JP2024043947A - 測温用基板の校正方法、基板測温システム及び測温用基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】測温用基板による測温の効率を向上させる。【解決手段】複数の測温抵抗体を備え、前記複数の測温抵抗体の各々に対応して電極が配置される測温用基板の校正方法は、少なくとも1つの前記測温抵抗体に対応する電極に針状体を接触させる工程と、前記測温用基板を絶縁性冷媒に液浸する工程と、前記針状体によって前記電極を介して前記測温抵抗体の電気抵抗値を測定する工程と、前記絶縁性冷媒の温度を測定する工程と、前記測定された電気抵抗値を、前記測定された絶縁性冷媒の温度に換算するための補正値を取得する工程と、を有する。【選択図】図5
Description
本開示は、測温用基板の校正方法、基板測温システム及び測温用基板に関する。
製品用ウエハに形成された複数の半導体デバイスの検査を行うための基板検査装置として、プローバが知られている。プローバは、複数の針状接触端子であるコンタクトプローブを有するプローブカードを備え、載置台に載置された製品用ウエハをプローブカードへ接近させることにより、各コンタクトプローブを半導体デバイスの電極パッドや半田バンプと接触させる。プローバでは、さらに、各コンタクトプローブから半導体デバイスの電気回路へ電気を流すことによって該電気回路の導通状態等を検査する。
近年、半導体デバイスの検査を行う際の検査条件が複雑化し、特に、高温環境下や低温環境下における半導体デバイスの検査を行うことが求められる。このような高温環境や低温環境は、プローバにおいて、製品用ウエハを載置する載置台のペルチェ素子やヒータによる温度調整によって実現される。そして、製品用ウエハの代わりに測温用ウエハ(例えば、非特許文献1参照)を載置台に載置して載置台の温度を測定することにより、所望の高温環境や低温環境が実現できるか否かの確認、すなわち、載置台の温度調整能力の確認が行われる。
KLA Corporation、"Process ProbeTM 1530/1535"、[online]、[令和4年8月12日検索]、インターネット<URL:https://www.kla.com/products/chip-manufacturing/in-situ-process-management>
本開示に係る技術は、測温用基板による測温の効率を向上させる。
本開示に係る技術の一態様は、複数の測温抵抗体を備え、前記複数の測温抵抗体の各々に対応して電極が配置される測温用基板の校正方法であって、少なくとも1つの前記測温抵抗体に対応する電極に針状体を接触させる工程と、前記測温用基板を絶縁性冷媒に液浸する工程と、前記針状体によって前記電極を介して前記測温抵抗体の電気抵抗値を測定する工程と、前記絶縁性冷媒の温度を測定する工程と、前記測定された電気抵抗値を、前記測定された絶縁性冷媒の温度に換算するための補正値を取得する工程と、を有する。
本開示に係る技術によれば、測温用基板による測温の効率を向上させることができる。
上述した非特許文献1の技術に係る測温用ウエハでは、複数の測温センサが当該測温ウエハ上に分散して配置されるが、各測温センサの出力を取り出すために、各測温センサから配線が取り回される。したがって、この測温用ウエハには多数の配線が付随するため、取り扱いが容易ではなく、測温用ウエハの取り扱いは作業者による手作業で行う必要がある。
また、各配線の熱容量が大きくなると、載置台からの熱エネルギーが各配線へ逃げてしまい、実際の検査環境を再現できなくなるため、多くの熱エネルギーが逃げ込まないように各配線は非常に細く形成される。その反面、各配線が断線し易くなるため、各配線の断線の発生の有無の確認も兼ねて測温用ウエハの校正作業の頻度を高くする必要がある。この測温用ウエハの校正作業は、測温用ウエハの温度を制御可能な校正装置にて行われる。
しかしながら、上述したように、測温用ウエハの取り扱いは作業者による手作業で行う必要があるため、測温用ウエハの校正作業も非常に手間を要する。すなわち、非特許文献1の技術に係る測温用ウエハを用いる場合、非常に手間を要する校正作業を頻繁に行う必要があり、その都度、当該測温用ウエハを用いた載置台の温度調整能力の確認を行うことができなくなる。したがって、当該測温用ウエハによる測温の効率は低くなる。
これに対応して、本開示に係る技術は、測温用基板の校正作業を行う際、複数の測温抵抗体を備え、複数の測温抵抗体の各々に対応して電極が配置される測温用基板を用い、測温抵抗体に対応する電極に針状体を接触させる。さらに、測温用基板を絶縁性冷媒に液浸させ、針状体から電極を介して測温抵抗体に通電して測温抵抗体の電気抵抗値を測定し、且つ絶縁性冷媒の温度を測定する。その後、測定された電気抵抗値を測定された絶縁性冷媒の温度に換算するための補正値を取得する。
以下、図面を参照して本開示に係る技術の一実施の形態を説明する。図1は、本開示に係る技術の一実施の形態としての測温用ウエハTW(測温用基板)の構成を概略的に示す平面図である。
図1において、測温用ウエハTWは、半導体ウエハである製品用ウエハ(製品用基板)と略同形状の円板状基板からなり、製品用ウエハの各半導体デバイスが形成される位置のそれぞれに対応して測温抵抗体からなる複数のパターン10が形成される。パターン10の測温抵抗体は、温度によって電気抵抗値が変化する金属又は金属酸化物からなり、本実施の形態では、一例として、白金が用いられる。各パターン10は測温用ウエハTWの表面に設けられてもよく、若しくは、測温用ウエハTWに埋設されてもよい。
また、測温用ウエハTWにおいて、各パターン10の両端には電極パッド11a,11bが配置される。電極パッド11a,11bは測温用ウエハTWの表面に設けられ、後述するプローブカード20のコンタクトプローブ22と接触する。
図2は、製品用ウエハWに形成された半導体デバイスの検査を行うための基板検査装置12の構成を概略的に示す正面図である。図2では、基板検査装置12の内部構造を示すために一部が断面図として示される。
図2において、基板検査装置12は、ローダ部13と、検査部14と、装置コントローラ15とを有する。基板検査装置12は、装置コントローラ15の制御の下、ローダ部13から検査部14へ製品用ウエハWを搬送し、製品用ウエハWに形成された複数の半導体デバイスであるDUT(Device Under Test)の検査を行う。具体的に、基板検査装置12は、各DUTの電気回路へ電気を流すことによって該電気回路の導通状態等を検査する。
ローダ部13は、カセット収納部16と、ウエハ搬送機構(不図示)とを有する。カセット収納部16は、製品用ウエハWを収容したカセットCを収納する。カセットCは、例えばFOUP(Front Opening Unify Pod)である。ウエハ搬送機構は、カセット収納部16に収納されたカセットCと、検査部14に設けられた後述のステージ17との間で製品用ウエハWを搬送する。
検査部14は、ローダ部13に隣接して配置される。検査部14は、ステージ17と、昇降機構18と、XY駆動機構19と、プローブカード20と、アライメント機構21とを有する。
ステージ17(載置部材)は、真空チャックや静電チャック等の基板吸着機構を有し、さらに、ペルチェ素子やヒータ等の温度調整機構(不図示)を有する。また、ステージ17は上面に製品用ウエハWを載置し、基板吸着機構によって製品用ウエハWを吸着するとともに、温度調整機構によって当該ステージ17の温度を調整することにより、伝熱によって製品用ウエハWの温度を調整する。
昇降機構18は、ステージ17の下部に設けられてステージ17を昇降(図中のZ方向に移動)させる。XY駆動機構19は、昇降機構18の下部に設けられ且つ検査部14の底部に固定され、ステージ17及び昇降機構18を二軸方向(図中のX方向及びY方向)に移動させる。
プローブカード20はステージ17の上方に配置される。プローブカード20のステージ17側には、複数の針状体であるコンタクトプローブ22が形成される。また、プローブカード20は、ヘッドプレート23に着脱可能に取り付けられている。プローブカード20には、テストヘッド24を介してテスタ(不図示)が接続される。
アライメント機構21は、カメラ25と、ガイドレール26と、メインブリッジ27と、光源28とを有する。カメラ25は、例えば、CCDカメラやCMOSカメラであり、メインブリッジ27の中央に下向きに取り付けられ、ステージ17や製品用ウエハWを撮像する。
ガイドレール26は、メインブリッジ27を水平方向(図中のY方向)に移動可能に支持する。メインブリッジ27は、左右一対のガイドレール26によって支持され、ガイドレール26に沿って水平方向(図中のY方向)に移動する。カメラ25は、メインブリッジ27の移動によって待機位置とプローブカード20の中心の真下(以下、「プローブセンタ」という。)との間を移動する。
後述のアライメントを行う際、カメラ25は、プローブセンタに位置し、XY方向に移動するステージ17に載置された製品用ウエハWの各DUTの電極パッドを上方から撮像する。この撮像された画像により、各DUTの電極パッドの位置が把握される。なお、撮像された画像は表示装置29に表示される。また、光源28は、メインブリッジ27の下部に設けられ、ステージ17に光を照射し、カメラ25による各電極パッドの撮像を補助する。
基板検査装置12において、製品用ウエハWのDUTの検査を行う際、検査部14では、まず、ステージ17に載置された製品用ウエハWをステージ17に吸着させ、製品用ウエハWを載置するステージ17の温度を所望の温度に調整する。次いで、把握された各DUTの電極パッドの位置に基づいて、アライメント機構21がXY駆動機構19と協働して、プローブカード20の各コンタクトプローブ22と、製品用ウエハWの各DUTの電極パッドとを正対させるアライメントを行う。
次いで、昇降機構18がステージ17を上昇させて、プローブカード20の各コンタクトプローブ22を対応する各DUTの電極パッドに接触させる。その後、装置コントローラ15は、テスタからテストヘッド24及びプローブカード20の各コンタクトプローブ22を介して、各DUTの電気回路へ電気を流すことによって該電気回路の導通状態等を検査する。
装置コントローラ15は、ステージ17の下方に設けられ、基板検査装置12の全体の動作を制御する。装置コントローラ15に設けられたCPUは、ROM、RAM等のメモリに格納された品種パラメータに従って、所望の検査を実行する。なお、品種パラメータは、ハードディスクやROM、RAM以外の半導体メモリに記憶されてもよい。また、品種パラメータは、コンピュータにより読み取り可能な、CD-ROM、DVD等の記録媒体に記録された状態で所定位置に挿入され、読み出されるようにしてもよい。
また、基板検査装置12では、上述した製品用ウエハWのDUTの検査の他に、ステージ17の温度調整機構の温度調整能力の確認と調整(以下、まとめて「ステージ校正作業」という。)が行われる。ステージ校正作業では、測温用ウエハTWを用い、ステージ17の温度調整機構によって測温用ウエハTWの各パターン10の温度を所望の温度、例えば、検査温度に調整可能か否かが確認される。すなわち、測温用ウエハTWの各パターン10の温度が測定される。
ステージ校正作業を行う際には、ヘッドプレート23へプローブカード20の代わりに後述の測温用プローブカード32が装着され、製品用ウエハWの代わりに図1の測温用ウエハTWが用いられる。測温用プローブカード32は、基本的にプローブカード20と同様の構成を有し、測温用ウエハTWの各パターン10の電極パッド11a,11bに接触する複数の測温用コンタクトプローブ33を有する。
基板検査装置12において、ステージ校正作業を行う際、検査部14では、まず、ステージ17に載置された測温用ウエハTWをステージ17に吸着させ、測温用ウエハTWを載置するステージ17の温度を検査温度に調整する。次いで、カメラ25による撮像によって各パターン10の電極パッド11a,11bの位置を把握する。そして、把握された電極パッド11a,11bの位置に基づいて、アライメント機構21がXY駆動機構19と協働して、測温用プローブカード32の各測温用コンタクトプローブ33と、各パターン10の電極パッド11a,11bとを正対させるアライメントを行う。
次いで、昇降機構18がステージ17を上昇させて、測温用プローブカード32の各測温用コンタクトプローブ33を対応する各パターン10の電極パッド11a,11bに接触させる。その後、装置コントローラ15は、テスタからテストヘッド24及び測温用プローブカード32の各測温用コンタクトプローブ33を介して、各パターン10へ電気を流すことによって各パターン10の電気抵抗値を測定する。測定された電気抵抗値は後述する各パターン10の補正値に基づき、テスタや装置コントローラ15によって温度に換算される。これにより、ステージ17の温度調整機構が測温用ウエハTWの各パターン10の温度を検査温度に調整できているか否かが確認される。そして、各パターン10の温度を検査温度に調整できていない場合、換算された温度とステージ17に内蔵された温度センサによって測定された温度(検査温度)との差分を補正値として記録し、その後の測温用ウエハTWを用いた温度測定に記録された補正値が反映されてステージ17の温度の調整が行われる。
なお、プローブカード20を測温用プローブカード32に交換した場合、テストヘッド24に接続されるテスタも測温用プローブカード用のテスタに交換する必要がある。しかしながら、測温用プローブカード32に、バッテリと近距離無線通信、例えば、Bluetooth(登録商標)を行う無線通信部を搭載することが考えられる。この場合、テストヘッド24に接続されるテスタとは別のテスタに各パターン10の電気抵抗値の測定結果を送信して別のテスタで温度換算を行う。これにより、ステージ校正作業を行う際にテストヘッド24に接続されるテスタを交換する必要を無くすことができ、基板検査装置12におけるステージ校正作業の効率を向上させることができる。
ところで、上述したステージ校正作業では、プローブカード20を測温用プローブカード32に交換する必要があるが、この交換作業を作業者の手作業で行うと、ステージ校正作業の効率を低下させるおそれがある。そこで、基板検査装置12の変形例では、測温用プローブカード32をヘッドプレート23ではなく、他の構成部品に装着し、プローブカード20の測温用プローブカード32への交換を行うこと無くステージ校正作業を行う。
図3は、図2の基板検査装置12の変形例としての基板検査装置30の構成を概略的に示す正面図である。図3でも、基板検査装置30の内部構造を示すために一部が断面図として示される。また、基板検査装置30の構成は、基本的に基板検査装置12の構成と同じであるため、以下、基板検査装置12と異なる構成や動作についてのみ説明する。
図3において、基板検査装置30では、メインブリッジ27の中央へカメラ25の代わりにカードベース31が取り付けられ、カードベース31の下面には、ステージ17と対向するように、測温用プローブカード32が装着される。
カードベース31に装着された測温用プローブカード32によってステージ校正作業を行う際、まず、測温用ウエハTWを吸着するステージ17の温度を検査温度に調整する。その後、カードベース31に配置されたカメラ(不図示)が測温用ウエハTWの各パターン10の電極パッド11a,11bを上方から撮像する。この撮像された画像により、各パターン10の電極パッド11a,11bの位置が把握される。
次いで、把握された各パターン10の電極パッド11a,11bの位置に基づいて、アライメント機構21がXY駆動機構19と協働して、各測温用コンタクトプローブ33と、測温用ウエハTWの各パターン10の電極パッド11a,11bとを正対させる。その後、昇降機構18がステージ17を上昇させて、測温用プローブカード32の各測温用コンタクトプローブ33を対応する各パターン10の電極パッド11a,11bに接触させて各パターン10の電気抵抗値を測定する。
また、図3の基板検査装置30は、測温用プローブカード32用の搬送ロボット34を備えてもよい。搬送ロボット34は、移動可能な本体35と、多関節のアーム36と、アーム36の先端に取り付けられたカードベース37とを有する。カードベース37の下面には、測温用プローブカード32が装着される。
搬送ロボット34によってステージ校正作業を行う際、まず、測温用ウエハTWを吸着するステージ17の温度を検査温度に調整する。その後、搬送ロボット34は、カードベース37に配置されたカメラ(不図示)によって測温用ウエハTWの各パターン10の電極パッド11a,11bを上方から撮像する。搬送ロボット34は、この撮像された画像により、各パターン10の電極パッド11a,11bの位置を把握する。
次いで、搬送ロボット34は、把握された各パターン10の電極パッド11a,11bの位置に基づいて、アーム36を動かし、各測温用コンタクトプローブ33と、測温用ウエハTWの各パターン10の電極パッド11a,11bとを正対させる。さらに、アーム36がカードベース37を下方に移動させるとともに、昇降機構18がステージ17を上昇させて、測温用プローブカード32の各測温用コンタクトプローブ33を対応する各パターン10の電極パッド11a,11bに接触させる。そして、各パターン10の電気抵抗値を測定する。
なお、搬送ロボット34によってステージ校正作業を行う際には、ヘッドプレート23を上方へ跳ね上げて検査部14のステージ17を露出させる。これにより、搬送ロボット34のカードベース37に装着された測温用プローブカード32を、ヘッドプレート23に装着されたプローブカード20と干渉させること無く、ステージ17に吸着された測温用ウエハTWに到達させることができる。
図3の基板検査装置30では、ステージ校正作業を行う際に、ヘッドプレート23に装着されたプローブカード20を測温用プローブカード32に交換する必要がない。したがって、ステージ校正作業の効率を向上させることができる。
ところで、上述したように、測温用ウエハTWの各パターン10は白金からなるため、白金の温度抵抗特性に基づいて、測定された測温用ウエハTWの各パターン10の電気抵抗値を温度に換算すれば、各パターン10の温度が得られると考えられる。しかしながら、測定された電気抵抗値には、当該パターン10の電気抵抗だけで無く各電極パッド11a,11bの電気抵抗も影響する。したがって、測定された電気抵抗値を白金の温度抵抗特性に基づいて温度に換算しただけでは、各パターン10の実際の温度を正確に得ることはできない。そこで、測温用ウエハTWでは、各パターン10について、測定された電気抵抗値を実際の温度に換算するための補正値が取得される。そして、測温用ウエハTWを繰り返して使用する間に、各パターン10と各電極パッド11a,11bの接続状態の変化等の経年変化が発生する。したがって、以前に取得された補正値を用い続けると、測定された電気抵抗値から正しい実際の温度への換算が困難となることがある。そこで、測温用ウエハTWでは、定期的に補正値を取得し直す。本実施の形態では、このような測温用ウエハTWの各パターン10の補正値の再取得を「補正値校正作業」と称する。
図4は、測温用ウエハTWの各パターン10の補正値を取得する基板検査装置38(校正装置)の構成を概略的に示す正面図である。図4でも、基板検査装置38の内部構造を示すために一部が断面図として示される。また、基板検査装置38の構成は、基本的に基板検査装置12の構成と同じであるため、以下、基板検査装置12と異なる構成や動作についてのみ説明する。
図4において、基板検査装置38では、カセットCに測温用ウエハTWが収容され、ヘッドプレート23へプローブカード20の代わりに測温用プローブカード32が装着され、検査部14はステージ17の代わりに校正用ステージ39を有する。校正用ステージ39は略円板状の載置台であり、ステージ17と同様に、ペルチェ素子やヒータ等の温度調整機構(不図示)を有し、さらに、周縁に沿って配置された上下方向(図中のZ方向)に伸縮自在なベローズ40を有する。また、基板検査装置38は、情報通信網、例えば、インターネット41を介して外部の情報処理装置、例えば、サーバ42と通信可能に構成される。
図5は、図4の基板検査装置38を用いる補正値校正作業を説明するための工程図である。まず、基板検査装置38において、カメラ25が、プローブセンタに位置する校正用ステージ39に載置された測温用ウエハTWの各パターン10の電極パッド11a,11bを上方から撮像する。この撮像された画像により、各パターン10の電極パッド11a,11bの位置が把握される。
次いで、把握された各パターン10の電極パッド11a,11bの位置に基づいて、アライメント機構21がXY駆動機構19と協働して、各測温用コンタクトプローブ33と、各パターン10の電極パッド11a,11bとを正対させる(図5(A))。その後、昇降機構18がステージ17を上昇させて、測温用プローブカード32の各測温用コンタクトプローブ33を対応する各パターン10の電極パッド11a,11bに接触させる(図5(B))。
次いで、ベローズ40を図中上方へ伸長させる。このとき、測温用ウエハTWよりもベローズ40の上端が十分高くなるように、ベローズ40を伸長させる(図5(C))。その後、校正用ステージ39に設けられた冷媒供給口(不図示)から絶縁性冷媒43、例えば、HFE(ハイドロフルオロエーテル)がベローズ40で囲われた空間(以下、「冷媒用空間」という。)に供給され、校正用ステージ39に載置された測温用ウエハTWを絶縁性冷媒43に液浸させる(図5(D))。
ここで、冷媒用空間に供給された絶縁性冷媒43は、冷媒用空間と外部のチラー(温度調整装置)との間で循環され、当該チラーによって所望の温度に調温される。なお、このチラーは、循環する絶縁性冷媒43を加熱するだけでなく、冷却することもできる。そして、校正用ステージ39は、温度調整機構により、当該校正用ステージ39の温度を調整して、冷媒用空間の絶縁性冷媒43の温度を所望の温度に維持する。測温用ウエハTWの温度と絶縁性冷媒43の温度(所望の温度)の差分は、時間が経過するにつれて、測温用ウエハTWと絶縁性冷媒43との熱交換によってほぼ無くなる。これにより、測温用ウエハTWの温度が所望の温度に調整される。
なお、本実施の形態では、測温用ウエハTWに配線が付随せず、冷媒用空間を漂う配線が存在しないため、冷媒用空間に撹拌装置や対流装置(いずれも不図示)を容易に配置することができる。これにより、冷媒用空間において絶縁性冷媒43を撹拌又は対流することができるため、絶縁性冷媒43の温度の均一性を高めることができる。
また、絶縁性冷媒43の温度は、基板検査装置38が備える高精度温度センサ44によって測定される。絶縁性冷媒43の温度が安定した後、測温用プローブカード32の各測温用コンタクトプローブ33を介して、各パターン10へ電気を流すことによって各パターン10の電気抵抗値を測定する。このとき、複数のパターン10の電気抵抗値を測定してもよく、若しくは、1つのパターン10の電気抵抗値のみを測定してもよい。
その後、テスタや装置コントローラ15が、各パターン10について、測定された電気抵抗値を高精度温度センサ44によって測定された絶縁性冷媒43の温度に換算するための補正値を取得する。次いで、取得された補正値を、当該補正値を取得する際に用いられた電気抵抗値が測定されたパターン10と関連付けて、サーバ42のメモリ(記憶装置)に記憶させる。例えば、取得された補正値を対応するパターン10の識別番号と関連付けて記憶させる。その後、補正値校正作業を終了する。
このように、本実施の形態では、再取得された各パターン10の補正値が、基板検査装置38とは異なるサーバ42のメモリに記憶され、サーバ42はインターネット41に接続される。したがって、基板検査装置12や基板検査装置30がインターネット41に接続すれば、サーバ42のメモリに記憶されている再取得された各パターン10の補正値を利用することができる。例えば、基板検査装置12や基板検査装置30がステージ校正作業を行う際、カメラによる撮像によって読み取った測温用ウエハTWの各パターン10の識別番号をインターネット41を介してサーバ42へ送信する。サーバ42は、受信した各パターン10の識別番号に関連する補正値を基板検査装置12や基板検査装置30へ送信する。送信された各パターン10の補正値を受け取った基板検査装置12や基板検査装置30の装置コントローラ15やテスタは、該受け取った補正値を用いて測定された各パターン10の電気抵抗値を温度に換算する。これにより、基板検査装置12や基板検査装置30は、設置場所にかかわらず、補正値校正作業によって再取得された各パターン10の補正値を用いてステージ17の温度調整機構の温度調整能力を正確に確認することができる。
また、上述したように、基板検査装置38の構成は、基本的に基板検査装置12の構成と同じであるため、複数の基板検査装置12で構成される製品用ウエハWの検査ラインに容易に設置することができる。これにより、当該検査ラインで、各基板検査装置12のステージ校正作業だけでなく、測温用ウエハTWの補正値校正作業も行うことができるため、作業効率を向上させることができる。
さらに、例えば、基板検査装置12の客先への出荷前に、基板検査装置12の製造元において基板検査装置38を用いて測温用ウエハTWの各パターン10の補正値を取得し、該取得された補正値をサーバ42のメモリに記憶することが考えられる。この場合、客先では、サーバ42のメモリに記憶された補正値を利用することにより、基板検査装置12を客先で設置した後に各パターン10の補正値を取得する必要を無くすことができる。これにより、客先において基板検査装置12を早く稼働状態に移行させることができる。
なお、本実施の形態では、基板検査装置12又は基板検査装置30と、基板検査装置38と、サーバ42は、インターネット41を介して互いに通信可能に接続される。したがって、これらは、測温用ウエハTWによる測温(ステージ17の温度調整機構の温度調整能力の評価)を行うための、基板測温システムを構成しているとも言える。
また、基板検査装置38では、ベローズ40を備える校正用ステージ39を用いたが、校正用ステージ39の代わりに側壁45を備える校正用ステージ46を用いてもよい(図6(A))。校正用ステージ46も略円板状の載置台であり、ステージ17と同様に、ペルチェ素子やヒータ等の温度調整機構(不図示)を有する。側壁45は、校正用ステージ46の周縁に沿って立設された壁部であり、側壁45で囲われた空間(以下、「冷媒用空間」という。)に絶縁性冷媒43が供給される。
校正用ステージ46を用いる場合、まず、測温用プローブカード32の各測温用コンタクトプローブ33と、測温用ウエハTWの各パターン10の電極パッド11a,11bとを正対させるアライメントを行う(図6(A))。
その後、各測温用コンタクトプローブ33を対応する各パターン10の電極パッド11a,11bに接触させ、冷媒用空間に絶縁性冷媒43を供給して校正用ステージ46に載置された測温用ウエハTWを絶縁性冷媒43に液浸させる(図6(B))。ここで、校正用ステージ39を用いる場合と同様の方法で絶縁性冷媒43の温度を所望の温度に維持し、測温用ウエハTWの温度を所望の温度に調整する。
このときも、絶縁性冷媒43の温度は、基板検査装置38が備える高精度温度センサ44によって測定され、さらに、各パターン10の電気抵抗値が測定される。その後、各パターン10について、測定された電気抵抗値を測定された絶縁性冷媒43の温度に換算するための補正値が取得される。
なお、校正用ステージ46への測温用ウエハTWの受け渡しは、測温用ウエハTWが側壁45と干渉しないように、ピン47によって測温用ウエハTWがリフトされた状態で行われる(図6(C))。
上述した基板検査装置38は、基板検査装置12と同じ検査ラインに設置することを想定していたため、その構成は基本的に基板検査装置12の構成と同じである。しかしながら、基板検査装置12と同じ検査ラインに設置することを想定しない場合、補正値校正作業を行う基板検査装置をより簡素に構成してもよい。
例えば、図7(A)に示すように、基板検査装置48が、測温用ウエハTWを載置するステージ49と、該ステージ49の上方に配置される検査部50とによって構成されてもよい。このとき、ステージ49は上面に凹状の窪み51を有し、窪み51の底に測温用ウエハTWが配置される。
ステージ49は、ステージ17と同様に、ペルチェ素子やヒータ等の温度調整機構(不図示)を有する。検査部50は、ステージ49の窪み51と対向するように配置されたベースメンバ52と、該ベースメンバ52の下面に設けられたカードベース53と、カードベース53の下面に装着された測温用プローブカード32とを有する。さらに、検査部50は、窪み51の底の測温用ウエハTWと測温用プローブカード32の間へ進退自在なカメラ54を有する。
検査部50において、ベースメンバ52は二軸方向(図中のX方向及びY方向)に移動可能に構成され、カードベース53は上下方向(図中のZ方向)に移動可能に構成される。なお、基板検査装置38と同様に、基板検査装置48も、インターネット41を介して外部のサーバ42と通信可能に構成される。
基板検査装置48において、補正値校正作業を行う場合、まず、カメラ54によって測温用ウエハTWを上方から撮像することにより、各パターン10の電極パッド11a,11bの位置が把握される。
次いで、カメラ54が窪み51の底の測温用ウエハTWと測温用プローブカード32の間から退出する。その後、把握された各パターン10の電極パッド11a,11bの位置に基づいて、測温用プローブカード32の各測温用コンタクトプローブ33と、各パターン10の電極パッド11a,11bとを正対させるように、ベースメンバ52が二軸方向に移動する。
その後、カードベース53が下方に移動して、測温用プローブカード32の各測温用コンタクトプローブ33を対応する各パターン10の電極パッド11a,11bに接触させる。
次いで、ステージ49に設けられた冷媒供給口(不図示)から絶縁性冷媒43が窪み51に供給され、窪み51の底に配置された測温用ウエハTWを絶縁性冷媒43に液浸させる(図7(B))。窪み51に供給された絶縁性冷媒43は外部のチラーとの間で循環されて所望の温度に調温される。そして、ステージ49は、温度調整機構により、当該ステージ49の温度を調整して、窪み51の絶縁性冷媒43の温度を所望の温度に維持する。これにより、測温用ウエハTWの温度が所望の温度に調整される。
また、絶縁性冷媒43の温度は、基板検査装置48が備える高精度温度センサ55によって測定され、さらに、各パターン10の電気抵抗値が測定される。その後、各パターン10について、測定された電気抵抗値を測定された絶縁性冷媒43の温度に換算するための補正値が取得される。取得された補正値は、当該補正値を取得する際に用いられた電気抵抗値が測定されたパターン10と関連付けられて、サーバ42のメモリに記憶される。
本実施の形態によれば、ステージ校正作業に測温用ウエハTWを用い、測温用プローブカード32の各測温用コンタクトプローブ33を各パターン10の電極パッド11a,11bに接触させて各パターン10の電気抵抗値を測定する。すなわち、ステージ校正作業に、多数の配線が付随する測温用ウエハを用いる必要が無くなるため、測温用ウエハの取り扱いに作業者の手作業が不要となる。例えば、ローダ部13のウエハ搬送機構によって測温用ウエハTWをカセットCとステージ17の間で搬送できるようになるため、ステージ校正作業の効率が向上する。
また、本実施の形態では、測温用ウエハTWを用いることにより、配線の断線の発生の有無の確認が不要となるため、配線の断線の発生の有無の確認のために校正作業の頻度を高くする必要を無くすことができる。また、基板検査装置38においても、ローダ部13のウエハ搬送機構によって測温用ウエハTWをカセットCと校正用ステージ39の間で搬送できるようになるため、補正値校正作業の効率が向上する。
また、本実施の形態では、補正値校正作業において、測温用ウエハTWを絶縁性冷媒43に液浸させるため、測温用ウエハTWが大気に触れず、測温用ウエハTWから熱が大気へ放出されるのを抑制することができる。その結果、補正値校正作業中の測温用ウエハTWの温度調整も容易に行うことができる。これにより、補正値校正作業の効率をさらに向上させることができる。
すなわち、本実施の形態では、ステージ校正作業の効率と補正値校正作業の効率のいずれもが向上するため、測温用ウエハTWによる測温の効率を向上させることができる。
なお、上述した基板検査装置12では、ステージ校正作業を行うためのプローブカード20の測温用プローブカード32への交換作業を作業者の手作業で行うことを前提としていた。しかしながら、測温用プローブカード32の形態をプローブカード20と同様の形態にすれば、基板検査装置12が備えるプローブカード搬送機構(不図示)、例えば、SACC(Semi Automatic Probe Card Changer)によって測温用プローブカード32の搬送やヘッドプレート23への装着を行うことができる。これにより、基板検査装置12におけるステージ校正作業の効率をさらに向上させることができる。
以上、本開示の好ましい実施の形態について説明したが、本開示は上述した実施の形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
例えば、上述した本実施の形態では、補正値校正作業において、測温用ウエハTWの温度を所望の温度に調整するために、測温用ウエハTWを所望の温度に調温された絶縁性冷媒43に液浸させる。しかしながら、補正値校正作業における測温用ウエハTWの温度の調整方法はこれに限られず、測温用ウエハTWを絶縁性冷媒43に液浸させずに、測温用ウエハTWの温度を所望の温度に調整してもよい。
例えば、基板検査装置12を用い、ヘッドプレート23へ測温用プローブカード32を装着し、ステージ17に測温用ウエハTWを載置してステージ17の温度調整機構によって測温用ウエハTWの温度を所望の温度に調整してもよい。この場合、図8に示すように、ステージ17の温度が高精度温度センサ44によって測定され、測定されたパターン10の電気抵抗値を測定されたステージ17の温度に換算するための補正値が取得される。但し、この場合には、上述したように、測温用ウエハTWから熱が大気へ放出されるため、測温用ウエハTWの温度の調整に時間を要する等の不利益もある。しかしながら、製品用ウエハWの半導体デバイスの検査を行う一般的な基板検査装置12に高精度温度センサ44を加えるだけで補正値校正作業を行うことができるようになる。したがって、補正値校正作業に特化したために特殊な構成を有する基板検査装置38や基板検査装置48を用いる必要を無くすことができるという利益がある。
また、近年の半導体デバイス、例えば、GPU(Graphics Processing Unit)やCPU(Central Processing Unit)は集積度が特に高く発熱量が増加しているため、半導体デバイスの検査において当該半導体デバイスの発熱の影響も考慮する必要がある。さらには、ステージ校正作業においても、半導体デバイスの発熱がステージ17の温度調整能力に与える影響を考慮する必要がある。そこで、GPUやCPUが形成される製品用ウエハWの検査を行う基板検査装置では、測温用ウエハTWの代わりに、図9に示す、測温用ウエハTW1を用いてステージ校正作業を行う。
図9に示すように、測温用ウエハTW1は、測温用ウエハTWと基本的に同じ構成を有するが、複数のパターン10の各々に対応してヒータ56(発熱体)が配置される。すなわち、パターン10とヒータ56が一対一の組をなし、ヒータ56は対応するパターン10に隣接するように配置される。このパターン10とヒータ56の組がGPUやCPUを模する。また、ヒータ56は、例えば、タングステン等の金属、ニッケル・クロム合金、炭化ケイ素(SiC)やカーボンからなり、測温用ウエハTW1の表面に設けられてもよく、若しくは、測温用ウエハTW1に埋設されてもよい。
また、測温用ウエハTW1において、各ヒータ56の両端には電極パッド57a,57b(他の電極)が配置される。電極パッド57a,57bは測温用ウエハTW1の表面に設けられる。ステージ校正作業を行う際、測温用プローブカード32の各測温用コンタクトプローブ33は、或るパターン10の電極パッド11a,11bだけでなく、当該パターン10に対応するヒータ56の電極パッド57a,57bにも接触する。そして、ヒータ56へ電気を供給することにより、当該ヒータ56を発熱させて半導体デバイスの発熱を再現する。
これにより、ステージ校正作業において、半導体デバイスの発熱がステージ17の温度調整能力に与える影響を考慮することができる。なお、製品用ウエハWに多数のGPUやCPUが形成されていても、複数のGPUやCPUがまとめて検査されることはなく、通常、GPUやCPUは1つずつ検査される。したがって、測温用ウエハTW1を用いるステージ校正作業では、或る1つのパターン10の電気抵抗値が測定され、対応するヒータ56のみが発熱させられる。但し、複数のGPUやCPUがまとめて検査される場合には、測温用ウエハTW1を用いるステージ校正作業においても、複数のパターン10の電気抵抗値が測定され、対応する各ヒータ56が発熱させられる。
また、各パターン10に対応して配置されるヒータ56は1つに限られず、例えば、発熱量がより大きいGPUやCPUを模するために、1つのパターン10に複数、例えば、2つのヒータ56を配置してもよい(図10)。
また、上述した補正値校正作業では、測定されたパターン10の電気抵抗値をそのまま実際の温度に換算するための補正値が取得された。しかしながら、測定されたパターン10の電気抵抗値から白金の温度抵抗特性に基づいて換算された温度を、実際の温度に換算するための補正値が取得されてもよい。
さらに、上述した補正値校正作業では、測温用プローブカード32の各測温用コンタクトプローブ33を対応する各パターン10の電極パッド11a,11bに接触させた後に、測温用ウエハTWを絶縁性冷媒43に液浸させた。しかしながら、測温用ウエハTWを絶縁性冷媒43に液浸させた後に、各測温用コンタクトプローブ33を対応する各電極パッド11a,11bに接触させてもよい。
なお、本実施の形態では、本開示に係る技術を製品用ウエハWの検査を1枚ずつ行う枚葉型の基板検査装置に適用する場合について説明した。しかしながら、本開示に係る技術は、複数の検査室(セル)を備え、各検査室にて製品用ウエハWを検査することにより、複数の製品用ウエハWの検査を同時に行うことができる多段マルチセル構造の基板検査装置に適用してもよい。
TW,TW1 測温用ウエハ
10 パターン
11a,11b 電極パッド
38,48 基板検査装置
32 測温用プローブカード32
33 測温用コンタクトプローブ33
43 絶縁性冷媒
10 パターン
11a,11b 電極パッド
38,48 基板検査装置
32 測温用プローブカード32
33 測温用コンタクトプローブ33
43 絶縁性冷媒
Claims (14)
- 複数の測温抵抗体を備え、前記複数の測温抵抗体の各々に対応して電極が配置される測温用基板の校正方法であって、
少なくとも1つの前記測温抵抗体に対応する電極に針状体を接触させる工程と、
前記測温用基板を絶縁性冷媒に液浸する工程と、
前記針状体によって前記電極を介して前記測温抵抗体の電気抵抗値を測定する工程と、
前記絶縁性冷媒の温度を測定する工程と、
前記測定された電気抵抗値を、前記測定された絶縁性冷媒の温度に換算するための補正値を取得する工程と、を有する測温用基板の校正方法。 - 前記絶縁性冷媒の温度を調整することにより、前記絶縁性冷媒に液浸する前記測温用基板の温度を所望の温度に調整する、請求項1に記載の測温用基板の校正方法。
- 前記電極に針状体を接触させた後に、前記測温用基板を絶縁性冷媒に液浸する、請求項1に記載の測温用基板の校正方法。
- 前記取得された補正値を、前記電気抵抗値が測定された測温抵抗体と関連付けて、記憶装置に記憶させる、請求項1に記載の測温用基板の校正方法。
- 前記絶縁性冷媒の温度が安定した後に前記測温抵抗体の電気抵抗値を測定する、請求項1に記載の測温用基板の校正方法。
- 前記絶縁性冷媒を外部の温度調整装置との間で循環させる、請求項1に記載の測温用基板の校正方法。
- 前記絶縁性冷媒を撹拌又は対流させる、請求項1に記載の測温用基板の校正方法。
- 前記測温抵抗体は、温度によって前記電気抵抗値が変化する金属又は金属酸化物からなる、請求項1に記載の測温用基板の校正方法。
- 複数の測温抵抗体を備え、前記複数の測温抵抗体の各々に対応して電極が配置される測温用基板の校正方法であって、
前記測温用基板を温度が調整可能な載置部材に載置する工程と、
少なくとも1つの前記測温抵抗体に対応する電極に針状体を接触させる工程と、
前記針状体によって前記電極を介して前記測温抵抗体の電気抵抗値を測定する工程と、
前記載置部材の温度を測定する工程と、
前記測定された電気抵抗値を、前記測定された載置部材の温度に換算するための補正値を取得する工程と、を有する測温用基板の校正方法。 - 複数の測温抵抗体及び各前記測温抵抗体に対応する電極を備える測温用基板の各前記測温抵抗体の電気抵抗値を実際の各前記測温抵抗体の温度に換算するための補正値を取得する校正装置と、記憶装置と、製品用基板に形成された半導体デバイスの検査を行う検査装置と、を備える基板測温システムであって、
前記校正装置、前記記憶装置及び前記検査装置は互いに情報通信網を介して通信可能に接続され、
前記校正装置は、前記取得された補正値を、前記電気抵抗値が測定された測温抵抗体と関連付けて、前記情報通信網を介して前記記憶装置に記憶させ、
前記検査装置は、前記製品用基板を載置して前記製品用基板の温度が調整可能な載置部材を有し、前記測温用基板を用いて前記載置部材の温度調整能力を確認する際に、前記記憶装置から前記情報通信網を介して前記補正値を受け取り、該受け取った補正値を用いて各前記測温抵抗体の電気抵抗値に基づき、各前記測温抵抗体の温度を測定する基板測温システム。 - 複数の測温抵抗体を備え、前記複数の測温抵抗体の各々に対応して電極が配置される測温用基板であって、
前記複数の測温抵抗体の各々に対応して発熱体が配置される、測温用基板。 - 1つの前記測温抵抗体に対応して複数の前記発熱体が配置される、請求項11記載の測温用基板。
- 各前記発熱体の各々に対応して他の電極が配置され、
針状体が前記電極及び前記他の電極に接触することにより、各前記測温抵抗体及び各前記発熱体へ電気が供給される、請求項11記載の測温用基板。 - 前記測温抵抗体及び当該測温抵抗体に対応して配置される前記発熱体は、
半導体ウエハに形成されるGPU又はCPUを模する、請求項11記載の測温用基板。
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