JP2024044959A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】特性のばらつきを抑制可能な半導体装置及びその製造方法を提供する。【解決手段】実形態に係る半導体装置は、第1電極と、第1導電形の第1半導体領域と、第2導電形の第2半導体領域と、第2導電形の第3半導体領域と、第1導電形の第4半導体領域と、ゲート電極と、第2電極と、を備える。第4半導体領域は、第3半導体領域の上に位置する第1部分と、第1電極から第1半導体領域に向かう第1方向に垂直な第2方向において第1部分と並ぶ第2部分と、を含む。第1部分の第1導電形の不純物濃度は、第2部分の第1導電形の不純物濃度よりも低い。ゲート電極は、第2方向において、ゲート絶縁層を介して第2半導体領域と対面する。第2電極は、第2方向において第2半導体領域の一部及び第3半導体領域と接する接続部を含む。第2電極は、第2半導体領域及び第4半導体領域の上に設けられている。第2電極は、第1部分及び第2部分と接する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、半導体装置及びその製造方法に関する。
Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor(MOSFET)などの半導体装置は、電力変換等の用途に用いられる。半導体装置ごとの特性のばらつきは、小さいことが望ましい。
特開2021-150535号公報
本発明が解決しようとする課題は、特性のばらつきを抑制可能な半導体装置及びその製造方法を提供することである。
実施形態に係る半導体装置は、第1電極と、第1導電形の第1半導体領域と、第2導電形の第2半導体領域と、第2導電形の第3半導体領域と、第1導電形の第4半導体領域と、ゲート電極と、第2電極と、を備える。前記第1半導体領域は、前記第1電極の上に設けられている。前記第2半導体領域は、前記第1半導体領域の上に設けられている。前記第3半導体領域は、前記第2半導体領域の一部の上に設けられている。前記第3半導体領域の第2導電形の不純物濃度は、前記第2半導体領域の第2導電形の不純物濃度よりも高い。前記第4半導体領域は、前記第3半導体領域の上に位置する第1部分と、前記第1電極から前記第1半導体領域に向かう第1方向に垂直な第2方向において前記第1部分と並ぶ第2部分と、を含む。前記第1部分の第1導電形の不純物濃度は、前記第2部分の第1導電形の不純物濃度よりも低い。前記ゲート電極は、前記第2方向において、ゲート絶縁層を介して前記第2半導体領域と対面する。前記第2電極は、前記第2方向において前記第2半導体領域の前記一部及び前記第3半導体領域と接する接続部を含む。前記第2電極は、前記第2半導体領域及び前記第4半導体領域の上に設けられている。前記第2電極は、前記第1部分及び前記第2部分と接する。
第1実施形態に係る半導体装置の一部を示す斜視断面図である。 図1の一部を拡大した断面図である。 第1実施形態に係る半導体装置の一部を示す平面図である。 第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 参考例に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 参考例に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 参考例に係る半導体装置の一部を示す断面図である。 第1実施形態の第1変形例に係る半導体装置の一部を示す断面図である。 第1実施形態の第2変形例に係る半導体装置の一部を示す断面図である。 第1実施形態の第3変形例に係る半導体装置の一部を示す断面図である。 第1実施形態の第4変形例に係る半導体装置の一部を示す断面図である。 第2実施形態に係る半導体装置の一部を示す断面図である。 第2実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 第2実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
以下に、本発明の各実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚さと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
本願明細書と各図において、既に説明したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
以下の説明及び図面において、n、n及びp、pの表記は、各不純物濃度の相対的な高低を表す。すなわち、「+」が付されている表記は、「+」及び「-」のいずれも付されていない表記よりも不純物濃度が相対的に高く、「-」が付されている表記は、いずれも付されていない表記よりも不純物濃度が相対的に低いことを示す。これらの表記は、それぞれの領域にp形不純物とn形不純物の両方が含まれている場合には、それらの不純物が補償しあった後の正味の不純物濃度の相対的な高低を表す。
以下で説明する各実施形態について、各半導体領域のp形とn形を反転させて各実施形態を実施してもよい。
図1は、第1実施形態に係る半導体装置の一部を示す斜視断面図である。
第1実施形態に係る半導体装置100は、MOSFETである。図1に示すように、半導体装置100は、n形(第1導電形)ドリフト領域1(第1半導体領域)、p形(第2導電形)ベース領域2(第2半導体領域)、p形コンタクト領域3(第3半導体領域)、n形ソース領域4(第4半導体領域)、p形コンタクト領域5(第5半導体領域)、n形ドレイン領域6、ゲート電極10、ゲート絶縁層11、絶縁層12、ドレイン電極21(第1電極)、及びソース電極22(第2電極)を含む。なお、図1では、ソース電極22が破線で示されている。
実施形態の説明では、XYZ直交座標系を用いる。ドレイン電極21からn形ドリフト領域1に向かう方向をZ方向(第1方向)とする。Z方向に対して垂直であり、相互に直交する二方向をX方向(第2方向)及びY方向(第3方向)とする。また、説明のために、ドレイン電極21からn形ドリフト領域1に向かう方向を「上」と言い、その反対方向を「下」と言う。これらの方向は、ドレイン電極21とn形ドリフト領域1との相対的な位置関係に基づき、重力の方向とは無関係である。
半導体装置100の下面には、ドレイン電極21が設けられている。n形ドレイン領域6は、ドレイン電極21の上に設けられ、ドレイン電極21と電気的に接続されている。n形ドリフト領域1は、n形ドレイン領域6の上に設けられている。n形ドリフト領域1は、n形ドレイン領域6を介して、ドレイン電極21と電気的に接続されている。n形ドリフト領域1のn形不純物濃度は、n形ドレイン領域6のn形不純物濃度よりも低い。
p形ベース領域2は、n形ドリフト領域1の上に設けられている。p形コンタクト領域3は、p形ベース領域2の一部(コンタクト部分2a)の上に設けられている。p形コンタクト領域3のp形不純物濃度は、p形ベース領域2のp形不純物濃度よりも高い。
形ソース領域4は、p形ベース領域2及びp形コンタクト領域3の上に設けられている。n形ソース領域4は、第1部分4a及び第2部分4bを含む。第1部分4aは、p形コンタクト領域3の上に設けられている。第2部分4bは、第1部分4aとX方向において並んでいる。
ゲート電極10は、X方向において、ゲート絶縁層11を介してp形ベース領域2と対面している。図示した例では、ゲート電極10は、n形ドリフト領域1の一部、p形ベース領域2、及びn形ソース領域4の一部と、ゲート絶縁層11を介して対面している。
ソース電極22は、半導体装置100の上面に設けられ、p形ベース領域2及びn形ソース領域4の上に位置する。ソース電極22は、接続部22aを含む。接続部22aは、下方に向けて延び、X方向においてコンタクト部分2a、p形コンタクト領域3、及びn形ソース領域4と並ぶ。コンタクト部分2a及びp形コンタクト領域3は、X方向において、ゲート電極10と接続部22aとの間に位置する。
形コンタクト領域5は、Z方向においてp形ベース領域2と接続部22aとの間に設けられている。p形コンタクト領域5の一部が、X-Y面において接続部22aの下端の周りに設けられていても良い。p形コンタクト領域5のp形不純物濃度は、p形ベース領域2のp形不純物濃度よりも高い。
形コンタクト領域5は、p形コンタクト領域3よりも下方に位置し、p形コンタクト領域3から離れている。p形コンタクト領域3とp形コンタクト領域5との間には、p形ベース領域2のコンタクト部分2aが位置する。p形コンタクト領域3のp形不純物濃度は、p形コンタクト領域5のp形不純物濃度と同じでも良い。好ましくは、p形コンタクト領域3のp形不純物濃度は、p形コンタクト領域5のp形不純物濃度よりも低い。
接続部22aは、コンタクト部分2a、p形コンタクト領域3、第1部分4a、及びp形コンタクト領域5と接し、これらの半導体領域とソース電極22とが電気的に接続されている。また、ソース電極22は、第1部分4aの上面及び第2部分4bの上面とも接している。ゲート電極10とソース電極22との間には、絶縁層12が設けられている。絶縁層12により、ソース電極22は、ゲート電極10とは電気的に分離されている。
図2は、図1の一部を拡大した断面図である。
形コンタクト領域3及びp形コンタクト領域5のそれぞれは、Z方向において、p形不純物濃度の勾配を有する。図2に示すように、p形コンタクト領域5は、Z方向において、第1位置P1でp形不純物濃度のピークを有する。p形コンタクト領域3は、Z方向において、第2位置P2でp形不純物濃度のピークを有する。
例えば、半導体装置100の一断面において、p形コンタクト領域3及びp形コンタクト領域5のそれぞれの不純物濃度の勾配を、Z方向に沿って測定する。このとき、第1位置P1及び第2位置P2で、p形不純物濃度の最大値がそれぞれ現れる。p形コンタクト領域5と接続部22aとの間の界面から第1位置P1までのZ方向における第1距離D1は、n形ソース領域4の上面から第2位置P2までのZ方向における第2距離D2よりも短いことが好ましい。
形ソース領域4について、第1部分4a及び第2部分4bは、Z方向においてソース電極22と接する。n形ソース領域4は、絶縁層12に覆われた第3部分4cをさらに含んでも良い。第2部分4bは、X方向において、第1部分4aと第3部分4cとの間に位置する。第1部分4aのn形不純物濃度は、第2部分4bのn形不純物濃度よりも低く、第3部分4cのn形不純物濃度よりも低い。
第1部分4aは、p形コンタクト領域3と接している。第2部分4b及び第3部分4cは、p形ベース領域2と接している。図示した例では、p形コンタクト領域3と第1部分4aとの間の第1接合J1は、p形ベース領域2と第2部分4bとの第2接合J2と同じ高さに位置する。「高さ」は、Z方向における位置に対応する。
各要素の寸法関係の一例を説明する。p形コンタクト領域3のZ方向における長さは、p形コンタクト領域5とp形コンタクト領域3との間のZ方向における距離よりも短い。第1部分4aのZ方向における長さL1は、第2部分4bのZ方向における長さL2よりも短い。n形ドリフト領域1とp形ベース領域2との間のpn接合からp形コンタクト領域5の下端までの距離は、p形コンタクト領域5と接続部22aとの間の界面からp形コンタクト領域5の下端までの距離よりも長い。
形コンタクト領域3の外縁は、p形ベース領域2のp形不純物濃度及びp形コンタクト領域3のp形不純物濃度に基づいて決定される。p形コンタクト領域3から離れた位置におけるp形ベース領域2のp形不純物濃度と、p形コンタクト領域3の最大のp形不純物濃度と、の中間値を有する点の集合が、p形コンタクト領域3の外縁に相当する。同様に、p形コンタクト領域5から離れた位置におけるp形ベース領域2のp形不純物濃度と、p形コンタクト領域5の最大のp形不純物濃度と、の中間値を有する点の集合が、p形コンタクト領域5の外縁に相当する。
第2部分4bの上面は、X-Y面に沿う第1面S1を含む。第1部分4aの上面は、X方向及びZ方向に対して傾斜した第2面S2を含む。第2面S2は、第1面S1に連なる。第2面S2は、一方向に平行であっても良いし、図示したように、下方向に向けて凸状に湾曲していても良い。第1部分4aは、さらに、第2面S2に連なる第3面S3を有する。Z方向に対する第3面S3の傾きは、Z方向に対する第2面S2の傾きよりも小さい。第3面S3は、Z方向に平行であっても良い。
図1に示すように、p形ベース領域2、p形コンタクト領域3、n形ソース領域4、p形コンタクト領域5、ゲート電極10、絶縁層12、接続部22aのそれぞれは、Y方向に延び、X方向において複数設けられている。
図3は、第1実施形態に係る半導体装置の一部を示す平面図である。図3は、n形ソース領域4及びゲート電極10を通るX-Y断面における構造を示している。
図3に示すように、1つのp形ベース領域2の上には、1つの接続部22aが位置している。1つのp形コンタクト領域3が、X-Y面に沿って、1つの接続部22aの周りに設けられている。p形コンタクト領域3の幅は、接続部22aの周りにおいて略一定である。1つのp形ベース領域2及び1つのp形コンタクト領域3の上に、X方向において互いに離れた一対のn形ソース領域4が設けられている。
半導体装置100の動作を説明する。
ソース電極22に対してドレイン電極21に正の電圧が印加された状態で、ゲート電極10に閾値以上の電圧が印加される。p形ベース領域2にチャネル(反転層)が形成され、半導体装置100がオン状態となる。電子は、チャネルを通ってソース電極22からドレイン電極21へ流れる。ゲート電極10に印加される電圧が閾値よりも低くなると、p形ベース領域2におけるチャネルが消滅し、半導体装置100がオフ状態になる。
半導体装置100がオフ状態に切り替わると、ソース電極22に対するドレイン電極21の電圧が上昇する。電圧の上昇に伴い、半導体装置100の内部で降伏が生じた際、多量のキャリアが生成される。電子は、n形ドレイン領域6に向けて移動し、ドレイン電極21から排出される。正孔は、p形ベース領域2、p形コンタクト領域3、及びp形コンタクト領域5を通ってソース電極22から排出される。
各構成要素の材料の一例を説明する。
形ドリフト領域1、p形ベース領域2、p形コンタクト領域3、n形ソース領域4、p形コンタクト領域5、及びn形ドレイン領域6は、半導体材料として、シリコン、炭化シリコン、窒化ガリウム、またはガリウムヒ素を含む。半導体材料としてシリコンが用いられる場合、n形不純物として、ヒ素、リン、またはアンチモンを用いることができる。p形不純物として、ボロンを用いることができる。
ゲート電極10は、ポリシリコンなどの導電材料を含む。ゲート絶縁層11及び絶縁層12は、酸化シリコン、窒化シリコン、又は酸窒化シリコンなどの絶縁材料を含む。ドレイン電極21及びソース電極22は、チタン、タングステン、又はアルミニウムなどの金属を含む。
図4(a)~図8(b)は、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
まず、n形半導体層6xとn形半導体層1x(第1不純物領域)を含む半導体基板を用意する。n形半導体層1xは、n形半導体層6xの上に設けられている。フォトリソグラフィ及び反応性イオンエッチング(RIE)により、n形半導体層1xに開口OP0を形成する。熱酸化により、開口OP0の内面及びn形半導体層1xの上面に沿って、絶縁層11xを形成する。図4(a)に示すように、化学気相堆積(CVD)により、絶縁層11xの上に導電層10xを形成する。
化学機械研磨(CMP)及び化学ドライエッチング(CDE)により、導電層10xの上面を後退させる。互いに分断された複数の導電層10xが、複数の開口OP0の中にそれぞれ形成される。n形半導体層1xの上面にp形不純物をイオン注入し、図4(b)に示すように、p形半導体領域2x(第2不純物領域)を形成する。n形半導体層1xからp形半導体領域2xに向かう方向は、Z方向に平行である。
p形半導体領域2xの上面にn形不純物をイオン注入し、n形半導体領域4x(第3不純物領域)を形成する。CVDにより、絶縁層11xの上に、絶縁層12xを形成する。絶縁層12xは、酸化シリコンを含む。図5(a)に示すように、フォトリソグラフィ及びRIEにより、絶縁層11xの一部及び絶縁層12xの一部を除去し、絶縁層11x及び絶縁層12xに開口OP1を形成する。n形半導体領域4xの一部が、開口OP1を通して露出する。開口OP1を形成する際のRIEにより、n形半導体領域4xの露出した部分の上面の位置は、n形半導体領域4xの他の部分の上面の位置よりも低くなる。
ここまでの工程により、n形半導体層1x(第1不純物領域)と、p形半導体領域2x(第2不純物領域)と、n形半導体領域4x(第3不純物領域)と、開口OP1(第1開口)を有する絶縁層11x及び12x(第1絶縁層)と、を含む構造体が作製される。
開口OP1を通して、p形半導体領域2xにp形不純物をイオン注入する。これにより、図5(b)に示すように、p形半導体領域3x(第4不純物領域)が形成される。イオン注入を行う際、p形半導体領域3xにおけるp形不純物濃度のピーク位置がn形半導体領域4xよりも下方に位置するように、加速電圧が調整される。p形半導体領域3xのp形不純物濃度は、p形半導体領域2xのp形不純物濃度よりも高い。また、n形半導体領域4xの露出した部分にも、p形不純物が注入される。このため、n形半導体領域4xの露出した部分のn形不純物濃度が、n形半導体領域4xの他の部分のn形不純物濃度よりも低くなる。
絶縁層11x及び絶縁層12xの表面に沿って、CVDにより、絶縁層12yを形成する。例えば、絶縁層12yは、酸化シリコン又は窒化シリコンを含む。RIEにより、絶縁層12xの上面及び開口OP1の底部に設けられた絶縁層12yを除去する。これにより、図6(a)に示すように、開口OP1の側面にのみ、絶縁層12yが残る。
絶縁層12x及び絶縁層12yをマスクとして用いて、開口OP1を通して、p形半導体領域2xの一部、p形半導体領域3xの一部、及びn形半導体領域4xの一部をRIEにより除去する。これにより、図6(b)に示すように、開口OP2(第2開口)が形成される。開口OP2の幅は、p形半導体領域3xが形成されたときの開口OP1の幅よりも狭い。このため、開口OP2の両側面の一部に、p形半導体領域3xが残る。
開口OP2を通して、p形半導体領域2xにp形不純物をイオン注入する。これにより、図7(a)に示すように、開口OP2の底部にp形半導体領域5x(第5不純物領域)が形成される。イオン注入を行う際、p形半導体領域5xのp形不純物濃度のピークが開口OP2の底面近傍に位置するように、加速電圧が調整される。例えば、p形半導体領域5xを形成するためのイオン注入における加速電圧は、p形半導体領域3xを形成するためのイオン注入における加速電圧よりも低く設定される。
絶縁層12yを除去する。図7(b)に示すように、化学ドライエッチング(CDE)などの等方性のエッチングにより、絶縁層11xの幅及び絶縁層12xの幅を狭くする。これにより、絶縁層11x、絶縁層12x、及び絶縁層12yに覆われていたn形半導体領域4xの一部が露出する。
スパッタリングにより、開口OP1の内面、開口OP2の内面、及び絶縁層12xの上面に沿って、金属層22xを形成する。金属層22xは、チタンを含む。スパッタリングにより、金属層22xの表面に沿って、金属層22yを形成する。金属層22yは、窒化チタンを含む。図8(a)に示すように、金属層22yの上に、開口OP1及び開口OP2を埋め込む金属層22zを形成する。金属層22zは、アルミニウムを含む。金属層22x~22zからなるソース電極22が形成される。
形半導体層6xが所定の厚さになるまで、n形半導体層6xの下面を研削する。図8(b)に示すように、研削されたn形半導体層6xの下面に、アルミニウムのスパッタリングにより、ドレイン電極21を形成する。以上により、第1実施形態に係る半導体装置100が製造される。
図8(b)に示すn形半導体層1xは、図1に示すn形ドリフト領域1に対応する。p形半導体領域2xは、p形ベース領域2に対応する。p形半導体領域3xは、p形コンタクト領域3に対応する。n形半導体領域4xは、n形ソース領域4に対応する。p形半導体領域5xは、p形コンタクト領域5に対応する。n形半導体層6xは、n形ドレイン領域6に対応する。導電層10xは、ゲート電極10に対応する。絶縁層11xの一部は、ゲート絶縁層11に対応する。絶縁層11xの他の一部及び絶縁層12xは、絶縁層12に対応する。
第1実施形態の利点を説明する。
半導体装置100は、n形ドリフト領域1、p形ベース領域2、及びn形ソース領域4からなる寄生バイポーラトランジスタを含む。正孔がp形ベース領域2を通過する際、p形ベース領域2の電位が上昇する。p形ベース領域2とn形ソース領域4との電位差が増大すると、寄生バイポーラトランジスタが動作しうる。寄生バイポーラトランジスタが動作すると、半導体装置100に大電流が流れ、半導体装置100が破壊される。寄生バイポーラトランジスタの動作を抑制するためには、p形ベース領域2とn形ソース領域4との電位差が小さいことが望ましい。
形コンタクト領域5における正孔の伝導度は、p形ベース領域2における正孔の伝導度よりも大きい。p形コンタクト領域5を設けることで、正孔がソース電極22へより排出され易くなり、p形ベース領域2の電位の上昇が抑制される。p形ベース領域2とn形ソース領域4との電位差を小さくできる。また、第1実施形態に係る半導体装置100は、p形コンタクト領域3をさらに備える。p形コンタクト領域3が設けられることで、p形ベース領域2とn形ソース領域4との電位差をより小さくでき、寄生バイポーラトランジスタの動作をさらに抑制できる。
また、寄生バイポーラトランジスタの動作を抑制するためには、n形ソース領域4とp形コンタクト領域5との間の全体に亘ってp形コンタクト領域3を設けることも考えられる。しかし、この場合、半導体装置100の製造工程において、p形コンタクト領域3に含まれるp形不純物がゲート絶縁層11近傍へ拡散し易くなる。p形不純物の拡散は、半導体装置100のオン状態とオフ状態とを切り替えるための電圧の閾値を変動させる。
第1実施形態に係る半導体装置100では、p形コンタクト領域3が、p形コンタクト領域5から離れている。n形ソース領域4近傍の領域では、n形ソース領域4から離れた領域に比べて、電子濃度が高い。より電子濃度が高い領域にp形コンタクト領域3を設けることで、p形不純物の拡散による電圧の閾値の変動を抑制できる。半導体装置100ごとの特性のばらつきを抑制し、半導体装置100の信頼性を向上できる。
さらに、第1実施形態に係る半導体装置100では、n形ソース領域4の第1部分4a及び第2部分4bがソース電極22と接する。p形コンタクト領域3の上に位置する第1部分4aがソース電極22に接するだけでなく、第1部分4aとX方向において並ぶ第2部分4bがソース電極22に接する。これにより、n形ソース領域4とソース電極22との間の電気抵抗を低減し、半導体装置100のオン抵抗を低減できる。また、換言すると、p形コンタクト領域3は、第1部分4aの下にのみ位置するように、X方向においてゲート絶縁層11から離れている。p形コンタクト領域3の幅がより狭いことで、p形コンタクト領域3からのp形不純物の拡散により、ゲート電極10の電圧の閾値が変動することをさらに抑制できる。
また、第1部分4aのn形不純物濃度は、第2部分4bのn形不純物濃度よりも低いことが好ましい。半導体装置100の製造工程において、p形コンタクト領域3及びn形ソース領域4の不純物を加熱して活性化させる際、p形コンタクト領域3及びn形ソース領域4から、p形不純物及びn形不純物がそれぞれ拡散する。n形ソース領域4からp形コンタクト領域3へn形不純物が拡散すると、p形コンタクト領域3のp形不純物濃度が低下し、p形コンタクト領域3の正孔に対する電気抵抗が増大する。この結果、p形ベース領域2とn形ソース領域4との電位差が増大しうる。第1部分4aのn形不純物濃度が第2部分4bのn形不純物濃度よりも低い場合、第1部分4aからp形コンタクト領域3へのn形不純物の拡散量を低減できる。この結果、p形コンタクト領域3のp形不純物濃度の変動を小さくでき、p形コンタクト領域3のp形不純物濃度の低下を抑制できる。半導体装置100ごとの特性のばらつきをさらに抑制し、半導体装置100の信頼性をより一層向上できる。
形コンタクト領域3のp形不純物濃度は、p形コンタクト領域5のp形不純物濃度よりも低いことが好ましい。p形コンタクト領域3のp形不純物濃度がより低いことで、ゲート電極10の電圧の閾値の変動をさらに抑制できる。
図2に示すように、p形コンタクト領域5と接続部22aとの間の界面から第1位置P1までの第1距離D1は、n形ソース領域4の上面から第2位置P2までの第2距離D2よりも短いことが好ましい。第1距離D1が短いほど、第2位置P2をn形ドリフト領域1とp形ベース領域2との間のpn接合から遠ざけることができる。第2位置P2がn形ドリフト領域1とp形ベース領域2との間のpn接合から離れているほど、半導体装置100がオフ状態のときに、p形ベース領域2に空乏層が広がり易くなる。半導体装置100の耐圧を向上させることができる。
第1実施形態に係る製造方法の利点を説明する。
図9(a)~図10(b)は、参考例に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
参考例に係る製造方法では、まず、n形半導体層1x及びn形半導体層6xを含む半導体基板の上に、p形半導体領域2x、n形半導体領域4x、導電層10x、絶縁層11x、及び絶縁層12xを形成する。図9(a)に示すように、フォトリソグラフィ及びRIEにより、絶縁層11xの一部及び絶縁層12xの一部を除去し、開口OP1を形成する。
絶縁層11x及び絶縁層12xをマスクとして用いて、開口OP1を通して、p形半導体領域2xの一部及びn形半導体領域4xの一部をRIEにより除去する。これにより、p形半導体領域2x及びn形半導体領域4xに開口OP2が形成される。等方性のエッチングにより、図9(b)に示すように、絶縁層11xの幅及び絶縁層12xの幅を狭くする。
図10(a)に示すように、開口OP1及び開口OP2を通して、p形半導体領域2x及びn形半導体領域4xにp形不純物をイオン注入する。これにより、図10(b)に示すように、開口OP2の両側面の一部にp形半導体領域3yが形成される。開口OP2の底部にp形半導体領域5yが形成される。その後、図10(b)に示すように、ドレイン電極21及びソース電極22を形成することで、参考例に係る半導体装置100rが製造される。
参考例に係る製造方法によれば、p形半導体領域3y及びp形半導体領域5yを、1つの工程によって形成することができる。半導体装置の製造に必要な工程数を削減でき、半導体装置の生産性を向上できる。
図11は、参考例に係る半導体装置の一部を示す断面図である。
形半導体領域3y及びp形半導体領域5yを同時に形成する場合、p形半導体領域3yのp形不純物濃度のピークの深さは、p形半導体領域5yのp形不純物濃度のピークの深さと同じになる。すなわち、図11に示すように、距離D3が、距離D4と同じになる。距離D3は、p形半導体領域5yと接続部22aとの間の界面から、Z方向におけるp形半導体領域5yのp形不純物濃度のピークの位置P3までの距離である。距離D4は、n形半導体領域4xの上面から、Z方向におけるp形半導体領域3yのp形不純物濃度のピークの位置P3までの距離である。また、p形半導体領域3yのp形不純物濃度も、p形半導体領域5yのp形不純物濃度と実質的に同じとなる。
参考例に係る製造方法及び半導体装置100rは、n形半導体領域4xとソース電極22との間の電気抵抗又は耐圧について、未だ改善の余地がある。n形半導体領域4xとソース電極22との間の電気抵抗の増大を抑えるためには、p形半導体領域3yは、n形半導体領域4xの下方に設けられることが好ましい。すなわち、距離D4は、n形半導体領域4xのZ方向における厚みよりも大きいことが好ましい。距離D4が短いと、p形半導体領域3yがn形半導体領域4xに重なって形成され、n形半導体領域4xとソース電極22との間の電気抵抗が増大するためである。一方、距離D4が長くなると、距離D3も長くなる。すなわち、p形半導体領域5yが、n形ドリフト領域1とp形ベース領域2との間のpn接合に近づく。その結果、半導体装置100rの耐圧が低下する可能性がある。
第1実施形態に係る製造方法によれば、図5(b)及び図7(a)に示すように、p形半導体領域3x及びp形半導体領域5xが、それぞれ異なる工程で形成される。このため、p形半導体領域3x及びp形半導体領域5xのそれぞれのp形不純物濃度とそのピーク位置を個別に最適化できる。このため、参考例に係る製造方法に比べて、n形半導体領域4xとソース電極22との間の電気抵抗を低減し、且つ半導体装置100の耐圧を向上できる。
また、図7(b)に示すように、p形半導体領域3x及びp形半導体領域5xを形成した後に、絶縁層11xの幅及び絶縁層12xの幅を狭めることで、n形半導体領域4xの一部を露出させ、n形半導体領域4xとソース電極22との接触面積を大きくできる。図7(b)に示す工程で露出したn形半導体領域4xの部分は、p形半導体領域3x及びp形半導体領域5xを形成する際に、p形不純物が注入されていない。n形半導体領域4xの当該部分がソース電極22と接触することで、n形半導体領域4xとソース電極22との間の電気抵抗をさらに低減できる。
(第1変形例)
図12は、第1実施形態の第1変形例に係る半導体装置の一部を示す断面図である。
図12に示した第1変形例に係る半導体装置110は、n形ソース領域4の形状について、半導体装置100と差異を有する。具体的には、第1部分4aの下端が、第2部分4bの下端及び第3部分4cの下端よりも下方に位置する。例えば、第1部分4aのZ方向における長さL1が、第2部分4bのZ方向における長さL2よりも長い。第1接合J1が、第2接合J2よりも下方に位置する。
第1変形例によれば、半導体装置100に比べて、n形ソース領域4と接続部22aとの間の接触面積を大きくできる。これにより、n形ソース領域4と接続部22aとの間の電気抵抗を低減でき、半導体装置110のオン抵抗を低減できる。
なお、n形ソース領域4の全体の厚さを大きくした場合でも、n形ソース領域4と接続部22aとの間の接触面積を大きくできる。しかし、この場合、n形ドリフト領域1と第3部分4cとの間の距離(チャネル長)が変化する。チャネル長は、半導体装置ごとに、動作電圧などを考慮して最適化される。動作電圧は、半導体装置110をターンオンするために必要なゲート電極10の電圧の閾値である。チャネル長が変化すると、動作電圧も変化する。例えば、半導体装置110の動作の安定性が低下する。
第1変形例によれば、n形ソース領域4と接続部22aとの間の接触面積を大きくするために、n形ドリフト領域1と第3部分4cとの間の距離を変更する必要が無い。このため、半導体装置110の動作の安定性を保ったまま、半導体装置110のオン抵抗を低減できる。
(第2変形例)
図13は、第1実施形態の第2変形例に係る半導体装置の一部を示す断面図である。
図13に示した第2変形例に係る半導体装置120では、半導体装置100に比べて、p形コンタクト領域3が、より上方に位置する。第1部分4aの下端が、第2部分4bの下端及び第3部分4cの下端よりも上方に位置する。第1接合J1が、第2接合J2よりも上方に位置する。
第2変形例によれば、半導体装置100に比べて、n形ソース領域4と接続部22aとの間の接触面積が小さくなるため、n形ソース領域4と接続部22aとの間の電気抵抗が増加しうる。その一方で、p形コンタクト領域3が、より電子濃度の高い領域に設けられるため、半導体装置100に比べて、p形不純物の拡散による電圧の閾値の変動をさらに抑制できる。この結果、半導体装置100に比べて、半導体装置120ごとの特性のばらつきをより抑制でき、半導体装置120の信頼性をさらに向上できる。
また、第2変形例においても、p形コンタクト領域5と接続部22aとの間の界面から第1位置P1までの第1距離D1は、n形ソース領域4の上面から第2位置P2までの第2距離D2よりも短い。このため、半導体装置120の耐圧を向上させることができる。
(第3変形例)
図14は、第1実施形態の第3変形例に係る半導体装置の一部を示す断面図である。
図14に示した第3変形例に係る半導体装置130は、半導体装置100と比べて、導電部15をさらに備える。導電部15は、絶縁部16を介してn形ドリフト領域1の中に設けられている。
ゲート電極10は、導電部15の上に設けられている。ゲート電極10は、導電部15から離れている。例えば図14に示すように、導電部15は、Y方向に延びている。導電部15のY方向における端部が、上方に引き上げられ、ソース電極22と電気的に接続されている。
又は、導電部15は、絶縁部16の中において、ゲート電極10と接していても良い。この場合、導電部15は、ソース電極22とは電気的に分離される。
半導体装置130は、半導体装置100と同様に、MOSFETとして動作する。さらに、半導体装置130では、オフ状態に切り替わったとき、n形ドリフト領域1と導電部15との間の電位差の増大に応じて、n形ドリフト領域1と絶縁部16との界面からn形ドリフト領域1に向けて空乏層が広がる。この空乏層の広がりにより、半導体装置130の耐圧を高めることができる。又は、半導体装置130の耐圧を維持したまま、n形ドリフト領域1におけるn形不純物濃度を高め、半導体装置130のオン抵抗を低減できる。
(第4変形例)
図15は、第1実施形態の第4変形例に係る半導体装置の一部を示す断面図である。
図15に示した第4変形例に係る半導体装置140は、p形コンタクト領域5を含んでいない点で半導体装置100と異なる。
形コンタクト領域5が省略される場合、p形ベース領域2からソース電極22への正孔の電導度が低下しうる。一方、高濃度のp形半導体領域が省略されることで、n形ドリフト領域1とp形ベース領域2との間のpn接合近傍における電界強度を低下させることができる。例えば、pn接合近傍におけるアバランシェ降伏の発生を抑制でき、アバランシェ降伏によるキャリアの生成が抑制される。この結果、半導体装置140における寄生バイポーラトランジスタの動作を抑制できる。半導体装置140が破壊されることをさらに抑制できる。
上述した各変形例に係る構造は、適宜組み合わせても良い。具体的には、半導体装置110又は120が、導電部15及び絶縁部16をさらに備えても良い。半導体装置110~130において、p形コンタクト領域5が省略されても良い。
(第2実施形態)
図16は、第2実施形態に係る半導体装置の一部を示す断面図である。
第2実施形態係る半導体装置200は、p形ベース領域2及びp形コンタクト領域3の形状について、第1実施形態に係る半導体装置100と差異を有する。
図16に示すように、p形ベース領域2は、第1サブ領域r1及び第2サブ領域r2を含む。第1サブ領域r1は、p形コンタクト領域5よりも上方に位置する。p形コンタクト領域3は、第1サブ領域r1の一部の上に設けられている。第2サブ領域r2は、p形コンタクト領域3よりも上方に位置する。p形コンタクト領域3は、n形ソース領域4及びp形コンタクト領域5から離れている。
接続部22aは、X方向において、第1サブ領域r1、p形コンタクト領域3、第2サブ領域r2、及びn形ソース領域4と並んでいる。第2サブ領域r2の幅は、第1サブ領域r1の幅よりも狭い。このため、接続部22aの下部の幅は、接続部22aの上部の幅よりも狭くなっている。
図17(a)、図17(b)、及び図18は、第2実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
まず、図4(a)~図5(a)に示す例と同様に、開口OP1を形成する。このとき、n形半導体領域4xを貫通する開口OP1が形成される。開口OP1の底部では、p形半導体領域2xが露出する。
絶縁層12xをマスクとして用いて、開口OP1の底部にp形不純物をイオン注入し、p形半導体領域3xを形成する。図17(b)に示すように、絶縁層12xの上面及び開口OP1の内面に沿って、CVDにより、絶縁層12yを形成する。
RIEにより、絶縁層12xの上面及び開口OP1の底部に設けられた絶縁層12yを除去する。絶縁層12x及び絶縁層12yをマスクとして用いて、開口OP1を通して、p形半導体領域2xの一部及びp形半導体領域3xの一部をRIEにより除去する。これにより、開口OP1の底部に、開口OP2が形成される。開口OP2を通して、p形半導体領域2xにp形不純物をイオン注入し、図18に示すように、p形半導体領域5xを形成する。
その後は、図7(b)~図8(b)に示す例と同様に、絶縁層12yを除去する。絶縁層11xの幅及び絶縁層12xの幅を狭くする。ソース電極22及びドレイン電極21を形成する。以上の工程により、第2実施形態に係る半導体装置200が製造される。
第2実施形態によれば、p形コンタクト領域3を、ゲート絶縁層11からより離れた位置に形成できる。このため、p形コンタクト領域3に含まれるp形不純物の拡散による、電圧の閾値の変動を抑制できる。この結果、半導体装置200ごとの特性のばらつきを抑制でき、半導体装置200の信頼性を向上できる。
また、p形コンタクト領域3は、n形ソース領域4から離れている。p形コンタクト領域3を形成する際、n形ソース領域4のn形不純物濃度への影響が小さい。このため、参考例に係る半導体装置に比べて、n形ソース領域4とソース電極22との間の電気抵抗を低減でき、半導体装置200のオン抵抗を低減できる。
具体的には、図17(b)に示すように、p形半導体領域3xを形成する際、n形半導体領域4xにp形不純物が注入されない。このため、n形半導体領域4xのn形不純物濃度の低下を抑制できる。
第2実施形態にも、第1実施形態に係る各変形例の構造を適用可能である。例えば、半導体装置200が、導電部15及び絶縁部16を備えていても良い。半導体装置200において、p形コンタクト領域5が省略されても良い。
実施形態に係る発明は、以下の構成を含みうる。
(構成1)
第1電極と、
前記第1電極の上に設けられた第1導電形の第1半導体領域と、
前記第1半導体領域の上に設けられた第2導電形の第2半導体領域と、
前記第2半導体領域の一部の上に設けられ、前記第2半導体領域よりも高い第2導電形の不純物濃度を有する第2導電形の第3半導体領域と、
前記第3半導体領域の上に位置する第1部分と、前記第1電極から前記第1半導体領域に向かう第1方向に垂直な第2方向において前記第1部分と並ぶ第2部分と、を含み、前記第1部分の第1導電形の不純物濃度が前記第2部分の第1導電形の不純物濃度よりも低い、第1導電形の第4半導体領域と、
前記第2方向において、ゲート絶縁層を介して前記第2半導体領域と対面するゲート電極と、
前記第2方向において前記第2半導体領域の前記一部及び前記第3半導体領域と接する接続部を含み、前記第2半導体領域及び前記第4半導体領域の上に設けられ、前記第1部分及び前記第2部分と接する第2電極と、
を備えた半導体装置。
(構成2)
前記第1方向において前記第2半導体領域と前記接続部との間に設けられた第2導電形の第5半導体領域をさらに備え、
前記第5半導体領域の第2導電形の不純物濃度は、前記第2半導体領域の第2導電形の不純物濃度よりも高く、
前記第3半導体領域は、前記第5半導体領域から離れている、構成1に記載の半導体装置。
(構成3)
前記第3半導体領域の第2導電形の不純物濃度は、前記第5半導体領域の第2導電形の不純物濃度よりも低い、構成2に記載の半導体装置。
(構成4)
前記第5半導体領域は、前記第1方向において、第1位置で第2導電形の不純物濃度のピークを有し、
前記第3半導体領域は、前記第1方向において、第2位置で第2導電形の不純物濃度のピークを有し、
前記第5半導体領域と前記接続部との間の界面から前記第1位置までの前記第1方向における第1距離は、前記第4半導体領域の上面から前記第2位置までの前記第1方向における第2距離よりも短い、構成2又は3に記載の半導体装置。
(構成5)
前記第1部分の下端は、前記第2部分の下端よりも下方に位置する、構成1~4のいずれか1つに記載の半導体装置。
(構成6)
前記第1部分の上面は、前記第1方向及び前記第2方向に対して傾斜し、
前記第2部分の上面は、前記第1方向に沿う、構成1~5のいずれか1つに記載の半導体装置。
(構成7)
前記第3半導体領域は、前記第1方向に垂直な第1面に沿って前記接続部の周りに設けられた、構成1~6のいずれか1つに記載の半導体装置。
以上で説明した実施形態によれば、オン抵抗を低減可能な半導体装置及びその製造方法が提供される。
以上で説明した各実施形態における、各半導体領域の間の不純物濃度の相対的な高低については、例えば、SCM(走査型静電容量顕微鏡)を用いて確認することが可能である。なお、各半導体領域におけるキャリア濃度は、各半導体領域において活性化している不純物濃度と等しいものとみなすことができる。従って、各半導体領域の間のキャリア濃度の相対的な高低についても、SCMを用いて確認することができる。また、各半導体領域における不純物濃度については、例えば、SIMS(二次イオン質量分析法)により測定することが可能である。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1:n形ドリフト領域、 1x:n形半導体層、 2:p形ベース領域、 2a:コンタクト部分、 2x:p形半導体領域、 3:p形コンタクト領域、 3x,3y:p形半導体領域、 4:n形ソース領域、 4a:第1部分、 4b:第2部分、 4c:第3部分、 4x:n形半導体領域、 5:p形コンタクト領域、 5x,5y:p形半導体領域、 6:n形ドレイン領域、 6x:n形半導体層、 10:ゲート電極、 10x:導電層、 11:ゲート絶縁層、 11x:絶縁層、 12,12x,12y:絶縁層、 15:導電部、 16:絶縁部、 21:ドレイン電極、 22:ソース電極、 22a:接続部、 22x~22z:金属層、 100,100r,110~130,200:半導体装置、 D1:第1距離、 D2:第2距離、 D3,D4:距離、 J1:第1接合、 J2:第2接合、 OP0~OP2:開口、 P1:第1位置、 P2:第2位置、 S1:第1面、 S2:第2面、 S3:第3面、 r1:第1サブ領域、 r2:第2サブ領域

Claims (10)

  1. 第1電極と、
    前記第1電極の上に設けられた第1導電形の第1半導体領域と、
    前記第1半導体領域の上に設けられた第2導電形の第2半導体領域と、
    前記第2半導体領域の一部の上に設けられ、前記第2半導体領域よりも高い第2導電形の不純物濃度を有する第2導電形の第3半導体領域と、
    前記第3半導体領域の上に位置する第1部分と、前記第1電極から前記第1半導体領域に向かう第1方向に垂直な第2方向において前記第1部分と並ぶ第2部分と、を含み、前記第1部分の第1導電形の不純物濃度が前記第2部分の第1導電形の不純物濃度よりも低い、第1導電形の第4半導体領域と、
    前記第2方向において、ゲート絶縁層を介して前記第2半導体領域と対面するゲート電極と、
    前記第2方向において前記第2半導体領域の前記一部及び前記第3半導体領域と接する接続部を含み、前記第2半導体領域及び前記第4半導体領域の上に設けられ、前記第1部分及び前記第2部分と接する第2電極と、
    を備えた半導体装置。
  2. 前記第1方向において前記第2半導体領域と前記接続部との間に設けられた第2導電形の第5半導体領域をさらに備え、
    前記第5半導体領域の第2導電形の不純物濃度は、前記第2半導体領域の第2導電形の不純物濃度よりも高く、
    前記第3半導体領域は、前記第5半導体領域から離れている、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第3半導体領域の第2導電形の不純物濃度は、前記第5半導体領域の第2導電形の不純物濃度よりも低い、請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記第5半導体領域は、前記第1方向において、第1位置で第2導電形の不純物濃度のピークを有し、
    前記第3半導体領域は、前記第1方向において、第2位置で第2導電形の不純物濃度のピークを有し、
    前記第5半導体領域と前記接続部との間の界面から前記第1位置までの前記第1方向における第1距離は、前記第4半導体領域の上面から前記第2位置までの前記第1方向における第2距離よりも短い、請求項2に記載の半導体装置。
  5. 前記第1部分の下端は、前記第2部分の下端よりも下方に位置する、請求項1~4のいずれか1つに記載の半導体装置。
  6. 前記第1部分の上面は、前記第1方向及び前記第2方向に対して傾斜し、
    前記第2部分の上面は、前記第1方向に沿う、請求項1~4のいずれか1つに記載の半導体装置。
  7. 前記第3半導体領域は、前記第1方向に垂直な第1面に沿って前記接続部の周りに設けられた、請求項1~4のいずれか1つに記載の半導体装置。
  8. 第1電極と、
    前記第1電極の上に設けられた第1導電形の第1半導体領域と、
    前記第1半導体領域の上に設けられた第2導電形の第2半導体領域と、
    前記第2半導体領域の一部の上に設けられ、前記第2半導体領域よりも高い第2導電形の不純物濃度を有する第2導電形の第3半導体領域と、
    前記第2半導体領域及び前記第3半導体領域の上に設けられた第1導電形の第4半導体領域と、
    前記第1電極から前記第1半導体領域に向かう第1方向に垂直な第2方向において、ゲート絶縁層を介して前記第2半導体領域と対面するゲート電極と、
    前記第2方向において、前記第2半導体領域の前記一部及び前記第3半導体領域と接する接続部を含み、前記第2半導体領域及び前記第4半導体領域の上に設けられた第2電極と、
    前記第1方向において前記第2半導体領域と前記接続部との間に設けられ、前記第3半導体領域から離れ、前記第2半導体領域よりも高い第2導電形の不純物濃度を有する第2導電形の第5半導体領域と、
    を備え、
    前記第5半導体領域と前記接続部との間の界面から、前記第1方向における前記第5半導体領域の第2導電形の不純物濃度のピーク位置までの第1距離は、前記第4半導体領域の上面から、前記第1方向における前記第3半導体領域の第2導電形の不純物濃度のピーク位置までの第2距離よりも短い、半導体装置。
  9. 第1導電形の第1不純物領域と、前記第1不純物領域の上に設けられた第2導電形の第2不純物領域と、前記第2不純物領域の上に設けられた第1導電形の第3不純物領域と、前記第3不純物領域の上に設けられ、第1開口を有する第1絶縁層と、を含む構造体に対して、前記第1開口を通して前記第2不純物領域に第2導電形の不純物をイオン注入することで、前記第2不純物領域よりも高い第2導電形の不純物濃度を有する第2導電形の第4不純物領域を、前記第3不純物領域の下方に形成する工程と、
    前記第1開口を通して、前記第2不純物領域の一部、前記第3不純物領域の一部、及び前記第4不純物領域の一部を除去することで、第2開口を形成する工程と、
    前記第2開口を通して前記第2不純物領域に第2導電形の不純物をイオン注入することで、前記第2不純物領域よりも高い第2導電形の不純物濃度を有する第2導電形の第5不純物領域を、前記第4不純物領域から離れた位置に形成する工程と、
    を備えた、半導体装置の製造方法。
  10. 第1電極と、
    前記第1電極の上に設けられた第1導電形の第1半導体領域と、
    第1サブ領域と、前記第1サブ領域の上に位置する第2サブ領域と、を含み、前記第1半導体領域の上に設けられた第2導電形の第2半導体領域と、
    前記第1サブ領域の一部の上に設けられ、前記第2サブ領域よりも下方に位置し、前記第2半導体領域よりも高い第2導電形の不純物濃度を有する第2導電形の第3半導体領域と、
    前記第2サブ領域の上に設けられた第1導電形の第4半導体領域と、
    前記第1電極から前記第1半導体領域に向かう第1方向に垂直な第2方向において、ゲート絶縁層を介して前記第2半導体領域と対面するゲート電極と、
    前記第2方向において前記第1サブ領域、前記第2サブ領域、及び前記第3半導体領域と接する接続部を含み、前記第2半導体領域及び前記第4半導体領域の上に設けられた第2電極と、
    を備えた半導体装置。
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