JP2024042657A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】転写ベルトに担持されて搬送される記録材のしわ伸ばし効果を得ると共に、転写ベルトの耐久性の向上を図る。【解決手段】2次転写ベルト40と、2次転写ベルト40を介して中間転写ベルト31に当接し転写部N2を形成する2次転写ローラ41と、2次転写ローラ41の下流側に隣接して配置される分離ローラ42と上流側に隣接して配置される上流ローラ43とを有する。分離ローラ42は回転軸線方向の両端部に中央部の直径よりも直径が小さい部分を有し、上流ローラ43は回転軸線方向の両端部に中央部の直径よりも直径が大きい部分を有する。2次転写ローラ41の回転軸線方向と略直交する断面において、ニップ線L1と上流ベルト張面L2とで形成される角度を上流ベルト張角φ1、ニップ線L1と下流ベルト張面L3とで形成される角度を下流ベルト張角φ2としたとき、上流ベルト張角φ1及び下流ベルト張角φ2は、それぞれ30°以下である。【選択図】図3

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ装置、あるいはこれらの機能のうち複数の機能を備えた複合機などの画像形成装置に関するものである。
電子写真方式などを用いた画像形成装置では、感光ドラムや中間転写ベルトなどの像担持体上に形成されたトナー像が記録材に転写される。像担持体上のトナー像は、転写部で像担持体と転写装置とで記録材を挟持し、転写部に転写電界を形成することで、静電的に記録材上に転写される。この転写装置として、像担持体からの記録材の分離性能が高いことなどから、記録材を担持して搬送する転写ベルトを備えた転写装置が採用されることがある(特許文献1)。この転写装置は、無端状の転写ベルトと、転写ベルトを張架するための複数の張架ローラと、を有して構成される。この複数の張架ローラは、転写ベルトを介して像担持体に当接して、像担持体と転写ベルトとが当接する領域である転写部(転写ニップ)を形成する転写ローラを含む。
転写ベルトを用いた画像形成装置では、薄紙などの低剛度の記録材に画像を形成する場合、記録材が転写部を通過する際に、画像の劣化が発生することがある。これは、記録材の搬送中に、記録材の搬送方向における転写部の上流側で、記録材の搬送方向における記録材の後端側にしわが発生し、発生したしわの凹部と像担持体との間の隙間で放電が発生することに起因する。
特許文献2では、次のような構成が提案されている。つまり、転写ベルトの回転方向において転写ローラの下流側に隣接して配置される張架ローラである分離ローラ(搬送面形成ローラ)をクラウン形状(正クラウン形状)とする。また、転写ベルトの回転方向において分離ローラの下流側に隣接して配置される張架ローラを逆クラウン形状とする。このように逆クラウン形状とするのは、分離ローラの回転軸線方向における中央部で張架される転写ベルトの周長と、分離ローラの回転軸線方向における端部で張架される転写ベルトの周長と、を一致させるためである。このような構成により、転写ベルトが転写部内で幅方向(表面の移動方向と略直交する方向)において中央部から両端部に向けて広がる走行軌跡を描くため、転写部で記録材のしわを伸ばす効果が得られる。
特開2000-347517号公報 特開2015-200869号公報
上述のように分離ローラをクラウン形状とすることによる記録材のしわ伸ばし効果は、分離ローラのクラウン量(分離ローラの最大直径と最小直径との差)と正の相関がある。そのため、従来の構成では、十分な記録材のしわ伸ばし効果を得るためには、比較的大きなクラウン量が必要であった。また、上述のように分離ローラの回転軸線方向における中央部と端部とでそれぞれ張架される転写ベルトの周長を一致させるために、分離ローラのクラウン量に比例して、テンションローラの逆クラウン量も大きくすることが必要であった。
そして、記録材のしわを伸ばす力を得るために、上述の転写ベルトの走行軌跡を形成するためには、転写ベルトが分離ローラのクラウン形状の周面に密着していることが重要である。そのため、転写ベルトを上述のクラウン形状の周面及び上述の逆クラウン形状の周面に沿って強制的に変形させるように、転写ベルトには比較的大きな張力を付与する必要があった。
しかしながら、大きな張力を転写ベルトに付与した場合、転写ベルトに大きな負荷が加わる。これにより、転写ベルトの寿命が短くなることがある。特に、転写ベルトの幅方向への寄りを抑制するためにリブ規制方式を採用した場合、リブがフランジに突き当たる際に、転写ベルトのリブに対応する箇所に大きな集中応力が加わりやすい。そして、転写ベルトの走行に伴い、転写ベルトに集中応力が繰り返し加わることで、転写ベルトの劣化が進むことがある。そのため、転写装置を構成する他の部品と比べて、転写ベルトの寿命(耐久印刷枚数)が短くなることがある。
したがって、本発明の目的は、転写ベルトに担持されて搬送される記録材のしわ伸ばし効果を得ると共に、転写ベルトの耐久性の向上を図ることである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、トナー像を担持する像担持体と、記録材を担持して搬送する回転可能な無端状のベルトと、前記ベルトの内周面側に配置され、前記ベルトを介して前記像担持体に当接し、前記像担持体から記録材にトナー像を転写する転写部を形成する転写ローラと、前記ベルトの回転方向において前記転写ローラの下流側に隣接して前記ベルトの内周面側に配置され、前記ベルトを張架する第1張架ローラと、前記ベルトの回転方向において前記転写ローラの上流側に隣接して前記ベルトの内周面側に配置され、前記ベルトを張架する第2張架ローラと、を有し、前記第1張架ローラは、前記ベルトが張架される領域において、回転軸線方向における両端部に、回転軸線方向における中央部の直径よりも直径が小さい部分を有し、前記第2張架ローラは、前記ベルトが張架される領域において、回転軸線方向における両端部に、回転軸線方向における中央部の直径よりも直径が大きい部分を有し、前記転写ローラの回転軸線方向と略直交する断面において、前記転写部に形成される前記像担持体と前記転写ローラとの接触面が通る直線をニップ線L1、前記ベルトの回転方向における前記転写部の中心位置と前記第2張架ローラの接線とを通る前記ベルトの張面を上流ベルト張面L2、前記転写部の前記中心位置と前記第1張架ローラの接線とを通る前記ベルトの張面を下流ベルト張面L3、前記ニップ線L1と前記上流ベルト張面L2とで形成される角度を上流ベルト張角φ1、前記ニップ線L1と前記下流ベルト張面L3とで形成される角度を下流ベルト張角φ2と定義したとき、前記上流ベルト張角φ1及び前記下流ベルト張角φ2は、それぞれ30°以下であることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、転写ベルトに担持されて搬送される記録材のしわ伸ばし効果を得ると共に、転写ベルトの耐久性の向上を図ることができる。
画像形成装置の概略断面図である。 2次転写装置の近傍の概略断面図である。 2次転写装置ローラ配置を説明するための断面図である。 リブ規制方式を説明するための断面図及び拡大断面図である。 記録材のしわが発生する現象を説明するための模式図である。 実施例及び比較例の2次転写部の上面図である。 分離ローラのクラウン量とベルト侵入角との関係を示すグラフ図である。 実施例及び比較例における画像の劣化の評価結果を示すグラフ図である。 2次転写装置の他の例を示す概略断面図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の構成及び動作
図1は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成することのできる、中間転写方式を採用したタンデム型のプリンタである。画像形成装置100は、外部機器から送信された画像信号に応じて記録材Sに画像を形成することができる。
なお、画像形成装置100やその要素について、図1の紙面手前側を「前」側、紙面奥側を「後」側とする。この前側と後側とを結ぶ前後方向は、後述する感光ドラム11、中間転写ベルト31の張架ローラ、あるいは2次転写ベルト40の張架ローラの回転軸線方向と略平行であるものとする。また、記録材Sのことを「紙」ということがあるが、記録材Sは紙に限定されるものではない。記録材Sは、例えば、合成樹脂を主体とする材料で構成された合成紙やフィルム、金属層を有する蒸着紙などの特殊紙などの、紙以外の材料又は紙以外の材料を含む材料で構成されたものであってもよい。
画像形成装置100は、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成する4つの画像形成部1Y、1M、1C、1Kを有する。各画像形成部1Y、1M、1C、1Kは、後述する中間転写ベルト31の略水平に配置される画像転写面の移動方向に沿って直列状に配置されている。なお、各色用に設けられた同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、いずれかの色用の要素であることを示す符号の末尾のY、M、C、Kを省略して総括的に説明することがある。本実施例では、画像形成部1は、後述する感光ドラム11、帯電器12、露光装置13、現像器14、ドラムクリーニング装置15などを有して構成される。
第1の像担持体としての回転可能なドラム型(円筒形)の感光体(電子写真感光体)である感光ドラム11は、図中矢印R1方向(反時計回り方向)に回転駆動される。回転する感光ドラム11の表面は、帯電手段としての帯電器12によって所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に一様に帯電処理される。帯電処理された感光ドラム11の表面は、露光手段としての露光装置(レーザースキャナー)13によって画像情報に応じた像光が照射されて走査露光され、感光ドラム11上に静電潜像(静電像)が形成される。感光ドラム11上に形成された静電潜像は、現像手段としての現像器14によって現像剤としてのトナーが供給されて現像(可視化)され、感光ドラム11上にトナー像が形成される。本実施例では、一様に帯電処理された後に画像情報に応じて露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム11上の露光部(イメージ部)に、感光ドラム11の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーが付着する(反転現像方式)。本実施例では、現像時のトナーの主要な帯電極性であるトナーの正規の帯電極性は負極性である。
4つの感光ドラム11に対向するように、第2の像担持体としての回転可能な無端状のベルトで構成された中間転写体である中間転写ベルト31が配置されている。中間転写ベルト31は、複数の張架ローラ(支持ローラ)としての駆動ローラ33、テンションローラ34及び2次転写対向ローラ32によって張架されている。本実施例では、中間転写ベルト31は、ポリイミド、ポリカーボネートなどの樹脂材料を用いて形成された基層と、ゴム材料を用いて形成された表層と、を有する。中間転写ベルト31は、駆動ローラ33が回転駆動されることで駆動力が伝達されて、図中矢印R2方向(時計回り方向)に回転(周回移動)する。テンションローラ34は、中間転写ベルト31の走行方向に所定の張力を付与する。2次転写対向ローラ(2次転写内ローラ)32は、後述する2次転写ローラ(2次転写外ローラ)41と共に後述する2次転写部N2を形成する。中間転写ベルト31の内周面側には、各感光ドラム11Y、11M、11C、11Kに対応して、1次転写手段としてのローラ型の1次転写部材である1次転写ローラ35Y、35M、35C、35Kがそれぞれ配置されている。本実施例では、各1次転写ローラ35Y、35M、35C、35Kは、それぞれ各感光ドラム11Y、11M、11C、11Kに対向する位置に配置されている。1次転写ローラ35は、感光ドラム11に向けて押圧され、中間転写ベルト31を介して感光ドラム11に当接し、感光ドラム11と中間転写ベルト31とが当接する領域である1次転写部(1次転写ニップ)N1を形成する。駆動ローラ33以外の中間転写ベルト31の張架ローラ及び各1次転写ローラ35は、中間転写ベルト31の回転に伴って従動回転する。
感光ドラム11上に形成されたトナー像は、1次転写部N1において、回転している中間転写ベルト31上に転写(1次転写)される。1次転写工程時に、1次転写ローラ35には、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である1次転写電圧(1次転写バイアス)が印加される。例えば、フルカラー画像の形成時には、各感光ドラム11Y、11M、11C、11Kに形成されたイエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの各色のトナー像が、中間転写ベルト31上の同一画像位置に重ね合わされるようにして順次転写される。
中間転写ベルト31の外周面側において、対向部材としての2次転写対向ローラ32に対向する位置には、2次転写装置4が配置されている。2次転写装置4は、無端状のベルトで構成された2次転写ベルト40と、2次転写ベルト40の内周面側において2次転写対向ローラ32に対向する位置に配置された2次転写ローラ41と、を有する。2次転写ローラ41は、2次転写対向ローラ32に向けて押圧され、2次転写ベルト40及び中間転写ベルト31を介して2次転写対向ローラ32に当接する。これにより、2次転写ローラ41は、中間転写ベルト31と2次転写ベルト40とが当接する領域である2次転写部(2次転写ニップ)N2を形成する。中間転写ベルト31上に形成されたトナー像は、2次転写部N2において、中間転写ベルト31と2次転写ベルト40とに挟持されて搬送されている記録材S上に転写(2次転写)される。2次転写工程時に、2次転写対向ローラ32には、トナーの正規の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)の直流電圧である2次転写電圧(2次転写バイアス)が印加される。2次転写ローラ41は、電気的に接地されている。なお、2次転写対向ローラ32が電気的に接地され、2次転写ローラ41にトナーの正規の帯電極性とは逆極性の2次転写電圧が印加されてもよい。2次転写装置4については、後述して更に詳しく説明する。
記録材(転写材、記録媒体、シート)Sは、記録材収容部としての給紙カセット61、62、63に格納されている。この記録材Sは、給送部材としての給紙ローラ64、65、66のいずれかが回転することで記録材搬送路としての給紙搬送路67に送り出されて、搬送部材としてのレジストローラ21へと搬送される。この記録材Sは、レジストローラ21によって、中間転写ベルト31上のトナー像とタイミングが合わされて2次転写部N2へと搬送される。
トナー像が転写された記録材Sは、2次転写ベルト40と、搬送部材としての搬送ベルト71と、によって、定着手段としての定着装置5へと搬送される。定着装置5は、未定着のトナー像を担持した記録材Sを加熱及び加圧することにより、トナー像を記録材Sの表面に定着(溶融、固着)させる。
片面印刷モードの場合は、上述のようにして片面にトナー像が定着された記録材Sは、記録材搬送路としての排紙搬送経路68を通って、排出部として排紙トレイ69に排出(出力)される。両面印刷モードの場合は、上述のようにして1面目にトナー像が定着された記録材Sは、2面目にトナー像を転写するために再度2次転写部N2へと搬送される。つまり、両面印刷モードでは、1面目にトナー像が定着された記録材Sは、反転搬送路81へ送り込まれ、反転搬送路81でスイッチバック動作を行うことで先後端を入れ替えて両面搬送路82へと搬送される。両面搬送路82に搬送された記録材Sは、レジストローラ21へと搬送され、再び2次転写部N2へと搬送される。そして、この記録材Sは、上述と同様にして2面目にトナー像が転写され、定着された後に、排紙トレイ69に排出される。
また、1次転写工程後に感光ドラム11上に残留したトナー(1次転写残トナー)は、クリーニング手段としてのドラムクリーニング装置15によって感光ドラム11上から除去されて回収される。また、2次転写工程後に中間転写ベルト31上に残留したトナー(2次転写残トナー)などの付着物は、クリーニング手段としてのベルトクリーニング装置36によって中間転写ベルト31上から除去されて回収される。
なお、各画像形成部1において、感光ドラム11、帯電器12、現像器14、ドラムクリーニング装置15は、それぞれ単独で又は複数が一体的にカートリッジ化されて、画像形成装置100の装置本体2に対して着脱可能とされていてよい。また、中間転写ベルト31、中間転写ベルト31の張架ローラ、各1次転写ローラ35及びベルトクリーニング装置36は、中間転写ベルトユニット3を構成する。中間転写ベルトユニット3は、画像形成装置100の装置本体2に対して着脱可能とされていてよい。
また、本実施例では、画像形成装置100は、図1に示すように給紙された記録材Sが2次転写部N2において右から左へと搬送される構成とされているが、この方向に限定されるものではなく、左から右へと搬送される構成とされていてもよい。
2.2次転写装置の構成
次に、本実施例における2次転写装置4の構成について更に説明する。図2は、本実施例における2次転写装置4の近傍を示す概略断面図である。なお、2次転写ベルト40や2次転写ベルト40の張架ローラに関して、「上流」、「下流」とは、それぞれ2次転写ベルト40の回転方向(表面の移動方向、走行方向)における「上流」、「下流」をいうものであり、煩雑を避けるため適宜省略することがある。
2次転写装置4は、記録材担持体としての無端状のベルトで構成された2次転写ベルト40を有する。2次転写ベルト40は、複数の張架ローラ(支持ローラ)によって張架されている。2次転写装置4は、2次転写ベルト40の張架ローラとして、2次転写ベルト40の内周面側に配置された、次の4つのローラを有する。つまり、2次転写部N2を形成する転写ローラ(転写部材)としての2次転写ローラ41、第1張架ローラとしての分離ローラ42、第2張架ローラとしての上流ローラ43、及び第3張架ローラとしてのテンションローラ44である。2次転写ベルト40の各張架ローラは、それぞれの回転軸線方向の両端部において、2次転写装置4を構成するフレーム(図示せず)によって、回転可能に支持(保持)されている。2次転写ローラ41、分離ローラ42、上流ローラ43、テンションローラ44の回転軸線方向は互いに略平行である。
2次転写ベルト40は、樹脂材料又は金属材料で形成された層を有する無端状のベルト部材で構成することができる。本実施例では、2次転写ベルト40は、ポリイミド、ポリカーボネートなどの樹脂に帯電防止剤としてカーボンブラックを適当量含有させて体積抵抗率を1×10~1×1014Ω・cmに調整した樹脂材料で形成されている。また、本実施例では、2次転写ベルト40は、単層構造で、厚みは0.07~0.1mmである。また、本実施例では、2次転写ベルト40は、引っ張り試験法(JIS K 6301)で測定したヤング率の値が、100MPa以上、10GPa未満である。また、2次転写ベルト40の周長は300mm程度である。
2次転写ローラ41は、多層構造の弾性ローラで構成することができる。本実施例では、2次転写ローラ41は、最下層である芯金の外周に、表層として誘電性部材である発泡性ゴムで構成された弾性層が設けられて構成されている。本実施例では、発泡性ゴムの硬度は、Asker―C28~50°である。これにより、2次転写ローラ41は、2次転写対向ローラ32よりも低い硬度とされている。2次転写ローラ41は、2次転写ベルト40が張架される領域において、回転軸線方向で実質的に直径の変化がないストレート形状を有する。
2次転写ローラ41は、加圧機構(図示せず)によって2次転写対向ローラ32に向けて押圧されて、2次転写ベルト40を押圧する。これにより、2次転写ローラ41は、2次転写ベルト40を介して、2次転写対向ローラ32に掛け回されている中間転写ベルト31に当接する。このように、2次転写ローラ41は、2次転写ベルト40及び中間転写ベルト31を介して、2次転写対向ローラ32に圧接させられている。中間転写ベルト31及び2次転写ベルト40を介した2次転写対向ローラ32と2次転写ローラ41との当接部分では、その当接力により2次転写対向ローラ32よりも低硬度である2次転写ローラ41の弾性層が弾性変形する。これにより、中間転写ベルト31と2次転写ベルト40との接触領域である2次転写部N2が形成される。
2次転写ローラ41の回転軸線方向における端部には、2次転写装置4を構成する駆動手段(図示せず)が連結される。2次転写ローラ41の駆動手段は、駆動源としてのモータ、ギアなどの駆動伝達部材などを有して構成される。2次転写ローラ41は、この駆動手段によって回転駆動される。2次転写ローラ41が2次転写ベルト40をグリップしながら回転することで、2次転写ベルト40が図中矢印R3方向(反時計回り方向)に回転(周回移動)する。2次転写ローラ41以外の2次転写ベルト40の張架ローラは、2次転写ベルト40の回転に伴って従動回転する。
なお、2次転写ベルト40を搬送するための駆動手段が連結されるローラは、2次転写ローラ41に限定されるものではなく、2次転写ベルト40の内周面に接触するローラのいずれかであればよい。ただし、2次転写ベルト40の搬送速度の制御の安定性などの観点から、駆動手段が連結されるローラは、回転軸線方向で実質的に直径の変化がないストレート形状を有していることが好ましい。また、2次転写装置4は、駆動手段を具備せず、2次転写ベルト40が中間転写ベルト31の回転に伴って従動回転する構成とされてもよい。
本実施例では、2次転写対向ローラ32に電圧印加手段としての外部給電装置(図示せず)からトナーの正規の帯電極性と同極性の電位が付与され、2次転写ローラ41が電気的に接地されることで、2次転写部N2に2次転写電界が形成される。しかし、2次転写部N2に対する給電態様はこれに限定されるものではなく、2次転写対向ローラ32が電気的に接地され、2次転写ローラ41にトナーの正規の帯電極性とは逆極性の電位が付与されてもよい。
分離ローラ42は、2次転写ローラ41の下流側に隣接して(直下流に)配置されている。分離ローラ42と2次転写ローラ41とで、記録材Sを担持して搬送する2次転写ベルト40の外周面である記録材担持面(搬送面)が形成される。2次転写部N2を通過し、2次転写ベルト40の記録材担持面上に静電吸着された記録材Sは、2次転写ベルト40によって搬送された後に、分離ローラ42の曲率を利用して2次転写ベルト40から引き剥がされる。これにより、記録材Sは、2次転写ベルト40から搬送ベルト71へと受け渡される。分離ローラ42の曲率が大きいほど、2次転写ベルト40から記録材Sを引き剥がす効果は大きくなるため、分離ローラ42の直径は比較的小さいことが望ましい。そして、分離ローラ42は、2次転写ベルト40が張架される領域において、回転軸線方向における両端部に、回転軸線方向における中央部の直径よりも直径が小さい部分を有するように構成されている。本実施例では、分離ローラ42は、回転軸線方向における中央部から両端部に向けて直径が連続的に減少するクラウン形状(正クラウン形状)を有する。本実施例では、分離ローラ42は、金属ローラ(例えば、金属材料の一例であるSUMで構成された丸棒から削り出して形成されたローラ)で構成されている。
上流ローラ43は、2次転写ローラ41の上流側に隣接して(直上流に)配置されている。そして、上流ローラ43は、2次転写ベルト40が張架される領域において、回転軸線方向における両端部に、回転軸線方向における中央部の直径よりも直径が大きい部分を有するように構成されている。本実施例では、上流ローラ43は、回転軸線方向における中央部から両端部に向けて直径が連続的に増加する逆クラウン形状を有する。本実施例では、上流ローラ43は、金属ローラ(例えば、金属材料の一例であるSUMで構成された丸棒から削り出して形成されたローラ)で構成されている。
ここで、上流ローラ43の逆クラウン形状は、分離ローラ42のクラウン形状に従い決定される。仮に、上流ローラ43としてストレート形状を有するローラを配置した場合、回転軸線方向で異なる直径を有する分離ローラ42に2次転写ベルト40を掛け回した際に、分離ローラ42の直径の大きな箇所が優先的に2次転写ベルト40に接触する。すなわち、分離ローラ42の直径の小さな箇所では、2次転写ベルト40の周長が過剰となるため余りが生じてしまい、2次転写ベルト40と分離ローラ42とが接触しない状態となる。
そこで、分離ローラ42の回転軸線方向における中央部で張架される2次転写ベルト40の周長と、分離ローラ42の回転軸線方向における端部で張架される2次転写ベルト40の周長と、が一致するように、上流ローラ43の逆クラウン形状を設定する。このように、2次転写ベルト40の張架ローラとして、クラウン形状を有するローラ(クラウンローラ)と逆クラウン形状を有するローラ(逆クラウンローラ)とをセットで用いる。これにより、2次転写ベルト40をクラウンローラ及び逆クラウンローラのそれぞれの回転軸線方向における全域の周面に接触させることができる。なお、上記周長を一致させるとは、2次転写ベルト40を上記クラウン形状の周面及び上記逆クラウン形状の周面に十分に密着させることができるように周長を略等しくすればよく、完全に同一とすることに限定されるものではない。例えば、上記中央部での周長に対して上記端部での周長が±0%~±1%となる程度の誤差は許容されることがある。分離ローラ42の回転軸線方向における中央部と端部とでそれぞれ張架される2次転写ベルト40の周長は、各張架ローラの径、クラウン量、逆クラウン量、各張架ローラへの2次転写ベルト40の巻き付き角度などに基づいて計算することができる。
図3は、2次転写対向ローラ32、2次転写ローラ41、分離ローラ42及び上流ローラ43の位置関係について示す断面図(2次転写ローラ41の回転軸線方向と略直交する断面)である。ここで、図3に示す断面において、2次転写ニップN2により形成される2次転写対向ローラ32と2次転写ローラ41との接触面が通る直線を「2次転写ニップ線L1」と定義する。なお、2次転写ニップ線L1は、2次転写対向ローラ32の軸中心(回転中心)と2次転写ローラ41の軸中心(回転中心)とを結んだ直線と直交する直線と等しい。そして、図3に示す断面において、2次転写ベルト40の回転方向における2次転写ニップN2の中心位置と上流ローラ43の接線とを通る、2次転写ベルト40の張面を「上流ベルト張面L2」と定義する。また、図3に示す断面において、2次転写ベルト40の回転方向における2次転写ニップN2の中心位置と分離ローラ42の接線とを通る、2次転写ベルト40の張面を「下流ベルト張面L3」と定義する。さらに、図3に示す断面において、2次転写ニップ線L1と上流ベルト張面L2とで形成される角度を「上流ベルト張角φ1」、2次転写ニップ線L1と下流ベルト張面L3とで形成される角度を「下流ベルト張角φ2」と定義する。後述するように、本発明による効果を発揮するためには、上流ベルト張角φ1と下流ベルト張角φ2とが所定の角度となるように、分離ローラ42と上流ローラ43とを配置する。なお、図3において、上流ベルト張角φ1及び下流ベルト張角φ2は、2次転写ニップ線L1と、2次転写ニップ線L1に対して時計回り方向に位置する上流ベルト張面L2及び下流ベルト張面L3と、で形成される。しかし、上流ベルト張面L2及び下流ベルト張面L3の位置は、2次転写ニップ線L1に対してこの方向に位置することに限定されるものではない。2次転写対向ローラ32の周方向における2次転写ローラ41の位置によっては、例えば、上流ベルト張角φ1は、2次転写ニップ線L1と、2次転写ニップ線L1に対して時計回り方向に位置する上流ベルト張面L2と、で形成され、下流ベルト張角φ2は、2次転写ニップ線L1と、2次転写ニップ線L1に対して反時計回り方向に位置する下流ベルト張面L3と、で形成されることもある。
詳しくは後述するように、本実施例における2次転写装置4は、上述のような構成により、低剛度の記録材Sを通紙した際に2次転写部N2で発生する画像の劣化を抑制することが可能となる。
テンションローラ44は、分離ローラ42よりも下流側、かつ、上流ローラ43よりも上流側に配置されている。テンションローラ44は、2次転写ベルト40が張架される領域において、回転軸線方向で実質的に直径の変化がないストレート形状を有する。本実施例では、テンションローラ44は、金属ローラ(例えば、金属材料の一例であるアルミニウムで構成された丸棒から削り出して形成されたローラ)で構成されている。そして、テンションローラ44は、付勢手段としての付勢部材であるバネ(圧縮コイルバネ)51によって、2次転写ベルト40の内周面側から外周面側に向かう方向に押圧され、2次転写ベルト40に張力(テンション、張架力)を付与する機能を担う。2次転写ベルト40は、樹脂で形成されているため、比較的硬い材質であり、2次転写ベルト40を分離ローラ42のクラウン形状の周面及び上流ローラ43の逆クラウン形状の周面に沿って強制的に変形させるように、十分な張力を付与することが必要となる。
なお、2次転写ベルト40の張架ローラは、上記本実施例におけるセットのみに限定されるものではない。例えば、2次転写ベルト40上に付着したトナーを回収するためのクリーニング部材が設けられる場合、このクリーニング部材に対向する位置に、2次転写ベルト40を介してそのクリーニング部材が当接するローラなどを別途設けてもよい。また、例えば、搬送中の2次転写ベルト40の幅方向(表面の移動方向と略直交する方向)への寄り量を制御するステアリングローラなどを別途設けてもよい。
本実施例では、2次転写装置4は、2次転写ベルト40の幅方向への寄りを抑制するためにリブ規制方式を採用している。リブ規制方式について説明する。図4(a)は、図2のA-A断面図である。本実施例では、2次転写ベルト40の幅方向における両端部の内周面に、弾性体で形成されたリブ401が接着されて固定されている。また、本実施例では、上流ローラ43の回転軸線方向における両端部において、上記リブ401よりも内側の位置に、樹脂で形成されたフランジ431が設けられている。本実施例では、このフランジ431は、上流ローラ43の回転軸を中心として、上流ローラ43の回転軸線方向における中央側から端部側に向けて外径が減少する、テーパ形状を有している。2次転写ベルト40が幅方向における片側に寄った場合、2次転写ベルト40の幅方向における反対側ではリブ401がフランジ431に突き当たる。これにより、フランジ431から上記寄り方向とは反対側に押し返す力が2次転写ベルト40に付与され、2次転写ベルト40の走行位置を所定の位置へ戻すことができる。
ここで、図4(b)は、リブ401がフランジ431に突き当たった際の挙動を示す、上流ローラ43の図4(a)における左側の端部近傍の拡大断面図である。2次転写ベルト40が幅方向における片側(図4(b)における左側から右側に向かう方向)に移動する際の寄り力により、弾性体であるリブ401がフランジ431の形状に沿って、フランジ431に乗り上げるように変形する。この変形に伴い、2次転写ベルト40の幅方向におけるリブ401の内側の端部において、リブ401が2次転写ベルト40を面外方向(内周面側から外周面側に向かう方向)に押し上げる。そのため、2次転写ベルト40のリブ401によって押し上げられる箇所に集中応力が加わりやすい。そして、2次転写ベルト40が幅方向に蛇行しながら走行すると、2次転写ベルト40に集中応力が繰り返し加わることで、2次転写ベルト40の劣化が進むことがある。最悪の場合には、2次転写ベルト40が疲労破壊を起こす可能性がある。
3.低剛度の記録材の通紙時の課題
次に、記録材Sのしわに起因して発生する画像の劣化について説明する。図5は、低剛度の記録材Sが2次転写部N2を通過する際に記録材Sにしわが発生する現象を示す模式図であり、中間転写ベルト31の図示は省略してある。この記録材Sのしわに起因して画像が劣化する現象は、両面印刷モードにおいて発生しやすいため、両面印刷モードを想定して説明する。
1面目にトナー像が転写された記録材Sは、定着装置5を通過することでトナー像が表面に定着された後、反転搬送路81でスイッチバックされて再び2次転写部N2へと搬送される。定着装置5を通過する前の記録材Sは適度な水分を含んでいるが、定着装置5で加熱及び加圧されることで記録材Sの内部の水分が失われ、記録材Sが伸縮する。記録材Sから抜ける水分量が記録材Sの全面でばらつくと、記録材Sの全面で伸縮量も異なることとなる。そのため、1面目にトナー像が転写された後に定着装置5を通過した記録材Sは、凹凸形状にうねるようなプロファイルを示すことがある。
2面目にトナー像が転写される際には、記録材Sは2次転写部N2で中間転写ベルト31と2次転写ベルト40とに挟持されて搬送される。このとき、2次転写部N2内では、記録材Sにはその凹凸を打ち消し平滑に均すような力が働く。しかし、2次転写部N2内で凹凸形状が均されることで、記録材Sの搬送方向における2次転写部N2の上流側では、記録材Sが中央部に集まろうとしてしわが発生する。これにより、記録材Sの搬送方向における後端側で、記録材Sに大きな凹凸プロファイルが生成される。
そして、記録材Sの搬送方向における2次転写部N2の上流側において、記録材Sの凹部と中間転写ベルト31との間に微小な隙間が生じる。2次転写電界により、中間転写ベルト31と記録材Sとの間には電位差が生じていることから、上記隙間において放電が発生する。これにより、記録材Sに対しトナー像が正常に転写されず転写ムラとなることがある。その結果、印刷される画像の劣化が生じることがある。
4.張架ローラの配置
次に、張架ローラの配置による、記録材Sのしわに起因して発生する画像の劣化を抑制する効果について説明する。図6(a)は、本実施例における2次転写装置4の上面図であり、中間転写ベルト31及び2次転写対向ローラ32の図示は省略してある。
本実施例では、2次転写装置4は、2次転写ローラ41の下流側に隣接して配置されたクラウン形状を有する分離ローラ42と、2次転写ローラ41の上流側に隣接して配置された逆クラウン形状を有する上流ローラ43と、を有する。この構成を「構成A」とする。構成Aでは、2次転写ローラ41の下流側の分離ローラ42に至る部分の2次転写ベルト40は、分離ローラ42のクラウン形状に沿うように外側に凸状に変形している。一方、2次転写ローラ41の上流側の上流ローラ43に至る部分の2次転写ベルト40は、上流ローラ43の逆クラウン形状に沿うように内側に凹状に変形している。これは、テンションローラ44から付与させる応力により、上流側では、2次転写ベルト40が、2次転写ベルト40の幅方向に圧縮している(ローラの回転軸線方向の中央から端部方向にひずんでいる)、下流側では、2次転写ベルト40が2次転写ベルトの幅方向に引っ張られており(ローラの回転軸線方向の端部から中央に向けてひずんでいる)ことで、上下流にて2次転写ベルト40の幅に差が生じていることを示している。そのため、図6(a)に示すように、上下流側における2次転写ベルト40の幅の差により、2次転写ベルト40は、2次転写ローラ41の上流側から下流側へと、幅方向における中央部から両端部に向けて広がるように、角度を有して走行する。すなわち、図6(a)に示すように、2次転写ベルト40は、2次転写ローラ41の上流側から下流側へと、「ハの字」状の走行軌跡を描く。ここで、図6(a)に示すように、2次転写部N2内における、2次転写ベルト40の幅方向における端部での走行角度を、「ベルト侵入角θ」と定義する。このベルト侵入角θは、より詳細には、2次転写ベルト40の張架ローラが全てストレート形状である場合の2次転写ベルト40の幅方向における端部での走行方向(図6(a)における張架ローラの回転軸線方向と略直交する方向)に対する角度である。
2次転写部N2に突入した記録材Sも、2次転写ベルト40の走行軌跡と同様に、2次転写ベルト40の幅方向における中央部から端部(内側から外側)に向けて広がる挙動を示す。そのため、2次転写部N2において記録材Sが2次転写ベルト40から受ける力は、上述の画像の劣化の要因である記録材Sのしわを伸ばす方向の力として働く。その結果、記録材Sの搬送方向における2次転写部N2の上流側において、上述の画像の劣化の要因である記録材Sのしわの発生が抑制され、画像品位を維持することができる。
特に、前述したしわ伸ばし効果は、上流ベルト張角φ1及び下流ベルト張角φ2が小さい場合において有効である。仮に上流ベルト張角φ1が大きな場合、2次転写ニップN2の回転方向上流側にて、2次転写ベルト40が2次転写ローラ41に巻き付く角度が大きくなる。2次転写ローラ41は、ストレート形状を有するため、巻き付き角が大きい場合、2次転写ローラ41の上流側で凹形状に変形した2次転写ベルト40が、2次転写ローラ41の形状に沿うように走行するため凹変形が元に戻される。よって、2次転写ニップN2内においても、2次転写ベルト40の幅方向に関して、2次転写ベルト40が内側から外側に向けて広がる走行挙動が直進方向に近づいてしまう。このために、記録材Sが2次転写ニップN2内通過中に、記録材Sのしわを伸ばす力が小さくなる。これは下流ベルト張角φ2が大きな場合においても同様である。ここで、2次転写ローラ41と、その上下流のローラで形成される2次転写ベルト40の張面を2次転写ベルト40の二次転写面とする。このとき、十分なしわ伸ばしの効果を得るためには、2次転写ベルト40の二次転写面と2次転写ニップ線L1のなす角が小さいことが好ましい。本実施例においては、上流ベルト張角φ1及び下流ベルト張角φ2は、共に30°以下にしている。上流ベルト張角φ1及び下流ベルト張角φ2は、それぞれ好ましくは20°以下、より好ましくは10°以下することで、大きなしわ伸ばし効果を獲得することができる。なお、上流ベルト張角φ1及び下流ベルト張角φ2は、0°以上であってよいが、2次転写ニップ線L1と、上流ベルト張面L2又は下流ベルト張面L3との間に中間転写ベルト31の張面がある場合は、その中間転写ベルト31の張面と上流ベルト張面L2又は下流ベルト張面L3とで形成される角度が0°より大きくなるようにすればよい。
図6(b)は、比較例の構成を示す図6(a)と同様の上面図である。この比較例の構成では、2次転写ローラ41の上流側に隣接して、回転軸線方向で実質的に直径の変化がないストレート形状を有する上流ローラ43が配置されている。また、前述のようにクラウンローラと逆クラウンローラとはセットで用いる必要があるため、比較例の構成では、分離ローラ42よりも下流側、かつ、上流ローラ43よりも上流側に配置されたテンションローラ44が、逆クラウン形状とされている。この構成を「構成B」とする。構成Bのその他の構成は構成Aと実質的に同じである。
構成Aと構成Bとでの記録材Sのしわ伸ばし効果を比較するために、2次転写装置4をモデル化することで構造解析によるシミュレーションを行い、各構成におけるベルト侵入角θを算出した。図7は、各構成におけるベルト侵入角θを計算した結果を示す。計算で使用した2次転写部N2に関する要素の仕様は以下の通りである。
・中間転写ベルト31
表層材質:クロロプレンゴム
基層材質:ポリイミド
厚み:355μm
搬送速度:435mm/s
・2次転写対向ローラ32
表層材質:導電性EPDM
直径:16mm
ゴム厚:0.5mm
硬度:JIS―A70°
・2次転写ベルト40
材質:ポリイミド
厚み:85μm
・2次転写ローラ41
材質:導電性スポンジゴム
直径:24mm
ゴム厚:6mm
硬度:Asker―C28°
・2次転写ベルト40に内周面に接触するその他ローラの仕様
Figure 2024042657000002
Figure 2024042657000003
図7において、クラウン量が2mmの場合の結果に着目すると、構成Bに比べて構成Aのベルト侵入角θが大きく、約1.5倍となることがわかる。これは、次のような理由によるものと考えられる。つまり、構成Aでは、2次転写ローラ41の上流側に隣接して、逆クラウン形状を有する上流ローラ43が配置される。これにより、2次転写ローラ41の上流側の上流ローラ43に至る部分の2次転写ベルト40が逆クラウン形状に沿って上流ローラ43の回転軸線方向における中央部で内側に入り込むように変形する。そのため、2次転写ベルト40の幅方向における端部での走行角度の開始位置が2次転写ベルト40の幅方向において内側に寄ることで、2次転写部N2内におけるベルト侵入角θが大きくなる。このように、2次転写部N2を挟んで直下流側と直上流側にそれぞれクラウンローラと逆クラウンローラを配置することで、各ローラの周面の形状によるベルトの変形の効果が2次転写部N2でダイレクトに得られるものと考えられる。
上述のように、2次転写部N2に突入した記録材Sが、2次転写ベルト40の走行軌跡と同様に、2次転写ベルト40の幅方向における中央部から両端部に向けて広がる挙動を示すことで、上述の画像の劣化の要因である記録材Sのしわを伸ばす効果が得られる。そのため、構成Bに比べてベルト侵入角θが大きい構成Aにおいて、より高い記録材Sのしわ伸ばし効果が得られるものと考えられる。
そこで、シミュレーションで得られた結果と実現象との対応を調べた。上述の仕様の通りの構成を実機で再現し、低剛度の記録材S(薄紙)を用いて印刷を行った際の記録材Sのしわ伸ばし効果を検証した。結果を図8に示す。実際に印刷された画像を目視で確認し、画像品質の良し悪しで3段階評価した。記録材Sのしわに起因する画像の劣化の発生が無い場合を斜線、記録材Sの一部の領域で画像の劣化の発生が確認された場合を点々、記録材Sのおおよそ全域で画像の劣化の発生が確認された場合を黒で示した。図8の縦軸は、総印刷枚数に対して、上記各評価段階が占める割合を示している。
構成Bでは、総印刷枚数の約40%で画像の劣化が発生したのに対し、構成Aでは、印刷した記録材Sの全てで画像の劣化は発生しなかった。したがって、構成Bに比べて構成Aの方が、記録材Sのしわ伸ばし効果が高いことがわかった。これは、上述のシミュレーションで得られたように、構成Bに比べて構成Aの方が、ベルト侵入角θが大きい、という結果と同様の傾向である。
5.分離ローラのクラウン量
次に、分離ローラ42のクラウン量とベルト侵入角θとの関係について説明する。図7に先の結果と併せて示すように、構成Aにおける分離ローラ42のクラウン量を変更した場合のベルト侵入角θを計算した。分離ローラ42のクラウン量は、0.5~2mmの範囲で0.5mm刻みに設定した。また、分離ローラ42の回転軸線方向における中央部と端部とでそれぞれ張架される2次転写ベルト40の周長を一致させるように、構成Aにおける上流ローラ43の逆クラウン量を、0.3~1.2mmの範囲で設定した。
図7から、分離ローラ42のクラウン量とベルト侵入角θとの間には正の相関があることがわかる。これは、次のような理由によるものと考えられる。つまり、分離ローラ42のクラウン量及び上流ローラ43の逆クラウン量の変化に伴い、2次転写ローラ41の上流側の上流ローラ43に至る部分の2次転写ベルト40が上流ローラ43の回転軸線方向における中央部で内側に入り込む変形量が変化する。これにより、2次転写ローラ41の下流側の分離ローラ42に至る部分の2次転写ベルト40が幅方向における外側に広がる変形量が変化するためである。
そして、図7から、ベルト侵入角θは、構成Aにおけるクラウン量が1mmの場合の結果と、構成Bにおけるクラウン量が2mmの場合の結果とが、おおよそ一致していることがわかる。これは、構成Aでは、構成Bと比べて、同等の記録材Sのしわ伸ばし効果を維持しつつ、分離ローラ42のクラウン量を半減することが可能であることを示している。また、構成Aでは、構成Bほどクラウン量を大きくしなくても、構成B以上の記録材Sのしわ伸ばし効果が得られることを示している。さらに、分離ローラ42のクラウン量及び上流ローラ43の逆クラウン量を小さくすることで、2次転写ベルト40を各ローラの周面に密着させるために必要な変形量が小さくなる。そのため、2次転写ベルト40に付与することが必要な張力の低減と、2次転写ベルト40にかかる負荷の緩和と、が可能となる。なお、これに限定されるものではないが、クラウンローラのクラウン量は、0.5~2mm程度に設定するのが好適である。また、逆クラウンローラの逆クラウン量は、上述のようにクラウンローラの回転軸線方向における中央部と端部とでそれぞれ張架されるベルトの周長が略等しくなるように設定される。
2次転写ベルト40の張力は、2次転写ベルト40の寿命(耐久印刷枚数)と強く関係する。特に、2次転写ベルト40の幅方向への寄りを抑制するためにリブ規制方式を採用する場合、リブ401がフランジ431に突き当たる際に、2次転写ベルト40のリブ401に対応する箇所に集中応力が加わりやすい。つまり、前述のように、2次転写ベルト40が幅方向における片側に寄った際に、リブ401がフランジ431から反力を受けて変形し、2次転写ベルト40を押し上げることで、2次転写ベルト40に集中応力が加わりやすい。そして、これが繰り返されることで、2次転写ベルト40の劣化が進むことがある。最悪の場合には、2次転写ベルト40が疲労破壊を起こす可能性がある。これに対して、本実施例によれば、上述のように2次転写ベルト40の張力の低減が可能であるため、上記集中応力が緩和され、上記疲労破壊に至るまでの印刷枚数の増加が期待できる。
ここで、疲労破壊の主要因である、リブ401がフランジ431から受ける反力を、シミュレーションによって算出した。解析時間を短縮するため、解析モデルからフランジ431を除外し、フランジ431が設置される上流ローラ43の回転軸線方向における端部が受ける反力を評価対象とした。解析の結果、2次転写ベルト40の張力の低下に伴い、上流ローラ43の回転軸線方向における端部が受ける反力が低下することがわかった。一般に、疲労破壊は集中応力と繰り返し回数の片対数グラフで表されるため、2次転写ベルト40の張力の低下に伴い、耐久印刷枚数が指数関数的に増加することが見込まれる。また、リブ401に起因する2次転写ベルト40にかかる集中応力が、2次転写ベルト40の材質の疲労限度以下となるように、2次転写ベルト40の張力を設定した場合、リブ401に起因する2次転写ベルト40の破断を防止することが可能である。
2次転写装置4がリブ規制方式を採用していない場合でも、2次転写ベルト40の張力が大きいと、2次転写ベルト40の寿命が短くなることがある。特に、張架ローラとしてクラウンローラ及び逆クラウンローラが用いられる場合には、2次転写ベルト40にはこれらのローラで変形されることによる負荷が繰り返し加えられる。そのため、2次転写ベルト40に大きな張力を付与すると、2次転写ベルト40の寿命が短くなることがある。
なお、第1張架ローラの形状は、クラウン形状(正クラウン形状)に限定されるものではない。第1張架ローラは、回転軸線方向における両端部に、回転軸線方向における中央部の直径よりも直径が小さい部分を有するように構成されていればよい。また、第1張架ローラがクラウン形状(正クラウン形状)を有する場合、その形状は、回転軸線に沿って直径が放物線関数的に変化する輪郭線のものには限らない。回転軸線に沿った輪郭線の形状は、双曲線状、懸垂線状、円弧状、楕円弧状などでもよい。また、第1張架ローラは、回転軸線方向で直径が連続的に変化する形状に限定されるものではない。例えば、金属などで形成された回転軸と、その回転軸に設けられた樹脂などで形成された複数のローラ部と、を有し、両端部の直径が中央部の直径よりも小さい構成としてもよい。この場合、例えば、中央部と両端部とにローラ部を設け、両端部のローラ部をテーパ形状とすることができる。同様に、第2張架ローラの形状は、逆クラウン形状に限定されるものではない。第2張架ローラは、回転軸線方向における両端部に、回転軸線方向における中央部の直径よりも直径が大きい部分を有するように構成されていればよい。また、第2張架ローラが逆クラウン形状を有する場合、その形状は、回転軸線に沿って直径が放物線関数的に変化する輪郭線のものには限らない。回転軸線に沿った輪郭線の形状は、双曲線状、懸垂線状、円弧状、楕円弧状などでもよい。また、第2張架ローラは、回転軸線方向で直径が連続的に変化する形状に限定されるものではない。例えば、金属などで形成された回転軸と、その回転軸に設けられた樹脂などで形成された複数のローラ部と、を有し、両端部の直径が中央部の直径よりも大きい構成としてもよい。この場合、例えば、中央部と両端部とにローラ部を設け、両端部のローラ部をテーパ形状とすることができる。
また、本実施例では、2次転写装置4には付勢手段により付勢されるテンションローラが設けられていたが、例えば回転時に2次転写ベルト40に十分な張力が付与されるように複数の張架ローラがいずれも固定位置に配置される構成とされていてもよい。
また、2次転写ローラ41は、2次転写対向ローラ32に当接した際に付勢手段としての付勢部材であるバネ(例えば圧縮コイルバネ)により付勢されていてよい。この場合、2次転写部N2を通過する記録材Sの厚さなどに応じて2次転写ローラ41の位置が変化して、2次転写ローラ41の2次転写対向ローラ32に対する当接圧が略一定となり、より安定して所定のニップ幅の2次転写部N2を形成することができる。ただし、2次転写ローラ41の位置が決められて2次転写部N2を形成する構成とされていてもよい。
このように、本実施例では、画像形成装置100は、トナー像を担持する像担持体31と、記録材を担持して搬送する回転可能な無端状のベルト40と、ベルト40の内周面側に配置され、ベルト40を介して像担持体31に当接し、像担持体31から記録材Sにトナー像を転写する転写部N2を形成する転写ローラ41と、ベルト40の回転方向において転写ローラ41の下流側に隣接してベルト40の内周面側に配置され、ベルト40を張架する第1張架ローラ42と、ベルト40の回転方向において転写ローラ41の上流側に隣接してベルト40の内周面側に配置され、ベルト40を張架する第2張架ローラ43と、を有し、第1張架ローラ42は、ベルト40が張架される領域において、回転軸線方向における両端部に、回転軸線方向における中央部の直径よりも直径が小さい部分を有し、第2張架ローラ43は、ベルト40が張架される領域において、回転軸線方向における両端部に、回転軸線方向における中央部の直径よりも直径が大きい部分を有し、転写ローラ41の回転軸線方向と略直交する断面において、転写部N2に形成される像担持体31と転写ローラ41との接触面が通る直線をニップ線L1、ベルト40の回転方向における転写部N2の中心位置と第2張架ローラ43の接線とを通るベルト40の張面を上流ベルト張面L2、転写部N2の上記中心位置と第1張架ローラ42の接線とを通るベルト40の張面を下流ベルト張面L3、ニップ線L1と上流ベルト張面L2とで形成される角度を上流ベルト張角φ1、ニップ線L1と下流ベルト張面L3とで形成される角度を下流ベルト張角φ2と定義したとき、上流ベルト張角φ1及び下流ベルト張角φ2は、それぞれ30°以下である。本実施例では、第1張架ローラ42は、回転軸線方向における中央部から両端部に向けて直径が連続的に減少するクラウン形状を有し、第2張架ローラ43は、回転軸線方向における中央部から両端部に向けて直径が連続的に増加する逆クラウン形状を有する。また、本実施例では、ベルト40の第1張架ローラ42の回転軸線方向における中央部で張架される部分の周長と、ベルト40の第1張架ローラ42の回転軸線方向における端部で張架される部分の周長と、が略等しくなるように、第2張架ローラ43の形状が設定されている。また、本実施例では、画像形成装置100は、ベルト40の回転方向における第1張架ローラ42よりも下流側、かつ、第2張架ローラ43よりも上流側においてベルト40の内周面側に配置され、ベルト40を張架する第3張架ローラ44を有する。また、本実施例では、第3張架ローラは、ベルトに張力を付与する。また、本実施例では、像担持体31は、別の像担持体11から転写されたトナー像を転写部N2で記録材Sに転写するために搬送する中間転写体31であり、転写ローラ41は、中間転写体31及びベルト40を挟んで転写ローラ41に対向して配置された対向部材32に中間転写体31及びベルト40を介して当接する。そして、本実施例では、転写ローラ41の回転軸線方向と略直交する断面において、ニップ線L1は、回転可能な対向部材32の回転中心と転写ローラ41の回転中心とを結んだ直線と直交する直線である。また、本実施例では、ベルト40は、転写ローラ41が回転駆動されることで駆動力が伝達されて回転する。
以上説明したように、本実施例によれば、2次転写ベルト40に担持されて搬送される記録材Sのしわ伸ばし効果を得ると共に、2次転写ベルト40の耐久性の向上を図ることができる。
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1と同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
図9は、本実施例における2次転写装置4の概略断面図である。本実施例では、2次転写装置4は、2次転写ベルト40の張架ローラとして、2次転写ローラ(転写ローラ)41、分離ローラ(第1張架ローラ)42、及びテンションローラとしての機能を有する上流ローラ(第2張架ローラ)43の3つのローラを有する。
本実施例においても、分離ローラ42は、実施例1と同様に、2次転写ローラ41の下流側に隣接して配置されている。また、本実施例においても、分離ローラ42は、実施例1と同様に、回転軸線方向における両端部に、回転軸線方向における中央部の直径よりも直径が小さい部分を有するように構成されている。本実施例では、分離ローラ42は、回転軸線方向における中央部から両端部に向けて直径が連続的に減少するクラウン形状(正クラウン形状)を有する。本実施例では、分離ローラ42は、金属ローラで構成されている。
本実施例においても、上流ローラ43は、実施例1と同様に、2次転写ローラ41の上流側に隣接して配置されている。また、本実施例においても、上流ローラ43は、実施例1と同様に、回転軸線方向における両端部に、回転軸線方向における中央部の直径よりも大きい部分を有するように構成されている。本実施例では、上流ローラ43は、回転軸線方向における中央部から両端部に向けて直径が連続的に増加する逆クラウン形状を有する。本実施例では、上流ローラ43は、金属ローラで構成されている。また、本実施例においても、実施例1と同様に、上流ベルト張角φ1及び下流ベルト張角φ2は、共に30°以下にしている。また、本実施例では、上流ローラ43は、2次転写ベルト40に張力を付与するテンションローラの機能を有する。そのため、本実施例では、上流ローラ43は、付勢手段としての付勢部材であるバネ(圧縮コイルバネ)51によって、2次転写ベルト40の内周面側から外周面側に向かう方向に押圧される。
つまり、本実施例における2次転写装置4は、実施例1における2次転写装置4における上流ローラ43とテンションローラ44とを一体化した構成に相当する。また、本実施例では、上流ローラ43は、この上流ローラ43自体が2次転写ベルト40に付与する張力により、2次転写ベルト40を分離ローラ42のクラウン形状の周面及び上流ローラ43の逆クラウン形状の周面に沿って強制的に変形させる。これにより、2次転写ベルト40が、2次転写ローラ41の上流側から下流側へと幅方向における中央部から両端部に向けて広がりながら走行する。したがって、実施例1で説明したように、記録材Sのしわ伸ばし効果が得られる。
以上説明したように、本実施例によれば、実施例1と同様の効果が得られると共に、2次転写ベルト40の張架ローラの数の削減により、2次転写装置4の低コスト化、省スペース化が可能となる。
[その他]
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
上述の実施例では、中間転写体は、無端状のベルトで構成された中間転写ベルトであったが、例えば枠体にシート(フィルム)を張りつけてドラム状とした中間転写ドラムであってもよい。この場合、2次転写ローラは、中間転写ドラムを構成するシートを挟んで対向して配置された2次転写対向ローラにそのシートを介して当接する。
また、上述の実施例では、像担持体としての中間転写体から記録材にトナー像を転写する2次転写装置に関して本発明を適用する場合について説明したが、本発明は斯かる態様に限定されるものではない。例えば、モノクロ画像形成装置において、像担持体としての感光体(例えば、感光ドラム)から記録材にトナー像を転写する転写装置に関して本発明を適用してもよい。
4 2次転写装置
31 中間転写ベルト
32 2次転写対向ローラ
40 2次転写ベルト
41 2次転写ローラ
42 分離ローラ
43 上流ローラ
44 テンションローラ
100 画像形成装置
S 記録材

Claims (8)

  1. トナー像を担持する像担持体と、
    記録材を担持して搬送する回転可能な無端状のベルトと、
    前記ベルトの内周面側に配置され、前記ベルトを介して前記像担持体に当接し、前記像担持体から記録材にトナー像を転写する転写部を形成する転写ローラと、
    前記ベルトの回転方向において前記転写ローラの下流側に隣接して前記ベルトの内周面側に配置され、前記ベルトを張架する第1張架ローラと、
    前記ベルトの回転方向において前記転写ローラの上流側に隣接して前記ベルトの内周面側に配置され、前記ベルトを張架する第2張架ローラと、を有し、
    前記第1張架ローラは、前記ベルトが張架される領域において、回転軸線方向における両端部に、回転軸線方向における中央部の直径よりも直径が小さい部分を有し、
    前記第2張架ローラは、前記ベルトが張架される領域において、回転軸線方向における両端部に、回転軸線方向における中央部の直径よりも直径が大きい部分を有し、
    前記転写ローラの回転軸線方向と略直交する断面において、前記転写部に形成される前記像担持体と前記転写ローラとの接触面が通る直線をニップ線L1、前記ベルトの回転方向における前記転写部の中心位置と前記第2張架ローラの接線とを通る前記ベルトの張面を上流ベルト張面L2、前記転写部の前記中心位置と前記第1張架ローラの接線とを通る前記ベルトの張面を下流ベルト張面L3、前記ニップ線L1と前記上流ベルト張面L2とで形成される角度を上流ベルト張角φ1、前記ニップ線L1と前記下流ベルト張面L3とで形成される角度を下流ベルト張角φ2と定義したとき、前記上流ベルト張角φ1及び前記下流ベルト張角φ2は、それぞれ30°以下であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第1張架ローラは、回転軸線方向における中央部から両端部に向けて直径が連続的に減少するクラウン形状を有し、
    前記第2張架ローラは、回転軸線方向における中央部から両端部に向けて直径が連続的に増加する逆クラウン形状を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記ベルトの前記第1張架ローラの回転軸線方向における中央部で張架される部分の周長と、前記ベルトの前記第1張架ローラの回転軸線方向における端部で張架される部分の周長と、が略等しくなるように、前記第2張架ローラの形状が設定されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記ベルトの回転方向における前記第1張架ローラよりも下流側、かつ、前記第2張架ローラよりも上流側において前記ベルトの内周面側に配置され、前記ベルトを張架する第3張架ローラを有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記第3張架ローラは、前記ベルトに張力を付与することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記像担持体は、別の像担持体から転写されたトナー像を前記転写部で記録材に転写するために搬送する中間転写体であり、前記転写ローラは、前記中間転写体及び前記ベルトを挟んで前記転写ローラに対向して配置された対向部材に前記中間転写体及び前記ベルトを介して当接することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記転写ローラの回転軸線方向と略直交する断面において、前記ニップ線L1は、回転可能な前記対向部材の回転中心と前記転写ローラの回転中心とを結んだ直線と直交する直線であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記ベルトは、前記転写ローラが回転駆動されることで駆動力が伝達されて回転することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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