JP2023049442A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノズル内のインク粘度が高いにもかかわらずインクの強制吐出が行われないノズルが増加することを抑制する。【解決手段】画像形成装置は、シートを読み取る読取部と、シートに画像を印刷する記録ヘッドと、シートに存在する欠損部を検出する制御部と、を備え、制御部は、インクを強制吐出させるノズルと強制吐出タイミングとを定義したフラッシングデータを生成し、フラッシング処理を行うとき、制御部は、複数のフラッシングデータのそれぞれについて、インクが強制吐出される画素であって欠損部と重なる重畳画素をカウントし、重畳画素のカウント数に基づき、使用するフラッシングデータを選択する。【選択図】図4

Description

本発明は、シートにインクを吐出する画像形成装置に関する。
シートにインクを吐出する画像形成装置(インクジェット記録装置)は、複数のノズルを有する記録ヘッドを備える。記録ヘッドは、搬送ベルトなどにより搬送されるシート(搬送ベルト上のシート)にインクを吐出することにより、シートに画像を印刷する。このような画像形成装置は、たとえば、特許文献1に開示されている。
特許文献1の画像形成装置は、ノズル内のインク(インクの吐出回数が少ないことにより粘度が高くなったインク)を強制的に吐出するフラッシング処理を行う。特許文献1では、フラッシング処理として、搬送中のシートに対してインクを強制吐出する処理が行われる。
特開2015-116716号公報
場合によっては、欠損部を有するシートが印刷で使用される。欠損部を有するシートとしては、たとえば、パンチ紙(欠損部としてのパンチ穴が形成されたシート)がある。シートの欠損部に対してインクが吐出されると、シートを搬送する搬送ベルトなどの搬送機構がインクで汚れる。たとえば、搬送ベルトにインクが付着すると、搬送ベルトのインクが次のシートに付着する。すなわち、次のシートが汚れる。
搬送機構のインク汚れを抑制するため、シートの欠損部にインクが強制吐出されないようにフラッシング処理が制御される。この制御では、たとえば、ノズル内のインク粘度が高いにもかかわらずインクの強制吐出が行われないノズルが出現し得る。その結果、場合によっては、ノズルに目詰まりが発生する。いずれかのノズルに目詰まりが発生すると、印刷画像の画質が低下する。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ノズル内のインク粘度が高いにもかかわらずインクの強制吐出が行われないノズルが増加することを抑制することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、搬送中のシートを読み取る読取部と、複数のノズルを有し、印刷すべき画像データに基づきノズルからインクを吐出することにより、搬送中のシートに画像を印刷する記録ヘッドと、読取部によるシートの読み取りで得られた読取データに基づき、シートに存在する欠損部を検出する制御部と、を備える。制御部は、画像データに基づく印刷画像に寄与しないインクを強制吐出させるノズルとインクの強制吐出タイミングとを定義したフラッシングデータを生成し、フラッシングデータに基づき、搬送中のシートに向けてインクを強制吐出させるフラッシング処理を行う。フラッシング処理を行うとき、制御部は、フラッシング処理で強制吐出するインクの吐出パターンが互いに異なる複数のフラッシングデータを生成し、複数のフラッシングデータのそれぞれについて、フラッシング処理でインクが強制吐出される画素であって欠損部と重なる重畳画素をカウントし、重畳画素のカウント数に基づき、複数のフラッシングデータからフラッシング処理で使用するフラッシングデータを選択する。
本発明の構成では、ノズル内のインク粘度が高いにもかかわらずインクの強制吐出が行われないノズルが増加することを抑制できる。
一実施形態による画像形成装置の概略図である。 一実施形態による画像形成装置のブロック図である。 一実施形態による画像形成装置の制御部により生成されるマスクデータについて説明するための図である。 一実施形態による画像形成装置の制御部が行う処理の流れを示すフローチャートである。 一実施形態による画像形成装置の制御部が行う重畳画素のカウント処理について説明するための図である。 一実施形態による画像形成装置の制御部が行う重畳画素のカウント処理について説明するための図である。 一実施形態による画像形成装置の制御部が行う重畳画素のカウント処理について説明するための図である。 一実施形態による画像形成装置の制御部が行う重畳画素のカウント処理について説明するための図である。
<画像形成装置の構成>
図1に示すように、本実施形態の画像形成装置100は、搬送路1を備える。搬送路1は、カセットCAから印刷領域を経由して排出トレイ(図示せず)に至る。画像形成装置100は、搬送路1に沿ってシートSを搬送し、搬送中のシートSに画像を印刷する。図1では、搬送路1に沿って搬送されるシートSの搬送経路を破線矢印で示す。
画像形成装置100は、搬送部2を備える。搬送部2は、搬送路1に沿ってシートSを搬送する。
搬送部2は、給紙ローラー対21および給紙側搬送ローラー対22を備える。給紙ローラー対21は、図示しないピックアップローラーによってカセットCAから引き出されたシートSを搬送路1に給紙する。給紙側搬送ローラー対22は、搬送路1に給紙されたシートSを搬送する。給紙側搬送ローラー対22の設置数は特に限定されない。
搬送部2は、レジストローラー対23を備える。レジストローラー対23は、印刷領域のシート搬送方向上流側に設置される。レジストローラー対23は、印刷領域に向けてシートSを搬送する。
レジストローラー対23にシートSが到達した時点では、レジストローラー対23は回転を停止している。これにより、シートSの搬送が一旦停止される。このとき、シートSの斜行が矯正される。レジストローラー対23は、シートSの搬送を予め定められた斜行矯正時間が経過するまで停止させてから、シートSの搬送を開始する。
搬送部2は、搬送ベルト24を備える。搬送ベルト24は、印刷領域においてシートSを搬送する。搬送ベルト24は、無端ベルトである。搬送ベルト24は、駆動ローラー241および従動ローラー242によって張架される。駆動ローラー241が回転することにより、搬送ベルト24が周回する。
レジストローラー対23から送られてくるシートSは搬送ベルト24上に至る。搬送ベルト24上にシートSが到達したとき、搬送ベルト24は周回している。これにより、搬送ベルト24上のシートSが搬送される。図示しないが、搬送ベルト24には、搬送ベルト24の厚み方向に貫通する吸引孔が形成される。また、搬送ベルト24の内側には吸引ユニットが設置される。吸引ユニットは、負圧を発生させることにより、搬送ベルト24上のシートSを吸引する。
搬送部2は、排出側搬送ローラー対25を備える。排出側搬送ローラー対25は、搬送ベルト24から送られてくるシートSを排出トレイに向けて搬送する。排出側搬送ローラー対25の設置数は特に限定されない。
画像形成装置100は、印刷部3を備える。印刷部3は、搬送ベルト24の上方において搬送ベルト24の外周面と所定間隔を隔てて配置される。搬送ベルト24によるシートSの搬送中(印刷領域にシートSが有るとき)、印刷部3は、搬送ベルト24に向けてインクを吐出する。印刷部3から吐出されたインクは、搬送ベルト24上のシートSに着弾する。これにより、搬送中のシートSに画像が印刷される。
印刷部3は、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックにそれぞれ対応する4色分の記録ヘッド30を備える。4色分の記録ヘッド30には、それぞれ、対応する色のインクが収容される。4色分の記録ヘッド30は、それぞれ、ノズル31(図2参照)を複数ずつ有する。言い換えると、4色分の記録ヘッド30は、それぞれ、複数のノズル31が設けられたノズル面を有する。4色分の記録ヘッド30の各ノズル31には、圧電素子(図示せず)が設けられる。4色分の記録ヘッド30は、それぞれ、印刷すべき画像データに基づき、対応する色のインクをノズル31から吐出する。
4色分の記録ヘッド30の各ノズル面は、下方に向けられる。4色分の記録ヘッド30は、それぞれ、ノズル面が搬送ベルト24の外周面と所定間隔を隔てて対向するよう配置される。また、4色分の記録ヘッド30は、シート搬送方向に並ぶ。
画像形成装置100は、読取部4を備える。読取部4は、CIS(Contact Image Sensor)方式で読み取りを行う。読取部4は、イメージセンサー40(図2参照)を含む。イメージセンサー40の複数の受光素子は、シート搬送方向と直交する方向に配列される。読取部4による読み取りの主走査方向は、印刷部3による印刷の主走査方向と同方向である。
読取部4は、搬送路1のうち、印刷領域よりもシート搬送方向上流側の予め定められた位置RPを読取位置とする。すなわち、読取部4の読取位置RPは、シート搬送方向の最も上流側に配置される記録ヘッド30のインク吐出位置よりもシート搬送方向上流側の位置である。読取部4は、読取位置RPにおいて、搬送中のシートSを搬送方向と直交するラインごとに読み取る。
画像形成装置100は、検知部5を備える。検知部5は、反射型の光センサーを含む。検知部5は、搬送路1のうち、印刷領域(シート搬送方向の最も上流側に配置される記録ヘッド30のインク吐出位置)と読取位置RPとの間の予め定められた位置DPを検知位置とする。
検知部5は、検知位置DPに向けて光を出射する。搬送中のシートSが検知位置DPに到達していなければ、検知部5の出射光は反射されない。一方で、搬送中のシートSの前端が検知位置DPに到達したとき、検知部5の出射光がシートSで反射され、検知部5が反射光を受光する。すなわち、搬送中のシートSの前端が検知位置DPに到達したとき、検知部5は、搬送中のシートSの前端が検知位置DPに到達したことを示す信号を出力する。
また、図2に示すように、画像形成装置100は、制御部6を備える。制御部6は、画像形成装置100の全体制御を行う。制御部6は、シートSに印刷すべき画像データに対して種々の画像処理を行う。
制御部6は、CPU61およびメモリー62を備える、CPU61は、制御プログラムおよび制御データに基づき動作する。メモリー62は、ROMおよびRAMを含む。制御プログラムおよび制御データは、ROMに記憶され、RAMに展開される。
制御部6は、搬送部2の各種ローラーを回転させる搬送モーター20に接続される。制御部6は、搬送モーター20を制御する。図2では、搬送モーター20を1つのみ図示しているが、搬送モーター20の設置数は特に限定されない。
制御部6は、印刷部3のドライバー32に接続される。ドライバー32は、各記録ヘッド30に設けられる。制御部6は、各記録ヘッド30のドライバー32を制御する(各記録ヘッド30の印刷動作を制御する)。
制御部6は、各記録ヘッド30について、印刷すべき画像データに基づき、インクを吐出させるノズル31(ここでは、便宜上、吐出ノズル31と称し、他のノズル31と区別する)を示す制御信号を生成する。そして、制御部6は、各記録ヘッド30のドライバー32に対して制御信号を送信する。各記録ヘッド30のドライバー32は、制御信号に基づきインク吐出処理を行う。制御部6は、インク吐出処理が1回行われるごとにシートSが1ライン(1ドット)の幅分だけ進むようにシートSの搬送を制御する。
各記録ヘッド30のドライバー32は、インク吐出処理として、制御信号で示される吐出ノズル31に設けられた圧電素子に駆動電圧を印加する処理を行う。これにより、駆動電圧が印加された圧電素子に対応するノズル31が駆動する(当該ノズル31からインクが吐出される)。
制御部6は、読取部4に接続される。制御部6は、読取部4の読取動作を制御する。制御部6は、印刷の開始から完了までの間、読取部4に読み取りを行わせる。読取部4は、搬送中のシートSを読み取る。制御部6は、読取部4による読み取りで得られたシートSの読取データを取得する。
制御部6は、読取部4から出力されるアナログ信号を増幅し、デジタルの読取データに変換する。制御部6は、シェーディング補正処理などの画像処理を読取データに対して行って、読取データを2値化し、2値化した読取データに対して膨張収縮処理を行う。制御部6は、読取データに基づき、マスクデータを生成する。詳細は後述する。
制御部6は、検知部5に接続される。制御部6は、検知部5の出力値を検知する。制御部6は、検知部5の出力値に基づき、検知位置DPにおけるシートSの有無を判断する。また、制御部6は、搬送部2がシートSを給紙するごとに、検知部5の出力値に基づき、給紙されたシートS(搬送中のシートS)の前端が検知位置DPに到達したか否かを判断する。
制御部6は、搬送中のシートSの前端が検知位置DPに到達してからの経過時間を計測し、当該計測した経過時間に基づき、搬送中のシートSの前端の印刷領域への到達タイミングを計る。言い換えると、制御部6は、搬送中のシートSの前端が検知位置DPに到達してからの経過時間に基づき、印刷部3による印刷の開始タイミングを計る。
また、画像形成装置100は、操作パネル7を備える。操作パネル7は、印刷に関する設定および指示をユーザーから受け付ける。操作パネル7は、タッチスクリーンを含む。タッチスクリーンは、印刷に関する設定および指示を受け付けるための画面を表示する。
操作パネル7は、制御部6に接続される。制御部6は、操作パネル7の表示動作を制御する。また、制御部6は、操作パネル7に対して行われた操作を検知する。
画像形成装置100は、記憶部8を備える。HDDおよびSSDなどの記憶デバイスを記憶部8として用いることができる。制御部6は、記憶部8からのデータの読み出しおよび記憶部8へのデータの書き込みを行う。
画像形成装置100は、通信部9を備える。通信部9は、通信回路、通信メモリーおよび通信コネクターなどを含む。通信部9は、LANなどの通信ネットワークを介して、外部機器に接続される。たとえば、外部機器は、ユーザーにより使用されるユーザー端末である。ユーザー端末は、パーソナルコンピューターなどの情報処理装置である。
ユーザー端末では、PDLデータなどの印刷データが生成される。画像形成装置100に対し、ユーザー端末から印刷データが送信される。制御部6は、通信部9が印刷データを受信すると、印刷の実行要求を受けたと判断する。制御部6は、通信部9が受信した印刷データに基づき、印刷すべき画像データを生成する。
<マスク処理>
画像形成装置100での印刷で使用されるシートSの種類は様々である。場合によっては、図3上図に示すような欠損部Pを有するシートSが印刷で使用される。たとえば、欠損部Pはパンチ穴であり、シートSに複数形成される。欠損部Pとしてのパンチ穴は一例である。シートSに切り欠きが形成される場合もあり、欠損部Pの種類(形状)は様々である。また、シートSの角部が切り落とされる場合もある(すなわち、シートSの角部が欠損部Pとなる場合もある)。
欠損部Pを有するシートSが印刷で使用される場合において、欠損部Pにインクが吐出されると、搬送ベルト24のうち欠損部Pと重なる部分にインクが付着する。すなわち、搬送ベルト24が汚れる。搬送ベルト24にインクが付着すると、以降に他のシートSが搬送ベルト24に接触したとき、搬送ベルト24に付着したインクによってシートSが汚れるという不都合が生じ得る。
そこで、制御部6は、読取部4による読み取りで得られたシートSの読取データに基づき、マスクデータ(図3下図参照)を生成する。制御部6は、シートSの読取データのうち欠損部Pに対応する領域をマスク領域とする。図3下図では、シートSに対応するシート領域に符号SAを付す。また、欠損部Pに対応する領域であるマスク領域に符号MAを付し、ハッチング柄で示す。制御部6は、マスクデータに基づき、印刷すべき画像データに対してマスク処理を行う。以下に具体的に説明する。
なお、マスク領域MAの領域外は、インクの吐出を許可する領域である。一方で、マスク領域MAは、インクの吐出を禁止する領域である。なお、シート領域SAの外側領域はマスク領域MAである。
制御部6は、読取データの主走査方向(シート搬送方向と直交する方向)に延びる複数の読取画素ラインのうち、搬送中のシートSの前端を検知部5が検知したときの読取画素ライン(ここでは、検知時ラインと称し、他の読取画素ラインと区別する)を認識する。そして、制御部6は、読取データの複数の読取画素ラインのうち、検知時ラインから、読取位置RPと検知位置DPとの間のシート搬送方向の設計上の距離に応じた読取ライン数である基準ライン数だけ副走査方向(シート搬送方向)に遡った位置にある読取画素ラインをマスクデータの先頭ラインに設定する。基準ライン数は、記憶部8およびメモリー62などに予め記憶される。
また、制御部6は、マスク処理として、印刷すべき画像データの複数の画素のうち、マスクデータのマスク領域内にある画素を白色に置き換える処理を行う。たとえば、画像データが8ビット256階調(0を白とし255を黒とする画像データ)である場合、印刷すべき画像データの複数の画素のうち、マスクデータのマスク領域内にある画素の画素値が0となる。
<フラッシング処理>
複数のノズル31のそれぞれの使用頻度(インク吐出回数)は様々である。頻繁に使用されるノズル31もあれば、ほとんど使用されないノズル31もある。使用頻度が低いノズル31内では、インクの粘度が高くなっていく。その結果、目詰まりが発生し、印刷画像の画質が低下する。
このような不都合を抑制するため、制御部6は、使用頻度が低いノズル31からインクを強制吐出させるフラッシング処理を行う。フラッシング処理では、ノズル31内に溜まったインク(高粘度のインク)が強制的に吐出される。これにより、目詰まりが抑制される。
フラッシング処理では、搬送中のシートSに向けてインクが強制的に吐出される。すなわち、シートSには、印刷すべき画像データに基づく画像を成すインクに加え、印刷画像に寄与しないインク(フラッシング処理で強制的に吐出されるインク)が付着する。このため、制御部6は、強制的に吐出されシートSに付着するインクが目立たないようフラッシング処理を制御する。
制御部6は、フラッシングデータを生成し、フラッシングデータに基づきフラッシング処理を制御する。フラッシング処理を制御するため、制御部6は、複数のノズル31のうちフラッシング処理の対象(インクを強制吐出させるノズル31)を設定する。以下の説明では、フラッシング処理の対象として設定されるノズル31を対象ノズル31と称し、他のノズル31と区別する場合がある。
また、制御部6は、対象ノズル31からのインクの強制吐出タイミングを設定する。制御部6は、対象ノズル31と強制吐出タイミングとを示すデータをフラッシングデータとして生成する。言い換えると、制御部6は、対象ノズル31で印刷すべきフラッシング画像(フラッシングパターンを示す画像)を生成する。フラッシングデータは、フラッシング画像を印刷するためのデータである。以下、具体的に説明する。
制御部6は、各ノズル31について、インクを吐出してからインクを吐出しないまま経過した時間(以下、インク未吐出時間と称する)を求める。なお、各ノズル31がインクを吐出した時点は、印刷すべき画像データに基づき判断できる。
そして、制御部6は、各ノズル31について、インク未吐出時間に基づき、ノズル31内に溜まったインク粘度が閾値以上であるか否かを判断する。そして、制御部6は、インク粘度が閾値以上となるノズル31を対象ノズル31として設定する。
インク未吐出時間が長いノズル31ほど、ノズル31内に溜まったインク粘度が高くなるので、インク未吐出時間が閾値時間を超えるノズル31を対象ノズル31として設定してもよい。なお、インク粘度の変化(インクの蒸発水分量)は、温度および湿度に影響する。そこで、画像形成装置100に温湿度検知部(温度センサーおよび湿度センサー)を設置し、温湿度検知部で検知された温度および湿度に基づき、フラッシング処理の対象に設定するノズル31を変更してもよい。たとえば、温度および湿度によっては、インク未吐出時間が閾値時間以下のノズル31が対象ノズル31として設定されてもよい。
また、制御部6は、フラッシング処理での強制吐出タイミングを対象ノズル31ごとに設定する。ここで、フラッシング処理で強制吐出するインクは、搬送中のシートS(印刷すべき画像データに基づく印刷が行われるシートS)に付着する。フラッシング処理で強制吐出するインクがシートS上で目立たないようにするには、フラッシング処理で強制吐出するインクを分散させることが好ましい。
このため、制御部6は、フラッシング処理でインクが強制吐出される画素(ここでは、便宜上、フラッシング画素と称する)が固まらないよう強制吐出タイミングを設定する。たとえば、所定数以上のフラッシング画素が固まらないよう強制吐出タイミングが設定される。これにより、シートSの全面にわたってフラッシング画素が分散した状態となる。所定数以上のフラッシング画素が固まらないので、フラッシング画素(フラッシング処理で強制吐出されシートSに付着したインク)は目立たない。
ここで、制御部6は、複数のフラッシングデータを生成する。そして、制御部6は、複数のフラッシングデータのいずれかを選択し、当該選択したフラッシングデータをフラッシング処理で使用する。言い換えると、制御部6は、複数のフラッシングデータのうち選択したフラッシングデータに基づきフラッシング処理を制御する。以下の説明では、制御部6により選択されたフラッシングデータを選択フラッシングデータと称し、他のフラッシングデータと区別する場合がある。
フラッシングデータを選択した後、制御部6は、選択フラッシングデータに基づき、本来印刷すべき画像データから新画像データを生成する。なお、本来印刷すべき画像データは、ユーザーから印刷要求された画像データであり、フラッシング処理が考慮されていない画像データである。たとえば、本来印刷すべき画像データは、ユーザー端末で生成された印刷データ(PDLデータなど)に基づく画像データである。
制御部6は、選択フラッシングデータに基づくフラッシング処理を行った場合に出現する画像(フラッシング画像)を本来印刷すべき画像データに追加した画像データを新画像データとして生成する。そして、制御部6は、マスクデータに基づき、新画像データに対してマスク処理を行う。
なお、新画像データは、フラッシング画像を構成する複数のフラッシング画素を含む。しかし、新画像データに対してマスク処理が行われることにより、複数のフラッシング画素のうち、マスクデータのマスク領域と重なるフラッシング画素にはインクの強制吐出が行われない。フラッシング画素であるか否かにかかわらず、マスクデータのマスク領域と重なる画素にはインクが吐出されない。
制御部6は、マスク処理済みの新画像データに基づく印刷を印刷部3に行わせる。印刷部3の各記録ヘッド30は、マスク処理済みの新画像データに基づき、搬送中のシートSに向けてインクを吐出する。これにより、シートSには、本来印刷すべき画像データに基づく画像が印刷され、さらに、フラッシング画像が印刷される。ただし、シートSの欠損部P(パンチ穴など)と重なる画像の印刷は省略される。
以下、図4に示すフローチャートを参照し、制御部6が行う処理(フラッシングデータの選択に関する処理を含む)の流れについて説明する。
ステップS1において、制御部6は、読取部4による読み取りで得られたシートSの読取データに基づき、シートSの欠損部Pに対応する領域をマスク領域とするマスクデータを生成する。ステップS2において、制御部6は、フラッシング処理で強制吐出するインクの吐出パターン(すなわち、フラッシング画像)が互いに異なる複数のフラッシングデータを生成する。フラッシングデータの生成数は特に限定されない。たとえば、フラッシングデータは4つ生成される。
ステップS3において、制御部6は、複数のフラッシングデータのそれぞれについて、マスクデータ(マスク領域)と比較することにより、フラッシングデータで示されるフラッシング画素(フラッシング処理でインクが強制吐出される画素)とマスクデータのマスク領域との位置関係を認識する。具体的には、制御部6は、複数のフラッシング画素のそれぞれについて、マスク領域と重なるか否かを判断する。そして、制御部6は、複数のフラッシングデータのそれぞれについて、シートSの欠損部Pと重なるフラッシング画素である重畳画素をカウントする。すわなち、制御部6は、複数のフラッシングデータのそれぞれについて、マスクデータのマスク領域と重なるフラッシング画素を重畳画素としてカウントする。
ステップS4において、制御部6は、複数のフラッシングデータのうち重畳画素が最少となるフラッシングデータを検出する。ここで、図5~図8を参照して、フラッシング画素(重畳画素)のカウント処理について説明する。
図5~図8は、それぞれ、フラッシング処理で強制吐出するインクの吐出パターンが互いに異なる4つのフラッシングデータに対応する。図5~図8には、それぞれ、対応するフラッシングデータのフラッシング画素とマスク領域(シートSの欠損部P)との位置関係を示す。図5~図8では、マスク領域に符号MAを付す。図5では、フラッシング画素をハッチング付きの三角形で示す。図6では、フラッシング画素をハッチング付きの四角形で示す。図7では、フラッシング画素をハッチング付きの円形で示す。図8では、フラッシング画素をバツ印で示す。
図5に示す例では、重畳画素(マスク領域MA内のフラッシング画素)のカウント数は2個となる。図6に示す例では、重畳画素(マスク領域MA内のフラッシング画素)のカウント数が0個となる。図7に示す例では、重畳画素(マスク領域MA内のフラッシング画素)のカウント数が1個となる。図8に示す例では、重畳画素(マスク領域MA内のフラッシング画素)のカウント数が2個となる。図5~図8で示される4つのフラッシングデータが生成された場合、図6に示すフラッシングデータの重畳画素が最少となる。
図4に戻り、ステップS5において、制御部6は、複数のフラッシングデータのそれぞれの重畳画素のカウント数に基づき、複数のフラッシングデータからフラッシング処理で使用するフラッシングデータを選択する。具体的には、制御部6は、複数のフラッシングデータのうち、重畳画素が最少となるフラッシングデータを選択する。言い換えると、制御部6は、複数のフラッシングデータのうち、インクの強制吐出が行われない対象ノズル31の個数が最少となるフラッシングデータを選択する。
以降、選択フラッシングデータに基づくフラッシング処理が行われる。選択フラッシングデータを使用してフラッシング処理を行うとき、制御部6は、シートSのうち欠損部Pと重なるフラッシング画素(すなわち、重畳画素)をフラッシング処理の対象から外す。言い換えると、選択フラッシングデータで定義されている全てのノズル31がフラッシング処理を行うわけではない。選択フラッシングデータで定義されているにもかかわらずフラッシング処理を行わないノズル31が出現しても、重畳画素が最少となるフラッシングデータがフラッシング処理で使用されるので、フラッシング処理の対象から外されるノズル31を少なくできる。
本実施形態では、上記のように、フラッシング処理を行うとき、制御部6は、フラッシング処理で強制吐出するインクの吐出パターンが互いに異なる複数のフラッシングデータを生成し、複数のフラッシングデータのそれぞれについて、フラッシング処理でインクが強制吐出される画素(フラッシング画素)であって欠損部Pと重なる重畳画素をカウントし、重畳画素のカウント数に基づき、複数のフラッシングデータからフラッシング処理で使用するフラッシングデータを選択する。
ここで、フラッシングデータで示される複数のフラッシング画素のうち、マスク領域と重なる重畳画素については、インクの強制吐出は行われない。これにより、搬送ベルト24がインクで汚れることを抑制できる。しかし、場合によっては、多数のフラッシング画素がマスク領域と重なる。この場合には、ノズル31内のインク粘度が高い(インク不吐出時間が長い)にもかかわらずインクの強制吐出が行われないノズル31が増加する。
このような不都合を抑制するため、フラッシング処理で使用されるフラッシングデータが重畳画素のカウント数に基づき選択される。この構成では、ノズル31内のインク粘度が高いにもかかわらずインクの強制吐出が行われないノズル31が多くなることを抑制できるフラッシングデータが選択される。その結果、ノズル31内のインク粘度が高いにもかかわらずインクの強制吐出が行われないノズル31が増加することを抑制できる。当該ノズル31の増加が抑制されることにより、印刷画像の画質低下を抑制できる。
また、本実施形態では、上記のように、制御部6は、複数のフラッシングデータのうち重畳画素が最少となるフラッシングデータを選択する。これにより、確実に、ノズル31内のインク粘度が高いにもかかわらずインクの強制吐出が行われないノズル31が増加することを抑制できる。
また、本実施形態では、上記のように、制御部6は、マスクデータを生成し、マスクデータに基づき画像データに対してマスク処理を行う。ここで、制御部6は、複数のフラッシングデータのそれぞれについて、マスクデータに基づき、重畳画素をカウントする。これにより、容易に、重畳画素をカウントできる。
また、本実施形態では、上記のように、制御部6は、印刷すべき画像データに対し、選択したフラッシングデータに基づくフラッシング処理を行った場合に出現するフラッシング画像を追加する。言い換えると、制御部6は、画像データにフラッシング画像を追加した新画像データを生成する。そして、制御部6は、新画像データ(フラッシング画像を含む画像データ)に対してマスク処理を行う。これにより、マスク領域と重畳するフラッシング画素(重畳画素)にはインクの強制吐出が行われない。
今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
4 読取部
6 制御部
30 記録ヘッド
31 ノズル
100 画像形成装置
P 欠損部
S シート

Claims (4)

  1. 搬送中のシートを読み取る読取部と、
    複数のノズルを有し、印刷すべき画像データに基づき前記ノズルからインクを吐出することにより、搬送中の前記シートに画像を印刷する記録ヘッドと、
    前記読取部による前記シートの読み取りで得られた読取データに基づき、前記シートに存在する欠損部を検出する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記画像データに基づく印刷画像に寄与しない前記インクを強制吐出させる前記ノズルと前記インクの強制吐出タイミングとを定義したフラッシングデータを生成し、前記フラッシングデータに基づき、搬送中の前記シートに向けて前記インクを強制吐出させるフラッシング処理を行い、
    前記フラッシング処理を行うとき、前記制御部は、
    前記フラッシング処理で強制吐出する前記インクの吐出パターンが互いに異なる複数の前記フラッシングデータを生成し、
    複数の前記フラッシングデータのそれぞれについて、前記フラッシング処理で前記インクが強制吐出される画素であって前記欠損部と重なる重畳画素をカウントし、
    前記重畳画素のカウント数に基づき、複数の前記フラッシングデータから前記フラッシング処理で使用する前記フラッシングデータを選択する、画像形成装置。
  2. 前記制御部は、複数の前記フラッシングデータのうち前記重畳画素が最少となる前記フラッシングデータを選択する、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、前記欠損部に対応する領域をマスク領域とするマスクデータを生成し、前記マスクデータに基づき前記画像データに対してマスク処理を行い、
    前記制御部は、複数の前記フラッシングデータのそれぞれについて、前記マスクデータに基づき、前記重畳画素をカウントする、請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、選択した前記フラッシングデータに基づく前記フラッシング処理を行った場合に出現するフラッシング画像を前記画像データに追加し、前記フラッシング画像を含む前記画像データに対して前記マスク処理を行う、請求項3に記載の画像形成装置。
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