JP2024037519A - 血圧計、および血圧測定方法 - Google Patents

血圧計、および血圧測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】自動的に開始される血圧測定時において、測定結果の信頼性を向上させることが可能な血圧計を提供する。【解決手段】血圧計は、複数の血圧測定モードのいずれかで、予め定められたスケジュールに従って自動的に血圧測定を実行する血圧測定部を備える。複数の血圧測定モードは、通常測定モードと、通常測定モードよりも信頼性が高い複数の測定モードとを含む。血圧計は、血圧測定時に、ユーザに複数の現象のうちのいずれかの現象が発生したか否かを判定する判定部と、判定結果に基づいて、複数の血圧測定モードの中から、実行測定モードを設定するモード設定部とをさらに備える。モード設定部は、いずれの現象も発生していない場合には実行測定モードとして通常測定モードを設定し、いずれかの現象が発生している場合には実行測定モードとして複数の測定モードのうちのいずれかを設定する。【選択図】図4

Description

本開示は、血圧計、および血圧測定方法に関する。
従来、夜間(睡眠時)血圧測定モードを有する血圧計が知られている。例えば、特許文献1(特開2021-69444号公報)には、夜間血圧測定モードで測定された今回の血圧値が測定誤差を含む可能性がある場合に、被験者に起こった現象に応じて再測定の時刻を適切に設定する技術が開示されている。
特開2021-69444号公報
血圧測定を長時間(例えば、睡眠時の一晩等)にわたって行なう場合、被験者には、不規則脈波の発生、体動など、血圧測定に影響し得る様々な現象が起こり得る。このような現象が発生した場合には、血圧測定時において適切に血圧値を測定できていない可能性がある。また、血圧測定中に不規則脈波が検出された場合、その不規則脈波が心房細動等の不整脈であるのか否かを判定することが望ましい。そのため、被験者の睡眠中等に自動的に開始される血圧測定時において、得られる測定結果(例えば、血圧値、不整脈の有無等)の信頼性を向上させる技術が求められている。
本開示は、ある局面では、自動的に開始される血圧測定時において、測定結果の信頼性を向上させることが可能な血圧計、および血圧測定方法を提供することを目的とする。
本開示の一例では、カフによってユーザの被測定部位を圧迫して、血圧を測定する血圧計が提供される。血圧計は、複数の血圧測定モードのいずれかで、予め定められたスケジュールに従って自動的に血圧測定を実行する血圧測定部を備える。複数の血圧測定モードは、通常測定モードと、通常測定モードよりも測定結果に関する信頼性が高い複数の測定モードとを含む。血圧計は、血圧測定部により血圧測定が実行されているときに、ユーザに、予め定められた複数の現象のうちのいずれかの現象が発生したか否かを判定する判定部と、判定部の判定結果に基づいて、複数の血圧測定モードの中から、血圧測定部により実行される実行測定モードを設定するモード設定部とをさらに備える。モード設定部は、複数の現象のうちのいずれの現象も発生していない場合には実行測定モードとして通常測定モードを設定し、複数の現象のうちのいずれかの現象が発生している場合には実行測定モードとして複数の測定モードのうちのいずれかの測定モードを設定する。
上記構成によれば、自動的に開始される血圧測定時において、測定結果の信頼性を向上させることができる。
本開示の他の例では、複数の測定モードは、複数回以上連続して血圧測定を実行する第1測定モードを含む。判定部は、血圧測定部による血圧測定の実行時に得られる脈波信号に基づいて、ユーザに不整脈が発生しているか否かを判定する。モード設定部は、不整脈の発生の有無に基づいて、実行測定モードとして通常測定モードまたは第1測定モードを設定する。
上記構成によれば、不整脈の発生の有無に応じて、信頼性が高い第1測定モードが設定される。
本開示の他の例では、モード設定部は、不整脈が発生していない場合には実行測定モードとして通常測定モードを設定し、不整脈が発生している場合には実行測定モードとして第1測定モードを設定する。
上記構成によれば、不整脈が発生しているユーザに対しては第1測定モードでの血圧測定が実行されるため、信頼性の高い測定結果を得ることができる。
本開示の他の例では、モード設定部は、不整脈が発生していない場合には実行測定モードとして通常測定モードを設定し、不整脈が発生している場合には、直近の規定回数の血圧測定において、不整脈が発生した回数が基準回数以上であるときに実行測定モードとして第1測定モードを設定する。
上記構成によれば、不整脈の傾向のあるユーザに対しては第1測定モードでの血圧測定が実行されるため、信頼性の高い測定結果を得ることができる。
本開示の他の例では、モード設定部は、不整脈が発生していない場合には実行測定モードとして通常測定モードを設定し、所定回数連続して不整脈が発生しているときに、実行測定モードとして第1測定モードを設定する。
上記構成によれば、不整脈の傾向のあるユーザに対しては第1測定モードでの血圧測定が実行されるため、信頼性の高い測定結果を得ることができる。
本開示の他の例では、血圧測定部は、第1測定モードが設定されている場合に、前回の血圧測定から所定期間が経過したか否かを判断し、所定期間が経過していない場合には第1測定モードに従って血圧測定を実行し、所定期間が経過している場合には通常測定モードに従って血圧測定を実行する。
上記構成によれば、所定期間が経過した場合には、実行測定モードを第1測定モードから通常測定モードに自動的に切り替えることができる。
本開示の他の例では、複数の測定モードは、第2測定モードを含む。血圧測定部は、通常測定モード時において、ユーザの被測定部位に装着されたカフの内圧を示すカフ圧を加圧する第1加圧過程における脈波信号に基づいてユーザの血圧を測定する。判定部は、第1加圧過程における脈波信号に基づいて、ユーザに不規則脈波が発生しているか否かを判定する。モード設定部は、不規則脈波が発生していない場合には実行測定モードとして通常測定モードを設定し、不規則脈波が発生している場合には第2測定モードを設定する。
上記構成によれば、不規則脈波が発生しているユーザに対しては第2測定モードでの血圧測定が実行されるため、信頼性の高い測定結果を得ることができる。
本開示の他の例では、血圧測定部は、第2測定モード時において、第1加圧過程における脈波信号に基づいてユーザの血圧を測定し、第1加圧過程における脈波信号に基づいて取得されるユーザの第1脈波数が閾値以上に到達するまで第1加圧過程を継続する。判定部は、第1加圧過程における脈波信号に基づいて、ユーザに不整脈が発生しているか否かを判定する。
上記構成によれば、第2測定モードでの血圧測定が実行されるため、より多くの脈波数が取得されることにより、信頼性の高い不整脈判定が実行される。
本開示の他の例では、複数の測定モードは、第3測定モードを含む。血圧測定部は、通常測定モード時において、ユーザの被測定部位に装着されたカフの内圧を示すカフ圧を推定収縮期血圧よりも大きい圧力まで加圧する第2加圧過程の後、カフ圧を減圧する減圧過程における脈波信号に基づいてユーザの血圧を測定する。判定部は、減圧過程における脈波信号に基づいて、ユーザに不規則脈波が発生しているか否かを判定する。モード設定部は、不規則脈波が発生していない場合には実行測定モードとして通常測定モードを設定し、不規則脈波が発生している場合には第3測定モードを設定する。
上記構成によれば、不規則脈波が発生しているユーザに対しては第3測定モードでの血圧測定が実行されるため、信頼性の高い測定結果を得ることができる。
本開示の他の例では、血圧測定部は、第3測定モード時において、第2加圧過程の後、減圧過程における脈波信号に基づいてユーザの血圧を測定し、第2加圧過程における脈波信号に基づいて取得されるユーザの第2脈波数が閾値以上に到達するまで第2加圧過程を継続する。判定部は、減圧過程における脈波信号に基づいて、ユーザに不整脈が発生しているか否かを判定する。
上記構成によれば、第3測定モードでの血圧測定が実行されるため、より多くの脈波数が取得されることにより、信頼性の高い不整脈判定が実行される。
本開示の他の例では、複数の測定モードは、ユーザの体動が発生した場合に血圧の再測定を実行する第4測定モードを含む。判定部は、血圧測定部による血圧測定の実行時に得られる脈波信号に基づいて、体動が発生したか否かを判定する。モード設定部は、体動の発生の有無に基づいて、実行測定モードとして通常測定モードまたは第4測定モードを設定する。
上記構成によれば、体動の発生の有無に応じて、信頼性が高い第4測定モードが設定される。
本開示の他の例では、モード設定部は、今回の血圧測定時に体動が発生していない場合、実行測定モードとして通常測定モードを設定し、今回の血圧測定時に体動が発生しており、かつ血圧測定の累計測定回数が第1の回数未満である場合に、実行測定モードとして第4測定モードを設定する。
上記構成によれば、体動が発生しているユーザに対しては第4測定モードでの血圧測定が実行されるため、信頼性の高い測定結果を得ることができる。
本開示の他の例では、カフによってユーザの被測定部位を圧迫して、血圧を測定する血圧計による血圧測定方法が提供される。血圧測定方法は、複数の血圧測定モードのいずれかで、予め定められたスケジュールに従って自動的に血圧測定を実行するステップを含む。複数の血圧測定モードは、通常測定モードと、通常測定モードよりも測定結果に関する信頼性が高い複数の測定モードとを含む。血圧測定方法は、血圧測定が実行されているときに、ユーザに、予め定められた複数の現象のうちのいずれかの現象が発生したか否かを判定するステップと、判定するステップによる判定結果に基づいて、複数の血圧測定モードの中から、実行するステップにおいて実行される実行測定モードを設定するステップとをさらに含む。設定するステップは、複数の現象のうちのいずれの現象も発生していない場合には実行測定モードとして通常測定モードを設定し、複数の現象のうちのいずれかの現象が発生している場合には実行測定モードとして複数の測定モードのうちのいずれかの測定モードを設定することを含む。
上記構成によれば、自動的に開始される血圧測定時において、測定結果の信頼性を向上させることができる。
本開示によると、自動的に開始される血圧測定時において、測定結果の信頼性を向上させることができる。
血圧計の適用例を説明するための図である。 血圧計の外観を示す図である。 血圧計のハードウェア構成を示すブロック図である。 血圧計の機能構成を示すブロック図である。 不整脈の発生有無に応じた測定モードの設定処理の一例を示すフローチャートである。 血圧計の通常モードでの血圧測定処理の一例を示すフローチャートである。 血圧計の通常モードでの血圧測定処理の他の例を示すフローチャートである。 血圧計の第1測定モードでの血圧処理の一例を示すフローチャートである。 血圧計の第1測定モードでの血圧処理の他の例を示すフローチャートである。 不整脈の発生有無に応じた測定モードの設定処理手順の他の例を示すフローチャートである。 不整脈の発生有無に応じた測定モードの設定処理手順のさらに他の例を示すフローチャートである。 不規則脈波の発生有無に応じた測定モードの設定処理手順の一例を示すフローチャートである。 血圧計の第2測定モードに従う血圧処理の一例を示すフローチャートである。 不規則脈波の発生有無に応じた測定モードの設定処理手順の他の例を示すフローチャートである。 不規則脈波の発生有無に応じた測定モードの設定処理手順のさらに他の例を示すフローチャートである。 血圧計の第3測定モードに従う血圧処理の一例を示すフローチャートである。 体動の発生有無に応じた測定モードの設定処理手順の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
[適用例]
図1を参照して、本発明の適用例について説明する。図1は、血圧計100の適用例を説明するための図である。
図1を参照して、血圧計100は、カフによってユーザ(すなわち、被験者)の被測定部位を圧迫して、血圧を測定する手首式血圧計である。血圧測定時、血圧計100は、カフがユーザの手首に巻き回された状態で装着される。血圧計100は、主要な構成部品として、本体およびカフ(腕帯)を有する。なお、血圧計100は、本体とカフ(腕帯)とが一体となった上腕式血圧計であってもよい。以下、図1を参照しながら処理内容について説明する。
図1においては、ユーザの睡眠中に、血圧計100が自動的にユーザの血圧を測定する場面を想定する。血圧計100は、予め定められたスケジュールに従って、自動的に血圧測定を開始する(図1の(1)に対応)。
血圧計100は、通常測定モード(以下、単に「通常モード」とも称する。)で、オシロメトリック法によりユーザの血圧測定を実行する(図1の(2)に対応)。血圧計100は、血圧測定時に得られた脈波信号に基づいて、血圧測定に影響し得る現象の1つである心房細動等の不整脈の発生の有無を判定する。ここでは、不整脈が発生したものとする(図1の(3)に対応)。
続いて、血圧計100は、不整脈が発生した場合、血圧測定時に実行する測定モード(以下、「実行測定モード」とも称する。)を、通常モードから連続測定モードに切り替える(図1の(4)に対応)。連続測定モードは、通常モードにおいて行われる血圧測定の開始から終了までの一連の処理を、複数回(例えば、3回)連続して繰り返す測定モードである。そのため、連続測定モード時の血圧測定で得られる血圧値(例えば、3回の平均血圧値)は、通常モード時の血圧測定で得られる1回分の血圧値よりも信頼できる値となる。すなわち、連続測定モードは、通常モードよりも測定結果(この場合、血圧値)に関する信頼性が高い(より適切な血圧値を得ることが可能な)測定モードであると言える。なお、不整脈が発生しなかった場合には、実行測定モードは通常モードのままである。
続いて、血圧計100は、次回の血圧測定時において、連続測定モードを用いて血圧測定を実行する(図1の(5)に対応)。
上記適用例によると、通常モード時の血圧測定中に不整脈が発生した場合には(図1の(3)に対応)、当該血圧測定で得られる血圧値が信頼できない可能性がある。そのため、図1の(4)において、実行測定モードが、通常モードから信頼性の高い連続測定モードに切り替えられる。そして、図1の(5)のように、血圧計100は、連続測定モードを用いて血圧測定を実行する。
これにより、睡眠中に不整脈が検出されたユーザに対しては、次回の血圧測定時に、より信頼性の高い測定モードを用いて血圧測定が実行される。したがって、不整脈が検出されたユーザであっても、信頼性の高い測定結果を得ることができる。
一方、睡眠中に不整脈が検出されないユーザに対しては、通常モードであっても信頼性の高い測定結果が得られるため、次回の血圧測定時でも通常モードを用いて血圧測定が実行される。この場合、測定に要する時間が長くなる等のユーザにとって煩雑な事態を回避できる。
このように、本実施の形態に係る血圧計100によると、自動的に開始される血圧測定時において、測定結果の信頼性を向上させることが可能となる。
[構成例]
<外観>
図2は、血圧計100の外観を示す図である。血圧計100は、被測定部位としての手首に装着されるべき血圧測定用のカフ20と、カフ20に一体に取り付けられた本体10とを含む。
カフ20は、手首を周方向に沿って取り巻くように細長い帯状の形状を有している。カフ20内には、手首を圧迫するための流体袋が内包されている。なお、カフ20を常時環状に維持するために、カフ20内に、適度な可撓性を有するカーラが設けられてもよい。
本体10は、帯状のカフ20の長手方向に関して略中央の部位に、一体に取り付けられている。本体10は、カフ20の外周面に沿った偏平な略直方体状の形状を有している。本体10は、ユーザの睡眠の邪魔にならないように、小型で、薄厚に形成されている。また、本体10のコーナー部にはアールが施されている。
本体10の外面のうち手首から最も遠い側の面(頂面)には、表示画面をなすディスプレイ50と、ユーザからの指示を入力するための操作部52とが設けられている。
ディスプレイ50は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)で構成されており、プロセッサからの制御信号に従って各種情報を表示する。図2の例では、最高血圧(単位;mmHg)、最低血圧(単位;mmHg)、脈拍数(単位;拍/分)が表示される。なお、ディスプレイ50は、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイからなっていてもよいし、LED(Light Emitting Diode)を含んでいてもよい。
操作部52は、ユーザによる指示に応じた操作信号をプロセッサに入力する。操作部52は、ユーザによる血圧測定指示(例えば、手動測定指示)を受け付けるための測定スイッチ52Aと、自動測定指示を受け付けるための自動測定スイッチ52Bとを含む。
ここで、「手動測定」とは、測定スイッチ52Aによって血圧測定指示が入力されると、その血圧測定指示に応じて血圧測定を行なう測定方式を意味する。「自動測定」とは、ユーザが睡眠中に血圧値を測定することができるように、予め定められたスケジュールに従って血圧測定が自動的に開始される測定方式を意味する。予め定められたスケジュールとは、例えば、深夜1時、2時、3時などの定刻に測定する計画、自動測定スイッチ52Bが押されてから例えば2時間毎に1回測定する計画などを指す。したがって、夜間あるいは睡眠中に限られず、ユーザが自動的に開始する血圧測定を希望する場合には、ユーザは自動測定スイッチ52Bを押せばよい。
測定スイッチ52Aが押されると、カフ20によって被測定部位が一時的に圧迫されて、オシロメトリック法により血圧測定が実行される。血圧測定中(例えば、カフ20の加圧中)に測定スイッチ52Aが再び押されると、血圧測定が停止される。
また、自動測定スイッチ52Bが押されると、予め定められたスケジュールに従ってオシロメトリック法による血圧測定が自動的に開始される。血圧計100が自動測定中に自動測定スイッチ52Bが再び押されると、血圧計100は自動測定を停止する。
<ハードウェア構成>
図3は、血圧計100のハードウェア構成を示すブロック図である。図3を参照して、血圧計100は、主たる構成要素として、本体10と、カフ20とを含む。カフ20には、流体袋22が内包されている。本体10は、プロセッサ110と、血圧測定用のエア系コンポーネント30と、加速度センサ34と、A/D変換回路310,340と、ポンプ駆動回路320と、弁駆動回路330と、ディスプレイ50と、メモリ51と、操作部52と、通信インターフェイス53と、電源部54とを含む。
プロセッサ110は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Multi Processing Unit)といった演算処理部である。プロセッサ110は、メモリ51に記憶されたプログラムを読み出して実行することで、後述する血圧計100の処理(ステップ)の各々を実現する。例えば、プロセッサ110は、操作部52からの操作信号に応じて、ポンプ32および弁33を駆動する制御を行なう。また、プロセッサ110は、オシロメトリック法による血圧算出のためのアルゴリズムを使用して血圧値を算出し、ディスプレイ50に表示する。
メモリ51は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read-Only Memory)、フラッシュメモリなどによって実現される。メモリ51は、血圧計100を制御するためのプログラム、血圧計100を制御するために用いられるデータ、血圧計100の各種機能を設定するための設定データ、および測定された血圧値のデータ、脈波数、脈波間隔等を記憶する。また、メモリ51は、プログラムが実行されるときのワークメモリ等として用いられる。
エア系コンポーネント30は、カフ20に内包された流体袋22にエア配管を通じて空気を供給または排出する。エア系コンポーネント30は、流体袋22内の圧力を検出するための圧力センサ31と、流体袋22を膨縮させるための膨縮機構部としてのポンプ32および弁33とを含む。
圧力センサ31は、流体袋22内の圧力(カフ圧)を検出し、検出した圧力に応じた信号(カフ圧信号)をA/D変換回路310に出力する。圧力センサ31は、例えば、ピエゾ抵抗式圧力センサであり、エア配管を介して、ポンプ32、弁33およびカフ20に内包されている流体袋22に接続されている。ポンプ32は、カフ圧を加圧するために、エア配管を通じて流体袋22に流体としての空気を供給する。弁33は、エア配管を通して流体袋22内の空気を排出し、または流体袋22に空気を封入して、カフ圧を制御するために開閉される。
A/D変換回路310は、圧力センサ31の出力値(例えば、ピエゾ抵抗効果による電気抵抗の変化に応じた電圧値)をアナログ信号からデジタル信号へ変換してプロセッサ110に出力する。プロセッサ110は、A/D変換回路310の出力値に応じて、カフ圧を表わす信号を取得する。ポンプ駆動回路320は、プロセッサ110から与えられる制御信号に基づいて、ポンプ32の駆動を制御する。弁駆動回路330は、プロセッサ110から与えられる制御信号に基づいて、弁33の開閉を制御する。
プロセッサ110は、カフ圧を加圧する加圧過程における脈波信号に基づいてユーザの血圧を測定する加圧測定方式、または、カフ圧を推定収縮期血圧よりも大きい圧力まで加圧する加圧過程の後、カフ圧を減圧する減圧過程における脈波信号に基づいてユーザの血圧を測定する減圧測定方式により血圧測定を実行する。
例えば、減圧測定方式による測定時には、概ね、次のような動作が行なわれる。ユーザの被測定部位(手首、腕等)に予めカフを巻き付けておき、測定時には、ポンプ32および弁33を制御して、カフ圧を推定収縮期血圧より高く加圧し、その後徐々に減圧していく。この減圧する過程において、カフ圧を圧力センサ31で検出し、被測定部位の動脈で発生する動脈容積の変動を脈波信号として取り出す。その時のカフ圧の変化に伴う脈波信号の振幅の変化(主に立ち上がりと立ち下がり)に基づいて、最高血圧(収縮期血圧)と最低血圧(拡張期血圧)とを算出する。
A/D変換回路340は、加速度センサ34の出力をアナログ信号からデジタル信号へ変換してプロセッサ110に出力する。例えば、加速度センサ34は、ユーザの体動を検出するために用いられる。
ディスプレイ50は、プロセッサ110からの制御信号に基づいて、血圧測定結果等を含む各種情報を表示する。通信インターフェイス53は、外部装置と各種情報をやり取りする。電源部54は、プロセッサ110および各ハードウェアに電力を供給する。
操作部52は、ユーザによる指示に応じた操作信号をプロセッサ110に入力する。図2で説明したように、操作部52は、測定スイッチ52Aと、自動測定スイッチ52Bとを含む。
<機能構成>
図4は、血圧計100の機能構成を示すブロック図である。図4を参照して、血圧計100は、主な機能構成として、血圧測定部210と、脈波数測定部215と、判定部220と、モード設定部225と、出力制御部230とを含む。これらの各機能は、例えば、血圧計100のプロセッサ110がメモリ51に格納されたプログラムを実行することによって実現される。これらの機能の一部または全部はハードウェアで実現されるように構成されていてもよい。
血圧測定部210は、操作部52を介したユーザからの測定開始指示(例えば、手動測定指示)に従って、カフ20の内圧を示すカフ圧を制御する。具体的には、血圧測定部210は、ポンプ駆動回路320を介してポンプ32を駆動するとともに、弁駆動回路330を介して弁33を駆動する制御を行なう。弁33は、流体袋22の空気を排出し、または封入してカフ圧を制御するために開閉される。
血圧測定部210は、圧力センサ31によって検出されたカフ圧信号を受けて、カフ圧信号に重畳された被測定部位の脈波を表す脈波信号を取り出す。すなわち、血圧測定部210は、カフ圧信号から、ユーザの心臓の拍動に同期してカフ圧信号に重畳される圧力成分である脈波を検出する。
血圧測定部210は、カフ圧信号と、カフ圧信号に重畳された脈波信号とに基づいて、ユーザの血圧情報を算出する。血圧測定部210は、オシロメトリック法に従ってユーザの血圧を測定する。
一方、血圧測定部210は、自動測定スイッチ52Bの押下に従って、予め定められたスケジュールに従って自動的に血圧測定を実行する。血圧測定部210は、自動測定中においては、複数の血圧測定モードのいずれかで血圧測定を実行する。複数の血圧測定モードは、通常モードと、通常モードよりも測定結果に関する信頼性が高い複数の測定モードM1~M4とを含む。測定結果は、血圧値、および不整脈の有無の判定結果を含む。
測定モードM1は、血圧測定を複数回(例えば、3回)連続して繰り返すモードであり、上述した連続測定モードに相当する。
測定モードM2は、加圧測定方式により血圧測定を実行するモードであって、かつ、閾値Th1以上の脈波数が取得されるまで加圧測定方式における加圧過程を継続するモードである。血圧測定部210は、測定モードM2の実行時において、カフ圧を加圧する第1加圧過程における脈波信号に基づいてユーザの血圧を測定し、第1加圧過程における脈波信号に基づいて取得されるユーザの脈波数N1が閾値Th1以上に到達するまで第1加圧過程を継続する。これにより、測定モードM2では、通常モードよりも、血圧測定時において、より多くの脈波数を取得できるため、信頼性の高い不整脈の判定結果を得ることができる。
測定モードM3は、減圧測定方式により血圧測定を実行するモードであって、かつ、閾値Th2以上の脈波数が取得されるまで減圧測定方式における加圧過程を継続するモードである。血圧測定部210は、測定モードM3の実行時において、カフ圧を推定収縮期血圧よりも大きい圧力まで加圧する第2加圧過程の後、カフ圧を減圧する減圧過程における脈波信号に基づいてユーザの血圧を測定し、第2加圧過程における脈波信号に基づいて取得されるユーザの脈波数N2が閾値Th2以上に到達するまで第2加圧過程を継続する。これにより、測定モードM3では、通常モードよりも、血圧測定時において、より多くの脈波数を取得できるため、信頼性の高い不整脈の判定結果を得ることができる。
測定モードM4は、血圧測定時にユーザの体動が発生した場合に血圧の再測定を実行するモードである。上記の5つの測定モード(すなわち、通常モード、測定モードM1~M4)で実行される詳細な処理については後述する。
脈波数測定部215は、血圧測定部210により加圧測定方式を用いた血圧測定が実行される場合には第1加圧過程における脈波信号に基づいてユーザの脈波数N1を測定する。また、脈波数測定部215は、減圧測定方式を用いた血圧測定が実行される場合には第2加圧過程における脈波信号に基づいてユーザの脈波数N2を測定する。
判定部220は、血圧測定部210により自動血圧測定が実行されているときに、ユーザに、予め定められた複数の現象のうちのいずれかの現象が発生したか否かを判定する。複数の現象は、不規則脈波、不整脈および体動を含む。
ある局面では、判定部220は、血圧測定部210による血圧測定の実行時に得られる脈波信号に基づいて、ユーザに不規則脈波が発生しているか否かを判定する。不規則脈波の判定方式については公知の手法が用いられる。例えば、判定部220は、血圧測定の実行時に取得した脈波間隔の平均値に対して±25%以上ずれた脈波が存在する場合に、不規則脈波が発生したと判定する。
他の局面では、判定部220は、血圧測定部210による血圧測定の実行時に得られる脈波信号に基づいて、ユーザに不整脈(不規則脈波の一種)が発生しているか否かを判定する。不整脈の判定方式については公知の手法が用いられる。例えば、判定部220は、脈波間隔の規則性に基づいて、不整脈の発生の有無を判定する。そのため、精度よく当該不整脈判定を実行するためには十分な数の脈波間隔が必要となる。
さらに他の局面では、判定部220は、血圧測定時に取得される脈波信号に基づいて、体動が検出されたか否かを判定する。例えば、判定部220は、ある脈波の大きさ(振幅)とその前後の脈波の大きさとの差分が所定値以上に大きい場合に、体動が発生したと判定する。または、判定部220は、所定時間内(例えば、1秒以内)にカフ圧が所定圧力以上変化した場合に、体動が発生したと判定する。
典型的には、血圧測定部210により加圧測定方式を用いた血圧測定が実行される場合、判定部220は、加圧測定方式の加圧過程における脈波信号に基づいて、不規則脈波、不整脈および体動の発生の有無の判定を実行する。血圧測定部210により減圧測定方式を用いた血圧測定が実行される場合、判定部220は、減圧測定方式の減圧過程における脈波信号に基づいて、不規則脈波、不整脈および体動の発生の有無の判定を実行する。
なお、判定部220は、加速度センサ34から得られた出力値の変化に基づいて、ユーザの体動が発生したか否かを判定してもよい。判定部220は、単位期間(例えば1秒間または数秒間)毎に、加速度センサ34の出力の平均値を求め、さらに、単位期間中の各時刻の加速度出力が平均値に対して変動した変動量を求める。そして、判定部220は、変動量の2乗和平方根が予め定められた閾値を超えたとき、体動が発生したと判定する。
モード設定部225は、判定部220の判定結果に基づいて、複数の血圧測定モードの中から、血圧測定部210により実行される実行測定モードを設定する。具体的には、モード設定部225は、複数の現象(例えば、不規則脈波、不整脈、体動)のうちのいずれの現象も発生していない場合には実行測定モードとして通常モードを設定する。モード設定部225は、いずれかの現象が発生している場合には実行測定モードとして第1~第4測定モードのうちのいずれかの測定モードを設定する。以下では、第1~第4測定モードを、それぞれ測定モードM1~M4とも称する。
まず、不整脈の発生の有無に基づいて測定モードを設定する構成について説明する。この場合、モード設定部225は、ユーザの不整脈の発生の有無に基づいて、実行測定モードとして通常モードまたは測定モードM1を設定する。
具体的には、モード設定部225は、不整脈が発生していない場合には実行測定モードとして通常モードを設定し、不整脈が発生している場合には実行測定モードとして測定モードM1を設定する。他の例では、モード設定部225は、不整脈が発生している場合に、今回の血圧測定を含む直近の規定回数(例えば、5回)の血圧測定において、不整脈が発生した回数が基準回数(例えば、3回)以上であるときに実行測定モードとして測定モードM1を設定してもよい。
さらに他の例では、モード設定部225は、今回の血圧測定時に不整脈が発生している場合、当該今回の血圧測定を含む直近の所定回数(例えば、2回)の血圧測定においても不整脈が発生しているときに実行測定モードとして測定モードM1を設定してもよい。すなわち、モード設定部225は、所定回数連続して不整脈が発生している場合、実行測定モードとして測定モードM1を設定してもよい。
次に、不規則脈波の発生の有無に基づいて測定モードを設定する構成について説明する。この場合、モード設定部225は、ユーザの不規則脈波の発生の有無に基づいて、実行測定モードとして通常モードまたは測定モードM1~M3のいずれか1つを設定する。
具体的には、モード設定部225は、不規則脈波が発生していない場合には実行測定モードとして通常モードを設定し、不規則脈波が発生している場合には測定モードM1~M3のうちのいずれか1つを設定する。例えば、血圧計100に設定されているパターンX1~X3に応じて測定モードM1~M3のいずれかが選択される。パターンX1が設定されている場合には、モード設定部225は、不規則脈波の発生時に測定モードM1を選択(設定)する。同様に、モード設定部225は、パターンX2の設定時には測定モードM2を選択し、パターンX3の設定時には測定モードM3を選択する。
上記のようにモード設定部225により測定モードM1~M3のいずれかが設定されている場合、血圧測定部210は、前回の血圧測定から所定期間が経過したか否かを判断する。所定期間が経過していない場合には、血圧測定部210は、測定モードM1~M3のうちの設定されている測定モードに従って血圧測定を実行する。所定期間が経過している場合には、モード設定部225は、実行測定モードを通常モードに切り替える。そのため、血圧測定部210は、通常モードに従って血圧測定を実行する。
なお、血圧測定部210が測定モードM2に従って血圧測定を実行した場合、判定部220は、当該血圧測定時の第1加圧過程における脈波信号に基づいて、ユーザに不整脈が発生しているか否かをさらに判定する。また、血圧測定部210が測定モードM3に従って血圧測定を実行した場合、判定部220は、当該血圧測定時の減圧過程における脈波信号に基づいて、ユーザに不整脈が発生しているか否かをさらに判定する。
続いて、体動の発生の有無に基づいて測定モードを設定する構成について説明する。この場合、モード設定部225は、ユーザの体動の発生の有無に基づいて、実行測定モードとして通常モードまたは測定モードM4を設定する。
具体的には、モード設定部225は、今回の血圧測定時に体動が発生していない場合は、実行測定モードとして通常モードを設定し、今回の血圧測定時に体動が発生しており、かつ血圧測定の累計測定回数がJ回(例えば、3回)未満である場合に、実行測定モードとして測定モードM4を設定する。測定モードM4が設定された場合には、血圧測定部210は、血圧の再測定を実行する。累計測定回数は、血圧測定部210が自動測定を開始してから血圧測定が行われた累計回数である。
出力制御部230は、血圧測定部210の測定結果(例えば、収縮期血圧および拡張期血圧値)および判定部220の判定結果(例えば、不整脈、不規則脈波、体動の発生の有無の判定結果)をディスプレイ50に表示する。なお、出力制御部230は、通信インターフェイス53を介して、測定結果および判定結果を外部装置に送信してもよいし、スピーカ(図示しない)を介して音声出力する構成であってもよい。
<処理手順>
(不整脈の発生有無に応じたモード設定処理:その1)
図5は、不整脈の発生有無に応じた測定モードの設定処理の一例を示すフローチャートである。図5に示す処理のスタート時点において、ユーザは血圧計100のカフ20を装着した状態であるとする。図5では、実行測定モードとして、通常モードまたは測定モードM1が設定される。これは、後述する図10,図11でも同様である。
図5を参照して、プロセッサ110は、自動測定の開始指示を受け付けたか(すなわち、自動測定スイッチ52Bの選択を受け付けたか)否かを判断する(ステップS10)。当該開始指示を受け付けていない場合(ステップS10においてNO)、プロセッサ110はステップS10を繰り返す。当該開始指示を受け付けた場合(ステップS10においてYES)、プロセッサ110は、現在設定されている実行測定モードが通常モードであるか否かを判断する(ステップS12)。
実行測定モードが通常モードである場合(ステップS12においてYES)、プロセッサ110は、通常モードに従って血圧測定を実行する(ステップS20)。通常モードでの血圧測定処理については後述する。
実行測定モードが通常モードではない(すなわち、実行測定モードが測定モードM1である)場合(ステップS12においてNO)、プロセッサ110は、前回の血圧測定から所定期間(例えば、1日、2日等の所定日数)が経過しているか否かを判断する(ステップS14)。所定期間が経過している場合(ステップS14においてYES)、プロセッサ110は、実行測定モードを通常モードに切り替えて(ステップS16)、通常モードで血圧測定を実行する(ステップS20)。所定期間が経過していない場合(ステップS14においてNO)、プロセッサ110は、測定モードM1で血圧測定を実行する(ステップS18)。測定モードM1に従う血圧測定処理については後述する。
続いて、プロセッサ110は、ステップS18またはS20での血圧測定時に得られた脈波信号に基づいて、不整脈が発生しているか否かを判断する(ステップS22)。不整脈が発生している場合(ステップS22においてYES)、プロセッサ110は、実行測定モードとして測定モードM1を設定する(ステップS24)。不整脈が発生していない場合(ステップS22においてNO)、プロセッサ110は、実行測定モードとして通常モードを設定する(ステップS26)。
ここで、図5のステップS20の通常モードでの血圧測定処理について説明する。
図6は、血圧計100の通常モードでの血圧測定処理の一例を示すフローチャートである。図6に示す処理は、加圧測定方式により血圧を測定する処理である。
図6を参照して、血圧計100のプロセッサ110は、圧力センサ31を初期化する(ステップS102)。具体的には、プロセッサ110は、処理用メモリ領域を初期化するとともに、ポンプ32をオフ(停止)し、弁33を開いた状態で、圧力センサ31の0mmHg調整(大気圧を0mmHgに設定)を行なう。
次に、プロセッサ110は、弁駆動回路330を介して弁33を閉じ(ステップS104)、ポンプ駆動回路320を介してポンプ32をオン(起動)して、カフ20(流体袋22)の加圧を開始する(ステップS106)。このとき、プロセッサ110は、ポンプ32からエア配管を通して流体袋22に空気を供給しながら、圧力センサ31の出力に基づいて、流体袋22内の圧力であるカフ圧の加圧速度を制御する。
次に、プロセッサ110は、圧力センサ31によって検出されたカフ圧信号から脈波信号を抽出し、当該脈波信号に基づいて、最高血圧(収縮期血圧)および最低血圧(拡張期血圧)の算出を試みて、血圧算出が完了したか否かを判断する(ステップS108)。
データ不足のために未だ血圧算出を完了できない場合(ステップS108においてNO)、プロセッサ110は、カフ圧が予め定められた上限圧力(例えば、300mmHg)に達していない限り、ステップS106,S108の処理を繰り返す。血圧算出が完了した場合(ステップS108においてYES)、プロセッサ110は、ポンプ32を停止し(ステップS110)、弁33を開いて(ステップS112)、カフ20内の空気を排気する制御を行なう。プロセッサ110は、血圧測定で測定された血圧値をディスプレイ50に表示する(ステップS114)。
図7は、血圧計100の通常モードでの血圧測定処理の他の例を示すフローチャートである。図7に示す処理は、減圧測定方式により血圧を測定する処理である。
図7を参照して、ステップS122~S126の処理は、それぞれ図6のステップS102~S106の処理と同様であるため、その詳細な説明は行なわない。
プロセッサ110は、加圧時に得られる脈波信号に基づいて収縮期血圧を推定する(ステップS128)。プロセッサ110は、カフ圧が圧力P1以上に到達したか否かを判断する(ステップS130)。典型的には、圧力P1は、推定された収縮期血圧値よりも固定値(例えば、40mmHg)だけ高い値に設定される。
カフ圧が圧力P1未満である場合(ステップS130においてNO)、プロセッサ110はステップS126に戻る。カフ圧がP1以上である場合(ステップS130においてYES)、プロセッサ110は、ポンプ32を停止し(ステップS132)、弁33を徐々に開放するように制御する(ステップS134)。これにより、加圧過程から減圧過程に移行して、カフ圧は徐々に減圧していく。
この減圧過程において、プロセッサ110は、圧力センサ31によって検出されたカフ圧信号から脈波信号を抽出し、当該脈波信号に基づいて、収縮期血圧および拡張期血圧の算出を試みて、血圧算出が完了したか否かを判断する(ステップS136)。血圧算出が完了しない場合(ステップS136においてNO)、プロセッサ110は、ステップS134,S136の処理を繰り返す。血圧算出が完了した場合(ステップS136においてYES)、プロセッサ110は、弁33を全開にして(ステップS138)、カフ20内の空気を急速排気する制御を行なう。プロセッサ110は、血圧測定で測定された血圧値をディスプレイ50に表示する(ステップS140)。
次に、図5のステップS18の測定モードM1での血圧測定処理について説明する。
図8は、血圧計100の測定モードM1での血圧処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す処理は、加圧測定方式により血圧を測定する処理である。
図8を参照して、ステップS102~S112までの各処理は、図6の各処理と同様であるため、その詳細な説明は行なわない。
プロセッサ110は、弁33を開いて(ステップS112)、ステップS104~S112までの一連の血圧測定処理がK回(ただし、K≧2)連続して実行されたか否かを判断する(ステップS150)。K回数実行されていない場合(ステップS150においてNO)、プロセッサ110はステップS104の処理に戻る。K回実行された場合(ステップS150においてYES)、プロセッサ110は、測定した血圧値をディスプレイ50に表示する(ステップS152)。このとき、プロセッサ110は、K回分の各血圧値を表示してもよいし、K回分の血圧値の平均値を表示してもよい。
図9は、血圧計100の測定モードM1での血圧処理の他の例を示すフローチャートである。図9に示す処理は、減圧測定方式により血圧を測定する処理である。
図9を参照して、ステップS122~S138までの各処理は、図7の各処理と同様であるため、その詳細な説明は行なわない。
プロセッサ110は、弁33を全開にして(ステップS138)、ステップS124~S138までの一連の血圧測定処理がK回(ただし、K≧2)連続して実行されたか否かを判断する(ステップS160)。K回実行されていない場合(ステップS160においてNO)、プロセッサ110はステップS124の処理に戻る。K回数実行された場合(ステップS160においてYES)、プロセッサ110は、測定した血圧値をディスプレイ50に表示する(ステップS162)。このとき、プロセッサ110は、K回分の各血圧値を表示してもよいし、K回分の血圧値の平均値を表示してもよい。
上記の図5のフローチャートによると、自動測定中に不整脈が発生したユーザに対しては、次回の血圧測定時に、複数回の連続測定を行なう測定モードM1を用いて血圧測定が実行され、複数回分の血圧値あるいはその平均値を得ることができる。そのため、血圧計100は、当該ユーザであっても、信頼性の高い血圧測定を実行することができる。
(不整脈の発生に応じたモード設定処理:その2)
図10は、不整脈の発生有無に応じた測定モードの設定処理手順の他の例を示すフローチャートである。
図10を参照して、ステップS10~ステップS22までの各処理は、図5の各処理と同様であるため、その詳細な説明は行なわない。
プロセッサ110は、不整脈が発生していないと判定した場合(ステップS22においてNO)、実行測定モードとして通常モードを設定する(ステップS26)。プロセッサ110は、不整脈が発生していると判定した場合(ステップS22においてYES)、今回の血圧測定を含む直近の規定回数(例えば、5回)の血圧測定において、不整脈が発生した回数が基準回数(例えば、3回)以上であるか否かを判断する(ステップS30)。
基準回数以上である場合(ステップS30においてYES)、プロセッサ110は、実行測定モードとして測定モードM1を設定する(ステップS24)。基準回数未満である場合(ステップS30においてNO)、プロセッサ110は、実行測定モードとして通常モードを設定する(ステップS26)。
(不整脈の発生に応じたモード設定処理:その3)
図11は、不整脈の発生有無に応じた測定モードの設定処理手順のさらに他の例を示すフローチャートである。
図11を参照して、ステップS10~ステップS22までの各処理は、図5の各処理と同様であるため、その詳細な説明は行なわない。
プロセッサ110は、不整脈が発生していないと判定した場合(ステップS22においてNO)、実行測定モードとして通常モードを設定する(ステップS26)。プロセッサ110は、不整脈が発生していると判定した場合(ステップS22においてYES)、所定回数(例えば、2回)連続して不整脈が発生しているか否かを判断する(ステップS40)。所定回数が2回である場合、プロセッサ110は、前回の血圧測定時においても不整脈が発生していたか否かを判断する。所定回数が3回である場合、プロセッサ110は、前回および前々回の血圧測定時においても不整脈が発生していたか否かを判断する。
所定回数連続して不整脈が発生している場合(ステップS40においてYES)、プロセッサ110は、実行測定モードとして測定モードM1を設定する(ステップS24)。所定回数連続して不整脈が発生していない場合(ステップS40においてNO)、プロセッサ110は、実行測定モードとして通常モードを設定する(ステップS26)。
(不規則脈波の発生に応じたモード設定処理:その1)
図12は、不規則脈波の発生有無に応じた測定モードの設定処理手順の一例を示すフローチャートである。図12では、実行測定モードとして、通常モードまたは測定モードM2が設定されるものとする。これは、後述する図14,図15でも同様である。
図12を参照して、ステップS10~S16,S20の各処理は、図5の各処理と同様であるため、その詳細な説明は行なわない。なお、ステップS12では、プロセッサ110は、現在設定されている実行測定モードが通常モードではない場合(ステップS12においてNO)、当該実行測定モードが測定モードM2であると判断する。
プロセッサ110は、前回の血圧測定から所定期間が経過していないと判断した場合(ステップS14においてNO)、測定モードM2で血圧測定を実行する(ステップS50)。測定モードM2に従う血圧測定処理については後述する。続いて、プロセッサ110は、不整脈判定処理を実行する(ステップS58)。具体的には、プロセッサ110は、測定モードM2に従う血圧測定時の加圧過程において得られた脈波信号に基づいて、不整脈が発生しているか否かを判定する。この場合、プロセッサ110は、不整脈の判定結果をディスプレイ50に表示してもよい。
また、プロセッサ110は、ステップS20での血圧測定時に得られた脈波信号に基づいて、不規則脈波が発生しているか否かを判断する(ステップS52)。不規則脈波が発生している場合(ステップS52においてYES)、プロセッサ110は、実行測定モードとして測定モードM2を設定する(ステップS54)。不規則脈波が発生していない場合(ステップS52においてNO)、プロセッサ110は、実行測定モードとして通常モードを設定する(ステップS56)。
ここで、図12のステップS50の測定モードM2に従う血圧測定処理について説明する。図13は、血圧計100の測定モードM2に従う血圧処理の一例を示すフローチャートである。図13に示す処理は、加圧測定方式により血圧を測定する処理である。
図13を参照して、ステップS202~S206の処理は、それぞれ図6のステップS102~S106の処理と同様であるため、その詳細な説明は行なわない。
プロセッサ110は、加圧過程において、圧力センサ31によって検出されたカフ圧信号から抽出される脈波信号に基づいて、脈波数N1を測定(カウント)する(ステップS208)。プロセッサ110は、脈波数N1が閾値Th1以上であるか否かを判断する(ステップS210)。脈波数N1が閾値Th1未満である場合(ステップS210においてNO)、プロセッサ110は、ステップS206の処理に戻ってカフ圧が圧力上限値Pmax(例えば、300mmHg)に達していない限りカフ20の加圧を継続する。脈波数N1が閾値Th1以上である場合(ステップS210においてYES)、プロセッサ110は、最高血圧(収縮期血圧)および最低血圧(拡張期血圧)の算出を試みて、血圧算出が完了したか否かを判断する(ステップS212)。
血圧算出が完了しない場合(ステップS212においてNO)、プロセッサ110は、カフ圧が予め定められた圧力上限値Pmaxに達していない限り、ステップS206~S212の処理を繰り返して加圧過程を継続する。
血圧算出が完了した場合(ステップS212においてYES)、プロセッサ110は、ポンプ32を停止(すなわち、加圧過程を停止)して(ステップS214)、弁33を開いて(ステップS216)、カフ20内の空気を排気する制御を行なう。プロセッサ110は、ステップS212で得られた血圧値をディスプレイ50に表示する(ステップS218)。
上述したステップS208~S212の各処理の代わりに以下の処理を実行する構成であってもよい。
具体的には、ステップS206の後、プロセッサ110は、収縮期血圧および拡張期血圧の算出を試みて、血圧算出が完了したか否かを判断する。血圧算出が完了していない場合、プロセッサ110は、カフ圧が圧力上限値Pmaxに達していない限り、ステップS206の処理からの処理を繰り返して加圧過程を継続する。
血圧算出が完了した場合、プロセッサ110は、カフ圧が、測定した収縮期血圧よりも大きい圧力P1以上であるか否かを判断する。典型的には、圧力P1は、収縮期血圧よりも所定値(例えば、40mmHg)だけ大きい値に設定される。カフ圧が圧力P1未満である場合、プロセッサ110はステップS206に戻ってカフ20の加圧を継続する。カフ圧が圧力P1以上である場合、プロセッサ110は、加圧過程における脈波信号に基づいて、脈波数N1を測定する。
プロセッサ110は、脈波数N1が閾値Th1以上であるか否かを判断する。脈波数N1が閾値Th1未満である場合、プロセッサ110は、ステップS206の処理に戻ってカフ圧が圧力上限値Pmaxに達していない限りカフ20の加圧を継続する。脈波数N1が閾値Th1以上である場合、プロセッサ110は、ステップS214の処理を実行する。ステップS214以降の処理は、図13と同様である。
上記の図12のフローチャートによると、自動測定中に不規則脈波が発生したユーザに対しては、次回の血圧測定時に、脈波数N1が閾値Th1以上になるまで加圧過程を継続する測定モードM2を用いて血圧測定が実行される。そのため、血圧を測定する過程において、不整脈判定を精度よく検出するために十分な脈波数が取得され、十分な数の脈波間隔が得られる。したがって、血圧計100は、測定モードM2に従う血圧測定時の後に行われる不整脈判定をより精度よく実行することができる。
例えば、測定モードM2に従う血圧測定時において得られる脈波信号に基づいて不整脈が検出されない場合には、ユーザには不整脈は発生している可能性は低い。一方、測定モードM2に従う血圧測定時において得られる脈波信号に基づいて不整脈が検出された場合には、ユーザには不整脈が発生している可能性が高く、ユーザに対して、警告等の注意喚起を実行することができる。このように、血圧計100は、信頼性の高い不整脈判定を実行することができる。
(不規則脈波の発生に応じたモード設定処理:その2)
図14は、不規則脈波の発生有無に応じた測定モードの設定処理手順の他の例を示すフローチャートである。
図14を参照して、ステップS10~ステップS52,S58の各処理は、図12の各処理と同様であるため、その詳細な説明は行なわない。
プロセッサ110は、不規則脈波が発生していないと判定した場合(ステップS52においてNO)、実行測定モードとして通常モードを設定する(ステップS56)。プロセッサ110は、不規則脈波が発生していると判定した場合(ステップS52においてYES)、直近の規定回数(例えば、5回)のうち、不規則脈波が発生した回数が基準回数(例えば、3回)以上であるか否かを判断する(ステップS60)。
基準回数以上である場合(ステップS60においてYES)、プロセッサ110は、実行測定モードとして測定モードM2を設定する(ステップS54)。基準回数未満である場合(ステップS60においてNO)、プロセッサ110は、実行測定モードとして通常モードを設定する(ステップS56)。
(不規則脈波の発生に応じたモード設定処理:その3)
図15は、不規則脈波の発生有無に応じた測定モードの設定処理手順のさらに他の例を示すフローチャートである。
図11を参照して、ステップS10~ステップS52,S58の各処理は、図12の各処理と同様であるため、その詳細な説明は行なわない。
プロセッサ110は、不規則脈波が発生していないと判定した場合(ステップS52においてNO)、実行測定モードとして通常モードを設定する(ステップS56)。プロセッサ110は、不規則脈波が発生していると判定した場合(ステップS52においてYES)、所定回数(例えば、2回)連続して不規則脈波が発生しているか否かを判断する(ステップS70)。
所定回数連続して不規則脈波が発生している場合(ステップS70においてYES)、プロセッサ110は、実行測定モードとして測定モードM2を設定する(ステップS54)。所定回数連続して不規則脈波が発生していない場合(ステップS70においてNO)、プロセッサ110は、実行測定モードとして通常モードを設定する(ステップS56)。
(不規則脈波の発生に応じたモード設定の他の例)
図12、図14および図15のモード設定処理では、不規則脈波の発生時に実行測定モードとして測定モードM2が設定される構成について説明したが、当該構成に限られない。不規則脈波の発生時に実行測定モードとして測定モードM1またはM3が設定される構成であってもよい。すなわち、図12、図14および図15のステップS12,S50およびS54の「測定モードM2」を「測定モードM1」または「測定モードM3」に置き換えた構成であってもよい。測定モードM1に従う血圧測定処理は、図8および図9で説明した通りである。ここでは、測定モードM3に従う血圧測定処理について説明する。
図16は、血圧計100の測定モードM3に従う血圧処理の一例を示すフローチャートである。図16に示す処理は、減圧測定方式により血圧を測定する処理である。
図16を参照して、ステップS232~S236の各処理は、図7のステップS122~S126の各処理と同様であるため、その詳細な説明は行なわない。なお、ステップS236の処理により減圧測定モード時の加圧過程が開始される。このとき、血圧計100は、加圧速度を一定に制御する。
プロセッサ110は、減圧測定モード時の加圧過程において得られる脈波信号に基づいて、脈波数N2を測定する(ステップS238)。プロセッサ110は、脈波数N2が閾値Th2以上であるか否かを判断する(ステップS240)。脈波数N2が閾値Th2未満である場合(ステップS240においてNO)、プロセッサ110は、ステップS236の処理に戻ってカフ圧が圧力上限値Pmaxに達していない限りカフ20の加圧を継続する。脈波数N2が閾値Th2以上である場合(ステップS240においてYES)、プロセッサ110は、加圧過程において得られる脈波信号に基づいて、収縮期血圧を推定する(ステップS242)。収縮期血圧の推定は、公知の手法により行われる。プロセッサ110は、カフ圧が、圧力P2以上であるか否かを判断する(ステップS244)。典型的には、圧力P2は、推定収縮期血圧よりも所定値(例えば、40mmHg)だけ大きい値に設定される。
カフ圧が圧力P2未満である場合(ステップS244においてNO)、プロセッサ110はステップS236に戻ってカフ20の加圧を継続する。カフ圧が圧力P2以上である場合(ステップS244においてYES)、プロセッサ110は、ポンプ32を停止(すなわち、加圧過程を停止)し(ステップS246)、弁33を徐々に開放するように制御する(ステップS248)。これにより、加圧過程から減圧過程に移行して、カフ圧は徐々に減圧していく。このとき、プロセッサ110は、減圧速度を一定に制御する。
この減圧過程において、プロセッサ110は、圧力センサ31によって検出されたカフ圧信号から脈波信号を抽出し、当該脈波信号に基づいて、収縮期血圧および拡張期血圧の算出を試みて、血圧算出が完了したか否かを判断する(ステップS250)。血圧算出が完了していない場合(ステップS250においてNO)、プロセッサ110は、ステップS248,S250の処理を繰り返す。血圧算出が完了した場合(ステップS250においてYES)、プロセッサ110は、弁33を全開にして(ステップS252)、カフ20内の空気を急速排気する制御を行なう。プロセッサ110は、ステップS250で得られた血圧値をディスプレイ50に表示する(ステップS254)。
上述したステップS238~S244の各処理の代わりに以下の処理を実行する構成であってもよい。
具体的には、ステップS236の後、プロセッサ110は、減圧測定モード時の加圧過程において得られる脈波信号に基づいて、収縮期血圧を推定する。続いて、プロセッサ110は、カフ圧が圧力P2以上であるか否かを判断する。
カフ圧が圧力P2未満である場合、プロセッサ110はステップS236に戻ってカフ20の加圧を継続する。カフ圧が圧力P2以上である場合、プロセッサ110は、加圧過程において得られる脈波信号に基づいて、脈波数N2を測定する。続いて、プロセッサ110は、脈波数N2が閾値Th2以上であるか否かを判断する。
脈波数N2が閾値Th2未満である場合、プロセッサ110は、ステップS236の処理に戻ってカフ圧が圧力上限値Pmaxに達していない限りカフ20の加圧を継続する。脈波数N2が閾値Th2以上である場合、プロセッサ110は、ステップS246の処理を実行する。ステップS246以降の処理は、図16と同様である。
図12において「測定モードM2」を「測定モードM3」に置き換えた場合、自動測定中に不規則脈波が発生したユーザに対しては、次回の血圧測定時に、脈波数N2が閾値Th2以上になるまで加圧過程を継続する測定モードM3を用いて血圧測定が実行される。測定モードM3では、加圧過程において脈波数N2が閾値Th2以上に到達するまでカフの加圧が継続されるため、減圧過程の開始時におけるカフ圧は通常よりも高めに設定される。その結果、カフの減圧速度が一定であるとすると、減圧過程において得られる脈波数が多くなり、その結果、十分な数の脈波間隔が得られる。そのため、「測定モードM2」と同様に「測定モードM3」に従う血圧測定の後に行われる不整脈判定をより精度よく実行することができる。すなわち、血圧計100は、信頼性の高い不整脈判定を実行することができる。
図12において「測定モードM2」を「測定モードM1」に置き換えた場合、複数回の連続血圧測定が実行されることで、1回の測定でより多くの脈波数を取得することが可能となる。そのため、この場合も、血圧計100は、信頼性の高い不整脈判定を実行することができる。
(体動の発生に応じたモード設定処理)
図17は、体動の発生有無に応じた測定モードの設定処理手順の一例を示すフローチャートである。図17では、実行測定モードとして、通常モードまたは測定モードM4が設定される。
図17を参照して、ステップS10,S20の各処理は、図5の各処理と同様であるため、その詳細な説明は行なわない。
自動測定の開始指示を受け付けた場合(ステップS10においてYES)、プロセッサ110は、現在設定されている実行測定モードが通常モードであるか否かを判断する(ステップS80)。
実行測定モードが通常モードである場合(ステップS80においてYES)、通常モードで血圧測定を実行する(ステップS20)。実行測定モードが通常モードではない(すなわち、実行測定モードが測定モードM4である)場合(ステップS80においてNO)、プロセッサ110は、前回の血圧測定から所定期間(例えば、数十分)経過しているか否かを判断する(ステップS82)。所定期間が経過していない場合(ステップS84においてNO)、プロセッサ110はステップS82の処理を繰り返す。所定期間が経過している場合(ステップS84においてYES)、プロセッサ110は、測定モードM4で血圧測定を実行する(ステップS84)。すなわち、プロセッサ110は、通常モードと同じ血圧測定処理(例えば、図6または図7のフローチャート)に従って血圧の再測定を実行する。
続いて、プロセッサ110は、血圧測定時にユーザに体動が発生したか否かを判断する(ステップS86)。体動が発生していない場合(ステップS86においてNO)、プロセッサ110は、実行測定モードとして通常モードを設定する(ステップS92)。体動が発生している場合(ステップS86においてYES)、プロセッサ110は、自動測定が開始されてから累計測定回数がJ回(例えば、3回)未満であるか否かを判断する(ステップS88)。
累計測定回数がJ回以上である場合(ステップS88においてNO)、プロセッサ110は、実行測定モードとして通常モードを設定する(ステップS92)。累計測定回数がJ回未満である場合(ステップS88においてYES)、プロセッサ110は、実行測定モードとして測定モードM4を設定して(ステップS90)、ステップS80の処理に戻る。すなわち、血圧の再測定が実行される。
図17のフローチャートによると、自動測定中に体動が発生したユーザに対しては、測定モードM4が設定され、自動的に血圧の再測定が実行される。そのため、血圧計100は、信頼性の高い血圧測定を実行することができる。
<その他の実施の形態>
(1)上述した実施の形態では、図5、図10、図11のステップS24において測定モードM1が設定され、次回の自動測定時にステップS18において測定モードM1に従う血圧測定が実行される構成について説明したが、当該構成に限られない。例えば、図5、図10、図11のステップS24において測定モードM1が設定された場合には、ステップS24の後すぐに、血圧計100は、測定モードM1に従う血圧測定を実行する構成であってもよい。
同様に、図12、図14、図15のステップS54において測定モードM2が設定された場合には、ステップS54の後すぐに、血圧計100は、測定モードM2に従う血圧測定を実行する構成であってもよい。なお、上述したように、測定モードM2の代わりに測定モードM1または測定モードM3が設定される構成であってもよい。
上記構成によると、自動測定中にユーザに何らかの現象(例えば、不整脈、不規則脈波、体動)が発生した場合に、次回の測定機会を待つことなく、より信頼性の高い測定モードでの血圧測定を即時に実行することができる。
(2)上述した実施の形態において、コンピュータを機能させて、上述のフローチャートで説明したような制御を実行させるプログラムを提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、二次記憶装置、主記憶装置およびメモリカードなどの一時的でないコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
(3)上述の実施の形態として例示した構成は、本発明の構成の一例であり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能である。また、上述した実施の形態において、その他の実施の形態で説明した処理や構成を適宜採用して実施する場合であってもよい。
[付記]
以上のように、本実施形態は以下のような開示を含む。
[構成1]
カフ(20)によってユーザの被測定部位を圧迫して、血圧を測定する血圧計(100)であって、複数の血圧測定モードのいずれかで、予め定められたスケジュールに従って自動的に血圧測定を実行する血圧測定部(210)を備え、前記複数の血圧測定モードは、通常測定モードと、前記通常測定モードよりも測定結果に関する信頼性が高い複数の測定モードとを含み、前記血圧測定部により血圧測定が実行されているときに、前記ユーザに、予め定められた複数の現象のうちのいずれかの現象が発生したか否かを判定する判定部(220)と、前記判定部の判定結果に基づいて、前記複数の血圧測定モードの中から、前記血圧測定部により実行される実行測定モードを設定するモード設定部(225)とをさらに備え、前記モード設定部(225)は、前記複数の現象のうちのいずれの現象も発生していない場合には前記実行測定モードとして前記通常測定モードを設定し、前記複数の現象のうちのいずれかの現象が発生している場合には前記実行測定モードとして前記複数の測定モードのうちのいずれかの測定モードを設定する、血圧計(100)。
[構成2]
前記複数の測定モードは、複数回以上連続して血圧測定を実行する第1測定モードを含み、前記判定部(220)は、前記血圧測定部による血圧測定の実行時に得られる脈波信号に基づいて、前記ユーザに不整脈が発生しているか否かを判定し、前記モード設定部(225)は、前記不整脈の発生の有無に基づいて、前記実行測定モードとして前記通常測定モードまたは前記第1測定モードを設定する、構成1に記載の血圧計(100)。
[構成3]
前記モード設定部(225)は、前記不整脈が発生していない場合には前記実行測定モードとして前記通常測定モードを設定し、前記不整脈が発生している場合には前記実行測定モードとして前記第1測定モードを設定する、構成2に記載の血圧計(100)。
[構成4]
前記モード設定部(225)は、前記不整脈が発生していない場合には前記実行測定モードとして前記通常測定モードを設定し、前記不整脈が発生している場合には、直近の規定回数の血圧測定において、前記不整脈が発生した回数が基準回数以上であるときに前記実行測定モードとして前記第1測定モードを設定する、構成2に記載の血圧計(100)。
[構成5]
前記モード設定部(225)は、前記不整脈が発生していない場合には前記実行測定モードとして前記通常測定モードを設定し、所定回数連続して前記不整脈が発生しているときに、前記実行測定モードとして前記第1測定モードを設定する、構成2に記載の血圧計(100)。
[構成6]
前記血圧測定部(210)は、前記第1測定モードが設定されている場合に、前回の血圧測定から所定期間が経過したか否かを判断し、前記所定期間が経過していない場合には前記第1測定モードに従って血圧測定を実行し、前記所定期間が経過している場合には前記通常測定モードに従って血圧測定を実行する、構成2~5のいずれかに記載の血圧計(100)。
[構成7]
前記複数の測定モードは、第2測定モードを含み、前記血圧測定部(210)は、前記通常測定モード時において、前記ユーザの被測定部位に装着された前記カフの内圧を示すカフ圧を加圧する第1加圧過程における脈波信号に基づいて前記ユーザの血圧を測定し、前記判定部(220)は、前記第1加圧過程における脈波信号に基づいて、前記ユーザに不規則脈波が発生しているか否かを判定し、前記モード設定部(225)は、前記不規則脈波が発生していない場合には前記実行測定モードとして前記通常測定モードを設定し、前記不規則脈波が発生している場合には前記実行測定モードとして前記第2測定モードを設定する、構成1~6のいずれかに記載の血圧計(100)。
[構成8]
前記血圧測定部(210)は、前記第2測定モード時において、前記第1加圧過程における脈波信号に基づいて前記ユーザの血圧を測定し、前記第1加圧過程における脈波信号に基づいて取得される前記ユーザの第1脈波数が閾値以上に到達するまで前記第1加圧過程を継続し、前記判定部(220)は、前記第1加圧過程における脈波信号に基づいて、前記ユーザに不整脈が発生しているか否かを判定する、構成7に記載の血圧計(100)。
[構成9]
前記複数の測定モードは、第3測定モードを含み、前記血圧測定部(210)は、前記通常測定モード時において、前記ユーザの被測定部位に装着された前記カフの内圧を示すカフ圧を推定収縮期血圧よりも大きい圧力まで加圧する第2加圧過程の後、前記カフ圧を減圧する減圧過程における脈波信号に基づいて前記ユーザの血圧を測定し、前記判定部(220)は、前記減圧過程における脈波信号に基づいて、前記ユーザに不規則脈波が発生しているか否かを判定し、前記モード設定部(225)は、前記不規則脈波が発生していない場合には前記実行測定モードとして前記通常測定モードを設定し、前記不規則脈波が発生している場合には前記第3測定モードを設定する、構成1~8のいずれかに記載の血圧計(100)。
[構成10]
前記血圧測定部(210)は、前記第3測定モード時において、前記第2加圧過程の後、前記減圧過程における脈波信号に基づいて前記ユーザの血圧を測定し、前記第2加圧過程における脈波信号に基づいて取得される前記ユーザの第2脈波数が閾値以上に到達するまで前記第2加圧過程を継続し、前記判定部(220)は、前記減圧過程における脈波信号に基づいて、前記ユーザに不整脈が発生しているか否かを判定する、構成9に記載の血圧計(100)。
[構成11]
前記複数の測定モードは、前記ユーザの体動が発生した場合に血圧の再測定を実行する第4測定モードを含み、前記判定部(220)は、前記血圧測定部による血圧測定の実行時に得られる脈波信号に基づいて、前記体動が発生したか否かを判定し、前記モード設定部(225)は、前記体動の発生の有無に基づいて、前記実行測定モードとして前記通常測定モードまたは前記第4測定モードを設定する、構成1~10のいずれか1項に記載の血圧計(100)。
[構成12]
前記モード設定部(225)は、今回の血圧測定時に前記体動が発生していない場合、前記実行測定モードとして前記通常測定モードを設定し、前記今回の血圧測定時に前記体動が発生しており、かつ血圧測定の累計測定回数が第1の回数未満である場合に、前記実行測定モードとして前記第4測定モードを設定する、構成11に記載の血圧計(100)。
[構成13]
カフ(20)によってユーザの被測定部位を圧迫して、血圧を測定する血圧計(100)による血圧測定方法であって、複数の血圧測定モードのいずれかで、予め定められたスケジュールに従って自動的に血圧測定を実行するステップを含み、前記複数の血圧測定モードは、通常測定モードと、前記通常測定モードよりも測定結果に関する信頼性が高い複数の測定モードとを含み、前記血圧測定が実行されているときに、前記ユーザに、予め定められた複数の現象のうちのいずれかの現象が発生したか否かを判定するステップと、前記判定するステップによる判定結果に基づいて、前記複数の血圧測定モードの中から、前記実行するステップにおいて実行される実行測定モードを設定するステップとをさらに含み、前記設定するステップは、前記複数の現象のうちのいずれの現象も発生していない場合には前記実行測定モードとして前記通常測定モードを設定し、前記複数の現象のうちのいずれかの現象が発生している場合には前記実行測定モードとして前記複数の測定モードのうちのいずれかの測定モードを設定することを含む、血圧測定方法。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 本体、20 カフ、22 流体袋、30 エア系コンポーネント、31 圧力センサ、32 ポンプ、33 弁、34 加速度センサ、50 ディスプレイ、51 メモリ、52 操作部、52A 測定スイッチ、52B 自動測定スイッチ、53 通信インターフェイス、54 電源部、100 血圧計、110 プロセッサ、210 血圧測定部、215 脈波数測定部、220 判定部、225 モード設定部、230 出力制御部、310,340 A/D変換回路、320 ポンプ駆動回路、330 弁駆動回路。

Claims (13)

  1. カフによってユーザの被測定部位を圧迫して、血圧を測定する血圧計であって、
    複数の血圧測定モードのいずれかで、予め定められたスケジュールに従って自動的に血圧測定を実行する血圧測定部を備え、
    前記複数の血圧測定モードは、通常測定モードと、前記通常測定モードよりも測定結果に関する信頼性が高い複数の測定モードとを含み、
    前記血圧測定部により血圧測定が実行されているときに、前記ユーザに、予め定められた複数の現象のうちのいずれかの現象が発生したか否かを判定する判定部と、
    前記判定部の判定結果に基づいて、前記複数の血圧測定モードの中から、前記血圧測定部により実行される実行測定モードを設定するモード設定部とをさらに備え、
    前記モード設定部は、前記複数の現象のうちのいずれの現象も発生していない場合には前記実行測定モードとして前記通常測定モードを設定し、前記複数の現象のうちのいずれかの現象が発生している場合には前記実行測定モードとして前記複数の測定モードのうちのいずれかの測定モードを設定する、血圧計。
  2. 前記複数の測定モードは、複数回以上連続して血圧測定を実行する第1測定モードを含み、
    前記判定部は、前記血圧測定部による血圧測定の実行時に得られる脈波信号に基づいて、前記ユーザに不整脈が発生しているか否かを判定し、
    前記モード設定部は、前記不整脈の発生の有無に基づいて、前記実行測定モードとして前記通常測定モードまたは前記第1測定モードを設定する、請求項1に記載の血圧計。
  3. 前記モード設定部は、前記不整脈が発生していない場合には前記実行測定モードとして前記通常測定モードを設定し、前記不整脈が発生している場合には前記実行測定モードとして前記第1測定モードを設定する、請求項2に記載の血圧計。
  4. 前記モード設定部は、
    前記不整脈が発生していない場合には前記実行測定モードとして前記通常測定モードを設定し、
    前記不整脈が発生している場合には、直近の規定回数の血圧測定において、前記不整脈が発生した回数が基準回数以上であるときに前記実行測定モードとして前記第1測定モードを設定する、請求項2に記載の血圧計。
  5. 前記モード設定部は、
    前記不整脈が発生していない場合には前記実行測定モードとして前記通常測定モードを設定し、
    所定回数連続して前記不整脈が発生しているときに、前記実行測定モードとして前記第1測定モードを設定する、請求項2に記載の血圧計。
  6. 前記血圧測定部は、
    前記第1測定モードが設定されている場合に、前回の血圧測定から所定期間が経過したか否かを判断し、
    前記所定期間が経過していない場合には前記第1測定モードに従って血圧測定を実行し、
    前記所定期間が経過している場合には前記通常測定モードに従って血圧測定を実行する、請求項2~5のいずれか1項に記載の血圧計。
  7. 前記複数の測定モードは、第2測定モードを含み、
    前記血圧測定部は、前記通常測定モード時において、
    前記ユーザの被測定部位に装着された前記カフの内圧を示すカフ圧を加圧する第1加圧過程における脈波信号に基づいて前記ユーザの血圧を測定し、
    前記判定部は、前記第1加圧過程における脈波信号に基づいて、前記ユーザに不規則脈波が発生しているか否かを判定し、
    前記モード設定部は、前記不規則脈波が発生していない場合には前記実行測定モードとして前記通常測定モードを設定し、前記不規則脈波が発生している場合には前記実行測定モードとして前記第2測定モードを設定する、請求項1~5のいずれか1項に記載の血圧計。
  8. 前記血圧測定部は、前記第2測定モード時において、
    前記第1加圧過程における脈波信号に基づいて前記ユーザの血圧を測定し、
    前記第1加圧過程における脈波信号に基づいて取得される前記ユーザの第1脈波数が閾値以上に到達するまで前記第1加圧過程を継続し、
    前記判定部は、前記第1加圧過程における脈波信号に基づいて、前記ユーザに不整脈が発生しているか否かを判定する、請求項7に記載の血圧計。
  9. 前記複数の測定モードは、第3測定モードを含み、
    前記血圧測定部は、前記通常測定モード時において、
    前記ユーザの被測定部位に装着された前記カフの内圧を示すカフ圧を推定収縮期血圧よりも大きい圧力まで加圧する第2加圧過程の後、前記カフ圧を減圧する減圧過程における脈波信号に基づいて前記ユーザの血圧を測定し、
    前記判定部は、前記減圧過程における脈波信号に基づいて、前記ユーザに不規則脈波が発生しているか否かを判定し、
    前記モード設定部は、前記不規則脈波が発生していない場合には前記実行測定モードとして前記通常測定モードを設定し、前記不規則脈波が発生している場合には前記実行測定モードとして前記第3測定モードを設定する、請求項1~5のいずれか1項に記載の血圧計。
  10. 前記血圧測定部は、前記第3測定モード時において、
    前記第2加圧過程の後、前記減圧過程における脈波信号に基づいて前記ユーザの血圧を測定し、
    前記第2加圧過程における脈波信号に基づいて取得される前記ユーザの第2脈波数が閾値以上に到達するまで前記第2加圧過程を継続し、
    前記判定部は、前記減圧過程における脈波信号に基づいて、前記ユーザに不整脈が発生しているか否かを判定する、請求項9に記載の血圧計。
  11. 前記複数の測定モードは、前記ユーザの体動が発生した場合に血圧の再測定を実行する第4測定モードを含み、
    前記判定部は、前記血圧測定部による血圧測定の実行時に得られる脈波信号に基づいて、前記体動が発生したか否かを判定し、
    前記モード設定部は、前記体動の発生の有無に基づいて、前記実行測定モードとして前記通常測定モードまたは前記第4測定モードを設定する、請求項1~5のいずれか1項に記載の血圧計。
  12. 前記モード設定部は、
    今回の血圧測定時に前記体動が発生していない場合、前記実行測定モードとして前記通常測定モードを設定し、
    前記今回の血圧測定時に前記体動が発生しており、かつ血圧測定の累計測定回数が第1の回数未満である場合に、前記実行測定モードとして前記第4測定モードを設定する、請求項11に記載の血圧計。
  13. カフによってユーザの被測定部位を圧迫して、血圧を測定する血圧計による血圧測定方法であって、
    複数の血圧測定モードのいずれかで、予め定められたスケジュールに従って自動的に血圧測定を実行するステップを含み、
    前記複数の血圧測定モードは、通常測定モードと、前記通常測定モードよりも測定結果に関する信頼性が高い複数の測定モードとを含み、
    前記血圧測定が実行されているときに、前記ユーザに、予め定められた複数の現象のうちのいずれかの現象が発生したか否かを判定するステップと、
    前記判定するステップによる判定結果に基づいて、前記複数の血圧測定モードの中から、前記実行するステップにおいて実行される実行測定モードを設定するステップとをさらに含み、
    前記設定するステップは、前記複数の現象のうちのいずれの現象も発生していない場合には前記実行測定モードとして前記通常測定モードを設定し、前記複数の現象のうちのいずれかの現象が発生している場合には前記実行測定モードとして前記複数の測定モードのうちのいずれかの測定モードを設定することを含む、血圧測定方法。
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