JP2024035785A - ゾニサミド含有口腔内崩壊錠及びその製造方法 - Google Patents

ゾニサミド含有口腔内崩壊錠及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】十分な苦みマスキング、かつ製造効率をも向上させたゾニサミド含有口腔内崩壊錠及びその製造方法を提供する。【解決手段】本発明の一実施形態によると、ゾニサミドおよびスクラロースを含む混合物を造粒してゾニサミド含有造粒末を製造し、ゾニサミド含有造粒末と、後添部と、を混合して打錠する、ことを含むゾニサミド含有口腔内崩壊錠の製造方法が提供される。スクラロースは粉末で加えても、溶液の状態で加えてもよい。【選択図】図1

Description

本発明は、ゾニサミド含有口腔内崩壊錠及びその製造方法に関する。
ゾニサミド(1,2-Benzisoxazol-3-ylmethanesulfonamide)は、ベンズイソキサゾール系化合物の神経作用薬であり、部分てんかん及び全般てんかんの各発作型、これらの混合発作型、及びパーキンソン病に対して効果が認められている。作用機序についてはまだ完全に解明されてはいないが、抗てんかん薬としては、発作活動の伝播過程の遮断、てんかん原性焦点の抑制等が示唆されている。
しかしながら、ゾニサミドは苦みを有することが知られており、口腔内崩壊錠にするため、主薬を胃又は腸内で吸収し易くする技術とともに、ゾニサミドの苦味をマスキングする技術の開発が行われている。例えば、特許文献1には、水不溶性ポリマー(エチルセルロースなど)を担体として用いることで、ゾニサミド等の苦味をマスキングする速崩壊錠が開示されている。具体的には、(a-1)不快な呈味(例えば、苦味)を有する粉末状薬物、(a-2)流動化剤又は凝集抑制剤、及び(a-3)前記薬物と流動化剤との混合物を造粒又は被覆するための担体とを含み、流動層造粒された第1の顆粒(A)と、(b-1)糖、糖アルコール及びアミノ酸から選択された少なくとも一種の粒状ベース成分、(b-2)崩壊剤、及び(b-3)水溶性結合剤を含有し、流動層造粒された第2の顆粒(B)と、を含む速崩壊錠が開示されている。
特許文献1はエチルセルロース、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチル・メタクリル酸メチル・メタクリル酸トリメチルアンモニウムエチルコポリマーRS等の水不溶性担体で造粒または被覆することで化学的に苦味を抑制しているが、その方法では薬物の溶出やバイオアベイラビリティに影響を与えることもあるため、薬物の溶出性等に影響を与えない簡便な方法で苦味を抑制することが望まれている。
特開2012-36140号公報
本発明は、十分な苦みマスキング、かつ製造効率をも向上させたゾニサミド含有口腔内崩壊錠及びその製造方法を提供することを目的の一つとする。
本発明の一実施形態によると、ゾニサミドおよびスクラロースを含む混合物を造粒してゾニサミド含有造粒末を製造し、ゾニサミド含有造粒末と、後添部と、を混合して打錠する、ことを含むゾニサミド含有口腔内崩壊錠の製造方法が提供される。
混合物はスクラロースを粉末状態で含有してもよい。
スクラロースはゾニサミドの重量に対して8重量%以下であってもよい。
混合物はスクラロースを溶媒に溶解した溶液で加えてもよい。
溶媒はエタノールであってもよい。
スクラロースはゾニサミドの重量に対して4重量%以下であってもよい。
本発明の一実施形態によると、ゾニサミドおよびゾニサミドの重量に対して4重量%以下のスクラロースを含む、ゾニサミド含有口腔内崩壊錠が提供される。
ゾニサミドおよびスクラロースを含むゾニサミド含有造粒末と、後添部と、を含んでもよい。
本発明によると、ゾニサミド原薬の苦みを十分にマスクしたゾニサミド含有口腔内崩壊錠及びその効率的な製造方法が提供される。
本発明の一実施例に係るゾニサミド含有口腔内崩壊錠の溶出率を示す図である。 本発明の一実施例に係るゾニサミド含有口腔内崩壊錠の外観を示す図である。
以下、本発明に係るゾニサミド含有口腔内崩壊錠及びその製造方法について詳細に説明する。ただし、本発明のゾニサミド含有口腔内崩壊錠及びその製造方法は、以下に示す実施の形態及び実施例の記載内容に限定して解釈されるものではない。本明細書において「後添部」とは、ゾニサミド含有口腔内崩壊錠の打錠前にゾニサミド含有造粒末に添加する添加剤のことをいう。
本発明者らが検討した結果、スクラロースによって溶出率に影響を与えずにゾニサミドの苦みをマスクすることが判明した。また、スクラロースを加えずにゾニサミド含有造粒末を調製する場合は造粒が完了するまでにかなりの長時間を要する。他方でゾニサミドおよびスクラロースを含む混合物を湿式造粒する場合は造粒時間を大幅に短縮できることを見いだした。さらに、ゾニサミドおよびスクラロースを含有する造粒末と後添部との混合物を打錠して製造したゾニサミド含有OD錠は、苦みマスクと溶出率の維持をどちらも十分以上に達成できていた。
本実施形態のゾニサミドは、1,2-Benzisoxazol-3-ylmethanesulfonamideである。ゾニサミドは、本発明に係るゾニサミド含有口腔内崩壊錠の1錠中に、例えば25mg又は50mg含まれている。ゾニサミド原薬の粒子径は、特に限定する必要はなく、任意の粒子径の原薬を使用することができる。
本実施形態のゾニサミド含有口腔内崩壊錠は、口腔内崩壊錠の形態とするために必要な添加剤を含有する。添加剤としては、賦形剤、結合剤、崩壊剤、安定化剤、矯味剤等が挙げられる。添加剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。また2種以上である場合、あらかじめ複数の添加剤を混合して造粒した、いわゆるプレミックス添加剤を含有していても良い。
本実施形態のゾニサミド含有口腔内崩壊錠は、湿式造粒法により、まずゾニサミドおよびスクラロースを含むゾニサミド含有造粒末を製造し、次いでゾニサミド含有造粒末と後添部とを含む混合物を打錠してゾニサミド含有口腔内崩壊錠を製造する。スクラロース以外の添加剤は、ゾニサミド含有造粒末に含まれてもよく、後添部に含まれてもよい。本実施形態のゾニサミド含有口腔内崩壊錠は、ゾニサミドとスクラロースを含むゾニサミド含有造粒末から製造されればよい。ゾニサミドおよびスクラロースを含む混合物は造粒時間が短縮され、かつ、当該造粒末を用いて製造したゾニサミド含有口腔内崩壊錠は、苦みの抑制と溶出率を維持することができる。
ゾニサミドと混合するスクラロースとしては、粉末であってもよいし、溶媒に溶解した溶液であってもよい。溶媒はエタノールであってもよい。スクラロースを粉末の状態で加える場合、スクラロースの含有量はゾニサミドの重量に対して0重量%より大きく8重量%以下であることが好ましい。スクラロースをあらかじめ溶媒に溶解させた溶液状態で加える場合、スクラロースの含有量はゾニサミドの重量に対して0重量%より大きく4重量%以下であることが好ましい。スクラロースをあらかじめ溶媒に溶解させた溶液状態で加える場合、スクラロースの含有量を低減させることができ、さらに、乾燥高温条件下で保存時の色調変化を抑制することができる。なお本明細書において、乾燥高温条件とは、例えば、60℃、2週間、開放条件を示す。
本実施形態においてゾニサミド含有造粒末に使用可能な添加物としては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤等が挙げられる。
賦形剤としては、例えば、糖類、糖アルコール類、デンプン類、セルロース類、カルメロース類、アラビアゴム、デキストラン、プルラン、ケイ酸塩類、リン酸塩、炭酸塩及び硫酸塩等から選択することができる。糖類としては、例えば、乳糖、白糖、ブドウ糖、トレハロース、マルトース等が挙げられる。糖アルコール類としては、マンニトール、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、イソマルト等が挙げられる。また、デンプン類としては、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、アルファー化デンプン、部分アルファー化デンプン、デキストリン等が挙げられる。セルロース類としては、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L-HPC)等が挙げられる。カルメロース類としては、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、クロスカルメロースナトリウム等が挙げられる。ケイ酸塩類としては、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等が挙げられる。リン酸塩としては、リン酸水素カルシウム等が挙げられる。炭酸塩としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等が挙げられる。硫酸塩としては、硫酸カルシウム等が挙げられる。これらの賦形剤は、単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。
結合剤としては、例えば、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、エチルセルロースおよびメチルセルロースなどのセルロース類、ポビドン、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリビニルアルコール完全けん化物、ポリビニルアルコール部分けん化物、カルボキシビニルポリマー、ポリ塩化ビニルなどのビニル系高分子物質、アミノアルキルメタクリレートコポリマー(E、RS)、メタクリル酸コポリマー(L、S、LD)、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー分散液などのアクリル系高分子物質、ステアリルアルコール、ゼラチン、デキストリン、アラビアゴム、プルラン、マクロゴール、デンプン等から選択することができる。
崩壊剤としては、例えば、カルメロース、カルメロースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウムおよびメチルセルロースなどのセルロース類、部分アルファー化デンプンおよびトウモロコシデンプンなどのデンプン類、クロスポビドン等から選択することができる。
ゾニサミド含有造粒末には、さらに軽質無水ケイ酸、エチルセルロース、タルクを添加してもよい。
本実施形態において後添部にさらに加えられる添加物としては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等が挙げられる。賦形剤、結合剤、崩壊剤は、ゾニサミド含有造粒末と同じものを用いてもよい。
滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、高分子量脂肪アルコール類、ポリエチレングリコール、デンプン(コムギ、コメ、トウモロコシまたはジャガイモデンプン)、タルク、高分散(コロイダル)シリカ、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウムまたは珪酸カルシウム等が挙げられる。後添部に加えられる滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム等が好ましい。
後添部に加えられる添加物としては、例えば、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、D-マンニトール、結晶セルロース、L-HPC、クロスポビドン等が好ましい。前記添加物の一部はあらかじめ造粒されていてもよい。
(製造方法)
本発明に係るゾニサミド含有口腔内崩壊錠は、公知の湿式造粒法によって製造することができる。湿式造粒法としては、例えば、流動層造粒法で製造することが好ましい。流動層造粒法は、有効成分に添加剤を加えた混合物を流動させているところ(流動層)に、造粒液を噴霧して、凝集または被覆により造粒する方法である。
本発明の一実施形態においてゾニサミド含有造粒末は、通常用いられる流動層造粒機を用いて、ゾニサミド、スクラロース、および必要な添加剤を混合したものに、造粒液を噴霧して凝集または被覆により造粒し、水分を乾燥した後、整粒機にかけて整粒することにより製造することができる。ここでスクラロースをあらかじめ溶媒に溶解させた状態で加える場合、スクラロースは造粒液に添加してもよい。この場合、ゾニサミドを含む混合物にスクラロースは添加しなくてもよい。
本発明の一実施形態において、ゾニサミド含有口腔内崩壊錠は、通常用いられる混合機を用いて、ゾニサミド含有造粒末と後添部とを混合して均質な混合物としたものを、通常用いられる打錠機で圧縮成形することにより製造することができる。錠剤の形状としては、どのような形状をも採用することができ、例えばタブレット型、楕円形、球形、棒状型の形状に成形することができる。
本発明に係るゾニサミド含有口腔内崩壊錠の製造方法の一例を以下に示すが、この記載は一例にすぎず、これに限定されるものではない。
(プレミックス添加物の製造)
本実施例において後添部に加える添加物として、まず複数の添加剤を混合して造粒したプレミックス添加物を製造した。D-マンニトール(マンニットP、三菱商事ライフサイエンス株式会社)405g、結晶セルロース(PH-101、旭化成株式会社)50g、L-HPC(NBD-022、信越化学工業株式会社)25g、クロスポビドン(コリドンCL-F、BASF社)10g及びクロスポビドン(コリドンCL-M、BASF社)10gを流動層造粒装置(機種:MP-01、パウレック株式会社)にて混合して、混合物を得た。得られた混合物に精製水を噴霧しながら、流動層造粒を行った。得られた造粒物を篩22号で整粒してプレミックス添加物とした。プレミックス添加物中の組成は、D-マンニトール81%、結晶セルロース10%、L-HPC5%、クロスポビドンCL-F2%、クロスポビドンCL-M2%とした。
(実施例1)
ゾニサミド250.0g、軽質無水ケイ酸(アドソリダー101、フロイント産業株式会社)12.0g、スクラロース(スクラロース(P)、三栄源エフエフアイ株式会社)10.0gを流動層造粒装置(機種:MP-01、パウレック社製)にて混合して、粉末混合物を得た。得られた混合物に、エチルセルロース(エトセル10cps、日新化成株式会社)25.0g、タルク(富士タルク工業株式会社)12.5gをエタノール600.0gに含む造粒液を噴霧しながら、流動層造粒を行った。造粒時間は113分であった。得られた造粒物を篩22号で整粒してゾニサミド含有造粒末とした。
得られたゾニサミド含有造粒末6.39gと、プレミックス添加物25.2g、結晶セルロース(KG-1000、旭化成株式会社)4.0g、トウモロコシデンプン(XX16W、日本食品化工株式会社)4.0g、軽質無水ケイ酸(アドソリダー101、FREUND)0.04g、ステアリン酸マグネシウム(植物、太平化学産業株式会社)0.4gを加え十分混合後、単発式打錠機(No.2B型、株式会社菊水製作所)により成形し、1錠当たりの重量が400.0mgのゾニサミド含有口腔内崩壊錠を得た。
(実施例2)
ゾニサミド250.0g、軽質無水ケイ酸(アドソリダー101、FREUND)12.0gを流動層造粒装置(機種:MP-01、パウレック社製)にて混合して、混合物を得た。得られた混合物に、スクラロース(スクラロース(P)、三栄源エフエフアイ株式会社)10.0g、エチルセルロース(エトセル10cps、日新化成株式会社)25.0g、タルク(富士タルク)12.5gをエタノール600.0gに溶解ないし懸濁させた造粒液を噴霧しながら、流動層造粒を行った。造粒時間は131分であった。得られた造粒物を篩22号で整粒して実施例2に係るゾニサミド含有造粒末を製造した。
得られたゾニサミド含有造粒末6.19gと、プレミックス添加物25.4g、結晶セルロース(KG-1000、旭化成株式会社)4.0g、トウモロコシデンプン(XX16W、日本食品化工株式会社)4.0g、軽質無水ケイ酸(アドソリダー101、FREUND)0.04g、ステアリン酸マグネシウム(植物、太平化学産業)0.4gを加え十分混合後、単発式打錠機(TK-HP20KN、株式会社特殊計測)により成形し、1錠当たり400.0mgのゾニサミド含有口腔内崩壊錠を得た。
(比較例1)
ゾニサミド250.0g、軽質無水ケイ酸(アドソリダー101、FREUND)12.0gを流動層造粒装置(機種:MP-01、パウレック社製)にて混合して、混合物を得た。得られた混合物に、エチルセルロース(エトセル10cps、日新化成株式会社)50.0g、タルク(富士タルク)25.0gをエタノール1200.0gに含む造粒液を噴霧しながら、流動層造粒を行った。造粒時間は225分を要した。得られた造粒物を篩22号で整粒して比較例1に係るゾニサミド含有造粒末を製造した。
得られたゾニサミド含有造粒末67.4gと、プレミックス添加物244.2g、スクラロース(スクラロース(P)、三栄源エフエフアイ株式会社)4.0g、結晶セルロース(KG-1000、旭化成株式会社)40.0g、トウモロコシデンプン(XX16W、日本食品化工株式会社)40.0g、軽質無水ケイ酸(アドソリダー101、FREUND)0.4g、ステアリン酸マグネシウム(植物、太平化学産業)4.0gを加え十分混合後、単発式打錠機(No.2B型、株式会社菊水製作所)により成形し、質量400.0mgのゾニサミド含有口腔内崩壊錠を得た。
(溶出試験)
溶出試験器(富山産業株式会社製)を用いて、第十七改正日本薬局方の溶出試験第2法(パドル法・毎分50回転)に準じて、試験液に精製水900mlを用いて、実施例1、2および比較例1のゾニサミド含有口腔内崩壊錠について溶出試験を行った。なお、溶出試験は、ゾニサミド含有口腔内崩壊錠各1錠を試料として2回実施し、その平均値を実施例1、2および比較例1のゾニサミド含有口腔内崩壊錠の溶出率とした。実施例1、2および比較例1のゾニサミド含有口腔内崩壊錠の溶出率を図1に示す。
図1に示すように、実施例1、2および比較例1に係るゾニサミド含有口腔内崩壊錠は、溶出率に大きな差異はなかった。
(官能評価)
官能評価は、官能試験による苦味をVAS(Visual Analogue Scale)法で評価し、3名による測定値の結果の平均を算出した。実施例1、2および比較例1の、0(苦い)から100(苦くない)とした崩壊時の苦味(官能評価)を表1に示す。
Figure 2024035785000002
表1に示すように、実施例1、2および比較例1に係るゾニサミド含有口腔内崩壊錠は、苦みマスクに大きな差異はなかった。
ゾニサミド含有造粒末にスクラロースを含む実施例1および2に係るゾニサミド含有口腔内崩壊錠は、苦みマスクと溶出率を維持しつつ、後添部にスクラロースを含む比較例2のゾニサミド含有口腔内崩壊錠と比較して造粒時間を大幅に短縮できることが分かった。
(実施例3)
ゾニサミド250.0g、軽質無水ケイ酸(アドソリダー101、FREUND)12.0g、スクラロース(スクラロース(P)、三栄源エフエフアイ株式会社)20.0gを流動層造粒装置(機種:MP-01、パウレック社製)にて混合して、粉末混合物を得た。得られた混合物に、エチルセルロース(エトセル10cps、日新化成株式会社)50.0g、タルク(富士タルク)25.0gをエタノール1200.0gに含む造粒液を噴霧しながら、流動層造粒を行った。得られた造粒物を篩22号で整粒して実施例3に係るゾニサミド含有造粒末を製造した。
得られたゾニサミド含有造粒末17.9gと、プレミックス添加物61.1g、結晶セルロース(KG-1000、旭化成株式会社)10.0g、トウモロコシデンプン(XX16W、日本食品化工株式会社)10.0g、軽質無水ケイ酸(アドソリダー101、FREUND)0.1g、ステアリン酸マグネシウム(植物、太平化学産業)1.0gを加え十分混合後、単発式打錠機(No.2B型、株式会社菊水製作所)により成形し、1錠当たり200.0mgのゾニサミド含有口腔内崩壊錠を得た。
(実施例4)
ゾニサミド250.0g、軽質無水ケイ酸(アドソリダー101、FREUND)12.0gを流動層造粒装置(機種:MP-01、パウレック社製)にて混合して、混合物を得た。得られた混合物に、スクラロース(スクラロース(P)、三栄源エフエフアイ株式会社)20.0g、エチルセルロース(エトセル10cps、日新化成株式会社)50.0g、タルク(富士タルク)25.0gをエタノール1200.0gに含む造粒液を噴霧しながら、流動層造粒を行った。得られた造粒物を篩22号で整粒して実施例4に係るゾニサミド含有造粒末を製造した。
得られたゾニサミド含有造粒末17.9gと、プレミックス添加物61.1g、結晶セルロース(KG-1000、旭化成株式会社)10.0g、トウモロコシデンプン(XX16W、日本食品化工株式会社)10.0g、軽質無水ケイ酸(アドソリダー101、FREUND)0.1g、ステアリン酸マグネシウム(植物、太平化学産業)1.0gを加え十分混合後、単発式打錠機(No.2B型、株式会社菊水製作所)により成形し、1錠当たり200.0mgのゾニサミド含有口腔内崩壊錠を得た。
(比較例2)
ゾニサミド250.0g、軽質無水ケイ酸(アドソリダー101、FREUND)12.0gを流動層造粒装置(機種:MP-01、パウレック社製)にて混合して、混合物を得た。得られた混合物に、エチルセルロース(エトセル10cps、日新化成株式会社)50.0g、タルク(富士タルク)25.0gをエタノール1200.0gに含む造粒液を噴霧しながら、流動層造粒を行った。得られた造粒物を篩22号で整粒して比較例2に係るゾニサミド含有造粒末を製造した。
得られたゾニサミド含有造粒末16.9gと、プレミックス添加物61.1g、スクラロース(スクラロース(P)、三栄源エフエフアイ株式会社)1.0g、結晶セルロース(KG-1000、旭化成株式会社)10.0g、トウモロコシデンプン(XX16W、日本食品化工株式会社)10.0g、軽質無水ケイ酸(アドソリダー101、FREUND)0.1g、ステアリン酸マグネシウム(植物、太平化学産業)1.0gを加え十分混合後、単発式打錠機(No.2B型、株式会社菊水製作所)により成形し、質量200.0mgのゾニサミド含有口腔内崩壊錠を得た。
(ゾニサミド含有口腔内崩壊錠の色調変化)
実施例3、4および比較例2のゾニサミド含有口腔内崩壊錠は、60℃、2週間、開放条件下で保存した後の色調変化を評価した。実施例3、4および比較例2の写真(外観)を図2に示す。
図2に示すように、ゾニサミド含有造粒末にスクラロースを含む実施例3および4に係るゾニサミド含有口腔内崩壊錠は、乾燥高温条件下で保存した後の色調変化が抑制された。後添部にスクラロースを含む比較例2のゾニサミド含有口腔内崩壊錠は、乾燥高温条件下で保存した後に色調変化(斑点)が確認された。
上述した各実施形態の態様によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、または、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。

Claims (8)

  1. ゾニサミドおよびスクラロースを含む混合物を湿式造粒してゾニサミド含有造粒末を製造し、
    前記ゾニサミド含有造粒末と、後添部と、を混合して打錠する、ことを含むゾニサミド含有口腔内崩壊錠の製造方法。
  2. 前記混合物はスクラロースを粉末状態で含有する、請求項1に記載のゾニサミド含有口腔内崩壊錠の製造方法。
  3. 前記スクラロースは前記ゾニサミドの重量に対して8重量%以下である、請求項2に記載のゾニサミド含有口腔内崩壊錠の製造方法。
  4. 前記混合物はスクラロースを溶媒に溶解した溶液で加える、請求項1に記載のゾニサミド含有口腔内崩壊錠の製造方法。
  5. 前記溶媒はエタノールである、請求項4に記載のゾニサミド含有口腔内崩壊錠の製造方法。
  6. 前記スクラロースは前記ゾニサミドの重量に対して4重量%以下である、請求項5に記載のゾニサミド含有口腔内崩壊錠の製造方法。
  7. ゾニサミドおよび前記ゾニサミドの重量に対して8重量%以下のスクラロースを含む、ゾニサミド含有口腔内崩壊錠。
  8. 前記ゾニサミドおよび前記スクラロースを含むゾニサミド含有造粒末と、後添部と、を含み、乾燥高温条件下で保存した後の色調変化が抑制される請求項7に記載のゾニサミド含有口腔内崩壊錠。
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