JP2024038782A - スラリー貯留装置 - Google Patents

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Sui Kanazawa
山田 武彦
Takehiko Yamada
乃保留 竹内
Noboru Takeuchi
賢二 森谷
Kenji Moriya
訓 川崎
Satoshi Kawasaki
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Abstract

Figure 2024038782000001
【課題】スラリー貯槽内のスラリーを液体で希釈することなく、スラリー排出管内の洗浄を簡単に行うことができるスラリー貯留装置を提供する。
【解決手段】スラリー貯留装置1は、スラリーを内部に貯留するためのスラリー貯槽5と、スラリー貯槽5の側壁から外側に突出する中空構造体7と、中空構造体7に取り付けられた開閉弁10と、開状態の開閉弁10および中空構造体7を貫通して延び、スラリー貯槽5の内部に連通するスラリー排出管12と、スラリー排出管12を中空構造体7の端壁8に固定する管固定機構15を備える。管固定機構15を中空構造体7から取り外すと、スラリー排出管12は、開閉弁10および中空構造体7から引き抜くことができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、スラリーの供給に使用されるスラリー貯留装置に関する。
一般的に、スラリー貯槽からスラリー使用位置まで移送を行う場合、スラリーはスラリー供給ポンプにより移送管を通じて移送される。しかし、固液分離しやすいスラリーの場合、スラリー移送には、次のような課題がある。
まず、スラリー中の粒子が沈降・分離しないよう、適切な管内流速を維持する必要がある。次に、スラリー供給ポンプが間欠運転を行う場合、ポンプ停止時には、移送管内でスラリーの固液分離が起こりやすい。したがって、必要に応じて、移送管内に洗浄水を注入して移送管から粒子の塊を排出できるような構造が必要とされる。
しかし、洗浄水の移送管内への注入は、スラリー貯槽内のスラリー濃度を低下させるおそれがある。移送管をスラリー貯槽から取り外して、移送管を洗浄することも考えられるが、スラリー貯槽の底部または側壁下部に移送管を取り付けた形態では、移送管のスラリー貯槽直近に取り付けられた元弁よりもスラリー貯槽側の移送管内部は、取り外して洗浄することができず、この部分を洗浄するためにはスラリー貯槽内部のスラリーを先に排出する必要があるため、効率的ではない。移送管の閉塞を起こさないように、スラリー供給を必要としない場合でも、スラリー供給ポンプで絶えずスラリーを循環することも考えられるが、スラリー供給ポンプでの消費電力が増大する。
特開昭61-149233号公報 特開2019-156593号公報 特開2007-308184号公報 国際公開第2005/084789号
特許文献1には、水酸化マグネシウム貯留・供給設備が開示されている。この水酸化マグネシウム貯槽・供給設備では、水酸化マグネシウムスラリーの濃度が高い場合は、配管閉塞を防止するために、スラリー供給配管内に直接工業用水を注入し、スラリーを希釈しながら対象装置へ投入する。しかしながら、スラリーに工業用水が混入するため、間接的に対象装置での流体が工業用水で希釈されてしまう。
特許文献2には、スラリー貯槽と送液部との間の供給配管に傾斜をつけることで、スラリーの送液が停止した場合でも供給配管内でのスラリー堆積を防ぐことを目的としたスラリー移送構造が開示されている。しかしながら、供給配管に傾斜をつけるためのスペースが必要となるため、設置箇所が限定されることが予想される。
特許文献3には、スラリー貯槽の堆積物による抜き出し配管内での閉塞を防止するため、貯槽からスラリーを抜き出すノズルを、底部および側面の2系統以上設ける構造が開示されている。この構造では、どちらか一方の抜き出し管が閉塞した場合でも、他方の抜き出し管を通じてスラリーを連続的に抜き出すことが可能である。しかしながら、閉塞した配管については高圧洗浄を用いた配管洗浄等を行う必要があり、内部で閉塞物が密に詰まっていた場合、配管を分解した上での清掃が必要となることから、閉塞解消には手間がかかる。
特許文献4は、スラリー貯槽からスラリーを抜き出す際に、スラリー貯槽壁面からの剥離物や沈降した固形物がスラリー抜き出し管に詰まり、閉塞に至ることを課題としており、この課題解決として、貯槽側壁部に設置したスラリー抜き出し管自体を貯槽内部に突き出す技術を開示する。この方法は、流動化しているスラリー貯槽内部から直接スラリーを抜き出すことができるため、スラリーの閉塞防止に寄与できる。しかしながら、スラリー抜き出し管が直接スラリー貯槽内部に差し込まれているため、スラリー抜き出し管自体が閉塞した場合は、スラリー貯槽からスラリーを抜き出すことができなくなる可能性がある。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、スラリー貯槽内のスラリーを液体で希釈することなく、スラリー排出管内の洗浄を簡単に行うことができるスラリー貯留装置を提供することを目的とする。さらに、本発明は、スラリー排出管のスラリーによる閉塞自体を防止することができるスラリー貯留装置を提供することを目的とする。
一態様では、スラリーを内部に貯留するためのスラリー貯槽と、前記スラリー貯槽の側壁から外側に突出する中空構造体と、前記中空構造体に取り付けられた開閉弁と、開状態の前記開閉弁および前記中空構造体を貫通して延び、前記スラリー貯槽の内部に連通するスラリー排出管と、前記スラリー排出管を前記中空構造体の端壁に固定する管固定機構を備え、前記管固定機構は、前記中空構造体に取り外し可能に固定されており、前記管固定機構を前記中空構造体から取り外したときの前記スラリー排出管は、前記開閉弁および前記中空構造体から引き抜き可能である、スラリー貯留装置が提供される。
一態様では、前記スラリー貯留装置は、前記スラリー排出管の外側端部に連結された柔軟チューブをさらに備えている。
一態様では、前記スラリー貯留装置は、洗浄流体を供給するための洗浄流体供給ラインと、前記スラリーをスラリーポンプに移送するためのスラリー移送ラインと、前記柔軟チューブ、前記洗浄流体供給ライン、および前記スラリー移送ラインに連結された流路切り替え装置をさらに備え、前記流路切り替え装置は、前記柔軟チューブ、前記洗浄流体供給ライン、および前記スラリー移送ラインのうちのいずれか2つを選択的に連通させるように構成されている。
一態様では、前記スラリー排出管は、前記スラリー貯槽内に突出している。
一態様では、前記スラリー排出管の口径は、6mm~8mmの範囲内である。
一態様では、前記スラリー貯留装置は、前記スラリー排出管の外面と前記中空構造体との間の隙間を封止するシールをさらに備えている。
一態様では、スラリーを内部に貯留するためのスラリー貯槽と、前記スラリー貯槽の側壁に接続され、かつ前記側壁から外側に突出するスラリー排出管を備え、前記スラリー排出管の口径は、6mm~8mmの範囲内である、スラリー貯留装置が提供される。
一態様では、前記スラリーは、水酸化マグネシウムのスラリーである。
本発明によれば、管固定機構を中空構造体から取り外すと、スラリー排出管を中空構造体および開閉弁から引き抜くことができる。したがって、スラリー排出管内に洗浄流体(例えば、水などの液体、圧縮空気などの気体)を注入することで、スラリー排出管の内部を洗浄することができる。スラリー排出管の洗浄中は、スラリー排出管は中空構造体およびスラリー貯槽から引き抜かれているので、洗浄流体として液体を使用した場合であっても、スラリー貯槽内のスラリーを液体で希釈することがない。スラリー排出管の洗浄後は、スラリー排出管を開閉弁および中空構造体内に挿入し、管固定機構によりスラリー排出管を中空構造体に固定する。このように、本発明によれば、スラリー貯槽内のスラリーを希釈することなく、スラリー排出管を簡単に洗浄することができる。特に、スラリー排出管の定期的な洗浄を実施することで、スラリー排出管のスラリーによる閉塞を未然に防ぐことができる。
口径が6mm~8mmのスラリー排出管を使用した場合、スラリー排出管内のスラリーの堆積物が固化せず、スラリーはスラリー排出管内で流動状態を保つことが実験により分かった。したがって、本発明によれば、口径が6mm~8mmのスラリー排出管を使用することで、スラリーによるスラリー排出管の閉塞自体を防止することができる
スラリー貯留装置およびスラリーポンプを含むスラリー供給装置の一実施形態を示す模式図である。 スラリー排出管を中空構造体の端壁に固定する管固定機構の一実施形態を示す拡大断面図である。 スラリー排出管を洗浄流体で洗浄する工程を説明する模式図である。 大口径の管内と小口径の管内でスラリーが堆積した状態を説明する模式図である。 小口径の管内でスラリーが堆積した状態を説明する模式図である。 スラリー貯留装置およびスラリーポンプを含むスラリー供給装置の他の実施形態を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、スラリー貯留装置1およびスラリーポンプ2を含むスラリー供給装置の一実施形態を示す模式図である。図1に示すように、スラリー貯留装置1は、スラリーを内部に貯留するためのスラリー貯槽5と、スラリー貯槽5の側壁に接続され、かつ側壁から外側に突出する中空構造体7と、中空構造体7に取り付けられた開閉弁10と、開状態の開閉弁10および中空構造体7を貫通して延び、スラリー貯槽5の内部に連通するスラリー排出管12と、スラリー排出管12を中空構造体7の端壁8に固定する管固定機構15を備えている。スラリー排出管12は、スラリーポンプ2に連結されている。
スラリー貯槽5内のスラリーの流動状態を保つために、スラリー貯留装置1はスラリー撹拌機20をさらに備えている。スラリー撹拌機20は、スラリー貯槽5内に配置された撹拌羽根21と、回転軸22を介して撹拌羽根21に連結された撹拌電動機23を有している。撹拌電動機23が撹拌羽根21を回転させると、スラリー貯槽5内のスラリーは回転する撹拌羽根21により撹拌され、これによりスラリーの流動状態が保たれる。
本実施形態で使用されるスラリーの種類、濃度は特に限定されないが、スラリーの具体例としては、水酸化マグネシウム、消石灰、ソーダ灰などの固液分離しやすいスラリーが挙げられる。このようなスラリーでは、濃度が高くなるほど移送管の閉塞が生じ易く、本発明の効果が顕著となる。スラリーの濃度についても特に限定はないが、10%~65%の範囲であり、好ましくは20~50%の範囲であり、より好ましくは30~45%の範囲の濃度のスラリーである。スラリー濃度が低すぎる場合は、大量のスラリーを使用する必要が生じるため、非効率的であり、かつ、配管閉塞の可能性は低い。スラリー濃度が高すぎる場合、配管内での摩擦抵抗が大きいため、ポンプでの送液が困難となる。本実施形態では、水酸化マグネシウムを含有するスラリーが用いられる。
本実施形態のスラリー貯留装置1は、スラリー排出管12の外側端部に連結された柔軟チューブ26と、柔軟チューブ26に連結された流路切り替え装置30をさらに備えている。柔軟チューブ26は、容易に曲げることが可能な材料(例えば、柔軟な樹脂)から構成されており、柔軟チューブ26内にはスラリーが通過することができる流路がある。流路切り替え装置30も、同様に、スラリーが通過することできる流路を有する。スラリーポンプ2は、柔軟チューブ26および流路切り替え装置30を介してスラリー排出管12に連結されている。
スラリーポンプ2が運転されると、スラリーは、スラリー排出管12を通ってスラリー貯槽5から排出され、さらに柔軟チューブ26および流路切り替え装置30を通ってスラリーポンプ2に吸い込まれる。その後スラリーはスラリーポンプ2により使用先に移送される。スラリー貯槽5内でのスラリーの固形物の堆積を防ぐために、スラリー撹拌機20は、スラリーポンプ2が運転していないときでも常に稼働している。
開閉弁10は、例えばボール弁である。他の例では、開閉弁10はダイヤフラム弁であってもよい。スラリー排出管12は、開状態の開閉弁10および中空構造体7内に外側から挿入され、管固定機構15によって中空構造体7に固定されている。中空構造体7は、例えば、筒状の部材である。スラリー排出管12は中空構造体7に対して、スラリー排出管12の長手方向に移動可能である。したがって、スラリー排出管12は中空構造体7に挿入および抜き出し可能である。
図2は、スラリー排出管12を中空構造体7の端壁8に固定する管固定機構15の一実施形態を示す拡大断面図である。図2に示すように、中空構造体7は、その内部空間7aを閉じる端壁8と、端壁8の外面に固定されたねじ部9を有している。中空構造体7の内部空間7aは、スラリー貯槽5内に連通している。中空構造体7の内部空間7aの幅(高さ)は、スラリー排出管12の外径よりも大きい。ねじ部9は、その内部に通孔9aを有しており、スラリー排出管12は通孔9aを貫通して延びている。端壁8も通孔8aを有しており、スラリー排出管12は通孔8aを貫通して延びている。この実施形態では、開閉弁10はボール弁から構成されている。スラリー排出管12は、開状態にある開閉弁10の弁体10aを通って延びている。
管固定機構15は、中空構造体7に取り外し可能に固定されている。管固定機構15は、ねじ部9に螺合するナット15aを含む。スラリー排出管12の外面には環状のシール29が取り付けられている。シール29は、ナット15a内に配置されている。ナット15aをねじ部9に螺合すると、管固定機構15は、中空構造体7に固定される。ナット15aはシール29をねじ部9に押し付け、これによりスラリー排出管12は中空構造体7の端壁8に固定されるとともに、シール29は中空構造体7とスラリー排出管12の外面との間の隙間を封止することができる。ナット15aをねじ部9から取り外すと、スラリー排出管12を中空構造体7および開閉弁10から引き抜くことができる。
図1に戻り、スラリー排出管12は、スラリー貯槽5内に突出している。スラリー排出管12がスラリー貯槽5内に突出している構造は、次の点で有利である。すなわち、撹拌羽根21の回転によって流動しているスラリーを、スラリー排出管12を通じて吸引することができる。加えて、スラリー貯槽5の内壁に堆積しているスラリーの固形物をスラリー排出管12が吸い込むことを防止することができる。よって、スラリー貯槽5内に突出しているスラリー排出管12の部分の長さLは、スラリー貯槽5の内壁の堆積層厚よりも長く、かつスラリーが流動化している部分からの吸引とする必要性から、例えば30mm~200mm、好ましくは50mm~100mmである。
一実施形態では、スラリー貯槽5内のスラリーが良好な流動性を有している場合(例えば、スラリー濃度が低い場合)では、スラリー排出管12はスラリー貯槽5内に突出しなくてもよい。
柔軟チューブ26の一端はスラリー排出管12の外側端部に連結され、柔軟チューブ26の他端は流路切り替え装置30に連結されている。スラリー貯留装置1は、洗浄流体(例えば、水などの液体、圧縮空気などの気体)を供給するための洗浄流体供給ライン41と、スラリーをスラリーポンプ2に移送するためのスラリー移送ライン42をさらに備えている。流路切り替え装置30は、柔軟チューブ26、洗浄流体供給ライン41、およびスラリー移送ライン42に連結されている。スラリー移送ライン42の一端は流路切り替え装置30に連結され、スラリー移送ライン42の他端はスラリーポンプ2に連結されている。
流路切り替え装置30は、柔軟チューブ26、洗浄流体供給ライン41、およびスラリー移送ライン42のうちのいずれか2つを選択的に連通させるように構成されている。より具体的には、流路切り替え装置30は、柔軟チューブ26に連結された第1弁31と、スラリー移送ライン42に連結された第2弁32と、洗浄流体供給ライン41に連結された第3弁33を備えている。図1において、黒色の弁は閉じられた状態を表し、白色の弁は開いた状態を表している。スラリーをスラリー貯槽5から排出するときは、第1弁31と第2弁32は開かれており、第3弁33は閉じられている。したがって、スラリーは、第1弁31と第2弁32を通って流れることができる。
本実施形態では、流路切り替え装置30は、第1弁31、第2弁32、第3弁33を備えているが、一実施形態では、流路切り替え装置30は三方弁であってもよい。
図3は、スラリー排出管12を洗浄流体で洗浄する工程を説明する模式図である。まず、流路切り替え装置30の第2弁32が閉じられる。次に、管固定機構15を中空構造体7の端壁8から取り外し、スラリー排出管12を中空構造体7および開閉弁10から抜き出す。スラリー排出管12を抜き出すとき、スラリー排出管12の開口端部が開閉弁10を通過した後であって、かつ中空構造体7の端壁8を通過する前に、開閉弁10は閉じられる。したがって、スラリー貯槽5内のスラリーが中空構造体7を通って流出することが開閉弁10によって防止される。柔軟チューブ26は容易に曲げることができるので、柔軟チューブ26がスラリー排出管12に連結されたまま、スラリー排出管12を中空構造体7および開閉弁10から抜き出すことができる。
洗浄流体供給源50を洗浄流体供給ライン41に連結し、その後、流路切り替え装置30の第3弁33を開くと、洗浄流体は洗浄流体供給ライン41、柔軟チューブ26、およびスラリー排出管12を通って流れる。スラリー排出管12は既に中空構造体7およびスラリー貯槽5から取り外されているので、スラリー排出管12を通過した洗浄流体はスラリー貯槽5外に排出される。このようにしてスラリー排出管12の洗浄が実施される。スラリー排出管12の洗浄中は、スラリー撹拌機20は運転を継続しており、スラリー貯槽5内のスラリーの流動状態が維持される。
洗浄流体供給ライン41に連結される洗浄流体供給源50の例としては、水道などの水供給設備、水槽に連結された水ポンプ、コンプレッサまたはガスボンベなどなどの圧縮空気供給源が挙げられる。洗浄流体供給ライン41を通じて供給される洗浄流体は、スラリー排出管12の内部を洗浄することができる。スラリー排出管12の洗浄に使用される洗浄流体は、水などの液体であってもよいし、圧縮空気などの気体であってもよいし、あるいは液体と気体の両方であってもよい。
スラリー排出管12の洗浄時には、スラリー排出管12は中空構造体7およびスラリー貯槽5から引き抜かれているので、洗浄流体として液体を使用した場合であっても、スラリー貯槽5内のスラリーを液体で希釈することがない。スラリー排出管12の洗浄後は、スラリー排出管12を開閉弁10および中空構造体7内に挿入し、管固定機構15によりスラリー排出管12を中空構造体7に固定する。このように、本実施形態によれば、スラリー貯槽5内のスラリーを希釈することなく、スラリー排出管12を簡単に洗浄することができる。特に、スラリー排出管12の定期的な洗浄を実施することで、スラリー排出管12のスラリーによる閉塞を未然に防ぐことができる。
圧縮空気などの気体を洗浄流体に使用する場合は、スラリー貯槽5内のスラリーが希釈されることがないので、スラリー排出管12を中空構造体7および開閉弁10から引き抜く必要がない。特に、高い圧力の圧縮空気を使用することで、スラリー排出管12内に堆積したスラリーの大きな塊を除去することができる。
流路切り替え装置30は、洗浄流体をスラリーポンプ2に導いてスラリーポンプ2を洗浄することもできる。すなわち、流路切り替え装置30の第1弁31を閉じ、第2弁32および第3弁33を開くことで、洗浄流体をスラリーポンプ2に導いてスラリーポンプ2を洗浄することができる。
図1に示すように、スラリー排出管12は水平に延びている。一実施形態では、スラリー排出管12は水平方向に対してやや傾いてもよい。スラリー排出管12の口径は、6mm~8mmの範囲内である。このスラリー排出管12の口径は、発明者が実施した実験から導き出された数値である。
実験は、以下のようにして行われた。口径が12mm、9.5mm、8mm、6mmの4つのチューブを用意し、スラリーを各チューブ内に注入した後、スラリーで満たされた各チューブの両端を閉じて、チューブを水平な床上に2日間静置した。使用したスラリーは、濃度40%の水酸化マグネシウムのスラリーであった。
2日間静置後、各チューブ内に少流量の水を供給して簡易的に洗浄し、その後、各チューブをその長手方向に沿って切断し、チューブの中を観察した。その結果、口径12mmのチューブと、口径9.5mmのチューブ内では、スラリーの固化した堆積物が確認された。一方、口径8mmのチューブと、口径6mmのチューブ内では、スラリーの堆積物があったものの、堆積物の固化は起きていなかった。
実験結果から、口径の小さい管のほうがスラリーによる管の閉塞防止には効果的であることが分かった。これは、次の理由によるものと考えられる。
図4に示すように、大口径の管内では、スラリー中の固形物は徐々に堆積する。堆積層の厚さがある程度大きいと、堆積層の底部が徐々に固化する。これに対し、小口径の管内では、スラリー中の固形物は徐々に堆積するものの、堆積層の厚さが小さいので、堆積層自体も流動状態を保っている。結果として、堆積層は固化せず、管の閉塞が起こりにくい。
また、図5に示すように、小口径の管内では、スラリーの堆積層で管が塞がれると、分離水が堆積層により閉じ込められる。分離水は固形物をあまり含まないので、分離水に接触する堆積層の固化が起こりにくい。
管の口径が6mm未満の場合、管内の摩擦抵抗が大きくなりすぎるため、スラリーポンプ2での吸込が困難となる。さらに、管の口径が6mm未満であると、スラリー排出管12または流路切り替え装置30の第1弁31と柔軟チューブ26との接続具の内径が著しく狭小となり、流路を阻害して送液能力の低下ならびに閉塞を引き起こすおそれがある。
以上の実験結果により、スラリー排出管12の口径は、6mm~8mmの範囲内と決定された。このような口径のスラリー排出管12は、スラリーによる閉塞自体を防止することができる。万が一、スラリー排出管12がスラリーにより閉塞したとしても、図3を参照して説明したように、スラリー排出管12を引き抜いて洗浄流体により洗浄することができる。
図6は、スラリー貯留装置1およびスラリーポンプ2を含むスラリー供給装置の他の実施形態を示す模式図である。特に説明しない本実施形態の構成は、図1を参照して説明した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。この実施形態では、スラリー貯留装置1は、スラリーを内部に貯留するためのスラリー貯槽5と、スラリー貯槽5の側壁に接続され、かつ側壁から外側に突出するスラリー排出管12を備えている。スラリー排出管12の口径は、6mm~8mmの範囲内である。スラリー排出管12は、スラリーポンプ2に連結されている。
図6に示すように、スラリー排出管12は、スラリー貯槽5の側壁に直接接続されており、先に説明した実施形態における中空構造体7、開閉弁10、管固定機構15、柔軟チューブ26、流路切り替え装置30などは設けられていない。
本実施形態によれば、図4および図5を参照して説明したように、小口径のスラリー排出管12内ではスラリーの堆積物の固化が起こりにくい。結果として、スラリー排出管12のスラリーによる閉塞を未然に防止することができる。
スラリー排出管12は、スラリー貯槽5内に突出している。一実施形態では、スラリー貯槽5内のスラリーが良好な流動性を有している場合(例えば、スラリー濃度が低い場合)では、スラリー排出管12はスラリー貯槽5内に突出しなくてもよい。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
1 スラリー貯留装置
2 スラリーポンプ
5 スラリー貯槽
7 中空構造体
8 端壁
9 ねじ部
10 開閉弁
12 スラリー排出管
15 管固定機構
15a ナット
20 スラリー撹拌機
21 撹拌羽根
23 撹拌電動機
26 柔軟チューブ
29 シール
30 流路切り替え装置
31 第1弁
32 第2弁
33 第3弁
41 洗浄流体供給ライン
42 スラリー移送ライン
50 洗浄流体供給源

Claims (8)

  1. スラリーを内部に貯留するためのスラリー貯槽と、
    前記スラリー貯槽の側壁から外側に突出する中空構造体と、
    前記中空構造体に取り付けられた開閉弁と、
    開状態の前記開閉弁および前記中空構造体を貫通して延び、前記スラリー貯槽の内部に連通するスラリー排出管と、
    前記スラリー排出管を前記中空構造体の端壁に固定する管固定機構を備え、
    前記管固定機構は、前記中空構造体に取り外し可能に固定されており、
    前記管固定機構を前記中空構造体から取り外したときの前記スラリー排出管は、前記開閉弁および前記中空構造体から引き抜き可能である、スラリー貯留装置。
  2. 前記スラリー排出管の外側端部に連結された柔軟チューブをさらに備えている、請求項1に記載のスラリー貯留装置。
  3. 洗浄流体を供給するための洗浄流体供給ラインと、
    前記スラリーをスラリーポンプに移送するためのスラリー移送ラインと、
    前記柔軟チューブ、前記洗浄流体供給ライン、および前記スラリー移送ラインに連結された流路切り替え装置をさらに備え、
    前記流路切り替え装置は、前記柔軟チューブ、前記洗浄流体供給ライン、および前記スラリー移送ラインのうちのいずれか2つを選択的に連通させるように構成されている、請求項1に記載のスラリー貯留装置。
  4. 前記スラリー排出管は、前記スラリー貯槽内に突出している、請求項1に記載のスラリー貯留装置。
  5. 前記スラリー排出管の口径は、6mm~8mmの範囲内である、請求項1に記載のスラリー貯留装置。
  6. 前記スラリー排出管の外面と前記中空構造体との間の隙間を封止するシールをさらに備えている、請求項1に記載のスラリー貯留装置。
  7. スラリーを内部に貯留するためのスラリー貯槽と、
    前記スラリー貯槽の側壁に接続され、かつ前記側壁から外側に突出するスラリー排出管を備え、
    前記スラリー排出管の口径は、6mm~8mmの範囲内である、スラリー貯留装置。
  8. 前記スラリーは、水酸化マグネシウムのスラリーである、請求項7に記載のスラリー貯留装置。
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