JP2024038669A - 電動車両、制御方法、およびプログラム - Google Patents

電動車両、制御方法、およびプログラム Download PDF

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鞠花 池田
佐知子 山本
大督 野原
渉 矢田
聡史 金森
誠 長谷川
慎一郎 小橋
和徳 加藤
丈朗 松岡
哲也 小林
優一郎 首藤
志保 田尻
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Abstract

【課題】利用者の利便性を向上させることができる電動車両、制御方法、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。【解決手段】自車両のバランス状態を検知するためのセンサと、前記センサの検知結果に基づくバランス制御により、主車輪の接地点を支点として倒立する第1の倒立状態と、前記主車輪以外の接地手段を用い前記バランス制御によらずに倒立状態を維持し得る第2の倒立状態とのいずれかに自車両の倒立状態を制御する倒立状態制御部と、利用者が自車両に着座するための座席シートであって、その位置を電動の駆動部によって調整可能な座席シートと、自車両の倒立状態に基づいて前記座席シートの駆動部を制御する座席シート制御部と、を備え、前記座席シート制御部は、自車両が、前記第2の倒立状態にある場合に、前記座席シートの位置を調整可能とする、電動車両。【選択図】図1

Description

本発明は、電動車両、制御方法、およびプログラムに関する。
従来、倒立振子制御された駆動輪を有する車両(以下「倒立振子型車両」という。)が開発されている(例えば特許文献1参照)。倒立振子型車両は、乗用車などの一般的な車両とは異なって操縦方法が独特な乗り物であり、それ故に、その用途も様々である。例えば、独特な体感を楽しむためのレジャー用途として用いられたり、身体不自由者の移動を支援するための介護用途として用いられたりすることが想定される。
特許第7009535号公報
倒立振子型車両は、上述のとおり、幅広い用途で用いられる可能性がある一方で、操縦方法が独特な乗り物である。そのため、倒立振子型車両のさらなる活用のために、操作性や安全性の面で、各種用途に応じた利便性の向上が望まれている。特に、近年、交通参加者の中でも脆弱な立場にある人々にも配慮した持続可能な輸送システムへのアクセスを提供する取り組みが活発化しており、この実現に向けて交通の安全性や利便性をより一層改善することが望まれている。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、利用者の利便性を向上させることができる電動車両、制御方法、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。そして、延いては持続可能な輸送システムの発展に寄与するものである。
この発明に係る電動車両、制御方法、およびプログラムは、以下の構成を採用した。
(1):この発明の一態様に係る電動車両は、自車両のバランス状態を検知するためのセンサと、前記センサの検知結果に基づくバランス制御により、主車輪の接地点を支点として倒立する第1の倒立状態と、前記主車輪以外の接地手段を用い前記バランス制御によらずに倒立状態を維持し得る第2の倒立状態とのいずれかに自車両の倒立状態を制御する倒立状態制御部と、利用者が自車両に着座するための座席シートであって、その位置を電動の駆動部によって調整可能な座席シートと、自車両の倒立状態に基づいて前記座席シートの駆動部を制御する座席シート制御部と、を備え、前記座席シート制御部は、自車両が、前記第2の倒立状態にある場合に、前記座席シートの位置を調整可能とするものである。
(2):上記(1)の態様において、前記座席シート制御部は、自車両が、第1の倒立状態にある場合、前記座席シートの位置調整が実施できないようにするものである。
(3):上記(1)または(2)の態様において、前記座席シート制御部は、前記座席シートが基準位置に位置していない場合、自車両の倒立状態を第1の倒立状態に移行させないように前記倒立状態制御部の動作を制限するものである。
(4):上記(1)から(3)のいずれかの態様において、前記座席シート制御部は、前記座席シートが基準位置に位置していないときに、自車両の倒立状態を第1の倒立状態に移行させる操作が行われた場合、前記座席シートを基準位置に移動させた上で、前記倒立状態制御部に第1の倒立状態への移行を開始させるものである。
(5):上記(1)から(4)のいずれかの態様において、前記座席シートは、着座しようとする利用者から見て手前方向を移動方向として、基準位置から前記移動方向に移動することによってその位置が調整可能であり、その移動量が、前記座席シートの移動方向の長さの3分の1未満となるように構成され、または制御されるものである。
(6):上記(1)から(5)のいずれかの態様において、前記座席シートは、着座しようとする利用者から見て手前方向を移動方向として、基準位置から前記移動方向に移動することによってその位置が調整可能であり、前記主車輪の接地点と異なる複数の接地点を形成して前記第2の倒立状態を実現するための接地手段であって、その一部または全部が前記基準位置の前記座席シートから見て前記移動方向の側に位置する前記接地手段をさらに備え、前記座席シートは、その前記移動方向側の端部の位置が、前記接地手段よりもさらに前記移動方向側になるまで移動できるように構成され、または制御されるものである。
(7):上記(1)から(6)のいずれかの態様において、前記座席シートは、その位置を手動で調整可能なものであり、前記座席シートには、利用者による前記座席シートの引っ張り操作を支援するための支援部材が設置されるものである。
(8):この発明の一態様に係る制御方法は、自車両のバランス状態を検知するためのセンサと、利用者が自車両に着座するための座席シートであって、その位置を電動の駆動部によって調整可能な座席シートと、を備えた電動車両が、前記センサの検知結果に基づくバランス制御により、主車輪の接地点を支点として倒立する第1の倒立状態と、前記主車輪以外の接地手段を用い前記バランス制御によらずに倒立状態を維持し得る第2の倒立状態とのいずれかに自車両の倒立状態を制御する倒立状態制御処理と、自車両の倒立状態に基づいて前記座席シートの駆動部を制御する座席シート制御処理と、を実行し、前記座席シート制御処理において、自車両が、前記第2の倒立状態にある場合に、前記座席シートの位置を調整可能とするものである。
(9):この発明の一態様に係るプログラムは、自車両のバランス状態を検知するためのセンサと、利用者が自車両に着座するための座席シートであって、その位置を電動の駆動部によって調整可能な座席シートと、を備えた電動車両に、前記センサの検知結果に基づくバランス制御により、主車輪の接地点を支点として倒立する第1の倒立状態と、前記主車輪以外の接地手段を用い前記バランス制御によらずに倒立状態を維持し得る第2の倒立状態とのいずれかに自車両の倒立状態を制御する倒立状態制御処理と、自車両の倒立状態に基づいて前記座席シートの駆動部を制御する座席シート制御処理と、を実行させ、前記座席シート制御処理において、自車両が、前記第2の倒立状態にある場合に、前記座席シートの位置を調整可能とさせるものである。
上記(1)~(9)の態様によれば、倒立振子型車両の利用者の利便性を向上させることができる。
実施形態の倒立振子型車両の構成の概略を示す第1の外観図である。 実施形態の倒立振子型車両の構成の概略を示す第2の外観図である。 実施形態の倒立振子型車両の構成の概略を示す第3の外観図である。 実施形態の倒立振子型車両の利用状況の一例を示す図である。 全方向移動車輪の一例を示す図である。 倒立振子型車両の操縦方法の一例を説明する第1の図である。 倒立振子型車両の操縦方法の一例を説明する第2の図である。 実施形態の倒立振子型車両の機能構成の一例を示す図である。 倒立振子型車両の制御方法の一例を示すフローチャートである。 実施形態の倒立振子型車両によって利用者の利便性が向上する利用シーンの一例を示す図である。 座席シートに取り付けられる支援部材の一例を示す図である。
以下、図面を参照し、本発明の電動車両、制御方法、およびプログラムの実施形態について説明する。
[概略]
図1~図3は、実施形態の倒立振子型車両100(以下単に車両100という)の構成の概略を示す外観図である。図1~図3は、それぞれ、車両100の正面図、側面図、および背面図を表す。図1~図3に図示する車両100は、車輪やモータ等の駆動機構を備えた車両基体10に、座席シート21や背もたれ22のほか、ヘッドレスト23、アームレスト24などを有した搭乗部20が備えられたものであり、バランス制御によって自律的に倒立状態を維持しながら移動することができる1人乗りの電動モビリティである。より具体的には、車両100は、接地点を起点として前後左右の任意の方向に進み出すことを可能にする全方向移動車輪101を備え、自車両の進行方向や加速度を自車両のバランス状態に適応してフィードバック制御することにより倒立状態を維持することができるものである。このようなバランス制御により、車両100は、倒立状態を維持しながら移動したり、その場に静止したりすることができる。車両100は、このようなバランス制御のために、自車両のバランス状態を検知する不図示の各種センサを備えているものである。以下では、このようなバランス制御によって実現される車両100の倒立状態を「第1の倒立状態」という。図1は、第1の倒立状態の車両100を表すものである。
また、一方で、車両100は、複数の補助輪102-1~102-4(以下総称して補助輪102という。)を備えており、補助輪102の支持によって自然にバランスがとられた形で倒立することも可能である。以下では、バランス制御を行うことなく、補助輪102によって車両100が自然に倒立する状態を「第2の倒立状態」という。図2は、第2の倒立状態の車両100を表すものである。例えば、車両100は、第1の倒立状態では、補助輪102が接地しないように補助輪102を高い位置に保持し、第2の倒立状態に移行する際には、補助輪102が接地するように補助輪102を低い位置に移動させる。補助輪102は、このような位置変更のために上下方向の移動(矢印A1)が制御可能に構成されるものである。また、本実施形態において、第2の倒立状態では補助輪102とともに全方向移動車輪101も接地するものとし、車両100は、全方向移動車輪101の制御により、第2の倒立状態においても任意の方向に移動できるものとする。なお、補助輪102は、全方向移動車輪101の接地点と異なる複数の接地点を形成して第2の倒立状態を実現するための接地手段の一例である。
なお、第2の倒立状態では、車両基体10の高さが低いほど移動時のバランスが安定する場合がある。そのため、車両基体10は、第2の倒立状態での高さが、第1の倒立状態での高さよりも低くなるように、上下方向の移動を制御可能に構成されてもよい。この場合、車両100は、車両基体10の高さを低くしつつ、車両基体10に対して補助輪102を下方向に移動させることで第2の倒立状態に移行することができる。なお、この場合、第1の倒立状態と第2の倒立状態とで全方向移動車輪101の接地状態は変わらないので、車両基体10の高さを基準とすれば、第1の倒立状態から第2の倒立状態への移行は、全方向移動車輪101を上方向に移動させて、補助輪102を下方向に移動させることであるいうこともできる。そのため、車両基体10の高さを変更するために、全方向移動車輪101は、車両基体10に対する上下方向の移動(矢印A2)を制御可能に構成されてもよい。
また、一方で、車両100は、複数のストッパ103-1~103-4(以下総称してストッパ103という。)を備えており、ストッパ103の支持によって自車両が停車位置から移動することを防止し、当該停車位置に停留しつづけるようにすることが可能である。図3は、ストッパ103により停車位置に停留している状態の車両100を表すものである。図示するストッパ103は、床面(地面)との摩擦力によって自車両の移動を防止するものであり、摩擦力の調整のために、上下方向の移動(矢印A3)が制御可能に構成されるものである。なお、ストッパ103は、このような態様のものに限定されない。例えば、ストッパ103は、全方向移動車輪101や補助輪102の回転を抑止するロック機構であってもよいし、回転を抑制するブレーキ機構であってもよい。以下では、ストッパ103によって車両100が停車位置に停留している状態を「第3の倒立状態」という。バランス制御は、第3の倒立状態において継続されてもよいし、一時停止されてもよい。
また、図1において、矢印A4は、ヘッドレスト23が背もたれ22に対して上下に移動させることができることを表している。例えば、ヘッドレスト23は、ガイド23Gによって背もたれ22に連結され、ガイド23Gが背もたれ22の内外方向にスライドすることによって、その高さが調整可能である。ヘッドレスト23の高さ調整は、手動でのスライド操作によって行われてもよいし、モータ等の駆動部を制御することにより電動で行われてもよい。
また、図2において、矢印A5は、アームレスト24が背もたれ22側の端部を支点として上下に回転させることができることを表している。また、図2において、矢印A6は、座席シート21が、その基準位置21bから車両基体10に対して水平方向にスライド可能であることを表している。例えば図2の例において、基準位置21bは、座席シート21の移動可能範囲のうち最も背もたれ22に近い側の位置であってもよい。また、図2は、車両100において、車両基体10が、正面方向にフットレスト25を有することを表している。
また、図1~図3は、右腕側のアームレスト24に、利用者(搭乗者)が車両100を操作に用いる操作パネル110が設置されていることを表している。例えば、操作パネル110は、ディスプレイや、ボタンやスイッチ、スピーカ、マイクなどを備え、車両100の制御部(不図示)との間で車両100の操作に関する情報の入出力を行うように構成される。操作パネル110は、例えば、制御部から出力された操作メニューの情報をディスプレイに表示させ、ボタンやスイッチにより、操作メニューに対する操作入力を受け付けてもよい。操作パネル110は、例えば、操作メニューの説明や各種効果音などを示す音声をスピーカから出力してもよいし、マイクを介して音声による操作入力を受け付けてもよい。なお、操作パネル110は、必ずしも右腕側のアームレスト24に設置される必要はない。例えば、操作パネル110は、左腕側のアームレスト24に設置されてもよいし、右腕側および左腕側の両方のアームレスト24に設置されてもよいし、アームレスト24から着脱可能であり、任意のアームレスト24に収納可能なように構成されてもよい。
上述した全方向移動車輪101、補助輪102、ストッパ103、ヘッドレスト23の上下移動、アームレスト24の回転移動、座席シート21の水平移動に関し、車両100は、レールやガイド、ギヤ、駆動輪、モータ等の変位機構(不図示)を有しているものとする。変位機構は、上述の上下移動、回転移動、水平移動を実現できるものであれば特定のものに限定されない。また、ここでいう変位とは物体の位置や向きが変化することを意図するものであり、外力や応力等によって物体自体が変形またはひずみを生じることを意味しないものとする。変位機構は、上下移動、回転移動、水平移動の移動種別ごとに設けられてもよいし、移動させる対象の部位ごとに設けられてもよい。また、複数の変位機構を構成する場合、一の変位機構は、一部の部品を他の変位機構と共用する形で構成されてもよい。
図4は、利用者が離地状態の車両100に搭乗している様子を表したイメージ図である。上述のとおり、離地状態ではバランス制御が必要になる。図4は、車両100が全方向移動車輪101を制御することにより、自車両のバランスを維持している状況をイメージしたものである。この状況において、利用者が操縦操作を行えば、車両100はバランスを取りながら自車両を支持された進行方向に走行させる一方、利用者が操縦操作を行わなければ、車両100はその場でバランスをとりながら倒立し続ける。なお、本実施形態の車両100は、全方向移動車輪101として全方向移動車輪を備えるものである。この構成により、実施形態の車両100は、その場倒立の状態から、360度の任意方向に進み出すことができるものである。以下、全方向移動車輪101としての全方向移動車輪を全方向移動車輪101と記載する。
図5は、全方向移動車輪101の構成の概略を示す図である。全方向移動車輪101は、例えば、大径車輪101Aと、大径車輪101Aの円周に沿って配置された複数の小径車輪101Bとを備える。大径車輪101Aは、主に前後方向への直進移動を実現する車輪である。小径車輪101Bは、大径車輪101Aの回転方向(円周方向;矢印RA)を軸として矢印RB方向に回転することにより、主にその場での横方向の移動を実現する車輪である。全方向移動車輪101は、大径車輪101Aおよび小径車輪101Bの回転をそれぞれ独立して制御可能なモータ(図示せず)で駆動させる。このような構成により、全方向移動車輪101は、その場から、前後、左右、斜めの任意方向に進み出すことができる。
なお、車両100は、全方向移動車輪101に加えて、旋回用車輪を備えてもよい。例えば、旋回用車輪は、全方向移動車輪101の後輪として配置され、大径車輪101Aの回転軸に直交する回転軸で回転することにより、車両100の向きを変更することができる。すなわち、旋回用車輪のみを回転させた場合、車両100をその場で回転させ、大径車輪101Aと旋回用車輪を同時に回転させた場合、車両100を進行方向に向きを変えながら旋回前進させることができる。
図6および図7は、車両100の操縦例を示す図である。ここでは簡単のため、離地状態の車両100を、車両基体10、座席シート21、全方向移動車輪101のみ示した形で簡略化して記載しているが、図6および図7に示す車両100は、図1~図4で説明したものと同じである。車両100には自車両のバランス状態を検知するためのIMUセンサが搭載されており、車両100はIMUセンサの検知結果に基づいて自車両のバランスをとるように構成される。図6は、このように構成された車両100に対して、利用者Uが紙面手前方向を正面方向として右方向に体重移動を行った場合を示す。この場合、車両100は利用者Uの体重移動により崩れたバランスを回復するために右方向に移動する。また、図7は、利用者Uが後ろ方向(紙面右方向)に体重移動を行った場合を示し、この場合車両100はバランスを回復するために後ろ方向に移動する。このようなバランス制御が行われることにより、利用者Uは、自身の進行したい方向に体重移動を行うことで車両100に対して移動方向を指示することができる。また、利用者Uが大きく体重移動を行った場合、車両100はバランスを回復するためにより速く移動するように制御される。これにより、利用者Uは、自身の体重移動の大きさを変えることにより車両100の移動速度を調節することができる。
[全体構成]
図8は、本実施形態における車両100の構成例を示す図である。車両100は、例えば、操作パネル110と、IMU120と、カメラ130と、無線通信部140と、位置情報取得部150と、インジケータ160と、記憶部170と、内部バッテリ180と、駆動部200と、制御部300とを備える。制御部300は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、制御部300の一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予め記憶部170などの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体(非一過性の記憶媒体)がドライブ装置に装着されることで車両100の記憶部170などにインストールされてもよい。
操作パネル110は、上述のとおり、利用者に対して車両100の操作に関するユーザインタフェースを提供する装置である。例えば、操作パネル110は、車両100の操作に関し、利用者の操作入力を受け付けて制御部300に出力するとともに、制御部300から出力された各種情報の出力を行う。
IMU(Inertial Measurement Unit)120は、3次元の慣性運動を検出するセンサである。IMU120は、並進運動を検出する加速度センサや回転運動を検出するジャイロセンサなどを含んでもよい。IMU120は、検出結果を制御部300に出力する。
カメラ130は、車両100の周辺を撮像する。カメラ130は、撮像した自車両周辺の画像データを制御部300に出力する。
無線通信部140は、車両100が他の装置と通信するための通信インタフェースである。無線通信部140は、Wi-Fi(登録商標)やBluetooth(登録商標)等に基づく無線LAN(Local Area Network)インタフェースであってもよいし、セルラー網や専用線等に接続するためのWAN(Wide Area Network)インタフェースであってもよい。
位置情報取得部150は、車両100の位置情報を取得する。位置情報取得部150は、例えばGPS(Global Positioning System)発信器を含み、自車両の位置情報を取得して制御部300に出力する。
インジケータ160は、標識や、計器、表示器、指針、指標などの機器であり、制御部300の指示により、車両100に関する各種標示を行う装置である。
記憶部170は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等の記憶装置である。記憶部170は、車両100の制御に関連する各種の設定情報171を記憶する。設定情報171は、制御部300によって参照または更新される。
内部バッテリ180は、車両100の各部に動力を供給する電源として機能する。内部バッテリ180には、例えば、リチウムイオン電池やニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池などの充電可能な蓄電池が使用される。内部バッテリ180は、車両100に固定されたものであってもよいし、車両100に着脱可能なものであってもよい。
駆動部200は、車両100の各部の位置または姿勢を変化させる各種の変位機構の集合である。ここでいう集合とは、概念的な集合を意図したものであり、各変位機構が物理的に集合したものであることを必ずしも意図しない。すなわち、各変位機構は、物理的に別々のものであってもよいし、一部または全部を共有するものであってもよい。駆動部200の動作は、制御部300によって制御される。
より具体的には、駆動部200は、例えば、全方向移動車輪駆動部210と、補助輪駆動部220と、ストッパ駆動部230と、座席シート駆動部240と、ヘッドレスト駆動部250と、アームレスト駆動部260とを備える。全方向移動車輪駆動部210は、全方向移動車輪101を駆動する駆動部である。補助輪駆動部220は、補助輪102を駆動する駆動部である。ストッパ駆動部230は、ストッパ103を駆動する駆動部である。座席シート駆動部240は、座席シート21を駆動する駆動部である。ヘッドレスト駆動部250は、ヘッドレスト23を駆動する駆動部である。アームレスト駆動部260は、アームレスト24を駆動する駆動部である。
制御部300は、車両100の各部の動作を制御する機能を有する。より具体的には、制御部300は、操作パネル110やIMU120、カメラ130、無線通信部140、位置情報取得部150、記憶部170から取得される各種情報をもとに各部の制御内容を決定し、決定した制御内容で各部の動作を制御する。例えば、制御部300は、車両100の全体的な制御を行う主制御部310と、自車両周辺の状況を認識する周辺認識部320と、駆動部200の各種駆動部に対応した制御機能を有する駆動制御部330とを備える。
駆動制御部330は、例えば、全方向移動車輪制御部331と、補助輪制御部332と、ストッパ制御部333と、座席シート制御部334と、ヘッドレスト制御部335と、アームレスト制御部336とを備える。全方向移動車輪制御部331は、全方向移動車輪駆動部210を制御する。補助輪制御部332は、補助輪駆動部220を制御する。ストッパ制御部333は、ストッパ駆動部230を制御する。座席シート制御部334は、座席シート駆動部240を制御する。ヘッドレスト制御部335は、ヘッドレスト駆動部250を制御する。アームレスト制御部336は、アームレスト駆動部260を制御する。
主制御部310は、全方向移動車輪制御部331による全方向移動車輪駆動部210の制御により、全方向移動車輪101による全方向移動を行ったり、全方向移動車輪101を上下方向に移動させたりすることができる。なお、全方向移動車輪101による全方向移動には、第1の倒立状態における移動と、第2の倒立状態における移動とがあり、第1の倒立状態における全方向移動車輪駆動部210の制御には、IMU120の検知結果に基づくバランス制御が含まれる。全方向移動車輪制御部331は、バランス制御を実行することにより、第1の倒立状態において車両100の倒立状態を維持しながら車両100を移動させることができる。
また、主制御部310は、補助輪制御部332による補助輪駆動部220の制御により、補助輪102による移動を行ったり、補助輪102を上下方向に移動させたりすることができる。また、車両100は、ストッパ制御部333によるストッパ駆動部230の制御により、ストッパ103を上下方向に移動させることができる。このように、主制御部310は、全方向移動車輪101の接地点を支点として倒立する第1の倒立状態と、全方向移動車輪101以外の接地手段である補助輪102を用い、バランス制御によらずに倒立状態を維持し得る第2の倒立状態とのいずれかに自車両の倒立状態を制御するものである。主制御部310は「倒立状態制御部」の一例である。
また、座席シート制御部334は、座席シート駆動部240を制御することにより、座席シート21を水平方向にスライドして移動させることができる。より具体的には、座席シート制御部334は、自車両の倒立状態に基づいて座席シート駆動部240を制御するものである。
また、ヘッドレスト制御部335は、ヘッドレスト駆動部250を制御することにより、ヘッドレスト23を上下方向に移動させることができる。また、アームレスト制御部336は、アームレスト駆動部260を制御することにより、アームレスト24を、支点を中心として回転移動させることができる。
駆動制御部330は、利用者が操作パネル110に入力した内容に基づいて操作対象の駆動部を制御してもよいし、周辺認識部320によって認識された自車両周辺の状況に基づいて各駆動部を制御してもよいし、IMU120や位置情報取得部150等により検知された自車両の状態(バランス状態や位置、姿勢等)に基づいて各駆動部を制御してもよいし、主制御部310の全体制御に基づいて各駆動部を制御してもよい。
図9は、実施形態の車両100が座席シート21の位置調整のために移動させる処理(座席シート移動処理)の流れの一例を示すフローチャートである。図9の処理フローは、例えば、車両100に対して利用者の乗車支援を行うことが指示(乗車支援指示)された場合に実行される。例えば、乗車支援指示は、利用者が使用する利用者端末装置(不図示)から無線通信によって車両100に通知される。車両100では、制御部300が、利用者端末装置から乗車支援指示を受信したことに応じて座席シート移動処理の実行を開始する。なお、ここでは、座席シート移動処理の実行開始時において、車両100は第1の倒立状態または第2の倒立状態のいずれかで倒立している状態であるものとする。
座席シート移動処理が開始されると、まず、座席シート制御部334は、車両100の倒立状態が、第1の倒立状態または第2の倒立状態のいずれであるかを判定する(ステップS101)。例えば、座席シート制御部334は、全方向移動車輪制御部331がバランス制御を実行中である場合に、車両100の倒立状態を第1の倒立状態と判定し、全方向移動車輪制御部331がバランス制御を実行中でない場合に、車両100の倒立状態を第2の倒立状態と判定してもよい。また、例えば、座席シート制御部334は、補助輪102が接地していない場合に、車両100の倒立状態を第1の倒立状態と判定し、補助輪102が接地している場合に、車両100の倒立状態を第2の倒立状態と判定してもよい。また、座席シート制御部334は、これらの判定条件を組み合わせて車両100の倒立状態を判定してもよい。例えば、座席シート制御部334は、全方向移動車輪制御部331がバランス制御を実行中であることを第1条件とし、補助輪102が接地していないことを第2条件として、両方の条件が満たされた場合に、車両100の倒立状態を第1の倒立状態と判定し、それ以外の場合に、車両100の倒立状態を第2の倒立状態と判定してもよい。また、例えば、座席シート制御部334は、第1条件および第2条件のうち少なくとも一方が満たされた場合に、車両100の倒立状態を第1の倒立状態と判定し、それ以外の場合に、車両100の倒立状態を第2の倒立状態と判定してもよい。
ここで、車両100の倒立状態を第1の倒立状態と判定した場合、座席シート制御部334は、利用者端末装置からの乗車支援指示に対して、第1の倒立状態では、座席シート21の位置調整が許可されていない旨を通知して(ステップS102)、ステップS101に処理を戻す。
一方、車両100の倒立状態を第2の倒立状態と判定した場合、座席シート制御部334は、座席シート駆動部240を制御することにより、利用者が車両100に乗車しやすい位置に座席シート21を移動させて(ステップS103)、一連の処理を終了する。
図10は、座席シート移動処理によって座席シート21の位置調整が行われる状況の一例を示す図である。例えば、図10は、車椅子Cに乗っている利用者Uが、車椅子Cから車両100に乗り換えようとしている状況を表している。図10において、x軸方向が車両100の正面方向であり、図10の状況は、利用者Uが、利用者端末装置Tを操作して車両100に乗車支援指示を送信した後、正面方向から車両100に乗り換えようとしている状況である。また、図10は、車両100が第2の倒立状態である状況の一例として、補助輪102が接地した状態である状況を表しており、この状況において、座席シート制御部334は、座席シート駆動部240を制御することにより、利用者Uが乗車しやすい位置に座席シート21を移動させるものである。
この場合、座席シート制御部334は、基本的な制御として、図10に示すように、座席シート21を正面方向に移動させる。このように、利用者Uの乗車支援指示に応じて、車両100の座席シート21が車両100の正面方向に移動されることにより、利用者Uは、車椅子Cから車両100への乗り換えをより容易に行うことが可能となる。より具体的には、車両100は、上述のとおり、その表面に、車両100を第2の倒立状態とするための補助輪102が設置されるものであり、バランス維持の目的のために、補助輪102が車両100の4隅に設置され、前面側の補助輪102が利用者の乗り換え動作に干渉する蓋然性が高い。このため、利用者の乗り換え動作を補助することを目的とした場合、座席シート21は少なくとも車両100の前面側の補助輪102よりも利用者側に近い位置まで移動されることが望ましい。言い換えれば、図10の例において、座席シート21は、着座しようとする利用者Uから見て手前方向をスライド方向(x軸方向)として、基準位置から当該スライド方向にスライドすることによってその位置が調整可能に構成されるとよい。
なお、1人乗りの電動モビリティのサイズ感として、補助輪102のx軸方向の幅w1は、典型的には、長くとも座席シート21のx軸方向の幅Wの1/3程度であると想定される。また、車両100は、座席シート21の移動後においても利用者Uの乗り換え動作を補助できるようにバランスを保つ必要がある。例えば、座席シート21の移動量Dは、利用者Uが座席シート21のx軸方向の先端部に荷重をかけた場合でも車両100が利用者Uの手前側にひっくり返らないようにすることができる程度の距離にとどめることが望ましい。このようなサイズ感やバランス維持の観点から、座席シート21は、物理的に移動可能な距離が、移動方向(x軸方向)における長さWの3分の1未満となるように構成されるとよい。または、座席シート21は、移動距離が、長さWの3分の1未満となるように制御されるとよい。すなわち、図10の例において車両100はD≦W/3となるように構成または制御されるとよい。
なお、座席シート21の位置調整について、座席シート制御部334は、予め設定された所定の移動量だけ座席シート21を移動させてもよいし、周辺認識部320の認識結果に基づいて座席シート21の移動量を決定してもよい。例えば、図10の例において、周辺認識部320が利用者Uの位置を認識する場合、座席シート制御部334は、利用者Uと車両100の間の距離に基づいて座席シート21の移動量を決定してもよい。例えば、座席シート制御部334は、利用者Uと車両100の間の距離dがW/3以上である場合には座席シート21の移動量Dを上限値のW/3とし、利用者Uと車両100の間の距離dがW/3未満である場合には座席シート21の移動量Dをd以下の距離としてもよい。また、座席シート21の位置調整について、座席シート制御部334は、座席シート21の移動量をW/3とするために、全方向移動車輪制御部331や補助輪制御部332と協働して、利用者Uと車両100の間の距離dがW/3以上となるように自車両の位置を調整してもよい。
図9に戻る。ステップS103で座席シート21の位置調整を行った後、座席シート制御部334は、座席シート21が基準位置にあるか否かを判定する(ステップS104)。ここで、座席シート21が基準位置にないと判定した場合、座席シート制御部334は、車両100が第2の倒立状態から第1の倒立状態に移行することを禁止する移行禁止設定を実施する(ステップS105)。なお、ステップS105の実行時において既に移行禁止設定がなされている場合、座席シート制御部334は、移行禁止設定をそのまま維持するものとする。座席シート制御部334は、車両100が第2の倒立状態から第1の倒立状態に移行することを禁止するために、例えば、補助輪制御部332が補助輪102を離地状態とすることを禁止してもよいし、ストッパ103が接地している状態であれば、ストッパ制御部333がストッパ103を離地状態とすることを禁止してもよい。座席シート制御部334は、移行禁止設定を実施した後、ステップS104に処理を戻す。移行禁止設定は、座席シート制御部334が、車両100の倒立状態を第1の倒立状態に移行させないように主制御部310の動作を制限する方法の一例である。
一方、ステップS104において、座席シート21が基準位置にあると判定した場合、座席シート制御部334は、移行禁止設定の解除を実施して(ステップS106)、一連の処理を終了する。なお、ステップS106の実行時において既に移行禁止設定が解除されている場合、座席シート制御部334は、ステップS106をスキップしてよい。
なお、図9の例において、座席シート21を基準位置に戻す処理は、図9の処理フローとは別に行われるものとする。例えば、ステップS103で座席シート21が移動された後、利用者Uが座席シート21に座り、操作パネル110を操作して、座席シート21を基準位置に戻す操作を行った場合を想定する。この場合、座席シート制御部334は、操作パネル110から入力された操作を実現するための処理を図9の処理フローと並列で実施してもよい。
また、図9の例において、座席シート21を基準位置に戻す処理は、図9の処理フローの一部に組み込まれてもよい。例えば、座席シート制御部334は、ステップS103で座席シート21を移動させた後、利用者Uが座席シート21に座ったことを検知した場合に、座席シート21を基準位置に戻す処理を開始してステップS104を実行してもよい。すなわち、座席シート制御部334は、座席シート21が基準位置に位置していないときに、自車両の倒立状態を第1の倒立状態に移行させる操作が行われた場合、座席シート21を基準位置に移動させた上で、主制御部310に第1の倒立状態への移行を開始させるものである。
また、図9の例では、利用者Uの搭乗に際し、ステップS101~S103で座席シート21を移動させた後に、移行禁止設定を実施または解除する(ステップS104~S106)場合について説明したが、移行禁止設定の実施または解除は、ステップS101~S103の実施有無によらず、座席シート21の位置に基づいて任意のタイミングで実施されてよい。
以上説明した実施形態の車両100は、自車両のバランス状態を検知するためのセンサと、前記センサの検知結果に基づくバランス制御により、全方向移動車輪101の接地点を支点として倒立する第1の倒立状態と、全方向移動車輪101以外の接地手段を用いバランス制御によらずに倒立状態を維持し得る第2の倒立状態とのいずれかに自車両の倒立状態を制御する主制御部310と、利用者が自車両に着座するための座席シートであって、その位置を電動の駆動部によって調整可能な座席シート21と、自車両の倒立状態に基づいて座席シート駆動部240を制御する座席シート制御部334と、を備え、座席シート制御部334は、自車両が、第2の倒立状態にある場合に、座席シート21の位置を調整可能とするものである。そして、このような構成を備えることにより、実施形態の車両100は、倒立振子型車両の利用者の利便性を向上させることができる。
<変形例>
上記の実施形態では、車両100の座席シート21の位置が電動制御によって調整可能である場合について説明したが、座席シート21は、その移動の一部または全部が利用者の手動操作によって実現されるように構成されてもよい。例えば、座席シート21は、基準位置からの移動と、基準位置以外から基準位置への移動とのいずれか一方、または両方が利用者の手動操作によって実現されるように構成されてもよい。また、座席シート21は、基準位置からの移動と、基準位置以外から基準位置への移動とのいずれか一方、または両方が、利用者の手動操作または電動制御のいずれか一方によって実現されるように構成されてもよい。また、座席シート21は、基準位置からの移動と、基準位置以外から基準位置への移動とのいずれか一方、または両方が、利用者の手動操作および電動制御の両方によって実現可能なように構成されてもよい。また、この場合、座席シート21には、利用者の手動操作を支援するための部材(以下、支援部材という)が設置されてもよい。
図11は、このような支援部材の一例を示す図である。図11は、利用者Uが座席シート21を基準位置から引き出して移動させる場合に、利用者Uが座席シート21を引っ張りやすくするためのストラップ状の支援部材211が座席シート21に取り付けられた例である。座席シート21には、このようなストラップ状の部材のほか、取っ手状の部材や引き出し状の部材などが支援部材として設置されてもよい。支援部材は、座席シート21と一体に構成されてもよいし、座席シート21から着脱可能に構成されてもよい。
上記説明した実施形態は、以下のように表現することができる。
自車両のバランス状態を検知するためのセンサと、
利用者が自車両に着座するための座席シートであって、その位置を電動の駆動部によって調整可能な座席シートと、
プログラムを記憶した記憶装置と、
ハードウェアプロセッサと、を備え、
前記ハードウェアプロセッサが前記プログラムを実行することにより、
前記センサの検知結果に基づくバランス制御により、主車輪の接地点を支点として倒立する第1の倒立状態と、前記主車輪以外の接地手段を用い前記バランス制御によらずに倒立状態を維持し得る第2の倒立状態とのいずれかに自車両の倒立状態を制御する倒立状態制御処理と、
自車両の倒立状態に基づいて前記座席シートの駆動部を制御する座席シート制御処理と、
を実行し、
前記座席シート制御処理において、自車両が、前記第2の倒立状態にある場合に、前記座席シートの位置を調整可能とする、
電動車両。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
100…倒立振子型車両、10…車両基体、20…搭乗部、21…座席シート、21b…基準位置、22…背もたれ、23…ヘッドレスト、23G…ガイド、24…アームレスト、25…フットレスト、101…全方向移動車輪、101A…大径車輪、101B…小径車輪、102…補助輪、103…ストッパ、110…操作パネル、120…IMU、130…カメラ、140…無線通信部、150…位置情報取得部、160…インジケータ、170…記憶部、171…設定情報、180…内部バッテリ、200…駆動部、210…全方向移動車輪駆動部、220…補助輪駆動部、230…ストッパ駆動部、240…座席シート駆動部、250…ヘッドレスト駆動部、260…アームレスト駆動部、300…制御部、310…主制御部、320…周辺認識部、330…駆動制御部、331…全方向移動車輪制御部、332…補助輪制御部、333…ストッパ制御部、334…座席シート制御部、335…ヘッドレスト制御部、336…アームレスト制御部

Claims (9)

  1. 自車両のバランス状態を検知するためのセンサと、
    前記センサの検知結果に基づくバランス制御により、主車輪の接地点を支点として倒立する第1の倒立状態と、前記主車輪以外の接地手段を用い前記バランス制御によらずに倒立状態を維持し得る第2の倒立状態とのいずれかに自車両の倒立状態を制御する倒立状態制御部と、
    利用者が自車両に着座するための座席シートであって、その位置を電動の駆動部によって調整可能な座席シートと、
    自車両の倒立状態に基づいて前記座席シートの駆動部を制御する座席シート制御部と、
    を備え、
    前記座席シート制御部は、自車両が、前記第2の倒立状態にある場合に、前記座席シートの位置を調整可能とする、
    電動車両。
  2. 前記座席シート制御部は、自車両が、第1の倒立状態にある場合、前記座席シートの位置調整が実施できないようにする、
    請求項1に記載の電動車両。
  3. 前記座席シート制御部は、前記座席シートが基準位置に位置していない場合、自車両の倒立状態を第1の倒立状態に移行させないように前記倒立状態制御部の動作を制限する、
    請求項2に記載の電動車両。
  4. 前記座席シート制御部は、前記座席シートが基準位置に位置していないときに、自車両の倒立状態を第1の倒立状態に移行させる操作が行われた場合、前記座席シートを基準位置に移動させた上で、前記倒立状態制御部に第1の倒立状態への移行を開始させる、
    請求項2に記載の電動車両。
  5. 前記座席シートは、着座しようとする利用者から見て手前方向を移動方向として、基準位置から前記移動方向に移動することによってその位置が調整可能であり、その移動量が、前記座席シートの移動方向の長さの3分の1未満となるように構成され、または制御される、
    請求項1に記載の電動車両。
  6. 前記座席シートは、着座しようとする利用者から見て手前方向を移動方向として、基準位置から前記移動方向に移動することによってその位置が調整可能であり、
    前記主車輪の接地点と異なる複数の接地点を形成して前記第2の倒立状態を実現するための接地手段であって、その一部または全部が前記基準位置の前記座席シートから見て前記移動方向の側に位置する前記接地手段をさらに備え、
    前記座席シートは、その前記移動方向側の端部の位置が、前記接地手段よりもさらに前記移動方向側になるまで移動できるように構成され、または制御される、
    請求項1に記載の電動車両。
  7. 前記座席シートは、その位置を手動で調整可能なものであり、
    前記座席シートには、利用者による前記座席シートの引っ張り操作を支援するための支援部材が設置される、
    請求項1に記載の電動車両。
  8. 自車両のバランス状態を検知するためのセンサと、利用者が自車両に着座するための座席シートであって、その位置を電動の駆動部によって調整可能な座席シートと、を備えた電動車両が、
    前記センサの検知結果に基づくバランス制御により、主車輪の接地点を支点として倒立する第1の倒立状態と、前記主車輪以外の接地手段を用い前記バランス制御によらずに倒立状態を維持し得る第2の倒立状態とのいずれかに自車両の倒立状態を制御する倒立状態制御処理と、
    自車両の倒立状態に基づいて前記座席シートの駆動部を制御する座席シート制御処理と、
    を実行し、
    前記座席シート制御処理において、自車両が、前記第2の倒立状態にある場合に、前記座席シートの位置を調整可能とする、
    制御方法。
  9. 自車両のバランス状態を検知するためのセンサと、利用者が自車両に着座するための座席シートであって、その位置を電動の駆動部によって調整可能な座席シートと、を備えた電動車両に、
    前記センサの検知結果に基づくバランス制御により、主車輪の接地点を支点として倒立する第1の倒立状態と、前記主車輪以外の接地手段を用い前記バランス制御によらずに倒立状態を維持し得る第2の倒立状態とのいずれかに自車両の倒立状態を制御する倒立状態制御処理と、
    自車両の倒立状態に基づいて前記座席シートの駆動部を制御する座席シート制御処理と、
    を実行させ、
    前記座席シート制御処理において、自車両が、前記第2の倒立状態にある場合に、前記座席シートの位置を調整可能とさせる、
    プログラム。
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