JP2024049233A - 潜在リスク報知装置 - Google Patents

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真也 栗本
Shinya Kurimoto
真也 松永
Masaya Matsunaga
成美 神谷
Narumi Kamiya
明仁 池田
Akihito Ikeda
翔 辻田
Sho Tsujita
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Abstract

【課題】センサで取得した情報には現れていない物体が車両に及ぼす潜在的なリスクについて運転者に報知を行うことで、運転者の予測意識や予測行動を促進する。【解決手段】車両に搭載される潜在リスク報知装置1は、第1情報取得部111と、第2情報取得部112と、リスク検出部121と、報知部131と、を備える。第1情報取得部111は、車両の周辺状況を表す第1情報を取得するように構成される。第2情報取得部112は、車両の走行状態を表す第2情報を取得するように構成される。リスク検出部121は、第1情報と第2情報とに基づき、第1情報に現れていない物体が車両に及ぼすリスクである潜在リスクを検出するように構成される。報知部131は、リスク検出部121が潜在リスクを検出した場合、検出された潜在リスクへの注意を促す報知を車両の運転者に行うように構成される。【選択図】図1

Description

本開示は潜在リスク報知装置に関する。
車両に搭載されたセンサにより車両の周辺状況に関する観測状況を取得し、車両の周辺におけるリスクを予測して運転者に報知する運転支援装置が知られている。
例えば、特許文献1には、カメラ等を用いて車両の周辺にいる他の車両等を検知し、検知した他の車両等の行動予測を行うことでリスクを予測し、予測したリスクについて運転者への報知を行う、運転支援装置が開示されている。
特開2021-026720号公報
しかしながら、この種の装置では、センサが検知していない物体により及ぼされるリスク、例えば、他の車両等の死角に潜む物体により及ぼされるリスクについて報知することは考慮されていなかった。
本開示の一局面は、センサで取得した情報には現れていない物体が車両に及ぼす潜在的なリスクについて運転者に報知を行うことで、運転者の予測意識や予測行動を促進することにある。
本開示の一態様は、車両(3)に搭載される潜在リスク報知装置(1)であって、第1情報取得部(111)と、第2情報取得部(112)と、リスク検出部(121)と、報知部(131)と、を備える。第1情報取得部は、車両の周辺状況を表す第1情報を取得するように構成される。第2情報取得部は、車両の走行状態を表す第2情報を取得するように構成される。リスク検出部は、第1情報と第2情報とに基づき、第1情報に現れていない物体が車両に及ぼすリスクである潜在リスクを検出するように構成される。報知部は、リスク検出部が潜在リスクを検出した場合、検出された潜在リスクへの注意を促す報知を車両の運転者に行うように構成される。
このような構成によれば、センサで取得した情報には現れていない物体が車両に及ぼす潜在的なリスクについて運転者に報知を行うことで、運転者の予測意識や予測行動を促進することができる。
潜在リスク報知装置の構成を示すブロック図である。 潜在リスク報知処理のフローチャートである。 自車両が交差点を右折するときに対向車が存在するケースを示す図である。 自車両と同一車線で自車両の前方を走行する先行車が存在する状況で、自車両が交差点を右折又は左折するケースを示す図である。 自車両が交差点を左折するときに自車両の前方で路肩に停止している先行車が存在するケースを示す図である。 自車両が交差点を右折するときに対向車線に渋滞車列が存在するケースを示す図である。 自車両が走行する車線の隣の対向車線に渋滞車列が存在するケースを示す図である。 自車両が走行する車線の左隣の車線に渋滞車列が存在するケースを示す図である。 自車両が走行する車線の右隣の車線に渋滞車列が存在するケースを示す図である。 自車両が交差点を右折、左折、又は直進するときに、自車両が走行する車線と交差する車線に渋滞車列が存在するケースを示す図である。 自車両が見通しの悪い道路を走行するケースを示す図である。 信号機がない道路における横断歩道に自車両が接近するケースを示す図である。 見通しの悪く狭い道路に一時停止の標識があるケースを示す図である。 自車両の前方に大型車がいるケースを示す図である。 待機判定処理のフローチャートである。
以下、本開示の例示的な実施形態について図面を参照しながら説明する。
[1.第1実施形態]
[1-1.構成]
[1-1-1.全体構成]
図1に示す潜在リスク報知装置1は、車両に搭載されている。以下では、潜在リスク報知装置1が搭載された車両を自車両と称する。潜在リスク報知装置1は、CPUと、RAMやROM等のメモリと、を有する図示しないマイクロコントローラを備える。潜在リスク報知装置1の各機能は、CPUが非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、メモリが、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。また、このプログラムが実行されることで、プログラムに対応する方法が実行される。なお、潜在リスク報知装置1を構成するマイクロコントローラの数は1つでも複数でもよい。また、潜在リスク報知装置1が有する各種機能を実現する手法はソフトウェアに限るものではなく、その一部又は全部の要素について、1つあるいは複数のハードウェアを用いて実現してもよい。例えば、上記機能がハードウェアである電子回路によって実現される場合、その電子回路は多数の論理回路を含むデジタル回路、又はアナログ回路、あるいはこれらの組合せによって実現してもよい。
自車両には、カメラ21、LiDAR22、GPS受信機23、地図情報記憶装置24、道路交通情報取得装置25、車速センサ31、方向指示器センサ32、操舵角センサ33、スピーカ61、及び表示器62、が搭載されている。
カメラ21は、自車両の前側に搭載され、自車両の前方の物標を検出する車載カメラである。
LiDAR22は、自車両の前側に搭載され、自車両の前方の所定領域に存在する物標までの距離を計測する装置である。なお、LiDARは、Light Detection and Rangingの略語である。
カメラ21及びLiDAR22が検出する物標として、他の車両、歩行者、道路、道路幅、交差点、信号機、停止線、横断歩道、標識等が挙げられる。他の車両として、普通車、大型車、バイク、自転車等が挙げられる。
GPS受信機23は、GPS衛星から発信されるGPS信号を受信し、自車両の現在位置を検出する装置である。なお、GPSは、Global Positioning Systemの略語である。
地図情報記憶装置24は、地図情報を記憶する装置である。ここで、地図情報記憶装置24が記憶する地図情報は、自車両にあらかじめ記憶されているものであってもよく、外部のサーバ等から取得されたものであってもよい。
道路交通情報取得装置25は、外部の情報通信システムから道路交通情報を取得する装置である。外部の情報通信システムの例として、VICS(登録商標)等が挙げられる。また、道路交通情報の例として、交通渋滞についての情報等が挙げられる。
車速センサ31は、自車両の車速を検出するセンサである。
方向指示器センサ32は、自車両の方向指示器の動作状態を検出するセンサである。方向指示器の動作状態の例として、左方向指示器が点滅している状態、右方向指示器が点滅している状態、又はいずれの方向指示器も動作していない状態等が挙げられる。
操舵角センサ33は、自車両のステアリングホイールの操舵角を検出するセンサである。
スピーカ61は、自車両の車室内に搭載されるスピーカである。
表示器62は、自車両の車室内に搭載される表示器である。本実施形態における表示器62は、自車両の運転者が視認可能な画像を表示するディスプレイ装置である。ただし、表示器62はディスプレイ装置に限定されるものではなく、例えば、自車両の運転者が視認可能に発光するLEDライトであってもよい。
[1-1-2.機能的な構成]
次に、潜在リスク報知装置1の機能的な構成について説明する。
潜在リスク報知装置1は、CPUがプログラムを実行することで実現される機能ブロック、すなわち、仮想的な構成要素として、第1情報取得部111と、第2情報取得部112と、リスク検出部121と、報知判定部122と、報知部131と、待機判定部123と、を備える。
第1情報取得部111は、カメラ21、LiDAR22、GPS受信機23、地図情報記憶装置24、及び道路交通情報取得装置25からの入力により、自車両の周辺状況を表す情報(以下、第1情報という。)を取得する。周辺状況として、自車両の周囲における物標の存在の有無、自車両から物標までの距離、自車両を基準とする物標の方向、物標の速度、物標の移動方向、物標の挙動、物標の種類、物標の大きさ、物標の形状等が挙げられる。第1情報取得部111が取得した情報は、リスク検出部121、報知判定部122、及び待機判定部123に出力される。
第2情報取得部112は、車速センサ31、方向指示器センサ32、及び操舵角センサ33からの入力により、自車両の走行状態を表す情報(以下、第2情報という。)を取得する。走行状態として、速度、方向指示器の動作状態、ステアリングホイールの操舵角等が挙げられる。第2情報取得部112が取得した情報は、リスク検出部121、報知判定部122、及び待機判定部123に出力される。
リスク検出部121は、入力された第1情報及び第2情報に基づいて、自車両の周辺における潜在リスクを検出する。ここでいう潜在リスクとは、他の車両等の死角に潜んでいるような第1情報には現れていない物体が自車両に及ぼすリスクをいう。このとき、物体が実際に死角にいるかどうかは問わない。つまり、潜在リスクとは、第1情報に現れていない物体が死角等にいた場合に当該物体が自車両に及ぼすリスクである。ここでいう物体とは、他の車両や歩行者、信号機や標識等をいう。潜在リスクの検出は、表1に示すような潜在リスクテーブルを参照することによって行う。潜在リスクテーブルは、複数種類の潜在リスクとそれぞれの潜在リスクが生じる条件(以下、検出条件という。)との対応関係を表すテーブルであり、メモリにあらかじめ記憶されている。リスク検出部121は、第1情報及び第2情報で特定される検出条件が潜在リスクテーブルに記載されているいずれかの検出条件に合致した場合、その検出条件に対応する潜在リスクが検出されたものとする。リスク検出部121が検出した潜在リスクは、報知判定部122及び報知部131に出力される。本実施形態では、潜在リスクテーブルの各検出条件について識別子が付与されており、リスク検出部121は検出した潜在リスクの出力として、対応する識別子を出力する。
Figure 2024049233000002
後述するように、リスク検出部121は、潜在リスクの検出を周期的(例えば0.1秒ごと)に行う。このため、検出の度に報知が行われる構成とした場合、同一の潜在リスクについて繰り返し報知が行われることとなり、運転者が報知を煩わしく感じてしまうことが想定される。また、同一の潜在リスクでなくとも、短期間のうちに同じような場面で生じる同種の潜在リスクについても、毎回報知が行われると運転者は報知を煩わしいと感じてしまうことが考えられる。そこで、本実施形態の潜在リスク報知装置1には、同一又は同種の潜在リスクについて報知を行う頻度を減らすように機能する報知判定部122が設けられている。
報知判定部122は、リスク検出部121が検出した潜在リスクを入力として受け取り、その潜在リスクについて報知を行うか否かを判定する。本実施形態では、ある潜在リスクについて報知を行ってから同一又は同種の潜在リスクについて再度の報知を行わない期間(以下、不報知期間という。)が設定されている。報知判定部122は、リスク検出部121が潜在リスクを検出した場合でも、不報知期間の間は、同一又は同種の潜在リスクについて報知を行わないと判定する。不報知期間は、例えば、場所、時間、又は運行回数に基づき設定される。場所に基づく不報知期間は、例えば、交差点にいることを条件とする報知を行ってからその交差点を抜けるまでの期間として設定される。交差点を抜けたかどうかは、例えば、自車両のステアリングホイールの操舵角や方向指示器、交差点に進入してからの移動距離や時間、カメラ21やGPS情報等を用いて判定できる。時間に基づく不報知期間は、例えば、報知を行ってから所定時間(例えば10分といった短期間や7日といった長期間)が経過するまでの期間として設定される。運行回数に基づく不報知期間は、例えば、自車両のイグニッションスイッチがオンになってからオフになるまでを1回の運行とし、報知を行ってから所定回数(例えば7回)運行するまでの期間として設定される。
報知の適切な頻度は、運転者の好みや運転技量等によって異なり得る。そこで、報知判定部122は、報知の頻度の度合いを運転者が設定できるように構成される。本実施形態では、表2に示すように、報知の頻度の高さを「高」、「中」、及び「低」の3段階で表す報知頻度レベルを設け、同一又は同種の潜在リスクについて報知を行う頻度を設定可能としている。本実施形態では、運転者による手動操作で報知頻度レベルの設定を変更することが可能となっている。各報知頻度レベルにおける報知の判定条件は潜在リスクの種類ごとに定められており、潜在リスクテーブルにあらかじめ記憶されている。
Figure 2024049233000003
報知判定部122の判定結果は、報知部131に出力される。
報知部131は、リスク検出部121から潜在リスクを入力として受け取り、かつ、その潜在リスクが報知判定部122により報知を行うと判定された潜在リスクである場合、スピーカ61及び表示器62を通じて自車両の運転者に対するその潜在リスクについての報知を行う。報知する内容として、各検出条件についてそれぞれ対応する報知文言が定められており、メモリにあらかじめ記憶されている。本実施形態では、表14に示すように、報知部131は、リスク検出部121から入力された潜在リスクの識別子に基づき、対応する報知内容としての報知文言をメモリから取得する。報知部131は、取得した報知内容を表す音声信号をスピーカ61へ出力し、また、同様の報知内容を表す映像信号を表示器62に出力することで、自車両の運転者に対し音声及び視覚情報によって、リスク検出部121が検出した潜在リスクについての報知を行う。報知部131は、報知した内容を報知判定部122及び待機判定部123に出力する。本実施形態では報知した内容として、対応する識別子を出力する。
待機判定部123は、入力された第1情報及び第2情報に基づいて、自車両が交差点内で右折待ちをしている状態であるかを判定する。右折待ちをしている状態であると判定された場合、待機判定部123は、入力された第1情報及び第2情報に基づいて、右折待ちの状態を維持するか否かを判定する。右折待ちの状態において、対向車が長時間途切れず右折できなかったり、自車両の後続車が存在したりする場合、運転者に先急ぎの心理が生じることが想定される。このような先急ぎの心理のもとで、連続する対向車の間を縫って右折しようとすると、対向車の陰に隠れた歩行者や二輪車等、あるいは右折先の横断者に自車両が衝突するという潜在リスクに対する運転者の注意が薄れることが想定される。そこで、待機判定部123は、自車両と対向車との距離に基づいて安全に右折できるかどうかを判定し、安全に右折できないと判定した場合は、右折待ちの状態を維持するとの判定結果を報知部131に出力する。報知部131は、待機判定部123から判定結果の入力を受け取ると、右折待ちの状態を維持するように促す報知内容を表す音声信号をスピーカ61へ出力し、また、同様の報知内容を表す映像信号を表示器62に出力することで、自車両の運転者に対し音声及び視覚情報によって報知を行う。
[1-2.処理]
[1-2-1.潜在リスク報知処理]
潜在リスク報知装置1が実行する潜在リスク報知処理について、図2のフローチャートを用いて説明する。潜在リスク報知処理は、自車両のイグニッションスイッチがオンの状態において、周期的(本実施形態では0.1秒ごと)に実行される。
まず、S101で、潜在リスク報知装置1は、カメラ21、LiDAR22、GPS受信機23、地図情報記憶装置24、及び道路交通情報取得装置25から、第1情報を取得する。なお、S101の処理は、上述した第1情報取得部111としての処理に相当する。
続いて、S102で、潜在リスク報知装置1は、車速センサ31、方向指示器センサ32、及び操舵角センサ33から、第2情報を取得する。なお、S102の処理は、上述した第2情報取得部112としての処理に相当する。
続いて、S103で、潜在リスク報知装置1は、潜在リスクが検出されたか否かを判定する。S103における具体的な判定処理については後述する。なお、S103の処理は、上述したリスク検出部121としての処理に相当する。
潜在リスク報知装置1は、S103で潜在リスクが検出されたと判定した場合には、S104へ移行し、検出されたと判定された潜在リスクについて報知を行うか否かを判定する。S104における具体的な判定処理については後述する。なお、S104の処理は、上述した報知判定部122としての処理に相当する。
潜在リスク報知装置1は、S104で報知を行うと判定した場合には、S105へ移行し、検出されたと判定された潜在リスクについて報知を行った後、図2の潜在リスク報知処理を終了する。S105で、潜在リスク報知装置1は、S103で検出されたと判定された潜在リスクについての報知内容を表す音声信号をスピーカ61に出力し、また、同様の報知内容を表す映像信号を表示器62に出力する。なお、S105の処理は、上述した報知部131としての処理に相当する。
一方、潜在リスク報知装置1は、S103で潜在リスクが検出されなかったと判定した場合には、図2の潜在リスク報知処理を終了する。
一方、潜在リスク報知装置1は、S104で報知を行わないと判定した場合には、図2の潜在リスク報知処理を終了する。
[1-2-1-1.潜在リスク検出処理]
S103で、潜在リスク報知装置1がリスク検出部121として実行する具体的な判定処理について、図3~図15に基づいて説明する。
潜在リスクが生じ得る具体的なケースとして、少なくとも次の(1A)~(1J)に示すものがある。
(1A)自車両が交差点を右折するときに対向車が存在するケース。
(1B)自車両が交差点を右折又は左折するときに先行車が存在するケース。
(1C)自車両が交差点を左折するときに先行車が路肩で停止しているケース。
(1D)自車両が交差点を右折するときに対向車線が渋滞しているケース。
(1E)隣の車線が渋滞しているケース。
(1F)交差する車線が渋滞しているケース。
(1G)見通しが悪い道路のケース。
(1H)信号機がない道路における横断歩道に自車両が接近するケース。
(1I)見通しの悪く狭い道路に一時停止の標識があるケース。
(1J)自車両の前方に大型車がいるケース。
各ケースにおいて生じ得る潜在リスクとその検出条件を順に説明する。なお、交差点に係るケースで参照する図においては、交差点の信号機は図示されていないが、信号機が存在する場合も考慮する。
(1A)図3に示す状況は、自車両3が交差点11を右折するときに対向車4が存在するケースである。自車両3は、交差点11の手前及び交差点11内のいずれか一方に位置し、交差点11を右折しようとしている。対向車線には交差点11の手前で走行又は停止している対向車4が存在する。
表3は、潜在リスクテーブルの一部であり、検出条件を表す第1情報及び第2情報と、各検出条件に対応する潜在リスクと、各検出条件を識別するための識別子と、を示している。表3においては、いずれの検出条件でも対応する潜在リスクは「対向車の陰に隠れた歩行者や車両等に気付くのが遅れる。」及び「右折先の横断者を見落とす。」である。ただし、識別子が「021」又は「051」である検出条件については、潜在リスクに「先急ぎの心理から、右折先の横断者を見落とす。」も加わる。なお、自車両3から対向車4までの距離が離れている場合、潜在リスクテーブルで対応させる潜在リスクを「右折先の横断者を見落とす。」のみとしてもよい。以下、表3の各項目について説明する。なお、当該ケースにおいて参照しない第1情報及び第2情報は、表3では省略している。「場所」は、自車両3が現在いる場所を表す第1情報である。「交差点手前」は、交差点11の手前にある停止線12又は図示しない横断歩道が自車両3の前方10メートル以内にある状況を表す。「交差点内」は、自車両3が交差点11の手前にある停止線12又は図示しない横断歩道を通過して交差点11に進入してから交差点11を抜けるまでの位置にいる状況を表す。「信号」は、信号機の色又は信号機の有無を表す第1情報である。「青」は、信号機が青色を示している状況を表す。「赤→青」は、信号機が赤から青に変わった状況を表す。「なし」は、信号機が交差点11にない状況を表す。「対向車」は、自車両3の前方にいる対向車4の走行状況を表す第1情報である。例えば、「40-60m先を走行」は、対向車4が自車両3の40メートル以上60メートル未満の範囲内で走行している状況を表す。例えば、「20-40m先で停止」は、対向車4が自車両3の20メートル以上40メートル未満の範囲内で右折待ち等で停止している状況を表す。「方向指示器」は、自車両3の方向指示器が示す方向を表す第2情報である。「自車速」は、自車両3の速度を表す。「-」は任意の値を表す。「5-」は、自車速が5km/h以上である状態を表す。「0-5」は、自車速が0km/h以上5km/h未満の範囲内である状態を表す。
当該ケースにおいて、潜在リスク報知装置1は、交差点11に信号機がない場合に自車両3が交差点11の手前に位置するか否かの判定を、交差点11の手前にある停止線12又は図示しない横断歩道が第1情報に含まれていることによって行う。しかし、このような判定方法では、潜在リスク報知装置1は、信号機、停止線12、及び横断歩道のいずれもない交差点11においては、自車両3が交差点11の手前に位置すると判定することできない。そこで、本実施形態では、対向車4が存在し、かつ、自車両3の方向指示器が右方向を示し、かつ、自車両3の自車速が「減速状態」である場合、潜在リスク報知装置1は、自車両3が交差点11の手前に位置すると判定し、表3の識別子「100」~「107」及び「110」~「114」のいずれかに該当すると判定する。ここでいう「減速状態」とは、次に示す(a)~(d)のいずれかの状態を表す。
(a)1秒前の自車速と現在の自車速(以下、現在車速という。)とがどちらも5km/h未満である状態。
(b)1秒前の自車速が20km/h未満かつ現在車速が1秒前の自車速より1km/h以上減速している状態。
(c)1秒前の自車速が40km/h未満かつ現在車速が1秒前の自車速より3km/h以上減速している状態。
(d)現在車速が40km/h未満かつ現在車速が1秒前の自車速より5km/h以上減速している状態。
以上に基づき、潜在リスク報知装置1は、S101で取得した第1情報及びS102で取得した第2情報が表3のいずれかの検出条件に該当した場合、対応する潜在リスクを検出したと判定する。例えば、S101で取得した第1情報が、自車両3の前方10メートル以内に停止線12があり、信号機が青色を示し、対向車4が自車両3の30メートル先で停止している状況を表し、かつ、S102で取得した第2情報が、方向指示器が右を示し、自車速が7km/hである状態を表している場合、潜在リスク報知装置1は、識別子「060」に該当する「対向車の陰に隠れた歩行者や二輪車等に気付くのが遅れる。右折先の横断者を見落とす。」という潜在リスクを検出したと判定する。
Figure 2024049233000004
(1B)図4に示す状況は、自車両3と同一車線で自車両3の前方を走行する先行車5が存在する状況で、自車両3が交差点11を右折又は左折するケースである。
表4は、潜在リスクテーブルの一部である。表4において、方向指示器が「右」を示している検出条件に対応する潜在リスクは、いずれも「先行車への追従により、先行車の陰に潜む対向車や右折先の横断者に気付くのが遅れる。」である。また、方向指示器が「左」を示している検出条件に対応する潜在リスクは、いずれも「先行車への追従により、自車両の左後方に潜む車両や横断者、左折先の横断者に気付くのが遅れる。」である。以下、表4の各項目について説明する。なお、当該ケースにおいて参照しない第1情報及び第2情報は、表4では省略している。「信号」、「方向指示器」、及び「自車速」については、表3と同様である。「先行車」は、自車両3と同一車線で自車両3の前方にいる先行車5の存在の有無及び自車両3からの距離を表す第1情報である。例えば、「20m以内に存在」は、先行車5が自車両3の前方20メートル以内に存在する状況を表す。なお、当該ケースでは、先行車5の進行方向は、右折、左折、及び直進のいずれでもよい。
以上に基づき、潜在リスク報知装置1は、S101で取得した第1情報及びS102で取得した第2情報が表4のいずれかの検出条件に該当した場合、対応する潜在リスクを検出したと判定する。例えば、S101で取得した第1情報が、信号機が交差点11になく、先行車5が15メートル先に存在している状況を表し、かつ、S102で取得した第2情報が、方向指示器が左を示し、自車速が7km/hである状態を表している場合、潜在リスク報知装置1は、識別子「170」に該当する「先行車への追従により、自車両の左後方に潜む車両や横断者、左折先の横断者に気付くのが遅れる。」という潜在リスクを検出したと判定する。
Figure 2024049233000005
(1C)図5に示す状況は、自車両3が交差点11を左折するときに自車両3の前方で路肩に停止している先行車5が存在するケースである。先行車5は交差点11の手前で停止しており、自車両3は交差点11を左折するために路肩に停止している先行車5を追い越す必要がある。
表5は、潜在リスクテーブルの一部である。表5においては、いずれの検出条件でも対応する潜在リスクは「死角となる左折先の車両、横断者等に気付くのが遅れる。」である。以下、表5の各項目について説明する。なお、当該ケースにおいて参照しない第1情報及び第2情報は、表5では省略している。「場所」、「信号」、「先行車」、「方向指示器」、及び「自車速」については、表3及び表4と同様である。「5-25m先で路肩停止」は、先行車5が自車両3の前方5メートルから25メートルまでの範囲内で路肩に停止している状況を表す。
以上に基づき、潜在リスク報知装置1は、S101で取得した第1情報及びS102で取得した第2情報が表5のいずれかの検出条件に該当した場合、対応する潜在リスクを検出したと判定する。例えば、S101で取得した第1情報が、自車両3の前方10メートル以内に停止線12があり、信号機が青色を示し、先行車5が自車両3の前方で路肩に停止している状況を表し、かつ、S102で取得した第2情報が、方向指示器が左を示し、自車速が20km/hである状態を表している場合、潜在リスク報知装置1は、識別子「180」に該当する「死角となる左折先の車両、横断者等に気付くのが遅れる。」という潜在リスクを検出したと判定する。
Figure 2024049233000006
(1D)図6に示す状況は、自車両3が交差点11を右折するときに対向車線に渋滞車列が存在するケースである。以下、対向車線における渋滞車列を対向渋滞車列6という。自車両3は、交差点11の手前及び交差点11内のいずれか一方に位置し、交差点11を右折しようとしている。対向車線には交差点11の前後に対向渋滞車列6が存在する。
表6は、潜在リスクテーブルの一部である。表6においては、いずれの検出条件でも対応する潜在リスクは「対向車の陰に隠れた歩行者や車両等に気付くのが遅れる。」及び「右折先の横断者を見落とす。」である。以下、表6の各項目について説明する。なお、当該ケースにおいて参照しない第1情報及び第2情報は、表6では省略している。「場所」、「信号」、「対向車」、「方向指示器」、及び「自車速」については、表3~表5と同様である。「対向車線渋滞」は、対向渋滞車列6が存在する状況を表す。
以上に基づき、潜在リスク報知装置1は、S101で取得した第1情報及びS102で取得した第2情報が表6のいずれかの検出条件に該当した場合、対応する潜在リスクを検出したと判定する。例えば、S101で取得した第1情報が、自車両3の前方10メートル以内に停止線12があり、信号機が青色を示し、対向渋滞車列6が存在している状況を表し、かつ、S102で取得した第2情報が、方向指示器が右を示し、自車速が7km/hである状態を表している場合、潜在リスク報知装置1は、識別子「200」に該当する「対向車の陰に隠れた歩行者や車両等に気付くのが遅れる。」という潜在リスクを検出したと判定する。
Figure 2024049233000007
(1E)図7~図9に示す状況は、自車両3が走行する車線(以下、自車線という。)の隣の車線に渋滞車列が存在するケースである。ここでいう隣の車線は、対向車線のほか、自車線と同方向の車線(以下、同方向車線という。)も含む。以下、同方向車線における渋滞車列を同方向渋滞車列7という。自車両3は隣の車線に渋滞車列が存在する状況で走行しており、前方にいる先行車5とは所定の距離以上離れている。図7が示す状況は、隣の対向車線に対向渋滞車列6が存在している。図8が示す状況は、左隣の同方向車線に同方向渋滞車列7が存在している。図9が示す状況は、右隣の同方向車線に同方向渋滞車列7が存在している。
表7は、潜在リスクテーブルの一部である。表7においては、いずれの検出条件でも対応する潜在リスクは「車列の陰からの横断者や車両等に気付くのが遅れる。」である。以下、表7の各項目について説明する。なお、当該ケースにおいて参照しない第1情報及び第2情報は、表7では省略している。「対向車」、「先行車」、「方向指示器」、及び「自車速」については、表3~表6と同様である。「20m以内に不在」は、先行車5が自車両3の前方20メートル以内に存在しない状況を表す。「同方向の車線」は、同方向車線における渋滞車列の存在の有無を表す第1情報である。「左車線渋滞」は、左隣の同方向車線に同方向渋滞車列7が存在する状況を表す。「右車線渋滞」は、右隣の同方向車線に同方向渋滞車列7が存在する状況を表す。「直進」は、方向指示器が「左」及び「右」のいずれも示していない状態を表す。
以上に基づき、潜在リスク報知装置1は、S101で取得した第1情報及びS102で取得した第2情報が表6のいずれかの検出条件に該当した場合、対応する潜在リスクを検出したと判定する。例えば、S101で取得した第1情報が、自車両3の前方30メートル先に先行車5が存在し、左隣の同方向車線に同方向渋滞車列7が存在している状況を表し、かつ、S102で取得した第2情報が、自車速が40km/hである状態を表している場合、潜在リスク報知装置1は、識別子「260」に該当する「車列の陰からの横断者や車両等に気付くのが遅れる。」という潜在リスクを検出したと判定する。
Figure 2024049233000008
(1F)図10に示す状況は、自車両3が交差点11を右折、左折、又は直進するときに、自車線と交差する車線(以下、交差車線という。)に渋滞車列が存在するケースである。以下、交差車線における渋滞車列を交差渋滞車列8という。交差渋滞車列8は、左方向と右方向の2種類ある。本実施形態では、交差車線において、自車両3に対し左側及び右側のそれぞれに1台ずつ同じ方向を向いて停止している車両が存在する場合、その方向に交差渋滞車列8が存在するとみなされる。
表8は、潜在リスクテーブルの一部である。表8において、方向指示器が「直進」又は「右」を示している検出条件に対応する潜在リスクは、いずれも「車列の陰からの車両等に気付くのが遅れる。」及び「左右からの横断者に気付くのが遅れる。」である。また、方向指示器が「左」を示している検出条件に対応する潜在リスクは、「右側の車に気を取られ、左側の車両等に気付くのが遅れる。」及び「車列に注意を向けるあまり、左右からの横断者に気付くのが遅れる。」である。以下、表8の各項目について説明する。なお、当該ケースにおいて参照しない第1情報及び第2情報は、表8では省略している。「信号」、「方向指示器」、及び「自車速」については、表3~表7と同様である。「交差する車線」は、交差車線における渋滞車列の存在の有無及び自車両3からの距離を表す第1情報である。例えば、「5-15m先で左方向渋滞」は、左方向の交差渋滞車列8が自車両3の前方5メートルから15メートルまでの範囲内に存在する状況を表す。「道路標識」は、所定の道路標識の存在の有無を表す第1情報である。「一時停止標識なし」は、一時停止の標識が交差点11にない状況を表す。「1-10(2秒以上継続)」は、自車両3の速度が1km/h以上10km/h未満の範囲内である状態が2秒以上継続している状態を表す。
以上に基づき、潜在リスク報知装置1は、S101で取得した第1情報及びS102で取得した第2情報が表8のいずれかの検出条件に該当した場合、対応する潜在リスクを検出したと判定する。例えば、S101で取得した第1情報が、信号機及び一時停止標識が交差点11になく、自車両3の前方10メートル先に右方向の交差渋滞車列8が存在している状況を表し、かつ、S102で取得した第2情報が、方向指示器が右を示し、自車速が3秒間継続して5km/hである状態を表している場合、潜在リスク報知装置1は、識別子「310」に該当する「車列の陰からの車両等に気付くのが遅れる。」及び「左右からの横断者に気付くのが遅れる。」という潜在リスクを検出したと判定する。
Figure 2024049233000009
(1G)図11に示す状況は、自車両3が見通しの悪く狭い道路を走行するケースである。自車両3が走行する道路の左側及び右側の少なくとも一方に障害物14が存在し、障害物14により自車両3からの見通しが悪くなっている。また、当該道路の道幅15は所定の距離未満の狭いものとなっている。自車両3は、見通しの悪く狭い、交差点11の手前又は単路を走行している。
表9は、潜在リスクテーブルの一部である。表9において、場所が「停止線20-30m以内」を示している検出条件に対応する潜在リスクは、いずれも「死角からの歩行者や車両等の飛び出しに気付くのが遅れる。」である。また、道幅が「4.0m未満(1車線)」、「5.5m未満(1車線)」、「5.5m以上(1車線)」、又は「複数車線」を示している検出条件に対応する潜在リスクは、いずれも「顕在化した危険への対応が間に合わない。」である。また、見通しが悪くなってから「2秒以上経過」又は道幅15が狭くなってから「2秒以上経過」を示している検出条件に対応する潜在リスクは、いずれも「見通しが悪くなったことに気付かず、死角からの飛び出しへの対応が間に合わない。」である。以下、表9の各項目について説明する。なお、当該ケースにおいて参照しない第1情報及び第2情報は、表9では省略している。「場所」、「信号」、及び「自車速」については、表3~表8と同様である。「停止線20-30m以内」は、停止線12が自車両3の前方20メートルから30メートルまでの範囲内に存在する状況を表す。「見通し」は、自車両3が走行する道路の左側及び右側の少なくとも一方の見通しが悪い状況及び見通しが悪くなってからの経過時間を表す第1情報である。例えば、「両側悪い」は、当該道路の左側及び右側の双方の見通しが悪い状況を表す。例えば、「片側悪くなって2秒以上経過」は、当該道路の左側及び右側の少なくとも一方の見通しが悪くなってから2秒以上経過した状況を表す。「道幅」は、当該道路の幅を表す第1情報である。本実施形態における道幅15は、道路の左端の白線から右端の白線までの距離とする。白線がない場合、道路の左側の歩道又は路側帯と車道との境から道路の右側の歩道又は路側帯と車道との境までの距離とする。「4.0m未満(1車線)」は、道路が1車線で、道幅15が4.0メール未満である状況を表す。「複数車線」は、道路が複数の車線で形成される状況を表す。「5.5m未満になって2秒以上経過」は、道幅15が5.5メール未満となってから2秒以上経過した状況を表す。
以上に基づき、潜在リスク報知装置1は、S101で取得した第1情報及びS102で取得した第2情報が表9のいずれかの検出条件に該当した場合、対応する潜在リスクを検出したと判定する。例えば、S101で取得した第1情報が、信号機が交差点11になく、自車両3の前方25メートル先に停止線12が存在し、自車両3が走行する道路の左右両側の見通しが悪く、当該道路の道幅15が6.0メートルである状況を表し、かつ、S102で取得した第2情報が、自車速が10km/hである状態を表している場合、潜在リスク報知装置1は、識別子「330」に該当する「死角からの歩行者や車両等の飛び出しに気付くのが遅れる。」という潜在リスクを検出したと判定する。
Figure 2024049233000010
(1H)図12に示す状況は、自車両3が信号機がない道路における横断歩道に接近するケースである。図12には対向渋滞車列6が図示されているが、対向渋滞車列6が存在しない場合も考慮する。
表10は、潜在リスクテーブルの一部である。表10において、対向車が「対向車線渋滞」を示している検出条件に対応する潜在リスクは、「車列の陰からの横断者に気付くのが遅れる。」である。また、自車両3の速度が「30km/h以上」を示している検出条件に対応する潜在リスクは、「横断歩道への横断者の飛び出しに気付くのが遅れる。」である。以下、表10の各項目について説明する。なお、当該ケースにおいて参照しない第1情報及び第2情報は、表10では省略している。「場所」、「信号」、「対向車」、及び「自車速」については、表3~表9と同様である。「横断歩道20m以内」は、信号機がない道路における横断歩道の手前の道路に描かれるダイヤマーク13が自車両3の前方20メートル以内に存在する状況を表す。
以上に基づき、潜在リスク報知装置1は、S101で取得した第1情報及びS102で取得した第2情報が表10のいずれかの検出条件に該当した場合、対応する潜在リスクを検出したと判定する。例えば、S101で取得した第1情報が、自車両3の前方10メートル先にダイヤマーク13が存在し、ダイヤマーク13が示す横断歩道がある道路に信号機がなく、対向渋滞車列6が存在している状況を表し、かつ、S102で取得した第2情報が、自車速が20km/hである状態を表している場合、潜在リスク報知装置1は、識別子「430」に該当する「車列の陰からの横断者に気付くのが遅れる。」という潜在リスクを検出したと判定する。
Figure 2024049233000011
(1I)図13に示す状況は、見通しの悪く狭い道路に一時停止の標識があるケースである。自車両3が走行する道路の左右両側に障害物14が存在し、障害物14により自車両3からの見通しが悪くなっている。また、当該道路の道幅15は所定の距離未満の狭いものとなっている。自車両3の前方には、一時停止標識16が存在している。
表11は、潜在リスクテーブルの一部である。表11における潜在リスクは、「一時停止に気付かず、横断者や他の車両と衝突する。」である。さらに、表11において、見通しが「両側悪い」を示しており、かつ、道幅が「5.5未満」を示している検出条件に対応する潜在リスクは、「死角からの歩行者や車両等の飛び出しに気付くのが遅れる。」も加わる。以下、表11の各項目について説明する。なお、当該ケースにおいて参照しない第1情報及び第2情報は、表11では省略している。「信号」、「見通し」、「道路標識」、「道幅」及び「自車速」については、表3~表10と同様である。「両側悪くはない」は、当該道路の左側及び右側の少なくとも一方の見通しが悪くない状況を表す。「一時停止標識50m以内」は、一時停止標識16が自車両3の前方50メートル以内に存在する状況を表す。
以上に基づき、潜在リスク報知装置1は、S101で取得した第1情報及びS102で取得した第2情報が表11のいずれかの検出条件に該当した場合、対応する潜在リスクを検出したと判定する。例えば、S101で取得した第1情報が、自車両3の前方40メートル先に一時停止標識16が存在し、自車両3の前方に信号機がなく、自車両3が走行する道路の左右両側の見通しが悪く、当該道路の道幅15が5.0メートルである状況を表し、かつ、S102で取得した第2情報が、自車速が10km/hである状態を表している場合、潜在リスク報知装置1は、識別子「450」に該当する「一時停止に気付かず、横断者や他の車両と衝突する。」及び「死角からの歩行者や車両等の飛び出しに気付くのが遅れる。」という潜在リスクを検出したと判定する。
Figure 2024049233000012
(1J)図14に示す状況は、自車両3の前方に大型車9がいるケースである。大型車9は、例えばトラックやバス等である。
表12は、潜在リスクテーブルの一部である。表12における潜在リスクは、「先行大型車に隠れた信号に気付くのが遅れる。」である。以下、表12の各項目について説明する。なお、当該ケースにおいて参照しない第1情報及び第2情報は、表12では省略している。「信号」、「先行車」、「方向指示器」及び「自車速」については、表3~表11と同様である。「車間時間3秒未満の大型車」は、自車両3の前方に大型車9が存在し、自車両3と大型車9との車間時間が3秒未満である状況を表す。
以上に基づき、潜在リスク報知装置1は、S101で取得した第1情報及びS102で取得した第2情報が表12のいずれかの検出条件に該当した場合、対応する潜在リスクを検出したと判定する。例えば、S101で取得した第1情報が、自車両3の前方に大型車9が存在し、自車両3と大型車9との車間時間が2秒であり、自車両3の前方に信号機がない状況を表し、かつ、S102で取得した第2情報が、方向指示器が直進を示し、自車速が50km/hである状態を表している場合、潜在リスク報知装置1は、識別子「460」に該当する「先行大型車に隠れた信号に気付くのが遅れる。」という潜在リスクを検出したと判定する。
Figure 2024049233000013
[1-2-1-2.潜在リスク報知判定処理]
S104で、潜在リスク報知装置1が報知判定部122として実行する具体的な判定処理について、次に示す。潜在リスク報知装置1は、表2に示すように、現在設定されている報知頻度レベルに基づいて、S103で検出されたと判定された潜在リスクに対する不報知期間を潜在リスクテーブルから取得する。さらに、潜在リスク報知装置1は、当該潜在リスクについての報知履歴をメモリから取得する。ここで、報知履歴とは、潜在リスクの種類ごとにメモリに記録され、各種潜在リスクについて最後に報知を行ってから不報知期間を超過しているか否かを確認するために用いる履歴のことをいう。例えば、不報知期間として、交差点にいることを条件とする報知を行ってからその交差点を抜けるまでの期間が設定されている場合、報知履歴は、最後に報知を行ってから当該交差点を抜けたか否かが記録される。例えば、不報知期間として、報知を行ってから所定時間(例えば10分といった短期間や7日といった長期間)が経過するまでの期間が設定されている場合、報知履歴は、最後に報知を行った時刻が記録される。例えば、自車両のイグニッションスイッチがオンになってからオフになるまでを1回の運行とし、不報知期間として、報知を行ってから所定回数(例えば7回)運行するまでの期間が設定されている場合、報知履歴は、最後に報知を行ってから自車両が何回運行したかが記録される。報知履歴は、潜在リスク報知装置1が各種潜在リスクについて報知を行う度に記録される。S104で、潜在リスク報知装置1は、取得した不報知期間と報知履歴とに基づいて、S103で検出されたと判定された潜在リスクについて報知を行うか否かを判定する。
[1-2-2.待機判定処理]
潜在リスク報知装置1が待機判定部123として実行する待機判定処理について、図15のフローチャートを用いて説明する。待機判定処理は、図3又は図6に示す状況で、自車両3が交差点11の手前に位置しているときに上述の(1A)又は(1D)に係る潜在リスクについての報知が行われた場合、自車両3が交差点11を抜けるまで周期的(本実施形態では0.1秒ごと)に実行される。
まず、S201で、潜在リスク報知装置1は、カメラ21、LiDAR22、GPS受信機23、地図情報記憶装置24、及び道路交通情報取得装置25から、第1情報を取得する。なお、S201の処理は、上述した第1情報取得部111としての処理に相当する。
続いて、S202で、潜在リスク報知装置1は、車速センサ31、方向指示器センサ32、及び操舵角センサ33から、第2情報を取得する。なお、S202の処理は、上述した第2情報取得部112としての処理に相当する。
続いて、S203で、潜在リスク報知装置1は、右折待ち状態を維持すべきであるか否かを判定する。表13は、潜在リスクテーブルの一部である。潜在リスク報知装置1は、表13における潜在リスクを検出したと判定した場合、右折待ち状態を維持すべきであると判定する。以下、表13の各項目について説明する。なお、当該ケースにおいて参照しない第1情報及び第2情報は、表13では省略している。「場所」、「信号」、「対向車」、「方向指示器」及び「自車速」については、表3~表12と同様である。「トリガ」は、待機判定処理を実行するトリガとなった潜在リスクに対応する識別子である。「x」は、「0」、「1」、及び「2」のいずれかを表す。例えば、「01x」は、識別子「010」、「011」、及び「012」のいずれかを示す。本実施形態では、報知部131から入力される識別子を用いる。「経過時間」は、当該潜在リスクについての報知が行われてから経過した時間を表す。「30秒以上」は、当該潜在リスクについての報知が行われてから30秒以上経過した状態を表す。「青→黄」は、信号機が青から黄に変わった状況を表す。「40-60m以内を走行」は、対向車4が自車両3の前方40メートルから60メートルまでの範囲内を走行している状況を表す。「5-15m先で停止」は、対向車4が自車両3の前方5メートルから15メートルまでの範囲内で停止している状況を表す。なお、識別子「500」及び「540」に対応する検出条件については、対向車4の前方40メートル以内に別の対向車が存在しないことも検出条件に含める。
以上に基づき、潜在リスク報知装置1は、S201で取得した第1情報及びS202で取得した第2情報並びに報知部131から入力される識別子が表13のいずれかの検出条件に該当した場合、右折待ち状態を維持すべきであると判定する。
潜在リスク報知装置1は、S203で右折待ち状態を維持すべきであると判定した場合には、S204へ移行し、右折待ち状態を維持させるための報知を行った後、図15の待機判定処理を終了する。S204で、潜在リスク報知装置1は、右折待ち状態の維持を促す報知内容を表す音声信号をスピーカ61に出力し、また、同様の報知内容を表す映像信号を表示器62に出力する。本実施形態において、運転者に右折待ち状態の維持を促す報知の文言は、「再度安全確認をしましょう」又は「焦らず待ちましょう」である。なお、S204の処理は、上述した報知部131としての処理に相当する。
一方、潜在リスク報知装置1は、S203で右折待ち状態を維持すべきでないと判定した場合には、図15の待機判定処理を終了する。
例えば、自車両3が交差点11の手前において識別子「010」に対応する報知が行われ、かつ、S201で取得した第1情報が、自車両3が交差点11内に位置し、自車両3の前方80メートル先で対向車4が走行している状況を表し、かつ、S202で取得した第2情報が、方向指示器が右を示し、自車速が1km/hである状態を表している場合、潜在リスク報知装置1は、識別子「500」に該当する潜在リスクを検出したと判定するとともに、右折待ち状態を維持すべきであると判定し、「焦らず待ちましょう」という内容を表す音声信号をスピーカ61に出力し、また、同様の報知内容を表す映像信号を表示器62に出力する。
ただし、交差点11において繰り返し報知を行うと運転者が煩わしく感じてしまうことが想定されるため、S203では次に示す制御を行う。すなわち、識別子「470」~「490」のいずれかの検出条件に該当して右折待ち状態を維持すべきであると判定された場合、潜在リスク報知装置1は、交差点11を抜けるまでは識別子「500」の検出条件を満たしても右折待ち状態を維持すべきでないと判定する。逆に、識別子「500」の検出条件に該当して右折待ち状態を維持すべきであると判定された場合、潜在リスク報知装置1は、識別子「500」に対応する報知を行ってから5秒経過するまでは識別子「470」~「490」のいずれかの検出条件を満たしても右折待ち状態を維持すべきでないと判定する。同様に、識別子「510」~「530」のいずれかの検出条件に該当して右折待ち状態を維持すべきであると判定された場合、潜在リスク報知装置1は、交差点11を抜けるまでは識別子「540」の検出条件を満たしても右折待ち状態を維持すべきでないと判定する。逆に、識別子「540」の検出条件に該当して右折待ち状態を維持すべきであると判定された場合、潜在リスク報知装置1は、識別子「540」に対応する報知を行ってから5秒経過するまでは識別子「510」~「530」のいずれかの検出条件を満たしても右折待ち状態を維持すべきでないと判定する。
Figure 2024049233000014
[1-2-3.報知処理]
表14は、S105で、潜在リスク報知装置1が報知部131として行う報知の具体的な文言の一例を示すテーブルである。「識別子」は、表3~表13と同様である。「報知文言」は、実際に報知する内容を示す文言である。潜在リスク報知装置1は、検出したと判定された潜在リスクに対応する識別子に基づいて報知文言を決定する。
報知文言は、運転者の注意が一点集中されて他の物体が見落とされないように、できるだけ広範囲に注意を向けさせるような文言となっている。また、運転以外のことにできるだけ意識を割かないよう短時間で運転者に理解してもらうために、報知文言は短く端的な文言としている。特に、自車速が速いほど、運転者が潜在リスクに対して予測意識や予測行動を起こせる時間が短くなるため、より短時間で潜在リスクに対する注意を向けさせる必要がある。そこで、同じ潜在リスクについて、自車速が速いほど、報知文言が短くなるようにしている。本実施形態では、例えば表4及び表14において、識別子「120」及び「121」の検出条件に対応する潜在リスクは同じだが、識別子「121」の方が識別子「120」よりも自車速が速い状態であるため、報知文言が短くなっている。
Figure 2024049233000015
[1-3.効果]
以上詳述した第1実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)潜在リスク報知装置1は、第1情報と第2情報とに基づき、第1情報に現れていない物体が自車両3に及ぼすリスクである潜在リスクを検出し、検出された潜在リスクへの注意を促す報知を自車両3の運転者に行う。
このような構成によれば、検出された潜在リスクに対して、運転者の予測意識や予測行動の促進を図ることができる。
(1b)報知部131は、第2情報取得部112が取得した第2情報に含まれる自車両3の速度が速いほど、より短い時間で報知を行う。
このような構成によれば、自車両3の速度が速い状態で、検出された潜在リスクに対して運転者が予測意識や予測行動時間を起こせる時間が短い場合でも、より短い時間で運転者への報知を行うことが可能となり、より早く運転者の潜在リスクへの予測意識や予測行動へと繋げることができる。
(1c)潜在リスク報知装置1は、リスク検出部121が潜在リスクを検出した場合に報知が不要かを判定する報知判定部122を備える。報知判定部122が報知は不要と判定した場合、報知部131は報知を行わない。
このような構成によれば、不要な報知を行うことを抑制できる。
(1d)報知判定部122は、報知部131が最後に報知を行ってから所定の期間を経過していない場合、報知は不要と判定する。
このような構成によれば、所定の期間内は繰り返し報知が行われることを抑制できる。
(1e)第1情報が、自車両3が交差点11の手前又は交差点11内にいる状況及び自車両3の先行車5が存在する状況を表し、かつ、第2情報が、自車両3が先行車5に追従して交差点11を右折又は左折する状態を表している場合、リスク検出部121は、当該状況及び当該状態に対応する潜在リスクを検出する。報知判定部122は、報知部131が潜在リスクについての報知を既に行っている場合、自車両3が交差点11を抜けるまでは当該潜在リスクについての報知は不要と判定する。
このような構成によれば、交差点11で当該潜在リスクについて繰り返し報知が行われることを抑制できる。
(1f)第1情報が、自車両3が交差点11の手前又は交差点11内にいる状況及び自車両3の対向車4が存在する状況を表し、かつ、第2情報が、自車両3が交差点11を右折する状態を表している場合、リスク検出部121は、当該状況及び当該状態に対応する潜在リスクを検出する。報知判定部122は、報知部131が当該潜在リスクについての報知を既に行っている場合、自車両3が交差点11を抜けるまでは当該潜在リスクについての報知は不要と判定する。
このような構成によれば、交差点11で当該潜在リスクについて繰り返し報知が行われることを抑制できる。
(1g)第1情報が、自車両3が交差点11の手前又は交差点11内にいる状況及び自車両3の対向車4が存在する状況を表し、かつ、第2情報が、自車両3が交差点11を右折する状態を表している場合、リスク検出部121は、対向車4の死角に物体がいた場合に自車両3が当該物体に衝突するリスクを潜在リスクとして検出する。
このような構成によれば、対向車4の死角に物体がいた場合に自車両3が当該物体に衝突する潜在リスクに対する運転者の予測意識や予測行動の促進をより図ることができる。
(1h)第1情報が、自車両3が交差点11の手前又は交差点11内にいる状況及び自車両3が走行する車線の対向車線に渋滞車列が存在する状況を表し、かつ、第2情報が、自車両3が交差点11を右折する状態を表している場合、リスク検出部121は、当該渋滞車列の死角に物体がいた場合に自車両3が当該物体に衝突するリスクを潜在リスクとして検出する。
このような構成によれば、当該渋滞車列の死角に物体がいた場合に自車両3が当該物体に衝突する潜在リスクに対する運転者の予測意識や予測行動の促進をより図ることができる。
(1i)第1情報が、自車両3が交差点11の手前又は交差点11内にいる状況及び自車両3の先行車5が存在する状況を表し、かつ、第2情報が、自車両3が交差点11を右折する状態を表している場合、リスク検出部121は、先行車5の死角に物体がいた場合に自車両3が当該物体に衝突するリスクを潜在リスクとして検出する。
このような構成によれば、先行車5の死角に物体がいた場合に自車両3が当該物体に衝突する潜在リスクに対する運転者の予測意識や予測行動の促進をより図ることができる。
(1j)第1情報が、自車両3が交差点11の手前又は交差点11内にいる状況及び自車両3の対向車4が存在する状況を表し、かつ、第2情報が、自車両3の方向指示器が右方向を示している状態及び自車両3が徐行している状態又は自車両3の速度が減少している状態を表している場合、リスク検出部121は、自車両3が交差点11を右折する状態を第2情報が表しているとみなす。
このような構成によれば、潜在リスク報知装置1は、停止線12及び横断歩道のいずれもない交差点11においても自車両3が交差点11を右折している状態だと判定することができる。
(1k)潜在リスク報知装置1は、第1情報が、自車両3が交差点11内にいる状況を表し、かつ、第2情報が、自車両3が交差点11内において右折待ちをしている状態を表している場合、右折待ちの状態を維持すべきであるかを判定する待機判定部123を備える。自車両3からの距離が、自車両3が安全に右折することが困難な最大距離として設定された第1の距離から、自車両3が安全に右折することが可能な最小距離として設定された第2の距離までの範囲内に対向車4が存在する状況を第1情報が表している場合、待機判定部123は、右折待ちの状態を維持すべきであると判定する。報知部131は、待機判定部123が右折待ちの状態を維持すべきであると判定した場合、自車両3の運転者に右折待ちの状態の維持を促す報知を行う。
このような構成によれば、右折待ちの状態において、対向車4が長時間途切れず右折できなかったり自車両3の後続車が存在したりする場合に運転者に生じ得る先急ぎの心理により、運転者が連続する対向車4の間を縫って右折しようとして、対向車4の陰に隠れた歩行者や二輪車等、あるいは右折先の横断者に自車両3が衝突するという潜在リスクに対して、運転者の注意が薄れることの抑制を図ることができる。
(1l)第1情報が、自車両3が走行する車線と隣の車線又は交差する車線に渋滞車列が存在する状況を表し、かつ、第2情報が、自車両3が走行している状態を表している場合、リスク検出部121は、当該渋滞車列の死角に物体がいた場合に自車両3が当該物体に衝突するリスクを潜在リスクとして検出する。
このような構成によれば、当該渋滞車列の死角に物体がいた場合に自車両3が当該物体に衝突する潜在リスクに対する運転者の予測意識や予測行動の促進をより図ることができる。
(1m)第1情報が、自車両3が交差点11の手前又は交差点11内にいる状況及び自車両3の先行車5が存在する状況を表し、かつ、第2情報が、自車両3が交差点11を左折する状態を表している場合、リスク検出部121は、自車両3の後方に物体がいた場合に自車両3が当該物体を巻き込むリスクを潜在リスクとして検出する。
このような構成によれば、左折時に自車両3の後方に物体がいた場合に自車両3が当該物体を巻き込む潜在リスクに対する運転者の予測意識や予測行動の促進をより図ることができる。
(1n)第1情報が、自車両3が交差点11の手前にいる状況及び自車両3よりも前方の路肩又は路側帯で停止している停止車両が存在する状況を表し、かつ、第2情報が、自車両3が交差点11を左折する状態を表している場合、リスク検出部121は、当該停止車両の死角に物体がいた場合に自車両3が当該物体に衝突するリスクを潜在リスクとして検出する。
このような構成によれば、停止車両の死角に物体がいた場合に自車両3が当該物体に衝突する潜在リスクに対する運転者の予測意識や予測行動の促進をより図ることができる。
(1o)第1情報が、自車両3が走行する車線の左側及び右側の少なくとも一方の見通しが悪い状況を表し、かつ、第2情報が、自車両3が走行している状態を表している場合、リスク検出部121は、死角に物体がいた場合に自車両3が当該物体に衝突するリスクを潜在リスクとして検出する。
このような構成によれば、死角に物体がいた場合に自車両3が当該物体に衝突する潜在リスクに対する運転者の予測意識や予測行動の促進をより図ることができる。
(1p)第1情報が、横断歩道が自車両3の前方に存在する状況を表し、かつ、第2情報が、自車両3が走行している状態を表している場合、リスク検出部121は、当該横断歩道を横断する物体がいた場合に自車両3が当該物体に衝突するリスクを潜在リスクとして検出する。
このような構成によれば、横断歩道を横断する物体がいた場合に自車両3が当該物体に衝突する潜在リスクに対する運転者の予測意識や予測行動の促進をより図ることができる。
(1q)第1情報が、自車両3の前方に自車両3との車間時間が所定の時間未満である大型車9が存在する状況を表し、かつ、第2情報が、自車両3が走行している状態を表している場合、リスク検出部121は、大型車9の死角に物体があった場合に自車両3の運転者が当該物体に気付くのが遅れるリスクを潜在リスクとして検出する。
このような構成によれば、大型車9の死角に物体があった場合に自車両3の運転者が当該物体に気付くのが遅れる潜在リスクに対する運転者の予測意識や予測行動の促進をより図ることができる。
[2.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
(2a)上記実施形態では、自車速が速いほど報知文言の文字数が少なくなるようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、同じ文言で再生速度を速くしてもよい。また、自車速に関係なく報知文言を決めてもよい。
(2b)上記実施形態では、潜在リスク報知装置1は報知判定部122を有しているが、報知判定部122は必須の構成ではなく、潜在リスク報知装置1が報知判定部122を有していなくてもよい。つまり、リスク検出部121が潜在リスクを検出する度に報知部131が報知を行ってもよい。
(2c)上記実施形態では、報知の頻度の度合いとして表2に示す報知頻度レベルを設けたが、報知の頻度の度合いは表2に限定されるものではない。報知の頻度の設定は、潜在リスクごとではなく識別子ごとに変えてもよい。また、報知頻度レベルは2段階や4段階以上で表されてもよい。報知頻度レベルは設けられなくてもよい。
(2d)上記実施形態では、運転者による手動操作で報知頻度レベルの設定を変更することが可能となっているが、これに限定されるものではない。例えば、運転者の運転の技量や上達度合いをセンシングするなどして、報知頻度レベルの設定を自動で切り替えてもよい。
(2e)上記実施形態では、図15に示す待機判定処理のトリガは、本実施形態では報知部131から入力される識別子としているが、これに限定されるものではない。例えば、自車両のイグニッションスイッチがオンの状態において、周期的(例えば0.1秒ごと)に実行されてもよい。
(2f)上記実施形態では、潜在リスク報知装置1は待機判定部123を有しているが、待機判定部123は必須の構成ではなく、潜在リスク報知装置1が待機判定部123を有していなくてもよい。
(2g)上記実施形態では、潜在リスクが生じ得る具体的なケースとして(1A)~(1J)を示したが、これに限定されるものではない。例えば、GPS情報や地図情報、道路交通情報等を用いて、自車両3がゾーン30区域内、幼稚園や小学校等の学校付近、公園付近、駅付近、又は事故多発地点付近に位置しており、かつ、横断歩道や一時停止標識の手前や道幅の狭い道路、見通しが悪い道路等が検出され、かつ、自車両3が所定の速度以上で走行している場合、死角から子供や歩行者、他の車両等が飛び出して自車両3に衝突する潜在リスクが生じ得るとしてもよい。当該潜在リスクは、平日の朝及び夕方の通学時間帯に生じ得るとしてもよい。
(2h)上記実施形態では、表3~表13及び表14に潜在リスクの検出条件及び報知文言を示したが、これに限定されるものではない。例えば、潜在リスクの検出条件である対向車4や先行車5と自車両3との距離は他の値でもよい。自車速も他の値でもよい。また、潜在リスクの検出に用いる第1情報及び第2情報は表3~表13に示したもの以外でもよい。報知文言は、表14とは別の文言であってもよい。
(2i)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。
(2j)本開示は、前述した潜在リスク報知装置の他、当該潜在リスク報知装置を構成要素とする潜在リスク報知システム、当該潜在リスク報知装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実体的記録媒体、潜在リスク報知方法など、種々の形態で実現することができる。
[本明細書が開示する技術思想]
[項目1]
車両に搭載される潜在リスク報知装置であって、
前記車両の周辺状況を表す第1情報を取得するように構成された第1情報取得部と、
前記車両の走行状態を表す第2情報を取得するように構成された第2情報取得部と、
前記第1情報と前記第2情報とに基づき、前記第1情報に現れていない物体が前記車両に及ぼすリスクである潜在リスクを検出するように構成されたリスク検出部と、
前記リスク検出部が前記潜在リスクを検出した場合、検出された前記潜在リスクへの注意を促す報知を前記車両の運転者に行うように構成された報知部と、
を備える、潜在リスク報知装置。
[項目2]
項目1に記載の潜在リスク報知装置であって、
前記報知部は、前記第2情報取得部が取得した前記第2情報に含まれる前記車両の速度が第1の速度である場合、前記第1の速度よりも遅い第2の速度である場合と比較して、より短い時間で前記報知を行うように構成された、潜在リスク報知装置。
[項目3]
項目1又は項目2に記載の潜在リスク報知装置であって、
前記リスク検出部が前記潜在リスクを検出した場合に前記報知が不要かを判定するように構成された報知判定部を更に備え、
前記報知判定部が前記報知は不要と判定した場合、前記報知部は前記報知を行わないように構成された、潜在リスク報知装置。
[項目4]
項目3に記載の潜在リスク報知装置であって、
前記報知判定部は、前記報知部が最後に前記報知を行ってから所定の期間を経過していない場合、前記報知は不要と判定するように構成された、潜在リスク報知装置。
[項目5]
項目3又は項目4に記載の潜在リスク報知装置であって、
前記第1情報が、前記車両が交差点の手前又は交差点内にいる状況及び前記車両の先行車が存在する状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両が当該先行車に追従して当該交差点を右折又は左折する状態を表している場合、前記リスク検出部は、当該状況及び当該状態に対応する前記潜在リスクを検出するように構成され、
前記報知判定部は、前記報知部が当該潜在リスクについての前記報知を既に行っている場合、前記車両が当該交差点を抜けるまでは当該潜在リスクについての前記報知は不要と判定するように構成された、潜在リスク報知装置。
[項目6]
項目3から項目5までのいずれか一項に記載の潜在リスク報知装置であって、
前記第1情報が、前記車両が交差点の手前又は交差点内にいる状況及び前記車両の対向車が存在する状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両が当該交差点を右折する状態を表している場合、前記リスク検出部は、当該状況及び当該状態に対応する前記潜在リスクを検出するように構成され、
前記報知判定部は、前記報知部が当該潜在リスクについての前記報知を既に行っている場合、前記車両が当該交差点を抜けるまでは当該潜在リスクについての前記報知は不要と判定するように構成された、潜在リスク報知装置。
[項目7]
項目1から項目6までのいずれか一項に記載の潜在リスク報知装置であって、
前記第1情報が、前記車両が交差点の手前又は交差点内にいる状況及び前記車両の対向車が存在する状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両が当該交差点を右折する状態を表している場合、前記リスク検出部は、当該対向車の死角に物体がいた場合に前記車両が当該物体に衝突する対向衝突リスクを前記潜在リスクとして検出するように構成された、潜在リスク報知装置。
[項目8]
項目1から項目7までのいずれか一項に記載の潜在リスク報知装置であって、
前記第1情報が、前記車両が交差点の手前又は交差点内にいる状況及び前記車両が走行する車線の対向車線に渋滞車列が存在する状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両が当該交差点を右折する状態を表している場合、前記リスク検出部は、当該渋滞車列の死角に物体がいた場合に前記車両が当該物体に衝突するリスクを前記潜在リスクとして検出するように構成された、潜在リスク報知装置。
[項目9]
項目1から項目8までのいずれか一項に記載の潜在リスク報知装置であって、
前記第1情報が、前記車両が交差点の手前又は交差点内にいる状況及び前記車両の先行車が存在する状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両が当該交差点を右折する状態を表している場合、前記リスク検出部は、当該先行車の死角に物体がいた場合に前記車両が当該物体に衝突するリスクを前記潜在リスクとして検出するように構成された、潜在リスク報知装置。
[項目10]
項目6から項目9までのいずれか一項に記載の潜在リスク報知装置であって、
前記第1情報が、前記車両が交差点の手前又は交差点内にいる状況及び前記車両の対向車が存在する状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両の方向指示器が右方向を示している状態及び前記車両が徐行している状態又は前記車両の速度が減少している状態を表している場合、前記リスク検出部は、前記車両が当該交差点を右折する状態を前記第2情報が表しているとみなすように構成された、潜在リスク報知装置。
[項目11]
項目1から項目10までのいずれか一項に記載の潜在リスク報知装置であって、
前記第1情報が、前記車両が交差点内にいる状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両が当該交差点内において右折待ちをしている状態を表している場合、右折待ちの状態を維持すべきであるかを判定するように構成された待機判定部を更に備え、
前記車両からの距離が、前記車両が安全に右折することが困難な最大距離として設定された第1の距離から、前記車両が安全に右折することが可能な最小距離として設定された第2の距離までの範囲内に対向車が存在する状況を前記第1情報が表している場合、前記待機判定部は、右折待ちの状態を維持すべきであると判定するように構成され、
前記報知部は、前記待機判定部が右折待ちの状態を維持すべきであると判定した場合、前記車両の運転者に右折待ちの状態の維持を促す報知を行うように構成された、潜在リスク報知装置。
[項目12]
項目1から項目11までのいずれか一項に記載の潜在リスク報知装置であって、
前記第1情報が、前記車両が走行する車線と隣の車線又は交差する車線に渋滞車列が存在する状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両が走行している状態を表している場合、前記リスク検出部は、当該渋滞車列の死角に物体がいた場合に前記車両が当該物体に衝突するリスクを前記潜在リスクとして検出するように構成された、潜在リスク報知装置。
[項目13]
項目1から項目12までのいずれか一項に記載の潜在リスク報知装置であって、
前記第1情報が、前記車両が交差点の手前又は交差点内にいる状況及び前記車両の先行車が存在する状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両が当該交差点を左折する状態を表している場合、前記リスク検出部は、前記車両の後方に物体がいた場合に前記車両が当該物体を巻き込むリスクを前記潜在リスクとして検出するように構成された、潜在リスク報知装置。
[項目14]
項目1から項目13までのいずれか一項に記載の潜在リスク報知装置であって、
前記第1情報が、前記車両が交差点の手前にいる状況及び前記車両よりも前方の路肩又は路側帯で停止している停止車両が存在する状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両が当該交差点を左折する状態を表している場合、前記リスク検出部は、当該停止車両の死角に物体がいた場合に前記車両が当該物体に衝突するリスクを前記潜在リスクとして検出するように構成された、潜在リスク報知装置。
[項目15]
項目1から項目14までのいずれか一項に記載の潜在リスク報知装置であって、
前記第1情報が、前記車両が走行する車線の左側及び右側の少なくとも一方の見通しが悪い状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両が走行している状態を表している場合、前記リスク検出部は、死角に物体がいた場合に前記車両が当該物体に衝突するリスクを前記潜在リスクとして検出するように構成された、潜在リスク報知装置。
[項目16]
項目1から項目15までのいずれか一項に記載の潜在リスク報知装置であって、
前記第1情報が、横断歩道が前記車両の前方に存在する状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両が走行している状態を表している場合、前記リスク検出部は、当該横断歩道を横断する物体がいた場合に前記車両が当該物体に衝突するリスクを前記潜在リスクとして検出するように構成された、潜在リスク報知装置。
[項目17]
項目1から項目16までのいずれか一項に記載の潜在リスク報知装置であって、
前記第1情報が、前記車両の前方に前記車両との車間時間が所定の時間未満である大型車が存在する状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両が走行している状態を表している場合、前記リスク検出部は、当該大型車の死角に物体があった場合に前記車両の運転者が当該物体に気付くのが遅れるリスクを前記潜在リスクとして検出するように構成された、潜在リスク報知装置。
1…潜在リスク報知装置、3…自車両、111…第1情報取得部、112…第2情報取得部、121…リスク検出部、131…報知部。

Claims (17)

  1. 車両(3)に搭載される潜在リスク報知装置(1)であって、
    前記車両の周辺状況を表す第1情報を取得するように構成された第1情報取得部(111)と、
    前記車両の走行状態を表す第2情報を取得するように構成された第2情報取得部(112)と、
    前記第1情報と前記第2情報とに基づき、前記第1情報に現れていない物体が前記車両に及ぼすリスクである潜在リスクを検出するように構成されたリスク検出部(121)と、
    前記リスク検出部が前記潜在リスクを検出した場合、検出された前記潜在リスクへの注意を促す報知を前記車両の運転者に行うように構成された報知部(131)と、
    を備える、潜在リスク報知装置。
  2. 請求項1に記載の潜在リスク報知装置であって、
    前記報知部は、前記第2情報取得部が取得した前記第2情報に含まれる前記車両の速度が第1の速度である場合、前記第1の速度よりも遅い第2の速度である場合と比較して、より短い時間で前記報知を行うように構成された、潜在リスク報知装置。
  3. 請求項1に記載の潜在リスク報知装置であって、
    前記リスク検出部が前記潜在リスクを検出した場合に前記報知が不要かを判定するように構成された報知判定部(122)を更に備え、
    前記報知判定部が前記報知は不要と判定した場合、前記報知部は前記報知を行わないように構成された、潜在リスク報知装置。
  4. 請求項3に記載の潜在リスク報知装置であって、
    前記報知判定部は、前記報知部が最後に前記報知を行ってから所定の期間を経過していない場合、前記報知は不要と判定するように構成された、潜在リスク報知装置。
  5. 請求項3に記載の潜在リスク報知装置であって、
    前記第1情報が、前記車両が交差点の手前又は交差点内にいる状況及び前記車両の先行車が存在する状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両が当該先行車に追従して当該交差点を右折又は左折する状態を表している場合、前記リスク検出部は、当該状況及び当該状態に対応する前記潜在リスクを検出するように構成され、
    前記報知判定部は、前記報知部が当該潜在リスクについての前記報知を既に行っている場合、前記車両が当該交差点を抜けるまでは当該潜在リスクについての前記報知は不要と判定するように構成された、潜在リスク報知装置。
  6. 請求項3に記載の潜在リスク報知装置であって、
    前記第1情報が、前記車両が交差点の手前又は交差点内にいる状況及び前記車両の対向車が存在する状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両が当該交差点を右折する状態を表している場合、前記リスク検出部は、当該状況及び当該状態に対応する前記潜在リスクを検出するように構成され、
    前記報知判定部は、前記報知部が当該潜在リスクについての前記報知を既に行っている場合、前記車両が当該交差点を抜けるまでは当該潜在リスクについての前記報知は不要と判定するように構成された、潜在リスク報知装置。
  7. 請求項1に記載の潜在リスク報知装置であって、
    前記第1情報が、前記車両が交差点の手前又は交差点内にいる状況及び前記車両の対向車が存在する状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両が当該交差点を右折する状態を表している場合、前記リスク検出部は、当該対向車の死角に物体がいた場合に前記車両が当該物体に衝突する対向衝突リスクを前記潜在リスクとして検出するように構成された、潜在リスク報知装置。
  8. 請求項1に記載の潜在リスク報知装置であって、
    前記第1情報が、前記車両が交差点の手前又は交差点内にいる状況及び前記車両が走行する車線の対向車線に渋滞車列が存在する状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両が当該交差点を右折する状態を表している場合、前記リスク検出部は、当該渋滞車列の死角に物体がいた場合に前記車両が当該物体に衝突するリスクを前記潜在リスクとして検出するように構成された、潜在リスク報知装置。
  9. 請求項1に記載の潜在リスク報知装置であって、
    前記第1情報が、前記車両が交差点の手前又は交差点内にいる状況及び前記車両の先行車が存在する状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両が当該交差点を右折する状態を表している場合、前記リスク検出部は、当該先行車の死角に物体がいた場合に前記車両が当該物体に衝突するリスクを前記潜在リスクとして検出するように構成された、潜在リスク報知装置。
  10. 請求項6から請求項9までのいずれか一項に記載の潜在リスク報知装置であって、
    前記第1情報が、前記車両が交差点の手前又は交差点内にいる状況及び前記車両の対向車が存在する状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両の方向指示器が右方向を示している状態及び前記車両が徐行している状態又は前記車両の速度が減少している状態を表している場合、前記リスク検出部は、前記車両が当該交差点を右折する状態を前記第2情報が表しているとみなすように構成された、潜在リスク報知装置。
  11. 請求項1に記載の潜在リスク報知装置であって、
    前記第1情報が、前記車両が交差点内にいる状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両が当該交差点内において右折待ちをしている状態を表している場合、右折待ちの状態を維持すべきであるかを判定するように構成された待機判定部(123)を更に備え、
    前記車両からの距離が、前記車両が安全に右折することが困難な最大距離として設定された第1の距離から、前記車両が安全に右折することが可能な最小距離として設定された第2の距離までの範囲内に対向車が存在する状況を前記第1情報が表している場合、前記待機判定部は、右折待ちの状態を維持すべきであると判定するように構成され、
    前記報知部は、前記待機判定部が右折待ちの状態を維持すべきであると判定した場合、前記車両の運転者に右折待ちの状態の維持を促す報知を行うように構成された、潜在リスク報知装置。
  12. 請求項1に記載の潜在リスク報知装置であって、
    前記第1情報が、前記車両が走行する車線と隣の車線又は交差する車線に渋滞車列が存在する状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両が走行している状態を表している場合、前記リスク検出部は、当該渋滞車列の死角に物体がいた場合に前記車両が当該物体に衝突するリスクを前記潜在リスクとして検出するように構成された、潜在リスク報知装置。
  13. 請求項1に記載の潜在リスク報知装置であって、
    前記第1情報が、前記車両が交差点の手前又は交差点内にいる状況及び前記車両の先行車が存在する状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両が当該交差点を左折する状態を表している場合、前記リスク検出部は、前記車両の後方に物体がいた場合に前記車両が当該物体を巻き込むリスクを前記潜在リスクとして検出するように構成された、潜在リスク報知装置。
  14. 請求項1に記載の潜在リスク報知装置であって、
    前記第1情報が、前記車両が交差点の手前にいる状況及び前記車両よりも前方の路肩又は路側帯で停止している停止車両が存在する状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両が当該交差点を左折する状態を表している場合、前記リスク検出部は、当該停止車両の死角に物体がいた場合に前記車両が当該物体に衝突するリスクを前記潜在リスクとして検出するように構成された、潜在リスク報知装置。
  15. 請求項1に記載の潜在リスク報知装置であって、
    前記第1情報が、前記車両が走行する車線の左側及び右側の少なくとも一方の見通しが悪い状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両が走行している状態を表している場合、前記リスク検出部は、死角に物体がいた場合に前記車両が当該物体に衝突するリスクを前記潜在リスクとして検出するように構成された、潜在リスク報知装置。
  16. 請求項1に記載の潜在リスク報知装置であって、
    前記第1情報が、横断歩道が前記車両の前方に存在する状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両が走行している状態を表している場合、前記リスク検出部は、当該横断歩道を横断する物体がいた場合に前記車両が当該物体に衝突するリスクを前記潜在リスクとして検出するように構成された、潜在リスク報知装置。
  17. 請求項1に記載の潜在リスク報知装置であって、
    前記第1情報が、前記車両の前方に前記車両との車間時間が所定の時間未満である大型車が存在する状況を表し、かつ、前記第2情報が、前記車両が走行している状態を表している場合、前記リスク検出部は、当該大型車の死角に物体があった場合に前記車両の運転者が当該物体に気付くのが遅れるリスクを前記潜在リスクとして検出するように構成された、潜在リスク報知装置。
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