JP2024045851A - シール材、及び該シール材を含む二次電池 - Google Patents
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Abstract
Description
外装容器は、樹脂フィルムにアルミニウム等の金属箔を積層し一体化したラミネートフィルムを袋状あるいはトレー状に成形して用いられる。樹脂フィルムとしては、その優れた絶縁性に加えて、電解液に対する耐溶剤性、シール性から、ポリプロピレン等のポリオレフィンが用いられる。
このような問題を解決する接着組成物として、低温シール性に優れたホットメルト接着剤は有効である。特許文献1には、熱接着可能な軟化点160℃以下の熱接着性樹脂としてエチレン-酢酸ビニル共重合体をシール層として含む電池用ラミネート外包材が開示されている。
[1]下記の成分(A)と成分(B)を含むホットメルト接着組成物からなるシール材。成分(A):エチレン単量体単位と、単一乃至複数の官能基含有モノマー単量体単位とからなるエチレン-官能基含有モノマー共重合体
成分(B):エチレン単量体単位と、αオレフィン単量体単位とからなるエチレン-α-オレフィン共重合体の変性体
[2]前記成分(A)のエチレン-官能基含有モノマー共重合体が、エチレン単量体単位と官能基含有モノマー単量体単位の合計100質量%を基準として、エチレン単量体単位の含有率が65質量%以上85質量%以下であり、官能基含有モノマー単量体単位の含有率が15質量%以上35質量%以下である、[1]に記載のシール材。
[3]前記成分(B)のエチレン-α-オレフィン共重合体の変性体がエチレン単量体単位とα-オレフィン単量体単位の合計100質量%を基準として、エチレン単量体単位の含有率が51質量%以上98質量%以下であり、α-オレフィン単量体単位の含有率が2質量%以上49質量%以下である、[1]又は[2]に記載のシール材。
[4]更に下記成分(C)を含む、[1]~[3]のいずれかに記載のシール材。
成分(C): 粘着付与剤
[5]前記ホットメルト接着組成物のDSCで測定した融解熱量が20J/g以上70J/g以下である、[1]~[4]のいずれかに記載のシール材。
[6]前記成分(A)のDSCで測定される融点が40℃以上90℃以下である、[1]~[5]のいずれかに記載のシール材。
[7]前記成分(B)の変性率が成分(B)100質量%を基準として、0.05質量%以上5.0質量%以下である、[1]~[6]のいずれかに記載のシール材。
[8]前記成分(B)のDSCで測定される融点が40℃以上110℃以下である、[1]~[7]のいずれかに記載のシール材。
[9]前記成分(B)の密度が0.860g/cm3以上0.920g/cm3以下である、[1]又は[2]に記載のシール材。
[10]前記成分(C)の軟化点が40℃以上150℃以下である、[4]~[9]のいずれかに記載のシール材。
[11]前記成分(C)の粘着付与剤が、石油樹脂、ロジン樹脂及びテルペン樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含む、[4]~[10]のいずれかに記載のシール材。
[12]成分(A)と(B)の合計100質量%における成分(A)の含有率が51質量%以上99質量%以下であり、成分(B)の含有率が1質量%以上49質量%以下である、[1]~[11]のいずれかに記載のシール材。
[13]成分(A)と成分(B)の合計100質量部に対し、成分(C)を1質量部以上49質量部以下の割合で含有する、[4]~[12]のいずれかに記載のシール材。
[14]前記ホットメルト接着組成物のMFR(JIS K7210,190℃、2.16kg荷重)が0.5g/10分以上600g/10分以下である、[1]~[13]のいずれかに記載のシール材。
[15]オレフィン系重合体を含むフィルム層を有する外装容器と金属タブリードとが[1]~[14]のいずれかに記載のシール材を介して積層された積層構造を有する二次電池。
[16]前記オレフィン系重合体がプロピレン系重合体である、[15]に記載の二次電池。
[17][1]~[14]のいずれかに記載のシール材と金属タブリードとの積層構造を有する二次電池。
また、本発明によれば、このシール材を用いて、信頼性に優れる(短絡を防げる)と共に、環境負荷の少ない二次電池用部材を提供することができる。
なお、本発明において、「~」を用いてその前後に数値又は物性値を挟んで表現する場合、その前後の値を含むものとして用いることとする。
JIS K7210に準拠して、温度190℃、荷重2.16kg、10分の条件で測定される。
示差走査熱量計(DSC)を用いて測定される。一旦200℃まで温度を上げて熱履歴を消去した後、10℃/分の降温速度で40℃まで温度を降下させ、再び昇温速度10℃/分にて昇温して測定した際の、吸熱ピークトップの温度を融点(℃)とした。
示差走査熱量計(DSC)を用いて測定される。一旦200℃まで温度を上げて熱履歴を消去した後、10℃/分の降温速度で40℃まで温度を降下させ、再び昇温速度10℃/分にて昇温して測定した際の、基準物質との試料の温度差から得られた熱量を融解熱量(mJ/mg)とした。
JIS K7112に準拠して、水中置換法で測定される。
ここで、「単量体単位」とは共重合体の原料単量体に由来して共重合体に導入される繰り返し単位を意味する。
本発明のシール材は、少なくとも下記の成分(A)と成分(B)を含むホットメルト接着組成物(以下、「本発明の接着組成物」と称す場合がある。)からなるもので、オレフィン系重合体層と極性材料層を接着させるシール材として用いられる。なお、極性材料層とは、金属等の極性を有する材料をいい、二次電池では正極材や負極材及びそのリード材
をいう。
成分(A):エチレン単量体単位と、単一乃至複数の官能基含有モノマー単量体単位とからなるエチレン-官能基含有モノマー共重合体
成分(B):エチレン単量体単位と、αオレフィン単量体単位とからなるエチレン-α-オレフィン共重合体の変性体
シール材の形態は、特に限定されるものではなく、フィルムやシート、織布、不織布が挙げられるが、中でも、フィルム又はシート形態が好ましい。
本発明のシール材を構成するホットメルト接着組成物は、少なくとも成分(A)、成分(B)を含むことで、低温シール時でも十分に溶融し、被着体と反応接着することができる。各組成分の機能について説明する。
成分(B)を含むことで、極性材料との接着力を十分なものとすることができる。成分(A)は、低い熱量で溶融し、成分(B)の低温シール時の接着力を高める方向に作用する。また、成分(A)と成分(B)は親和性にも優れるので、ホットメルト接着組成物の凝集力を維持することができる。更に成分(C)の粘着付与剤を含有することで、成分(A)及び成分(B)と相溶し、接着組成物の被着体に対する濡れ性を向上させるとともに、低温シール時における流動性を付与することでより接着力を高める。
ホットメルト接着組成物のDSCで測定される融解熱量は、低温シール時における接着力の観点から、70J/g以下であることが好ましく、68J/g以下であることがより好ましい。一方、耐熱性の観点から、20J/g以上であることが好ましく、25J/g以上であることがより好ましい。
成分(A)は、エチレンから誘導される構成単位を主成分とするエチレン系共重合体であり、官能基含有モノマーを含有することを特徴とする。
メチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジプロピル、マレイン酸ジブチル、等を例示する事ができる。エチレン系不飽和アミド化合物としては、(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-プロピル(メタ)アクリルアミド、N-ブチル(メタ)アクリルアミド、N-ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N-オクチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、等を例示することができる。エチレン系不飽和酸化合物としては(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、等を例示することができる。エチレン系不飽和エーテル化合物としてはメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、等を例示することができる。不飽和カルボン酸無水物化合物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水エンディック酸、無水シトラコン酸、1-ブテン-3,4-ジカルボン酸無水物、炭素数が多くとも18である末端に二重結合を有するアルケニル無水コハク酸、炭素数が多くとも18である末端に二重結合を有するアルカジエニル無水コハク酸等を挙げることができる。これらは2種類以上同時に併用しても差し支えない。このうち、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸が好適に用いられる。エチレン-官能基含有モノマー共重合体の具体例としては、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸エステル多元共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸エステル-無水マレイン酸多元共重合体、又はエチレン-(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸エステル多元共重合体等が挙げられ、一種又は2種以上を混合して用いることができる。
エチレン-官能基含有モノマー共重合体(A)としては、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸エステル-無水マレイン酸多元共重合体が好ましい。
成分(A)の官能基含有モノマー単量体単位の含有率の下限は、極性基材への親和性の観点から15質量%以上が好ましく、20質量%以上であることが好ましい。成分(A)の官能基含有モノマー単量体単位の含有率の上限は、成分(B)への相溶性の観点から35質量%以下が好ましく、33質量%以下であることが好ましい。
以上であることが更に好ましい。また、成分(A)のDSCで測定される融解熱量の上限は、低温シール性の観点から70mJ/mg以下であることが好ましく、65mJ/mg以下であることがより好ましい。
成分(B)は、エチレン単量体単位と、α-オレフィン単量体単位とからなる共重合体の変性体である(以下、「変性エチレン-α-オレフィン共重合体」と称す場合がある)。
成分(B)としては、成分(B)の原料として用いるエチレン-α-オレフィン共重合体(以下、「原料エチレン-α-オレフィン共重合体」と称す場合がある。)に、少なくとも一種の不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体をグラフトした変性エチレン-α-オレフィン共重合体が好適である。
ン酸及び/又はその誘導体を除く処理を行って得られたものを使用してもよい。この処理方法は限定されないが、具体的な例としては、装置下部より気体が吹き込める構造を有する貯蔵タンクに変性エチレン-α-オレフィン共重合体を入れて、ヒーターあるいは熱媒油で装置を100℃程度に加熱し、装置下部より窒素等の不活性気体あるいは空気を吹き込み、6~24時間処理する方法がある。
二軸押出機、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー、ブラベンダーミキサー等を使用することができる。
成分(C)は、粘着付与剤である。成分(C)の粘着付与剤は、常温で固体の非晶性樹脂であり、通常粘着付与樹脂として粘着テープ、塗料及びホットメルト接着剤用分野に用いられており、重合されるモノマー源の違いにより、石油樹脂、ロジン樹脂又はテルペン樹脂などを挙げることができる。
テルが挙げられる。
前記テルペン樹脂としては、ポリテルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂等の芳香族テルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂及びそれらの水素添加物が挙げられる。
なお、粘着付与剤(C)の軟化点は、JIS K-5902-1969に準じて環球法によって測定することができる。
本発明のホットメルト接着組成物は、成分(A)と(B)の合計100質量%における成分(A)の含有率の下限は、低温シール性の観点から、51質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上であることが更に好ましい。成分(A)の含有率の上限は、極性材料との接着力の観点から、99質量%以下であることが好ましく、97質量%以下であることがより好ましく、95質量%以下であることが更に好ましい。
本発明のホットメルト接着組成物は、成分(A)と(B)の合計100質量%における成分(B)の含有率の下限は、極性材料との接着力の観点から、1質量%以上であることが好ましく、3質量%以上であることがより好ましく、5質量%以上であることが更に好ましい。
成分(B)の上限は、低温シール性の観点から、49質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましく、30質量%以下であることが更に好ましい。
成分(C)は、成分(A)、(B)の合計100質量部に対し、1質量部以上49質量部以下の割合で含有するのが好ましい。成分(C)を上記下限値以上含有することで、流動性が向上し、塗工しやすくなり、基材層との濡れ性が良好になることから、基材層への接着力も高くなる。成分(C)を上記上限値以下含有することで、凝集力の低下を抑制し、高い機械強度を保持することができる。またペレット状もしくはシート形状での接着組成物同士の誤着を抑制することができる。
本発明のホットメルト接着組成物は、組成分の合計100質量%中に、不飽和カルボン酸成分を0.025質量%以上含むことが好ましい。
本発明のホットメルト接着組成物の上記不飽和カルボン酸成分の含有率を上記下限値以上とすることで、基材層への接着力を十分に得やすい。ただし、不飽和カルボン酸成分の含有率が多過ぎると凝集し易い傾向になり、ホットメルト接着組成物に含有される成分(A)や成分(C)との相溶性が低下する場合があるので、接着力と相溶性の両立の観点で、樹脂成分100質量%中の不飽和カルボン酸成分の含有率の下限は、0.05質量%以上であることがより好ましい。一方、樹脂成分100質量%中の不飽和カルボン酸成分の含有率の上限は、2.5質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以下であることがより好ましい。
本発明のホットメルト接着組成物には、本発明の効果を著しく妨げない範囲で、上述の成分(A)~(C)以外に添加剤や重合体等(以下、その他の成分という場合がある)を配合することができる。その他の成分は、1種類のみを用いても、2種類以上を任意の組合せと比率で併用してもよい。
これらの中でも、低温シール性の観点からスチレン共重合体又はその水添物(成分(D))を用いることが好ましい。
ただし、本発明のホットメルト接着組成物が前述の成分(A)と成分(B)を含むことによる本発明の効果を有効に得る上で、本発明のホットメルト接着組成物中の全樹脂成分100質量%に含まれるその他の成分として用いる重合体の含有率は34質量%以下が好ましく、30質量%以下であることがより好ましく、20質量%以下であることが更に好ましい。
本発明のホットメルト接着組成物は、上述の各成分を所定の割合で混合することにより得ることができる。
混合の方法については、原料成分が均一に分散すれば特に制限は無い。すなわち、上述
の各原料成分等を同時に又は任意の順序で混合することにより、各成分が均一に分散した組成物を得る。
より均一な混合・分散のためには、所定量の上記原料成分を溶融混合することが好ましく、例えば、本発明の接着組成物の各原料成分等を任意の順序で混合してから加熱したり、全原料成分等を順次溶融させながら混合してもよいし、各原料成分等の混合物をペレット化したり目的成形品を製造する際の成形時に溶融混合してもよい。
本発明のホットメルト接着組成物から得られるシール材は、種々の押出成形や射出成形により製造することができる。中でも大量生産、バリやスリット等の発生によるロス率の観点から射出成形が好ましい。また、本発明のホットメルト接着組成物を単独で使用し、単層シール材とすることができるが、後述する種々の重合体との接着力に優れているので、これら重合体と共押出することにより、一体化した多層シール材とすることもできる。本発明のホットメルト接着組成物を用いたシール材としては、上述した本発明のホットメルト接着組成物からなる層を少なくとも有し、多層シール材の場合は、片面又は両面に本発明の接着組成物層を接するように有するものが挙げられる。
ここで、「シート」と「フィルム」は何れも面状の成形体を意味し、同義である。
ル、銅又はそれらの合金が好適に用いられる。
本発明の二次電池の実施形態は、本発明のシール材と金属タブリードとが積層された積層構造を有するものであってよい。
本発明の二次電池の別の実施形態は、オレフィン系重合体を含むフィルム層を有する外装容器と金属タブリードとが本発明のシール材を介して積層された積層構造を有する二次電池オレフィン系重合体層と極性材料層とが積層された積層構造を有するものであってよい。
このような二次電池において、本発明のシール材は、二次電池用部材として用いることができ、例えば、二次電池用タブリードフィルム(以下、「タブリードフィルム」と称する場合がある)として使用することができる。
ここでタブリードは、電池における正極及び負極と外部の電気の出し入れを行う端子であり、一般的に正極のリードの基材にはアルミニウム、負極のリードの基材にはニッケルめっき銅が用いられ、リードの基材の少なくとも片面にタブリードフィルムが用いられる。以下、図を用いて説明する。
外装容器10の内部には、電解液13が充填されている。
ここで、タブリードとのシール温度としては、シール材が溶融する温度であれば特に限定されないが、好ましくは100以上150℃以下、より好ましくは120℃以上140℃以下である。また、加熱時間も特に限定されないが、好ましくは1秒以上10分以下、より好ましくは1秒以上3分以下である。
以下の実施例及び比較例で用いた原材料、得られた接着組成物及び積層体の測定・評価方法は以下の通りである。
変性エチレン-α-オレフィン共重合体のペレットをプレス成形(200℃)により、厚さ100μmのフィルム状に成形したサンプルを使用し、FT-IR装置(JASCO
FT/IR610、日本分光株式会社製)にて、前述の方法で赤外吸収スペクトル法による変性率を算出した。変性エチレン-α-オレフィン共重合体の変性率とは、変性エチレン-α-オレフィン共重合体の中の不飽和カルボン酸成分の含有率に相当する。なお、ホットメルト接着組成物中の不飽和カルボン酸成分の含有率は、成分(B)の変性エチレン-α-オレフィン共重合体の変性率(グラフト率)とホットメルト接着組成物中の成分(B)の含有割合とから算出した。
密度、MFR、融点、融解熱量は、前述の方法で測定した。
各実施例及び比較例で得られたホットメルト接着組成物のペレットを用いて、下記Tダイ成形して得られた接着シートをホットメルトラミネート法により積層した積層体を用いた。
<接着シートの製造>
口径20mmφの押出機が装着された幅200mmのTダイスを有する押出シート成形機(サーモプラスティックス工業株式会社製TPM-20S型)を用い、溶融する接着組成物の温度が180~230℃、冷却ロール表面温度30℃になるように設定し、接着シートの幅が150mm、層厚みが100μmとなるように、押出量と取速度を調整して単層製膜した。
上記で得られた接着シートを押出方向と垂直方向(TD方向)に50mm×100mmサイズに切断し、無垢アルミ箔(25μm)と重ね合わせて、120℃又は140℃、0.2MPa、圧着時間1秒の条件で加熱圧着してヒートシールフィルム(シール試料)を作製した。
上記で得られたヒートシールフィルムをシール方向と垂直に幅15mmの短冊状に切り出して試験片とし、23℃の恒温雰囲気下にて、速度300mm/min.でTピール剥離試験を行い、接着強度を測定した。ここで、接着強度は、金属(アルミ)と接着組成物の層との界面における接着強度である。接着強度が高いものが良好であるが、3N/15mm以上を実用に足る強度とした。
(3)と同様にして、各実施例及び比較例で得られたホットメルト接着組成物のペレットを用いて、上記Tダイ成形して得られた接着シート(100μm厚み)をホットメルトラミネート法により積層した積層体から短冊状試験片を切り出し、(3)の条件で接着強度を測定した。接着強度が高いものが良好であり、3N/15mm以上を実用に足る強度とした。
以下の実施例及び比較例において、ホットメルト接着組成物の製造に用いた原材料は以下の通りである。
・(A)-1
エチレン-酢酸ビニル共重合体[エチレン単量体単位含有率:72質量%、酢酸ビニル含有率:28質量%、密度:0.95g/cm3、MFR(190℃、荷重2.16kg):15g/10分、融点:68℃、融解熱量:52mJ/mg]を用いた。
・(A)-2
エチレン-(メタ)アクリル酸メチル共重合体[エチレン単量体単位含有率:79量%、(メタ)アクリル酸メチル含有率:21質量%、密度:0.94g/cm3、MFR(190℃、荷重2.16kg):11g/10分、融点:76℃]を用いた。
・(A)-3
エチレン-(メタ)アクリル酸エステル-無水マレイン酸多元共重合体(A)-3として、日本ポリエチレン社製 レクスパールET(商標登録)ET530H[(メタ)アクリル酸エステル含有率:16質量%、密度:0.95g/cm3、MFR(190℃、荷重2.16kg):30g/10分、融点:86℃]を用いた。
変性エチレン-α-オレフィン共重合体(B)として、市販のエチレン-1-オクテン共重合体[1-オクテン含有率:33質量%、密度:0.89g/cm3、MFR(190℃、荷重2.16kg):18g/10分、融点:76℃]を無水マレイン酸によりグラフト変性して得られた変性エチレン-α-オレフィン共重合体[変性率(グラフト率):1.1質量%、MFR(190℃、荷重2.16kg):10g/10分、融点:77℃、融解熱量:46mJ/mg]を用いた。
・(C)-1
粘着付与剤(C)-1として、部分水添芳香族系石油樹脂[軟化点:135℃、密度:1.00g/cm3]を用いた。
・(C)-2
粘着付与剤(C)-2として、完全水添芳香族系石油樹脂[軟化点:140℃、密度:1.00g/cm3]を用いた。
・(D)-1
スチレン共重合体(D)-1として、クラレ社製 「セプトン(商標登録)4033」を用いた。
・(X)-1:BASF社製 リン系酸化防止剤「IRGAFOS(登録商標)168」・(X)-2:BASF社製 フェノール系酸化防止剤「IRGANOX(登録商標)1010」
・(Y):水澤化学工業社製 ブロッキング防止剤 「シルトン(登録商標) JC-50」
<ホットメルト接着組成物の製造>
表1に示す様に(A)-1を89質量部、(B)を11質量部、(C)-1を11質量
部、(X)-1を0.05質量部、(X)-2を0.05質量部、(Y)を0.5質量部の配合量にてドライブレンドして混合し、単軸押出機(IKG社製、PSM50-32(1V)、D=50mmφ、L/D=32)を用い、設定温度180~210℃、スクリュー回転数40~70rpm、押出量15~40kg/hで溶融混練し、ストランドカットにより、接着組成物のペレットを得た。得られた接着組成物のペレットを用いて、前記(1)~(4)の評価を行った。それらの評価結果を表1に示す。
表1に示す配合にした以外は実施例1と同様にして接着組成物のペレットを得た。実施例1と同様に、前記(1)~(4)の評価を行った。それらの評価結果を表1に示す。
表より、本発明のホットメルト樹脂組成物からなるシール材の具体例である実施例1~5は、低温シールにおけるアルミ及びポリプロピレンとの接着力にも優れることが分かる。
10 外装容器
11 タブリード
12 シール材層
13 電解液
Claims (17)
- 下記の成分(A)と成分(B)を含むホットメルト接着組成物からなるシール材。
成分(A):エチレン単量体単位と、単一乃至複数の官能基含有モノマー単量体単位とからなるエチレン-官能基含有モノマー共重合体
成分(B):エチレン単量体単位と、αオレフィン単量体単位とからなるエチレン-α-オレフィン共重合体の変性体 - 前記成分(A)のエチレン-官能基含有モノマー共重合体が、エチレン単量体単位と官能基含有モノマー単量体単位の合計100質量%を基準として、エチレン単量体単位の含有率が65質量%以上85質量%以下であり、官能基含有モノマー単量体単位の含有率が15質量%以上35質量%以下である、請求項1に記載のシール材。
- 前記成分(B)のエチレン-α-オレフィン共重合体の変性体がエチレン単量体単位とα-オレフィン単量体単位の合計100質量%を基準として、エチレン単量体単位の含有率が51質量%以上98質量%以下であり、α-オレフィン単量体単位の含有率が2質量%以上49質量%以下である、請求項1又は2に記載のシール材。
- 更に下記成分(C)を含む、請求項1又は2に記載のシール材。
成分(C): 粘着付与剤 - 前記ホットメルト接着組成物のDSCで測定した融解熱量が20J/g以上70J/g以下である、請求項1又は2に記載のシール材。
- 前記成分(A)のDSCで測定される融点が40℃以上90℃以下である、請求項1又は
2に記載のシール材。 - 前記成分(B)の変性率が成分(B)100質量%を基準として、0.05質量%以上5.0質量%以下である、請求項1又は2に記載のシール材。
- 前記成分(B)のDSCで測定される融点が40℃以上110℃以下である、請求項1又は2に記載のシール材。
- 前記成分(B)の密度が0.860g/cm3以上0.920g/cm3以下である、請求項1又は2に記載のシール材。
- 前記成分(C)の軟化点が40℃以上150℃以下である、請求項4に記載のシール材。
- 前記成分(C)の粘着付与剤が、石油樹脂、ロジン樹脂及びテルペン樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項4に記載のシール材。
- 成分(A)と(B)の合計100質量%における成分(A)の含有率が51質量%以上99質量%以下であり、成分(B)の含有率が1質量%以上49質量%以下である、請求項1又は2に記載のシール材。
- 成分(A)と成分(B)の合計100質量部に対し、成分(C)を1質量部以上49質量部以下の割合で含有する、請求項4に記載のシール材。
- 前記ホットメルト接着組成物のMFR(JIS K7210,190℃、2.16kg荷重)が0.5g/10分以上600g/10分以下である、請求項1又は2に記載のシー
ル材。 - オレフィン系重合体を含むフィルム層を有する外装容器と金属タブリードとが請求項1又は2に記載のシール材を介して積層された積層構造を有する二次電池。
- 前記オレフィン系重合体がプロピレン系重合体である、請求項15に記載の二次電池。
- 請求項1又は2に記載のシール材と金属タブリードとの積層構造を有する二次電池。
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