JP2024048656A - シアン含有排水の処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 シアン含有排水の処理において、酸化剤の使用量を低減できる技術を提供すること。【解決手段】 酸化剤、反応促進剤及び銅塩を、シアン含有排水に混合する、シアン含有排水の処理方法。前記排水中への前記酸化剤の添加量は、全シアンを窒素、炭酸まで分解するのに必要な理論当量以上であり、かつその理論当量の3倍以下の量(mg/L)になるように添加してもよい。前記排水中への前記銅塩の添加量は、前記酸化剤の理論当量以下で添加してもよい。前記排水中への前記銅塩の添加量は、前記全シアンと反応する理論当量以下で添加してもよい。【選択図】図1

Description

本発明は、シアン含有排水の処理方法、排水中のシアン処理を向上させる方法、及びシアン含有排水を処理するための薬剤などに関する。
めっき工場、製鉄所、製錬所、発電所、コークス製造工場などの産業施設から排出されるシアン含有排水の処理方法として、アルカリ塩素法が知られている。このアルカリ塩素法は、塩素源(例えば、次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl))をアルカリ性下にシアン含有排水に添加してシアン含有排水中のシアンを酸化処理する方法であり、NaOClなどの塩素源の必要添加量をORP(酸化還元電位)値に基づいて容易に制御することができる。このため、このアルカリ塩素法が、シアン含有排水の処理方法のうち最も実用的な処理法として広く用いられている。
例えば、特許文献1のアルカリ塩素法では、以下に示すようなpH及びORP制御値における2段階の反応でシアン化合物を酸化分解する方法が開示されている。
一段反応:pH10以上,ORP制御値300~350mV
NaCN+NaOCl→NaCNO+NaCl…(1)
二段反応:pH7~8,ORP制御値600~650mV
2NaCNO+3NaClO+HO→N2+3NaCl+2NaHCO…(2)
また、例えば、特許文献2には、アンモニアを含むシアン含有排水をアルカリ塩素法の2段階の反応によって処理する方法が記載されている。
また、例えば、特許文献3には、シアン及びアンモニア含有排水に次亜臭素酸及び/又は次亜臭素酸塩を含む薬液を添加して、pH9~11でシアンを酸化分解する工程を有するシアン及びアンモニア含有排水の処理方法が記載されている。
特開2001-269674号公報 特開2006-334508号公報 特開2015-202482号公報
さらに、本発明は、シアン含有排水の処理において、酸化剤の使用量を低減できる技術を提供することを主な目的とする。
本発明者は、上記課題について、鋭意検討した結果、後記〔実施例〕に示すように、酸化剤、反応促進剤及び銅塩を併用することで、シアン酸(CNO)、窒素又は炭酸まで分解するのに必要な理論当量程度で、排水中の全シアンを良好に処理することができ、また、アンモニアの分解に必要な酸化剤の添加を不要にすることができた。このようにして、本発明者は、酸化剤の使用量を大幅に低減できることを見出し、本発明を完成させた。さらに、本発明は、従来の処理技術と比較し、短時間でかつ省スペースで、シアン含有排水の処理を行うこともできる。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
本発明は、酸化剤、反応促進剤及び銅塩を、シアン含有排水に混合する、シアン含有排水の処理方法を提供することができる。
本発明は、シアン含有排水中のシアンを処理する剤であり、酸化剤、反応促進剤及び銅塩を含む、シアン処理剤を提供することができる。
本発明は、(a)酸化剤、(b)反応促進剤、及び(c)銅塩から構成される、シアン含有排水を処理するための薬剤キットを提供することができる。
本発明は、排水中のシアンを処理する際の酸化剤及び反応促進剤の使用量を低減させる方法であり、銅塩を有効成分として、酸化剤及び反応促進剤と併用することを特徴とする、低減方法を提供することができる。
前記酸化剤が、次亜塩素酸塩であってもよい。
前記反応促進剤が、臭素及び/又は臭素化合物であってもよい。
前記混合により排水中の全シアンを低減するものであってもよい。
前記シアンが、遊離シアン及び/又はシアン化合物を含むものであってもよい。
前記排水中への前記酸化剤の添加量は、全シアンを窒素、炭酸まで分解するのに必要な理論当量以上であり、かつ、その理論当量の3倍以下の量(mg/L)になるように添加するものであってもよい。
前記排水中への前記銅塩の添加量は、前記酸化剤の理論当量以下で添加するものであってもよい。
前記排水中への前記銅塩の添加量は、全シアンとして反応する銅の理論当量以下で添加するものであってもよい。
本発明によれば、シアン含有排水の処理において、酸化剤の使用量を低減できる技術を提供することができる。なお、ここに記載された効果に必ずしも限定されるものではなく、本明細書中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本発明のシアン含有排水を処理する装置又は系を示す概略図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が限定されて解釈されることはない。なお、各数値範囲(~)の上限値(以上)と下限値(以下)は、所望により、任意に組み合わせることができる。
<1.本発明のシアン含有排水の処理方法>
本発明は、酸化剤、反応促進剤及び銅塩を、シアン含有排水(以下、被処理水ともいう)に混合する、シアン含有排水の処理方法を提供することができる。
本発明の処理方法において、処理対象となる「シアン含有排水」は、例えば、めっき工場、発電所、製鉄所、製錬所、コークス製造工場などの産業施設などから排出される、シアンを含有する排水が例示されるが、本発明はこれらの排水に限定されない。
シアン含有排水の全シアン濃度は、通常の場合、0.1~100mg/L程度であり、好適には0.1~50mg/L、より好適には0.1~20mg/L、さらに好適には0.1~10mg/Lである。また、シアン含有排水のpH(20℃)は、通常の場合、6~10程度であり、好適には7.5~10程度である。
本発明では、アンモニウムイオン及び/又は有機物を含有するシアン含有排水も処理対象とすることができる。
シアン含有排水中のアンモニウムイオンの濃度は、特に限定されず、その好適な上限値として好ましくは250mg以下であり、その好適な下限値として、特に限定されないが、例えば3mg/L以上や5mg/L以上などが挙げられ、当該好適な数値範囲として例えば0~250mg/L程度でもよい。
また、有機物としては、製鉄所、製錬所、コークス製造工場などの鉄鋼産業施設から発生する、石炭やコークス由来の有機物などが例示されるが、特に限定されない。シアン含有排水中の有機物の濃度は、その好適な上限値として好ましくは30mg/L以下であり、その好適な下限値として、特に限定されないが、例えば1mg/L以上などが挙げられ、当該好適な数値範囲として例えば0~30mg/L程度でもよい。
本発明における被処理水は、全シアンを含む排水が好適である。
本発明における「全シアン」とは、遊離シアン及びシアン化合物の両方を含む。本発明において、当該シアン化合物には、シアノ錯体が含まれる。このシアノ錯体として、例えば、金属のシアノ錯体(例えば、Ni,Ag,Cu,Zn,Cdなどから選択される1種又は2種以上の金属)などが挙げられる。本発明において、このシアノ錯体として、例えば、難分解性シアノ錯体(例えば、鉄シアノ錯体([Fe(CN)4-、([Fe(CN)3-)を含むことができる。
本発明の処理方法は、遊離シアン、難分解性のNi,Agのシアノ錯体(例えば、NaNi(CN),NaAg(CN))、鉄シアノ錯体やこれらのカリウム塩などからなる群から選択される1種又は2種以上を含むシアン含有排水におけるシアンを処理できるという利点がある。
1-1.本発明の概要
従来のシアン含有排水の処理方法は、ORP値を400mV以上に制御するためには、全シアン及びアンモニアの両方の分解に必要な酸化剤(具体的には次亜塩素酸ナトリウム)を理論当量程度よりも多く添加する必要があり、全シアンやアンモニア濃度が高い場合、酸化剤の使用量が非常に多くなっていた。特に、製鉄所におけるシアン排水量は少ない場合でも、数十m/h~数百m/hであり、これに対応するため酸化剤の使用量は莫大であった。
また、従来のシアン含有排水の処理方法(特にアルカリ塩素法)では、被処理水をアルカリ状態に維持するために、逐次アルカリを添加していた。
また、従来のシアン含有排水の処理方法は、被処理水のpHを調整するためと難分解性の鉄シアノ錯体を分解するためには、反応時間(例えば、1時間以上)が長く必要であり、この反応時間を確保するためのタンクや排水設備が必要であった。また、従来のアルカリ塩素法では、金属イオンと錯体化した難分解性シアン化合物に対しては処理性が悪く、被処理水中のシアンを十分に分解・除去するのが困難であると言われていた。
また、従来において、フェロシアンイオン、フェリシアンイオンなどの鉄シアノ錯体含有水を処理する方法として、鉄塩(II)を添加して鉄シアノ錯体と反応させる紺青法が知られている。この方法では、弱酸性(pH4~6)で不溶性の鉄シアノ錯塩を沈殿させ、その後高アルカリ(pH9~12)で過剰の鉄塩(II)及び共存重金属を水酸化物として沈殿させる。しかし、紺青法においては、不溶性鉄シアノ錯体が生成される領域は弱酸性であるため、鉄シアノ錯体をpH4~6で沈殿させる第1の工程と、過剰の鉄塩(II)及び共存重金属をpH9~12で沈殿させる第2の工程という2段階処理が必要であり、被処理水を酸領域やアルカリ領域にするために大量のpH調整剤を用いてpH調整を行う必要があった。また、紺青法では、不溶化した鉄シアノ錯塩が、pH変化で再溶解することもあり、シアン含有被処理水の処理が不安定になりやすかった。
後記〔実施例〕で示したように、本発明では、処理したい全シアンをCNO(シアン酸)又は窒素、炭酸まで分解するのに必要な理論当量程度で酸化剤の使用量は足り、アンモニアの分解に必要な酸化剤の添加が不必要にできる。従って、本発明の処理方法であれば、シアン含有排水のシアン処理において、使用する酸化剤量を低減することができる。本発明の処理方法では、例えば、全シアン濃度を10mg/Lから5mg/Lにまで落とす場合は、全シアン濃度5mg/L分(10mg/L~5mg/L)の分解に必要な理論当量でも可能である。さらに、本発明の処理方法では、処理水中の残留塩素濃度を低く保てるため、鋼材などの設備への腐食のリスクを低減できる。
さらに、後記〔実施例〕で示したように、1容器内のシアン含有排水に対し3薬剤を添加し混合するという1工程で、シアン処理を行うことができる。従って、本発明の処理方法では、既存の処理施設を利用することもできる。
また、後記〔実施例〕で示したように、前記3薬剤を添加し混合するという1工程において、約10分程度の短時間の反応時間でもシアン処理ができる。従って、本発明の処理方法では、省スペース化された反応場所(例えば、小型の反応槽、反応配管、反応流路など)にて行うことも可能である。このため、シアン含有排水の処理施設をよりコンパクト化したり、既存の処理施設に本発明の反応場所を設置することも容易である。
また、後記〔実施例〕で示したように、銅塩単独では被処理水中の全シアンを処理できないが、銅塩と、酸化剤及び反応促進剤とを併用することで被処理水中の全シアンの不溶化処理が促進される。また、後記〔実施例〕で示したように、pH調整を行わなくとも全シアンを処理できる。
従って、本発明の処理方法であれば、pH調整を行わなくとも、全シアンの処理を行うことができるという利点がある。本発明の処理方法では、水系において使用するpH調整剤の使用量を低減することができ、またpH調整のための処理時間や作業工数などを低減できるので、処理効率の向上やコスト軽減の観点からも優れている。
本発明の処理方法における全シアンに対する作用メカニズムについては鋭意検討している。現在推定される化学反応は下記の通りであり、酸化剤を併用することでこれら反応が促進されるものと推定される。なお、本発明は、推定された化学反応の如何に関わらず、難分解性シアンを不溶化処理できる。
・2Cu2++[Fe(CN)4-→Cu[Fe(CN)
・3Cu2++2[Fe(CN)3-→Cu[Fe(CN)
従って、本発明の処理方法であれば、遊離シアンやZnシアノ錯体などのシアン化合物を酸化分解することができ、鉄シアノ錯体のような難分解性のシアンは不溶化し処理することができるという利点がある。
本発明の処理方法は、シアン含有排水の処理を行う水系に適用することができ、従来の水系にも容易に適用することもできる。本発明の処理方法は、シアンを含む原水の流入、シアン処理、凝集処理、沈殿処理、濾過処理、放流などを行う水系に適用することが好適であり、さらに全シアン濃度の放流基準を満たさなかった被処理水をシアン処理に又はその上流に戻すような循環を行うことがより好適である。
本発明の処理方法におけるシアン処理反応は、シアン含有排水(原水)が水系に流入後でかつ凝集処理前に行うことが好適である。
本発明の処理方法において、本発明に用いる3薬剤をそれぞれ同時期又は別々の時期で添加することができる。この3薬剤の添加は、近い場所で行うことが、3薬剤が混合されやすいので、好適である。本発明の処理方法は、シアン処理できる滞留時間が確保できる場所で、当該3薬剤とシアン含有排水とを混合し接触させることが好適である。当該場所として、原水の流入後で凝集前の場所(より好適には、原水や循環水のブロー水の配管又は出口付近など)が好ましく、より具体的にはシアン処理の反応場所である。このシアン処理の反応場所は、滞留時間が10分程度ある水槽や反応流路であることが好ましい。また、反応場所を撹拌機付きにすることが、撹拌により前記3薬剤と被処理水をより接触させることで、シアンの酸化分解や難分解性シアンの不溶化を進行しやすいので、より好ましい。
また、本発明の3薬剤を、被処理水と混合した後、好ましくは5分以上、より好ましくは8分以上、さらに好ましくは10分以上滞留させることが好適であり、またその好適な上限値として、好ましくは20分以下、より好ましくは15分以下滞留させることが好適である。
本発明の3薬剤を、被処理水と混合するタイミングは、特に限定されないが、凝集場所(例えば、凝集槽)に到達する5分以上前に行うことが好ましく、好ましくは8分以上前、より好ましくは10分以上前、さらに好ましくは20分以上前、より好ましくは30分以上前であり、時間が長いほど安定的なシアン処理が行いやすく、また、この好適な上限値は特に限定されないが、例えば、2時間、3時間又は4時間以内などが挙げられ、また、後述する省スペース化の観点での「以前」を「以内」としてもよく、例えば「1.5時間以前」を「1.5時間以内」とし好適な上限値としてもよい。また、前記3薬剤を被処理水と混合するタイミングは、滞留時間を低減することによる省スペース化などが図れる観点からは、より短期間が好適であり、凝集場所に到達する2時間以前が好ましく、より好ましくは1.5時間以前、さらに好ましくは1時間以前、より好ましくは30分以前、より好ましくは20分以前である。斯様に時間が長い方がシアンの処理をしやすい一方で時間が短い方が省スペースとなるので、両面を考慮してこれらを任意に組み合わせて最適時間を適用することが望ましい。
また、本発明の処理方法では、シアンが水溶性シアン(例えば、遊離シアンや水溶性のシアノ錯体)の場合には、この水溶性シアンを酸化分解することができるので好適である。また、本発明の処理方法では、シアンが難分解性シアン(例えば、鉄シアノ錯体)の場合には、この難分解性シアンを不溶化することができるので好適である。
本発明の処理方法では、シアン含有排水(被処理水)のORP値を測定し、このORP値に基づいて、塩素源である酸化剤の添加量を制御しながら反応させることが好適であり、これによりORP値が高くならないようにすることができる。
本発明の処理方法において、シアン含有の排水中への酸化剤の添加量は、「全シアンを窒素、炭酸まで分解するのに必要な理論当量」以上の量になるように添加することが好適である。
本発明の処理方法において、シアンとの反応は、酸化剤と反応促進剤とから生成される生成物(例えば、次亜臭素酸)が主となる。さらに、本発明の処理方法において、シアンとの反応は、添加する酸化剤の塩素源(例えば、次亜塩素酸)に基づき、酸化剤とシアンの反応の理論当量を算出することができる。この塩素源の量は、ORP(酸化還元電位)値にて、モニタリングし容易に制御することができる。この算出方法は、以下のような、次亜塩素酸とシアンとの反応式に基づき行うことができる。なお、次亜臭素酸は、次亜塩素酸よりもシアンの分解速度(シアンに対する処理に関する反応速度)を高める効果がある。
<本発明における各理論当量>
「全シアンをシアン酸(CNO)に酸化するのに必要な理論当量」について、以下の式(1)に基づいて算出することができる。
・NaCN + NaOCl→NaCNO+NaCl・・・式(1)
「シアン酸(CNO)を窒素、炭酸まで分解するのに必要な理論当量」について、以下の式(2)に基づいて算出することができる。
・2NaCNO+3NaOCl+HO→N+3NaCl+2NaHCO・・・式(2)
「全シアンを窒素、炭酸まで分解するのに必要な理論当量」について、酸化分解は、上記の式(1)と式(2)の合計に基づき算出することができる。
・2NaCN+5NaOCl+HO→N+3NaCl+2NaHCO・・・式(3)
NaBrの理論当量は、NaBr/NaOCl(モル比)が0.1:1の反応となる量を理論当量とする。なお、このNaBrの理論当量は、特許文献3(特開2015-202482号公報)の〔実施例5〕を基準にして設定したものである。
「銅に関する理論当量(以下、「銅の理論当量」ともいう)」について、以下の式(4)に基づいて算出することができる。当該「銅に関する理論当量」を算出する場合、特に言及しなければ、全シアンが、全てフェリシアンであると仮定する。
フェロシアン([Fe(CN)4-)は、酸化剤によりフェリシアン([Fe(CN)3-)に全てなっていると仮定し、銅の理論当量の反応式は、以下の式とする。
・3Cu2++[Fe(CN)3-→Cu[Fe(CN)・・・式(4)
1-2.本発明で用いる各薬剤
本発明の処理方法において、酸化剤、反応促進剤及び銅塩を用いることが好適である。また、本発明の処理方法において、これら各薬剤を、同時期又は別々の時期に、被処理水に添加することが好適であり、これらを添加することで被処理水中に混合させてもよい。また、被処理水に対し、pH調整を行わなくともよく、pH調整剤を使用しなくともよい。
また、本発明の処理方法において、酸化剤、反応促進剤及び銅塩を含む1液型組成物を用いてもよい。また、本発明の処理方法において、(a)酸化剤、(b)反応促進剤及び(c)銅塩から構成される薬剤キットを用いてもよく、例えば、2液型や3液型などの薬剤キットを用いてもよい。
以下に、本発明に用いる薬剤について説明する。
1-2-1.酸化剤
本発明に用いられる酸化剤は、特に限定されないが、ハロゲン系酸化剤が好ましく、当該ハロゲン系酸化剤(例えば、塩素系や臭素系など)として、特に限定されないが、塩素系酸化剤が、好ましい。
酸化剤の形態は、特に限定されず、粉末状や液体状の何れでもよいが、水溶液の形態が好ましい。
本発明で用いる塩素系酸化剤は、特に限定されないが、例えば、塩素ガス、二酸化塩素、次亜塩素酸又はその塩、亜塩素酸又はその塩、塩素酸又はその塩、過塩素酸又はその塩、塩素化イソシアヌル酸又はその塩などが挙げられ、これらからなる群から選択される1種又は2種以上を使用することができる。
前記塩素系酸化剤のうち、塩形のものの具体例としては、特に限定されないが、例えば、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウムなどの次亜塩素酸アルカリ金属塩;次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸バリウムなどの次亜塩素酸アルカリ土類金属塩;亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸カリウムなどの亜塩素酸アルカリ金属塩;亜塩素酸バリウムなどの亜塩素酸アルカリ土類金属塩;亜塩素酸ニッケルなどの他の亜塩素酸金属塩;塩素酸アンモニウム、塩素酸ナトリウム、塩素酸カリウムなどの塩素酸アルカリ金属塩;塩素酸カルシウム、塩素酸バリウムなどの塩素酸アルカリ土類金属塩などが挙げられ、これらからなる群から選択される1種又は2種以上を使用することができる。
前記塩素系酸化剤のうち、次亜塩素酸塩、二酸化塩素、塩素ガスからなる群から選択される1種又は2種以上が好ましく、このうち、より好ましくは、取り扱いが容易な観点から、次亜塩素酸塩であり、さらに好ましくは次亜塩素酸ナトリウムである。
1-2-2.反応促進剤
本発明で用いる反応促進剤は、特に限定されないが、ハロゲン系化合物が好適であり、シアン処理の反応を促進させることができる化合物であることが好適である。
反応促進剤の形態は、特に限定されず、粉末状又は液体状のいずれでもよいが、水溶液状が好適である。
1-2-2-1.臭素系化合物(臭素及び/又は臭素化合物)
ハロゲン系化合物のうち、臭素系化合物が好適であり、臭素系化合物として、臭素及び/又は臭素化合物がより好適であり、このうち取り扱いの観点から、臭素化合物がさらに好適である。
本発明に用いる臭素化合物としては、特に限定されず、例えば、臭化アルカリ金属塩、臭化アンモニウム塩、臭化水素酸及び臭化アミン塩などが挙げられ、これらからなる群から選ばれる1種又は2種以上のものを使用することができる。
前記臭化アルカリ金属塩として、例えば、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化リチウムなどが挙げられるが、これに限定されない。
前記臭化アミン塩(炭素数1~6の直鎖、分岐鎖、環状のアルキル基又はアルケニル基等)として、ジエチルアミン臭化水素、アリルアミン臭化水素、シクロヘキシルアミン臭化水素、モノメチルアミン臭化水素、ジメチルアミン臭化水素、トリメチルアミン臭化水素、n-ブチルアミン臭化水素、或いは、エチルアミン臭化水素などが挙げられるが、これに限定されない。
前記臭素又は臭素化合物は、これらからなる群から選ばれる1種又は2種以上のものを使用することができる。
臭素又は臭素化合物の形態は、特に限定されず、粉末状や液体状の何れでもよいが、水溶液の形態が好ましい。
1-2-3.銅塩
本発明で用いる銅塩は、特に限定されない。銅塩として、銅(I)塩(第一銅塩)及び銅(II)塩(第二銅塩)のいずれを用いてもよく、これらからなる群から選択される1種又は2種以上を用いることができる。
銅(I)塩としては、例えば、塩化銅(I)、酸化銅(I)(亜酸化銅)、及び硫酸銅(I)などが挙げられる。
銅(II)塩としては、例えば、塩化銅(II)、及び硫酸銅(II)などが挙げられる。
前記銅塩のうち、銅(II)塩が好ましく、この銅(II)塩のうち、硫酸銅(Cu(II)SO)が好ましい。
銅塩の形態は、特に限定されず、粉末状や液体状の何れでもよいが、水溶液の形態が好ましい。
1-2-4.各薬剤の使用方法
1-2-4-1.酸化剤の使用量(添加量)
本発明の処理方法において、シアン含有排水中への酸化剤の使用量(添加量)は、全シアンを窒素、炭酸まで分解するのに必要な理論当量以上になるように添加することが好適である。酸化剤に関する「全シアンを窒素、炭酸まで分解するのに必要な理論当量」は、被処理水中のシアン含有量を測定することで算出することができる。すなわち上記式(3)に基づき、被処理水中のシアン含有量(モル)の2.5倍である。
酸化剤の使用量の上限値としては、全シアンを窒素、炭酸まで分解するのに必要な理論当量の3倍以下が好ましく、より好ましくは2.2倍以下、さらに好ましくは1.8倍以下、より好ましくは1.5倍以下、より好ましくは1.2倍以下、より好ましくは1.1倍以下である。
本発明の処理方法は、アンモニアの分解に必要な酸化剤の添加が不要になるため、より精度の高い酸化剤の使用量(添加量)を算出することができ、より少ない酸化剤の使用量(添加量)で全シアン濃度を制御することができる。
処理水の全シアン濃度を0.1~2mg/Lにする場合には、酸化剤の使用量は、全シアンを窒素、炭酸まで分解するのに必要な理論当量の1倍以上かつ1.5倍以下で行うことが好適である。
また、処理水の全シアン濃度を0.1mg/L未満にする場合には、酸化剤の使用量は、全シアンを窒素、炭酸まで分解するのに必要な理論当量の1.5倍以上かつ2.5倍以下で行うことが好適であり、より好適には1.8倍以上かつ2.3倍以下である。
被処理水中の全シアン濃度1mg/Lに対する酸化剤の使用量(添加量)は、特に限定されないが、有効成分換算で、その好適な下限値として、好ましくは6mg/L以上、より好ましくは7mg/L以上であり、その好適な上限値として、好ましくは20mg/L以下、より好ましくは16mg/L以下であり、さらに全シアン濃度0.1mg/L以上2mg/L以下の場合には、好ましくは12mg/L以下の酸化剤の使用量である。
1-1-4-2.反応促進剤の使用量(添加量)
本発明の処理方法において、シアン含有排水中への反応促進剤の使用量(添加量)は、特に限定されないが、全シアンを窒素、炭酸まで分解するのに必要な理論当量以上になるように添加することが好適である。反応促進剤に関する「全シアンを窒素、炭酸まで分解するのに必要な理論当量」は、被処理水中のシアン含有量を測定することで算出することができる。すなわち、上記式(3)に基づき、被処理水中のシアン含有量(モル)の0.25倍である。また、当該反応促進剤の使用量の好適な上限値として、全シアンとの反応の理論当量の3倍以下が好ましく、より好ましくは2.7倍以下、さらに好ましくは1.8倍以下である。
処理水の全シアン濃度を0.1~2mg/Lにする場合には、反応促進剤の使用量は、全シアンを窒素、炭酸まで分解するのに必要な理論当量の1倍以上1.8倍以下で行うことが好適である。
また、処理水の全シアン濃度を0.1未満にする場合には、反応促進剤の使用量は、全シアンを窒素、炭酸まで分解するのに必要な理論当量の2倍以上かつ3倍以下で行うことが好適であり、より好適には2.5倍以上かつ2.8倍以下である。
被処理水中の全シアン濃度1mg/Lに対する反応促進剤の使用量(添加量)は、特に限定されないが、有効成分換算で、その好適な下限値として、好ましくは1.0mg/L以上、より好ましくは1.2mg/L以上であり、その好適な上限値として、好ましく3.0mg/L以下、より好ましくは2.7mg/L以下であり、さらに全シアン濃度0.1mg/L以上2mg/L以下の場合には、好ましくは2.0mg/L以下の反応促進剤の使用量である。
1-2-4-3.銅塩の使用量(添加量)
本発明の処理方法において、シアン含有排水中への銅塩の使用量(添加量)は、前記銅の理論当量以下で添加することが好適である。
また、本発明の処理方法において、シアン含有排水中への銅塩の添加量は、上記「銅に関する理論当量」のとおり、全シアンと反応する理論当量以下であることが好適である。これは、全シアンを全てフェリシアンであると仮定し、この仮定量に基づき「銅に関する理論当量」を算出することができる。本発明では、処理現場ごとに、フェリシアンの割合は異なるため、「最大値」の銅塩の使用量を設定している。ただし、処理の現場ごとに、鉄シアノ錯体の割合などの水質データを継続的にモニタリング及び解析することで、鉄シアノ錯体の割合、フェロシアンやフェリシアンの割合を推定できるファクターを導き出すことができるので、現場ごとに求められたファクターを「銅に関する理論当量」に組み込むことも可能である。
本発明の処理方法において、シアン含有排水中への銅塩の添加量は、全シアンと反応する理論当量以下で添加することが好適であるが、酸化剤と反応促進剤のみで処理できない全シアンに基づき、銅が全シアンと反応する理論当量から0.8~1.2倍程度(より好適には0.9~1.1倍)を添加することが望ましい。銅塩に関する「全シアンとの反応の理論当量」は、被処理水中のシアン含有量を測定することで算出することができる。また、この好適な上限値として、全シアンとの反応の理論当量の1倍以下が好ましく、より好ましくは0.8倍以下であり、また、その好適な下限値として、全シアンとの反応の理論当量の0.1倍以上が好ましく、より好ましくは0.2倍以上である。
処理水の全シアン濃度を0.1~2mg/Lにする場合には、銅塩の使用量は、全シアンとの反応の理論当量以下で行うことが好適であり、より好適には0.8倍以下である。
また、処理水の全シアン濃度を0.1mg/L未満にする場合には、銅塩の使用量は、全シアンとの反応の理論当量0.7倍以下で行うことが好適である。
被処理水中の全シアン濃度1mg/Lに対する銅塩の使用量(添加量)は、特に限定されないが、銅における固形換算で、その好適な下限値として、好ましくは1mg/L以上、より好ましくは2mg/L以上であり、その好適な上限値として、好ましくは10mg/L以下、より好ましくは8mg/L以下、さらに好ましくは7mg/L以下であり、さらに好ましくは2mg/L以上7.0mg/L以下である。
1-2-4-4.酸化剤:反応促進剤:銅塩の使用割合(添加割合)
本発明の処理方法において、酸化剤:反応促進剤:銅塩の使用割合(添加割合)は、モル比(mmol/L)換算にて、酸化剤を1としたときに、好適な下限値として、反応促進剤 0.01以上:銅塩 0.05以上が好ましく、より好ましくは反応促進剤 0.03以上:銅塩 0.08以上であり、また、好適な上限値として、反応促進剤 0.1以下:銅塩 0.2以下が好ましく、より好ましくは反応促進剤 0.08以下:銅塩 0.15以下である。
1-2-4-5.処理条件
本発明の処理方法において、シアン含有排水の水温(好適にはシアン処理反応時の水温)を、好適には40℃以上、より好適には50℃以上、さらに好適には60℃以上とし、これによりシアン処理反応速度を大きくすることが好ましい。シアン分解速度を大きくすると、遊離残留塩素を含んだ被処理水と鋼材などよりなる接液部材との接触時間が短くて済み、該接液部材の腐食が抑制される。加熱コストを抑制するために、シアン含有排水の水温は、好適には90℃以下、より好適には80℃以下、さらに好適には70℃以下である。
本発明の処理方法において、シアン含有排水のpHは特に限定されず、pHを特段調整しなくともよく、被処理水のpH(20℃)がアルカリ領域(pH8以上)であることが好適である。
本発明の処理方法によって、処理水中の全シアン濃度を、2.0mg/L以下にすることができ、より好適には0.1mg/L未満にすることも可能である。
1-2-5.任意成分
本発明の処理方法において、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の薬剤を適宜混合することができる。
任意の薬剤として、例えば、pH調整剤(酸・アルカリ)、防食剤(腐食抑制剤)、スケール防止剤、スライムコントロール剤、凝集剤、界面活性剤、水などの溶媒又は分散媒体、分散剤酵素、殺菌剤及び消泡剤などが挙げられるが、これに限定されるものではなく、また一般的にシアン処理に使用できる各種薬剤を使用してもよい。これらから1種又は2種以上を適宜選択することができる。
1-3.本発明における処理方法
本発明の処理方法について、以下に、図1を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。
本発明のシアン含有排水の処理方法を、シアン含有排水の処理を行う水系に適用することができる。
本発明の水系は、シアン含有排水の処理を行うことができれば特に限定されない。水系として、例えば、シアン処理の反応槽(又は反応流路)、凝集槽、沈殿槽、濾過槽を備えることが好適であり、この槽は装置やシステム(例えば、反応装置や反応システム)であってもよい。中和槽をさらに備えてもよい。
また、本発明の処理方法は、シアン処理の反応時間を短くできるため、反応槽を小型化でき、また、流路(配管など)を反応槽として使用することも可能である。この反応流路は、流れによって薬剤とシアン含有排水が混合できるような構成が好ましい。
さらに、本発明の水系には、各薬剤添加装置を、適宜必要な場所(槽や流路など)に添加できるように備えることがより好適である。また、各場所には、被処理水を撹拌するための、撹拌装置を付けることが好適である。
本発明の水系は、薬剤ごとの薬剤添加装置を設けてもよい。薬剤ごとに薬剤添加装置を設けた場合、被処理水にそれぞれの3薬剤を直接添加し混合させてもよく、また、被処理水に添加する前に、2液混合又は3液混合を行うための混合槽を、各薬剤装置と反応槽との間に設けてもよい。
また、薬剤添加装置は、1液型、2液型又は3液型組成物に対応して、装置数を1、2、3としてもよい。
また、本発明において、ORP測定にて酸化剤の使用量を制御する場合、酸化剤を添加する薬剤添加装置を少なくとも水系に備えることが好適である。
さらに、本発明の水系には、被処理水のpH及び/又は被処理水のORPを測定するための測定装置を設けることが好適である。
また、本発明の水系には、反応槽の前に、原水を貯留するための貯留槽を設けてもよい。本発明の処理方法は、反応時間を短くすることができるので、導入される原水に直接、各薬剤を添加することができるので、貯留槽を用いなくともよく、これにより処理効率を向上させることができる。
また、本発明の水系には、濾過槽及び中和槽の間に、中間水槽を設けてもよい。
図1を参照にして、本発明の処理方法を用いた水系を説明するが、これに限定されない。
本発明の水系100は、図1に示すような順序で各装置を備えることが好適であり、具体的には、原水(被処理水(L1))→シアン処理の反応装置1→凝集装置2→沈殿装置3→濾過装置4→放流(処理水)(L5)の順にて、全シアンの除去又は低減を行うことができる。
また、本発明の水系は、被処理水を、必要に応じて、原水と合流できるような、循環系L6にすることが好適である。循環系には、必要な場所(装置、配管、流路など)から原水に被処理水が供給され、循環するための配管や流路などを設けることが好適である。これにより、シアン濃度が基準値を超える被処理水を、外部に放流させないように循環させて、シアン処理することができる。
また、反応装置1、凝集装置2、沈殿装置3、濾過装置4のそれぞれには、撹拌装置付きであることが好適である。
また、反応装置1には本発明の薬剤を添加するための添加装置5を備えることが好適である。
また、本発明における、酸化剤、反応促進剤、銅塩について、薬剤添加装置5を利用したり又は新たに薬剤添加装置を備えて、これらを同時期に又は別々の時期に添加することが好適である。
薬剤添加装置5は、薬剤ごとの添加装置5a,5b,5cを有するものであってもよく、反応槽1において、本発明の3薬剤とシアン含有排水が混合され、シアン処理されることが好適である。例えば、本発明の水系に、酸化剤添加装置5a、反応促進剤添加装置5b、銅塩添加装置5cなどを備えることが好適である。また、薬剤添加装置として、酸化剤、反応促進剤、銅塩のうちで2種又は3種を混合させて被処理水に添加する薬剤添加装置であってもよい。
また、本発明の水系において、本発明のシアン処理能が良好であるため、反応槽1は小型化することができ、また配管のような反応流路1であってもよい。
また、凝集装置2や沈殿装置3にも、それぞれ、凝集剤を添加するための添加装置6、沈殿剤を添加するための添加装置7を備えることが好適である。
本発明の水系により、基準値を満たした処理水を放流することができる。また、基準値を満たさなかった場合でも、循環系(L6)により、再びシアン処理を行うことができる。なお、図1では、濾過装置4を経た後に循環となっているが、循環させる場所は単数又は複数のいずれでもよく、また、何れの場所からであってもよく、反応装置2、凝集装置2、沈殿装置3のいずれか又は2種又は3種以上からでもよい。
なお、本発明の処理方法を、シアン含有排水のシアン処理を管理するための装置(例えば、コンピュータ、PLCなど)におけるCPUなどを含む制御部によって実現させることも可能である。また、本発明の処理方法を、記録媒体(不揮発性メモリ(USBメモリなど)、SSD、HDD、CDなど)などを備えるハードウェア資源にプログラムとして格納し、前記制御部によって実現させることも可能である。当該制御部によって、被処理水に薬剤を添加するように制御するシアン含有排水のシアン処理システム、当該制御部もしくは当該システムを備える装置を提供することも可能である。また、当該管理装置には、キーボードなどの入力部、ネットワークなどの通信部、ディスプレイなどの表示部などを備えてもよい。
1-4.本発明で用いる各測定方法
<臭素化合物測定方法>
本技術における臭素化合物(Br)は、JIS-K0101 (1998) 28.4の方法を基に分析して濃度を測定することができる。
<pH測定方法及びORP測定方法>
pH及びORPは、一般的なpH計やORP計を用いて測定することができる。
<全シアンの測定方法>
試料中の全シアン濃度は、JIS K0102に準拠して測定することができる。
<2.本発明のシアン含有排水処理剤、シアン含有排水を処理するための薬剤キット>
本発明は、シアン含有排水中のシアンを処理する剤であり、酸化剤、反応促進剤及び銅塩を含む、シアン処理剤を提供することができる。
また、本発明は、(a)酸化剤、(b)反応促進剤、及び(c)銅塩から構成される、シアン含有排水を処理するための薬剤キットを提供することができる。
本発明の剤又は薬剤キットにおいて、上述した<1.本発明のシアン含有排水の処理方法>と共通する技術的特徴、構成等については説明を適宜省略する。本技術の銅塩使用量、酸化剤及び反応促進剤の使用量やこれらの比などは、上述した<1.本発明のシアン含有排水の処理方法>の各構成の含有量及び各質量含有比等と同様である部分については、適宜、省略する。
前記酸化剤は、次亜塩素酸塩が好適であり、さらに次亜塩素酸アルカリ金属塩が好適である。
前記反応促進剤は、臭素又は臭素化合物が好適であり、さらに、臭化アルカリ金属塩が好適である。
本発明の剤又は薬剤キットにおける、前記酸化剤、前記反応促進剤、及び前記銅塩の含有量やモル比などは、水系に対して上述<1.>の使用量になるように、含有させることが好適である。また、本発明の剤又は薬剤キットは、pH調整剤を含有させなくともよい。
<3.銅塩の用途(シアン処理向上)>
本発明は、銅塩を混合して、酸化剤及び反応促進剤による排水中のシアン処理を向上させる方法を提供することができる。
本発明は、銅塩を有効成分とする、酸化剤及び反応促進剤による排水中のシアン処理を向上させるための剤を提供することができる。
本発明は、排水中のシアンを処理する際の酸化剤及び反応促進剤の使用量を低減させる方法であり、銅塩を有効成分として、酸化剤及び反応促進剤と併用することを特徴とする、低減方法を提供することができる。
本発明は、排水中のシアンを処理する際の酸化剤及び反応促進剤の使用量を低減させる剤であり、銅塩を有効成分として、酸化剤及び分解促進と併用することを特徴とする、低減剤を提供することができる。
本発明において、上述した<1.本発明のシアン含有排水の処理方法><2.本発明のシアン含有排水処理剤、シアン含有排水を処理するための薬剤キット>と共通する技術的特徴、構成等については説明を適宜省略する。本技術の銅塩使用量、酸化剤及び反応促進剤の使用量やこれらの比などは、上述した<1.本発明のシアン含有排水の処理方法><2.本発明のシアン含有排水処理剤、シアン含有排水を処理するための薬剤キット>の各構成の含有量及び各質量含有比等と同様である部分については、適宜、省略する。
本発明に用いる銅塩は、シアン含有排水を処理する際に、(1)銅塩を混合して、酸化剤及び反応促進剤による排水中のシアン処理を向上させる作用、(2)銅塩を有効成分として、酸化剤及び反応促進剤と併用することで酸化剤及び/又は反応促進剤の使用量を低減させる作用を有する。更に、好適には、本発明に用いる銅塩は、酸化剤の使用量を低減させることができる。
また、本発明における銅塩を含む組成物は、有効成分として各種作用を期待する成分を含有させることができ、これら各種を含む剤としても使用できる。本発明における銅塩を含む組成物は、各成分自体を単独としてそのまま用いることが可能であり、又は許容される通常の単体若しくは希釈剤などと共に混合して用いることもできる。
また、本発明に用いる銅塩は、上述したシアン含有排水のシアン処理剤の製造などの目的のために用いる組成物又はその使用を提供することができる。
また、本発明の銅塩は、シアン含有排水におけるシアン処理向上剤やシアン含有排水に用いる酸化剤及び/又は反応促進剤の使用量を低減させる剤は、上述した製造方法、使用、使用方法などに使用する組成物の有効成分として用いることができる。
また、本技術における前記シアン処理向上剤又は前記使用量低減剤は、上述した作用を有する又は上述した使用目的のために各種製剤又は各種組成物などの製造のために使用することができる。
本発明は、銅塩を有効成分とする、前記シアン処理向上剤又は前記使用量低減剤を提供することも可能である。
本発明は、銅塩を用いる、前記シアン処理向上方法又は前記使用量低減方法を提供することも可能である。
本発明は、前記シアン処理を向上させるため又は前記使用量を低減させるための、銅塩又はその使用を提供することも可能である。
本発明は、以下の構成を採用することも可能である。
〔1〕 酸化剤、反応促進剤及び銅塩を、シアン含有排水に混合する、シアン含有排水の処理方法。
〔2〕 前記酸化剤が、次亜塩素酸塩である、前記〔1〕に記載の排水の処理方法。
〔3〕 前記反応促進剤が、臭素及び/又は臭素化合物である、前記〔1〕又は〔2〕に記載の排水の処理方法。
〔4〕 前記混合により排水中の全シアンを低減する、前記〔1〕~〔3〕のいずれか1つに記載の排水の処理方法。
〔5〕 前記シアンが、遊離シアン及び/又はシアン化合物を含むものである、前記〔1〕~〔4〕のいずれか1つに記載の排水の処理方法。
〔6〕 前記排水中への前記酸化剤の添加量は、全シアンを窒素、炭酸まで分解するのに必要な理論当量以上であり、かつ、その理論当量の3倍以下の量になるように添加する、前記〔1〕~〔5〕のいずれか1つに記載の排水の処理方法。
〔7〕 前記排水中への前記銅塩の添加量は、全シアンと反応する銅の理論当量以下で添加する、前記〔1〕~〔6〕のいずれか1つに記載の排水の処理方法。
〔8〕 シアン含有排水中のシアンを処理する剤であり、 酸化剤、反応促進剤及び銅塩を含む、シアン処理剤、その使用。また、シアン処理剤を製造するための酸化剤、反応促進剤及び銅塩の使用、又は、シアン処理に使用するための、酸化剤、反応促進剤及び銅塩。
〔9〕(a)酸化剤、(b)反応促進剤、及び(c)銅塩から構成される、シアン含有排水を処理するための薬剤キット。
〔10〕 排水中のシアンを処理する際の酸化剤及び反応促進剤の使用量を低減させる方法であり、銅塩を有効成分として、酸化剤及び反応促進剤と併用することを特徴とする、低減方法。
〔11〕 前記〔8〕に記載のシアン処理剤、その使用或いはシアン処理剤を製造するための使用等、又は、前記〔9〕に記載の薬剤キット、又は、前記〔10〕に記載の使用量を低減させる方法のいずれかにおいて、前記酸化剤が、次亜塩素酸塩であることが好適である。
〔12〕 前記〔8〕~〔11〕のいずれか1つにおいて、前記反応促進剤が、臭素及び/又は臭素化合物であることが好適である。
〔13〕 前記〔8〕~〔12〕のいずれか1つにおいて、前記混合により排水中の全シアンを低減することが好適である。
〔14〕 前記〔8〕~〔13〕のいずれか1つにおいて、前記シアンが、遊離シアン及び/又はシアン化合物を含むものであることが好適である。
〔15〕 前記〔8〕~〔14〕のいずれか1つにおいて、前記排水中への前記酸化剤の添加量は、全シアンを窒素、炭酸まで分解するのに必要な理論当量の1~3倍以下の量になるように添加することが好適である。
〔16〕 前記〔8〕~〔15〕のいずれか1つにおいて、前記排水中への前記銅塩の添加量は、前記全シアンと反応する銅の理論当量以下で添加することが好適である。
以下の実施例及び比較例などを挙げて、本発明の実施形態について説明をする。なお、本発明の範囲は実施例などに限定されるものではない。
[試験1(実施例1及び実施例2)]
試験1では、試験水中の沈殿物を特に分離せず、上澄み部分で、水質分析を実施した。試験水100mLを1000mLのビーカーに収容し、水温を70℃に保ち、表1に示す各薬剤濃度になるように、各薬剤を添加し、10分間スターラーにて、混合攪拌した。このとき、pH調整は行わなかった。各測定値は、上述の<1-4.本発明で用いる各測定方法>に基づき、求めた。
<実験条件>
・試験水:製鉄所排水
・薬剤:(a)次亜塩素酸ナトリウム(12%)、(b)NaBr(40%)、(c)硫酸銅(II)(5.7%)
・水質:pH8.8(20℃)、全シアン:6.1mg/L、アンモニウムイオン:60mg/L
・水温:70℃
・反応時間:10分
<実施例1(No.1)>
薬剤使用量:(a)次亜塩素酸ナトリウム:400mg/L、(b)NaBr:20mg/L、(c)硫酸銅(II):100mg/L
シアン処理後の処理水:全シアン:0.1mg/L、ORP:135mV
<実施例2(No.2)>
薬剤使用量:(a)次亜塩素酸ナトリウム:800mg/L、(b)NaBr:40mg/L、(c)硫酸銅(II):200mg/L
シアン処理後の処理水:全シアン:0.1mg/L未満、ORP:141mV
試験1(実施例1及び実施例2)の各添加量及び処理水の測定結果及び理論当量を表1に示す。
表1に示すように、アンモニウムイオンが含まれる排水で、全シアンをCO、Nまでの分解に必要な次亜塩素酸ナトリウムの理論当量の1.1倍(No.1)、1.2倍(No.2)で、処理水中の全シアン濃度を0.1mg/Lまで、シアンを処理できた。
[試験2(実施例3、実施例4、比較例1及び比較例2]
<実験条件>
試験2では、試験水中の沈殿物を特に分離せず、上澄み部分で、水質分析を実施した。試験水100mLを1000mLのビーカーに収容し、水温を70℃に保ち、表2に示す各薬剤濃度になるように、各薬剤を添加し、10分間スターラーにて、混合攪拌した。このとき、pH調整は行わなかった。各測定値は、上述の<1-4.本発明で用いる各測定方法>に基づき、求めた。
・試験水:製鉄所排水
・薬剤:(a)次亜塩素酸ナトリウム(12%)、(b)NaBr(40%)、(c)硫酸銅(II)(5.7%)
・水質:pH8.2(20℃)、全シアン:7.1mg/L
・水温:70℃
・反応時間:10分
<実施例3(No.1)>
薬剤使用量:(a)次亜塩素酸ナトリウム:600mg/L、(b)NaBr:30mg/L、(c)硫酸銅(II):100mg/L
シアン処理後の処理水:全シアン:2.0mg/L、ORP:284mV
<実施例4(No.2)>
薬剤使用量::(a)次亜塩素酸ナトリウム:600mg/L、(b)NaBr:30mg/L、c)硫酸銅(II):300mg/L
シアン処理後の処理水:全シアン:1.5mg/L、ORP:290mV
[比較例1(No.3)]
薬剤使用量:(a)次亜塩素酸ナトリウム:600mg/L、(b)NaBr:30mg/L、(c)硫酸銅(II):0mg/L
シアン処理後の処理水:全シアン:3.4mg/L、ORP:264mV
[比較例2(No.2)
薬剤使用量:(a)次亜塩素酸ナトリウム:0mg/L、(b)NaBr:0mg/L、(c)硫酸銅(II):100mg/L
シアン処理後の処理水:全シアン:7.3mg/L、ORP:125mV
試験2(実施例3及び4、比較例1及び2)の各添加量及び処理水の測定結果及び理論当量を表2に示す。
比較例1及び2の次亜塩素酸ナトリウムとNaBrからなる2剤処理より、実施例3及び4のさらに銅塩を加えた3剤処理の方が、シアン含有排水における全シアンの処理効果が高いことが確認された。また、硫酸銅水溶液単独では全シアンを処理できていないため、硫酸銅と次亜塩素酸ナトリウムとNaBrとの併用により全シアンとの結合もしくは分解が促進されると推察される。
以上の結果より、酸化剤、反応促進剤及び銅塩を併用することで、排水中の全シアンを効率よく処理することができた。さらに、銅塩を併用することで、酸化剤及び反応促進剤の使用量を大幅に低減できた。このとき、酸化剤は、全シアンを窒素、炭酸まで分解するのに必要な理論当量と同程度の添加量でもシアン処理が可能である。しかも、銅塩を併用することで、10分程度の短時間でシアン処理反応を行うことができた。このため、反応時間が10分以内でもシアン処理が可能である。また、併用する銅塩は、酸化剤の理論当量以下の使用量で、良好なシアン処理を行うことができた。また、併用する銅塩は、全シアンと反応する理論当量以下の使用量で、シアン処理を効率よく行うことができた。
例えば、全シアン濃度:2mg/L、アンモニウムイオン濃度200mg/Lの排水の全シアン処理を行う場合、次亜塩素酸ナトリウム(12%)の添加量は、従来技術と本発明で以下のようになる。
従来技術では、次亜塩素酸ナトリウム(12%)=2×60+200×52=10520mg/Lとなる。
本発明では、次亜塩素酸ナトリウム(12%)=120mg/Lとなる。
このように、従来技術と比較し1%の次亜塩素酸ナトリウム(12%)の添加量で済むようになる。
また、反応促進剤(臭素系化合物)の添加量もその分少なくなるという利点がある。
臭素系化合物の添加量は、次亜塩素酸と反応する臭素の理論等量以下であれば、特に制限はない。
さらに、銅塩の添加量は特に制限はないが、酸化剤と分解促進剤のみで処理できない全シアン(具体的にはフェリシアン)に基づき、銅が全シアンと反応する理論当量から10倍程度を添加すれば良い。
1:反応槽(反応流路)、2:凝集槽、3:沈降分離槽、4:ろ過分離槽、5,6,7:薬剤添加装置、100 水系、 L1:原水(被処理水)導入路、L2:流路、L3:流路、L4:流路、L5:処理水路(放流)、L6:循環路(循環系)

Claims (11)

  1. 酸化剤、反応促進剤及び銅塩を、シアン含有排水に混合する、シアン含有排水の処理方法。
  2. 前記酸化剤が、次亜塩素酸塩である、請求項1に記載の排水の処理方法。
  3. 前記反応促進剤が、臭素及び/又は臭素化合物である、請求項1又は2に記載の排水の処理方法。
  4. 前記混合により排水中の全シアンを低減する、請求項1又は2に記載の排水の処理方法。
  5. 前記シアンが、遊離シアン及び/又はシアン化合物を含むものである、請求項1又は2に記載の排水の処理方法。
  6. 前記排水中への前記酸化剤の添加量は、全シアンを窒素、炭酸まで分解するのに必要な理論当量の1~3倍以下の量になるように添加する、請求項1又は2に記載の排水の処理方法。
  7. 前記排水中への前記銅塩の添加量は、前記酸化剤の理論当量以下で添加する、請求項1又は2に記載の排水の処理方法。
  8. 前記排水中への前記銅塩の添加量は、全シアンと反応する銅の理論当量以下で添加する、請求項1又は2に記載の排水の処理方法。
  9. シアン含有排水中のシアンを処理する剤であり、
    酸化剤、反応促進剤及び銅塩を含む、シアン処理剤。
  10. (a)酸化剤、(b)反応促進剤、及び(c)銅塩から構成される、シアン含有排水を処理するための薬剤キット。
  11. 排水中のシアンを処理する際の酸化剤及び反応促進剤の使用量を低減させる方法であり、銅塩を有効成分として、酸化剤及び反応促進剤を併用することを特徴とする、低減方法。
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