JP2024044458A - 採取キット及び採取方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】血液製剤の培養検査を効率的に行うための採取キット及び採取方法を提供する。【解決手段】採取キット10は、採取対象物を収容した医療用バッグが接続される流入チューブ12と、第1収容室31及び第2収容室32を有する収容部14と、収容部14から空気を排出するエアベント16と、第1培養ボトルB1と接続可能な第1アダプタ21と、第2培養ボトルB2と接続可能な第2アダプタ22とを備える。流入チューブ12は、第2収容室32に接続される。収容部14の上部に、第1収容室31と第2収容室32とを連通させる連通路33が形成され、連通路33に親水性フィルタ24が配置されている。採取方法では、採取キット10を用いて採取対象物を第1培養ボトルB1と第2培養ボトルB2とに採取する。【選択図】図1

Description

本発明は、採取対象物を培養ボトルに移送するための採取キット及び採取方法に関する。
血液製剤には、赤血球製剤、血漿製剤、血小板製剤、及び全血製剤がある。血液製剤は、患者が必要とする成分を含む製剤が輸血に利用される。血液製剤は、医療用バッグに収容された状態で保管及び輸送が行われる。血液製剤は、安全性を担保するために、少量の試料を採取して培養検査を行う場合がある。培養検査は、試料を培養ボトルに採取し、その培養ボトルを細菌の増殖に好適な環境に置くことで、病原体の有無を検出する。
例えば血小板製剤の検査は以下の手順で行われる。血小板製剤を収容する医療用バッグ(以下、血小板バッグと呼ぶ)に、小容量の採取バッグが接続される。その後、血小板バッグの血小板製剤の一部は、採取バッグに移送される。次に、採取バッグは、血小板バッグから切り離される。
次に、採取バッグは、クリーンベンチに運ばれる。クリーンベンチにおいて、血小板製剤は、採取バッグから血液培養ボトルに注入される。注入に先立って、サンプル採取管から延びるチューブに採取バッグのチューブが接続される。サンプル採取管の目盛を目安にして、規定量の血小板製剤が、採取バッグからサンプル採取管に移送される。
その後、作業者は、サンプル採取管の目盛を目視しつつ、サンプル採取管のバルブを操作して、サンプル採取管から血液培養ボトルに規定量の血小板製剤を移送する。培養検査では、嫌気培養と好気培養とが行われる。そのため血小板製剤は、嫌気培養に用いる培養ボトルと、好気培養に用いる培養ボトルとに分注される。その後、各培養ボトルは、培養装置にセットされ、所定期間、培養検査に供される。
例えば、特許文献1は、医療用バッグから試料を採取するための採取キットを開示する。
米国特許第8777921号明細書
血液製剤の培養検査を大量に行う場合、培養検査の作業効率の向上が求められる。従来の検査手順は、上記のように血液製剤バッグから培養ボトルに血液製剤を分注するまでの工程で、採取バッグ及びサンプル採取管の脱着作業が必要となり、作業が煩雑である。また、従来の採取キットでは、作業者が採取キットの取り扱いに不慣れである場合、エアベントを介して大量の空気が嫌気性菌用培養ボトルに混入する可能性がある。従来の採取キットでは、血液製剤を2本の培養ボトルに同時に採取することができない。
本発明は、上述した課題を解決することを目的とする。
(1)本発明の第1の態様は、採取対象物を収容した医療用バッグが接続される流入チューブと、前記流入チューブの下流に接続され、前記採取対象物を収容可能な第1収容室及び第2収容室を有する収容部と、前記第1収容室の上部に接続され、前記収容部から空気を排出するエアベントと、前記第1収容室と連通し、第1培養ボトルと接続可能な第1アダプタと、前記第2収容室と連通し、第2培養ボトルと接続可能な第2アダプタと、を備え、前記流入チューブは、前記第2収容室に接続され、前記収容部の上部に、前記第1収容室と前記第2収容室とを連通させる連通路が形成され、前記連通路に親水性フィルタが配置されている、採取キットである。
採取キットを用いて培養ボトルへと採取対象物を採取する作業において、チューブ同士の接合及び分離回数を最小限に抑えることができるため、作業効率に優れる。また、第1収容室と第2収容室とを連通させる連通路に親水性フィルタが配置されているため、第1収容室から第2収容室へと空気が流入することが防止される。このため、第2培養ボトルが嫌気性菌用培養ボトルである場合に、嫌気性菌用培養ボトルに大量の空気が混入するリスクを低減することができる。第1培養ボトルに対する第1アダプタの接続と、第2培養ボトルに対する第2アダプタの接続とを同時に行えば、2本の培養ボトルに同時に採取対象物を採取することができる。
(2)上記項目(1)記載の採取キットにおいて、前記収容部は、前記第1収容室と前記第2収容室とを区画する隔壁を有し、前記隔壁の上端に前記親水性フィルタが固定されてもよい。
これにより、第1収容室と第2収容室とが親水性フィルタを介して連通する構造を有する収容部を簡素な構成で構築することができる。
(3)上記項目(1)又は(2)記載の採取キットにおいて、前記流入チューブは、前記親水性フィルタから水平方向に離れた箇所で前記第2収容室に接続してもよい。
これにより、流入チューブから第2収容室へと採取対象物が流入する際に、第2収容室から第1収容室へと空気を確実に排出することができる。
(4)上記項目(1)又は(2)記載の採取キットにおいて、前記第1収容室と前記第2収容室とが、一体となって前記収容部を形成してもよい。
(5)本発明の第2の態様は、採取キットを用いて採取対象物を2つの培養ボトルに採取する採取方法であって、前記採取キットは、採取対象物を収容した医療用バッグが接続される流入チューブと、前記流入チューブの下流に接続され、前記採取対象物を収容可能な第1収容室及び第2収容室を有する収容部と、前記第1収容室の上部に接続され、前記収容部から空気を排出するエアベントと、前記第1収容室と連通し、第1培養ボトルと接続可能な第1アダプタと、前記第2収容室と連通し、第2培養ボトルと接続可能な第2アダプタと、を備え、前記流入チューブは、前記第2収容室に接続され、前記収容部の上部に、前記第1収容室と前記第2収容室とを連通させる連通路が形成され、前記連通路に親水性フィルタが配置され、前記採取方法は、前記医療用バッグを前記流入チューブに接合する接合工程と、前記流入チューブを介して、前記第1収容室及び第2収容室に前記採取対象物を導入する導入工程と、前記第1アダプタに前記第1培養ボトルを接続して、前記第1収容室から前記第1培養ボトルへと前記採取対象物を移送する第1移送工程と、前記第2アダプタに前記第2培養ボトルを接続して、前記第2収容室から前記第2培養ボトルへと前記採取対象物を移送する第2移送工程と、を有する採取方法である。
(6)上記項目(5)記載の採取方法において、前記第1移送工程を前記第2移送工程よりも前に行ってもよい。
(7)上記項目(5)記載の採取方法において、前記第1移送工程と前記第2移送工程とを同時に行ってもよい。
本発明によれば、採取キットを用いて培養ボトルへと採取対象物を採取する作業において、チューブ同士の接合及び分離回数を最小限に抑えることができるため、作業効率に優れる。また、第1収容室と第2収容室とを連通させる連通路に親水性フィルタが配置されているため、第1収容室から第2収容室へと空気が流入することが防止される。このため、第2培養ボトルが嫌気性菌用培養ボトルである場合に、嫌気性菌用培養ボトルに大量の空気が混入するリスクを低減することができる。第1培養ボトルに対する第1アダプタの接続と、第2培養ボトルに対する第2アダプタの接続とを同時に行えば、2本の培養ボトルに同時に採取対象物を採取することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る採取キットの全体概略図である。 図2は、採取キットの使用方法を説明する第1の図である。 図3は、採取キットの使用方法を説明する第2の図である。 図4は、採取キットの使用方法を説明する第3の図である。 図5は、採取キットの使用方法を説明する第4の図である。 図6は、採取キットの使用方法を説明する第5の図である。 図7は、採取キットの別の使用方法を説明する図である。
図1に示す本実施形態に係る採取キット10は、採取対象物である血液製剤を培養ボトルB1、B2に移送するために使用される。採取キット10は、例えば、血液製剤を製造する血液センター等の事業所において、製剤の安全性を確認するための培養試験に用いられる。培養試験では、嫌気性菌の培養及び好気性菌の培養の試験が行われる。したがって、培養試験には、好気培養のための培養ボトルB1(以下、「第1培養ボトルB1」ともいう)と、嫌気培養のための培養ボトルB2(以下、「第2培養ボトルB2」ともいう)との2本の培養ボトルが用いられる。採取キット10は、液体状の試料(血小板製剤)を採取し、所定量ずつ2本の培養ボトルB1、B2に分注するために使用される。
以下、本実施形態では、血液製剤として血小板製剤を使用する例について説明するが、採取キット10によって採取される血液製剤は、赤血球製剤、血漿製剤又は全血製剤でもよい。
採取キット10は、流入チューブ12と、収容部14と、エアベント16と、第1アダプタ21と、第2アダプタ22とを備える。採取キット10において、使用時の配置状態に基づいて、流入チューブ12及びエアベント16が位置する方向を上側又は上方と呼び、第1アダプタ21及び第2アダプタ22が位置する方向を下側又は下方と呼ぶ。
流入チューブ12は、例えば、塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂よりなる半透明の医療用チューブである。流入チューブ12は、例えば無菌接合装置やチューブシーラー等によって、内部を外気に曝すことなく他の医療用チューブとの接続又は分離が可能である。流入チューブ12は、上流側の第1端部121と下流側の第2端部122とを有する。第1端部121は、初期状態において溶着されて封止されている。第2端部122は、収容部14の上端に接続されている。
収容部14は、流入チューブ12の下流端(第2端部122)に接続されている。収容部14は、硬質素材で形成されている。収容部14の構成材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、環状ポリオレフィン、ポリアセタール樹脂等の硬質樹脂材料が挙げられる。収容部14は、採取対象物を収容可能な第1収容室31及び第2収容室32を有する。第1収容室31と第2収容室32とが、一体となって収容部14を形成している。収容部14は、例えば、約20mLの容量を有する。第1収容室31は、所定量(例えば、約10mL)の血小板製剤を収容する容積を有する。第2収容室32は、所定量(例えば、約10mL)の血小板製剤を収容する容積を有する。第1収容室31と第2収容室32の容量は互いに同じである。第2収容室32に流入チューブ12が接続されている。
収容部14の上部に、第1収容室31と第2収容室32とを連通させる連通路33が形成されている。連通路33に親水性フィルタ24が配置されている。収容部14は、第1収容室31と第2収容室32とを区画する隔壁26を有する。隔壁26は、収容部14の下部(底部)から上方に向かって延びる。隔壁26の上端に親水性フィルタ24が固定されている。親水性フィルタ24は、濡れることで気体を通過させにくくする性質を有する。
流入チューブ12は、親水性フィルタ24から水平方向に離れた箇所で第2収容室32に接続している。流入チューブ12を介して血小板製剤が第2収容室32内に流入する際に血小板製剤が親水性フィルタ24に直接接触することがないように、流入チューブ12が親水性フィルタ24から離れていることが好ましい。本実施形態では、流入チューブ12は、収容部14の上部の角部14c(第1収容室31とは反対側の角部)に接続されている。
エアベント16は、第1収容室31の上部に接続され、収容部14からエアを排出する。エアベント16は、ベント本体を構成する通気筒161と、通気筒161の開口部を開閉可能な蓋162とを有する。通気筒161の内側に無菌フィルタ163が配置されている。蓋162は、通気筒161の開口部を気密に閉じることができる。蓋162を開けると第1収容室31が大気開放される。蓋162を閉じると収容部14の外部から第1収容室31への大気の流入が阻止される。
第1アダプタ21は、第1収容室31と連通し、第1培養ボトルB1と接続可能である。第1アダプタ21は、第1培養ボトルB1の頭部を収容可能な収容筒34と、収容筒34の内側に配置された管状の針部36を有する移送管38と、針部36を覆うゴムカバー40とを備える。収容筒34は、開閉可能な蓋341を有する。なお、蓋341は設けられなくてもよい。蓋341が設けられない場合、収容筒34の開口部が薄膜フィルム等の封止体でシールされてよい。使用時に封止体を剥がすことで、収容筒34を開放することができる。針部36は、第1培養ボトルB1の頭部に装着されたゴム栓に穿刺可能である。第1アダプタ21の針部36が第1培養ボトルB1のゴム栓を貫通すると、第1培養ボトルB1と第1収容室31とが連通する。針部36が第1培養ボトルB1のゴム栓に穿刺される際、ゴムカバー40が基端側に押し込まれて針部36がゴムカバー40を貫通する。針部36が第1培養ボトルB1のゴム栓から抜けるとき、ゴムカバー40はその弾性復元力で伸張して再び針部36を覆う。
第2アダプタ22は、第2収容室32と連通し、第2培養ボトルB2と接続可能である。第2アダプタ22は、第1アダプタ21と同様の構成を有する。第2アダプタ22の針部36が第2培養ボトルB2のゴム栓を貫通すると、第2培養ボトルB2と第2収容室32とが連通する。
上記のように構成された採取キット10は、以下のように使用される。本実施形態では、採取キット10を用いて血小板製剤を2本の培養ボトルB1、B2に分注する採取方法について説明する。
図2に示すように、採取キット10に血小板バッグ50が接合される(接合工程)。血小板バッグ50は、血小板製剤を収容した医療用バッグである。血小板バッグ50は、接続用のチューブ52を有している。チューブ52は、流入チューブ12に接合される。チューブ52は、流入チューブ12に、無菌接合装置を用いて外気と接することなく接合される。
次に、収容部14に血小板製剤が導入される(導入工程)。この工程では、血小板バッグ50が収容部14よりも上に配置されるとともに、エアベント16の蓋162が開けられる。血小板製剤は、重力によって血小板バッグ50から流出し、チューブ52及び流入チューブ12を介して、収容部14に貯留される。
図3に示すように、血小板製剤は、第1収容室31及び第2収容室32のうち最初に第2収容室32に貯留される(第1導入工程)。この場合、血小板製剤は、第2収容室32の底部から貯留されていき、第2収容室32内で血小板製剤の液面が上昇する。第2収容室32内で血小板製剤の液面が上昇することに伴い、第2収容室32の内部の空気は、血小板製剤によって押し出されて、連通路33に配置された親水性フィルタ24を介して第1収容室31に排出され、さらにエアベント16を介して収容部14の外部へと排出される。
第2収容室32が血小板製剤で満たされると、次に、図4に示すように血小板製剤は、親水性フィルタ24を介して第1収容室31に流入し、第1収容室31に貯留される(第2導入工程)。この場合、第1収容室31への血小板製剤の流入が進むことで、第1収容室31の内部で血小板製剤の液面が上昇する。第1収容室31の内部で血小板製剤の液面が上昇することに伴い、第1収容室31の空気はエアベント16から排出される。やがて第1収容室31が血小板製剤で満たされる。これにより、収容部14への血小板製剤の導入が完了する。第1収容室31及び第2収容室32には、それぞれ所定量(例えば、10mL程度)の血小板製剤が収容される。導入工程後、エアベント16の蓋162は閉められる。
その後、チューブシーラー(高周波シーラー又は超音波シーラー)等によって、流入チューブ12から血小板バッグ50が分離される。チューブシーラーは、流入チューブ12を血小板バッグ50のチューブ52から分離させると同時に、流入チューブ12の第1端部121を溶着により封止する。流入チューブ12とチューブ52との分離は、内部の流路を外気に曝露することなく行われる。
取り外された血小板バッグ50は、培養検査が完了するまで保管された後、利用に供される。一方、血小板製剤を充填した採取キット10は、クリーンベンチに搬入される。次に、ユーザは、血小板製剤を採取キット10から第1培養ボトルB1及び第2培養ボトルB2に移送するための操作を行う。
まず、図5に示すように、第1収容室31から第1培養ボトルB1へと採取対象物を移送する(第1移送工程)。第1移送工程では、まず、第1培養ボトルB1(好気性菌用培養ボトル)が第1アダプタ21に接続される。この接続に伴い、第1アダプタ21の針部36が第1培養ボトルB1のゴム栓を貫通する。第1収容室31の血小板製剤が、第1培養ボトルB1の陰圧によって吸い出されて第1培養ボトルB1に所定量(例えば、10mL程度)の血小板製剤が導入される。次に、第1アダプタ21が第1培養ボトルB1から取り外される。
第1培養ボトルB1に血小板製剤を採取する際、エアベント16の蓋162は、閉じていてもよいが、図5のように、開いていることが好ましい。これにより、エアベント16を介して第1収容室31に空気が流入するため、第1収容室31から第1培養ボトルB1への血小板製剤の移送が円滑に行われる。また、第1培養ボトルB1に血小板製剤を採取する際にエアベント16の蓋162が開いていることで、親水性フィルタ24を介して第2収容室32から第1収容室31へと血小板製剤が吸い出されることを防止することができる。
次に、図6に示すように、第2収容室32から第2培養ボトルB2へと採取対象物を移送する(第2移送工程)。第2移送工程では、まず、第2培養ボトルB2(嫌気性菌用培養ボトル)が第2アダプタ22に接続される。この接続に伴い、第2アダプタ22の針部36が第2培養ボトルB2のゴム栓を貫通する。第2収容室32の血小板製剤が第2培養ボトルB2の陰圧によって吸い出されて第2培養ボトルB2に所定量(例えば、10mL程度)の血小板製剤の導入が行われる。次に、第2アダプタ22が第2培養ボトルB2から取り外される。
第2培養ボトルB2に血小板製剤を採取する際、親水性フィルタ24は血小板製剤で濡れている。親水性フィルタ24は、濡れると気体を通過させにくくする性質を有するため、第1収容室31から第2収容室32への空気の流入が防止される。第2培養ボトルB2に流入する空気は、第2アダプタ22の移送管38(針部36を含む)内の流路に存在していた空気のみである。このため、第2培養ボトルB2への空気の混入は少ない。
以上の工程により、採取キット10を用いた血小板製剤の採取が完了する。
図4に示すように第1収容室31と第2収容室32に所定量の血小板製剤を収容した後、図7に示すように、第1培養ボトルB1に対する第1アダプタ21の接続と、第2培養ボトルB2に対する第2アダプタ22の接続とを同時に行ってもよい。これにより、2本の培養ボトルB1、B2に同時に血小板製剤を採取することができる。この場合も、親水性フィルタ24が濡れており、第1収容室31から第2収容室32への空気の流入が防止されるため、第2培養ボトルB2への空気の混入は少ない。
本実施形態は、以下の効果を奏する。
採取キット10を用いて培養ボトルB1、B2へと採取対象物を採取する作業において、チューブ同士の接合及び分離回数を最小限に抑えることができるため、作業効率に優れる。また、第1収容室31と第2収容室32とを連通させる連通路33に親水性フィルタ24が配置されているため、第1収容室31から第2収容室32へと空気が流入することが防止される。このため、嫌気性菌用培養ボトルである第2培養ボトルB2に大量の空気が混入するリスクを低減することができる。第1培養ボトルB1に対する第1アダプタ21の接続と、第2培養ボトルB2に対する第2アダプタ22の接続とを同時に行えば、2本の培養ボトルB1、B2に同時に採取対象物を採取することができ、効率的である。
また、血小板製剤を目盛り線に合わせて目分量で測り採る作業が不要となるため、作業が容易になるとともに、計量誤差を減らすことができる。したがって、採取キット10によれば、第1培養ボトルB1と第2培養ボトルB2とに導入される血小板製剤の量のバラツキを抑制できる。
収容部14は、第1収容室31と第2収容室32とを区画する隔壁26を有し、隔壁26の上端に親水性フィルタ24が固定されている。このため、第1収容室31と第2収容室32とが親水性フィルタ24を介して連通する構造を有する収容部14を簡素な構成で構築することができる。
流入チューブ12は、親水性フィルタ24から水平方向に離れた箇所で第2収容室32に接続している。この構成により、第2収容室32への採取対象物の貯留が完了するまで親水性フィルタ24が濡れないため、流入チューブ12から第2収容室32へと採取対象物が流入する際に、第2収容室32から第1収容室31へと空気を確実に排出することができる。
なお、本発明は、上述した開示に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得る。
10…採取キット 12…流入チューブ
14…収容部 16…エアベント
21…第1アダプタ 22…第2アダプタ
24…親水性フィルタ 33…連通路

Claims (7)

  1. 採取対象物を収容した医療用バッグが接続される流入チューブと、
    前記流入チューブの下流に接続され、前記採取対象物を収容可能な第1収容室及び第2収容室を有する収容部と、
    前記第1収容室の上部に接続され、前記収容部から空気を排出するエアベントと、
    前記第1収容室と連通し、第1培養ボトルと接続可能な第1アダプタと、
    前記第2収容室と連通し、第2培養ボトルと接続可能な第2アダプタと、を備え、
    前記流入チューブは、前記第2収容室に接続され、
    前記収容部の上部に、前記第1収容室と前記第2収容室とを連通させる連通路が形成され、前記連通路に親水性フィルタが配置されている、採取キット。
  2. 請求項1記載の採取キットにおいて、
    前記収容部は、前記第1収容室と前記第2収容室とを区画する隔壁を有し、前記隔壁の上端に前記親水性フィルタが固定されている、採取キット。
  3. 請求項1又は2記載の採取キットにおいて、
    前記流入チューブは、前記親水性フィルタから水平方向に離れた箇所で前記第2収容室に接続している、採取キット。
  4. 請求項1又は2記載の採取キットにおいて、
    前記第1収容室と前記第2収容室とが、一体となって前記収容部を形成している、採取キット。
  5. 採取キットを用いて採取対象物を2つの培養ボトルに採取する採取方法であって、
    前記採取キットは、
    採取対象物を収容した医療用バッグが接続される流入チューブと、
    前記流入チューブの下流に接続され、前記採取対象物を収容可能な第1収容室及び第2収容室を有する収容部と、
    前記第1収容室の上部に接続され、前記収容部から空気を排出するエアベントと、
    前記第1収容室と連通し、第1培養ボトルと接続可能な第1アダプタと、
    前記第2収容室と連通し、第2培養ボトルと接続可能な第2アダプタと、を備え、
    前記流入チューブは、前記第2収容室に接続され、
    前記収容部の上部に、前記第1収容室と前記第2収容室とを連通させる連通路が形成され、前記連通路に親水性フィルタが配置され、
    前記採取方法は、
    前記医療用バッグを前記流入チューブに接合する接合工程と、
    前記流入チューブを介して、前記第1収容室及び第2収容室に前記採取対象物を導入する導入工程と、
    前記第1アダプタに前記第1培養ボトルを接続して、前記第1収容室から前記第1培養ボトルへと前記採取対象物を移送する第1移送工程と、
    前記第2アダプタに前記第2培養ボトルを接続して、前記第2収容室から前記第2培養ボトルへと前記採取対象物を移送する第2移送工程と、を有する採取方法。
  6. 請求項5記載の採取方法において、
    前記第1移送工程を前記第2移送工程よりも前に行う、採取方法。
  7. 請求項5記載の採取方法において、
    前記第1移送工程と前記第2移送工程とを同時に行う、採取方法。
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