JP2024035448A - 蒸留方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンプレッサーの所要動力を低減する。【解決手段】蒸留方法は、バッチ式の蒸留塔に液体を供給する供給工程と、液体を加熱するための流体をコンプレッサーで加圧昇温してリボイラーに供給する加圧昇温工程と、リボイラーにおいて、蒸留塔から供給された液体と、加圧昇温した流体との間で熱交換を行い、液体を加熱するとともに、流体を凝縮させる加熱工程と、加熱工程での加熱によって蒸留塔の塔頂蒸気をコンデンサーに送り、熱交換によって蒸気を凝縮させ、凝縮液とする凝縮工程と、凝縮液を抜き出す留出液抜き工程と、蒸留塔内の残留液を抜き出す缶出液抜き工程とを有する。加圧昇温工程でより小さい昇温幅で動作するヒートポンプによる加熱により液体の蒸留を行うことができるように、蒸留塔の圧力を調節する圧力調節工程を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、蒸留方法に関する。
特許文献1は、蒸留塔と、リボイラーと、圧縮機と、コンデンサーとを備える蒸留装置について記載している。蒸留塔に供給される液体として、微量メタノールを含む含水エタノールを記載している。
特許文献1の蒸留装置は、水を作動流体(冷媒)とする間接式ヒートポンプを有している。間接式ヒートポンプでは、コンプレッサーともいう圧縮機で昇圧、昇温した水蒸気を凝縮器(蒸留装置のリボイラー)に供給する。凝縮器(蒸留装置のリボイラー)に供給された水蒸気の温度は、蒸留塔の底部の含水エタノールの温度よりも高くなるように設定される。そのため、凝縮器(蒸留装置のリボイラー)に吐出された水蒸気は、含水エタノールに熱を与えて凝縮する。凝縮した水は、蒸発器(蒸留装置のコンデンサー)に送られる。また、凝縮器(蒸留装置のリボイラー)での加熱によって、蒸留塔の塔頂から不良アルコールの蒸気が排出されて、蒸発器(蒸留装置のコンデンサー)に送られる。蒸発器(蒸留装置のコンデンサー)に送られた水の温度は、不良アルコールの蒸気の温度よりも低くなるように設定される。そのため、不良アルコールの蒸気は、水に熱を与えて凝縮し、大部分が配管を通って蒸留塔へ戻る。凝縮した塔頂蒸気の一部は、不良アルコール液として抜き取られる。そして、メタノールを除去した含水エタノールが、蒸留塔の塔底から排出される。
特開昭60-168501号公報
ところで、特許文献1等の蒸留装置には、バッチ式蒸留装置と、連続式蒸留装置とが存在する。バッチ式蒸留装置では、蒸留塔に処理対象の液体を充填した後、蒸留を行う。そのため、バッチ式蒸留装置では、蒸留の進行にともない蒸留塔内の液体の量が減少する。
バッチ式蒸留装置では、蒸留の進行にともない、より蒸発しにくい、言い換えれば、より沸点の高い液体が蒸留塔内に多く滞留した状態となる。そのため、蒸留の進行にともない、リボイラーでの加熱温度を高くする必要があった。
しかし、特許文献1等の蒸留装置に用いられるコンプレッサーは、一般に、遠心式であり、遠心式のコンプレッサーは、流体の流量が略一定の条件で、略一定の昇圧、及び昇温を行う場合に適している。具体的には、遠心式のコンプレッサーは、設計点における流体の成分や流量に合わせて、特定のインペラの形状を設計している。ここで、あるヒートポンプ蒸留システムを、リボイラーに要求される加熱温度が幅広く変化する系に適用する場合について考える。その場合、ヒートポンプでの熱の汲み上げ幅を、リボイラーに要求される加熱温度変化の範囲全てを網羅するようにコンプレッサーでの圧縮比を設定することが考えられる。その一方で、リボイラーに要求される加熱温度の変化に合わせて、コンプレッサーの吸込圧力を高くしながらコンプレッサーでの圧縮比を適切に調節することで、コンプレッサーの吐出圧力および温度を高くすることも考えられる。この場合、温度の汲上げ幅、すなわち、圧縮比を、前述の、ヒートポンプでの熱の汲み上げ幅をリボイラーに要求される加熱温度変化の範囲全てを網羅するように設定する場合と比較して小さく抑えることが可能である。しかし、このような操作においては、コンプレッサーの吸込流体の圧力を高くすることで流体の密度が大きくなるため、実体積流量が設計点における実体積流量よりも過少となる。これにともない、遠心式コンプレッサーが通常運転可能な吸込実体積流量範囲から外れてしまう虞がある。ここで、一般的な遠心式コンプレッサーが通常運転可能な吸込実体積流量範囲の下限は、設計点を100%とした場合、例えば、80%である。蒸留装置側の要求として、コンプレッサーが吸込む流体の流量が設計点の80%以下となる場合でも、圧縮機の処理する吸込実体積流量が設計点の80%を保つことができるように、キックバックラインを用いた循環運転をする必要がある。そのため、循環する流体量の分、圧縮機の動力が大きな状態で運転することになる。さらに、前述の通り、遠心式コンプレッサーのインペラの形状は、設計点における流体の成分や流量に合わせて設計されており、流体の成分や流量が変化した際は、所定の昇圧能力が発揮できない虞がある。以上を鑑み、リボイラーに要求される加熱温度が幅広く変化する系への遠心式コンプレッサーを用いたヒートポンプの適用は、困難であるか、もしくは、ヒートポンプ蒸留システムに期待される省エネルギー効果が発揮できない虞がある。
態様1の蒸留方法は、バッチ式の蒸留塔に液体を供給する供給工程と、前記液体を加熱するための流体をコンプレッサーで加圧昇温してリボイラーに供給する加圧昇温工程と、前記リボイラーにおいて、前記蒸留塔から供給された前記液体と、加圧昇温した前記流体との間で熱交換を行い、前記液体を加熱するとともに、前記流体を凝縮させる加熱工程と、前記加熱工程での加熱によって前記蒸留塔の塔頂蒸気をコンデンサーに送り、熱交換によって前記蒸気を凝縮させ、凝縮液とする凝縮工程と、前記凝縮液を抜き出す留出液抜き工程と、前記蒸留塔内の残留液を抜き出す缶出液抜き工程とを有する蒸留方法であって、前記流体は前記蒸気の凝縮熱を保持するものであり、前記コンプレッサーで加圧昇温されたのち、前記リボイラーで凝縮する際に前記凝縮熱を前記液体に与えて凝縮するものであって、前記加圧昇温工程でより小さい昇温幅で動作するヒートポンプによる加熱により前記液体の蒸留を行うことができるように、前記蒸留塔の圧力を調節する圧力調節工程を有することを要旨とする。
態様2の蒸留方法は、態様1に記載の蒸留方法において、前記蒸留方法が、内部に棚段あるいは充填物を有さず、前記凝縮液を蒸留塔に戻す還流工程を有しない前記蒸留塔における単蒸留操作である。
態様3の蒸留方法は、態様1に記載の蒸留方法において、前記蒸留塔が、内部に棚段あるいは充填物を有し、前記凝縮液を前記蒸留塔に戻す還流工程を有する前記蒸留塔における蒸留操作である。
態様4の蒸留方法は、態様1~3のいずれか一態様に記載の蒸留方法において、前記加熱工程で凝縮した前記流体を減圧弁で減圧する減圧工程を有し、前記流体が作動流体であるとともに前記液体がプロセス流体であり、前記作動流体は前記コンデンサーで前記蒸気が凝縮する凝縮熱を受け取り、前記凝縮熱を受け取った作動流体は前記コンプレッサーで加圧昇温され、前記リボイラーで凝縮する際に前記凝縮熱を前記プロセス流体に与えて凝縮し、前記減圧工程により減圧されて温度が低下し、ドラムで気液分離された作動流体の液体が前記コンデンサーに供給される間接式ヒートポンプ機構を有する。
態様5の蒸留方法は、態様1~3のいずれか一態様に記載の蒸留方法において、前記流体は前記蒸気であり、前記コンプレッサーにより加圧昇温された後、前記リボイラーで前記蒸留塔に供給された液体を蒸発させて蒸気とし、前記リボイラーで前記流体の蒸気は凝縮する直接式ヒートポンプ機構を有する。
態様6の蒸留方法は、態様5に記載の蒸留方法において、前記蒸気が凝縮した凝縮液を、前記蒸留塔に戻す還流工程と、減圧弁で減圧する減圧工程とを有し、前記減圧工程を前記還流工程に含む直接式ヒートポンプ機構を有する。
本発明の蒸留方法によれば、加圧昇温工程でのヒートポンプによる熱の汲み上げ幅を小さく抑えることができるため、コンプレッサーの所要動力を低減することができる。
図1は、間接式ヒートポンプ機構を有するバッチ式蒸留装置の模式図である。 図2は、直接式ヒートポンプ機構を有するバッチ式蒸留装置の模式図である。 図3は、加圧昇温工程における昇温幅を示す模式図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の蒸留方法を具体化した第1実施形態について説明する。
第1実施形態の蒸留方法は、バッチ式蒸留装置を用いており、間接式ヒートポンプ機構を有する。
図1に示すように、蒸留装置20は、バッチ式の蒸留塔30と、蒸留塔30に供給された原料としての液体(以下、プロセス流体ともいう。)を加熱するリボイラー40とを備える。また、プロセス流体を加熱するための流体(以下、作動流体ともいう。)を流入させて、作動流体を加圧昇温してリボイラー40に供給するコンプレッサー50を備える。また、蒸留塔30の塔頂蒸気を凝縮するコンデンサー60を備える。また、リボイラー40で凝縮した作動流体の圧力を下げる減圧弁22を備える。さらに、コンデンサー60で凝縮した凝縮液であるプロセス流体を抜き出す留出液抜き部2aを備える。留出液抜き部2aでプロセス流体を抜き出すことを留出ともいう。また、プロセス流体の凝縮量を調節するトリムコンデンサー70を備える。トリムコンデンサー70によって、圧力調節部が構成されている。
蒸留の対象となるプロセス流体は、特に制限されず、例えば芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、アルコール等を挙げることができる。また、作動流体は、特に制限されず、例えば水、アルコール等を挙げることができる。
以下では、蒸留装置20を構成する各構成要素について説明する。
(蒸留塔30)
図1に示すように、蒸留塔30は、プロセス流体を所定量仕込むことのできるサンプ35を有する。サンプ35は蒸留塔30とは別の容器として蒸留塔30と配管で接続されていてもよく、または、直接接続されていてもよい。サンプ35は、蒸留塔30内に原料であるプロセス流体を供給する供給部31を有する。蒸留塔30は、蒸留塔30内に原料を供給した後、蒸留を行うバッチ式蒸留塔である。
蒸留塔30は、塔頂部に、蒸留塔内で蒸発したプロセス流体を排出する排出部32を有する。排出部32には、コンデンサー60に連通する配管1(以下、第1配管ともいう。)が接続されている。また、蒸留塔30の塔頂部において、コンデンサー60で凝縮したプロセス流体が戻る還流部33を備えていてもよい。還流部33には、コンデンサー60で凝縮した凝縮液が流れる配管2(以下、第2配管ともいう。)が接続されている。
蒸留装置20が、単蒸留を行う装置である場合、還流部33は省略されていてもよい。精留を行う装置である場合、還流部33を有する。また、蒸留装置20が単蒸留を行う装置である場合、すなわち、蒸留方法が単蒸留操作である場合、蒸留塔30は、内部に棚段あるいは充填物を有さなくてもよい。蒸留装置20が精留を行う装置である場合、すなわち、蒸留方法が精留操作である場合、蒸留塔30は、内部に棚段あるいは充填物を有していることが好ましい。充填物としては特に制限されず、蒸留装置に用いられる公知の充填物を採用することができる。
図1のようにコンデンサーを蒸留塔の外に設けず、蒸留塔30の塔頂部にコンデンサー60を有し、それよりも塔頂部の下方の位置に凝縮したプロセス流体を排出する排出部32を有してもよい。
蒸留塔30の塔底部に、リボイラー40にプロセス流体を供給する配管3(以下、第3配管ともいう。)が接続されている。第3配管の接続箇所よりも上方に、リボイラー40で加熱されたプロセス流体が蒸留塔30に戻る配管4(以下、第4配管ともいう。)が接続されている。また、蒸留塔30、または、サンプ35は、底部に、プロセス流体を取り出す缶出液抜き部34を有する。缶出液抜き部34でプロセス流体を取り出すことを缶出ともいう。
第3、第4配管を介さず(つまり加熱側の流体が流れる熱交換部がサンプ35に挿入ないし接続されているため第3、第4配管が省略され)、サンプ35にリボイラー40を有し、それよりも下方の位置にプロセス流体を排出する缶出液抜き部34を有してもよい。
(リボイラー40)
第1実施形態におけるリボイラー40は、ヒートポンプサイクルの凝縮器に相当する。図1に示すように、リボイラー40は、第3配管、及び第4配管を介して蒸留塔30に接続されている。また、リボイラー40の内部に、コンプレッサー50に連通する配管5(以下、第5配管ともいう。)が接続されている。第5配管におけるコンプレッサー50側とは反対側の端部は、ドラム21に連通している。第5配管は、リボイラー40とドラム21の間に減圧弁22を有している。リボイラー40は、第3配管、及び第4配管を介さずに、蒸留塔30の塔底部に設置されていてもよい。
リボイラー40には、第3配管を通じて、または、リボイラー40が蒸留塔30の内部に設置されている場合、重力により蒸留塔30内のプロセス流体が供給される。このプロセス流体は、第5配管を通じてコンプレッサー50から供給される作動流体の熱によって加熱される。すなわち、リボイラー40では、プロセス流体と作動流体との間で熱交換を行うことによって、プロセス流体を加熱している。加熱されたプロセス流体は、第4配管を通じて蒸留塔30に戻される。
(コンプレッサー50)
コンプレッサー50の種類は、特に制限されない。コンプレッサー50の種類としては、例えば遠心式のコンプレッサー50を挙げることができる。
図1に示すように、コンプレッサー50には、コンデンサー60に連通する配管6(以下、第6配管)が接続されている。第6配管におけるコンプレッサー50側とは反対側の端部は、循環ポンプ23に接続されている。また、循環ポンプ23には、ドラム21に連通する配管7(以下、第7配管ともいう。)が接続されている。
また、第6配管におけるコンプレッサー50とコンデンサー60の間には、ドラム21に連通する配管8(以下、第8配管ともいう。)が接続されている。
(コンデンサー60)
第1実施形態におけるコンデンサー60は、ヒートポンプサイクルの蒸発器に相当する。図1に示すように、コンデンサー60には、第1配管が接続されている。また、コンデンサー60に、第6配管が接続されている。また、コンデンサー60には、ドラム24に連通する配管9(以下、第9配管ともいう。)が接続されている。ドラム24には、ポンプ25に連通する配管10(以下、第10配管ともいう。)が接続されている。ポンプ25には、蒸留塔30に連通する第2配管が接続されている。コンデンサー60が、第1配管、第9配管、ドラム24、第10配管、ポンプ25、及び第2配管を介さずに蒸留塔30の塔頂部に設置されていてもよい。(つまり、冷却用の流体が流れる熱交換部が蒸留塔30の塔頂部に挿入ないし接続され、第1配管、第9配管、ドラム24,第10配管、ポンプ25,および第2配管を省略しても良い。)。
コンデンサー60内には、蒸留塔30内で蒸発したプロセス流体が供給される。このプロセス流体は、第6配管を通じて供給される作動流体に熱を与えて凝縮し、凝縮液となる。すなわち、コンデンサー60では、プロセス流体と作動流体との間で熱交換を行うことによって、プロセス流体を凝縮している。
(第2配管、留出液抜き部2a)
図1に示すように、第2配管は、蒸留塔30の還流部33に接続されている。コンデンサー60で凝縮したプロセス流体は、第9配管、ドラム24、第10配管、ポンプ25、第2配管を通じて蒸留塔30に戻される。そのため、第2配管は、コンデンサー60で凝縮した凝縮液を蒸留塔30に還流する配管として機能する。また、第2配管は、コンデンサー60で凝縮した凝縮液を抜き出す留出液抜き部2aを有する。留出液抜き部2aにおいて、蒸留されたプロセス流体が抜き出される。
蒸留装置20が、単蒸留を行う装置である場合、蒸留塔30へ還流する第2配管は省略されていてもよい。精留を行う装置である場合は、蒸留塔30へ還流する第2配管を有する。
コンデンサー60が、蒸留塔30の塔頂部に設置されている場合には、蒸留塔30の塔頂部のコンデンサー60より下方の位置に留出液抜き部2aを蒸留塔に設けてもよい。
(圧力調節部)
図1に示すように、圧力調節部としてのトリムコンデンサー70はコンデンサー60と並列して設置され、蒸留塔30の塔頂蒸気を凝縮させる量を調節することで蒸留塔30の塔頂圧力を調節する。なお、塔頂圧力の調節方法はトリムコンデンサー70での凝縮量によるものでなくてもよい。
以上の各構成要素によって蒸留装置20は構成されている。
図1に示すように、第1実施形態の蒸留装置20には、その他複数の制御弁26や、ポンプ27等が配置されている。また、各配管に記載された矢印は、各配管を流通するプロセス流体、もしくは作動流体の流通方向を意味する。
以下では、間接式ヒートポンプ機構について説明する。
(間接式ヒートポンプ機構)
図1に示すように、第6配管を通じてコンプレッサー50に流入した作動流体は、コンプレッサー50で加圧昇温された後、第5配管を通じてリボイラー40に供給される。その際、加圧昇温された作動流体の温度は、リボイラー40内のプロセス流体の温度よりも高く、プロセス流体の蒸発を促進する温度に設定する。リボイラー40に供給された作動流体は、リボイラー40内のプロセス流体に熱を与えて凝縮する。凝縮した作動流体は、第5配管の減圧弁22を通過した際に圧力が下げられ、温度が低下する。条件により作動流体の一部が蒸発する。さらに、ドラム21では蒸発した一部の作動流体と残りの作動流体とが気液分離され、液体部分は第7配管、循環ポンプ23、第6配管を通じてコンデンサー60内を流通する。蒸発した一部の作動流体は、ドラム21から第8配管、第6配管を通じてコンプレッサー50に戻される。
コンデンサー60内には、蒸留塔30内で蒸発したプロセス流体が供給される。その際、作動流体の温度は、プロセス流体の温度よりも低く、プロセス流体が凝縮される温度に設定する。コンデンサー60に供給されたプロセス流体は、作動流体に熱を与えて凝縮し、凝縮液となる。作動流体はコンデンサー60においてプロセス流体から熱を受け取って蒸発し、第6配管を通ってコンプレッサー50に流入し、再度、リボイラー40での加熱のために加圧昇温される。
以上のように、間接式ヒートポンプ機構では、プロセス流体を直接コンプレッサー50で加圧昇温せず、作動流体をコンデンサーで加熱して蒸発させ、そしてコンプレッサー50で加圧昇温して、間接的にプロセス流体を加熱し、作動流体は凝縮する。凝縮した作動流体は減圧弁で減圧され、温度が低下する。条件により作動流体の一部が蒸発する。圧力が下げられた作動流体はドラムで気液分離された後、液体部分はさらにコンデンサーでプロセス流体を冷却して蒸発することによって、プロセス流体の蒸留を行っている。
以下では、蒸留装置20を用いた蒸留方法について説明する。
(蒸留方法)
蒸留方法は、供給工程と、加圧昇温工程と、蒸留側における加熱工程(ヒートポンプサイクルにおける凝縮工程(ヒートポンプサイクル側凝縮工程ともいう。))と、蒸留側における凝縮工程(ヒートポンプサイクルにおける蒸発工程ともいう。)と、留出液抜き工程と、缶出液抜き工程と、圧力調節工程とを有する。また、凝縮工程(ヒートポンプサイクルにおける蒸発工程)の後、還流工程を有していてもよく、間接式ヒートポンプ機構を有する場合には蒸留側における加熱工程(ヒートポンプサイクル側凝縮工程ともいう。)の後に減圧工程を有していてもよく、直接式ヒートポンプ機構および還流工程を有する場合には、還流工程に減圧工程を含んでもよい。
供給工程は、バッチ式の蒸留塔30にプロセス流体を供給する工程である。
加圧昇温工程は、作動流体を、コンプレッサー50に流入させて、作動流体を加圧昇温してリボイラー40に供給する工程である。
蒸留側における加熱工程(ヒートポンプサイクル側凝縮工程)は、リボイラー40において、蒸留塔30から供給されたプロセス流体と、加圧昇温した作動流体との間で熱交換を行う。そして、プロセス流体を加熱して蒸留塔30に戻すとともに、作動流体を凝縮させる工程である。
減圧工程は、前記蒸留側における加熱工程(ヒートポンプサイクルにおける凝縮工程)で凝縮した作動流体を減圧弁22で減圧する工程である。減圧された作動流体は温度が低下し、条件により作動流体の一部が蒸発する。
凝縮工程(ヒートポンプサイクルにおける蒸発工程)は、加熱工程(ヒートポンプサイクル側凝縮工程)での加熱によって蒸留塔30の塔頂蒸気をコンデンサー60に送る。そして、コンデンサー60において、熱交換によって蒸気を凝縮させ、凝縮液とする工程である。熱交換は、コンデンサー60に送られる作動流体との間で行う。
圧力調節工程は、加圧昇温工程で、ヒートポンプの適用により十分な省エネルギー効果を得られる昇温幅となる条件で、プロセス流体の蒸留を行う事ができるように、トリムコンデンサー70を用いて蒸留塔の圧力を調節する工程である。
なお、圧力調節工程では、蒸留塔30から排出される蒸気の温度や、コンデンサー60で凝縮されたプロセス流体の温度等をモニタリングした上で、冷却条件を決定するように構成されていてもよい。冷却条件としては、例えば冷却水の温度や流量が挙げられる。もしくは、圧力調節工程では、上記モニタリングを行うことなく、プロセス流体を冷却するように構成されていてもよい。
還流工程は、蒸留側における凝縮工程(ヒートポンプサイクルにおける蒸発工程)、及び圧力調節工程を経たプロセス流体を蒸留塔30に還流する工程である。
留出液抜き工程は、蒸留側における凝縮工程(ヒートポンプサイクルにおける蒸発工程)で凝縮したプロセス流体を留出液抜き部2aから抜き出す工程である。
缶出液抜き工程は、蒸留塔30内の残留液を缶出液抜き部34から抜き出す工程である。
以上の各工程を行なうことによって蒸留を行うことができる。各工程の順番は、適宜入れ替えて行ってもよい。
以下では、圧力調節工程の作用について説明する。
(圧力調節工程の作用)
図3に示すように、バッチ式蒸留装置では、蒸留の進行にともない、より蒸発しにくい、言い換えれば、より沸点の高いプロセス流体が蒸留塔30内に多く滞留した状態となる。そのため、蒸留の進行にともない、コンプレッサー50の吸込圧力P1に対して、吐出圧力P20を高くする。そして、リボイラー40での加熱温度を、図3の実線TP1で示す蒸留に必要な温度と同程度か、それよりも高い温度、例えばT20で示す温度にする必要がある。
なお、図3では、横軸が時間の経過を表しており、コンプレッサー50を用いて一定の吸込圧力P1および吐出圧力P20とすることにより、初期温度T1に対する昇温幅ΔT1として、リボイラー40の加熱温度を設定した温度T20になるようにしている。
図3に示すように、コンプレッサー50では、バッチ式蒸留における最高温度に対応できるように設計される。そのため、蒸留操作開始直後など、昇温幅が必要以上に、過大となる時間が生じる。昇温幅ΔT1のように、昇温幅が過大な場合、過剰な圧縮操作をすることになり、ヒートポンプを適用することによる省エネルギー効果が損なわれる。
このような場合において、圧力調節工程を行い、蒸留塔30内の圧力を低下させることにより、蒸留塔30内のプロセス流体の沸点を好適に低下させることが可能になる。具体的には、図3の破線TP2で示すように、蒸留に必要な温度TP2を下げ、昇温幅をΔT2のように小さくすることができる。これにより、コンプレッサーの動力を削減し、大きな省エネルギー効果を得ることが可能になる。
より小さい昇温幅ΔT2としては、特に制限されない。リボイラー40におけるプロセス流体の蒸発温度と、コンデンサー60におけるプロセス流体の凝縮温度が共にTPであるとする。すると、遠心式コンプレッサーを適用した間接式ヒートポンプでは、TPが最小となる時にコンデンサー60において作動流体がプロセス流体から熱を受け取って蒸発するための熱交換に必要な温度差は、例えば10℃である。同様に、TPが最大となる時にリボイラーにおいて作動流体がプロセス流体に熱を与えて凝縮するための熱交換に必要な温度差は、例えば10℃である。したがって、TP1の最小値と最大値の差に20℃を加えたものが昇温幅ΔT1となり、TP1の最小値と最大値の差が例えば50℃であるとすると昇温幅ΔT1は70℃となる。一方で、圧力調節工程を行い、蒸留塔30の圧力を低下させることにより、図3のΔT2に示すように、TP2の最小値と最大値からそれぞれ熱交換に必要な温度差を持てばよい。TP2の最小値と最大値の差が例えば35℃であるとすると昇温幅ΔT2は55℃とすることができる。
すなわち、圧力調節工程では、加圧昇温工程でヒートポンプ適用により十分な省エネルギー効果を得られる昇温幅となる条件でプロセス流体の蒸留を行うことができるように、蒸留塔の圧力を調節している。これによって、例えば遠心式のコンプレッサー50を用いて、効率良くプロセス流体の蒸留を行うことが可能になる。
<第2実施形態>
以下、本発明の蒸留装置20を具体化した第2実施形態について説明する。
第2実施形態の蒸留装置20は、バッチ式蒸留装置であり、直接式ヒートポンプ機構を有する。なお、第1実施形態の蒸留装置20と重複する構成要素については詳細な説明を省略する。
図2に示すように、蒸留装置20は、バッチ式の蒸留塔30と、蒸留塔30に供給されたプロセス流体を加熱するリボイラー40とを備える。リボイラー40は、コンデンサー60としても機能する。また、プロセス流体を流入させて加圧昇温し、リボイラー40(コンデンサー60)に供給するコンプレッサー50を備える。
また、蒸留装置20は、蒸留塔30から排出されたのち、コンプレッサー50で加圧昇温した蒸気を凝縮する圧力調節部としてのトリムコンデンサー70を備える。また、リボイラー40(コンデンサー60)およびトリムコンデンサー70で凝縮したプロセス流体を抜き出す留出液抜き部2aを備える。リボイラー40(コンデンサー60)およびトリムコンデンサー70で凝縮したプロセス流体を蒸留塔30に還流する配管である第2配管を備えていてもよい。第2配管はドラム24と蒸留塔30の間に減圧弁22を有している。
図2に示すように、蒸留塔30は、塔頂部に、蒸留塔30内で蒸発したプロセス流体を排出する排出部32を有する。排出部32には、ドラム29に連通する配管6(1)(以下、第6(1)配管ともいう。)が接続されている。
ドラム29には、配管6a(1)(以下、第6a(1)配管ともいう。)が接続されている。第6a(1)配管におけるドラム29側とは反対側の端部は、コンプレッサー50に接続されている。ドラム29では偶発的な温度低下や圧力上昇により発生しうる液滴を蒸気中から除去する。また、コンプレッサー50には、配管5(1)(以下、第5(1)配管ともいう。)が接続されている。第5(1)配管は、リボイラー40(コンデンサー60)に接続されている。リボイラー40(コンデンサー60)は配管5(9)(以下、第5(9)配管ともいう。)を通じて、ドラム24に接続されている。第5(9)配管は、リボイラー40(コンデンサー60)とドラム24の間に制御弁26を有している。
第5(1)配管におけるコンプレッサー50とリボイラー40(コンデンサー60)の間に、配管14(以下、第14配管ともいう。)が接続されている。第14配管は、トリムコンデンサー70に接続されている。また、トリムコンデンサー70には、ドラム24に連通する配管15(以下、第15配管ともいう。)が接続されている。トリムコンデンサー70には、冷却水の配管28が接続されている。
以下では、直接式ヒートポンプ機構について説明する。
(直接式ヒートポンプ機構)
図2に示すように、蒸留塔30内で蒸発したプロセス流体は、第6(1)配管を通ってドラム29に流入する。さらに、第6a(1)配管を通ってコンプレッサー50に流入する。さらに、コンプレッサー50で加圧昇温された後、第5(1)配管を通じてリボイラー40(コンデンサー60)に供給される。
リボイラー40(コンデンサー60)に供給されたプロセス流体の温度は、リボイラー40(コンデンサー60)内のプロセス流体の温度よりも高く、プロセス流体の蒸発を促進する温度に設定する。リボイラー40(コンデンサー60)に供給されたプロセス流体は、リボイラー40内(コンデンサー60)のプロセス流体に熱を与えて凝縮する。すなわち、リボイラー40(コンデンサー60)では、プロセス流体同士の間で熱交換を行うことによって、蒸留塔内のプロセス流体を加熱している。凝縮したプロセス流体は、ドラム24に供給される。また、コンプレッサー50で加圧昇温された一部のプロセス流体は、第14配管を通じてトリムコンデンサー70に供給される。トリムコンデンサー70内には、冷却水が供給されているため、第14配管を通じてトリムコンデンサー70に供給されたプロセス流体は、冷却水に熱を与えて凝縮する。さらに、第15配管を通じてドラム24に供給される。ドラム24に供給されたプロセス流体は、第10配管、ポンプ25、留出液抜き部2aを通じて抜き出される。また、第2実施形態の蒸留装置20が還流部33を有する精留装置である場合には、ドラム24に供給されたプロセス流体は、第2配管を通じて蒸留塔30に還流される。プロセス流体の還流を行う場合には、第2配管は減圧弁22を有し、還流されるプロセス流体の圧力が減圧弁22により下げられ、温度が低下する。条件によりプロセス流体の一部が蒸発する。
以上のように、直接式ヒートポンプ機構では、プロセス流体の一部を作動流体として利用する。プロセス流体の一部をコンプレッサー50で加圧昇温し、蒸留塔30内のプロセス流体を加熱することによって、プロセス流体の蒸留を行っている。
第2実施形態の蒸留方法は、加熱工程において、プロセス流体の一部をコンプレッサー50で加圧昇温して、リボイラー40での加熱を行う点が、第1実施形態の蒸留方法と異なる。
第2実施形態の蒸留装置20においても、圧力調節工程を有する蒸留方法を採用することにより、コンプレッサー50を用いて、効率良くプロセス流体の蒸留を行うことが可能になる。第2実施形態の蒸留装置20では、プロセス流体から見るとリボイラー40とコンデンサー60の機能が兼ねられている。第1実施形態のようにコンデンサー60でプロセス流体から熱を受け取り、作動流体を蒸発させ、作動流体を加圧昇温し、リボイラー40でプロセス流体に熱を与えて作動流体を凝縮させる。この操作のうち、プロセス流体と作動流体の間の熱交換操作2つが1つとなる。従い、昇温幅ΔT2は、熱交換に必要な温度差、例えば第1実施形態では10℃が2カ所で20℃考慮する必要があったものが10℃であり、それにプロセス流体の温度変化(昇温幅ΔT2)を加えたものである。
<本実施形態の作用及び効果>
第1実施形態、及び第2実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)加圧昇温工程での昇温幅を小さくできるように、蒸留塔30の圧力を調節する圧力調節工程を有する。
蒸留塔30の圧力を調節する圧力調節工程を有することにより、蒸留塔30内の圧力を低下させることができる。蒸留塔30内の圧力を低下させると、蒸留塔30内でのプロセス流体の沸点を好適に低下させることが可能になる。そのため、より低い温度でプロセス流体を蒸発させることが可能になる。したがって、コンプレッサー50によってより小さい昇温幅で動作するヒートポンプによる加熱を行うことができるようになる。加圧昇温工程でのヒートポンプによる熱の汲み上げ幅を小さく抑えることができるため、コンプレッサーの所要動力を低減することができる。
<変更例>
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・本実施形態において、蒸留装置20は、ドラム21、減圧弁22、循環ポンプ23、ドラム24、ポンプ25、制御弁26、ポンプ27等を有していたが、これらの少なくとも一部は省略されていてもよい。また、図1、2に示された箇所以外に、追加で設けられていてもよい。
・トリムコンデンサー70は、ドラム24に連通する第15配管に接続された態様に限定されない。トリムコンデンサー70は、第5(9)配管や、ドラム24内に設置、あるいは、ドラム24に接続されていてもよい。また、トリムコンデンサー70の冷却手段は冷却水によるもの以外であってもよい。冷却水によるもの以外の冷却手段としては、例えば送風や冷媒によるものが挙げられる。
・第2実施形態の蒸留装置20において、トリムコンデンサー70には、冷却水の配管28が接続されていたが、この態様に限定されない。トリムコンデンサー70は、冷却水以外の冷却手段によって、プロセス流体を凝縮してもよい。冷却水以外の冷却手段としては、例えば送風が挙げられる。第1実施形態の蒸留装置20において、コンデンサー60が、冷却水や送風や冷媒などの外部低温熱源による冷却手段を有していてもよい。
・第1実施形態の間接式ヒートポンプ機構において、コンプレッサー50とドラム21とを連通する第5配管は、リボイラー40(ヒートポンプ装置の冷却器に相当)を経由しなくてもよい。コンプレッサー50とドラム21とを連通させるキックバック用の配管が接続されていてもよい。
・第2実施形態の直接式ヒートポンプ機構において、コンプレッサー50とドラム24とを連通する第5(1)配管と蒸留塔30とドラム29とを連通する第6(1)配管との間にコンプレッサー50とドラム29とを連通させるキックバック用の配管が接続されていてもよい。
2…第2配管、2a…留出液抜き部、20…蒸留装置、30…蒸留塔、40…リボイラー、50…コンプレッサー、60…コンデンサー。

Claims (6)

  1. バッチ式の蒸留塔に液体を供給する供給工程と、
    前記液体を加熱するための流体をコンプレッサーで加圧昇温してリボイラーに供給する加圧昇温工程と、
    前記リボイラーにおいて、前記蒸留塔から供給された前記液体と、加圧昇温した前記流体との間で熱交換を行い、前記液体を加熱するとともに、前記流体を凝縮させる加熱工程と、
    前記加熱工程での加熱によって前記蒸留塔の塔頂蒸気をコンデンサーに送り、熱交換によって前記蒸気を凝縮させ、凝縮液とする凝縮工程と、
    前記凝縮液を抜き出す留出液抜き工程と、
    前記蒸留塔内の残留液を抜き出す缶出液抜き工程とを有する蒸留方法であって、
    前記流体は前記蒸気の凝縮熱を保持するものであり、前記コンプレッサーで加圧昇温されたのち、前記リボイラーで凝縮する際に前記凝縮熱を前記液体に与えて凝縮するものであって、
    前記加圧昇温工程でより小さい昇温幅で動作するヒートポンプによる加熱により前記液体の蒸留を行うことができるように、前記蒸留塔の圧力を調節する圧力調節工程を有することを特徴とする蒸留方法。
  2. 前記蒸留方法が、内部に棚段あるいは充填物を有さず、前記凝縮液を蒸留塔に戻す還流工程を有しない前記蒸留塔における単蒸留操作である請求項1に記載の蒸留方法。
  3. 前記蒸留方法が、内部に棚段あるいは充填物を有し、前記凝縮液を蒸留塔に戻す還流工程を有する前記蒸留塔における精留操作である請求項1に記載の蒸留方法。
  4. 前記加熱工程で凝縮した前記流体を減圧弁で減圧する減圧工程を有し、
    前記流体が作動流体であるとともに前記液体がプロセス流体であり、前記作動流体は前記コンデンサーで前記蒸気が凝縮する凝縮熱を受け取り、前記凝縮熱を受け取った作動流体は前記コンプレッサーで加圧昇温され、前記リボイラーで凝縮する際に前記凝縮熱を前記プロセス流体に与えて凝縮し、前記減圧工程により減圧されて温度が低下し、ドラムで気液分離された作動流体の液体が前記コンデンサーに供給される間接式ヒートポンプ機構を有する請求項1に記載の蒸留方法。
  5. 前記流体は前記蒸気であり、前記コンプレッサーにより加圧昇温された後、前記リボイラーで前記蒸留塔に供給された液体を蒸発させて蒸気とし、前記リボイラーで前記流体の蒸気は凝縮する直接式ヒートポンプ機構を有する請求項1に記載の蒸留方法。
  6. 前記蒸気が凝縮した凝縮液を、前記蒸留塔に戻す還流工程と、減圧弁で減圧する減圧工程とを有し、
    前記減圧工程を前記還流工程に含む直接式ヒートポンプ機構を有する請求項5に記載の蒸留方法。
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