JP2024034888A - 開弁判定装置 - Google Patents

開弁判定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2024034888A
JP2024034888A JP2022139442A JP2022139442A JP2024034888A JP 2024034888 A JP2024034888 A JP 2024034888A JP 2022139442 A JP2022139442 A JP 2022139442A JP 2022139442 A JP2022139442 A JP 2022139442A JP 2024034888 A JP2024034888 A JP 2024034888A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
fuel
low
section
relief valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022139442A
Other languages
English (en)
Inventor
悠史 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2022139442A priority Critical patent/JP2024034888A/ja
Publication of JP2024034888A publication Critical patent/JP2024034888A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】リリーフ弁の通路径が小さい場合であってもリリーフ弁の開弁を精度よく判定することが可能な開弁判定装置を提供する。【解決手段】開弁判定装置60は、燃料容器11内の燃料を加圧して吐出する低圧ポンプ12と、低圧ポンプから吐出された燃料を高圧化して吐出する高圧ポンプ20と、高圧燃料を蓄える蓄圧容器16と、低圧部の燃圧を検出する低圧側圧力センサ32と、高圧部の燃圧を検出する高圧側圧力センサ31と、高圧部に設けられ、当該高圧部の燃圧が異常高圧になることに伴い開弁し、高圧燃料を低圧部側に流出させるリリーフ弁15と、を備える燃料供給システムに適用され、高圧側圧力センサにより検出された高圧部の燃圧と、低圧側圧力センサにより検出された低圧部の燃圧とに基づいて、リリーフ弁が開弁したか否かを判定する開弁判定部を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、開弁判定装置に関する。
特許文献1には、蓄圧式燃料供給システムにおいて、高圧燃料を低圧側に流出させるリリーフ弁が開弁したことを判定する開弁判定方法が記載されている。具体的には、高圧側に設置されたセンサにより蓄圧容器内の燃圧がリリーフ弁の開弁圧まで上昇したことが検出された場合に、その検出圧の変動幅と所定の幅判定値との比較を行い、比較結果に基づいてリリーフ弁の開弁を判定することが記載されている。
特開2019-60315号公報
ところで、リリーフ弁の開弁に伴い低圧側に発生するスパイク燃圧を低減するには、リリーフ弁の通路径を小さくすることが考えられる。リリーフ弁にオリフィスが設けられている場合には、オリフィス径を小さくするとよい。しかしながら、リリーフ弁の通路径を小さくした場合、リリーフ弁を介して低圧側に流出する単位時間あたりの高圧燃料が少なくなる。これにより、高圧側に設置されたセンサによる検出圧の変動幅が小さくなり、特許文献1に記載の判定方法ではその精度が低下するおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、リリーフ弁の通路径が小さい場合であってもリリーフ弁の開弁を精度よく判定することが可能な開弁判定装置を提供することを目的とする。
本発明は、
燃料容器内の燃料を加圧して吐出する低圧ポンプと、前記低圧ポンプから吐出された燃料を高圧化して吐出する高圧ポンプと、前記高圧ポンプから吐出される高圧燃料を蓄える蓄圧容器と、前記蓄圧容器内の高圧燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記高圧ポンプの吸入側である低圧部の燃圧を検出する低圧側圧力センサと、前記高圧ポンプよりも下流側の高圧部の燃圧を検出する高圧側圧力センサと、前記高圧部に設けられ、当該高圧部の燃圧が異常高圧になることに伴い開弁し、高圧燃料を前記低圧部側に流出させるリリーフ弁と、を備える燃料供給システムに適用され、
前記高圧側圧力センサにより検出された前記高圧部の燃圧と、前記低圧側圧力センサにより検出された前記低圧部の燃圧とに基づいて、前記リリーフ弁が開弁したか否かを判定する開弁判定部を備えることを特徴とする。
高圧部の燃圧が異常高圧になるとリリーフ弁が開弁し、そのリリーフ弁の開弁に伴い低圧部側にスパイク燃圧が発生する。ここで、リリーフ弁の通路径を小さくすると、スパイク燃圧を低減できる反面、リリーフ弁から低圧部側への高圧燃料の流出が制限されることで、高圧側圧力センサの検出結果によるリリーフ弁の開弁判定の精度が低下するおそれがある。これに対し、上記構成によれば、高圧側圧力センサの検出結果に加え、低圧側圧力センサの検出結果を用いて、リリーフ弁の開弁判定を行うようにしたため、リリーフ弁の通路径を小さくした場合であってもリリーフ弁の開弁を精度よく判定することが可能となる。
燃料供給システムの構成図。 高圧異常が生じた場合における高圧部の燃圧変化と低圧部の燃圧変化とを示すタイムチャート。 開弁判定処理を示すフローチャート。 エンジン回転速度及び燃温と係数Kとの関係を示す図。 開弁判定処理を具体的に説明するためのタイムチャート。 第2実施形態における開弁判定処理を具体的に説明するためのタイムチャート。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態に係る燃料供給システムについて、図面を参照しつつ説明する。図1に示す燃料供給システム10は、車両に搭載されており、内燃機関としてのエンジン50の気筒内に燃料を供給する。
燃料供給システム10は、燃料を貯留する燃料タンク11と、電動式の低圧ポンプ12と、エンジン駆動式の高圧ポンプ20と、蓄圧容器である高圧レール16とを備えている。低圧ポンプ12は、燃料タンク11内の燃料を汲み上げて所定のフィード圧まで加圧し、その加圧した低圧燃料を、低圧配管13を通じて高圧ポンプ20に供給する。
高圧ポンプ20は、低圧配管13から供給される燃料を高圧化して、高圧配管14に吐出する。高圧ポンプ20のシリンダボディ21には、低圧室22及び加圧室23が形成されている。低圧室22は低圧配管13に連通しており、低圧配管13を通じて供給される燃料を蓄える。低圧室22と加圧室23とが連通する通路には調量弁24が設けられている。調量弁24は、低圧室22から加圧室23へ供給される燃料量を制御する。
加圧室23には、回転軸26の回転に伴い往復動するプランジャ25が設けられており、そのプランジャ25の往復動により、加圧室23内の圧力が変化する。回転軸26は、エンジン50のクランク軸51の回転に伴い回転する。クランク軸51の回転に伴いカム26aが回転することにより、プランジャ25が上死点と下死点との間で往復動する。
高圧ポンプ20は、加圧室23内で加圧された燃料を吐出する吐出弁27を有している。吐出弁27の吐出口は、高圧レール16に繋がる高圧配管14に連通されている。吐出弁27は、加圧室23から高圧配管14へ燃料を流通させる逆止弁である。吐出弁27は、加圧室23内の燃圧が所定の吐出圧以上になると開弁状態となる。
調量弁24が開弁状態となり、かつプランジャ25が上死点から下死点に向かって移動することにより、低圧室22内の燃料が加圧室23へ吸入される。調量弁24を開弁した状態でプランジャ25が下死点から上死点に向かって移動すると、加圧室23内の燃料が調量弁24を介して低圧室22へ戻される。プランジャ25が下死点から上死点に向かって移動している状態において調量弁24を閉弁すると、加圧室23内の燃料が加圧される。その後、加圧室23の圧力が吐出圧以上となることにより、吐出弁27から燃料が吐出される。吐出弁27から吐出された高圧燃料は、高圧配管14を通じて高圧レール16に供給される。
高圧レール16は、高圧ポンプ20から吐出された燃料を高圧状態で蓄える。高圧レール16は、エンジン50の各気筒に設けられた燃料噴射弁52に接続されている。燃料噴射弁52は、燃料を気筒内に直接噴射する筒内噴射式の燃料噴射弁である。エンジン50のシリンダヘッドには、気筒ごとに点火プラグが取り付けられている。点火プラグは、火花放電によって気筒内の混合気に着火する。これにより、気筒内の混合気が燃焼に供される。
高圧配管14と低圧室22とは戻り配管17を通じて連通されており、戻り配管17にリリーフ弁15が設けられている。リリーフ弁15の入口側は高圧配管14に連通され、出口側は低圧室22に連通されている。リリーフ弁15は、リリーフ弁15の上流側圧力と下流側圧力との差分に応じて開閉動作する開閉弁である。具体的には、高圧配管14の燃圧が所定の開弁圧まで上昇し、リリーフ弁15の上流側と下流側との差圧が所定圧よりも大きくなると、リリーフ弁15が開弁する。これにより、高圧配管14内の高圧燃料がリリーフ弁15を通じて低圧室22へ流出し、高圧異常の状態が継続されないようになっている。
本実施形態の燃料供給システム10では、戻り配管17、低圧室22及び低圧配管13により「低圧部」が構成されている。戻り配管17は、低圧配管13に接続され、低圧配管13に燃料を戻す構成であってもよい。また、高圧ポンプ20よりも下流側の高圧配管14及び高圧レール16により「高圧部」が構成されている。
高圧レール16には、高圧レール16の燃圧であるレール圧Prを検出するレール圧センサ31が設けられている。また、低圧配管13には、低圧部の燃圧であるフィード圧Pfを検出するフィード圧センサ32が設けられている。燃料タンク11には、燃料温度Tfを検出する燃料温度センサ33が設けられている。レール圧センサ31が高圧側圧力センサに相当し、フィード圧センサ32が低圧側圧力センサに相当する。その他、クランク軸51にはエンジン50の回転速度を検出する回転角センサ34が設けられている。
燃料供給システム10及びエンジン50は、ECU60により制御される。ECU60は、CPU、ROM、RAM、駆動回路、入出力インターフェース等を備えるマイクロコンピュータである。ECU60には、各センサ31~34の検出値が適宜入力される。ECU60は、レール燃圧の目標値である目標燃圧Ptgと、レール圧センサ31により検出されたレール圧Prとの偏差に基づいて、高圧ポンプ20の吐出量をフィードバック制御する。これにより、レール燃圧が目標燃圧Ptgで制御される。なお、目標燃圧Ptgは、エンジン負荷やエンジン回転速度に基づいて可変に設定されればよく、例えば高負荷又は高回転であるほど目標燃圧Ptgが高圧に設定され、低負荷又は低回転であるほど目標燃圧Ptgが低圧に設定される。
また本実施形態では、低圧ポンプ12によるフィード圧Pfを調整可能としており、ECU60は、フィード圧Pfをエンジン負荷やエンジン回転速度に基づいて設定する。ただし、低圧ポンプ12のフィード圧Pfは固定値であってもよい。
燃料供給システム10では、高圧部の高圧異常によりリリーフ弁15が開弁すると、高圧部内の高圧燃料が一気に低圧部側に流れ込むため、低圧部内でスパイク燃圧が発生する。この場合、スパイク燃圧が低圧配管13等の低圧部にダメージを与えることが懸念される。そこで、スパイク燃圧を低減すべく、リリーフ弁15の通路径(オリフィス径)を小さくすることが考えられる。しかしながら、リリーフ弁15の通路径を小さくした場合、リリーフ弁15を介して低圧部側に流出する単位時間あたりの高圧燃料が少なくなる。そのため、高圧部の燃圧変化に基づいてリリーフ弁15の開弁判定を行おうとする場合において、その判定の精度が低下するおそれがある。
そこで本実施形態では、レール圧センサ31により検出された高圧部の燃圧に加えて、フィード圧センサ32により検出された低圧部の燃圧を用いて、リリーフ弁15の開弁判定を行うこととしている。その概要を図2を用いて説明する。図2は、高圧部に高圧異常が生じた場合における高圧部の燃圧変化と低圧部の燃圧変化とを示すタイムチャートである。
図2では、タイミングt1以前において、高圧部の燃圧(高圧レール16のレール圧)が目標燃圧の近傍で制御されている。この場合、高圧ポンプ20では、低圧部から断続的に燃料が吸入されるとともに、下流側への燃料吐出量に応じて低圧部側への燃料の逆流が生じる。そのため、低圧部の燃圧において設定圧(低圧ポンプ12のフィード圧)を中心とする脈動が生じている。
その後、タイミングt1において、例えば高圧ポンプ20が故障し、高圧ポンプ20が最大吐出量で吐出を行うフル吐出異常が生じると、高圧ポンプ20での燃料吐出ごとに高圧部の燃圧が上昇し、目標燃圧を大きく上回る。そして、タイミングt2において、高圧部の燃圧がリリーフ弁15の開弁圧に到達すると、リリーフ弁15の開弁に伴い高圧燃料が低圧部側へ流出し、高圧部の燃圧が一気に低下する。
リリーフ弁15の開弁時における高圧部の燃圧低下の傾きは、単位時間あたりの燃料流出量に依存している。また、その燃料流出量は、リリーフ弁15の通路径の大きさに応じたものとなっている。そのため、リリーフ弁15の通路径が小さくなっている場合には、図2の実線のごとく高圧部の燃圧が低下し、リリーフ弁15の通路径が比較的大きい場合(図2の一点鎖線)に比べて燃圧低下の傾きが緩やかになる。ここで、高圧部での燃圧低下は、燃料噴射弁52の燃料噴射によっても生じることから、リリーフ弁15の開弁時における高圧部の燃圧低下の傾きが緩やかであると、その燃圧低下がリリーフ弁15の開弁によるものか、燃料噴射弁52の燃料噴射によるものかの区別がしづらくなり、結果としてリリーフ弁15の開弁判定の精度低下が生じることが懸念される。
これに対し、本実施形態では、レール圧センサ31により検出された高圧部の燃圧(レール圧Pr)と、フィード圧センサ32により検出された低圧部の燃圧(フィード圧Pf)とに基づいて、リリーフ弁15の開弁判定を行うことにより、リリーフ弁15の開弁判定の精度を高めるようにしている。具体的には、高圧部の燃圧が目標燃圧より高い所定の高圧判定値TH1まで上昇したと判定した後において、低圧部の燃圧が所定の低圧判定値TH2より大きくなったと判定した場合に、リリーフ弁15が開弁したと判定することとしている。また特に、低圧部の燃圧に、高圧ポンプ20の燃料吸入動作に応じた脈動が生じることに着目し、その脈動の大きさを示す脈動パラメータに基づいて、低圧判定値TH2を設定することとしている。なお、ECU60が「開弁判定部」、「燃圧制御部」、「取得部」、「設定部」に相当する。
次に、ECU60により実施されるリリーフ弁15の開弁判定処理を、図3を用いて説明する。図3に示す開弁判定処理は、ECU60により所定周期で繰り返し実行される。
図3において、ステップS11では、レール圧センサ31により検出されたレール圧Prが目標燃圧Ptgより高い所定の高圧判定値TH1以上であるか否かを判定する。高圧判定値TH1は、高圧部が異常高圧になっていることを判定するための閾値であり、目標燃圧Ptgに対して所定値を上乗せした値となっている。そして、レール圧Prが高圧判定値TH1以上であればステップS12に進み、レール圧Prが高圧判定値TH1未満であれば本処理を一旦終了する。
ステップS12では、リリーフ弁15の開弁判定を実施する期間であることを示す判定期間フラグをオンする。続いてステップS13,S14では、判定期間フラグのオンから所定時間TAが経過するまでの期間において、低圧判定値TH2を設定するために用いる脈動パラメータを取得する。すなわち、ステップS13では、脈動パラメータを取得し、続くステップS14では、所定時間TAが経過したか否かを判定する。そして、所定時間TAが経過するまでの期間(ステップS14が肯定されるまでの期間)で、脈動パラメータを繰り返し取得する。なお、所定時間TAが経過するまでの期間は、高圧部の燃圧が高圧判定値TH1まで上昇したと判定した後であり、かつ低圧部でスパイク燃圧が生じる以前の取得期間に相当する。
本実施形態では、脈動パラメータとして、フィード圧センサ32により検出されたフィード圧Pfに基づいて脈動の片振幅ΔAを取得する。片振幅ΔAは、図2に示すように、フィード圧の設定値である脈動中心からピーク値までの振幅であり、例えば脈動のピーク値とボトム値との差(両振幅)の1/2の値として算出されるとよい。また、片振幅ΔAは、所定時間TAが経過するまでの期間における平均値として算出されるとよい。
その後、ステップS15では、低圧判定値TH2を設定する。具体的には、下記の式1を用い、フィード圧の設定値PAと、脈動の片振幅ΔAと、係数Kとに基づいて低圧判定値TH2を算出する。
TH2=PA+ΔA×K …(式1)
係数Kは、エンジン回転速度や低圧部の燃温に基づいて算出されるとよく、例えば図4の関係を用いて算出される。図4では、エンジン回転速度が大きいほど、換言すれば高圧ポンプ20の回転速度が大きいほど、係数Kとして小さい値が算出される関係が示されている。また、図4では、燃温が低いほど、係数Kとして大きい値が算出される関係が示されている。なお、係数Kは、低圧部の燃圧(設定圧)に基づいて算出されてもよい。具体的には、係数Kは、低圧部の燃圧が低いほど、大きい値として算出されてもよい。このように、係数Kは、エンジン回転速度、低圧部の燃温及び低圧部の燃圧のうち、少なくともいずれかに基づいて算出される構成であってもよい。
その後、ステップS16では、フィード圧センサ32により検出されたフィード圧Pfが低圧判定値TH2以上であるか否かを判定する。そして、フィード圧Pfが低圧判定値TH2以上であればステップS17に進み、フィード圧Pfが低圧判定値TH2未満であればステップS18に進む。
ステップS17では、リリーフ弁15が開弁したと判定する。このとき、リリーフ弁15が開弁したことを示す判定フラグをオンするとよい。この開弁判定時には、高圧異常が生じたことを報知する報知処理や、車両の走行速度を制限する走行制限処理等のフェイルセーフ処理が適宜実施される。
ステップS18では、高圧部の燃圧が上昇から下降に転じ、高圧判定値TH1よりも低圧の所定の判定値TH3まで低下したと判定した後に、所定時間TBが経過したか否かを判定する。所定時間TBが経過していなければ、ステップS16に戻り、フィード圧Pfが低圧判定値TH2以上であるか否かを再び判定する。また、所定時間TBが経過していれば、判定期間フラグをオフする。これにより、一連の開弁判定処理が終了される。
次に、本実施形態の開弁判定処理を、図5のタイムチャートを用いてより具体的に説明する。
図5では、既述の図2と同様に、タイミングt11以前において、高圧部の燃圧が目標燃圧の近傍で制御されている。また、タイミングt11において、高圧ポンプ20の故障によりフル吐出異常が生じ、高圧部の燃圧が上昇する。
そして、タイミングt12において、高圧部の燃圧(レール圧Pr)が高圧判定値TH1に達すると、判定期間フラグがオンされる。また、タイミングt12から所定時間TAが経過するまでの期間において、脈動パラメータとして脈動の片振幅ΔAが取得され、所定時間TAが経過したタイミングt13では、フィード圧の設定値や、脈動の片振幅ΔA、エンジン回転速度(ポンプ回転速度)、低圧部の燃温に基づいて、低圧判定値TH2が設定される。
なお、高圧部の燃圧が目標燃圧よりも上昇する際において、燃圧の判定値を2段階で設けておくことも可能である。この場合、高圧部の燃圧が1段目(低圧側)の判定値に到達した時点で、脈動パラメータの取得が開始され、高圧部の燃圧が2段目(高圧側)の判定値に到達した時点で、判定期間フラグがオンされるようになっているとよい。
その後、高圧部の燃圧が上昇から下降に転じる一方、低圧部の燃圧がスパイク状に上昇してスパイク燃圧が発生する。タイミングt15では、低圧部の燃圧(フィード圧Pf)が低圧判定値TH2以上となり、リリーフ弁15が開弁したと判定される。これにより、判定フラグがオンされる。
なお、高圧部の燃圧が上昇から下降に転じ、タイミングt14で高圧部の燃圧が所定の判定値TH3まで低下すると、そのタイミングt14を起点として、タイミングt14から所定時間TBが経過したか否かが判定される。そして、仮に低圧部の燃圧が低圧判定値TH2より大きくなったと判定されずに所定時間TBが経過した場合には、リリーフ弁15の開弁判定処理を中止すべく、判定期間フラグがオフされる(タイミングt16)。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
燃料供給システム10において、リリーフ弁15の通路径を小さくすると、スパイク燃圧を低減できる反面、リリーフ弁15から低圧部側への高圧燃料の流出が制限されることで、高圧側圧力センサの検出結果によるリリーフ弁15の開弁判定の精度が低下するおそれがある。これに対し、上記構成によれば、レール圧センサ31の検出結果に加え、フィード圧センサ32の検出結果を用いて、リリーフ弁15の開弁判定を行うようにしたため、リリーフ弁15の通路径を小さくした場合であってもリリーフ弁15の開弁を精度よく判定することが可能となる。
高圧ポンプ20の吐出異常により高圧部の燃圧が過上昇する場合には、その燃圧の過上昇が生じた後に、リリーフ弁15の開弁に伴い低圧部側にスパイク燃圧が発生する。この点を考慮し、高圧部の燃圧が所定の高圧判定値TH1まで上昇したと判定した後において、低圧部の燃圧が所定の低圧判定値TH2より大きくなったと判定した場合に、リリーフ弁15が開弁したと判定するようにした。これにより、リリーフ弁15の開弁に伴うスパイク燃圧の発生を好適に判定でき、ひいてはリリーフ弁15の開弁を適正に判定することができる。
高圧ポンプ20における燃料の吸入及び吐出により低圧部の燃圧に脈動が生じると、その燃圧の脈動により、フィード圧センサ32の検出結果を用いたリリーフ弁15の開弁判定に影響が及ぶことが懸念される。具体的には、低圧部側のスパイク燃圧の発生を判定する低圧判定値TH2が高すぎると、スパイク燃圧の判定漏れが懸念され、逆に低圧判定値TH2が低すぎると、低圧部の燃圧脈動に起因する誤判定が懸念される。この点、脈動の大きさを示す脈動パラメータを取得し、その脈動パラメータに基づいて低圧判定値TH2を設定するようにした。これにより、低圧燃圧の脈動に起因するリリーフ弁15の開弁判定の精度低下を抑制することが可能となる。
高圧ポンプ20での燃料の吸入及び吐出により生じる低圧部での燃圧脈動は、各種要因に応じて大小変化することが考えられる。この点、リリーフ弁15が閉弁状態である場合における低圧部の燃圧の脈動の振幅(片振幅ΔA)を取得し、その振幅に基づいて、低圧判定値TH2を設定するようにした。これにより、実際に生じている燃圧脈動に応じて適正に低圧判定値TH2を設定でき、ひいてはリリーフ弁15の開弁判定の精度を高めることができる。
低圧部での燃圧脈動は、高圧ポンプ20の回転速度、低圧部の燃温又は低圧部の燃圧(設定圧)に応じて変動する。これを考慮し、高圧ポンプ20の回転速度、低圧部の燃温又は低圧部の燃圧に基づいて、低圧判定値TH2を設定することで、リリーフ弁15の開弁判定の精度を高めることができる。
例えば高圧ポンプ20のフル吐出異常により高圧部の燃圧が上昇する場合には、そのフル吐出異常が生じる前と後とで低圧部における燃圧の脈動の大きさが変化する。具体的には、フル吐出異常が生じる状態では、フル吐出異常が生じる前に比べて高圧ポンプ20での低圧部側への燃料の戻りが減るため、脈動の振幅が小さくなる。この点を考慮し、高圧部の燃圧が高圧判定値TH1まで上昇したと判定した後であり、かつ低圧部でスパイク燃圧が生じる以前の取得期間(図5において所定時間TAの経過に要する期間)において脈動パラメータを取得し、その取得期間で取得された脈動パラメータに基づいて低圧判定値TH2を設定するようにした。これにより、高圧ポンプ20の異常発生状態で実際に生じている燃圧脈動を把握しつつ、適正な開弁判定を実施することができる。
高圧部の燃圧が、高圧判定値TH1まで上昇した後に降下に転じ、高圧判定値TH1よりも低圧の所定の判定値TH3まで低下したと判定した後、低圧部の燃圧が低圧判定値TH2より大きくなったと判定されずに所定時間TBが経過した場合に、リリーフ弁15の開弁判定処理を中止するようにした。この場合、スパイク燃圧が高圧部の燃圧変動に引き続いて生じるものであることを加味しつつ、適正な判定期間でリリーフ弁15の開弁判定を実施することができる。
(第2実施形態)
以下に、第2実施形態について第1実施形態との相違点を中心に説明する。本実施形態では、低圧部の燃圧判定において、低圧部の燃圧が低圧判定値TH2より大きくなり、かつその状態が所定時間継続した時点で、リリーフ弁15が開弁したと判定する構成としている。
具体的には、ECU60は、図3の開弁判定処理においてステップS16の処理を以下のように変更するとよい。すなわち、ステップS16では、フィード圧センサ32により検出されたフィード圧Pfが低圧判定値TH2以上であり、かつその状態(Pf≧TH2の状態)が所定時間継続したか否かを判定する。そして、ステップS16が肯定されることを条件に、ステップS17においてリリーフ弁15が開弁したと判定する。このとき、例えばフィード圧Pfが低圧判定値TH2以上になった時点でタイマをスタートし、そのタイマ値が所定の閾値Xに到達するまで、Pf≧TH2の状態が継続されるか否かを判定するとよい。
なお、Pf≧TH2の状態での高圧ポンプ20の吐出回数に基づいて、Pf≧TH2の状態での継続時間を判定することも可能である。
次に、本実施形態の開弁判定処理を、図6のタイムチャートを用いてより具体的に説明する。なおここでは、例えば低温環境下において、燃温が低く、燃料の体積弾性率が大きくなっていることにより、低圧部の燃圧の脈動が比較的大きくなっている状況を想定している。
図6において、タイミングt21~t23では、既述の図5のタイミングt11~t13と同様に、高圧部の燃圧の上昇に伴い判定期間フラグがオンされ、脈動パラメータが取得され、その脈動パラメータ等に基づいて低圧判定値TH2が設定される。そして、タイミングt23以降において、低圧部の燃圧と低圧判定値TH2との比較により、リリーフ弁15の開弁判定が行われる。
図6では、低圧部の燃圧の脈動(脈動の振幅)が大きくなっていることから、スパイク燃圧が発生する前のタイミングt24で、低圧部の燃圧(フィード圧Pf)が低圧判定値TH2まで上昇する。この場合、低圧部の燃圧が低圧判定値TH2以上になることでタイマがスタートし、低圧部の燃圧が低圧判定値TH2以上になっている時間が計測される。つまり、タイミングt24からタイミングt25までの時間が計測される。ここでは、低圧部の燃圧の脈動により燃圧が低圧判定値TH2以上になっているものの、その継続時間が所定時間未満であるため、すなわちタイマ値が閾値X未満であるため、リリーフ弁15が開弁したとは判定されない。
その後、タイミングt26では、スパイク燃圧が発生する。このとき、低圧部の燃圧が低圧判定値TH2以上となり、タイマがスタートすることにより、低圧部の燃圧が低圧判定値TH2以上になっている時間が計測される。ここでは、低圧部の燃圧が低圧判定値TH2以上になっている状態が脈動時よりも長引いていることから、タイミングt27でタイマ値が閾値Xに到達し、そのタイミングt27においてリリーフ弁15が開弁したと判定される。これにより、判定フラグがオンされる。
例えば低温環境下において燃温が低くなると、燃料の体積弾性率が大きくなることで圧力感度が高くなり、低圧部の燃圧の脈動が大きくなる。この場合、燃圧の脈動とスパイク燃圧との区別が困難になることが考えられる。そこで、高圧部の燃圧が高圧判定値TH1まで上昇したと判定した後において、低圧部の燃圧が低圧判定値TH2より大きくなり、かつその状態が所定時間継続したと判定した場合に、リリーフ弁15が開弁したと判定するようにした。これにより、低温環境下などで脈動が大きくなる場合においてもリリーフ弁15の開弁を適正に判定することができる。
(他の実施形態)
上記実施形態を例えば次のように変更してもよい。
・上記実施形態では、脈動パラメータとして、リリーフ弁15が閉弁状態である場合における低圧部の燃圧の脈動の振幅(片振幅ΔA)を用いる構成としたが、これに代えて、脈動のピーク値を用いる構成としてもよい。
・レール圧センサ31は、高圧配管14に設けられていてもよい。また、フィード圧センサ32は、高圧ポンプ20の低圧室22に設けられていてもよい。
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ以上の専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウエア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
11…燃料容器、12…低圧ポンプ、15…リリーフ弁、16…高圧レール、20…高圧ポンプ、31…レール圧センサ、32…フィード圧センサ、52…燃料噴射弁、60…ECU。

Claims (7)

  1. 燃料容器(11)内の燃料を加圧して吐出する低圧ポンプ(12)と、前記低圧ポンプから吐出された燃料を高圧化して吐出する高圧ポンプ(20)と、前記高圧ポンプから吐出される高圧燃料を蓄える蓄圧容器(16)と、前記蓄圧容器内の高圧燃料を噴射する燃料噴射弁(52)と、前記高圧ポンプの吸入側である低圧部の燃圧を検出する低圧側圧力センサ(32)と、前記高圧ポンプよりも下流側の高圧部の燃圧を検出する高圧側圧力センサ(31)と、前記高圧部に設けられ、当該高圧部の燃圧が異常高圧になることに伴い開弁し、高圧燃料を前記低圧部側に流出させるリリーフ弁(15)と、を備える燃料供給システムに適用され、
    前記高圧側圧力センサにより検出された前記高圧部の燃圧と、前記低圧側圧力センサにより検出された前記低圧部の燃圧とに基づいて、前記リリーフ弁が開弁したか否かを判定する開弁判定部を備える、開弁判定装置(60)。
  2. 前記蓄圧容器内の圧力を目標燃圧に制御する燃圧制御部を備え、
    前記開弁判定部は、前記高圧部の燃圧が前記目標燃圧より高い所定の高圧判定値まで上昇したと判定した後において、前記低圧部の燃圧が所定の低圧判定値より大きくなったと判定した場合に、前記リリーフ弁が開弁したと判定する、請求項1に記載の開弁判定装置。
  3. 前記高圧ポンプは、前記低圧ポンプから吐出された燃料を吸入する加圧室(23)と、回転軸(26)の回転に伴い往復動し、前記加圧室内に吸入された燃料を圧縮状態で吐出するプランジャ(25)とを有しており、
    前記高圧ポンプでの燃料の吸入及び吐出により前記低圧部で生じる脈動の大きさを示す脈動パラメータを取得する取得部と、
    前記脈動パラメータに基づいて、前記低圧判定値を設定する設定部と、
    を備える、請求項2に記載の開弁判定装置。
  4. 前記取得部は、前記脈動パラメータとして、前記リリーフ弁が閉弁状態である場合における前記低圧部の燃圧の脈動の振幅又は脈動のピーク値を取得し、
    前記設定部は、前記取得部により取得された前記振幅又は前記ピーク値に基づいて、前記低圧判定値を設定する、請求項3に記載の開弁判定装置。
  5. 前記設定部は、前記高圧ポンプの回転速度、前記低圧部の燃温及び前記低圧部の燃圧のうち、少なくともいずれかに基づいて、前記低圧判定値を設定する、請求項3に記載の開弁判定装置。
  6. 前記取得部は、前記高圧部の燃圧が前記高圧判定値まで上昇したと判定した後であり、かつ前記低圧部でスパイク燃圧が生じる以前の取得期間において前記脈動パラメータを取得し、
    前記設定部は、前記取得期間で取得された前記脈動パラメータに基づいて前記低圧判定値を設定する、請求項3~5のいずれか1項に記載の開弁判定装置。
  7. 前記開弁判定部は、前記高圧部の燃圧が前記高圧判定値まで上昇したと判定した後において、前記低圧部の燃圧が前記低圧判定値より大きくなり、かつその状態が所定時間継続したと判定した場合に、前記リリーフ弁が開弁したと判定する、請求項2に記載の開弁判定装置。
JP2022139442A 2022-09-01 2022-09-01 開弁判定装置 Pending JP2024034888A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022139442A JP2024034888A (ja) 2022-09-01 2022-09-01 開弁判定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022139442A JP2024034888A (ja) 2022-09-01 2022-09-01 開弁判定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024034888A true JP2024034888A (ja) 2024-03-13

Family

ID=90194361

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022139442A Pending JP2024034888A (ja) 2022-09-01 2022-09-01 開弁判定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2024034888A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4424128B2 (ja) コモンレール式燃料噴射装置
JP5387538B2 (ja) 筒内噴射式内燃機関のフェールセーフ制御装置
WO2011077951A1 (ja) 内燃機関の燃料供給装置および燃料供給制御方法
US20090188469A1 (en) Fuel injector for interal combustion engine
US10697384B2 (en) Control device and control method for engine
JP4169052B2 (ja) 内燃機関の燃料供給装置
JP6402745B2 (ja) エンジン制御装置
JP4372466B2 (ja) 内燃機関の高圧燃料供給システムの異常診断装置
US10072622B2 (en) Controller for internal combustion engine and control method therefor
JP2013019311A (ja) エンジンの異常検出装置
JP2024034888A (ja) 開弁判定装置
US11384710B2 (en) Control device for fuel injection system
JPWO2021245984A5 (ja)
JP4730613B2 (ja) コモンレール式燃料噴射システム
JP6390660B2 (ja) エンジン制御装置
JP4635351B2 (ja) 内燃機関の燃料供給制御装置
JP2014043820A (ja) 高圧燃料制御装置
JP7047293B2 (ja) リリーフ弁の開弁判定装置
JP6965665B2 (ja) リリーフ弁の開弁判定装置
CN108386285B (zh) 内燃机的燃料喷射装置
JP6714537B2 (ja) 高圧燃料供給システムのリリーフ弁判定装置
JP2006291814A (ja) ターボチャージャの異常判定装置
WO2019044597A1 (ja) リリーフ弁の開弁判定装置
JP4457522B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
US9745937B2 (en) Control device for internal combustion engine