JP2024041346A - 車両側部構造 - Google Patents

車両側部構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2024041346A
JP2024041346A JP2022146102A JP2022146102A JP2024041346A JP 2024041346 A JP2024041346 A JP 2024041346A JP 2022146102 A JP2022146102 A JP 2022146102A JP 2022146102 A JP2022146102 A JP 2022146102A JP 2024041346 A JP2024041346 A JP 2024041346A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
reinforcement
spare tire
inner panel
weakened portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022146102A
Other languages
English (en)
Inventor
友士郎 西山
直人 松永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Corp filed Critical Suzuki Motor Corp
Priority to JP2022146102A priority Critical patent/JP2024041346A/ja
Publication of JP2024041346A publication Critical patent/JP2024041346A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】縦置きのスペアタイヤの前方側のシートベルトユニットの動作を安定させつつ、後突時の衝撃荷重を効果的に吸収できるようにする。【解決手段】車両側部構造のインナパネル12は、ロア開口部12aが設けられ、車両側部における後部に配置されている。第1リンフォースメント20は、ロア開口部12aを跨ぐように前後方向に延びインナパネル12に接合され、スペアタイヤを縦置きに保持可能な保持部26が設けられる。シートベルトユニットは、車両前方視で、スペアタイヤの車両前方側に重なって配置される。保持部26よりも前方側に位置する第1リンフォースメント20には、第1脆弱部27が設けられ、第1脆弱部27は、車両室内側に突出し、上下方向に延びる凸形状である。【選択図】図4

Description

本発明は、車両側部構造に関する。
例えば、内燃機関により駆動される車両では、スペアタイヤは、通常、車両後部の荷室の下部に設置されている。この場合、荷室のフロア部に、車両下方に凹む凹部が設けられ、スペアタイヤは、当該該凹部の中に、いわゆる横倒しの状態で設置されている。これに対して、荷室の車両下方側に、例えば後輪駆動用の電動モータが配置される電動車両では、荷室のフロア部に凹部を設けるスペースを確保することが、レイアウト上、困難な場合がある。これに対応するために、例えば、荷室の車幅方向外側部に、スペアタイヤを縦置きに設置する場合がある。
また、車両後部における側部に、スペアタイヤを縦置きに設置する構造として、例えば、特許文献1に開示されているような車両が知られている。当該車両は、車幅方向の中央に横置きに設置されたスペアタイヤによって、車両後部の衝撃吸収効果が低減されることを抑制するために、スペアタイヤを車幅方向外側部に縦置きに設置している。
特許文献1に開示されている構造では、後突時に、先ず、後突荷重は、車体側部に配置され且つ車両前後方向に延びる荷重伝達メンバの後端に入力される。当該衝撃荷重は、荷重伝達メンバによって、スペアタイヤのホイール部に伝達され、スペアタイヤは、車幅方向内側の荷重を受ける。その結果、スペアタイヤの前部は、車幅方向外側に移動する。これにより、後突による衝撃荷重を吸収している。
特開平11-11359号公報
ところが、上記例のような構造では、荷室と、乗員が乗車する乗員室とが区分けされていないような、例えば商用車両では、後部シートの車両後方における車幅方向外側部に、スペアタイヤが縦置きで設置されることになる。また、後部シートの車幅方向外側に位置する側壁部には、シートベルトユニットが取り付けられている。
例えば、スペアタイヤの車両前方側に、シートベルトユニットが配置されている場合には、上記のように、スペアタイヤの前部が車幅方向外側に移動すると、シートベルトユニットを構成するリトラクタ及びシートベルトウェビングに接触し、シートベルトの動作を妨げる可能性がある。そのため、荷室の側壁にスペアタイヤが縦置きに設置される上記例の構造では、シートベルトの動作の安定性を確保する上で、改善の余地があった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、荷室の側壁にスペアタイヤが縦置きに設置される車両において、スペアタイヤの車両前方側に位置するシートベルトユニットの動作を安定させつつ、後突の衝撃荷重を効果的に吸収することができる車両側部構造を提供することである。
上記目的を達成するための本発明に係る車両側部構造は、開口部が設けられ、車両側部における後部に配置されているインナパネルと、前記開口部を跨ぐように車両前後方向に延び、スペアタイヤを縦置きに保持可能な保持部が設けられ、前記インナパネルに接合されている第1リンフォースメントと、車両前方視で、前記スペアタイヤの車両前方側に重なって配置されるシートベルトユニットと、を有している。当該車両側部構造において、前記保持部よりも車両前方側に位置する前記第1リンフォースメントには、第1脆弱部が設けられ、該第1脆弱部は、車両室内側に突出し、車両上下方向に延びる凸形状である。
本発明によれば、荷室の側壁にスペアタイヤが縦置きに設置される車両において、スペアタイヤの車両前方側に位置するシートベルトユニットの動作を安定させつつ、後突の衝撃荷重を効果的に吸収することができる。
本発明に係る車両側部構造を、車両室内から見た斜視図である。 図1の車両側部構造を、車両後方から見た斜視図である。 図2の車両側部構造を、車両外側から見た斜視図であって、サイドボディアウタパネルを省略している。 図3の車両側部構造を、車両後方から見た拡大斜視図である。 図4の車両側部構造を、車幅方向外側から見た側面図である。 図1の車両を車幅方向外側から見た斜視図である。 図6のA-A矢視の端面図(断面図)である。
以下、本発明に係る車両側部構造の一実施形態について、図面(図1~図7)を参照しながら説明する。なお、図において、矢印Fr方向は車両前後方向における前方を示す。実施形態の説明における「前部(前端)及び後部(後端)」は、車両前後方向における前部及び後部に対応する。また、矢印R及び矢印Lは、乗員が車両前方を見たときの右側及び左側を示している。矢印Uは、車両上方を示している。
本実施形態の車両側部構造が設けられている車両は、例えば、商用車両であって、図1に示すように、スペアタイヤ41を例えば車両後部の荷室の側壁に、縦置きに設置するように構成されている。この例では、スペアタイヤ41は、荷室のフロア部を構成するリアフロアパネル8の車幅方向外側部に設けられたタイヤ設置部8aに、縦置きされた状態で側壁に固定されている。また、当該車両の側部には、リアサイドドア(図示せず)によって開閉されるリアサイドドア開口部2が設けられている。リアサイドドア開口部2の後部には、車両上下方向に延びるクォータピラー部5が配置されている。また、この例の車両の後部には、バックドア(図示せず)によって開閉されるバックドア開口部3が設けられている。バックドア開口部3の車幅方向外側部には、車両上下方向に延びるリアピラー部6が配置されている。また、クォータピラー部5には、シートベルトユニット50が取り付けられている。本実施形態では、車両前方視で、シートベルトユニット50は、縦置きされたスペアタイヤ41の車両前方側に、重なって配置されている。
続いて、本実施形態の車両後部構造を構成する部材について説明する。当該車両側部構造は、サイドボディアウタパネル11と、クォータインナパネル(インナパネル)12と、第1リンフォースメント20と、第2リンフォースメント30と、シートベルトユニット50と、を有している。さらに、この例では、レール部材40と、クォータピラーリンフォースメント13と、第3リンフォースメント35と、リアピラーリンフォースメント14と、を有している。
サイドボディアウタパネル11は、図2及び図6に示すように、車体の最外を構成するパネルであって、金属材料により形成される剛性の高いパネルである。サイドボディアウタパネル11の後部における下部には、リアホイール(図示せず)を上方から覆うように形成された略半円形状の凹部が設けられえている。凹部の形状に対応する位置には、リアホイールを覆うリアホイールハウスパネル7が取り付けられている。また、サイドボディアウタパネル11は、クォータピラー部5とリアピラー部6との間に、窓開口部11bが設けられている。
クォータインナパネル12は、図1~図3に示すように、車両側部における後部に配置されているパネルで、金属材料により形成されている。当該クォータインナパネル12は、サイドボディアウタパネル11の車両内側で、バックドア開口部3よりも車両前方側で、リアサイドドア開口部2よりも車両後方側に、配置されている。クォータインナパネル12は、リアフロアパネル8の車幅方向外側部から車両上方に延び、車両の側壁を構成している金属製のパネルである。クォータインナパネル12の前部は、上記したクォータピラー部5の一部を構成し、さらに、クォータインナパネル12の後部は、リアピラー部6の一部を構成している。また、クォータインナパネル12は、窓開口部12bを有している。クォータインナパネル12の窓開口部12bは、サイドボディアウタパネル11の窓開口部11bに対応する位置に配置されている。さらに、クォータインナパネル12は、窓開口部12bの車両下方側に、ロア開口部12aが設けられている。
クォータインナパネル12には、図3~図5及び図7に示すように、クォータピラーリンフォースメント13及びリアピラーリンフォースメント14が接合されている。クォータピラーリンフォースメント13は、車両上下方向に延び、金属材料により形成されている部材である。クォータピラーリンフォースメント13は、リアサイドドア開口部2の車両後方側で、クォータインナパネル12の前部に、スポット溶接により接合されている。クォータピラーリンフォースメント13の車両上下方向の中間部には、リアサイドドア用のストライカ13aが取り付けられている。リアピラーリンフォースメント14は、車両上下方向に延び、金属材料により形成されている部材である。リアピラーリンフォースメント14は、バックドア開口部3の車幅方向両側に配置され、クォータインナパネル12の後部にスポット溶接により接合されている。
また、ロア開口部12aは、図2~図5に示すように、車両前後方向で、クォータピラーリンフォースメント13とリアピラーリンフォースメント14との間に配置されている。この例のロア開口部12aは、車両前後方向に延びる略長方形である。ロア開口部12aの前部の開口縁には、クォータピラーリンフォースメント13の下部における後部が接合されている。ロア開口部12aの後部の開口縁と、リアピラーリンフォースメント14とは、車両前後方向に互いに間隔を空けて配置されている。
クォータインナパネル12のロア開口部12aは、車体を軽量化することが可能となる他に、ベンチレーションとしても機能する。例えば、サイドドアの閉動作を行うときの車両室内の空気の逃げとして機能する。また、車両の製造工程において、例えば車体にスライドレールを取り付ける作業を行うときに、作業者の例えば手を、ロア開口部12aを貫通した状態で作業することもできる。すなわち、ロア開口部12aは、作業者の手が目標物(目標部位)にアクセスするための開口として機能する。さらに、例えばリアフロアパネル8とクォータインナパネル12とを溶接するときの溶接ロボットが、パネルに接触することを避けるための空間として用いることもできる。さらには、ロア開口部12aは、例えばクォータトリムに設けられる収容部を配置する空間として用いることもできる。
続いて、第1リンフォースメント20について説明する。第1リンフォースメント20は、図3~図5に示すように、ロア開口部12aを跨ぐように車両前後方向に延び、スペアタイヤ41を縦置きに保持可能な保持部26が設けられ、クォータインナパネル12に接合されている。第1リンフォースメント20は、車両上下方向に所定の長さを有し、車両前後方向に延びる板状の部材である。ここで、第1リンフォースメント20の車両上下方向の長さは、ロア開口部12aの車両上下方向の長さよりも小さい。
第1リンフォースメント20は、図4及び図5に示すように、中央突出部21と、上壁22と、下壁23と、上側フランジ部24と、下側フランジ部25と、を有している。中央突出部21は、第1リンフォースメント20の車両上下方向の中間部に位置し、車両前後方向に延びている。上壁22は、車両上方を臨む壁面を有し、中央突出部21の上端から車幅方向内側に突出し、車両前後方向に延びている。上側フランジ部24は、上壁22の車幅方向内側端から車両上方に突出し、車両前後方向に延びている。下壁23は、車両下方を臨む壁面を有し、中央突出部21の下端から車幅方向内側に突出し、車両前後方向に延びている。下側フランジ部25は、下壁23の車幅方向内側端から車両下方に突出し、車両前後方向に延びている。この例の第1リンフォースメント20は、車幅方向外側に凸となる浅いハット型の横断面形状を有している。
本実施形態では、第1リンフォースメント20は、ロア開口部12aの車両上下方向の中間部に配置され、クォータインナパネル12の車幅方向外側に配置されている。第1リンフォースメント20は、ロア開口部12aの前後の開口縁の車両上下方向の中間部に接合されている。
詳細には、図4及び図5に示すように、第1リンフォースメント20の後部は、ロア開口部12aの後部の車幅方向外側の開口縁に、スポット溶接により接合されている。この例では、上側フランジ部24の後部と下側フランジ部25の後部が、ロア開口部12aの後部の車幅方向外側の開口縁に接合されている。同様に、第1リンフォースメント20の上側フランジ部24の後部及び下側フランジ部25の後部は、ロア開口部12aの後部の車幅方向外側の開口縁に接合されている。ロア開口部12aの前後の開口縁には、開口縁と第1リンフォースメント20により閉断面が形成されている。これにより、当該開口縁における剛性を向上させている。
第1リンフォースメント20の保持部26は、図4に示すように、第2リンフォースメント30を介して、スペアタイヤ41を縦置きの状態で保持している。この例では、保持部26には、第2リンフォースメント30が、スポット溶接により接合されている。第2リンフォースメント30の詳細については後で説明する。また、保持部26は、貫通孔26aを有している。貫通孔26aについては、後で説明する。
本実施形態では、図4及び図5に示すように、保持部26よりも車両前方側に位置する第1リンフォースメント20には、第1脆弱部27が設けられている。図7に示すように、第1脆弱部27は、車幅方向内側(車両室内側)に突出し、車両上下方向に延びる凸形状である。この例の第1脆弱部27は、第1リンフォースメント20の上端から下端まで延びている。
第1脆弱部27は、第1リンフォースメント20が折れ曲がりやすい部分である。例えば、第1リンフォースメント20に、車両前後方向に荷重が作用するとき、第1脆弱部27は、車幅方向内側に突出するように折れ曲がりやすく構成されている。すなわち、第1脆弱部27は、車両内側に凸となる凸形状を有することにより、第1脆弱部27の前後は、車両前後方向の荷重を受けると、車幅方向内側に向かって変形しやすくなる。なお、本実施形態では、第1脆弱部27が第1リンフォースメント20の上端から下端まで延びているが、これに限らない。第1脆弱部27の上端が、第1リンフォースメント20の上端よりもやや下方に位置してもよい。同様に、第1脆弱部27の下端が、第1リンフォースメント20の下端よりもやや上方に位置してもよい。
上記のように第1リンフォースメント20に第1脆弱部27を設けることにより、例えば、車両の後部が、後突による衝撃荷重を受けたときに、当該衝撃荷重がリアピラー部6からクォータインナパネル12の面部を介して、第1リンフォースメント20に伝達される。このとき、第1脆弱部27は、車幅方向内側(車両室内側)に突出するように折れ曲がる。第1リンフォースメント20が折れ曲がることにより、保持部26が設けられる第1リンフォースメント20の車両内側面は、第1脆弱部27から車両後方に向かうに従い、車幅方向外側に傾斜する。これにより、スペアタイヤ41は、車両前後方向に沿った状態から、傾斜方向に沿った状態になる。すなわち、スペアタイヤ41の前部は、車幅方向内側に誘導される。その結果、スペアタイヤ41の車両前方側に位置するシートベルトユニット50に、スペアタイヤ41が接触することが抑制され、例えば後突による衝撃荷重を受けたときに、スペアタイヤ41が車両前方に移動して、シートベルトユニット50の動作に干渉することを抑制することができる。すなわち、後突による衝撃荷重を受けても、シートベルトユニット50の動作を正常な状態として維持することが可能である。また、衝撃荷重に対して低強度となる部分を、局所的に設定することにより、車両走行時におけるスペアタイヤ41の取付け部の強度を確保することもできる。
また、本実施形態では、図3~図5及び図7に示すように、保持部26よりも車両後方側に位置する第1リンフォースメント20には、第2脆弱部28が設けられている。第2脆弱部28は、図7に示すように、車幅方向外側(車両室外側)に突出し、車両上下方向に延びる凸形状である。図4及び図5に示すように、この例の第2脆弱部28の上端は、第1リンフォースメント20の上端に位置している。第2脆弱部28の下端は、第1リンフォースメント20の中央突出部21の下端に位置している。
上記の凸形状を有する第2脆弱部28は、例えば後突による衝撃荷重を受けたときには、第1脆弱部27とは反対方向、すなわち車幅方向外側に突出するように折れ曲がることができる。その結果、保持部26が設けられている第1リンフォースメント20の車幅方向内側面は、より車両後方を向く。言い換えると、第2脆弱部28を設けることにより、第2脆弱部28を設けない場合に比べて、第1脆弱部27より後方に位置する第1リンフォースメント20は、車幅方向外側により大きく傾斜することが可能となる。これにより、後突による衝撃荷重を受けたとき、スペアタイヤ41の前部は、車両室内側にさらに誘導されやすくなる。その結果、スペアタイヤ41とシートベルトユニット50との接触を、より確実に回避することが可能となる。
また、本実施形態の車両側部構造は、図3~図5及び図7に示すように、クォータインナパネル12と第1リンフォースメント20とを接続するように車両上下方向に延びる第2リンフォースメント30を有している。第2リンフォースメント30は、車両前後方向で、第1脆弱部27と第2脆弱部28との間に配置されており、さらに、第3脆弱部31を有している。第3脆弱部31は、車両室外側に突出し、車両上下方向に延びる凸形状である。第3脆弱部31よりも車両前方に位置する第2リンフォースメント30には、スペアタイヤ41を保持するためのスクリューウォッシャー45が通る貫通孔32aが設けられている。
第2リンフォースメント30は、車両上下方向に延び、金属材料により形成されている部材である。第3脆弱部31は、第2リンフォースメント30の車両前後方向の中間部に配置されている。第3脆弱部31の車両前方に位置する第2リンフォースメント30の車幅方向内側面には、車幅方向内側に膨出する膨出部32が設けられている。膨出部32は、車幅方向視で、略円形であり、膨出部32の車幅方向の内側端面には、貫通孔32aが形成されている。膨出部32の内側端面にスペアタイヤ41のホイール部42の径方向中心部が当接された状態で、スクリューウォッシャー45が膨出部32の貫通孔32aに挿入され、スペアタイヤ41が膨出部32に固定される。このとき、膨出部32の車幅方向外側面には、ブッシュ等の固定部材が接合され、当該固定部材に、貫通孔32aを貫通したスクリューウォッシャー45の後述する軸部45bが固定されることにより、スペアタイヤ41を縦置きの状態で固定してもよい。また、固定部材の詳細は省略しているが、当該固定部材が、第1リンフォースメント20に干渉しないように、保持部26に貫通孔26aが設けられ、固定部材は、車幅方向視で、貫通孔26aの内側に配置されるとよい。
ここで、スクリューウォッシャー45によりスペアタイヤ41が膨出部32に固定される状態について説明する。図1に示すように、スクリューウォッシャー45は、円板状の押圧部45aと、押圧部45aの径方向中心から延びる軸部45bと、を有している。スペアタイヤ41を縦置きの状態で、スペアタイヤ41のホイール部42及び膨出部32の貫通孔32aに、軸部45bを貫通させ、固定部材に螺号させて締め付けることにより、押圧部45aは、スペアタイヤ41のホイール部42を押圧する。このとき、第2リンフォースメント30とスペアタイヤ41との間に緩衝材(図示せず)を配置してもよい。押圧部45aがスペアタイヤ41のホイール部42を押圧することにより、スペアタイヤ41は縦置きで第2リンフォースメント30に固定される。
例えば、クォータインナパネル12に直接的にスペアタイヤ41を固定する場合、クォータインナパネル12の面剛性が不足する可能性がある。これに対して、本実施形態では、クォータインナパネル12にロア開口部12aを設けて、当該ロア開口部12aの開口縁に長尺の第1リンフォースメント20及び第2リンフォースメント30を接合している。これにより、ロア開口部12aの開口縁の剛性は部分的に向上する。結果的に、ロア開口部12aを設けない場合のクォータインナパネル12よりも、ロア開口部12a及びその周辺の剛性は高くなる。そのため、スペアタイヤ41をより安定して保持することができる剛性を確保できる。すなわち、スクリューウォッシャー45の締付けによる車幅方向外側への締結力に耐え得る剛性を得ることができる。また、第1リンフォースメント20と第2リンフォースメント30が重なる位置に、閉断面構造を設けて、剛性を向上させてもよい。
第3脆弱部31は、図3~図5及び図7に示すように、第2リンフォースメント30の上端と下端とを繋ぐように延びている。第3脆弱部31の上端は、第2リンフォースメント30の上端に位置し、第3脆弱部31の下端は、第2リンフォースメント30の下端に位置している。また、第3脆弱部31の車両上下方向中間部は、第1リンフォースメント20の上側フランジ部24にスポット溶接により接合されている。第3脆弱部31の下部は、第1リンフォースメント20の下側フランジ部25にスポット溶接により接合されている。また、第2リンフォースメント30の上部において、第3脆弱部31の車両前方側及び車両後方側に位置する部分は、ロア開口部12aの上部における開口縁の車幅方向外側部にスポット溶接により接合されている。
第2リンフォースメント30を設けることにより、スペアタイヤ41の縦置きの姿勢を安定させることが容易になる。また、第1リンフォースメント20とロア開口部12aを繋ぐように配置されているため、第1リンフォースメント20及び第2リンフォースメント30により、クォータインナパネル12のロア開口部12aの周辺の剛性を高めることができる。
一方で、第2リンフォースメント30に第3脆弱部31を設けることにより、保持部26が設けられている第1リンフォースメント20の車幅方向内側面は、より車両後方を向く。これにより、スペアタイヤ41の支持剛性を確保しつつ、スペアタイヤ41の前部を、車両前方側に移動させやすくすることができる。また、第1リンフォースメント20に第2リンフォースメント30が接合されているため、第1リンフォースメント20の支持力を向上させることもできる。
また、本実施形態では、上記したように、ロア開口部12aの車両上方に位置するクォータインナパネル12には、クォータガラスが取り付けられる窓開口部12bが設けられている。図3及び図5に示すように、第2脆弱部28の車両上方に位置するクォータインナパネル12には、第2脆弱部28と窓開口部12bとを繋ぐように第3リンフォースメント35が設けられている。
第3リンフォースメント35は、クォータインナパネル12の車幅方向外側面にスポット溶接により接合されている。第3リンフォースメント35は、ロア開口部12aの上側角部の開口縁から車両上方に延び、所定位置で車両上方に向かうに従い車両前方に傾斜し、窓開口部12bの開口縁まで延びている。第3リンフォースメント35の下部35aは、ロア開口部12aの上側角部の開口縁にスポット溶接により接合されており、第3リンフォースメント35の上部35bは、窓開口部12bの後方側の下側角部の開口縁にスポット溶接により接合されている。第3リンフォースメント35は、ハット型断面を有し、第3リンフォースメント35の前部と後部にフランジ36が形成されている。フランジ36は、クォータインナパネル12の外側面にスポット溶接されるとよい。
サイドボディアウタパネル11の窓開口部11b及びクォータインナパネル12の窓開口部12bは、剛性や強度が他の部分に比べて低くなりやすい。そのため、例えば、後面衝突時(後突時)において、リアピラー部6が変形した直後に、クォータインナパネル12は、パネル面に垂直な方向(車幅方向)に折れ曲がる可能性がある。
これに対して、本実施形態では、クォータインナパネル12の面部よりも比較的剛性の高い開口縁同士を繋ぐように、すなわち、窓開口部12bの開口縁とロア開口部12aの開口縁とを繋ぐように第3リンフォースメント35を設けている。これにより、車両後部が後突による衝撃荷重を受けたときに、クォータインナパネル12が急激に折れ曲がることを抑制することができる。その結果、当該衝撃荷重を受けたときに、第1脆弱部27等の折れ曲がりを誘発しやすくすることが可能となる。
また、第3リンフォースメント35の例えば車幅方向外側面に、シーラを塗布することで、サイドボディアウタパネル11の裏面(意匠面の裏面)に接合させてもよい。これにより、サイドボディアウタパネル11が車両内側に変形することを抑制することが可能となる。
また、本実施形態では、ロア開口部12aの車両前方側及び車両後方側にそれぞれクォータピラー部5及びリアピラー部6が設けられている。また、図3~図6に示すように、これらを繋ぐように、車両前後方向に延びるレール部材40が配置されている。これにより、レール部材40と、各ピラー部(クォータピラーリンフォースメント13及びリアピラーリンフォースメント14)によって、フレーム構造を構成し、クォータインナパネル12の面剛性の低下を抑制することが可能となる。その結果、第1脆弱部27等で変形しやすくすることが可能となる。
本実施形態の説明は、本発明を説明するための例示であって、特許請求の範囲に記載の発明を限定するものではない。また、本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
本実施形態では、ロア開口部12aを、第1リンフォースメント20及び第2リンフォースメント30により補強しているが、これに限らない。第1リンフォースメント20のみとしてよい。この場合、第1リンフォースメント20の車両前後方向中間部に設けられた保持部26に、スペアタイヤ41を保持するためのブラケット等を取り付けてもよい。また、本実施形態では、リアフロアパネル8の側部には、フロア面から上方に膨出したタイヤ設置部8aが設けられ、当該タイヤ設置部8aにスペアタイヤ41が載置されるが、これに限らない。高さ調整を容易にするために、タイヤ設置部8aをリアフロアパネル8とは別部材としてもよい。
2 リアサイドドア開口部
3 バックドア開口部
5 クォータピラー部
6 リアピラー部
8 リアフロアパネル
8a タイヤ設置部
11 サイドボディアウタパネル
11b 窓開口部
12 クォータインナパネル
12a ロア開口部
12b 窓開口部
13 クォータピラーリンフォースメント
13a ストライカ
14 リアピラーリンフォースメント
20 第1リンフォースメント
21 中央突出部
22 上壁
23 下壁
24 上側フランジ部
25 下側フランジ部
26 保持部
26a 貫通孔
27 第1脆弱部
28 第2脆弱部
30 第2リンフォースメント
31 第3脆弱部
32 膨出部
32a 貫通孔
35 第3リンフォースメント
36 フランジ
40 レール部材
41 スペアタイヤ
42 ホイール部
45 スクリューウォッシャー
50 シートベルトユニット

Claims (4)

  1. 開口部が設けられ、車両側部における後部に配置されているインナパネルと、
    前記開口部を跨ぐように車両前後方向に延び、スペアタイヤを縦置きに保持可能な保持部が設けられ、前記インナパネルに接合されている第1リンフォースメントと、
    車両前方視で、前記スペアタイヤの車両前方側に重なって配置されるシートベルトユニットと、
    を有している、車両側部構造において、
    前記保持部よりも車両前方側に位置する前記第1リンフォースメントには、第1脆弱部が設けられ、該第1脆弱部は、車両室内側に突出し、車両上下方向に延びる凸形状であることを特徴とする、車両側部構造。
  2. 前記保持部よりも車両後方側に位置する前記第1リンフォースメントには、第2脆弱部が設けられ、該第2脆弱部は、車両室外側に突出し、車両上下方向に延びる凸形状であることを特徴とする、請求項1に記載の車両側部構造。
  3. 前記インナパネルと前記第1リンフォースメントとを接続するように車両上下方向に延びる第2リンフォースメントを有し、
    前記第2リンフォースメントは、車両前後方向で、前記第1脆弱部と前記第2脆弱部との間に配置され、
    前記第2リンフォースメントは、車両室外側に突出し且つ車両上下方向に延びる凸形状である第3脆弱部を有し、
    前記第3脆弱部よりも車両前方に位置する前記第2リンフォースメントには、前記スペアタイヤを保持するためのスクリューが通る貫通孔が設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の車両側部構造。
  4. 前記開口部の車両上方に位置する前記インナパネルには、クォータガラスが取り付けられる窓が設けられており、
    前記第2脆弱部の車両上方に位置する前記インナパネルには、前記第2脆弱部及び前記窓を繋ぐように第3リンフォースメントが設けられていることを特徴とする、請求項3に記載の車両側部構造。

JP2022146102A 2022-09-14 2022-09-14 車両側部構造 Pending JP2024041346A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022146102A JP2024041346A (ja) 2022-09-14 2022-09-14 車両側部構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022146102A JP2024041346A (ja) 2022-09-14 2022-09-14 車両側部構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024041346A true JP2024041346A (ja) 2024-03-27

Family

ID=90417047

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022146102A Pending JP2024041346A (ja) 2022-09-14 2022-09-14 車両側部構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2024041346A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10308288B2 (en) Side vehicle-body structure of vehicle
JP5327614B2 (ja) 車体のピラー構造
JPH0872740A (ja) 車両のセンタピラー部全周閉断面構造
US8511731B2 (en) Vehicle partition side member structure
KR102371245B1 (ko) 차량의 센터 필러 구조
JPH10167114A (ja) 自動車のルーフボウ取付構造
JP2007161075A (ja) 車体後部構造
JPH0930452A (ja) 自動車用サイドシル補強構造
JP2007161074A (ja) 車体後部構造
JPH11310036A (ja) 車両用側部ドア構造
JP3739976B2 (ja) 自動車の車体構造
JP4314991B2 (ja) 車体後部構造
JP5830452B2 (ja) 自動車の車体後部構造
US11745697B2 (en) Side vehicle-body structure of vehicle
JP2000318451A (ja) 自動車の車体構造
JP2024041346A (ja) 車両側部構造
JP6645455B2 (ja) 車両の側部車体構造
JP4154698B2 (ja) 車両の後側面部構造
JP3503223B2 (ja) 自動車のドア構造
JP3997191B2 (ja) 自動車のベルトライン部構造
US20230312003A1 (en) Side structure of vehicle body
JPH03112791A (ja) 車両の車体側部構造
JP6009884B2 (ja) 車両の側部構造
JP2006103435A (ja) 自動車後部骨格構造
JP5565685B2 (ja) 車両の側部車体構造