JP2024035440A - 情報処理システム、管理方法、情報処理装置及びプログラム - Google Patents

Abstract

【課題】画像コードが印刷されている伝票を用いて、通常のジョブと区別して特定のジョブの位置を管理することができる情報処理システムを提供すること。
【解決手段】第１の種類の識別情報に対応する第１の画像コードが印刷されている第１の伝票及び第２の種類の識別情報に対応する第２の画像コードが印刷されている第２の伝票を撮影する１つ以上の撮影手段と、撮影手段の撮影画像から認識した第１の画像コードに基づいて第１の伝票の位置を管理すると共に、撮影画像から認識した第２の画像コードに基づいて第２の伝票の位置を管理する管理手段と、ユーザの操作に応じて第２の伝票の位置を表示するユーザインタフェース手段と、を有する情報処理システムにより上記課題を解決する。
【選択図】図４

Description

本発明は、情報処理システム、管理方法、情報処理装置及びプログラムに関する。

例えば複数の作業工程を有するジョブの進捗を、カメラで撮影したカラーコード付き作業指示書（伝票）の位置により管理する技術は、従来から知られている（例えば特許文献１参照）。

複数の作業工程を有するジョブの進捗を、カメラで撮影したカラーコード付き作業指示書（伝票）の位置により管理するジョブ管理システムは、通常の第１の伝票に加え、特殊な第２の伝票を用いることで、通常のジョブと区別して特定のジョブの位置を管理することができれば便利である。

本発明の実施の形態は、上記の点に鑑みなされたもので、画像コードが印刷されている伝票を用いて、通常のジョブと区別して特定のジョブの位置を管理することができる情報処理システムを提供することを目的とする。

上記目的を達成する為、本願請求項１は、第１の種類の識別情報に対応する第１の画像コードが印刷されている第１の伝票及び第２の種類の識別情報に対応する第２の画像コードが印刷されている第２の伝票を撮影する１つ以上の撮影手段と、前記撮影手段の撮影画像から認識した前記第１の画像コードに基づいて前記第１の伝票の位置を管理すると共に、前記撮影画像から認識した前記第２の画像コードに基づいて前記第２の伝票の位置を管理する管理手段と、ユーザの操作に応じて前記第２の伝票の位置を表示するユーザインタフェース手段と、を有する情報処理システムであることを特徴とする。

本発明の実施の形態によれば、画像コードが印刷されている伝票を用いて、通常のジョブと区別して特定のジョブの位置を管理することができる。

本実施形態に係る情報処理システムの一例の構成図である。 本実施形態に係る情報処理システムで利用する伝票の一例のイメージ図である。 コンピュータの一例のハードウェア構成図である。 本実施形態に係る情報処理システムの一例の機能構成図である。 印刷工場におけるジョブの作業工程の一例を示したイメージ図である。 カラーコード画像付き伝票を作成する処理の一例のシーケンス図である。 カラーコード画像を生成する処理の一例のフローチャートである。 ３進数を表現可能なコード化ルールについて説明するための図である。 光学シンボルにコード化するための情報の例を示す図である。 光学シンボルの各セルに割り当てる色数を４色とした場合の光学シンボルの例を示す図である。 通常時において情報処理システムで印刷される伝票の一例について説明する図である。 ダミーコードのカラーコード画像付き伝票を生成する処理の一例のシーケンス図である。 作業工程管理システムの動作が停止中の情報処理システムで印刷される伝票の一例について説明する図である。 ゲート通過時のジョブステータス更新処理の一例のフローチャートである。 管理部が管理するデータの一例の構成図である。 作業工程管理システムが表示するユーザインタフェース画面の一例のイメージ図である。 仮伝票を本伝票に差し替える処理手順の一例のフローチャートである。 作業工程管理システムの動作が停止中の情報処理システムで印刷される伝票の一例について説明する図である。 仮伝票を本伝票として登録する処理手順の一例のフローチャートである。 ダミーコード画像の一例の外観図である。

以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。

［第１の実施形態］
＜システム構成＞
図１は、本実施形態に係る情報処理システムの一例の構成図である。図２は、本実施形態に係る情報処理システムで利用する伝票の一例のイメージ図である。図１の情報処理システム１は、既存システム１０、作業工程管理システム１４、プリンタ１６、及び１台以上のカメラ１８がインターネットやＬＡＮなどのネットワーク２０を介してデータ通信可能に接続されている。カメラ１８は撮影手段の一例である。

既存システム１０は、例えば顧客が使用している顧客システムである。既存システム１０はジョブＩＤが表示された例えば図２（Ａ）の既存システム１０用の伝票８００を作成する。伝票８００は例えば作業指示書である。ジョブＩＤは既存システム１０でジョブを識別する為に利用されている情報である。また、伝票８００には既存システム１０で利用している少なくとも一つのバーコード画像８０１が表示されている。

なお、ジョブＩＤは既存システム１０用の伝票８００にバーコード画像８０１で表示されていてもよいし、テキストで表示されていてもよい。既存システム１０は、既存システム１０用の伝票８００により実現される既存の機能をユーザに提供する。

作業工程管理システム１４、プリンタ１６及び１台以上のカメラ１８は、伝票８００に新たな機能を追加する機能追加システムを構成してもよい。作業工程管理システム１４は複数の作業工程からなるジョブの進捗を、図２（Ｂ）のカラーコード画像８１１が付与された作業工程管理システム１４用の伝票８１０を利用して管理する。なお、作業工程管理システム１４はカラーコード画像８１１からジョブＩＤを特定できる。

プリンタ１６は既存システム１０用の伝票８００及び作業工程管理システム１４用の伝票８１０を印刷する。カメラ１８はジョブの作業工程に対応付いた場所を撮影可能に設置される。また、カメラ１８はジョブの作業工程と対応付いた場所にある作業工程管理システム１４用の伝票８１０を撮影可能に設置されている。なお、ジョブの作業工程に対応付いた場所（位置）とは、作業工程間の移動で物品（例えば印刷物、生産物、配送物、修理清掃工場の修理部品など）が通過する場所や、物品が一時的に保管される一時保管場所などである。

カメラ１８はＰＴＺカメラ又はＩＰカメラを利用できる。ＰＴＺカメラはＰＴＺ（Ｐａｎ Ｔｉｌｔ Ｚｏｏｍ）機能をネットワーク２０経由で操作可能なカメラであって、撮影画像又は撮影動画をネットワーク２０経由で送信可能なカメラである。また、ＩＰカメラはネットワーク２０経由で操作可能なカメラであって、撮影画像又は撮影動画をネットワーク２０経由で送信可能なカメラである。カメラ１８で撮影された撮影画像又は撮影動画はネットワーク２０経由で作業工程管理システム１４に送信される。

例えば印刷工場におけるジョブの作業工程の管理を行う情報処理システム１は、作業工程管理システム１４用の伝票８１０が、その伝票８１０に対応するジョブの中間生成物又は材料の一例である印刷物などに貼付される。伝票８１０は例えばカメラ１８により撮影されやすい印刷物の上に貼付される。

作業工程管理システム１４は伝票８１０を撮影したカメラ１８に対応付けられた作業工程と伝票８１０のカラーコード画像８１１から特定されたジョブＩＤとに基づき、ジョブの作業工程の進捗（ジョブの状態）を管理する。また、作業工程管理システム１４は伝票８１０を撮影したカメラ１８に対応付けられた作業工程と伝票８１０のカラーコード画像８１１とに基づき、特殊な伝票８１０の位置を後述のように特定できる。また、作業工程管理システム１４は、ジョブの作業工程の履歴や、伝票８１０を撮影したときの様子を表す撮影画像又は撮影動画の少なくとも一方を管理する。

なお、図１に示す情報処理システム１の構成は一例である。例えば情報処理システム１は他のシステムが含まれていてもよいし、作業工程管理システム１４が別の名称であってもよい。作業工程管理システム１４は一台の情報処理装置で実現してもよいし、複数台の情報処理装置で実現するようにしてもよい。

＜ハードウェア構成＞
既存システム１０及び作業工程管理システム１４は一台以上の情報処理装置を含む構成である。情報処理装置は、例えば図３に示すハードウェア構成のコンピュータ５００により実現される。

図３はコンピュータの一例のハードウェア構成図である。図３のコンピュータ５００は入力装置５０１、表示装置５０２、外部Ｉ／Ｆ５０３、ＲＡＭ５０４、ＲＯＭ５０５、ＣＰＵ５０６、通信Ｉ／Ｆ５０７及びＨＤＤ５０８などを備え、それぞれがバスＢで相互に接続されている。なお、入力装置５０１及び表示装置５０２は必要なときに接続して利用する形態であってもよい。

入力装置５０１はキーボードやマウス、タッチパネルなどを含み、ユーザが各操作信号を入力するのに用いられる。表示装置５０２はディスプレイ等を含み、コンピュータ５００による処理結果を表示する。

通信Ｉ／Ｆ５０７はコンピュータ５００を各種ネットワークに接続するインタフェースである。これにより、コンピュータ５００は通信Ｉ／Ｆ５０７を介してデータ通信を行うことができる。

また、ＨＤＤ５０８は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータには、コンピュータ５００全体を制御する基本ソフトウェアであるＯＳ、及びＯＳ上において各種機能を提供するアプリケーションソフトウェア（以下、単にアプリケーションと呼ぶ）などがある。なお、コンピュータ５００はＨＤＤ５０８に替え、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置（例えばソリッドステートドライブ：ＳＳＤ）を利用するものであってもよい。

外部Ｉ／Ｆ５０３は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体５０３ａなどがある。これにより、コンピュータ５００は外部Ｉ／Ｆ５０３を介して記録媒体５０３ａの読み取り及び／又は書き込みを行うことができる。記録媒体５０３ａにはフレキシブルディスク、ＣＤ、ＤＶＤ、ＳＤメモリカード、ＵＳＢメモリなどがある。

ＲＯＭ５０５は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ（記憶装置）の一例である。ＲＯＭ５０５にはコンピュータ５００の起動時に実行されるＢＩＯＳ、ＯＳ設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。ＲＡＭ５０４はプログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ（記憶装置）の一例である。

ＣＰＵ５０６は、ＲＯＭ５０５やＨＤＤ５０８などの記憶装置からプログラムやデータをＲＡＭ５０４上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータ５００全体の制御や機能を実現する演算装置である。

既存システム１０及び作業工程管理システム１４は、ソフトウェアと協働して動作する例えば図３に示すようなコンピュータ５００のハードウェア構成により、後述する各種処理を実現できる。なお、プリンタ１６及びカメラ１８のハードウェア構成についての説明は省略する。

＜ソフトウェア構成＞
図４は本実施形態に係る情報処理システムの一例の機能構成図である。なお、図４の機能構成は本実施形態の説明に不要な構成について適宜省略している。

図４に示した作業工程管理システム１４は、ユーザインタフェース部３０、ジョブＩＤ検出部３２、管理部３４、画像コード生成部３６、画像コード送信部３８、撮影画像取得部４０、認識部４２、カラーコード管理テーブル記憶部５０、及びジョブ管理テーブル記憶部５２を有する構成である。ユーザインタフェース部３０はユーザインタフェース手段の一例である。管理部３４は管理手段の一例である。画像コード生成部３６は画像コード生成手段の一例である。撮影画像取得部４０は撮影画像取得手段の一例である。

また、既存システム１０は、ユーザインタフェース部６０、ジョブＩＤ送信部６２、画像コード受信部６４、伝票作成部６６、印刷指示部６８、及びダミーコード記憶部８０を有する構成である。伝票作成部６６は伝票作成手段の一例である。

ユーザインタフェース部３０は、各種画面の表示を制御し、ユーザからの各種操作を受け付ける。ジョブＩＤ検出部３２は例えば図２（Ａ）の既存システム１０用の伝票８００にバーコード画像８０１又はテキストで表示されているジョブＩＤを検出する。

管理部３４は、利用可能なカラーコードＩＤをカラーコード管理テーブル記憶部５０に記憶して管理している。また、管理部３４は、取得したジョブＩＤとカラーコードＩＤとを対応付けてカラーコード管理テーブル記憶部５０で管理する。管理部３４は、既存システム１０から受信したジョブリストからジョブＩＤを取得する。管理部３４は、ジョブＩＤ検出部３２が検出したジョブＩＤを取得してもよい。ジョブＩＤはジョブを識別する為に利用されている情報の一例である。ジョブリストは、一日分の処理予定のジョブなどの複数のジョブに関する情報を含んでいる。また、管理部３４は後述のダミーコードＩＤとして利用するために既存システム１０が取得済みのカラーコードＩＤをカラーコード管理テーブル記憶部５０で管理する。

また、管理部３４は、ジョブＩＤ及びカラーコードＩＤに対応するジョブ情報をジョブ管理テーブル記憶部５２に記憶して管理する。なお、ジョブ管理テーブル記憶部５２はジョブの作業工程の進捗情報や履歴情報、伝票８１０を撮影したときの様子を表す撮影画像ファイル又は撮影動画ファイルなどを管理する。

画像コード生成部３６は管理部３４から提供されたカラーコードＩＤからカラーコード画像８１１を生成する。画像コード送信部３８は生成されたカラーコード画像８１１を既存システム１０に送信する。

撮影画像取得部４０はカメラ１８から撮影画像又は撮影動画を取得する。認識部４２は撮影画像又は撮影動画に写っていたカラーコード画像８１１からカラーコードＩＤをデコードする。認識部４２は、例えばカラーコード画像８１１を撮影したカメラ１８又はジョブの作業工程を識別する識別情報と、デコードしたカラーコードＩＤとを管理部３４に送信する。管理部３４はジョブ管理テーブル記憶部５２を参照することで、認識部４２が認識したカラーコードＩＤに対応するジョブ情報を特定できる。

管理部３４は、カラーコード画像８１１を撮影したカメラ１８に対応するジョブの作業工程と、デコードしたカラーコードＩＤに対応するジョブＩＤとに基づいて、ジョブ管理テーブル記憶部５２で管理されるジョブの作業工程の進捗情報（ジョブステータス）を更新できる。

ユーザインタフェース部６０は、各種画面の表示を制御し、ユーザからの各種操作を受け付ける。ジョブＩＤ送信部６２は伝票８１０を作成するジョブのジョブＩＤを作業工程管理システム１４に送信する。ジョブＩＤ送信部６２は、ジョブリストを作業工程管理システム１４に送信してもよい。

画像コード受信部６４は、作業工程管理システム１４からカラーコード画像８１１を受信する。伝票作成部６６は図２（Ｂ）のカラーコード画像８１１が付与された作業工程管理システム１４用の伝票８１０を作成する。印刷指示部６８は図２（Ｂ）の伝票８１０の印刷をプリンタ１６に指示する。

また、ダミーコード記憶部８０は、ダミーコードＩＤとして利用するカラーコードＩＤのカラーコード画像を記憶する。ダミーコードＩＤとして利用するカラーコードＩＤ（以下、単にダミーコードと呼ぶ）のカラーコード画像は、特定のジョブを通常のジョブと区別して管理するために利用される。ダミーコードＩＤは、事前（情報処理システム１の設定段階など）に既存システム１０のダミーコード記憶部８０に記憶させておく。

例えば作業工程管理システム１４に障害が発生し、カラーコード画像８１１を作業工程管理システム１４から受信できない場合、既存システム１０はカラーコード画像８１１が印刷された伝票８１０を作成できなくなる。障害発生中は、例えば既存システム１０用の伝票８００を用いてジョブの作業を継続することができる。しかし、障害発生中に作成された既存システム１０用の伝票８００では、障害解消後に作業工程管理システム１４が作業工程を管理できない。また、障害解消後、障害発生中に作成された既存システム１０用の伝票８００を作業工程管理システム１４用の伝票８１０に差し替える場合に、作業工程管理システム１４が既存システム１０用の伝票８００の位置を特定できない。

そこで、本実施形態では、作業工程管理システム１４に障害が発生し、カラーコード画像８１１を既存システム１０が作業工程管理システム１４から受信できない場合、後述するようにダミーコードのカラーコード画像が印刷された仮伝票を用いることにより作業を継続する。また、障害が解消した後、本実施形態では仮伝票に印刷されたダミーコードのカラーコード画像を認識することで、仮伝票の位置を管理できるので、仮伝票を本伝票に差し替える差し替え作業などのユーザによる復旧作業の容易化を支援できる。

本伝票は、作業工程管理システム１４で管理されているジョブと対応付けられた作業工程管理システム１４用の伝票８１０である。また、仮伝票は、作業工程管理システム１４で管理されているジョブと対応付けられていない作業工程管理システム１４用の伝票８１０と考えることもできる。

ダミーコードのカラーコード画像が印刷された仮伝票の利用は、障害発生時に限定するものではなく、通常のジョブと区別して特定のジョブの位置を管理する場面であれば利用可能である。本実施形態ではダミーコード記憶部８０がダミーコードのカラーコード画像を記憶している例を説明したが、ダミーコード記憶部８０にダミーコードＩＤとして利用するカラーコードＩＤを記憶しておき、ダミーコードのカラーコード画像を生成するようにしてもよい。さらに、本実施形態では事前に印刷しておいた仮伝票を利用することもできる。

＜処理＞
ここでは印刷工場におけるジョブの作業工程の管理を行う情報処理システムの例を説明する。図５は印刷工場におけるジョブの作業工程の一例を示したイメージ図である。

図５に示した作業工程は「印刷」と「断裁」と「折り」と「製本」と「検査」と「一時保管１」と「一時保管２」とを含んでいる。カメラ１８ａ１～１８ａ５は作業工程「印刷」と「断裁」と「折り」と「製本」と「検査」とを行う場所の手前のゲートに設置されている。また、カメラ１８ｂ１～１８ｂ２は作業工程「一時保管１」と「一時保管２」とを行う場所に設置されている。以下、カメラ１８ａ１～１８ａ５はカメラ１８ａと総称することがある。また、カメラ１８ｂ１～１８ｂ２はカメラ１８ｂと総称することがある。

本伝票や仮伝票などの作業工程管理システム１４用の伝票８１０は作業工程間を移動する過程や一時保管場所に保管されている状態で、カメラ１８ａ又はカメラ１８ｂにより撮影される。なお、図５に示すように印刷工場では作業工程間の移動が一定でなく、ジョブによって作業工程管理システム１４用の伝票８１０が撮影されず、検知や記録がされない作業工程が含まれる場合がある。図５では全ての作業工程を行うジョブの移動を表す矢印と、作業工程の一部をスキップするジョブの移動を表す矢印と、を表している。

図５では作業工程「印刷」により印刷物が出力されたあと、その印刷物の上に伝票８１０を貼付する。これにより、図５の例では印刷物がゲートを通過する過程や、一時保管場所に保管されている状態で、印刷物の上に貼付された伝票８１０がカメラ１８ａ又はカメラ１８ｂにより撮影される。

《カラーコード画像付き伝票の作成》
以下では、作業工程管理システム１４が動作している通常時における情報処理システム１の処理と、作業工程管理システム１４が障害などにより停止中における情報処理システム１の処理と、を分けて説明する。

作業工程管理システム１４が動作している通常時における情報処理システム１の処理は例えば図６に示すように実行される。図６はカラーコード画像付き伝票を作成する処理の一例のシーケンス図である。

既存システム１０のジョブＩＤ送信部６２はステップＳ１０において、ジョブリストを作業工程管理システム１４に送信する。ステップＳ１２において、作業工程管理システム１４の管理部３４は受信したジョブリストからジョブＩＤを取得する。

ステップＳ１４において、管理部３４は利用するカラーコードＩＤをカラーコード管理テーブル記憶部５０から選択し、ジョブリストから取得したジョブＩＤにカラーコードＩＤを割り当て、発行する。管理部３４は、選択したカラーコードＩＤとジョブリストから取得したジョブＩＤとを対応付けて管理する。

ステップＳ１６において、画像コード生成部３６はジョブリストから取得したジョブＩＤと対応付けられたカラーコードＩＤから、例えば図７に示す手順でカラーコード画像８１１を生成する。なお、図７に示す手順は例えば特開２０１７－１９９３０６号公報に記載されている技術を利用するものである。

図７はカラーコード画像を生成する処理の一例のフローチャートである。画像コード生成部３６はステップＳ３０においてカラーコード化対象のカラーコードＩＤの入力を受け付ける。ステップＳ３２に進み、画像コード生成部３６はカラーコードＩＤの文字列を各桁の値に分解する。

また、ステップＳ３４に進み、画像コード生成部３６は分解された各桁の値を特開２０１７－１９９３０６号公報に記載されている光学シンボルの各セルに割り当てる色数に応じた値に変換する。例えば画像コード生成部３６は各セルに割り当てる色数が４色であれば各桁の値を例えば図８に示すコード化ルールに従って３進数による値に変換する。

図８は、３進数を表現可能なコード化ルールについて説明するための図である。図８はＲ色（赤色）と、Ｇ色（緑色）と、Ｂ色（青色）とＫ色（黒色）との４色を用いた場合のコード化ルールの例を示している。４色を用いる場合は、３値すなわち３進数での表現が可能である。

例えば、図８（ａ）に例示されるように、時計回り、すなわち、Ｒ色からＫ色、Ｋ色からＢ色、Ｂ色からＧ色、Ｇ色からＲ色への各遷移は値「０」を表現する。また、反時計回り、すなわち、Ｒ色からＧ色、Ｇ色からＢ色、Ｂ色からＫ色、Ｋ色からＲ色への各遷移は値「１」を表現する。さらに、対角線上、すなわち、Ｒ色とＢ色との間の双方向の遷移、および、Ｋ色とＧ色との間の双方向の遷移は、それぞれ値「２」を表現する。

例えば、図８（ｂ）に示されるように、Ｇ色、Ｒ色、Ｂ色、Ｋ色、Ｇ色の順に各セルが順次接続されたセル列において、図中で左から右に向けて各セルの色遷移を見た場合について考える。この場合は、Ｇ色からＲ色への遷移が値「０」を表し、Ｒ色からＢ色への遷移が値「２」を表し、Ｂ色からＫ色への遷移が値「１」を表し、Ｋ色からＧ色への遷移が値「２」をそれぞれ表す。したがって、図８（ｂ）の配列は値「３ｄ２１２０」、すなわち１０進数の値「６９」を表す。なお、値の表記において先頭の「３ｄ」は、続く数字が３進数による値であることを示している。

４色の色遷移を用いたコード化ルールは、図８（ａ）に示した例に限定されず、例えば図８（ｄ）に示した例であってもよい。図８（ｅ）は図８（ｄ）に示したコード化ルールに従った色遷移と値とを関連付ける変換テーブルの例を示す。図８（ｅ）において、例えば遷移元のセルの色がＲ色で値「２」を表現したい場合、遷移元のセルに隣接する遷移先のセルの色をＢ色とする。同様に、遷移元のセルの色がＫ色で値「１」を表現したい場合は遷移先のセルの色をＧ色とする。

図７のステップＳ３４に続いてステップＳ３６に進み、画像コード生成部３６は遷移元のセルの色と、ステップＳ３４で変換された３進数の値と、図８（ａ）に示したコード化ルールの変換テーブルとに従い、光学シンボルの各セルに色を割り当てる。画像コード生成部３６は光学シンボルの主コードのセル列における各セルの色の配列を予め記憶しているものとする。

図９および図１０を用いて、光学シンボルの各セルに割り当てる色数を４色とした場合のより具体的な例について説明する。図９は光学シンボルにコード化するための情報の例を示す図である。図１０は光学シンボルの各セルに割り当てる色数を４色とした場合の光学シンボルの例を示す図である。

図９は主コード部３００の各セル「ｄ１」、「ｄ２」、「ｄ３」及び「ｄ４」に接続される副コード部３０１の各セル列が値「３ｄ１」、「３ｄ１」、「３ｄ０」及び「３ｄ１」の例である。

図１０は図９に例示した情報を、図８を用いて説明したコード化ルールに従いコード化した光学シンボルの例を示す。この例では主コード部３００のセル列は、偶数個のセルを含み、先端のセルをＫ色として、Ｋ色およびＲ色が交互に配置されて構成されている。

また、副コード部３０１は例えば左端のセルにおいて、当該セルが接続される主コード部３００のセルのＫ色を最初の遷移元の色として、セルの色が割り当てられる。図１０の例では、遷移元のセルである主コード部３００のセルのＫ色、副コード部３０１のセルの値「３ｄ１」に従い、図８（ａ）のコード化ルールの変換テーブルを参照して、光学シンボルの一番左側の副コード部３０１のセルにＲ色が割り当てられている。

図６のステップＳ１６に続いてステップＳ１８に進み、画像コード送信部３８はジョブリストから取得したジョブＩＤに対応するカラーコード画像８１１を既存システム１０に送信する。

ステップＳ２０において、既存システム１０の画像コード受信部６４は作業工程管理システム１４からカラーコード画像８１１を受信する。伝票作成部６６はカラーコード画像８１１が付与された作業工程管理システム１４用の伝票８１０（カラーコード画像付き伝票）を作成する。ステップＳ２２において、印刷指示部６８は伝票作成部６６が作成した作業工程管理システム１４用の伝票８１０の印刷をプリンタ１６に指示する。

図６の処理により印刷される作業工程管理システム１４用の伝票８１０と既存システム１０用の伝票８００との関係は、図１１に示すようになる。図１１は通常時において情報処理システムで印刷される伝票の一例について説明する図である。

既存システム１０用の伝票８００は元伝票である。既存システム１０用の伝票８００のジョブＩＤは第１の種類の識別情報の一例である。本実施形態では、既存システム１０用の伝票８００のジョブＩＤとカラーコード画像とを対応付けて作業工程管理システム１４用の伝票８１０を印刷する。図１１の作業工程管理システム１４用の伝票８１０は本伝票である。図１１の作業工程管理システム１４用の伝票８１０のカラーコード画像は第１の画像コードの一例である。また、図１１の作業工程管理システム１４用の伝票８１０は第１の伝票の一例である。

作業工程管理システム１４が障害などにより停止中における情報処理システム１の処理は例えば図１２に示すように実行される。図１２はダミーコードのカラーコード画像付き伝票を生成する処理の一例のシーケンス図である。

既存システム１０のジョブＩＤ送信部６２はステップＳ４０において、ジョブリストを作業工程管理システム１４に送信する。図１２は作業工程管理システム１４の動作が停止中であるため、既存システム１０は作業工程管理システム１４に送信したジョブＩＤに対応するカラーコード画像８１１を受信できない。

そこで、既存システム１０の伝票作成部６６はステップＳ４０でジョブリストを送信してから所定時間が経過しても作業工程管理システム１４からの応答がなければ、ステップＳ４２において、作業工程管理システム１４からカラーコード画像８１１を取得できないと判定する。ステップＳ４４において、伝票作成部６６はダミーコード記憶部８０からダミーコードのカラーコード画像を取得し、ジョブリストに含まれるジョブのジョブＩＤを割り当てる。

ステップＳ４６において、伝票作成部６６はダミーコードのカラーコード画像が後述のように付与された作業工程管理システム１４用の伝票（ダミーコード画像付き仮伝票）を作成する。ステップＳ４８において、印刷指示部６８はダミーコード画像付き仮伝票の印刷をプリンタ１６に指示する。

図１２の処理により印刷されるダミーコード画像付き仮伝票と既存システム１０用の伝票８００との関係は、図１３に示すようになる。図１３は作業工程管理システムの動作が停止中の情報処理システムで印刷される伝票の一例について説明する図である。

既存システム１０用の伝票８００は元伝票である。ダミーコード画像付き伝票８０２は仮伝票である。既存システム１０用の伝票８００のジョブＩＤは第１の種類の識別情報の一例である。ダミーコード画像付き伝票８０２のジョブＩＤは第２の種類の識別情報の一例である。なお、ダミーコード画像付き伝票８０２は作業工程管理システム１４の運用開始前に行う導入時・設定時や、ジョブの合い間など、障害発生の事前に印刷しておいてもよい。また、ダミーコード画像は、作業工程管理システム１４から直接プリンタ１６に送信して印刷しておいてもよい。

図２０はダミーコード画像の一例の外観図である。図２０に示すように、ダミーコード画像には、ダミーコード画像であることを示す識別マーク１０００と、ダミーコードＩＤとして利用する専用のカラーコードＩＤのカラーコード画像１０１０と、が含まれる。例えば図２０ではダミーコード画像であることを示す識別マーク１０００の一例として「ダミーコード」が表示されている。

ダミーコード画像は、ダミーコード画像のデータ又はダミーコード画像を印刷した用紙として、事前に任意の場所に準備しておいてもよい。例えばユーザはダミーコード画像を印刷した用紙をコピーし、既存システム１０用の伝票８００と共に資材などに配置することができる。また、例えばユーザはダミーコード画像のデータを利用して、既存システム１０用の伝票８００にダミーコード画像を合成して用紙に印刷することもできる。なお、ダミーコードは、通常のジョブとは異なる特殊なジョブを示す特殊コードや、仮コードと言うこともできる。

本実施形態では、ダミーコード画像付き伝票８０２を既存システム１０用の伝票８００に貼付した伝票８０４を用いて、情報処理システム１による運用を継続する。伝票８０４はダミーコード画像付き伝票８０２を粘着テープ、接着剤、クリップなどで既存システム１０用の伝票８００に貼付したものである。伝票８０４はダミーコード画像付き伝票８０２と既存システム１０用の伝票８００とが一緒に移動する状態であれば、必ずしも貼付したものでなくてもよい。伝票８０４は、ダミーのジョブＩＤと対応付けてダミーコードのカラーコード画像（ダミーコード画像）が印刷される。伝票８０４は例えば障害発生中に利用される。

障害発生中に作成された伝票８０４は、障害解消後に作業工程管理システム１４用の伝票８１０と差し替えられる。ユーザは、既存システム１０用の伝票８００のジョブＩＤとカラーコード画像とを対応付けて作業工程管理システム１４用の伝票８１０を印刷する。図１３の作業工程管理システム１４用の伝票８１０は本伝票である。図１３のダミーコード画像付き伝票８０２のダミーコード画像及び伝票８０４のダミーコード画像は第２の画像コードの一例である。また、図１３のダミーコード画像付き伝票８０２のダミーコード画像及び伝票８０４は第２の伝票の一例である。

《ゲート通過時のジョブステータスの更新》
本実施形態に係る情報処理システム１では、カラーコード画像が印刷された本伝票又はダミーコード画像が印刷された仮伝票がカメラ１８ａにより撮影されることでジョブ管理テーブル記憶部５２のジョブステータスが以下のように更新される。

図１４はゲート通過時のジョブステータス更新処理の一例のフローチャートである。作業工程管理システム１４の撮影画像取得部４０はカメラ１８ａから撮影画像又は撮影動画を取得すると、ステップＳ５１からステップＳ５２に進む。

ステップＳ５２において、認識部４２は撮影画像取得部４０が取得した撮影画像又は撮影動画からのカラーコード画像又はダミーコード画像の切り出しを試みる。ステップＳ５３に進み、認識部４２は例えば特開２０１７－１９９３０６号公報に記載されている手順でカラーコード画像又はダミーコード画像の認識処理を行う。

認識部４２はカラーコード画像又はダミーコード画像が認識されると、カラーコード画像又はダミーコード画像から各セルの画像を検出する。ステップＳ５４に進み、認識部４２はステップＳ５３で検出した各セルの色情報、及び、各セルの接続情報、をシンボル情報として認識する。

ステップＳ５４において、認識部４２は図８（Ａ）に示したコード化ルールに従ってシンボル情報をデコードすることで、カラーコード画像又はダミーコード画像にコード化されていたカラーコードＩＤを復元する。

ステップＳ５５に進み、認識部４２は、カラーコード画像又はダミーコード画像を撮影したカメラ１８ａの識別情報及びデコードにより復元したカラーコードＩＤを管理部３４に提供する。管理部３４は、ジョブ管理テーブル記憶部５２を参照してカラーコードＩＤに対応するジョブＩＤ又はダミーのジョブｉｄを特定する。

管理部３４はカラーコード画像を撮影したカメラ１８ａの識別情報と、カラーコード画像から復元したカラーコードＩＤに対応するジョブＩＤとに基づき、ジョブ管理テーブル記憶部５２で管理されているステータスを更新できる。また、管理部３４はダミーコード画像を撮影したカメラ１８ａの識別情報と、ダミーコード画像から復元したカラーコードＩＤに対応するダミーのジョブＩＤと、に基づいて、例えば図１５に示すようなデータを更新することで図１３のダミーコード画像付き伝票８０２及び伝票８０４の位置を管理できる。

図１５は管理部が管理するデータの一例の構成図である。例えばカラーコードテーブルはカラーコード管理テーブル記憶部５０に記憶される。ジョブテーブル、位置情報テーブル、及び履歴テーブルはジョブ管理テーブル記憶部５２に記憶される。

図１５のカラーコードテーブル、ジョブテーブル、位置情報テーブル、及び履歴テーブルはジョブＩＤにより対応付けられている。したがって、本実施形態ではダミーコード画像から復元したカラーコードＩＤに対応付いた位置情報テーブルから位置を特定できる。

《仮伝票の位置表示》
情報処理システム１のオペレータなどのユーザは、作業工程管理システム１４が提供するユーザインタフェース画面により仮伝票の位置を表示できる。

図１６は作業工程管理システムが表示するユーザインタフェース画面の一例のイメージ図である。作業工程管理システム１４のユーザインタフェース部３０は、例えば画面９００を表示装置５０２に表示させる。画面９００は、ジョブＩＤ入力欄９０２、検索ボタン９０４、マップ表示欄９０６が含まれる。

ユーザはジョブＩＤ入力欄９０２にジョブＩＤを入力して検索ボタン９０４を押下することで、そのジョブＩＤに対応するジョブの位置９０８をマップ表示欄９０６のマップ上に表示させることができる。

例えばユーザはダミーコード画像付き伝票８０２のダミーのジョブＩＤをジョブＩＤ入力欄９０２に入力して検索ボタン９０４を押下することで、そのダミーのジョブＩＤに対応するジョブの位置９０８をマップ表示欄９０６のマップ上に表示できる。

障害発生中に仮伝票を発行したユーザは、仮伝票に印刷されたダミーのジョブＩＤを記録しておく。ダミーのジョブＩＤはリストとして記録しておいてもよいし、仮伝票の画像を記録しておいてもよい。障害解消後、ユーザは障害発生中に発行した仮伝票を図１７に示す手順で本伝票に差し替えることができる。

図１７は仮伝票を本伝票に差し替える処理手順の一例のフローチャートである。ユーザはステップＳ７０において、障害発生中に発行された仮伝票のダミーのジョブＩＤを取得する。ステップＳ７２において、ユーザは仮伝票に対応するジョブの本伝票を図６に示した処理により再発行する。

障害発生中に発行された仮伝票のダミーのジョブＩＤを取得は、例えばジョブＩＤのリスト（ｃｓｖなど）のアップロード、仮伝票の画像（ｐｄｆ）ファイルの特定のフォルダへの格納などにより、行うようにしてもよい。これによりユーザは障害発生中に発行された仮伝票と差し替える本伝票の印刷が容易となる。

ステップＳ７４において、ユーザは仮伝票に印刷されていたダミーのジョブＩＤを図１６の画面９００のジョブＩＤ入力欄９０２に入力して検索ボタン９０４を押下することにより、仮伝票の位置９０８をマップ表示欄９０６のマップ上に表示できる。

ステップＳ７６において、ユーザはマップ表示欄９０６のマップ上に表示された仮伝票の位置９０８に移動し、仮伝票を本伝票に差し替える。ユーザはマップ上に仮伝票の位置９０８が表示されなくなるまで、仮伝票から本伝票への差し替え作業を行う。

なお、仮伝票にはユーザが仮伝票であることを視認可能な情報（例えばダミーコードなどの文字、ダミーコードを表す記号、又はダミーコードを表す色など）を印刷し、目視での差し替え作業を容易としてもよい。また、ダミーのジョブＩＤは、単一の識別情報とすることで、一度の検索で仮伝票を検索できるようにしてもよい。また、ダミーのジョブＩＤは共通部分を含む識別情報とすることで、一度の検索で仮伝票を検索できるようにしてもよい。

本実施形態は、本伝票及び仮伝票をプリンタ１６で紙などの印刷媒体に印刷する例を説明したが、電子ペーパやＬＣＤ（Ｌｉｑｕｉｄ Ｃｒｙｓｔａｌ Ｄｉｓｐｌａｙ）などの表示媒体（表示デバイス）に表示するようにしてもよい。

本実施形態に係る情報処理システム１は、通常のジョブ（障害が発生していないときに発行された本伝票に対応するジョブ等）と区別して特定のジョブ（障害が発生しているときに発行された仮伝票に対応するジョブ等）の位置を特定できる。したがって、情報処理システム１によれば、仮伝票を本伝票に差し替える差し替え作業などのユーザによる復旧作業の容易化を支援できる。また、本実施形態に係る情報処理システム１は通常のジョブと区別して特定種類のジョブをユーザに注目させる目的で、仮伝票を用いてもよい。また、ダミーコードＩＤはジョブＩＤと対応付いていない独立した単一の（あるいは複数のダミーコードＩＤで共通部分を含んだ）識別情報である。ダミーコードＩＤが単一の（あるいは共通部分を含んだ）識別情報であることにより、本実施形態ではダミーコードＩＤまたは共通部分による一度の検索で、本伝票と区別して全ての仮伝票のみを検索可能である。また、図２０の識別マーク１０００により、仮伝票から本伝票への目視による差し替えが容易になる。なお、ジョブに枝番が発生する場合は、枝番にあたる紙束又はパレットに同じ仮伝票を貼り付ける（枝番になっていることを特定できるような仮伝票を用いてもよい）。

［第２の実施形態］
第１の実施形態は仮伝票を本伝票に差し替えていた。第２の実施形態は仮伝票を本伝票として登録するものである。なお、第２の実施形態は一部を除いて第１の実施形態と同一である。したがって、第１の実施形態と同一の部分については適宜説明を省略する。

例えば作業工程管理システム１４に障害が発生し、カラーコード画像８１１を作業工程管理システム１４から受信できない場合、既存システム１０はカラーコード画像８１１が印刷された伝票８１０を作成できなくなる。障害発生中は、例えば既存システム１０用の伝票８００を用いてジョブの作業を継続することができる。しかし、障害発生中に作成された既存システム１０用の伝票８００では、障害解消後に作業工程管理システム１４が作業工程を管理できない。

そこで、本実施形態では、作業工程管理システム１４に障害が発生し、カラーコード画像８１１を既存システム１０が作業工程管理システム１４から受信できない場合、後述するようにダミーコードのカラーコード画像が印刷された仮伝票を用いることにより作業を継続する。また、障害が解消した後、本実施形態では仮伝票を本伝票として登録することでユーザによる復旧作業の容易化を支援できる。本実施形態では事前に作成しておいた仮伝票の画像データを利用することもできる。

作業工程管理システム１４が障害などにより停止中における情報処理システム１の処理は例えば図１２に示したように実行される。図１２の処理により印刷されるダミーコード画像付き仮伝票と既存システム１０用の伝票８００との関係は、例えば図１８に示すようになる。図１８は作業工程管理システムの動作が停止中の情報処理システムで印刷される伝票の一例について説明する図である。

既存システム１０用の伝票８００は、元伝票である。ダミーコード画像付き伝票の画像データ８０６は仮伝票の画像データである。既存システム１０用の伝票８００のジョブＩＤは第１の種類の識別情報の一例である。ダミーコード画像付き伝票の画像データ８０６のジョブＩＤは第２の種類の識別情報の一例である。なお、ダミーコード画像付き伝票の画像データ８０６は事前に作成しておいてもよい。

本実施形態では、ダミーコード画像付き伝票の画像データ８０６を既存システム１０用の伝票８００に合成した伝票８０８を用いることで、情報処理システム１による運用を継続する。伝票８０８は元伝票のジョブＩＤとダミーのジョブＩＤとダミーコード画像とが印刷される。伝票８０８は例えば障害発生中に利用される。伝票８０８は仮伝票の一例である。

障害発生中に作成された伝票８０８は、障害解消後に作業工程管理システム１４用の伝票８１０として登録される。ユーザは、障害発生中に作成された伝票８０８を作業工程管理システム１４用の伝票８１０として登録する。図１８の伝票８１０は本伝票である。図１８の伝票８０８のダミーコード画像は第２の画像コードの一例である。また、図１８の伝票８０８は第２の伝票の一例である。

情報処理システム１のオペレータなどのユーザは、例えば図１６に示したユーザインタフェース画面により仮伝票の位置を表示できる。例えばユーザは、図１８の伝票８０８のダミーのジョブＩＤをジョブＩＤ入力欄９０２に入力して検索ボタン９０４を押下することで、そのダミーのジョブＩＤに対応するジョブの位置９０８をマップ表示欄９０６のマップ上に表示できる。障害解消後、ユーザは障害発生中に発行した仮伝票を図１９に示す手順で本伝票として登録することができる。なお仮伝票の位置のマップ上における表示は、差し替え作業を支援するための表示の例である。ユーザは端末装置（ＰＣ、スマートフォン、タブレット等）で情報処理システム１の作業工程管理システム１４（ユーザインタフェース部３０）にアクセスしマップを表示することで、端末装置を見て、あるいは持ちながら現場で仮伝票を探せるため、差し替え作業を行うことが容易になる。また、本伝票に置き換えた場合には、置き換える度に仮伝票の表示が消えて減っていくため、現場に残っている仮伝票を容易に把握することができる。

図１９は仮伝票を本伝票として登録する処理手順の一例のフローチャートである。障害解消後、ユーザはステップＳ８０において、障害発生中に発行された図１８の伝票８０８のジョブＩＤ、及びダミーのジョブＩＤを取得する。ステップＳ８２において、ユーザは作業工程管理システム１４において伝票８０８のダミーコード画像と対応付けられているダミーのジョブＩＤを、伝票８０８のジョブＩＤに更新することで、仮伝票を本伝票として作業工程管理システム１４に登録する。

図１９の処理により仮伝票を本伝票として登録することにより、ユーザは仮伝票に印刷されていたジョブＩＤを図１６の画面９００のジョブＩＤ入力欄９０２に入力して検索ボタン９０４を押下することにより、本伝票の位置をマップ表示欄９０６のマップ上に表示できる。

本実施形態に係る情報処理システム１は、通常のジョブ（障害が発生していないときに発行された本伝票に対応するジョブ等）と区別して特定のジョブ（障害が発生しているときに発行された仮伝票に対応するジョブ等）の位置を特定できる。したがって、情報処理システム１によれば、仮伝票を本伝票として利用し続けることができる。

第２の実施形態では、ダミーコードＩＤとして利用するカラーコードＩＤが固定されていないため、例えばダミーコードＩＤとして利用するカラーコードＩＤを識別するフラグなどの情報を、図１５に示したカラーコードテーブルに設けてもよい。

第２の実施形態に係る情報処理システム１は、通常のジョブ（障害が発生していないときに発行された本伝票に対応するジョブ等）と区別して特定のジョブ（障害が発生しているときに発行された仮伝票に対応するジョブ等）の位置を特定できる。また、第２の実施形態に係る情報処理システム１によれば、ユーザによる復旧作業の容易化を支援できる。

［第３の実施形態］
上記した第１及び第２の実施形態の技術は、例えばＡＧＶ（無人搬送車）に代表される搬送システムの技術への応用が可能である。

例えば物品を搬送する搬送システムでは、その物品にカラーコード画像８１１が印刷された作業工程管理システム１４用の伝票８１０を貼付し、搬送中の物品をカメラ１８により撮影することで、搬送装置により搬送中の物品の作業工程を管理する。作業工程管理システム１４の障害発生中は、上記した第１及び第２の実施形態の仮伝票を物品に貼付することで、搬送装置による物品の搬送を継続できる。また、障害解消後、仮伝票の位置の特定が容易であるため、仮伝票の本伝票への差し替え作業などの復旧作業が容易化される。

［第４の実施形態］
上記した第１及び第２の実施形態の技術は、例えばベルトコンベアに流れている物品の作業工程の管理にも適用が可能である。例えばベルトコンベアに流れている物品の作業工程の管理に本実施形態の技術を提供すれば、障害中に仮伝票を利用することで、ベルトコンベアに流れている物品のトラッキングのための復旧作業が容易となる。

本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。

本発明の態様は、例えば、以下の通りである。
＜１＞
第１の種類の識別情報に対応する第１の画像コードが印刷されている第１の伝票及び第２の種類の識別情報に対応する第２の画像コードが印刷されている第２の伝票を撮影する１つ以上の撮影手段と、
前記撮影手段の撮影画像から認識した前記第１の画像コードに基づいて前記第１の伝票の位置を管理すると共に、前記撮影画像から認識した前記第２の画像コードに基づいて前記第２の伝票の位置を管理する管理手段と、
ユーザの操作に応じて前記第２の伝票の位置を表示するユーザインタフェース手段と、
を有する情報処理システム。
＜２＞
前記第１の種類の識別情報は、既存システムでジョブを識別する為に利用されている情報であり、
前記第２の種類の識別情報は、前記既存システムでジョブを識別する為に利用されている情報と異なる情報であること
を特徴とする前記＜１＞記載の情報処理システム。
＜３＞
前記第２の伝票は、前記既存システムが前記第１の種類の識別情報に対応する前記第１の画像コードを取得できなかった場合に、予め取得済みの前記第２の種類の識別情報に対応する前記第２の画像コードを用いて作成されること
を特徴とする前記＜２＞記載の情報処理システム。
＜４＞
前記管理手段は、前記第２の伝票で作業工程の進捗情報が管理されている前記ジョブについて、新たに作成され、前記第２の伝票と差し替えた前記第１の伝票で作業工程の進捗情報を引き継いで管理すること
を特徴とする前記＜２＞又は＜３＞記載の情報処理システム。
＜５＞
前記管理手段は、前記第２の伝票で作業工程の進捗情報が管理されている前記ジョブについて、前記第２の伝票に印刷されている前記第２の種類の識別情報及び前記第２の画像コードを前記第１の種類の識別情報及び前記第１の画像コードとして登録した前記第１の伝票で作業工程の進捗情報を引き継いで管理すること
を特徴とする前記＜２＞又は＜３＞記載の情報処理システム。
＜６＞
前記第１の伝票を作成する伝票作成手段、
を更に有し、
前記ユーザインタフェース手段は、障害発生中に前記既存システムで作成された前記第２の伝票の位置を表示して、障害解消後に作成した前記第１の伝票への差し替え作業を支援するための表示を行うこと
を特徴とする前記＜４＞記載の情報処理システム。
＜７＞
前記第１の種類の識別情報に対応する前記第１の画像コードを生成する画像コード生成手段、
を更に有し、
前記既存システムは、障害発生により前記第１の種類の識別情報に対応する前記第１の画像コードを取得できなかった場合に、予め取得済みの前記第２の種類の識別情報に対応する前記第２の画像コードを用いて前記第２の伝票を作成し、障害解消により前記第１の種類の識別情報に対応する前記第１の画像コードを取得できるようになると、取得した前記第１の種類の識別情報に対応する前記第１の画像コードを用いて前記第１の伝票を作成すること
を特徴とする前記＜６＞記載の情報処理システム。
＜８＞
前記管理手段は、前記第２の伝票を撮影した前記撮影手段に対応付いた位置と、撮影された前記第２の伝票から認識した前記第２の画像コードと、に基づき、前記第２の伝票の位置を管理すること
を特徴とする前記＜４＞又は＜５＞記載の情報処理システム。
＜９＞
前記撮影手段は、前記作業工程と対応付いた位置にある前記第１の伝票及び前記第２の伝票を撮影可能に設置されたカメラであること
を特徴とする前記＜４＞乃至＜８＞の何れか一項記載の情報処理システム。
＜１０＞
前記第２の伝票は、ユーザが前記第２の伝票であることを視認できる情報が印刷されていること
を特徴とする前記＜１＞乃至＜９＞の何れか一項に記載の情報処理システム。
＜１１＞
前記第１の伝票及び前記第２の伝票は、ジョブの作業指示書であること
を特徴とする前記＜１＞乃至＜１０＞の何れか一項に記載の情報処理システム。
＜１２＞
情報処理システムが実行する管理方法であって、
第１の種類の識別情報に対応する第１の画像コードが印刷されている第１の伝票及び第２の種類の識別情報に対応する第２の画像コードが印刷されている第２の伝票を、１つ以上の撮影手段が撮影する撮影ステップと、
前記撮影手段の撮影画像から認識した前記第１の画像コードに基づいて前記第１の伝票の位置を管理すると共に、前記撮影画像から認識した前記第２の画像コードに基づいて前記第２の伝票の位置を管理する管理ステップと、
ユーザの操作に応じて前記第２の伝票の位置を表示する表示ステップと、
を有する管理方法。
＜１３＞
第１の種類の識別情報に対応する第１の画像コードが印刷されている第１の伝票及び第２の種類の識別情報に対応する第２の画像コードが印刷されている第２の伝票を撮影する１つ以上の撮影手段から撮影画像を取得する撮影画像取得手段と、
前記撮影画像から認識した前記第１の画像コードに基づいて前記第１の伝票の位置を管理すると共に、前記撮影画像から認識した前記第２の画像コードに基づいて前記第２の伝票の位置を管理する管理手段と、
ユーザの操作に応じて前記第２の伝票の位置を表示するユーザインタフェース手段と、
を有する情報処理装置。
＜１４＞
情報処理装置を、
第１の種類の識別情報に対応する第１の画像コードが印刷されている第１の伝票及び第２の種類の識別情報に対応する第２の画像コードが印刷されている第２の伝票を撮影する１つ以上の撮影手段から撮影画像を取得する撮影画像取得手段、
前記撮影画像から認識した前記第１の画像コードに基づいて前記第１の伝票の位置を管理すると共に、前記撮影画像から認識した前記第２の画像コードに基づいて前記第２の伝票の位置を管理する管理手段、
ユーザの操作に応じて前記第２の伝票の位置を表示するユーザインタフェース手段、
として機能させるためのプログラム。

１ 情報処理システム
１０ 既存システム
１４ 作業工程管理システム
１６ プリンタ
１８、１８ａ、１８ｂ カメラ
２０ ネットワーク
３０ ユーザインタフェース部
３２ ジョブＩＤ検出部
３４ 管理部
３６ 画像コード生成部
３８ 画像コード送信部
４０ 撮影画像取得部
４２ 認識部
５０ カラーコード管理テーブル記憶部
５２ ジョブ管理テーブル記憶部
８００ 既存システム用の伝票
８０２ ダミーコード画像付き伝票
８０４、８０８ 伝票（仮伝票）
８１０ 作業工程管理システム用の伝票
８１１ カラーコード画像

特開２０２０－２１１８１号公報

Claims (14)

1. 第１の種類の識別情報に対応する第１の画像コードが印刷されている第１の伝票及び第２の種類の識別情報に対応する第２の画像コードが印刷されている第２の伝票を撮影する１つ以上の撮影手段と、
   前記撮影手段の撮影画像から認識した前記第１の画像コードに基づいて前記第１の伝票の位置を管理すると共に、前記撮影画像から認識した前記第２の画像コードに基づいて前記第２の伝票の位置を管理する管理手段と、
   ユーザの操作に応じて前記第２の伝票の位置を表示するユーザインタフェース手段と、
   を有する情報処理システム。
2. 前記第１の種類の識別情報は、既存システムでジョブを識別する為に利用されている情報であり、
   前記第２の種類の識別情報は、前記既存システムでジョブを識別する為に利用されている情報と異なる情報であること
   を特徴とする請求項１記載の情報処理システム。
3. 前記第２の伝票は、前記既存システムが前記第１の種類の識別情報に対応する前記第１の画像コードを取得できなかった場合に、予め取得済みの前記第２の種類の識別情報に対応する前記第２の画像コードを用いて作成されること
   を特徴とする請求項２記載の情報処理システム。
4. 前記管理手段は、前記第２の伝票で作業工程の進捗情報が管理されている前記ジョブについて、新たに作成され、前記第２の伝票と差し替えた前記第１の伝票で作業工程の進捗情報を引き継いで管理すること
   を特徴とする請求項２又は３記載の情報処理システム。
5. 前記管理手段は、前記第２の伝票で作業工程の進捗情報が管理されている前記ジョブについて、前記第２の伝票に印刷されている前記第２の種類の識別情報及び前記第２の画像コードを前記第１の種類の識別情報及び前記第１の画像コードとして登録した前記第１の伝票で作業工程の進捗情報を引き継いで管理すること
   を特徴とする請求項２又は３記載の情報処理システム。
6. 前記第１の伝票を作成する伝票作成手段、
   を更に有し、
   前記ユーザインタフェース手段は、障害発生中に前記既存システムで作成された前記第２の伝票の位置を表示して、障害解消後に作成した前記第１の伝票への差し替え作業を支援するための表示を行うこと
   を特徴とする請求項４記載の情報処理システム。
7. 前記第１の種類の識別情報に対応する前記第１の画像コードを生成する画像コード生成手段、
   を更に有し、
   前記既存システムは、障害発生により前記第１の種類の識別情報に対応する前記第１の画像コードを取得できなかった場合に、予め取得済みの前記第２の種類の識別情報に対応する前記第２の画像コードを用いて前記第２の伝票を作成し、障害解消により前記第１の種類の識別情報に対応する前記第１の画像コードを取得できるようになると、取得した前記第１の種類の識別情報に対応する前記第１の画像コードを用いて前記第１の伝票を作成すること
   を特徴とする請求項６記載の情報処理システム。
8. 前記管理手段は、前記第２の伝票を撮影した前記撮影手段に対応付いた位置と、撮影された前記第２の伝票から認識した前記第２の画像コードと、に基づき、前記第２の伝票の位置を管理すること
   を特徴とする請求項４記載の情報処理システム。
9. 前記撮影手段は、前記作業工程と対応付いた位置にある前記第１の伝票及び前記第２の伝票を撮影可能に設置されたカメラであること
   を特徴とする請求項４記載の情報処理システム。
10. 前記第２の伝票は、ユーザが前記第２の伝票であることを視認できる情報が印刷されていること
    を特徴とする請求項１乃至３の何れか一項に記載の情報処理システム。
11. 前記第１の伝票及び前記第２の伝票は、ジョブの作業指示書であること
    を特徴とする請求項１乃至３の何れか一項に記載の情報処理システム。
12. 情報処理システムが実行する管理方法であって、
    第１の種類の識別情報に対応する第１の画像コードが印刷されている第１の伝票及び第２の種類の識別情報に対応する第２の画像コードが印刷されている第２の伝票を、１つ以上の撮影手段が撮影する撮影ステップと、
    前記撮影手段の撮影画像から認識した前記第１の画像コードに基づいて前記第１の伝票の位置を管理すると共に、前記撮影画像から認識した前記第２の画像コードに基づいて前記第２の伝票の位置を管理する管理ステップと、
    ユーザの操作に応じて前記第２の伝票の位置を表示する表示ステップと、
    を有する管理方法。
13. 第１の種類の識別情報に対応する第１の画像コードが印刷されている第１の伝票及び第２の種類の識別情報に対応する第２の画像コードが印刷されている第２の伝票を撮影する１つ以上の撮影手段から撮影画像を取得する撮影画像取得手段と、
    前記撮影画像から認識した前記第１の画像コードに基づいて前記第１の伝票の位置を管理すると共に、前記撮影画像から認識した前記第２の画像コードに基づいて前記第２の伝票の位置を管理する管理手段と、
    ユーザの操作に応じて前記第２の伝票の位置を表示するユーザインタフェース手段と、
    を有する情報処理装置。
14. 情報処理装置を、
    第１の種類の識別情報に対応する第１の画像コードが印刷されている第１の伝票及び第２の種類の識別情報に対応する第２の画像コードが印刷されている第２の伝票を撮影する１つ以上の撮影手段から撮影画像を取得する撮影画像取得手段、
    前記撮影画像から認識した前記第１の画像コードに基づいて前記第１の伝票の位置を管理すると共に、前記撮影画像から認識した前記第２の画像コードに基づいて前記第２の伝票の位置を管理する管理手段、
    ユーザの操作に応じて前記第２の伝票の位置を表示するユーザインタフェース手段、
    として機能させるためのプログラム。

Images