JP2024036217A - 洗濯機 - Google Patents

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晴樹 額賀
Haruki Nukaga
真司 上野
Shinji Ueno
幸太郎 高橋
Kotaro Takahashi
隆 黒田
Takashi Kuroda
政志 吉川
Masashi Yoshikawa
賀貴 三井
Yoshitaka Mitsui
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Abstract

【課題】気泡を安定して供給することが可能な洗濯機を提供する。
【解決手段】外槽2と、外槽2に内包され回転可能なドラム3と、ドラム3を駆動させるモータと、ドラム3内に風を送る送風ファン30と、外槽2と送風ファン30との間で風を循環可能に接続する吐出ダクト22と、ドラム3内に乾燥風を吐出する乾燥用吐出口25と、外槽2の下部に空気を供給して気泡を発生させる吐出ノズル82と、乾燥用吐出口25と吐出ノズル82との間で風路を切り替えるダンパ装置50と、を備える。ダンパ装置50の乾燥用吐出口25への封止可能圧力(P2-Penv)は、送風ファン30の昇圧力(P1-P0)よりも高い。
【選択図】図8

Description

本発明は、洗濯機に関する。
特許文献1には、水槽と、水槽内に回転可能に設けられたドラムと、ドラムを回転駆動させるドラムモータと、水槽内に貯めた洗濯水に空気を供給することで水中に気泡を発生させることが可能な気泡発生部と、気泡発生部に空気を供給するファンと、ファンで発生した風を気泡発生部に供給する状態とドラムに供給する状態と、を択一的に切替可能なダンパを備えた洗濯機が記載されている。
特開2019-97965号公報
しかしながら、特許文献1に記載の洗濯機では、ファンを駆動した際にダンパが加圧に耐えられずに開いてしまい、気泡発生部に空気を供給できなくなり、気泡を生成できなくなるリスクがある。また、気泡を発生させるのに必要な圧力に対してファンの圧力(昇圧)が不足して、気泡の供給量が少なくなるリスクもある。
本発明は、前記した従来の課題を解決するものであり、気泡を安定して供給することが可能な洗濯機を提供することを目的とする。
本発明は、外槽と、前記外槽に内包され回転可能なドラムと、前記ドラムを駆動させる駆動部と、前記ドラム内に風を送る送風機と、前記外槽と前記送風機との間で風を循環可能に接続するダクトと、前記ドラム内に乾燥風を吐出する乾燥用吐出口と、前記外槽の下部に空気を供給して気泡を発生させる気泡発生部と、前記乾燥用吐出口と前記気泡発生部との間で風路を切り替える風路切替部と、を備え、前記風路切替部の前記乾燥用吐出口への封止可能圧力は、前記送風機の昇圧力よりも高いことを特徴とする。
本発明によれば、泡を安定して効率よく供給することが可能な洗濯機を提供できる。
本実施形態に係る洗濯機を示す外観斜視図である。 本実施形態に係る洗濯機の内部を示す斜視図である。 本実施形態の洗濯機の内部を示す概略構成図である。 ヒートポンプユニットの構成図である。 洗濯機の内部構造を示す斜視図である。 洗濯機の内部構造を示す背面図である。 ダンパ装置を示す斜視図である。 気泡発生装置を示す模式図である。 送風ファンの圧力と風量の関係を示すグラフである。 送風ファンの羽根車を示す斜視図である。 羽根車の平面部である。 図11のXI-XI線断面図である。 吐出ダクトにダンパ装置を取り付けた状態を示す斜視図である。 ダンパ装置が開いている状態の断面図である。 ダンパ装置が閉じている状態の断面図である。 吐出ノズルを示す斜視図である。 吐出ノズルの変形例を示す斜視図である。 吐出ノズルの他の変形例を示す斜視図である。 吐出ノズルの配置を示す斜視図である。 比較例としての吐出ノズルを使用した場合の模式図である。 本実施形態の吐出ノズルを使用した場合の模式図である。 本実施形態の洗濯機の洗濯動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例もその範囲に含むものである。また、以下では、図1及び図2に示す方向を基準にして説明する。
図1は、本実施形態に係る洗濯機を示す外観斜視図である。
図1に示すように、洗濯機100は、ドラム式の洗濯乾燥機であり、合成樹脂製のベース1hの上部に、主に鋼板で形成された左右側と背側に設けられる側板1a及び補強材1b(図2参照)などを組み合わせて骨格を構成し、さらにその上に樹脂成形品で作られた前面カバー1c、下部前面カバー1f、上面カバー1eを取り付けることで筐体1を構成している。また、前面カバー1cには、洗濯物を出し入れする際に開閉されるドア9が設けられている。
図2は、本実施形態に係る洗濯機の内部を示す斜視図である。なお、図2では、前面カバー1c、下部前面カバー1f、給水ユニット70、洗剤ケースなどを取り外した状態を示している。
図2に示すように、筐体1の内部には、ほぼ中央部に外槽2を備えている。この外槽2は、有底円筒状に形成されている。また、外槽2は、外槽本体2aの前面開口2a1に槽カバー2bが取り付けられて構成されている。槽カバー2bは、後側が外槽本体2aの前面開口2a1と接続され、前側に洗濯物が出し入れされる円形の開口部2b1が形成されている。
また、外槽2の内側には、回転可能に支持されたドラム3(図3参照)が設けられている。ドラム3は、有底円筒状に形成され、前側に開口が位置するように配置されている。また、ドラム3の回転軸は、前側が後側よりも高くなるように傾斜している。なお、ドラム3の回転軸は、略水平となるように構成されていてもよい。
ドラム3の側壁である円筒部の内壁には、洗濯物を持ち上げる複数個のリフタ3a(図8参照)が設けられている。また、ドラム3は、円筒部に遠心脱水および通風用の多数の貫通孔3b(図19参照)を有している。
ドア9は、ドア枠9b(図1参照)にドアガラス9a(図1参照)を固定したものであり、ヒンジ9c(図1参照)によって筐体1に取り付けられている。ドラム3の開口の外周には、脱水時の洗濯物のアンバランスによる振動を低減するための、流体バランサ(不図示)が設けられている。
槽カバー2bには、弾性体からなるゴム製のベローズ10が取り付けられている。このベローズ10は、奥側(後側)の開口縁部が開口部2b1に取り付けられ、手前側の開口縁部がドア枠9b(図1参照)の裏側の筐体1に取り付けられている。ドア9を閉じることで、ドア9がベローズ10に密着し、外槽2内とドア9との水密性を維持する役割をしている。これにより、洗い、すすぎ及び脱水時の水漏れの防止が図られている。
図3は、本実施形態の洗濯機の内部を示す概略構成図である。
図3に示すように、筐体1内には、ドラム3内の洗濯物に気流を導く送風ダクト20が設けられている。この送風ダクト20には、送風ファン30とヒートポンプユニット40が設けられている。ヒートポンプユニット40の下流側には送風ファン30が位置している。また、送風ダクト20は、外槽2の背部とヒートポンプユニット40とを接続する吸込ダクト21と、外槽2と送風ファン30とを接続する吐出ダクト22と、を備えている。吸込ダクト21は、外槽2とヒートポンプユニット40とを接続する風路を有している。吐出ダクト22は、送風ファン30と乾燥用吐出口25と接続する風路を有している。また、外槽2と吸込ダクト21との間には、乾燥用フィルタ6a,6bが設けられている。
ヒートポンプユニット40は、乾燥運転時に、洗濯物を通過して外槽2から排出された高温、高湿の空気を除湿、加熱して高温、低湿にするものであり、除湿、加熱された温風(乾燥風)は、送風ファン30によって吐出ダクト22を通り、外槽2の上部に設けられた乾燥用吐出口25からドラム3内の洗濯物に吹き付けられる。洗濯物に吹き付けられた温風は、高温高湿の空気となって、吸込ダクト21を通って、ヒートポンプユニット40に戻る。なお、ヒートポンプユニット40に替えて水冷除湿機構を用いて、高温高湿の空気を冷却除湿してもよい。
また、洗濯機100は、外槽2内に給水する給水ユニット70(給水手段)、外槽2内の水位を検出する水位センサ71、給水ユニット70、送風ファン30などを制御する制御装置90(制御部)を備えている。
給水ユニット70は、給水電磁弁を含む複数の電磁弁を備え、第1の電磁弁を開くことにより給水管を介して洗剤ケースの粉末洗剤投入室および液体洗剤投入室に給水し、第2の電磁弁を開くことにより給水管を介して柔軟仕上剤投入室に給水し、第3の電磁弁を開くことにより給水管を介して外槽2の給水口2c(図2参照)に直接給水する。
水位センサ71は、外槽2の後部端面の最下部にはエアトラップ(不図示)が設けられ、チューブ(不図示)を介してセンサ部(不図示)と接続することで、外槽2内の水位を検出する。水位センサ71によって検出された信号は、制御装置90に出力される。
外槽2の鉛直直下の内底部には、窪み部2dが設けられている。この窪み部2dは、略凹状かつドラム3の軸方向に延在するように設けられている。窪み部2dの底面2d1には、排水口2d2が設けられている。
また、外槽2の下方には、循環ポンプ11が設けられている。この循環ポンプ11は、外槽2内の洗濯水を排水口2d2からホース11aを通して吸い込み、ホース11bを通して外槽2の上部までくみ上げて、ドラム3内の洗濯物に散布する機能を有し、筐体1のベース1h(図1参照)側に固定されている。洗濯水は、外槽2の窪み部2dの排水口2d2から、糸屑フィルタ13(図2参照)を通して循環ポンプ11の吸込口側に入り、循環ポンプ11で昇圧されたのち、散水ノズル(不図示)からドラム3内に向けて散水される。また、窪み部2dの排水口2d2は、糸屑フィルタ13(図2参照)と排水弁12を介して、排水ホース12aに通じており、窪み部2d内の水を機外に排出できるようになっている。
制御装置90は、図示は省略するが、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、各種インタフェース等の電子回路を含んで構成されている。そして、ROMに記憶されたプログラムを読み出してRAMに展開し、CPUが各種処理を実行するようになっている。また、制御装置90は、給水ユニット70およびダンパ装置50を制御するとともに、水位センサ71によって検知された検出値を取得する。
図4は、ヒートポンプユニットの構成図である。
図4に示すように、ヒートポンプユニット40は、圧縮機41と、空気への放熱用熱交換器(凝縮器42)、減圧装置43(膨張弁等)と、空気の除湿用熱交換器(蒸発器44)とを備え、これらの機器を冷媒配管45により順次接続してなる冷媒回路46を、樹脂製のケーシング47内に収納したものである。冷媒は図中Fで示した矢印の方向に、圧縮機41、凝縮器42、減圧装置43、蒸発器44の順に流れ、再び圧縮機41に戻る。
圧縮機41から吐出された高温高圧のガス冷媒は、凝縮器42へ流入し、循環空気に放熱することにより凝縮して液化する。液化した冷媒は、所定の開度に調整された膨張弁(減圧装置43)により減圧され、低温低圧の気液二相状態となり、蒸発器44へ流入する。蒸発器44に流入した冷媒は、循環空気から吸熱することにより蒸発して気化する。気化した冷媒は、圧縮機41に吸入され、圧縮機41により再び圧縮され高温高圧のガス冷媒となる。冷媒回路46内には冷媒が封入され、冷媒として例えば、HFC単一冷媒、HFC混合冷媒、HFO‐1234yf、HFO‐1234ze、自然冷媒(例えばCO2冷媒)等を用いることができる。
図5は、洗濯機の内部構造を示す斜視図である。なお、図5に示す破線矢印は、空気の流れを示している。
図5に示すように、ヒートポンプユニット40は、外槽2の下部、筐体1の後方のベース1h(図2参照)上に固定されている。また、ヒートポンプユニット40において除湿及び加熱された循環空気は、送風ファン30を通り、吐出ダクト22を外槽2の下部から上部に向けて通り、外槽2(槽カバー2b)の上部に設けられた乾燥用吐出口25からドラム3(図3参照)内の洗濯物に吹き付けられる。
送風ファン30は、外槽2よりも下側に位置し、ファンケース31、羽根車32(図8参照)、羽根車32を回転駆動させる駆動用モータ33などを備えて構成されている。ファンケース31の一面側には、駆動用モータ33が取り付けられる。また、ファンケース31の内部には渦巻状のスクロール流路31aが形成されている。送風ファン30は、羽根車32(図8参照)から排出された空気の流れを減速しながら静圧として回収する働きを有している。
吐出ダクト22は、外槽2の背面側を上下方向に延びる後側ダクト22aと、外槽2の上部を前後方向に延びる上側ダクト22bと、を有している。また、上側ダクト22bには、後記する吐出ノズル82(発泡用吐出口)に風路を切り替えるためのダンパ装置50が設けられている。また、上側ダクト22bと外槽2とは、振動吸収用の蛇腹管26を介して接続されている。
図6は、洗濯機の内部構造を示す背面図である。なお、図6では、空気の流れを破線矢印で示している。
図6に示すように、吸込ダクト21は、外槽2の背面上部から下方に向けて湾曲して延びる風路21aと、鉛直方向の下方に向けて直線状に延びる風路21bと、を有している。風路21bは、蛇腹管27を介してヒートポンプユニット40と接続されている。
吐出ダクト22の後側ダクト22aには、吐出ダクト22を筐体1の背面側の側板1a(図2参照)にねじ固定するための固定部22cが複数形成されている。これら固定部22cは、後側ダクト22aの上部(外槽2の回転中心よりも上側)に位置している。
図7は、ダンパ装置を示す斜視図である。
図7に示すように、ダンパ装置50は、吐出ダクト22と一体に構成され、一部品として取り付け可能になっている。また、ダンパ装置50は、ダンパ固定ピース51を介して吐出ダクト22に取り付けられている。
また、ダンパ装置50は、上側ダクト22bの後側に位置している。このようにダンパ装置50は、外槽2の上部に配置されている。なお、外槽2の上部とは、必ずしも外槽2の上方である必要はなく、ダンパ装置50に水がかからない高さ位置であればよい。ここでの水とは、洗濯運転時であれば洗濯に使用される水、乾燥運転時であれば高温高湿の水である。
また、上側ダクト22bには、ダンパ装置50よりも前側に、吐出ダクト22を補強材1b(図2参照)に固定するための固定部22dが形成されている。つまり、上側ダクト22bは、筐体1の補強材1bにネジ留めされている。
また、上側ダクト22bの端部には、蛇腹管26(図5参照)と接続される接続口22eが形成されている。また、後側ダクト22aの端部には、送風ファン30の出口と接続される接続口22fが形成されている。
図8は、気泡発生装置を示す模式図である。図9は、送風ファンの圧力と風量の関係を示すグラフである。なお、図8において、白抜き矢印は、気泡を発生させる場合の空気の流れを示している。
図8に示すように、気泡発生装置80は、外槽2の下部に空気を送り込んで気泡を発生させる装置であり、吐出ダクト22から分岐して設けられる送風管81と、送風管81と接続され、外槽2の下部に設けられる吐出ノズル82と、を備えて構成されている。外槽2に貯められた洗剤水の水面より低い位置から送風し、発泡させながらドラム3を回転させ、ドラム3内の衣類を洗濯する。このような気泡発生装置80を設けて気泡を発生させることで、ドラム3内の洗濯物に対して洗浄力を高くすることができる。また、衣類乾燥時は、ダンパ装置50を乾燥用吐出口25に風路を切り替え、ドラム3内に送風する。
また、送風管81の上流側の端部は、吐出ダクト22のダンパ装置50と送風ファン30との間に接続される。また、送風管81の下流側の端部は、外槽2の下部に設けられた窪み部2dに貫通して接続されている。
このように構成された気泡発生装置80では、ダンパ装置50が閉じられることで、送風ファン30によって昇圧された空気が吐出ダクト22から送風管81を通り、吐出ノズル82から、外槽2の底部に溜められた洗剤水W(洗濯水)に空気が送り込まれる。洗剤水内の空気は、洗剤液の膜によって形成された気泡83となって、洗剤水に浸かった洗濯物に接触する。
また、乾燥工程時には、ダンパ装置50が開いて、送風ファン30から吐出された空気は、後側ダクト22aおよび上側ダクト22bを通って、乾燥用吐出口25からドラム3内の洗濯物に高温低湿の空気が吹き付けられる。
ところで、気泡発生装置80において吐出ノズル82から洗剤液に気泡を発生させるには、所定の圧力条件が必要になる。つまり、吐出ノズル82からの圧力が弱すぎると、気泡を発生させることができなくなる。そこで、本実施形態では、送風ファン30の空気吸込側の圧力をP0とし、送風ファン30の空気吐出側の圧力をP1とし、ダンパ装置50の空気上流側をP2とし、ドラム3内の圧力をP3とし、大気圧をPenvとしたときに、ダンパ封止可能圧力を送風ファン30の昇圧力よりも高くする。なお、送風ファン30の昇圧力は、送風ファン30の空気吸込側の圧力と空気吐出側の圧力との差圧であり、P1-P0によって表すことができる。差圧P1-P0は、図9に示すファン特性での風量ゼロにおけるファン発生静圧からも把握できる。ダンパ封止可能圧力は、送風ファン30によって昇圧し、ダンパ装置50のフラップ53a(開閉部材)が動き出す時の圧力(P2-Penv)によって表すことができる。ここで、ダンパ装置50の空気上流側圧力P2から大気圧Penvを引いているのは、送風ファン30の昇圧力(P1-P0)を差圧で定義しているので、これと次元を合わせるためである。また、フラップ53aが動き出す圧力とは、送風ファン30の回転数を高めて昇圧したとしてもP2が下がり始める変曲点、あるいは、空気漏れによりフラップ53aの端部が振動して異音が発生する圧力、あるいは、フラップ53aが目視で確認できる角度(5°)以上に回転駆動する圧力とし、吐出ノズル82から気泡を発生させる際に支障のないフラップ53aの微小動作や空気漏れは含まないものとする。これにより、ダンパ装置50の空気上流側の圧力P2を高めることができるため、送風ファン30の昇圧力をドラム3内での気泡発生の動力として使うことができ、気泡を増やすことができる。
また、気泡発生装置80において吐出ノズル82から気泡を発生させるのに必要な圧力条件として、送風ファン30の昇圧力(P1-P0)を、気泡を発生させるのに必要な圧力よりも高くすることも、本実施形態に含まれる。このように高くすることで、吐出ノズル82から気泡を確実に発生することができる。なお、気泡を発生させるのに必要な圧力は、送風管81の圧力損失、吐出ノズル82の圧力損失、洗濯運転時の水位分のヘッド差(図8参照)、風路の急縮流(例えば、吐出ダクト22と送風管81との接続部分であり、風路の断面が急に小さくなる部分)による圧力損失、風路の曲がりによる圧力損失、をすべて加算した圧力損失分を超える圧力にする必要がある。具体的には、気泡を発生させる発泡開始時の最大圧力差(P2-P3)を測定することで求めることができる。
このように、本実施形態では、圧力を出し易い送風機であることが好ましく、送風ファン30として遠心式のものを適用した。また、さらに高い圧力差(昇圧)を得るために、図10ないし図12に示す羽根車を備えた送風ファン30を適用した。
図10は、送風ファンの羽根車を示す斜視図、図11は、羽根車の平面部、図12は、図11のXI-XI線断面図である。なお、羽根車を収容するファンケース31(図5参照)については公知の形状のものを適用できる。
図10および図11に示すように、羽根車32は、シュラウド板32aと、ハブ板32bと、シュラウド板32aとハブ板32bとでかしめ加工により挟持される複数枚の羽根32cとを備えて構成されている。
シュラウド板32aは、円形の金属板によって形成されている。また、シュラウド板32aは、径方向の中央部に、空気を吸込む円筒状の吸込開口32a1が形成されている。吸込開口32a1は、ハブ板32bと軸方向の反対側の外方に突出して形成されている。また、シュラウド板32aは、吸込開口32a1の周囲に、各羽根32cに形成された爪32c1と嵌合する貫通孔(不図示)が形成されている。
ハブ板32bは、円形の金属板によって形成されるとともに、径方向の中央部に、回転軸(不図示)が固定される孔32b1が形成されている。また、ハブ板32bは、シュラウド板32aと同様に、各羽根32cに形成された爪(不図示)と嵌合する貫通孔(不図示)が形成されている。
羽根32cは、内径側から外径側に向けて回転方向とは反対方向に後退するように湾曲して形成されている。
このように構成された羽根車32を備えた送風ファン30(図5参照)は、遠心型のものであり、風量よりも圧力上昇性能が高い高圧タイプの送風機である。ちなみに、プロペラファンなどの軸流型は、風量が多く、圧力上昇性能が低いものである。本実施形態では、羽根車32が高速回転することにより、ファンケース31(図5参照)の吸気口(不図示)から回転軸芯線方向に空気を吸引して、シュラウド板32aとハブ板32bとの間の羽根32c間を通って外周方向に吐き出すようになっている。
図12に示すように、吸込開口32a1の口径R1(吸込口径)は、羽根車32の外径R2の2分の1以下(半分以下)に設定されている。このように、外径R2に対して口径R1が比較的小さい羽根車32を使用することで、圧力を高め易くなる。
このように構成された洗濯機100は、外槽2と、外槽2に内包され回転可能なドラム3と、ドラム3を駆動させるモータM(駆動部)と、ドラム3内に風を送る送風ファン30(送風機)と、外槽2と送風ファン30との間で風を循環可能に接続する吐出ダクト22(ダクト)と、ドラム3内に乾燥風を吐出する乾燥用吐出口25と、外槽2の下部に空気を供給して気泡を発生させる吐出ノズル82(気泡発生部)と、乾燥用吐出口25と吐出ノズル82との間で風路を切り替えるダンパ装置50(風路切替部)と、を備える。ダンパ装置50の乾燥用吐出口25への封止可能圧力を、送風ファン30の昇圧力(P1-P0)よりも高くする。これによれば、送風ファン30を駆動した際に、ダンパ装置50が加圧に耐えられずに開いてしまい、吐出ノズル82に空気を供給できなくなるリスクを回避でき、ドラム3内に気泡を安定して供給することが可能になる。
また、洗濯機100において、送風ファン30の昇圧力(P1-P0)を、泡を発泡させるのに必要な圧力よりも高くすることも本実施形態に含まれる。これによれば、ダンパ装置50のフラップによって吐出ダクト22が封止されている場合、ドラム3内に気泡を安定して供給することが可能になる。
また、洗濯機100において、ダンパ装置50の乾燥用吐出口25への封止可能圧力を送風ファン30の昇圧力(P1-P0)よりも高く、かつ、送風ファン30の昇圧力(P1-P0)を気泡を発生させるのに必要な圧力よりも高くすることも本実施形態に含まれる。これによれば、ドラム3内に気泡をより安定して供給することが可能になる。
図13は、吐出ダクトにダンパ装置を取り付けた状態を示す斜視図である。
図13に示すように、ダンパ装置50は、乾燥用吐出口25(図5参照)と吐出ノズル82(図8参照)とに風路を切り替えるものであり、吐出ダクト22を開閉するフラップ53a(開閉部材)、このフラップ53aを駆動するモータ53b(駆動源)、モータ53bの駆動力をフラップ53aに伝達する軸部53c、フラップ53aを閉方向に付勢する付勢部材53dを備えて構成されている。また、吐出ダクト22には、矩形状の開口22sが貫通して形成されている。この開口22sには、付勢部材53dが挿通されている。このように、本実施形態では、フラップ53aが吐出ダクト22の内側に位置し、駆動部であるモータ53bおよび軸部53cが吐出ダクト22の外側に位置している。
図14は、ダンパ装置が開いている状態の断面図である。図15は、ダンパ装置が閉じている状態の断面図である。なお、図14および図15では、送風管81(図8参照)が接続される継手部52を二点鎖線で図示している。
図14に示すように、フラップ53aは、矩形状に形成され、上流側の風の流れ方向に直交する一辺53a1を支点として動作するように構成されている。また、フラップ53aは、下流側の風の流れ方向に直交する他辺53a2が上下方向に動作するように構成されている。また、吐出ダクト22内には、フラップ53aの他辺53a2が当接する段差状の当接部22tと、フラップ53aの左右両側の縁が当接する段差状の当接部22uとが形成されている。
軸部53cは、モータ53bの出力軸と付勢部材53dの一端とを連結するカム部材であり、モータ53bの回転動作によって付勢部材53dが偏心動作するようになっている。付勢部材53dの他端は、フラップ53aの裏面(上面)と回動自在に連結されている。また、付勢部材53dは、コイルばね53d1(バネ)と、このコイルばね53d1を収容するばねケース53d2とを備えて構成されている。コイルばね53d1は、ばねケース53d2内において圧縮された状態で収容され、フラップ53aを閉じる方向に常に付勢するようになっている。
ダンパ装置50が開いている場合には、フラップ53aがモータ53bの駆動力によって付勢部材53dの弾性力を受けながら反時計回り方向に回動した状態にあり、白抜き矢印方向に乾燥風が流れるようになっている。このとき、フラップ53aの外周縁部によって開口22sの全体が閉じられ、送風ファン30から送風された空気が吐出ダクト22から開口22sを通してダクト外に漏れ出ないようになっている。なお、送風管81が接続される継手部52の流路断面積は、乾燥運転時の吐出ダクト22の流路断面積に比べて非常に小さいので、送風管81に流れ込む風量は少量であり、乾燥運転時に必要な風量が損なわれることはない。
図15に示すように、ダンパ装置50が閉じた場合には、軸部53cがモータ53bの駆動力によって時計回り方向に回動することで、フラップ53aが乾燥用吐出口25(図5参照)への吐出ダクト22の風路を閉じるように動作する。すなわち、フラップ53aの他辺53a2が吐出ダクト22の当接部22tに下流側から当接する。また、フラップ53aの左右の側辺も吐出ダクト22の当接部22u(図14参照)に下流側から当接する。これにより、フラップ53aによって吐出ダクト22の風路全体が隙間なく閉じられる。
このとき、フラップ53aが付勢部材53dによって閉方向に付勢されることで、フラップ53aを閉じる力が増大する。これにより、送風ファン30から供給された空気がフラップ53aの手前で乾燥用吐出口25への風路が遮断され、吐出ノズル82に向かう送風管81に空気が流れる。また、フラップ53aが開いた場合には、付勢部材53dの反力によってフラップ53aを閉じる力がさらに増大するため、吐出ダクト22への空気の漏れを最小に抑えて、吐出ノズル82に向かう送風管81に空気を流すことができる。なお、フラップ53aが閉じることで、開口22sが筐体1内と連通するが、フラップ53aによって吐出ダクト22の風路が閉じられているので、開口22sから空気が漏れ出ることがない。
このように構成された洗濯機100において、ダンパ装置50は、吐出ダクト22を開閉するフラップ53a(開閉部材)と、フラップ53aを駆動させるモータ53b(駆動源)と、フラップ53aを閉じる際に乾燥用吐出口25への風路を封止する方向に付勢する付勢部材53dと、を備える。フラップ53aは、付勢部材53dの付勢力によって吐出ダクト22を封止する。このように付勢部材53dを設けることで、吐出ダクト22とフラップ53aとの間に隙間ができにくくなる。しかも、ダンパ装置50など各部品の寸法誤差を吸収することができる。また、吐出ダクト22を封止する際の平均の封止圧力が上がるとともに、前記した圧力の関係式を満たし易くなる。
また、洗濯機100において、付勢部材53dは、コイルばね52d(バネ)である。これによれば、フラップ53aを安定して押圧し易くなる。なお、バネに替えて、ゴムなどの弾性部材であってもよい。
また、洗濯機100において、送風ファン30は、遠心型である(図10ないし図13参照)。これによれば、圧力を出し易くなり、送風ファン30における昇圧力を高めることができ、ドラム3内に気泡を安定して供給できる。
また、洗濯機100は、筐体1と、筐体1内に配置される外槽2と、外槽2に内包され、回転可能なドラム3と、ドラム3内に風を送る送風ファン30(送風機)と、送風ファン30から送風される空気が流れる吐出ダクト22(ダクト)と、吐出ダクト22と接続され、外槽2内に送風する乾燥用吐出口25と、吐出ダクト22と接続され、外槽2内に設けられる吐出ノズル82(気泡発生部)と、乾燥用吐出口25と吐出ノズル82との間で風路を切り替えるダンパ装置50(風路切替部)と、を備える。このダンパ装置50は、外槽2の上部に配置される。これによれば、ダンパ装置50に水が付着することによるダンパ装置50の故障を回避することができる。
また、洗濯機100は、外槽2に給水する給水ユニット70(給水手段)と、外槽2内の水位を検知する水位センサ71と、水位センサ71の検出値によって給水ユニット70からの給水を制御する制御装置90(制御部)と、を備える。ダンパ装置50(風路切替部)は、制御装置90が制御する最高水位より高い位置に配置される。これによれば、ダンパ装置50に水が付着するのを確実に抑えることができ、ダンパ装置50が故障するのを回避できる。
なお、前記したダンパ装置50の位置を、制御装置90が制御する最高水位より高い位置としたが、ダンパ装置50を外槽2の中心軸よりも高い位置にしてもよく、またオーバーフローを備えた洗濯機の場合であれば、ダンパ装置50をオーバーフローよりも高い位置に配置してもよい。このような構成も、本実施形態に含まれる。
また、洗濯機100において、ダンパ装置50は、吐出ダクト22を開閉するフラップ53aと、フラップ53aを回動可能に支持する軸部53cと、を備える。フラップ53aは吐出ダクト22の内側に配置され、かつ、軸部53cは吐出ダクト22の外側に配置される。これによれば、駆動部分(軸部53c)が吐出ダクト22の外側に配置されるので、ダンパ装置50の故障を回避することができる。
また、洗濯機100において、ダンパ装置50は吐出ダクト22に固定され、吐出ダクトは筐体1に固定される。これによれば、外槽2の振動によるダンパ装置50の故障を回避することができる。
また、洗濯機100は、外槽2内に送る乾燥風を生成するヒートポンプユニット40を備え、外槽2を挟んで、ダンパ装置50が上側、ヒートポンプユニット40が下側に配置されている。これによれば、ダンパ装置50とヒートポンプユニット40の設置効率が高まり、洗濯機100のコンパクト化を図ることができる。
図16は、吐出ノズルを示す斜視図である。
図16に示すように、吐出ノズル82A(気泡発生部)は、筒体82aと、筒体82aを貫通して形成される吐出口82b(発泡用吐出口)が形成されている。筒体82aの内壁82a1は、筒体82aの軸方向から見たときの形状が円形状である。吐出口82bは、複数形成され、送風管81の導入口81aから筒体82aの端面82cに向けて一列に並んで形成されている。これら吐出口82bは、水平方向(二点鎖線参照)を向いて開口するように形成されている。また、吐出口82bは、いずれも同じ高さ位置であり、高さ方向Hの中央に形成されている。なお、吐出口82bの個数は、5個に限定されるものではなく、4個以下であっても、6個以上であってもよい。また、吐出口82bの径は、すべてが同じ径である必要はなく、異なる径であってもよい。また、吐出口82bは、丸形状に限定されるものではなく、長孔、四角、三角など他の形状であってもよい。
また、筒体82aの端面82cには、扇形状(略半円状)の吐出口82dが形成されている。この吐出口82dの円弧部が内壁82a1の下端を含むようにして形成されている。
これにより、送風管81から筒体82aに導入された空気は、白抜き矢印で示すように、各吐出口82bから水平方向に吐出される。また、送風管81から筒体82aに導入された空気は、扇形の吐出口82dから水平方向に吐出される。
図17は、吐出ノズルの変形例を示す斜視図である。
図17に示すように、吐出ノズル82B(気泡発生部)は、筒体82aを貫通して形成される吐出口82e(発泡用吐出口)が形成されている。吐出口82eは、複数形成され、送風管81の導入口81aから筒体82aの端面82cに向けて一列に等間隔に並んで形成されている。これら吐出口82eは、筒体82aの最下面82a2に隣接するように形成されている。なお、最下面82a2に隣接するとは、筒体82aの最下面82a2と吐出口82eの最下面82e1とが高さ方向において一致することを意味している。また、吐出口82eは、前記した吐出ノズル82Aと同様に、水平方向を向いて開口するように形成されている。
なお、図17に示す実施形態では、5つすべての吐出口82eが筒体82aの最下面82a2に隣接するように形成された場合を例に挙げて説明したが、少なくとも一つの吐出口82eが筒体82aの最下面82a2に隣接する構成であればよい。
図18は、吐出ノズルの他の変形例を示す斜視図である。
図18に示すように、吐出ノズル82C(気泡発生部)は、前記した吐出ノズル82Aから吐出口82d(発泡用吐出口)を無くした形状である。吐出ノズル82Cは、導入口81aと対向する端面82cに、吐出口(発泡用吐出口)が形成されていない。ただし、端面82cの近傍には、吐出口82b1が位置している。
ところで、図18の吐出ノズルにおいて、導入口81aに一番近い吐出口82bのみが設けられている場合には、一番近い吐出口82bより下流側は、吹き溜まりとなり、空気を送り込んでも水が抜けにくくなる。そこで、本実施形態では、導入口81aに対向する側に吐出口82b1を形成している。なお、導入口81aに対向する側とは、必ずしも導入口81aに対向する面に形成されている必要はなく、対向する面の近傍であればよい。
図19は、吐出ノズルの配置を示す斜視図である。なお、図19は、吐出ノズル82Dを外槽2の窪み部2dに配置した状態を示している。
図19に示すように、吐出ノズル82D(気泡発生部)は、内壁断面が円形の筒体82fと、筒体82fを貫通して形成される吐出口82g(発泡用吐出口)とを、を備えて構成されている。筒体82fは、ドラム3の軸方向(前後方向)に直交する方向に延びて形成されている。吐出口82bは、複数(本実施形態では5個)形成され、長手方向に等間隔に並んで形成されている。また、吐出口82bは、水平方向かつ前方に開口するようにして形成されている。また、吐出ノズル82Dは、窪み部2dの樹脂成型によって一体に形成されている。これにより、吐出ノズル82Dが外槽2内に安定して保持される。
また、吐出ノズル82Dは、ドラム3の奥側(ドラム3の軸方向の後側)かつドラム3の最下点3s周辺に配置される。つまり、本実施形態の吐出ノズル82Dは、窪み部2dを構成する空間全体に吐出ノズルが配置されるもののではなく、またドラム3の軸方向の全体に吐出ノズルが配置されるものでもない。また、最下点3s周辺とは、最下点3sを含んで窪み部2dの左右方向の一部を意味している。
また、吐出ノズル82Dは、外槽2の背面2eに形成された接続部81b(導入口)と接続されている。また、接続部81bは、筒体82fの長手方向の中央部に接続されている。この接続部81bは、送風管81(図8参照)と連通し、送風管81からの空気が導入される。なお、並び方向(前後方向に直交する方向)の両端に位置する吐出口82bは、接続部81b(導入口)に対向する側に位置するものである。
また、吐出ノズル82Dの吐出口82bの口径R10(吐出口径)は、ドラム3の貫通孔3bの孔径R20以上(脱水孔径以上)である。つまり、吐出口82bが貫通孔3bと同じか貫通孔3bよりも大きく形成されている。ところで、吐出口82bから出た気泡の径が小さ過ぎると、ドラム3の平面に気泡が当たり、ドラム3の貫通孔3bに気泡が入りにくくなる。また、気泡の径が小さ過ぎると、ドラム3の貫通孔3bの無い所に当たる確率が高まり、そこから貫通孔3bを通して抜け出ることが難しくなる。逆に、本実施形態のように、気泡の径が大きいと、気泡が貫通孔3bを覆うように当たる。さらに説明すると、貫通孔3bよりもはるかに大きな径の気泡が生じると、貫通孔3bの何個分かを気泡覆っている状態になり、気泡が貫通孔3bから抜け易くなる。換言すると、ある程度大きい気泡を作ることで、気泡が貫通孔3bを抜ける確率を上げることができる。
このように構成された洗濯機100は、外槽2と、外槽2に内包され回転可能なドラム3と、ドラム3内に風を送る送風ファン30(送風機)と、送風ファン30から送風される空気が流れる吐出ダクト22(ダクト)と、吐出ダクト22と接続され、外槽2内に送風する乾燥用吐出口25と、吐出ダクト22と接続され、外槽2内に設けられる吐出ノズル82(気泡発生部)と、を備える。吐出ノズル82は、水平方向に向けて吐出口82b,82e(発泡用吐出口)を有する(図16、図19参照)。これによれば、吐出口82b,82eから吐出ノズル82内の水を抜き易くなり、吐出ノズル82内の汚れ付着による洗浄性能低下や異臭発生を無くすことができる。
また、洗濯機100において、吐出口82e(発泡用吐出口)を複数備え、吐出口82eの少なくとも一つは、吐出ノズル82B(気泡発生部)の最下面82a2に隣接する(図17参照)。これによれば、吐出ノズル82内の残水が排出し易くなる。
また、洗濯機100において、吐出ノズル82は、空気が導入される導入口81a(入口)を有し、吐出口82b,82eは、導入口81aと対向する側に形成されている。これによれば、風路の下流に孔が形成されることで、吐出ノズル82内に水が残り難くなる。
また、洗濯機100において、吐出ノズル82(気泡発生部)は、内壁が円形状の筒体である。これによれば、内壁の最下面の面積が最小になり、吐出ノズル82から水が出し易くなる。
図20は、比較例としての吐出ノズルを使用した場合の模式図、図21は、本実施形態の吐出ノズルを使用した場合の模式図である。
ところで、図20に示す吐出ノズル200(太線参照)は、ドラム3の外周面と平行になるように設けられている。このような吐出ノズル200では、ドラム3の下部と外槽2との間が狭くなる。このように、ドラム3の下部と外槽2との間の空間が狭くなると、ドラム3の外側に存在する気泡を保持するスペースが少なくなる。その結果、脱水運転時にドラム3が回転することで、ドラム3の外壁面とドラム3の外壁面の近傍の気泡同士が接触し易くなり、過剰発泡を引き起こすリスクが増加する。
そこで、洗濯機100では、図21に示すように、外槽2と、外槽2に内包され、回転可能なドラム3と、ドラム3内に風を送る送風ファン30と、送風ファン30から送風される空気が流れる吐出ダクト22と、吐出ダクト22と接続され、外槽2内に送風する乾燥用吐出口25と、吐出ダクト22と接続され、外槽2内に設けられる吐出ノズル82Dと、を備える。吐出ノズル82Dは、少なくともドラム3の奥側かつドラム3の最下点3s周辺に位置する(図19参照)。これによれば、吐出ノズル82Dを小型にできるので、ドラム3の下部と外槽2との間の空間を広く確保でき(図21参照)、気泡とドラム3とが接触しづらくなり、気泡の異常発生を抑制する(過剰発泡のリスク増加を回避する)ことが可能になる。
また、ドラム3の回転軸が前側が後側よりも高くなるように傾斜している洗濯機100の場合、外槽2の奥側(後方)に吐出ノズル82Dを配置することで、貫通孔3bからドラム3内へ通過できなかった気泡の一部が浮力によってドラム3の傾斜に沿って移動するため、より前方(衣類投入口側)に配置された貫通孔3bから気泡がドラム3内に通過するので、気泡を無駄にすることなく効率的にドラム3内に泡沫を生成できる。
また、洗濯機100において、吐出ノズル82Dの吐出口82bの口径(吐出口径)R10は、ドラム3の貫通孔3bの孔径(脱水孔径)R20以上である(図19参照)。これによれば、気泡が貫通孔3bを通過する確率が高くなり、効率的にドラム3内に泡沫を生成できる。
また、洗濯機100において、外槽2の背面2eには、吐出ダクト22を介して吐出ノズル82Dと接続される接続部81bが形成されている(図19参照)。これによれば、吐出ノズル82Dを外槽2の後側(奥側)に設け易くなる。
図22は、本実施形態の洗濯機の洗濯動作を示すフローチャートである。
図22に示すように、制御装置90は、ステップS10において、布量センシングを実行する。この布量センシングは、洗濯機100に投入された洗濯物の重量(布量)を検出する工程である。具体的には、ドラム駆動用のモータMを駆動してドラム3を回転させて、モータMの回転速度とモータ電流値に基づいて算出する。例えば、洗濯物の重量が増加することによりドラム3を回転させるための負荷が大きくなり、モータMに流れるモータ電流が多く必要になることから、モータMのモータ電流と回転速度により洗濯物の重量を算出することができる。
ステップS20において、制御装置90は、給水1工程(第一の給水)を実行する。すなわち、制御装置90は、給水ユニット70の給水電磁弁(不図示)を開いて、外槽2内への給水を開始して、外槽2内の水位を上昇させるとともに、モータMを駆動してドラム3を所定の回転速度で正逆方向に回転させ、洗濯物の入れ替えを行う。また、制御装置90は、循環ポンプ11を所定の回転速度になるように制御して、外槽2から吸い込んだ洗剤液を外槽2の上部に設けられた吐出口(不図示)からシャワー状に散布し、洗剤液を衣類に浸み込ませる。そして、制御装置90は、水位センサ71によって所定水位に到達したと判定した場合、給水ユニット70の給水電磁弁を閉じて、給水を停止する。このように、給水1工程では、給水を開始して、水と衣類が触れたら直ちに含水するものではなく、一定の時間差が生じて含水する。
ステップS30において、制御装置90は、高濃度洗浄工程を実行する。すなわち、制御装置90は、モータMを制御して、ドラム3を所定の回転速度で正逆方向に回転させ、衣類の入れ替えを行う。また、制御装置90は、循環ポンプ11を所定の回転速度になるように制御して、外槽2から吸い込んだ洗剤液を外槽2の上部に設けられた吐出口(不図示)からシャワー状に散布し、洗剤液を衣類に浸み込ませる。そして、制御装置90は、高濃度洗浄工程を所定時間が経過するまで実行する。このように、高濃度清浄工程は、水が衣類に浸み込むのを待つ工程(含水までの時間差を補う工程)でもある。
ステップS40において、制御装置90は、給水2工程(第二の給水)を実行する。すなわち、制御装置90は、給水ユニット70の給水電磁弁(不図示)を開弁して外槽2に給水を開始する。そして、制御装置90は、水位センサ71によって所定水位に到達したと判定した場合、給水ユニット70の給水電磁弁を閉じて、給水を停止する。この給水2工程では、衣類の状況によっては水位が下がっている場合もある。このように、給水2工程を実行することで、給水1工程において求めている水位に到達しているかを確認するとともに、求めている水位に到達していなかった場合には求めている水位まで給水する。なお、給水2工程では、ドラム3を回転させながら給水を実行してもよい。
ステップS50において、制御装置90は、泡沫洗浄工程を実行する。すなわち、制御装置90は、ダンパ装置50を制御してフラップ53aを動作させて、乾燥用吐出口25側への吐出ダクト22の開口面積を閉塞する(または、開口面積を小さくする)。そして、制御装置90は、送風ファン30を制御して、外槽2内の送風を開始する。このとき、乾燥用吐出口25への吐出ダクト22の開口面積がダンパ装置50のフラップ53aによって狭くなっているので、吐出口82b,82e側の流路(送風管81)に高圧状態で送風される。これにより、外槽2内の洗剤液は、送風ファン30によって送られた空気によって泡沫(気泡)を形成する。また、ドラム3を正逆方向に回転させることで衣類表面に泡を付着させながら洗浄する。
このように、ドラム3内の洗濯物に対して、気泡(泡沫)を発生させることで、洗浄力を高めることができる。これは、泡同士が密着した界面(プラトー境界)は洗剤濃度が高く、泡が破裂することで洗濯物に高濃度の洗剤液を与えるとともに、破泡時(泡が破裂するときの)の衝撃によって機械力が洗濯物に作用して、洗浄効果を高めることができる。また、泡による潤滑作用によって衣類同士の摩擦による布痛みを抑制することができる。
ステップS60において、制御装置90は、すすぎ工程を実行する。すなわち、制御装置90は、排水弁12を開いて外槽2内の水を排出し、外槽2内の水位が水位センサ71によって所定水位を下回ったことが検知されると、排水弁12を開いたままドラム3を高速回転させ、衣類に含まれる洗濯水を脱水する。そして、制御装置90は、所定時間が経過したことを判断すると、脱水を終了し、排水弁12を閉じて、給水ユニット70の給水電磁弁を開いて外槽2に給水する。そして、制御装置90は、水位センサ71によって所定水位まで給水されたことを検知すると、給水を停止し、モータMを制御してドラム3を正逆方向に回転させ、衣類の入れ替えを行いながらすすぎを実行する。
ステップS70において、制御装置90は、脱水工程を実行する。すなわち、制御装置90は、排水弁12を開いて外槽2内の水を排出し、外槽2の水位が水位センサ71によって所定水位を下回ったことが検知されると、排水弁12を開いたままドラム3を高速回転させ、衣類に含まれる洗濯水を脱水する。そして、制御装置90は、所定時間が経過したことを判断すると、脱水を終了する。
このように構成された洗濯機100は、外槽2と、外槽2に内包され、回転可能なドラム3と、外槽2内に給水する給水ユニット70(給水手段)と、ドラム3内に送風する送風ファン30(送風機)と、送風ファン30から送風される空気が流れる吐出ダクト22と、吐出ダクト22と接続され、外槽2内に送風する乾燥用吐出口25と、吐出ダクト22と接続され、外槽2内に設けられる吐出ノズル82と、乾燥用吐出口25への送風量を制御するダンパ装置50(風量調整部)と、給水ユニット70及びダンパ装置50を制御する制御装置90(制御部)と、を備える。給水ユニット70によって外槽2に給水する第一の給水工程(ステップS20)と第二の給水工程(ステップS40)を有する。制御装置90は、第一の給水工程を実行した後に第二の給水工程を実行するとともに、第二の給水工程後に泡沫洗浄工程(ステップS50)を実行する(吐出ノズル82から気泡を発生させる)。これによれば、衣類が充分に含水した状態で(十分に水位がある状態で)発泡させることができ、効率的に衣類の汚れを落とし易い状況を作ることができる。その結果、発泡による洗浄効果を高めることができる。
また、洗濯機100において、制御装置90は、第二の給水工程(ステップS40)後にダンパ装置50(風路切替部)を切り替える。これによれば、衣類が充分に含水した状態で泡を発生させることができ、発泡による洗浄効果を高めることができる。
1 筐体
2 外槽
2a 外槽本体
2b 槽カバー
3 ドラム
3b 貫通孔
3s 最下点
21 吸込ダクト
22 吐出ダクト(ダクト)
22a 後側ダクト
22b 上側ダクト
22s 開口
25 乾燥用吐出口
30 送風ファン(送風機)
32 羽根車
40 ヒートポンプユニット
50 ダンパ装置(風路切替部)
53a フラップ(開閉部材)
53b モータ(駆動源)
53c 軸部
53d 付勢部材
53d1 コイルばね(バネ)
70 給水ユニット(給水手段)
71 水位センサ
80 気泡発生装置
81 送風管
81a 導入口
81b 接続部
82,82A,82B,82C,82D 吐出ノズル(気泡発生部)
82a 筒体
82a1 内壁
82a2 最下面
82b,82e 吐出口(発泡用吐出口)
90 制御装置(制御部)
100 洗濯機
M モータ(駆動部)
R1 口径(吸込口径)
R2 外径
R10 口径(吐出口径)
R20 孔径(脱水孔径)
S20 給水1工程(第一の給水工程)
S40 給水2工程(第二の給水工程)
S50 泡沫洗浄工程(気泡発生部から気泡を発生させる)

Claims (7)

  1. 外槽と、
    前記外槽に内包され回転可能なドラムと、
    前記ドラムを駆動させる駆動部と、
    前記ドラム内に風を送る送風機と、
    前記外槽と前記送風機との間で風を循環可能に接続するダクトと、
    前記ドラム内に乾燥風を吐出する乾燥用吐出口と、
    前記外槽の下部に空気を供給して気泡を発生させる気泡発生部と、
    前記乾燥用吐出口と前記気泡発生部との間で風路を切り替える風路切替部と、を備え、
    前記風路切替部の前記乾燥用吐出口への封止可能圧力は、前記送風機の昇圧力よりも高いことを特徴とする洗濯機。
  2. 外槽と、
    前記外槽に内包され回転可能なドラムと、
    前記ドラムを駆動させる駆動部と、
    前記ドラム内に風を送る送風機と、
    前記外槽と前記送風機との間で風を循環可能に接続するダクトと、
    前記ドラム内に乾燥風を吐出する乾燥用吐出口と、
    前記外槽の下部に空気を供給して気泡を発生させる気泡発生部と、
    前記乾燥用吐出口と前記気泡発生部との間で風路を切り替える風路切替部と、を備え、
    前記送風機の昇圧力は、気泡を発生させるのに必要な圧力よりも高いことを特徴とする洗濯機。
  3. 外槽と、
    前記外槽に内包され回転可能なドラムと、
    前記ドラムを駆動させる駆動部と、
    前記ドラム内に風を送る送風機と、
    前記外槽と前記送風機との間で風を循環可能に接続するダクトと、
    前記ドラム内に乾燥風を吐出する乾燥用吐出口と、
    前記外槽の下部に空気を供給して気泡を発生させる気泡発生部と、
    前記乾燥用吐出口と前記気泡発生部との間で風路を切り替える風路切替部と、を備え、
    前記風路切替部の前記乾燥用吐出口への封止可能圧力は、前記送風機の昇圧力よりも高く、かつ、前記送風機の昇圧力は、気泡を発生させるのに必要な圧力よりも高いことを特徴とする洗濯機。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の洗濯機において、
    前記風路切替部は、前記ダクトを開閉する開閉部材と、前記開閉部材を駆動させる駆動源と、前記開閉部材を閉じる際に前記乾燥用吐出口への風路を閉じる方向に付勢する付勢部材と、を備え
    前記開閉部材は、前記付勢部材の付勢力によって前記ダクトを封止することを特徴とする洗濯機。
  5. 請求項4に記載の洗濯機において、
    前記付勢部材は、バネであることを特徴とする洗濯機。
  6. 請求項2または請求項3に記載の洗濯機において、
    前記送風機は、遠心型であることを特徴とする洗濯機。
  7. 請求項6に記載の洗濯機において、
    前記送風機は、羽根車の吸込口径が、前記羽根車の外径の半分以下であることを特徴とする洗濯機。
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