのいずれか一方のバックアップ材22a(又は22b)を事前に貼付しておく。また、下框11のパネル保持溝14cには、1対のバックアップ材22c、22dのうちのいずれか一方のバックアップ材22c(又は22d)及びスペーサーブロック23を事前に貼付しておく。なお、1対のバックアップ材22a、22bのうちのいずれか他方のバックアップ材22b(又は22a)、及び、1対のバックアップ材22c、22dのうちのいずれか他方のバックアップ材22d(又は22c)は、ガラスパネル2の端部をパネル保持溝14b、14cに挿入した後に貼付する。
挿入工程は、図6に示すように、ガラスパネル2を、板厚方向を上下方向に一致させた状態で作業台25に載置して行う。具体的には、ガラスパネル2を作業台25に載置した状態で、1対の縦框9のそれぞれのパネル保持溝14aにガラスパネル2の側方端部を挿入し、かつ、上框10のパネル保持溝14bにガラスパネル2の上方端部を挿入し、かつ、下框11のパネル保持溝14cにガラスパネル2の下方端部を挿入する。これにより、1対の縦框9と上框10と下框11とを、ガラスパネル2の四辺をそれぞれ覆うように取り付ける。そして、1対の縦框9、上框10及び下框11のそれぞれの端部を、ねじ止めなどにより連結する。
本例では、縦框9のパネル保持溝14aにガラスパネル2の側方端部を挿入した際に、ガラスパネル2の側方端面6と縦框9の溝底面17との間で複数のスペーサーブロック18を挟持する。また、上框10のパネル保持溝14bにガラスパネル2の上方端部を挿入した際に、1対のバックアップ材22a、22bにより、ガラスパネル2の上方端部をガラスパネル2の板厚方向(上下方向)に保持する。さらに、下框11のパネル保持溝14cにガラスパネル2の下方端部を挿入した際に、1対のバックアップ材22c、22dにより、ガラスパネル2の下方端部をガラスパネル2の板厚方向に保持するとともに、ガラスパネル2の下方端面8と下框11の溝底面との間でスペーサーブロック23を挟持する。
本例の挿入工程では、パネル保持溝14aにガラスパネル2の側方端部を挿入した後に、縦框9とガラスパネル2とを仮固定する。具体的には、図7に示すように、1対の縦框9及びガラスパネル2に治具であるバンド26を巻き付けることで、縦框9とガラスパネル2とを仮固定する。バンド26は、縦框9の長手方向に関してブロック間隙間21と隣接する部分に巻き付けることができる。
縦框9とガラスパネル2とを仮固定する際には、パネル保持溝14aとガラスパネル2の側方端部との間の隙間に、接着剤19を注入するための目地隙間24を形成する。つまり、パネル保持溝14aとガラスパネル2の側方端部との間の隙間を、接着剤19を注入する目地隙間24とその他の部分とに区切る。
具体的には、図8に示すように、第1パネル表面4の側方縁部と第1溝内側面15との間部分のうち、縦框9の長手方向に関してブロック間隙間21と整合する部分の両側に、第1治具部材27をそれぞれ挟持する。また、第2パネル表面5の側方縁部と第2溝内側面16との間部分のうち、縦框9の長手方向に関してブロック間隙間21と整合する部分を含む範囲に、第2治具部材28を挟持する。これにより、パネル保持溝14aとガラスパネル2の側方端部との間の隙間のうちで、縦框9の長手方向に関してブロック間隙間21と整合する部分に、ブロック間隙間21を含んで構成する目地隙間24を形成する。目地隙間24は、縦框9の横断面において略コ字形の断面形状を有する。第1治具部材27及び第2治具部材28には、発泡ウレタン樹脂製のバックアップ材を使用することができる。
なお、第2パネル表面5を上側に向けてガラスパネル2を作業台に載置した場合には、第2パネル表面5の側方縁部と第2溝内側面16との間部分のうち、縦框9の長手方向に関してブロック間隙間21と整合する部分の両側に、第1治具部材27をそれぞれ挟持し、かつ、第1パネル表面4の側方縁部と第1溝内側面15との間部分のうち、縦框9の長手方向に関してブロック間隙間21と整合する部分を含む範囲に、第2治具部材28を挟持することができる。
また、縦框9の表面、第1パネル表面4及び第2パネル表面5には、接着工程で接着剤19が付着しないように、マスキングテープを貼付しておく。
〈接着工程〉
接着工程では、接着剤19を、目地隙間24に注入し、目地隙間24内で硬化させる。本例では、パネル保持溝14aとガラスパネル2の側方端部との間の隙間のうちで、縦框9の長手方向の複数箇所に目地隙間24を設けている。このため、複数の目地隙間24のそれぞれに接着剤19を注入する。
本例では、図7に示すように、挿入工程で使用した作業台25の上からガラスパネル2及び框枠材3を移動させずに接着工程を行い、接着剤19を上方側から目地隙間24に注入する。
具体的には、第1パネル表面4の側方縁部と第1溝内側面15との間部分で、かつ、1対の第1治具部材27の間部分(図8中の矢印X部分)を入口として、接着剤19を目地隙間24に注入する。注入された接着剤19は、ブロック間隙間21を通過して、第2パネル表面5の側方縁部と第2溝内側面16との間部分にまで達する。そして、接着剤19は、第1パネル表面4の側方縁部と第1溝内側面15との間部分、第2パネル表面5の側方縁部と第2溝内側面16との間部分、及び、側方端面6と溝底面17との間部分であるブロック間隙間21で、それぞれ硬化する。
接着剤は、通常、数時間程度で乾燥し硬化する。硬化時間は種類によって異なるが、例えば、本例の接着剤19として、デンカ株式会社製の「ハードロック(2成分形)」を使用した場合、15分~30分程度で乾燥し硬化する。
これにより、接着剤19は、第1パネル表面4の側方縁部と第1溝内側面15との間、第2パネル表面5の側方縁部と第2溝内側面16との間、及び、側方端面6と溝底面17との間を、それぞれ接着する。この結果、ガラスパネル2に対して框枠材3(1対の縦框9、上框10及び下框11)が接着固定される。
なお、第2パネル表面5の側方縁部と第2溝内側面16との間部分にまで達した接着剤19は、第2治具部材28によって目地隙間24から垂れ出ることが防止される。別の言い方をすれば、第2治具部材28は、目地隙間24の出口を塞いでいる。
接着剤19が硬化した後は、数十分程度(例えば30分以上)放置して、第1治具部材27及び第2治具部材28を取り外すとともに、マスキングテープを取り除く。また、バンド26を取り外して、縦框9とガラスパネル2との仮固定を解除する。なお、接着剤19が硬化した後に、接着作業のやり直し等が発生した場合にも、ホットガンなどの工具を利用して接着剤19を温めれば、接着剤19を柔らかくして切断することが可能になるため、接着作業のやり直しを容易に行うことができる。
〈シール塗布工程〉
接着工程の後は、図9に示すように、ガラスパネル2及び框枠材3を、作業台25から架台29へと移動し、架台29に対して立て掛けた状態で、シール塗布工程を行う。
シール塗布工程では、第1パネル表面4の外周縁部と框枠材3との間にシール材を塗布する。具体的には、第1パネル表面4の側方縁部と第1溝内側面15との間にシール材20aを塗布する。また、第1パネル表面4の上方縁部とパネル保持溝14bとの間にシール材20cを塗布する。さらに、第1パネル表面4の下方縁部とパネル保持溝14cとの間にシール材20eを塗布する。
次いで、第2パネル表面5の外周縁部と框枠材3との間にシール材を塗布する。具体的には、第2パネル表面5の側方縁部と第2溝内側面16との間にシール材20bを塗布する。また、第2パネル表面5の上方縁部とパネル保持溝14bとの間にシール材20dを塗布する。さらに、第2パネル表面5の下方縁部とパネル保持溝14cとの間にシール材20fを塗布する。
本例では、シールガンなどを使用してシール材20a~20fを塗布した後、ヘラなどを利用してシール材20a~20fの形状を整える。
なお、第1パネル表面4の外周縁部と框枠材3との間にシール材を塗布する工程と、第2パネル表面5の外周縁部と框枠材3との間にシール材を塗布する工程との、前後は特に問わない。また、架台29の構造は、特に限定されず、適宜変更することができる。
〈シール乾燥工程〉
シール塗布工程の後は、シール材20a~20fを乾燥させるシール乾燥工程を行う。
本例では、シール塗布工程の前に接着工程を行うことで、ガラスパネル2と縦框9を含む框枠材3とが接着固定されているため、シール材20a~20fを塗布後のガラスパネル2及び框枠材3を移動させることができる。そこで本例では、シール乾燥工程を、シール塗布工程とは異なる場所で行う。具体的には、図10に示すように、ガラスパネル2及び框枠材3を、シール塗布工程を行った架台29から搬送台車30へと移動して、搬送台車30上に数日程度載置することで、シール材20a~20fを乾燥させる。
なお、搬送台車30は、架台29が設置されたスペースから工場内の余剰スペースなどに移動させることもできるし、該工場から自動ドア装置の施工現場などへ移動させることもできる。つまり、スライドドア1の搬送時間をシール乾燥工程に充てることもできる。また、搬送台車30の構造は、特に限定されず、適宜変更することができる。さらに、シール乾燥工程は、搬送台車とは異なる場所で行うこともできる。
本例では、以上のような工程を経て、スライドドア1を組み立てる。
以上のような本例では、スライドドア1の組立スペースの省スペース化を図ることができる。
すなわち、本例では、従来の組立方法では採用されていなかった接着工程をシール塗布工程の前に備えており、ガラスパネル2と縦框9を含む框枠材3とを接着固定している。このため、シール材20a~20fを塗布後のガラスパネル2及び框枠材3を、シール材20a~20fが乾燥する以前に、架台29から移動させることができる。このため、複数のスライドドア1を組み立てる場合にも、架台29は、組み立てるスライドドア1よりも少ない台数で済む(最少1台で済む)。したがって、スライドドア1の組立スペースの省スペース化を図ることができる。
また、本例のスライドドア1は、見付け幅の小さい縦框9を使用しているが、接着工程により、ガラスパネル2と縦框9とを接着固定することで、ガラスパネル2と縦框9との位置関係を、シール塗布工程前に適正に規制しておくことができる。これにより、シール塗布工程前に、第1パネル表面4の側方縁部と第1溝内側面15との間、及び、第2パネル表面5の側方縁部と第2溝内側面16との間に、シール材20a、20bを塗布するための空間を形成しておくことができる。したがって、見付け幅の小さい縦框9を使用した場合にも、スライドドア1の組立作業性の低下を抑制できる。
なお、本例では、挿入工程において、縦框9とガラスパネル2とをバンド26を用いて仮固定しているため、接着工程時に、縦框9とガラスパネル2との位置関係が不適正になることを防止できる。また、縦框9とガラスパネル2とを仮固定するバンド26の取付位置を、接着剤19を注入する位置から外れた位置に設定しているため、バンド26が接着工程時に邪魔になることを防止できる。さらに、接着剤19は、シール材20a~20fに比べて短時間で硬化するため、スライドドア1の組立作業の作業性が低下することも十分に抑制できる。
また、本例では、シール乾燥工程を搬送台車30上で行えるため、スライドドア1の搬送時間を、シール乾燥工程に充てることができる。このため、スライドドア1のリードタイムを短縮できる。
本例では、接着剤19により、縦框9のパネル保持溝14aとガラスパネル2の側方端部とを、縦框9の横断面においてガラスパネル2の側方端部を三方から囲むように接着しているため、縦框9とパネル保持溝14aとの接着面積を確保することができ、縦框9とパネル保持溝14aとの接着強度を確保することができる。さらに本例では、パネル保持溝14aの溝底面17の断面形状をクランク形としているため、縦框9とパネル保持溝14aとの接着面積をより十分に確保でき、接着強度を高めることができる。
以上、本開示の実施の形態について説明したが、本開示の技術思想はこれに限定されることなく、適宜変更可能である。
本開示の技術思想は、実施の形態で説明した組立方法に限定されない。例えば、各工程の間にその他の工程を挿入することもできる。また、各工程におけるガラスパネルの姿勢は、実施の形態で説明した姿勢に限定されず、適宜変更することができる。また、実施の形態では、本開示の技術思想を縦框とガラスパネルとの組立工程に適用した場合について説明したが、本開示の技術思想は、縦框に限定されず、その他の框材とガラスパネルとの組立工程に適用することができる。
1 スライドドア
2 ガラスパネル
3 框枠材
4 第1パネル表面
5 第2パネル表面
6 側方端面
7 上方端面
8 下方端面
9 縦框
10 上框
11 下框
12a、12b 矩形筒部
13 連結板部
14a~14c パネル保持溝
15 第1溝内側面
16 第2溝内側面
17 溝底面
18 スペーサーブロック
19 接着剤
20a~20f シール材
21 ブロック間隙間空間
22a~22d バックアップ材
23 スペーサーブロック
24 目地隙間
25 作業台
26 バンド
27 第1治具部材
28 第2治具部材
29 架台
30 搬送台車

Claims (11)

  1. 框材に備えられたパネル保持溝にガラスパネルの端部を挿入する、挿入工程と、
    前記挿入工程の後、前記パネル保持溝と前記ガラスパネルの端部との間の隙間に接着剤を注入し、前記接着剤を硬化させる、接着工程と、
    前記接着工程の後、前記ガラスパネルのパネル表面の縁部と前記パネル保持溝との間にシール材を塗布する、シール塗布工程と、
    前記シール塗布工程の後、前記シール材を乾燥させる、シール乾燥工程と、
    を備える、ガラス戸の組立方法。
  2. 前記框材は、見付け幅(W)が25mm以下である、請求項1に記載したガラス戸の組立方法。
  3. 前記パネル保持溝と前記ガラスパネルの端部とを、前記框材の横断面において前記ガラスパネルの端部を三方から囲むように接着する、請求項1に記載したガラス戸の組立方法。
  4. 前記ガラスパネルは、第1パネル表面と、板厚方向に関して前記第1パネル表面と反対側を向いた第2パネル表面と、パネル端面と、をそれぞれ有し、
    前記パネル保持溝は、第1溝内側面と、前記第1溝内側面と対向する第2溝内側面と、溝底面と、をそれぞれ有し、
    前記接着剤は、前記第1パネル表面の縁部と前記第1溝内側面との間、前記第2パネル表面の縁部と前記第2溝内側面との間、及び、前記パネル端面と前記溝底面との間を、それぞれ接着することによって、前記ガラスパネルの端部を三方から囲むように接着する、
    請求項3に記載したガラス戸の組立方法。
  5. 前記溝底面は、前記框材の横断面においてクランク形の断面形状を有する、請求項4に記載したガラス戸の組立方法。
  6. 前記パネル保持溝に前記ガラスパネルの端部を挿入した後、前記框材と前記ガラスパネルとを仮固定する、請求項1に記載したガラス戸の組立方法。
  7. 前記接着工程の後、前記シール塗布工程の前に、前記仮固定を解除する、請求項6に記載したガラス戸の組立方法。
  8. 前記ガラスパネルの板厚方向を上下方向に一致させた状態で、前記接着剤を上方側から注入する、請求項1に記載したガラス戸の組立方法。
  9. 前記シール乾燥工程は、前記シール塗布工程とは異なる場所で行う、請求項1に記載したガラス戸の組立方法。
  10. 前記接着剤を、前記框材の長手方向に関して複数箇所に注入する、請求項1に記載したガラス戸の組立方法。
  11. 前記挿入工程で、前記パネル保持溝に前記ガラスパネルの端部を挿入した際に、前記パネル保持溝の溝底面と前記ガラスパネルのパネル端面との間で、ブロック間隙間を空けて前記框材の長手方向に関する複数箇所に配置された複数のスペーサーブロックを挟持し、
    前記接着工程で、前記接着剤を前記ブロック間隙間に注入し、前記溝底面と前記パネル端面とを接着する、
    請求項10に記載したガラス戸の組立方法。
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