JP2024045860A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸収性物品表面と肌面との間の擦れを確実に防止し、肌トラブルを低減する。【解決手段】バックシート2が内側バックシート2Aと外側バックシート2Bの二重構造からなり、前記内側バックシート2Aと前記外側バックシート2Bとが両側部のみで連結され、前記内側バックシート2Aと前記外側バックシート2Bとの間に摩擦低減層10が設けられている。前記内側バックシート2Aは、その両側の端縁部が全長に亘って肌側に積層された構造部材に接合されないバックシート非接合部11を備え、前記外側バックシート2Bは、その幅方向中央部の長手方向両端部にそれぞれ、長手方向に沿う裂け目13が形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、経血、おりもの、尿などの体液を吸収するための生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッドなどの吸収性物品に係り、詳しくは、身体の動きによる吸収性物品表面と肌面との擦れを低減した吸収性物品に関する。
従来より、歩行時などの着用者の身体の動きによって吸収性物品表面と肌面との間に擦れが生じ、痒みや痛みなどの肌トラブルを引き起こすことが問題となっていた。
このような問題を解決するため、例えば、特許文献1には、吸収層における裏面層側の表面上に、液体を吸収することによって弾性的に収縮する吸液収縮部材が配置されており、前記吸液収縮部材が収縮したときに、吸収層を吸収性物品の表面層側に向けて隆起させることにより、着用者の動きに対し常に排泄部位にフィットして液漏れを効果的に防止し得るようにすることが開示されている。
また、特許文献2には、バックシートと吸収体部との間に摩擦低減層を設け、前記摩擦低減層とバックシートとの摩擦、又は前記摩擦低減層と吸収体部との摩擦を、吸収体部とバックシートとの摩擦より小さくすることにより、装着中に発生し得る吸収性物品と肌との間の擦れを防止することが開示されている。
特開2001-314446号公報 特開2020-48976号公報
特許文献1に記載の吸収性物品では、吸収層を身体に向けて隆起させることによりフィット性を向上させているが、着用者の身体の動きによって下着が動いたとき、下着に固定された吸収性物品も下着とともに動くため、吸収性物品の表面層と肌との間で擦れが生じ、肌トラブルを生じるおそれがあった。
また、特許文献2に記載の吸収性物品では、バックシートと吸収体部との間に摩擦低減層が設けられているため、着用者の身体の動きによって下着が動いても、下着に固定されたバックシートと、着用者の肌面に接するトップシート及び吸収体部との間で相対的にスライドすることにより、バックシートの動きがトップシートに伝わりにくく、吸収性物品表面と肌面との間の擦れが生じにくくなっている。しかしながら、バックシートが1枚のシート体からなり、これが吸収体部の周囲においてトップシートやサイド不織布と接合されているため、バックシートと吸収体部及びトップシートとの相対的な滑りが十分に発揮されない場合があり、吸収体部及びトップシートが着用者の身体の動きに追従しにくいおそれがあった。そのため、吸収性物品表面と肌面との間で擦れが生じ、肌トラブルが発生するおそれが少なからずあった。
そこで本発明の主たる課題は、吸収性物品表面と肌面との間の擦れを確実に防止し、肌トラブルを低減した吸収性物品を提供することにある。
上記課題を解決するために第1の態様として、バックシートが内側バックシートと外側バックシートの二重構造からなり、前記内側バックシートと前記外側バックシートとが両側部のみで連結され、前記内側バックシートと前記外側バックシートとの間に摩擦低減層が設けられており、
前記内側バックシートは、その両側の端縁部が全長に亘って肌側に積層された構造部材に接合されないバックシート非接合部を備え、
前記外側バックシートは、その幅方向中央部の長手方向両端部にそれぞれ、長手方向に沿う裂け目が形成されていることを特徴とする吸収性物品が提供される。
上記第1の態様では、バックシートが内側バックシートと外側バックシートの二重構造からなり、これら内側バックシートと外側バックシートとが両側部のみで連結されることにより、外側バックシートが内側バックシートに対して相対的にスライド可能となっている。また、前記内側バックシートと外側バックシートとの間に摩擦低減層が設けられているため、これらのシート間で滑りが生じやすくなっている。
吸収性物品の装着時に、着用者の身体の動きによって下着が幅方向(左右方向)に動いたとき、下着に固定された外側バックシートも下着と同様に幅方向に移動するが、前記内側バックシートは、その両側の端縁部が全長に亘って肌側に積層された構造部材に接合されないバックシート非接合部を備えているため、このバックシート非接合部の幅分だけ、外側バックシートが内側バックシートに対して相対的に幅方向にスライドすることにより、下着の動きを吸収し、内側バックシートより肌側の部材が肌面に密着した状態が維持できる。
また、着用者の身体の動きによって下着が前後方向に動いたとき、下着に固定された外側バックシートも下着と同様に前後方向に移動するが、前記外側バックシートは、その幅方向中央部の長手方向両端部にそれぞれ、長手方向に沿う裂け目が形成されているため、この裂け目で分割された左右の外側バックシートが拡開したり重なり合ったりしながら、両側部で連結された内側バックシートと外側バックシートとの間で、相対的に長手方向にスライドすることにより、下着の動きを吸収し、内側バックシートより肌側の部材が肌面に密着した状態が維持できる。
このように、下着の動きに対して外側バックシートのみが追従し、内側バックシートより肌側の部材が肌面に密着した状態が維持できるので、吸収性物品表面と肌面との擦れが確実に防止でき、肌トラブルが低減できる。
第2の態様として、前記バックシートは、1枚のシートからなり、両側部がそれぞれ外面側に向けて幅方向に折り返されるとともに、この折り返し部分の折り返し端同士が前記吸収性物品の幅方向中央部で重なる折り返し端重なり部を形成し、
前記折り返し端重なり部で重なる折り返し端のうち外側の折り返し端には、前記摩擦低減層が設けられておらず、
前記折り返し端重なり部の折り返し端同士は、長手方向の一部区間に設けられた接着部で互いに接合されるとともに、長手方向の両端部が非接着部とされることにより前記裂け目が形成されている請求項1記載の吸収性物品が提供される。
上記第2の態様では、前記バックシートを1枚のシートで構成したとき、前記二重構造を形成するための具体的な構造を示したものである。左右の折り返し部分の折り返し端重なり部において、外側の折り返し端には、摩擦低減層を設けずに、長手方向中央部の接着部で接着できるようにしている。
第3の態様として、前記外側バックシートの外面に、前記吸収性物品を下着に固定するためのズレ止め粘着剤層が設けられ、
前記ズレ止め粘着剤層は、前記外側バックシートの幅方向中央部以外の領域に設けられている請求項1記載の吸収性物品が提供される。
上記第3の態様では、前記外側バックシートの外面に設けられるズレ止め粘着剤層を、前記外側バックシートの幅方向中央部以外の領域、すなわち両側の領域にそれぞれ設けている。外側バックシートの幅方向中央部にズレ止め粘着剤層を設けないことにより、前記裂け目での左右の外側バックシートの相対的な移動の自由度を高め、下着が前後方向に移動した際により大きく変形できるようにしている。
第4の態様として、前記吸収性物品の両側に、少なくとも前記バックシートを幅方向外側に延出させたウイング状フラップ部が形成され、
前記ウイング状フラップ部を構成する前記バックシートが前記内側バックシートと前記外側バックシートの二重構造からなり、これらの間には前記摩擦低減層が設けられておらず、互いに接合されている請求項1記載の吸収性物品が提供される。
上記第4の態様では、吸収性物品の両側部に、装着時に下着のクロッチ部分の側縁を巻き込むようにして折り返して下着の外面に止着するウイング状フラップ部が形成された吸収性物品において、このウイング状フラップ部を形成するバックシートについても、内側バックシートと外側バックシートからなる上述の二重構造で構成し、これらの間に前記摩擦低減層を設けずに、互いに接合した構造としている。
以上詳説のとおり本発明によれば、吸収性物品表面と肌面との擦れが確実に防止でき、肌トラブルが低減できるようになる。
本発明に係る生理用ナプキン1を示す一部破断展開図である。 バックシート2の一部を破断し、破断した端縁部を一部捲り上げた状態を示す、生理用ナプキン1の裏面図である。 図1のIII-III線矢視図(横断面図)である。 下着が幅方向へ移動したときの変形状態を示す、生理用ナプキン1の裏面図である。 (A)、(B)は、下着が長手方向へ移動したときの変形状態を示す、生理用ナプキン1の裏面図である。 (A)、(B)は、バックシート2の折り畳み要領を示す平面図である。 変形例に係る生理用ナプキン1の横断面図である。 変形例に係る生理用ナプキン1の横断面図である。 ウイング状フラップ部Wが備えられた生理用ナプキン1を示す展開図である。 図9のX-X線矢視図である。 他の形態例に係る生理用ナプキン1の横断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
〔生理用ナプキン1の基本構成〕
本発明に係る生理用ナプキン1は、図1~図3に示されるように、ポリエチレンシート、ポリプロピレンシートなどからなる不透液性のバックシート2と、経血やおりものなどを速やかに透過させる透液性のトップシート3と、これら両シート2,3間に介装された綿状パルプ又は合成パルプ及び高吸水性樹脂を主成分とする吸収体4と、前記吸収体4の形状保持および拡散性向上のために前記吸収体4を囲繞するクレープ紙又は不織布などからなる被包シート5と、前記トップシート3と吸収体4との間であって、トップシート3の非肌側に隣接して配置される多孔プラスチックフィルム又は不織布などからなるセカンドシート6と、肌当接面側の両側部にそれぞれ前後方向に沿って配置されるサイドシート7とを備え、かつ前記吸収体4の周囲においては、少なくとも前後端縁部で前記バックシート2とトップシート3との外縁部がホットメルトなどの接着剤やヒートシール、超音波シール等の接合手段によって接合されることにより、吸収体が介在しないフラップ部が形成されたものである。
以下、さらに前記生理用ナプキン1の構造について詳述すると、
前記バックシート2は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂シートなどの少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、この他にポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布や、さらには防水フィルムを介在して実質的に不透液性を確保した上で不織布シート(この場合には防水フィルムと不織布とでバックシートを構成する。)などを用いることができる。近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートである。前記吸収体4が介在する本体部分のバックシート2の非肌側面(外面)には、ナプキン前後方向に沿って1または複数条の、図示例では2条のズレ止め粘着剤層8が形成され、身体への装着時に生理用ナプキン1を下着の内面に固定するようになっている。このバックシート2については、後段で更に詳細に説明する。
次いで、前記トップシート3は、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、エアスルー法、エアレイド法、スパンレース法、スパンボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高で圧縮復元性が高い点で優れている。前記トップシート3に多数の透孔を形成した場合には、体液が速やかに吸収されるようになり、ドライタッチ性に優れたものとなる。不織布の繊維は、長繊維または短繊維のいずれでもよいが、好ましくはタオル地の風合いを出すため短繊維を使用するのがよい。また、エンボス処理を容易とするために、比較的低融点のポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系繊維のものを用いるのがよい。また、融点の高い繊維を芯とし融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維やサイド-バイ-サイド型繊維、分割型繊維の複合繊維を好適に用いることもできる。
前記バックシート2とトップシート3との間に介在される吸収体4は、たとえばフラッフ状パルプと高吸水性樹脂とにより構成されている。図示例では平面形状がナプキン長手方向に長い縦長の略小判形とされている。
前記パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶解パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。前記パルプの目付は、100g/m~600g/m、好ましくは100g/m~300g/mとするのがよい。
前記高吸水性樹脂は吸収体を構成するパルプ中に、例えば粒状粉として混入されている。前記高吸水性樹脂としては、たとえばポリアクリル酸塩架橋物、自己架橋したポリアクリル酸塩、アクリル酸エステル-酢酸ビニル共重合体架橋物のケン化物、イソブチレン・無水マレイン酸共重合体架橋物、ポリスルホン酸塩架橋物や、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミドなどの水膨潤性ポリマーを部分架橋したもの等が挙げられる。これらの内、吸水量、吸水速度に優れるアクリル酸またはアクリル酸塩系のものが好適である。前記吸水性能を有する高吸水性樹脂は製造プロセスにおいて、架橋密度および架橋密度勾配を調整することにより吸収倍率(吸水力)と吸収速度の調整が可能である。
また、前記吸収体4には合成繊維を混合しても良い。前記合成繊維は、例えばポリエチレン又はポリプロピレン等のポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系、ナイロンなどのポリアミド系、及びこれらの共重合体などを使用することができるし、これら2種を混合したものであってもよい。また、融点の高い繊維を芯とし融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維やサイド-バイ-サイド型繊維、分割型繊維などの複合繊維も用いることができる。前記合成繊維は、体液に対する親和性を有するように、疎水性繊維の場合には親水化剤によって表面処理したものを用いるのが望ましい。
前記吸収体4の幅寸法は、全長に亘って略等幅としてもよいし、股間部への当たりによって着用者にゴワ付き感を与えないように、体液排出部位Hを含む股間部に対応する長手方向の所定区間に円弧状に切り欠いた部分を設けてもよい。
本例のように、吸収体4を囲繞する被包シート5を設ける場合には、結果的にトップシート3と吸収体4との間に被包シート5が介在することになり、吸収性に優れる前記被包シート5によって体液を速やかに拡散させるとともに、これら経血等の逆戻りを防止するようになる。前記被包シート5としては、クレープ紙又は親水性不織布などを用いることができる。
前記トップシート3の非肌側に隣接して配置される親水性のセカンドシート6は、体液に対して親水性を有するものであればよい。具体的には、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることにより素材自体が親水性を有するものを用いるか、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維を親水化剤によって表面処理し親水性を付与した繊維を用いることができる。また、融点の高い繊維を芯とし融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維やサイド-バイ-サイド型繊維、分割型繊維等の複合繊維を用いることができる。前記セカンドシート6と吸収体4(被包シート)とは、ホットメルト接着剤等により接合するのが望ましい。前記セカンドシート6と吸収体4とを接合することにより、体液を前記セカンドシート6から吸収体4に速やかに移行させることができるようになる。
前記トップシート3の幅寸法は、図示例では、図3の横断面図に示されるように、吸収体4の幅よりも若干長めとされ、吸収体4を覆うだけに止まり、それより外方側は前記トップシート3とは別のサイドシート7、具体的には経血やおりもの等が浸透するのを防止する、あるいは肌触り感を高めるなどの目的に応じて、適宜の撥水処理または親水処理を施した不織布素材を用いて構成されたサイドシート7が配設されている。かかるサイドシート7としては、天然繊維、合成繊維または再生繊維などを素材として、適宜の加工法によって形成されたものを使用することができるが、好ましくはゴワ付き感を無くすとともに、ムレを防止するために、坪量を抑えて通気性を持たせた不織布を用いるのがよい。
前記サイドシート7は、幅方向中間部より外側部分を所定の内側位置からバックシート2の外縁までの範囲に亘って配置されている。前記サイドシート7は、所定の内側位置から外側位置までの範囲がホットメルトなどの接着剤によって接着され、当該サイドシート7とバックシート2との積層シート部分により、吸収体4の両側部に吸収体4が介在しないサイドフラップ部を形成している。
前記サイドシート7の内方側部分は、ほぼ二重に折り返された状態で吸収体4側に接着されている。図示しないが、前記サイドシート7の内方側部分は、二重シート内部の少なくとも体液排出部位Hを含む長手方向中間部に、両端または長手方向の適宜の位置が固定された1又は複数本の糸状弾性伸縮部材が伸長状態で配設されるとともに、前後端部を吸収体4側に接着された非起立部とすることにより、長手方向中間部の前記糸状弾性伸縮部材の配置範囲が、前記糸状弾性伸縮部材の収縮力により肌側に起立する左右対の立体ギャザーを形成してもよい。
〔バックシート2〕
前記バックシート2は、図2及び図3に示されるように、内側バックシート2Aと外側バックシート2Bの二重構造からなり、前記内側バックシート2Aと外側バックシート2Bとが両側部のみで連結され、前記内側バックシート2Aと外側バックシート2Bとの間に摩擦低減層10が設けられている。
前記内側バックシート2Aは、その両側の端縁部が全長に亘って肌側に積層された構造部材(サイドシート7等)に接合されないバックシート非接合部11を備えるとともに、これら両側の前記バックシート非接合部11、11間が全長に亘って肌側に積層された構造部材(吸収体4、トップシート3、サイドシート7等)に接合されたバックシート接合部12を構成している。
前記外側バックシート2Bは、その幅方向中央部の長手方向両端部にそれぞれ、長手方向に沿う裂け目13が形成されている。
図2及び図3に示される実施形態例では、前記バックシート2は、1枚のシート材からなり、両側部がそれぞれ外面側に向けて幅方向に折り返されるとともに、この折り返し部分の折り返し端同士が生理用ナプキン1の幅方向中央部で重なる折り返し端重なり部14を形成するように配置されることにより、肌側層が前記内側バックシート2Aを構成し、その非肌側に積層された折り返し部分が前記外側バックシート2Bを構成する前記二重構造が形成されている。
また、前記折り返し端重なり部14で重なる折り返し端のうち外側(非肌側)の折り返し端には、前記折り返し端重なり部14を形成する幅内において、前記摩擦低減層10が設けられておらず、前記折り返し端重なり部14の折り返し端同士は、長手方向の一部区間に設けられた接着部15で互いに接合されるとともに、長手方向の両端部が非接着部とされることにより前記裂け目13が形成されている。
前記バックシート2が内側バックシート2Aと外側バックシート2Bの二重構造からなり、これら内側バックシート2Aと外側バックシート2Bとが両側部のみで連結されているため、外側バックシート2Bが内側バックシート2Aに対して相対的にスライド可能となっている。また、前記内側バックシート2Aと外側バックシート2Bとの間に摩擦低減層10が設けられているため、これらのシート間で滑りが生じやすくなっている。
図4に示されるように、前記生理用ナプキン1の装着時に、着用者の身体の動きによって下着が左右方向(生理用ナプキン1の幅方向)に動いたとき、前記ズレ止め粘着剤層8によって下着に固定された外側バックシート2Bも下着と同様に幅方向に移動するが、前記内側バックシート2Aは、その幅方向両側の端縁部が全長に亘って肌側に積層された構造部材に接合されないバックシート非接合部11を備えているため、このバックシート非接合部11の幅分だけ、外側バックシート2Bが内側バックシート2Aに対して相対的に幅方向にスライドし、下着の動きが内側バックシート2Aに伝達されず外側バックシート2Bの移動によって吸収される。このため、トップシート3や吸収体4を含む内側バックシート2Aより肌側の部材が肌面に密着した状態が維持できる。
また、図5に示されるように、前記生理用ナプキン1の装着時に、着用者の身体の動きによって下着が前後方向(生理用ナプキン1の長手方向)に動いたとき、下着に固定された外側バックシート2Bも下着と同様に前後方向に移動するが、前記外側バックシート2Bは、その幅方向中央部の長手方向両端部にそれぞれ、長手方向に沿う裂け目13が形成されているため、この裂け目13で分割された左右の外側バックシート2Bが拡開したり重なり合ったりして変形しながら、両側部で連結された内側バックシート2Aと外側バックシート2Bとの間で、相対的に長手方向にスライドし、下着の動きが内側バックシート2Aに伝達されず外側バックシート2Bの移動によって吸収される。このため、トップシート3や吸収体4を含む内側バックシート2Aより肌側の部材が肌面に密着した状態が維持できる。より具体的に説明すると、例えば図5(A)に示されるように、下着が前側に動いたとき、外側バックシート2Bも下着に追従して前側に移動するが、この外側バックシート2Bは両側部で内側バックシート2Aと連結され拘束されているため、本来は前側への移動が生じにくくなっているが、内側バックシート2Aの両側にバックシート非接合部11が形成されるとともに、外側バックシート2Bの幅方向中央部の長手方向両端部に裂け目13が形成されることによって、この裂け目13で分割された外側バックシート2Bの左右の部分が、前記接着部15より後側の領域では互いに重なり合うように変形し、前記接着部15より前側の領域では互いに拡開するように変形することにより、前側への移動が可能となっている。また、図5(B)に示されるように、下着が後側に動いたときはこれとは逆に、前記裂け目13で分割された外側バックシート2Bの左右の部分が、前記接着部15より後側の領域では互いに拡開するように変形し、前記接着部15より前側の領域では互いに重なり合うように変形することにより、後側への移動が可能となっている。
このように、本生理用ナプキン1では、バックシート2が内側バックシート2Aと外側バックシート2Bとの二重構造からなり、内側バックシート2Aと外側バックシート2Bとの間で相対的にスライド可能な遊び代を設けているため、下着の動きに対して外側バックシート2Bのみが追従し、内側バックシート2Aより肌側の部材が肌面に密着した状態が維持できるので、生理用ナプキン1表面と肌面との擦れが確実に防止でき、肌トラブルが低減できる。
以下、さらに前記バックシート2の構造について詳述すると、
前記バックシート2は、肌側に配置された内側バックシート2Aと、非肌側に配置された外側バックシート2Bとが隣接して積層された二重構造を成している。ただし、摩擦低減層10がバックシート2とは別体のシート体で形成される場合は、この摩擦低減層10を介して前記内側バックシート2Aと外側バックシート2Bとが積層されている。
図2及び図3に示される実施形態例では、前記バックシート2は、1枚のシートを折り畳んで前記二重構造を形成している。具体的には、図6(A)に示されるように、生理用ナプキン1の幅方向一方側の側縁に対応する位置の長手方向折り線L1にて、幅方向一方側の側部を外面側(非肌側)に向けて幅方向に折り返した後、生理用ナプキン1の幅方向他方側の側縁に対応する位置の長手方向折り線L2にて、幅方向他方側の側部を外面側(非肌側)に向けて幅方向に折り返す。これによって、左右の長手方向折り線L1、L2間の部分が内側バックシート2Aを構成し、折り返した両側部が外側バックシート2Bを構成する。内側バックシート2Aと外側バックシート2Bとは、両側の折り返し部のみで連続し、それ以外の部位では接合されていない。
このようにして一方側の側部と他方側の側部とを折り返した状態で、図6(B)に示されるように、両側部の折り返し端同士が幅方向中央部で重なる折り返し端重なり部14が形成される。この折り返し端重なり部14は、生理用ナプキン1の全長に亘って所定の幅でほぼ等幅に形成されている。この幅寸法は、小さすぎると接着部での接合強度が低下し、剥がれが生じるおそれがあり、大きすぎると重なり部での折り返し端同士の摩擦力が大きくなって変形し難くくなるおそれがあるため、2~8mm程度とするのが好ましい。
前記折り返し端重なり部14で重なる折り返し端のうち外側の折り返し端、すなわち長手方向折り線L2にて後から折り返した幅方向他方側の側部の折り返し端には、前記折り返し端重なり部14を形成する幅内において、前記摩擦低減層10が設けられていない(図6(A))。この折り返し端重なり部14には、後述するように折り返し端同士を接合する接着部15が設けられるため、摩擦低減層10を設けると接着不可能又は接着強度の著しい低下をきたすためである。摩擦低減層10が設けられない幅寸法は、前記折り返し端重なり部14の幅寸法とほぼ同じである。
図2に示されるように、前記折り返し端重なり部14において、左右の折り返し端同士は、長手方向の一部区間に設けられた接着部15で互いに接合されている。前記接着部15は、前記折り返し端重なり部14の端部に達しない長手方向の中間部に設けられている。前記接着部15が設けられる長手方向の範囲は、装着時に着用者の体液排出部位Hに対応する領域を含むようにするのが好ましい。前記接着部15のナプキン長手方向の長さは、生理用ナプキン1の全長の1/3以下、好ましくは1/3~1/5とするのがよい。
前記折り返し端重なり部14の長手方向両端部は、非接着部とされることにより、前記裂け目13が形成されている。つまり、前記接着部15の前端から生理用ナプキン1の前端までの間及び前記接着部15の後端から生理用ナプキン1の後端までの間がそれぞれ非接着部とされることにより、前記裂け目13が形成されている。前記裂け目13では、左右の折り返し端同士が接着されておらず、左右の折り返し部が自由に変形できるようになっている。しかし、前記バックシート2が可撓性を有するプラスチックフィルムで形成されているため、下着の動きなどによる特定の外力が加わらない限り、外側バックシート2Bが内側バックシート2Aに積層された状態が維持される。
前記ズレ止め粘着剤層8は、外側バックシート2Bの外面(下着当接面)に設けられ、生理用ナプキン1を下着に固定するためのものである。前記ズレ止め粘着剤層8は、前記外側バックシート2Bの幅方向中央部以外の領域に設けられている。つまり、前記折り返し端重なり部14と重ならない左右の領域にそれぞれ設けられている。前記ズレ止め粘着剤層8を、折り返し端重なり部14と重なる領域に設けた場合、前記裂け目13で分割された左右の外側バックシート2Bの変形が阻害されるおそれがあり、外側バックシート2Bの特に前後方向の移動が生じにくくなるため好ましくない。
前記ズレ止め粘着剤層8のナプキン長手方向の寸法は、前記接着部15より長く形成してもよいが、図2に示されるように、前記接着部15とほぼ同じ長さか、これより短く形成するのが好ましい。これによって、接着部15の前後端からそれぞれ延びる裂け目13で分割された左右の外側バックシート部分が変形しやすくなり、特に外側バックシート2Bが前後方向に移動する際、裂け目13で左右に分割された外側バックシート2B同士の拡開や重なりが生じやすくなる。
前記摩擦低減層10は、接触する2つの物体の間に存在させることによって、その2つの物体間の摩擦又は摩擦力を低減できる機能を有する層である。本形態では、内側バックシート2Aと外側バックシート2Bとの間の摩擦が、これらに摩擦低減層10を設けない場合の両者の摩擦と比べて小さくなるように構成された層とすることができる。
前記摩擦低減層10は、図3に示されるように、内側バックシート2A及び外側バックシート2Bの少なくとも一方に、摩擦低減処理を施すことによって得ることができる。図3に示される例では、摩擦低減層10は、内側バックシート2Aの非肌側面及び外側バックシート2Bの肌側面にそれぞれ形成されているが、そのいずれか一方の面のみに形成し、他方の面には形成しないようにしてもよい。
摩擦低減処理は、例えば、滑性付与可能な物質を含む材料(組成物)、又は滑性付与可能な物質からなる材料を塗布することによって行うことができる。滑性付与可能な物質としては、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリアセタール樹脂等の有機物質、タルク、シリカ、マイカ等の無機物質等が挙げられる。塗布される材料の形態は限定されず、溶液、エマルジョン、サスペンション等であってよいし、粉末状態であってもよい。摩擦低減処理により形成される摩擦低減層10の量は0.1~30.0g/m2程度(乾燥状態)であってよい。
前記摩擦低減層10の変形例として、図7に示されるように、バックシート2とは別体のシート体によって形成することもできる。この場合の摩擦低減層10の材料としては、内側バックシート2Aと外側バックシート2Bとの間の摩擦を低減して、両者を接触面に沿った方向に相対的にスライド可能にすることができるものであれば、特に限定されない。例えば、摩擦低減層10は、基材シート10bの少なくとも一方の面の少なくとも一部に、摩擦低減処理を施して摩擦低減処理部10aを形成して成るシート状体であってよい。
シート状体としての摩擦低減層10は、図7(A)に示されるように、摩擦低減処理部10aが、基材シート10bの下着側に設けられたものであってよい。これにより、外側バックシート2Bの肌側の面と摩擦低減層10の非肌側の面(摩擦低減処理部10a)とを相対的にスライドさせやすくなる。
なお、図7(A)の例では、摩擦低減層10の肌側の面は、内側バックシート2Aと接着されていてもよいし、されていなくてもよい。接着されていることで、生理用ナプキン1に大きな力がかかった場合でも、別体である摩擦低減層10の位置ズレを防止することができる。
図7(B)に、シート状体である摩擦低減層10の変形例を示す。図7(B)に示されるように、摩擦低減処理部10aは、基材シート10bの肌側及び非肌側の両面に設けることもできる。これにより、基材シート10bの両面での摩擦を低減することができる。本例の場合には、摩擦低減層10は、内側バックシート2Aの非肌側面及び外側バックシート2Bの肌側面のうち、摩擦低減処理部10aとの摺動摩擦が低い方に対してスライドする。本例では、上述の相対的なスライドが、摩擦低減層10の内側バックシート2A側及び外側バックシート2B側の少なくともどちらかでできる。
前記基材シート10bとしては、熱可塑性樹脂、若しくは熱可塑性性樹脂の組み合わせによって形成されたフィルム、織布若しくは不織布等の繊維を含む面状体、パルプを含む面状体、又はこれらの積層体等を用いることができる。基材シート10bの材料として用いられる熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン、ポリエステル、ポリビニルアルコール等が挙げられ、安価で加工性が良好であることからポリエチレンが好ましい。
図8に、摩擦低減層10のさらに別の変形例を示す。図8に示されるように、摩擦低減層10全体を、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリアセタール樹脂等の滑性付与可能な物質を含む材料又は滑性付与可能な物質からなる材料で構成されたシート状体とすることもできる。その場合、シリコーン樹脂又はフッ素樹脂からなるシートであると好ましい。この例では、摩擦低減層10の厚さ方向にわたって、ほぼ均一な材料から形成することができるので、装着中に摩擦低減層10の表面に何らかの理由で剥がれたりした場合であっても、層として摩擦低減の作用が失われにくい。
図3、図7及び図8のいずれの例においても、摩擦低減層10又は摩擦低減処理部10aは、連続して設けられていてもよいし、不連続的に、すなわち複数の領域に分けられて並べて設けられていてもよい。
摩擦低減層10のバックシート2に対する静摩擦係数は、同じ条件で測定したバックシート2同士の静摩擦係数の98%以下であると好ましく、90%以下であるとより好ましく、75%以下であるとさらに好ましく、60%以下であるとさらに好ましい。
摩擦低減層10のバックシート2に対する動摩擦係数は、同じ条件で測定したバックシート2同士の動摩擦係数の98%以下であると好ましく、90%以下以下であるとより好ましく、75%以下であるとさらに好ましく、60%以下であるとさらに好ましい。
図3、図7及び図8の例ではいずれも、摩擦低減層10は1層であるが、摩擦低減層10は2層以上設けられていてもよい。その場合、上述の摩擦低減層10の構成のうち2以上を任意に組み合わせることができる。
また、摩擦低減層10の厚みは、50~1000μm程度であってよい。摩擦低減層10が、内側バックシート2A及び外側バックシート2Bの少なくとも一方に形成される場合(図3)には、50~500μmとすることが好ましい。また、摩擦低減層10がシート状体である場合(図7及び図8)には、その厚み(複数のシート状体が含まれる場合はその合計)は100~1000μmとすることが好ましい。
前記内側バックシート2Aは、図2及び図3に示されるように、所定の幅方向中央領域のバックシート接合部12で肌側に積層された構造部材(吸収体4及びトップシート3等)に接合され、その両側のバックシート非接合部11で肌側に積層された構造部材に接合されていない。つまり、内側バックシート2Aは、両側の折り返し部から所定幅部分が全長に亘って肌側の構造部材に接合されないようになっている。このため、外側バックシート2Bが下着に追従して移動したとき、このバックシート非接合部11の幅分だけ可動域が確保でき、外側バックシート2Bが内側バックシート2Aに対して相対的に移動できるようになる。
前記バックシート接合部12は、吸収体4の幅より大きく、生理用ナプキン1の幅より小さい範囲、より詳細には、少なくとも吸収体4の全面を覆うとともに、吸収体4の側縁から幅方向外側に延在するトップシート3及び/又はサイドシート7の所定の側部位置まで設けられている。これによって、吸収体4が内側バックシート2Aによって常に覆われるため、吸収体4に吸収された体液の漏れが防止できる。
前記バックシート非接合部11は、吸収体4の側縁より外側に延在するサイドシート7、又はトップシート3とサイドシート7との積層部分(すなわちサイドフラップ部)に設けられている。体液の漏れを確実に防止するため、好ましくはサイドシート7のみが延在する部分に設けるのがよい。前記バックシート非接合部11の幅は、サイドフラップ部のサイドシート7のみが延在する部分の幅寸法の50~100%程度とするのがよい。
図9及び図10は、本発明に係る生理用ナプキン1の変形例を示したものである。図9及び図10に示されるように、前記サイドフラップ部のほぼ着用者の体液排出部位Hに相当する側部位置に、吸収体4の側縁からの延出量をその前後の部位よりも拡大させた左右一対のウイング状フラップ部W、Wを形成してもよい。また、図示しないが、前記ウイング状フラップ部Wより臀部側(後部側)位置に、吸収体4からの延出量をその前後の部位よりも拡大させた左右一対のヒップホールド用フラップ部を形成してもよい。前記ウイング状フラップ部Wの下着当接面側(バックシート2の外面側)にはウイング用粘着剤層(図示せず)が備えられ、下着に対する装着時に、前記ウイング状フラップ部Wを基端部の折返し線RL位置にて反対側(バックシート2側)に折り返し、下着のクロッチ部分に巻き付けて、前記ウイング用粘着剤層を下着のクロッチ部分の外面に止着する。また、前記ヒップホールド用フラップ部の下着当接面側(バックシート2の外面側)にも同様にヒップホールド用粘着剤層が備えられ、下着に対する装着時に、前記ヒップホールド用粘着剤層を下着の内面に止着し、装着時に着用者の臀部を覆うようになっている。
図9及び図10では、幅方向外側に延出させたバックシート2及びサイドシート7によってウイング状フラップ部Wが形成されているが、少なくともバックシート2を延出させることによりウイング状フラップ部Wが形成されていればよい。
前記ウイング状フラップ部Wを構成する前記バックシート2が内側バックシート2Aと外側バックシート2Bの二重構造からなり、これらの間には前記摩擦低減層10が設けられておらず、ホットメルト接着剤による接着や熱融着などにより互いに接合されている。仮にシリコーン樹脂の塗布などの摩擦低減処理を施した摩擦低減層10を設けた場合、ウイング状フラップ部Wを構成する内側バックシート2Aと外側バックシート2Bとの間でホットメルト接着剤による接着や熱融着などができなくなるか、著しい接合強度の低下を招くため、これらの間には摩擦低減層10を設けないのが好ましい。
前記バックシート2が1枚のシートの両側部をそれぞれ幅方向に折り返して前記二重構造を形成する場合、前記バックシート2は、図10に示されるように、ウイング状フラップ部Wの幅方向外側の端縁で折り返されている。
〔他の形態例〕
上記形態例では、バックシート2が1枚のシートからなり、両側部をそれぞれ幅方向に折り返すことにより、内側バックシート2Aと外側バックシート2Bからなる二重構造を形成していたが、図11に示されるように、内側バックシート2Aと外側バックシート2Bを別体のシートで構成し、これらを両側部で接合することにより、二重構造を形成してもよい。
内側バックシート2Aと外側バックシート2Bの両側部での接合は、両側部での接合部分を残して摩擦低減層10を設けることにより、摩擦低減層10が設けられない両側部においてホットメルト接着剤による接着や熱融着などを行ってもよいし、図11に示されるように、両シートの対向面の全面に摩擦低減層10を設けた上で、両側部をそれぞれ折り返して、摩擦低減層10を設けた面と反対側の面同士でホットメルト接着剤による接着や熱融着などを行ってもよい。
本実施形態例では、内側バックシート2Aと外側バックシート2Bは、同じ素材のシート材を使用してもよいし、異なる素材のシート材を使用してもよい。異なる素材のシート材を使用する場合、少なくとも内側バックシート2Aが不透液性を有すれば、外側バックシート2Bは、プラスチックシートなどの不透液性のシート材でもよいし、不織布などの透液性のシート材でもよい。
本実施形態例では、上記形態例のように内側バックシート2Aの幅方向中央部に折り返し端重なり部14を設ける必要がなく、また、この折り返し端重なり部14を接着する接着部15も設ける必要がない。なお、前記裂け目13は、外側バックシート2Bの幅方向中央部の長手方向両端部に長手方向に沿う切れ込みを形成することにより設けることができる。
1…生理用ナプキン、2…バックシート、2A…内側バックシート、2B…外側バックシート、3…トップシート、4…吸収体、5…被包シート、6…セカンドシート、7…サイドシート、8…ズレ止め粘着剤層、10…摩擦低減層、11…バックシート非接合部、12…バックシート接合部、13…裂け目、14…折り返し端重なり部、15…接着部

Claims (4)

  1. バックシートが内側バックシートと外側バックシートの二重構造からなり、前記内側バックシートと前記外側バックシートとが両側部のみで連結され、前記内側バックシートと前記外側バックシートとの間に摩擦低減層が設けられており、
    前記内側バックシートは、その両側の端縁部が全長に亘って肌側に積層された構造部材に接合されないバックシート非接合部を備え、
    前記外側バックシートは、その幅方向中央部の長手方向両端部にそれぞれ、長手方向に沿う裂け目が形成されていることを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記バックシートは、1枚のシートからなり、両側部がそれぞれ外面側に向けて幅方向に折り返されるとともに、この折り返し部分の折り返し端同士が前記吸収性物品の幅方向中央部で重なる折り返し端重なり部を形成し、
    前記折り返し端重なり部で重なる折り返し端のうち外側の折り返し端には、前記摩擦低減層が設けられておらず、
    前記折り返し端重なり部の折り返し端同士は、長手方向の一部区間に設けられた接着部で互いに接合されるとともに、長手方向の両端部が非接着部とされることにより前記裂け目が形成されている請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記外側バックシートの外面に、前記吸収性物品を下着に固定するためのズレ止め粘着剤層が設けられ、
    前記ズレ止め粘着剤層は、前記外側バックシートの幅方向中央部以外の領域に設けられている請求項1記載の吸収性物品。
  4. 前記吸収性物品の両側に、少なくとも前記バックシートを幅方向外側に延出させたウイング状フラップ部が形成され、
    前記ウイング状フラップ部を構成する前記バックシートが前記内側バックシートと前記外側バックシートの二重構造からなり、これらの間には前記摩擦低減層が設けられておらず、互いに接合されている請求項1記載の吸収性物品。
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