JP2024039873A - 環状ウレア化合物の製造方法、及び当該製造方法に用いる液状原料組成物 - Google Patents

環状ウレア化合物の製造方法、及び当該製造方法に用いる液状原料組成物 Download PDF

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亮太郎 藤井
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Abstract

【課題】酸化セリウム(IV)などの金属酸化物触媒を用いた環状ウレア化合物の製造において、金属酸化物触媒活性の低下を抑制可能な新規製造方法を提供する。【解決手段】下記式(5)で示される環状ウレア化合物の製造方法であって、下記式(1)で示されるアミン化合物と、下記式(3)で示されるカルバミン酸化合物と、水からなる液状原料組成物が、酸化セリウム(IV)を含有する固定床触媒に接触するように、前記液状原料組成物を前記固定床触媒に連続して供給することを特徴とする、環状ウレア化合物の製造方法。JPEG2024039873000010.jpg46170(R1~R6は各々独立に、H、フェニル基又は炭素数1~4のアルキル基;nは0又は1。)【選択図】なし

Description

本発明は、環状ウレア化合物の製造方法、及び当該製造方法に用いる液状原料組成物に関する。
地球温暖化の原因の一つとして、温室効果ガスの排出が挙げられる。温室効果ガスとしては、二酸化炭素(CO)、メタン(CH)、フロン類(CFCs等)等が挙げられる。温室効果ガスの中でも、二酸化炭素の影響が最も大きく、二酸化炭素(火力発電所、製鉄所等のプラントから排出される二酸化炭素等)の削減が緊急の課題となっている。
前記課題の解決策の一つとして、例えば溶媒及び酸化セシウムの存在下、二酸化炭素とジアミン化合物を反応させて、環状ウレア化合物を合成する方法が報告されている(非特許文献1)。非特許文献1で報告される環状ウレア化合物の合成において、プラントから排出される二酸化炭素を原料として使用すれば、二酸化炭素の削減が期待できる。
また、特許文献1には、製造原料である混合流体を、酸化セリウム(IV)などの金属酸化物触媒に連続的に供給することで環状ウレア化合物を製造する工業的製造方法が開示されている。
特開2021-187765
Green Chemistry, 15, 1567-1577(2013)
特許文献1の製造方法のように、環状ウレア化合物の製造には、触媒として金属酸化物触媒(例えば、酸化セリウム(IV))が用いられることがある。しかしながら、環状ウレア化合物の製造に用いられる金属酸化物触媒は、触媒活性が低下しやすく、高頻度で触媒交換を行う必要があるという点で課題があることが判明した。特に、特許文献1の製造方法のように、環状ウレア化合物の製造原料を金属酸化物触媒(酸化セシウム)に連続的に供給するような製造方法においては、触媒交換を行うために、例えば、原料供給を停止したりする必要があるため、高頻度で触媒交換を行うと、環状ウレア化合物の生産性が低下するという問題もあった。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、下記の製造方法を行う場合、従来公知の製造方法に比べて、酸化セリウム(IV)の触媒活性の低下を抑制できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下に示す環状ウレア化合物の製造方法、及び当該製造法に用いる液状原料組成物に係る。
[1] 下記一般式(5)で示される環状ウレア化合物の製造方法であって、
下記一般式(1)で示されるアミン化合物と、下記一般式(3)で示されるカルバミン酸化合物と、水からなる液状原料組成物が、酸化セリウム(IV)を含有する固定床触媒に接触するように、前記液状原料組成物を前記固定床触媒に連続して供給することを特徴とする、下記一般式(5)で示される環状ウレア化合物の製造方法。
(一般式(1)、(3)、及び(5)中、R~Rは、各々独立して、水素原子、フェニル基、又は炭素数1~4のアルキル基を示す。nは0又は1である。なお、一般式(1)におけるRと一般式(3)及び(5)におけるRは同一であり、R~R、及びnについても同様である。)
[2] 前記一般式(1)、(3)、及び(5)におけるR及びRが、各々独立して、水素原子、メチル基、又はエチル基である、[1]に記載の製造方法。
[3] 前記一般式(1)、(3)、及び(5)におけるR~Rが、各々独立して、水素原子、又はメチル基である、[1]に記載の製造方法。
[4] 前記一般式(1)、(3)、及び(5)におけるnが、0である、[1]に記載の製造方法。
[5] 前記液状原料組成物に含まれる前記一般式(1)で示されるアミン化合物の含有量が、前記一般式(3)で示されるカルバミン酸化合物1モルに対して、1~20モルである、[1]に記載の製造方法。
[6] 前記液状原料組成物に含まれる前記水の含有量が、前記一般式(3)で示されるカルバミン酸化合物1モルに対して、0.1~5モルである、[1]に記載の製造方法。
[7] 前記液状組成物と前記固定床触媒とを、80~120℃の温度で接触させる、[1]に記載の製造方法。
[8] 前記固定床触媒のBET比表面積が10m/g以上である、[1]に記載の製造方法。
[9] 前記固定床触媒が、前記酸化セリウム(IV)とは異なる異種金属をさらに含有する、[1]に記載の製造方法。
[10] 前記異種金属の含有量が、前記酸化セリウム(IV)1重量部に対して0.001~0.5重量部である、[9]に記載の製造方法。
[11] 前記異種金属が、マグネシウム、モリブデン、ニオブ、希土類元素、コバルト、ニッケル、鉄、ジルコニウム、マンガン、亜鉛、タングステン、及びアルミニウムからなる群より選ばれる1種類又は2種類以上である、[9]に記載の製造方法。
[12] 前記異種金属が、マグネシウム、ニオブ、ランタン、イットリウム、プラセオジム、ガドリニウム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、テルビウム、ツリウム、イッテルビウム、鉄、ジルコニウム、マンガン、及び亜鉛からなる群より選ばれる1種類又は2種類以上である、[9]に記載の製造方法。
[13] 1時間の単位時間当たりに前記固定床触媒に供給される前記液状原料組成物中の前記カルバミン酸化合物の量が、前記の固定床触媒1g当たり、0.1~10[mモル/時間]である、[1]に記載の製造方法。
[14] 下記一般式(5)で示される環状ウレア化合物を製造するための液状原料組成物であって、
下記一般式(1)で示されるアミン化合物と、下記一般式(3)で示されるカルバミン酸化合物と、水からなることを特徴とする、液状原料組成物。
(一般式(1)、(3)、及び(5)中、R~Rは、各々独立して、水素原子、フェニル基、又は炭素数1~4のアルキル基を示す。nは0又は1である。なお、一般式(1)におけるRと一般式(3)及び(5)におけるRは同一であり、R~R、及びnについても同様である。)
本発明によれば、触媒として酸化セリウム(IV)を用いる環状ウレア化合物の製造方法において、酸化セリウム(IV)の触媒活性を低下しにくくすることができる。
また、本発明によれば、従来公知の製造方法に比べて、不均一系触媒(酸化セリウム(IV))の活性劣化が抑制できるため、触媒の再生(交換)頻度を下げることもできる。従って、本発明によれば、環状ウレア化合物の製造にあたり、省エネルギーな工業プロセスを確立することができ、環状ウレア化合物の生産性を向上することもできる。
また、本発明の一実施形態では、製造する環状ウレア化合物の製造原料として、二酸化炭素を用いて合成された原料(一般式(3)で示されるカルバミン酸化合物)を用いることができる。この原料の製造(一般式(3)で示されるカルバミン酸化合物)にあたり、プラントから排出される二酸化炭素を使用すれば、温室効果ガスとしての二酸化炭素の削減が期待できる。従って、本発明の一実施形態によれば、従来公知の製造方法に比べて、低エネルギーでの二酸化炭素の有効利用が可能となり、環境負荷影響を低減することもできる。
固定床連続反応に用いられる反応装置を示す図である。
本発明は、下記一般式(5)で示される環状ウレア化合物の製造方法であって、下記一般式(1)で示されるアミン化合物と、下記一般式(3)で示されるカルバミン酸化合物と、水からなる液状原料組成物が、酸化セリウム(IV)を含有する固定床触媒に接触するように、液状原料組成物を固定床触媒に連続して供給することを特徴とする。ここで、液状原料組成物とは、常温常圧(20℃、1気圧)で液状の原料組成物を指す。
本発明に係るアミン化合物、カルバミン酸化合物、及び環状ウレア化合物は、それぞれ、下記の一般式(1)、(3)、及び(5)で示される(以下、それぞれ、「アミン化合物(1)」、「カルバミン酸化合物(3)」、「環状ウレア化合物(5)」とも称する)。
(一般式(1)、(3)、及び(5)中、R~Rは、各々独立して、水素原子、フェニル基、又は炭素数1~4のアルキル基を示す。nは0又は1である。なお、一般式(1)におけるRと一般式(3)及び(5)におけるRは同一であり、R~R、及びnについても同様である。)
上記の一般式(1)、(3)、及び(5)において、R~Rにおける炭素数1~4のアルキル基については、特に限定するものではないが、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、又はi-ブチル基等を挙げることができる。
上記の一般式(1)、(3)、及び(5)におけるR及びRは、反応効率に優れる点で、各々独立して、水素原子、メチル基、又はエチル基であることが好ましく、水素原子であることがより好ましい。
上記の一般式(1)、(3)、及び(5)におけるR~Rは、反応効率に優れる点で、各々独立して、水素原子、又はメチル基であることが好ましく、水素原子であることがより好ましい。
上記の一般式(1)、(3)、及び(5)において、nは0又は1であるが、反応性の観点から、nが0であるものが好ましい。
なお、アミン化合物(1)及びカルバミン酸化合物(3)と環状ウレア化合物(5)は原料と反応生成物の関係にある為、環状ウレア化合物(5)におけるR、R、R、R、R、R、及びnは、それぞれ、アミン化合物(1)及びカルバミン酸化合物(3)におけるR、R、R、R、R、R、及びnと同じものを表す。
ここで、上記一般式(1)、(3)、及び(5)において、nが0である場合、アミン化合物(1)は、下記一般式(1’)で示されるアミン化合物となり、カルバミン酸化合物(3)は、下記一般式(3’)で示されるカルバミン酸化合物となり、環状ウレア化合物(5)は、下記一般式(5’)で示される環状ウレア化合物となる。
(一般式(1’)、(3’)、及び(5’)中、R~Rは、一般式(1)、(3)、及び(5)におけるR~Rと同義であり、好ましい範囲も同じである。)
アミン化合物(1)については、エチレンジアミン(一般式(1)中のR~Rが全て水素原子であり、nが0であるジアミン化合物(1))であることが特に好ましい。アミン化合物(1)としてエチレンジアミン(下記式(A))を用いた場合には、カルバミン酸化合物(3)はエチレンジアミンモノカルバミン酸(下記式(B))であり、環状ウレア化合物(5)として2-イミダゾリジノン(下記式(C))が生成される。
本発明に用いられるアミン化合物(1)は市販のものでもよいし、公知の方法により合成したものでもよく、特に限定されない。
本発明のアミン化合物(1)の純度としては、特に限定はないが、本発明の製造方法で得られた生成物の精製工程での精製のしやすさを考えると、95%以上が好ましく、98%以上が特に好ましい。
上記のカルバミン酸化合物(3)は、市販のものを用いてもよいが、アミン化合物(1)と二酸化炭素を反応させることによって製造することができる。アミン化合物(1)と二酸化炭素との反応条件には、公知の条件を用いることができ、特に限定されるものではないが、例えば、富重等の論文(ACS Omega,2021年,第6巻,第41号,第27527-27535頁)に記載の条件を用いることができる。
本発明に係る二酸化炭素は、一般公知の方法で入手できるものを用いることができ、特に限定するものではないが、例えば、市販の二酸化炭素ガス、炭化水素の水蒸気改質ガスから分離した二酸化炭素、燃焼排ガスから分離した二酸化炭素、石灰炉で得られる二酸化炭素を用いることができるが、温室効果ガスの排出削減の点で、特に燃焼排ガスから分離した二酸化炭素を用いることが好ましい。
前記液状原料組成物に含まれるアミン化合物(1)の含有量は、前記カルバミン酸化合物(3)1モルに対して、1~20モルであることが好ましく、1.5~16モルであることがより好ましく、2~12モルであることがさらにより好ましく、2~9.5モルであることが特に好ましい。
前記液状原料組成物に含まれる水の含有量は、カルバミン酸化合物(3)1モルに対して、0.1~5モルであることが好ましく、0.2~4.5モルであることがより好ましい。
前記液状原料組成物は、アミン化合物(1)、カルバミン酸化合物(3)、及び水のみにより構成されていてもよく、アミン化合物(1)、カルバミン酸化合物(3)、及び水以外の成分が含まれていてもよいが、アミン化合物(1)、カルバミン酸化合物(3)、及び水の総量が、液状原料組成物100重量%に対して、95重量%以上であることが好ましく、99重量%以上であることがより好ましく、100重量%であることが特に好ましい。
本発明の製造方法については、酸化セリウム(IV)を含有する固定床触媒を用いることを特徴とする。
酸化セリウム(IV)を含有する固定床触媒は、固定床反応器内に設置する触媒を指し、少なくとも酸化セリウム(IV)を含有する。酸化セリウム(IV)を含有する固定床触媒は、酸化セリウム(IV)を含有する物質を、例えば、噴霧乾燥や、成形、焼結等の操作によって、粉末、穎粒、錠剤、モノリス、ハニカム、リング状等に成形することで得ることができる。
前記酸化セリウム(IV)を含有する固定床触媒については、アミン化合物(1)の存在下でカルバミン酸化合物(3)から環状ウレア化合物(5)を合成する反応を促進させる触媒として機能するが、固定床触媒のBET比表面積が10m/g以上であるものが好ましく、30m/g以上であるものがより好ましく、50m/g以上であるものがさらにより好ましく、60m/g以上であるものが特に好ましく、80m/g以上であるものが最も好ましい。また、固定床触媒のBET比表面積は、特に限定されるものではないが、150m/g以下であることが好ましく、130m/g以下であることがより好ましく、100m/g以下であることがよりさらに好ましい。なお、BET比表面積は、一般的な窒素ガス吸着法により測定することができ、窒素ガスの吸着結果にBET法を適用することにより求めることができる。
上記の酸化セリウム(IV)を含有する固定床触媒は、特に限定するものではないが、非特許文献(Green Chemistry,15,1567-1577(2013))に記載の方法により、第一希元素社製のHSグレードのものを600℃で3時間焼成したものが好ましい。
酸化セリウム(IV)を含有する固定床触媒については、酸化セリウム(IV)のみにより構成されていてもよいが、酸化セリウム(IV)とは異なるその他の成分を含有していてもよい。酸化セリウム(IV)とは異なるその他の成分としては、酸化セリウム(IV)とは異なる異種金属(以下、「異種金属」ともいう)が好ましい。
前記の異種金属としては、特に限定するものではないが、例えば、マグネシウム、モリブデン、ニオブ、希土類元素、コバルト、ニッケル、鉄、ジルコニウム、マンガン、亜鉛、タングステン、及びアルミニウムからなる群より選ばれる1種類又は2種類以上であることが好ましく、マグネシウム、ニオブ、ランタン、イットリウム、プラセオジム、ガドリニウム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、テルビウム、ツリウム、イッテルビウム、鉄、ジルコニウム、マンガン、及び亜鉛からなる群より選ばれる1種類又は2種類以上であることがより好ましく、マグネシウム、ニオブ、ランタン、鉄、ジルコニウム、マンガン、及び亜鉛からなる群より選ばれる1種類又は2種類以上であることがさらにより好ましい。
酸化セリウム(IV)及び異種金属を含有する固定床触媒については、含浸法で作製してもよく、沈殿法で作製してもよく、錯体重合法で作製してもよい。
前記の含浸法とは、方法について特に限定されるものではないが、例えば、酸化セリウム(IV)を異種金属塩含有水溶液に分散させ、ついで水分を蒸発させることで酸化セリウム(IV)に金属塩を担持し、次いで焼成することが一般的な方法として挙げられる。
前記の沈殿法とは、方法について特に限定されるものではないが、例えば、セリウム塩と異種金属塩が任意の割合で混合された水溶液に対して、塩基を添加して得られた沈殿をろ過、乾燥後、焼成することが一般的な方法として挙げられる。なお、沈殿法では、セリウム塩と異種金属塩を含む水溶液に対して塩基を添加した後、加熱し沈殿物を生成させてよい。加熱は、大気圧条件で、水の沸点以下であっても良いし、還流させてもよい。また、耐圧容器を用い、加圧条件で加熱しても良いが、工業的には大気圧条件で加熱することが好ましい。
前記の錯体重合法とは、方法について特に限定されるものではないが、例えば、セリウム塩と異種金属塩のクエン酸錯体任意の割合で混合された溶液に対して、エチレングリコールを加えてエステル重合により得られるゲルを焼成することが一般的な方法として挙げられる。
また、前記の異種金属の含有量については、前記の酸化セリウム(IV)1重量部に対して、0.001~0.5重量部であることが好ましく、前記の酸化セリウム(IV)1重量部に対して、0.005~0.1重量部であることがより好ましく、0.01~0.05重量部であることがさらにより好ましい。なお、固定床触媒において、酸化セリウム(IV)と必要に応じて含有される異種金属の総量は、固定床触媒100重量%に対して、95重量%以上であることが好ましく、99重量%以上であることがより好ましく、100重量%であることが特に好ましい。
2種以上の異種金属が含有される固定床触媒の一例としては、具体的には、酸化セリウム(IV)と、マンガンと、希土類元素を含有する酸化セリウム複合物を例示することができ、さらに具体的には、酸化セリウム(IV)と、マンガンと、ランタン、イットリウム、プラセオジム、ガドリニウム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、テルビウム、ツリウム、及びイッテルビウムからなる群から選ばれる一つまたは二つ以上の希土類元素を含有する酸化セリウム複合物を例示することができ、よりさらに具体的には、酸化セリウム(IV)と、マンガンと、イットリウムを含有する酸化セリウム複合物を例示することができる。
酸化セリウム(IV)とマンガンと希土類元素を含む酸化セリウム複合物(100重量%)は、マンガンの含有量が、酸化セリウム複合物100重量%に対して0.1重量%以上10重量%以下であり、希土類元素の含有量が、含有されるマンガンのモル数に対して、0.1倍モル以上10倍モル以下であることが好ましい。酸化セリウム(IV)とマンガンと希土類元素を含む酸化セリウム複合物は、マンガンと希土類元素を除いた残部が酸化セリウム(IV)であることが好ましい。
酸化セリウム(IV)とマンガンと希土類元素を含む酸化セリウム複合物は、BET比表面積について特に限定されないが、10m/g以上100m/g以下であることが好ましい。
なお、上記の固定床触媒は、バインダーともに混合し、得られた混合物を所定の形状に成形した固定床触媒成型体として用いることができる。固定床触媒成型体に含まれるバインダーについては、特に限定するものではないが、例えば、カオリン、モンモリロナイト、ベントナイト、アロフェン、セピオライト等の粘土鉱物の他、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、シリカ・アルミナ、シリカ・ジルコニア等の酸化物微粒子、複合酸化物微粒子が挙げられる。固定床触媒成型体に含まれるバインダーの含有量については、前記の固定床触媒成型体100重量部に対して、1~80重量部であることが好ましく、5~50重量部であることがより好ましく、10~30重量部であることがより好ましい。また、固定床触媒成型体に含まれる固定床触媒の含有量については、前記の固定床触媒成型体100重量部に対して、20~99重量部であることが好ましく、50~95重量部であることがより好ましく、70~90重量部であることがより好ましい。
本反応における固定床触媒の形態については、特に限定されるものではないが、酸化セリウム(IV)の粉体を加圧成型した後に破砕し、ふるい分けにて分級したもの(つまり、分級した金属酸化物の粒子)を用いることが好ましい。成型時の圧力は30~100MPaであることが好ましく、生産性、安全性の観点から30~50MPaであることがさらに好ましい。また、触媒の表面積を大きくし反応性を上げるため、この加圧成型体を破砕することが好ましい。破砕した後の加圧成型体は、分級により好ましい粒径の粒子を得ることができる。粒径は50μm~5mmであることが好ましく、100μm~1.7mmであることが更に好ましい。例えば60メッシュのふるいを通過(60メッシュスルー)し、80メッシュのふるい上に残る(80メッシュアップの)触媒粒子(固定床触媒の粒子)を得ることで、粒径177~250μmの粒子を選別することができる。このようして得ることができる触媒粒子を固定床反応器に充填する事で、固定床反応器内に固定床触媒からなる触媒層を形成し、ここに液状原料組成物(アミン化合物(1)と、カルバミン酸化合物(3)と、水からなる液状原料組成物)を連続して供給することで、酸化セリウム(IV)を含有する固定床触媒に液状原料組成物を連続して接触させることができる。なお、固定床触媒として、触媒粒子から形成した触媒層に液状原料組成物が流通するとき、液状原料組成物は、触媒層の表面や内部(触媒粒子間に形成される隙間を介して流通)を流通し、触媒層に接触する(つまり、液状原料組成物が固定床触媒に流通接触する)。
本発明における固定床触媒には、固定床触媒の粒子を焼成して得られる焼成品を用いることができる。なお、上述した触媒層は、前述した焼成品を加圧成型し、それを粉砕(必要に応じて、さらに分級)して得られる触媒粒子(焼成品)により形成してもよい。本発明における固定床触媒については、触媒活性に優れる点で、BET表面積60~90m/gの酸化セリウム(IV)の焼成品であることが好ましく、特に限定するものではないが、例えば、非特許文献2(Green Chemistry, 15, 1567-1577(2013))に記載の方法により、第一稀元素社製酸化セリウム(IV)HSグレードを600℃で焼成して得られるものを挙げることができる。
本発明の製造方法は、上述した通り、酸化セリウム(IV)を含有する固定床触媒に液状原料組成物を連続して供給することで、液状原料組成物と固定床触媒とを接触させ、環状ウレア化合物(5)を連続して製造する方法である。すなわち、本発明の製造方法は、酸化セリウム(IV)を含有する固定床触媒を用いた固定床連続反応により、環状ウレア化合物(5)を製造するものであり、固定床連続反応に用いられる公知の反応装置を用いることができる。公知の反応装置としては、例えば、図1に示すような、原料液を送液する原料液送液ポンプ1、原料液を保管する原料液タンク2、原料液を加温するプレヒーター3、固定床触媒からなる触媒層5が内部に形成されたヒーター4を備える筒状の固定床反応器6、固定床反応器6から排出される反応液を保管する反応液タンク7、及びこれらを接続する配管8からなる反応装置100が挙げられる。
本発明において、前記の固定床触媒に対する前記の液状原料組成物の流通量(流通速度)は、特に限定されるものではないが、反応速度および経済性の観点で、1時間の単位時間当たりに固定床触媒に供給される液状原料組成物中のカルバミン酸化合物(3)の量が、固定床触媒1g当たり、0.1~10mモル/時間となるように調整することが好ましく、0.1~5mモル/時間となるように調整することがより好ましく、0.2~3mモル/時間となるように調整することがさらにより好ましく、0.5~2mモル/時間となるように調整することが特に好ましい。
本発明では、上述した通り、酸化セリウム(IV)を含有する固定床触媒に液状原料組成物が接触するように、液状原料組成物を固定床触媒に連続して供給しているが、液状原料組成物が固定床触媒に供給される(接触する)ことで、酸化セリウム(IV)の触媒作用を受けて、液状原料組成物に含まれるカルバミン酸化合物(3)からウレア化合物(5)が合成される。例えば、カルバミン酸化合物(3)としてエチレンジアミンモノカルバミン酸を用いた場合には、酸化セリウム(IV)の触媒作用を受けて、下記反応式に示すように、1モルのエチレンジアミンモノカルバミン酸から1モルの2-イミダゾリジノンが生成される。なお、液状原料組成物に含まれるアミン化合物(1)については、主に、カルバミン酸化合物(3)からウレア化合物(5)を合成する反応の溶媒として働くものと考えられる。
本発明の製造方法において、液状原料組成物を固定床触媒に接触する条件(接触温度や接触時の圧力)、すなわち、カルバミン酸化合物(3)からウレア化合物(5)を合成する反応条件(反応温度や反応圧力など)については、特に限定されるものではない。
前記の反応温度(液状原料組成物と固定床触媒の接触温度)については、反応速度およびエネルギーコストの点で、50~250℃であることが好ましく、80~200℃であることがより好ましく、80℃~140℃であることがさらにより好ましく、80~120℃であることが特に好ましい。なお、反応温度は、固定床触媒の温度や当該固定床触媒に接触(供給)する液状原料組成物の温度により調整することができる。例えば、固定床触媒の温度と当該固定床触媒に接触(供給)する液状原料組成物の温度をともに所定温度にすることで、反応温度を所定温度にすることができる。
前記の反応圧力(液状原料組成物と固定床触媒の接触時の圧力)については、反応速度およびエネルギーコストの点で、0~0.3MPa(ゲージ圧)であることが好ましく、0~0.1MPa(ゲージ圧)であることがより好ましい。なお、ゲージ圧とは、大気圧を0MPaとした圧力である。
以上説明した本発明の製造方法によれば、液状原料組成物に水が含まれないこと以外は同一条件とした製造方法(液状原料組成物に含まれる水に代えてアミン化合物(1)を用いたこと以外は同一条件とした製造方法)と比較して、酸化セリウム(IV)の触媒活性を低下しにくくすることができる。
本発明を以下の実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の実施例、比較例では、固定床触媒の酸化セリウム(IV)として、第一希元素社製のHSグレード 酸化セリウム(IV)を用いた。前記のHSグレード 酸化セリウム(IV)を、大気下、600℃で3時間焼成したものを固定床触媒(A)と称す。なお、固定床触媒(A)のBET比表面積は85m/gであった。
前記の固定床触媒(A)4.9gに対し、硝酸イットリウム・6水和物0.22gを水5gに溶解させた水溶液を含浸させ、乾燥させ、大気下、500℃で3時間焼成し、1重量%のイットリウムを含有する酸化セリウム(IV)からなる固定床触媒を得た。これを固定床触媒(B)と称する。なお、固定床触媒(B)のBET比表面積は85m/gであった。BET比表面積は、以下の条件で測定した窒素ガスの吸着結果に、BET法を適用することにより求めた。
装置名:BELSORP-mini、マイクロトラック・ベル株式会社製
測定温度:-196℃
前処理:120℃、1時間、真空脱気
前記の固定床触媒(A)4.9gに対し、硝酸マンガン・6水和物0.26gを水5gに溶解させた水溶液を含浸させ、乾燥させ、大気下、500℃で3時間焼成した、1重量%のマンガンを含有する酸化セリウム(IV)からなる固定床触媒を得た。これを固定床触媒(C)と称する。なお、固定床触媒(C)のBET比表面積は82m/gであった。
硝酸マンガン・6水和物0.37gと硝酸セリウム・6水和物17.38gを溶解させた水溶液に、10%アンモニア水を滴下し、得られた沈殿を乾燥させ、大気下、600℃で3時間焼成した、1重量%のマンガンを含有する酸化セリウム(IV)からなる固定床触媒を得た。これを固定床触媒(D)と称する。なお、固定床触媒(D)のBET比表面積は62m/gであった。
硝酸マンガン・6水和物0.37g、硝酸イットリウム・6水和物0.49gと硝酸セリウム・6水和物17.38gを溶解させた水溶液に、10%アンモニア水を滴下し、得られた沈殿を乾燥させ、大気下、600℃で3時間焼成した、1重量%のマンガンとマンガンのモル数に対して1倍モルのイットリウムを含有する酸化セリウム(IV)からなる固定床触媒を得た。これを固定床触媒(E)と称する。なお、固定床触媒(E)のBET比表面積は74m/gであった。
硝酸マンガン・6水和物0.37g、硝酸イットリウム・6水和物0.98gと硝酸セリウム・6水和物17.38gを溶解させた水溶液に、10%アンモニア水を滴下し、得られた沈殿を乾燥させ、大気下、600℃で3時間焼成した、1重量%のマンガンとマンガンのモル数に対して2倍モルのイットリウムを含有する酸化セリウム(IV)からなる固定床触媒を得た。これを固定床触媒(F)と称する。なお、固定床触媒(F)のBET比表面積は77m/gであった。
硝酸第二アンモニウムセリウム(IV)30g及び尿素30gを、水150gに溶解させた水溶液を5時間還流した。得られた沈殿を乾燥させ、大気下、600℃で3時間焼成し酸化セリウム(IV)からなる固定床触媒を得た。これを固定床触媒(G)と称する。なお、固定床触媒(G)のBET比表面積は95m/gであった。
硝酸第二アンモニウムセリウム(IV)30g及び尿素30gを、水150gに溶解させた水溶液に、硝酸イットリウム・6水和物を、焼成後にイットリウムが1重量%となるように加え、5時間還流した。得られた沈殿を乾燥させ、大気下、600℃で3時間焼成し1重量%のイットリウムを含有する酸化セリウム(IV)からなる固定床触媒を得た。これを固定床触媒(H)と称する。なお、固定床触媒(H)のBET比表面積は92m/gであった。
硝酸第二アンモニウムセリウム(IV)30g及び尿素30gを、水150gに溶解させた水溶液に、硝酸サマリウム・6水和物を、焼成後にサマリウムが1重量%となるように加え、5時間還流した。得られた沈殿を乾燥させ、大気下、600℃で3時間焼成し1重量%のサマリウムを含有する酸化セリウム(IV)からなる固定床触媒を得た。これを固定床触媒(I)と称する。なお、固定床触媒(I)のBET比表面積は90m/gであった。
硝酸第二アンモニウムセリウム(IV)30g及び尿素30gを、水150gに溶解させた水溶液に、硝酸プラセオジム・6水和物を、焼成後にプラセオジムが1重量%となるように加え、5時間還流した。得られた沈殿を乾燥させ、大気下、600℃で3時間焼成し1重量%のプラセオジムを含有する酸化セリウム(IV)からなる固定床触媒を得た。これを固定床触媒(J)と称する。なお、固定床触媒(J)のBET比表面積は98m/gであった。
硝酸第二アンモニウムセリウム(IV)30g及び尿素30gを、水150gに溶解させた水溶液に、硝酸ガドリニウム・6水和物を、焼成後にガドリニウムが1重量%となるように加え、5時間還流した。得られた沈殿を乾燥させ、大気下、600℃で3時間焼成し1重量%のガドリニウムを含有する酸化セリウム(IV)からなる固定床触媒を得た。これを固定床触媒(K)と称する。なお、固定床触媒(K)のBET比表面積は94m/gであった。
硝酸セリウム・6水和物17.38gを溶解させた水溶液に、10%アンモニア水を滴下し、得られた沈殿を固液分離した。固液分離して得られた沈殿物を、乾燥させた後、大気下、600℃で3時間焼成し、酸化セリウム(IV)からなる固定床触媒を得た。これを固定床触媒(L)と称する。なお、固定床触媒(L)のBET比表面積は44m/gであった。
比較例1
図1に示すように、原料液タンク2、原料液送液ポンプ1、原料液を加温するプレヒーター3、ヒーター4を備える筒状の固定床反応器6、反応液タンク7、及びこれらを接続する配管8からなる反応装置100を準備した。
前記の筒状の固定床反応器6の内部に前記の固定床触媒(A)0.5gを充填して触媒層5を形成し、触媒層5をヒーター4で90℃に加熱した。次に、エチレンジアミンモノカルバミン酸(9モル%)とエチレンジアミン(91モル%)からなる液状原料組成物を前記原料液タンク2に充填し、当該液状原料組成物を前記の原料液送液ポンプ1を用いて前記の固定床反応器6に、連続的に送液した。なお、前記の液状原料組成物については前記の固定床反応器6に送液される前に、プレヒーター3によって90℃に昇温された。この時、1時間の単位時間当たりに固定床触媒(A)に供給される液状原料組成物中のエチレンジアミンモノカルバミン酸の量(以下、「EDCA供給速度」ともいう)は、固定床触媒1g当たり、1.43[mモル/時間]であった。
前記の固定床反応器6を通過した後の反応液を分析し、2-イミダゾリジノンの収率を算出した。2-イミダゾリジノンの収率は、原料として用いたエチレンジアミンモノカルバミン酸のモル量に対する、製造された2-イミダゾリジノンのモル量の割合から算出した。
運転開始(供給開始)から9時間後の収率は30%であった。
運転開始から24時間後の収率は26%であった。
運転開始から30時間後の収率は24%であった。
運転開始から48時間後の収率は21%であった。
運転開始から54時間後の収率は22%であった。
運転開始から72時間後の収率は20%であった。
収率を時間に対しプロットし、収率低下の経時変化を最小二乗法により求めた結果、収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は0.16%/hであった。
比較例2
前記の比較例1において、エチレンジアミンモノカルバミン酸(9モル%)とエチレンジアミン(91モル%)からなる液状原料組成物を、エチレンジアミンモノカルバミン酸(9モル%)と水(91モル%)からなる液状原料組成物に変えた以外は、前記の比較例1と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、1.43[mモル/時間]であった。
運転開始から9時間後、同24時間後、同30時間後、同48時間後、同54時間後、及び同72時間後の収率は、いずれも0%であった。すなわち、目的とする2-イミダゾリジノンは得られなかった。
比較例3
前記の比較例1において、反応温度を90℃から110℃に変更し、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度1.43[mモル/時間]を、5.72[mモル/時間]に変更した以外は、前記の比較例1と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。
運転開始から5時間後、及び同9時間後の収率は、それぞれ27%、及び22%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、1.25%/hであった。
比較例4
前記の比較例1において、反応温度を90℃から110℃に変更し、固定床触媒(A)0.5gを固定床触媒(C)0.5gに変更し、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度1.43[mモル/時間]を、5.72[mモル/時間]に変更した以外は、前記の比較例1と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。
運転開始から5時間後、及び同9時間後の収率は、それぞれ29%、及び27%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、0.50%/hであった。
比較例5
前記の比較例1において、反応温度を90℃から110℃に変更し、固定床触媒(A)0.5gを固定床触媒(B)0.5gに変更し、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度1.43[mモル/時間]を、5.72[mモル/時間]に変更した以外は、前記の比較例1と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。
運転開始から1時間後、及び同5時間後の収率は、それぞれ35%、及び31%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、1.00%/hであった。
実施例1
前記の比較例1において、エチレンジアミンモノカルバミン酸(9モル%)とエチレンジアミン(91モル%)からなる液状原料組成物を、エチレンジアミンモノカルバミン酸(9モル%)と、水(2モル%)と、エチレンジアミン(89モル%)からなる液状原料組成物に変えた以外は、前記の比較例1と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、1.43[mモル/時間]であった。
運転開始から9時間後、同24時間後、同30時間後、同48時間後、同54時間後、及び同72時間後の収率は、それぞれ、22%、23%、24%、22%、20%、及び19%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、0.06%/hであった。
実施例2
前記の比較例1において、エチレンジアミンモノカルバミン酸(9モル%)とエチレンジアミン(91モル%)からなる液状原料組成物を、エチレンジアミンモノカルバミン酸(9モル%)と、水(4モル%)と、エチレンジアミン(87モル%)からなる液状原料組成物に変えた以外は、前記の比較例1と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、1.43[mモル/時間]であった。
運転開始から9時間後、同24時間後、同30時間後、及び同48時間後の収率は、それぞれ、20%、21%、21%、及び19%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、0.02%/hであった。
実施例3
前記の比較例1において、エチレンジアミンモノカルバミン酸(9モル%)とエチレンジアミン(91モル%)からなる液状原料組成物を、エチレンジアミンモノカルバミン酸(9モル%)と、水(9モル%)と、エチレンジアミン(82モル%)からなる液状原料組成物に変えた以外は、前記の比較例1と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、1.43[mモル/時間]であった。
運転開始から9時間後、同24時間後、同30時間後、及び同48時間後の収率は、それぞれ、14%、15%、16%、及び16%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、認められなかった(0%以下であった)。
実施例4
前記の比較例1において、エチレンジアミンモノカルバミン酸(9モル%)とエチレンジアミン(91モル%)からなる液状原料組成物を、エチレンジアミンモノカルバミン酸(9モル%)と、水(17モル%)と、エチレンジアミン(74モル%)からなる液状原料組成物に変えた以外は、前記の比較例1と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、1.43[mモル/時間]であった。
運転開始から9時間後、同24時間後、同30時間後、及び同48時間後の収率は、それぞれ、8%、9%、9%、及び9%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、認められなかった(0%以下であった)。
実施例5
前記の比較例1において、エチレンジアミンモノカルバミン酸(9モル%)とエチレンジアミン(91モル%)からなる液状原料組成物を、エチレンジアミンモノカルバミン酸(17モル%)と、水(9モル%)と、エチレンジアミン(74モル%)からなる液状原料組成物に変えた以外は、前記の比較例1と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、1.43[mモル/時間]であった。
運転開始から9時間後、同24時間後、同30時間後、及び同48時間後の収率は、それぞれ、13%、14%、14%、及び14%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、認められなかった(0%以下であった)。
実施例6
前記の比較例1において、エチレンジアミンモノカルバミン酸(9モル%)とエチレンジアミン(91モル%)からなる液状原料組成物を、エチレンジアミンモノカルバミン酸(17モル%)と、水(17モル%)と、エチレンジアミン(66モル%)からなる液状原料組成物に変えた以外は、前記の比較例1と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、1.43[mモル/時間]であった。
運転開始から9時間後、同24時間後、同30時間後、及び同48時間後の収率は、それぞれ、8%、8%、9%、及び9%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、認められなかった(0%以下であった)。
実施例7
前記の比較例1において、エチレンジアミンモノカルバミン酸(9モル%)とエチレンジアミン(91モル%)からなる液状原料組成物を、エチレンジアミンモノカルバミン酸(26モル%)と、水(9モル%)と、エチレンジアミン(65モル%)からなる液状原料組成物に変えた以外は、前記の比較例1と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、1.43[mモル/時間]であった。
運転開始から9時間後、同24時間後、同30時間後、及び同48時間後の収率は、それぞれ、9%、10%、10%、及び9%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、認められなかった(0%以下であった)。
実施例8
前記の比較例3において、エチレンジアミンモノカルバミン酸(9モル%)とエチレンジアミン(91モル%)からなる液状原料組成物を、エチレンジアミンモノカルバミン酸(9モル%)と、水(9モル%)と、エチレンジアミン(82モル%)からなる液状原料組成物に変えた以外は、前記の比較例3と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、5.72[mモル/時間]であった。
運転開始から5時間後、及び同9時間の収率は、それぞれ18%、及び17%であった収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は0.25%/hであった。
実施例9
前記の実施例8において、固定床触媒(A)0.5gを固定床触媒(C)0.5gに変えた以外は、前記の実施例8と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、5.72[mモル/時間]であった。
運転開始から5時間後、及び同9時間後の収率は、それぞれ16%、及び17%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、認められなかった(0%以下であった)。
実施例10
前記の比較例5において、エチレンジアミンモノカルバミン酸(9モル%)とエチレンジアミン(91モル%)からなる液状原料組成物を、エチレンジアミンモノカルバミン酸(9モル%)と、水(9モル%)と、エチレンジアミン(82モル%)からなる液状原料組成物に変えた以外は、前記の比較例5と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、5.72[mモル/時間]であった。
運転開始から5時間後、及び同9時間後の収率は、それぞれ18%、及び17%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、0.25%/hであった。
実施例11
前記の実施例10において、固定床触媒(B)0.5gを固定床触媒(D)0.5gに変えた以外は、前記の実施例10と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、5.72[mモル/時間]であった。
運転開始から5時間後、及び同9時間後の収率は、それぞれ16%、及び14%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、0.5%/hであった。
実施例12
前記の実施例10において、固定床触媒(B)0.5gを固定床触媒(E)0.5gに変えた以外は、前記の実施例10と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、5.72[mモル/時間]であった。
運転開始から5時間後、及び同9時間後の収率は、それぞれ16%、及び15%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、0.25%/hであった。
実施例13
前記の実施例10において、固定床触媒(B)0.5gを固定床触媒(F)0.5gに変えた以外は、前記の実施例10と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、5.72[mモル/時間]であった。
運転開始から5時間後、及び同9時間後の収率は、それぞれ15%、及び14%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、0.25%/hであった。
実施例14
前記の実施例10において、固定床触媒(B)0.5gを固定床触媒(G)0.5gに変えた以外は、前記の実施例10と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、5.72[mモル/時間]であった。
運転開始から5時間後、及び同9時間後の収率は、それぞれ17%、及び16%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、0.25%/hであった。
実施例15
前記の実施例10において、固定床触媒(B)0.5gを固定床触媒(H)0.5gに変えた以外は、前記の実施例10と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、5.72[mモル/時間]であった。
運転開始から5時間後、及び同9時間後の収率は、それぞれ18%、及び16%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、0.5%/hであった。
実施例16
前記の実施例10において、固定床触媒(B)0.5gを固定床触媒(I)0.5gに変えた以外は、前記の実施例10と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、5.72[mモル/時間]であった。
運転開始から5時間後、及び同9時間後の収率は、それぞれ17%、及び16%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、0.25%/hであった。
実施例17
前記の実施例10において、固定床触媒(B)0.5gを固定床触媒(J)0.5gに変えた以外は、前記の実施例10と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、5.72[mモル/時間]であった。
運転開始から5時間後、及び同9時間後の収率は、それぞれ18%、及び18%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、認められなかった(0%以下であった)。
実施例18
前記の実施例10において、固定床触媒(B)0.5gを固定床触媒(K)0.5gに変えた以外は、前記の実施例10と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、5.72[mモル/時間]であった。
運転開始から3時間後、及び同7時間後の収率は、それぞれ21%、及び19%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、0.75%/hであった。
実施例19
前記の実施例10において、固定床触媒(B)0.5gを固定床触媒(L)0.5gに変えた以外は、前記の実施例10と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、5.72[mモル/時間]であった。
運転開始から3時間後、及び同7時間後の収率は、それぞれ8.3%、及び9.0%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、認められなかった(0%以下であった)。
実施例20
前記の実施例8において、エチレンジアミンモノカルバミン酸(9モル%)とエチレンジアミン(82モル%)と水(9モル%)からなる液状原料組成物を、エチレンジアミンモノカルバミン酸(9モル%)とエチレンジアミン(74モル%)と水(17モル%)からなる液状原料組成物に変えた以外は、前記の実施例8と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、5.72[mモル/時間]であった。
運転開始から1時間後、及び同5時間後の収率は、それぞれ10.7%、及び10.3%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、0.1%/hであった。
実施例21
前記の実施例8において、エチレンジアミンモノカルバミン酸(9モル%)とエチレンジアミン(82モル%)と水(9モル%)からなる液状原料組成物を、エチレンジアミンモノカルバミン酸(9モル%)とエチレンジアミン(55モル%)と水(36モル%)からなる液状原料組成物に変えた以外は、前記の実施例8と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、5.72[mモル/時間]であった。
運転開始から1時間後、及び同5時間後の収率は、それぞれ3.3%、及び3.5%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、認められなかった(0%以下であった)。
実施例22
前記の実施例20において、固定床触媒(A)0.5gを固定床触媒(E)0.5gに変えた以外は、前記の実施例20と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、5.72[mモル/時間]であった。
運転開始から1時間後、及び同5時間後の収率は、それぞれ13.6%、及び14.5%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、認められなかった(0%以下であった)。
実施例23
前記の実施例21において、固定床触媒(A)0.5gを固定床触媒(E)0.5gに変えた以外は、前記の実施例21と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、5.72[mモル/時間]であった。
運転開始から1時間後、及び同5時間後の収率は、それぞれ6.1%、及び6.4%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、0.05%/hであった。
実施例24
前記の実施例20において、固定床触媒(A)0.5gを固定床触媒(F)0.5gに変えた以外は、前記の実施例20と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、5.72[mモル/時間]であった。
運転開始から1時間後、及び同5時間後の収率は、それぞれ13.5%、及び13.9%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、認められなかった(0%以下であった)。
実施例25
前記の実施例21において、固定床触媒(A)0.5gを固定床触媒(F)0.5gに変えた以外は、前記の実施例21と同様の方法で反応を行い、2-イミダゾリジノンの収率を評価した。この時、固定床触媒1g当たりのEDCA供給速度は、5.72[mモル/時間]であった。
運転開始から1時間後、及び同5時間後の収率は、それぞれ7.7%、及び7.5%であった。収率低下速度(すなわち、触媒活性低下速度)は、0.05%/hであった。
下記表1に、実施例1~25及び比較例1~5の反応条件を示す。
上記表1に示すように、実施例1~4の製造方法は、液状原料組成物に水が含まれないこと以外は同一条件とした(液状原料組成物に含まれる水に代えてエチレンジアミンを用いたこと以外は同一条件とした)比較例1と比較して、酸化セリウム(IV)の触媒活性が低下しにくかった。また、液状原料組成物におけるエチレンジアミンモノカルバミン酸の配合割合を実施例1~4とは異なる配合割合としても、実施例5~7の結果から明らかなとおり、酸化セリウム(IV)の触媒活性の低下は確認できなかった。
また、実施例8、20、及び21は、液状原料組成物に水が含まれないこと以外は同一条件とした(液状原料組成物に含まれる水に代えてエチレンジアミンを用いたこと以外は同一条件とした)比較例3と比較して、酸化セリウム(IV)の触媒活性が低下しにくかった。また、実施例9は、液状原料組成物に水が含まれないこと以外は同一条件とした(液状原料組成物に含まれる水に代えてエチレンジアミンを用いたこと以外は同一条件とした)比較例4と比較して、酸化セリウム(IV)の触媒活性が低下しにくかった。同様に、実施例10は、液状原料組成物に水が含まれないこと以外は同一条件とした(液状原料組成物に含まれる水に代えてエチレンジアミンを用いたこと以外は同一条件とした)比較例5と比較して、酸化セリウム(IV)の触媒活性が低下しにくかった
これらの結果から、本発明の製造方法によれば、液状原料組成物に水が含まれないこと以外は同一条件とした製造方法(液状原料組成物に含まれる水に代えてアミン化合物(1)を用いたこと以外は同一条件とした製造方法)と比較して、酸化セリウム(IV)の触媒活性が低下しにくいことが理解できた。
また、これらの結果から、本発明の製造方法によれば、適用できる固定床触媒は、酸化セリウム(IV)を含有してさえいれば、その製造方法について限定されないことも理解できた。また、固定床触媒は、酸化セリウム(IV)に加えて、遷移金属元素や希土類元素等の異種金属を含有していてもよく、驚くべきことに、希土類元素を含有する固定床触媒は活性が純粋な酸化セリウム(IV)からなる固定床触媒より高い場合がある。



Claims (14)

  1. 下記一般式(5)で示される環状ウレア化合物の製造方法であって、
    下記一般式(1)で示されるアミン化合物と、下記一般式(3)で示されるカルバミン酸化合物と、水からなる液状原料組成物が、酸化セリウム(IV)を含有する固定床触媒に接触するように、前記液状原料組成物を前記固定床触媒に連続して供給することを特徴とする、下記一般式(5)で示される環状ウレア化合物の製造方法。
    (一般式(1)、(3)、及び(5)中、R~Rは、各々独立して、水素原子、フェニル基、又は炭素数1~4のアルキル基を示す。nは0又は1である。なお、一般式(1)におけるRと一般式(3)及び(5)におけるRは同一であり、R~R、及びnについても同様である。)
  2. 前記一般式(1)、(3)、及び(5)におけるR及びRが、各々独立して、水素原子、メチル基、又はエチル基である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記一般式(1)、(3)、及び(5)におけるR~Rが、各々独立して、水素原子、又はメチル基である、請求項1に記載の製造方法。
  4. 前記一般式(1)、(3)、及び(5)におけるnが、0である、請求項1に記載の製造方法。
  5. 前記液状原料組成物に含まれる前記一般式(1)で示されるアミン化合物の含有量が、前記一般式(3)で示されるカルバミン酸化合物1モルに対して、1~20モルである、請求項1に記載の製造方法。
  6. 前記液状原料組成物に含まれる前記水の含有量が、前記一般式(3)で示されるカルバミン酸化合物1モルに対して、0.1~5モルである、請求項1に記載の製造方法。
  7. 前記液状原料組成物と前記固定床触媒とを、80~120℃の温度で接触させる、請求項1に記載の製造方法。
  8. 前記固定床触媒のBET比表面積が10m/g以上である、請求項1に記載の製造方法。
  9. 前記固定床触媒が、前記酸化セリウム(IV)とは異なる異種金属をさらに含有する、請求項1に記載の製造方法。
  10. 前記異種金属の含有量が、前記酸化セリウム(IV)1重量部に対して0.001~0.5重量部である、請求項9に記載の製造方法。
  11. 前記異種金属が、マグネシウム、モリブデン、ニオブ、希土類元素、コバルト、ニッケル、鉄、ジルコニウム、マンガン、亜鉛、タングステン、及びアルミニウムからなる群より選ばれる1種類又は2種類以上である、請求項9に記載の製造方法。
  12. 前記異種金属が、マグネシウム、ニオブ、ランタン、イットリウム、プラセオジム、ガドリニウム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、テルビウム、ツリウム、イッテルビウム、鉄、ジルコニウム、マンガン、及び亜鉛からなる群より選ばれる1種類又は2種類以上である、請求項9に記載の製造方法。
  13. 1時間の単位時間当たりに前記固定床触媒に供給される前記液状原料組成物中の前記カルバミン酸化合物の量が、前記固定床触媒1g当たり、0.1~10[mモル/時間]である、請求項1に記載の製造方法。
  14. 下記一般式(5)で示される環状ウレア化合物を製造するための液状原料組成物であって、
    下記一般式(1)で示されるアミン化合物と、下記一般式(3)で示されるカルバミン酸化合物と、水からなることを特徴とする、液状原料組成物。
    (一般式(1)、(3)、及び(5)中、R~Rは、各々独立して、水素原子、フェニル基、又は炭素数1~4のアルキル基を示す。nは0又は1である。なお、一般式(1)におけるRと一般式(3)及び(5)におけるRは同一であり、R~R、及びnについても同様である。)
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