JP2024040729A - バルーンカテーテル - Google Patents

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Abstract

【課題】抜去抵抗を低減できるバルーンカテーテルを提供する。【解決手段】先端から基端へ延在し、内部に流体を流通可能な流体ルーメン23が形成された長尺なシャフト部20と、シャフト部20の先端部に固定され、流体ルーメン23を流通する流体により拡張可能なバルーン30と、を有するバルーンカテーテル10であって、バルーン30は、当該バルーン30の先端部に配置されてシャフト部20に固定される先端固定部35と、当該バルーン30の基端部に配置されてシャフト部20に固定される基端固定部34と、拡張した状態において先端固定部35から基端へ向かって拡径する先端テーパ部33と、拡張した状態において基端固定部34から先端へ向かって拡径する基端テーパ部32と、先端テーパ部33と基端テーパ部32との間に配置される本体部31と、を有し、基端テーパ部32の基端の厚みt1は、先端テーパ部33の先端の厚みt2よりも大きい。【選択図】図2

Description

本発明は、バルーンカテーテルに関する。
近年、生体管腔内に生じた病変部(狭窄部)の改善のために、バルーンカテーテルが用いられている。バルーンカテーテルは、通常、長尺なシャフト部と、シャフト部の先端側に設けられて径方向に拡張可能なバルーンとを備えている。収縮されているバルーンを、細い生体管腔を経由して体内の目的場所まで到達させた後に拡張させることで、病変部を押し広げることができる(例えば、特許文献1を参照)。
特表平10-506304号公報
ところで、例えば下肢の経皮的血管形成術(PTA:Percutaneous Transluminal Angioplasty)に用いられるPTAバルーンカテーテルの場合、バルーンの外径は、6~10mmm程度の大きな寸法となっており、バルーンの長尺方向の長さも長い。バルーンは、外径や長さが大きいと、拡張(インフレーション)および収縮(デフレーション)の後に抜去するためにシース、ガイディングシースやガイディングカテーテル等の管体へ引き込む際の抜去抵抗が大きくなる。また、バルーンの膜厚が厚い場合にも、バルーンの収縮が不十分となって管体へ引き込む際の抜去抵抗が大きくなる可能性がある。さらに、バルーンの膜厚が薄く柔軟な場合にも、収縮の後に管体へバルーンを引き込む際に、バルーンの基端部に管体の先端が食い込んでバルーンの径方向外側の一部が管体に被さるように抱き着く現象が発生し、抜去抵抗が大きくなる可能性がある。特に、収縮の時間が不足していたり、シャフト部の延伸等の理由で収縮が十分にできないような状況が発生すると、バルーンの抜去抵抗が大きくなる。その結果、バルーンの抜去が困難な状況や、各デバイスに破損が発生するおそれが生じる状況や、血管内に挿入している全システムもまとめて抜去するシステム抜去が必要な状況になる可能性があり、手術時間が延び、患者の負担が増大する。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、抜去抵抗を低減できるバルーンカテーテルを提供することを目的とする。
上記目的は、下記(1)、(2)または(3)に記載の発明により達成される。
(1)本発明に係るバルーンカテーテルの一態様は、先端から基端へ延在し、内部に流体を流通可能な流体ルーメンが形成された長尺なシャフト部と、前記シャフト部の先端部に固定され、前記流体ルーメンを流通する流体により拡張可能な拡張体と、を有するバルーンカテーテルであって、前記拡張体は、当該拡張体の先端部に配置されて前記シャフト部に固定される先端固定部と、当該拡張体の基端部に配置されて前記シャフト部に固定される基端固定部と、拡張した状態において前記先端固定部から基端へ向かって拡径する先端テーパ部と、拡張した状態において前記基端固定部から先端へ向かって拡径する基端テーパ部と、前記先端テーパ部と前記基端テーパ部との間に配置される本体部と、を有し、前記基端テーパ部の基端の厚みは、前記先端テーパ部の先端の厚みよりも大きい。
(2)本発明に係るバルーンカテーテルの他の態様は、先端から基端へ延在し、内部に流体を流通可能な流体ルーメンが形成された長尺なシャフト部と、前記シャフト部の先端部に固定され、前記流体ルーメンを流通する流体により拡張可能な拡張体と、を有するバルーンカテーテルであって、前記拡張体は、当該拡張体の先端部に配置されて前記シャフト部に固定される先端固定部と、当該拡張体の基端部に配置されて前記シャフト部に固定される基端固定部と、拡張した状態において前記先端固定部から基端へ向かって拡径する先端テーパ部と、拡張した状態において前記基端固定部から先端へ向かって拡径する基端テーパ部と、前記先端テーパ部と前記基端テーパ部との間に配置される本体部と、を有し、前記基端テーパ部の表面の摩擦係数は、前記本体部、前記先端テーパ部および前記先端固定部の表面の摩擦係数よりも小さい。
(3)本発明に係るバルーンカテーテルのさらに他の態様は、先端から基端へ延在し、内部に流体を流通可能な流体ルーメンが形成された長尺なシャフト部と、前記シャフト部の先端部に固定され、前記流体ルーメンを流通する流体により拡張可能な拡張体と、を有するバルーンカテーテルであって、前記拡張体は、当該拡張体の先端部に配置されて前記シャフト部に固定される先端固定部と、当該拡張体の基端部に配置されて前記シャフト部に固定される基端固定部と、拡張した状態において前記先端固定部から基端へ向かって拡径する先端テーパ部と、拡張した状態において前記基端固定部から先端へ向かって拡径する基端テーパ部と、前記先端テーパ部と前記基端テーパ部との間に配置される本体部と、を有し、前記シャフト部の延在する長尺方向に沿う前記基端テーパ部の長さは、前記長尺方向に沿う前記先端テーパ部の長さよりも長い。
上記のように構成した(1)に記載のバルーンカテーテルは、基端テーパ部が部分的に変形しにくくなるため、シースやガイディングカテーテル等の管体へバルーンを引き込む際に、基端テーパ部に管体の先端が食い込んで基端テーパ部の径方向外側の一部が管体に被さるように抱き着く現象を抑制できる。このため、本バルーンカテーテルは、バルーンの抜去抵抗を低減できる。
上記のように構成した(2)に記載のバルーンカテーテルは、基端テーパ部が滑りやすくなるため、シースやガイディングカテーテル等の管体へバルーンを引き込む際に、基端テーパ部に管体の先端が食い込んで基端テーパ部の径方向外側の一部が管体に被さるように抱き着く現象を抑制できる。このため、本バルーンカテーテルは、バルーンの抜去抵抗を低減できる。
上記のように構成した(3)に記載のバルーンカテーテルは、基端側から接触する部材に対して基端テーパ部が力を受けにくくなるため、シースやガイディングカテーテル等の管体へバルーンを引き込む際に、基端テーパ部に管体の先端が食い込んで基端テーパ部の径方向外側の一部が管体に被さるように抱き着く現象を抑制できる。このため、本バルーンカテーテルは、バルーンの抜去抵抗を低減できる。
(4) 上記(1)に記載のバルーンカテーテルにおいて、前記基端テーパ部の少なくとも一部は、先端へ向かって徐々に減少する厚みを有してもよい。これにより、基端テーパ部の硬さが滑らかに変化するため、バルーンを管体へ引き込む際に基端テーパ部の一部が管体に抱き着く現象を抑制しつつ、本体部を厚すぎない適切な厚さに設定できる。
(5) 上記(2)に記載のバルーンカテーテルにおいて、前記基端テーパ部は、前記バルーンを形成する柔軟なバルーン基体の表面よりも低い摩擦係数を備えて前記バルーン基体を覆う低摩擦コートを有してもよい。これにより、バルーンカテーテルは、基端テーパ部の摩擦抵抗を効果的に低減できる。
(6) 上記(1)~(5)のいずれか1つに記載のバルーンカテーテルにおいて、前記シャフト部の延在する長尺方向に沿う前記本体部の長さは、60mm以上であって400mm以下であってもよい。これにより、本バルーンカテーテルは、長尺で抜去が困難となりやすいバルーンを有しても、バルーンの抜去抵抗を低減できる。
(7) 上記(1)~(6)のいずれか1つに記載のバルーンカテーテルにおいて、バルーンカテーテルは、下肢動脈治療用であってもよい。これにより、本バルーンカテーテルは、長い治療範囲に応じて長尺となって抜去が困難となりやすいバルーンを有しても、バルーンの抜去抵抗を低減できる。
第1実施形態に係るバルーンカテーテルを示す平面図である。 第1実施形態に係るバルーンカテーテルの先端部を示す平面図である。 第1実施形態に係るバルーンカテーテルの先端部を示す断面図である。 第1実施形態に係るバルーンカテーテルのバルーンを製造する前のバルーン用チューブを示す断面図である。 第2実施形態に係るバルーンカテーテルの先端部を示す断面図である。 第3実施形態に係るバルーンカテーテルの先端部を示す断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率とは異なる場合がある。なお、本明細書では、バルーンカテーテルの生体管腔に挿入する側を「先端側」、操作する側を「基端側」と称することとする。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係るバルーンカテーテル10は、図1~3に示すように、血管等の生体管腔の狭窄部に挿入して押し広げるためのバルーン30(拡張体)を備えた医療用のデバイスである。
バルーンカテーテル10は、先端から基端へ延在する長尺なシャフト部20と、シャフト部20の先端部に固定される略筒状のバルーン30と、シャフト部20の基端部に固定されるハブ26とを有している。
シャフト部20は、先端および基端が開口した長尺な管状部材である外管21と、外管21の内部に配置される長尺な管状部材である内管22とを備えている。内管22は、外管21の中空内部に納められており、シャフト部20は、先端部において二重管構造となっている。内管22の内腔は、ガイドワイヤを挿通させるガイドワイヤルーメン24である。また、外管21の内腔であって、内管22の外側には、バルーン30の拡張用流体を流通可能な流体ルーメン23が形成される。内管22は、側面開口部25において外管21の壁面を貫通して側方に開口している。内管22は、外管21の先端よりもさらに先端側まで突出している。内管22の先端部に、別部材である先端チップが設けられてもよい。
ハブ26は、外管21の流体ルーメン23と連通して拡張用流体を流入出させるポートとして機能する基端開口部27が形成されている。
バルーン30は、シャフト部20が延在する長尺方向における中央に形成される本体部31と、本体部31の基端側に位置する基端テーパ部32と、基端テーパ部32の基端側に位置する基端固定部34と、本体部31の先端側に位置する先端テーパ部33と、先端テーパ部33の先端に位置する先端固定部35と、を備えている。
本体部31は、拡張した際に外径が略等しい円筒状となる。本体部31は、拡張することで狭窄部と接触して狭窄部を押し広げる部位である。本体部31の表面には、薬剤層が設けられてもよい。この場合、本体部31は、接触対象を押し広げつつ接触対象に薬剤を塗布するために使用されてもよいが、接触対象を押し広げることなく接触対象に薬剤を塗布するために使用されてもよい。
基端テーパ部32は、本体部31の基端から基端側へ向かって外径が徐々に増加している。基端テーパ部32の基端は、基端固定部34に接続されており、基端固定部34は、外管21の先端部の外周面に全周的に融着されている。なお、基端固定部34は、外管21の先端部の内周面に融着されてもよい。
先端テーパ部33は、本体部31の先端から先端側へ向かって外径が徐々に増加している。先端テーパ部33の先端は、先端固定部35に接続されており、先端固定部35は、内管22の先端部の外周面に全周的に融着されている。なお、バルーン30を、外管21および内管22に固定する方法は、融着に限定されず、例えば接着されてもよい。バルーン30の先端部が内管22に固定され、バルーン30の基端部が外管21に固定されることで、バルーン30の内部は、流体ルーメン23と連通する。流体ルーメン23を介してバルーン30に拡張用流体を注入することで、バルーン30を拡張させることができる。拡張用流体は気体でも液体でもよく、例えばヘリウムガス、COガス、Oガス、Nガス、Arガス、空気、混合ガス等の気体や、生理食塩水、造影剤等の液体を用いることができる。
基端固定部34、基端テーパ部32、本体部31および先端固定部35の厚みは、先端へ向かって徐々に減少する。先端テーパ部33は、基端へ向かって徐々に減少する。なお、本体部31、基端固定部34および/または先端固定部35の厚みは、長尺方向に沿って均一であってもよい。基端テーパ部32の基端の厚みt1は、先端テーパ部33の先端の厚みt2よりも大きい。
バルーン30の長尺方向の長さは、特に限定されない。バルーンカテーテル10が下肢動脈治療用である場合、バルーン30の本体部31の長尺方向の長さは、好ましくは60mm~400mmであり、より好ましくは100mm~300mmである。バルーン30の拡張時の外径は、特に限定されない。バルーンカテーテル10が下肢動脈治療用である場合、拡張時のバルーン30の本体部31の外径は、好ましくは3mm~12mm、より好ましくは6mm~10mmである。
バルーン30は、ある程度の柔軟性を有するとともに、血管や組織等を押し広げることができるように、ある程度の硬度を有するものが好ましい。具体的には、バルーン30は、樹脂や金属で構成される。バルーン30の少なくとも表面は、樹脂で構成されていることが好ましい。バルーン30の少なくとも表面の構成材料は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、あるいはこれら二種以上の混合物等のポリオレフィンや、軟質ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ナイロンエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が使用できる。そのなかでも、好適にはポリアミド類が挙げられる。
バルーン30の本体部31の外表面は、薬剤層を備え、薬剤コーテッドバルーン(DCB)としてもよい。薬剤層に含まれる薬剤は、免疫抑制剤、例えば、シクロスポリンを含むシクロスポリン類、ラパマイシン等の免疫活性剤、パクリタキセル等の抗がん剤、抗ウイルス剤または抗菌剤、抗新生組織剤、鎮痛剤および抗炎症剤、抗生物質、抗てんかん剤、不安緩解剤、抗麻痺剤、拮抗剤、ニューロンブロック剤、抗コリン作動剤およびコリン作動剤、抗ムスカリン剤およびムスカリン剤、抗アドレナリン作用剤、抗不整脈剤、抗高血圧剤、ホルモン剤ならびに栄養剤を含む。
バルーン30は、図4に示すように、基端から先端へ向かって厚みが徐々に減少するバルーン用チューブ110を準備し、加熱しつつ中央部を拡張させて形状付けを行うことで、形成できる。バルーン30の中央部は、拡径することで径方向外側へ向かって厚さが減少する。
次に、第1実施形態に係るバルーンカテーテル10の作用を説明する。
バルーンカテーテル10のバルーン30は、血管等の狭窄部を拡張される手技や、バルーン30の表面の薬剤を接触対象に塗布する手技の際に、血管等の管腔内に挿入されて、流体ルーメン23を通る流体により拡張される。その後、バルーン30は、内部の流体を除去されて収縮するが、バルーン30の外径が大きい場合や、バルーン30が長尺方向に長い場合などには、十分に収縮できない場合がある。図3に示すように、シャフト部20が挿入されているシースやガイディングカテーテル等である管体100に、バルーン30を基端側から収容する際に、基端テーパ部32が管体100の先端に突き当たる。このとき、バルーン30が一般的な形状の場合、基端テーパ部32に管体100の先端が食い込んで基端テーパ部32の径方向外側の一部が管体100の先端に被さるように抱き着く現象(図3に二点鎖線を参照)が発生する可能性がある。しかしながら、本実施形態に係るバルーンカテーテル10のバルーン30は、基端テーパ部32の基端の厚みt1が、先端テーパ部33の先端の厚みt2よりも大きいため、基端テーパ部32が変形しにくい。したがって、バルーン30を管体100へ引き込む際に、前述の基端テーパ部32の一部が管体100に抱き着く現象を抑制できる。このため、本バルーンカテーテル10は、収縮後の、または不十分な収縮後のバルーン30を管体100に収容する際の抵抗を低減させて、抜去抵抗を低減できる。その結果、バルーン30の抜去が困難な状況や、各デバイスに破損が発生する状況や、血管内に挿入している全システムもまとめて抜去するシステム抜去が必要な状況が発生しにくくなり、手術時間の延長や、患者の負担が増大の発生を抑制できる。基端テーパ部32の基端の厚みt1と先端テーパ部33の先端の厚みt2の位置は任意であるが、図のようにテーパの中点位置の厚みとしてもよく、あるいは基端テーパ部32基端近傍および先端テーパ部33先端近傍のそれぞれの最大厚みとしてもよい。
以上のように、第1実施形態に係るバルーンカテーテル10は、先端から基端へ延在し、内部に流体を流通可能な流体ルーメン23が形成された長尺なシャフト部20と、シャフト部20の先端部に固定され、流体ルーメン23を流通する流体により拡張可能な拡張体(バルーン30)と、を有するバルーンカテーテル10であって、拡張体は、当該拡張体の先端部に配置されてシャフト部20に固定される先端固定部35と、当該拡張体の基端部に配置されてシャフト部20に固定される基端固定部34と、拡張した状態において先端固定部35から基端へ向かって拡径する先端テーパ部33と、拡張した状態において基端固定部34から先端へ向かって拡径する基端テーパ部32と、先端テーパ部33と基端テーパ部32との間に配置される本体部31と、を有し、基端テーパ部32の基端の厚みt1は、先端テーパ部33の先端の厚みt2よりも大きい。これにより、バルーンカテーテル10は、基端テーパ部32が部分的に変形しにくくなるため、シースやガイディングカテーテル等の管体100へバルーン30を引き込む際に、基端テーパ部32に管体100の先端が食い込んで基端テーパ部32の径方向外側の一部が管体100に被さるように抱き着く現象を抑制できる。このため、本バルーンカテーテル10は、バルーン30の抜去抵抗を低減できる。
また、基端テーパ部32の少なくとも一部は、先端へ向かって徐々に減少する厚みを有する。これにより、基端テーパ部32の硬さが滑らかに変化するため、バルーン30を管体100へ引き込む際に基端テーパ部32の一部が管体100に抱き着く現象を抑制しつつ、本体部31を適切な厚さに設定できる。本体部31の少なくとも一部が、先端へ向かって徐々に減少する厚みを有する場合には、本体部31を全体として適切な厚さを有する構造としつつ、本体部31の基端部の意図しない変形を抑制できる。このため、バルーン30の抜去抵抗を低減できる。
また、シャフト部20の延在する長尺方向に沿う本体部31の長さは、60mm以上であって400mm以下であってよい。これにより、本バルーンカテーテル10は、長尺で抜去が困難となりやすいバルーン30を有しても、バルーン30の抜去抵抗を低減できる。
また、本バルーンカテーテル10は、下肢動脈治療用であってよい。これにより、本バルーンカテーテル10は、長い治療範囲に応じて長尺となって抜去が困難となりやすいバルーン30を有しても、バルーン30の抜去抵抗を低減できる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係るバルーンカテーテル10は、図5に示すように、バルーン30の形態のみが、第1実施形態と異なる。
バルーン30は、拡張可能に柔軟なバルーン基体36の表面の一部を覆う低摩擦コート37を有する。バルーン基体36は、第1実施形態のバルーン30と同様の材料により形成され得る。低摩擦コート37は、基端テーパ部32の表面と、基端固定部34の表面と、基端固定部34から基端側へ続くように基端固定部34に隣接する外管21の一部の表面とを形成する。これにより、低摩擦コート37により形成される基端テーパ部32の表面、基端固定部34の表面、および外管21の一部の表面の摩擦係数は、バルーン30の本体部31、先端テーパ部33および先端固定部35の表面の摩擦係数よりも小さい。なお、基端固定部34の表面および/または外管21の表面は、低摩擦コート37により形成されなくてもよい。
低摩擦コート37は、バルーン基体36の表面よりも低摩擦の表面を有する。低摩擦コート37は、例えば、親水性高分子や、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やテトラフルオロエチレン-エチレン共重合体(ETFE)などのフッ素系樹脂や、シリコーン樹脂等により形成される。
親水性高分子は、セルロース系高分子、ポリエチレンオキサイド系高分子、無水マレイン酸系高分子(例えば、メチルビニルエーテル-無水マレイン酸共重合体のような無水マレイン酸共重合体)、アクリルアミド系高分子(例えば、ポリアクリルアミド、ポリグリシジルメタクリレート-ジメチルアクリルアミド(PGMA-DMAA)のブロック共重合体)、水溶性ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等からなる公知の親水性高分子が挙げられる。
低摩擦コート37の厚さは、特に限定されないが、例えば0.001μm~100μmである。
なお、基端テーパ部32の表面と、基端固定部34の表面と、基端固定部34から基端側へ続くように基端固定部34に隣接する外管21の一部の表面とは、低摩擦コート37により形成されるのではなく、バルーン30や外管21の材料自体に、摺動抵抗を低減できる加工が施されてもよい。摺動抵抗を低減できる加工は、例えば、長尺方向に沿う筋状の微細加工や、ディンプル加工等である。
第2実施形態のバルーン30またはバルーン基体36は、第1実施形態のバルーン30と同様の構造(基端テーパ部32の基端の厚みt1が、先端テーパ部33の先端の厚みt2よりも大きい構造)を有してもよい。これにより、前述した基端テーパ部32の径方向外側の一部が管体100に被さるように抱き着く現象をより効果的に抑制できる。さらに、バルーン30に摺動抵抗を低減できる加工を施す際には、製造上バルーン30の肉厚が不足しやすいため、基端テーパ部32の基端の厚みt1を先端テーパ部33の先端の厚みt2よりも大きくすることは有効である。
以上のように、第2実施形態に係るバルーンカテーテル10は、先端から基端へ延在し、内部に流体を流通可能な流体ルーメン23が形成された長尺なシャフト部20と、シャフト部20の先端部に固定され、流体ルーメン23を流通する流体により拡張可能な拡張体(バルーン30)と、を有するバルーンカテーテル10であって、拡張体は、当該拡張体の先端部に配置されてシャフト部20に固定される先端固定部35と、当該拡張体の基端部に配置されてシャフト部20に固定される基端固定部34と、拡張した状態において先端固定部35から基端へ向かって拡径する先端テーパ部33と、拡張した状態において基端固定部34から先端へ向かって拡径する基端テーパ部32と、先端テーパ部33と基端テーパ部32との間に配置される本体部31と、を有し、基端テーパ部32の表面の摩擦係数は、本体部31、先端テーパ部33および先端固定部35の表面の摩擦係数よりも小さい。これにより、バルーンカテーテル10は、基端テーパ部32が滑りやすくなるため、シースやガイディングカテーテル等の管体100へバルーン30を引き込む際に、基端テーパ部32に管体100の先端が食い込んで基端テーパ部32の径方向外側の一部が管体100に被さるように抱き着く現象を抑制できる。このため、本バルーンカテーテル10は、バルーン30の抜去抵抗を低減できる。
また、基端テーパ部32は、バルーン30を形成する柔軟なバルーン基体36の表面よりも低い摩擦係数を備えてバルーン基体36を覆う低摩擦コート37を有してもよい。これにより、バルーンカテーテル10は、基端テーパ部32の摩擦抵抗を効果的に低減できる。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態に係るバルーンカテーテル10は、図6に示すように、バルーン30の形態のみが、第1実施形態と異なる。
第3実施形態では、拡張時において、長尺方向に沿う基端テーパ部32の長さL1が、長尺方向に沿う先端テーパ部33の長さL2よりも長い。基端テーパ部32の長さL1は、先端テーパ部33の長さL2の1.2倍~10倍であることが好ましく、より好ましくは2倍~5倍である。
なお、第3実施形態のバルーン30は、第1実施形態のバルーン30と同様の構造(基端テーパ部32の基端の厚みt1が、先端テーパ部33の先端の厚みt2よりも大きい構造)を有してもよい。また、第3実施形態のバルーン30は、第2実施形態の構造(基端テーパ部32の表面の摩擦係数が、本体部31、先端テーパ部33および先端固定部35の表面の摩擦係数よりも小さい構造)を有してもよい。また、第3実施形態のバルーン30は、第1実施形態のバルーン30と同様の構造および第2実施形態のバルーン30と同様の構造を有してもよい。各実施形態の構造を組み合わせることで、基端テーパ部32の径方向外側の一部が管体100に被さるように抱き着く現象をより効果的に抑制できる。
以上のように、第3実施形態に係るバルーンカテーテル10は、先端から基端へ延在し、内部に流体を流通可能な流体ルーメン23が形成された長尺なシャフト部20と、シャフト部20の先端部に固定され、流体ルーメン23を流通する流体により拡張可能な拡張体(バルーン30)と、を有するバルーンカテーテル10であって、拡張体は、当該拡張体の先端部に配置されてシャフト部20に固定される先端固定部35と、当該拡張体の基端部に配置されてシャフト部20に固定される基端固定部34と、拡張した状態において先端固定部35から基端へ向かって拡径する先端テーパ部33と、拡張した状態において基端固定部34から先端へ向かって拡径する基端テーパ部32と、先端テーパ部33と基端テーパ部32との間に配置される本体部31と、を有し、シャフト部20の延在する長尺方向に沿う基端テーパ部32の長さL1は、長尺方向に沿う先端テーパ部33の長さL2よりも長い。これにより、バルーンカテーテル10は、基端側から接触する部材に対して基端テーパ部32が力を受けにくくなるため、シースやガイディングカテーテル等の管体100へバルーン30を引き込む際に、基端テーパ部32に管体100の先端が食い込んで基端テーパ部32の径方向外側の一部が管体100に被さるように抱き着く現象を抑制できる。このため、本バルーンカテーテル10は、バルーン30の抜去抵抗を低減できる。なお、第3実施形態に係るバルーンカテーテル10を使用する場合、バルーン30は、基端部の拡張力が低下する可能性があるが、治療対象である血管の軸方向に沿って複数個所で拡張および収縮を繰り返すことで、バルーン30の基端部の拡張力の低下による不具合の発生を抑制できる。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、バルーンカテーテルは、ラピッドエクスチェンジ型(Rapid exchange type)であるが、オーバーザワイヤ型(Over-the-wire type)であってもよい。
10 バルーンカテーテル
20 シャフト部
21 外管
22 内管
23 流体ルーメン
24 ガイドワイヤルーメン
25 側面開口部
26 ハブ
27 基端開口部
30 バルーン(拡張部)
31 本体部
32 基端テーパ部
33 先端テーパ部
34 基端固定部
35 先端固定部
36 バルーン基体
37 低摩擦コート
100 管体
110 バルーン用チューブ

Claims (7)

  1. 先端から基端へ延在し、内部に流体を流通可能な流体ルーメンが形成された長尺なシャフト部と、
    前記シャフト部の先端部に固定され、前記流体ルーメンを流通する流体により拡張可能な拡張体と、を有するバルーンカテーテルであって、
    前記拡張体は、当該拡張体の先端部に配置されて前記シャフト部に固定される先端固定部と、当該拡張体の基端部に配置されて前記シャフト部に固定される基端固定部と、拡張した状態において前記先端固定部から基端へ向かって拡径する先端テーパ部と、拡張した状態において前記基端固定部から先端へ向かって拡径する基端テーパ部と、前記先端テーパ部と前記基端テーパ部との間に配置される本体部と、を有し、
    前記基端テーパ部の基端の厚みは、前記先端テーパ部の先端の厚みよりも大きいバルーンカテーテル。
  2. 先端から基端へ延在し、内部に流体を流通可能な流体ルーメンが形成された長尺なシャフト部と、
    前記シャフト部の先端部に固定され、前記流体ルーメンを流通する流体により拡張可能な拡張体と、を有するバルーンカテーテルであって、
    前記拡張体は、当該拡張体の先端部に配置されて前記シャフト部に固定される先端固定部と、当該拡張体の基端部に配置されて前記シャフト部に固定される基端固定部と、拡張した状態において前記先端固定部から基端へ向かって拡径する先端テーパ部と、拡張した状態において前記基端固定部から先端へ向かって拡径する基端テーパ部と、前記先端テーパ部と前記基端テーパ部との間に配置される本体部と、を有し、
    前記基端テーパ部の表面の摩擦係数は、前記本体部、前記先端テーパ部および前記先端固定部の表面の摩擦係数よりも小さいバルーンカテーテル。
  3. 先端から基端へ延在し、内部に流体を流通可能な流体ルーメンが形成された長尺なシャフト部と、
    前記シャフト部の先端部に固定され、前記流体ルーメンを流通する流体により拡張可能な拡張体と、を有するバルーンカテーテルであって、
    前記拡張体は、当該拡張体の先端部に配置されて前記シャフト部に固定される先端固定部と、当該拡張体の基端部に配置されて前記シャフト部に固定される基端固定部と、拡張した状態において前記先端固定部から基端へ向かって拡径する先端テーパ部と、拡張した状態において前記基端固定部から先端へ向かって拡径する基端テーパ部と、前記先端テーパ部と前記基端テーパ部との間に配置される本体部と、を有し、
    前記シャフト部の延在する長尺方向に沿う前記基端テーパ部の長さは、前記長尺方向に沿う前記先端テーパ部の長さよりも長いバルーンカテーテル。
  4. 前記基端テーパ部の少なくとも一部は、先端へ向かって徐々に減少する厚みを有する請求項1に記載のバルーンカテーテル。
  5. 前記基端テーパ部は、前記バルーンを形成する柔軟なバルーン基体の表面よりも低い摩擦係数を備えて前記バルーン基体を覆う低摩擦コートを有する請求項2に記載のバルーンカテーテル。
  6. 前記シャフト部の延在する長尺方向に沿う前記本体部の長さは、60mm以上であって400mm以下である請求項1~5のいずれか1項に記載のバルーンカテーテル。
  7. 下肢動脈治療用である請求項1~5のいずれか1項に記載のバルーンカテーテル。
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