JP2024042371A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】より簡易な構成で個体を識別可能にする。【解決手段】本開示の半導体装置は、メインチップと、メインチップの一方の面に積層された、メインチップより小さいサイズの少なくとも1つのサブチップとを備える。サブチップは、非接触で識別可能なID情報を有するIDチップを含む。本開示は、積層型の半導体装置に適用することができる。【選択図】図1
Description
本開示は、半導体装置に関し、特に、より簡易な構成で個体を識別可能にする積層型の半導体装置に関する。
半導体装置において、個体を識別する目的で個体識別情報(ID情報)を格納することは一般的になされている。例えば特許文献1には、自動車に搭載された半導体装置を識別するID情報を不揮発性メモリに格納することで、故障の顕在化リスクの有無の判定に用いる技術が開示されている。
一方で、近年、高集積化を目的としてウェハ工程でチップを積層する技術が多く提案されている。例えば特許文献2には、固体撮像素子の下に個片化されたメモリ回路とロジック回路を水平方向に配置し、酸化膜で埋め込んで平坦化した裏面照射型の固体撮像装置が開示されている。
しかしながら、半導体装置において専用の不揮発性メモリを設けることは、コストの増大の要因となっていた。
本開示は、このような状況に鑑みてなされたものであり、積層型の半導体装置において、より簡易な構成で個体を識別可能にするものである。
本開示の半導体装置は、メインチップと、前記メインチップの一方の面に積層された、前記メインチップより小さいサイズの少なくとも1つのサブチップとを備え、前記サブチップは、非接触で識別可能なID情報を有するIDチップを含む半導体装置である。
本開示においては、メインチップと、前記メインチップの一方の面に積層された、前記メインチップより小さいサイズの少なくとも1つのサブチップが設けられ、前記サブチップには、非接触で識別可能なID情報を有するIDチップが含まれる。
以下、本開示を実施するための形態(以下、実施形態とする)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.従来技術とその問題点
2.第1の実施形態(IDチップがメインチップと電気的に非接続な構成)
2-1.半導体装置の構成例
2-2.IDチップの構成例
3.第2の実施形態(IDチップがメインチップと電気的に接続された構成)
4.本開示に係る技術の半導体装置の変形例
5.移動体への応用例
2.第1の実施形態(IDチップがメインチップと電気的に非接続な構成)
2-1.半導体装置の構成例
2-2.IDチップの構成例
3.第2の実施形態(IDチップがメインチップと電気的に接続された構成)
4.本開示に係る技術の半導体装置の変形例
5.移動体への応用例
<1.従来技術とその問題点>
(従来技術)
半導体装置において、個体を識別する目的で個体識別情報(ID情報)を格納することは一般的になされている。例えば特許文献1(特開2018-37006号公報)には、自動車に搭載された半導体装置を識別するID情報を不揮発性メモリに格納することで、故障の顕在化リスクの有無の判定に用いる技術が開示されている。
(従来技術)
半導体装置において、個体を識別する目的で個体識別情報(ID情報)を格納することは一般的になされている。例えば特許文献1(特開2018-37006号公報)には、自動車に搭載された半導体装置を識別するID情報を不揮発性メモリに格納することで、故障の顕在化リスクの有無の判定に用いる技術が開示されている。
特許文献1に開示されているシステムにおいては、ID情報の不揮発性が求められることから不揮発性メモリが必須となり、その不揮発性メモリに対応した製造工程が必要となる。
なお、特許文献1のシステムに限らず、半導体装置の故障が発生した場合において半導体メーカ側で解析する際に、個体を識別するために内部に格納された個体識別情報を読み取ることは一般的になされている。
一方で、近年、高集積化を目的としてウェハ工程でチップを積層する技術が多く提案されている。例えば特許文献2(国際公開第2020/129686号)には、固体撮像素子の下に個片化されたメモリ回路とロジック回路を水平方向に配置し、酸化膜で埋め込んで平坦化した裏面照射型の固体撮像装置が開示されている。
ここでのメモリ回路は、信号処理時の一時記憶のためのものであり、高速にランダムな書き込みが可能なDRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)などの揮発性メモリが用いられることが多い。また、固体撮像素子の下に配置される回路は、そのサイズやプロセス世代は任意とされ、基本的に固体撮像素子よりも小さいサイズであればよい。
(問題点)
特許文献1の半導体装置においては、専用の不揮発性メモリが設けられることが、通常のロジック回路よりも専用の工程が多く、また、工程内での情報の書き込みが必要となるなど、コスト増大の要因となっていた。また、不揮発性メモリの配置面積の確保も必要であり、面積増大にもつながっていた。単純に装置を識別することを目的とするのであれば、低コストで実現できることが望ましい。
特許文献1の半導体装置においては、専用の不揮発性メモリが設けられることが、通常のロジック回路よりも専用の工程が多く、また、工程内での情報の書き込みが必要となるなど、コスト増大の要因となっていた。また、不揮発性メモリの配置面積の確保も必要であり、面積増大にもつながっていた。単純に装置を識別することを目的とするのであれば、低コストで実現できることが望ましい。
特許文献2の固体撮像装置においては、固体撮像素子の下に複数の回路素子を配置することができるが、サイズや配置箇所によってはデッドスペースが発生する場合がある。しかしながら、それを避けるためにチップサイズを大きくすることはコスト増大につながり、またチップ間接続の都合で配置を変更できない場合もある。
(本開示に係る技術の概要)
上述した問題点に対して、本開示に係る技術においては、個体を識別可能とすることに特化し、メインチップの一方の面に、メインチップよりサイズの小さいサブチップとして、個体を識別可能なID情報を有するIDチップが積層されるようにする。
上述した問題点に対して、本開示に係る技術においては、個体を識別可能とすることに特化し、メインチップの一方の面に、メインチップよりサイズの小さいサブチップとして、個体を識別可能なID情報を有するIDチップが積層されるようにする。
本開示に係る技術においては、個体を識別するためのID情報を、例えば文字列やバーコード、二次元コード、ホログラムなどの光学的に読み取り可能な情報とすることができる。また、IDチップを例えばRFID(Radio Frequency Identifier)タグなどにより構成することで、ID情報を外部から無線通信により読み取り可能な情報とすることもできる。
以下においては、本開示に係る技術の実施形態の半導体装置について説明する。
<2.第1の実施形態>
(2-1.半導体装置の構成例)
図1は、本開示に係る技術の第1の実施形態の半導体装置100の構成例を示す図である。図1上段には、半導体装置100の下面から見た平面図が示され、同図下段には、同図上段の平面図における切断面a-a'での半導体装置100の断面図が示されている。
(2-1.半導体装置の構成例)
図1は、本開示に係る技術の第1の実施形態の半導体装置100の構成例を示す図である。図1上段には、半導体装置100の下面から見た平面図が示され、同図下段には、同図上段の平面図における切断面a-a'での半導体装置100の断面図が示されている。
図1に示されるように、半導体装置100は、メインチップ110と、メインチップ110の一方の面(下面)に積層された3つのサブチップ210,220,230を備えている。本実施形態では、3つのサブチップが設けられるものとするが、少なくとも1つのサブチップが設けられればよい。
サブチップ210,220,230は、メインチップ110の下において同一層に配置されて積層され、メインチップ110より小さいサイズで形成される。例えば、メインチップ110とサブチップ210,220,230とは、CoC(Chip on Chip)およびCoW(Chip on Wafer)のいずれかの方式で貼り合わされればよい。なお、メインチップ110と同じチップサイズのサブチップが積層されるようにした場合には、メインチップ110と当該サブチップとが、WoW(Wafer on Wafer)で貼り合わされることも可能である。
サブチップ210,220は、メモリ回路やロジック回路により構成され、メインチップ110と連携して機能を実現するための接続端子CT2を有している。接続端子CT2は、メインチップ110が有する接続端子CT1と、例えばCu-Cu接合などにより接合されている。これにより、サブチップ210,220は、メインチップ110が有する電源や配線層などと電気的に接続される。
なお、図1中、半導体装置100の平面図においては、簡単のためサブチップ210,220上に接続端子CT2が示されているが、実際には、接続端子CT2が半導体装置100の下面から見えることはない。
一方、サブチップ230は、非接触で個体を識別可能なID情報を有するIDチップにより構成される。サブチップ230(以下、IDチップ230ともいう)が有するID情報は、光学的に読み取り可能であったり、無線通信により読み取り可能であったりする。IDチップ230は、メインチップ110と電気的に接続されるための接続端子を有しておらず、メインチップ110とは電気的に非接続である。
すなわち、メインチップ110と接続端子CT1,CT2を介して電気的に接続されるサブチップ210,220は、精密な重ね合わせ精度が要求される。これに対して、メインチップ110とは電気的に非接続なIDチップ230は、精密な重ね合わせ精度は必要とされない。
また、サブチップ210,220,230の周辺部の空間は、埋込膜310が満たされた状態となっている。すなわち、サブチップ210,220,230は、埋込膜310に埋め込まれた状態となっている。埋込膜310は、任意の材料を用いた絶縁膜や酸化膜などで形成することができる。
なお、メインチップ110は、サブチップ210,220と連携して様々な処理機能を実現する半導体素子(集積回路)により構成することができる。例えば、メインチップ110は、図2に示されるような、複数の画素がアレイ状に配列された画素アレイ部PXAを有する固体撮像素子100sにより構成することができる。
(2-2.IDチップの構成例)
図3は、IDチップ230の構成例を示す図である。図3に示されるIDチップ230は、光学的に読み取り可能なID情報を有している。
図3は、IDチップ230の構成例を示す図である。図3に示されるIDチップ230は、光学的に読み取り可能なID情報を有している。
例えば、図3のA図に示されるIDチップ230は、その表面に直接描画された文字列からなるID情報#11を有している。A図の例では、ID情報#11の文字列は、数字とアルファベットから構成されている。
また、同B図に示されるIDチップ230は、その表面に直接描画されたバーコードからなるID情報#12を有している。
さらに、同C図に示されるIDチップ230は、その表面に直接描画された二次元コードからなるID情報#13を有している。
また、図示はしないが、IDチップ230は、その表面に直接描画されたホログラムからなるID情報を有していてもよい。
ここで、図4を参照して、光学的に読み取り可能なID情報を有するIDチップ230の作成方法について説明する。
ID情報は、個体を識別する必要があることから、IDチップ230それぞれにおいて全て異なった情報となる。そこで、例えばID情報としてバーコードを生成する場合には、図4に示されるように、ウェハWFにおいて、IDチップ230毎に異なるバーコードが、例えばAl層の上に直接描画されるようにする。
これにより、フォトマスクを用いることなくID情報を生成することができる。さらに、IDチップ230自体を、例えば1mm×1mm以下などの非常に小さいサイズとすることができるので、1枚のウェハWFから大量のIDチップ230を作成することができる。
図5は、IDチップ230の他の構成例を示す図である。図5に示されるIDチップ230は、無線通信に読み取り可能なID情報を有している。
図5に示されるIDチップ230は、外部と無線通信な可能な素子として、例えばパッシブ型のRFIDタグにより構成され、内部にID情報がデータとして書き込まれている。IDチップ230に書き込まれているID情報は、対応するRFIDリーダを用いることで、無線通信により読み取り可能となる。
なお、IDチップ230の電力はRFIDリーダから無線で給電されることから、図5の例においても、IDチップ230は、メインチップ110と電気的に接続される必要はない。
また、図5の例においては、メインチップ110が、IDチップ230に書き込まれているID情報の一部を有していてもよい。この場合、IDチップ230に書き込まれているID情報の一部が無線通信により読み取られるとともに、メインチップ110が有するID情報の他の一部が読み取られることで、ID情報の読み取りが完了するものとする。ここで、メインチップ110が有するID情報の他の一部は、IDチップ230と同様に無線通信により読み取られてもよいし、電気的な接続を介して読み取られてもよい。これにより、IDチップ230の小型化とともに、情報の分散化を図ることが可能となる。
(本開示に係る技術の効果)
以上の構成によれば、積層型の半導体装置において、より簡易な構成で個体を識別可能にすることができる。
以上の構成によれば、積層型の半導体装置において、より簡易な構成で個体を識別可能にすることができる。
具体的には、ID情報を、光学的に読み取り可能な文字列やバーコード、二次元コードやホログラムで実現した場合、IDチップ230の表面に当該ID情報のみが生成されればよく、Al層の成膜などの単純な工程においてID情報を生成することができる。また、それぞれ固有のパターンとなるID情報を、ウェハ上のAl層に直接描画することで、フォトマスクを用いることなく生成できるので、IDチップ230を大量かつ安価に作成することができる。
さらに、IDチップ230は、貼り付けられるメインチップ110とは電気的に非接続であるので、配置箇所の制約もなく、デッドスペースを有効に活用することができる。この場合、ID情報を電気的に読み取ることはできないものの、メインチップ110が電気的に破壊された状態で解析が必要になった場合であっても、光学的な読み取り手段により個体の識別が可能となる。
また、第三者によるID情報の改ざんもできないので、例えば半導体装置100が流出して他のシステムに流用された場合であっても、ID情報を確認することで、流出元を特定することが可能となる。
一方、IDチップ230をパッシブ型のRFIDタグなど、外部からの給電により外部と無線通信が可能な素子により実現した場合においても、IDチップ230の電源や接続端子は不要で、メインチップ110などと電気的に接続される必要もないので、配置箇所の制約を最小限とすることができる。
また、ID情報を無線通信に読み取ることができるので、個体を識別するとともに生産履歴を容易に管理できるなど、生産管理などにも活用することができる。例えば、半導体装置100の製造における各工程においてRFIDリーダを設置することで、ID情報と対応付けて各工程に関する情報を容易に蓄積することが可能となる。もちろん、最終製品になった後においても、外部からID情報を読み取ることは可能である。
<3.第2の実施形態>
図6は、本開示に係る技術の第2の実施形態の半導体装置100の構成例を示す図である。図6上段には、半導体装置100の下面から見た平面図が示され、同図下段には、同図上段の平面図における切断面b-b'での半導体装置100の断面図が示されている。
図6は、本開示に係る技術の第2の実施形態の半導体装置100の構成例を示す図である。図6上段には、半導体装置100の下面から見た平面図が示され、同図下段には、同図上段の平面図における切断面b-b'での半導体装置100の断面図が示されている。
なお、図6の半導体装置100において、図1の半導体装置100と同様の構成については同一の符号を付し、その説明は省略する。すなわち、図6の半導体装置100は、サブチップ230(IDチップ230)が、接続端子CT22と配線層L32を有している点で、図1の半導体装置100と異なる。
接続端子CT22は、メインチップ110が有する接続端子CT21と、例えばCu-Cu接合などにより接合されている。これにより、IDチップ230は、メインチップ110が有する配線層L31や電源などと電気的に接続される。
すなわち、本実施形態においては、IDチップ230は、メインチップ110の配線層の一部としての機能を有している。例えば、図6の半導体装置100において、IDチップ230は、メインチップ110の電源線の強化や信号線の迂回のための配線として用いることができる。
また、図6の半導体装置100においては、IDチップ230を何らかの方法でメインチップ110から剥離した場合、その配線の一部が断線することになり、メインチップ110の処理機能が実現されなくなる。これにより、メインチップ110の処理機能に係る技術の流出を防ぐことが可能となる。
なお、本実施形態においては、第1の実施形態と同様、IDチップ230が有するID情報は、非接触で識別可能なID情報であればよく、光学的に読み取り可能であってもよいし、無線通信により読み取り可能であってもよい。また、本実施形態の半導体装置100が備える構成は、適宜、第1の実施形態の半導体装置100が備える構成と組み合わせることが可能である。
<4.本開示に係る技術の半導体装置の変形例>
上述した実施形態においては、半導体装置100は、2層の半導体装置として構成されるものとした。これに限らず、本開示に係る技術の半導体装置は、3層以上の半導体装置として構成されてもよい。
上述した実施形態においては、半導体装置100は、2層の半導体装置として構成されるものとした。これに限らず、本開示に係る技術の半導体装置は、3層以上の半導体装置として構成されてもよい。
図7は、本開示に係る技術の半導体装置の第1の変形例を示す図である。図7には、半導体装置100Aの断面図が示されている。
図7に示されるように、半導体装置100Aは、メインチップ110と、メインチップ110の一方の面(下面)に積層された2つのサブチップ210,220を備えている。さらに、半導体装置100Aにおいては、サブチップ210を本開示に係るメインチップとして、その下面に、サブチップ230(IDチップ230)が積層されている。
半導体装置100Aにおいても、IDチップ230は、上述した実施形態と同様の態様を採ることが可能である。
図8は、本開示に係る技術の半導体装置の第2の変形例を示す図である。図8には、半導体装置100Bの断面図が示されている。
図8に示されるように、半導体装置100Bは、メインチップ110と、メインチップ110の一方の面(下面)に積層された2つのサブチップ210,220を備えている。さらに、半導体装置100Bにおいては、サブチップ210,220それぞれを本開示に係るメインチップとして、サブチップ210,220を跨るようにしてそれらの下面に、サブチップ230(IDチップ230)が積層されている。なお、半導体装置100Bにおいては、IDチップ230は、埋込膜320に埋め込まれた状態となっている。
半導体装置100Bにおいても、IDチップ230は、上述した実施形態と同様の態様を採ることが可能である。
このように、本開示に係る技術は、3層以上の半導体装置に適用することも可能である。
<5.移動体への応用例>
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット等のいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット等のいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
図9は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システムの概略的な構成例を示すブロック図である。
車両制御システム12000は、通信ネットワーク12001を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図9に示した例では、車両制御システム12000は、駆動系制御ユニット12010、ボディ系制御ユニット12020、車外情報検出ユニット12030、車内情報検出ユニット12040、及び統合制御ユニット12050を備える。また、統合制御ユニット12050の機能構成として、マイクロコンピュータ12051、音声画像出力部12052、及び車載ネットワークI/F(Interface)12053が図示されている。
駆動系制御ユニット12010は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット12010は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。
ボディ系制御ユニット12020は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット12020は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット12020には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット12020は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
車外情報検出ユニット12030は、車両制御システム12000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット12030には、撮像部12031が接続される。車外情報検出ユニット12030は、撮像部12031に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像を受信する。車外情報検出ユニット12030は、受信した画像に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。
撮像部12031は、光を受光し、その光の受光量に応じた電気信号を出力する光センサである。撮像部12031は、電気信号を画像として出力することもできるし、測距の情報として出力することもできる。また、撮像部12031が受光する光は、可視光であっても良いし、赤外線等の非可視光であっても良い。
車内情報検出ユニット12040は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット12040には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部12041が接続される。運転者状態検出部12041は、例えば運転者を撮像するカメラを含み、車内情報検出ユニット12040は、運転者状態検出部12041から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。
マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット12010に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で取得される車外の情報に基づいて、ボディ系制御ユニット12020に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で検知した先行車又は対向車の位置に応じてヘッドランプを制御し、ハイビームをロービームに切り替える等の防眩を図ることを目的とした協調制御を行うことができる。
音声画像出力部12052は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図9の例では、出力装置として、オーディオスピーカ12061、表示部12062及びインストルメントパネル12063が例示されている。表示部12062は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。
図10は、撮像部12031の設置位置の例を示す図である。
図10では、撮像部12031として、撮像部12101、12102、12103、12104、12105を有する。
撮像部12101、12102、12103、12104、12105は、例えば、車両12100のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部等の位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部12101及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部12105は、主として車両12100の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部12102、12103は、主として車両12100の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部12104は、主として車両12100の後方の画像を取得する。車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部12105は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
なお、図10には、撮像部12101ないし12104の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲12111は、フロントノーズに設けられた撮像部12101の撮像範囲を示し、撮像範囲12112,12113は、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部12102,12103の撮像範囲を示し、撮像範囲12114は、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部12104の撮像範囲を示す。例えば、撮像部12101ないし12104で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両12100を上方から見た俯瞰画像が得られる。
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、距離情報を取得する機能を有していてもよい。例えば、撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、複数の撮像素子からなるステレオカメラであってもよいし、位相差検出用の画素を有する撮像素子であってもよい。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を基に、撮像範囲12111ないし12114内における各立体物までの距離と、この距離の時間的変化(車両12100に対する相対速度)を求めることにより、特に車両12100の進行路上にある最も近い立体物で、車両12100と略同じ方向に所定の速度(例えば、0km/h以上)で走行する立体物を先行車として抽出することができる。さらに、マイクロコンピュータ12051は、先行車の手前に予め確保すべき車間距離を設定し、自動ブレーキ制御(追従停止制御も含む)や自動加速制御(追従発進制御も含む)等を行うことができる。このように運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を元に、立体物に関する立体物データを、2輪車、普通車両、大型車両、歩行者、電柱等その他の立体物に分類して抽出し、障害物の自動回避に用いることができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両12100の周辺の障害物を、車両12100のドライバが視認可能な障害物と視認困難な障害物とに識別する。そして、マイクロコンピュータ12051は、各障害物との衝突の危険度を示す衝突リスクを判断し、衝突リスクが設定値以上で衝突可能性がある状況であるときには、オーディオスピーカ12061や表示部12062を介してドライバに警報を出力することや、駆動系制御ユニット12010を介して強制減速や回避操舵を行うことで、衝突回避のための運転支援を行うことができる。
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、赤外線を検出する赤外線カメラであってもよい。例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在するか否かを判定することで歩行者を認識することができる。かかる歩行者の認識は、例えば赤外線カメラとしての撮像部12101ないし12104の撮像画像における特徴点を抽出する手順と、物体の輪郭を示す一連の特徴点にパターンマッチング処理を行って歩行者か否かを判別する手順によって行われる。マイクロコンピュータ12051が、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在すると判定し、歩行者を認識すると、音声画像出力部12052は、当該認識された歩行者に強調のための方形輪郭線を重畳表示するように、表示部12062を制御する。また、音声画像出力部12052は、歩行者を示すアイコン等を所望の位置に表示するように表示部12062を制御してもよい。
以上、本開示に係る技術が適用され得る車両制御システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、車両制御システム12000の各ユニットを構成する半導体装置に適用され得る。具体的には、図1や図6の半導体装置100は、車両制御システム12000の各ユニットを構成する半導体装置に適用することができる。車両制御システム12000の各ユニットを構成する半導体装置に本開示に係る技術を適用することにより、これら半導体装置に故障や不具合が発生した場合であっても、より簡易に個体を識別することが可能であるので、速やかに半導体メーカへ解析を依頼し、半導体メーカにおいて電気的解析が実行されるようにできる。その結果、半導体メーカは、故障品の製造履歴などに基づいて同種の故障顕在化リスクを含有すると想定される製品の対象範囲を絞り込み、その対象範囲で既製造済み製品を囲い込んで市場への流出を止めるなどの対応を迅速にとることが可能となる。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、他の効果があってもよい。
また、本開示に係る技術を適用した実施形態は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本開示に係る技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
さらに、本開示は以下のような構成をとることができる。
(1)
メインチップと、
前記メインチップの一方の面に積層された、前記メインチップより小さいサイズの少なくとも1つのサブチップと
を備え、
前記サブチップは、非接触で識別可能なID情報を有するIDチップを含む
半導体装置。
(2)
前記IDチップは、前記メインチップとは電気的に非接続である
(1)に記載の半導体装置。
(3)
前記ID情報は、光学的に読み取り可能とされる
(2)に記載の半導体装置。
(4)
前記ID情報は、前記IDチップの表面に直接描画された文字列、バーコード、二次元コード、およびホログラムのいずれかを含む
(3)に記載の半導体装置。
(5)
前記ID情報は、無線通信により読み取り可能とされる
(2)に記載の半導体装置。
(6)
前記IDチップは、RFIDタグにより構成される
(5)に記載の半導体装置。
(7)
前記メインチップは、前記IDチップに書き込まれている前記ID情報の一部を有する
(5)または(6)に記載の半導体装置。
(8)
前記IDチップは、前記メインチップと電気的に接続され、前記メインチップに形成される配線層の一部としての機能を有する
(1)乃至(7)のいずれかに記載の半導体装置。
(9)
前記メインチップは、画素アレイ部を有する固体撮像素子である
(1)乃至(8)のいずれかに記載の半導体装置。
(10)
前記メインチップと前記サブチップとは、CoC(Chip on Chip)およびCoW(Chip on Wafer)のいずれかの方式で貼り合わされる
(1)乃至(9)のいずれかに記載の半導体装置。
(1)
メインチップと、
前記メインチップの一方の面に積層された、前記メインチップより小さいサイズの少なくとも1つのサブチップと
を備え、
前記サブチップは、非接触で識別可能なID情報を有するIDチップを含む
半導体装置。
(2)
前記IDチップは、前記メインチップとは電気的に非接続である
(1)に記載の半導体装置。
(3)
前記ID情報は、光学的に読み取り可能とされる
(2)に記載の半導体装置。
(4)
前記ID情報は、前記IDチップの表面に直接描画された文字列、バーコード、二次元コード、およびホログラムのいずれかを含む
(3)に記載の半導体装置。
(5)
前記ID情報は、無線通信により読み取り可能とされる
(2)に記載の半導体装置。
(6)
前記IDチップは、RFIDタグにより構成される
(5)に記載の半導体装置。
(7)
前記メインチップは、前記IDチップに書き込まれている前記ID情報の一部を有する
(5)または(6)に記載の半導体装置。
(8)
前記IDチップは、前記メインチップと電気的に接続され、前記メインチップに形成される配線層の一部としての機能を有する
(1)乃至(7)のいずれかに記載の半導体装置。
(9)
前記メインチップは、画素アレイ部を有する固体撮像素子である
(1)乃至(8)のいずれかに記載の半導体装置。
(10)
前記メインチップと前記サブチップとは、CoC(Chip on Chip)およびCoW(Chip on Wafer)のいずれかの方式で貼り合わされる
(1)乃至(9)のいずれかに記載の半導体装置。
100 半導体装置, 110 メインチップ, 210,220 サブチップ, 230 サブチップ(IDチップ), 310 埋込膜, CT1,CT2 接続端子, PXA 画素アレイ部, #11,#12,#13 ID情報, CT21,CT22 接続端子, L31,L32 配線層
Claims (10)
- メインチップと、
前記メインチップの一方の面に積層された、前記メインチップより小さいサイズの少なくとも1つのサブチップと
を備え、
前記サブチップは、非接触で識別可能なID情報を有するIDチップを含む
半導体装置。 - 前記IDチップは、前記メインチップとは電気的に非接続である
請求項1に記載の半導体装置。 - 前記ID情報は、光学的に読み取り可能とされる
請求項2に記載の半導体装置。 - 前記ID情報は、前記IDチップの表面に直接描画された文字列、バーコード、二次元コード、およびホログラムのいずれかを含む
請求項3に記載の半導体装置。 - 前記ID情報は、無線通信により読み取り可能とされる
請求項2に記載の半導体装置。 - 前記IDチップは、RFIDタグにより構成される
請求項5に記載の半導体装置。 - 前記メインチップは、前記IDチップに書き込まれている前記ID情報の一部を有する
請求項5に記載の半導体装置。 - 前記IDチップは、前記メインチップと電気的に接続され、前記メインチップに形成される配線層の一部としての機能を有する
請求項1に記載の半導体装置。 - 前記メインチップは、画素アレイ部を有する固体撮像素子である
請求項1に記載の半導体装置。 - 前記メインチップと前記サブチップとは、CoC(Chip on Chip)およびCoW(Chip on Wafer)のいずれかの方式で貼り合わされる
請求項1に記載の半導体装置。
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---|---|---|---|
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