JP2024044131A - 紙製包装容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】超音波溶着に伴うピンホールの発生を抑制しつつ、内容物の低吸着性を実現可能な紙製包装容器を提供すること。【解決手段】紙製包装容器は、シート材により形成され、シート材を折り曲げることにより、箱型状態と平坦状態とに変形可能な紙製包装容器である。シート材は、紙層、ポリエステルを含むシーラント層、及び、紙層とシーラント層との間に位置するバリア層を有し、シーラント層の表面は、シート材の最内面に相当し、紙層よりも内面側に位置するプラスチックフィルムの合計厚さは、100μm以下である。【選択図】図1

Description

本開示は、紙製包装容器に関する。
シート材を6面体の箱型に折り曲げ、端部を重ね合わせてシールすることにより形成される包装容器が知られている。例えば、特許文献1には、紙を基材とするシート材を用いた容器において、互いに重なる矩形状の2枚のシートを、その周縁部をシールして密閉し、また各々のシートに罫線を巡らせて、箱型に成型可能な包装容器が開示されている。
特開2019-26275号公報
上述したような包装容器に収容される内容物によっては、当該内容物に含まれる成分(例えば、香気成分など)がシーラント層に吸着されることがある。このような吸着は、シーラント層がポリオレフィン(特に、ポリエチレン)を含む場合、発生しやすい。このため、ポリオレフィンを含まないシーラント層として、例えばポリエステルを含むシーラント層が用いられることがある。ただ、単にポリエステルを含むシーラント層を用い、超音波溶着を用いて包装容器を箱型に成型した場合、当該シーラント層にはピンホールが発生しやすくなってしまう。これにより、包装容器においては、内容物などが上記ピンホールを介して基材へ到達してしまう。
本開示の一側面に係る目的は、超音波溶着に伴うピンホールの発生を抑制しつつ、内容物の低吸着性を実現可能な紙製包装容器の提供である。
本開示の一側面に係る紙製包装容器は、シート材により形成され、シート材を折り曲げることにより、箱型状態と平坦状態とに変形可能な紙製包装容器である。シート材は、紙層、ポリエステルを含むシーラント層、及び、紙層とシーラント層との間に位置するバリア層を有し、シーラント層の表面は、シート材の最内面に相当し、紙層よりも内面側に位置するプラスチックフィルムの合計厚さは、100μm以下である。
この紙製包装容器によれば、シーラント層の表面は、シート材の最内面に相当する。これにより、紙製包装容器の内容物に含まれる成分がシーラント層に吸着されにくくなる。また、紙層よりも内面側に位置するプラスチックフィルムの合計厚さは、100μm以下である。このように上記合計厚さを設定することによって、シーラント層同士の溶着のために実施される超音波溶着の時間を短縮化できると共に、紙製包装容器の製函時におけるシート材のシワ発生を抑制できる。このため、シート材の成型性を向上しつつ、超音波溶着に伴うシーラント層のピンホール発生を抑制できる。
シーラント層の厚さは、30μm以上60μm以下でもよい。この場合、シーラント層のシール性を確保しつつ、シート材の変形に起因するシーラント層のピンホール発生を良好に抑制できる。加えて、シート材の変形に伴うシワの発生を良好に抑制できる。
シート材は、バリア層とシーラント層との間に位置する中間層である二軸延伸ポリアミドフィルムをさらに有してもよい。また、シーラント層の厚さは、50μm以下であり、二軸延伸ポリアミドフィルムの厚さは、5μm以上20μm以下でもよい。これらの場合、シート材における紙層よりも内面側に位置する全てのプラスチックフィルムのピンホールの発生を良好に抑制できる。
シート材は、バリア層とシーラント層との間に位置する中間層であるポリブチレンテレフタレートフィルムをさらに有してもよい。また、シーラント層の厚さは、50μm以下であり、ポリブチレンテレフタレートフィルムの厚さは、5μm以上20μm以下でもよい。これらの場合、シート材における紙層よりも内面側に位置する全てのプラスチックフィルムのピンホールの発生を良好に抑制できる。加えて、紙層等の吸湿性を低減できるので、紙層の吸湿に伴うカールなどの変形を抑制できる。
シーラント層は、ポリエチレンテレフタレートフィルムでもよい。また、ポリエチレンテレフタレートフィルムの引張伸度は、320%以上470%以下でもよい。この場合、シート材の変形に起因するポリエチレンテレフタレートフィルムの破損を抑制できる。
シーラント層は、ポリエチレンテレフタレートフィルムでもよい。また、ポリエチレンテレフタレートフィルムの引張弾性率は、1500MPa以上2000MPa以下でもよい。この場合、シート材の変形に起因するポリエチレンテレフタレートフィルムの破損を抑制できる。
シート材の剛性は、9.0mN・m以上15.0mN・m未満でもよい。この場合、紙製包装容器の成型時におけるシート材に加えられる力をより抑制できる。
上記紙製包装容器は、天部と、天部と対向する底部と、天部及び底部を互いに繋ぐ一対の第1側面部及び一対の第2側面部と、をさらに備え、一対の第1側面部のそれぞれには、第1側面及び第2側面同士を繋ぐつなぎ面の折り畳み体であるつなぎ片が接合されてもよい。
本開示の一側面によれば、超音波溶着に伴うピンホールの発生を抑制しつつ、内容物の低吸着性を実現可能な紙製包装容器を提供できる。
図1は、実施形態に係る箱型状態の包装容器を示す概略斜視図である。 図2は、平坦状態における容器本体を示す概略底面図である。 図3(a)は、図2の天部側シート部材を示す概略平面図であり、図3(b)は、図2の底部側シート部材を示す概略平面図である。 図4は、容器本体を平坦状態から箱型状態に変形させる一過程を示す概略斜視図である。 図5は、実施形態に係るシート材の概略断面図である。 図6は、変形例に係るシート材の概略断面図である。
以下、場合により図面を参照しつつ本開示の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
[包装容器]
本開示の実施形態に係る包装容器1について、図を参照して説明する。以下の説明では、便宜上、包装容器を箱型状態として正立させた状態での上下を上下方向と呼ぶ。図1に示されるように、包装容器1は、シート材100(図5を参照、詳細は後述する)を所定の形状に裁断したブランクの端部を重ね合わせてシールすることにより形成された、箱型状態と平坦状態との間で変形可能な容器である。本実施形態では、包装容器1は、紙製包装容器である。紙製包装容器は、日本の資源有効利用促進法に基づき、紙製容器包装の識別表示が付される包装体である。このため、本実施形態に係る包装容器1の主成分は、紙である。本実施形態においては、包装容器1の合計質量のうち、紙の質量が51%以上である。包装容器1に収容される内容物(被包装物)は、特に限定されず、例えば飲食物、医薬品、化粧品、化学品等である。内容物は、液体、ゲル、気体でもよい。
図1に示されるように、包装容器1は、容器本体2を備える。包装容器1は、スパウト23及びポンプディスペンサ3を備えてもよい。以下の説明では、包装容器1がスパウト23及びポンプディスペンサ3を備える形態を説明する。以下の説明において、包装容器1が箱型状態と平坦状態との間で変形可能であることは、容器本体2をそのように変形可能であることを意味する。
容器本体2は、全体として四角柱状(図1の例では直方体形状)を呈する。容器本体2は、箱型状態において液体を収容する収容空間(不図示)を形成する。容器本体2は、天部2aと、天部2aと対向する底部2bと、天部2a及び底部2bを互いに繋ぐ一対の第1側面部2c及び一対の第2側面部2dとを有している。一対の第1側面部2cは、互いに対向している。一対の第2側面部2dは、互いに対向している。天部2aには、スパウト23が取り付けられている。
以下では、一対の第1側面部2cが対向する方向を第1方向D1と称し、また、一対の第2側面部2dが対向する方向を第2方向D2と称し、さらに、天部2a及び底部2bが対向する方向を第3方向D3と称する。第1方向D1、第2方向D2及び第3方向D3のそれぞれは、互いに直交している。
ポンプディスペンサ3は、容器本体2の収容空間の内部に収容された液体を、収容空間の外部に吐出する。ポンプディスペンサ3は、容器本体2の天部2aに設けられている。ポンプディスペンサ3は、スパウト23に取り付けられている。ポンプディスペンサ3の一部は、スパウト23に挿入されている。本実施形態では、ポンプディスペンサ3は、スパウト23に取り付けられる取付部3aと、第3方向D3に押下可能なポンプヘッド3bとを含む。
包装容器1の使用者は、ポンプディスペンサ3のポンプヘッド3bを第3方向D3に押下することにより、ポンプヘッド3bの吐出ノズル3cから容器本体2の収容空間に収容された液体を吐出させる。これにより、使用者は、必要に応じて液体を取り出すことができる。
ポンプディスペンサ3の構成は、上記説明したものに限定されず、公知のものが用いられ得る。また、ポンプディスペンサ3は、設けられていなくてもよい。一例として、容器本体2のスパウト23には、口栓が設けられていてもよい。この場合、使用者は、容器本体2のスパウト23を液体の注ぎ口として、容器本体2を傾けることで収容空間の内部の液体を収容空間の外部に注ぎ出すことができる。
続いて、本実施形態に係る容器本体2の構成について説明する。
図2は、平坦状態における容器本体2を模式的に示す底面図である。すなわち、図2は、箱型状態における容器本体2の底部2b側から第3方向D3に沿って、平坦状態における容器本体2を見た様子を示す図である。図2に示されるように、容器本体2は、天部側シート部材21と、底部側シート部材31とを有している。本実施形態では、天部側シート部材21における第1方向D1の長さは、底部側シート部材31における第1方向D1の長さと略一致している。天部側シート部材21における第2方向D2の長さは、底部側シート部材31における第2方向D2の長さよりも長い。
天部側シート部材21及び底部側シート部材31は、箱型状態において液体を収容する収容空間が形成されるように接合されている。本実施形態では、底部側シート部材31の周縁部は、全周に渡って天部側シート部材21に対して接合されている。したがって、図2において二点鎖線で示したように、包装容器1は、天部側シート部材21及び底部側シート部材31とが接合された接合部40を有する。
接合部40は、例えば、天部側シート部材21及び底部側シート部材31を超音波溶着することによって形成される。溶着性の観点から、超音波溶着にて印加されるエネルギー値は150J以上であり、振幅は50%以上であり、ピークパワーの割合は16%以上である。各シート部材へのダメージ抑制(例えば、後述する基材101、シーラント層103の焦げ付き、破損などの発生抑制)の観点から、超音波溶着にて印加されるエネルギー値は350J未満であり、振幅は70%未満であり、ピークパワーの割合は16%以上である。なお、ピークパワーの割合は、単位時間に印加されるエネルギーのうち最も高いエネルギーが印加される割合を示し、溶着時における各シート部材への機械的負荷を電気信号的に%で表したものに相当する。
続いて、容器本体2を構成する天部側シート部材21及び底部側シート部材31について詳細に説明する。まず、天部側シート部材21について説明する。
図3(a)は、図2の天部側シート部材21を模式的に示す平面図である。図3(a)に示されるように、天部側シート部材21は、全体として長方形状を呈する。図3(a)における二点鎖線で示された領域は、底部側シート部材31と接合される接合部40となるべき領域である。
天部側シート部材21は、略中央に多角形状の天面22を有している。天面22は、箱型状態において容器本体2の天部2aを形成する。本実施形態では、天面22は、正方形状である。すなわち、天面22は、4つの頂点22aと、当該頂点22a同士を繋ぐ4つの辺22bとを有している。
天部側シート部材21の天面22には、開口部221が形成されている。開口部221は、箱型状態における容器本体2の収容空間の内部及び収容空間の外部を互いに連通する。開口部221には、ポンプディスペンサ3を容器本体2に取り付けるためのスパウト23が設けられている。スパウト23には、例えば、ポンプディスペンサ3の取付部3aを取り付けるための雄ネジ部(不図示)が設けられていてもよい。
また、天部側シート部材21は、天面22の各頂点22aを共有する2つの辺22bのそれぞれに設けられた側面(第2面)を有している。すなわち、天部側シート部材21は、4つの辺22bに対応した4つの側面を有する。4つの辺22bのうち第2方向D2に延びる2つの辺22bそれぞれに設けられた側面を第1側面25aと称し、第1方向D1に延びる2つの辺22bそれぞれに設けられた側面を第2側面25bと称す。第1側面25aは、箱型状態における容器本体2の第1側面部2cの一部を形成する。第2側面25bは、箱型状態における容器本体2の第2側面部2dの一部を形成する。
以下では、第1方向D1において天面22よりも一方側に位置する第1側面25aを第1側面25a1と称し、第1方向D1において天面22よりも他方側に位置する第1側面25aを第1側面25a2と称し、第2方向D2において天面22よりも一方側に位置する第2側面25bを第2側面25b1と称し、第2方向D2において天面22よりも他方側に位置する第2側面25bを第2側面25b2と称することがある。
さらに、天部側シート部材21は、周縁方向に互いに隣り合う第1側面25a及び第2側面25b同士を繋ぐつなぎ面26を有している。すなわち、天部側シート部材21は4つのつなぎ面26を有する。ここで、周縁方向とは、天面22の周縁に沿った方向を言う。各つなぎ面26は、全体として長方形状を呈する。各つなぎ面26の長辺が延びる方向は、第2方向D2と一致しており、各つなぎ面26の短辺が延びる方向は、第1方向D1と一致している。各つなぎ面26の第1方向D1の長さ(つなぎ面26の短辺の長さ)は、第1側面25aの第1方向D1の長さと略一致している。各つなぎ面26の第2方向D2の長さ(つなぎ面26の長辺の長さ)は、第2側面25bの第2方向D2の長さと略一致している。
以下では、4つのつなぎ面26のそれぞれを、第1つなぎ面26a、第2つなぎ面26b、第3つなぎ面26c、第4つなぎ面26dと称する場合がある。図3(a)に示されるように、第1つなぎ面26aは、天面22における紙面左下に位置する頂点22aを含む面であり、第2つなぎ面26bは、天面22における紙面右下に位置する頂点22aを含む面であり、第3つなぎ面26cは、天面22における紙面右上に位置する頂点22aを含む面であり、第4つなぎ面26dは、天面22における紙面左上に位置する頂点22aを含む面である。
各つなぎ面26には、対応する頂点22aから延在する1本の罫線27が設けられる。罫線27は、つなぎ面26を折り曲げて、後述するつなぎ片の形成を容易にするための折り曲げ線である。
続いて、底部側シート部材31について説明する。底部側シート部材31の一部の構成は、天部側シート部材21の一部の構成と同一である。したがって、上述した天部側シート部材21の構成に関する説明と重複する説明を適宜省略する。
図3(b)は、図2の底部側シート部材31を模式的に示す平面図である。図3(b)における二点鎖線で示された領域は、天部側シート部材21と接合される接合部40となるべき領域である。
図3(b)に示されるように、底部側シート部材31は、略中央に多角形状の底面32を有している。底面32は、箱型状態において容器本体2の底部2bを形成する。底面32の形状は、天面22の形状と同じであり、4つの頂点32aと、当該頂点32a同士を繋ぐ辺32bとを有している。底面32は、天面22と形状が同じである一方、大きさは異なっていてもよい。すなわち、底面32は、天面22と相似であってもよい。
また、底部側シート部材31は、天部側シート部材21が有する2つの第1側面25a及び2つの第2側面25bに対応する2つの第1側面35a及び2つの第2側面35bを有する。底面32に対する2つの第1側面35a及び2つの第2側面35bの配置関係は、天面22に対する2つの第1側面25a及び2つの第2側面25bの場合と同様である。第1側面35aは、箱型状態における容器本体2の第1側面部2cの一部を形成する。第1側面35aは、底面32における第1方向D1の両端に設けられている。第2側面35bは、箱型状態における容器本体2の第2側面部2dの一部を形成する。第2側面35bは、底面32における第2方向D2の両端に設けられている。
以下では、平坦状態の包装容器1において、第1側面25a1に重なる第1側面35aを第1側面35a1と称し、第1側面25a2に重なる第1側面35aを第1側面35a2と称し、第2側面25b1に重なる第2側面35bを第2側面35b1と称し、第2側面b5a2に重なる第2側面35bを第2側面35b2と称することがある。
底部側シート部材31は、天部側シート部材21が有する4つのつなぎ面26に対応する4つのつなぎ面36を有する。平坦状態の包装容器1において、第1つなぎ面26aに重なるつなぎ面36を第1つなぎ面36aと称し、第2つなぎ面26bに重なるつなぎ面36を第2つなぎ面36bと称し、第3つなぎ面26cに重なるつなぎ面36を第3つなぎ面36cと称し、第4つなぎ面26dに重なるつなぎ面36を第4つなぎ面36dと称することがある。
各つなぎ面36には、対応する頂点32aから延在する1本の罫線37が設けられる。罫線37は、つなぎ面36を折り曲げて、後述するつなぎ片の形成を容易にするための折り曲げ線である。第1つなぎ面36aにおいて、底面32に最も近い接合部40と罫線37との交点を角P1とする。同様に、第2つなぎ面36bにおいて底面32に最も近い接合部40と罫線37との交点を角P2とし、第3つなぎ面36cにおいて底面32に最も近い接合部40と罫線37との交点を角P3とし、第4つなぎ面36dにおいて底面32に最も近い接合部40と罫線37との交点を角P4とする。角P1~P4は、底部側シート部材31において最もピンホールが発生しやすい箇所である。
続いて、図2に示した平坦状態から箱型状態に成型(製函)する方法について、図4を参照しながら説明する。図4は、容器本体を平坦状態から箱型状態に変形させる一過程を示す模式的な斜視図である。以下では、図2に示した平坦状態において、天部側シート部材21の開口部221にはスパウト23が取り付けられているとする。
まず、スパウト23から容器本体2内に空気を吹き込みながら、天面22の各辺22b及び底面32の各辺32bを山折りにすると共に、4つのつなぎ面26及び4つのつなぎ面36を折り畳む。これにより、容器本体2を図4に示したような箱型状態(以下、「中間箱型状態」と称す)に成型する。具体的には、スパウト23から容器本体2内に空気を吹き込みながら、天面22の各辺22b及び底面32の各辺32bを山折りする。これによって、天面22と底面32とが離間する。これによって、天面22によって天部2aが形成され、底面32によって底部2bが形成される。そして、天部2a(天面22)と底部2b(底面32)との間に液体を収容するための収容空間が形成される。
また、上記のように天面22の各辺22b及び底面32の各辺32bを山折りすることによって、天部側シート部材21が有する2つの第1側面25a及び2つの第2側面25b並びに底部側シート部材31が有する2つの第1側面35a及び2つの第2側面35bが内側(収容空間側)に折れ曲がる。この際、接合部40を、接合部40のうち天面22(底面32)側の縁部に沿って折り曲げる。図4の形態では、接合部40を底部2b側に折り曲げる。
加えて、天部側シート部材21の4つのつなぎ面26及び底部側シート部材31の4つのつなぎ面36を罫線27,37に沿って折り畳むことによって、図4に示したように、フィン状のつなぎ片71、つなぎ片72、つなぎ片73及びつなぎ片74を形成する。以下では、第1つなぎ面26a,36aの折り畳み体をつなぎ片71とし、第2つなぎ面26b,36bの折り畳み体をつなぎ片72とし、第3つなぎ面26c,36cの折り畳み体をつなぎ片73とし、第4つなぎ面26d,36dの折り畳み体をつなぎ片74とする。続いて、つなぎ片71,72を第1側面25a1,35a1に向かって折り畳むと共に、つなぎ片73,74を第1側面25a2,35a2に向かって折り畳む。そして、つなぎ片71,72を第1側面25a1,35a1に接合すると共に、つなぎ片73,74を第1側面25a2,35a2に接合する。これにより、図1に示されるように一対の第1側面部2cを形成する。つなぎ片71,72の接合、つなぎ片73,74の接合、第1側面25a1,35a1とつなぎ片71,72との接合、ならびに、第1側面25a2,35a2とつなぎ片73,74との接合のそれぞれは、例えば、ヒートシール、ホットメルト接着剤の利用などによって実施される。
以上の手順により、平坦状態であった包装容器1を箱型状態へ変形できる。
箱型状態の包装容器1は、上述の手順と反対の手順により平坦状態にすることができる。具体的には、はじめに、箱型状態の包装容器1のつなぎ片71~74の接合状態を解除すると共に、つなぎ片71~74の折りたたみ状態を解消する。次に、天面22と底面32とを近づけるように、各第1側面25a,35aと各第2側面25b,35bとを外周方向に広げる。これにより、収容空間を解消し、天部側シート部材21と底部側シート部材31とを互いに重ねることにより、包装容器1を平坦状態に変形できる。
[シート材]
図5は、実施形態に係るシート材の概略断面図である。図5に示されるシート材100は、包装容器1の天部側シート部材21と底部側シート部材31との材料となるシート状の包装材料である。本実施形態では、シート材100の主成分は、紙である。このため、シート材100の合計質量のうち、紙の質量が51%以上である。シート材100は、要求される性能(例えば、吸着性、ガスバリア性、遮光性、耐水性、耐温湿性、機械的強度、印刷容易性等)を備え得る。吸着性は、例えばシート材100にて包まれた物体から発生する物質、空気中に含まれる物質等を吸着する性能を意味する。ガスバリア性は、酸素、水蒸気等のガス透過を防止または抑制する性能を意味する。耐水性は、包装体が濡れたときの強度低下率によって評価される。シート材100の厚さは、例えば200μm以上1500μm以下である。シート材100の厚さは、250μm以上でもよいし、300μm以上でもよいし、400μm以上でもよいし、1000μm以下でもよいし、800μm以下でもよいし、600μm以下でもよい。
図5に示されるように、シート材100は、基材101と、バリア層102と、シーラント層103と、カバー層104と、接着層105,106とを有する。シート材100においては、シーラント層103と、接着層106と、バリア層102と、接着層105と、基材101と、カバー層104とが順に積層される。本実施形態では、基材101とバリア層102とは、接着層105によって互いに接着され、バリア層102とシーラント層103とは、接着層106によって互いに接着される。以下では、シート材100の流れ方向を縦方向とし、巾方向を横方向とする。本実施形態では、シート材100の流れ方向は、基材101/バリア層102/カバー層104の流れ方向に相当する。
基材101は、抄紙された紙から形成される層状部材(紙層)である。基材101は、主面101a,101bを有する。主面101a,101bは、基材101の厚さ方向に対して交差する面である。シート材100から包装容器1が形成される場合、主面101aは包装容器1の外表面側に位置する一方面(表面)となり、主面101bは包装容器1の内表面側に位置する他方面(裏面)となる。基材101を構成する紙は、例えば上質紙、特殊上質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、和紙、模造紙、クラフト紙等である。基材101は、単層構造を有してもよいし、積層構造を有してもよい。
基材101の坪量は、例えば150g/m以上500g/m以下であり、可撓性を示す。基材101の坪量が150g/m以上であることにより、シート材100にコシがあり、包装容器1の剛性等の強度に優れる。また、基材101の坪量が500g/m以下であることにより、シート材100の折り畳みなどにかける力を抑えることができる。基材101の坪量の下限値は、例えば200g/mでもよいし、250g/mでもよいし、280g/mでもよいし、300g/mでもよいし、320g/mでもよいし、360g/mでもよい。この場合、包装容器1の自立性をより向上できる。また、基材101の坪量の上限値は、例えば450g/mでもよいし、400g/mでもよいし、360g/mでもよいし、320g/mでもよいし、300g/mでもよい。この場合、シート材100の折り畳み加工を良好に実施できる。
JIS P 8113:2006に準拠して測定した、基材101の縦方向における引張破断伸びは、例えば2.2%以上である。また、JIS P 8127:2010に準拠して測定した、基材101の水分率(含有水分の割合)は、例えば6.4%以上である。基材101の引張破断伸びが2.2%以上であり、かつ、基材101の水分率が6.4%以上である場合、シート材100において折り曲げられた部分に割れが発生することを良好に抑制できる。基材101の縦方向の引張破断伸びが2.6%以上である場合、上記部分に割れがより発生しにくくなる。基材101の水分率が7.0%以上である場合もまた、上記部分に割れがより発生しにくくなる。基材101の縦方向の引張破断伸びの上限は特に限定されないが、6%以下である。また、基材101の水分率の上限も特に限定されないが、通常10%以下である。
基材101の主面101a,101bの少なくとも一方には、コロナ処理などの表面処理が施されてもよい。この場合、表面処理が施された面と、当該面の直上に設けられる部材との密着性を向上できる。
バリア層102は、例えばガスバリア性を示す層であり、基材101の主面101b上に位置する。シート材100において、バリア層102は、基材101とシーラント層103との間に位置する。バリア層102は、例えば1又は複数の樹脂フィルムを有する。樹脂フィルムは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等から構成されるプラスチックフィルムである。バリア層102の厚さは、例えば9μm以上25μm以下である。
樹脂フィルムは、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリビニルアルコール(PVA)等から構成されるフィルムを含んでもよい。この場合、蒸着膜が設けられなくても、バリア層102は、ガスバリア性等を発揮可能である。バリア層102は、ポリエチレン等から構成される樹脂フィルムと、PVDC等から構成される樹脂フィルムとを含んでもよい。
本実施形態では、バリア層102に含まれる樹脂フィルムには、例えば、アルミニウム、アルミナ、又はシリカ等の蒸着膜が設けられる。当該蒸着膜が設けられる場合、バリア層102は、良好なガスバリア性を発揮できる。シート材100内における剥離防止の観点から、蒸着層は、シーラント層103に対向する位置に設けられる。バリア層102において蒸着層が設けられない面には、コロナ処理などの表面処理が施されてもよい。蒸着層は、例えば真空成膜で形成することができる。真空成膜では、物理気相成長法あるいは化学気相成長法を用いることができる。物理気相成長法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。化学気相成長法としては、熱CVD法、プラズマCVD法、光CVD法等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。また、上記蒸着フィルムと上記樹脂フィルムとの間には、アンカーコート層が設けられてもよい。この場合、蒸着層の剥離を良好に抑制できる。アンカーコート層は、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂などによって形成される。
蒸着層の厚さは、最大でも100nm程度であり、上記樹脂フィルムの厚さよりも顕著に小さい。加えて、アンカーコート層の厚さも、通常、上記樹脂フィルムの厚さよりも顕著に小さい。このため本実施形態では、バリア層102が蒸着層等を備える場合においても、バリア層102の厚さは、上記樹脂フィルムの厚さ(すなわち、プラスチックフィルムの厚さ)とみなしてもよい。
シーラント層103は、シート材100においてヒートシールによる封止性を付与する層状の樹脂部材(プラスチックフィルム)であり、基材101の主面101b上に位置する。シーラント層103は、内容物の基材101への到達を防止するための部材でもある。シート材100から包装容器1が形成される場合、シーラント層103の表面は、包装容器1の最内層になる。このため、包装容器1においてシーラント層103は、シート材100において内容物に接する部材である。シーラント層103の厚さは、例えば30μm以上80μm以下である。シーラント層103の厚さが30μm以上であることによって、シーラント層103は、良好なヒートシール性を示し得る。シーラント層103の厚さが80μm以下であることによって、過剰な力を掛けることなくシート材100を折り畳むことができる。これにより、シーラント層103の割れ、ピンホールの発生などの破損を抑制できる。シーラント層103における破損抑制の観点から、シーラント層103の厚さは、70μm以下でもよいし、60μm以下でもよい。
シーラント層103の一部と他部とを、ヒートシール温度180℃、圧力0.2MPaの条件下で1秒間ヒートシールしたとき、上記一部と上記他部との平均接着強度は、例えば15N/15mm以上である。この場合、上記一部と上記他部とが良好に融着される。平均接着強度が15N/15mm以上であるとき、例えばシート材100から形成される包装容器1の耐圧性及び耐衝撃性を確保しやすい。この観点から、平均接着強度は15N/15mm以上でもよいし、20N/15mm以上でもよいし、22N/15mm以上でもよいし、25N/15mm以上でもよい。なお、上記平均接着強度は、JIS Z 0238:2009に準拠して測定される。
シーラント層103による内容物の低吸着性の観点から、シーラント層103は、ポリエステルを含む。本実施形態では、シーラント層103は、ヒートシールによる封止性(ヒートシール性)を示すポリエステルフィルムからなる単層構造を有する。このため、シーラント層103であるポリエステルフィルムの表面は、シート材100の最内面に相当する。ポリエステルフィルムは、ポリエステルもしくはポリエステル系樹脂を含む樹脂フィルムである。本実施形態では、シーラント層103は、ヒートシール性を示すポリエチレンテレフタレートフィルムである。このポリエチレンテレフタレートフィルムは、ヒートシール性の観点から、無延伸フィルムでもよい。なお、シーラント層103は、積層構造を有してもよい。この場合、シーラント層103は、複数のプラスチックフィルムを含み得る。
本実施形態では、シーラント層103の引張伸度(引張破断伸び)は、例えば270%以上470%以下である。この場合、包装容器1の成型に伴うシート材100の屈曲時などに、シーラント層103が破損しにくくなる。シーラント層103の引張伸度は、JIS K 7127:1999に準拠した方法にて測定される。流れ方向及び巾方向の少なくとも一方におけるシーラント層103の引張伸度が、270%以上470%以下であればよい。流れ方向及び巾方向の一方におけるシーラント層103の引張伸度が、270%以上470%以下である場合、他方におけるシーラント層103の引張伸度は、例えば250%以上である。なお、ボトルなどに通常用いられるポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、単に「一般PETフィルム」とも呼称する)の引張伸度は、最大でも300%程度である。このことから、シーラント層103の最大引張伸度は、一般PETフィルムの最大引張伸度よりも大きいことがわかる。また、シーラント層103の引張伸度の下限は320%でもよく、この場合、シーラント層103の引張伸度は、一般PETフィルムの最大引張伸度よりも大きくなる。
本実施形態では、シーラント層103の引張弾性率は、例えば1500MPa以上2000MPa以下である。シーラント層103の引張弾性率は、JIS K 7127:1999に準拠した方法にて測定される。流れ方向及び巾方向の少なくとも一方におけるシーラント層103の引張弾性率が、1500MPa以上2000MPa以下であればよい。シーラント層103の引張弾性率は、1800MPa以下でもよい。なお、一般PETフィルムの引張弾性率は、最低でも2800MPa程度である。このことから、シーラント層103の引張弾性率は、一般PETフィルムの引張弾性率よりも顕著に低いことがわかる。
シーラント層103には、難燃剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、粘着付与剤、静電防止剤等の各種添加材が添加されてよい。
カバー層104は、基材101の耐水性等を向上するための層状部材であり、基材101の主面101a上に位置する。カバー層104は、主面101aの全体をコーティングする。基材101の保護の観点から、カバー層104は、基材101の主面101b以外をコーティングしてもよい。シート材100から包装体が形成されたとき、カバー層104は、シート材100における最外面に相当する。カバー層104の厚さは、例えば20μm以上40μm以下である。カバー層104の厚さが20μm以上であることによって、基材101に形成される凹凸を埋めることができる。このため、カバー層104の外表面を平滑面にできる。また、カバー層104の厚さが40μm以下であることによって、カバー層104が割れにくくなる。カバー層104の厚さの下限値は、例えば25μmでもよいし、30μmでもよい。カバー層104の厚さの上限値は、例えば35μmでもよいし、30μmでもよい。
カバー層104は、例えばプラスチックフィルムの一種であるポリオレフィンフィルムである。ポリオレフィンフィルムは、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンを主材料として形成されるフィルムである。本実施形態では、カバー層104は、ポリエチレンを主材料として形成される。カバー層104は、例えば、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)等によって形成される。耐水性、寸法安定性等の観点から、カバー層104は延伸フィルムであるが、これに限られない。カバー層104は、非延伸フィルムでもよい。カバー層104の延伸方法は、特に限定されない。カバー層104には、添加剤等が含まれてもよい。カバー層104上には、インキなどが塗布されてもよい。
接着層105は、基材101と、バリア層102の樹脂フィルムとを接着する部材である。また、接着層106は、バリア層102の蒸着層と、シーラント層103とを接着する部材である。接着層105,106の厚さは、例えば0.5μm以上25μm以下である。接着層105,106のそれぞれは、例えば、ドライラミネート用接着剤、ノンソルベントラミネート用接着剤、バリア性接着剤などの接着剤を含む。当該接着剤には、例えば、ポリエステル-イソシアネート系樹脂、ウレタン樹脂、ポリエーテル系樹脂などが含まれてもよい。接着層105,106のそれぞれは、塩素を含まなくてもよい。この場合、接着層105,106を形成する接着剤、リサイクル後の再生樹脂等の着色、及び加熱処理による臭いの発生を抑制できる。接着層105,106は、環境配慮の観点から、バイオマス材料で形成されていてもよく、溶剤を含まなくてもよい。なお、接着層105に含まれる接着剤と、接着層106に含まれる接着剤とは、互いに同一でもよいし、互いに異なってもよい。
シート材100において、紙層である基材101よりも内面側に位置するプラスチックフィルムは、バリア層102に含まれる樹脂フィルムと、シーラント層103とに相当する。シート材100の加工性、シーラント層103の破損抑制などの観点から、プラスチックフィルムの合計厚さ(すなわち、上記樹脂フィルムとシーラント層103との合計厚さ)は、例えば100μm以下である。この場合、シート材100の変形加工に伴うシワの発生、シーラント層103の破損などを良好に低減できる。上記合計厚さは、90μm以下でもよいし、80μm以下でもよいし、75μm以下でもよい。バリア層102の耐久性、シーラント層103によるシール性能などの観点から、上記プラスチックフィルムの合計厚さは、40μm以上でもよいし、45μm以上でもよいし、50μm以上でもよい。なお、シート材100の厚さは、基材101の厚さのばらつきにもよるが、例えば400μm以上490μm以下である。シート材100の厚さに対する、上記プラスチックフィルムの合計厚さの割合は、例えば約5%以上25%以下であり、かつ、30μm以上である。
(シート材の剛性)
シート材100の剛性は、9.0mN・m以上16.0mN・m未満である。シート材100の剛性が9.0mN・m以上であることにより、包装容器1の自立性を確保できる。また、シート材100の剛性が16.0mN・m未満であることにより、シート材100を折り畳むときに要する力を抑制できる。よって、シート材100の折りたたみ時などにシーラント層103にピンホールが発生しにくい。シート材100の剛性は、JIS P 8125-2:2017に準拠した方法にて測定される。シート材100の剛性は、15.0mN・m未満でもよいし、14.5mN・m以下でもよいし、14.3mN・m以下でもよい。これらの場合、包装容器1の成型時にシーラント層103がより破損しにくくなる。シート材100の剛性は、例えば、基材101の坪量、シーラント層103の厚さ、シーラント層103の層構成などの変更によって調整される。
以上に説明した本実施形態に係る包装容器1によれば、ポリエステルを含むシーラント層103の表面は、シート材100の最内面に相当する。これにより、包装容器1の内容物に含まれる成分がシーラント層103に吸着されにくくなる。また、基材101よりも内面側に位置するプラスチックフィルムの合計厚さは、100μm以下である。これにより、シーラント層103同士の溶着のために実施される超音波溶着の時間を短縮化できると共に、包装容器1の製函時におけるシート材100のシワ発生を抑制できる。このため、シート材100から形成される天部側シート部材21及び底部側シート部材31の成型性を向上しつつ、超音波溶着に伴うシーラント層103のピンホール発生(特に、シーラント層103において超音波溶着された箇所と、超音波溶着されていない箇所との境界におけるピンホール発生)を抑制できる。これにより、包装容器1においては、内容物などの基材101への到達を抑制できる。加えて、シート材100がバリア層102を有するため、ガスバリア性能を発揮可能な包装容器1を形成できる。
本実施形態では、シーラント層103の厚さは、30μm以上60μm以下でもよい。この場合、シーラント層103のシール性を確保しつつ、シート材100の変形に起因するシーラント層103のピンホール発生を良好に抑制できる。加えて、シート材100の変形に伴うシワの発生を良好に抑制できる。
本実施形態では、シーラント層103は、ポリエチレンテレフタレートフィルムであり、ポリエチレンテレフタレートフィルムの引張伸度は、270%以上470%以下、好ましくは320%以上470%以下でもよい。この場合、シート材100の変形に起因するシーラント層103の破損を抑制できる。
本実施形態では、シーラント層103は、ポリエチレンテレフタレートフィルムであり、ポリエチレンテレフタレートフィルムの引張弾性率は、1500MPa以上2000MPa以下でもよい。この場合、シート材100の変形に起因するシーラント層103の破損を抑制できる。
本実施形態では、シート材100の剛性は、9.0mN・m以上15.0mN・m未満でもよい。この場合、包装容器1の成型時におけるシート材100に加えられる力をより抑制できる。
次に、図6を参照しながら、上記実施形態の変形例について説明する。以下では、上記実施形態と重複する記載は省略し、上記実施形態と異なる部分を記載する。つまり、技術的に可能な範囲において、変形例に上記実施形態の記載を適宜用いてもよい。
図6は、変形例に係るシート材を示す概略断面図である。図6に示されるように、シート材100Aは、バリア層102とシーラント層103との間に位置する中間層107を備える点で、上記実施形態のシート材100と異なる。シート材100Aにおいては、中間層107は、接着層108Aを介してバリア層102の樹脂フィルムに接着し、かつ、接着層108Bを介してシーラント層103に接着している。
中間層107は、内容物の基材101への到達を防止するためのバリアとなる部材(内容物に対するバリア性を示す部材)であり、層状の樹脂部材(プラスチックフィルム)である。中間層107の厚さは、例えば5μm以上20μm以下である。この場合、シート材100Aの成型性に影響を与えることなく、内容物に対するバリア性を良好に示すことができる。中間層107は、例えば、ポリアミドフィルムもしくはポリブチレンテレフタレートフィルムを有する。基材101の吸湿抑制の観点から、中間層107は、ポリブチレンテレフタレートフィルムを有してもよい。中間層107は、単層構造を有してもよいし、積層構造を有してもよい。中間層107が積層構造を有する場合、中間層107は、ポリアミドフィルムとポリブチレンテレフタレートフィルムとの両方を含んでもよい。中間層107の少なくとも一方の主面には、コロナ処理などの表面処理が施されてもよい。
変形例においては、シート材100Aにおいて、紙層である基材101よりも内面側に位置するプラスチックフィルムは、バリア層102に含まれる樹脂フィルムと、シーラント層103と、中間層107とのそれぞれに相当する。変形例においても、シート材100Aの厚さに対する、上記プラスチックフィルムの合計厚さ(すなわち、上記樹脂フィルムとシーラント層103と中間層107との合計厚さ)の割合は、5%以上25%以下であり、かつ、上記プラスチックフィルムの合計厚さは、例えば100μm以下である。
以上に説明した変形例においても、上記実施形態と同様の作用効果が発揮される。また、中間層107の存在によって、シーラント層103を薄化した場合(例えば、シーラント層103の厚さを50μm以下もしくは40μm以下とした場合)であっても、シート材100Aにおける基材101よりも内面側に位置する全てのプラスチックフィルムのピンホールの発生を良好に抑制できる。これにより、内容物などの基材101への到達をより良好に抑制できる。加えて、シート材100Aの加工に伴うシワの発生を良好に抑制できる。さらには、中間層107がポリブチレンテレフタレートフィルムを含む場合、基材101の吸湿性を低減できるので、基材101の吸湿に伴うカールなどの変形を抑制できる。
本開示の一側面に係る紙製包装容器は、例えば以下の[1]~[11]に記載する通りであり、上記実施形態及び上記変形例に基づいてこれらを詳細に説明した。
[1] シート材により形成され、記シート材を折り曲げることにより、箱型状態と平坦状態とに変形可能な紙製包装容器であって、
前記シート材は、紙層、ポリエステルを含むシーラント層、及び、前記紙層と前記シーラント層との間に位置するバリア層を有し、
前記シーラント層の表面は、前記シート材の最内面に相当し、
前記紙層よりも内面側に位置するプラスチックフィルムの合計厚さは、100μm以下である、
紙製包装容器。
[2] 前記シーラント層の厚さは、30μm以上60μm以下である、[1]に記載の紙製包装容器。
[3] 前記シート材は、前記バリア層と前記シーラント層との間に位置する中間層である二軸延伸ポリアミドフィルムをさらに有する、[1]または[2]に記載の紙製包装容器。
[4] 前記シーラント層の厚さは、50μm以下であり、
前記二軸延伸ポリアミドフィルムの厚さは、5μm以上20μm以下である、[3]に記載の紙製包装容器。
[5] 前記シート材は、前記バリア層と前記シーラント層との間に位置する中間層であるポリブチレンテレフタレートフィルムをさらに有する、[1]~[4]のいずれかに記載の紙製包装容器。
[6] 前記シーラント層の厚さは、50μm以下であり、
前記ポリブチレンテレフタレートフィルムの厚さは、5μm以上20μm以下である、[5]に記載の紙製包装容器。
[7] 前記シーラント層は、ポリエチレンテレフタレートフィルムである、請求項[1]~[6]のいずれかに記載の紙製包装容器。
[8] 前記ポリエチレンテレフタレートフィルムの引張伸度は、320%以上470%以下である、[7]に記載の紙製包装容器。
[9] 前記ポリエチレンテレフタレートフィルムの引張弾性率は、1500MPa以上2000MPa以下である、請求項[7]または[8]に記載の紙製包装容器。
[10] 前記シート材の剛性は、9.0mN・m以上15.0mN・m未満である、請求項[1]~[9]のいずれかに記載の紙製包装容器。
[11] 天部と、
前記天部と対向する底部と、
前記天部及び前記底部を互いに繋ぐ一対の第1側面部及び一対の第2側面部と、をさらに備え、
前記一対の第1側面部のそれぞれには、前記第1側面及び前記第2側面同士を繋ぐつなぎ面の折り畳み体であるつなぎ片が接合される、[1]~[10]のいずれかに記載の紙製包装容器。
しかし、本開示の一側面は、上記実施形態、上記変形例及び上記[1]~[11]に限定されない。本開示の一側面は、その要旨を逸脱しない範囲でさらなる変形が可能である。
本開示を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本開示はこれらの例に限定されるものではない。
(実施例1)
紙製の基材として、矩形形状を呈すると共に坪量245g/mのコート原紙を準備した。また、厚さ12μmのバリアフィルムと、厚さ80μmのシーラント層であるポリエステルフィルムとを準備した。
次に、カバー層として機能する厚さ35μmのポリエチレンフィルムを基材の表面に接着した。また、バリア層とシーラント層とを、ウレタン系接着剤を用いて貼り合わせた。次に、基材の裏面と、バリア層とを、厚さ20μmの接着層(接着剤として、エチレン・メタクリル酸共重合体を含む)を用いて貼り合わせた。以上により、基材と、バリア層と、カバー層と、シーラント層とを有するシート材を形成した。
また、シート材から図3(a)に示される天部側シート部材と、図3(b)に示される底部側シート部材とを、それぞれ12個ずつ製造した。続いて、天部側シート部材と底部側シート部材において重なり合う部分(図3(b)に示される接合部40)を、エネルギー値を200Jとし、振幅を50%とし、ピークパワーの割合を15%以上25%以下の条件にて超音波溶着することによって、平坦状態の包装容器(すなわち、製函前の包装容器)を12個成型した。ここで、各包装容器における接合部40のうち、第1側面35a1に重なる領域A(不図示)と、第1側面35a2に重なる領域B(不図示)と、第2側面35b1に重なる領域C(不図示)と、第2側面35b2に重なる領域D(不図示)とに実施された溶着時間は、それぞれ0.4秒以上0.55秒以下である。
続いて、平坦状態の包装容器のうち5つに水性浸透液を収容した後、上記実施形態にて示される箱型状態への成型方法にしたがって、上記5つの包装容器を箱型状態にするようにブロー成型した。加えて、平坦状態の包装容器のうち1つの包装容器を、水性浸透液を収容することなくブロー成型した。よって、実施例1では、6つの平坦状態の包装容器と、6つの箱型状態の包装容器(そのうち、水性浸透液が入っている5つの包装容器を以下では包装容器αとし、水性浸透液が入っていない1つの包装容器を以下では包装容器βとする)が製造された。
(実施例2)
厚さ60μmのシーラント層であるポリエステルフィルムを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシート材を形成した。また、実施例1と同様に当該シート材から天部側シート部材と、底部側シート部材とを、それぞれ12個ずつ製造した。そして、下記表1に示される条件に沿って天部側シート部材と底部側シート部材とを超音波溶着し、平坦状態の包装容器(すなわち、製函前の包装容器)を12個成型した。実施例2においても、6つの平坦状態の包装容器と、5つの箱型状態の包装容器αと、1つの包装容器βとが製造された。なお、表1に示される溶着時間とピークパワーの割合とのそれぞれは、平均値である。
(実施例3-1)
シーラント層として、厚さ40μmのシーラント層であるポリエステルフィルムを用いたこと、また、中間層として厚さ15μmの二軸延伸ポリアミドフィルムをバリア層とシーラント層との間に設けたこと以外は、実施例1と同様にしてシート材を形成した。なお、ポリエステルフィルムと二軸延伸ポリアミドフィルムとは、ウレタン系接着剤によって互いに貼り合わせた。
また、実施例1と同様に上記シート材から天部側シート部材と、底部側シート部材とを、それぞれ12個ずつ製造した。そして、下記表1に示される条件に沿って天部側シート部材と底部側シート部材とを超音波溶着し、平坦状態の包装容器(すなわち、製函前の包装容器)を12個成型した。実施例3-1においても、6つの平坦状態の包装容器と、5つの箱型状態の包装容器αと、1つの包装容器βとが製造された。
(実施例3-2)
実施例3-1にて形成されたシート材から天部側シート部材と、底部側シート部材とを、それぞれ12個ずつ製造した。そして、下記表1に示される条件に沿って天部側シート部材と底部側シート部材とを超音波溶着し、平坦状態の包装容器(すなわち、製函前の包装容器)を12個成型した。実施例3-2においても、6つの平坦状態の包装容器と、5つの箱型状態の包装容器αと、1つの包装容器βとが製造された。
(実施例4-1)
二軸延伸ポリアミドフィルムの代わりに、厚さ15μmのポリブチレンテレフタレートフィルムを用いたこと以外は、実施例3-1と同様にしてシート材を形成した。そして、下記表1に示される条件に沿って天部側シート部材と底部側シート部材とを超音波溶着し、平坦状態の包装容器(すなわち、製函前の包装容器)を12個成型した。実施例4-1においても、6つの平坦状態の包装容器と、5つの箱型状態の包装容器αと、1つの包装容器βとが製造された。
(実施例4-2)
実施例4-1にて形成されたシート材から天部側シート部材と、底部側シート部材とを、それぞれ12個ずつ製造した。そして、下記表1に示される条件に沿って天部側シート部材と底部側シート部材とを超音波溶着し、平坦状態の包装容器(すなわち、製函前の包装容器)を12個成型した。実施例4-2においても、6つの平坦状態の包装容器と、5つの箱型状態の包装容器αと、1つの包装容器βとが製造された。
Figure 2024044131000002
<包装容器のピンホール評価>
各実施例における平坦状態の包装容器6つに対して、水性浸透液を収容して48時間静置した。その後、図3(b)における第1つなぎ面36a~第4つなぎ面36d(特に、角P1~P4)におけるピンホールの有無を確認した。ピンホールの有無は、水性浸透液が基材に浸透しているか否かによって判断した。各実施例における平坦状態の包装容器の全てには、ピンホールは発見されなかった。
また、各実施例における包装容器αの5つを24時間静置した。その後、図3(b)における第1つなぎ面36a~第4つなぎ面36d(特に、角P1~P4)におけるピンホールの有無を確認した。結果、各実施例の全ての包装容器αにおいても、ピンホールは発見されなかった。
加えて、各実施例における包装容器βに対して、水性浸透液を収容して24時間静置した。その後、図3(b)における第1つなぎ面36a~第4つなぎ面36d(特に、角P1~P4)におけるピンホールの有無を確認した。結果、各実施例の包装容器βにおいても、ピンホールは発見されなかった。
実施例1,2のそれぞれにおいて、超音波溶着のエネルギー値を250Jに変更して製造した包装容器βにおいては、角P3にピンホールが発見された。しかしながら、超音波溶着のエネルギー値が250Jである実施例3-2,4-2では、包装容器βにピンホールは発見されなかった。加えて、実施例3-1,4-1のそれぞれにおいて、超音波溶着のエネルギー値を300Jに変更して製造した包装容器βにおいても、ピンホールは発見されなかった。このことから、中間層を有する実施例3-1,3-2,4-1,4-2は、実施例1,2よりもさらにピンホールが発生しにくくなっていることがわかる。
実施例3-2において、振幅を60%とし、ピークパワーの割合を30%以上36%以下とし、領域A~Dに実施された溶着時間を0.25秒以上0.35秒以下に変更して製造した6つの包装容器αのうち、1つの包装容器αには角P1にピンホールが発見され、かつ、1つの包装容器αには角P4にピンホールが発見された。加えて、6つの平坦状態の包装容器のうち、1つの包装容器には角P1にピンホールが発見され、包装容器βの角P3にピンホールが発見された。一方、実施例4-2において、振幅を60%とし、ピークパワーの割合を30%以上36%以下とし、領域A~Dに実施された溶着時間を0.25秒以上0.35秒以下に変更して製造した6つの包装容器αのうち、1つの包装容器αには角P1にピンホールが発見された。また、6つの平坦状態の包装容器と包装容器βにおいては、ピンホールは発見されなかった。このことから、実施例4-1,4-2は、実施例3-1,3-2よりもさらにピンホールが発生しにくくなっていることがわかる。
<シート材の吸着性>
実施例1,2,3-1,4-1のシート材における成分の吸着性を下記の方法で試験し、評価した。まず、実施例1,2,3-1,4-1のシート材から内寸:10cm角のパウチを超音波溶着にて形成した。また、測定用液体として市販の洗口液を準備した。そして、上記測定用液体を、上記パウチに30ml充填して密封した。そして、温度:40℃、湿度:75%の条件下にて12週間、密封したパウチを静置した。続いて、実施例1,2,3-1,4-1に対して固相マイクロ抽出法(SPME法)を実施することによって、所定期間が経過した後における測定用液体に含まれる成分(β-ミルセン、D-リモネン、α-酢酸テネビル)を捕集した。具体的には、まず、所定期間静置されたパウチから、検体となる測定用液体2gを回収した。続いて、各検体を20mLのバイアルビンに入れて密封した。次に、当該バイアルビンを40℃にて20分間、震盪しながら加熱した。当該加熱中、最後の5分間では、バイアルビンにSPMEファイバー(Sigma-Aldrich製、外径:65μm、PDMS/DVB)を挿入して、検体から発生した成分を捕集した。なお、PDMSはポリジメチルシロキサンであり、DVBはジビニルベンゼンである。
続いて、成分を捕集したSPMEファイバーをGC/MS(アジレント・テクノロジー株式会社製、「7890B/5977B」)の注入口に差し込んだ。そして、キャリアガスをHe(流量:1mL/分)、注入口の最大温度を240℃とし、カラムとしてジーエルサイエンス株式会社製の「InertCap Pure-WAX」を用いて、捕集した成分の種類及び量を測定した。実施例1,2,3-1,4-1の測定結果は、下記表2に示される。なお、各測定結果は、パウチに収容されていない測定用液体の捕集結果を100とした場合の相対値である。
Figure 2024044131000003
上記表2に示される数値が高いほど、パウチに吸着されていないこと(すなわち、パウチを成型するシート材の吸着性が低いこと)を示す。実施例1,2,3-1,4-1のいずれにおいても、各成分に対して低吸着性を示していると言える。
<シート材の剛性>
JIS P 8125-2に準拠した方法にて、測定装置(テスター産業株式会社製、ST-201 テーパー式ステフネステスター)にて実施例1,2,3-1,4-1のシート材の剛性(縦方向及び巾方向)を測定した。各実施例において、6回測定した。実施例1,2,3-1,4-1の平均測定結果と、ばらつきとを下記表3に示す。
Figure 2024044131000004
1…包装容器、2a…天部、2b…底部、2c…第1側面部、2d…第2側面部、3…ポンプディスペンサ、3a…取付部、3b…ポンプヘッド、3c…吐出ノズル、21…天部側シート部材、22…天面、22a…頂点、22b…辺、23…スパウト、25a,25a1,25a2…第1側面、25b、25b1,25b2…第2側面、26…つなぎ面、26a…第1つなぎ面、26b…第2つなぎ面、26c…第3つなぎ面、26d…第4つなぎ面、27…罫線、31…底部側シート部材、32…底面、32a…頂点、32b…辺、35a,35a1,35a2…第1側面、35b,35b1,35b2…第2側面、36…つなぎ面、36a…第1つなぎ面、36b…第2つなぎ面、36c…第3つなぎ面、36d…第4つなぎ面、37…罫線、40…接合部、71~74…つなぎ片、100,100A…シート材、101…基材(紙層)、101a…主面、101b…主面、102…バリア層、103…シーラント層、104…カバー層、105…接着層、106…接着層、107…中間層、108A…接着層、108B…接着層、221…開口部、A~D…領域、P1~P4…角。

Claims (11)

  1. シート材により形成され、前記シート材を折り曲げることにより、箱型状態と平坦状態とに変形可能な紙製包装容器であって、
    前記シート材は、紙層、ポリエステルを含むシーラント層、及び、前記紙層と前記シーラント層との間に位置するバリア層を有し、
    前記シーラント層の表面は、前記シート材の最内面に相当し、
    前記紙層よりも内面側に位置するプラスチックフィルムの合計厚さは、100μm以下である、
    紙製包装容器。
  2. 前記シーラント層の厚さは、30μm以上60μm以下である、請求項1に記載の紙製包装容器。
  3. 前記シート材は、前記バリア層と前記シーラント層との間に位置する中間層である二軸延伸ポリアミドフィルムをさらに有する、請求項1または2に記載の紙製包装容器。
  4. 前記シーラント層の厚さは、50μm以下であり、
    前記二軸延伸ポリアミドフィルムの厚さは、5μm以上20μm以下である、請求項3に記載の紙製包装容器。
  5. 前記シート材は、前記バリア層と前記シーラント層との間に位置する中間層であるポリブチレンテレフタレートフィルムをさらに有する、請求項1または2に記載の紙製包装容器。
  6. 前記シーラント層の厚さは、50μm以下であり、
    前記ポリブチレンテレフタレートフィルムの厚さは、5μm以上20μm以下である、請求項5に記載の紙製包装容器。
  7. 前記シーラント層は、ポリエチレンテレフタレートフィルムである、請求項1または2に記載の紙製包装容器。
  8. 前記ポリエチレンテレフタレートフィルムの引張伸度は、320%以上470%以下である、請求項7に記載の紙製包装容器。
  9. 前記ポリエチレンテレフタレートフィルムの引張弾性率は、1500MPa以上2000MPa以下である、請求項7に記載の紙製包装容器。
  10. 前記シート材の剛性は、9.0mN・m以上15.0mN・m未満である、請求項1または2に記載の紙製包装容器。
  11. 天部と、
    前記天部と対向する底部と、
    前記天部及び前記底部を互いに繋ぐ一対の第1側面部及び一対の第2側面部と、をさらに備え、
    前記一対の第1側面部のそれぞれには、前記第1側面及び前記第2側面同士を繋ぐつなぎ面の折り畳み体であるつなぎ片が接合される、請求項1または2に記載の紙製包装容器。

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