JP2024035293A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】廃インク容器の内部領域におけるインクの状態を精度良く検知する。【解決手段】インクジェット記録装置は、記録ヘッドと、本体に装着された状態では記録ヘッドの下方に位置してインクを貯留する廃インク容器と、を備え、廃インク容器は、インクを回収するための回収口を有する天井部と、インクを吸引する吸引機構に接続される吸引口を有する底部と、を有し、天井部は、検知用開口を有し、廃インク容器の上方に配置される検知部をさらに備え、検知部は、検知用開口を介して、廃インク容器の内部領域の特定箇所に対するインクの付着状態を検知する。【選択図】図8

Description

本発明は、インクジェット記録装置に関する。
従来、廃インクを貯留する廃インク容器が着脱可能に装着されたインクジェット記録装置が知られている。このようなインクジェット記録装置は、たとえば、特許文献1に開示されている。
特開2013-147039号公報
たとえば、廃インク容器は、その内部領域に向けてインクを吸引するため、吸引機構に接続される。この構成において、廃インク容器内のインクが吸引機構にまで達すると、吸引機構の故障に繋がる。廃インク容器に接続される吸引機構の故障を抑制するには、廃インク容器の内部領域におけるインクの状態を検知し、吸引機構にまでインクが達するか否かを判断する必要がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、廃インク容器の内部領域におけるインクの状態を精度良く検知可能なインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一局面によるインクジェット記録装置は、インクを吐出するノズルを有し、インクをシートに吐出することにより、シートに画像を記録する記録ヘッドと、インクジェット記録装置の本体に対して着脱可能であり、本体に装着された状態では記録ヘッドの下方に位置してノズルから吐出されるインクを貯留する廃インク容器と、を備える。廃インク容器は、ノズルから吐出されるインクを廃インク容器の内部領域に回収するための回収口を有する天井部と、天井部と上下方向に対向し、インクを吸引する吸引機構に接続される吸引口を有する底部と、を有する。天井部は、上下方向に貫通する検知用開口を有する。インクジェット記録装置は、廃インク容器の上方に配置される検知部をさらに備える。検知部は、検知用開口を介して、内部領域の特定箇所に対するインクの付着状態を検知する。
本発明の構成では、廃インク容器の内部領域におけるインクの状態を精度良く検知できる。
実施形態によるインクジェット記録装置の概略図である。 実施形態によるインクジェット記録装置の記録部の平面図である。 実施形態によるインクジェット記録装置のブロック図である。 実施形態によるインクジェット記録装置の搬送ベルトの平面図である。 実施形態によるインクジェット記録装置の搬送ベルト周辺の模式図である。 実施形態によるインクジェット記録装置の搬送ベルト周辺を模式的に示す斜視図(全ての廃インク容器が装着された状態を示す図)である。 実施形態によるインクジェット記録装置の搬送ベルト周辺を模式的に示す斜視図(一部の廃インク容器が取り外された状態を示す図)である。 実施形態によるインクジェット記録装置の廃インク容器を模式的に示す図である。 変形例による廃インク容器の斜視図である。 変形例による廃インク容器のダクトおよびその周辺の斜視図である。 変形例による廃インク容器の内部領域を模式的に示す図である。
以下、本発明の一実施形態によるインクジェット記録装置について、記録媒体としてのシートに画像を記録(印刷)するプリンターを例にとって説明する。シートとして、主に用紙が使用される。OHPシートなど他のシートを使用することもできる。
<プリンターの構成>
図1に示すように、本実施形態のプリンター100(「インクジェット記録装置」に相当)は、第1搬送部1および第2搬送部2を備える。第1搬送部1は、給紙カセットCAにセットされたシートSを給紙し、記録位置に向けて搬送する。プリンター100による印刷ジョブでは、記録位置を通過するシートSに対して画像の記録(印刷)が行われる。第2搬送部2は、記録済みのシートSを搬送する。第2搬送部2は、記録済みのシートSを排出トレイETに排出する。
第1搬送部1は、レジストローラー対11を含む複数の搬送ローラー部材を備える。図1では、複数の搬送ローラー部材のうちレジストローラー対11にのみ符号を付す。複数の搬送ローラー部材は、それぞれ、回転することによってシートSを搬送する。レジストローラー対11は、互いに圧接する一対のローラーを含む。当該一対のローラー間にレジストニップが形成される。給紙カセットCAから給紙されたシートSがレジストニップに進入する。レジストローラー対11は、回転することにより、後述するベルト搬送部3に向けて、レジストニップに進入したシートSを搬送する。
シートSの前端がレジストニップに到達した時点では、レジストローラー対11は回転を停止している。一方で、レジストローラー対11よりもシートSの搬送方向上流側の搬送ローラー部材は回転している。これにより、シートSの斜行が矯正される。
プリンター100は、ベルト搬送部3を備える。ベルト搬送部3は、第1搬送部1からシートSを受け入れ、搬送する。ベルト搬送部3は、搬送ベルト30を備える。搬送ベルト30は、無端状であり、回転可能に支持される。また、ベルト搬送部3は、複数の張架ローラー301を備える。複数の張架ローラー301は、回転可能に支持される。搬送ベルト30は、複数の張架ローラー301によって張架され、回転する。第1搬送部1から搬送されてくるシートSは、搬送ベルト30の外周面に至る。
複数の張架ローラー301のうち1つは、ベルトモーター(図示せず)に連結され、ベルトモーターの駆動力が伝達されて回転する。ベルトモーターに連結された張架ローラー301が回転することにより、搬送ベルト30が従動して回転する。このとき、他の張架ローラー301も従動して回転する。
また、ベルト搬送部3は、吸引ユニット300を備える。吸引ユニット300は、搬送ベルト30の内周側に配置される。吸引ユニット300は、搬送ベルト30の外周面上のシートSを吸引する。
具体的には、搬送ベルト30は、吸引孔(図示せず)を複数有する。搬送ベルト30の吸引孔は、搬送ベルト30の厚み方向に貫通する。吸引ユニット300は、搬送ベルト30の吸引孔を介してシートSを吸引する。これにより、搬送ベルト30の外周面にシートSが吸着される。搬送ベルト30は、シートSを外周面に吸着保持して回転する。その結果、シートSが搬送される。すなわち、搬送ベルト30は、シートSを外周面に吸着して搬送する。
プリンター100は、記録部4を備える。記録部4は、搬送ベルト30の外周面と上下方向に対向配置される。シートSの搬送中、搬送ベルト30の外周面上のシートSと記録部4とが上下方向に間隔を隔てて対向する。これにより、シートSの搬送中、後述する記録ヘッド40のノズル面と搬送ベルト30の外周面との間をシートSが通過する。すなわち、記録ヘッド40のノズル面と搬送ベルト30の外周面との間がシートSの搬送経路の一部となる。
記録部4は、図2に示すように、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの各色にそれぞれ対応する4つのラインヘッド41を備える。図2では、シアンのラインヘッド41に符号「C」を付し、マゼンタのラインヘッド41に符号「M」を付し、イエローのラインヘッド41に符号「Y」を付し、ブラックのラインヘッド41に符号「K」を付して区別する。後の説明で参照する図5も同様である。
各色のラインヘッド41は、複数(たとえば、3つ)の記録ヘッド40を含む。たとえば、各色の複数の記録ヘッド40は、搬送ベルト30によるシートSの搬送方向と直交する方向に千鳥状に配列される。以下の説明では、搬送ベルト30によるシートSの搬送方向と直交する方向を単に幅方向と称する。
各記録ヘッド40は、搬送ベルト30の外周面に対して上下方向に間隔を隔てて配置される。言い換えると、各記録ヘッド40は、搬送ベルト30により搬送されるシートSと上下方向に対向する位置に配置される。さらに言い換えると、搬送ベルト30は、各記録ヘッド40の下方においてシートSを吸着して搬送する。上下方向は、搬送ベルト30によるシートSの搬送方向および幅方向と直交する方向である。
各記録ヘッド40は、搬送ベルト30の外周面と上下方向に対向する面をノズル面として有する。各記録ヘッド40のノズル面は、複数のノズル4Nを有する。各記録ヘッド40の複数のノズル4Nは、対応する色のインクを吐出する。たとえば、各記録ヘッド40のノズル4Nの個数は同数である。各記録ヘッド40の複数のノズル4Nは、搬送ベルト30の幅方向に沿って配列される。図2では、ノズル4Nを破線で示す。実際には、より多くのノズル4Nが各記録ヘッド40に設けられる。便宜上、一部のノズル4Nにのみ符号を付す。
各記録ヘッド40は、印刷ジョブでシートSに記録すべき画像データに基づき、搬送ベルト30の外周面上のシートSに向け、ノズル4Nからインクを吐出する。各記録ヘッド40から吐出されるインクはシートSに付着する。これにより、シートSに画像が記録される。言い換えると、各記録ヘッド40と搬送ベルト30との間が記録位置であり、その記録位置においてシートSに対する画像の記録が行われる。
ここで、複数のノズル4Nのうちインク吐出回数が少ないノズル4Nに残留するインク粘度は経時的に高くなる。その結果、目詰まりが発生し、画質が低下する。このような不都合を抑制するため、各記録ヘッド40は、フラッシング処理を行う。各記録ヘッド40によるフラッシング処理では、ノズル4Nに残留したインクが吐出される。これにより、目詰まりが抑制される。フラッシング処理については、後に詳細に説明する。
図1に戻り、プリンター100は、乾燥ユニット51およびデカーラー52を備える。乾燥ユニット51は、デカーラー52に向けてシートSを搬送しつつ、搬送中のシートSに付着したインクを乾燥する。デカーラー52は、シートSのカールを矯正する。デカーラー52は、カール矯正後のシートSを第2搬送部2に向けて搬送する。
また、図3に示すように、プリンター100は、制御部6を備える。制御部6は、CPUおよびASICなどの処理回路を含む。制御部6は、印刷ジョブを制御する。言い換えると、制御部6は、第1搬送部1、第2搬送部2、ベルト搬送部3、記録部4、乾燥ユニット51およびデカーラー52の各動作を制御する。さらに言い換えると、制御部6は、シートSの搬送および各記録ヘッド40のインク吐出を制御する。また、制御部6は、各記録ヘッド40によるフラッシング処理を制御する。
制御部6には、レジストセンサー61、シートセンサー62およびベルトセンサー63が接続される。制御部6は、レジストセンサー61、シートセンサー62およびベルトセンサー63の各出力に基づき、シートSの搬送およびシートSへの画像記録を制御する。
レジストセンサー61は、レジストニップよりもシートSの搬送方向上流側の位置を検知位置とする。レジストセンサー61は、たとえば、反射型または透過型の光センサーである。レジストセンサー61は、対応する検知位置におけるシートSの有無に応じて出力値を変化させる。
制御部6は、レジストセンサー61の出力値に基づき、レジストセンサー61の検知位置におけるシートSの前端到達および後端通過を検知する。言い換えると、制御部6は、レジストセンサー61の出力値に基づき、レジストニップにおけるシートSの前端到達および後端通過を検知する。制御部6は、レジストセンサー61の検知位置でシートSの前端到達を検知してからの経過時間に基づき、レジストローラー対11によるシートSの搬送開始タイミング(レジストローラー対11の回転開始タイミング)を計る。
シートセンサー62は、複数のラインヘッド41のうちシートSの搬送方向の最上流側にあるラインヘッド41の記録位置とレジストニップとの間の位置を検知位置とする。シートセンサー62は、対応する検知位置におけるシートSの有無に応じて出力値を変化させる。シートセンサー62として、CIS(Contact Image Sensor)を用いてもよい。また、シートセンサー62として、反射型または透過型の光センサーを用いてもよい。たとえば、シートセンサー62としてCISが用いられる。
制御部6は、シートセンサー62の出力値に基づき、シートセンサー62の検知位置におけるシートSの前端到達および後端通過を検知する。制御部6は、シートセンサー62の出力値に基づき、搬送ベルト30により搬送されるシートSへのインクの吐出タイミングを計る。なお、レジストローラー対11によるシートSの搬送開始からの経過時間に基づき、搬送ベルト30により搬送されるシートSへのインクの吐出タイミングを計ってもよい。
また、制御部6は、シートセンサー62の検知位置にシートSの前端が到達してからシートセンサー62の検知位置を同じシートSの後端が通過するまでにかかった通紙時間を計測する。シートセンサー62の検知位置における通紙時間は、シートSの搬送方向のサイズに応じて変わる。そこで、制御部6は、通紙時間に基づき、搬送ベルト30により搬送されるシートSの搬送方向のサイズを認識する。これにより、搬送ベルト30により搬送されるシートSが不定型サイズであっても、シートSの搬送方向のサイズを制御部6に認識させることができる。
ベルトセンサー63は、搬送ベルト30の予め定められた基準位置(ホームポジション)を検知するためのセンサーである。たとえば、搬送ベルト30の基準位置には、所定のマークが設けられる。これにより、ベルトセンサー63の出力値に基づき、搬送ベルト30の基準位置を検知できる。ベルトセンサー63として、CISが用いられてもよい。また、ベルトセンサー63として、透過型または反射型の光センサーが用いられてもよい。
制御部6は、ベルトセンサー63の出力値に基づき、搬送ベルト30の基準位置を検知する。言い換えると、制御部6は、ベルトセンサー63の出力値に基づき、後述するフラッシング領域31(フラッシング孔30a)の位置を検知する。
また、プリンター100は、記憶部601を備える。記憶部601は、ROMおよびRAMなどの記憶デバイスを含む。記憶部601は、制御部6に接続される。制御部6は、記憶部601からの情報の読み出しを行う。また、制御部6は、記憶部601への情報の書き込みを行う。
プリンター100は、操作部602を備える。操作部602は、たとえば、タッチスクリーンを含む。タッチスクリーンは、ソフトウェアボタンおよびメッセージなどの表示を行い、ユーザーからタッチ操作を受け付ける。また、操作部には、設定および指示などを受け付けるハードウェアボタンも設けられる。操作部602は、制御部6に接続される。制御部6は、操作部602(タッチスクリーン)の表示動作を制御する。また、制御部6は、操作部602に対して行われた操作を検知する。
プリンター100は、通信部603を備える。通信部603は、通信回路などを含む。通信部603は、ネットワークNTを介して、ユーザー端末PCに接続される。ユーザー端末PCは、パーソナルコンピューターなどの情報処理装置である。制御部6は、通信部603を用いて、ユーザー端末PCと通信する。たとえば、ユーザー端末PCからプリンター100に対して、印刷ジョブでシートSに記録すべき画像データを含む印刷データ(PDLデータなど)が送信される。言い換えると、ユーザー端末PCからプリンター100に対して、印刷ジョブの実行要求が送信される。印刷ジョブの印刷データは、印刷ジョブで使用するシートSのサイズなど、印刷に関する種々の設定データを含む。
<フラッシング処理の概要>
図4に示すように、搬送ベルト30は、フラッシング領域31を有する。図4では、フラッシング領域31を破線で囲む。フラッシング領域31は、搬送ベルト30の厚み方向に貫通する貫通孔であるフラッシング孔30aを含む領域である。搬送ベルト30には、フラッシング領域31が複数設けられる。複数のフラッシング領域31は、搬送ベルト30の回転方向(シートSの搬送方向)に互いに所定間隔を隔てて配置される。
各フラッシング領域31は、フラッシング孔30aを複数ずつ含む。フラッシング孔30aの開口形状(搬送ベルト30の厚み方向から見た場合の形状)は特に限定されない。フラッシング孔30aの形状は、円形状でもよいし、楕円形状でもよいし、オーバル形状でもよいし、矩形状でもよい。複数のノズル4Nはそれぞれ、搬送ベルト30が回転することにより、少なくともいずれかのフラッシング孔30aと上下方向に対向する。
フラッシング処理として、各記録ヘッド40のノズル4Nからインクを吐出する処理が行われる。フラッシング処理の実行時、各ノズル4Nからは、フラッシング孔30aと上下方向に対向するタイミングで、インクが吐出される。そして、インクはフラッシング孔30aを通過する。これにより、フラッシング処理が実行されても、搬送ベルト30にはインクが付着しない。以下の説明では、フラッシング処理の実行時に各ノズル4Nから吐出されるインクをフラッシングインクと称し、シートSに対する画像記録に寄与するインクと区別する。シートSに対する画像記録に寄与しないインクがフラッシングインクである。
印刷ジョブの実行中、制御部6は、フラッシング処理を制御する。具体的には、制御部6は、フラッシング領域31が一定周期で紙間(先行のシートSの後端とその次のシートSの前端との間隔)に出現するようレジストローラー対11から搬送ベルト30へのシートSの搬送開始タイミングを計る。そして、制御部6は、各ノズル4Nから、シートSに重なっていないフラッシング孔30aと上下方向に対向するタイミングで、インクを吐出させる。言い換えると、制御部6は、各ノズル4Nから、シートSに対する画像の記録タイミングとは異なるタイミングで、インクを吐出させる。
<フラッシングインクの貯留>
フラッシングインクは、プリンター100の本体10に貯留される。そして、フラッシングインクの貯留量が一定量になると、フラッシングインクは破棄される。
具体的には、プリンター100は、図5~図8に示すような廃インク容器7を備える。フラッシング処理では、搬送ベルト30のフラッシング孔30aをフラッシングインクが通過し、廃インク容器7にフラッシングインクが至る。廃インク容器7は、フラッシングインクを内部領域に貯留する。図5では、フラッシングインクの吸引方向を黒塗り矢印で示す。白抜き矢印は吸引ユニット300による吸引方向である。
廃インク容器7の設置数は複数である。廃インク容器7は、各ラインヘッド41に1つずつ割り当てられる。言い換えると、廃インク容器7は、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの各色に1つずつ割り当てられる。
各廃インク容器7は、本体10のうち搬送ベルト30の内周側に装着される。各廃インク容器7は、本体10に装着された状態では、対応する色のインクを吐出する記録ヘッド40の下方に配置される。各廃インク容器7は、対応する記録ヘッド40のノズル面に対し、搬送ベルト30を挟んで上下方向に対向する。これにより、フラッシング処理の実行時、フラッシング孔30aをフラッシングインクが通過し、各廃インク容器7の内部領域にフラッシングインクが貯留される。
ここで、各廃インク容器7は、本体10に対して着脱可能に装着される。各廃インク容器7は、プリンター100の装置正面(幅方向の前方)から手前(幅方向の前方)に引き出すことにより、本体10から取り外すことができる。たとえば、プリンター100のメンテナンス作業が行われるとき、作業者により、少なくとも1つの廃インク容器7が本体10から取り外される。
<廃インク容器の構成>
以下、図8を参照し、或る1つの廃インク容器7に着目して構成を説明する。各廃インク容器7の構成は互いに同じである。したがって、他の廃インク容器7の構成の説明については、以下の説明を援用するものとして省略する。
なお、廃インク容器7は、フラッシングインクなど、廃棄予定のインクを貯留する。以下の説明では、便宜上、フラッシングインクを含む廃棄予定のインクを総じてフラッシングインクと称する。
廃インク容器7は、略直方体の容器である。廃インク容器7は、たとえば、板金製である。廃インク容器7は、フラッシングインクの貯留領域を内部に有する。廃インク容器7は、天井部71を有するとともに、天井部71と上下方向に対向する底部72を有する。また、廃インク容器7は、天井部71と底部72との間の領域を側方から囲む側壁部(符号省略)を有する。廃インク容器7は、天井部71と底部72と側壁部とで囲まれた内部領域をフラッシングインクの貯留領域として有する。
たとえば、廃インク容器7の内部領域である貯留領域には、吸水部材700が配置される。吸水部材700は、廃インク容器7の内部領域においてフラッシングインクを吸水する。吸水部材700として、スポンジを使用できる。
天井部71は、上下方向に矩形状に貫通する回収口711を有する。天井部71は、3つの回収口711を有する。回収口711は、各記録ヘッド40に1つずつ割り当てられる。各回収口711は、搬送ベルト30を挟んで、対応する記録ヘッド40と上下方向に対向する。
各回収口711は、対応する記録ヘッド40から吐出されるフラッシングインクを廃インク容器7の内部領域に回収するための開口である。各記録ヘッド40のフラッシングインクは、対応する回収口711を通過し、廃インク容器7の内部領域に至る。図8では、記録ヘッド40から吐出されるフラッシングインクの進行方向を矢印で模式的に示す。
なお、プリンター100は、吸引機構8を備える。吸引機構8は、ファン80を含む機構である。吸引機構8は、各記録ヘッド40から吐出されるフラッシングインクを吸引する。フラッシングインクを吸引するため、廃インク容器7に吸引機構8が接続される。
吸引機構8は、底部72に接続される。具体的には、底部72は、上下方向に貫通する開口である吸引口721を有する。吸引機構8は、吸引口721に接続される。
また、廃インク容器7は、筒状のダクト73を底部72に有する。ダクト73は、廃インク容器7の内部領域に配置される。ダクト73は、吸引口721の縁に接続される下端部73aを有する。ダクト73は、吸引口721の縁から天井部71に向かって筒状に延びる。すなわち、ダクト73は、吸引機構8に接続される。ダクト73の内部には、フィルター730が配置される。
ここで、廃インク容器7は、透明フィルム70を有する。また、天井部71は、検知用開口712を有する。検知用開口712は、上下方向に貫通する開口である。ただし、検知用開口712は、透明フィルム70によって塞がれる。これにより、天井部71の内面のうち一部が透明フィルム70で形成された状態となる。天井部71の内面は、言い換えると、天井面である。
天井部71に設けられる検知用開口712は1つである。検知用開口712が1つの場合、天井部71のうちダクト73の開口(すなわち、吸引口721)と上下方向に対向する位置に検知用開口712が設けられる。ただし、これに限定されず、ダクト73の開口と検知用開口712とが上下方向に対向しなくてもよい。
検知用開口712は、廃インク容器7の内部領域の状態を検知するために天井部71に設けられる。すなわち、検知用開口712を介して、廃インク容器7の内部領域の状態が検知される。
<貯留インクの状態検知>
以下、図8を参照し、或る1つの廃インク容器7に着目してインク状態の検知方法を説明する。各廃インク容器7のインク状態の検知方法は互いに同じである。したがって、他の廃インク容器7のインク状態の検知方法の説明については、以下の説明を援用するものとして省略する。
廃インク容器7は、本体10に対して着脱可能である。たとえば、廃インク容器7は、メンテナンス作業時に本体10から取り外され、メンテナンス作業後、再度、本体10に装着される。
しかし、場合によっては、廃インク容器7が取り外されてから再装着されるまでの期間中、廃インク容器7が横転し、廃インク容器7の上下が逆になる。この場合、廃インク容器7の内部領域において、底部72から天井部71にフラッシングインクが流れ、天井部71にフラッシングインクが付着する。
仮に、天井部71にフラッシングインクが付着し、その状態で廃インク容器7が本体に再装着されると、天井部71のフラッシングインクが落下する。フラッシングインクの落下位置によっては、ダクト73の内部にフラッシングインクが進入し、そのフラッシングインクが吸引機構8(たとえば、ファン80)にまで達する場合がある。この場合、吸引機構8によるフラッシングインクの吸引性能が低下する。また、ダクト73のフィルター730にインクが付着すると、目詰まりが発生するので、吸引機構8にまでフラッシングインクが達しなくても、吸引機構8によるフラッシングインクの吸引性能が低下する。
吸引機構8によるフラッシングインクの吸引性能が低下した場合には、搬送ベルト30にフラッシングインクが付着したり、搬送ベルト30による搬送中のシートSにフラッシングインクが付着したりする可能性がある。すなわち、搬送ベルト30による搬送中のシートSが汚れる可能性がある。また、吸引機構8の故障の原因となる場合がある。
このため、廃インク容器7の天井部71の内面(すなわち、天井部71の天井面)におけるフラッシングインクの付着量が多い場合には、プリンター100を稼働させないことが好ましい。すなわち、天井部71の内面におけるフラッシングインクの付着量が多い場合には、印刷ジョブの実行を禁止することが好ましい。
そこで、プリンター100は、検知部9を備える。検知部9は、廃インク容器7のうち天井部71の内面(「特定箇所」に相当)に対するフラッシングインクの付着状態を検知する。検知部9は、天井部71の検知用開口712を介して、天井部71の内面に対するフラッシングインクの付着状態を検知する。
検知部9は、天井部71の内面に対するフラッシングインクの付着状態に応じた値を出力する。すなわち、検知部9は、天井部71の内面のうち特定箇所を検知対象とし、特定箇所に対するフラッシングインクの付着量に応じた値を出力する。検知部9は、特定箇所に対するフラッシングインクの付着量が多いときと少ないときとで出力値を変化させる。
検知部9としては、光センサーを使用できる。検知部9としての光センサーは、検知用開口712に光を出射し、透明フィルム70で反射された光を受光することにより、透明フィルム70に対するフラッシングインクの付着状態を検知する。透明フィルム70は、天井部71の内面の一部である。言い換えると、天井部71の内面のうち一部が透明フィルム70で形成される。検知部9は、透明フィルム70に対するフラッシングインクの付着状態を検知することにより、天井部71の内面に対するフラッシングインクの付着状態を検知する。図8では、出射光に符号Lを付し、出射光Lの進行方向を破線矢印で模式的に示す。
検知部9は、検知用開口712に光を出射し、透明フィルム70での光の反射率(または、透過率)に応じた値を出力する。透明フィルム70に対するフラッシングインクの付着状態(すなわち、透明フィルム70に対するフラッシングインクの付着量)に応じて、透明フィルム70での光の反射率が変わり、検知部9の出力値が変わる。
これにより、検知部9の出力値に基づき、透明フィルム70に対するフラッシングインクの付着状態を検知できる。すなわち、検知部9の出力値に基づき、天井部71の内面に対するフラッシングインクの付着状態を検知できる。なお、検知部9は、制御部6に接続される(図3参照)。
制御部6は、検知部9の出力値に基づき、廃インク容器7の内部領域の特定箇所に対するフラッシングインクの付着状態を検知する。特定箇所は天井部71の内面である。すなわち、制御部6は、検知部9の出力値に基づき、天井部71の内面に対するフラッシングインクの付着状態を検知する。制御部6は、検知部9の出力値に基づき、天井部71の内面に対するフラッシングインクの付着状態が予め定められた許容範囲を超えているか否かを判断する。
検知部9は、廃インク容器7の上方に配置される。検知部9は、搬送ベルト30よりも上方に配置される。検知部9は、搬送ベルト30を挟んで、天井部71と上下方向に対向する。検知部9は、検知用開口712と上下方向に対向する位置に配置される。
検知部9は、検知用の光を下方に出射する。検知部9の出射光は、搬送ベルト30に向かい、フラッシング孔30aを通過する。これにより、検知部9の出射光が廃インク容器7の天井部71に達する。そして、検知部9の出射光が検知用開口712に入射する。すなわち、検知部9は、検知用開口712を介して、天井部71の内面に対するフラッシングインクの付着状態を検知する。
本実施形態では、上記のように、天井部71に検知用開口712を設け、その検知用開口712を介して検知を行う検知部9を設けることにより、容易に、廃インク容器7の内部領域におけるフラッシングインクの状態を精度良く検知できる。すなわち、本体10から廃インク容器7が取り外された後、本体10に再装着された廃インク容器7の天井部71の内面に対するフラッシングインクの付着状態を精度良く検知できる。これにより、天井部71の内面に対するフラッシングインクの付着状態が許容範囲を超えることに起因する不都合を抑制できる。
ここで、天井部71の内面に対するフラッシングインクの付着状態が許容範囲を超えるとき、吸引口721にフラッシングインクが落下する可能性が高くなる。すなわち、吸引機構8の性能が低下する可能性が高くなる。そこで、天井部71の内面に対するフラッシングインクの付着状態が許容範囲を超えるとき、制御部6は、プリンター100を稼働させない。すなわち、天井部71の内面に対するフラッシングインクの付着状態が許容範囲を超えるとき、制御部6は、印刷ジョブの実行を禁止する。
たとえば、制御部6は、検知部9の出力値と所定値との差分(当該差分の絶対値)を求める。そして、求めた差分が閾値よりも大きいとき、制御部6は、天井部71の内面に対するフラッシングインクの付着状態が許容範囲を超えていると判断する。なお、天井部71の内面に対するフラッシングインクの付着状態が許容範囲を超えている場合には、本体10から廃インク容器7が取り外されているときに廃インク容器7が横転した可能性が高い。すなわち、廃インク容器7が横転した可能性が高いとき、制御部6は、プリンター100を稼働させない。
天井部71の内面に対するフラッシングインクの付着状態が許容範囲を超えるとき、廃インク容器7の清掃を促す報知および廃インク容器7の交換を促す報知などを行うことが好ましい。
たとえば、天井部71の内面に対するフラッシングインクの付着状態が許容範囲を超えるとき、操作部602に報知メッセージを表示してもよい。操作部602は、報知メッセージとして、廃インク容器7の清掃および廃インク容器7の交換などを促すメッセージを表示する。また、天井部71の内面に対するフラッシングインクの付着状態が許容範囲を超えるとき、ユーザー端末PCに対し、廃インク容器7の清掃および廃インク容器7の交換などを促す通知を行ってもよい。
なお、天井部71の内面に対するフラッシングインクの付着状態を検知するタイミングは特に限定されない。たとえば、廃インク容器7が本体10に装着されたとき、制御部6は、検知部9の出力値に基づき、廃インク容器7の天井部71の内面に対するフラッシングインクの付着状態を検知する。このため、本体10に廃インク容器7が装着されているときと装着されていないときとで出力値を変化させるセンサーをプリンター100に設けてもよい。言い換えると、本体10に対する廃インク容器7の装着と非装着とを検知するセンサーをプリンター100に設けてもよい。
また、たとえば、プリンター100の主電源がオフのとき、本体10に対する廃インク容器7の取り外しおよび再装着が行われる。そして、本体10に対して廃インク容器7が再装着されると、プリンター100の主電源がオンされる。そこで、プリンター100の主電源がオンされたとき、制御部6により、検知部9の出力値に基づくフラッシングインクの付着状態の検知が行われてもよい。
また、たとえば、印刷ジョブを開始するとき、制御部6により、検知部9の出力値に基づくフラッシングインクの付着状態の検知が行われてもよい。また、印刷ジョブが終了したとき、制御部6により、検知部9の出力値に基づくフラッシングインクの付着状態の検知が行われてもよい。さらに、プリンター100の主電源がオンの期間中(たとえば、スリープに入っていない期間)、常に、制御部6により、検知部9の出力値に基づくフラッシングインクの付着状態の検知が行われてもよい。
また、本実施形態では、上記のように、透明フィルム70によって検知用開口712が覆われる。言い換えると、天井部71の内面の一部が透明フィルム70で形成される。これにより、天井部71に検知用開口712を設けても、検知用開口712からフラッシングインクが飛散することを抑制できる。さらに、透明フィルム70を用いることにより、検知用開口712を塞いでも、廃インク容器7の内部領域におけるフラッシングインクの状態を検知し易い。
また、本実施形態では、上記のように、検知部9として光センサーを使用し、透明フィルム70における光の反射率(または、透過率)を検知することにより、容易に、透明フィルム70に対するフラッシングインクの付着状態を検知できる。なお、透明フィルム70は天井部71の内面の一部である。このため、透明フィルム70に対するフラッシングインクの付着状態を検知することにより、容易に、天井部71の内面に対するフラッシングインクの付着状態を検知できる。
なお、検知部9の種類は特に限定されない。たとえば、検知用開口712を介して廃インク容器7の内部領域に電極を挿入し、電極間を流れる電流値に基づき、廃インク容器7の内部領域におけるフラッシングインクの状態を検知してもよい。また、検知部9として撮像デバイスを含むセンサーを用い、検知用開口712(すなわち、透明フィルム70)を撮像デバイスで撮像し、それによって得られる撮像データに基づき、廃インク容器7の内部領域におけるフラッシングインクの状態を検知してもよい。
また、本実施形態では、上記のように、搬送ベルト30には厚み方向に貫通する貫通孔が形成される。検知部9は、搬送ベルト30の貫通孔を介して、検知用開口712に光を出射する。すなわち、検知部9の出射光は、搬送ベルト30の貫通孔を上方から下方に向かって通過する。これにより、天井部71と検知部9との上下方向間に搬送ベルト30が介在していても、廃インク容器7の内部領域におけるフラッシングインクの状態を検知できる。
また、本実施形態では、上記のように、搬送ベルト30のフラッシング孔30aが検知部9の光を通過させる貫通孔として用いられる。これにより、検知部9の光を通過させる貫通孔を搬送ベルト30に別途形成する必要はない。なお、搬送ベルト30の強度に問題が無ければ、フラッシング孔30aの大きさ(開口幅)は任意に変更可能である。したがって、搬送ベルト30のフラッシング孔30aが既存の設計値では小さ過ぎる場合には、フラッシング孔30aをより大きくしてもよい。
また、本実施形態では、上記のように、天井部71は、底部72の吸引口721(すなわち、ダクト73の開口)と上下方向に対向する位置に検知用開口712を有する。これにより、検知部9による検知では、吸引口721に落下する可能性がより高いフラッシングインクの有無を検知できる。また、透明フィルム70にフラッシングインクが付着していない場合には、ダクト73のフィルター730の状態を検知できる。たとえば、フィルター730にフラッシングインクが付着しているか否か(すなわち、フィルター730の汚れ具合)を検知できる。これにより、フィルター730の交換時期を判断できる。
また、本実施形態では、上記のように、天井部71の内面に対するフラッシングインクの付着状態が許容範囲を超えるとき、制御部6は、プリンター100を稼働させない。これにより、天井部71から落下したフラッシングインクに起因する吸引機構8の故障を抑制できる。
変形例として、以下のように構成してもよい。
たとえば、図9に示すように、天井部71は、複数の検知用開口712を互いに異なる位置に有してもよい。図9に示す変形例の構成では、廃インク容器7の内部領域のうち複数個所のそれぞれについてフラッシングインクの状態を検知できるので、検知精度が上がる。たとえば、複数の検知用開口712のそれぞれが透明フィルム70で覆われる。
なお、図9に示す変形例の構成では、複数の検知用開口712のうち、1つが吸引口721(すなわち、ダクト73の開口)と上下方向に対向してもよい。また、複数の検知用開口712のそれぞれに1つずつ検知部9を割り当ててもよい。すなわち、検知部9が複数であってもよい。検知用開口712が複数の場合においても、検知部9が1つであってもよい。
また、たとえば、図10および図11に示すように、廃インク容器7は、インク流路74を備える。インク流路74に沿ってフラッシングインクが流れる。インク流路74は、チューブからなり、チューブの内側をフラッシングインクの流路として有する。
インク流路74は、廃インク容器7の内部領域に配置される。具体的には、インク流路74は、ダクト73の下端部73aからダクト73の外壁面に沿って上方に延び、ダクト73の下端部73aとは逆側の上端部73bを超えて、ダクト73の上端部73bよりも上下方向において天井部71に近い位置に達する。
図10および図11に示す変形例の構成では、本体10から取り外された廃インク容器7が横転したことにより、ダクト73の下端部73aからダクト73の外壁面を伝ってダクト73の上端部73bにまでフラッシングインクが流れた状態になったとき、インク流路74はダクト73の外壁面に沿って配置されているので、インク流路74にもフラッシングインクが流れ、インク流路74から吐出されたフラッシングインクが透明フィルム70に付着する。ここで、ダクト73の上端部73bにまでフラッシングインクが流れた場合には、そのフラッシングインクが上端部73bをのり越えてダクト73の内側に達している可能性がある。ダクト73の内側にまでフラッシングインクが達している場合には、吸引口721にフラッシングインクが落下する。すなわち、吸引口721にフラッシングインクが落下する可能性がある場合には、透明フィルム70にフラッシングインクが付着する。
これにより、ダクト73の外壁面を伝ってフラッシングインクが流れ、そのフラッシングインクがダクト73の上端部73bにまで達した場合にも、確実に、吸引口721にフラッシングインクが落下する可能性があることを検知できる。すなわち、当該場合にも、確実に、プリンター100が稼働しないように制御できる。
また、図10および図11に示す変形例の構成において、インク流路74は、フラッシングインクをインク流路74に流入させる受け口74aを有する。受け口74aは、ダクト73の下端部73a側に配置される。受け口74aは、インク流路74の受け口74a側とは逆側の先端部74bの開口よりも開口幅が大きい。これにより、廃インク容器7が横転したとき、効率的に、インク流路74にフラッシングインクを流入させることができる。
図10および図11に示す変形例の構成において、インク流路74が複数であってもよい。たとえば、ダクト73は角筒状である。この場合、ダクト73の4つの外壁面のそれぞれに1つずつインク流路74を配置してもよい。
今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
4N ノズル
6 制御部
7 廃インク容器
8 吸引機構
9 検知部
10 本体
30 搬送ベルト
30a フラッシング孔(貫通孔)
40 記録ヘッド
70 透明フィルム
71 天井部
72 底部
73 ダクト
73a 下端部
73b 上端部
74 インク流路
74a 受け口
74b 先端部
100 プリンター(インクジェット記録装置)
711 回収口
712 検知用開口
721 吸引口
S シート

Claims (9)

  1. インクを吐出するノズルを有し、前記インクをシートに吐出することにより、前記シートに画像を記録する記録ヘッドと、
    インクジェット記録装置の本体に対して着脱可能であり、前記本体に装着された状態では前記記録ヘッドの下方に位置して前記ノズルから吐出される前記インクを貯留する廃インク容器と、を備え、
    前記廃インク容器は、
    前記ノズルから吐出される前記インクを前記廃インク容器の内部領域に回収するための回収口を有する天井部と、
    前記天井部と上下方向に対向し、前記インクを吸引する吸引機構に接続される吸引口を有する底部と、を有し、
    前記天井部は、前記上下方向に貫通する検知用開口を有し、
    前記廃インク容器の上方に配置される検知部をさらに備え、
    前記検知部は、前記検知用開口を介して、前記内部領域の特定箇所に対する前記インクの付着状態を検知する、インクジェット記録装置。
  2. 前記廃インク容器は、透明フィルムを有し、
    前記検知用開口は、前記透明フィルムで覆われる、請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記検知部は、前記検知用開口に光を出射し、反射された光を受光することにより、前記透明フィルムに対する前記インクの付着状態を検知する、請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記記録ヘッドの下方において前記シートを吸着して搬送する搬送ベルトを備え、
    前記検知部は、前記搬送ベルトを挟んで前記廃インク容器と前記上下方向に対向し、
    前記搬送ベルトは、前記搬送ベルトの厚み方向に貫通する貫通孔を有し、
    前記検知部は、前記貫通孔を介して、前記検知用開口に光を出射する、請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記記録ヘッドは、前記シートに対する前記画像の記録タイミングとは異なるタイミングで前記ノズルから前記インクを吐出するフラッシング処理を行い、
    前記貫通孔は、前記フラッシング処理の実行時に前記記録ヘッドから吐出される前記インクであるフラッシングインクを前記廃インク容器に向けて通過させるフラッシング孔である、請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記天井部は、前記吸引口と前記上下方向に対向する位置に前記検知用開口を有する、請求項1~5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記検知部の出力値に基づき前記特定箇所に対する前記インクの付着状態を検知する制御部を備え、
    前記特定箇所に対する前記インクの付着状態が予め定められた許容範囲を超えるとき、前記制御部は、インクジェット記録装置を稼働させない、請求項1~5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記廃インク容器は、前記内部領域に配置されるダクトを備え、
    前記ダクトは、前記吸引口の縁に接続される下端部を有し、前記吸引口の縁から前記天井部に向かって上方に延びており、
    前記廃インク容器は、前記内部領域に配置されるインク流路をさらに備え、
    前記インク流路は、前記下端部から前記ダクトの外壁面に沿って上方に延び、前記ダクトの前記下端部とは逆側の上端部を超えて、前記上端部よりも前記上下方向において前記天井部に近い位置に達する、請求項1~5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記インク流路は、前記インクを前記インク流路に流入させる受け口を前記下端部側に有し、
    前記受け口は、前記インク流路の前記受け口側とは逆側の先端部の開口よりも開口幅が大きい、請求項8に記載のインクジェット記録装置。
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